JP2010528168A - 接着剤およびシーラント系 - Google Patents
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Abstract
Description
接着性を有し、物質結合体間の接合部および空隙を充填するための非金属物質(可塑性および弾性の両方)は、硬化後に物質の側面に接着し、接合部を周囲媒質から密封する。接着剤と同様に、シーラントは物理硬化系または化学硬化(架橋)系の両方である。ベースポリマー以外に、シーラントは、たとえば、可塑剤、溶媒(たとえばケトン)、水、フィラー(たとえばチョーク)、チキソ性付与剤(たとえばフュームド・シリカ)、接着促進剤(たとえばシラン)、カラーペースト(たとえば顔料グレードのカーボンブラック)およびさらなる添加剤(たとえば、触媒、老化抑制剤)などのさらなる構成成分を含んでもよい。
二次元的付着および内部強度(接着および粘着)により被着体を結合させることができる非金属物質。接着剤は、被着体への適用時に優勢であるそのそれぞれの化学組成および物理的状態にしたがって、表面を濡れさせ、その接着された接合部において、被着体間の力伝達に必要な接着層を形成する生成物であり得る。
不飽和ポリエステル樹脂は、不飽和および飽和ジカルボン酸またはポリカルボン酸のアルコールとの重縮合により得ることができる。好適な反応レジームを仮定すると、二重結合は酸および/またはアルコール中に残存し、不飽和モノマー、たとえばスチレンと付加重合の原則にしたがって反応することを可能にする。使用できる不飽和ジカルボン酸は次のものである:無水マレイン酸、マレイン酸、フマル酸。
オルトフタル酸および無水オルトフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、Het酸、テトラブロモフタル酸。
プロピレン1,2−グリコール、エチレングリコール、ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、2,2,4−トリメチルペンタン−1,3−ジオール、ジブロモネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ペンタエリトリトールジアリルエーテル、ジシクロペンタジエン。
スチレン、α−メチルスチレン、メタメチルスチレンおよびパラメチルスチレン、メチルメタクリレート、ジアリルフタレート、トリアリルシアヌレート。
エポキシ樹脂は、たとえば2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールAとも呼ばれる)、およびエピクロロヒドリンを塩基性媒体中で縮合することにより製造できる。用いられる両反応物質の当量に応じて、生成物は、異なるモル質量を有するグリシジルエーテルである。ビスフェノールFからのエポキシ樹脂、ノボラックエポキシ樹脂、ならびに脂環式および複素環式エポキシ樹脂も使用できる。
ポリウレタン(ポリイソシアネート樹脂とも呼ばれる)は、イソシアン酸に由来する。非常に反応性の高い化合物として、これは、活性(移動)水素原子を有する化合物と非常に容易に付加反応する。この反応の過程において、窒素と炭素との間の二重結合が切断され、活性水素が窒素と結合し、R2−0基が炭素と結合するようになり、ウレタン基が形成される。接着剤およびシーラント層に必要な種類のさらに高分子量の架橋ポリウレタンを得るために、ジイソシアネートもしくはトリイソシアネートなどの少なくとも2つの官能基を有する出発生成物である反応パートナー、たとえば、ポリマーフラクションを有するジフェニルメタン4,4−ジイソシアネート(MDI)、またはトリレンジイソシアネート(TDI)およびポリオールの反応生成物、ならびに多価アルコール(ジオールもしくはポリオール、分子中に2以上のヒドロキシル官能基を有する化合物)を提供することが必要である。この種類のアルコールも、たとえば飽和ポリエステルの形態で存在することができ、これは過剰のポリアルコールを用いて製造される。
「シラン末端ポリマー」または「シラン変性ポリマー」という用語は、鎖末端で、または分岐してのいずれかで、少なくとも1つの加水分解可能な結合を有するシリル基を有するプレポリマーであるが、そのポリマー骨格はシリコーンに典型的なシロキサン結合(SiR2O)nを有さないものをすべて包含する。
化学的な面で、ビニルエステル樹脂は、特に硬化反応、加工技術、および使用分野に関する限り、UP樹脂に対してある関係を有する。これらの樹脂は、液体エポキシ樹脂およびアクリル酸の付加重合体である。分子鎖中のエステル基の還元の結果として、これらの樹脂は、有効な弾性および衝撃靱性とともにさらに良好な耐加水分解性を有する。架橋に用いられるモノマーは、不飽和ポリエステル樹脂についてと同じであり、特にスチレンである。
「アクリレート系接着剤」という総称は、その硬化がアクリル基の炭素−炭素二重結合により起こる反応性接着剤をすべて包含する。
アニオン性硬化接着剤:α−シアノアクリレート1成分接着剤
フリーラジカル硬化接着剤:嫌気性1成分接着剤
フリーラジカル硬化接着剤:2成分接着剤。
ポリ酢酸ビニルは、酢酸ビニルの重合生成物である。分子中に存在する極性が高いアセテート基のために、ポリ酢酸ビニルは多くの被着体表面に対して非常に良好な接着性を有する。主に、約50%〜60%の固形分を有する分散液ベースの接着剤として主に使用され、場合によっては酢酸ビニルコポリマー(たとえば、塩化ビニルを含む)ベースのものも使用される。
ポリビニルアルコールは、ポリ酢酸ビニルおよび他の類似のポリエステルの加水分解生成物として得られる。分子量に応じて、ポリビニルアルコールは多少高い粘度を有する液体の形態をとる。これを、たとえば紙、ボール紙、木などのセルロース系材料を接着するために使用し、また分散液ベースの接着剤を安定化させ、硬化速度を増加させるための保護コロイドとして使用する。
ポリビニルエーテルのうち、次の3つのポリマー:
ポリビニルメチルエーテル、
ポリビニルエチルエーテル、
ポリビニルイソブチルエーテル
が特に接着剤の基材として好適である。
エチレン−酢酸ビニルは、エチレンおよび酢酸ビニルのコポリマーである。分子構造において、酢酸ビニル分子はエチレン鎖中にランダムに組み入れられる。酢酸の除去により、ポリ酢酸ビニルは温度負荷下で比較的不安定になるが、エチレンとのコポリマーは、酸化および熱分解に関して著しく耐性が高い。このために、EVAコポリマー(約40%の酢酸ビニルフラクションを有する)は、ホットメルト接着剤基材の重要な群に含まれる。
エチレン−アクリル酸コポリマーは、エチレンとアクリル酸および/またはアクリル酸エステルとのコポリマーである。
ポリビニルアセタールは、アルデヒドのアルコールに対する作用により得られる。接着剤の製造に最も重要なアセタールは、
ポリビニルホルマール
ポリビニルブチラール
である。
ポリスチレンは、スチレンの重合生成物である。
スチレン−ブタジエン分散液を製造するための可塑化モノマー、特にブタジエンとのコポリマーとして;
不飽和ポリエステルとの共重合のための「重合可能」溶媒として、
使用されている。
ポリ塩化ビニルは、塩化ビニルの重合生成物である。
スチレン−ブタジエンゴムは、熱可塑性エラストマーの典型例であり、エラストマーの適用性と熱可塑性物質の適用性とを兼ね備えている。スチレン−ブタジエンコポリマー(SBS)およびスチレン−イソプレンコポリマー(SIS)は、いわゆるトリブロックコポリマーであり、個々のブロックにおいて連続した同じモノマー単位から直線的に構成される。末端ブロックがポリスチレンセグメントであり、中間ブロックがポリブタジエンであるか(スチレン−ブタジエン−スチレンブロックコポリマー、SBS)、またはイソプレン(スチレン−イソプレン−スチレンブロックポリマー、SIS)である。
クロロプレンゴム(ポリクロロプレン)は、クロロプレン(2−クロロブタジエン)の重合生成物および共重合生成物として得られる。良好な接着性のほかに、直鎖高分子は結晶化の傾向が強く、このことは接着剤層の一部に対する比較的高い強度の一因である。これらのポリマーおよびコポリマーは、コンタクト接着剤の重要な基材である。ポリクロロプレン分子内に存在する二重結合により、対応する反応性分子基とさらなる架橋がおこなわれる。この目的で使用される熱硬化性成分としては、イソシアネートおよびフェノール樹脂が挙げられる。
ニトリルゴムは、約20%〜40%のアクリロニトリルのフラクションを有するブタジエンのコポリマーである。アクリロニトリルの割合が高いと、これらポリマーに有効な可塑剤耐性が付与され、かくして、たとえば可塑化プラスチックの接着に非常に好適になる。
ブチルゴムは、大部分(<97%)のイソブチレンとイソプレン(<5%)から構成されるコポリマーである。この直鎖分子内で、長いポリイソブチレンセグメントの形態で、飽和特性を有する非常に高い割合の鎖が存在し、ここではさらなる架橋は不可能である。唯一の架橋可能な成分は、イソプレン分子であり、したがってブチルゴムの全体的な特性は、イソプレンによりあらかじめ決定される二重結合の数の割合により決定される。
ポリスルフィドシーラントの原料は、Thiokol(登録商標)の商品名で長年知られている。ポリスルフィドポリマーは、ジクロロエチルホルマールをナトリウムポリスルフィドと反応させることにより得られる。
ポリエチレンは、エチレンの重合生成物として製造される。低分子量タイプで、2〜2000g/l0分の範囲のメルトインデックスを有するものは、粘着付与樹脂およびマイクロワックスと組み合わせて、紙およびボール紙産業においてホットメルト接着剤として利用されている。
ポリプロピレンは、プロピレンの重合生成物として製造される。
ポリフルオロエチレンプロピレンは、テトラフルオロエチレンおよびヘキサフルオロプロピレンのコポリマーであり、ホットメルト接着剤の基材として研究されてきた。これらの生成物の利点は、高い長期温度耐久性にある。
ポリアミドは、物理的硬化性ホットメルト接着剤の最も重要な基材の一部である。ポリアミドの製造に好適なのは、以下に記載する反応であり、これらは、典型的には窒素雰囲気下、溶解物中でおこなわれる:
ジアミンのジカルボン酸との重縮合
アミノカルボン酸の重縮合
ラクタムからの重縮合
ジアミンの二量化脂肪酸との重縮合。
飽和ポリエステルおよびコポリエステルは、ジカルボン酸およびジオールから重縮合により得られる。これらはホットメルト接着剤の重要な基材である。
これらのポリマーは、フェノールとホルムアルデヒドとの重縮合反応により得られる。たとえば、航空機建造用接着剤の基材として使用される高度に架橋したフェノール樹脂を形成する。純粋なフェノール−ホルムアルデヒド樹脂は、一般的に非常に脆性である。この理由のために、たとえば:
ポリビニルホルマール
ポリビニルブチラール
エラストマー、たとえばポリクロロプレンおよびニトリルゴム
ポリアミド
エポキシ樹脂
との共重合または共縮合により熱可塑性ポリマーで変性する。
ホルムアルデヒド縮合の出発モノマーとしてのフェノール以外に、フェノール誘導体、たとえばクレゾールおよびレゾルシノールを共反応物質として使用する。
多くの窒素含有有機化合物はアルデヒドとの重縮合が可能である。接着剤としての用途に関して、尿素およびメラミンは特に重要になっている。尿素−ホルムアルデヒド樹脂を用いると、反応シーケンスは、まず弱酸性溶液中での付加反応の形態で起こる。実際の重縮合反応は、ポリマー接着剤層の形成に至るが、その結果、エーテル架橋またはメチレン架橋のいずれかの形成により高度に架橋したポリマーが得られる。
尿素と同様に、メラミンもホルムアルデヒドと反応して、メチロール化合物を形成する。尿素反応の場合のように、これらの化合物との重縮合もメチレンまたはメチレンエーテル結合により進行するため、高分子量で高度に架橋した硬質で、場合によっては脆性の接着剤層を形成することができない。
ポリイミドの使用に関する実験は、有機系接着剤を高温負荷について利用可能にすることからおこなう。
ポリベンズイミダゾールも同様に、耐熱性の高い接着剤として分類される。これらは、芳香族テトラミンとジカルボン酸から重縮合反応により得られる。
ポリスルホンも同様に耐熱性接着剤の群に属する。これらは、たとえばジヒドロキシジフェニルスルホンとビスフェノールAから重縮合により得られる。
BET表面積 200±15m2/g
グラインドメーター値 30μm未満
中央値PCS 65〜85nm。
2)DIN EN ISO 787−11、JIS K 5101/20(未篩別)に準拠
3)DIN EN ISO 787−2、ASTM D 280、JIS K 5101/23に準拠
4)DIN EN 3262−20、ASTM D 1208、JIS K 5101/24に準拠
5)105℃で2時間乾燥した物質に基づく
6)DIN EN ISO 787−9、ASTM D 1208、JIS K 5101/26に準拠
7)1000℃で2時間焼成した物質に基づく
8)強熱減量からの構成成分中のHCl含有量
本発明にしたがって使用される、BET表面積を有するAerosil(登録商標)200シリカは、300m2/gの表面積を有する公知のAerosil(登録商標)300と、表面サイズだけでなく、一次粒子の平均サイズにおいても異なる。Aerosil(登録商標)300は、7nmの平均一次粒径を有する。これらの違いに基づいて、これらのシリカは異なる性能特性を特徴とする。
I.本発明のフュームド・シリカの製造
本発明の実施例を、計量てんびんを用いて市販のAEROSIL(登録商標)200(袋詰めされた製品)を使用するミル中に量り入れ、粉砕することにより製造した。Aerosil(登録商標)200は第1表に記載する物理化学的特性を有する。
2)DIN EN ISO 787−11、JIS K 5101/20(未篩別)に準拠
3)DIN EN ISO 787−2、ASTM D 280、JIS K 5101/23に準拠
4)DIN EN 3262−20、ASTM D 1208、JIS K 5101/24に準拠
5)105℃で2時間乾燥した物質に基づく
6)DIN EN ISO 787−9、ASTM D 1208、JIS K 5101/26に準拠
7)1000℃で2時間焼成した物質に基づく
8)強熱減量から得られる構成成分中のHCl含量
実験は、ピン付ディスクミル(Alpine 160Z、ローター直径160mm)またはエアジェットミル(粉砕チャンバー直径:240mm、粉砕チャンバー高さ:35mm)を用いて実施した。製造の各パラメータを第2表に記載する。
DA=粒径、表面積についての平均
DV=粒径、体積についての平均
D50(N)=中央値、数の分布
D50(g)=中央値、質量分布
本発明のフュームド・シリカは、12〜14nm、好ましくは12.473〜13.278nmのD50(g)(すなわち中央値、質量分布)を有し得る。粒子の全長は、5.260〜34.700nm、好ましくは5.260〜22.740nmであり得る。
BET表面積
BET表面積をDINISO 9277にしたがって決定する。
突き固め密度をDIN ENISO 787−11にしたがって決定する。
突き固め密度(以前は、重装体積)は、所定の条件下で充填体積計中に充填した後の粉末の質量の体積に対する比に等しい。DIN ENISO 787−11にしたがって、突き固め密度をg/cm3で記載する。しかし、オキシドの突き固め密度は非常に低いので、本発明者らはg/lで記載する。さらに、乾燥および篩別、ならびに充填方法の繰り返しは省略する。
充填体積計
メスシリンダー
実験室用天秤(読取精度0.01g)
突き固め密度測定手順:
空隙が残らないように、そして表面が水平になるように、200±10mlのオキシドを充填体積計のメスシリンダー中に導入する。導入された試料の質量を0.01gの精度まで測定する。試料を入れたメスシリンダーを、充填体積計のシリンダーホルダー中に挿入し、1250回充填する。充填されたオキシドの体積を1mlの精度まで読み取る。
pHを4%水性分散液中で測定する。
蒸留水または脱イオン水、pH>5.5
緩衝溶液pH7.00 pH 4.66
pH測定のための装置:
実験室用天秤(読取精度0.1g)
ガラス製ビーカー、250ml
マグネティックスターラー
磁性ロッド、長さ4cm
複合pH電極
pHメーター
ディスペンセッテ、100ml
pH測定の手順:
測定は、DIN/ISO 787/IXの変法でおこなう。
原理:
分散度は、Aerosilで増粘された液体の性能特性を決定する。グラインドメーター値の測定は、分散度を評価するのに用いられる。グラインドメーター値とは、それ以下で、塗布された試料の表面上で存在する小片または凝集物が見えるようになる境界層の厚さを意味する。
100〜0マイクロメートルの範囲の深さを有するHegmannグラインドメーター。
装置および試薬:
Dispermat AE02−C1、VMA−Getzmann(分散ディスク、直径5cm)
プラスチック製ビーカー、350ml、外径8.4cm
ぴったりと合うプラスチックのふた
モノスチレン溶液(100gモノスチレン+0.4gパラフィン)
Palatal(登録商標)P6−01、DSM複合樹脂
遠心分離機、Jouan gmbH
温度調節キャビネット
手順:
142.5gのPalatal(登録商標)をプラスチック製ビーカー中に量り取り、7.5gのAerosilを量り入れ;続いて、Dispermatを約1000分-1で使用してAerosilをPalatal中に慎重に撹拌し(Dispermatのスイッチを切って、ビーカーの壁面に付着したAerosilの残留物を、ビーカー中に払い落とす)、次いで、5分間3000分-1で分散させ(ビーカーの底部からの分散ディスクの距離は約1mmである);この手順の間、ドリル穴を有するふたでビーカーを覆う。
グラインドメーターブロックを平坦な滑り止め表面上に置き、試験直前にきれいに拭き取る。Aerosil分散液(気泡がないものでなければならない)を次いで、溝の端を超えて若干流出するように溝の最も深い地点で適用する。次にスクレーパーを両手で持って、グラインドメーターブロックに対して垂直に、そしてその長手方向の端部に対して直角に、穏やかに圧力を加えながら分散液が位置する溝の端部上に置く。次いで、スクレーパーをブロック上でゆっくりと均一に引くことにより、分散液を溝中に塗布する。分散液を塗布した後、3秒以内にグラインドメーター値を読み取る。
測定値から、算術平均を得る。グラインドメーター値(マイクロメートル)およびFSPT単位およびHegmann単位(インチ系基準)の間の関係は次のとおりである:
B=8−0.079A
C=10−0.098A=1.25B
この関係において:
A=グラインドメーター値(マイクロメートル)
B=グラインドメーター値(Hegmann単位)
C=グラインドメーター値(FSPT単位)である。
目的:
以下に記載する分析法を使用して、分散液中の分散相(大部分は固体粒子)の光子相関分光法(PCS、動的光散乱)を用いて粒径分布を決定する。この方法は、そのサイズがマイクロメートル以下の範囲(10nm〜3μm)にある粒子およびその凝集物を測定するために特に適している。
PCSを用いた粒径決定の基礎は、粒径(いわゆる流体力学直径d(H)で表す)と粒子の拡散係数Dとの間の関係を表すストークス・アインシュタイン式:
d(H)=kT/3η・ΠDである。
様々な装置の散乱光幾何学の構造により、測定に対して技術的制約が生じる。従来のPCS装置、たとえば本発明で使用するMalvern Zetasizer 3000装置は、90°の散乱光角を使用する。結果を変え得る多重散乱を除外するために、測定される試料でこの形状を有するものを高度に希釈しなければならない。指針となる値は、0.001質量%〜0.01質量%の濃度である。明らかに、測定される分散液は、半透明であり、わずかの濁度しか有さないはずである。
分散液の温度
Zetasizer 3000の場合、ペルチェ素子(25℃)を用いて試料ホルダーを熱的に調整し、測定の間、温度を一定に保つ。これは、それ自身を粒子の自由運動と重ね合わせる、セル内の対流運動を排除するために重要である。Horiba LB500は、セル中の温度を測定し、評価に関連して測定する温度を考慮する。
高度に希釈された系の場合、これは重要ではない。その理由は、たとえば25℃での純粋な溶媒の粘度は周知であるからである。しかし、計算には正しい粘度を確実に使用する必要がある。
これらの数値は、体積加重評価にのみ必要である。キュムラント分析(zave、PI)を決定するために、これらの詳細は重要ではない。標準系に関して、表形式の値があるが(装置ハンドブックを参照);たとえば表面変性物質の場合、屈折率が正確にわからないならば、この起こり得る誤差の原因を承知していなければならず、この場合、キュムラント分析しか使用すべきではない。
分散液は沈殿に対して安定でなければならない。セル中の沈殿は、粒子においてさらなる運動を引き起こすだけでなく(前記参照)、測定の間の散乱光強度も変更する。さらに、これはセルの底部に集まっているより大きな粒子の分散液を激減させる。この理由のために、測定の間、散乱光強度(計数率)をモニターしなければならない。この計数率が安定でないならば、結果を判断しなくてもよい。この制約が、PCSの測定の上限が粒子と分散媒との間の密度の差に依存する理由である。
Malvern Zetasizer 3000 HSa装置
水性分散液については使い捨てセル10×10×48mm(たとえば、Sarstedt Ref.67.754)あるいは溶媒含有分散液についてはガラス製セル10×10×48mm。
シリンジ(20ml)
使い捨てフィルター200μm(たとえば、Macherey−Nagel Chromafil A−20/25、セルロース混合エステル)
使い捨てピペット
ソフトウェア、設定
Malvern Zetasizer 3000 HSa装置を、測定シグナルの評価も行い、結果をアーカイブに保管し、印字することを可能にするコンピュータプログラムにより制御する。プログラムの動作に関しては、現時点ではハンドブックが参照される。
粒子および媒体の屈折率の入力(前記参照)
分散媒の粘度の入力(前記参照)
試料に関する指定および注記
結果のアーカイブ保管のためのパスおよびファイル
加えて、標準として次の設定が存在し、一般的に変更しない:
10の測定値を並べて、1シリーズを形成し、その平均を結果として表す。
他の設定:拡張1.20;計量「二次」;サイズ範囲「自動」;ポイント選択「自動」、カットオフ0.01による;光学特性0.00、実質コア1.6、仮想コア0;Mark−HouwinkパラメータA 0.5cm2/s、K 0.000138。
試料製造:
20mlの純粋な溶媒(一般的に、完全な脱塩水)を、シリンジを用いて200μmフィルターを通して濾過し、次いで、清浄な無塵ガラス製ビーカー中に導入する。測定される分散液が酸性または塩基性にされた場合、分散液が希釈された場合のpHショックを防止するために適宜調節された完全脱塩水を使用する。次いで、使い捨てピペットを用いて溶媒に分散液を1滴添加し、液滴が均一に分散され、若干濁った溶液が形成されるまで、ガラス製ビーカーをしばらくの間穏やかにかき混ぜる。第2の使い捨てピペットを用いて、この溶液をセル中に導入し、セルを密封し、装置のセルホルダー中に固定する。
装置および付属のコンピュータもスイッチを入れ、関連する測定プログラムを始動させる。装置のスイッチを入れた後、レーザーおよびペルチェ素子をまず作動温度にしなければならないので、しばらく待機する必要がある。したがって一般的に、長期間停止する場合(数日)にのみ、装置のスイッチを切る。
測定の開始時に、まず第1に、試料パラメータおよび試料指定を入力し、さらに測定値を保存するファイルを選択する必要がある。実際の測定は、「Go」ボタンをクリックすることにより開始する。3回の測定結果を次に比較する。良好な一致がある場合、測定値の1つを選択し、メニュー項目「表示→新規プロット→体積」の選択により体積加重分布として表す。「コピー→テキストとしてのテーブル」の選択により、クリップボードを介して結果をエクセルに移し、マクロを用いてレポートファイル(XLS)に変換する。このようにして作成したエクセルファイルをサーバーに保存する。
本明細書において記載する操作方法を用いて、シリカの粒径および増粘力を特徴づけるために、親水性AEROSIL(登録商標)等級および不飽和ポリエステル樹脂の混合物を製造する。
98%Palatal A 410(BUEFA)
2%シリカ(たとえばAEROSIL(登録商標)200)
205.8gのPalatal A 410および4.2gのシリカをPEビーカー中に量り取り、溶解ディスクを完全に浸漬する。次いで、n1=1000分-1の速度でふたをしてシリカを均質化(配合)する。シリカが完全に配合されたらすぐに、速度をn2=3000分-1まで増大させ、分散を5分間実施する。続いて、真空キャビネット中で混合物を脱気し、水浴中、25℃で少なくとも90分間保存する。
樹脂(たとえば、ポリエステル樹脂、UP樹脂、ビニルエステル樹脂)は、一般的に性能特性を改善する目的でフィラーを含む。使用分野に応じて、使用するフィラーの性質および濃度は、樹脂のレオロジー挙動に影響を及ぼす。Brookfield DV IIIレオメータを使用する。スパチュラを用いて、混合物をその保存容器中で1分間均質化する。この均質化の過程で、気泡が形成されてはならない。その後、ビーカーがほとんどいっぱいになるまで混合物を180mlビーカー中に導入する。直ちに、レオメータの測定ヘッドを混合物中に完全に浸漬し、測定を次のようにして実施する:
5rpm 60s後に値を読み取る
50rpm 30s後に値を読み取る
読み取った値は、各rpmでの粘度[Pa*s]である。
試験装置
Hegmannグラインドメーターブロックを使用する。
グラインドメーターブロックを平坦な滑り止め表面上に置き、試験直前にきれいに拭き取る。気泡のない試料を次に、溝の端を超えて若干流出するように、溝の最も深い地点で導入する。次にスクレーパーを両手に持ち、グラインドメーターブロックに対して垂直に、そしてその縦方向の端部に対して直角に、穏やかに圧力を加えながら溝の一番低い部分に設置する。スクレーパーをブロック上でゆっくりと均一に引くことにより、試料を次に溝中に塗布する。次に、試料をこすり取った後3秒以内に粒径を読み取る。
Claims (3)
- 粉砕により構造的に変性された親水性フュームド・シリカ0.5質量%〜15質量%を含むことを特徴とする、接着剤およびシーラント系。
- 不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン、シラン末端ポリマー、ビニルエステル樹脂、アクリレート、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビニルエーテル、エチレン−酢酸ビニル、エチレン−アクリル酸コポリマー、ポリ酢酸ビニル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、スチレン−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、ブチルゴム、ポリスルフィド、ポリエチレン、ポリプロピレン、フッ素化炭化水素、ポリアミド、飽和ポリエステルおよびコポリエステル、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、クレゾール−ホルムアルデヒド樹脂/レゾルシノール−ホルムアルデヒド樹脂、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、ポリイミド、ポリベンズイミダゾールまたはポリスルホンベースで得られることを特徴とする、請求項1記載の接着剤およびシーラント系。
- 粉砕により構造的に変性された親水性フュームド・シリカが以下:
BET表面積 200±15m2/g
グラインドメーター値 30μm未満
PCSによる中央値 65〜85nm
の物理化学的データを有することを特徴とする、請求項1または2記載の接着剤およびシーラント系。
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