JP2010533703A - 新規トマイマイシン誘導体を含む細胞毒性剤およびこれらの治療的使用 - Google Patents

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Abstract

本発明は、リンカーを含む新規トマイマイシン誘導体に関する。本発明はまた、トマイマイシン誘導体のリンカー上に存在している結合基を介して細胞結合剤に共有結合している1種以上の前記トマイマイシン誘導体を含むコンジュゲート分子に関する。本発明はまた、トマイマイシン誘導体およびコンジュゲート分子の調製に関する。

Description

本発明は、新規トマイマイシン誘導体および細胞毒性剤としてのこれらの治療的使用に関する。治療的使用は、トマイマイシン誘導体を細胞結合剤に化学結合させることにより標的化方式において特定の細胞集団にトマイマイシン誘導体を送達する結果である。本発明はまた、変性されていてもよい細胞結合剤に化学結合している1種以上の前記トマイマイシン誘導体を含むコンジュゲート分子に関する。
モノクローナル抗体−薬物コンジュゲートによる腫瘍細胞の意図的な特異的標的化についての多くの報告がなされている(Selaら、Immuno−conjugates、189−216頁(C.Vogel編 1987);Ghoseら、Targeted Drugs 1−22頁(E.Goldberg編 1983);Dienerら、Antibody mediated delivery systems、1−23頁(J.Rodwell編 1988);Pieterszら、Antibody mediated delivery systems、25−53頁(J.Rodwell編 1988);Bumolら、Antibody mediated delivery systems、55−79頁(J.Rodwell編 1988);G.A.Pietersz & K.Krauer、2、J.Drug Targeting、183−215頁(1994);R.V.J.Chari、31 Adv.Drug Delivery Revs.、89−104頁(1998);W.A.Blattler & R.V.J.Chari、Anticancer Agents、Frontiers in Cancer Chemotherapy、317−338頁、ACS Symposium Series 796;Ojimaら編、American Chemical Society 2001;J.M.Lambert、5 Current Opinion in Pharmacology、543−549頁(2005);P.R.Hamann、15 Expert Opinion on Therapeutics Patents、1087−1103頁(2005)において)。本発明に引用されている全ての参考文献および特許は、参照により本明細書に組み込まれる。
細胞毒性薬物、例えばメトトレキセート、ダウノルビシン、ドキソルビシン、ビンクリスチン、ビンブラスチン、メルファラン、マイトマイシンCおよびクロラムブシルが、種々のマウスモノクローナル抗体にコンジュゲートされてきた。場合によっては、この薬物分子は、中間担体分子、例えば血清アルブミン(Garnettら、46、Cancer Res.2407−2412頁(1986);Ohkawaら 23、Cancer Immunol.Immunother.81−86頁(1986);Endoら、47 Cancer Res.1076−1080頁(1980))、デキストラン(Hurwitzら、2 Appl.Biochem.25−35頁(1980);Manabiら、34 Biochem.Pharmacol.289−291頁(1985);Dillmanら、46 Cancer Res.、4886−4891頁(1986);Shovalら、85、Proc.Natl.Acad.Sci.、8276−8280頁(1988))またはポリグルタミン酸(Tsukadaら、73、J.Natl.Canc.Inst.、721−729頁(1984);Katoら 27 J.Med.Chem.、1602−1607頁(1984);Tsukadaら、52、Br.J.Cancer、111−116頁(1985))を介して抗体分子に結合された。
広範囲のリンカー技術がこのようなイムノコンジュゲートの調製のために使用されており、開裂性リンカーおよび非開裂性リンカーの両方が研究されてきた。しかしながら、ほとんどの場合、薬物分子が開裂性リンカーを使用して標的部位において非変性形態でコンジュゲートから放出され得る場合、薬物の高い細胞毒性能を観察することができるにすぎない。
しかしながら、インビトロ細胞毒性試験により、抗体−薬物コンジュゲートは抗原陽性細胞だけでなく、近傍の他の細胞をも、これらの表面上での抗原発現にかかわらず殺傷することが明らかになった。この現象は、バイスタンダー効果と称されている。この効果は、抗CanAg抗体huC242のメイタンシノイドおよびCC1065類似体とのコンジュゲートにおいて観察された(Ericksonら、66 Cancer Res.、4426−4433頁(2006);Kovtunら、66 Cancer Res.、3214−3221頁(2006))。これまで、開裂性結合、例えば還元性ジスルフィド結合を介して結合しているコンジュゲートのみバイスタンダー細胞毒性を示す一方、非還元性チオエーテル結合を介して結合しているコンジュゲートはバイスタンダー効果を示さなかった。
標的化剤、例えば抗体に結合している高度に強力な細胞毒性エフェクター分子は、コンジュゲートの細胞内プロセッシング後に強力な薬物誘導体を生成することができた。このことは、生成された細胞代謝物が不所望なまたは容易に管理することができない副作用を示す場合に問題になり得た。抗体−薬物コンジュゲートの毒性を制御するため、非開裂性リンカーを使用することが極めて有益であり得た。
ほとんどの抗体−薬物コンジュゲートの別の主な欠点は、標的抗原の数が限定されていること、ならびにメトトレキセート、ダウノルビシンおよびビンクリスチンのような制癌性(cancerostatic)薬物の比較的穏和な細胞毒性のため、十分な濃度の薬物を標的部位に送達することができないことである。顕著な細胞毒性を達成するため、抗体への直接的なまたはポリマー性担体分子を介した多数の薬物分子の結合が必要になる。しかしながら、このような大幅に変性されている抗体は、標的抗原への結合の減少および血流からの速いインビボクリアランスを示すことが多い。したがって、代替手段は、よりいっそう強力な薬物分子、例えば下記に開示の薬物分子を使用することである。
非開裂性リンカーもコンジュゲーションにおいて使用されている。非開裂性リンカーは特に放射免疫療法の用途において関心を持たれている。非開裂性リンカーは、ヘテロ二官能性マレイミドスクシンイミジル4−(N−マレイミドメチル)シクロヘキサン−1−カルボキシレート(SMCC)を使用して、MAb9.2.27を有するシュードモナス属(Pseudomonas)外毒素に関して毒素のモノクローナル抗体への結合においても利用されている(EP306943)。MAb毒素コンジュゲートは、対応するジスルフィド結合コンジュゲートより陽性細胞系に対してインビトロでより特異的になり、こうしてマウスモデルにおいて毒性が低くなった。非特異的毒性は、非開裂性リンカーが使用される場合に顕著に減少する。この非開裂性リンカーは、HER2(ErbB)を標的とするトラスツズマブ(ハーセプチン)の場合に使用されている。HERR2は重要な標的であり、MAbを使用してこの受容体を阻害する効果を最大化する方法が研究されている。1つのアプローチは、MAbを化学療法剤とカップリングさせ、こうして細胞レベルにおける細胞毒性療法の送達を可能にすることによりトラスツズマブ(ハーセプチン)の効能を増大させることを目的としている(RansonおよびSliwkowski、63(増補1)Oncology、17−24(2002))。
SMCC試薬の他の型が存在し、例えば水溶性スルホスクシンイミジル4−(N−マレイミドメチル)シクロヘキサン−1−カルボキシレート(スルホ−SMCC)もコンジュゲーション反応において使用されている。他の非開裂性リンカーは、特にN−スクシンイミジル−S−アセチルチオアセテート(SATA)、SATA−SMCC、2−イミノチアゾール(2IT)および2IT−SMCC(Foulonら、10、Bioconjugate Chem.、867−876頁(1999))を含む。ハロアセチルベース部分を含む架橋試薬も使用されており、N−スクシンイミジル−4−(ヨードアセチル)−アミノベンゾエート(SIAB)、N−スクシンイミジルヨードアセテート(SIA)、N−スクシンイミジルブロモアセテート(SBA)およびN−スクシンイミジル3−(ブロモ−アセトアミド)プロピオネート(SBAP)を含む。これらの架橋試薬は、ハロアセチルベース部分から誘導される非開裂性リンカーを形成する。
薬物分子に起因する上記の困難性にもかかわらず、細胞結合部分を含む有用な細胞毒性剤およびメイタンシノイドとして知られている細胞毒性薬物の群が報告された(USP5,208,020、USP5,416,064およびR.V.J.Chari、31 Advanced Drug Delivery Reviews 89−104頁(1998))。同様に、細胞結合部分を含む有用な細胞毒性剤、ならびに強力な抗腫瘍抗生物質CC−1065の類似体および誘導体も報告された(USP5,475,092、USP5,585,499およびUSP6,756,397)。
トマイマイシン誘導体は、DNAの副溝内でグアニンのN2に共有結合することによりこれらの生物学的特性を発揮する化合物の公知のクラスであるピロロ[1,4]ベンゾジアゼピン(PBD)である。PBDは、多数の副溝バインダー、例えばアントラマイシン、ネオトラマイシンおよびDC−81を含む。しかしながら、トマイマイシン抗腫瘍活性は、正常細胞へのこの非特異的毒性のために制限される。したがって、トマイマイシン化合物の治療的活性を増加させ、非特異的毒性効果を減少させることが必要とされている。本発明者らは、この必要性を、トマイマイシン化合物を細胞結合剤に結合させることによるトマイマイシン化合物の標的化送達により満たすことができることを示した。さらに、水溶液中で可溶性を示し、安定性を示すトマイマイシン誘導体を開発することが必要とされている。さらに、トマイマイシンは、細胞結合剤のコンジュゲートに使用されるほど十分強力ではない。
近年、数種の新規PBD誘導体および前臨床モデルにおけるこれらの抗腫瘍活性が開示された(WO00/12508およびWO2005/085260)。しかしながら、ヒトにおける初期臨床試験により、このクラスの化合物がヒトに投与することができる非常に低い用量に基づいて顕著な毒性を示すことが示されている(I.Puzanov、Proc.AACR−NCI−EORTC International Conference、Philadelphia、USA 2005、Abstract #B117)。したがって、細胞毒性活性を弱めることなく、副作用がより少ない代替的な誘導体を提供することが望まれている。
(先行技術)
国際出願WO2007/085930およびWO2008/010101は、リンカーを介して細胞結合剤に結合させることができるトマイマイシン誘導体を記載しているが、このリンカーは本発明の化合物に定義のリンカーではない。
論文「Tetrahedron Letters、29巻、40号、5105−5108頁」は、いかなるリンカーをも有しないトマイマイシン誘導体(参考文献(13)−(15))を記載している。
国際出願WO2005/085250は、一般式PBD−A―Y−X−(Het)na−L−(Het)nb−L−(Het)nc−T−(Het’)nd−L−(Het’)ne−L−(Het’)nf−X’−Y’−A’−PBD’のPBDの二量体(式中、HetおよびHet’は、式−J−G−J’またはJ’−G−Jのアミノ−ヘテロアリーレン基であり、ここで、Gは、ヘテロアリーレンで置換されていてもよく、n−nは、0から5の整数であり、Lは、β−アラニン、グリシン、4−アミノ酪酸または単結合であってよい。)を記載している。XおよびX’は、両方とも、−NH−または−C(=O)−であり、YおよびY’は、HYがアルキル、ヘテロ環もしくはアリール基であるような二価の基、または単結合である。AおよびA’は、O、S、NHまたは単結合から選択される。Tは、−NH−Q−NH−または−C(=O)−Q−C(=O)−の形の二価のリンカーであり、ここで、Qは、QHがアルキル、ヘテロ環またはアリール基(置換されていてもよい)であるような二価の基である。この一般式による化合物は全て、−NH−または−C(=O)をXおよびX’として、−NH−Q−NH−または−C(=O)−Q−C(=O)−を含み、これらは本発明の化合物についての実例ではない。
国際出願WO2005/023814は、橋−X−R”−X−を含む、窒素原子N10上でR10−COO−により保護されているPBDの二量体(式中、R”は、1個以上のヘテロ原子NH、OまたはSで中断されていてもよいアルキレン基および/または芳香族環であり、Xは、O、SまたはNHである。)を記載している。橋−X−R”−X−上のリンカーは言及されていない。さらに、本発明の化合物はN10上で保護されていない。
論文「European Journal of Medicinal Chemistry 40巻、7号、641−654頁」は、PBDの二量体(参考文献(38)−(40))を記載しており、これらの二量体は本発明の化合物に関するいかなるリンカーをも含まない。
論文「Expert opinion;Monoclonal antibody−drug conjugates」、Ashley出版、15巻、9号、2005、1087−1103頁、ISSN:1354−3774は本発明の化合物を記載しておらず、論文「Cancer Res.2006、66(8)、4426−4433頁」は細胞結合剤に結合しているメイタンシノイドを記載している。
欧州特許第306943号明細書 米国特許第5,208,020号明細書 米国特許第5,416,064号明細書 米国特許第5,475,092号明細書 米国特許第5,585,499号明細書 米国特許第6,756,397号明細書 国際公開第00/12508号 国際公開第2005/085260号 国際公開第2007/085930号 国際公開第2008/010101号 国際公開第2005/085250号 国際公開第2005/023814号
Selaら、Immuno−conjugates、189−216頁(C.Vogel編 1987) Ghoseら、Targeted Drugs 1−22頁(E.Goldberg編 1983) Dienerら、Antibody mediated delivery systems、1−23頁(J.Rodwell編 1988) Pieterszら、Antibody mediated delivery systems、25−53頁(J.Rodwell編 1988) Bumolら、Antibody mediated delivery systems、55−79頁(J.Rodwell編 1988) G.A.Pietersz & K.Krauer、2、J.Drug Targeting、183−215頁(1994) R.V.J.Chari、31 Adv.Drug Delivery Revs.、89−104頁(1998) W.A.Blattler & R.V.J.Chari、Anticancer Agents、Frontiers in Cancer Chemotherapy、317−338頁、ACS Symposium Series 796 Ojimaら編、American Chemical Society 2001 J.M.Lambert、5 Current Opinion in Pharmacology、543−549頁(2005) P.R.Hamann、15 Expert Opinion on Therapeutics Patents、1087−1103頁(2005) Garnettら、46、Cancer Res.2407−2412頁(1986) Ohkawaら 23、Cancer Immunol.Immunother.81−86頁(1986) Endoら、47 Cancer Res.1076−1080頁(1980) Hurwitzら、2 Appl.Biochem.25−35頁(1980) Manabiら、34 Biochem.Pharmacol.289−291頁(1985) Dillmanら、46 Cancer Res.、4886−4891頁(1986) Shovalら、85、Proc.Natl.Acad.Sci.、8276−8280頁(1988) Tsukadaら、73、J.Natl.Canc.Inst.、721−729頁(1984) Katoら 27 J.Med.Chem.、1602−1607頁(1984) Tsukadaら、52、Br.J.Cancer、111−116頁(1985) Ericksonら、66 Cancer Res.、4426−4433頁(2006) Kovtunら、66 Cancer Res.、3214−3221頁(2006) RansonおよびSliwkowski、63(増補1)Oncology、17−24(2002) Foulonら、10、Bioconjugate Chem.、867−876頁(1999) R.V.J.Chari、31 Advanced Drug Delivery Reviews 89−104頁(1998) I.Puzanov、Proc.AACR−NCI−EORTC International Conference、Philadelphia、USA 2005、Abstract #B117 Tetrahedron Letters、29巻、40号、5105−5108頁 European Journal of Medicinal Chemistry 40巻、7号、641−654頁 Expert opinion;Monoclonal antibody−drug conjugates、Ashley出版、15巻、9号、2005、1087−1103頁、ISSN:1354−3774 Cancer Res.2006、66(8)、4426−4433頁
(発明の要旨)
本発明は、リンカーを含む、請求項1から30に記載の新規トマイマイシン誘導体に関する。本発明はまた、トマイマイシン誘導体のリンカー上に存在している結合基を介して細胞結合剤に共有結合している1種以上の前記トマイマイシン誘導体を含むコンジュゲート分子に関する。本発明はまた、トマイマイシン誘導体およびコンジュゲート分子の調製に関する。
実施例1の4−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェノキシ)−酪酸メチルエステルのインビトロ細胞毒性を示すグラフである。 実施例2の4−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェノキシ)−酢酸メチルエステルのインビトロ細胞毒性を示すグラフである。 実施例8の化合物8(IGP08)および9(IGP08−OMe)のインビトロ細胞毒性効力を示すグラフである。 実施例11の脱グリコシル化huMy9−6−4−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェノキシ)−ブチリルコンジュゲート(UVによる2.1Drug/Ab、すなわちUVにより測定された1抗体当たり2.1個のトマイマイシン誘導体を有する。)の質量スペクトル分析を示すグラフである。 実施例12の脱グリコシル化huB4−4−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェノキシ)−ブチリルコンジュゲート(UVによる4.48Drug/Ab)の質量スペクトル分析を示すグラフである。 実施例13の脱グリコシル化hu2H11−4−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェノキシ)−ブチリルコンジュゲート(UVによる3.74Drug/Ab)のMS分析を示すグラフである。 実施例14のhuMy9−6−3−(2−{2−[2−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェノキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−プロピオニルコンジュゲート(UVによる4.8Drug/Ab)のMS分析を示すグラフである。 実施例15のhu2H11−3−(2−{2−[2−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェノキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−プロピオニルコンジュゲート(UVによる4.08Drug/Ab)のMS分析を示すグラフである。 脱グリコシル化huB4−IGP08(実施例18の化合物)のMS分析を示すグラフである。 抗原CD33へのネイキッドhuMy9−6およびhuMy9−6−IGP08(実施例18の化合物)の比較結合特性を示すグラフである。 Ramos(Ag−)およびHL60/QC(Ag+)細胞に対するhuB4−IGP08(実施例18の化合物)のインビトロ細胞毒性効力を示すグラフである。 実施例19の脱グリコシル化huB4−IGP08(UVによる3.1Drug/Ab)のMS分析を示すグラフである)。 BJAB(Ag+)、Ramos(Ag+)およびMOLT−4(Ag−)細胞に対するhuB4−IGP08(実施例19の化合物)の細胞毒特性を示すグラフである。 ネイキッドhuB4およびhuB4−IGP08(実施例19の化合物)の比較結合特性を示すグラフである。 実施例21の脱グリコシル化hu2H11−IGP13(UVによる4.7Drug/Ab)のMS分析を示すグラフである。 PC3(Ag+)、MDA−MB−231(Ag+)およびSK−MEL−28(Ag−)細胞に対するhu2H11−IGP13(実施例21の化合物)の細胞毒特性を示すグラフである。 実施例5の3−(2−{2−[2−(2,6−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−ピリジン−4−イルオキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−プロピオン酸メチルエステルの細胞毒特性を示すグラフである。 実施例6の4−(2,6−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−ピリジン−4−イルオキシ)−酪酸メチルエステルの細胞毒特性を示すグラフである。 実施例7のN−[2−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェノキシ)−エチル]−N−メチルスクシンアミド酸メチルエステルの細胞毒特性を示すグラフである。 実施例11からのhuMy9−6−4−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェノキシ)−ブチリルコンジュゲートについてのインビトロ細胞毒性データを示すグラフである。 実施例12からのhuB4−4−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェノキシ)−ブチリルコンジュゲートについてのインビトロ細胞毒性データを示すグラフである。 実施例13からのhu2H11−4−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェノキシ)−ブチリルコンジュゲートについてのインビトロ細胞毒性データを示すグラフである。 実施例14からのhuMy9−6−3−(2−{2−[2−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェノキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−プロピオニルコンジュゲートについてのインビトロ細胞毒性データを示すグラフである。 実施例15からのhu2H11−3−(2−{2−[2−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェノキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−プロピオニルコンジュゲートについてのインビトロ細胞毒性データを示すグラフである。
定義
Alkは、アルキル、アルケンまたはアルキンを表す;
「アルキル」は、1個から20個の炭素原子を鎖中に有する直鎖もしくは分枝鎖、または3個から10個の炭素原子を有する環式であってよい脂肪族炭化水素基を意味する。好ましいアルキル基は、1個から12個の炭素原子を鎖中に有する。「分枝鎖」は、1個以上の低級アルキル基、例えばメチル、エチルまたはプロピルが、直鎖アルキル鎖に結合していることを意味する。代表的なアルキル基は、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、3−ペンチル、オクチル、ノニル、デシル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルを含む;
「アルケン」は、炭素−炭素二重結合を含有し、2個から15個の炭素原子を鎖中に有する直鎖または分枝鎖であってよい脂肪族炭化水素基を意味する。好ましいアルケニル基は、2個から12個の炭素原子を鎖中に有し;より好ましくは、約2個から4個の炭素原子を鎖中に有する。代表的なアルケニル基は、エテニル、プロペニル、n−ブテニル、i−ブテニル、3−メチルブタ−2−エニル、n−ペンテニル、ヘプテニル、オクテニル、ノネニル、デセニルを含む;
「アルキン」は、炭素−炭素三重結合を含有し、2個から15個の炭素原子を鎖中に有する直鎖または分枝鎖であってよい脂肪族炭化水素基を意味する。好ましいアルキニル基は、2個から12個の炭素原子を鎖中に有し;より好ましくは、2個から4個の炭素原子を鎖中に有する。代表的なアルキニル基は、エチニル、プロピニル、n−ブチニル、2−ブチニル、3−メチルブチニル、n−ペンチニル、ヘプチニル、オクチニルおよびデシニルを含む;
「ハロゲン原子」は、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素原子を意味し;好ましくはフッ素および塩素原子を意味する;
「アリール」は、6個から14個の炭素原子、好ましくは6個から10個の炭素原子の芳香族単環式または多環式の炭化水素環系を意味する。代表的なアリール基は、フェニルまたはナフチルを含む;
「Het」は、複素環またはヘテロアリールを意味する;
用語「複素環」または「ヘテロ環」は、飽和、部分不飽和または不飽和の非芳香族の安定な3員から14員、好ましくは5員から10員の単環、二環または多環(環の少なくとも1個の員はヘテロ原子である。)を意味する。典型的に、ヘテロ原子は、限定されるものではないが、酸素、窒素、硫黄、セレンおよびリン原子を含む。好ましいヘテロ原子は、酸素、窒素および硫黄である。好適な複素環は、The Handbook of Chemistry and Physics、76版、CRC Press、Inc.、1995−1996、2−25から2−26頁(この開示は、参照により本明細書に組み込まれる。)にも開示されている。
好ましい非芳香族ヘテロ環は、限定されるものではないが、ピロリジニル、ピラゾリジニル、イミダゾリジニル、オキシラニル、テトラヒドロフラニル、ジオキソラニル、テトラヒドロ−ピラニル、ジオキサニル、ジオキソラニル、ピペリジル、ピペラジニル、モルホリニル、ピラニル、イミダゾリニル、ピロリニル、ピラゾリニル、チアゾリジニル、テトラヒドロチオピラニル、ジチアニル、チオモルホリニル、ジヒドロ−ピラニル、テトラヒドロピラニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロ−ピリジル、ジヒドロピリジル、テトラヒドロピリニジニル、ジヒドロチオピラニル、アゼパニルおよびフェニル基との縮合から得られる縮合系を含む;
用語「ヘテロアリール」または芳香族複素環は、5員から14員、好ましくは5員から10員の芳香族ヘテロ環、単環、二環または多環を意味する。例は、ピロリル、ピリジル、ピラゾリル、チエニル、ピリミジニル、ピラジニル、テトラゾリル、インドリル、キノリニル、プリニル、イミダゾリル、チエニル、チアゾリル、ベンゾチアゾリル、フラニル、ベンゾフラニル、1,2,4−チアジアゾリル、イソチアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、イソキノリル、ベンゾチエニル、イソベンゾフリル、ピラゾリル、カルバゾリル、ベンズイミダゾリル、イソオキサゾリル、ピリジル−N−オキシドおよびフェニル基との縮合から得られる縮合系を含む;
「アルキル」、「シクロアルキル」、「アルケニル」、「アルキニル」、「アリール」、「ヘテロアリール」、「複素環」などは、2個の水素原子の除去により形成される、対応する「アルキレン」、「シクロアルキレン」、「アルケニレン」、「アルキニレン」、「アリーレン」、「ヘテロアリーレン」、「ヘテロシクレン」などをも意味する;
「非開裂性リンカー」は、前記トマイマイシン誘導体を細胞結合剤に共有結合させるのに好適な任意の基を意味し、ここで、前記基は、ジスルフィド基、酸不安定基、光不安定基、ペプチダーゼ不安定基およびエステラーゼ不安定基を含有しない。好ましくは、前記「非開裂性リンカー」は、末端カルボキシもしくはアミド基、またはこれらの前駆体を含む。このリンカーは、コンジュゲート分子の細胞内部での内在化および細胞結合剤の潜在的なタンパク質分解の後、細胞内プロセシング時に開裂されない;
表現「細胞結合剤に結合可能」は、前記誘導体を細胞結合剤に結合させるのに好適な結合基またはこの前駆体を順次含む少なくとも1個のリンカーを含むトマイマイシン誘導体またはこれらの前駆体を意味し;好ましい結合基は、カルボキシ、アミド結合またはこれらの前駆体である;
表現「細胞結合剤に結合している」は、好適な結合基またはこの前駆体を介して細胞結合剤に結合している少なくとも1種のトマイマイシン誘導体を含むコンジュゲート分子またはこの前駆体を意味し;好ましくは、結合基は非開裂性結合またはこれらの前駆体である;
所与の基の「前駆体」は、任意の脱保護、化学的変性またはカップリング反応によりその基を導くことができる任意の基を意味する;
「患者」は、本明細書に記載の1種もしくは複数の疾患もしくは病態を罹患しているまたは罹患する可能性を有する動物、例えば繁殖、愛玩もしくは保護の目的に有用な動物、好ましくはヒトもしくはヒト小児を意味する;
「治療有効量」は、本明細書に記載の疾患および病態の症状の防止、軽減、排除、治療または制御において有効である本発明の化合物の量を意味する。用語「制御」は、本明細書に記載の疾患および病態の進行の遅延、中断、抑制または停止が存在し得る全てのプロセスを意味するものであるが、必ずしも全ての疾患および病態の症状の完全な排除を示すものではなく、予防処置を含むものとする;
「薬学的に許容される」は、適切な医学的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激、アレルギー反応または他の扱いにくい合併症を示すことなくヒトおよび動物の組織と接触させるのに好適であり、妥当なベネフィット/リスク比に相応する化合物、材料、賦形剤、組成物または剤形を意味する;
「薬学的に許容される塩」は、親化合物がこれらの酸塩または塩基塩を作製することにより変性されている開示化合物の誘導体を意味する。薬学的に許容される塩は、例えば非毒性の無機酸または有機酸から形成される親化合物の慣用の非毒性塩または第四級アンモニウム塩を含む。例えば、このような慣用の非毒性塩は、無機酸、例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、スルファミン酸、リン酸、硝酸などから誘導されるもの;および有機酸、例えば酢酸、プロピオン酸、コハク酸、酒石酸、クエン酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、グルコロン酸、グルタミン酸、安息香酸、サリチル酸、トルエンスルホン酸、シュウ酸、フマル酸、マレイン酸、乳酸などから調製される塩を含む。さらなる付加塩は、アンモニウム塩、例えばトロメタミン、メグルミン、エポラミンなど、金属塩、例えばナトリウム、カリウム、カルシウム、亜鉛またはマグネシウムを含む。本発明の薬学的に許容される塩は、慣用の化学的方法により塩基性または酸性部分を含有する親化合物から合成することができる。一般に、このような塩は、水中もしくは有機溶媒中、またはこの2種の混合物中でこれらの化合物の遊離酸または塩基形態を適切な塩基または酸の化学量論的量と反応させることにより調製することができる。一般に、非水性媒体、例えばエーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノールまたはアセトニトリルが好ましい。好適な塩のリストは、Remington’s Pharmaceutical Sciences、17版、Mack Publishing Company、Easton、PA、1985、1418頁(この開示は、参照により本明細書に組み込まれる。)に見出される。
「治療する」または「治療」は、このような用語が当てはまる障害もしくは病態、またはこのような障害もしくは病態の1種もしくは複数の症状の逆転、緩和、進行の阻害または予防を意味する。
「治療有効量」は、本明細書に言及の病理学的状態の予防または治療において有効な本発明による化合物/医薬品の量を意味する;
「薬学的に」または「薬学的に許容される」は、動物またはヒトに必要に応じて投与した場合に副作用、アレルギー性反応のまたは他の不利な反応をもたらさない分子実体および組成物を意味する;
「薬学的に許容される賦形剤」は、任意の担体、希釈剤、補助剤またはビヒクル、例えば保存剤または酸化防止剤、充填剤、崩壊剤、湿潤剤、乳化剤、懸濁化剤、溶媒、分散媒体、コーティング剤、抗菌剤および抗真菌剤、等張剤および吸収遅延剤などを含む。薬学的に有効な物質のためのこのような媒体および薬剤の使用は、当該分野において十分公知である。任意の慣用の媒体または薬剤が有効成分と非相溶性を示す場合を除き、治療組成物中のこの使用が企図される。補助的有効成分を好適な治療組合せとして組成物中に取り込ませてもよい。
トマイマイシン誘導体
本発明は、高度な細胞毒性を保有し、非開裂性リンカーにより細胞結合剤に有効に結合させることができる新規トマイマイシン誘導体の合成に基づいており、このようなコンジュゲートは腫瘍細胞の殺傷において高度な効力を示す。高度に細胞毒性を示す薬物が開裂性結合、例えばジスルフィド結合を使用して抗体に結合することにより、細胞内部での十分有効な薬物の放出が確保され、このようなコンジュゲートが抗原特異的に細胞毒性を示すことが既に示されている(US6,340,701;US6,372,738;US6,436,931)。しかしながら、当該分野により、現存する薬物を、これらの細胞毒性能を減少させることなく変性させることは極めて困難であることが明らかになっている。開示の本発明は、開示のトマイマイシン誘導体を化学部分により変性させることによりこの問題を解決する。結果として、開示の新規トマイマイシン誘導体はトマイマイシン誘導体の細胞毒性効力を保存し、場合によっては向上させることさえできる。細胞結合剤−トマイマイシン誘導体複合体により、不所望な細胞のみに対して標的化方式で適用すべきトマイマイシン誘導体の十分な細胞毒性作用が許容されるので、非標的化健常細胞への損傷に起因する副作用が回避される。したがって、本発明は、殺傷または溶解すべき疾患細胞または異常細胞、例えば腫瘍細胞(特に固形腫瘍細胞)の排除に有用な薬剤を提供する。
Figure 2010533703
本発明による細胞毒性剤は、非開裂性結合基を介して細胞結合剤に任意に結合可能であり、または結合している1種以上のトマイマイシン誘導体を含む。この結合基は、慣用の方法を介してトマイマイシン誘導体に共有結合している化学部分の一部である。
一態様によれば、本発明は、式(I):
Figure 2010533703
のトマイマイシン誘導体に関連し;
式中、
−−−−は、任意の単結合を表し;
Figure 2010533703
は、単結合または二重結合を表し;
ただし、
Figure 2010533703
が単結合を表す場合、UおよびU’は、同一でありまたは異なり、独立してHを表し、WおよびW’は、同一でありまたは異なり、OH、エーテル、例えば−OR、エステル(例えば、アセテート)、例えば−OCORまたは−COOR、カルボネート、例えば−OCOOR、カルバメート、例えば−OCONRR’、N10およびC11が環の一部であるような環式カルバメート、尿素、例えば−NRCONRR’、チオカルバメート、例えば−OCSNHR、N10およびC11が環の一部であるような環式チオカルバメート、−SH、スルフィド、例えば−SR、スルホキシド、例えば−SOR、スルホン、例えば−SOOR、スルホネート、例えば−SO 、スルホンアミド、例えば−NRSOOR’、アミン、例えば−NRR’、N10およびC11が環の一部であるような環式であってもよいアミン、ヒドロキシルアミン誘導体、例えば−NROR’、アミド、例えば−NRCOR’、アジド、例えば−N、シアノ−CN、ハライド(Hal)、トリアルキルまたはトリアリールホスホニウムからなる群から独立して選択され;好ましくは、WおよびW’は、同一でありまたは異なり、−OH、−OMe、−OEt、−NHCONH、−SMeであり;
Figure 2010533703
が二重結合を表す場合、UおよびU’は存在せず、WおよびW’はHを表す。
・R1、R2、R1’、R2’は、同一でありまたは異なり、H、ハライドまたはアルキル(1個以上のHal、CN、NRR’、CF、OR、アリール、Het、S(O)Rで置換されていてもよい。)から独立して選択され、またはR1およびR2、ならびにR1’およびR2’は、=Bおよび=B’基をそれぞれ含有する二重結合を一緒になって形成する。
好ましくは、R1およびR2、ならびにR1’およびR2’は、それぞれ=Bおよび=B’基を含有する二重結合を一緒になって形成する。
・BおよびB’は、同一でありまたは異なり、1個以上のHal、CN、NRR’、CF、OR、SR、SOR、SOR、アリール、Hetで置換されていてもよいアルケニルから独立して選択され、またはBおよびB’は酸素原子を表す。
好ましくはB=B’である。
より好ましくはB=B’==CHまたは=CH−CHであり、
・X、X’は、同一でありまたは異なり、1個以上の−O−、−S−、−NR−、−(C=O)−、−SO−、−SO−から独立して選択され;
好ましくは、X=X’である。
より好ましくは、X=X’=Oである。
・A、A’は、同一でありまたは異なり、それぞれが1個以上のHal、CN、NRR’、CF、OR、SR、SOR、SOR、アリール、Het、アルキル、アルケニルで置換されていてもよいアルキルまたはアルケニルから独立して選択される。
好ましくはA=A’である。
より好ましくはA=A’=直鎖非置換アルキルである。
・Y、Y’は、同一でありまたは異なり、H、ORから独立して選択され;
好ましくはY=Y’である。
より好ましくはY=Y’=Oアルキルであり、より好ましくはOメチルである。
・Tは、−NR−、または4員から10員のアリール、シクロアルキル、ヘテロ環、ヘテロアリール、または直鎖もしくは分枝鎖のアルキルであり、それぞれ、1個以上の非開裂性リンカーで置換されており、Hal、CN、NRR’、CF、R、OR、SORまたはSORの1個以上で置換されていてもよい。
・n、n’は、等しくまたは異なり、0または1であり;
・qは、0、1または2である。
変形態様によれば、トマイマイシン誘導体は、式(I’):
Figure 2010533703
[式中、R1、R1’、R2、R2’、W、W’、U、U’、Y、Y’、X、X’、A、A’、n、n’は、上述の通りであり、Tは、−NR−、または4員から10員のアリール、シクロアルキル、ヘテロ環、ヘテロアリール、または直鎖もしくは分枝鎖のアルキルであり、それぞれ、式−G−D−(Z)−C(=O)−Z’R”の1個以上のリンカーで置換されており、Hal、CN、NRR’、CF、R、OR、SOR、SORの1個以上で置換されていてもよい。]を有する。
架橋基−X−A−T−A’n’−X’−は、いかなる−NH−C(=O)−結合をも含有しない。
リンカーは、式:
−G−D−(Z)−C(=O)−Z’R”
[式中、
・Gは、単結合、二重結合または三重結合、−O−、−S−または−NR−であり;
・Dは、単結合または−E−、−E−NR−、−E−NR−F−、−E−O−、−E−O−F−、−E−NR−CO−、−E−CO−NR−、−E−NR−CO−F−、−E−CO−NR−F−、−E−CO−、−CO−E−、−E−CO−F−、−E−S−、−E−S−F−、−E−NR−CS−、−E−CS−NR−、−E−NR−CS−F−、−E−CS−NR−F−であり;
・EおよびFは、同一でありまたは異なり、直鎖または分枝鎖の−(OCHCHアルキル(OCHCH−、−アルキル(OCHCH−アルキル−、−(OCHCH−、−(OCHCHシクロアルキル(OCHCH−、−(OCHCHヘテロ環(OCHCH−、−(OCHCHアリール(OCHCH−、−(OCHCHヘテロアリール(OCHCH−、−アルキル−(OCHCHアルキル(OCHCH−、−アルキル−(OCHCH−、−アルキル−(OCHCHシクロアルキル(OCHCH−、−アルキル(OCHCHヘテロ環(OCHCH−、−アルキル−(OCHCHアリール(OCHCH−、−アルキル(OCHCHヘテロアリール(OCHCH−、−シクロアルキル−アルキル−、−アルキル−シクロアルキル−、−ヘテロ環−アルキル−、−アルキル−ヘテロ環−、−アルキル−アリール−、−アリール−アルキル−、−アルキル−ヘテロアリール−、−ヘテロアリール−アルキル−から独立して選択され;
・iおよびjは、同一でありまたは異なり、整数であり、0、1から2000から独立して選択され;
・Zは、可溶化官能基、例えばアミノ、エーテル、スルホンおよびカルボキシル基で置換されていてもよい直鎖または分枝鎖のアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、シクロアルキル、ヘテロアラルキルまたはヘテロシクリルアルキルであり;
・pは0または1であり;
・−C(=O)−Z’R”は、官能基を含有するカルボニルであり、ここで、
−Z’は、単結合または−O−、−S−、−NR−を表し、
−R”は、H、(それぞれ、1個以上のHal、CN、NRR’、CF、R、OR、SOR、SOR、アリール、Hetで置換されていてもよい)アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロ環を表し;
R、R’は、等しくまたは異なり、H、(それぞれ、Hal、CN、COOH、COOR、CONHR、CONRR’、NRR’、CF、R、OR、SOR、SOR、アリール、Hetで置換されていてもよい)アルキル、アリールから独立して選択される。]を有する。
リンカーは、いかなる開裂性基、例えばジスルフィド基、酸不安定基、光不安定基、ペプチダーゼ不安定基およびエステラーゼ不安定基をも含有しない結合基により末端をなす鎖を含む。末端結合基は、−S−V基(式中、Vは、H、チオール保護基(例えばCOR)、R20またはSR20であり、R20は、H、メチル、アルキル、置換されていてもよいシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロ環基である。)を含有しない。リンカーは、WO2007/085930またはWO2008/010101に開示のいかなるリンカーでもない。本発明のトマイマイシン誘導体の末端結合基は、好ましくは、側鎖の末端部におけるカルボキシまたはアミド基である。側鎖は直鎖もしくは分枝鎖、芳香族またはヘテロ環であってよい。当業者は、好適な側鎖を容易に識別することができる。好ましいリンカーは、可溶化官能基、例えばアミノ、ヒドロキシ、エーテル、スルホンおよびカルボキシル基を含有する直鎖から構成されている。
Tは、好ましくは4員から10員のアリールまたはヘテロアリールであり、より好ましくはフェニルまたはピリジル基であり、これらは前記リンカーの1個以上で置換されており、Hal、CN、NRR’、CF、R、OR、SORまたはSORの1個以上で置換されていてもよい。ピリジル基は、フェニル基より水溶液中でのトマイマイシン誘導体の高い溶解度を提供する。溶解度がより高ければ、コンジュゲート分子の収量増大を促進し得る凝集体減少の傾向が見られるので、疎水性抗体とのコンジュゲート分子の調製を促進することができる。
本化合物の薬学的に許容される塩、水和物もしくは水和塩、または多形結晶構造体も、光学異性体、ラセミ化合物、ジアステレオマーまたはエナンチオマーとともに本発明の一部を形成する。本化合物がイオン(例えば、スルホン酸塩)の形態である場合、対イオンが存在してよい(例えば、NaまたはK)。
本発明は、以下の好ましい実施形態またはこれらのいずれかの任意の組合せを言及する:
・Gは、単結合または−O−であり;
・Dは、単結合であり、または−E−もしくは−E−O−であり;
・Dは、−E−であり;
・Eは、直鎖または分枝鎖の−アルキルまたは−Alk(OCHCH−であり;
・Zは、直鎖または分枝鎖の−アルキルであり;
・pは、0であり;
・Z’は、単結合またはOであり;
・Z’は、Oであり;
・R”は、Hであり、または直鎖もしくは分枝鎖の−アルキル−、または置換されていてもよいヘテロ環であり;
・R”は、Hであり、またはアルキルもしくはスクシンイミド基
Figure 2010533703
である。
リンカーの具体例は、以下のもの:
−(CR1314(CR1516(OCHCHCOZ’R”、−(CR1314(OCHCHO(CR1516COZ’R”、
−(CR1314(CR17=CR18)(CR1516(OCHCHCOZ’R”、
−(CR1314(NR19CO)(CR1516(OCHCHCOZ’R”、
−(CR1314(OCO)(CR1516(OCHCHCOZ’R”、
−(CR1314(CO)(CR1516(OCHCHCOZ’R”、
−(CR1314(CONR19)(CR1516(OCHCHCOZ’R”、
−(CR1314−フェニル−CO(CR1516COZ’R”、−(CR1314−フリル−CO(CR1516COZ’R”、
−(CR1314−オキサゾリル−CO(CR1516COZ’R”、−(CR1314−チアゾリル−CO(CR1516COZ’R”、
−(CR1314−チエニル−CO(CR1516COZ’R”、−(CR1314−イミダゾリル−CO(CR1516COZ’R”、
−(CR1314−ピペラジノ−CO(CR1516COZ’R”、
−(CR1314−フェニル−QCOZ’R”、−(CR1314−フリル−QCOZ’R”、−(CR1314−オキサゾリル−QCOZ’R”、
−(CR1314−チアゾリル−QCOZ’R”、−(CR1314−チエニル−QCOZ’R”、−(CR1314−イミダゾリル−QCOZ’R”、
−(CR1314−ピペラジノ−QCOZ’R”、
−(C≡C)−(CR1314(CR1516(OCHCHCOZ’R”、
−O(CR1314(CR1516(OCHCHCOZ’R”、
−O(CR1314(NR19CO)(CR1516(OCHCHCOZ’R”、
−O(CR1314(CR17=CR18)(CR1516(OCHCHCOZ’R”、
−O−フェニル−QCOZ’R”、−O−フリル−QCOZ’R”、−O−オキサゾリル−QCOZ’R”、−O−チアゾリル−QCOZ’R”、
−O−チエニル−QCOZ’R”、−O−イミダゾリル−QSCOZ’R”、−O−モルホリノ−QCOZ’R”、−O−ピペラジノ−QCOZ’R”、
−OCO(CR1314(NR19CO)(CR1516(OCHCHCOZ’R”、
−OCO−(CR1314(CR17=CR18)(CR1516(OCHCHCOZ’R”、
−OCONR12(CR1314(CR1516(OCHCHCOZ’R”、
−OCO−フェニル−QCOZ’R”、−OCO−フリル−QCOZ’R”、−OCO−オキサゾリル−QCOZ’R”、−OCO−チアゾリル−QCOZ’R”、−OCO−チエニル−QCOZ’R”、−OCO−イミダゾリル−QCOZ’R”、−OCO−ピペラジノ−QCOZ’R”、または
−CO(CR1314(CR1516(OCHCHCOZ’R”、
−CO−(CR1314(CR17=CR18)(CR1516(OCHCHCOZ’R”、
−CONR12(CR1314(CR1516(OCHCHCOZ’R”、
−CO−フェニル−QCOZ’R”、−CO−フリル−QCOZ’R”−CO−オキサゾリル−QCOZ’R”、−CO−チアゾリル−QCOZ’R”、
−CO−チエニル−QCOZ’R”、−CO−イミダゾリル−QCOZ’R”、−CO−ピペラジノ−QCOZ’R”、
−CO−ピペリジノ−QCOZ’R”、
−NR19(CR1314(CR1516(OCHCHCOZ’R”、
−NR19CO(CR1314(CR1516(OCHCHCOZ’R”、
−NR19(CR1314(CR17=CR18)(CR1516(OCHCHCOZ’R”、
−NR19CO(CR1314(CR17=CR18)(CR1516(OCHCHCOZ’R”、
−NR19CONR12(CR1314(CR1516(OCHCHCOZ’R”、
−NR19CONR12(CR1314(CR17=CR18)(CR1516(OCHCHCOZ’R”、
−NR19CO−フェニル−QCOZ’R”、−NR19CO−フリル−QCOZ’R”、−NR19CO−オキサゾリル−QCOZ’R”、
−NR19CO−チアゾリル−QCOZ’R”、−NR19CO−チエニル−QCOZ’R”、−NR19CO−イミダゾリル−QCOZ’R”、
−NR19CO−モルホリノ−QCOZ’R”、−NR19CO−ピペラジノ−QCOZ’R”、−NR19CO−ピペリジノ−QCOZ’R”、−NR19−フェニル−QCOZ’R”、−NR19−フリル−QCOZ’R”、−NR19−オキサゾリル−QCOZ’R”、−NR19−チアゾリル−QCOZ’R”、−NR19−チエニル−QCOZ’R”、−NR19−イミダゾリル−QCOZ’R”、−NR19−ピペラジノ−QCOZ’R”、
−NR19−ピペリジノ−QCOZ’R”、
−NR19CO−NR12−フェニル−QCOZ’R”、−NR19CO−NR12−オキサゾリル−QCOZ’R”、−NR19CO−NR12
−チアゾリル−QCOZ’R”、−NR19CO−NR12−チエニル−QCOZ’R”、−NR19CO−NR12−ピペリジノ−QCOZ’R”、
−S(O)(CR1314(CR1516(OCHCHCOZ’R”、
−S(O)(CR1314(CR17=CR18)(CR1516(OCHCHCOZ’R”、
−SCONR12(CR1314(CR1516(OCHCHCOZ’R”、−SCO−ピペラジノ−QCOZ’R”、および
−SCO−ピペリジノ−QCOZ’R”
[ここで、
・Qは、直接結合、または1−10個の炭素原子を有する直鎖アルキルもしくは分枝鎖アルキル、または2個から20個の繰り返しエチレンオキシ単位を有するポリエチレングリコールスペーサーであり;
・R19およびR12は、同一でありまたは異なり、1個から10個の炭素原子を有する直鎖アルキル、分枝鎖アルキルもしくは環式アルキル、または単なるもしくは置換アリールもしくはヘテロ環であり、R12は、さらにHであってよく;
・R13、R14、R15およびR16は、同一でありまたは異なり、Hであり、または1個から4個の炭素原子を有する直鎖もしくは分枝鎖のアルキルであり;
・R17およびR18は、Hまたはアルキルであり;
・uは、1から10の整数であり、0であってもよく;
・tは、1から10の整数であり、0であってもよく;
・yは、1から20の整数であり、0であってもよい。]を含む。
リンカーは、さらに特定すると:
−(CR1314(CR1516(OCHCHCOZ’R”;
−(CR1314(OCHCHO(CR1516COZ’R”;
−O(CR1314(CR1516(OCHCHCOZ’R”;
−O(CR1314(NR19CO)(CR1516(OCHCHCOZ’R”;
−(C≡C)−(CR1314(CR1516(OCHCHCOZ’R”
であってよく、
または以下のもの:
−O(CR1314COZ’R”;
−(OCHCHCOZ’R”;
−(C≡C)−(CR1314COZ’R”;
−O(CR1314(NR19CO)(CR1516COZ’R”;
−(CR1314(OCHCHCOZ’R”
の1種であってよい。
−Z’R”は、さらに特定すると、−OH、−Oアルキルまたは
Figure 2010533703
である。好適なリンカーおよび−Z’R”は、本明細書に含まれる実施例に見出すことができる。特定の
Figure 2010533703
基は、エステル官能基の反応性を増大させる傾向がある。
本化合物の下位群は、以下の化合物:
Figure 2010533703
[式中、X、X’、A、A’、Y、Y’、T、n、n’は、上記定義の通りである。]を含む。
別の下位群は、以下の化合物:
Figure 2010533703
[式中、Y、Y’、G、D、Z、p、Z’およびR”は、上記定義の通りであり、Mは、CHまたはNを表す。]を含む。上述の通り、トマイマイシン誘導体の溶解度は、MがNである場合に水溶液中で改善される。
別の好ましい態様によれば、本発明の化合物は、
4−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェノキシ)−酪酸;
4−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェノキシ)−酢酸;
3−(2−{2−[2−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェノキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−プロピオン酸;
6−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェニル)−ヘクサ−5−イン酸;
3−(2−{2−[2−(2,6−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−ピリジン−4−イルオキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−プロピオン酸;
4−(2,6−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−ピリジン−4−イルオキシ)−酪酸;
N−[2−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェノキシ)−エチル]−N−メチル−スクシンアミド酸;
4−(3,5−ビス−[(S)−2−メチリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェニル)−プロパン酸;
(2−{2−[2−(2−{3−[3,5−ビス−(7−メトキシ−2−メチレン−5−オキソ−2,3,5,11a−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−8−イルオキシメチル)−フェニル]−プロポキシ}−エトキシ)エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−酢酸;
(3−{2−[2−(2−{3−[3,5−ビス−(7−メトキシ−2−メチレン−5−オキソ−2,3,5,11a−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−8−イルオキシメチル)−フェニル]−プロポキシ}−エトキシ)エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−プロパン酸;
および対応するエステルもしくはN−ヒドロキシスクシンイミジルエステル、またはこれらの薬学的に許容される塩、水和物もしくは水和塩、またはこれらの化合物の多形結晶構造体、またはこれらの光学異性体、ラセミ化合物、ジアステレオマーもしくはエナンチオマーからなる群から選択される。
一般式(I)または(I’)の化合物の幾何異性体および立体異性体も本発明の一部である。
トマイマイシン誘導体のN10、C11二重結合は、水、アルコール、チオール、第一級または第二級アミン、尿素および他の求核試薬の存在下で対応するイミン付加物に可逆的に容易に転換可能であることが知られている。このプロセスは可逆的であり、脱水剤の存在下で、非プロトン性有機溶媒中で、真空中または高温で対応するトマイマイシン誘導体を容易に再生することができる(Z.Tozuka、36、J.Antibiotics、276(1983))。したがって、本発明はまた、一般式(II):
Figure 2010533703
のトマイマイシン誘導体の可逆性誘導体
[式中、A、X、Y、n、T、A’、X’、Y’、n’、R1、R2、R1’、R2’は、式(I)または(I’)に定義の通りであり、W、W’は、同一でありまたは異なり、OH、エーテル、例えば−OR、エステル(例えば、アセテート)、例えば−OCOR、−COOR、カルボネート、例えば−OCOOR、カルバメート、例えば−OCONRR’、N10およびC11が環の一部であるような環式カルバメート、尿素、例えば−NRCONRR’、チオカルバメート、例えば−OCSNHR、N10およびC11が環の一部であるような環式チオカルバメート、−SH、スルフィド、例えば−SR、スルホキシド、例えば−SOR、スルホン、例えば−SOOR、スルホネート、例えば−SO 、スルホンアミド、例えば−NRSOOR’、アミン、例えば−NRR’、N10およびC11が環の一部であるような環式であってもよいアミン、ヒドロキシルアミン誘導体、例えば−NROR’、アミド、例えば−NRCOR’、−NRCONRR’、アジド、例えば−N、シアノ、ハロ、トリアルキルまたはトリアリールホスホニウム、アミノ酸誘導基からなる群から選択される。]を提供する。好ましくは、WおよびW’は、同一でありまたは異なり、OH、OMe、OEt、NHCONH、SMeである。したがって、式(II)の化合物は、溶媒が水である場合、水を含む溶媒和物と考えることができ;これらの溶媒和物は特に有用であり得る。
本化合物の調製について
本化合物は、下記の方法または当業者により認識されるこれらについての変法の適用または適合により合成することができる。適切な変性および置換は、当業者にとって容易に明らかであり、十分公知であり、または科学文献から容易に得ることができる。特に、このような方法はR.C.Larock、Comprehensive Organic Transformations、Wiley−VCH Publishers、1999に見出すことができる。
本発明の化合物は、1個以上の非対称的に置換されている炭素原子を含有してよく、光学活性体またはラセミ体で単離することができると認識される。したがって、特定の立体化学または異性体の形態が特に示されていない限り、全てのキラル体、ジアステレオマー体、ラセミ体および構造の全ての幾何異性体の形態が意図される。このような光学活性体の調製および単離の仕方は、当該分野において十分公知である。例えば、立体異性体の混合物を、限定されるものではないが、ラセミ体の分割、順相、逆相およびキラルクロマトグラフィー、優先的塩形成、再結晶などを含む標準的技術により、またはキラル出発材料からのキラル合成もしくは標的キラル中心の計画的合成により分離することができる。
下記の反応において、最終生成物において反応における不所望な関与を回避することが望まれる反応性官能基、例えばヒドロキシ、アミノ、イミノ、チオまたはカルボキシ基を保護することが必要であり得る。慣用の保護基を標準的実務に従って使用することができ、例えばT.W.GreeneおよびP.G.M.Wuts、Protective Groups in Organic Chemistry、3版、John Wiley and Sons、1999;J.F.W.McOmie、Protective Groups in Organic Synthesis、Plenum Press、1973を参照のこと。
反応によっては、塩基の存在下で実施することができる。この反応において使用すべき塩基の性質については特に制限されず、このタイプの反応において慣用的に使用されるいずれの塩基も、これが分子の他の部分に対して悪影響を示さない限り、ここで等しく使用することができる。好適な塩基の例は:水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、トリエチルアミン、アルカリ金属水素化物、例えば、水素化ナトリウムおよび水素化カリウム;アルキルリチウム化合物、例えばメチルリチウムおよびブチルリチウム;ならびにアルカリ金属アルコキシド、例えばナトリウムメトキシドおよびナトリウムエトキシドを含む。
通常、反応は好適な溶媒中で実施される。反応または含まれる試薬に対して悪影響を示さない限り、種々の溶媒を使用することができる。好適な溶媒の例は:芳香族、脂肪族または脂環式炭化水素であってよい炭化水素、例えばヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエンおよびキシレン;アミド、例えばジメチルホルムアミド;アルコール、例えばエタノールおよびメタノール、ならびにエーテル、例えばジエチルエーテルおよびテトラヒドロフランを含む。
反応は、広範囲の温度にわたり行うことができる。一般に、反応は−20℃から150℃(より好ましくは、約室温から100℃)の温度で実施することができる。反応に必要な時間も、多くの要因、特に反応温度および試薬の性質に応じて広範囲で変動してよい。しかしながら、反応が上記略述の好ましい条件下で行われる限り、3時間から20時間の期間で通常十分である。
こうして調製された化合物は、慣用の手段により反応混合物から回収することができる。例えば、本化合物は、反応混合物から溶媒を留去することにより、または必要に応じて、反応混合物から溶媒を留去した後、残留物を水中に注ぎ、次いで水−非混和性有機溶媒により抽出し、抽出物から溶媒を留去することにより回収することができる。さらに、所望により、生成物を種々の十分公知の技術、例えば再結晶、再沈殿または種々のクロマトグラフィー技術、特にカラムクロマトグラフィーもしくは分取薄層クロマトグラフィーによりさらに精製することができる。
第1の経路
第1の経路によれば、Tが末端カルボキシ基を含む本化合物を調製する方法は、式:
Figure 2010533703
の化合物
[式中、Y、Y’、X、A、A’、X’、n、n’、W、W’、U、U’、−−−−、R1、R2、R1’、R2’、
Figure 2010533703
は、上記定義の通りであり、T’は、末端カルボキシ基がN−スクシンイミド基により保護されており、またはエステル化されているTに対応する。]を脱保護する段階を含む。
脱保護の代表的な反応は、T’が、末端カルボキシ基がエステル形態であるTに対応する式(I)の化合物の加水分解である。前記加水分解反応は、一般に、塩基性条件下で、有機塩基または無機塩基、例えばLiOHの存在下で実施され、次いで有機酸または鉱酸、例えば塩酸が添加される。
これらの化合物は、式(IV)、(IV’)および(V):
Figure 2010533703
の対応する化合物
[式中、Lgは、脱離基、例えばハロゲン、−OMs(メシレート)、−OTs(トシレート)または−OPPh である。](Mitsunobu反応において形成される中間体)のカップリングにより得ることができる。
式(IV)および(IV’)の化合物は、例えばWO00/12508、WO00/12507、WO2005/040170、WO2005/085260に開示されている通り一般に公知であり、または市販されており、および/または全合成(M.Moriら、42 Tetrahedron、3793−3806頁、1986)により入手可能であり、または、特にFR1,516,743の手順に従ってストレプトマイセス(Streptomyces)種により産生され、または実施例に挙げられている例示手順の適用もしくは適合により調製することができる。
式(V)の化合物は、式HO−An−T’−A’n’−OH(VI)の対応する化合物から得ることができる。反応は一般に、PPhおよびCHalの存在下で、または塩基、例えばトリエチルアミンまたは水酸化カリウム、好ましくはトリエチルアミンの存在下で塩化スルホニル(塩化メタンスルホニルまたは塩化メシル)との反応により実施される。
式(VI)の化合物は、式HO−An−T”−A’n’−OH(VII)(式中、T”は、Tの前駆体基である。)の対応する化合物から得ることができる。Tの前駆体基は、任意の脱保護、化学的変性またはカップリングによりTを導くことができる任意の基を意味する。好ましくは、Tは、T’を相補的部分とカップリングさせることにより得られ、ここで、T’および相補的部分は、互いに対して反応性を示す官能基を含み、例えばT’はヒドロキシル官能基を含み、相補的部分は臭化物官能基を含む。この反応の代表例を以下に記載する:
Figure 2010533703
一般に、この反応は炭酸カリウムの存在下で実施される。
式(VII)の化合物は市販されており、または公知の方法の適合もしくは適用により、または実施例により作製することができる。
この経路についての例示的な限定されないスキームを以下に挙げる:
Figure 2010533703
第2の経路
第2の経路によれば、本化合物は、式(III):
Figure 2010533703
の対応する化合物
[式中、Y、Y’、X、A、A’、X’、n、n’、W、W’、U、U’、−−−−、
Figure 2010533703
、R1、R2、R1’、R2’は、上記定義の通りであり、T”は、任意に保護されているTの前駆体基である。]から得ることができる。Tの前駆体基は、化学的変性またはカップリングによりTを導くことができる任意の基を意味する。好ましくは、Tは、T’を対応する相補的部分とカップリングさせることにより得られ、ここで、T’および相補的部分は、互いに対して反応性を示す官能基を含み、例えばT’はアミン官能基を含み、相補的部分は酸官能基を含む。一般に、この反応はN−ヒドロキシスクシンイミドおよびHOBT(N−ヒドロキシベンゾトリアゾール)の存在下で実施される。
式(III)の化合物は、式(IV)、(IV’)および(V’):
Figure 2010533703
対応する化合物
[式中、Lgは、脱離基、例えばハロゲン、または−OMs、−OTsもしくは−OPPh である。](Mitsunobu反応において形成される中間体)のカップリングから得ることができる。
式(V’)の化合物は、式HO−An−T”−A’n’−OH(VII)(式中、T”は、任意に保護されているT’の前駆体基である。)の対応する化合物から得ることができる。この反応は一般に、PPhおよびCHalの存在下で、またはヒドロキシ官能基のメシル化により実施される。式(VII)の化合物は市販されており、または公知の方法の適合もしくは適用により、または実施例により作製することができる。
第3の経路:
第3の経路によれば、対称構造を有する化合物(R1=R1’であり、R2=R’2であり、Y=Y’である。)を、式(VIII):
Figure 2010533703
の対応する化合物
[式中、Y、X、X’、A、A’、n、n’、R1、R2、Tは、上記定義の通りである。]の環化により調製することができる。一般に、この反応はヒドロ亜硫酸ナトリウム(Na)のような試薬の存在下で、適切な溶媒、例えばTHF/水の混合物中で実施され、次いでMeOHおよびAcClが添加される。
式(VIII)の化合物は、式(IX):
Figure 2010533703
の対応する化合物から得ることができる。
この反応は、水素化ジイソブチルアルミニウム(DIBAL−H)のような試薬の存在下で適切な溶媒、例えばトルエン中で実施される。式(IX)の化合物は、式(X)および式(XI):
Figure 2010533703
の対応する化合物のカップリングから得ることができる。
一般に、この反応は、(X)に塩化オキサリルのような試薬を適切な溶媒、例えばDMF中で添加し、次いで適切な溶媒、例えばTHF中で(XI)を添加することにより実施される。
この経路についての例示的な限定されない経路を以下に挙げる:
Figure 2010533703
上述の反応は、以下の実施例に例示の方法を適用または適合させることにより当業者により実施することができる。さらに、本明細書に記載の方法はまた、任意の最終生成物または中間生成物を単離する(1つ以上の)追加の段階を含んでよい。この段階は、公知の慣用手段、例えば上述の回収方法の何れかにより当業者により行うことができる。出発生成物は市販されており、または任意の公知の方法もしくは実施例に記載のものの適用もしくは適合により得ることができる。合成は、多成分反応としてワンポットで実施することもできる。
コンジュゲート分子について
本発明はまた、リンカーの結合基を介して細胞結合剤に化学結合している少なくとも1種のトマイマイシン誘導体を含むコンジュゲート分子に関する。化学結合は、好ましくは共有結合である。前記コンジュゲートは、トマイマイシン誘導体のリンカーの結合基を介して細胞結合剤に共有結合している本発明による1種以上のトマイマイシン誘導体を含む。代表例として、前記コンジュゲートは、リンカーの末端−CO−Z’R”基を介して細胞結合剤に共有結合している本発明のトマイマイシン誘導体を含む。前記結合基は、細胞結合剤をトマイマイシン誘導体のリンカーにより共有結合させている。
好ましくは、リンカーは、還元ジスルフィド結合およびリジン残基にそれぞれ由来する細胞結合剤の例えばチオールおよびアミノ官能基に反応性を示す官能基を介して細胞結合剤に結合している。さらに特定すると、前記誘導体は、−CO−基を介して前記細胞結合剤のリジン残基のアミノ官能基に結合してアミド結合を形成している。
細胞結合剤は、任意の種類のものであってよく、ペプチドおよび非ペプチドを含む。一般に、細胞結合剤は抗体(特に、モノクローナル抗体)もしくは少なくとも1個の結合部位を含有する抗体のフラグメント、リンホカイン、ホルモン、成長因子、栄養輸送分子(例えば、トランスフェリン)、または任意の他の細胞結合分子もしくは物質であってよい。使用することができる細胞結合剤のより具体的な例は:モノクローナル抗体;キメラ抗体;ヒト化抗体;完全ヒト抗体;単鎖抗体;抗体のフラグメント、例えばFab、Fab’、F(ab’)およびF{Parham、131 J.Immunol.2895−2902頁(1983);Springら、113 J.Immunol.470−478頁(1974);Nisonoffら、89 Arch.Biochem.Biophys.230−244頁(1960)};インターフェロン;ペプチド;リンホカイン、例えばIL−2、IL−3、IL−4、IL−6;ホルモン、例えばインスリン、TRH(チロトロピン放出ホルモン)、MSH(メラノサイト刺激ホルモン)、ステロイドホルモン、例えばアンドロゲンおよびエストロゲン;成長因子およびコロニー刺激因子、例えばEGF、TGFα、インスリン様成長因子(IGF−I、IGF−II)、G−CSF、M−CSFおよびGM−CSF{Burgess、5 Immunology Today 155−158頁(1984)};ビタミン、例えば葉酸およびトランスフェリン{O’Keefeら、260 J.Biol.Chem.932−937頁(1985)}を含む。
表現「細胞結合剤」は、変性されている細胞結合剤をも含み、ここで、前記細胞結合剤は、トマイマイシン誘導体のリンカーの結合基への前記細胞結合剤の反応性を改善するために変性剤により変性されている。
モノクローナル抗体技術により、極めて選択的な細胞結合剤を特異的モノクローナル抗体の形態で製造することができる。特に、マウス、ラット、ハムスターまたは任意の他の哺乳動物を、対象の抗原、例えばインタクトな標的細胞、標的細胞から単離された抗原、全ウイルス、弱毒全ウイルスおよびウイルスタンパク質、例えばウイルスコートタンパク質により免疫化することにより製造されるモノクローナル抗体を作出する技術は、当該分野において十分公知である。
適切な細胞結合剤の選択は、標的化すべき特別の細胞集団に依存する選択の問題であるが、一般に、適切なモノクローナル抗体が入手可能である場合、モノクローナル抗体が好ましい。例えば、モノクローナル抗体MY9は、CD33抗原に特異的に結合するマウスIgG抗体であり{J.D.Griffinら 8 Leukemia Res.、521頁(1984)}、急性骨髄性白血病(AML)の疾患におけるように、標的細胞がCD33を発現する場合に使用することができる。同様に、モノクローナル抗体抗B4は、B細胞上のCD19抗原に結合するマウスIgGであり{Nadlerら、131 J.Immunol.244−250頁(1983)}、標的細胞がB細胞またはこの抗原を発現する疾患細胞である場合、例えば非ホジキンリンパ腫または慢性リンパ芽球性白血病において使用することができる。上述の通り、MY9および抗B4抗体は、マウス、キメラ、ヒト化または完全ヒトの抗体であってよい。
さらに、骨髄細胞に結合するGM−CSFは、急性骨髄性白血病からの疾患細胞に対する細胞結合剤として使用することができる。活性化T細胞に結合するIL−2は、移植片拒絶の予防、移植片対宿主病の治療および予防、ならびに急性T細胞白血病の治療に使用することができる。メラノサイトに結合するMSHは、メラノーマの治療に使用することができる。
コンジュゲート分子を調製するために使用することができる好適なモノクローナル抗体の例は、hu2H11(ATCCによりPTA−7662で登録)、WO2004/043344に記載のhuMy9−6の1種、WO2005/009369に記載のhuDS6、またはWO2008/047242、WO2005/061541もしくはWO02/16101に記載のモノクローナル抗体であってよい。
トマイマイシン誘導体は、アミドタイプの官能基を介して抗体または他の細胞結合剤に結合していてよい。好ましくは、誘導体はカルボキシル官能基を含有するように合成され、この場合、1種以上のカルボキシル酸含有誘導体はアミド結合を介して細胞結合剤にそれぞれ共有結合している。
本発明の代表的なコンジュゲートは、抗体−トマイマイシン誘導体、抗体フラグメント−トマイマイシン誘導体、表皮成長因子(EGF)−トマイマイシン誘導体、メラノサイト刺激ホルモン(MSH)−トマイマイシン誘導体、甲状腺刺激ホルモン(TSH)−トマイマイシン誘導体、エストロゲン−トマイマイシン誘導体、エストロゲン類似体−トマイマイシン誘導体、アンドロゲン−トマイマイシン誘導体、アンドロゲン類似体−トマイマイシン誘導体および葉酸−トマイマイシン誘導体である。コンジュゲートは、HPLCまたはゲル濾過により精製することができる。
好ましくは、モノクローナル抗体−トマイマイシン誘導体または細胞結合剤−トマイマイシン誘導体コンジュゲートは、トマイマイシン誘導体を送達することができる、上述のアミド結合を介して結合しているコンジュゲートである。コンジュゲートは、トマイマイシン二量体リンカーの末端におけるカルボキシル官能基のN−ヒドロキシスクシンイミド誘導体を使用して調製することができる。アミド結合を介して結合している1個から10個のトマイマイシン誘導体薬物を含有するコンジュゲートは、この方法により容易に調製される。
さらに特定すると、0.05Mのリン酸カリウム、0.05Mの塩化ナトリウムおよび2mMのエチレンジアミン四酢酸(EDTA)を含有するpH8の水性緩衝液中の濃度8mg/mlの抗体溶液を、5倍モル過剰のトマイマイシン二量体のN−ヒドロキシスクシンイミド誘導体のジメチルアセトアミド(DMA)中溶液により、緩衝液中のDMA最終濃度が20%になるように処理する。反応混合物を室温(rt)で70分間撹拌する。抗体−トマイマイシン誘導体コンジュゲートを精製し、未反応薬物および他の低分子量材料をSephadexG−25またはSephacryl S300またはSuperdex200のカラムに通すゲル濾過により除去する。試料は、pH6.5の緩衝液中で一晩透析して生成物をさらに精製することもできる。抗体1分子当たりに結合しているトマイマイシン誘導体部分の数は、320nmにおける吸収と280nmにおける吸収との比を計測することにより測定することができる。平均1−10個のトマイマイシン誘導体分子/抗体分子をこの方法によりアミド結合を介して結合させることができる。
抗原発現細胞への結合親和性に対するコンジュゲーションの効果は、Liuら、93 Proc.Natl.Acad.Sci.8618−8623頁(1996)により既報の方法を使用して測定することができる。トマイマイシン誘導体およびこれらの抗体コンジュゲートの細胞系に対する細胞毒性は、Goldmacherら、135 J.Immunol.3648−3651頁(1985)に記載の細胞増殖曲線の逆外挿により計測することができる。これらの化合物の付着細胞系に対する細胞毒性は、Goldmacherら、102 J.Cell Biol.1312−1319頁(1986)に記載のクローン原性アッセイにより測定することができる。
本発明の代表的なコンジュゲートは、抗体、抗体フラグメント、表皮成長因子(EGF)、メラノサイト刺激ホルモン(MSH)、甲状腺刺激ホルモン(TSH)、エストロゲン、エストロゲン類似体、アンドロゲンおよびアンドロゲン類似体とのトマイマイシン誘導体のコンジュゲートである。
誘導体および細胞結合剤の種々のコンジュゲートの調製の代表例を以下に記載する。
アミドリンカー:例えば、モノクローナル抗体MY9はCD33抗原に特異的に結合するマウスIgG抗体であり{J.D.Griffinら 8 Leukemia Res.、521頁(1984)}、急性骨髄性白血病(AML)の疾患におけるように、標的細胞がCD33を発現する場合に使用することができる。同様に、モノクローナル抗体抗B4は、B細胞上のCD19抗原に結合するマウスIgGであり{Nadlerら、131 J.Immunol.244−250頁(1983)}、標的細胞がB細胞またはこの抗原を発現する疾患細胞である場合、例えば非ホジキンリンパ腫または慢性リンパ芽球性白血病において使用することができる。
さらに、骨髄細胞に結合するGM−CSFは、急性骨髄性白血病からの疾患細胞に対する細胞結合剤として使用することができる。活性化T細胞に結合するIL−2は、移植片拒絶の予防、移植片対宿主病の治療および予防、ならびに急性T細胞白血病の治療に使用することができる。メラノサイトに結合するMSHは、メラノーマの治療に使用することができる。
抗体または他の細胞結合剤は、N−ヒドロキシ−スクシンイミド酸誘導体と反応させてアミド結合コンジュゲートを製造する。
上述の方法により作製されたコンジュゲートは、標準的なクロマトグラフィー技術、例えばサイズ排除クロマトグラフィー、限定されるものではないが、イオン交換、疎水性相互作用クロマトグラフィー、アフィニティクロマトグラフィー、セラミックヒドロキシアパタイトもしくはPorapak上でのクロマトグラフィーを含む吸着クロマトグラフィー、またはHPLCにより精製することができる。透析または膜分離による精製を使用することもできる。
好ましくは、モノクローナル抗体または細胞結合剤と本発明の誘導体とのコンジュゲートは、上述の通りアミド結合を介して結合しているコンジュゲートである。このような細胞結合コンジュゲートは、公知の方法、例えば、カルボキシル基を有する結合性薬物分子を変性させてN−ヒドロキシ−スクシンイミド酸誘導体を得ることにより調製される。次いで、得られた活性化カルボキシル基が抗体の含有リジン残基をアシル化してアミド結合コンジュゲートを製造する。アミド橋を介して結合している1個から10個の誘導体を含有するコンジュゲートがこの方法により容易に調製される。
好ましい態様によれば、細胞結合剤は抗体、特にモノクローナル抗体である。他の好ましい態様によれば、細胞結合剤は抗原特異的抗体フラグメント、例えばsFV、Fab、Fab’、またはF(ab’)である。
コンジュゲート分子の使用について
本発明はまた、本発明のコンジュゲート分子または上記定義のトマイマイシン誘導体を薬学的に許容される担体と一緒に含む医薬組成物に関する。
本発明はまた、標的細胞または標的細胞を含有する組織を本医薬組成物の有効量と接触させることを含む、細胞、好ましくは選択された細胞集団を殺傷し、またはこれらの増殖を阻害する方法に関する。選択される細胞集団は、これらの癌性および/または増殖性細胞である。本発明はまた、本医薬組成物の有効量を癌治療が必要とされている患者に投与することを含む、癌を治療する、好ましくは選択的に治療する方法に関する。「癌を選択的に治療する」は、正常および/または非増殖性の細胞を実質的に殺傷することなく、癌性および/または増殖性細胞を殺傷することを意味する。
本発明はまた、癌を治療する医薬品の調製のための、上記定義のコンジュゲート分子またはトマイマイシン誘導体の使用に関する。
選択された細胞集団の増殖を阻害する方法は、インビトロ、インビボまたはエクスビボで実施することができる。インビトロ使用の例は、標的抗原を発現しない所望の変種を除く全ての細胞を殺傷するための;または不所望な抗原を発現する変種を殺傷するための細胞培養の処理を含む。非臨床的インビトロ使用の条件は、当業者により容易に決定される。エクスビボ使用の例は、疾患細胞または悪性細胞を殺傷するための同一患者への自己骨髄の移植前の自己骨髄の処理:コンピテントT細胞を殺傷し、移植片対宿主病(GVHD)を予防するための骨髄の移植前の骨髄の処理を含む。癌治療もしくは自己免疫疾患の治療における自己移植前の骨髄から腫瘍細胞もしくはリンパ球様細胞を除去するための、またはGVHDを予防するために移植前に同種異系骨髄もしくは組織からT細胞および他のリンパ球様細胞を除去するための臨床的エクスビボ治療は、以下の通り実施することができる。骨髄を患者または他の個体から採取し、次いで本発明の細胞毒性剤が約10μMから1pMの濃度範囲で添加された血清を含有する培地中で、約37℃で約30分間から約48時間温置する。濃度および温置の時間(=用量)の正確な条件は、当業者により容易に決定される。温置した後、骨髄細胞を、血清を含有する培地により洗浄し、公知の方法により静脈内注入により患者に戻す。患者が、他の治療、例えば、骨髄の採取時と処理細胞の再注入時との間に除去的化学療法または全身照射のコースを受ける状況において、処理された骨髄細胞を、標準的な医学的装置を使用して液体窒素中で凍結保存する。臨床的インビボ使用のため、本発明の細胞毒性剤は、無菌性およびエンドトキシンレベルについて試験される溶液として、または注射のために滅菌水中に再溶解させることができる凍結乾燥固体として供給される。コンジュゲート投与の好適なプロトコールの例は、以下の通りである。コンジュゲートは、週1回で6週間、静脈内濃縮ボーラスとして与えられる。ボーラス用量は、ヒト血清アルブミン(例えば、0.5mLから1mLのヒト血清アルブミンの濃縮溶液(100mg/mL))を添加することができる生理食塩水50mlから400ml中で与えられる。投与量は、静脈内で1週当たり約50μgから10mg/kg体重(1回の注射当たり10μgから100mg/kgの範囲)である。治療6週間後、患者は治療の第2のコースを受けることができる。投与経路、賦形剤、希釈剤、投与量、時間などに関する具体的な臨床プロトコールは、臨床状況を根拠として当業者により決定することができる。
選択された細胞集団を殺傷するインビボまたはエクスビボ方法により治療することができる医学的病態の例は、例えば肺、乳房、結腸、前立腺、腎臓、膵臓、卵巣およびリンパ器官の癌を含む任意のタイプの悪性腫瘍;メラノーマ;自己免疫疾患、例えば全身性ループス、関節リウマチおよび多発性硬化症;移植片拒絶、例えば腎蔵移植拒絶、肝蔵移植拒絶、肺移植拒絶、心臓移植拒絶および骨髄移植拒絶;移植片対宿主病;ウイルス感染、例えばCMV感染、HIV感染、AIDSなど;細菌感染;および寄生虫感染、例えばジアルジア症、アメーバ症、住血吸虫症、ならびに当業者により決定される他のものを含む。
治療有効量は、当業者としての担当診断医により、慣用の技術の使用により、および類似の状況下で得られる結果の観察により容易に決定することができる。治療有効量の決定において、限定されるものではないが:対象の種;対象のサイズ、年齢および一般的健康状態;関与する具体的な疾患;疾患の関与の程度または重症度;個々の対象の応答;投与される特定の化合物;投与様式;投与される製剤のバイオアベイラビリティ特性;選択される用量投与計画;併用薬の使用;および他の関連する状況を含む多数の要因が担当診断医により考慮される。
所望の生物学的効果を達成するのに要求される量は、使用される化合物の化学的特性(例えば、疎水性)、化合物の効力、疾患のタイプ、患者が属する種、患者の疾患状態、投与経路、選択経路による化合物のバイオアベイラビリティ、要求投与量、施すべき送達および投与計画を指定する全ての要因を含む多数の要因に応じて変動する。
一般に、本発明の化合物は非経口投与のため0.1%w/vから10%w/vの化合物を含有する生理学的緩衝水溶液中で提供することができる。典型的な用量範囲は、1日当たり1μg/体重kgから0.1g/体重kgであり;好ましい用量範囲は、1日当たり0.01mg/体重kgから10mg/体重kgであり、またはヒト小児における等価用量である。投与すべき薬物の好ましい投与量は、疾患または障害のタイプおよび進行の程度、特定の患者の全身健康状態、選択化合物の相対生物学的効能、化合物の配合、投与経路(静脈内、筋肉内、腹腔内、皮下またはその他)、選択送達経路による化合物の薬物動力学的特性、ならびに投与の速度(ボーラスまたは連続注入)およびスケジュール(所与の時間内の繰り返し数)のような可変項に依存すると考えられる。
本組成物は、単位剤形で便利に投与することができ、医薬分野において十分公知の方法、例えばRemington:The Science and Practice of Pharmacy、20版;Gennaro、A.R.、編;Lippincott Williams & Wilkins:Philadelphia、PA、2000に記載の方法の何れかにより調製することができる。
非経口投与用の液体製剤は、無菌水性または非水性の液剤、懸濁剤および乳剤を含む。液体組成物は、バインダー、緩衝剤、保存剤、キレート化剤、甘味剤、香味剤および着色剤などを含んでもよい。非水性溶媒は、アルコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、植物油、例えばオリーブ油および有機エステル、例えばオレイン酸エチルを含む。水性担体は、アルコールおよび水の混合物、緩衝媒体、ならびに食塩水を含む。特に、生体適合性、生分解性のラクチドポリマー、ラクチド/グリコリドコポリマーまたはポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンコポリマーが有効化合物の放出を制御するのに有用な賦形剤であり得る。静脈内ビヒクルは、流体および栄養補給剤、電解質補給剤、例えばRingerデキストロースをベースにするものなどを含むことができる。これらの有効化合物のための他の潜在的に有用な非経口送達系は、エチレン−酢酸ビニルコポリマー粒子、浸透圧ポンプ、埋め込み型注入系およびリポソームを含む。
実験部
方法A1:高圧液体クロマトグラフィー−質量分析法(LCMS)
Micromass MassLynxソフトウエアを使用し、分析をWaters Alliance HPLC上で、(A)メタノールおよび(B)水/0.1%ギ酸の混合物による勾配溶出(勾配:5%A:95%Bを10分間にわたり95%A:5%Bまで上昇させ、95%A:5%Bを1分間にわたり5%A:95%Bまで下降させ、5%A:95%Bを2分間)を1.1mL/分の流速で使用するWATERS XBridge C18 3.5μmカラム(100×3mm);Electrospray(ポジティブおよびネガティブイオン化)型Waters−Micromass Platform II分光計;インラインDiode Array(190−500nm);補助検出器Sedere(仏国)モデルSEDEX85蒸発光散乱(ELS)検出器により実施する。
方法A2:高圧液体クロマトグラフィー−質量分析法(LCMS)
Micromass MassLynxソフトウエアを使用し、分析をAgilent1100シリーズHPLC上で、(A)アセトニトリルおよび(B)水/0.1%ギ酸の混合物による勾配溶出(勾配:5%A:95%Bを5分間にわたり100%Aまで上昇させ、100%Aを0.5分間、100%Aを1分間にわたり5%A:95%Bまで下降させ、5%A:95%Bを0.5分間)を1.1mL/分の流速で使用するXBridge C18 2.5μmカラム(50×3mm);Electrospray(ポジティブおよびネガティブイオン化)型Waters−Micromass ZQ分光計;インラインDiode Array(210−254nm)により実施する。
方法A3:高圧液体クロマトグラフィー−質量分析法(LCMS)
分析をWaters UPLC−SQD上で、(A)HO/0.1%ギ酸および(B)CHCN/0.1%ギ酸の混合物による勾配溶出(勾配:95%A:5%Bを0.8分間にわたり50%A:50%Bまで上昇させ、1.2分間にわたり50%A:50%Bを100%Bまで下降させ、100%Bを1.85分間、100%Bを1.95分間にわたり95%A:5%Bまで上昇させる。)を1mL/分の流速で使用する50℃のACQUITY BEH C18 1.7μm−2.1×50mmカラム;Electrospray(ポジティブおよび/またはネガティブイオン化)により実施する。
方法A4:高圧液体クロマトグラフィー−質量分析法(LCMS)
分析をWaters ZQ分光計上で、(A)アセトニトリルおよび(B)水/0.1%ギ酸の混合物による勾配溶出(勾配:5%A:95%Bを5.3分間にわたり100%Aまで上昇させ、100%Aを5.5分間、5%A:95%Bを6.3分間)を0.9mL/分の流速で使用する70℃のXBridge C18 2.5μmカラム(50×3mm);Electrospray(ポジティブおよび/またはネガティブイオン化)により実施する。
方法B:H 核磁気共鳴(NMR)スペクトル
H NMRスペクトルは、BRUKER AVANCE DRX−500、BRUKER AVANCE DRX−400分光計またはBRUKER AVANCE DRX−300分光計上で記録した。報告された13C NMRスペクトルは、BRUKER AVANCE DRX−300分光計上で記録した。
方法C:化学イオン化(CI)質量スペクトル
CI質量スペクトルは、質量分析計のWATERS GCT(アンモニア)を使用して記録した。
方法D:化学イオン化(CI)質量スペクトル;CI質量スペクトルは、FINNIGAN SSQ 7000質量分析計(アンモニア)を使用して記録した。
4−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェノキシ)−酪酸N−ヒドロキシスクシンイミジルエステルは、以下の通り調製することができる:
Figure 2010533703
4−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェノキシ)−酪酸(11.3mg)のテトラヒドロフラン(0.4mL)中懸濁液に、N,N’−ジスクシンイミジルカルボネート(7.7mg)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(15.8μL)を添加した。室温で2.5時間後、酢酸エチル(6mL)を反応混合物に添加し、有機溶液を水(4mL)により2回洗浄し、次いで飽和塩化ナトリウム水溶液(5mL)により洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、真空中で残留物に濃縮した。残留物を、シリカゲルクロマトグラフィー(Merck MiniVarioFlash 2.5gカラム、Si60 15−40μm)により、MeOH(メタノール)(A)/DCM(ジクロロメタン)(B)の混合物による勾配溶出(勾配:2%A:98%Bから4%A:96%Bまで上昇させる。)を使用して精製して4−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェノキシ)−酪酸N−ヒドロキシスクシンイミジルエステル(17.6mg)を生じさせた:LC/MS(方法A4):ES:m/z 846(M+H);保持時間(RT)=3.89分;1H NMR(400MHz,CDCl−d1,δppm):δ=1.75(d,J=6.8Hz,6H);2.23(m,2H);2.73−2.87(m,6H);2.97(m,4H);3.84−3.95(m,2H);3.97(s,6H);4.06(m,2H);4.26(m,4H);5.14(d,J=12.4Hz,2H);5.21(d,J=12.4Hz,2H);5.62(m,2H);6.84(s,2H);6.96(s,2H);7.09(s,1H);7.53(s,2H);7.63(m,2H)。
4−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェノキシ)−酪酸は、以下の通り調製することができる
Figure 2010533703
4−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェノキシ)−酪酸メチルエステル(60mg)のテトラヒドロフラン(0.9mL)中溶液に、MeOH(0.3mL)、水(0.3mL)および水酸化リチウム水溶液(1M、87μL)を添加した。3時間後、反応混合物を水(10mL)により希釈し、塩化水素酸1N水溶液の添加によりpHを2に調節した。水相をDCM(10mL)により3回抽出し、合わせた有機溶液を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空中で残留物に濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(Merck SuperVarioFlash 10gカラム、SiOH 15−40μm)により、DCM/MeOH/酢酸(100:4:0.5)の混合物により溶出させて精製して4−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェノキシ)−酪酸を生じさせた:LC/MS(方法A2):ES:m/z=749 MH;m/z=375(M+2H)2+/2;RT=3.7分;H N.M.R.(400MHz,DMSO−d6,δ(ppm):δ=1.69(d,J=6.5Hz,6H);1.95(m,2H);2.39(t,J=6.5Hz,2H);2.91(m,2H);3.05(m,2H);3.83(s,6H);3.98(m,2H);4.01(t,J=6.5Hz,2H);4.10(m,4H);5.11(d,J=12.5Hz,2H);5.20(d,J=12.5Hz,2H);5.55(m,2H);6.90から7.15(m,5H);7.34(s,2H);7.77(m,2H);12.1(m 広幅,1H)。
4−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェノキシ)−酪酸メチルエステルは、以下の通り調製することができる:
Figure 2010533703
4−(3,5−ビス−ヒドロキシメチル−フェノキシ)−酪酸メチルエステル(50mg)およびトリエチルアミン(110μL)のTHF(テトラヒドロフラン)(1.4mL)中冷却(0℃)溶液に、塩化メタンスルホニル(46μL)を添加した。1時間後、反応混合物をDCM(10mL)により希釈し、水(5mL)により2回洗浄した。有機溶液を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空中で残留物に濃縮した。残留物を、シリカゲルクロマトグラフィー(Merck SuperVarioFlash 10gカラム、SiOH 15−40μm)により、MeOH(A)/DCM(B)の混合物による勾配溶出(勾配:100%Bを5%A:95%Bまで下降させる。)を使用して精製して71.8mgのジ−メシレート化合物を生じさせた。トマイマイシン(80mg)、ヨウ化カリウム(49mg)、炭酸カリウム(122mg)のDMF(ジメチルホルムアミド)(1mL)中混合物に、ジ−メシレート化合物(71.8mg)のDMF(1.6mL)中溶液を添加した。反応混合物を30℃で16時間撹拌した。水(12mL)を添加し、得られた固体を濾過し、水により洗浄し、真空中で乾燥させて残留物を生じさせた。残留物を、シリカゲルクロマトグラフィー(Merck SuperVarioFlash 30gカラム、SiOH 15−40μm)により、MeOH(A)/DCM(B)の混合物による勾配溶出(勾配:100%Bを5%A:95%Bまで下降させる。)を使用して精製して4−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェノキシ)−酪酸メチルエステル(65.4mg)を生じさせた:LC/MS(方法A2):ES:m/z=763 MH;m/z=382(M+2H)2+/2;RT=4.0分;H N.M.R.(500MHz,CDCl−d1,δ(ppm):1.75(d,J=6.5Hz,6H);2.11(m,2H);2.53(t,J=6.5Hz,2H);2.98(m,4H);3.69(s,3H);3.89(m,2H);3.97(s,6H);4.00(t,J=6.5Hz,2H);4.28(s 広幅,4H);5.12(d,J=12.5Hz,2H);5.19(d,J=12.5Hz,2H);5.61(m,2H);6.82(s,2H);6.92(s,2H);7.06(s,1H);7.52(s,2H);7.64(d,J=4,5Hz,2H)。
4−(3,5−ビス−ヒドロキシメチル−フェノキシ)−酪酸メチルエステルは、以下の通り調製することができる:
Figure 2010533703
3,5−ビス−ヒドロキシメチルフェノール(Felder、D.;Gutierrez Nava、M.;del Pilar Carreon、M.;Eckert、J.F.;Luccisano、M.;Schall、C.;Masson、P.;Gallani、J.L.;Heinrich、B.;Guillon、D.;Nierengarten、J.F.Helv.Chimica Acta 2002、85、288頁)(200mg)、ヨウ化カリウム(50mg)および炭酸カリウム(540mg)のTHF(2.5mL)中溶液に、4−ブロモ−酪酸メチルエステル(400μL)を添加した。反応混合物を室温で20時間撹拌し、次いで不溶性部分を濾別した。濾液を真空中で濃縮し、残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(Merck SuperVarioFlash 30gカラム、Si60 15−40μm)により、MeOH(A)/DMC(B)の混合物による勾配溶出(勾配:100%Bを5%A:95%Bまで下降させる。)を使用して精製して4−(3,5−ビス−ヒドロキシメチル−フェノキシ)−酪酸メチルエステル(53.5mg)を生じさせた:LC/MS(方法A2):ES:m/z=255 MH;m/z=237(M+H−HO);RT=2.5分;H N.M.R.(400MHz,DMSO−d6,δ(ppm):δ=1.96(m,2H);2,47(t,J=6.5Hz,2H);3.61(s,3H);3.96(t,J=6.5Hz,2H);4.43(d,J=6.0Hz,4H);5.11(t,J=6.0Hz,2H);6.71(s,2H);6.82(s,1H)。
4−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェノキシ)酢酸:
Figure 2010533703
4−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェノキシ)酢酸は、4−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェノキシ)−酪酸の調製手順に従って、4−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェノキシ)−酢酸メチルエステルにより出発して調製することができる:LC/MS(方法A2):ES:m/z=721MH;m/z=361(M+2H)2+/2;RT=3.5分
4−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェノキシ)−酢酸メチルエステル
Figure 2010533703
4−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェノキシ)−酢酸メチルエステルは、4−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェノキシ)−酪酸メチルエステルの調製手順に従って、4−(3,5−ビス−ヒドロキシメチル−フェノキシ)−酢酸メチルエステルにより出発して調製することができる:LC/MS(方法A2):ES:m/z=735 MH;m/z=368(M+2H)2+/2;RT=3.8分;H N.M.R.(500MHz,CDCl−d1,δ(ppm):δ=1.76(d,J=6.5Hz,6H);2.96(m,4H);3.78(s,3H);3.88(m,2H);3.97(s,6H);4.27(s 広幅,4H);4.64(s,2H);5.13(d,J=12.5Hz,2H);5.19(d,J=12.5Hz,2H);5.60(m,2H);6.80(s,2H);6.96(s,2H);7.11(s,1H);7.53(s,2H);7.63(d,J=4.5Hz,2H)。
4−(3,5−ビス−ヒドロキシメチル−フェノキシ)−酢酸メチルエステル:
Figure 2010533703
4−(3,5−ビス−ヒドロキシメチル−フェノキシ)−酢酸メチルエステルは、4−(3,5−ビス−ヒドロキシメチル−フェノキシ)−酪酸メチルエステルの調製手順に従って、4−ブロモ−酢酸メチルエステルにより出発して調製することができる:LC/MS(方法A2):ES:m/z=227 MH;m/z=209(M+H−HO);RT=1.9分;H N.M.R.(400MHz,DMSO−d6,δ(ppm):δ=3.70(s,3H);4.43(d,J=6.0Hz,4H);4.74(s,2H);5.14(t,J=6.0Hz,2H);6.72(s,2H);6.88(s,1H)。
3−(2−{2−[2−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェノキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−プロピオン酸N−ヒドロキシスクシンイミジルエステル:
Figure 2010533703
3−(2−{2−[2−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェノキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−プロピオン酸N−ヒドロキシスクシンイミジルエステルは、4−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェノキシ)−酪酸N−ヒドロキシスクシンイミジルエステルの調製手順に従って、3−(2−{2−[2−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェノキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−プロピオン酸により出発して調製することができる:LC/MS(方法A3):ES:m/z 964(M+H);RT=0.90分;H NMR(500MHz,CDCl−d1,δppm):δ=1.75(dd,J=6.7Hz,6H);2.82(m,4H);2.89(t,J=6.6Hz,2H);2.97(m,4H);3.57−4.23(m,16H);3.97(s,6H);4.27(m,4H);5.13(d,J=12.7Hz,2H);5.20(d,J=12.2Hz,2H);5.61(m,2H);6.82(s,2H);6.96(s,2H);7.07(s,1H);7.53(s,2H);7.64(d,J=4.4Hz,2H)。
3−(2−{2−[2−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェノキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−プロピオン酸:
Figure 2010533703
3−(2−{2−[2−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェノキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−プロピオン酸は、4−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェノキシ)−酪酸の調製手順に従って、3−(2−{2−[2−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェノキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−プロピオン酸メチルエステルにより出発して調製することができる:LC/MS(方法A3):ES:m/z 867(M+H);m/z 434(M+2H)2+/2;RT=0.84分;H NMR(400MHz,CDCl−d1,δppm):δ=1.76(dd,J=8.6,1.5Hz,6H);2.61(t,2H);2.94−3.00(m,4H);3.63−3.75(m,8H);3.80(t,J=6.5Hz,2H);3.85−3.95(m,4H);3.98(s,6H);4.17(t,J=4.9Hz,2H);4.27(br.s.,4H);5.14−5.21(m,2H);5.18(d,J=12.7Hz,2H);5.23(d,2H);5.23(d,J=12.7Hz,2H)5.62(td,J=4.5,2.2Hz,2H);6.88(d,J=0.5Hz,2H);6.97−7.02(m,2H);7.09(s,1H);7.54(s,2H);7.68(d,J=4.9Hz,2H)
3−(2−{2−[2−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェノキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−プロピオン酸メチルエステル:
Figure 2010533703
3−(2−{2−[2−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェノキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−プロピオン酸メチルエステルは、4−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェノキシ)−酪酸メチルエステルの調製手順に従って、3−(2−{2−[2−(3,5−ビス−ヒドロキシメチル]−フェノキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−プロピオン酸メチルエステルにより出発して調製することができる:LC/MS(方法A3):ES:rn/z 881(M+H);m/z 441(M+2H)2+/2;RT=0.91分;H NMR(400MHz,CDCl−d1,δppm):δ=1.75(d 広幅,J=6.7Hz,6H);2.60(t,J=6.7Hz,2H);2.97(m,4H);3.54−4.21(m,16H);3.68(s,3H);3.97(s,6H);4.27(m,4H);5.13(d,J=12.2Hz,2H);5.21(d,J=12.2Hz,2H);5.61(m,2H);6.83(s,2H);6.96(s,2H);7.08(s,1H);7.53(s,2H);7.64(d,J=4.2Hz,2H)
3−(2−{2−[2−(3,5−ビス−ヒドロキシメチル]−フェノキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−プロピオン酸メチルエステルは、以下の通り調製することができる:
Figure 2010533703
3−(2−{2−[2−(3,5−ビス−ヒドロキシメチル]−フェノキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−プロピオン酸tert−ブチルエステル(607mg)のDCM(8.7mL)中溶液に、トリフルオロ酢酸(2.2mL)を添加した。反応混合物を室温で3日間撹拌し、次いで真空中で濃縮し、得られた残留物をメタノール(5mL)中で溶解させた。冷却(0℃)メタノール性溶液に、ヘキサン中2Mの(トリメチルシリル)ジアゾメタン(3.6mL)を、黄色が残存するまで添加した。次いで、酢酸(10μL)を添加し、得られた溶液を真空中で残留物に濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(Analogix Super Flash SiO、SF25−40g)により、DCM(A)およびMeOH(B)の混合物による勾配溶出(勾配:99%A:1%Bを90%A:10%Bまで下降させる。)を使用して精製して3−(2−{2−[2−(3,5−ビス−ヒドロキシメチル]−フェノキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−プロピオン酸メチルエステル(232mg)を生じさせた。LC/MS(方法A3):ES:m/z373(M+H);m/z395(M+Na);RT=0.50分
3−(2−{2−[2−(3,5−ビス−ヒドロキシメチル]−フェノキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−プロピオン酸tert−ブチルエステル:
Figure 2010533703
3−(2−{2−[2−(3,5−ビス−ヒドロキシメチル]−フェノキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−プロピオン酸tert−ブチルエステルは、4−(3,5−ビス−ヒドロキシメチル−フェノキシ)−酪酸メチルエステルの調製手順に従って、3−{2−[2−(2−ブロモ−エトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−プロピオン酸tert−ブチルエステル(WO2004/091542)により出発して調製することができる:LC/MS(方法A3)ES:m/z415(M+H);m/z432(M+NH;RT=0.75分
6−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェニル)−ヘクサ−5−イン酸N−ヒドロキシスクシンイミジルエステル
Figure 2010533703
6−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェニル)−ヘクサ−5−イン酸N−ヒドロキシスクシンイミジルエステルは、4−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェノキシ)−酪酸N−ヒドロキシスクシンイミジルエステルの調製手順に従って、6−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェニル)−ヘクサ−5−イン酸により出発して調製することができる:LC/MS(方法A3):ES:m/z854(M+H);RT=1.25分
6−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェニル)−ヘクサ−5−イン酸
Figure 2010533703
6−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェニル)−ヘクサ−5−イン酸は、4−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェノキシ)−酪酸の調製手順に従って、6−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェニル)−ヘクサ−5−イン酸メチルエステルにより出発して調製することができる:LC/MS(方法A3):ES:m/z 757(M+H);RT=0.89分;H NMR(400MHz,CDCl−d1,δppm):δ=1.76(d,J=6.8Hz,6H);1.98(m,2H);2.55(m,4H);2.97(m,4H);3.91(m,2H);3.97(s,6H);4.27(m,4H);5.15(d,J=12.8Hz,2H);5.21(d,J=12.8Hz,2H);5.61(m,2H);6.88(s,2H);7.48(s,3H);7.53(s,2H);7.67(m,2H)
6−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェニル)−ヘクサ−5−イン酸メチルエステル
Figure 2010533703
6−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェニル)−ヘクサ−5−イン酸メチルエステルは、4−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェノキシ)−酪酸メチルエステルの調製手順に従って、6−(3,5−ビス−ヒドロキシメチル−フェニル)−ヘクサ−5−イン酸メチルエステルにより出発して調製することができる:LC/MS(方法A3):ES:m/z 771(M+H);RT=1.00分;H NMR(500MHz,CDCl−d1,δppm):δ=1.75(d,J=6.6Hz,6H);1.93(m,2H);2.50(m,4H);2.96(m,4H);3.69(s,3H);3.90(m,2H);3.97(s,6H);4.27(m,4H);5.12(d,J=12.3Hz,2H);5.19(d,J=12.3Hz,2H);5.61(m,2H);6.81(s,2H);7.43(s,3H);7.54(s,2H);7.64(d,J=4.4Hz,2H)
6−(3,5−ビス−ヒドロキシメチル−フェニル)−ヘクサ−5−イン酸メチルエステルは、以下の通り調製することができる:
Figure 2010533703
6−[3,5−ビス−(tert−ブチル−ジメチル−シリルオキシメチル)−フェニル]−ヘクサ−5−イン酸メチルエステル(140mg)の無水テトラヒドロフラン(0.3mL)中冷却(0℃)溶液に、THF中1Mのフッ化テトラブチルアンモニウム(716μL)の溶液をわずかに添加した。室温で75分後、酢酸エチル(20mL)を添加し、有機相を水(5mL)により3回洗浄し、塩化ナトリウムの飽和水溶液(5mL)により1回洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空中で残留物に濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(Merck SuperVarioFlash 15gカラム、Si60 15−40μm)により、ヘプタン(A)/酢酸エチル(B)の混合物による勾配溶出(勾配:50%A:50%Bを10%A:90%Bまで下降させる。)を使用して精製して6−(3,5−ビス−ヒドロキシメチル−フェニル)−ヘクサ−5−イン酸メチルエステル(64.3mg)を薄黄色油状物として生じさせた。LC/MS(方法A3):ES:m/z263(M+H);RT=0.62分
6−[3,5−ビス−(tert−ブチル−ジメチル−シリルオキシメチル)−フェニル]−ヘクサ−5−イン酸メチルエステルは、以下の通り調製することができる
Figure 2010533703
1,3−ビス−ヒドロキシメチル−5−ヨードベンゼン(Zeng、F.;Zimmerman、S.C.J.Am.Chem.Soc.1996、118(22)、5326−5327頁)(1.7g)のジクロロメタン(10mL)中溶液に、トリエチルアミン(3.59mL)、tert−ブチルジメチルシリルクロリド(2.91g)およびDMF(2mL)を添加した。1時間後、酢酸エチル(200mL)を添加し、有機相を水(50mL)により3回洗浄し、塩化ナトリウムの飽和水溶液(50mL)により1回洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、真空中で残留物(3.65g)に濃縮した。前述の残留物(200mg)のDMF(0.90mL)中溶液に、ヨウ化銅(I)(7.7mg)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(28.5mg)、5−ヘキシン酸メチルエステル(102.4mg)およびトリエチルアミン(113μL)を添加した。45分後、酢酸エチル(40mL)を添加し、有機相を水(10mL)により3回洗浄し、塩化ナトリウムの飽和水溶液(10mL)により1回洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、真空中で残留物に濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(Merck SuperVarioFlash 30gカラム、Si60 15−40μm)により、ヘプタン(A)/酢酸エチル(B)の混合物による勾配溶出(勾配:100%Aを90%A:10%Bまで下降させる。)を使用して精製して6−[3,5−ビス−(tert−ブチル−ジメチル−シリルオキシメチル)−フェニル]−ヘクサ−5−イン酸メチルエステル(145.3mg)を黄色油状物として生じさせた。MS(方法C):Cl:m/z 494(M+NHH N.M.R.(400MHz,DMSO−d6,δ(ppm):δ=0.07(s,12H);0.89(s,18H);2.55−2.69(m,2H);3.63(s,3H);4.67(s,4H);7.15(s 大,2H);7.28(s 広幅,1H)
3−(2−{2−[2−(2,6−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−ピリジン−4−イルオキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−プロピオン酸メチルエステル:
Figure 2010533703
3−(2−{2−[2−(2,6−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−ピリジン−4−イルオキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−プロピオン酸メチルエステルは、4−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェノキシ)−酪酸メチルエステルの調製手順に従って、3−(2−{2−[2−(2,6−ビス−ヒドロキシメチル−ピリジン−4−イルオキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−プロピオン酸メチルエステルにより出発して調製することができる:LC/MS(方法A3):ES:m/z 882(M+H);m/z 441.5(M+2H)2+/2;RT=0.82分;H NMR(400MHz,CDCl−d1,δppm):δ=1.76(d,J=6.8Hz,6H);2.59(t,J=6.5Hz,2H);2.97(m,4H);3.58−3.72(m,9H);3.75(t,J=6.5Hz,2H);3.80−3.97(m,4H);4.00(s,6H);4.20(m 広幅,2H);4.27(m,4H);5.31−5.42(m,4H);5.61(m 広幅,2H);6.87(s,2H);7.02−7.15(m 広幅,2H);7.56(s,2H);7.65(d,J=4.4Hz,2H)。
3−(2−{2−[2−(2,6−ビス−ヒドロキシメチル−ピリジン−4−イルオキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−プロピオン酸メチルエステル:
Figure 2010533703
3−(2−{2−[2−(2,6−ビス−ヒドロキシメチル−ピリジン−4−イルオキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−プロピオン酸メチルエステルは、3−(2−{2−[2−(3,5−ビス−ヒドロキシメチル]−フェノキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−プロピオン酸メチルエステルの調製手順に従って、3−(2−{2−[2−(2,6−ビス−ヒドロキシメチル−ピリジン−4−イルオキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−プロピオン酸tert−ブチルエステルにより出発して調製することができる:LC/MS(方法A3):ES:m/z374(M+H);m/z418(M+HCOH−H);RT=0.31分
3−(2−{2−[2−(2,6−ビス−ヒドロキシメチル−ピリジン−4−イルオキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−プロピオン酸tert−ブチルエステル:
Figure 2010533703
4−(2−{2−[2−(2−tert−ブトキシカルボニル−エトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−ピリジン−2,6−ジカルボン酸ジエチルエステル(1.36g)の絶対エタノール(72mL)中溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(309mg)および塩化カルシウム(921mg)を添加した。30分間撹拌した後、水素発生は停止し、反応物を水によりクエンチした。減圧下で濃縮した後、塩化アンモニウムを添加し、水相を酢酸エチルにより3回抽出した。合わせた有機溶液を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、真空中で残留物に濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(Analogix Super Flash SiO、SF25−80g)により、DCM(A)およびMeOH(B)の混合物による勾配溶出(勾配:100%Aを90%A:10%Bまで下降させる。)を使用して精製して3−(2−{2−[2−(2,6−ビス−ヒドロキシメチル−ピリジン−4−イルオキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−プロピオン酸tert−ブチルエステル(720mg)を生じさせた:LC/MS(方法A3):ES:m/z416(M+H);RT=0.52分
4−(2−{2−[2−(2−tert−ブトキシカルボニル−エトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−ピリジン−2,6−ジカルボン酸ジエチルエステル:
Figure 2010533703
12−ヒドロキシ−4,7,10−トリオキサデカン酸tert−ブチルエステル(1.91mL)のDCM(12.9mL)中冷却(0℃)溶液に、トリエチルアミン(1.13mL)を添加し、塩化メタンスルホニル(622μL)を添加した。3時間後、反応混合物を真空中で残留物に濃縮し、次いで酢酸エチル(13mL)中で溶解させた。不溶性部分を濾別し、酢酸エチル(7mL)により2回洗浄し、合わせた有機溶液を真空中で残留物(2.77g)に濃縮した。1.64gの残留物の乾燥アセトニトリル(10mL)中溶液に、ケリダム酸のジエチルエステル(Scrimin、P.;Tecilla、P.;Tonellato、U.;Vendrame、T.J.Org.Chem.1989、54、5988頁)(1g)および炭酸カリウム(2.88g)を添加した。24時間還流させた後、不溶性部分を濾別し、酢酸エチルにより洗浄した。次いで、有機相を真空中で残留物に濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(Merck SuperVarioPrep 200gカラム、Si60 15−40μm)により、DCM(A)およびMeOH(B)の混合物による勾配溶出(勾配:100%Aを97%A:3%Bまで下降させる。)を使用して精製して4−(2−{2−[2−(2−tert−ブトキシカルボニル−エトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−ピリジン−2,6−ジカルボン酸ジエチルエステル(1.36g)を生じさせた:LC/MS(方法A4):ES:m/z500(M+H);m/z522(M+Na);m/z444(M−C+H);RT=4.32分
4−(2,6−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−ピリジン−4−イルオキシ)−酪酸N−ヒドロキシスクシンイミジルエステル:
Figure 2010533703
4−(2,6−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−ピリジン−4−イルオキシ)−酪酸N−ヒドロキシスクシンイミジルエステルは、4−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェノキシ)−酪酸N−ヒドロキシスクシンイミジルエステルの調製手順に従って、4−(2,6−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−ピリジン−4−イルオキシ)−酪酸により出発して調製することができる:LC/MS(方法A3):ES:m/z 847(M+H);m/z 424(M+2H)2+/2;RT=0.80分;H NMR(400MHz,CDCl−d1,δppm):1.75(d 広幅,J=6.6Hz,6H);2.23(m 広幅,2H);2.76−2.89(m 広幅,6H);2.97(m 広幅,4H);3.91(m 広幅,2H);4.00(s 広幅,6H);4.14(m 広幅,2H);4.27(m 広幅,4H);5.28(m 広幅,4H);5.61(m 広幅,2H);6.87(s 広幅,2H);7.03(s 広幅,2H);7.56(s 広幅,2H);7.65(m 広幅,2H)
4−(2,6−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−ピリジン−4−イルオキシ)−酪酸塩酸塩:
Figure 2010533703
4−(2,6−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−ピリジン−4−イルオキシ)−酪酸塩酸塩は、4−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェノキシ)−酪酸の調製手順に従って、4−(2,6−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−ピリジン−4−イルオキシ)−酪酸メチルエステルにより出発して調製することができる:LC/MS(方法A3):ES:m/z 750(M+H);m/z 375,5(M+2H)2+/2 m/z 332,5(M−C+2H)2+/2;RT=0.73分;H NMR(400MHz,CDCl−d1,δppm):δ=1.75(d,J=6.6Hz,6H);2.02(m,2H);2.42(m,2H);2.97(m,4H);3.83−4.14(m,4H);4.00(s,6H);4.27(m,4H);5.20−5.42(m,4H);5.61(m,2H);6.85(s,2H);6.94(s,2H);7.56(s,2H);7.63(m,2H)
4−(2,6−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−ピリジン−4−イルオキシ)−酪酸メチルエステル:
Figure 2010533703
4−(2,6−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−ピリジン−4−イルオキシ)−酪酸メチルエステルは、4−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェノキシ)−酪酸メチルエステルの調製手順に従って、4−(2,6−ビス−ヒドロキシメチル−ピリジン−4−イルオキシ)−酪酸メチルエステルにより出発して調製することができる:LC/MS(方法A4):ES:m/z 764(M+H) m/z 664(M−C+H) m/z 762(M−H) RT=3.64分;1H NMR(500MHz,CDCl−d1,δppm):δ=1.76(d,J=6.8Hz,6H);2.12(m,2H);2.50(t,J=7.3Hz,2H);2.97(m,4H);3.68(s,3H);3.90(m,2H);4.00(s,6H);4.07(m 広幅,2H);4.27(m,4H);5.29(m 広幅,4H);5.61(m,2H);6.86(s,2H);6.99(s 広幅,2H);7.56(s,2H);7.65(d,J=4.4Hz,2H)
4−(2,6−ビス−ヒドロキシメチル−ピリジン−4−イルオキシ)−酪酸メチルエステル:
Figure 2010533703
4−(2,6−ビス−ヒドロキシメチル−ピリジン−4−イルオキシ)−酪酸メチルエステルは、3−(2−{2−[2−(3,5−ビス−ヒドロキシメチル−フェノキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−プロピオン酸メチルエステルの調製手順に従って、4−(2,6−ビス−ヒドロキシメチル−ピリジン−4−イルオキシ)−酪酸tert−ブチルエステルにより出発して調製することができる:LC/MS(方法A3):ES:m/z256(M+H)RT=0.25分
4−(2,6−ビス−ヒドロキシメチル−ピリジン−4−イルオキシ)−酪酸tert−ブチルエステル:
Figure 2010533703
4−(2,6−ビス−ヒドロキシメチル−ピリジン−4−イルオキシ)−酪酸tert−ブチルエステルは、3−(2−{2−[2−(2,6−ビス−ヒドロキシメチル−ピリジン−4−イルオキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−プロピオン酸tert−ブチルエステルの調製手順に従って4−(3−tert−ブトキシカルボニル−プロポキシ)−ピリジン−2,6−ジカルボン酸ジエチルエステルにより出発して調製することができる:LC/MS(方法A4):ES:m/z298(M+H);m/z156(M−C14+H);RT=2.45分
4−(3−tert−ブトキシカルボニル−プロポキシ)−ピリジン−2,6−ジカルボン酸ジエチルエステル:
Figure 2010533703
4−(3−tert−ブトキシカルボニル−プロポキシ)−ピリジン−2,6−ジカルボン酸ジエチルエステルは、4−(2−{2−[2−(2−tert−ブトキシカルボニル−エトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−ピリジン−2,6−ジカルボン酸ジエチルエステルの調製手順に従って、4−ブロモ−酪酸tert−ブチルエステルにより出発して調製することができる:LC/MS(方法A4):ES:m/z382(M+H)m/z404(M+Na)m/z785(2M+Na)m/z240(M−C14+H)RT=4.65分
N−[2−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェノキシ)−エチル]−N−メチル−スクシンアミド酸メチルエステル:
Figure 2010533703
N−[2−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェノキシ)−エチル]−N−メチル−スクシンアミド酸メチルエステルは、4−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェノキシ)−酪酸メチルエステルの調製手順に従って、N−[2−(3,5−ビス−ヒドロキシメチル−フェノキシ)−エチル]−N−メチル−スクシンアミド酸メチルエステルにより出発して調製することができる:LC/MS(方法A3):ES:m/z 834(M+H) RT=0.87分;H NMR(400MHz,CDCl−d1,δppm):δ=1.75(d,J=6.6Hz,6H);2.54−3.21(m,11H);3.61−4.17(m,6H);3.69(s,3H);3.97(s,6H);4.27(m,4H);5.10−5.21(m,4H);5.61(m,2H);6.82(s,2H);6.91−6.95(m,2H);7.06−7.12(m,1H);7.53(s,2H);7.63(d,J=4.4Hz,2H)
N−[2−(3,5−ビス−ヒドロキシメチル−フェノキシ)−エチル]−N−メチル−スクシンアミド酸メチルエステルは、以下の通り調製することができる:
Figure 2010533703
N−[2−(3,5−ビス−ヒドロキシメチル−フェノキシ)−エチル]−N−メチル−スクシンアミド酸(225mg)のメタノール(1mL)中冷却(0℃)溶液に、ヘキサン中2Mの(トリメチルシリル)ジアゾメタン(840μL)を黄色が残存するまで添加した。40分後、酢酸エチル(5mL)および酢酸(50μL)を添加し、次いで1分後、炭酸水素ナトリウムの飽和水溶液をpH=7になるまで添加した。水相を酢酸エチルにより抽出した。合わせた有機層を塩化ナトリウムの飽和水溶液により洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、真空中で残留物に濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(Merck SuperVarioFlash 25gカラム、Si60 15−40μm)により、DCM(A)/MeOH(B)の混合物による勾配溶出(勾配:98%A:2%Bを90%A:10%Bまで下降させる。)を使用して精製してN−[2−(3,5−ビス−ヒドロキシメチル−フェノキシ)−エチル]−N−メチル−スクシンアミド酸メチルエステル(103mg)を生じさせた。LC/MS(方法A3):ES:m/z348(M+Na);m/z326(M+H);m/z308(M−HO+H);RT=0.43分
N−[2−(3,5−ビス−ヒドロキシメチル−フェノキシ)−エチル]−N−メチル−スクシンアミド酸は、以下の通り調製することができる:
Figure 2010533703
N−[2−(3,5−ビス−ヒドロキシメチル−フェノキシ)−エチル]−N−メチル−スクシンアミド酸は、N−[2−(3,5−ビス−ヒドロキシメチル−フェノキシ)−エチル]−スクシンアミド酸の調製手順に従って、3,5−ビス−ヒドロキシメチル−(2−メチルアミノ−エトキシ)−ベンゼンにより出発して調製することができる:LC/MS(方法A3):ES:m/z312(M+H);m/z294(M−HO+H);m/z310(M−H);RT=0.35分
3,5−ビス−ヒドロキシメチル−(2−メチルアミノ−エトキシ)−ベンゼン塩酸塩
Figure 2010533703
1−(2−(tert−ブトキシカルボニル)−メチルアミノ−エトキシ)−3,5−ビス−(tert−ブチル−ジメチル−シリルオキシメチル)−ベンゼン(590mg)のジオキサン(4mL)中溶液に、4Nの塩酸のジオキサン(3.3mL)中溶液を添加した。室温で15時間後、得られた固体を濾過し、ジオキサンにより洗浄し、真空中で乾燥させて3,5−ビス−ヒドロキシメチル−(2−メチルアミノ−エトキシ)−ベンゼン塩酸塩(240mg)を白色粉末として生じさせた。LC/MS(方法A2):ES:m/z212(M+H);RT=0.14分
1−(2−(tert−ブトキシカルボニル)−メチルアミノ−エトキシ)−3,5−ビス−(tert−ブチル−ジメチル−シリルオキシメチル)−ベンゼンは、以下の通り調製することができる:
Figure 2010533703
1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−エトキシ)−3,5−ビス(tert−ブチル−ジメチル−シリルオキシメチル)−ベンゼン(270mg)のテトラヒドロフラン(5mL)中溶液に、ヨードメタン(70μL)を添加し、反応混合物を冷却した(0℃)。冷却溶液に、水素化ナトリウムを添加した(68mg)。
1時間後、温度を室温まで加温しておいた。16時間後、THFおよび水の1:1混合物(2mL)をわずかに添加し、次いでクエン酸をpH=2になるまで添加した。水相を酢酸エチルにより3回抽出した。合わせた有機層を塩化ナトリウムの飽和水溶液により洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、真空中で残留物に濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(Merck SuperVarioFlash 25gカラム、Si60 15−40μm)により、ヘプタン(A)/酢酸エチル(B)の混合物による勾配溶出(勾配:100%Aを85%A:15%Bまで下降させる。)を使用して精製して1−(2−(tert−ブトキシカルボニル)−メチルアミノ−エトキシ)−3,5−ビス(tert−ブチル−ジメチル−シリルオキシメチル)−ベンゼン(220mg)を生じさせた:LC/MS(方法A2):ES:m/z562(M+Na);m/z308(M+H−C−OSiC16;RT=1.50分
1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−エトキシ)−3,5−ビス(tert−ブチル−ジメチル−シリルオキシメチル)−ベンゼンは、以下の通り調製することができる:
Figure 2010533703
1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−エトキシ)−3,5−ビス−(ヒドロキシメチル)−ベンゼン(600mg)のDMF(8mL)中冷却(0℃)溶液に、tert−ブチルジメチルクロロシラン(913mg)およびトリエチルアミン(936μL)を添加した。18時間後、水を添加し、水相を酢酸エチルにより2回抽出した。合わせた有機層を塩化ナトリウムの飽和水溶液により洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、真空中で濃縮して1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−エトキシ)−3,5−ビス(tert−ブチル−ジメチル−シリルオキシメチル)−ベンゼン(1g)を生じさせた:LC/MS(方法A2):ES:m/z548(M+Na)+;m/z294(M+H−C−OSiC16;RT=1.45分
4−(3,5−ビス−[(S)−2−メチリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェニル)プロパン酸N−ヒドロキシスクシンイミジルエステル(化合物10)
Figure 2010533703
Figure 2010533703
化合物2:水素化アルミニウムリチウム2.19g、54.8mmol)の無水THF(50mL)中懸濁液に、5−ブロモイソフタル酸ジメチル(9.98g、36.5mmol)のTHF(100mL)中溶液を0℃で1時間かけて添加した。添加完了後、混合物を室温で2時間撹拌した。このとき、150mLのTHFを添加した。混合物を0℃に再冷却し、飽和水性NaClによりクエンチした。白色沈殿物を濾別し、固体を追加のTHF(100mL)によりさらに洗浄した。合わせたTHF溶液をNaSOにより乾燥させ、濾過し、濃縮した。シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(95:5のCHCl/CHOH)によりさらに精製することにより、2を白色固体(7.42g、95%)として提供した。
化合物3:化合物2(3.36g、15.5mmol)を、無水CHCl(31mL)中で懸濁した。TBSCl(5.14g、34.1mmol)を添加し、次いでイミダゾール(3.16g、46.5mmol)を添加した。混合物を室温で1時間撹拌した。白色沈殿物を濾別し、濾液をロータベイパー(rotavapor)により濃縮した。得られた残留物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、97:3のヘキサン/EtOAc)により精製して3を無色油状物(6.15g、89%)として生じさせた:H NMR(400MHz,CDCl)δ=0.081(s,12H)、0.92(s,18H)、4.67(s,4H)、7.18(s,1H)、7.31(s,2H)。
化合物4:化合物3(4.16g、9.36mmol)、アクリル酸メチル(1.3mL、14.0mmol)、Pd(OAc)(105mg、0.47mmol)、P(o−トリル)(285mg、0.94mmol)およびEtN(9mL)を19mLのCHCN中で含有するフラスコを、アルゴン雰囲気下で16時間加熱還流した。室温に冷却した後、氷HO(20mL)を添加した。混合物をEtOAc(3×40mL)により抽出した。合わせた有機層を1NのHCl、ブラインにより洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、97:3のヘキサン/EtOAc)によりさらに精製して4を無色油状物(3.91g、93%)として生じさせた:HNMR(400MHz,CDCl)δ0.089(s,12H)、0.93(s,18H)、3.79(s,3H)、4.72(s,4H)、6.41(d,J=16Hz,1H)、7.29(s,1H)、7.34(s,2H)、7.68(d,J=16Hz,1H)。EIMS m/z 473([M]+Na)。
化合物5:4(2.54g、5.63mmol)およびPd/C(563mg)の55mLのEtOAc中混合物を、大気圧下で30分間水素化した。次いで、溶液をセライトに導通させ、固体を追加のEtOAc(25mL)により洗浄した。合わせたEtOAc溶液を濃縮して5を無色油状物(2.55g、99+%)として提供し、この無色油状物は次の段階にとって十分純粋であった。HNMR(400MHz,CDCl)δ=0.067(s,12H)、0.91(s,18H)、2.60(t,J=8.0Hz,2H)、2.92(t,J=8.0Hz,2H)、3.65(s,3H)、4.68(s,4H)、7.00(s,2H)、7.12(s,1H)。EIMS m/z 475([M]+Na)。
化合物6:5(1.48g、3.28mmol)の無水THF(33mL)中溶液に、8.2mLのTBAFのTHF中1M溶液を0℃で添加した。この温度で1時間撹拌した後、飽和水性NHCl(30mL)を混合物に添加した。混合物をEtOAc(3×40mL)により抽出した。合わせた有機層をブラインにより洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、95:5のDCM/CHOH)によりさらに精製することにより、6を無色油状物(625mg、85%)として生じさせ、この無色油状物は冷凍庫内で静置させた後に凝固した。HNMR(400MHz,CDCl)δ=2.59(t,J=8.0Hz,2H)、2.91(t,J=8.0Hz,2H)、3.63(s,3H)、4.61(s,4H)、7.08(s,2H)、7.16(s,1H)。
化合物7:ジオール6(59mg、0.26mmol)を、DCM(2.6mL)中で溶解させた。この溶液を0℃に冷却し、EtN(82μL、0.58mmol)およびMsCl(46μL、0.58mmol)により処理した。混合物を0℃で30分間撹拌し、氷HO(2mL)によりクエンチした。層を分離し、水層をDCM(3×2mL)によりさらに抽出した。合わせたDCM層をブラインにより洗浄し、NaSOにより乾燥させ、濃縮した。高真空ポンプ下でさらに乾燥させることにより7を薄黄色油状物として提供し、この薄黄色油状物をさらに精製することなく次の段階に直接使用した。
化合物8:PBDモノマー(165mg、0.64mmol)および7(0.26mmolと想定)のDMF(2.7mL)中混合物に、KCO(147mg、1.06mmol)、KI(22mg、0.13mmol)およびBuNI(49mg、0.13mmol)を連続的に添加した。混合物をアルゴン下で室温で7時間撹拌した。次いで、DMFを高真空により除去した。残留物をDCMおよび水に配し、層を分離した。水層をDCM(3×3mL)によりさらに抽出した。合わせたDCM層をブラインにより洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(25:1、CHCl/CHOH)を精製することにより、8を薄黄色ガラス様固体(101mg、54%)として提供した。EIMS m/z763([M]+Na+2HO)、745([M]+Na+HO)、727([M]+Na)。
化合物9:メチルエステル8(16mg、0.023mmol)のTHF−MeOH−HO(3:1:1、0.45mL)中撹拌溶液に、1M水性LiOH(0.025mL、1.1当量)を室温で添加し、反応をTLCにより追跡した。3.5時間後、混合物をHO(5mL)により希釈し、1NのHClによりpHを2に調節した。次いで、混合物をDCM(3×5mL)により抽出した。合わせたDCM層をブラインにより洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濃縮した。シリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィー(DCM:MeOH:AcOH=100:4:0.5)によりさらに精製することにより、所望の酸9(8.2mg、60%brsm)(EIMS m/z749([M]+Na+2HO)、731([M]+Na+HO)、713([M]+Na));と少量(約2mg)のメチルエステル8を提供した。
化合物10:酸9(8.2mg、0.011mmol)のCHCl(1mL)中溶液に、ポリ−DCC(38mg、0.059mmol)およびN−ヒドロキシスクシンイミド(NHS)(2.7mg、0.024mmol)を添加した。混合物を室温で2時間撹拌し、次いでセライトの小ベッドに通して濾過し、DCMにより洗浄し、濃縮した。得られた残留物をフラッシュクロマトグラフィー(DCM:MeOH/100:3)により精製して所望生成物10(7mg、81%)を得た。EIMS m/z874([M]+Na+2MeOH)、842([M]+Na+MeOH)、810([M]+Na)。
(2−{2−[2−(2−{3−[3,5−ビス−(7−メトキシ−2−メチレン−5−オキソ−2,3,5,11a−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−8−イルオキシメチル)−フェニル]−プロポキシ}−エトキシ)エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−酢酸N−ヒドロキシスクシンイミジルエステル(化合物20)
Figure 2010533703
化合物12:水性NaOH(50%、6.9mL)をテトラエチレングリコール(68.08g、350mmol)に添加した。混合物を室温で2時間撹拌し、次いでヨウ化アリル(8mL、87.6mmol)を添加した。さらに24時間撹拌した後、混合物をHOおよびEtOAc(50/50mL)に配した。水層をEtOAc(5×30mL)によりさらに抽出した。合わせたEtOAc層をNaSO上で乾燥させ、濃縮した。残留物のフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン:EtOAc 4:6から0:1)により、12を無色油状物として提供した:H NMR(400MHz,CDCl)δ=2.44(br s,1H)、3.63−3.71(m,16H)、3.99−4.01(m,2H)、5.13−5.17(m,1H)、5.22−5.27(m,1H)、5.84−5.92(m,1H);13CNMRδ61.8、69.4、70.4、70.59、70.61、70.63、72.2、72.5、117.0、134.8。EIMS m/z 257([M]+Na)。
化合物13:NaH(89mg、2.2mmol)の無水THF(2.5mL)中懸濁液に、12(370mg、1.58mmol)のTHF(5mL)中溶液をアルゴン下で0℃で添加した。混合物をこの温度で30分間撹拌し、次いで室温でさらに30分間撹拌した。混合物を0℃に再冷却し、ブロモ酢酸メチル(0.29mL、3.16mmol)を滴加した。0℃で1時間撹拌した後、氷浴を除去し、撹拌を室温でさらに24時間継続した。反応物をセライトに通して濾過し、濾液を濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、1:1のヘキサン/EtOAc)によりさらに精製することにより13を淡黄色油状物(220mg)として生じさせた:H NMR(400MHz,CDCl)δ=3.57−3.74(m,19H)、3.98−4.0(m,2H)、4.26(s,2H)、5.15(d,J=10.4Hz,1H)、5.24(dd,J=16,1.6Hz,1H)、5.84−5.93(m,1H);13C NMR δ=51.7、68.6、69.4、70.56、70.60、70.62、70.9、72.2、117.0、134.8、170.9。EIMS m/z 329([M]+Na)。
化合物14:化合物3(1.30g、2.92mmol)、13(0.986g、3.220mmol)、Pd(OAc)(33mg、0.15mmol)、P(o−トリル)(89mg、0.29mmol)およびEtN(2mL)を30mLのCHCN中で含有するフラスコを、アルゴン雰囲気下で12時間加熱還流した。室温に冷却した後、アセトニトリルを蒸発により除去し、酢酸エチルを添加し(40ml)、混合物をセライトに導通させ、酢酸エチルによりリンスし、濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、6:4のヘキサン/EtOAc)によりさらに精製して14を無色油状物(1.02g)として生じさせた:H NMR(400MHz,CDCl)δ=0.076(s,12H)、0.92(s,18H)、3.61−3.72(m,19H)、4.14(s,2H)、4.15−4.17(m,2H)、4.69(s,4H)、6.23−6.28(m,1H)、6.57(d,J=16.0Hz,1H)、7.16(s,1H)、7.19(s,2H);13C NMRδ=−5.2、14.2、18.4、26.0、51.7、64.9、68.6、69.4、70.57、70.61、70.64、70.7、70.9、71.9、122.8、123.2、125.9、132.8、136.5、141.7、170.9。EIMS m/z 693([M]+Na)。
化合物15:14(0.062g、0.092mmol)およびPd/C(9mg)の2.5mLのEtOAc中混合物を、大気圧下で30分間水素化した。次いで、溶液をセライトに導通させ、固体を追加のEtOAc(10mL)により洗浄した。合わせたEtOAc溶液を濃縮して15を無色油状物として提供し、この無色油状物をさらに精製することなく使用した。H NMR(400MHz,CDCl)δ=0.072(s,12H)、0.92(s,18H)、1.87−1.89(m,2H)、2.64(t,J=8.0Hz,2H)、3.43−3.70(m,21H)、4.14(s,2H)、4.68(s,4H)、6.98(s,2H)、7.10(s,1H)。EIMS m/z 695([M]+Na)。
化合物16:前段階からの15の無水THF(1.8mL)中溶液に、0.23mLのTBAFのTHF中1M溶液を0℃で添加した。この温度で1時間撹拌した後、飽和水性NHCl(2mL)を混合物に添加した。混合物をEtOAc(3×5mL)により抽出した。合わせた有機層をブラインにより洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、95:5のCHCl/CHOH)をさらに精製することにより、16を無色油状物(27mg、85%)として生じさせた。H NMR(400MHz,CDCl)δ=1.86−1.89(m,2H)、2.66(t,J=8.0Hz,2H)、3.40(t,J=6.4Hz,2H)、3.50−3.70(m,19H)、4.10(s,2H)、4.61(s,4H)、7.09(s,2H)、7.13(s,1H)。EIMS m/z 467([M]+Na)。
化合物17:ジオール16(26.8mg、0.06mmol)をDCM(1.2mL)中で溶解させた。溶液を0℃に冷却し、EtN(18.5μL、0.13mmol)およびMsCl(10.3μL、0.13mmol)により処理した。混合物を0℃で30分間撹拌し、氷HO(2mL)によりクエンチした。層を分離し、水層をDCM(3×2mL)によりさらに抽出した。合わせたDCM層をブラインにより洗浄し、NaSOにより乾燥させ、濃縮した。高真空ポンプ下でさらに乾燥させることにより、17を薄黄色油状物として提供し、この薄黄色油状物をさらに精製することなく次の段階に直接使用した。EIMS m/z623.1([M]+Na)。
化合物18:PBDモノマー(40mg、0.15mmol)および前段階からの17のDMF(1.57mL)中混合物に、KCO(25mg、0.18mmol)およびKI(10mg、0.06mmol)を連続的に添加した。混合物をアルゴン下で室温で20時間撹拌した。次いで、DMFを高真空により除去した。残留物をDCMおよび水に配し、層を分離した。水層をDCM(3×3mL)によりさらに抽出した。合わせたDCM層をブラインにより洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(25:1、DCM/CHOH)を精製することにより、18を薄黄色ガラス様固体として提供した。EIMS m/z1011.5([M]+Na+2CHOH)、979.5([M]+Na+CHOH)、947.5([M]+Na)。
化合物19:メチルエステル18(16mg、0.017mmol)のTHF−MeOH−HO(3:1:1、0.7mL)中撹拌溶液に、1Mの水性LiOH(0.019mL、1.1当量)を室温で添加し、反応をTLC(薄層クロマトグラフィー)により追跡した。5時間後、混合物をHO(5mL)により希釈し、1NのHClによりpHを2に調節した。次いで、混合物をDCM(3×5mL)により抽出した。合わせたDCM層をブラインにより洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濃縮した。シリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィー(DCM:MeOH:AcOH=100:4:0.5)によりさらに精製することにより、所望の酸19を提供した。EIMS m/z933.4([M]+Na)
化合物20:酸19(5.9mg、0.006mmol)のCHCl(1.0mL)中溶液に、EDC(2mg、0.0097mmol)およびNHS(1.0mg、0.0084mmol)を添加した。混合物を室温で3時間撹拌し、次いでセライトの小ベッドに通して濾過し、DCMにより洗浄し、濃縮して所望生成物10を得、この生成物をさらに精製することなく材料として使用し、この生成物はシリカ精製時に分解することを見出した。EIMS m/z1030.4([M]+Na)。
(3−{2−[2−(2−{3−[3,5−ビス−(7−メトキシ−2−メチレン−5−オキソ−2,3,5,11a−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−8−イルオキシメチル)−フェニル]−プロポキシ}−エトキシ)エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−プロピオン酸N−ヒドロキシスクシンイミジルエステル(化合物31)
Figure 2010533703
化合物21:テトラエチレングリコール(162mL、940mmol)の無水THF(500mL)中溶液に、ナトリウム(215mg、9.4mmol)を添加した。ナトリウムを溶解させるとき、アクリル酸tert−ブチル(45mL、310mmol)を添加した。混合物を室温で20時間撹拌し、8mLの1NのHClにより中和した。溶媒を除去した後、残留物をブラインおよびEtOAcに配した。水層をEtOAcによりさらに抽出した。合わせた有機層をブラインにより洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濃縮した。得られた残留物をシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:6)により精製して所望のエステル21を提供した。H NMR(400MHz,CDCl)δ=1.41(s,9H)、2.34(br.S,1H)、2.47(t,J=6.4Hz,2H)、3.56−3.71(m,18H)。EIMS m/z 345([M]+Na)。
化合物22:硫酸水素テトラブチルアンモニウム(1.27g、3.75mmol)およびNaOH(225mg、5.63mmol)のHO(7mL)中溶液を、21(1.20g、3.75mmol)および臭化アリル(0.48mL、5.63mmol)のDCM(14mL)中混合物に添加した。この2相系を45分間激しく撹拌した。水層を分離し、DCMにより3回抽出した。合わせたDCM層を濃縮した。EtO(15mL)を添加することにより沈澱する臭化テトラブチルアンモニウムを得、この沈澱する臭化テトラブチルアンモニウムを濾過により分離した。濾液をブリアンにより洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、1:1のヘキサン/EtOAc)によりさらに精製することにより、22を無色油状物として生じさせた。H NMR(400MHz,CDCl)δ=1.42(s,9H)、2.47(t,J 6.4Hz,2H)、3.56−3.70(m,18H)、4.00(m,2H)、5.15(dq,J=6.0,1.2Hz,1H)、5.25(dq,J=16,1.6Hz,1H)、5.84−5.94(m,1H)。EIMS m/z 385.2([M]+Na)。
化合物23:化合物22(478mg、1.32mmol)のトリフルオロ酢酸(9mL)中溶液を、室温で1.5時間撹拌し、このとき全ての出発材料が消費された。TFAを真空下で除去し、残留物をトルエンを用いてさらに乾燥させた。粗製生成物を次の段階に直接使用した。H NMR(400MHz,CDCl)δ=2.60(t,J=6.0Hz,2H)、3.56−3.70(m,18H)、4.01(d,J=5.6Hz,2H)、5.16(dd,J=6.4,1.2Hz,1H)、5.25(dd,J=16,1.6Hz,1H)、5.84−5.94(m,1H)、EIMS m/z 329.2([M]+Na)。
化合物24:酸23のDMF(6.6mL)中溶液を、CsCO(451mg、1.38mmol)およびMeI(90μL、1.45mmol)により処理した。混合物を室温で2時間撹拌した。次いで、DMFを高真空下で蒸発させた。残留物をEtOAc中で懸濁させ、固体を濾別した。濾液を濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、97:3のヘキサン/EtOAc)によりさらに精製することにより24を無色油状物として生じさせた。H NMR(400MHz,CDCl)δ=2.58(t,J=6.4Hz,2H)、3.56−3.70(m,18H)、4.00(d,J=5.6Hz,2H)、5.14(dd,J=6.4,1.2Hz,1H)、5.24(dd,J=16,1.6Hz,1H)、5.84−5.94(m,1H)。EIMS m/z 343.2([M]+Na)。
化合物25:化合物3(0.066g、0.15mmol)、24(0.05g、0.16mmol)、Pd(OAc)(1.7mg、0.0074mmol)、P(o−トリル)(4.5mg、0.015mmol)およびEtN(0.1mL)を3mLのCHCN中で含有するフラスコを、アルゴン雰囲気下で8時間加熱還流した。室温に冷却した後、アセトニトリルを蒸発により除去し、酢酸エチルを添加し(40ml)、混合物をセライトに導通させ、酢酸エチルによりリンスした。合わせた有機層をブラインにより洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、6:4のヘキサン/EtOAc)によりさらに精製して25を無色油状物として生じさせた:H NMR(400MHz,CDCl)δ=0.076(s,12H)、0.92(s,18H)、2.57(t,J=6.4Hz,2H)、3.57−3.68(m,20H)、3.73(t,J=6.4Hz,2H)、4.14(d,J=6.0Hz,2H)、4.69(s,4H)、6.23−6.29(m,1H)、6.56(d,J=16.0Hz,1H)、7.16(s,2H)、7.19(s,1H)。EIMS m/z 707.4([M]+Na)。
化合物26:25(0.216g、0.31mmol)およびPd/C(32mg)の6.3mLのEtOAc中混合物を、大気圧下で30分間水素化した。次いで、溶液をセライトに導通させ、固体を追加のEtOAc(10mL)により洗浄した。合わせたEtOAc溶液を濃縮して26を無色油状物として提供し、この無色油状物をさらに精製することなく使用した。H NMR(400MHz,CDCl)δ=0.071(s,12H)、0.91(s,18H)、1.87(m,2H)、2.58(t,J=6.4Hz,2H)、2.64(t,2H)、3.44(t,J=6.4Hz,2H)、3.54−3.67(m,20H)、3.72(t,J=6.4Hz,2H)、4.68(s,4H)、6.98(s,2H)、7.10(s,1H)EIMS m/z 709.4([M]+Na)。
化合物27:前段階からの26の無水THF(3mL)中溶液に、0.38mLのTBAFのTHF中1M溶液を0℃で添加した。この温度で1時間撹拌した後、飽和水性NHCl(2mL)を混合物に添加した。混合物をEtOAc(3×5mL)により抽出した。合わせた有機層をブラインにより洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、95:5のCHCl/CHOH)によりさらに精製することにより27を無色油状物として生じさせた。H NMR(400MHz,CDCl)δ=1.87(m,2H)、2.56(t,J=6.4Hz,2H)、2.69(t,J=7.2Hz,2H)、3.42(t,J=6.4Hz,2H)、3.54−3.67(m,20H)、3.70(t,J=6.4Hz,2H)、4.64(s,4H)、7.12(s,2H)、7.16(s,1H)。EIMS m/z 481.3([M]+Na)。
化合物28:ジオール27(54mg、0.126mmol)をDCM(2.4mL)中で溶解させた。溶液を0℃に冷却し、EtN(41μL、0.29mmol)およびMsCl(23μL、0.29mmol)により処理した。混合物を0℃で30分間撹拌し、氷HO(2mL)によりクエンチした。層を分離し、水層をCHCl(3×2mL)によりさらに抽出した。合わせたDCM層をブラインにより洗浄し、NaSOにより乾燥させ、濃縮した。高真空ポンプ下でさらに乾燥させることにより、28を薄黄色油状物として提供し、この薄黄色油状物をさらに精製することなく次の段階に直接使用した。EIMS m/z637.2([M]+Na)。
化合物29:PBDモノマー(76mg、0.29mmol)および前段階からの28のDMF(2.9mL)中混合物に、KCO(49mg、0.35mmol)およびKI(20mg、0.12mmol)を連続的に添加した。混合物をアルゴン下で室温で20時間撹拌した。次いで、DMFを高真空により除去した。残留物をDCMおよび水に配し、層を分離した。水層をDCM(3×3mL)によりさらに抽出した。合わせたDCM層をブラインにより洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(100:3、DCM/CHOH)により精製することにより、29を薄黄色ガラス様固体として提供した。EIMS m/z1025.6([M]+Na+2CHOH)、993.5([M]+Na+CHOH)、961.5([M]+Na)。
化合物30:メチルエステル29(11.8mg、0.012mmol)のTHF−MeOH−HO(3:1:1、0.5mL)中撹拌溶液に、1Mの水性LiOH(0.014mL、1.1当量)を室温で添加し、反応をTLCにより追跡した。5時間後、混合物をAcOH(0.014mmol)によりクエンチし、揮発物を蒸発させた。シリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィー(DCM:MeOH=95:5)によりさらに精製することにより、所望の酸30を提供した。EIMS m/z947.5([M]+Na)。
化合物31:酸30(4.6mg、0.005mmol)のDCM(1.0mL)中溶液に、カップリング剤としてのEDC(1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド)(1.4mg、0.0075mmol)およびNHS(0.74mg、0.0065mmol)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌し、次いでセライトの小ベッドに通して濾過し、DCMにより洗浄し、濃縮して所望生成物31を得た。シリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィー(DCM:MeOH=100:3)によりさらに精製することにより、所望のNHSエステル31を提供した。EIMS m/z1022.5([M]+Na)。
huMy9−6−4−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェノキシ)−ブチリルコンジュゲート
0.05Mのリン酸カリウムおよび0.05Mの塩化ナトリウムを含有する水性緩衝液(pH8)中の濃度6.4mg/mLのhuMy9−6抗体の1.45mL溶液を、7.5倍モル過剰の9.5mMの実施例1からの4−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェノキシ)酪酸N−ヒドロキシスクシンイミジルエステルのジメチルアセトアミド(DMA)中溶液により、huMy9−6の最終濃度が5mg/mLになり、緩衝液中のDMAの濃度が20%になるように処理する。反応混合物を室温で195分間撹拌し、Millex(登録商標)−HV 0.45μM(PVDF Durapore Millipore#SLHV013SL)上で濾過し、次いで、0.010Mのリン酸塩、0.140Mの塩化ナトリウムを含有する水性緩衝液(pH6.5)中に事前に平衡化されたSuperdex(商標)200プレップグレードゲル濾過カラム(Hiload(商標)16/60Column GE#17−1069−01)にロードする。コンジュゲートされた抗体を含有するフラクションを回収し、プールし、Vivaspin2(10000MWCO HY Sartorius #VS02H02)上で濃縮して生成物(1.8mL)を得る。最終コンジュゲートを、4−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェノキシ)酪酸メチルエステルについて測定された吸光係数(ε319nm=9087M−1cm−1およびε280nm=12166M−1cm−1)およびhuMy9−6抗体について測定された吸光係数(ε280nm=206539M−1cm−1)を使用して分光光度的にアッセイする。抗体(1.6mg/mL)1分子当たり平均2.1個の4−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェノキシ)−ブチリル部分が結合した。
huB4−4−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェノキシ)−ブチリルコンジュゲート
0.05Mのリン酸カリウムおよび0.05Mの塩化ナトリウムを含有する水性緩衝液(pH8)中の濃度8mg/mLのhuB4抗体の3.4mL溶液を、8倍モル過剰の11.5mMの実施例1からの4−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェノキシ)酪酸N−ヒドロキシスクシンイミジルエステルのDMA中溶液により、huB4の最終濃度が5.6mg/mLになり、緩衝液中のDMAの濃度が20%になるように処理する。反応混合物を室温で3時間撹拌し、Millex(登録商標)−HV 0.45μM(PVDF Durapore Millipore#SLHV013SL)上で濾過し、次いで、0.010Mのリン酸塩、0.140Mの塩化ナトリウムを含有する水性緩衝液(pH6.5)中に事前に平衡化されたSuperdex(商標)200プレップグレードゲル濾過カラム(Hiload(商標)16/60Column GE#17−1069−01)にロードする。コンジュゲートされた抗体を含有するフラクションを回収し、プールし、Vivaspin15R(10000MWCO HY Sartorius #VS02H02)上で濃縮して生成物(5mL)を得る。最終コンジュゲートを、4−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェノキシ)酪酸メチルエステルについて測定された吸光係数(ε319nm=9087M−1cm−1およびε280nm=12166M−1cm−1)およびhuB4抗体について測定された吸光係数(ε280nm=222960M−1cm−1)を使用して分光光度的にアッセイする。抗体(1.49mg/mL)1分子当たり平均4.48個の4−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェノキシ)−ブチリル部分が結合した。
hu2H11−4−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェノキシ)−ブチリルコンジュゲート
0.05Mのリン酸カリウムおよび0.05Mの塩化ナトリウムを含有する水性緩衝液(pH8)中の濃度5.1mg/mLのhu2H11(WO2008/010101を参照のこと;ATCCによりアクセッション番号PTA−7662で登録)抗体の3.45mL溶液を、8倍モル過剰の10.5mMの実施例1からの4−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェノキシ)酪酸N−ヒドロキシスクシンイミジルエステルのDMA中溶液により、hu2H11の最終濃度が4.3mg/mLになり、緩衝液中のDMAの濃度が20%になるように処理する。反応混合物を室温で3時間撹拌し、Millex(登録商標)−HV0.45μM(PVDF Durapore Millipore#SLHV013SL)上で濾過し、次いで、0.010Mのリン酸塩、0.140Mの塩化ナトリウムを含有する水性緩衝液(pH6.5)中に事前に平衡化されたSuperdex(商標)200プレップグレードゲル濾過カラム(Hiload(商標)16/60Column GE#17−1069−01)にロードする。コンジュゲートされた抗体を含有するフラクションを回収し、プールし、Vivaspin15R(10000MWCO HY Sartorius #VS02H02)上で濃縮して生成物(2.2mL)を得る。最終コンジュゲートを、4−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェノキシ)酪酸メチルエステルについて測定された吸光係数(ε319nm=9087M−1cm−1およびε280nm=12166M−1cm−1)およびhu2H11抗体について測定された吸光係数(ε280nm=208380M−1cm−1)を使用して分光光度的にアッセイする。抗体(1.55mg/mL)1分子当たり平均3.74個の4−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェノキシ)−ブチリル部分が結合した。
huMy9−6−3−(2−{2−[2−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェノキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−プロピオニルコンジュゲート
0.05MのN−(2−ヒドロキシエチル)−ピペラジン−N’−2−エタンスルホン酸(HEPES)、0.05Mの塩化ナトリウムおよび2mMのエチレンジアミン四酢酸(EDTA)を含有する水性緩衝液(pH8)中の濃度7.2mg/mLのhuMy9−6抗体の8.2mL溶液を、10倍モル過剰の10.4mMの実施例3からの3−(2−{2−[2−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェノキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−プロピオン酸N−ヒドロキシスクシンイミジルエステルのDMA中溶液により、huMy9−6の最終濃度が3mg/mLになり、緩衝液中のDMAの濃度が20%になるように処理する。反応混合物を室温で3時間撹拌し、Millex(登録商標)−SV5μM(PVDF Durapore Millipore#SLSV025SL)上で濾過し、次いで、0.010Mのリン酸塩、0.140Mの塩化ナトリウムを含有する水性緩衝液(pH6.5)中に事前に平衡化されたSuperdex(商標)200プレップグレードゲル濾過カラム(Hiload(商標)26/60Column GE#17−1071−01)にロードする。コンジュゲートされた抗体を含有するフラクションを回収し、プールし、Amicon Ultra−15(Ultracel 10k Millipore #UFC901024)上で濃縮して生成物(7mL)を得る。最終コンジュゲートを、3−(2−{2−[2−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェノキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−プロピオン酸メチルエステルについて測定された吸光係数(ε319nm=7566M−1cm−1およびε280nm=7078M−1cm−1)およびhuMy9−6抗体について測定された吸光係数(ε280nm=206539M−1cm−1)を使用して分光光度的にアッセイする。抗体(3.44mg/mL)1分子当たり平均4.80個の3−(2−{2−[2−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェノキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−プロピオニル部分が結合した。
hu2H11−3−(2−{2−[2−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェノキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−プロピオニルコンジュゲート
0.05MのN−(2−ヒドロキシエチル)−ピペラジン−N’−2−エタンスルホン酸(HEPES)、0.05Mの塩化ナトリウムおよび2mMのエチレンジアミン四酢酸(EDTA)を含有する水性緩衝液(pH8)中の濃度4.7mg/mLのhu2H11抗体の13.2mL溶液を、グリコフロールおよび10倍モル過剰の10.6mMの実施例3からの3−(2−{2−[2−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェノキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−プロピオン酸N−ヒドロキシスクシンイミジルエステルのDMA中溶液により、hu2H11の最終濃度が3mg/mLになり、緩衝液中のグリコフロールの濃度が10%になり、緩衝液中のDMAの濃度が20%になるように処理する。反応混合物を室温で3時間撹拌し、Millex(登録商標)−SV5μM(PVDF Durapore Millipore#SLSV025SL)上で濾過し、次いで、0.010Mのリン酸塩、0.140Mの塩化ナトリウムを含有する水性緩衝液(pH6.5)中に事前に平衡化されたSuperdex(商標)200プレップグレードゲル濾過カラム(Hiload(商標)26/60Column GE#17−1071−01)にロードする。コンジュゲートされた抗体を含有するフラクションを回収し、プールし、Amicon Ultra−15(Ultracel 10k Millipore #UFC901024)上で濃縮して生成物(3.6mL)を得る。最終コンジュゲートを、3−(2−{2−[2−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェノキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−プロピオン酸メチルエステルについて測定された吸光係数(ε319nm=7566M−1cm−1およびε280nm=7078M−1cm−1)およびhu2H11抗体について測定された吸光係数(ε280nm=208380M−1cm−1)を使用して分光光度的にアッセイする。抗体(1.33mg/mL)1分子当たり平均4.08個の3−(2−{2−[2−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェノキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−プロピオニル部分が結合した。
hu2H11−6−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェニル)−ヘクサ−5−イノイルコンジュゲート
0.05Mのリン酸カリウムおよび0.05Mの塩化ナトリウムを含有する水性緩衝液(pH8)中の濃度3.2mg/mLのhu2H11抗体の0.95mL溶液を、8倍モル過剰の10.5mMの実施例4からの6−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェニル)−ヘクサ−5−イン酸N−ヒドロキシスクシンイミジルエステルのDMA中溶液により、hu2H11の最終濃度が2.5mg/mLになり、緩衝液中のDMAの濃度が20%になるように処理する。反応混合物を室温で4時間撹拌し、Millex(登録商標)−HV0.45μM(PVDF Durapore Millipore#SLHV013SL)上で濾過し、次いで、0.010Mのリン酸塩、0.140Mの塩化ナトリウムを含有する水性緩衝液(pH6.5)中に事前に平衡化されたSuperdex(商標)200プレップグレードゲル濾過カラム(Hiload(商標)16/60Column GE#17−1069−01)にロードする。コンジュゲートされた抗体を含有するフラクションを回収し、プールし、Amicon Ultra−4(Ultracel 10k Millipore#UFC801096)上で濃縮して生成物(275μL)を得る。最終コンジュゲートを、6−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェニル)−ヘクサ−5−イン酸メチルエステルについて測定された吸光係数(ε319=13594M−1cm−1およびε280=19416M−1cm−1)およびhu2H11抗体について測定された吸光係数(ε280nm=208380M−1cm−1)を使用して分光光度的にアッセイする。抗体(0.48mg/mL)1分子当たり平均1.75個の6−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェニル)−ヘクサ−5−イノイル部分が結合した。
IGP−08−NHS−原液の調製
IGP−08−NHS(実施例8の化合物10)の溶液を、分子量787.81に基づく0.005MのDMA中原液に合わせて新たに作製する。原液を、320nmにおいて測定された基準吸光係数(ε320=9137M−1cm−1)を使用して分光光度的にアッセイする。
huMy9−6−IGP−08
CD33抗原に結合するhuMy9−6抗体をPBD誘導体のコンジュゲーションのために選択する。0.05MのN−(2−ヒドロキシエチル)−ピペラジン−N’−2−エタンスルホン酸(HEPES)および2mMのエチレンジアミン四酢酸(EDTA)を含有する水性緩衝液(pH8)中の濃度5mg/mLのhuMy9−6抗体の溶液を、6倍モル過剰のIGP−08−NHS(実施例8の化合物10)のDMA中溶液により、緩衝液中のDMAの最終濃度が20%になるように処理する。反応混合物を室温で120分間撹拌し、次いで、0.01Mのクエン酸ナトリウム、0.135Mの塩化ナトリウムを含有する水性緩衝液(pH5.5)中に事前に平衡化されたSephadex G25ゲル濾過カラム(HiPrep(商標)26/10 Desalting Column GE#17−5087−01)にロードする。コンジュゲートされた抗体を含有するフラクションを回収し、プールして生成物を得る。プールされた試料を同一の溶出緩衝液(0.01Mのクエン酸ナトリウム、0.135Mの塩化ナトリウム、pH5.5)に対して一晩透析して生成物をさらに精製する。最終コンジュゲートを、実施例8の化合物8について測定された吸光係数(ε320=9137M−1cm−1およびε280=7743M−1cm−1)およびhuMy9−6抗体について測定された吸光係数(ε280nm=206460M−1cm−1)を使用して分光光度的にアッセイする。抗体1分子当たり平均4.5個のPBD分子(実施例8の化合物9)が結合した。
huB4−IGP−08
ヒトリンパ腫細胞表面上で優先的に発現されるCD19抗原に結合するhu抗B4抗体をPBD誘導体のコンジュゲーションのために選択する。0.05Mのリン酸カリウム、0.05Mの塩化ナトリウムおよび2mMのエチレンジアミン四酢酸(EDTA)を含有する水性緩衝液(pH7.1)中の濃度8mg/mLのhuB4抗体の溶液を、5倍モル過剰のIGP−08−NHS(実施例8の化合物10)のジメチルアセトアミド(DMA)中溶液により、緩衝液中のDMAの最終濃度が20%になるように処理する。反応混合物を室温で70分間撹拌し、次いで、0.010Mのリン酸塩、0.140Mの塩化ナトリウムを含有する水性緩衝液(pH6.5)中に事前に平衡化されたSephadex G25ゲル濾過カラム(NAP(商標)Columns、GE#17−0852−02)にロードする。コンジュゲートされた抗体を含有するフラクションを回収し、プールして生成物を得る。プールされた試料を同一の溶出緩衝液(0.010Mのリン酸塩、0.140Mの塩化ナトリウム、pH6.5)に対して一晩透析して生成物をさらに精製する。最終コンジュゲートを、実施例8の化合物8について測定された吸光係数(ε320=9137M−1cm−1およびε280=7743M−1cm−1)およびhuB4抗体について測定された吸光係数(ε280nm=222960M−1cm−1)を使用して分光光度的にアッセイする。抗体1分子当たり平均3.1個のPBD分子(実施例8の化合物9)が結合した。
IGP−13−NHS原液の調製
IGP−13−NHS(実施例10の化合物31)の溶液を、分子量1022.1に基づく0.0062MのDMA中原液に合わせて新たに作製する。原液を、320nmにおいて測定された基準吸光係数(ε320=9137M−1cm−1)を使用して分光光度的にアッセイする。
hu2H11−IGP−13
EpCAM抗原に結合するhu2H11抗体をPBD誘導体のコンジュゲーションのために選択する。0.05MのN−(2−ヒドロキシエチル)−ピペラジン−N’−2−エタンスルホン酸(HEPES)および2mMのエチレンジアミン四酢酸(EDTA)を含有する水性緩衝液(pH8)中の濃度5mg/mLのhu2H11抗体の溶液を、8倍モル過剰のIGP−13−NHS(実施例10の化合物31)のDMA中溶液により、緩衝液中のDMAの最終濃度が15%になるように処理する。反応混合物を室温で120分間撹拌し、次いで、0.01Mのクエン酸ナトリウム、0.135Mの塩化ナトリウムを含有する水性緩衝液(pH5.5)中に事前に平衡化されたSephadex G25ゲル濾過カラム(HiPrep(商標)26/10 Desalting Column GE#17−5087−01)にロードする。コンジュゲートされた抗体を含有するフラクションを回収し、プールして生成物を得る。プールされた試料を同一の溶出緩衝液(0.01Mのクエン酸ナトリウム、0.135Mの塩化ナトリウム、pH5.5)に対して一晩透析して生成物をさらに精製する。最終コンジュゲートを、実施例10の化合物29について測定された吸光係数(ε320=9137M−1cm−1およびε280=7743M−1cm−1)およびhu2H11抗体について測定された吸光係数(ε280nm=215525M−1cm−1)を使用して分光光度的にアッセイする。抗体1分子当たり平均4.7個のPBD分子(実施例10の化合物31)が結合した。
結合アッセイ
抗原を発現するRamos細胞上での抗B4抗体およびこのトマイマイシンコンジュゲートの相対的結合親和性を、蛍光ベースアッセイを使用して測定する。出発濃度1a10−7Mの抗体−トマイマイシンコンジュゲートおよびネイキッド抗体を96ウェル丸底プレートに添加し、各濃度について2連で存在するように3倍段階希釈を使用して漸増させる。Ramos細胞は、ウェル当たり50000個の細胞で、種々の濃度の抗体またはコンジュゲートを含有する各ウェルおよび対照ウェルに添加する。プレートを氷上で3時間温置する。温置期間の後、プレート内の細胞を洗浄し、抗B4のようなヒト化IgGに結合する蛍光標識二次抗体を添加し、プレートを氷上で1時間温置する。温置期間の後、プレートを再度洗浄し、細胞を1%ホルムアルデヒド/PBS溶液により固定する。プレートの各ウェル内の蛍光を、Becton Dickinson FACSCalibur蛍光分析器を使用して読み取る。データを、最高濃度の抗体またはコンジュゲートにおいて得られる最大蛍光のパーセントとしてプロットする。
トマイマイシン誘導体またはトマイマイシン誘導体コンジュゲートのインビトロ効力および特異性(生存アッセイ)
使用すべき一般的プロトコール
遊離トマイマイシン誘導体またはトマイマイシン誘導体コンジュゲートの試料を96ウェル平底組織培養プレートに添加し、1×10−12Mから3×10−7Mに及ぶ段階希釈を使用して漸増させる。抗原陽性腫瘍細胞または抗原陰性腫瘍細胞を、各細胞系につき各薬物濃度について3連の試料が存在するようにウェルに添加する。プレートを5%COの雰囲気内で37℃で4日間温置する。
温置期間の終盤に、20μlのテトラゾリウム試薬WST−8(2−(2−メトキシ−ニトロフェニル)−3−(4−ニトロフェニル)−5−(2,4−ジスルホフェニル)−2−テトラゾリウム一ナトリウム塩)を各ウェルに添加し、プレートを2時間インキュベーターに戻す。次いで、プレートの各ウェル内の吸光度を、Molecular Devicesプレートリーダーを使用して450nmで計測する。各濃度のトマイマイシン誘導体またはコンジュゲートにおける細胞の生存率をプロットする。
MOLT−4、BJAB、HL60/QC、HL60/ATCCおよびRamos細胞系に対する本発明のコンジュゲートと対比した本化合物の細胞毒性およびこれらの特異性を試験した。結果を図1、2、3、6および8に示す。
クローン原性アッセイ
使用すべき一般的手順
MDA−MB−231細胞を2個の別個の6ウェルプレート中でウェル当たり3000個の細胞でプレートし;PC−3およびSK−MEL−28細胞を2個の別個のプレート中でウェル当たり2000個の細胞でプレートした。1種以上の試験品を添加して各プレートにウェル当たり0、5×10−13、5×10−12、5×10−11、5×10−10および5×10−9M(または同様の投与量範囲)の最終濃度を与える。例えば、細胞を1mlでプレートする場合、1mlの2×濃度の試験化合物またはコンジュゲートを適切なウェルに添加して所望の最終濃度を2mlで与える。試験品の最終溶液を細胞系と同一の媒体中で作製し;したがってコンジュゲートの異なる希釈をそれぞれの異なる細胞系について行わなければならなかった。プレートを37℃で5%COのインキュベーター内に配置する。細胞増殖を追跡し、「0」(対照)ウェル内の細胞がコロニーを形成するがコンフルエントでないとき(これらの細胞系について通常7日間)、上澄みを吸引により除去した。細胞をPBS(リン酸緩衝溶液)により1回洗浄し、上澄みを吸引した。各ウェルに、ウェル当たり0.5mlの0.1%クリスタルバイオレット/10%ホルマリン/PBSを添加した。プレートを室温で10−15分間温置した。上澄みを吸引し、ウェルを蒸留HOにより3回洗浄し、次いで空気乾燥させた。各ウェル内のコロニーをカウントし、それぞれの投与されたウェル内のコロニー数を「0」ウェル内のコロニー数で割って生存率を得た。次いで、IC50値をデータから算出した。
実施例に開示の化合物およびコンジュゲート分子は、<1から10000pMのIC50を示した(種々の細胞系についての具体値については付属の図面および表Iを参照のこと。)。
Figure 2010533703
Figure 2010533703

Claims (41)

  1. 式(I):
    Figure 2010533703
    の化合物、または薬学的に許容される塩、水和物もしくは水和塩、前記化合物の多形結晶構造体、または光学異性体、ラセミ化合物、ジアステレオマーもしくはエナンチオマー
    [式中、
    −−−−は、任意の単結合を表し;
    Figure 2010533703
    は、単結合または二重結合を表し;
    ただし、
    Figure 2010533703
    が単結合を表す場合、UおよびU’は、同一でありまたは異なり、独立してHを表し、ならびにWおよびW’は、同一でありまたは異なり、−OH、−OR、−OCOR、−COOR、−OCOOR、−OCONRR’、N10およびC11が環の一部であるような環式カルバメート、−NRCONRR’、−OCSNHR、N10およびC11が環の一部であるような環式チオカルバメート、−SH、−SR、−SOR、−SOOR、−SO 、−NRSOOR’、−NRR’、N10およびC11が環の一部であるような環式アミン、−NROR’、−NRCOR’、−N、−CN、Hal、トリアルキルまたはトリアリールホスホニウムからなる群から独立して選択され;
    ならびに
    Figure 2010533703
    が二重結合を表す場合、UおよびU’は存在せず、ならびにWおよびW’はHを表し;
    R1、R2、R1’、R2’は、同一でありまたは異なり、およびH、ハライドまたはアルキル(1個以上のHal、CN、NRR’、CF、OR、アリール、Het、S(O)Rで置換されていてもよい。)から独立して選択され、またはR1およびR2、ならびにR1’およびR2’は、=Bおよび=B’基をそれぞれ含有する二重結合を一緒になって形成しており、;
    BおよびB’は、同一でありまたは異なり、および1個以上のHal、CN、NRR’、CF、OR、SR、SOR、SOR、アリール、Hetで置換されていてもよいアルケニルから独立して選択され、またはBおよびB’は酸素原子を表し;
    X、X’は、同一でありまたは異なり、および1個以上の−O−、−S−、−NR−、−(C=O)−、−SO−、−SO−から独立して選択され;
    A、A’は、同一でありまたは異なり、およびそれぞれ1個以上のHal、CN、NRR’、CF、OR、SR、SOR、SOR、アリール、Het、アルキル、アルケニルで置換されていてもよいアルキルまたはアルケニルから独立して選択され;
    Y、Y’は、同一でありまたは異なり、およびH、ORから独立して選択され;
    Tは、−NR−、または4員から10員のアリール、シクロアルキル、ヘテロ環、ヘテロアリール、または直鎖もしくは分枝鎖のアルキル(それぞれ、1個以上の非開裂性リンカーで置換されており、ならびにHal、CN、NRR’、CF、R、OR、SORまたはSORの1個以上で置換されていてもよい。)であり;
    n、n’は、等しくまたは異なり、0または1であり;
    qは、0、1または2であり;
    R、R’は、等しくまたは異なり、およびH、アルキル、アリール(それぞれ、Hal、CN、COOH、COOR、CONHR、CONRR’、NRR’、CF、R、OR、SOR、SOR、アリール、Hetで置換されていてもよい。)から独立して選択される。]。
  2. 式(I’):
    Figure 2010533703
    の化合物
    [式中、
    Tは、−NR−、または4員から10員のアリール、シクロアルキル、ヘテロ環、ヘテロアリール、または直鎖もしくは分枝鎖のアルキル(それぞれ、式−G−D−(Z)C(=O)−Z’R”の1個以上のリンカーで置換されており、ならびにHal、CN、NRR’、CF、R、OR、SORまたはSORの1個以上で置換されていてもよい。)であり;
    Gは、単結合、二重結合または三重結合、−O−、−S−または−NR−であり;
    Dは、単結合または−E−、−E−NR−、−E−NR−F−、−E−O−、−E−O−F−、−E−NR−CO−、−E−CONR−、−E−NR−CO−F−、−E−CO−NR−F−、−E−CO−、−CO−E−、−E−CO−F−、−E−S−、−E−S−F−、−E−NR−CS−、−E−CS−NR−、−E−NR−CS−F−、−E−CS−NR−F−であり;
    EおよびFは、同一でありまたは異なり、および直鎖または分枝鎖の−(OCHCHアルキル(OCHCH−、−アルキル(OCHCH−アルキル−、−(OCHCH−、−(OCHCHシクロアルキル(OCHCH−、−(OCHCHヘテロ環(OCHCH−、−(OCHCHアリール(OCHCH−、−(OCHCHヘテロアリール(OCHCH−、−アルキル−(OCHCHアルキル(OCHCH−、−アルキル−(OCHCH−、−アルキル−(OCHCHシクロアルキル(OCHCH−、−アルキル(OCHCHヘテロ環(OCHCH−、−アルキル−(OCHCHアリール(OCHCH−、−アルキル(OCHCHヘテロアリール(OCHCH−、−シクロアルキル−アルキル−、−アルキル−シクロアルキル−、−ヘテロ環−アルキル−、−アルキル−ヘテロ環−、−アルキル−アリール−、−アリール−アルキル−、−アルキル−ヘテロアリール−、−ヘテロアリール−アルキル−から独立して選択され;
    iおよびjは、同一でありまたは異なり、整数であり、および0、1から2000から独立して選択され;
    Zは、可溶化官能基、例えばアミノ、エーテル、スルホンおよびカルボキシル基で置換されていてもよい直鎖または分枝鎖のアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、シクロアルキル、ヘテロアラルキルまたはヘテロシクリルアルキルであり;
    pは0または1であり;
    −C(=O)−Z’R”は、官能基を含有するカルボニルであり、ここで、
    −Z’は、単結合または−O−、−S−、−NR−を表し、ならびに
    −R”は、H、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロ環(それぞれ、1個以上のHal、CN、NRR’、CF、R、OR、SOR、SOR、アリール、Hetで置換されていてもよい。)を表し;
    R1、R1’、R2、R2’、W、W’、U、U’、Y、Y’、X、X’、A、A’、n、n’、RおよびR’は、請求項1に定義の通りである。]。
  3. WおよびW’が、同一でありまたは異なり、および−OH、−OMe、−OEt、−NHCONH、−SMeである、請求項1または2に記載の化合物。
  4. 以下の式(II):
    Figure 2010533703
    を有する、請求項1から3に記載の化合物。
  5. 式:
    Figure 2010533703
    の化合物
    [式中、X、X’、A、A’、Y、Y’、T、n、n’は、請求項1または2に定義の通りである。]。
  6. X=X’である、請求項1から5のいずれか一項に記載の化合物。
  7. X=X’=Oである、請求項1から6のいずれか一項に記載の化合物。
  8. A=A’である、請求項1から7のいずれか一項に記載の化合物。
  9. A=A’=直鎖非置換アルキルである、請求項1から8のいずれか一項に記載の化合物。
  10. Y=Y’である、請求項1から9のいずれか一項に記載の化合物。
  11. Y=Y’=Oアルキルである、請求項1から10のいずれか一項に記載の化合物。
  12. Tが、前記リンカーの1個以上で置換されており、ならびにHal、CN、NRR’、CF、R、OR、SORまたはSORの1個以上で置換されていてもよい4員から10員のアリールまたはヘテロアリールである、請求項1から11のいずれか一項に記載の化合物。
  13. Tがフェニルまたはピリジル基である、請求項12に記載の化合物。
  14. リンカーが、請求項2に定義の式−G−D−(Z)−C(=O)−Z’R”を有する、請求項1から13のいずれか一項に記載の化合物。
  15. Gが、単結合、二重結合もしくは三重結合であり、または−O−、−S−もしくは−NR−である、請求項14に記載の化合物。
  16. Gが、単結合または−O−である、請求項14または15に記載の化合物。
  17. Dが、単結合であり、または−E−もしくは−E−O−である、請求項14、15または16に記載の化合物。
  18. Dが−E−である、請求項14から17のいずれか一項に記載の化合物。
  19. Eが、直鎖または分枝鎖の−アルキル−または−Alk(OCHCH−である、請求項14から18のいずれか一項に記載の化合物。
  20. Zが、直鎖または分枝鎖の−アルキル−である、請求項14から19のいずれか一項に記載の化合物。
  21. pが0である、請求項14から20のいずれか一項に記載の化合物。
  22. Z’が、単結合またはOである、請求項14から21のいずれか一項に記載の化合物。
  23. Z’がOである、請求項14から22のいずれか一項に記載の化合物。
  24. R”がHまたは直鎖もしくは分枝鎖の−アルキル−、または置換されていてもよいヘテロ環である、請求項14から23のいずれか一項に記載の化合物。
  25. R”がHまたはアルキルもしくはスクシンイミド基
    Figure 2010533703
    である、請求項14から24のいずれか一項に記載の化合物。
  26. −Z’R”が、−OH、−Oアルキルまたは
    Figure 2010533703
    である、請求項14から25のいずれか一項に記載の化合物。
  27. リンカーが、
    −(CR1314(CR1516(OCHCHCOZ’R”、
    −(CR1314(OCHCHO(CR1516COZ’R”、
    −(CR1314(CR17=CR18)(CR1516(OCHCHCOZ’R”、
    −(CR1314(NR19CO)(CR1516(OCHCHCOZ’R”、
    −(CR1314(OCO)(CR1516(OCHCHCOZ’R”、
    −(CR1314(CO)(CR1516(OCHCHCOZ’R”、
    −(CR1314(CONR19)(CR1516(OCHCHCOZ’R”、
    −(CR1314−フェニル−CO(CR1516COZ’R”、−(CR1314−フリル−CO(CR1516COZ’R”、
    −(CR1314−オキサゾリル−CO(CR1516COZ’R”、
    −(CR1314−チアゾリル−CO(CR1516COZ’R”、
    −(CR1314−チエニル−CO(CR1516COZ’R”、
    −(CR1314−イミダゾリル−CO(CR1516COZ’R”、
    −(CR1314ピペラジノ−CO(CR1516COZ’R”、
    −(CR1314−フェニル−QCOZ’R”、
    −(CR1314−フリル−QCOZ’R”、−(CR1314−オキサゾリル−QCOZ’R”、
    −(CR1314−チアゾリル−QCOZ’R”、−(CR1314−チエニル−QCOZ’R”、
    −(CR1314−イミダゾリル−QCOZ’R”、−(CR1314−ピペラジノ−QCOZ’R”、
    −(C≡C)−(CR1314(CR1516(OCHCHCOZ’R”、
    −O(CR1314(CR1516(OCHCHCOZ’R”、
    −O(CR1314(NR19CO)(CR1516(OCHCHCOZ’R”、
    −O(CR1314(CR17=CR18)(CR1516(OCHCHCOZ’R”、
    −O−フェニル−QCOZ’R”、−O−フリル−QCOZ’R”、−O−オキサゾリル−QCOZ’R”、
    −O−チアゾリル−QCOZ’R”、−O−チエニル−QCOZ’R”、−O−イミダゾリル−QSCOZ’R”、
    −O−モルホリノ−QCOZ’R”、−O−ピペラジノ−QCOZ’R”、
    −OCO(CR1314(NR19CO)(CR1516(OCHCHCOZ’R”、
    −OCO−(CR1314(CR17=CR18)(CR1516(OCHCHCOZ’R”、
    −OCONR12(CR1314(CR1516(OCHCHCOZ’R”、
    −OCO−フェニル−QCOZ’R”、−OCO−フリル−QCOZ’R”、−OCO−オキサゾリル−QCOZ’R”、
    −OCO−チアゾリル−QCOZ’R”、−OCO−チエニル−QCOZ’R”、−OCO−イミダゾリル−QCOZ’R”、
    −OCO−ピペラジノ−QCOZ’R”、または
    −CO(CR1314(CR1516(OCHCHCOZ’R”、
    −CO−(CR1314(CR17=CR18)(CR1516(OCHCHCOZ’R”、
    −CONR12(CR1314(CR1516(OCHCHCOZ’R”、
    −CO−フェニル−QCOZ’R”、−CO−フリル−QCOZ’R” −CO−オキサゾリル−QCOZ’R”、
    −CO−チアゾリル−QCOZ’R”、−CO−チエニル−QCOZ’R”、−CO−イミダゾリル−QCOZ’R”、
    −CO−ピペラジノ−QCOZ’R”、−CO−ピペリジノ−QCOZ’R”、
    −NR19(CR1314(CR1516(OCHCHCOZ’R”、
    −NR19CO(CR1314(CR1516(OCHCHCOZ’R”、
    −NR19(CR1314(CR17=CR18)(CR1516(OCHCHCOZ’R”、
    −NR19CO(CR1314(CR17=CR18)(CR1516(OCHCHCOZ’R”、
    −NR19CONR12(CR1314(CR1516(OCHCHCOZ’R”、
    −NR19CONR12(CR1314(CR17=CR18)(CR1516(OCHCHCOZ’R”、
    −NR19CO−フェニル−QCOZ’R”、−NR19CO−フリル−QCOZ’R”、−NR19CO−オキサゾリル−QCOZ’R”、
    −NR19CO−チアゾリル−QCOZ’R”、−NR19CO−チエニル−QCOZ’R”、
    −NR19CO−イミダゾリル−QCOZ’R”、−NR19CO−モルホリノ−QCOZ’R”、
    −NR19CO−ピペラジノ−QCOZ’R”、−NR19CO−ピペリジノ−QCOZ’R”、
    −NR19−フェニル−QCOZ’R”、−NR19−フリル−QCOZ’R”、−NR19−オキサゾリル−QCOZ’R”、
    −NR19−チアゾリル−QCOZ’R”、−NR19−チエニル−QCOZ’R”、−NR19−イミダゾリル−QCOZ’R”、
    −NR19−ピペラジノ−QCOZ’R”、−NR19−ピペリジノ−QCOZ’R”、
    −NR19CO−NR12−フェニル−QCOZ’R”、−NR19CO−NR12−オキサゾリル−QCOZ’R”、
    −NR19CO−NR12−チアゾリル−QCOZ’R”、−NR19CO−NR12−チエニル−QCOZ’R”、
    −NR19CO−NR12−ピペリジノ−QCOZ’R”、
    −S(O)(CR1314(CR1516(OCHCHCOZ’R”、
    −S(O)(CR1314(CR17=CR18)(CR1516(OCHCHCOZ’R”、
    −SCONR12(CR1314(CR1516(OCHCHCOZ’R”、−SCO−ピペラジノ−QCOZ’R”、
    および−SCO−ピペリジノ−QCOZ’R”
    [式中、
    Qは、直接結合、または1から10個の炭素原子を有する直鎖アルキルもしくは分枝鎖アルキル、または2個から20個の繰り返しエチレンオキシ単位を有するポリエチレングリコールスペーサーであり;
    19およびR12は、同一でありまたは異なり、および1個から10個の炭素原子を有する直鎖アルキル、分枝鎖アルキルもしくは環式アルキル、または単なるもしくは置換アリールもしくはヘテロ環であり、およびR12は、さらにHであってよく;
    13、R14、R15およびR16は、同一でありまたは異なり、およびHまたは1個から4個の炭素原子を有する直鎖もしくは分枝鎖のアルキルであり;
    17およびR18は、Hまたはアルキルであり;
    qは、0、1または2であり;
    uは、1から10の整数であり、0であってもよく;
    tは、1から10の整数であり、0であってもよく;
    yは、1から20の整数であり、0であってもよい。]
    から選択される、請求項1から26のいずれか一項に記載の化合物。
  28. 前記リンカーが、
    −(CR1314(CR1516(OCHCHCOZ’R”;
    −(CR1314(OCHCHO(CR1516COZ’R”;
    −O(CR1314(CR1516(OCHCHCOZ’R”;
    −O(CR1314(NR19CO)(CR1516(OCHCHCOZ’R”;
    −(C≡C)−(CR1314(CR1516(OCHCHCOZ’R”;
    −O(CR1314COZ’R”;
    −(OCHCHCOZ’R”;
    −(C≡C)−(CR1314COZ’R”;
    −O(CR1314(NR19CO)(CR1516COZ’R”;
    −(CR1314(OCHCHCOZ’R”
    から選択される、請求項27に記載の化合物。
  29. 式:
    Figure 2010533703
    の化合物
    [式中、
    −G−D−(Z)−C(=O)−Z’R”は、請求項2または14から28に定義の通りであり;
    Mは、CHまたはNを表す。]。
  30. 4−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェノキシ)−酪酸;
    4−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェノキシ)−酢酸;
    3−(2−{2−[2−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェノキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−プロピオン酸;
    6−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェニル)−ヘクサ−5−イン酸;
    3−(2−{2−[2−(2,6−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−ピリジン−4−イルオキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−プロピオン酸;
    4−(2,6−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−ピリジン−4−イルオキシ)−酪酸;
    N−[2−(3,5−ビス−[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェノキシ)−エチル]−N−メチル−スクシンアミド酸;
    4(3,5−ビス−[(S)−2−メチリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン−8−イルオキシメチル]−フェニル)−プロパン酸;
    (2−{2−[2−(2−{3−[3,5−ビス−(7−メトキシ−2−メチレン−5−オキソ−2,3,5,11a−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−8−イルオキシメチル)−フェニル]−プロポキシ}−エトキシ)エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−酢酸;
    (3−{2−[2−(2−{3−[3,5−ビス−(7−メトキシ−2−メチレン−5−オキソ−2,3,5,11a−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアゼピン−8−イルオキシメチル)−フェニル]−プロポキシ}−エトキシ)エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−プロパン酸;
    からなる群において選択される化合物、ならびに対応するN−ヒドロキシスクシンイミジルエステル、またはこれらの薬学的に許容される塩、水和物もしくは水和塩、またはこれらの化合物の多形結晶構造体、またはこれらの光学異性体、ラセミ化合物、ジアステレオマーもしくはエナンチオマー。
  31. リンカーを介して変性されていてもよい細胞結合剤に化学結合している、請求項1から30のいずれか一項に記載の1種以上のトマイマイシン誘導体を含むコンジュゲート分子。
  32. トマイマイシン誘導体のリンカーの結合基を介して細胞結合剤に共有結合している、請求項1から30の一項に記載の1種以上のトマイマイシン誘導体を含むコンジュゲート分子。
  33. 前記細胞結合剤が、抗体もしくは少なくとも1つの結合部位を含有する抗体のフラグメント、リンホカイン、ホルモン、成長因子、栄養輸送分子、または任意の他の細胞結合分子もしくは物質から選択される、請求項31または32に記載のコンジュゲート分子。
  34. 前記細胞結合剤が、モノクローナル抗体;キメラ抗体;ヒト化抗体;完全ヒト抗体;単鎖抗体;抗体のフラグメント、例えばFab、Fab’、F(ab’)およびF、インターフェロン;ペプチド;リンホカイン、例えばIL−2、IL−3、IL−4、IL−6;ホルモン、例えば、インスリン、TRH(チロトロピン放出ホルモン)、MSH(メラノサイト刺激ホルモン)、ステロイドホルモン、例えばアンドロゲンおよびエストロゲン;成長因子およびコロニー刺激因子、例えばEGF、TGFα、インスリン様成長因子(IGF−I、IGF−II)、G−CSF、M−CSFおよびGM−CSF;ビタミン、例えば葉酸およびトランスフェリンから選択される、請求項31から33に記載のコンジュゲート分子。
  35. 細胞結合剤および前記誘導体がアミド基を介して結合している、請求項31から34のいずれか一項に記載のコンジュゲート分子。
  36. 式:
    Figure 2010533703
    の対応する化合物
    [式中、T’は、末端カルボキシ基がエステル化または保護されているTに対応する。]を加水分解または脱保護し、所望の化合物を必要に応じて単離する段階を含む、請求項1から30のいずれか一項に記載の化合物を調製する方法。
  37. 加水分解または脱保護すべき化合物を式(IV)、(IV’)および(V):
    Figure 2010533703
    の対応する化合物
    [式中、Lgは、脱離基である。]のカップリングから得る、請求項36に記載の方法。
  38. 式(VIII):
    Figure 2010533703
    の対応する化合物を環化する段階を含む、請求項1から30のいずれか一項に記載の化合物を調製する方法。
  39. リンカーが末端カルボキシ基を含み、前記カルボキシ基がアミド基またはこの前駆体として必要に応じて活性化されている、請求項1から30に記載の化合物を、細胞結合剤と、該化合物および該細胞結合剤がアミド結合を介して一緒に結合するように反応させる段階を含む、コンジュゲート分子を調製する方法。
  40. 請求項31から35のいずれか一項に記載のコンジュゲート分子または請求項1から30のいずれか一項に記載の化合物を薬学的に許容される担体と一緒に含む医薬組成物。
  41. 癌を治療する医薬品の調製のための、請求項31から35のいずれか一項に記載のコンジュゲート分子または請求項1から30のいずれか一項に記載の化合物の有効量の使用。
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