JP2010237415A - 紫外反射膜を有するフィルムミラー - Google Patents

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Abstract

【課題】太陽光の紫外線により、ミラーの基板であるプラスチックが劣化するのを防ぎ、且つ、軽量で柔軟性があり、製造コストを抑え大面積化・大量生産することのできる耐光性及び耐候性に優れた太陽光を反射するフィルムミラーを提供することにある。
【解決手段】紫外線を反射し且つ可視光及び赤外光を透過する紫外反射膜と、プラスチックフィルム層と、可視光及び赤外光を反射する金属反射層と、保護層とで構成される。すなわち、プラスチックフィルム層の表面側に設けられた紫外反射膜で紫外線を反射し、裏面側に設けられた金属反射層で可視光及び赤外光を反射する。
【選択図】図1

Description

本発明は、太陽光を反射するフィルムミラーに関する。
近年、環境問題への関心が高くなるとともに、太陽光を活用しようとする動きが活発になってきている。太陽光を活用する際には、太陽光を反射したり集光したりするためのミラーが通常よく用いられる。例えば、高層ビルにより太陽光を遮られてしまった低層の建物へ太陽光を当てるための採光ミラーや、建物の内部へ太陽光を導入するために用いられる光ダクト内部の反射ミラー等を例として挙げることができる。上記のようなミラーとしては、運搬、設置の際の取り扱いを容易にするために軽量で割れにくいミラーであること、採光量を確保するという観点から、大面積化や大量生産が可能なミラーであること、設置場所の形状とミラーの形状を合わせることのできる柔軟性のあるミラーであること、さらには、太陽光を反射するという観点から耐光性及び耐候性に優れたミラーであることが要求されている。
一般に、よく用いられる光反射率が高いミラーとしては、透明なガラス基板の片面に銀を析出させて銀薄膜を形成したガラス製のミラーが知られている。しかし、ガラス製のミラーは、破損し易く、それにより鋭いエッジが露出することから、常に取り扱いに細心の注意が必要である。さらに、ガラス板はあまり薄いと製造時の取り扱いが困難であるため、ある程度の厚みが必要である。このため、特に大型品では重量が著しく増大し、その運搬、設置等に特別の配慮が必要となる。
このため、破損による怪我の危険や取り扱いの困難性を考慮して、プラスチック樹脂を基板としたミラーが考えられている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載のミラーは、板状またはフィルム状の透明なプラスチック樹脂の表面に銀薄膜層を形成したプラスチックミラーとなっている。このプラスチックミラーでは、基板をプラスチック樹脂で構成しているため、基板をガラスで構成した場合に比べ、軽量で且つ製造コストを安価にすることを可能にしている。また、プラスチック樹脂はフィルム状への加工が容易なために非常に柔軟性のあるミラーにすることを可能にしている。
特開平6−38860号公報
しかしながら、特許文献1に記載のプラスチックミラーは、光線をプラスチック基板では透過させ銀層で反射させる裏面ミラーとなっており、太陽光を反射する目的でこのミラーを使用する場合、紫外線被爆によりプラスチックが劣化、変色し、光線の透過率の低下に伴いミラーの反射率が低下するという問題を招いてしまう。
また、高い反射率を得るという観点では、特許文献1に開示されているように、金属層を可視光領域の反射率の高い銀で構成することが好ましい。しかしながら、銀は耐候性に劣り、酸素・水蒸気・硫黄などで劣化しやすいという問題がある。この問題に対し、特許文献1においては、プラスチック基板が銀膜層の保護層として機能していると考えられる。しかし、上述したように、プラスチックは太陽光の紫外線により劣化しやすく、保護層としての防湿性の低下に伴い銀が劣化することにより、ミラーの反射率が低下するという問題も招いてしまう。
さらに、太陽光を反射する目的でミラーを使用する場合、ミラーを屋外で使用することが多い。屋外で使用する場合には、ミラーが風雨に曝されることになり、そのような厳しい環境下では、太陽光の紫外線によるプラスチックの劣化に伴いプラスチックの防湿性が低下し、銀が劣化するという問題、つまりはプラスチックの劣化に伴うミラーの反射率の低下の問題はより顕著な問題となる。
そこで、本発明は上記問題に鑑みなされたものであり、太陽光の紫外線により、ミラーの基板であるプラスチックが劣化するのを防ぎ、且つ、軽量で柔軟性があり、製造コストを抑え大面積化・大量生産することのできる耐光性及び耐候性に優れた太陽光を反射するフィルムミラーを提供することにある。
請求項1に記載の発明は、
太陽光反射用のフィルムミラーであって、太陽光を入射する側から以下の順に、
紫外線を反射し且つ可視光及び赤外光を透過する紫外反射膜と、
プラスチックフィルム層と、
可視光及び赤外光を反射する金属反射層と、
保護層とを有することを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のフィルムミラーにおいて、前記プラスチックフィルム層の層厚Tが、100μm≦T≦300μmであることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1〜2の何れか1項に記載のフィルムミラーにおいて、前記紫外反射膜を、誘電体多層膜で構成したことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のフィルムミラーにおいて、前記誘電体多層膜は、高屈折率の誘電体層と低屈折率の誘電体層を交互に4層以上6層以下積み重ねた構成であることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の何れか1項に記載のフィルムミラーにおいて、前記紫外反射膜と前記プラスチックフィルム層との間に、酸素透過率が0.01ml/m2/day/Mpa以下で、水蒸気透過率が0.001g/m2/day以下であるバリア層を有することを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載のフィルムミラーにおいて、前記プラスチックフィルム層の厚みに対して、前記紫外反射膜と該バリア層の厚みの合計が占める割合が0.1%〜1.0%であることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6の何れか1項に記載のフィルムミラーにおいて、高屈折率の誘電体層と低屈折率の誘電体層を交互に4層以上6層以下積み重ねた誘電体多層膜で構成された前記紫外反射膜と前記プラスチックフィルム層との間に、酸素透過率が0.01ml/m2/day/Mpa以下で、水蒸気透過率が0.001g/m2/day以下であるバリア層を有し、且つ、該バリア層が該紫外反射膜の低屈折率の誘電体層を兼ねることを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項1〜7の何れか1項に記載のフィルムミラーにおいて、前記紫外反射膜と前記プラスチックフィルム層との間に、酸素透過率が0.01ml/m2/day/Mpa以下で、水蒸気透過率が0.001g/m2/day以下であるバリア層を有し、前記紫外反射膜及び/又は該バリア層を大気圧プラズマにより成膜したことを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、請求項1〜8の何れか1項に記載のフィルムミラーにおいて、前記紫外反射膜と前記プラスチックフィルム層との間に、酸素透過率が0.01ml/m2/day/Mpa以下で、水蒸気透過率が0.001g/m2/day以下であるバリア層を有し、前記紫外反射膜と該バリア層の内部応力の合計τが、0.1MPa≦τ≦3MPaであることを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、請求項1〜9の何れか1項に記載のフィルムミラーにおいて、前記金属反射層を、Agで構成したことを特徴とする。
請求項11に記載の発明は、請求項1〜10の何れか1項に記載のフィルムミラーにおいて、屋外で使用することを特徴とする。
本発明によれば、プラスチックフィルム層の光源側(例えば太陽光線が入射する側)に紫外反射膜を設けることにより、太陽光の紫外線によるプラスチックフィルム層の劣化、変色を防止でき、プラスチックフィルム層の光線透過率の低下を抑制できるため、フィルムミラーの反射率低下を抑えることが可能となる。また、太陽光の紫外線によるプラスチックフィルム層の劣化に起因した、プラスチックフィルム層の防湿性の低下も低減できる。そのため、プラスチックフィルム層の防湿性の低下に伴う金属反射層の劣化も防止できるため、フィルムミラーの反射率低下を低減することが可能となる。したがって、フィルムミラーを屋外で使用する場合において、フィルムミラーが太陽光の紫外線や風雨に曝されることによるミラーの反射率の低下を低減することが可能となる。尚、各層や膜は必ずしも接している必要はなく、その間に別な層や膜を有していて良い。
また、本発明によれば、ミラーの基材にプラスチックフィルムを使用しているため、ミラーの基材にガラスを使用した場合に比べて軽量で、かつ衝撃による破損の心配が少なく、運搬や設置の際の取り扱いを容易にし、大面積化が可能となる。
さらに、本発明によれば、フィルム状のミラーであるため、非常に柔軟性のあるミラーとすることができ、自由に曲げることができるため、湾曲した壁面や波打った壁面にも容易に取り付けることができる。さらに、フィルム状のミラーであるため、壁紙を貼る感覚で取り付けることができるため、ミラーの貼り替えの作業を簡便に行うことが可能となる。
請求項2に係る発明によれば、プラスチックフィルム層の層厚Tを、100μm≦T≦300μmで構成する。このような薄いプラスチックフィルム層を用いた場合、柔軟性には優れるが、紫外線による劣化によって防湿性が劣化した場合に、その薄さから防湿性の劣化速度がより大きなものとなり、高反射率の維持が短期間しかできないという課題があるが、本発明の紫外反射膜を設けることにより、薄いプラスチックフィルム層にも拘らず、高反射率を長期間維持できるため、本発明の効果がより顕著なものとなる。
請求項3に係る発明によれば、紫外反射膜を誘電体多層膜で構成する。これにより、紫外反射膜の耐傷性を高めることができ、紫外反射膜に傷が付くことによる紫外線の反射率の低下を低減することが可能となる。
請求項4に係る発明によれば、紫外反射膜を、高屈折率の誘電体層と低屈折率の誘電体層を交互に4層以上6層以下積み重ねた誘電体多層膜で構成する。これにより、紫外反射膜による紫外光の高反射率と、可視光及び赤外光の高透過率を、両立させることが可能となる。また、製造コストの観点からも、好ましい。
請求項5に係る発明によれば、紫外反射膜とプラスチックフィルム層との間に、酸素透過率が0.01ml/m2/day/Mpa以下で、水蒸気透過率が0.001g/m2/day以下であるバリア層を有する。これにより、フィルムミラーの光源側の面からミラー内部へ浸透する酸素や水蒸気の透過率を低減させることができ、酸素や水蒸気に起因したプラスチックフィルム層の劣化及び金属反射層の劣化を低減することが可能となる。
請求項6に係る発明によれば、紫外反射膜とプラスチックフィルム層との間に、酸素透過率が0.01ml/m2/day/Mpa以下で、水蒸気透過率が0.001g/m2/day以下であるバリア層を有し、プラスチックフィルム層の厚みに対して、紫外反射膜とバリア層の厚みの合計が占める割合を0.1%〜1.0%とする。プラスチックフィルムミラー設計の際には、通常、紫外反射膜の膜厚が先に規定され、それを基にプラスチックフィルム層の層厚が規定される。その際、プラスチックフィルム層の厚みが薄いと、紫外反射膜及びバリア層の内部応力の影響により、フィルムミラーにソリや膜はがれが発生してしまう。そこで、プラスチックフィルム層の厚みに対して、紫外反射膜とバリア層の厚みの合計が占める割合を0.1%〜1.0%とする、つまり、紫外反射膜とバリア層の厚みの合計に対して、プラスチックフィルム層の厚みを厚くすることにより、紫外反射膜及びバリア層の内部応力に起因したフィルムミラーのソリや膜はがれの発生を低減することが可能となる。
請求項7に係る発明によれば、高屈折率の誘電体層と低屈折率の誘電体層を交互に4層以上6層以下積み重ねた誘電体多層膜で構成された紫外反射膜とプラスチックフィルム層との間に、酸素透過率が0.01ml/m2/day/Mpa以下で、水蒸気透過率が0.001g/m2/day以下であるバリア層を有し、且つ、バリア層が紫外反射膜の低屈折率層を兼ねる。これにより、バリア層が誘電体多層膜の低屈折率の誘電体層を兼ねているので、フィルムミラーの構成を簡素でき、ミラーの作製を容易にすることが可能となる。
請求項8に係る発明によれば、紫外反射膜とプラスチックフィルム層との間に、酸素透過率が0.01ml/m2/day/Mpa以下で、水蒸気透過率が0.001g/m2/day以下であるバリア層を有し、紫外反射膜及び/又はバリア層を大気圧プラズマにより成膜する。紫外反射膜やバリア層を大気圧プラズマで成膜することにより、真空スパッタで成膜する場合に比べ、紫外反射膜やバリア層の内部応力を小さくすることができ、紫外反射膜やバリア層の膜はがれの発生を低減することが可能となる。また、紫外反射層やバリア層の内部応力を小さく抑えることにより、フィルムミラーにソリが発生するのを低減することが可能となる。
請求項9に係る発明によれば、紫外反射膜とプラスチックフィルム層との間に、酸素透過率が0.01ml/m2/day/Mpa以下で、水蒸気透過率が0.001g/m2/day以下であるバリア層を有し、紫外反射膜とバリア層の内部応力の合計τが、0.1MPa≦τ≦3MPaとする。これにより、フィルムミラーにソリや膜はがれが発生するのを低減することができる。
請求項10に係る発明によれば、金属反射層を、Agで構成する。金属反射層をAgで構成する場合、非常に高い反射率を得られる一方で、Agは耐候性に劣り、酸素・水蒸気・硫黄などで劣化しやすいという課題があるが、本発明の紫外反射膜を設けることにより、金属反射層をAgで構成したにも拘らず、高反射率を長期間維持できるため、本発明の効果がより顕著なものとなる。
請求項11に係る発明によれば、フィルムミラーを屋外で使用する。これにより、屋内でフィルムミラーを使用する場合に比べ、より直接的に太陽光をフィルムミラー面に当てることができるため、より効率良く太陽光を反射することが可能となる。
本発明に係る実施の形態のフィルムミラーの断面図である。
以下に本発明の実施の形態を説明するが、これにより本発明が実施の形態に限定されるものではない。
本発明に係るフィルムミラーは、紫外反射膜、プラスチックフィルム層、金属反射層、保護層を有している。また、本発明に係るフィルムミラーは、光源側から順に、紫外反射膜、プラスチックフィルム層、金属反射層、保護層が配置するように構成されているが、各膜や層の間に他の層を有してもよい。また、紫外反射膜の光源側に更に他の層を有しても良いし、保護層の光源側と逆側に更に他の層を有しても良い。以下に、紫外反射膜、プラスチックフィルム層、金属反射層、保護層について説明する。
[紫外反射膜]
本発明に係る紫外反射膜とは、紫外線を反射し可視光及び赤外光を透過する膜のことである。紫外反射膜は、320nm〜400nmの電磁波(紫外線)に対する平均反射率が75%以上であることが好ましい。また、紫外反射膜は、400nm〜2500nmの電磁波(可視光及び赤外光)に対する平均透過率が80%以上であることが好ましい。また、紫外反射膜は、プラスチックフィルム層の光源側に配置されている。
本発明に係るフィルムミラーは、金属反射層の光源側にプラスチックフィルム層を配置し、プラスチックフィルム層を通過した太陽光を金属反射層で反射するため、プラスチックフィルム層は常に太陽光に曝される。したがって、プラスチックフィルム層の光源側に紫外反射膜を配置することにより、紫外線によるプラスチックフィルム層の劣化、変色を防止でき、プラスチックフィルム層の光線透過率の低下を低減できるため、フィルムミラーの反射率低下を低減することが可能となる。また、プラスチックフィルム層の光源側に紫外反射膜を設けることにより、太陽光の紫外線によるプラスチックフィルム層の劣化に起因した、プラスチックフィルム層の防湿性の低下も低減できる。そのため、プラスチックフィルム層の防湿性の劣化に伴う金属反射層の劣化も防止できるため、フィルムミラーの反射率低下を低減することが可能となる。
紫外反射膜としては特に限定されないが、屈折率の異なる2種類以上の誘電体物質の交互層からなる誘電体多層膜を用いることができる。本発明に係る誘電体多層膜としては、高屈折率の誘電体層と低屈折率の誘電体層を交互に4層以上6層以下積み重ねて構成することが好ましい。このように、誘電体層を積み重ねた多層構造にすることにより、誘電体多層膜の耐傷性を高めることができる。高屈折率の誘電体層は、屈折率が2.0〜2.6であることが好ましい。また、低屈折率の誘電体層は、屈折率が1.8以下であることが好ましい。
高屈折率の誘電体層としてはZrO2、TiO2低屈折率の誘電体層としてはSiO2、Al23を好ましく用いることができる。本発明で用いられる高屈折率の誘電体層としてはTiO2、低屈折率の誘電体層としてはSiO2をより好ましく用いることができる。TiO2を高屈折率の誘電体操として、紫外反射膜の最表面つまりフィルムミラーの最表面で用いる場合、TiO2の光触媒効果によるミラー表面の防汚効果を得ることができるため、ミラー表面の汚れに起因したフィルムミラーの反射率の低下を低減することが可能となる。
また、本発明で用いられる高屈折率の誘電体層及び低屈折率の誘電体層の厚みは、設計波長をλにしたときに、光学的膜厚がλ/4(nm)となるような厚みにすることが好ましい。ここで、設計波長λとしては380(nm)の波長を好ましく用いることができる。このように、高屈折率の誘電体層と低屈折率の誘電体層を1/4波長の厚みで多数層積み重ねることにより、それらの界面からの反射光の干渉により非常に高い反射率を得ることができる。高屈折率の誘電体層の厚みは10〜400nmであることが好ましい。また、低屈折率の誘電体層の厚みは10〜400nmであることが好ましい。
誘電体多層膜は、真空蒸着、スパッタ、イオンビームスパッタ、CVD、大気圧プラズマ等の手段で成膜することができる。
[プラスチックフィルム層]
本発明に係るプラスチックフィルム層とは、本発明のフィルムミラーの基材であり、フィルム状のプラスチックから構成された層のことである。また、プラスチックフィルム層は、紫外反射膜と金属反射層との間に配置されている。
プラスチックフィルム層として、例えばポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル類、ビスフェノールA系ポリカーボネートなどのポリカーボネート類、ポリエチレン、ポリプロピレン、シクロオレフィンポリマー(COP)などのポリオレフィン類、セルローストリアセテートなどのセルロース誘導体類、ポリ塩化ビニリデンなどのビニル系樹脂、ポリイミド類、ポリアミド類、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン系樹脂、ポリアリレート系樹脂、フッ素系樹脂などの各種プラスチックからなるフィルムを用いることができるが、必ずしもこれらに限定されるものではなく、ある程度常用耐熱温度が高いものであれば使用できる。耐熱性の高いプラスチックフィルムを用いれば、高温で使用できるフィルムミラーが得られることは言うまでもない。
これらの中でも特に、ポリエチレンテレフタラート(PET)やシクロオレフィンポリマー(COP)を好ましく用いることができる。PETやCOPは、酸素や水蒸気に対するバリア性を有しているため、酸素や水蒸気による金属反射層の劣化を低減することができる。特に、COPはPETよりも酸素や水蒸気に対するバリア性に優れているため、プラスチックフィルム層としてより好ましく用いることができる。
プラスチックフィルムの膜厚は、100μm〜300μm程度であることが好ましい。より好ましくは、プラスチックフィルムの膜厚は100μm〜150μm程度であることが好ましい。
[金属反射層]
本発明に係る金属反射層とは、可視光及び赤外光を反射する金属から構成された層のことである。また、金属反射層はプラスチックフィルム層と保護層との間に配置されている。
本発明に係る金属反射層としては特に限定されないが、銀やアルミニウムを用いることができ、特に銀を好ましく用いることができる。銀を用いることにより、380nm以上の波長の光に対して、アルミニウムよりも高い反射率を得ることができる。
金属反射層に銀又はアルミニウムを用いる場合、基本的には銀単体又はアルミニウム単体であることが望ましいが、その性質に害を及ぼさない程度の金、銅、ニッケル、鉄、コバルト、タングステン、モリブデン、タンタル、クロム、インジウム、マンガン、チタン、パラジウムなどの金属不純物が含まれても良い。
金属反射層に銀又はアルミニウムを用いる場合、金属反射層の厚みは、70〜400nmが好ましく、より好ましくは100〜300nm、さらに好ましくは150〜250nmである。かかる層の厚みが70nmより薄い場合は、十分な金属層の形成が出来ていないため、所望の反射率を得ることが出来ない。また、400nmよりも厚くしてもその効果に変化が無いばかりか、資源を有効に利用するという観点からも好ましくない。
本発明に係る金属反射層の形成法としては、湿式法及び乾式法のどちらも使用することができる。湿式法とはメッキ法の総称であり、溶液から金属を析出させ膜を形成する方法である。具体例をあげるとすれば、銀鏡反応などがある。一方、乾式法とは、真空成膜法の総称であり、具体的に例示するとすれば、抵抗加熱式真空蒸着法、電子ビーム加熱式真空蒸着法、イオンプレーティング法、イオンビームアシスト真空蒸着法、スパッタ法などがある。とりわけ、本発明には連続的に成膜するロールツーロール方式が可能な真空成膜法が好ましく用いられる。
[保護層]
本発明に係る保護層とは、フィルムミラーの使用環境に応じて、水、各種ガス、酸、アルカリ等に対する耐性を付与するための層である。また、保護層は、金属反射層の裏面側(光源側の逆側)に配置されている。
本発明に係る保護層としては特に限定されないが、バインダーで構成することができ、さらに顔料を有していても良い。バインダーとしては、種々の樹脂を用いることができるが、エポキシ樹脂及び硬化剤から構成することが好ましい。
エポキシ樹脂としては、エポキシ当量160〜3300の樹脂が好ましく、例えばビスフェーノールA型、ビスフェノールF型のエポキシ樹脂、これらの水素添加型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂などが使用でき、中でもビスフェノール型のエポキシ樹脂が好適に使用できる。一般に市販されている三井化学(株)製、エポミックR301、同302、同304、同307、旭化成ケミカルズ(株)製、AER#661、同662、同664、同667、同669、旭電化(株)製、アデカレジンEP−5100、同5400、同5700、同5900、同4100、ジャパンエポキシレジン(株)製、エピコート1001、同1002、同1004、同1007、同1009、同815、同825、同828、等から適宜選択することができる。
エポキシ樹脂の硬化剤は、アミン系、酸無水物等の通常のエポキシ樹脂の硬化剤に使用されるものは支障なく使用でき、なかでも、アミン系硬化剤が好適に使用できる。具体的な例としては、芳香族アミン系硬化剤、脂肪族アミン系硬化剤、アミドポリアミン系硬化剤、ポリアミド系硬化剤等から選択することができ、市販の硬化剤としては、富士化成工業(株)製のトーマイド410N、同215−70×、同ST−23、大都産業(株)社製のダイトクラールHD−325、同D−677、同HD−801CB 、同M−1540、同P−4730、エアープロダクツジャパン(株)社製、サンマイド153−60S、同×−2700−49、同×−2015、同E−1001、アンカミン2143、同1618、アンカマイド350A等を挙げることができる。
本発明で用いる顔料については、通常、鏡裏面用保護層に用いられるものを支障なく使用することができ、例えば、体質顔料、着色顔料、及び防錆顔料などを配合することができる。
体質顔料としては、通常の塗料に使用されるものの中から、顔料自身の耐薬品性、耐熱性等に応じて選択することができ、例えば、タルク、硫酸バリウム、珪酸マグネシウム、マイカ、カオリン、炭酸カルシウム等から選択される。
着色顔料としては、通常の塗料に使用されるものの中から、顔料自身の耐薬品性、耐熱性等に応じて選択することができ、例えば、酸化チタン、カーボンブラック、黒色酸化鉄、酸化第二鉄、黄色第二鉄、塩素化フタロシアニングリーン、臭塩素化フタロシアニングリーン、フタロシアニンブルー等から選択される。
防錆顔料としては、通常の塗料として使用されるもののうち、無鉛タイプのものであれば特に限定されず、顔料自身の耐薬品性、耐熱性等に応じて適宜選択することができる。具体的には、酸化亜鉛、リン酸亜鉛、ポリリン酸亜鉛、リン酸カルシウム、リン酸カルシウム亜鉛、リン酸アルミニウム、リン酸マグネシウム、亜リン酸亜鉛、モリブデン酸亜鉛、モリブデン酸亜鉛カルシウム、モリブデン酸カルシウム、リンモリブデン酸亜鉛、リンモリブデン酸カルシウム、リンモリブデン酸アルミニウム、リンモリブデン酸アルミニウム亜鉛、シアナミド亜鉛、シアナミド亜鉛カルシウム、メタ硼酸バリウム等から選択することができる。
保護層中の固形分において、エポキシ樹脂の含有量は、塗膜中の顔料体積濃度が5〜15%の範囲であればよく特に限定されない。顔料体積濃度が5%より低いと、塗膜が柔らかくなり、鏡の切り離れ性が悪くなる。一方、顔料体積濃度が15%を超えると、塗膜が酸などの化学薬品を透過させ易くなり耐酸性等の耐薬品性が低下する。主として使用する顔料の密度に依存するが、通常は55〜70重量%、体質顔料、着色顔料および防錆顔料を含む顔料の含有量は20〜40重量%であることが望ましい。また、エポキシ樹脂硬化剤の配合量は、エポキシ樹脂の種類、エポキシ当量、エポキシ樹脂の配合量により適宜決定されるが、保護層の固形分中5〜15重量%であることが望ましい。
保護層には、適当な顔料の分散、塗装の作業性を得るために、バインダーあるいは硬化剤を溶解させるために溶剤を用いることができ、溶剤の種類としては、芳香族あるいは脂肪族の炭化水素系、エステル系、エーテル系、ケトン系、エステルエーテル系、アルコール系等公知の溶剤を適量使用することができる。さらに、作業性、塗膜の外観の改良等のために通常保護層に使用される、分散剤、沈降防止剤、消泡剤、表面調整剤、界面活性剤等の添加剤を使用できることは言うまでもない。
また、保護層の光源側にSiO2を含むバリア層を保護層と接するように配置しても良い。バリア層については後述する。保護層の光源側にSiO2を含むバリア層を保護層と接するように配置することにより、フィルムミラーの裏面側から浸透する各種ガスや水に対するガスバリア性及び防湿性を高めることができる。そのため、保護層の厚みを薄くでき、フィルムミラー全体の厚みを薄くすることが可能となる。本発明に係る保護層の厚みは、30〜600μmであることが好ましい。
本発明に係るフィルムミラーは、バリア層、ハードコート層を有していることが好ましい。バリア層は、紫外反射膜とプラスチックフィルム層の間に配置することが好ましい。また、ハードコート層は紫外反射膜の光源側に配置することが好ましい。以下に、バリア層、ハードコート層について説明する。
[バリア層]
本発明に係るバリア層とは、ガスバリア性及び防湿性を有する層のことである。バリア層は、紫外反射膜とプラスチックフィルム層の間に配置することが好ましく、バリア層により酸素や水蒸気の透過率を低減させることができるため、酸素や水蒸気に起因するプラスチック層の劣化を低減することができる。また、保護層の光源側にバリア層を保護層と接するように配置しても良い。なお、バリア層は保護層よりも表面硬度が大きいことが好ましい。
また、バリア層は、酸素透過率が0.01ml/m2/day/Mpa以下で、水蒸気透過率が0.001g/m2/day以下であることが好ましい。酸素透過率及び水蒸気透過率をこの数値範囲にすることにより、ミラー内部へ浸透する酸素や水蒸気の透過率を低減させることができ、酸素や水蒸気に起因したプラスチックフィルム層の劣化及び金属反射層の劣化を低減する。なお、酸素透過率及び水蒸気透過率はJIS K7129 B法に従って測定している。
さらに、前記紫外反射膜と前記プラスチックフィルム層との間に、酸素透過率が0.01ml/m2/day/Mpa以下で、水蒸気透過率が0.001g/m2/day以下であるバリア層を有する場合、前記紫外反射膜と該バリア層の内部応力の合計τが、0.1MPa≦τ≦3MPaであることが好ましい。これにより、フィルムミラーにソリが発生するのを低減することができる。
バリア層としては特に限定されないが、Si、Al、In、Sn、Zn、Ti、Nb、CeおよびZrからなる群から選ばれる少なくとも一つの元素の酸化物、窒化物および酸化窒化物の少なくとも一つの化合物を用いることができる。なお、バリア層は、前記化合物単独で形成されていても良いし、それ以外の成分を含んでいても良い。本発明に係るバリア層としては、特にSiO2やAl23を好ましく用いることができ、これらを用いることにより透明性の高いバリア層を得ることができる。また、バリア層は、2層以上の積層構造であってもよい。
また、バリア層としては、SiO2層、SiON層およびSiN層の少なくとも一つの層を含み、前記SiO2層、前記SiON層および前記SiN層の少なくとも一つの層がHを含むように形成しても良い。なお、前記SiO2層、前記SiON層および前記SiN層は、それぞれ、SiO2、SiONおよびSiN単独で形成されていても良いし、それ以外の成分を含んでも良い。
さらに、バリア層としては、SiO2層の上にSiN層が形成された積層構造を含み、前記SiO2層がHを含むように形成しても良い。なお、前記SiO2層および前記SiN層は、それぞれ、SiO2およびSiN単独で形成されていても良いし、それ以外の成分を含んでも良い。
本発明に係るバリア層全層の厚みは、特に制限されないが、10〜900nmの範囲であることが好ましく、300〜700nmの範囲であることがより好ましい。
[ハードコート層]
本発明に係るハードコート層とは、フィルムミラーの表面に耐傷性を付与する層のことである。ハードコート層は紫外反射膜の光源側に配置することが好ましい。
本発明で用いられるハードコート層としては特に限定されないが、多官能アクリルモノマー、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート等のオリゴマー、各種重合開始剤を溶媒に溶解した組成物に、必要に応じてシリカ、アルミナ等の無機フィラーを添加して得られた塗布組成物の塗布、溶媒の乾燥、熱および/または電離放射線により硬化することで好ましく形成される。
ハードコート層の厚さは、1〜30μmであることが好ましく、1〜20μmであることがさらに好ましく、2〜15μmであることが最も好ましい。ハードコート層の鉛筆硬度はH以上であることが好ましく、2H以上であることがさらに好ましく、3H以上であることが最も好ましい。ハードコート層の屈折率は、1.45〜2.0の範囲が好ましく、1.5〜1.8の範囲がさらに好ましい。
ハードコート層は二酸化ケイ素を主とする無機化合物からなる層、飽和炭化水素またはポリエーテルを主鎖として有するポリマー等の有機化合物からなる層、あるいは無機/有機化合物のハイブリッド化された層として形成できる。飽和炭化水素を主鎖として有するポリマーからなる層であることが特に好ましい。ポリマーは架橋していることが好ましい。飽和炭化水素を主鎖として有するポリマーは、エチレン性不飽和モノマーの重合反応により得ることが好ましい。架橋しているバインダーポリマーを得るためには、二以上のエチレン性不飽和基を有するモノマーを用いることが好ましい。
二以上のエチレン性不飽和基を有するモノマーの例には、多価アルコールと(メタ)アクリル酸とのエステル(例、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ジクロヘキサンジアクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート)、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,2,3−シクロヘキサンテトラメタクリレート、ポリウレタンポリアクリレート、ポリエステルポリアクリレート)、ビニルベンゼンおよびその誘導体(例、1,4−ジビニルベンゼン、4−ビニル安息香酸−2アクリロイルエチルエステル、1,4−ジビニルシクロヘキサノン)、ビニルスルホン(例、ジビニルスルホン)、アクリルアミド(例、メチレンビスアクリルアミド)およびメタクリルアミドが含まれる。
ポリエーテルを主鎖として有するポリマーは、多官能エポシキ化合物の開環重合反応により合成することが好ましい。
これらのエチレン性不飽和基を有するモノマーは、塗布後電離放射線または熱による重合反応により硬化させる必要がある。
二以上のエチレン性不飽和基を有するモノマーの代わりまたはそれに加えて、架橋性基の反応により、架橋構造をバインダーポリマーに導入してもよい。架橋性官能基の例には、イソシアナート基、エポキシ基、アジリジン基、オキサゾリン基、アルデヒド基、カルボニル基、ヒドラジン基、カルボキシル基、メチロール基および活性メチレン基が含まれる。ビニルスルホン酸、酸無水物、シアノアクリレート誘導体、メラミン、エーテル化メチロール、エステルおよびウレタン、テトラメトキシシランのような金属アルコキシドも、架橋構造を導入するためのモノマーとして利用できる。ブロックイソシアナート基のように、分解反応の結果として架橋性を示す官能基を用いてもよい。また、本発明において架橋基とは、上記化合物に限らず上記官能基が分解した結果反応性を示すものであってもよい。これら架橋基を有する化合物は塗布後熱などによって架橋させる必要がある。
更にハードコート層には、屈折率の調節や膜の硬化強度を高めるために無機の微粒子を添加しても良い。無機の微粒子としては平均粒子サイズが0.001〜0.5μmのものが好ましく、0.001〜0.2μmのものが特に好ましい。
無機微粒子としては二酸化ケイ素粒子、二酸化チタン粒子、酸化アルミニウム粒子、酸化錫粒子、炭酸カルシウム粒子、硫酸バリウム粒子、タルク、カオリンおよび硫酸カルシウム粒子があげられ、二酸化ケイ素粒子、二酸化チタン粒子、酸化アルミニウム粒子が特に好ましい。
無機微粒子の添加量は、ハードコート層の全質量の10〜90質量%であることが好ましく、20〜80質量%であると更に好ましく、30〜60質量%が特に好ましい。
本発明に係るフィルムミラーは、犠牲防食層、下地層を有していても良い。犠牲防食層は金属反射層と保護層の間に配置するのが好ましい。下地層はプラスチックフィルム層と金属反射層の間に配置するのが好ましい。以下に、犠牲防食層、下地層について説明する。
[犠牲防食層]
本発明に係る犠牲防食層とは、金属反射層を犠牲防食により保護する層のことであり、犠牲防食層を金属反射層と保護層との間に配置することにより、金属反射層の耐食性を向上させることができる。
犠牲防食層としては、特に限定されないが、金属反射層に用いる金属のイオン化傾向よりもイオン化傾向の大きい金属を用いることができる。金属反射層に銀を用いる場合、犠牲防食層には、銀よりイオン化傾向の大きい銅、錫、あるいはこれらの合金を用いることができ、自らが侵蝕されることで、銀の反射層が侵蝕されることを防ぐように設計される。本発明に係る犠牲防食層としては、特に銅を好ましく用いることができる。
犠牲防食層は、化学メッキ、その他の成膜手法により成膜することができる。また、犠牲防食層の厚みは、20〜100nmであることが好ましい。犠牲防食層の膜厚が20nm以上であることが好ましい理由は、膜厚20nm以下であると金属反射層との付着性が劣ることや金属反射層の保護が不十分であることがあるためである。また犠牲防食層の膜厚が100nm以下であることが好ましい理由は、金属反射層の保護の観点からは特に上限はないが、必要以上に大きな膜厚であると製造コストが大きくなるためである。
[下地層]
本発明に係る下地層とは、プラスチックフィルム層と金属反射層の密着性を改善する層のことである。下地層は、プラスチックフィルム層と金属反射層の間に配置することが好ましく、これにより、プラスチックフィルム層と金属反射層の密着性を改善することが可能となる。
下地層としては、特に限定されないが、二酸化ケイ素を用いることができる。この二酸化ケイ素は、プラスチックフィルム層との密着性及び銀との密着性がよく、また銀と反応性のよい元素を有していないため、銀の反射層と化学反応を起こしてしまうことが無い。
なお下地層の厚さは、20オングストローム以上100オングストローム以下であることが好ましい。20オングストローム未満だと、プラスチックフィルム層上に形成される下地層は島構造の状態であるので、十分な面積に渡って下地層が形成されていない。したがって、プラスチックフィルム層と金属反射層との密着性が確保できなくなってしまう。また、100オングストロームを超える膜厚だと、二酸化ケイ素の内部応力が大きくなり、下地層自体がはがれやすくなってしまうためである。
[層構成]
本発明に係るフィルムミラーは、紫外反射膜、プラスチックフィルム層、金属反射層、保護層を有し、光源側から順に、紫外反射膜、プラスチックフィルム層、金属反射層、保護層が配置するように構成されている。
また、本発明で用いられるフィルムミラーとしては、紫外反射膜、プラスチックフィルム層、金属反射層、保護層に加え、ハードコート層、バリア層、下地層、犠牲防食層を有していても良く、光源側から順に、ハードコート層、紫外反射膜、バリア層、プラスチックフィルム層、下地層、金属反射層、犠牲防食層、保護層が配置するように構成することが好ましい。
以下、本発明について実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
図1に示すように、第1の実施例におけるフィルムミラーは、光源側から順に、ハードコート層1、紫外反射膜2、バリア層3、プラスチックフィルム層4、下地層5、金属反射層6、犠牲防食層7、保護層8が配置するように構成されている。
ハードコート層1は、以下のようにして得た。先ず、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物(DPHA、日本化薬(株)製)を、メチルエチルケトンとシクロヘキサノンの混合溶媒に溶解した。得られた溶液に、光重合開始剤(イルガキュア907、チバガイギー社製)を加え、溶解するまで攪拌した後に、MEK−ST(平均粒径10〜20nm 、固形分濃度30質量%のSiO2ゾルのメチルエチルケトン分散物、日産化学(株)製)を添加し、撹拌して混合物を得、孔径3μm のポリプロピレン製フィルター(PPE−03)で濾過してハードコート層用塗布液を調製した。
紫外反射膜である誘電体多層膜上に、上記のハードコート層用塗布液を、グラビアコーターを用いて塗布し、100℃で2分間乾燥した。次に紫外線を照射して、塗布層を硬化させ、ハードコート層1(屈折率:1.51、膜厚:6μm)を形成した。
紫外反射膜2は、誘電体多層膜で構成されており、高屈折率の誘電体層と低屈折率の誘電体層を交互に6層積み重ねて構成している。本例では、高屈折率の誘電体層にはTiO2、低屈折率の誘電体層SiO2を用いている。ここで、高屈折率の誘電体層と低屈折率の誘電体層を交互に6層積み重ねて構成した紫外反射膜全体の厚みは270nmである。紫外反射膜2は大気圧プラズマで成膜されている。
バリア層3は、SiO2で形成されており、厚みは500nmである。バリア層3は大気圧プラズマで成膜されている。
プラスチックフィルム層4は、ポリエチレンテレフタラート(PET)で形成されており、厚みは150μmである。
下地層5は、SiO2で形成されており、厚みは50Åである。
金属反射層6は、Agで形成されている。プラスチックフィルム層であるポリエチレンテレフタラート(PET)上に、下地層5を形成した後、酸化防止のために窒素雰囲気下にした上で、スプレー噴射により、乾燥膜厚が200nmとなるように銀メッキ液を塗布し、銀鏡反応により金属反射層(銀の反射層)6を形成した。なお、本例では、アンモニア性硝酸銀水溶液を含む銀メッキ液をブドウ糖で還元する無電解の銀鏡反応により、プラスチックフィルム層上の下地層の表面に銀を析出させて銀の反射層を形成しており、銀メッキ液としてはアンモニア性硝酸銀水溶液AgNO3と水酸化ナトリウム水溶液NaOHとブドウ糖水溶液C6126とを用いた。
犠牲防食層7は、Cuで形成されている。金属反射層であるAg上に、酸化防止のために窒素雰囲気下にした上で、スプレー噴射により、乾燥膜厚が100nmとなるように銅メッキ液を塗布し、銅の犠牲防食層7を形成した。
保護層8は、バインダーと顔料で構成されており、バインダーはエポキシ樹脂と硬化剤で構成されている。本例では、エポキシ樹脂としてビスフェノールF型のエポキシ樹脂、硬化剤として芳香族アミン系硬化剤を用いている。顔料は、体質顔料、着色顔料、及び防錆顔料を配合しており、体質顔料として炭酸カルシウム、着色顔料として酸化チタン、防錆顔料として酸化亜鉛を用いている。保護層8は、犠牲防食層であるCu上にフローコーター法により、乾燥膜厚が500μmとなるように塗布を行い作製している。
(実施例2)
紫外反射膜2の形成において、高屈折率の誘電体層(TiO2)と低屈折率の誘電体層(SiO2)を交互に2層積み重ねて形成したこと以外は実施例1と同様にしてフィルムミラーを作製した。
(実施例3)
紫外反射膜2の形成において、高屈折率の誘電体層(TiO2)と低屈折率の誘電体層(SiO2)を交互に10層積み重ねて形成したこと以外は実施例1と同様にしてフィルムミラーを作製した。
(実施例4)
紫外反射膜2及びバリア層3の形成において、大気圧プラズマではなく、真空スパッタにより成膜したこと以外は実施例1と同様にしてフィルムミラーを作製した。
(実施例5)
犠牲防食層7を有していないこと以外は実施例1と同様にしてフィルムミラーを作製した。
(比較例1)
紫外反射膜2を有していないこと以外は実施例1と同様にしてフィルムミラーを作製した。
各実施例及び比較例で得られたフィルムミラーの各特性の評価方法は次に示すとおりである。
(反射率試験)
温度70℃、湿度80%RHの条件でキセノンランプを200時間照射した後のフィルムミラーの反射率とキセノンランプ照射前のフィルムミラーの反射率をコニカミノルタ社製の光沢計(商品名GM−60)を用いて測定し、キセノンランプ照射前のフィルムミラーの反射率とキセノンランプ照射後のフィルムミラー反射率から、キセノンランプ照射前後における反射率の低下率を算出した。ここで、光沢計による測定で得られた値が大きいほどフィルムミラーの光の反射率が大きいことを示す。以下に反射率試験の評価基準を記す。
◎:反射率の低下率が10%未満
○:反射率の低下率が10%以上20%未満
×:反射率の低下率が20%以上
(膜付着試験)
各フィルムミラーを、それぞれ温度40℃、湿度95%RHの恒温室に放置し、200時間後にセロハンテープ(2cm×2cm)による剥離試験を行い、膜付着試験を行った。試験はJIS規格K5400の85.2碁盤目テープ試験法に準拠して2mm角升目を25個作成し、セロハン粘着テープ(JIS規格Z1522)を用いて垂直剥離試験を行った。以下に膜付着試験の評価基準を記す。
◎:16%未満の剥離しかない。
○:16%以上40%未満の剥離がある。
△:40%以上60%未満の剥離がある。
×:60%を超える剥離がある。
各実施例及び比較例にて作製したフィルムミラーについての評価結果を表1に示す。
Figure 2010237415
上記表1に示すとおり、実施例1〜5の紫外反射膜2を有するフィルムミラーは、キセノンランプ照射後においても、反射率の低下が抑制されており、高い反射率性が維持されていることが分かった。一方、比較例1の紫外反射膜2を有していないフィルムミラーでは、キセノンランプ照射後に、反射率の低下が見られる。
実施例1,3,4のフィルムミラーは、紫外反射膜2の形成において、高屈折率の誘電体層(TiO2)と低屈折率の誘電体層(SiO2)を交互に6層又は10層積み重ねて形成しており、さらに、犠牲防食層を有しているため、反射率の低下率が非常に抑えられている好ましい例であることが分かる。
実施例1,2,5のフィルムミラーは、紫外反射膜2の形成において、高屈折率の誘電体層(TiO2)と低屈折率の誘電体層(SiO2)を交互に2層又は6層積み重ねて形成しており、更に、紫外反射膜2及びバリア層3を大気圧プラズマにより成膜しているため、膜付着性に優れていることが分かる。
1 ハードコート層
2 紫外反射膜
3 バリア層
4 プラスチックフィルム層
5 下地層
6 金属反射層
7 犠牲防食層
8 保護層

Claims (11)

  1. 太陽光反射用のフィルムミラーであって、太陽光を入射する側から以下の順に、
    紫外線を反射し且つ可視光及び赤外光を透過する紫外反射膜と、
    プラスチックフィルム層と、
    可視光及び赤外光を反射する金属反射層と、
    保護層とを有することを特徴とするフィルムミラー。
  2. 前記プラスチックフィルム層の層厚Tが、100μm≦T≦300μmであることを特徴とする請求項1に記載のフィルムミラー。
  3. 前記紫外反射膜を、誘電体多層膜で構成したことを特徴とする請求項1〜2の何れか1項に記載のフィルムミラー。
  4. 前記誘電体多層膜は、高屈折率の誘電体層と低屈折率の誘電体層を交互に4層以上6層以下積み重ねた構成であることを特徴とする請求項3に記載のフィルムミラー。
  5. 前記紫外反射膜と前記プラスチックフィルム層との間に、酸素透過率が0.01ml/m2/day/Mpa以下で、水蒸気透過率が0.001g/m2/day以下であるバリア層を有することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載のフィルムミラー。
  6. 前記プラスチックフィルム層の厚みに対して、前記紫外反射膜と該バリア層の厚みの合計が占める割合が0.1%〜1.0%であることを特徴とする請求項5に記載のフィルムミラー。
  7. 高屈折率の誘電体層と低屈折率の誘電体層を交互に4層以上6層以下積み重ねた誘電体多層膜で構成された前記紫外反射膜と前記プラスチックフィルム層との間に、酸素透過率が0.01ml/m2/day/Mpa以下で、水蒸気透過率が0.001g/m2/day以下であるバリア層を有し、且つ、該バリア層が該紫外反射膜の低屈折率の誘電体層を兼ねることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載のフィルムミラー。
  8. 前記紫外反射膜と前記プラスチックフィルム層との間に、酸素透過率が0.01ml/m2/day/Mpa以下で、水蒸気透過率が0.001g/m2/day以下であるバリア層を有し、前記紫外反射膜及び/又は該バリア層を大気圧プラズマにより成膜したことを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載のフィルムミラー。
  9. 前記紫外反射膜と前記プラスチックフィルム層との間に、酸素透過率が0.01ml/m2/day/Mpa以下で、水蒸気透過率が0.001g/m2/day以下であるバリア層を有し、前記紫外反射膜と該バリア層の内部応力の合計τが、0.1MPa≦τ≦3MPaであることを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記載のフィルムミラー。
  10. 前記金属反射層を、Agで構成したことを特徴とする請求項1〜9の何れか1項に記載のフィルムミラー。
  11. 屋外で使用することを特徴とする請求項1〜10の何れか1項に記載のフィルムミラー。
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