JP5592687B2 - ビニルアセタール樹脂の製造方法 - Google Patents

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本発明は、酸触媒を用いずに、昇温過程でのアルデヒドの熱劣化や副生成物の生成を抑え、生産のスケールアップに際しても温度ムラや分散不良による反応率のばらつきを抑え、短時間で効率的にアセタール化度の高いビニルアセタール樹脂を得ることができるビニルアセタール樹脂の製造方法に関する。
ビニルアセタール樹脂は、合わせガラス用中間膜、金属処理のウォッシュプライマー、各種塗料、接着剤、樹脂加工剤及びセラミックスバインダー等に多目的に用いられており、近年では電子材料へと用途が拡大している。なかでも、ビニルブチラール樹脂は、製膜性、透明性、衝撃エネルギー吸収性、ガラスとの接着性に優れることから、合わせガラス用中間膜等に特に好適に用いられている。
ビニルアセタール樹脂は、通常、特許文献1に開示されているように、ビニルアルコール系樹脂とアルデヒド化合物とを塩酸等の酸触媒の存在下で脱水縮合させて製造される。また、特許文献2には、水溶液中において酸触媒の存在下でポリビニルアルコールとブチルアルデヒドとを一定の攪拌動力で混合するポリビニルブチラールの製造方法が開示されている。
しかしながら、特許文献1、2に開示されているビニルアセタール樹脂の製造方法では、酸触媒を用いるため、特に電子材料用途に用いる場合には、酸を中和する工程が必要であり、更に、樹脂中に残存した触媒のハロゲン化物イオンや、中和に用いたアルカリのイオン等を洗浄し、樹脂中の不純物を取り除く極めて煩雑な工程が必要であった。
一方、塩酸等の酸触媒を用いずにビニルアルコール系樹脂とアルデヒドを反応させると、実用的には70モル%以上のアセタール化度が求められているにもかかわらず、40モル%程度のアセタール化度を有するビニルアセタール樹脂しか得ることができなかった。更に、アセタール化反応を促進させるために高温に加熱すると、樹脂の主鎖が切断したり、昇温過程でアルデヒドによる副反応が起きたり、樹脂が着色してしまうことがあった。
特許文献3には、超臨界流体等の高温高圧流体の触媒作用を利用して、塩酸等の酸触媒を用いずにビニルアルコール系樹脂とアルデヒドを反応させビニルアセタール樹脂を製造する方法が開示されている。しかしながら、特許文献3に開示されている酸触媒の代わりに高温高圧流体を用いる方法では、充分なアセタール化度を有するビニルアセタール樹脂を得ることはできても、樹脂の劣化による着色が生じたり、アルデヒドの変性体等の副生成物が発生したりするといった問題があった。
特開平6−1853号公報 特開平11−349629号公報 WO2003/033548号公報
本発明は、酸触媒を用いずに、昇温過程でのアルデヒドの熱劣化や副生成物の生成を抑え、生産のスケールアップに際しても温度ムラや分散不良による反応率のばらつきを抑え、短時間で効率的にアセタール化度の高いビニルアセタール樹脂を得ることができるビニルアセタール樹脂の製造方法を提供することを目的とする。
本発明1は、ビニルアルコール系樹脂とアルデヒドとを含有する混合液を100〜400℃、0.5〜100MPaの高温高圧流体中でアセタール化反応させることによりビニルアセタール樹脂を製造する方法であって、ビニルアルコール系樹脂を100〜400℃、0.5〜100MPaに加熱、加圧する工程1、アルデヒドを、高温高圧流体と接触させることにより、100〜400℃、0.5〜100MPaに加熱、加圧する工程2、並びに、上記アルデヒドを回分式反応容器に圧入して上記ビニルアルコール系樹脂と混合し、攪拌してアセタール化反応させる工程3を有するビニルアセタール樹脂の製造方法である。
本発明2は、酢酸ビニル系樹脂とアルデヒドとを含有する混合液を100〜400℃、0.5〜100MPaの高温高圧流体中でアセタール化反応させることによりビニルアセタール樹脂を製造する方法であって、酢酸ビニル系樹脂を100〜400℃、0.5〜100MPaに加熱、加圧する工程1、アルデヒドを、高温高圧流体と接触させることにより、100〜400℃、0.5〜100MPaに加熱、加圧する工程2、並びに、上記アルデヒドを回分式反応容器に圧入して上記酢酸ビニル系樹脂と混合し、攪拌してアセタール化反応させる工程3を有するビニルアセタール樹脂の製造方法である。
以下に本発明を詳述する。
本発明者らは、酸触媒の代わりに高温高圧流体を用いたビニルアセタール樹脂の製造方法において、樹脂の劣化による着色が生じたり、アルデヒドの変性体等の副生成物が発生したりする原因が、オートクレーブのような熱伝達効率が悪い反応容器を用いていたために、目的の温度に達するまでの昇温時間が長くかかっていた点であることを見出した。そこで、ビニルアルコール系樹脂又は酢酸ビニル系樹脂とアルデヒドとを含有する混合液を、反応部をライン状にする流通式反応装置を用いて高温高圧流体と接触させることで、急速に昇温しながらアセタール化させ、昇温過程での熱劣化や副生成物の生成を抑え、短時間でアセタール化度の高いビニルアセタール樹脂を製造することができた。
しかしながら、反応部をライン状にする流通式反応装置ではスケールアップに際して反応流体中の温度ムラや攪拌不足といった不具合が起きやすくなってアセタール化反応が妨げられ、アセタール化度のばらつきが生じたり、樹脂詰まりによって生産性が低下したりすることがあった。
そこで、本発明者らは、流通式装置中で高温高圧流体と接触させて昇温、加圧したアルデヒドを、ビニルアルコール系樹脂又は酢酸ビニル系樹脂を仕込んだ高温の回分式反応容器内に圧入して該ビニルアルコール系樹脂又は酢酸ビニル系樹脂とアルデヒドとを混合し、高温高圧流体中で攪拌してアセタール化反応を行うことで、スケールアップに際しても温度ムラや樹脂詰まりが抑えられ、高アセタール化度のビニルアセタール樹脂を効率よく得ることができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明1のビニルアセタール樹脂の製造方法(以下、単に本発明1ともいう)は、ビニルアルコール系樹脂とアルデヒドとを含有する混合液を100〜400℃、0.5〜100MPaの高温高圧流体中でアセタール化反応させることによりビニルアセタール樹脂を製造する方法である。
本発明1は、ビニルアルコール系樹脂を100〜400℃、0.5〜100MPaに加熱、加圧する工程1を有する。
上記ビニルアルコール系樹脂は特に限定されず、例えば、酢酸ビニル系樹脂をアルカリ、酸等によりけん化することにより製造された樹脂等の従来公知のビニルアルコール系樹脂を用いることができる。
上記ビニルアルコール系樹脂は、完全けん化ビニルアルコール系樹脂であってもよく、部分けん化ビニルアルコール系樹脂であってもよい。また、上記ビニルアルコール系樹脂としては、エチレン−ビニルアルコール共重合体、部分けん化エチレン−ビニルアルコール共重合体等、ビニルアルコールと共重合可能なモノマーとビニルアルコールとの共重合体も用いることができる。
上記酢酸ビニル系樹脂は特に限定されず、例えば、酢酸ビニル単独重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。
上記ビニルアルコール系樹脂は、水等の媒体を用い、溶液又は懸濁液の状態で回分式反応容器に仕込むことが好ましい。
上記工程1において、上記ビニルアルコール系樹脂を加熱する温度の下限は100℃、上限は400℃である。上記ビニルアルコール系樹脂を加熱する温度が100℃未満であると、アセタール化反応が不充分となり目的のアセタール化度を得ることが困難となる。上記ビニルアルコール系樹脂を加熱する温度が400℃を超えると、樹脂が激しく劣化して分解してしまう。上記ビニルアルコール系樹脂を加熱する温度の好ましい上限は350℃、より好ましい上限は300℃である。
上記工程1において、上記ビニルアルコール系樹脂を加圧する圧力の下限は0.5MPa、上限は100MPaである。上記ビニルアルコール系樹脂を加圧する圧力が0.5MPa未満であると、アセタール化反応が不充分となり目的のアセタール化度を得ることが困難となる。上記ビニルアルコール系樹脂を加圧する圧力が100MPaを超えると、装置の耐圧性を確保するのが困難となる。上記ビニルアルコール系樹脂を加圧する圧力の好ましい下限は10MPaである。
本発明1は、アルデヒドを、高温高圧流体と接触させることにより、100〜400℃、0.5〜100MPaに加熱、加圧する工程2を有する。
上記アルデヒドは特に限定されず、例えば、炭素数1〜19の直鎖状、分枝状、環状飽和、環状不飽和、芳香族のアルデヒド等が挙げられる。具体的には例えば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオニルアルデヒド、n−ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、tert−ブチルアルデヒド、ベンズアルデヒド、シクロヘキシルアルデヒド等が挙げられる。上記アルデヒドは単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。また、上記アルデヒドは、1以上の水素原子がハロゲン等により置換されたものであってもよい。
上記ビニルアルコール系樹脂に対する上記アルデヒドの配合量は特に限定されないが、好ましい下限は理論反応量の等倍、好ましい上限は理論反応量の30倍である。上記アルデヒドの配合量が理論反応量の等倍未満であると、反応が進まず、得られるビニルアセタール樹脂のアセタール化度が不充分となることがある。上記アルデヒドの配合量が理論反応量の30倍を超えても、それ以上はアセタール化度の向上に寄与せずコストアップにつながるおそれがある。また、上記アルデヒドの配合量が多すぎると、アルデヒド臭が残る場合があり、更に、副生成物を生成する原因にもなる。上記アルデヒドの配合量のより好ましい上限は理論反応量の12倍であり、更に好ましい上限は理論反応量の3倍である。
上記高温高圧流体は特に限定されず、例えば、水、低級アルコール、二酸化炭素、窒素、ヘリウム、アルゴン等が挙げられる。上記高温高圧流体は単独で用いてもよいし、複数を混合流体として用いてもよい。なかでも、水、低級アルコール、二酸化炭素からなる群より選択される少なくとも1種であることが好適である。上記低級アルコールは、炭素数が1〜4であることが好ましく、メタノール又はエタノールであることがより好ましく、メタノールであることが更に好ましい。
上記工程2において上記アルデヒドを昇温する方法としては、上記アルデヒド、及び、上記高温高圧流体を液送ポンプにて別々の耐圧性の反応管ラインに投入し、合流させる方法を用いることができる。
上記工程2において加熱、加圧した上記アルデヒドの温度の下限は100℃、上限は400℃である。上記アルデヒドの温度が100℃未満であると、目的の反応以外の副反応が起きやすくなり、更にアセタール化反応が不充分となり目的のアセタール化度を得られなくなる。上記アルデヒドの温度が400℃を超えると、アルデヒドの変性が起きてしまい、アセタール化反応を妨げる原因となる。上記アルデヒドの温度の好ましい上限は350℃、より好ましい上限は300℃である。
上記工程2において加熱、加圧した上記アルデヒドの圧力の下限は0.5MPa、上限は100MPaである。上記アルデヒドの圧力が0.5MPa未満であると、アセタール化反応が不充分となり目的のアセタール化度を得ることが困難となる。上記アルデヒドの圧力が100MPaを超えると、装置の耐圧性を確保するのが困難となる。上記アルデヒドの圧力の好ましい下限は10MPaである。
本発明1は、上記アルデヒドを回分式反応容器に圧入して上記ビニルアルコール系樹脂と混合し、攪拌してアセタール化反応させる工程3を有する。
上記ビニルアルコール系樹脂と上記アルデヒドとを原料とするアセタール化反応では、反応の進行に伴い、樹脂が不溶化、不均質化して析出する場合がある。このように析出した樹脂では、アセタール化反応に用いられるべき水酸基が樹脂の内部に閉じこめられることから、アセタール化反応の進行が阻害され、常圧反応では40モル%程度のアセタール化度までしか達成できない。しかしながら、本発明1では、高温高圧流体中で攪拌することにより析出樹脂の大きさを小さくでき、更には析出した樹脂の内部にまでアルデヒドを浸入させることができ、常圧では達成できなかった高アセタール化度を達成できる。
上記工程3において、上記アセタール化反応を行う際の回分式反応容器内の温度の下限は100℃、上限は400℃である。上記アセタール化反応を行う際の回分式反応容器内の温度が100℃未満であると、反応が充分に進まず、充分なアセタール化度を有するビニルアセタール樹脂が得られない。上記アセタール化反応を行う際の回分式反応容器内の温度が400℃を超えると、主鎖の切断が起こる等、劣化によるビニルアセタール樹脂の着色等が生じる。上記アセタール化反応を行う際の回分式反応容器内の温度の好ましい上限は350℃、より好ましい上限は300℃である。
上記工程3において、上記アセタール化反応を行う際の回分式反応容器内の圧力の下限は0.5MPa、上限は100MPaである。上記アセタール化反応を行う際の回分式反応容器内の圧力が0.5MPa未満であると、反応が充分に進まず、充分なアセタール化度を有するビニルアセタール樹脂が得られない。上記アセタール化反応を行う際の回分式反応容器内の圧力の好ましい下限は10MPaである。
本発明1のビニルアセタール樹脂の製造方法を用いて製造されるビニルアセタール樹脂の重合度は特に限定されないが、好ましい下限は200、好ましい上限は5000である。上記ビニルアセタール樹脂の重合度が200未満であると、フィルムに成形した際の強度が低下することがある。上記ビニルアセタール樹脂の重合度が5000を超えると、熱溶融粘度が高くなりすぎて成形性が悪くなることがある。上記ビニルアセタール樹脂の重合度のより好ましい下限は300、より好ましい上限は2000である。
本発明2のビニルアセタール樹脂の製造方法(以下、単に本発明2ともいう)は、酢酸ビニル系樹脂とアルデヒドとを含有する混合液を100〜400℃、0.5〜100MPaの高温高圧流体中でアセタール化反応させることによりビニルアセタール樹脂を製造する方法である。
本発明2は、酢酸ビニル系樹脂を100〜400℃、0.5〜100MPaに加熱、加圧する工程1を有する。
上記酢酸ビニル系樹脂は特に限定されず、例えば、酢酸ビニル単独重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。
上記酢酸ビニル系樹脂は、水等の媒体を用い、溶液又は懸濁液の状態で回分式反応容器に仕込むことが好ましい。
上記工程1における上記酢酸ビニル系樹脂を加熱する温度の下限は100℃、上限は400℃である。上記酢酸ビニル系樹脂を加熱する温度が100℃未満であると、アセタール化反応が不充分となり目的のアセタール化度を得ることが困難となる。上記酢酸ビニル系樹脂を加熱する温度が400℃を超えると、樹脂が激しく劣化して分解してしまう。上記酢酸ビニル系樹脂を加熱する温度の好ましい上限は350℃、より好ましい上限は300℃である。
上記工程1における上記酢酸ビニル系樹脂を加圧する圧力の下限は0.5MPa、上限は100MPaである。上記酢酸ビニル系樹脂を加圧する圧力が0.5MPa未満であると、アセタール化反応が不充分となり目的のアセタール化度を得ることが困難となる。上記酢酸ビニル系樹脂を加圧する圧力が100MPaを超えると、装置の耐圧性を確保するのが困難となる。上記酢酸ビニル系樹脂を加圧する圧力の好ましい下限は10MPaである。
本発明2は、アルデヒドを、高温高圧流体と接触させることにより、100〜400℃、0.5〜100MPaに加熱、加圧する工程2を有する。
上記アルデヒドは、本発明1で用いるものと同様であり、説明を省略する。
上記酢酸ビニル系樹脂に対する上記アルデヒドの配合量は特に限定されないが、好ましい下限は理論反応量の等倍、好ましい上限は理論反応量の30倍である。上記アルデヒドの配合量が理論反応量の等倍未満であると、反応が進まず、得られるビニルアセタール樹脂のアセタール化度が不充分となることがある。上記アルデヒドの配合量が理論反応量の30倍を超えても、それ以上はアセタール化度の向上に寄与せずコストアップにつながるおそれがある。また、上記アルデヒドの配合量が多すぎると、アルデヒド臭が残る場合があり、更に、副生成物を生成する原因にもなる。上記アルデヒドの配合量のより好ましい上限は理論反応量の12倍であり、更に好ましい上限は理論反応量の3倍である。
上記高温高圧流体は特に限定されず、例えば、水、低級アルコール、二酸化炭素、窒素、ヘリウム、アルゴン等が挙げられる。上記高温高圧流体は単独で用いてもよいし、複数を混合流体として用いてもよい。なかでも、水、低級アルコール、二酸化炭素からなる群より選択される少なくとも1種であることが好適である。上記低級アルコールは、炭素数が1〜4であることが好ましく、メタノール又はエタノールであることがより好ましく、メタノールであることが更に好ましい。
上記工程2において上記アルデヒドを昇温する方法としては、上記アルデヒド、及び、上記高温高圧流体を液送ポンプにて別々の耐圧性の反応管ラインに投入し、合流させる方法を用いることができる。
上記工程2において加熱、加圧した上記アルデヒドの温度の下限は100℃、上限は400℃である。上記アルデヒドの温度が100℃未満であると、目的の反応以外の副反応が起きやすくなり、更にアセタール化反応が不充分となり目的のアセタール化度を得られなくなる。上記アルデヒドの温度が400℃を超えると、アルデヒドの変性が起きてしまい、アセタール化反応を妨げる原因となる。上記アルデヒドの温度の好ましい上限は350℃、より好ましい上限は300℃である。
上記工程2において加熱、加圧した上記アルデヒドの圧力の下限は0.5MPa、上限は100MPaである。上記アルデヒドの圧力が0.5MPa未満であると、アセタール化反応が不充分となり目的のアセタール化度を得ることが困難となる。上記アルデヒドの圧力が100MPaを超えると、装置の耐圧性を確保するのが困難となる。上記アルデヒドの圧力の好ましい下限は10MPaである。
本発明2は、上記アルデヒドを回分式反応容器に圧入して上記酢酸ビニル系樹脂と混合し、攪拌してアセタール化反応させる工程3を有する。
上記酢酸ビニル系樹脂と上記アルデヒドとを原料とするアセタール化反応では、反応の進行に伴い、樹脂が不溶化、不均質化して析出する場合がある。このように析出した樹脂では、アセタール化反応に用いられるべき水酸基が樹脂の内部に閉じこめられることから、アセタール化反応の進行が阻害され、常圧反応では40モル%程度のアセタール化度までしか達成できない。しかしながら、本発明2では、高温高圧流体中で攪拌することにより析出樹脂の大きさを小さくでき、更には析出した樹脂の内部にまでアルデヒドを浸入させることができ、常圧では達成できなかった高アセタール化度を達成できる。
上記工程3において、上記アセタール化反応を行う際の回分式反応容器内の温度の下限は100℃、上限は400℃である。上記アセタール化反応を行う際の回分式反応容器内の温度が100℃未満であると、反応が充分に進まず、充分なアセタール化度を有するビニルアセタール樹脂が得られない。上記アセタール化反応を行う際の回分式反応容器内の温度が400℃を超えると、主鎖の切断が起こる等、劣化によるビニルアセタール樹脂の着色等が生じる。上記アセタール化反応を行う際の回分式反応容器内の温度の好ましい上限は350℃、より好ましい上限は300℃である。
上記工程3において、上記アセタール化反応を行う際の回分式反応容器内の圧力の下限は0.5MPa、上限は100MPaである。上記アセタール化反応を行う際の回分式反応容器内の圧力が0.5MPa未満であると、反応が充分に進まず、充分なアセタール化度を有するビニルアセタール樹脂が得られない。上記アセタール化反応を行う際の回分式反応容器内の圧力の好ましい下限は10MPaである。
本発明2のビニルアセタール樹脂の製造方法を用いて製造されるビニルアセタール樹脂の重合度は特に限定されないが、好ましい下限は200、好ましい上限は5000である。上記ビニルアセタール樹脂の重合度が200未満であると、フィルムに成形した際の強度が低下することがある。上記ビニルアセタール樹脂の重合度が5000を超えると、熱溶融粘度が高くなりすぎて成形性が悪くなることがある。上記ビニルアセタール樹脂の重合度のより好ましい下限は300、より好ましい上限は2000である。
生産性を向上させるために原料とアルデヒドが混合される反応部の容積をスケールアップすると容器内部の流体の温度にばらつきが発生しやすくなる。また、急速に反応が進行するため急速に樹脂が析出することがある。この場合、反応にムラができて生産性が低下したり、析出した樹脂の大きさが大きくなりすぎて内部まで反応が起こらず目的のアセタール化度を達成できなくなったりするという問題が起こる。スケールアップすればするほど温度ムラや分散不良が起き、原料の濃度を高くすればするほど析出しやすくなって製造効率を上げることができなくなる。回分式反応装置にて攪拌させれば析出物を微粒化させることができ温度ムラや分散不良の問題を解決できるが、通常の回分式反応装置内では急速昇温が出来ないために劣化や副反応が起きてしまう。そこで、図1に示すような、アルデヒドを流通式装置中で高温高圧流体と接触させて急速昇温する機能を備えた回分式反応装置を使用して本発明によるビニルアセタール樹脂の製造を行うことで、スケールアップに際しても温度ムラや析出樹脂の巨大化が抑えられ、高アセタール化度のビニルアセタール樹脂を効率よく得ることができる。
本発明によれば、酸触媒を用いずに、昇温過程でのアルデヒドの熱劣化や副生成物の生成を抑え、生産のスケールアップに際しても温度ムラや分散不良による反応率のばらつきを抑え、短時間で効率的にアセタール化度の高いビニルアセタール樹脂を得ることができるビニルアセタール樹脂の製造方法を提供することができる。
本発明のビニルアセタール樹脂の製造方法に用いる回分式反応装置の一例を示す模式図である。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されない。
(実施例1)
図1に示す回分式反応装置を用いてビニルアセタール樹脂を製造した。
ビニルアルコール樹脂(重合度500)及び水をセパラブルフラスコにて加熱、攪拌して得られた10wt%のビニルアルコール樹脂水溶液をタンクAに投入した。スラリーポンプを用いて、タンクAから、10wt%のビニルアルコール樹脂水溶液70gを、200℃に加熱した容積100ccの耐圧性の回分式反応容器に送り込み、バルブAを閉めた。このとき系内の圧力は1.2MPaとなった。水をタンクBに、ブチルアルデヒドをタンクCに投入し、それぞれ加圧ポンプにて流速20g/分で耐圧性のラインに流し、ブチルアルデヒドを高温水と合流させて200℃に加熱しながら加圧し、圧力が3.5MPaとなったところでバルブBを開放して加熱アルデヒド/水混合液40gを回分式反応容器に送り込み、バルブBを閉めた。回分式反応容器内の圧力は、圧力調整弁で調整して15.5MPaとした。3時間攪拌しながら反応を行った後、回分式反応容器を室温まで冷却し、ポリビニルブチラールを含有する混合液を得た。
(実施例2)
図1に示す回分式反応装置を用いてビニルアセタール樹脂を製造した。
ビニルアルコール樹脂(重合度500)及び水をセパラブルフラスコにて加熱、攪拌して得られた10wt%のビニルアルコール樹脂水溶液をタンクAに投入した。スラリーポンプを用いて、タンクAから、10wt%のビニルアルコール樹脂水溶液70gを、160℃に加熱した容積100ccの耐圧性の回分式反応容器に送り込み、バルブAを閉めた。このとき系内の圧力は1.0MPaとなった。水をタンクBに、ブチルアルデヒドをタンクCに投入し、それぞれ加圧ポンプにて流速20g/分で耐圧性のラインに流し、ブチルアルデヒドを高温水と合流させて200℃に加熱しながら加圧し、圧力が1.5MPaとなったところでバルブBを開放して加熱アルデヒド/水混合液40gを回分式反応容器に送り込み、バルブBを閉めた。回分式反応容器内の圧力は、圧力調整弁で調製して8.0MPaとした。1時間攪拌しながら反応を行った後、反応容器を室温まで冷却し、ポリビニルブチラールを含有する混合液を得た。
(実施例3)
図1に示す回分式反応装置を用いてビニルアセタール樹脂を製造した。
ビニルアルコール樹脂(重合度2000)及び水をセパラブルフラスコにて加熱、攪拌して得られた10wt%のビニルアルコール樹脂水溶液をタンクAに投入した。スラリーポンプを用いて、タンクAから、10wt%のビニルアルコール樹脂水溶液70gを、200℃に加熱した容積100ccの耐圧性の回分式反応容器に送り込み、バルブAを閉めた。このとき系内の圧力は1.5MPaとなった。水をタンクBに、ブチルアルデヒドをタンクCに投入し、それぞれ加圧ポンプにて流速20g/分で耐圧性のラインに流し、ブチルアルデヒドを高温水と合流させて200℃に加熱しながら加圧し、圧力が3.5MPaとなったところでバルブBを開放して加熱アルデヒド/水混合液40gを回分式反応容器に送り込み、バルブBを閉めた。回分式反応容器内の圧力は、圧力調整弁で調整して15.5MPaとした。3時間攪拌しながら反応を行った後、反応容器を室温まで冷却し、ポリビニルブチラールを含有する混合液を得た。
(実施例4)
図1に示す回分式反応装置を用いてビニルアセタール樹脂を製造した。
ビニルアルコール樹脂(重合度2000)及び水をセパラブルフラスコにて加熱、攪拌して得られた10wt%のビニルアルコール樹脂水溶液をタンクAに投入した。スラリーポンプを用いて、タンクAから、10wt%のビニルアルコール樹脂水溶液1400gを、200℃に加熱した容積2000ccの耐圧性の回分式反応容器に送り込み、バルブAを閉めた。このとき系内の圧力は1.5MPaとなった。水をタンクBに、ブチルアルデヒドをタンクCに投入し、それぞれ加圧ポンプにて流速100g/分で耐圧性のラインに流し、ブチルアルデヒドを高温水と合流させて200℃に加熱しながら加圧し、圧力が3.5MPaとなったところでバルブBを開放して加熱アルデヒド/水混合液800gを回分式反応容器に送り込み、バルブBを閉めた。回分式反応容器内の圧力は、圧力調整弁で調整して15.5MPaとした。3時間攪拌しながら反応を行った後、反応容器を室温まで冷却し、ポリビニルブチラールを含有する混合液を得た。
(実施例5)
図1に示す回分式反応装置を用いてビニルアセタール樹脂を製造した。
酢酸ビニル樹脂粉末(重合度2000)及び水をセパラブルフラスコにて攪拌して得られた10wt%の酢酸ビニル樹脂水分散液をタンクAに投入した。スラリーポンプを用いて、タンクAから、10wt%の酢酸ビニル樹脂水分散液70gを、200℃に加熱した容積100ccの耐圧性の回分式反応容器に送り込み、バルブAを閉めた。このとき系内の圧力は1.2MPaとなった。このまま3時間攪拌を行った。水をタンクBに、ブチルアルデヒドをタンクCに投入し、それぞれ加圧ポンプにて流速20g/分で耐圧性のラインに流し、ブチルアルデヒドを高温水と合流させて200℃に加熱しながら加圧し、圧力が3.5MPaとなったところでバルブBを開放して加熱アルデヒド/水混合液40gを回分式反応容器に送り込み、バルブBを閉めた。回分式反応容器内の圧力は、圧力調整弁で調整して15.5MPaとした。3時間攪拌しながら反応を行った後、回分式反応容器を室温まで冷却し、ポリビニルブチラールを含有する混合液を得た。
(比較例1)
ビニルアルコール樹脂(重合度2000)及び水をセパラブルフラスコにて加熱、攪拌して得られた10wt%のビニルアルコール樹脂水溶液70g、並びに、ブチルアルデヒド20gを容積100ccの耐圧性の回分式反応容器に投入し、バルブを閉じて密閉状態としてから200℃に加熱した。反応容器内の温度は30分で200℃に到達し、圧力は8.0MPaとなった。3時間攪拌しながら反応を行った後、反応容器を室温まで冷却し、ポリビニルブチラールを含有する混合液を得た。
(比較例2)
酢酸ビニル樹脂(重合度2000)及び水をセパラブルフラスコにて攪拌して得られた10wt%の酢酸ビニル樹脂水分散液70g、並びに、ブチルアルデヒド20gを容積100ccの耐圧性の回分式反応容器に投入し、バルブを閉じて密閉状態としてから200℃に加熱した。反応容器内の温度は30分で200℃に到達し、圧力は8.0MPaとなった。3時間攪拌しながら反応を行った後、反応容器を室温まで冷却し、ポリビニルブチラールを含有する混合液を得た。
(比較例3)
連続式反応装置を用いてビニルアセタール樹脂を製造した。
10wt%のビニルアルコール樹脂(重合度2000)水溶液77g、及び、ブチルアルデヒド22gをセパラブルフラスコにて攪拌し得られた混合物を加圧フィーダーへ投入した。得られた混合物をフィーダーにて、加熱用流体である水を加圧ポンプにて流通式反応装置に送り込み、水の温度を250℃、反応部温度を200℃、系の圧力を8.5MPaとする条件で反応実験を行った。流通ラインの圧力は圧力調整弁で調整した。このとき合流部から反応部出口までの容積は100mlとし、反応部内部にはスタティックミキサーを設置した。原料を反応部に送り込む流量を0.45g/分、水を反応部に送り込む流量を0.1g/分とし反応処理時間が3時間となるようにし、ポリビニルブチラールを含有する混合液を得た。
(比較例4)
図1に示す回分式反応装置を用いてビニルアセタール樹脂を製造した。
ビニルアルコール樹脂(重合度500)及び水をセパラブルフラスコにて加熱、攪拌して得られた10wt%のビニルアルコール樹脂水溶液をタンクAに投入した。スラリーポンプを用いて、タンクAから、10wt%のビニルアルコール樹脂水溶液70gを、90℃に加熱した容積100ccの耐圧性の回分式反応容器に送り込み、バルブAを閉めた。このとき系内の圧力は0.1MPaとなった。水をタンクBに、ブチルアルデヒドをタンクCに投入し、それぞれ加圧ポンプにて流速20g/分で耐圧性のラインに流し、ブチルアルデヒドを高温水と合流させて90℃に加熱しながら加圧し、圧力が3.5MPaとなったところでバルブBを開放して加熱アルデヒド/水混合液40gを回分式反応容器に送り込み、バルブBを閉めた。回分式反応容器内の圧力は、圧力調整弁で調整して15.5MPaとした。3時間攪拌しながら反応を行った後、回分式反応容器を室温まで冷却し、ポリビニルブチラールを含有する混合液を得た。
(比較例5)
図1に示す回分式反応装置を用いてビニルアセタール樹脂を製造した。
ビニルアルコール樹脂(重合度500)及び水をセパラブルフラスコにて加熱、攪拌して得られた10wt%のビニルアルコール樹脂水溶液をタンクAに投入した。スラリーポンプを用いて、タンクAから、10wt%のビニルアルコール樹脂水溶液70gを410℃に加熱した容積100ccの耐圧性の回分式反応容器に送り込み、バルブAを閉めた。このとき系内の圧力は急激に上昇したので圧力調整弁で15.5MPaとした。水をタンクBに、ブチルアルデヒドをタンクCに投入し、それぞれ加圧ポンプにて流速20g/分で耐圧性のラインに流し、ブチルアルデヒドを高温水と合流させて400℃に加熱しながら加圧し、圧力が16.5MPaとなったところでバルブBを開放して加熱アルデヒド/水混合液40gを回分式反応容器に送り込み、バルブBを閉めた。回分式反応容器内の圧力は、圧力調整弁で調整して15.5MPaとした。3時間攪拌しながら反応を行った後、回分式反応容器を室温まで冷却し、ポリビニルブチラールを含有する混合液を得た。
(比較例6)
図1に示す回分式反応装置を用いてビニルアセタール樹脂を製造した。
ビニルアルコール樹脂(重合度500)及び水をセパラブルフラスコにて加熱、攪拌して得られた10wt%のビニルアルコール樹脂水溶液をタンクAに投入した。スラリーポンプを用いて、タンクAから、10wt%のビニルアルコール樹脂水溶液70gを、120℃に加熱した容積100ccの耐圧性の回分式反応容器に送り込み、バルブAを閉めた。このとき系内の圧力は0.2MPaとなった。水をタンクBに、ブチルアルデヒドをタンクCに投入し、それぞれ加圧ポンプにて流速20g/分で耐圧性のラインに流し、ブチルアルデヒドを高温水と合流させて200℃に加熱しながら加圧し、圧力が3.5MPaとなったところでバルブBを開放して加熱アルデヒド/水混合液40gを回分式反応容器に送り込み、バルブBを閉めた。回分式反応容器内の圧力は、圧力調整弁で調整して0.2MPaとした。3時間攪拌しながら反応を行った後、回分式反応容器を室温まで冷却し、ポリビニルブチラールを含有する混合液を得た。
(比較例7)
図1に示す回分式反応装置を用いてビニルアセタール樹脂を製造した。
酢酸ビニル樹脂粉末(重合度2000)及び水をセパラブルフラスコにて攪拌して得られた10wt%の酢酸ビニル樹脂水分散液をタンクAに投入した。スラリーポンプを用いて、タンクAから、10wt%の酢酸ビニル樹脂水分散液70gを、90℃に加熱した容積100ccの耐圧性の回分式反応容器に送り込み、バルブAを閉めた。このとき系内の圧力は0.1MPaとなった。このまま3時間攪拌を行った。水をタンクBに、ブチルアルデヒドをタンクCに投入し、それぞれ加圧ポンプにて流速20g/分で耐圧性のラインに流し、ブチルアルデヒドを高温水と合流させて90℃に加熱しながら加圧し、圧力が3.5MPaとなったところでバルブBを開放して加熱アルデヒド/水混合液40gを回分式反応容器に送り込み、バルブBを閉めた。回分式反応容器内の圧力は、圧力調整弁で調整して15.5MPaとした。3時間攪拌しながら反応を行った後、回分式反応容器を室温まで冷却し、ポリビニルブチラールを含有する混合液を得た。
<評価>
実施例及び比較例で製造したポリビニルブチラール又はポリビニルブチラールを含有する混合液について、以下の評価を行った。結果を表1に示した。
(1)ブチラール化度
実施例及び比較例で得られたポリビニルブチラールを含有する混合液にはポリビニルブチラール片が数個分散していた。その樹脂片を5個採取し、それぞれをジメチルスルホキシドに溶解し、水への沈殿を3回行ってから充分乾燥した後、重水素化ジメチルスルホキシドに再溶解し、H−NMR測定によりブチラール化度を測定した。
(2)着色性
実施例及び比較例で得られたポリビニルブチラールを含有する混合液を取り出し、ポリビニルブチラールの着色を目視にて評価した。白色である場合を「○」、黄又は茶色に着色している場合を「×」として評価した。
Figure 0005592687
本発明によれば、酸触媒を用いずに、昇温過程でのアルデヒドの熱劣化や副生成物の生成を抑え、生産のスケールアップに際しても温度ムラや分散不良による反応率のばらつきを抑え、短時間で効率的にアセタール化度の高いビニルアセタール樹脂を得ることができるビニルアセタール樹脂の製造方法を得ることができる。
1 原料タンクA
2 原料タンクB
3 原料タンクC
4 反応容器
5 バルブA
6 バルブB
7 流体加熱ヒーター
8 反応部加熱ヒーター
9 スラリーポンプ
10 高圧液送ポンプ
11 メッシュ
12 反応部攪拌機
13 圧力調整弁

Claims (3)

  1. ビニルアルコール系樹脂とアルデヒドとを含有する混合液を100〜400℃、0.5〜100MPaの高温高圧流体中でアセタール化反応させることによりビニルアセタール樹脂を製造する方法であって、
    ビニルアルコール系樹脂を100〜400℃、0.5〜100MPaに加熱、加圧する工程1、
    アルデヒドを高温高圧流体と接触させることにより、又は、アルデヒドを高温高圧流体と接触させ更に加熱及び加圧することにより、100〜400℃、0.5〜100MPaに加熱、加圧する工程2、並びに、
    前記アルデヒドを、前記ビニルアルコール系樹脂を仕込んだ回分式反応容器に圧入して前記ビニルアルコール系樹脂と混合し、攪拌してアセタール化反応させる工程3を有する
    ことを特徴とするビニルアセタール樹脂の製造方法。
  2. 酢酸ビニル系樹脂とアルデヒドとを含有する混合液を100〜400℃、0.5〜100MPaの高温高圧流体中でアセタール化反応させることによりビニルアセタール樹脂を製造する方法であって、
    酢酸ビニル系樹脂を100〜400℃、0.5〜100MPaに加熱、加圧する工程1、
    アルデヒドを高温高圧流体と接触させることにより、又は、アルデヒドを高温高圧流体と接触させ更に加熱及び加圧することにより、100〜400℃、0.5〜100MPaに加熱、加圧する工程2、並びに、
    前記アルデヒドを、前記酢酸ビニル系樹脂を仕込んだ回分式反応容器に圧入して前記酢酸ビニル系樹脂と混合し、攪拌してアセタール化反応させる工程3を有する
    ことを特徴とするビニルアセタール樹脂の製造方法。
  3. 高温高圧流体は、水、低級アルコール、二酸化炭素からなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1又は2記載のビニルアセタール樹脂の製造方法。
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