JP2011006382A - トランス−1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンの製造方法 - Google Patents

トランス−1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】設備面、安全面および経済面に優れるトランス−1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンの製造方法を提供する。
【解決手段】テレフタル酸、テレフタル酸エステルおよびテレフタル酸アミドからなる群から選択される少なくとも1種のテレフタル酸またはその誘導体を核水素化し、水添テレフタル酸またはその誘導体を得、次いで、得られた水添テレフタル酸またはその誘導体をアンモニアと接触させて、得られた1,4−ジシアノシクロヘキサンから、トランス−1,4−ジシアノシクロヘキサンを得、その後、得られたトランス−1,4−ジシアノシクロヘキサンを水素と接触させることにより、トランス−1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンを製造する。
【選択図】なし

Description

本発明は、トランス−1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンの製造方法に関する。
従来より、繊維、フィルムなどに用いられるポリアミドの原料として、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンが、よく知られている。また、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンから誘導される1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンは、例えば、塗料、接着剤、プラスチックレンズなどに用いられるポリウレタンの原料として、有用である。
このような1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンには、トランス−1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン(以下、トランス型と略する場合がある。)と、シス−1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン(以下、シス型と略する場合がある。)との2種類の立体異性体があり、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンにおけるシス型およびトランス型の比率が、それを用いて得られるポリアミドやポリウレタンの各種物性に影響を及ぼすことが、知られている。
例えば、ポリアミドにおいては、その原料である1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンのトランス型の比率が高いほど、融点や熱安定性などの物性が向上し、繊維、フィルムなどに好適なポリアミドを得ることができる。
また、ポリウレタンにおいては、その原料として、トランス型の比率の高い1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンから誘導される1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンを用いることにより、耐熱性や、溶剤への溶解性などに優れるポリウレタンを得ることができる。
そのため、各種産業分野において、トランス型の比率の高い1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンの製造方法が、望まれている。
トランス型の比率の高い1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンの製造方法としては、例えば、パラキシリレンジアミンを、ルテニウム触媒やロジウム触媒などの存在下において核水素化(芳香環に対する水素付加)して、シス型とトランス型とを含む1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンを製造し、そのシス型とトランス型とを含む1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンを、白金族触媒の存在下において加熱することにより、シス型をトランス型に異性化し、その後、その異性化液からトランス型の比率の高い1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンを、例えば、蒸留により分離回収する方法(例えば、特許文献1参照。)や、晶析法により結晶として分離回収する方法(例えば、特許文献2参照。)などが、提案されている。
また、上記の方法に用いられるパラキシリレンジアミンの製造方法としては、例えば、パラキシレンをバナジウムなどの金属酸化物触媒を用いてアンモ酸化させ、テレフタロニトリルを製造し、そのテレフタロニトリルをニッケル触媒などの存在下において水素化することが、提案されている(例えば、特許文献3参照。)。
さらに、トランス−1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンの製造方法として、例えば、トランス−1,4−シクロヘキサンジカルボン酸を塩化チオニルにより酸クロリドとし、次いで、アンモニアによりトランス−1,4−シクロヘキサンジアミドを得て、その後、さらに塩化チオニルと反応させ、トランス−1,4−ジシアノシクロヘキサンを得た後に、水素化することが、Malachowskiらにより、開示されている(例えば、非特許文献1参照。)。
特開平11−335335号公報 特開平10−306066号公報 特開2003−26638号公報
Berichte Der Deutschen Chemischen Gesellschaft誌,71巻,4号,759ページ(1938年)
しかしながら、トランス−1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンの原料として、特許文献3に記載の方法により、パラキシリレンジアミンを製造する場合には、パラキシレンを、420℃という非常に高い温度でアンモ酸化して、テレフタロニトリルを製造し、その後、得られたテレフタロニトリルを、12MPaという非常に高い圧力で水素化する必要がある(特許文献3(実施例1)参照。)。
また、このようにして得られたパラキシリレンジアミンから、特許文献1または2に記載の方法により、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンを製造する場合には、パラキシリレンジアミンを、100kg/cm(10MPa)という非常に高い圧力で核水素化する必要がある(特許文献1および2(参考例)参照。)。
すなわち、特許文献1〜3に記載の方法では、各成分を、高温および高圧において反応させる必要があり、そのため、設備面および安全面における改良が、望まれている。
また、特許文献1または2に記載の方法では、得られた1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンにおけるシス型のトランス型への異性化には、高価な白金族触媒を使用する必要があり、さらには、反応後のトランス型比率は80%以下であるので、トランス型比率を向上させるために、蒸留、晶析などにより処理する必要がある(特許文献1および2(特許請求の範囲)参照。)。
そのため、特許文献1〜2に記載の方法では、製造コストが高くなり、経済面における改良が、望まれている。
また、非特許文献1に記載の方法は、多段階の工程を含んでおり、さらに、腐食性が高いため取り扱いの困難な塩化チオニルを大量に使用する必要があり、その上、各工程での反応収率に劣っている。
そのため、非特許文献1に記載の方法は、工業的な製造の観点から、多くの改善が、望まれている。
本発明は、このような不具合に鑑みなされたもので、その目的とするところは、設備面、安全面および経済面に優れるトランス−1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンの製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明のトランス−1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンの製造方法は、テレフタル酸、テレフタル酸エステルおよびテレフタル酸アミドからなる群から選択される少なくとも1種のテレフタル酸またはその誘導体を核水素化し、水添テレフタル酸またはその誘導体を得る核水素化工程と、前記核水素化工程により得られた水添テレフタル酸またはその誘導体をアンモニアと接触させて、得られた1,4−ジシアノシクロヘキサンから、トランス−1,4−ジシアノシクロヘキサンを得るシアノ化工程と、前記シアノ化工程により得られたトランス−1,4−ジシアノシクロヘキサンを水素と接触させて、トランス−1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンを得るアミノメチル化工程とを備えることを特徴としている。
また、本発明のトランス−1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンの製造方法は、水添テレフタル酸またはその誘導体を、アンモニアと接触させて、得られた1,4−ジシアノシクロヘキサンから、トランス−1,4−ジシアノシクロヘキサンを得るシアノ化工程と、前記シアノ化工程により得られたトランス−1,4−ジシアノシクロヘキサンを水素と接触させて、トランス−1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンを得るアミノメチル化工程とを備えることを特徴としている。
また、上記の製造方法においては、水添テレフタル酸またはその誘導体が、テレフタル酸、テレフタル酸エステルおよびテレフタル酸アミドからなる群から選択される少なくとも1種のテレフタル酸またはその誘導体を核水素化する核水素化工程により得られることが好適である。
また、本発明のトランス−1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンの製造方法においては、前記シアノ化工程では、アンモニアとの接触により得られた1,4−ジシアノシクロヘキサン中のシス体とトランス体とを分離して、分離したトランス−1,4−ジシアノシクロヘキサンをアミノメチル化工程に供することが好適である。
また、本発明のトランス−1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンの製造方法においては、前記シアノ化工程では、水性溶媒を用いる晶析により、1,4−ジシアノシクロヘキサンから、トランス−1,4−ジシアノシクロヘキサンを分離し、前記シアノ化工程の晶析工程および前記アミノメチル化工程において、同一の水性溶媒を用いることが好適である。
また、本発明のトランス−1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンの製造方法では、分離されたシス−1,4−ジシアノシクロヘキサンを、水添テレフタル酸またはその誘導体とともに再度アンモニアと接触させることが好適である。
また、本発明のトランス−1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンの製造方法においては、前記シアノ化工程では、常圧において200〜350℃に加熱下、アンモニアと接触させ、前記アミノメチル化工程では、0.5〜3MPaにおいて50〜250℃に加熱下、水素と接触させることが好適である。
また、本発明のトランス−1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンの製造方法においては、前記核水素化工程では、2〜5MPaにおいて100〜160℃に加熱下、核水素化させることが好適である。
本発明のトランス−1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンの製造方法は、設備面、安全面および経済面に優れており、安全に、低コストかつ高収率でトランス−1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンを得ることができる。そのため、本発明は、トランス−1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンの工業的な製造方法として、好適に用いることができる。
本発明のトランス−1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンの製造方法は、テレフタル酸、テレフタル酸エステルおよびテレフタル酸アミドからなる群から選択される少なくとも1種のテレフタル酸またはその誘導体を核水素化し、水添テレフタル酸またはその誘導体を得る核水素化工程と、その核水素化工程により得られた水添テレフタル酸またはその誘導体をアンモニアと接触させて、得られた1,4−ジシアノシクロヘキサンから、トランス−1,4−ジシアノシクロヘキサンを得るシアノ化工程と、そのシアノ化工程により得られたトランス−1,4−ジシアノシクロヘキサンを水素と接触させて、トランス−1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンを得るアミノメチル化工程とを備えている。以下において、それぞれにつき詳細に説明する。
[核水素化工程]
核水素化工程では、テレフタル酸、テレフタル酸エステルおよびテレフタル酸アミドからなる群から選択される少なくとも1種のテレフタル酸またはその誘導体を核水素化し、対応する水添テレフタル酸またはその誘導体(すなわち、シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸、シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸エステル、および、シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸アミドからなる群から選択される少なくとも1種の水添テレフタル酸またはその誘導体)を製造する。
核水素化工程においては、例えば,特開2001−181223号に記載の方法などを採用することができる。
本発明において原料として用いられるテレフタル酸またはその誘導体は、工業用として市販されている程度の品質で十分であり、また、テレフタル酸の製造において一般に行われる水素化精製工程を経た、未乾燥の(水を含んだ)テレフタル酸またはその誘導体を用いることもできる。
核水素化工程の反応は発熱反応であるため、反応熱による温度上昇を適度に抑制するために、また、反応率を高めるために、原料のテレフタル酸またはその誘導体に、この反応に不活性な溶媒を希釈剤として加え、反応液中のテレフタル酸またはその誘導体の濃度が、例えば、1〜50重量%、好ましくは、2〜30重量%となるように希釈することが好ましい。反応液中の濃度がこの範囲であると、反応速度が低下せず、また、反応器内の温度上昇が小さい点で有利である。
このような溶媒としては、例えば、水、メタノール、イソプロパノール、1,4−ジオキサンなどの水性溶媒が挙げられる。
溶媒が水性溶媒であれば、核水素化工程の反応生成液を必要に応じて冷却し、再循環して用いることができる点で、有利である。
この場合、その後の分離操作で回収できること、さらに反応系に余計な成分を混入させないこと、またテレフタル酸の精製工程を経た未乾燥のテレフタル酸を使用できることなどの理由により、好ましくは、水が挙げられる。
核水素化工程において、核水素化に用いられる水素の品質は、工業的に用いられる水素で十分であり、例えば、不活性ガス(例えば、窒素、メタンなど)を含んでいてもよいが、水素濃度は50%以上であることが好ましい。
水素の量は、原料のテレフタル酸またはその誘導体に対して、モル比で、3〜50倍程度が好ましい。
水素の量がこの範囲であると、未反応物質が少なく、反応速度も十分で、経済的にも有利である。
また、核水素化工程においては、公知の触媒を添加することができる。
核水素化工程に用いられる触媒は、一般に用いられる貴金属系核水素化触媒であり、具体的には、例えば、パラジウム、白金、ルテニウム、ロジウムなどが挙げられ、好ましくは、パラジウム、ルテニウムが挙げられる。
これらは担持触媒として用いるのが好ましく、このような担体としては、例えば、活性炭、アルミナ、シリカ、珪藻土などが使用され、好ましくは、活性炭、シリカが使用される。
金属(例えば、パラジウム、白金、ルテニウム、ロジウムなど)の担持量は、触媒の担体を含む総量の、例えば、0.1〜10重量%、好ましくは、0.5〜10重量%である。
金属の担持量がこの範囲にあると、触媒の重量当たりの活性が高いので、好ましい。
触媒の形態としては、例えば、粉末、粒状、ペレット担体に担持された触媒などを使用できる。好ましくは、粉末である。触媒が粉末であるなど、触媒が適度な大きさであると、触媒内部の有効に反応に寄与する部分が多く、反応速度が低下しにくい。
触媒量は、テレフタル酸またはその誘導体100重量部に対して、例えば、0.1〜50重量部、好ましくは、0.5〜20重量部である。
テレフタル酸またはその誘導体は、水などの汎用溶媒に対する溶解度が高くないため、反応方式は液相懸濁反応が好ましい。
反応器は耐圧容器が好ましい。
原料スラリーおよび水素は、反応器の上部または下部から導入され、懸濁状態で触媒と接触する。反応後、生成物である水添テレフタル酸またはその誘導体は、高温で水などの汎用溶媒によく溶解するため,濾過で触媒との分離が可能となる。
濾過においては、上記生成物を、例えば、公知のアルカリ性溶液(例えば、水酸化ナトリウム水溶液など)に溶解させ、濾過した後、公知の酸性溶液(例えば、塩化水素水溶液など)により中和することもできる。
この後、生成物を乾固あるいは濃縮、または、降温などにより結晶化させることにより、水添テレフタル酸またはその誘導体を得ることができる。
反応温度は、通常、50〜200℃であり、好ましくは、100〜160℃である。
反応温度がこの範囲であると、未反応物や副生物が少なく、水素化分解が起こりにくくなり、その結果収率が高くなるので有利である。
また、反応圧力は、通常、0.5〜15MPaであり、好ましくは、2〜15MPa、より好ましくは、2〜8MPa、さらに好ましくは、2〜5MPaである。
反応圧力がこの範囲であると、反応速度が遅くならず、副生物も少なく有利である。
テレフタル酸またはその誘導体の転化率は、通常、95%以上、好ましくは、98%以上である。
上記のように未反応のテレフタル酸またはその誘導体が少ないと、後処理の負荷が軽減され、有利である。
核水素化工程により得られる水添テレフタル酸またはその誘導体は、シス体(すなわち、シス−シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸、シス−シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸エステル、および/または、シス−シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸アミド)と、トランス体(すなわち、トランス−シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸、トランス−シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸エステル、および/または、トランス−シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸アミド)との混合物である。
[シアノ化工程]
シアノ化工程では、上記した核水素化工程により得られた水添テレフタル酸またはその誘導体をアンモニアと接触させて、得られた1,4−ジシアノシクロヘキサンから、その中のシス体とトランス体とを分離して、トランス−1,4−ジシアノシクロヘキサンを得る。
シアノ化工程においては、例えば、特開昭63−10752号に記載の方法などを採用することができる。
より具体的には、シアノ化工程では、核水素化工程により得られた水添テレフタル酸またはその誘導体と、アンモニア供給源となり得る化合物(例えば、アンモニア、尿素、炭酸アンモニウムなど)(以下、アンモニア供給源化合物と略する場合がある。)とを、通常、200℃以上、350℃未満、好ましくは、230℃以上、300℃未満で加熱することにより、反応させる。
反応温度がこの範囲にあると、反応速度が低下せず、また過度の加熱による分解などが起こりにくいため、有利である。
また、シアノ化工程においては、本反応の反応促進剤として触媒を利用することが好ましい。
触媒としては、例えば、塩酸、リン酸、硫酸などの鉱酸、またはアルミナ、五酸化リン、酸化スズ、酸化チタン、酸化亜鉛などの酸化物、あるいは、酢酸、プロピオン酸、安息香酸などの有機酸などが挙げられる。
この中でも,反応後の分離のしやすさから、酸化スズ、酸化チタン、酸化亜鉛などの固体状酸化物を用いることが好ましい。
触媒形態としては、粉末、粒状、ペレット担体に担持された触媒を使用できる。好ましくは、粉末である。
触媒が粉末であるなど、触媒が適度な大きさであると、触媒内部の有効に反応に寄与する部分が多く、反応速度が低下しにくい。
触媒量は、水添テレフタル酸またはその誘導体100重量部に対して、例えば、0.1〜50重量部、好ましくは、0.5〜20重量部である。
また、本反応には、適宜溶媒を使用することができる。
溶媒としては、本発明の方法の目的を阻害しなければいかなる溶媒でも構わないが、例えば、デカン、ウンデカン、ドデカン、トリデカン、テトラデカン、ペンタデカン、デカリンなどの脂肪族または脂環式炭化水素類、例えば、メシチレン、テトラリン、ブチルベンゼン、p−シメン、ジエチルベンゼン、ジイソプロピルベンゼン、トリエチルベンゼン、シクロヘキシルベンゼン、ジペンチルベンゼン、ドデシルベンゼンなどの芳香族炭化水素類、例えば、ヘキサノール、2−エチルヘキサノール、オクタノール、デカノール、ドデカノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコールなどのアルコール類、例えば、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、o−ジメトキシベンゼン、エチルフェニルエーテル、ブチルフェニルエーテル、o−ジエトキシベンゼンなどのエーテル類、例えば、ヨードベンゼン、o−ジクロロベンゼン、m−ジクロロベンゼン、1,2,4−トリクロロベンゼン、o−ジブロモベンゼン、ブロモクロロベンゼン、o−クロロトルエン、p−クロロトルエン、p−クロロエチルベンゼン、1−クロロナフタレンなどのハロゲン化芳香族炭化水素類、例えば、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホルアミド、N−メチル−2−ピロリジノン、N,N’−ジメチルイミダゾリジノンなどの非プロトン性極性溶媒、例えば、本工程での生成物である1,4−ジシアノシクロヘキサンなどが挙げられる。これらの溶媒は、単独使用または2種類以上併用することができる。溶媒として、反応速度の向上や、反応後の分離精製などを考慮すると、無溶媒または生成物である1,4−ジシアノシクロヘキサンを溶媒とすることが好ましい。
溶媒の使用量としては、特に制限されないが、通常、反応基質(上記した核水素化工程により得られた水添テレフタル酸またはその誘導体を含む。)の10重量倍以下である。
反応方式は、懸濁床による回分式、半回分式、連続式、固定床連続式など、特に限定されるものではないが、液相懸濁反応が好ましい。
反応器は耐圧容器が好ましい。
例えば、水添テレフタル酸またはその誘導体、および、必要であれば触媒を、反応器の上部または下部から導入し、加熱により水添テレフタル酸またはその誘導体を溶解させ、懸濁状態にしたところで、アンモニアなどのアンモニア供給源化合物を、反応器に、間欠的あるいは連続的に供給し、所定温度で反応させる。
アンモニア供給源化合物の供給量としては、反応後のアンモニアの処理あるいは回収を容易にするという観点から、水添テレフタル酸またはその誘導体1モルに対して、例えば、1〜20モル、好ましくは、2〜10モルである。
また、供給時間は、例えば、1〜50時間、好ましくは、2〜30時間である。
本反応により水が生成するため、水を系外に除去することが、反応速度向上の観点からは好ましい。また、水を系外に除去するために、例えば、反応器に窒素などの不活性ガスを供給することができる。
反応圧力は、やや加圧状態で行うことが好ましいが、常圧で反応することもできる。
反応後、生成物である1,4−ジシアノシクロヘキサンは、シス−1,4−ジシアノシクロヘキサン(シス体)と、トランス−1,4−ジシアノシクロヘキサン(トランス体)との混合物(立体異性体混合物)として得られる。
反応後に得られる1,4−ジシアノシクロヘキサンは、水添テレフタル酸またはその誘導体の立体異性体比によらず、反応温度における1,4−ジシアノシクロヘキサンの平衡組成比、概ね、シス体/トランス体=40/60〜60/40程度に収束する。
この反応後の1,4−ジシアノシクロヘキサンの立体異性体混合物から、例えば、それらの溶解度の差を利用した分別沈殿法や、沸点差を利用した蒸留法などにより、トランス−1,4−ジシアノシクロヘキサンを分離する。中でも、より簡便な分別沈殿法が好ましい。
1,4−ジシアノシクロヘキサンの立体異性体混合物からシス体とトランス体とを分離すれば、例えば、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンからシス体(シス−1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン)とトランス体(トランス−1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン)とを分離するよりも、操作性および分離効率を良好とすることができる。
分別沈殿の際に用いられる溶媒は、1,4−ジシアノシクロヘキサンのシス体とトランス体の溶解度の差が大きいものが好ましく、例えば、水、酢酸などの低級脂肪酸類、メタノール、エタノール、イソプロパノール、1−ブタノール、エチレングリコールなどのアルコール類、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサンなどのエーテル類などが挙げられる。
上記の溶媒としては、特に、生成物の乾燥工程が必要なくなるため、後述するアミノメチル化工程で使用する溶媒と同一の溶媒、とりわけ、水およびアルコール類などの水性溶媒から選択することが好ましい。
分別沈殿においては、まず、1,4−ジシアノシクロヘキサンを上記溶媒に溶解させ、加熱し、その後、常温まで冷却する。これにより、トランス体比率の高い1,4−ジシアノシクロヘキサンが晶析する(晶析工程)。その後、晶析した1,4−ジシアノシクロヘキサンを、濾過することにより分離(濾別)することができる。
また、分離後、必要に応じて、洗浄、乾燥し、トランス−1,4−ジシアノシクロヘキサンを固体として得ることができる。このようにして得られたトランス−1,4−ジシアノシクロヘキサンを、後述するアミノメチル化工程に供することが好ましい。
トランス−1,4−ジシアノシクロヘキサンの純度(トランス体比率)は、分別沈殿の条件により適宜制御できるが、概ね、90%以上、好ましくは、95%以上である。
一方、濾過後の濾液には、シス体比率の高い1,4−ジシアノシクロヘキサンが溶解している。
この濾液から溶媒を留去し、得られるシス体比率の高い1,4−ジシアノシクロヘキサンは、再度シアノ化工程の反応器に供給することにより、水添テレフタル酸またはその誘導体とともに再度アンモニアと接触させることができる。
これにより、シアノ化工程の反応器において、反応の所定温度での熱異性化が起こり、シス体/トランス体の平衡組成混合物となるため、ロスを小さくしてトランス−1,4−ジシアノシクロヘキサンを得ることができ、有利である。
[アミノメチル化工程]
アミノメチル化工程においては、シアノ化工程により得られたトランス−1,4−ジシアノシクロヘキサンを水素と接触させて、トランス−1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンを得る。
アミノメチル化工程においては、例えば、特開2001−187765号に記載の方法などを採用することができる。
アミノメチル化工程に用いられる水素の品質は、工業的に用いられる水素で十分であり、不活性ガス(例えば、窒素、メタンなど)を含んでいてもよいが、水素濃度は、50%以上であることが好ましい。
アミノメチル化工程に用いられる水素化触媒は、公知の水素化触媒、例えば、コバルト系触媒、ニッケル系触媒、銅系触媒、貴金属系触媒をいずれも使用することができる。
反応性、選択性の点から、ニッケル、コバルトおよび/またはルテニウムを主成分とする触媒を用いること好ましく、ラネー型触媒あるいはシリカ、アルミナ、シリカアルミナ、珪藻土、活性炭などの多孔性金属酸化物に担持した触媒を用いることがより好ましい。
また、さらにアルミニウム、亜鉛、珪素などの金属を含有していてもよい。
これらの水素化触媒は反応促進剤として、クロム、鉄、コバルト、マンガン、タングステン、モリブデンから選ばれる金属を含有できる。
また、水素化触媒は、完全固体触媒として使用できるが、担持固体触媒、例えば、ニッケル、コバルト、ルテニウムなどが酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム、マグネシア/アルミナなどに担持されたものを使用することもできる。
触媒形態としては、粉末、粒状、ペレット担体に担持された触媒を使用できる。好ましくは、粉末である。触媒が粉末であるなど、触媒が適度な大きさであると、触媒内部の有効に反応に寄与する部分が多く、反応速度が低下しにくい。
触媒の使用量は、反応性、選択性の点から、トランス−1,4−ジシアノシクロヘキサン100重量部に対して、例えば、0.1〜20重量部、好ましくは、0.5〜15重量部である。
反応には適宜溶媒を使用することができる、このような溶媒としては、例えば、水、メタノール、イソプロパノール、1−ブタノールなどのアルコール類、1,4−ジオキサンなどの水性溶媒が挙げられる。
溶媒として、好ましくは、上記のシアノ化工程における分別沈殿(晶析工程)に用いられる溶媒と同一の溶媒が挙げられる。
反応液中のトランス−1,4−ジシアノシクロヘキサンの濃度は、例えば、1〜50重量%、好ましくは、2〜40重量%である。
反応液中のトランス−1,4−ジシアノシクロヘキサンの濃度がこの範囲であると、反応速度が低下せず、また、反応器内の温度上昇が小さい点で、有利である。
また、本反応はアンモニアの存在下で行うことが好ましい。
このアンモニアは目的とするトランス−1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンの以外の2級アミンや3級アミン、ポリアミンのような副生物の生成を抑制する働き、すなわち、反応選択性を向上させる働きを持つ。
アンモニアの使用量は、上記副生物の生成を抑制し、水素化速度の低下を防止し、かつ反応後のアンモニアの処理あるいは回収を容易にするという観点から、トランス−1,4−ジシアノシクロヘキサン1モルに対して、例えば、0.05〜5モル、好ましくは、0.1〜2.5モルである。
反応方式は、懸濁床による回分式、半回分式、連続式、固定床連続式など、特に限定されるものではないが、液相懸濁反応が好ましい。
反応器は耐圧容器が好ましい。
例えば、トランス−1,4−ジシアノシクロヘキサン、触媒、水素および必要であれば溶媒やアンモニアを、反応器の上部または下部から導入し、所定温度で反応させる。
反応圧力は、通常、0.1〜20MPa、好ましくは、0.5〜10MPa、さらに好ましくは、0.5〜5MPa、とりわけ好ましくは、0.5〜3MPaである。
反応温度は、反応性、選択性の観点から、例えば、50〜250℃、好ましくは、50〜200℃、さらに好ましくは、70〜150℃であり、水素化反応中に連続的または段階的に、反応温度を上昇させることが好ましい。
反応後、反応液からトランス−1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンを分離する方法は、濾過、蒸留など、公知の方法が使用できる。
トランス−1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンの純度(トランス体比率)は、反応や分離の条件により適宜制御できるが、概ね、80%以上、好ましくは、85%以上、より好ましくは、90%以上である。
この本発明のトランス−1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンの製造方法は、設備面、安全面および経済面に優れており、安全に、低コストかつ高収率でトランス−1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンを得ることができる。
そのため、この方法は、トランス−1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンの工業的な製造方法として、好適に用いることができる。
なお、上記したトランス−1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンの製造方法は、核水素化工程、シアノ化工程およびアミノメチル化工程を備えているが、トランス−1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンの製造方法としては、例えば、出発原料として水添テレフタル酸またはその誘導体を用い、核水素化工程を省略して、シアノ化工程およびアミノメチル化工程を実施することもできる。
このような場合において、出発原料としての水添テレフタル酸またはその誘導体は、上記した核水素化工程により得られる水添テレフタル酸またはその誘導体に限定されないが、上記した核水素化工程によれば、安全に、低コストかつ高収率で水添テレフタル酸またはその誘導体を得ることができるため、出発原料としての水添テレフタル酸またはその誘導体は、上記した核水素化工程により得ることが好ましい。
以下、実施例を用いて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。なお、核水素化工程の分析は高速液体クロマトグラフィーで行い、シアノ化工程およびアミノメチル化工程の分析はガスクロマトグラフィーで行った。
(実施例1)
[核水素化工程]
攪拌器付き100mLステンレス製オートクレーブに、テレフタル酸25.0g、触媒(NEケムキャット社製10%Pd/C)2.8g、水100mLを仕込み、オートクレーブノズル口より窒素5MPaで3回置換し、常圧状態で400rpm攪拌下に150℃に加熱した。
150℃に到達したところで圧力が3.5MPaになるように、水素の供給を間欠的に開始し、水素吸収がなくなるまで反応した。
反応終了後室温まで冷却し、反応生成液を抜き出し、これに仕込んだテレフタル酸量に対して2.5倍モルの水酸化ナトリウムに相当する5N−NaOH水溶液を添加した後に、濾過をして触媒を除去した。
濾液を5N−HCl水溶液で中和した後、高速液体クロマトグラフィーで分析したところ、テレフタル酸の転化率は100%、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸の収率は99%、そのトランス体/シス体比は33/67であった。
[シアノ化工程]
攪拌器、ガス導入管、温度計および脱水装置を装備した4つ口フラスコに、核水素化工程で得られた濾過後の反応液を濃縮して得られた1,4−シクロヘキサンジカルボン酸9.3g、および、酸化スズ(II)0.13gを仕込み、300rpmで攪拌しながら170℃まで加熱し、カルボン酸を溶解させた。
その後、アンモニアガスを16mL/minの速度で流通して280℃に昇温し、この温度で一定にして反応させた。4時間後、反応を終了し、室温まで冷却した。
固化した反応物をメタノールに懸濁させ、濾過をして、触媒を除去した。
濾液をガスクロマトグラフィーで分析したところ、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸の転化率は99.5%、1,4−ジシアノシクロヘキサンの収率は94.7%であり、そのトランス体/シス体比は58/42であった。
次に、上記で得られた濾液を溶媒留去して得られた、トランス体およびシス体混合の1,4−ジシアノシクロヘキサン8gに、1−ブタノール18.7gを加えて、80℃に加熱し、溶解させた。その後、室温まで冷却したところ、沈殿が生じた。
この懸濁液を濾過し、濾物をさらに1−ブタノール18.7gで洗浄した後、濾物を乾燥させ、白色固体を3.8g得た(得率(収率)48%)。
ガスクロマトグラフィーで分析したところ、この固体は純度99.5%以上の1,4−ジシアノシクロヘキサンであり、そのトランス体/シス体比は94/6であった。
一方、濾過後の濾液を溶媒留去し、得られた黄色固体4.2gをガスクロマトグラフィーで分析したところ、この固体は純度87%の1,4−ジシアノシクロヘキサンであり、そのトランス体/シス体比は16/84であった。
[アミノメチル化工程]
攪拌器付き100mLステンレス製オートクレーブに、シアノ化工程で得られたトランス体/シス体比94/6の1,4−ジシアノシクロヘキサン3.5g、触媒(川研ファインケミカル社製マンガン含有ラネーコバルト)0.35g、28重量%アンモニア水3.9mL、1−ブタノール7.3mLを仕込み、オートクレーブノズル口より窒素2MPaで3回置換し、常圧状態で400rpm攪拌下に80℃に加熱した。
80℃に到達したところで、圧力が0.95MPaになるように水素の供給を間欠的に開始し、水素吸収がなくなるまで反応した。
反応終了後室温まで冷却し、反応生成液を抜き出し、濾過をして触媒を除去した。
濾液をガスクロマトグラフィーで分析したところ、1,4−ジシアノシクロヘキサンの転化率は100%、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンの収率は96%、そのトランス体/シス体比は87/13であった。
この反応液を10mmHgで減圧蒸留し、純度99.5%以上のトランス体/シス体比88/12の1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンを97%の収率で得た。
(実施例2)
実施例1のシアノ化工程反応後に得られた黄色固体4.0g(1,4−ジシアノシクロヘキサンとして3.5g)を、シアノ化工程の反応器に添加した以外は、実施例1のシアノ化工程と同様に反応を行った。
8時間後反応を終了し、室温まで冷却した。
固化した反応物をメタノールに懸濁させ、濾過をして、触媒を除去した。
濾液をガスクロマトグラフィーで分析したところ、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸の転化率は100%、1,4−ジシアノシクロヘキサンの収率は91.7%であり、そのトランス体/シス体比は54/46であった。
(実施例3)
攪拌器付き100mLステンレス製オートクレーブに、テレフタル酸12.0g、触媒(NEケムキャット社製5%Pd/C)1.6g、水28mLを仕込み、オートクレーブノズル口より窒素7MPaで3回置換し、常圧状態で400rpm攪拌下に150℃に加熱した。
150℃に到達したところで圧力が5MPaになるように、水素の供給を間欠的に開始し、水素吸収がなくなるまで反応した。
反応終了後室温まで冷却し、反応生成液を抜き出し、これに仕込んだテレフタル酸量に対して2.5倍モルの水酸化ナトリウムに相当する5N−NaOH水溶液を添加した後に、濾過をして触媒を除去した。
濾液を5N−HCl水溶液で中和した後、高速液体クロマトグラフィーで分析したところ、テレフタル酸の転化率は100%、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸の収率は99.5%、そのトランス体/シス体比は34/66であった。
(実施例4)
攪拌器、ガス導入管、温度計および脱水装置を装備した4つ口フラスコに、実施例3により得られた1,4−シクロヘキサンジカルボン酸15.3g、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジメチル17.5gおよび、酸化スズ(II)0.39gを仕込み、250rpmで攪拌しながら210℃まで加熱した。
その後、アンモニアガスを72mL/minの速度で流通して1時間反応器内温度を210℃に保持した後280℃に昇温し、この温度で一定にして反応させた。8時間後、反応を終了し、室温まで冷却した。
固化した反応物をメタノールに懸濁させ、濾過をして、触媒を除去した。
濾液をガスクロマトグラフィーで分析したところ、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸の転化率は100%、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジメチルの転化率は100%、1,4−ジシアノシクロヘキサンの収率は90.2%であり、そのトランス体/シス体比は53/47であった。
(実施例5)
攪拌器、ガス導入管、温度計および脱水装置を装備した4つ口フラスコに、実施例3と同様の方法により得られた1,4−シクロヘキサンジカルボン酸15.1g、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジメチル17.4g、N,N’−ジメチルイミダゾリジノン4.9gおよび、酸化スズ(II)0.40gを仕込み、250rpmで攪拌しながら210℃まで加熱した。
その後、アンモニアガスを72mL/minの速度で流通して1時間反応器内温度を210℃に保持した後280℃に昇温し、この温度で一定にして反応させた。15時間後、反応を終了し、90℃まで冷却した。ここに1−ブタノール31.6gを加え攪拌した反応液を熱時濾過し、触媒を除去した。濾液をガスクロマトグラフィーで分析したところ、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸の転化率は100%、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジメチルの転化率は99.9%、1,4−ジシアノシクロヘキサンの収率は90.3%であり、そのトランス体/シス体比は53/47であった。
次に、上記で得られた濾液37.3gに90℃で1−ブタノール12.6gを加え、攪拌しながら室温まで冷却したところ、沈殿が生じた。この懸濁液を濾過し、濾物をさらに1−ブタノール17.5gで2回洗浄した後、濾物を乾燥させ、微黄色固体を6.7g得た(得率(収率)45%)。
ガスクロマトグラフィーで分析したところ、この固体は純度99.5%以上の1,4−ジシアノシクロヘキサンであり、そのトランス体/シス体比は95/5であった。
一方、濾過後の濾液および洗浄液を溶媒留去し、得られた黄色固体7.0gをガスクロマトグラフィーで分析したところ、この固体は純度89%の1,4−ジシアノシクロヘキサンであり、そのトランス体/シス体比は13/87であった。
(実施例6)
攪拌器付き100mLステンレス製オートクレーブに、実施例5と同様の方法で得られたトランス体/シス体比96/4の1,4−ジシアノシクロヘキサン5.5g、触媒(川研ファインケミカル社製ラネーニッケル)0.3g、28重量%アンモニア水5.6mL、1−ブタノール10.5mLを仕込み、オートクレーブノズル口より窒素2MPaで3回置換し、常圧状態で400rpm攪拌下に80℃に加熱した。
80℃に到達したところで、圧力が0.95MPaになるように水素の供給を間欠的に開始し、水素吸収がなくなるまで反応した。
反応終了後室温まで冷却し、反応生成液を抜き出し、濾過をして触媒を除去した。
濾液をガスクロマトグラフィーで分析したところ、1,4−ジシアノシクロヘキサンの転化率は100%、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンの収率は99%、そのトランス体/シス体比は88/12であった。
この反応液を10mmHgで減圧蒸留し、純度99.5%以上のトランス体/シス体比86/14の1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンを95%の収率で得た。
(実施例7)
実施例5と同様の方法で得られた黄色固体13.5g(1,4−ジシアノシクロヘキサンとして12.0g、トランス体/シス体比19/81)を、シアノ化工程の反応器に添加し、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジメチルを加えず、アンモニアガスの流通速度を36mL/minに変更した以外は、実施例5と同様に反応を行った。
15時間後反応を終了し、実施例5と同様に反応液を処理した。
ガスクロマトグラフィー分析の結果、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸の転化率は100%、1,4−ジシアノシクロヘキサンの収率は94.5%であり、そのトランス体/シス体比は53/47であった。
本発明により、従来法に比べ安価な原料であるテレフタル酸、テレフタル酸エステルおよびテレフタル酸アミドからなる群から選択される少なくとも1種のテレフタル酸またはその誘導体を用いて、より工業的に有利にトランス体比率の高い1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンを得ることができる。
この化合物は、ポリアミドやポリウレタンの高性能化などのために、好適に用いられる。

Claims (8)

  1. テレフタル酸、テレフタル酸エステルおよびテレフタル酸アミドからなる群から選択される少なくとも1種のテレフタル酸またはその誘導体を核水素化し、水添テレフタル酸またはその誘導体を得る核水素化工程と、
    前記核水素化工程により得られた水添テレフタル酸またはその誘導体をアンモニアと接触させて、得られた1,4−ジシアノシクロヘキサンから、トランス−1,4−ジシアノシクロヘキサンを得るシアノ化工程と、
    前記シアノ化工程により得られたトランス−1,4−ジシアノシクロヘキサンを水素と接触させて、トランス−1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンを得るアミノメチル化工程と
    を備えることを特徴とする、トランス−1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンの製造方法。
  2. 水添テレフタル酸またはその誘導体を、アンモニアと接触させて、得られた1,4−ジシアノシクロヘキサンから、トランス−1,4−ジシアノシクロヘキサンを得るシアノ化工程と、
    前記シアノ化工程により得られたトランス−1,4−ジシアノシクロヘキサンを水素と接触させて、トランス−1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンを得るアミノメチル化工程と
    を備えることを特徴とする、トランス−1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンの製造方法。
  3. 水添テレフタル酸またはその誘導体が、
    テレフタル酸、テレフタル酸エステルおよびテレフタル酸アミドからなる群から選択される少なくとも1種のテレフタル酸またはその誘導体を核水素化する核水素化工程
    により得られることを特徴とする、請求項2に記載のトランス−1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンの製造方法。
  4. 前記シアノ化工程では、アンモニアとの接触により得られた1,4−ジシアノシクロヘキサン中のシス体とトランス体とを分離して、
    分離したトランス−1,4−ジシアノシクロヘキサンをアミノメチル化工程に供することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のトランス−1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンの製造方法。
  5. 前記シアノ化工程では、水性溶媒を用いる晶析により、1,4−ジシアノシクロヘキサンから、トランス−1,4−ジシアノシクロヘキサンを分離し、
    前記シアノ化工程の晶析工程および前記アミノメチル化工程において、同一の水性溶媒を用いることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のトランス−1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンの製造方法。
  6. 分離されたシス−1,4−ジシアノシクロヘキサンを、水添テレフタル酸またはその誘導体とともに再度アンモニアと接触させることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載のトランス−1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンの製造方法。
  7. 前記シアノ化工程では、常圧において200〜350℃に加熱下、アンモニアと接触させ、
    前記アミノメチル化工程では、0.5〜3MPaにおいて50〜250℃に加熱下、水素と接触させることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載のトランス−1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンの製造方法。
  8. 前記核水素化工程では、2〜5MPaにおいて100〜160℃に加熱下、核水素化させることを特徴とする、請求項1または3に記載のトランス−1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンの製造方法。

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