JP2013091623A - 脂環式ジアミンの製造方法 - Google Patents

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【課題】工業的に優位な簡便な方法でカルボンニトリルからカルボンジアミンを製造可能とする方法を提供する。
【解決手段】カルボンニトリルを溶媒存在下でアンモニアと熱的に反応させる第一工程と,第一工程で得られた反応液を水素化触媒存在下に水素と反応させる第二工程とを含む式(2)に示すカルボンジアミンの製造方法。
Figure 2013091623

水素化前の処理をブレンステッド酸やルイス酸といった酸触媒を使用せず,その除去工程を不要とすることで,製造設備やプロセスの簡略化,およびコスト低減を図る。
【選択図】なし

Description

本発明はポリアミドやポリイミドの原料モノマー,およびポリウレタンの原料モノマーとして使用されるイソシアネート,および硬化剤などの樹脂添加剤として有用なジアミンのうち,カルボンジアミンに関するものである。
ジアミン類は各種樹脂原料や樹脂添加剤として利用されている。化学的或いは物理的に性質の異なるジアミンを使用することにより樹脂性能,樹脂製造工程などの改良を図ることが可能であることから様々なジアミン類の開発が行われている。カルボンジアミンについては特許文献1にその製造方法に関する記載があり,カルボンニトリルをブレンステッド酸或いはルイス酸触媒の存在下,10〜25MPaの高圧下でイミノ化した後,これを水素化することによりカルボンジアミンが得られる旨が記載されており,ブレンステッド酸或いはルイス酸の例として,金属酸化物,イオン交換樹脂が挙げられている。
国際公開第2010/009995号
従来技術である特許文献1には,これらブレンステッド酸やルイス酸は,イミノ化反応液から水素化前に遠心分離やろ過と言った操作で除去する必要がある旨が記載されている。しかしながら,気化熱の大きなアンモニアを大量に含むイミノ化反応液に対して遠心分離による触媒除去を行った場合,イミノ化反応液が急冷されるため触媒を内包したまま凍結し,結果として触媒除去が出来ないことがある。
また,減圧ろ過による触媒除去においても遠心分離と同様の現象が起こることが懸念される。一方,触媒除去を行う際に工業的に通常実施されている加圧ろ過を行った場合についても難点がある。
即ち,極めて沸点が低く毒性・臭気の点でハンドリングの困難なアンモニアを大量に含むイミノ化反応液を加圧ろ過した場合,加圧に使用したガスに随伴して大量のアンモニアが大気中に拡散することになる。
このようにイミノ化反応液から触媒を除去する操作は工業プロセスにおいて大きな障害になるため,触媒を除去する操作を省くことができれば,その効果は大きい。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討した結果,以下に示す項目によって解決出来ることを見出した。
〔1〕式(1)に示すカルボンニトリルを溶媒存在下でアンモニアと熱的に反応させる第一工程と,
Figure 2013091623

第一工程で得られた反応液を水素化触媒存在下に水素と反応させる第二工程とを含む式(2)に示すカルボンジアミンの製造方法。
Figure 2013091623

〔2〕第一工程で酸触媒を使用しないことを特徴とする〔1〕記載のカルボンジアミンの製造方法。
〔3〕溶媒として多価アルコールを使用する〔1〕又は〔2〕記載のカルボンジアミンの製造方法。
〔4〕多価アルコールがエチレングリコール又はプロピレングリコールである〔3〕記載のカルボンジアミンの製造方法。
〔5〕水素化触媒が,鉄,コバルト,ニッケル,ルテニウム,パラジウム,イリジウム,白金又は銅からなる群より選ばれる少なくとも1種類以上の金属を含む〔4〕記載のカルボンジアミンの製造方法。
〔6〕水素化触媒がスポンジニッケル触媒,スポンジコバルト触媒又はそれらの混合物からなる群より選ばれる〔5〕記載のカルボンジアミンの製造方法。
本発明によるカルボンジアミンの製造方法によれば,カルボンニトリルを溶媒存在下でアンモニアと熱的に反応させた後,これに水素化触媒を添加し水素化することでカルボンジアミンが得られる。
水素化前の処理をブレンステッド酸やルイス酸といった酸触媒を使用すること無く熱的に行うため,これら触媒に掛かるコストを低減することが可能である。また,ブレンステッド酸やルイス酸といった酸触媒の除去工程が不要であり,製造設備やプロセスの簡略化,およびコスト低減を図ることが可能である。
本発明による製造方法は,式(1)に示すカルボンニトリルを溶媒存在下でアンモニアと熱的に反応させる第一工程と,第一工程で得られた反応液を水素化触媒存在下に水素と反応させる第二工程を含む式(2)に示すカルボンジアミンの製造方法である。
Figure 2013091623

Figure 2013091623
反応方式としては回分式,流通式の何れの方式も採ることが可能であるが,回分式の方が装置が簡略化され得る。また,同一装置で第一工程と第二工程を行うことが可能であるため装置建設費を軽減することが可能である。一方,流通式の場合,一般的に回分式に比べて生産性が高い。以下,回分式を念頭にそれぞれの工程について詳細に説明する。
(第一工程)
第一工程は,カルボンニトリルを溶媒存在下でアンモニアと熱的に反応させる工程である。
溶媒としてはアンモニアをよく溶解し、且つ常圧で100〜200℃程度の沸点を有するものが好ましい。一方で,モノアルコールの使用は副生物(N-アルキルアミン類)生成の要因となるため好ましくない。こうした観点から多価アルコールが使用され,特に,エチレングリコール,プロピレングリコールが好適である。
従来、酸触媒が必須と考えられていたが、本発明の第一工程ではブレンステッド酸やルイス酸といった酸触媒を使用せずに行うことが出来る。これら触媒に掛かるコストを低減することが可能である。また,酸触媒の除去工程が不要であり,製造設備やプロセスの簡略化,およびコスト低減を図ることが可能である。
溶媒の使用量としては,基質であるカルボンニトリルの重量に対して1〜20重量倍,好ましくは1〜10重量倍,より好ましくは2〜6重量倍である。
溶媒の量が当範囲よりも多い場合,反応器の単位容積当たりのカルボンジアミンの生産性が低下するとともに,カルボンジアミンを単離する際に多量の溶媒と分離しなければならないため好ましくない。例えば,エチレングリコールを溶媒として使用し蒸留によりカルボンジアミンを単離しようとした場合,カルボンジアミンに比べて沸点の低いエチレングリコールを前留分として留去することになり,溶媒としてエチレングリコールを多量に使用すれば使用するほど,エネルギーをはじめとする蒸留工程での負荷が大きくなる。そのため当範囲よりも多量の溶媒を使用することは好ましくない。
一方,溶媒の量が当範囲よりも少ない場合,溶媒に溶存するアンモニアの量が低下し,結果としてカルボンジアミンの収量が低下するため好ましくない。
本発明の第一工程における反応ではカルボンニトリルとアンモニアの接触が大きなポイントと考えられ,両者の接触を担保する意味において溶媒の存在は重要である。アンモニアは液化ガスであり,無溶媒であっても加圧下で液化する。しかしながら,溶媒が存在すれば液相における濃度が高まり,結果として第一工程におけるカルボンニトリルとの衝突回数が増大し,反応が促進されると思われる。
アンモニアの使用量は,基質であるカルボンニトリルの重量に対して0.2〜10重量倍,好ましくは0.4〜5重量倍,より好ましくは0.6〜2重量倍である。アンモニアの使用量を当範囲を外れて増量しても何ら利点はなく,むしろコスト的に不利である。また,アンモニアの使用量が当範囲よりも少ない場合,カルボンニトリルとアンモニアの熱的反応が不十分となり,結果としてカルボンジアミンの収量が低下するので好ましくない。
第一工程の反応温度としては20〜70℃が好ましく,30〜60℃がより好ましい。反応温度を当範囲よりも高くしても収率向上などの利点は無い。また,反応温度が当範囲よりも低い場合,第一工程の反応が不十分となり,結果としてカルボンジアミンの収量が低下するため好ましくない。
反応時間は30分〜4時間が好ましく、より好ましくは1時間〜2時間である。
(第二工程)
第二工程は、第一工程で得られた反応液に水素化触媒を添加し水素加圧下で反応を行う工程である。水素化触媒としては鉄,コバルト,ニッケル,ルテニウム,パラジウム,イリジウム,白金,銅などの水素化能を有する金属であればその形態に関わらず使用することが可能である。これら金属のうち,コバルト,ニッケル,ルテニウム,パラジウムが好適である。金属触媒のより好ましい形態としてはスポンジメタル触媒であり,スポンジコバルト触媒,スポンジニッケル触媒が好適である。スポンジメタル触媒の使用量は基質であるカルボンニトリルの重量に対して0.01〜1.0重量倍,より好ましくは0.05〜0.5重量倍である。
第二工程の反応温度は80〜140℃が好ましく,より好適には100〜130℃である。反応温度が当範囲よりも高い場合,アミノアルコールなどが副生し,結果としてカルボンジアミンの収量が低下するので好ましくない。また,反応温度が当範囲よりも低い場合には原料であるカルボンニトリルが残留したり,アミノニトリルといった還元が不十分な場合に見られる副生物が生じ,結果としてカルボンジアミンの収量が低下するため好ましくない。
第二工程の反応圧力としては6〜13MPa,より好ましくは8〜11MPaである。反応圧力が当範囲よりも高い場合,アミノアルコールなどが副生し,結果としてカルボンジアミンの収量が低下するので好ましくない。反応圧力が当範囲よりも低い場合には反応の進行が不十分となり,原料であるカルボンニトリルの残留やアミノニトリルといった還元未達に起因する化合物が副生し,結果としてカルボンジアミンの収量が低下するため好ましくない。
実施例に沿って本発明についてより具体的に説明するが,本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例1
内容積180mlの撹拌羽根を供えたステンレス製オートクレーブにカルボンニトリル18.0g(102mmol),エチレングリコール72gを加えて蓋を閉め,密閉した(ここで原料として使用したカルボンニトリルはThe Journal of Organic Chemistry Vol.28 pp1632-1638 (1963)に記載されている方法で合成した)。アンモニア18.0g(1057mmol)をオートクレーブに圧送した後,45℃で2時間撹拌することで反応を行った。反応終了後,オートクレーブを冷却してから残圧を抜き,オートクレーブの蓋を開けた。そこにスポンジコバルト触媒のエチレングリコールスラリー10mlを添加して再びオートクレーブの蓋を閉め,密閉した。水素を内圧が6MPaになるまで充填した後,120℃まで加熱した。120℃で5時間撹拌することで反応を行った。尚,反応中は水素の供給圧力を調節し,オートクレーブの内圧が9MPaを維持するようにして反応を行った。反応終了後,オートクレーブを冷却してから残圧を抜き,オートクレーブの蓋を開けて反応液を取り出した。メンブランフィルターでスポンジコバルト触媒を除去し,エバポレーターでアンモニアを留去した後,ガスクロマトグラフ(島津製作所GC-2010Plus/FID検出器)による分析を行った。分析結果を以下に示す。
カルボンニトリルの転化率=100%
カルボンジアミンの選択率=91mol% (転化カルボンニトリル基準)
アミノニトリルの選択率=2mol% (転化カルボンニトリル基準)
他に,式(3)に示すビシクロアミンのピークが確認され,カルボンジアミンのピーク面積に対するビシクロアミンのピーク面積の比は0.018であった。
Figure 2013091623
実施例2
内容積180mlの撹拌羽根を供えたステンレス製オートクレーブにカルボンニトリル18.1g(102mmol),プロピレングリコール71gを加え蓋を閉め,密閉した。アンモニア18.3g(1069mmol)をオートクレーブに圧送した後,45℃で2時間撹拌することで反応を行った。反応終了後,オートクレーブを冷却してから残圧を抜き,オートクレーブの蓋を開けた。そこにスポンジコバルト触媒のプロピレングリコールスラリー10mlを添加して再びオートクレーブの蓋を閉め,密閉した。水素を内圧が6MPaになるまで充填した後,120℃まで加熱した。120℃で5時間撹拌することで反応を行った。尚,反応中は水素の供給圧力を調節し,オートクレーブの内圧が9MPaを維持するようにして反応を行った。反応終了後,オートクレーブを冷却してから残圧を抜き,オートクレーブの蓋を開けて反応液を取り出した。メンブランフィルターでスポンジコバルト触媒を除去し,エバポレーターでアンモニアを留去した後,ガスクロマトグラフ(島津製作所GC-2010Plus/FID検出器)による分析を行った。分析結果を以下に示す。
カルボンニトリルの転化率=100%
カルボンジアミンの選択率=90mol% (転化カルボンニトリル基準)
アミノニトリルの選択率=2mol% (転化カルボンニトリル基準)
他に,式(3)に示すビシクロアミンのピークが確認され,カルボンジアミンのピーク面積に対するビシクロアミンのピーク面積の比は0.016であった。
実施例3
内容積180mlの撹拌羽根を供えたステンレス製オートクレーブにカルボンニトリル17.8g(100mmol),エチレングリコール70gを加え蓋を閉め,密閉した。アンモニア17.5g(1028mmol)をオートクレーブに圧送した後,45℃で2時間撹拌することで反応を行った。反応終了後,オートクレーブを冷却してから残圧を抜き,オートクレーブの蓋を開けた。そこにスポンジニッケル触媒のエチレングリコールスラリー10mlを添加して再びオートクレーブの蓋を閉め,密閉した。水素を内圧が6MPaになるまで充填した後,120℃まで加熱した。120℃で7時間撹拌することで反応を行った。尚,反応中は水素の供給圧力を調節し,オートクレーブの内圧が9MPaを維持するようにして反応を行った。反応終了後,オートクレーブを冷却してから残圧を抜き,オートクレーブの蓋を開けて反応液を取り出した。メンブランフィルターでスポンジニッケル触媒を除去し,エバポレーターでアンモニアを留去した後,ガスクロマトグラフ(島津製作所GC-2010Plus/FID検出器)による分析を行った。分析結果を以下に示す。
カルボンニトリルの転化率=100%
カルボンジアミンの選択率=89mol% (転化カルボンニトリル基準)
アミノニトリルの選択率=3mol% (転化カルボンニトリル基準)
他に,式(3)に示すビシクロアミンのピークが確認され,カルボンジアミンのピーク面積に対するビシクロアミンのピーク面積の比は0.016であった。
実施例4
内容積180mlの撹拌羽根を供えたステンレス製オートクレーブにカルボンニトリル16.5g(93mmol),エチレングリコール67gを加え蓋を閉め,密閉した。アンモニア35.0g(2055mmol)をオートクレーブに圧送した後,60℃で1時間撹拌することで反応を行った。反応終了後,オートクレーブを冷却してから残圧を抜き,オートクレーブの蓋を開けた。そこにスポンジコバルト触媒のエチレングリコールスラリー10mlを添加して再びオートクレーブの蓋を閉め,密閉した。水素を内圧が6MPaになるまで充填した後,120℃まで加熱した。120℃で5時間撹拌することで反応を行った。尚,反応中は水素の供給圧力を調節し,オートクレーブの内圧が9MPaを維持するようにして反応を行った。反応終了後,オートクレーブを冷却してから残圧を抜き,オートクレーブの蓋を開けて反応液を取り出した。メンブランフィルターでスポンジコバルト触媒を除去し,エバポレーターでアンモニアを留去した後,ガスクロマトグラフ(島津製作所GC-2010Plus/FID検出器)による分析を行った。分析結果を以下に示す。
カルボンニトリルの転化率=100%
カルボンジアミンの選択率=90mol% (転化カルボンニトリル基準)
アミノニトリルの選択率=2mol% (転化カルボンニトリル基準)
他に,式(3)に示すビシクロアミンのピークが確認され,カルボンジアミンのピーク面積に対するビシクロアミンのピーク面積の比は0.017であった。
実施例5
内容積180mlの撹拌羽根を供えたステンレス製オートクレーブにカルボンニトリル18.0g(102mmol),メタノール67gを加え蓋を閉め,密閉した。アンモニア19.2g(1127mmol)をオートクレーブに圧送した後,45℃で2時間撹拌することで反応を行った。反応終了後,オートクレーブを冷却してから残圧を抜き,オートクレーブの蓋を開けた。そこにスポンジコバルト触媒のメタノールスラリー10mlを添加して再びオートクレーブの蓋を閉め,密閉した。水素を内圧が6MPaになるまで充填した後,120℃まで加熱した。120℃で5時間撹拌することで反応を行った。尚,反応中は水素の供給圧力を調節し,オートクレーブの内圧が8MPaを維持するようにして反応を行った。反応終了後,オートクレーブを冷却してから残圧を抜き,オートクレーブの蓋を開けて反応液を取り出した。メンブランフィルターでスポンジコバルト触媒を除去し,エバポレーターでアンモニアを留去した後,ガスクロマトグラフ(島津製作所GC-2010Plus/FID検出器)による分析を行った。分析結果を以下に示す。
カルボンニトリルの転化率=100%
カルボンジアミンの選択率=88mol% (転化カルボンニトリル基準)
アミノニトリルの選択率=2mol% (転化カルボンニトリル基準)
他に,ビシクロアミンのピーク,およびカルボンジアミンのアミノ基がメチル化された式(4)又は式(5)に示されるN-メチルカルボンジアミンのピークが確認され,カルボンジアミンのピーク面積に対する各々のピーク面積の比は次の通りであった。
ビシクロアミンのピーク面積/カルボンジアミンのピーク面積=0.015
N-メチルカルボンジアミンのピーク面積/カルボンジアミンのピーク面積=0.043
Figure 2013091623

Figure 2013091623
比較例1
内容積180mlの撹拌羽根を供えたステンレス製オートクレーブに酸化チタン6.2g,カルボンニトリル17.7g(118mmol),テトラヒドロフラン72gを加え蓋を閉め,密閉した。アンモニア36.0g(2114mmol)をオートクレーブに圧送した後,60℃で1時間撹拌することで反応を行った。反応終了後,オートクレーブを冷却してから残圧を抜き,オートクレーブの蓋を開けた。反応液から酸化チタンを除去するため,触媒を含む反応液を12,000Gで遠心分離した。遠心分離終了後,遠心チューブを取り出したところ酸化チタンの沈降が不十分な状態で反応液の一部が凍結していた。酸化チタンを除去することが出来なかったため,反応液の水素化を行うことが出来ず,カルボンジアミンは得られなかった。
本発明によれば樹脂原料や樹脂添加剤として有用なカルボンジアミンを工業的に有利に製造することが可能である。

Claims (6)

  1. 式(1)に示すカルボンニトリルを溶媒存在下でアンモニアと熱的に反応させる第一工程と,
    Figure 2013091623

    第一工程で得られた反応液を水素化触媒存在下に水素と反応させる第二工程とを含む式(2)に示すカルボンジアミンの製造方法。
    Figure 2013091623
  2. 第一工程で酸触媒を使用しないことを特徴とする請求項1記載のカルボンジアミンの製造方法。
  3. 溶媒として多価アルコールを使用する請求項1又は2記載のカルボンジアミンの製造方法。
  4. 多価アルコールがエチレングリコール又はプロピレングリコールである請求項3記載のカルボンジアミンの製造方法。
  5. 水素化触媒が,鉄,コバルト,ニッケル,ルテニウム,パラジウム,イリジウム,白金及び又は銅からなる群より選ばれる1種類以上の金属を含む請求項4記載のカルボンジアミンの製造方法。
  6. 水素化触媒がスポンジニッケル触媒,スポンジコバルト触媒又はそれらの混合物からなる群より選ばれる請求項5記載のカルボンジアミンの製造方法。
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