JP2010254865A - ポリビニルアセタールの製造方法 - Google Patents
ポリビニルアセタールの製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2010254865A JP2010254865A JP2009108451A JP2009108451A JP2010254865A JP 2010254865 A JP2010254865 A JP 2010254865A JP 2009108451 A JP2009108451 A JP 2009108451A JP 2009108451 A JP2009108451 A JP 2009108451A JP 2010254865 A JP2010254865 A JP 2010254865A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polyvinyl acetal
- raw material
- producing
- vinyl ester
- aldehyde
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
Abstract
【解決手段】ビニルエステル系重合体とアルデヒドとを含有する原料混合物を、100〜400℃、0.5〜100MPaの高温高圧下に、前記原料以外の流体中で反応させてポリビニルアセタールを得るポリビニルアセタールの製造方法。
【選択図】 なし
Description
以下に本発明を詳述する。
なお、上記原料混合物には、上記ビニルエステル系重合体とアルデヒドのみが含まれ、例えば原料製造時の溶媒等は含まれない。
上記溶液重合法で上記ビニルエステル系重合体を合成するときに用いられる溶媒は、例えば、メタノール、エタノール、ベンゾール、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸、アセトン等が好ましい。これらの溶媒は、溶液重合法により上記ビニルエステル系重合体を得た後、そのまま原料混合物中に含有されてもよい。
上記脂肪族アルデヒドは、例えば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、n−ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、バレルアルデヒド、n−ヘキシルアルデヒド、2−エチルブチルアルデヒド等が挙げられる。これらの脂肪族アルデヒドは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、脂肪族アルデヒド単独、又は、ホルムアルデヒドと他の脂肪族アルデヒドとの組み合わせが好適である。
上記カルボン酸としては、例えば、蟻酸、酢酸等が挙げられる。
上記原料以外の流体は特に限定されず、水、低級アルコール、二酸化炭素、窒素、ヘリウム、アルゴン等が挙げられる。上記流体は単独で用いてもよいし、複数を混合物として用いてもよい。なかでも、水、炭素数1〜4のアルコール、二酸化炭素のいずれか又はそれらの混合物が好適である。上記炭素数1〜4のアルコールのなかでも、メタノール、エタノールが好ましい。
上記流体を原料混合物を調製する際の溶媒として添加することにより、上記原料混合物の取扱い性が向上する。上記流体を溶媒として用いる場合には、上記流体は、水や低級アルコール等の常温常圧において液状の流体が好適である。また、上記ビニルエステル系重合体は、該溶媒に溶解していてもよく、分散していてもよい。
上記流体を上記原料混合物に加える際に加圧することにより、その後の加熱、加圧を速やかに行うことができる。
上記反応容器の形状は特に制限されず、例えば、槽型、管型、流通式反応管型等が挙げられる。なお、管型の反応容器を用いる場合、直線状の管でもよいが、コイル状、U字状の管も用いることができる。
酢酸ビニルモノマー30重量部、メタノール70重量部、触媒としてアゾビスイソブチロニトリル0.02重量部をセパラブルフラスコに入れ、60℃で15時間重合反応を行った。次いで、この溶液を乾燥、粉砕してポリ酢酸ビニルの粉末を得た。
以下の実施例及び比較例においては、得られたポリ酢酸ビニルを用いた。
ポリ酢酸ビニル0.5重量部、n−ブチルアルデヒド1.5重量部、メタノール8.0重量部をビーカーに加え、スターラーを用いて5分間撹拌して原料混合物を得た。
得られた原料混合物10mLを、容積10mLの耐圧性反応管に投入した。窒素置換した後、該耐圧性反応管に通じる加圧ラインを介して、メタノールを圧力が0.5MPaとなるようにポンプを用いて加えた。次いで、耐圧性反応管を250℃に加熱されたサンドバスに投入し加熱した。このとき、反応管の圧力が加熱により15MPa以上にならないように圧力弁で調整した。
得られたポリビニルブチラールを重水素化ジメチルスルホキシドに再溶解し、1H−NMRを測定することにより、ブチラール単位、酢酸ビニル単位、ビニルアルコール単位の比率を求めた。
結果を表1に示した。
還流管を取り付けた容量300mLのセパラブルフラスコにポリ酢酸ビニル5g、n−ブチルアルデヒド15g、硫酸2g及びメタノール80gを攪拌羽で攪拌しながら加え、原料混合物を得た。セパラブルフラスコを40℃に加熱されたウォーターバスに投入した。180分後、セパラブルフラスコをウォーターバスから出し冷却した。冷却後、得られた樹脂溶液を取り出し、真空オーブンにて乾燥した。乾燥により得られた樹脂を、ジメチルスルホキシドに溶解し、水への沈殿を3回行って精製して、ポリビニルブチラールを得た。
得られたポリビニルブチラールについて、実施例1と同様の評価を行った。
表1〜3に記載した配合及び反応条件とした以外は、実施例1と同様にしてポリビニルブチラールを得て、同様の評価を行った。
ポリ酢酸ビニル0.5重量部、n−ブチルアルデヒド1.5重量部、酢酸0.05重量部及びメタノール8.0重量部をビーカーに加え、スターラーを用いて5分間撹拌して原料混合物を得た。
得られた原料混合物5mLを、容積10mLの耐圧性反応管に投入した。窒素置換した後、該耐圧性反応管に通じる加圧ラインを介して、二酸化酸素を圧力が5MPaとなるようにポンプを用いて加えた。次いで、耐圧性反応管を250℃に加熱されたサンドバスに投入し加熱した。このとき、反応管の圧力が加熱により25MPa以上にならないように圧力弁で調整した。
Claims (5)
- ビニルエステル系重合体とアルデヒドとを含有する原料混合物を、100〜400℃、0.5〜100MPaの高温高圧下に、前記原料以外の流体中で反応させてポリビニルアセタールを得ることを特徴とするポリビニルアセタールの製造方法。
- ビニルエステル系重合体は、ポリ酢酸ビニルであることを特徴とする請求項1記載のポリビニルアセタールの製造方法。
- アルデヒドは、ブチルアルデヒドであることを特徴とする請求項1又は2記載のポリビニルアセタールの製造方法。
- 流体は、水、炭素数1〜4のアルコール、二酸化炭素のいずれか1つ又はそれらの混合物であることを特徴とする請求項1、2又は3記載のポリビニルアセタールの製造方法。
- カルボン酸の存在下に反応させることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載のポリビニルアセタールの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009108451A JP2010254865A (ja) | 2009-04-27 | 2009-04-27 | ポリビニルアセタールの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009108451A JP2010254865A (ja) | 2009-04-27 | 2009-04-27 | ポリビニルアセタールの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010254865A true JP2010254865A (ja) | 2010-11-11 |
Family
ID=43316154
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009108451A Pending JP2010254865A (ja) | 2009-04-27 | 2009-04-27 | ポリビニルアセタールの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2010254865A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013047302A (ja) * | 2011-08-29 | 2013-03-07 | Sekisui Chem Co Ltd | ポリビニルアセタール樹脂及びポリビニルアセタール樹脂の製造方法 |
JP2014198765A (ja) * | 2013-03-29 | 2014-10-23 | 積水化学工業株式会社 | ポリビニルアセタール樹脂の製造方法 |
JP2016027179A (ja) * | 2015-11-11 | 2016-02-18 | 積水化学工業株式会社 | ポリビニルアセタール樹脂 |
Citations (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6136303A (ja) * | 1984-07-27 | 1986-02-21 | Nippon Kasei Kk | ホルムアルデヒド水溶液安定化剤の製造法 |
JPH0472304A (ja) * | 1990-07-11 | 1992-03-06 | Kuraray Co Ltd | ビニルアセタール系重合体および製法 |
WO2003033548A1 (en) * | 2001-10-16 | 2003-04-24 | Sekisui Chemical Co., Ltd. | Process for producing modified polymer, apparatus for producing modified polymer, and modified polymer |
JP2005002284A (ja) * | 2003-06-13 | 2005-01-06 | Sekisui Chem Co Ltd | ポリビニルアセタール樹脂の製造方法、ポリビニルブチラール、及び、エステル化されたポリビニルアルコール樹脂の製造方法 |
JP2005002285A (ja) * | 2003-06-13 | 2005-01-06 | Sekisui Chem Co Ltd | ポリビニルアセタール樹脂の製造方法及びポリビニルブチラール樹脂 |
JP2006022160A (ja) * | 2004-07-06 | 2006-01-26 | Sekisui Chem Co Ltd | 変性ポリビニルアルコール |
JP2006028459A (ja) * | 2004-06-17 | 2006-02-02 | Sekisui Chem Co Ltd | エチレン−ビニルアルコール共重合体の製造方法、エチレン−ビニルアルコール共重合体、及び、変性エチレン−ビニルアルコール共重合体の製造方法。 |
WO2007018174A1 (ja) * | 2005-08-09 | 2007-02-15 | Kuraray Co., Ltd. | ポリビニルアセタール樹脂の製造方法 |
WO2008096403A1 (ja) * | 2007-02-02 | 2008-08-14 | Kuraray Co., Ltd. | ポリビニルアセタール樹脂の製造方法 |
JP2010106234A (ja) * | 2008-09-30 | 2010-05-13 | Sekisui Chem Co Ltd | ポリビニルアセタール系樹脂の製造方法 |
-
2009
- 2009-04-27 JP JP2009108451A patent/JP2010254865A/ja active Pending
Patent Citations (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6136303A (ja) * | 1984-07-27 | 1986-02-21 | Nippon Kasei Kk | ホルムアルデヒド水溶液安定化剤の製造法 |
JPH0472304A (ja) * | 1990-07-11 | 1992-03-06 | Kuraray Co Ltd | ビニルアセタール系重合体および製法 |
WO2003033548A1 (en) * | 2001-10-16 | 2003-04-24 | Sekisui Chemical Co., Ltd. | Process for producing modified polymer, apparatus for producing modified polymer, and modified polymer |
JP2005002284A (ja) * | 2003-06-13 | 2005-01-06 | Sekisui Chem Co Ltd | ポリビニルアセタール樹脂の製造方法、ポリビニルブチラール、及び、エステル化されたポリビニルアルコール樹脂の製造方法 |
JP2005002285A (ja) * | 2003-06-13 | 2005-01-06 | Sekisui Chem Co Ltd | ポリビニルアセタール樹脂の製造方法及びポリビニルブチラール樹脂 |
JP2006028459A (ja) * | 2004-06-17 | 2006-02-02 | Sekisui Chem Co Ltd | エチレン−ビニルアルコール共重合体の製造方法、エチレン−ビニルアルコール共重合体、及び、変性エチレン−ビニルアルコール共重合体の製造方法。 |
JP2006022160A (ja) * | 2004-07-06 | 2006-01-26 | Sekisui Chem Co Ltd | 変性ポリビニルアルコール |
WO2007018174A1 (ja) * | 2005-08-09 | 2007-02-15 | Kuraray Co., Ltd. | ポリビニルアセタール樹脂の製造方法 |
WO2008096403A1 (ja) * | 2007-02-02 | 2008-08-14 | Kuraray Co., Ltd. | ポリビニルアセタール樹脂の製造方法 |
JP2010106234A (ja) * | 2008-09-30 | 2010-05-13 | Sekisui Chem Co Ltd | ポリビニルアセタール系樹脂の製造方法 |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013047302A (ja) * | 2011-08-29 | 2013-03-07 | Sekisui Chem Co Ltd | ポリビニルアセタール樹脂及びポリビニルアセタール樹脂の製造方法 |
JP2014198765A (ja) * | 2013-03-29 | 2014-10-23 | 積水化学工業株式会社 | ポリビニルアセタール樹脂の製造方法 |
JP2016027179A (ja) * | 2015-11-11 | 2016-02-18 | 積水化学工業株式会社 | ポリビニルアセタール樹脂 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5060496B2 (ja) | ポリビニルアセタール樹脂の製造方法 | |
JP5054526B2 (ja) | ポリビニルアセタール樹脂の製造方法 | |
KR101106513B1 (ko) | 폴리비닐아세탈 수지의 제조 방법, 폴리비닐부티랄 수지,및 에스테르화된 폴리비닐알코올 수지의 제조 방법 | |
JP4223545B2 (ja) | ビニル化合物の懸濁重合用分散安定剤およびビニル化合物重合体の製造方法 | |
JP5654640B2 (ja) | ポリビニルアセタール系樹脂の製造方法 | |
CN112920293A (zh) | 用于vcm聚合的pvoh分散剂 | |
JP5466566B2 (ja) | ビニルアセタール樹脂の製造方法 | |
JP5926609B2 (ja) | 水溶性ポリビニルアセタールの製造方法及び水溶性ポリビニルアセタール | |
JP2010254865A (ja) | ポリビニルアセタールの製造方法 | |
JP2008504414A (ja) | ポリビニルアセタールの製造方法 | |
JP2011102341A (ja) | ポリビニルアセタールの製造方法 | |
JP4746290B2 (ja) | 変性エチレン−ビニルアルコール共重合体の製造方法 | |
JP4132467B2 (ja) | ビニルアルコール系重合体の製法 | |
JP2005002285A (ja) | ポリビニルアセタール樹脂の製造方法及びポリビニルブチラール樹脂 | |
JP5956816B2 (ja) | ポリビニルアセタール系樹脂の製造方法 | |
JP5623856B2 (ja) | ビニルアセタール樹脂の製造方法 | |
JP2011219670A (ja) | ビニルアセタール樹脂の製造方法 | |
JP5485852B2 (ja) | ビニルアセタール樹脂の製造方法 | |
JP2005029764A (ja) | ビニルアセタール系重合体およびその製造法 | |
JP6340287B2 (ja) | ビニルアルコール系共重合体および成形物 | |
JP6134186B2 (ja) | ポリビニルアセタール樹脂の製造方法 | |
JP5899042B2 (ja) | ポリビニルアセタール系樹脂の製造方法 | |
JP5926602B2 (ja) | ポリビニルアセタール樹脂の製造方法及びポリビニルアセタール樹脂 | |
JP5592687B2 (ja) | ビニルアセタール樹脂の製造方法 | |
JP2011102342A (ja) | ポリビニルアセタールの製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20120207 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130109 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20130425 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130507 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20131029 |