JP2010508198A - 調整装置、特に車両座席用の調整装置 - Google Patents

Abstract

本発明は、少なくとも一つの調整機能を実行するための調整装置に関し、特に自動車用座席用の調整装置であり、駆動部及び出力部（２５）、さらに遊星歯車機構（Ａ）上に作用するトルクを前記出力部（２５）から大きく離しておくブレーキ装置（Ｂ）とを有する遊星歯車機構（Ａ）を備え、前記遊星歯車機構（Ａ）は前記ブレーキ装置（Ｂ）の一部でもある遊星キャリア（９）を有する。

Description

本発明は調整装置に関し、少なくとも一つの調整機能を行うために、駆動部及び出力部及び遊星歯車機構上に作用するトルクを前記出力部から少なくともかなり離しておくブレーキ装置を有する遊星歯車機構を備える、特に車両座席用の調整装置に関する。

車両座席用の調整装置は、例えば、US 2005/0245348 A1 はもちろんのこと、US 4,211,451，DE 32 01 309によって周知であり、例えば、自動車の座席の高さを調整するための装置の電気的又は所望による手動の操作に適している。これに関連して、前記調整装置は、入力駆動トルクを、前記調整装置に接続された、いくつかの部品、例えば前記座席の高さ調整機の角度調整用に使われる、より高い出力トルクに変換する。駆動ユニットから遊星歯車機構上に作用するトルクを少なくとも低減するために、前記調整装置はブレーキ装置を備える。しかし、前記先行技術から周知である前記調整装置は、相対的に設計が複雑であり、及び／又は設置が難しい。

したがって、本発明の目的は、前記従来技術の欠点を有していない調整装置を提供することである。

前記目的は、少なくとも一つの調整機能、特に自動車座席を調整するために、遊星キャリア、及び駆動部が動作しないときにブレーキ装置によって停止される出力部を有する、遊星歯車機構の形の駆動部と、前記ブレーキ装置が選択的に解放されるように、前記ブレーキ装置と協働する前記遊星キャリアとを有している調整装置によって実現される。

本発明に係る調整装置により、例えば、自動車座席上のいかなる調整も可能となる。例えば、本発明に係る調整装置にて、前記座席表面の高さ、前記座席表面に対する背もたれの傾斜、及び前記座席の形状が変化される。

本発明に係る調整装置は、手動でもモータによっても駆動される。本発明に係る調整装置は、従来技術に係る調整装置よりもシンプルな設計で、さらに製造もよりシンプルである。

前記出力部から前記遊星歯車機構上に作用するトルクは、少なくとも部分的に、好ましくは全体的に前記ブレーキ装置によって抑制される。好ましくは、前記ブレーキ装置は、二つの回転方向に作用する。

好ましくは、前記ブレーキ装置は、ブレーキリング及び、少なくとも一つのブレーキ体が配置されるギャップ間に位置される内部リングを備える。

好ましくは、前記複数のブレーキ体は、複数の対で配置され、さらに前記ブレーキ体間に配置される弾性手段をそれぞれ備える。

前記遊星歯車機構は、太陽歯車を中心として、及び遊星キャリア上を回転可能に配置される少なくとも二つの遊星ギアを備える。好ましくは、前記遊星キャリアは、前記ブレーキ本体と非固定仕様にて協動する複数の突起又は複数のくぼみであるところの、ノンポジティブ及び／又はポジティブな接続手段を備える。特に好ましくは、前記遊星キャリアは、複数の対に配置される複数の突起を備える。好ましくは、一の各々の空間スペースが、突起の二つの対間に存在する。

好ましくは、前記内部リング上の拡張は、前記中間スペースにて隙間を伴ってかみ合う。

好ましくは、少なくとも回転体に面する側方上の内部リングは、ドライブジオメトリ、特に好ましくはスパイラルジオメトリを備える。

好ましくは、駆動シャフトは出力シャフトに少なくとも部分的に取り付けられている。

本発明に係る他の主体又は本発明の望ましい主体は、少なくとも一つの調整機能を実行するための一つの調整装置であり、特に駆動部及び出力部及び、前記駆動部に作用するトルクを前記出力部から大きく離れてしておくブレーキ装置、前記出力部用及びハウジング内に配置される前記ブレーキ装置用のベアリング配置とを有する。

したがって、この調整装置にあって、トルクは前記駆動部から前記出力部に伝達されるが、前記出力部上に作用するトルクはブレーキ装置によって止められる。

本発明によれば、前記出力部のため、特に前記ベアリング配置のラジアルベアリングのため、及びブレーキ装置のため、特に回転体用の軸及びラジアルベアリングのための、ベアリング配置はハウジング内に配置される。これにより、狭い空間要求となり、及び／又は好ましくは３つの回転体対が以前の５又は６の代わりに必要となるだけである。

好ましくは、前記ハウジングは、そのエッジ領域にて、蓋の要素としてスナップ（パチンと締まる）蓋を備えている。このスナップ蓋は、好ましくは前記ハウジングの冷間成形によって生成される。このスナップ蓋により、例えばカバーのような蓋要素は、前記ハウジングに固定される。選択的に、前記ハウジング及び前記蓋要素は相互に、例えばねじのような、付加的な結合手段によって結合されてもよい。

好ましくは、前記調整装置は、駆動側にて例えばレバーのようなハンドル用にベアリング面を備える。そのような、ベアリング面は、例えば、前記ハンドルが支持されるところの平らな面である。

さらに、好ましくは、前記駆動側上に複数の突起部が前記ハンドル用の停止面として設けられる。これら複数の突起部と前記ハンドルとの間には、通常操作にあってギャップが存在する。しかし、前記ハンドルは、もし必要ならば、これらの突起部上で支持される。この突起部は、好ましくは、前記ハンドルのベアリング面の周辺の円経路上に相互から均一又は不均一距離で配置される。例えば、前記突起物は、リング状の歯の仕様にて配列される。特に好ましくは、少なくとも一つの突起、好ましくは複数の突起は、一つ又は二つの方向にあって前記ハンドルの動きの自由が制限されるところの停止面を備える。

好ましくは、弾性手段は前記ハンドルと再設定可能な方法により協働する前記複数の突起部内に配置される。特に、前記ハンドルは、ハンドルの回転方向にかかわらず、前記弾性手段により、ハンドルの初期位置に押し戻される。前記弾性手段は、前記突起部の内側に配置されるので、外部の影響から保護され、さらに第３者のいかなる衝撃も受けない。

好ましくは、一つの突起部は、前記弾性手段を前記ハウジングに少なくとも一つ、好ましくは二つの方向にて固定する弾性手段のためのポジティブ結合手段を備える。

好ましくは、前記調整装置は、前記弾性手段を前記ハウジングにしっかりと固定し、及び／又は雑音を発生しない、前記弾性手段用のプレテンション手段を備える。

好ましくは、前記弾性手段用の駆動手段が前記ハンドル上に配置される。この構成の結果、前記弾性手段は、二つの方向に好ましくは張力が掛けられる。特に、好ましくは、前記ハンドルの動きを制限するために、この駆動手段は前記突起部の前記ストップ面と協働する。

本発明は、これ以降、図１−２１を参照して説明される。これらの説明は、具体例によって単に与えられるものであり、さらに全体的な発明の思想を制限するものではない。これらの説明は、本発明の全ての主題に等しく適用される。

調整装置のハウジングを示す図である。 本発明に係る調整装置の分解部品配列図である。 ブレーキ装置を示す図である。 出力歯車はもちろんのことブレーキ装置の内部リングを示す図である。 ハウジングカバーとともに図４に係る内部リングを示す図である。 ブレーキリング及びブレーキ本体を伴うブレーキ装置の他の概観を示す図である。 ブレーキ装置上の遊星キャリアを示す図である。 遊星キャリア上の遊星ギアを示す図である。 遊星ギア用の駆動シャフトを示す図である。 駆動側からハウジングを示す図である。 出力側からハウジングを示す図である。 ブレーキ装置の他の概観を示す図である。 図１２に示したブレーキ装置の他の具体例を示す図である。 本発明に係る調整装置の他の分解部品配列図である。 前記ハウジングの二つの外観を示す図である。 回転本体とハウジングの協働を示す図である。 前記ハウジングとカバーとの間のスナップ蓋の二つの外観を示す図である。 本発明に係る調整装置の駆動側を示す図である。 前記調整装置上に配置されたハンドルを示す図である。 前記ハンドルを伴った調整装置の他の外観を示す図である。 本発明に係る調整装置の駆動側の３次元外観を示す図である。

以下の図を参照して、一例として概略的に示される調整装置１は、細かな鋸歯状の歯が設けられ、さらにハウジング２に取り付けられた駆動シャフト３が突き出ている（図１）例えばプラスチック２製の、助材で補強されたハウジング２を備える。調整装置の手動操作用の手動輪はこの歯上に後で置かれるか、或いはモータがそこに取り付けられる。前記ハウジング２は、前記調整装置１を例えば座席部の金属構造物の左右の支持部に、しっかりと固定するための複数の穴４を備えている。

図２に示されるように、前記ハウジング２には内部に前記駆動シャフト３と同軸方向に伸びる内部歯５が取り付けられており、前記ハウジング２にあっては三つの遊星歯車６がハウジング２内に突きだした駆動シャフト３の外側歯７の周りで回転する。したがって、前記駆動シャフト３の回転に応じて、前記複数の遊星歯車６の各軸８は前記駆動シャフト３に比べて減速された回転速度で前記ハウジング２内の円周経路を行き来する。前記駆動シャフト３は、例えば、補償リングのような、製造許容差を補償し、騒音を減少し、及び／又は実体的な回転抵抗を生成する、補償手段を含む。前記駆動シャフト３の回転は、前記駆動シャフト３と同軸に回転する環状の遊星キャリア９によって引き受けられる。前記遊星キャリアは、遊星キャリアの軸面から遊星歯車６方向の回転軸に平行に突き出している軸状の複数のピン１０を備えている。

前記遊星歯車６は、これらの複数の軸状ピン１０上に回転可能に取り付けられる。前述の複数部品（半組み立て品Ａ）は、このように遊星歯車機構を形成する。前記遊星歯車機構は、二つの回転方向に回転可能である。

前記遊星キャリア９は、前記遊星歯車機構（半組み立て品Ａ）から前記調整装置１上に作用するトルクを前記出力部から十分に離しておくことを意図された滑らかに動くタイプのブレーキ装置（半組み立て品Ｂ）を伴うインターフェースである。これらのトルクは、二つの回転方向に作用する。半組み立て品１３は、外に向かって延びている複数のタブ１２を備える薄鋼板が打ち抜かれたブレーキリング１１を備えている。前記ブレーキリング１１は、前記ハウジング２の複数の穴４の中に前記タブ１２内の穴１３を一致させることにより、相補的な形状の前記ハウジング２の中に挿入される。さらに、前記ブレーキリング１１は、前記駆動シャフト３に同軸状に延び、さらに前記ブレーキ装置の内部リング１５を受けるところの、円形の穴１４を設けている。

前記ブレーキリング１１と前記内部リング１５の間のギャップ１６には、円筒状の回転体１７，１７‘が複数の対の中に配置されている。各対の前記回転体１７，１７’は、弾性手段として動作する弾性体１８によって離れて分配されている。しかし、本技術分野の当業者は、前記弾性手段は例えば螺旋スプリングのような他の弾性手段に代えられることを理解できる。前記内部リング１５の外部周辺部は、各弾性ブロック１８の領域における前記ギャップ１６が同一の回転体１７、１７‘の直径よりも大きくなるが、前記ギャップが前記弾性ブロック１８から離れて前記回転体１７、１７’の直径より小さな深さに向かって狭まるように、設計される。回転体１７、１７‘の各対は、このように、前記ギャップ１６の周辺部内に閉じ込められる。前記ブレーキリング１１に対する前記内部リング１５の回転にて、一つの対の各回転体１７は前記回転体１７、１７’に向かう前記内部リング１５上のスパイラルジオメトリ３６のせいで、前記ギャップ１６の狭い領域に留められるので、さらなる回転は妨げられる。反対方向の前記内部リング１５の回転にて、前記各回転体１７を留めることは回転体の対の他の回転体１７‘に起こる。したがって、アクシデントにより引き起こされる著しいトルクが前記遊星歯車機構に伝達されるのを防ぐことができる。

前記遊星キャリア９には、前記半組み立て品Ａから離れた側に、前記ギャップ１６内の回転体１７、１７‘の対間に突き出る、複数の突起部１９、１９‘の複数の対が設けられている。複数の突起部１９、１９‘の各対の間の中間スペース２１は、前記内部リング１５の外部周辺上の拡張部２０と隙間を伴って協働し、さらに前記内部リング１５の回転の間、前記中間スペース２１によって離れている前記突起部１９、１９’面は前記回転体１７、１７‘上にかわるがわる作用する。その結果、前記内部リング１５の回転により、各対の複数の突起部１９と前記拡張部２０の間の間隔が使い果たされ、固定された回転体１７、１７’は初めのうちは解放される。各突起部１９が対応する拡張部２０に運ばれるやいなや、前記遊星キャリア９からのトルクは直接的に前記内部リング１５に伝達される。反対方向の回転で、トルクの伝達は前記拡張部２０と前記突起部１９‘との間の接触により状況に応じて起こる。

前記内部リング１５上で、スラストワッシャ２２は前記半組み立て品Ａから離れた側上に配置され、スラストワッシャ２２は前記内部リング１５と伴に回転し、さらにハウジングカバー２３を支える。ハウジング２にしっかりと固定されるハウジングカバー２３の外部輪郭は、前記ブレーキリング１１に適合するように構成されるので、前記外部輪郭は前記ハウジング２の中に同じ方法にて挿入される。ハウジングカバー２３は、ドライブシャフト３と同軸に配列されるスルーホール２４を備え、スルーホール２４には外部シャフト２５が取り付けられる。この場合、前記ハウジングカバーは、好ましくは、金属材料から作られる。しかし、前記ハウジングカバーは、単に保護として要求される場合、プラスチックから作られてもよい。ハウジングカバーは、例えばネジ取付又はリベット取付などの、事前取り付けされたユニットにポジディブ及び／又はノンポジティブに設置される。好ましくは、しかし前記カバー２３は、ハウジング４に例えばスナップ蓋のような、迅速な蓋によって取り付けられる。前記駆動シャフト３に同軸方向に延びる前記出力シャフト２５は、取付用に適する、出力歯車２７が外の方に接合する円筒状領域２６を有する。その反対側上で、前記出力シャフト２５は、相補的な設計の前記内部リング１５の穴２９に間隔なしにかみ合うところの、ポリゴナルプロファイル２８を設ける。当業者は、前記出力シャフト２５及び前記内部リング１５が一体に形成されてもよいと理解できるであろう。

前記調整装置１を操作するとき、前記駆動トルクは前記駆動シャフト３、前記遊星歯車６及び前記遊星キャリア９を通して前記内部リング１５に伝達され、さらにそれらから前記出力歯車２５に伝達される。前記出力側から作用するトルクが前記出力シャフト２５を介して前記内部リング１５に伝達され、それに続いて、前記ブレーキリング１１によって吸収される前記回転体１７又は１７‘の前記クランプによって伝達される。前記遊星ギア９、前記遊星歯車６及び前記ハウジング２は、その結果、無負荷とされ、さらに特定の寸法に合わせてより薄くされる。

図４から９は、調整装置１の相対的な部品の異なる構成を示し、他のそれぞれの部品は除外した。図１０及び１１は、事前取付された調整装置１の前方又は後方の概観を示す。

図１２は、図３に係るブレーキ装置の他の概観を示す。図１２は、どのように突起部２０が二つのポジティブ及び／又はノンポジティブ結合手段１９、１９‘の間にかみ合うのかを明確に示す。

図１３は、前記ブレーキ装置の他の具現化例を示す。この具現化例にあって、ポジディブ及び／又はノンポジディブ結合手段１９は一つの部品として設計され、さらに、例えば前記内部リング１５上の窪み２０にポジディブ及び／又はノンポジディブに協働し、ノンポジディブ手段をそれぞれ駆動するラグ３８である突起を備えている。

図１４は、図２に係る分解部品配列図の他の概観を示す。ショルダー３７に当たり、駆動シャフト３に収まる補償リング３５が明確に示される。さらにまた、スパイラルジオメトリ３６が前記内部リングの外側に見られる。その他の点では、図２の具現化例を参照されたい。

前記調整装置１の個々の部品のベアリング配置は、以下のように設計される。前記駆動シャフト３は、外側の歯７のこちら側に突出しているピン３１を介してのみならず、前記出力歯車２５内の穴３２に一体に組み立てられながら、外側の歯７の他方の側上に位置する円筒状領域２９を介して、ハウジング２内部の穴３０に取り付けられる。遊星キャリア９は、内部の周辺部３３と共に、前記内部リング１５の環状の突起部３４の外側のラディアル面に取り付けられる。前記出力シャフト２５は、領域２６を介して前記ハウジングカバー２３に取り付けられ、さらに、ポリゴナルプロファイル２８を介して前記内部リングにも取り付けられる。前記内部リング１５は、順番に、回転体１７、１７‘を通して、前記ブレーキリング１１に対して整列する。

図１５は、本発明に係る調整装置のハウジング４６を示す。このハウジングは、前記回転体１７、１７‘用のラジアルベアリング面４９ばかりでなく、軸ベアリング面４８はもちろんのこと前記出力歯車用のラジアルベアリング面４７を備える。図１６に示すようなコンパクトなハウジングの設計により、一つの調整装置には３つの回転体対１７、１７’のみが取り付けられており、さらに発生する全ての力及びトルクをこれら３つの回転体対により吸収すること及び前記ハウジングに伝達することができる。

図１７はカバー５２が取り付けられている前記ハウジング４６を示す。前記ハウジング４６の端部上には、周辺端部５１を備える結合手段５０がカバー５２のクリップ仕様で協働する冷間成形によって作られている。このスナップ蓋によって、前記カバー５２を前記ハウジング４６に道具を不要として配置することができる。

図１８には、前記調整装置の駆動側が示されている。前記調整装置は、ハンドル（図示せず）が配置されるベアリング面であり、前記調整装置のシャフト（図示せず）にナット４２によりしっかりと固定されるベアリング面を備える。さらに、本発明に係る前記調整装置は５つの突起部３９を有し、これら５つの突起部と前記ハンドルとの間には通常操作にあって小さなギャップが存在するが、それら突起部は、前記ベアリング面４５の過負荷を避けるため、又は本発明に係る調整装置上への望ましくないトルクの伝達を避けるために前記ハンドル用の支えとして働く。この例の場合、前記複数の突起部３９は前記ハンドル用のベアリング面周辺の円形リング上に等間隔にて配置される。しかし、これはこの例にあって必ずしも必要ではない。前記複数の突起部３９のこのリングの内部には、前記ハンドルと再調整可能な方法にて協働するスプリング４１が配置される。前記複数の突起部３９は、前記スプリング４１の保護の働きをするばかりでなく、車両搭乗者が前記スプリングによって怪我するのを防ぐ。前記突起部３９のうちの一つは、少なくとも２つの方向にて前記スプリングを確実に固定するノッチ５４を有している。さらに、本発明に係る前記調整装置は、初期に前記スプリング４１に張力を与えるばかりでなく、前記調整装置の前記ハウジングに前記スプリングをしっかりと固定するためにも働くところのプリテンショニング手段４０を備える。

図１９は前記調整装置上に配置されるハンドル４４を示す。この例では、ハンドル４４は、二つの方向に動かされるレバーである。前記レバーは、前記ベアリング面４５に対して載置され、さらに前記調整装置にボルト４２手段によってしっかりと固定される。駆動手段４３は、ハンドルの動きに伴って、前記複数の突起部が配置されている円形リング上を移動する前記ハンドルから形成される。図１９に示される前記駆動手段は前記複数の突起部３９のベアリング面５３と協働し、二つの方向における前記ハンドル４４の調整性を定める。

図２０は本発明に係る前記調整装置と協働する前記ハンドルの他の概観を示す。この概観から、二つの駆動手段が前記ハンドル４４から形成されるのが理解できる。左手用の駆動手段は図１９を参照して説明された機能を有するのに対して、右手用の駆動手段は前記スプリング４１の複数の脚と協働し、さらに回転方向に応じてこれら複数の脚の一つを駆動し、その結果、前記スプリング４１に張力を与える。前記ハンドルが解放されるやいなや、前記スプリング４１は前記ハンドルを元の位置にリセットする。

図２１は本発明に係る前記調整装置の駆動側の他の概観を示す。前記スプリング４１の一つの脚を受けるポジディブ結合手段５４が明確に示される。さらに、前記スプリング４１を予め張力を与えるだけでなく前記スプリング４１が除去されないようにしっかりと固定するプリテンショニング手段も示される。

図１５から２１に示した前記調整装置は特に、自動車座席の座席部表面の高さを調整するために使われる。当業者は、前記弾性手段４１によって前記ハンドルがリセットされるときに、前記調整装置の駆動部上にトルクが及ぼされることを防ぐところの前記ハウジング内に他の自由回転装置（free-wheel）を設置するのを理解できるであろう。

１ 調整装置
２ ハウジング
３ 駆動シャフト
４ 穴
５ 内部歯
６ 遊星歯車
７ 外部歯
８ 軸
９ 遊星キャリア
１０ 軸状ピン
１１ ブレーキリング
１２ タブ
１３ 穴
１４ 窪み
１５ 内部リング
１６ ギャップ
１７，１７‘ 回転体、ブレーキ体
１８ 弾性ブロック、弾性体
１９，１９‘ 突起部、窪み、ポジティブ及び／又はノンポジティブ結合手段
２０ 拡張部、窪み、ポジティブ及び／又はノンポジティブ結合手段
２１ 中間スペース
２２ スラストワッシャ
２３ ハウジングカバー
２４ スルー−ホール
２５ 出力シャフト
２６ 円筒領域
２７ 出力歯車
２８ 多角面
２９ 円筒領域
３０ 穴
３１ ピン
３２ 穴
３３ 内部周辺
３４ 環状突起部
３５ 補償手段、補償リング
３６ 幾何学的形状部、スパイラル形状部
３７ 肩部
３８ 突起部、ラグ
３９，３９‘ 突起部
４０ プリテンショニング手段
４１ 弾性手段
４２ 固定手段
４３ 駆動手段
４４ ハンドル
４５ ハンドル用ベアリング面
４６ ハウジング
４７ 歯車用ラジアルベアリング面
４８ 回転体用軸状ベアリング面
４９ 回転体用ラジアルベアリング面
５０ スナップ蓋、クリップ
５１ 周辺部端
５２ 蓋要素、カバー
５３ ベアリング面
５４ ポジディブ結合手段
Ａ 遊星歯車機構
Ｂ ブレーキ装置

Claims (17)

1. 遊星キャリア（９）及び、駆動部が作動しないときにはブレーキ装置（Ｂ）によって停止される出力部（２５）とを有する遊星歯車機構（Ａ）という形の前記駆動部を有し、前記遊星キャリアは前記ブレーキ装置が選択的に解放可能であるように前記ブレーキ装置と協働する、少なくとも一つの調整機能、特に自動車座席を調整するための調整装置。
2. 前記ブレーキ装置は２つの回転方向に作用することを特徴とする請求項１記載の調整装置。
3. 前記ブレーキ装置は、ブレーキリング（１１）及び、少なくとも一つのブレーキ体（１７、１７‘）が配置されるギャップ（１６）間に位置される内部リング（１５）を備えることを特徴とする請求項１又は２記載の調整装置。
4. 複数のブレーキ体（１７、１７‘）は複数の対に配列され、それぞれの対は前記ブレーキ体（１７、１７’）間に配列される弾性手段（１８）を備えることを特徴とする請求項３記載の調整装置。
5. 前記遊星キャリア（９）は、好ましくは複数の突起或いは複数の窪み（１９、１９‘）である、非固定仕様によって前記ブレーキ体（１７、１７’）と協働する、手段を備えることを特徴とする請求項１乃至４のいずれか一に記載の調整装置。
6. 前記遊星キャリア（９）は、複数対に配列された複数の突起部（１９、１９‘）を備え、２つの突起部（１９、１９’）の間にはそれぞれ中間スペース（２１）が存在することを特徴とする請求項５記載の調整装置。
7. 前記内部リング（１５）上の拡張部（２０）は前記中間スペース（２１）と隙間を伴ってかみ合うことを特徴とする請求項６記載の調整装置。
8. 前記複数の回転体に面する側部の前記内部リング（１５）は、少なくとも部分的にドライブジオメトリ（３６）、好ましくはスパイラルジオメトリを備えることを特徴とする請求項３乃至７のいずれか一に記載の調整装置。
9. 前記駆動シャフト（３）は少なくとも部分的に出力シャフト（２５）中に取り付けられることを特徴とする請求項１乃至８のいずれか一に記載の調整装置。
10. 駆動部（４４）及び出力部（２７）及び、前記駆動部（４４）上に作用するトルクを前記出力部（２７）からかなり離しておくブレーキ装置（Ｂ）を有し、前記出力部（２７）及びブレーキ装置（Ｂ）のためのベアリング配置はハウジング（４６）内部に配置されることを特徴とする好ましくは請求項１乃至９のいずれか一に記載の少なくとも一つの調整機能、特に自動車座席を調整するための調整装置。
11. 前記ハウジング（２、４６）上のスナップ蓋は、蓋要素（５２）に配置されることを特徴とする請求項１乃至１０のいずれか一に記載の調整装置。
12. 駆動部側のベアリング面（４５）にハンドル（４４）が取り付けられることを特徴とする請求項１乃至１１のいずれか一に記載の調整装置。
13. 前記駆動部側の複数の突起部（３９）は、前記ハンドル（４４）用のストッパ面として設けられることを特徴とする請求項１乃至１２のいずれか一に記載の調整装置。
14. 前記複数の突起部（３９）内の弾性手段（４１）は、前記ハンドルとリセット可能な仕様で協働するように配置されることを特徴とする請求項１３記載の調整装置。
15. 突起部（３９‘）は前記弾性手段のためのポジティブ結合手段（５４）を備えることを特徴とする請求項１３又は１４記載の調整装置。
16. 前記弾性手段（４１）のためのプリテンショニング手段（４０）を備えることを特徴とする請求項１３乃至１５のいずれか一に記載の調整装置。
17. 駆動手段（４３）は前記ハンドル（４４）上の前記弾性手段（４１）のために配置されることを特徴とする請求項１乃至１６のいずれか一に記載の調整装置。

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