JP2011005547A - 押出ダイス - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 押出材の内面を成形するマンドレル(30)が、心棒(32)と、該心棒(32)に外嵌めされるマンドレルリング(35)とを有し、前記マンドレルリング(35)が心棒(32)よりも熱膨張係数の小さい材料で構成され、前記心棒(32)の外周面(32a)およびマンドレルリング(35)の内周面(35a)が、マンドレルリング(35)を心棒(32)に外嵌めした状態において、常温時に両者間に隙間があり、押出時のダイス温度では、マンドレル(30)の軸線方向の少なくとも一部においてその隙間が無くなって両者が接触し、その接触面が、マンドレル(30)の軸線に対し、押出の下流側に向かって外向きに傾斜する傾斜面となるように設定されている。
【選択図】 図1
Description
前記マンドレルリングが心棒よりも熱膨張係数の小さい材料で構成され、
前記心棒の外周面およびマンドレルリングの内周面が、マンドレルリングを心棒に外嵌めした状態において、常温時に両者間に隙間があり、押出時のダイス温度では、マンドレルの軸線方向の少なくとも一部においてその隙間が無くなって両者が接触し、その接触面が、マンドレルの軸線に対し、押出の下流側に向かって外向きに傾斜する傾斜面となるように設定されていることを特徴とする押出ダイス。
XT2={〔AT1×(T2−T1)×α1+AT1〕/〔BT1×(T2−T1)×α2+BT1〕−1}×100
ただし、α1:心棒を構成する材料の熱膨張係数
α2:マンドレルリングを構成する材料の熱膨張係数(α1>α2)
T1:常温
T2:押出時のダイス温度(>T1)
AT1:常温(T1)時の心棒の外径
BT1:常温(T1)時のマンドレルリングの内径(>AT1)
前記マンドレル(30)において、マンドレルリング(35)を構成する材料は耐摩耗性に優れ、かつその熱膨張係数(α2)と心棒(32)を構成する材料の熱膨張係数(α1)とがα1>α2の関係を満足するものであれば特に限定されない。本実施形態においては、心棒(32)を含む部分(以下、単に「心棒」と略する)が工具鋼で形成されているのに対し、マンドレルリング(35)は前記工具鋼よりも耐摩耗性の高い超硬材料で構成されている。超硬材料としては、WC−Co等の超硬合金、高速度工具鋼、粉末高速度工具鋼、セラミックス等を例示できる。表1に、これらの超硬材料および工具鋼の一例およびそれらの熱膨張係数を示す。なお、心棒(32)およびマンドレルリング(35)の熱膨張係数がα1>α2の関係を満足すれば良いので、例示した材料は表1に記載した用途に限定されない。例えば、粉末高速度工具鋼の心棒に超硬合金やセラミックスのマンドレルリングを組み合わせる場合も本発明に含まれる。
図3および図4Aは、常温(T1)時におけるマンドレル(30)の要部断面図である。
図5は、温度(T)に対する心棒(32)の外径(A)およびマンドレルリング(35)の内径(B)の変化を示したものでる。なお、本実施形態のマンドレル(30)はマンドレルリング(35)の内周面(35a)がテーパー面であって軸線方向において外径が変化しているので、ここでは、心棒(32)とマンドレルリング(35)との隙間が最小となる、上流端における内径をマンドレルリングの内径(B)として説明する。
BT2=BT1×(T2−T1)×α2+BT1 …(II)
ただし、α1:心棒を構成する材料の熱膨張係数
α2:マンドレルリングを構成する材料の熱膨張係数
T1:常温
T2:高温(>T1)
AT1:常温(T1)時の心棒の外径
BT1:常温(T1)時のマンドレルリングの内径(>AT1)
XT(%)=(AT/BT−1)×100 …(III)
XT1(%)=(AT1/BT1−1)×100 …(IV)
XT2=(AT2/BT2−1)×100
={〔AT1×(T2−T1)×α1+AT1〕/〔BT1×(T2−T1)×α2+BT1〕−1}×100
…(V)
常温(T1)のマンドレルリング(35)の内周面(35a)は、マンドレル(30)の軸線に対して下流側に向かって外向きに傾斜するテーパー面で形成されているため、押出時のダイス温度(T2)時における接触面(39)もマンドレルリング(35)の内周面(35a)の傾斜方向に倣って下流側に向かって広がる外向きの傾斜面となる(図4B参照)。このため、押出材料の流れがマンドレルリング(35)を下流側へ押そうとしても、外向きの傾斜面(接触面)(39)がその動きを阻止する方向に作用して抜け止め効果を奏する。従って、マンドレルリング(35)の動きが抑制されて高い固定安定性が得られる。前記接触面(39)の位置は、常温(T1)時の隙間(S1)の大きさや熱膨張率(α1、α2)の差によって決まるので、常温(T1)時に上流側に向かって狭くなる隙間(S1)を有する本実施形態においては、その傾斜角度(θT2)は常温(T1)時のマンドレルリング(35)の内周面(35a)のテーパー角度(θT1)から僅かに変化するが、傾斜方向は維持される。
マンドレルにおいては、心棒およびマンドレルリングの孔の断面形状を非円形に形成することにより、マンドレルリングの周方向の回動を阻止することができる。これにより、周方向のずれがなくなって固定安定性を高めるとともに、マンドレルリングの位置決めを行うことができる。特に、押出材の中空部の形状が円以外の場合は、周方向の位置決めが必要となるため、適用意義が大きい。非円形断面としては、角形断面、円形の一部を直線で形成した断面等である。
本発明における特徴の一つは、押出時のダイス温度時に心棒とマンドレルリングの接触面の少なくとも一部が下流側に向かって外向きの傾斜面となることである。図3等のマンドレル(30)は、心棒(32)の外周面(35a)を軸線に平行とし、マンドレルリング(35)の内周面(35a)を軸線に対して傾斜させることにより、押出時のダイス温度において接触面が傾斜面となるようにしたものであるが、本発明は上記の組み合わせに限定されない。押出時のダイス温度において接触面を傾斜面とするには、心棒の外周面およびマンドレルリングの内周面の一方または両方が、常温時に下流側に向かって外向きに傾斜していれば良い。
図3〜4Bに示すマンドレル(30)を製作した。表2に、製作した心棒(32)よびマンドレルリング(35)の寸法を示す。
図9Aに参照されるように、マンドレル(55)は、常温(T1)において、心棒(56)の外周面(56a)およびマンドレルリング(57)の内周面(57a)が軸線に対して同一方向、同一テーパー角度で傾斜するテーパー面に形成されている。よって、両者間に形成される隙間(S1)は、軸線に対して傾斜しかつその大きさは一定である。各部の寸法は表3に示すとおりである。
10…ポートホールダイス
11…雌型
20…雄型(押出ダイス)
30、50、55、60、70…マンドレル
31…基端部(ダイス基盤)
32、51、56、61、71…心棒
32a、51a、56a、61a、71a…外周面
33…段部
34…ボルト部
35、52、57、62、74…マンドレルリング
35a、52a、57a、74a内周面
36…ベアリング部
63…山部(突出部)
Claims (5)
- 押出材の内面を成形するマンドレルが、心棒と、該心棒に外嵌めされるマンドレルリングとを有し、
前記マンドレルリングが心棒よりも熱膨張係数の小さい材料で構成され、
前記心棒の外周面およびマンドレルリングの内周面が、マンドレルリングを心棒に外嵌めした状態において、常温時に両者間に隙間があり、押出時のダイス温度では、マンドレルの軸線方向の少なくとも一部においてその隙間が無くなって両者が接触し、その接触面が、マンドレルの軸線に対し、押出の下流側に向かって外向きに傾斜する傾斜面となるように設定されていることを特徴とする押出ダイス。 - 常温時において、マンドレルの軸線に対し、前記マンドレルリングの内周面および前記心棒の外周面のうちの少なくとも一方が下流側に向かって外向きに傾斜するテーパー面で形成されている請求項1に記載の押出ダイス。
- 常温(T1)時の隙間が最小となる部分において、押出時のダイス温度(T2)における心棒とマンドレルリングとの締め代(XT2)が下記式で表されるとき、常温(T1)時における前記心棒の外径(AT1)およびマンドレルリングの内径(BT1)が前記締め代(XT2)が0〜0.3%となるように設定されている請求項1または2に記載の押出ダイス。
XT2={〔AT1×(T2−T1)×α1+AT1〕/〔BT1×(T2−T1)×α2+BT1〕−1}×100
ただし、α1:心棒を構成する材料の熱膨張係数
α2:マンドレルリングを構成する材料の熱膨張係数(α1>α2)
T1:常温
T2:押出時のダイス温度(>T1)
AT1:常温(T1)時の心棒の外径
BT1:常温(T1)時のマンドレルリングの内径(>AT1) - 押出時のダイス温度において、マンドレルリングの内周面面積の20%以上が心棒の外周面と接触する請求項1〜3のいずれかに記載の押出ダイス。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の押出ダイスを用い、心棒とマンドレルリングとの間の軸線方向の少なくとも一部において隙間が無くなる温度で押出を行うことを特徴とする押出方法。
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CN108160733A (zh) * | 2017-12-25 | 2018-06-15 | 广东和胜工业铝材股份有限公司 | 用于扁管成型的模具及其加工方法 |
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JPS61209719A (ja) * | 1985-03-13 | 1986-09-18 | Showa Alum Corp | ポ−トホ−ルダイス雄型 |
JPH06512U (ja) * | 1992-06-12 | 1994-01-11 | 日本軽金属株式会社 | 中空製品押出用マンドレル |
JP2003181525A (ja) * | 2001-12-19 | 2003-07-02 | Showa Denko Kk | 中空材の押出ダイス及びこれを用いた中空材の製造方法 |
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2010
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CN108160733A (zh) * | 2017-12-25 | 2018-06-15 | 广东和胜工业铝材股份有限公司 | 用于扁管成型的模具及其加工方法 |
CN108160733B (zh) * | 2017-12-25 | 2020-06-16 | 广东和胜工业铝材股份有限公司 | 用于扁管成型的模具及其加工方法 |
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