JP2010248482A - 繊維強化プロピレン系樹脂組成物 - Google Patents
繊維強化プロピレン系樹脂組成物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2010248482A JP2010248482A JP2010050347A JP2010050347A JP2010248482A JP 2010248482 A JP2010248482 A JP 2010248482A JP 2010050347 A JP2010050347 A JP 2010050347A JP 2010050347 A JP2010050347 A JP 2010050347A JP 2010248482 A JP2010248482 A JP 2010248482A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fiber
- propylene
- resin composition
- resin
- component
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Reinforced Plastic Materials (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
【解決手段】少なくとも下記成分(A)〜(C)を有してなる繊維強化プロピレン系樹脂組成物であり、下記成分(B)のSP値が6.5〜9であり、かつ下記成分(a)のSP値よりも低いことを特徴とする繊維強化プロピレン系樹脂組成物。
(A)(a)多官能化合物によりサイジング処理された(b)強化繊維 1〜75質量%
(B)テルペン系樹脂 0.01〜20質量%
(C)プロピレン系樹脂 5〜98.98質量%
【選択図】なし
Description
(A)(a)多官能化合物によりサイジング処理された(b)強化繊維 1〜75質量%
(B)テルペン系樹脂 0.01〜20質量%
(C)プロピレン系樹脂 5〜98.98質量%
(2)前記成分(B)がα−ピネン、β−ピネン、ジペンテン、d−リモネンから選択されるいずれか1つを用いて重合された重合体からなる樹脂である、(1)に記載の繊維強化プロピレン系樹脂組成物。
(a)/(B)/(C−1)=0.001〜0.5/1/0.01〜50。
また、(B)テルペン系樹脂のSP値は(a)多官能化合物のSP値よりも低いことを必要とする。(B)テルペン系樹脂のSP値が多官能化合物のSP値よりも高い場合には、(B)テルペン系樹脂のSP値が(C)プロピレン系樹脂のSP値よりも(a)多官能化合物のSP値に近くなり、(b)強化繊維表面に付与した(a)多官能化合物が(B)テルペン系樹脂と置き換わるために、界面接着性を向上できない。
(B)テルペン系樹脂をゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)にて測定した。GPCカラムにはポリスチレン架橋ゲルを充填したものを用いた。溶媒にクロロホルムを用い、150℃にて測定した。分子量は標準ポリスチレン換算にて算出した。
(B)テルペン系樹脂を粘弾性測定器にて溶融粘度測定した。40mmのパラレルプレートを用い、0.5Hzにて、190℃における測定した。
(B)テルペン系樹脂を示差熱走査熱量測定(DSC)にて測定した。アルミニウムサンプルパンを用いて、40℃/min昇温にて測定した。
繊維強化プロピレン系樹脂組成物を用いて得られた80mm×80mm成形品を10個目視で観察し、以下の基準で判定を行い、○、△を合格とした。
△:繊維未分散はないが、表面光沢が少ない
×:繊維未分散がある。
ASTM D790(1997)に準拠し、3点曲げ試験冶具(圧子10mm、支点10mm)を用いて支持スパンを100mmに設定し、クロスヘッド速度5.3mm/分の試験条件にて曲げ強度および曲げ弾性率を測定した。試験機として、“インストロン(登録商標)”万能試験機4201型(インストロン社製)を用いた。
B:100MPa以上120MPa未満
C:80MPa以上100MPa未満
D:80MPa未満。
ASTM D256(1993)に準拠し、モールドノッチ付きアイゾット衝撃試験を行った。用いた試験片の厚みは3.2mm、試験片の水分率0.1質量%以下において、アイゾット衝撃強度(J/m)を測定した。
B:180J/m以上210J/m未満
C:150J/m以上180J/m未満
D:150J/m未満。
上記(6)のアイゾッド衝撃試験後の破断サンプルの破断面をSEM(走査型電子顕微鏡)にて観察し、強化繊維表面に樹脂成分の付着があるか否かを、任意の強化繊維を5本選択し、目視判定にておこなった。また判定は以下の基準でおこない、A〜Bを合格とした。
B:強化繊維表面の50%以上90%未満の領域に樹脂の付着が認められる
C:強化繊維表面に樹脂の付着が認められるのが50%未満である。
樹脂組成物を粉砕し、クロロホルム中で数時間攪拌することで溶解する成分を抽出することができ、さらに、抽出した成分をカラムクロマトグラフィーにて、各成分を単離することができるので、これを用いる。単離した成分は、IR、NMR、および元素分析によって化学構造を分析することができる。一方、クロロホルム不溶成分は、IR測定、元素分析することで、用いた樹脂の種類やカルボン酸基の定量等が評価できる。さらに、不溶成分は酸素雰囲気下500℃×2時間程度加熱することで、無機成分量が測定できるので、これを用いる。
SP値は、化合物の分子式から、下記に示す式を用いて算出した。
ここでEcohは凝集エネルギー密度のことであり、Vは分子のモル容積である。いずれも値も官能基に依存する定数として、Fedorsが提案しており、そのまま採用した。
ポリアクリロニトリルを主成分とする共重合体から紡糸、焼成処理、表面酸化処理を行い、総単糸数24,000本の連続炭素繊維を得た。この連続炭素繊維の特性は次に示す通りであった。
単位長さ当たりの質量:1.6g/m
比重:1.8
表面酸素濃度比 [O/C]:0.06
引張強度:4600MPa
引張弾性率:220GPa。
ポリアクリロニトリルを主成分とする共重合体から紡糸、焼成処理、表面酸化処理を行い、総単糸数24,000本の連続炭素繊維を得た。この連続炭素繊維の特性は次に示す通りであった。
単位長さ当たりの質量:1.6g/m
比重:1.8
表面酸素濃度比 [O/C]:0.12
引張強度:4600MPa
引張弾性率:220GPa。
(a)多官能性化合物を2質量%になるように水に溶解、または分散させたサイジング剤母液を調整し、浸漬法により(b)強化繊維にサイジング剤を付与し、230℃で乾燥を行った。付着量は1.0質量%であった。
(c−1)プロピレン単独重合体(プライムポリマー(株)製プライムポリプロJ105G樹脂) 99.6質量部、無水マレイン酸 0.4質量部、および重合開始剤としてパーヘキシ25B(日本油脂(株)製)0.4質量部を混合し、加熱温度160℃、2時間で変性を行って、(c−2)酸変性ポリプロピレン樹脂(Mw=40万、酸含有量=0.08ミリモル当量)を得た。
プロピレン樹脂に(c−3)ブロックポリプロピレン(プライムポリマー(株)製プライムポリプロJ704UG樹脂)を用いた以外は、参考例4と同様にして、(c−4)酸変性ポリプロピレン樹脂(Mw=35万、酸含有量=0.05ミリモル当量)を得た。
(c−1)プロピレン単独重合体(プライムポリマー(株)製プライムポリプロJ105G樹脂) 99質量部、重合開始剤としてパーヘキシ25B(日本油脂(株)製)1質量部を混合し、加熱温度160℃、2時間で反応を行って、(c−5)ポリプロピレン樹脂(Mw=10万)得た。
(a)多官能化合物として、(a−1)グリセロールトリグリシジルエーテルを用いて、参考例1、参考例3から得られた連続炭素繊維束を、カートリッジカッターにて1/4インチにカットした。次に日本製鋼所(株)TEX−30α型2軸押出機(スクリュー直径30mm、L/D=32)を使用し、(B)テルペン系樹脂として(b−1)テルペン樹脂(ヤスハラケミカル(株)製YSレジンPX1250樹脂:主成分としてα−ピネン、β−ピネンを用いて重合された重合体からなる樹脂)と、(C)ポリプロピレン樹脂として(c−1)(プライムポリマー(株)製プライムポリプロJ105G樹脂)をメインホッパーから供給し、次いで、その下流のサイドホッパーから上記でカットした炭素繊維束を供給し、バレル温度220℃、回転数150rpmで十分混練し、さらに下流の真空ベントより脱気を行った。供給は、重量フィーダーにより炭素繊維のみの含有率が20質量%になるように調整した。溶融樹脂をダイス口(直径5mm)から吐出し、得られたストランドを冷却後、カッターで切断してペレット状の成形材料とした。
(B)テルペン系樹脂を2.8質量%と、(C)ポリプロピレン系樹脂に、(c−1)プロピレン系単独重合体(プライムポリマー(株)製プライムポリプロJ105G樹脂)50質量%と、参考例4で作製した(c−2)酸変性プロピレン系樹脂50質量%とからなる樹脂を77質量%用いた以外は実施例1と同様にしてペレットを得、成形評価をおこなった。特性評価結果はまとめて表1に記載した。
(B)テルペン系樹脂を4.8質量%とし、(C)プロピレン系樹脂を75質量%用いたこと以外は、実施例2と同様にしてペレットを得、成形評価をおこなった。特性評価結果はまとめて表1に記載した。
(B)テルペン系樹脂を9.8質量%とし、(C)プロピレン系樹脂を70質量%用いたこと以外は、実施例2と同様にしてペレットを得、成形評価をおこなった。特性評価結果はまとめて表1に記載した。
(B)テルペン系樹脂を(b−2)水添テルペン樹脂(ヤスハラケミカル(株)製クリアロンP−105樹脂:主成分としてd−リモネンを用いて重合された重合体を水素添加反応された重合体からなる樹脂)を用いたこと以外は、実施例3と同様にしてペレットを得、成形評価をおこなった。特性評価結果はまとめて表1に記載した。
(a)多官能化合物を(a−2)ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン(株)製jER828)を用いたこと以外は、実施例3と同様にしてペレットを得、成形評価をおこなった。特性評価結果はまとめて表1に記載した。
(a)多官能化合物を(a−3)酸変性ポリプロピレン(丸芳化学(株)製酸変性ポリプロピレンエマルジョン)を用いたこと以外は、実施例3と同様にしてペレットを得、成形評価をおこなった。特性評価結果はまとめて表1に記載した。
(b)強化繊維を参考例2から得られた炭素繊維を用いたこと以外は、実施例3と同様にしてペレットを得、成形評価をおこなった。特性評価結果はまとめて表1に記載した。
(D)エラストマーとして、(d−1)エチレン−α−オレフィン共重合体(住友化学(株)製CX5505)を10質量%用い、(C)プロピレン系樹脂を65質量%用いたこと以外は実施例3と同様にしてペレットを得、成形評価をおこなった。特性評価結果はまとめて表1に記載した。
(D)エラストマーとして、(d−2)スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレン共重合体(旭化成工業(株)製タフテックH1052)を10質量%用い、(C)プロピレン系樹脂を65質量%用いたこと以外は実施例3と同様にしてペレットを得、成形評価をおこなった。特性評価結果はまとめて表1に記載した。
(b)強化繊維として、ガラス繊維(日東紡績(株)製240TEX)を用いたこと以外は、実施例3と同様にして、ペレットを得、成形評価をおこなった。特性評価はまとめて表1に記載した。
(a)多官能化合物を0.05質量%、炭素繊維1を5質量%、(b−1)テルペン系樹脂を0.95質量%とし、(C)ポリプロピレン系樹脂に、(c−1)プロピレン系単独重合体(プライムポリマー(株)製プライムポリプロJ105G樹脂)95質量%と、参考例4で作製した(c−2)酸変性プロピレン系樹脂5質量%とからなる樹脂を94質量%用いたこと以外は、実施例2と同様にして、ペレットを得、成形評価をおこなった。特性評価はまとめて表3に記載した。
(a)多官能化合物を0.1質量%、炭素繊維1を10質量%、(b−2)水添テルペン系樹脂を2.4質量%とし、(C)ポリプロピレン系樹脂に、(c−1)プロピレン系単独重合体(プライムポリマー(株)製プライムポリプロJ105G樹脂)95質量%と、参考例4で作製した(c−2)酸変性プロピレン系樹脂5質量%とからなる樹脂を87.5質量%用いたこと以外は、実施例5と同様にして、ペレットを得、成形評価をおこなった。特性評価はまとめて表3に記載した。
(a)多官能化合物を0.3質量%、炭素繊維1を30質量%、(b−2)水添テルペン系樹脂を7.2質量%とし、(C)ポリプロピレン系樹脂に、(c−1)プロピレン系単独重合体(プライムポリマー(株)製プライムポリプロJ105G樹脂)70質量%と、参考例4で作製した(c−2)酸変性プロピレン系樹脂30質量%とからなる樹脂を62.5質量%用いたこと以外は、実施例5と同様にして、ペレットを得、成形評価をおこなった。特性評価はまとめて表3に記載した。
(a)多官能化合物を0.4質量%、炭素繊維1を40質量%、(b−1)テルペン系樹脂を9.6質量%とし、(C)ポリプロピレン系樹脂に、(c−1)プロピレン系単独重合体(プライムポリマー(株)製プライムポリプロJ105G樹脂)70質量%と、参考例4で作製した(c−2)酸変性プロピレン系樹脂30質量%とからなる樹脂を50質量%用いたこと以外は、実施例2と同様にして、ペレットを得、成形評価をおこなった。特性評価はまとめて表3に記載した。
(C)ポリプロピレン系樹脂に、(c−1)プロピレン系単独重合体(プライムポリマー(株)製プライムポリプロJ105G樹脂)90質量%と、参考例4で作製した(c−2)酸変性プロピレン系樹脂10質量%とからなる樹脂を用いたこと以外は、実施例5と同様にして、ペレットを得、成形評価をおこなった。特性評価はまとめて表3に記載した。
(C)ポリプロピレン系樹脂に、(c−1)プロピレン系単独重合体(プライムポリマー(株)製プライムポリプロJ105G樹脂)90質量%と、参考例5で作製した(c−4)酸変性プロピレン系樹脂10質量%とからなる樹脂を用いたこと以外は、実施例16と同様にして、ペレットを得、成形評価をおこなった。特性評価はまとめて表3に記載した。
(C)ポリプロピレン系樹脂に、(c−3)ブロックポリプロピレン(プライムポリマー(株)製プライムポリプロJ704UG樹脂)90質量%と、参考例4で作製した(c−2)酸変性プロピレン系樹脂10質量%とからなる樹脂を用いたこと以外は、実施例16と同様にして、ペレットを得、成形評価をおこなった。特性評価はまとめて表3に記載した。
(C)ポリプロピレン系樹脂に、(c−3)ブロックポリプロピレン(プライムポリマー(株)製プライムポリプロJ704UG樹脂)90質量%と、参考例5で作製した(c−4)酸変性プロピレン系樹脂10質量%とからなる樹脂を用いたこと以外は、実施例16と同様にして、ペレットを得、成形評価をおこなった。特性評価はまとめて表3に記載した。
(C)ポリプロピレン系樹脂に、(c−1)プロピレン系単独重合体(プライムポリマー(株)製プライムポリプロJ105G樹脂)45質量%と、参考例6で作製した(c−5)プロピレン系樹脂45質量%と、参考例4で作成した(c−2)酸変性ポリプロピレン系樹脂10質量%からなる樹脂を用いたこと以外は、実施例16と同様にして、ペレットを得、成形評価をおこなった。特性評価はまとめて表3に記載した。
(C)ポリプロピレン系樹脂に、参考例6で作製した(c−5)プロピレン系樹脂90質量%と、参考例4で作成した(c−2)酸変性ポリプロピレン系樹脂10質量%からなる樹脂を用いたこと以外は、実施例16と同様にして、ペレットを得、成形評価をおこなった。特性評価はまとめて表3に記載した。
(B)テルペン系樹脂を(b−4)水添テルペン樹脂(ヤスハラケミカル(株)製クリアロンP−85樹脂:主成分としてd−リモネンを用いて重合された重合体を水素添加反応された重合体からなる樹脂)を用いたこと以外は、実施例16と同様にしてペレットを得、成形評価をおこなった。特性評価結果はまとめて表3に記載した。
(B)テルペン系樹脂を(b−5)水添テルペン樹脂(ヤスハラケミカル(株)製クリアロンP−125樹脂:主成分としてd−リモネンを用いて重合された重合体を水素添加反応された重合体からなる樹脂)を用いたこと以外は、実施例16と同様にしてペレットを得、成形評価をおこなった。特性評価結果はまとめて表3に記載した。
(B)テルペン系樹脂を(b−6)水添テルペン樹脂(ヤスハラケミカル(株)製クリアロンP−150樹脂:主成分としてd−リモネンを用いて重合された重合体を水素添加反応された重合体からなる樹脂)を用いたこと以外は、実施例16と同様にしてペレットを得、成形評価をおこなった。特性評価結果はまとめて表3に記載した。
(a)多官能化合物を1.2質量%付着させた炭素繊維を用いたこと以外は、実施例16と同様にして、ペレットを得、成形評価をおこなった。特性評価はまとめて表3に記載した。
(a)多官能化合物を(a−4)ポリグリセロールポリグリシジルエーテル(ナガセケムテックス(株)製デナコールEX−521)を用いたこと以外は、実施例16と同様にしてペレットを得、成形評価をおこなった。特性評価結果はまとめて表3に記載した。
参考例1で得られた連続炭素繊維束にサイジング剤を付着させずにそのまま評価に供し、20質量%用いた。なお、(C)ポリプロピレン系樹脂には、実施例1と同様、(c−1)プロピレン単独重合体(プライムポリマー(株)製プライムポリプロJ105G樹脂)を80質量%用いた。ペレット作製時に炭素繊維が毛羽立ち、成形性も不十分であった。
(B)テルペン系樹脂を添加せず、(C)プロピレン系樹脂を79.8質量%用いたこと以外は、実施例6と同様にしてペレットを得、成形評価をおこなった。特性評価結果はまとめて表2に記載した。
(B)テルペン系樹脂の代わりに、溶融時にテルペン系樹脂と同程度の粘度である(e−1)フェノールノボラック樹脂(大日本インキ(株)TD−2131)を4.8質量%用い、(C)プロピレン系樹脂を75質量%用いたこと以外は、比較例2と同様にしてペレットを得、成形評価をおこなった。特性評価結果はまとめて表2に記載した。
Claims (20)
- 少なくとも下記成分(A)〜(C)を有してなる繊維強化プロピレン系樹脂組成物であり、下記成分(B)のSP値が6.5〜9.5であり、かつ下記成分(a)のSP値よりも低いことを特徴とする繊維強化プロピレン系樹脂組成物。
(A)(a)多官能化合物によりサイジング処理された(b)強化繊維 1〜75質量%
(B)テルペン系樹脂 0.01〜20質量%
(C)プロピレン系樹脂 5〜98.98質量% - 前記成分(B)がα−ピネン、β−ピネン、ジペンテン、d−リモネンから選択されるいずれか1つを用いて重合された重合体からなる樹脂である、請求項1記載の繊維強化プロピレン系樹脂組成物。
- 前記成分(B)が水素添加反応された重合体からなる樹脂である、請求項1または2に記載の繊維強化プロピレン系樹脂組成物。
- 前記成分(B)のガラス転移温度が30〜100℃である、請求項1〜3いずれかに記載の繊維強化プロピレン系樹脂組成物。
- 前記成分(B)の数平均分子量が500〜5000である、請求項1〜4いずれかに記載の繊維強化プロピレン系樹脂組成物。
- 前記成分(B)の190℃における溶融粘度が、0.05〜1Pa・sである、請求項1〜5いずれかに記載の繊維強化プロピレン系樹脂組成物。
- 前記成分(a)が3官能以上である、請求項1〜6いずれかに記載の繊維強化プロピレン系樹脂組成物。
- 前記成分(a)が多官能性エポキシ樹脂、酸変性ポリプロピレン、酸変性ポリプロピレンの中和物から選択される少なくとも1種である、請求項7に記載の繊維強化プロピレン系樹脂組成物。
- 前記成分(a)が脂肪族エポキシ樹脂である、請求項8に記載の繊維強化プロピレン系樹脂組成物。
- 前記成分(a)が、グリセロールポリグリシジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールグリシジルエーテル類、ポリプロピレングリコールグリシジルエーテル類から選ばれる少なくとも1種である、請求項9に記載の繊維強化プロピレン系樹脂組成物。
- 前記成分(C)が、重合体鎖にカルボン酸および/またはその塩の基を有するポリプロピレン系樹脂を含んでいる、請求項1〜10いずれかに記載の繊維強化プロピレン系樹脂組成物。
- 前記成分(C)が、プロピレンの単独重合体を含んでいる、請求項1〜11いずれかに記載の繊維強化プロピレン系樹脂組成物。
- 前記成分(C)が、カルボン酸および/またはその塩の基を有する、ブロックおよび/またはランダムプロピレンを含んでいる、請求項11に記載の繊維強化プロピレン系樹脂組成物。
- 前記成分(C)が、(C−1)カルボン酸および/またはその塩の基を有しているプロピレン系樹脂と、(C−2)カルボン酸および/またはその塩の基を有しないプロピレン系樹脂との混合物であり、前記成分(a)、(B)、(C−1)の質量比が下記範囲内である、請求項11〜13いずれかに記載の繊維強化プロピレン系樹脂組成物。
(a)/(B)/(C−1)=0.001〜0.5/1/0.05〜50 - 前記成分(A)〜(C)に加えて、成分(D)として、エラストマーを0.01〜30質量%有している、請求項1〜14いずれかに記載の繊維強化プロピレン系樹脂組成物。
- 前記成分(D)がオレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー、ウレタン系エラストマー、エステル系エラストマー、アミド系エラストマーから選択される選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項15に記載の繊維強化プロピレン系樹脂組成物。
- 前記成分(D)のSP値が6.5〜9.5である、請求項15または16に記載の繊維強化プロピレン系樹脂組成物。
- 前記成分(D)がエチレン−α−オレフィン共重合体である、請求項17に記載の繊維強化プロピレン系樹脂組成物。
- 前記成分(b)が炭素繊維である、請求項1〜18いずれかに記載の繊維強化プロピレン系樹脂組成物。
- 前記炭素繊維のX線光電子分光法(ESCA)で測定される表面酸素濃度比(O/C)が0.05〜0.5である、請求項19に記載の繊維強化プロピレン系樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010050347A JP5434692B2 (ja) | 2009-03-26 | 2010-03-08 | 繊維強化プロピレン系樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009075886 | 2009-03-26 | ||
JP2009075886 | 2009-03-26 | ||
JP2010050347A JP5434692B2 (ja) | 2009-03-26 | 2010-03-08 | 繊維強化プロピレン系樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010248482A true JP2010248482A (ja) | 2010-11-04 |
JP5434692B2 JP5434692B2 (ja) | 2014-03-05 |
Family
ID=43311163
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010050347A Active JP5434692B2 (ja) | 2009-03-26 | 2010-03-08 | 繊維強化プロピレン系樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5434692B2 (ja) |
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013108811A1 (ja) | 2012-01-20 | 2013-07-25 | 東レ株式会社 | 繊維強化ポリプロピレン樹脂組成物、成形材料ならびにプリプレグ |
JP2013166924A (ja) * | 2012-01-20 | 2013-08-29 | Toray Ind Inc | プリプレグ |
JP2013166922A (ja) * | 2012-01-20 | 2013-08-29 | Toray Ind Inc | 成形材料 |
JP2013166923A (ja) * | 2012-01-20 | 2013-08-29 | Toray Ind Inc | プリプレグ |
JP2013166921A (ja) * | 2012-01-20 | 2013-08-29 | Toray Ind Inc | 繊維強化ポリプロピレン系樹脂組成物 |
JP2014051587A (ja) * | 2012-09-07 | 2014-03-20 | Daicel Polymer Ltd | 熱可塑性樹脂組成物 |
WO2014196133A1 (ja) * | 2013-06-07 | 2014-12-11 | マツダ株式会社 | 熱可塑性樹脂成形品及び熱可塑性樹脂成形品の製造方法 |
JP2018159015A (ja) * | 2017-03-23 | 2018-10-11 | 新日鉄住金化学株式会社 | 炭素繊維強化樹脂組成物及び成形物 |
JP2019099987A (ja) * | 2017-11-29 | 2019-06-24 | 東レ株式会社 | 強化繊維基材、強化繊維積層体および繊維強化樹脂 |
CN110452469A (zh) * | 2019-09-25 | 2019-11-15 | 河南城建学院 | 一种改性聚丙烯材料及其制备方法 |
CN111094433A (zh) * | 2017-09-29 | 2020-05-01 | 博里利斯股份公司 | 增强聚丙烯组合物 |
JPWO2023053852A1 (ja) * | 2021-09-30 | 2023-04-06 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006291039A (ja) * | 2005-04-11 | 2006-10-26 | Owens Corning Seizo Kk | 長繊維強化ポリプロピレン樹脂成形材料の製造方法 |
JP2008169344A (ja) * | 2007-01-15 | 2008-07-24 | Toray Ind Inc | 熱可塑性樹脂組成物 |
JP2008274265A (ja) * | 2007-04-03 | 2008-11-13 | Sumitomo Chemical Co Ltd | ポリプロピレン系樹脂組成物及びそれからなる発泡成形体 |
WO2010107022A1 (ja) * | 2009-03-16 | 2010-09-23 | 東レ株式会社 | 繊維強化樹脂組成物、成形材料および繊維強化樹脂組成物の製造方法 |
-
2010
- 2010-03-08 JP JP2010050347A patent/JP5434692B2/ja active Active
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006291039A (ja) * | 2005-04-11 | 2006-10-26 | Owens Corning Seizo Kk | 長繊維強化ポリプロピレン樹脂成形材料の製造方法 |
JP2008169344A (ja) * | 2007-01-15 | 2008-07-24 | Toray Ind Inc | 熱可塑性樹脂組成物 |
JP2008274265A (ja) * | 2007-04-03 | 2008-11-13 | Sumitomo Chemical Co Ltd | ポリプロピレン系樹脂組成物及びそれからなる発泡成形体 |
WO2010107022A1 (ja) * | 2009-03-16 | 2010-09-23 | 東レ株式会社 | 繊維強化樹脂組成物、成形材料および繊維強化樹脂組成物の製造方法 |
Cited By (22)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013108811A1 (ja) | 2012-01-20 | 2013-07-25 | 東レ株式会社 | 繊維強化ポリプロピレン樹脂組成物、成形材料ならびにプリプレグ |
JP2013166924A (ja) * | 2012-01-20 | 2013-08-29 | Toray Ind Inc | プリプレグ |
JP2013166922A (ja) * | 2012-01-20 | 2013-08-29 | Toray Ind Inc | 成形材料 |
JP2013166923A (ja) * | 2012-01-20 | 2013-08-29 | Toray Ind Inc | プリプレグ |
JP2013166921A (ja) * | 2012-01-20 | 2013-08-29 | Toray Ind Inc | 繊維強化ポリプロピレン系樹脂組成物 |
KR20140114342A (ko) | 2012-01-20 | 2014-09-26 | 도레이 카부시키가이샤 | 섬유 강화 폴리프로필렌 수지 조성물, 성형 재료 및 프리프레그 |
TWI610977B (zh) * | 2012-01-20 | 2018-01-11 | 東麗股份有限公司 | 纖維強化聚丙烯樹脂組成物、成形材料及預浸漬物 |
JP2014051587A (ja) * | 2012-09-07 | 2014-03-20 | Daicel Polymer Ltd | 熱可塑性樹脂組成物 |
CN105246967B (zh) * | 2013-06-07 | 2017-12-15 | 马自达汽车株式会社 | 热塑性树脂成型品及热塑性树脂成型品的制造方法 |
CN105246967A (zh) * | 2013-06-07 | 2016-01-13 | 马自达汽车株式会社 | 热塑性树脂成型品及热塑性树脂成型品的制造方法 |
JP2014237751A (ja) * | 2013-06-07 | 2014-12-18 | マツダ株式会社 | 熱可塑性樹脂成形品及び熱可塑性樹脂成形品の製造方法 |
WO2014196133A1 (ja) * | 2013-06-07 | 2014-12-11 | マツダ株式会社 | 熱可塑性樹脂成形品及び熱可塑性樹脂成形品の製造方法 |
US9963579B2 (en) | 2013-06-07 | 2018-05-08 | Mazda Motor Corporation | Thermoplastic resin moulded article, and production method for thermoplastic resin moulded article |
JP2018159015A (ja) * | 2017-03-23 | 2018-10-11 | 新日鉄住金化学株式会社 | 炭素繊維強化樹脂組成物及び成形物 |
US11485843B2 (en) | 2017-09-29 | 2022-11-01 | Borealis Ag | Reinforced polyproylene composition |
CN111094433A (zh) * | 2017-09-29 | 2020-05-01 | 博里利斯股份公司 | 增强聚丙烯组合物 |
JP2020534382A (ja) * | 2017-09-29 | 2020-11-26 | ボレアリス エージー | 強化ポリプロピレン組成物 |
CN111094433B (zh) * | 2017-09-29 | 2023-03-10 | 博里利斯股份公司 | 增强聚丙烯组合物 |
JP2019099987A (ja) * | 2017-11-29 | 2019-06-24 | 東レ株式会社 | 強化繊維基材、強化繊維積層体および繊維強化樹脂 |
CN110452469A (zh) * | 2019-09-25 | 2019-11-15 | 河南城建学院 | 一种改性聚丙烯材料及其制备方法 |
JPWO2023053852A1 (ja) * | 2021-09-30 | 2023-04-06 | ||
WO2023053852A1 (ja) * | 2021-09-30 | 2023-04-06 | 住友化学株式会社 | 炭素繊維含有ポリプロピレン組成物 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5434692B2 (ja) | 2014-03-05 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5434692B2 (ja) | 繊維強化プロピレン系樹脂組成物 | |
JP5434693B2 (ja) | 成形材料 | |
JP5773654B2 (ja) | 繊維強化プロピレン系樹脂組成物 | |
CN111094407B (zh) | 纤维强化热塑性树脂成型品 | |
JP5857957B2 (ja) | 成形材料 | |
KR101981837B1 (ko) | 섬유 강화 열가소성 수지 성형품, 섬유 강화 열가소성 수지 성형 재료, 및 섬유 강화 열가소성 수지 성형 재료의 제조 방법 | |
TWI610977B (zh) | 纖維強化聚丙烯樹脂組成物、成形材料及預浸漬物 | |
JP2012116916A (ja) | 炭素繊維強化ポリプロピレン樹脂成形品 | |
JP6155652B2 (ja) | 繊維強化ポリプロピレン系樹脂組成物 | |
JP6123955B1 (ja) | 繊維強化熱可塑性樹脂成形品および繊維強化熱可塑性樹脂成形材料 | |
WO2010074108A1 (ja) | 成形材料および樹脂付着強化繊維束 | |
JP6957859B2 (ja) | 繊維強化熱可塑性樹脂成形品および繊維強化熱可塑性樹脂成形材料 | |
KR20170039197A (ko) | 섬유 강화 열가소성 수지 성형 재료 및 섬유 강화 열가소성 수지 성형품 | |
JP6123956B1 (ja) | 繊維強化熱可塑性樹脂成形品および繊維強化熱可塑性樹脂成形材料 | |
JP2013177560A (ja) | 炭素繊維強化成形品の製造方法および炭素繊維強化成形品 | |
JP2018024766A (ja) | 成形材料 | |
JP2012167250A (ja) | 成形品 | |
JP2014062189A (ja) | 車輌用バッテリーケース | |
JP2004197068A (ja) | 充填材含有ポリオレフィン樹脂組成物、ペレット及びその成形品 | |
JP2013117014A (ja) | 炭素繊維強化成形品の製造方法および炭素繊維強化成形品 | |
JP6142539B2 (ja) | 成形材料 | |
JP5584978B2 (ja) | 成形材料 | |
JP2015052102A (ja) | 成形材料 | |
JP2018024765A (ja) | 繊維強化ポリプロピレン系樹脂組成物 | |
JP2010150359A (ja) | 繊維強化成形品 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20121206 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20130626 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130702 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130729 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130820 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20131112 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20131125 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 5434692 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |