JP4147809B2 - ハロゲン化芳香族メチルアミン類の製造方法 - Google Patents

ハロゲン化芳香族メチルアミン類の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、農薬、医薬などの製造中間体として有用なハロゲン化芳香族メチルアミン類の新規な製造方法に関する。特に2,3,5,6−テトラフルオロキシリレンジアミン及び2,3,4,6−テトラフルオロキシリレンジアミンは優れた殺虫作用を有するシクロプロパンカルボン酸エステル類の製造中間体として、有用である。
【0002】
【従来の技術】
芳香族ニトリルを水素化して芳香族メチルアミン類を製造する方法は数多く知られている。例えば、英国特許810530号公報、852972号公報、1149251号公報にはテレフタロニトリルをアンモニアの存在下で水素化し、キシリレンジアミンを製造する方法が開示されている。しかしながら、このような条件は、2級アミンの副生はある程度防ぐことができるものの、ハロゲン化芳香族メチルアミンのように、アミノ基によるハロゲン原子の求核置換反応が副反応として生じる化合物の製造に対しては適当ではない。
【0003】
ハロゲン化芳香族メチルアミン類の製造方法としては、例えば特公平4−14096号公報にはハロゲン化テレフタロニトリルを無機酸性条件下で水素化触媒の存在下で反応させるハロゲン化キシリレンジアミンの製造方法が記載されている。しかしながら、この方法では、使用する酸が硫酸等の強酸であるため酸性条件下で溶解しやすいニッケル、コバルト等の金属が触媒として使用できず、高価なパラジウムを使用するという欠点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、農薬、医薬などの製造中間体として有用なハロゲン化芳香族メチルアミンを工業的に有利な方法で製造する手段を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、式(1)で表されるハロゲン化芳香族ニトリル類を溶媒中有機酸の存在下で還元することにより、
【化6】
(式中、Xは塩素原子またはフッ素原子を示し、mは1〜5の整数を示し、nは1〜5の整数を示し、m+n≦6であり、nが2以上の場合はXはそれぞれ同一であっても異なってもよい。)式(2)で表されるハロゲン化芳香族メチルアミン類を収率よく製造できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【化7】
(式中X及びm,nは前記定義の通りであり、aは1以上m以下の整数を表す。)
【0006】
有機酸を用いることにより、ニッケル、コバルトのような強酸に溶解しやすい金属を触媒として使用することが可能となった。また、本反応により生成するアミン類のアミノ基を有機酸塩とすることにより、アミノ基のニトリル基との付加反応やハロゲンとの置換反応等の副反応の抑制が可能である。
【0007】
本発明は以下の事項に関する。
【0008】
[1]式(1)
【化8】
(式中、Xは塩素原子またはフッ素原子を示し、mは1〜5の整数を示し、nは1〜5の整数を示し、m+n≦6であり、nが2以上の場合はXはそれぞれ同一であっても異なってもよい。)で表される、ハロゲン化芳香族ニトリル類を、溶媒中有機酸の存在下で水素化触媒を用いて水素還元することを特徴とする、式(2)
【化9】
(式中X及びm,nは前記定義の通りであり、aは1以上m以下の整数を示す。)で表されるハロゲン化芳香族メチルアミン類の製造方法。
【0009】
[2]上記式(1)で示されるハロゲン化芳香族ニトリル類が、テトラフルオロテレフタロニトリルまたはテトラフルオロイソフタロニトリルであり、式(2)で示されるハロゲン化芳香族メチルアミン類が、2,3,5,6−テトラフルオロキシリレンジアミンまたは2,3,4,6−テトラフルオロキシリレンジアミンであることを特徴とする[1]に記載のハロゲン化芳香族メチルアミン類の製造方法。
【0010】
[3]溶媒が芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素、アルコール類、エーテル類、エステル類及び水から選ばれる少なくとも一種を含む単独または混合溶媒であることを特徴とする[1]または[2]に記載のハロゲン化芳香族メチルアミン類の製造方法。
【0011】
[4]溶媒がベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、ヘキサン、シクロヘキサン、メタノール、エタノール、プロパノール、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジオキソラン、酢酸エチル及び水から選ばれる少なくとも1種を含む単独または混合溶媒であることを特徴とする[1]または[2]に記載のハロゲン化芳香族メチルアミン類の製造方法。
【0012】
[5]溶媒が水及び水と任意の割合では溶解しない有機溶媒との混合溶媒であることを特徴とする[3]または[4]に記載のハロゲン化芳香族メチルアミン類の製造方法。
【0013】
[6]水と任意の割合では溶解しない有機溶媒が芳香族炭化水素であることを特徴とする[5]に記載のハロゲン化芳香族メチルアミン類の製造方法。
【0014】
[7]芳香族炭化水素がトルエン、キシレン、エチルベンゼンであることを特徴とする[6]に記載のハロゲン化芳香族メチルアミン類の製造方法。
【0015】
[8]溶媒が水であることを特徴とする[1]または[2]に記載のハロゲン化芳香族メチルアミン類の製造方法。
【0016】
[9]有機酸がギ酸、酢酸及びプロピオン酸から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする[1]乃至[8]のいずれかに記載のハロゲン化芳香族メチルアミン類の製造方法。
【0017】
[10]触媒が、ニッケル、パラジウム、白金、ルテニウム、コバルト及び銅から選ばれる少なくとも1種の金属を含むことを特徴とする[1]乃至[9]のいずれかに記載のハロゲン化芳香族メチルアミン類の製造方法。
【0018】
[11]触媒がスポンジニッケル、またはスポンジコバルトであることを特徴とする[1]乃至[9]のいずれかに記載のハロゲン化芳香族メチルアミン類の製造方法。
【0019】
[12]触媒がスポンジニッケルであることを特徴とする[11]に記載のハロゲン化芳香族メチルアミン類の製造方法。
【0020】
[13]接触が異種金属としてモリブデンを添加したスポンジニッケルであることを特徴とする[12]に記載のハロゲン化芳香族メチルアミン類の製造方法。
【0021】
[14]触媒を溶媒中で水素ガスの雰囲気下40℃以下で前処理した後に使用することを特徴とする[1]乃至[13]のいずれかに記載のハロゲン化芳香族メチルアミン類の製造方法。
【0022】
[15]触媒が担持型パラジウムであることを特徴とする[1]乃至[9]のいずれかに記載のハロゲン化芳香族メチルアミン類の製造方法。
【0023】
[16]溶媒使用量がハロゲン化芳香族ニトリル類に対して1〜20質量倍であることを特徴とする[1]乃至[15]のいずれかに記載のハロゲン化芳香族メチルアミン類の製造方法。
【0024】
[17]有機酸の使用量がハロゲン化芳香族ニトリル類のニトリル基に対して50〜500モル%であることを特徴とする[1]乃至[16]のいずれかに記載のハロゲン化芳香族メチルアミン類の製造方法。
【0025】
[18]触媒の使用量がハロゲン化芳香族ニトリル類に対して0.01〜1質量倍であることを特徴とする[1]乃至[17]のいずれかに記載のハロゲン化芳香族メチルアミン類の製造方法。
【0026】
[19]水素還元を、反応温度を室温〜100℃、水素分圧を0.1〜5MPaで行う、[1]乃至[17]のいずれかに記載のハロゲン化芳香族メチルアミン類の製造方法。
[20][1]乃至[19]のいずれかの製造方法で得られた式(2)
【化10】
(式中、Xは塩素原子またはフッ素原子を示し、mは1〜5の整数を示し、nは1〜5の整数を示し、m+n≦6であり、nが2以上の場合はXはそれぞれ同一であっても異なってもよい。aは1以上m以下の整数を示す)で表されるハロゲン化芳香族メチルアミン類。
[21]式(1)
【化11】
(式中、Xは塩素原子またはフッ素原子を示し、mは1〜5の整数を示し、nは1〜5の整数を示し、m+n≦6であり、nが2以上の場合はXはそれぞれ同一であっても異なってもよい。)で表されるハロゲン化芳香族ニトリル類から、式(2)
【化12】
(式中X及びm,nは前記定義の通りであり、aは1以上m以下の整数を示す。)で表されるハロゲン化芳香族メチルアミン類を製造するために用いられる触媒。
【0027】
【発明の実施の形態】
さらに本発明を詳しく説明する。本発明の原料として用いられるハロゲン化芳香族ニトリル類は市販されており容易に入手可能である。式(1)においてニトリル基及びハロゲンの結合数及び結合位置は限定されない。ハロゲンの種類としては塩素及びフッ素があげられる。
【化13】
(式中、Xは塩素原子またはフッ素原子を示し、mは1〜5の整数を示し、nは1〜5の整数を示し、m+n≦6であり、nが2以上の場合はXはそれぞれ同一であっても異なってもよい。)
【化14】
(式中X及びm,nは前記定義の通りであり、aは1以上m以下の整数を表す。)
【0028】
式(1)で示されるハロゲン化芳香族ニトリル類の具体例としては、例えば、テトラフルオロフタロニトリル、テトラフルオロイソフタロニトリル、テトラフルオロテレフタロニトリル、ペンタフルオロベンゾニトリル、2,3,5,6−テトラフルオロベンゾニトリル、2,3,4,6−テトラフルオロベンゾニトリル、2,3,4,5−テトラフルオロベンゾニトリル、2,4,6−トリフルオロ−5−クロロイソフタロニトリル、テトラクロロフタロニトリル、テトラクロロイソフタロニトリル、テトラクロロテレフタロニトリル等があげられる。
【0029】
本発明では式(1)で示されるハロゲン化芳香族ニトリル類を、溶媒中有機酸の存在下で水素化触媒を用いて還元することにより、式(2)で示されるハロゲン化芳香族メチルアミン類が得られる。
【化15】
(式中、Xは塩素原子またはフッ素原子を示し、mは1〜5の整数を示し、nは1〜5の整数を示し、m+n≦6であり、nが2以上の場合はXはそれぞれ同一であっても異なってもよい。aは1以上m以下の整数を示す)
【0030】
本発明において使用される有機酸とはカルボン酸類であり、例えばギ酸、酢酸、プロピオン酸、蓚酸、クエン酸、グリコール酸、安息香酸等があげられ、特に好ましくはギ酸、酢酸、プロピオン酸である。これらの有機酸は単独で使用してもよいし、2種類以上を混合して用いても良い。有機酸の使用量は式(1)で示されるハロゲン化芳香族ニトリル類のニトリル基に対して50〜500モル%、特に好ましくは100〜300モル%である。有機酸は反応開始時に一括して添加しても良いし、反応の進行にあわせて連続的あるいは間欠的に添加しても良い。
【0031】
本発明において使用される触媒はコバルト、鉄、ニッケル、白金、パラジウムのうち少なくとも1種を含む金属触媒である。触媒は金属そのままでも、担持触媒の形でも使用することができる。担持用の担体としては活性炭、シリカ、アルミナ等が使用できる。好ましい触媒としては例えばスポンジニッケル、スポンジコバルトなどが挙げられる。また、本発明ではニッケルまたはコバルトがニッケルまたはコバルト以外の金属または金属酸化物の存在により改質された、変性スポンジ触媒も用いることができる。例えば、モリブデンにより改質された変性スポンジニッケル触媒が挙げられる。
【0032】
触媒の使用量は式(1)で示されるハロゲン化芳香族ニトリル類に対して0.01〜1質量倍、特に好ましくは0.02〜0.5質量倍である。
【0033】
触媒を溶媒中で水素ガスの雰囲気下で前処理することで触媒の活性を向上することができる。前処理時の温度は100℃以下、好ましくは40℃以下である。圧力は水素分圧で0.1MPa〜5MPa、好ましくは0.2MPa〜3MPaである。
【0034】
本発明において使用される溶媒は還元反応に影響しない溶媒であれば特に限定されない。例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素類、ヘキサン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素類、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、エチレングリコールメチルエーテル等のアルコール類、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジオキソラン等のエーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類及び水から選ばれる少なくとも1種を含む単独あるいは混合溶媒である。特に水単独あるいは水と水と任意の割合では溶解しない溶媒との混合溶媒が好ましく使用される。水と任意の割合では溶解しない溶媒とは、少なくともある比率では水と混合したとき2層に分離する溶媒であり、例えば、芳香族炭化水素であるトルエン、キシレン、エチルベンゼン、エステル類として酢酸エチル、酢酸ブチルがあげられる。この様な混合溶媒系は、反応基質の水に対する溶解度が低い場合には有機溶剤によって基質を有機溶剤側に溶解させ、反応速度が速くなる効果が期待できる。また、この時に同時に水を使用することにより生成物のアミン類を有機酸塩として水層に移すことで副反応(アミンとニトリルが反応して高分子化する反応。アミンとハロゲンの置換反応。)を防ぐ効果が期待できる。
【0035】
溶媒の使用量は特に限定されないが、式(1)で示されるハロゲン化芳香族ニトリル類に対して2〜20質量倍が望ましい。
【0036】
本発明における反応温度は室温〜100℃、好ましくは室温〜60℃である。圧力は水素分圧で0.1〜5MPa、好ましくは0.2〜3MPaである。本反応に使用される水素ガスは必ずしも高純度である必要はなく、還元反応に格別の影響を与えない不活性ガスを含有していても良い。
【0037】
反応形式は特に限定されるものではないが、触媒懸濁流通式、固定床流通式、トリクルヘッド、あるいは回分式等の方法が採用される。
【0038】
本発明の製造方法により得られた式(2)で示されるハロゲン化芳香族メチルアミン類は反応後の液から触媒を濾過等により分離し、中和後に濃縮、抽出、蒸留等の通常の単離方法を用いて単離することができる。
【0039】
【実施例】
以下に、実施例により本発明を説明する。
【0040】
本実施例の分析で用いたガスクロマトグラフィーの分析条件は下記の通りである。
<ガスクロマトグラフィー分析条件>
装置 ヒューレットパッカード社製 HP6850
カラム DB1701 0.32mm×30m 膜厚0.25μm
キャリアガス He
流量 1.2ml/min.(コンスタントフロー)スプリット比50
検出器 FID
inj. temp. 300℃
det. temp. 300℃
分析温度 100℃(5min.)−10℃/min.→150℃(10min.)
−15℃/min.→280℃(5min.)
内標 1,4−ブタンジオール
【0041】
<実施例1>
容積100ccのオートクレーブに水20g、トルエン10g、スポンジニッケル触媒2.0g、酢酸3.0g、テトラフルオロテレフタロニトリル4.0gを仕込み、窒素置換の後、水素ガスにより充分置換し0.85MPa(ゲージ圧力)に加圧した。オートクレーブの攪拌、加熱を開始し、圧力を0.85Mpaに維持しながら水素供給を続け、40℃で攪拌を継続した。水素の吸収量をマスフローメーターによりモニターし、水素吸収が停止した時点で反応を終了した。反応液をガスクロマトグラフィー内部標準法で分析したところ、テトラフルオロテレフタロニトリルの転化率は99%以上であり、2,3,5,6−テトラフルオロキシリレンジアミンの収率は83%であった。
尚、生成物はガスクロマトグラフィー質量分析法により確認した。
【0042】
<実施例2>
トルエンをキシレンに変えた以外は実施例1と同様の操作を行った。反応液をガスクロマトグラフィー内部標準法で分析したところ、テトラフルオロテレフタロニトリルの転化率は99%以上であり、2,3,5,6−テトラフルオロキシリレンジアミンの収率は80%であった。
【0043】
<実施例3>
容積100ccのオートクレーブに水30g、スポンジニッケル触媒2.0g、酢酸3.0g、テトラフルオロテレフタロニトリル4.0gを仕込んだ以外は実施例1と同様の操作を行った。反応液をガスクロマトグラフィー内部標準法で分析したところ、テトラフルオロテレフタロニトリルの転化率は99%以上であり、2,3,5,6−テトラフルオロキシリレンジアミンの収率は90%であった。
【0044】
<実施例4>
容積500ccのオートクレーブに水200g、スポンジニッケル触媒12.5g、酢酸37.5g、テトラフルオロテレフタロニトリル50.0gを仕込んだ以外は実施例1と同様の操作を行った。反応液をガスクロマトグラフィー内部標準法で分析したところ、テトラフルオロテレフタロニトリルの転化率は99%以上であり、2,3,5,6−テトラフルオロキシリレンジアミンの収率は95%であった。
反応液に30重量%の水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを12.3に調整した。不溶分をろ別した後、トルエン30gで水層を洗浄した。トルエン層を分離後、水槽を酢酸エチル300gで3回抽出した。酢酸エチル層をあつめて減圧下蒸留し、5mmHgで120℃の留分としてTFXDA42.8gを得た。回収率は86.8%であった。
【0045】
<実施例5>
容積500ccのオートクレーブに水100cc、スポンジニッケル触媒10.0gを仕込み15℃で水素圧を0.5MPaとした。オートクレーブの攪拌を開始し、温度を15℃に保って1時間攪拌を続けた。上記オートクレーブにさらに水100cc、酢酸37.5g、テトラフルオロテレフタロニトリル50.0gを仕込み実施例1と同様の操作を行った。反応液をガスクロマトグラフィー内部標準法で分析したところ、テトラフルオロテレフタロニトリルの転化率は99%以上であり、2,3,5,6−テトラフルオロキシリレンジアミンの収率は94%であった。
実施例4と同様の単離操作を行ったところ、TFXDA42.4gを得た。回収率は86.9%であった。
【0046】
<実施例6>
触媒としてモリブデンを添加したスポンジニッケル触媒12.5gを使用した以外は実施例4と同様の操作を行った。
反応液をガスクロマトグラフィー内部標準法で分析したところ、テトラフルオロテレフタロニトリルの転化率は99%以上であり、2,3,5,6−テトラフルオロキシリレンジアミンの収率は96%であった。
実施例4と同様に単離したところ、TFXDA43.4gを得た。回収率は87.0%であった。
【0047】
<比較例>
酢酸の代わりに硫酸37.5gを使用した以外は実施例4と同様の操作を行った。
反応液をガスクロマトグラフィー内部標準法で分析したところ、テトラフルオロテレフタロニトリルの転化率は23%であり、2,3,5,6−テトラフルオロキシリレンジアミンの収率は12%であった。
【0048】
【発明の効果】
本発明により、式(2)のハロゲン化芳香族メチルアミン類を工業的に有利な方法により、高収率に製造することができる。

Claims (15)

  1. 式(1)
    (式中、Xは塩素原子またはフッ素原子を示し、mは1〜5の整数を示し、nは1〜5の整数を示し、m+n≦6であり、nが2以上の場合はXはそれぞれ同一であっても異なってもよい。)で表される、ハロゲン化芳香族ニトリル類を、溶媒中有機酸の存在下で、スポンジニッケルまたはスポンジコバルトである水素化触媒を用いて水素還元することを特徴とする、式(2)
    (式中X及びm,nは前記定義の通りであり、aは1以上m以下の整数を示す。)で表されるハロゲン化芳香族メチルアミン類の製造方法。
  2. 上記式(1)で示されるハロゲン化芳香族ニトリル類が、テトラフルオロテレフタロニトリルまたはテトラフルオロイソフタロニトリルであり、式(2)で示されるハロゲン化芳香族メチルアミン類が、2,3,5,6−テトラフルオロキシリレンジアミンまたは2,3,4,6−テトラフルオロキシリレンジアミンであることを特徴とする請求項1に記載のハロゲン化芳香族メチルアミン類の製造方法。
  3. 溶媒が芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素、アルコール類、エーテル類、エステル類及び水から選ばれる少なくとも一種を含む単独または混合溶媒であることを特徴とする請求項1または2に記載のハロゲン化芳香族メチルアミン類の製造方法。
  4. 溶媒がベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、ヘキサン、シクロヘキサン、メタノール、エタノール、プロパノール、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジオキソラン、酢酸エチル及び水から選ばれる少なくとも1種を含む単独または混合溶媒であることを特徴とする請求項1または2に記載のハロゲン化芳香族メチルアミン類の製造方法。
  5. 溶媒が水及び水と任意の割合では溶解しない有機溶媒との混合溶媒であることを特徴とする請求項3または4に記載のハロゲン化芳香族メチルアミン類の製造方法。
  6. 水と任意の割合では溶解しない有機溶媒が芳香族炭化水素であることを特徴とする請求項5に記載のハロゲン化芳香族メチルアミン類の製造方法。
  7. 芳香族炭化水素がトルエン、キシレン、エチルベンゼンであることを特徴とする請求項6に記載のハロゲン化芳香族メチルアミン類の製造方法。
  8. 溶媒が水であることを特徴とする請求項1または2に記載のハロゲン化芳香族メチルアミン類の製造方法。
  9. 有機酸がギ酸、酢酸及びプロピオン酸から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載のハロゲン化芳香族メチルアミン類の製造方法。
  10. 触媒が異種金属としてモリブデンを添加したスポンジニッケルであることを特徴とする請求項1に記載のハロゲン化芳香族メチルアミン類の製造方法。
  11. 触媒を溶媒中で水素ガスの雰囲気下40℃以下で前処理した後に使用することを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載のハロゲン化芳香族メチルアミン類の製造方法。
  12. 溶媒使用量がハロゲン化芳香族ニトリル類に対して1〜20質量倍であることを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載のハロゲン化芳香族メチルアミン類の製造方法。
  13. 有機酸の使用量がハロゲン化芳香族ニトリル類のニトリル基に対して50〜500モル%であることを特徴とする請求項1乃至12のいずれかに記載のハロゲン化芳香族メチルアミン類の製造方法。
  14. 触媒の使用量がハロゲン化芳香族ニトリル類に対して0.01〜1質量倍であることを特徴とする請求項1乃至13のいずれかに記載のハロゲン化芳香族メチルアミン類の製造方法。
  15. 水素還元を、反応温度を室温〜100℃、水素分圧を0.1〜5MPaで行う、請求項1乃至14のいずれかに記載のハロゲン化芳香族メチルアミン類の製造方法。
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