JP2010255010A - 無電解金めっき浴 - Google Patents

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Abstract

【解決手段】水溶性金塩と還元剤と錯化剤とを含有し、シアンイオンを含有しない無電解非シアン化金めっき浴であって、下記一般式(1)
Figure 2010255010

で示されるバルビツール酸化合物を含有する無電解金めっき浴。
【効果】無電解金めっき浴は、ニッケルに対する金めっき及びパラジウムに対する金めっきの双方に使用することができ、この無電解金めっき浴を用いれば、例えば、1つの製造ラインでNi/AuプロセスにもNi/Pd/Auプロセスにも対応することができ、生産性が高い。また、形成された金めっき皮膜の特性も良好である。更に、めっき浴の安定性も高い。
【選択図】なし

Description

本発明は、無電解金めっき浴に関する。
従来、プリント配線板や電子部品の実装工程で、高信頼性が要求される用途の表面処理には無電解ニッケルめっき/置換金めっき(Ni/Auプロセス)が多用されている。
このNi/Auプロセスでは、ニッケルの金層へのマイグレーション(migration)により金表面にニッケルが露出してワイヤボンディング性を悪くする場合があるため、無電解ニッケルめっき層と置換型金めっき層の間に無電解パラジウムめっきによるパラジウム層を挟むことで、上記問題を回避するNi/Pd/Auプロセスも近年行われるようになった。
Ni/AuプロセスとNi/Pd/Auプロセスとは、被めっき物の用途に応じて選択され、Ni/Auプロセス及びNi/Pd/Auプロセスのいずれも、最終的に金めっきが施されるが、前者はイオン化傾向の大きい(酸化還元電位の低い)ニッケルに対する金めっきであるのに対して、後者はイオン化傾向の小さい(酸化還元電位の高い)パラジウムに対する金めっきである点において、めっき浴に求められる特性が異なる。しかしながら、被めっき物の用途に応じてめっき浴を頻繁に交換することは、作業性や経済性の点から実用的ではないため、1種類の金めっき浴で双方のプロセスの金めっきに用いることができるめっき浴の開発が求められていた。
米国特許第4919720号明細書 米国特許第3917885号明細書 特許第3030114号公報 特許第4000101号公報 特開2003−183258号公報 特開2005−256072号公報 特開2005−256140号公報 特開2007−092082号公報 特許第3175562号公報
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、ニッケルに対する金めっき及びパラジウムに対する金めっきの双方に使用することができる無電解金めっき浴を提供することを目的とする。
置換型の無電解非シアン化金めっき浴では、イオン化傾向の大小により、金よりイオン化傾向が高いニッケル上へは、金が良好に析出するが、金よりイオン化傾向の低いパラジウム上には、金は析出しない。そのため、ニッケルに対する金めっき及びパラジウムに対する金めっきの双方に使用することができる無電解金めっき浴とするためには、イオン化傾向の小さいパラジウムに対する金めっきも可能とするために、金めっき浴に還元剤を加える必要がある。この場合、パラジウムは触媒性が高いので、パラジウム上へ金の析出が可能となるが、パラジウム上を金が完全に覆ってしまうと、パラジウムの触媒性がなくなり、金の触媒性は低いため、析出した金上には金はほとんど析出せず、金の析出がほぼ停止する。このようなめっき浴を用いた場合、ニッケル上への金の析出は、置換析出、パラジウム上への金の析出は、触媒として機能する下地のPdによる還元析出により、金めっきが進行する。
しかしながら、還元剤を添加した無電解非シアン化金めっき浴では、ニッケル上に析出した金めっき皮膜の外観が悪化してしまい、また、金自体にも触媒性は若干なりともあるため、金めっき浴が、めっき中や保存中に分解されやすく、浴の安定性が低下してしまうという問題が生じてしまう。
そのため、本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、水溶性金塩と還元剤と錯化剤とを含有し、シアンイオンを含有しない無電解非シアン化金めっき浴に、安定剤として、バルビツール酸化合物を添加したところ、ニッケルに対する金めっき及びパラジウムに対する金めっきの双方に使用することができ、かつ浴安定性の高い無電解金めっき浴となることを見出し、本発明をなすに至った。
従って、本発明は、下記の無電解金めっき浴を提供する。
請求項1:
水溶性金塩と還元剤と錯化剤とを含有し、シアンイオンを含有しない無電解非シアン化金めっき浴であって、バルビツール酸化合物を含有することを特徴とする無電解金めっき浴。
請求項2:
上記錯化剤として、グリコール酸、ジグリコール酸及びそれらの塩から選ばれる1種以上を含有することを特徴とする請求項1記載の無電解金めっき浴。
請求項3:
バルビツール酸化合物が、下記一般式(1)
Figure 2010255010
(式中、R1〜R4はそれぞれ独立して−H、−OH、−COOH、−CH2COOH、−SO3H、−COR、−R(Rはメチル基、エチル基、プロピル基、アリル基、フェニル基又はベンジル基を示す)から選ばれる基を示す。)
で示されるバルビツール酸又はバルビツール酸誘導体及びその塩から選ばれる1種又は2種以上である請求項1又は2記載の無電解金めっき浴。
請求項4:
バルビツール酸化合物が、バルビツール酸又はその塩であることを特徴とする請求項1又は2記載の無電解金めっき浴。
請求項5:
バルビツール酸化合物が、1,3−ジメチルバルビツール酸、5,5−ジエチルバルビツール酸又はそれらの塩であることを特徴とする請求項1又は2記載の無電解金めっき浴。
請求項6:
更に、酸アミド化合物、酸イミド化合物又はそれら双方を含有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の無電解金めっき浴。
本発明の無電解金めっき浴は、ニッケルに対する金めっき及びパラジウムに対する金めっきの双方に使用することができ、本発明の無電解金めっき浴を用いれば、例えば、1つの製造ラインでNi/AuプロセスにもNi/Pd/Auプロセスにも対応することができ、生産性が高い。また、形成された金めっき皮膜の特性も、いずれの場合も良好である。更に、めっき浴の安定性も高い。
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明の無電解金めっき浴は、無電解非シアン化金めっき浴であり、フリーシアン(シアンイオン)やシアン化合物を含有しない無電解金めっき浴である。
本発明の無電解金めっき浴は、金源として、水溶性金塩を含有する。水溶性金塩として具体的には、亜硫酸金ナトリウム、亜硫酸金カリウム、亜硫酸金アンモニウム等の亜硫酸金塩、塩化金(III)酸ナトリウム等の塩化金塩、ヒダントイン化合物の金塩、イミド化合物の金塩などが挙げられる。めっき浴中の水溶性金塩の濃度は、金(Au)濃度として0.3〜5g/L、特に0.5〜4g/Lが好ましい。0.3g/L未満では、析出速度が遅くなる場合がある。5g/Lを超えると、安定性が低下する場合があり、増量しても効果はほとんど変わらず、また、コストも高くなる。
本発明の無電解金めっき浴は、還元剤を含有する。ニッケルに対する金めっきと共に、パラジウムに対する金めっきも可能とするために、本発明の無電解金めっき浴は、還元剤を必須成分として含有する。還元剤として具体的には、アスコルビン酸、イソアスコルビン酸(エリソルビン酸)等のアスコルビン酸化合物又はその塩(ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩等)、ヒドラジン、ヒドラジン・1水和物、硫酸ヒドラジン、塩化ヒドラジン等のヒドラジン又はその塩(ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩等)、ヒドロキノン、メチルヒドロキノン等のヒドロキノン又はその誘導体、ピロガロール、ピロガロールモノメチルエーテル、ピロガロール−4−カルボン酸、ピロガロール−4,6−ジカルボン酸、没食子酸等のピロガロール又はその誘導体が挙げられる。めっき浴中の還元剤の濃度は、0.5〜50g/L、特に1〜10g/Lが好ましい。0.5g/L未満では、還元力が十分作用しないおそれがある。50g/Lを超えると、安定性が低下する場合があり、増量しても効果はほとんど変わらず、また、コストも高くなる。
本発明の無電解金めっき浴は、錯化剤を含有する。錯化剤としては、溶出する金属の錯化作用を有する錯化剤、金の錯化作用を有する錯化剤が好適である。溶出する金属(例えば、ニッケル、パラジウム等)の錯化作用を有する錯化剤として好適なものとしては、グリコール酸、ジグリコール酸、乳酸、リンゴ酸、クエン酸、グルコン酸、ヘプトグルコン酸等の、ヒドロキシカルボン酸又はそれらの塩(ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩等)、グリシン、アミノジカルボン酸、ニトリロ3酢酸、EDTA、ヒドロキシエチルエチレンジアミン3酢酸、ジエチレントリアミン5酢酸、ポリアミノカルボン酸等のアミノカルボン酸又はそれらの塩(ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、塩酸塩、硫酸塩等)、HEDP(ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸)、アミノトリメチルスルホン酸、エチレンジアミンテトラメチルスルホン酸等の亜リン酸系キレート剤又はそれらの塩(ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、塩酸塩、硫酸塩等)、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン等のアミン系キレート剤及びその塩(塩酸塩、硫酸塩等)などが挙げられる。
また、金の錯化作用を有する錯化剤として好適なものとしては、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸アンモニウム、重亜硫酸ナトリウム、重亜硫酸カリウム、重亜硫酸アンモニウム、二亜硫酸ナトリウム、二亜硫酸カリウム、二亜硫酸アンモニウム、チオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸カリウム、チオ硫酸アンモニウム、ヒダントイン化合物、イミド化合物などが挙げられる。
なかでも、錯化剤として、グリコール酸、ジグリコール酸及びそれらの塩から選ばれる1種以上を含有することが特に好適である。特に、これらの錯化剤は、溶出する金属を錯化するのみならず、亜硫酸金イオン等の金成分の錯化にも効果的である。これらの錯化剤は、特に、安定剤として用いるバルビツール酸化合物との併用によって、ニッケル上に外観が良好な金めっき皮膜を形成することができ、また、浴安定性の高い無電解金めっき浴となるため好適である。
めっき浴中の錯化剤の濃度は、1〜200g/L、特に10〜150g/Lが好ましい。1g/L未満では、十分な錯化作用が得られないおそれがある。200g/Lを超えると、安定性が低下する場合があり、増量しても効果はほとんど変わらず、また、コストも高くなる。特に、錯化剤として、グリコール酸、ジグリコール酸又はそれらの塩を用いる場合、錯化剤の濃度を10〜150g/Lとすることがより好適である。
本発明の無電解金めっき浴は、バルビツール酸化合物を含有する。バルビツール酸化合物を添加することにより、還元剤を含有する無電解非シアン化金めっき浴の安定性が向上する。その理由は明らかにはなっておらず、特に限定するものではないが、金イオンと錯化して安定化しているものと推定される。
バルビツール酸化合物として具体的には、下記一般式(1)
Figure 2010255010
(式中、R1〜R4はそれぞれ独立して−H、−OH、−COOH、−CH2COOH、−SO3H、−COR、−R(Rは炭素数1〜5のアルキル基、好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、アリル基、フェニル基、ベンジル基を示す)から選ばれる基を示す。)
で示されるバルビツール酸又はバルビツール酸誘導体及びその塩を挙げることができる。
より具体的には、バルビツール酸(一般式(1)中のR1〜R4の全てが−H)又はその塩、1,3−ジメチルバルビツール酸(一般式(1)中のR1及びR2が−CH3(メチル基))、R3及びR4が−H)又はその塩、5,5−ジエチルバルビツール酸(一般式(1)中のR1及びR2が−H、R3及びR4が−CH2CH3(エチル基))又はその塩が挙げられる。また、バルビツール酸の塩としては、Na塩、NH4塩、TMAH塩が挙げられる。
めっき浴中のバルビツール酸化合物の濃度は、0.01〜10g/L、特に0.1〜7g/Lであることが好ましい。めっき浴中のバルビツール酸化合物の濃度が0.01g/L未満では、浴が不安定となる場合がある。一方、めっき浴中のバルビツール酸化合物の濃度が10g/Lを超えると、金の析出速度が低下する場合がある。
本発明の無電解金めっき浴は、酸アミド化合物、酸イミド化合物又はそれら双方を含有することが好ましい。これらの添加は、めっき浴中に生じた金の微粒子を凝集させて、析出した金の表面積を減らすことで微粒子の成長を防止して、めっき浴の安定性を高めることができる。
酸アミド化合物としては、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、アセトアミド、プロピルアミド、ブチルアミド、アクリルアミド、N,N−ジアクリルアミド、ラクトアミド、グルタミン、ピログルタミン酸、ベンズアミド、ベンゼンスルホンアミド、マロンアミド、N−(2−アセトアミド)イミノ二酢酸、ニトリロトリスプロピオンアミドなどが挙げられる。
一方、酸イミド化合物としては、スクシンイミド、グルタルイミド、サッカリンなどが挙げられる。めっき浴中の酸アミド化合物及び酸イミド化合物の濃度は、0.01〜100g/L、特に2〜30g/Lが好ましい。この濃度が0.01g/L未満では、上記効果が得られない場合があり、10g/Lを超えると、析出した金めっき皮膜の密着性が不良となる場合がある。
本発明の無電解金めっき浴には、pH緩衝剤として、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、アクリル酸、メタアクリル酸、蓚酸、コハク酸、マロン酸、グルダル酸、マレイン酸、フマル酸等のカルボン酸、又はその塩(ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩等)などを添加することができる。めっき浴中のpH緩衝剤の濃度は、50g/L以下、特に1〜50g/L、とりわけ1〜20g/Lが好ましい。50g/Lを超えると、増量しても効果はほとんど変わらず、また、コストも高くなる。
本発明の無電解金めっき浴には、結晶調整剤として、ヒ素化合物、タリウム化合物、鉛化合物を添加することができる。これら化合物として具体的には、化合物を構成する金属(ヒ素、タリウム、鉛)の炭酸塩、酢酸塩、硝酸塩、硫酸塩、塩酸塩等が挙げられる。めっき浴中の結晶調整剤の濃度は、10mg/L以下、特に0.1〜10mg/L、とりわけ0.5〜5mg/Lが好ましい。10mg/Lを超えると、素地を荒らす等の悪影響が出る場合がある。
本発明の無電解金めっき浴のpHは、5〜10、特に6〜9であることが好ましい。pHは、公知のpH調整剤、例えば、塩酸、硫酸、硝酸等の酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア等のアルカリを用いることができる。5未満では、金が析出しない場合があり、10を超えると、金めっきの外観が不良となるおそれがある。
本発明の無電解金めっき浴を用いためっきのめっき温度は、30〜90℃、特に40〜80℃が好ましい。30℃未満では、金が析出しない場合があり、90℃を超えると、安定性が低下するおそれがある。
本発明の無電解金めっき浴は、プリント基板、ICパッケージ、ウェハ等の電子部品の回路形成等の表面処理に好適に用いられる。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明をより具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
[実施例1〜6、比較例1,2]
めっき被処理物として、スパッタリング法により5μm厚みのアルミニウム層を被覆したシリコン板を準備し、これに公知のダブルジンケート処理を行った。ダブルジンケート処理後のアルミニウム層上に、無電解ニッケルめっき浴(上村工業株式会社製 NPR−18)を用いた無電解めっき法により、5.0μm厚みのニッケルめっき層を形成し、これを試料1とした。
更に、ニッケルめっき層上に、無電解パラジウムめっき浴(上村工業株式会社製 TFP−30)を用いた無電解めっき法により、0.05μm厚みのパラジウムめっき層を形成し、試料2とした。
試料1及び試料2のそれぞれに対して、表1に示される無電解金めっき浴を用いて、ニッケル及びパラジウムそれぞれに対する無電解金めっきを評価した。無電解金めっきの温度は75℃とし、試料を10分間浸漬し、形成された金めっき皮膜の膜厚を、蛍光X線膜厚計で測定することにより評価した。結果を表1に併記する。
また、めっき浴を75℃の温度で放置して浴の安定性を評価した。48時間放置しても分解しなかったものを「優」、3時間放置しても分解しなかったが、48時間後には分解していたものを「良」、3時間放置して分解したものを「不良」とした。更に、ニッケル上の金めっき皮膜の外観を評価した。均一に金色のめっき外観を呈しているものを「優」、均一で金色が少し薄いめっき外観を呈しているものを「良」、一部でも金色でないめっき外観を呈しているものを「不良」とした。安定性及び外観の評価結果を表1に併記する。
Figure 2010255010
[実施例7〜12、比較例3,4]
めっき被処理物として、回路パターンのあるプリント基板(エポキシ樹脂基板)を準備し、この回路上に、無電解ニッケルめっき浴(上村工業株式会社製 NPR−18)を用いた無電解めっき法により、5.0μm厚みのニッケルめっき層を形成し、これを試料3とした。
更に、ニッケルめっき層上に、無電解パラジウムめっき浴(上村工業株式会社製 TFP−30)を用いた無電解めっき法により、0.05μm厚みのパラジウムめっき層を形成し、試料4とした。
試料3及び試料4のそれぞれに対して、表2に示される無電解金めっき浴を用いて、ニッケル及びパラジウムそれぞれに対する無電解金めっきを評価した。無電解金めっきの温度は75℃とし、試料を10分間浸漬し、形成された金めっき皮膜の膜厚を、蛍光X線膜厚計で測定することにより評価した。結果を表2に併記する。
また、めっき浴を75℃の温度で放置して浴の安定性を評価した。48時間放置しても分解しなかったものを「優」、3時間放置しても分解しなかったが、48時間後には分解していたものを「良」、3時間放置して分解したものを「不良」とした。更に、ニッケル上の金めっき皮膜の外観を評価した。均一に金色のめっき外観を呈しているものを「優」、均一で金色が少し薄いめっき外観を呈しているものを「良」、一部でも金色でないめっき外観を呈しているものを「不良」とした。安定性及び外観の評価結果を表2に併記する。
Figure 2010255010
還元剤を含まない比較例1及び3は、浴の安定性は悪くないが、パラジウム上に金めっき皮膜がほとんど形成されない。また、バルビツール酸化合物を含んでいない比較例2及び4は、パラジウム上に金めっき皮膜を形成できるが、浴がすぐ分解してしまい安定性が悪い。これに対して、還元剤とバルビツール酸化合物との双方を含む実施例1〜12では、いずれもパラジウム上に金めっき皮膜を形成することができ、ニッケル上の金めっき皮膜の外観も良好であると共に、浴の安定性も高いことがわかる。

Claims (6)

  1. 水溶性金塩と還元剤と錯化剤とを含有し、シアンイオンを含有しない無電解非シアン化金めっき浴であって、バルビツール酸化合物を含有することを特徴とする無電解金めっき浴。
  2. 上記錯化剤として、グリコール酸、ジグリコール酸及びそれらの塩から選ばれる1種以上を含有することを特徴とする請求項1記載の無電解金めっき浴。
  3. バルビツール酸化合物が、下記一般式(1)
    Figure 2010255010
    (式中、R1〜R4はそれぞれ独立して−H、−OH、−COOH、−CH2COOH、−SO3H、−COR、−R(Rはメチル基、エチル基、プロピル基、アリル基、フェニル基又はベンジル基を示す)から選ばれる基を示す。)
    で示されるバルビツール酸又はバルビツール酸誘導体及びその塩から選ばれる1種又は2種以上である請求項1又は2記載の無電解金めっき浴。
  4. バルビツール酸化合物が、バルビツール酸又はその塩であることを特徴とする請求項1又は2記載の無電解金めっき浴。
  5. バルビツール酸化合物が、1,3−ジメチルバルビツール酸、5,5−ジエチルバルビツール酸又はそれらの塩であることを特徴とする請求項1又は2記載の無電解金めっき浴。
  6. 更に、酸アミド化合物、酸イミド化合物又はそれら双方を含有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の無電解金めっき浴。
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