JP5634773B2 - 押出ダイス - Google Patents
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Description
前記マンドレルリングは、心棒よりも熱膨張係数の小さい材料で構成され、
前記心棒の外周面およびマンドレルリングの内周面が、マンドレルリングを心棒に外嵌めした状態において、常温時に両者間に隙間があり、押出時のダイス温度時に、マンドレルの軸線方向の少なくとも一部においてその隙間が無くなって両者が接触するように設定され、
前記心棒の外周面に、軸線方向に沿って少なくとも1本の溝が設けられていることを特徴とする押出ダイス。
本発明のマンドレルは、マンドレルリングを心棒に外嵌めした状態において、常温時に両者間に隙間があり、押出時のダイス温度において、マンドレルの軸線方向の少なくとも一部においてその隙間が無くなって両者が接触するように設定されている限り、前記心棒の外周面およびマンドレルリングの内周面の形状は任意に設定することができる。即ち、本発明におけるマンドレルの形状に関する条件は下記(1)(2)である。
(1)常温時にマンドレルリングを心棒に外嵌めすることができる隙間があること
(2)押出時のダイス温度において、軸線方向の少なくとも一部においてその隙間が無くなって心棒とマンドレルリングとが接触すること
本発明における「押出時のダイス温度」とは、心棒(32)およびマンドレルリング(35)が高温押出時に所定の温度となり、そのときの温度をいう。
前記マンドレルリング(35)を構成する材料は耐摩耗性に優れ、かつその熱膨張係数(α2)と心棒(32)を構成する材料の熱膨張係数(α1)とがα1>α2の関係を満足するものであれば特に限定されない。本実施形態においては、心棒(32)を含む部分(以下、単に「心棒」と略する)が工具鋼で形成されているのに対し、マンドレルリング(35)は前記工具鋼よりも耐摩耗性の高い超硬材料で構成されている。超硬材料としては、WC−Co等の超硬合金、高速度工具鋼、粉末高速度工具鋼、セラミックス等を例示できる。表1に、これらの超硬材料および工具鋼の一例およびそれらの熱膨張係数を示す。なお、心棒(32)およびマンドレルリング(35)の基材の熱膨張係数がα1>α2の関係を満足すれば良いので、例示した材料は表1に記載した用途に限定されない。例えば、粉末高速度工具鋼の心棒に超硬合金やセラミックスのマンドレルリングを組み合わせる場合も本発明に含まれる。
図5は、温度(T)に対する心棒(32)の外径(A)およびマンドレルリング(35)の内径(B)の変化を示したものである。
BT2=BT1×(T2−T1)×α2+BT1 …(II)
ただし、α1:心棒を構成する材料の熱膨張係数
α2:マンドレルリングの基材を構成する材料の熱膨張係数
T1:常温
T2:高温(>T1)
AT1:常温(T1)時の心棒の外径
BT1:常温(T1)時のマンドレルリングの内径(>AT1)
押出時、ダイスは所定温度に加熱されて常温(T1)よりも高温となる。従って、図5および図6Bに示すように、押出時のダイス温度(T2)において、心棒(32)の外径(AT2)がマンドレルリング(35)の内径(BT2)と等しくなるか、心棒(32)の外径(AT2)がマンドレルリング(35)の内径(BT2)を上回るように、常温(T1)時の心棒(32)の外径(AT1)およびマンドレルリング(35)の内径(BT1)を設定すれば、マンドレルリング(35)を心棒(32)に固定した状態で押出を行うことができる。そして、マンドレルリング(35)が心棒(32)に固定された状態で押出を行うと、押出材(1)の偏肉が抑制されて高品質の押出材(1)を製造することができる。ただし、心棒(32)の膨張力が過剰になってマンドレルリング(35)の引張力の限界を超えるとマンドレルリング(35)が破損するので、材料の熱膨張係数(α1、α2)と押出時のダイス温度(T2)を勘案して、高温時に適度な引張力を生じさせるように、常温(T1)時の心棒(32)の外径(AT1)およびマンドレルリング(35)の内径(BT1)を設定する。
XT(%)=(AT/BT−1)×100 …(III)
XT1(%)=(AT1/BT1−1)×100 …(IV)
XT2(%)=(AT2/BT2−1)×100
={〔AT1×(T2−T1)×α1+AT1〕/〔BT1×(T2−T1)×α2+BT1〕−1}×100 …(V)
上記実施形態のマンドレル(30)においては、心棒(32)の先端に、マンドレルリング(35)の内径よりも径の大きいナット(37)が着脱自在に取り付けられている。高温(T2)時のマンドレルリング(35)は心棒(32)によって径方向に締め付けられて固定されるが、押出中は材料の流れにより下流側への力が加わる。そこで、前記マンドレル(30)においては、ナット(37)を取り付けることでマンドレルリング(35)の抜け落ちを確実に防ぎ、固定安定性を高めている。また、ナット(37)を取り付けて押出軸方向の拘束力を加えることで、心棒(32)の膨張力による締め付けのみで固定する場合よりも、締め代(XT2)を小さくすることができるので、締め代(XT2)の増大によるマンドレルリング(35)の破損の危険性を回避できる。
本発明において、押出時の締め代(XT2)がXT2≧0となるように心棒(32)の外周面(32a)とマンドレルリング(35)の内周面(35a)が設定されていることは必須条件である。また、径方向において所定の締め代(XT2)を得る場合、心棒(32)の熱膨張係数(α1)とマンドレルリング(35)の熱膨張係数(α2)の差(α1−α2)が大きくなるほど、常温(T1)時の両者の隙間(S1)は大きくなる。従って、常温(T1)で行うマンドレル(30)の組み立てにおいては、両者間の隙間(S1)が大きくなるほどマンドレルリング(35)のがたつきが大きくなって心棒(32)とマンドレルリング(35)の軸線合わせが難しくなる。常温(T1)時の軸線のずれはダイス温度が上昇しても継承されることがあり、押出時のマンドレルリング(35)の径方向の位置精度を低下させて押出材の偏肉の原因の一つとなる。常温(T1)時の隙間(S1)が小さくなるように心棒(32)の外径およびマンドレルリング(35)の内径を設定すれば組み立て時に両者の軸線を合わせ易くなり、押出時のマンドレルリング(35)の位置精度も高くなるが、その反面締め代(XT2)が大きくなってマンドレルリング(35)に対する締め付け力が大きくなるので破損の危険性も増すことになる。
図3等に示した心棒(32)の溝(40)は、断面形状が長方形であって、側面および底面が平面で構成され、かつ開口幅と溝底の幅が等しいものであった。しかし、本発明は溝の断面形状をこのような形状を限定するものではない。以下に、他の形状の溝について図面を参照しつつ説明する。図9A〜12Cは、心棒(32)の軸線に垂直な断面を示している。なお、これらの図は溝形状の説明のために溝を拡大表示してものであり、溝の寸法を規定するものでない。
10…ポートホールダイス
11…雌型
20…雄型(押出ダイス)
21…ダイス基盤
30…マンドレル
32…心棒
34…ボルト部
35…マンドレルリング
37…ナット
40、41、42、47、48、49…溝
43、44、45…断面V字形の溝
46…断面U字形の溝
47a、48a、49a…溝の開口縁
S1…隙間
CT1、CT2…溝の開口幅
FT1、FT2…溝の深さ
AT1、AT2…心棒外径
MT1…溝の軸線方向の長さ
mT1…マンドレルリングの軸線方向の長さ
Claims (7)
- 押出材の内面を成形するマンドレルが、心棒と、該心棒に外嵌めされるマンドレルリングとを有し、
前記マンドレルリングは、心棒よりも熱膨張係数の小さい材料で構成され、
前記心棒の外周面およびマンドレルリングの内周面が、マンドレルリングを心棒に外嵌めした状態において、常温時に両者間に隙間があり、押出時のダイス温度時に、マンドレルの軸線方向の少なくとも一部においてその隙間が無くなって両者が接触するように設定され、
前記心棒の外周面に、軸線方向に沿って少なくとも1本の溝が設けられていることを特徴とする押出ダイス。 - 前記心棒の先端に心棒よりも径小のボルト部が心棒と一体に形成され、このボルト部にナットを螺合させることによってマンドレルリングが軸線方向に拘束されるものとなされている請求項1に記載の押出ダイス。
- 前記溝の断面形状がV字形またはU字形である請求項1または2に記載の押出ダイス。
- 前記溝の開口縁が曲面で形成されている請求項1〜3のいずれかに記載の押出ダイス。
- 常温時における前記溝の開口幅および深さは、押出時のダイス温度において溝の凹みが残るように設定されている請求項1〜4のいずれかに記載の押出ダイス。
- 常温時において、前記溝の軸線方向の長さ(MT1)とマンドレルリングの軸線方向の長さ(mT1)とがMT1≧mT1の関係を満たす請求項1〜5のいずれかに記載の押出ダイス。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の押出ダイスを用い、心棒とマンドレルリングとの間の軸線方向の少なくとも一部において隙間が無くなる温度で押出を行うことを特徴とする押出方法。
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