JP2010276805A - 眼鏡フレーム - Google Patents

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周徳 田畑
Hiroyuki Masuzawa
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Abstract

【課題】本発明は、簡単に組み立てが可能で従来の蝶番と同様の耐久性を備えている眼鏡フレームを提供することを目的とする。
【解決手段】レンズ枠体の枠部の一部を切り欠いて側方にU字状に突出する支持部11の先端部を折り返すように湾曲形成して嵌合部13が形成されている。連結部材3は、支持部11を挟持するように嵌合部13に嵌め込まれており、上下に第一コマ部31及び32が側方に突設されている。テンプル2の端部に設けられた第二コマ部20は、嵌合部13に形成された隙間17を通って第一コマ部31及び32の間に挿着される。ネジ部材6は、第一及び第二コマ部に螺合してテンプル2を連結部材3に回動可能に連結する。
【選択図】図5

Description

本発明は、レンズを保持する枠部を有するレンズ枠体にテンプルが回動可能に連結された眼鏡フレームに関する。
眼鏡フレームは、レンズを保持するレンズ枠体に蝶番を介してテンプルを取り付けてテンプルが折り畳めるように構成されている。蝶番は、レンズ枠体側に固定されるコマ部材とテンプル側に固定されるコマ部材とをネジにより連結して構成されており、それぞれのコマ部材を溶接により固定することが行われているが、こうした蝶番構造の簡略化及び取付作業の効率化の観点から様々な改良工夫が提案されている。
例えば、特許文献1では、智に固定された線状体の平行部の間にテンプルとなる棒状体の先端に固定した球状体を回動可能に嵌め込んで構成した眼鏡フレームが記載されている。また、特許文献2では、線材よりなるブラケットを2つ折りにし、ブラケットの先端部に屈曲部を設け、テンプルの先端に取り付けられた円筒状軸部部材を屈曲部に嵌合して屈曲部を支軸にしてテンプルが回動自在取り付けられた眼鏡フレームが記載されている。また、特許文献3では、眼鏡フロント部のエンドピースに設けられた略U字状の湾曲軸受部にテンプルの先端に設けた縦軸部材を回動可能に支承した眼鏡フレームが記載されている。
特開平8−068973号公報 特開平10−020260号公報 特開平11−337883号公報
上述した特許文献では、線状体で構成された軸受部材にテンプルに固定された球状体等の軸部材を回動可能に取り付けて蝶番構造を簡略化し、組立作業を簡単にしているが、線状体を智又はフロント部に溶接により固定する必要がある。また、蝶番構造が簡略化されているが、耐久性や操作性の点で従来の蝶番に比べて優れているとはいえない。
そこで、本発明は、簡単に組み立てが可能で従来の蝶番と同様の耐久性を備えている眼鏡フレームを提供することを目的とする。
本発明に係る眼鏡フレームは、レンズを保持する枠部を有するレンズ枠体にテンプルが回動可能に連結された眼鏡フレームにおいて、前記枠部の一部を切り欠いて側方にU字状に突出するように前記レンズ枠体に一体形成されるとともに先端部を折り返すように湾曲形成して嵌合部が形成された支持部と、前記支持部を挟持するように前記嵌合部に嵌め込まれるとともに複数の第一コマ部が形成された連結部材と、前記テンプルの端部に設けられるとともに前記嵌合部に形成された隙間を通って前記第一コマ部の間に挿着される第二コマ部と、前記第一及び第二コマ部を相対的に回動可能に連結する軸部材とを備えていることを特徴とする。さらに、前記連結部材は、前記第一コマ部が両端部に突出形成されるとともに側部に前記嵌合部が嵌め込まれる溝部が形成された基体部を備えており、前記溝部内及び前記第一コマ部の間に前記嵌合部を挟持するように取り付けられることを特徴とする。さらに、前記嵌合部には両側に位置決め用突起が形成されており、前記連結部材には前記位置決め用突起が嵌め込まれる窪みが形成されていることを特徴とする。
本発明は、上記のような構成を有することで、レンズ枠体の枠部の一部を切り欠いて側方にU字状に突出するように一体形成されるとともに先端部を折り返すように湾曲形成して嵌合部が形成された支持部に対して連結部材を挟持するように嵌合部に嵌め込み、連結部材の第一コマ部の間にテンプルの第二コマ部を挿着して軸部材により回動可能に連結しているので、溶接等の作業が不要となって簡単に組み立てることができる。
また、支持部を挟持するように連結部材が嵌合するので、支持部が形成された枠部の切欠き部分が圧接されるようになり、レンズ枠体に装着したレンズを安定した状態で保持することができる。また、連結部材を支持部から取り外すことで、枠部の切欠き部分が開いて簡単にレンズを取り外すことが可能となり、レンズの着脱を容易に行うことができ、眼鏡の組み立てがきわめて容易になる。
支持部の先端部を折り返すように湾曲形成した嵌合部に連結部材を嵌め込んで、嵌合部の隙間にテンプルの第二コマ部を挿着しているので、連結部材が嵌合部から抜け落ちることを防止することができる。また、連結部材の第一コマ部の間にテンプルの第二コマ部を挿着して軸部材により連結しているので、従来の蝶番と同様の耐久性及び操作性を備えている。
本発明に係る眼鏡フレームに関する平面図である。 本発明に係る眼鏡フレームに関する正面図である。 レンズ枠体に関する展開図である。 支持部及び連結部材に関する拡大斜視図である。 連結部材の嵌合部への取付状態に関する斜視図である。 テンプルが連結部材に連結された状態を示す斜視図である。
以下、本発明に係る実施形態について詳しく説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明を実施するにあたって好ましい具体例であるから、技術的に種々の限定がなされているが、本発明は、以下の説明において特に本発明を限定する旨明記されていない限り、これらの形態に限定されるものではない。
図1及び図2は、本発明に係る眼鏡フレームに関する平面図及び正面図である。レンズ枠体1の左端部にはテンプル2aが連結部材3aを介して回動可能に取り付けられており、右端部にはテンプル2bが連結部材3bを介して回動可能に取り付けられている。
レンズ枠体1は、左右2つのレンズ10a、10bをそれぞれ保持する枠部1a、1bと、枠部1a及び1bを連結するブリッジ1cと、枠部1a、1bに形成された支持部11a、11bとからなり、連結部材3a、3bは、それぞれ支持部11a、11bに嵌合して支持されている。
また、枠部1a、1bには、鼻に係止するための鼻パッド4a、4bがそれぞれ取り付けられている。テンプル2a、2bには、耳に掛けるためのモダン5a、5bがそれぞれ挿着されている。テンプル及びレンズ枠体はチタン等の金属材料で成形されており、モダンは樹脂材料からなる。
図3は、レンズ枠体1に関する展開図である。枠部1a、1bの支持部11a、11bが形成された箇所には切欠き12a、12bが形成されており、支持部11a、11bは、切欠き12a、12bを起点に外方に向かってU字状に突出するように形成されている。そして、支持部11a、11bの先端部には、嵌合部13a、13bとなる細幅部分が形成されている。支持部11a、11bの内側に形成される隙間は、切欠き12a、12bから先端部まで全長にわたって延びており、切欠き12a、12bに近い根元部分は幅が狭く嵌合部13a、13bに対応する細幅部分は幅が広くなるように設定されている。嵌合部13a、13bに対応する細幅部分の外側には、位置決め用突起14a、14bが形成されており、各位置決め用突起は、それぞれ両側の対向する位置に対となるように配置されている。
図3に示すレンズ枠体1は、板状体を打ち抜き加工等により成形すれば、枠部に支持部を一体形成した状態で簡単に製造することができる。
図4は、支持部11及び連結部材3に関する拡大斜視図である。図4では、支持部11a及び連結部材3a又は支持部11b及び連結部材3bが同一の構成であるため、数字の符号のみ示してa及びbは符号から省略した。
支持部11は、先端部を折り返すように湾曲形成して嵌合部13が設けられている。嵌合部13は、長手方向に形成された2対の位置決め用突起14が対向配置するように平面視U字状に湾曲されて屈曲部15が形成されている。嵌合部13は、先端部16が円弧状に閉じた形状に形成され、内側に所定幅の隙間17が先端部16まで形成されている。そして、隙間17は、切欠き12に通じる隙間19に連通している。
また、屈曲部15から先端部16までの折り返し部分と屈曲部15までの根元部分との間は、所定の間隔18を空けてほぼ平行に設定されている。
連結部材3は、基体部30の上下に第一コマ部31及び32がそれぞれ側方に突出するように形成されている。第一コマ部31及び32の中央部分にはそれぞれ連結孔33及び34が穿設されている。第一コマ部31及び32は、同じ方向にほぼ平行に突出しており、その間の間隔は嵌合部13の上下方向の幅とほぼ同じかわずかに狭く設定されている。基体部30の側面は、第一コマ部31及び32の間において平面状に形成されており、その横方向の幅は嵌合部13の間隔18とほぼ同じかわずかに広く設定されている。第一コマ部31及び32の根元部分の内側には、嵌合部13の位置決め用突起14が嵌め込まれる4つの窪み36がそれぞれ両側に対向するように形成されている。
連結部材3を嵌合部13に取り付ける場合には、嵌合部13の先端部16側から連結部材3の第一コマ部31及び32を差し込むように挿着する。まず、嵌合部13の折り返し部分及び根元部分が第一コマ部31及び32の間に差し込まれていき、基体部30の両側に当接した状態になる。その際に、位置決め用突起14が第一コマ部31及び32の内側に当接して、先端部16が圧縮されて隙間17の間隔が狭くなるように変形する。そして、第一コマ部31及び32の内側に嵌合部13の湾曲部15が当接するまで連結部材3を挿入すると、第一コマ部31及び32の内側に形成された窪み36が位置決め用突起14に嵌め込まれて、先端部16の圧縮状態が解消され隙間17が元の状態に戻り、連結部材3の取り付けが完了する。
図5は、連結部材3の嵌合部13への取付状態に関する斜視図である。連結部材3の取付状態では、第一コマ部31及び32の間に嵌合部13が保持されており、さらに位置決め用突起14が窪み36に嵌め込まれているので、連結部材3が嵌合部13から抜け落ちることはない。また、嵌合部13が第一コマ部31及び32の間に挟持されるように保持されるので、隙間17の幅が狭くなるように作用する。そのため、連結部材3を嵌合部13に挿着すると、図3に示す枠部1a及び1bの切欠き12a及び12bに通じる隙間19が狭くなる。したがって、枠部1a及び1bにレンズを嵌め込んだ状態で連結部材3を嵌合部13に挿着すれば、切欠き12a及び12bが閉じる方向に設定されてレンズが枠部1a及び1b内にしっかりと保持されるようになる。したがって、連結部材3の嵌合部13への着脱によりレンズを枠部に簡単に着脱することができる。
また、連結部材3にテンプル2を取り付ける場合には、図5に示すように、テンプル2の内側に突設された第二コマ部20を嵌合部13の内側に形成された隙間17に差し込むように挿着する。第二コマ部20は、隙間17の幅とほぼ同じ厚さに設定されており、中央部に連結孔21が穿設されている。第二コマ部20は、連結部材3の側方から隙間17に差し込まれて連結孔21が第一コマ部31及び32の連結孔33及び34と一致するように位置合せされる。そして、図5に示すように、連結孔33の上方からネジ部材6が挿入されて連結孔33及び34の内周面に形成されたネジ溝に螺合し、連結部材3の第一コマ部31及び32、嵌合部13及びテンプル2の第二コマ部20が重なり合った状態で締付固定される。
図6は、テンプル2が連結部材3に連結された状態を示す斜視図である。第一コマ部31と第二コマ部20との間並びに第二コマ部20及び第一コマ部32との間にそれぞれ嵌合部13が挟持されてワッシャの機能を果たすので、第二コマ部20は第一コマ部31及び32に対してスムーズに回動するように取り付けられる。そのため、テンプル2は、軸部材であるネジ部材6を中心に回動することができ、レンズ枠体1に対して折り畳んだ状態又は図1に示すような開いた状態に操作することが可能となる。
また、連結部材3が嵌合部13から外れる方向に移動した場合には、第二コマ部20が嵌合部13の先端部16に当接した状態となるため、連結部材3が抜け落ちるのを確実に防止することができる。
また、ネジ部材6により嵌合部13を第一及び第二コマ部の間で締付け固定することで、支持部11が連結部材3に挟持されて枠部の切欠きが閉じる方向に保持され、枠部にレンズが安定した状態で保持されるようになる。
以上説明したように、レンズ枠体に一体形成した支持部に連結部材を取り付けることで、レンズ枠体の枠部にレンズを嵌め込んだ状態で枠部の切欠き部分を閉じる方向に設定して、レンズを容易に着脱することができるとともにレンズの抜け落ちを防止することができる。また、連結部材に設けられた第一コマ部の間にテンプルに設けられた第二コマ部を挿入してネジ部材で連結することで、テンプルを回動可能に連結することができる。
そのため、溶接等の作業を行うことなく簡単に組立可能で、従来の蝶番と同様にテンプルを安定した状態で回動可能に操作することができ、十分な耐久性を備えている。
1 レンズ枠体
2 テンプル
3 連結部材
4 鼻パッド
5 モダン
6 ネジ部材
10 レンズ
11 支持部
12 切欠き
13 嵌合部
14 位置決め用突起
20 第二コマ部
31 第一コマ部
32 第一コマ部

Claims (3)

  1. レンズを保持する枠部を有するレンズ枠体にテンプルが回動可能に連結された眼鏡フレームにおいて、前記枠部の一部を切り欠いて側方にU字状に突出するように前記レンズ枠体に一体形成されるとともに先端部を折り返すように湾曲形成して嵌合部が形成された支持部と、前記支持部を挟持するように前記嵌合部に嵌め込まれるとともに複数の第一コマ部が形成された連結部材と、前記テンプルの端部に設けられるとともに前記嵌合部に形成された隙間を通って前記第一コマ部の間に挿着される第二コマ部と、前記第一及び第二コマ部を相対的に回動可能に連結する軸部材とを備えていることを特徴とする眼鏡フレーム。
  2. 前記連結部材は、前記第一コマ部が両端部に突出形成されるとともに側部に前記嵌合部が嵌め込まれる溝部が形成された基体部を備えており、前記溝部内及び前記第一コマ部の間に前記嵌合部を挟持するように取り付けられることを特徴とする請求項1に記載の眼鏡フレーム。
  3. 前記嵌合部には両側に位置決め用突起が形成されており、前記連結部材には前記位置決め用突起が嵌め込まれる窪みが形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の眼鏡フレーム。
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