JP2010228728A - トレーリングアーム式サスペンション - Google Patents
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Abstract
【解決手段】車両前後方向に沿う左右一対のトレーリングアーム8を備えたトレーリングアーム式サスペンション100であって、トレーリングアーム8の車両後方側Rrのサスペンションメンバ9と、サスペンションメンバ9よりも車両前方側Frの車体フレーム1の連結部39とを連結する補強バー25を燃料タンク7とトレーリングアーム8の間に配置し、補強バー25とトレーリングアーム8を車両の側面視で重ねてある
【選択図】図2
Description
本発明の目的は、車体フレームに対するサスペンションメンバの取り付け剛性を強くしして、自動車のハンドリング(操縦安定性)やレスポンス(操縦応答性)を向上させることができるトレーリングアーム式サスペンションを提供する点にある。さらには、燃料タンクを保護することができるトレーリングアーム式サスペンションを提供する点にある。
車両前後方向に沿う左右一対のトレーリングアームを備えたトレーリングアーム式サスペンションであって、
前記左右一対のトレーリングアームを燃料タンクの左右両側に各別に配置し、
前記トレーリングアームの車両後方側のサスペンションメンバと、前記サスペンションメンバよりも車両前方側の車体フレームの連結部とを連結する補強バーを前記燃料タンクとトレーリングアームの間に配置し、
前記補強バーとトレーリングアームを車両の側面視で重ねてある点にある。(請求項1)
また、部品を増やすことなく、上記の補強バーを利用して燃料タンクの周辺の剛性を強くすることができ、燃料タンクの変形を少なくして燃料タンクを保護することができる。
そして、補強バーとトレーリングアームを車両の側面視で重ねてあるから、衝撃荷重(衝撃力)が作用してトレーリングアームが燃料タンク側に変形しても、補強バーでトレーリングアームを受け止めてトレーリングアームが燃料タンク側に移動するのを規制することができる。
さらに、トレーリングアームとは別部材の補強バーでトレーリングアームの燃料タンク側への移動を規制するので、例えば、トレーリングアームを補強してトレーリングアームの燃料タンク側への移動を規制する構造に比べて、より確実にトレーリングアームの移動を規制することができ、しかも、軽量化とサスペンション性能の向上(ばね下重量の軽減によるサスペンションの追従性の向上)を図ることができる。(請求項1)
車両前後方向に垂直な縦断面において、前記トレーリングアームの上下方向の長さを左右方向の長さよりも長くしてあると、衝撃荷重が作用してトレーリングアームが燃料タンク側に変形した場合に、補強バーでトレーリングアームを受け止めやすくすることができ、トレーリングアームが燃料タンク側に移動するのをより確実に規制することができる。(請求項2)
車両前後方向に沿う状態に床下に配置された前記車体フレームの左右一対のサイドメンバに車両後方側ほど上側に位置するキックアップ部を設け、
前記キックアップ部の下端部に前記連結部を設けて、前記連結部に連結した前記補強バーの前端部を前記トレーリングアームの前端部よりも車両前方側に配置し、
前記補強バーを車両前後方向に沿う略水平姿勢に設定し、
前記サスペンションメンバを前記サイドメンバに上下方向で取り付ける取り付けボルトの下端部に前記補強バーの後端部を取り付けてあると、次の作用を奏することができる。(請求項3)
また、サイドメンバの車両前後方向に沿っている部分の後端から当該部分のサイドメンバに連続して略水平に補強バーが配置されているので、補強バーを介して衝撃荷重の車両前後方向の伝達を有効に行なうことができて車体の剛性を向上させることができる。
そして、補強バーの後端部を取り付けボルトの下端部に取り付けてあるから、サスペンションメンバのサイドメンバへの取り付け剛性を強くすることができ、サスペンションメンバに取り付けられているサスペンションの各部品の剛性を強くすることができる。従って、自動車のハンドリング(操縦安定性)やレスポンス(操縦応答性)を向上させて商品性を向上させることができる。(請求項3)
前記サスペンションメンバに形成した縦孔に、内筒と、前記内筒の外周面に加硫接着されたゴム状弾性体とを備えるゴムブッシュを圧入し、
前記サイドメンバと内筒と補強バーの後端部を、前記内筒に挿通させた前記取り付けボルトで連結して、前記取り付けボルトの下端部に前記補強バーの後端部を取り付けてあると、次の作用を奏することができる。(請求項4)
これに対して、本発明の上記構成によれば、サイドメンバと内筒と補強バーの後端部を、内筒に挿通させた取り付けボルトで連結して、取り付けボルトの下端部に補強バーの後端部を取り付けてあるから、取り付けボルトを両端で支持する両持ち支持することができて、取り付けボルトを倒れにくくすることができる。
その結果、サスペンションメンバのサイドメンバへの取り付け剛性を強くすることができ、サスペンションメンバに取り付けられているサスペンションの各部品の剛性を強くすることができる。従って、自動車のハンドリング(操縦安定性)やレスポンス(操縦応答性)を向上させて商品性を向上させることができる。(請求項4)
前記キックアップ部よりも車両後方側のサイドメンバ部分に、サスペンションメンバ取り付けブラケットを下方に膨出形成し、
前記サスペンションメンバを前記サスペンションメンバ取り付けブラケットに前記ゴムブッシュを介して下方から連結してあると、次の作用を奏することができる。(請求項5)
また、車両の側面視で、サイドメンバのキックアップ部の車両後方側の開口を、キックアップ部とサスペンションメンバ取り付けブラケットとサスペンションメンバの縦孔周りの部分(例えば縦筒)と補強バーとで取り囲み、比較的小さい略三角形の開口とすることができる。これにより、取り囲んだ枠自体の剛性と狭い開口面積によって、トレーリングアームの燃料タンク側への移動・通過を困難にすることができる。(請求項5)
前記補強バーの長手方向中間部を金属製のパイプ材で形成し、前記補強バーの前端部と後端部を金属製の取り付け板でそれぞれ形成して、前記金属製のパイプ材の両端部に両取り付け板を各別に溶接固着してあると、補強バーの構造を簡素化することができ、軽量化することができ、しかも、補強バーを簡単に製造することができて生産性を向上させることができる。(請求項6)
前記補強バーの長手方向中間部を車幅方向外側に凸のくの字状に折曲してあると、車幅方向外側からの衝撃荷重に対して補強バーが車幅方向内側の燃料タンク側に変形しにくくすることができる。(請求項7)
[車体フレーム1の構造]
図1〜図3に自動車のトレーリングアーム式サスペンションを示してある。図1〜図3に示すように、前記自動車の車体フレーム1は、車両前後方向に沿う左右一対のサイドメンバ2と、両サイドメンバ2に架け渡された複数のクロスメンバとを備えている。前記サイドメンバ2とクロスメンバはフロアパネルの下方の床下4に位置し、縦断面上側開放のハット形状に形成されて、上端部の左右一対のフランジがフロアパネルの下面に溶接接合されている。
前記左右一対のサイドメンバ部分2Bの車幅方向内側W1の側面同士の間隔は、燃料タンク7の左右方向の幅よりも短く設定されている。前記サイドメンバ部分2Bの車両前方側Frの端部には、有底筒状のサスペンションフレーム取り付けブラケット6(サスペンションメンバ取り付けブラケットに相当、図3,図5参照)を下方に膨出形成してある。
図2〜図5に示すように、車幅方向に長い井げた状のサスペンションフレーム9(サスペンションメンバに相当)の前側フレーム10と後側フレーム11を、キックアップ部5の後方の前記左右一対のサイドメンバ部分2Bに架設してある。
図1,図2に示すように、左右一対のトレーリングアーム8を燃料タンク7の左右両側に各別に配置し、図3に示すように、車両の側面視でトレーリングアーム8を上向きに倒れた幅広のJ字状に成形して、トレーリングアーム8の車両前方側Frの前端部8Aを車両後方側Rrの後端部8Bよりも上方に配置してある。また、車両前後方向に垂直な縦断面において、トレーリングアーム8の上下方向の長さを左右方向の長さよりも長く設定してある。
図1,図2,図5〜図7に示すように、トレーリングアーム8の車両後方側Rrのサスペンションフレーム9と、サスペンションフレーム9よりも車両前方側Frのサイドメンバ2の連結部39とを連結する左右一対の補強バー25を、燃料タンク7の左側の側面7Sと左側のトレーリングアーム8の間、及び、燃料タンク7の右側の側面7Sと右側のトレーリングアーム8の間に各別に配置し、図3に示すように、補強バー25とトレーリングアーム8を車両の側面視で重ねてある。補強バー25と燃料タンク7の車幅方向の間隔は、補強バー25とトレーリングアーム8の車幅方向の間隔よりも短く設定されている(図2参照)。
すなわち前述のように、サスペンションフレーム9の前側フレーム10に設けた縦筒13にゴムブッシュGを圧入し、内筒の下端面に補強バー25の後ろ側取り付け板37の第2連結部37Rを下方から重ね合わせるとともに、前記サイドメンバ部分2Bに設けた取り付けボルトBを、ゴムブッシュGの内筒と、後ろ側取り付け板37の第2連結部37Rのボルト挿通孔Sとに挿通させ、前記取り付けボルトBの下端部にナットNを螺合してある。
このように、サイドメンバ部分2Bと前記内筒と補強バー25の後ろ側取り付け板37を、前記内筒に挿通させた取り付けボルトBで連結して、取り付けボルトBの下端部に補強バー25の後ろ側取り付け板37を取り付けてある。
これに対して、本発明の上記構成によれば、取り付けボルトBの下端部に補強バー25の後ろ側取り付け板37の第2連結部37Rを取り付けてあるから、取り付けボルトBを両持ち支持することができて、取り付けボルトBを倒れにくくすることができる。
その結果、サスペンションフレーム9の車体フレーム1への取り付け剛性を強くすることができ、サスペンションフレーム9に取り付けられているサスペンション100の各部品の剛性を強くすることができる。従って、自動車のハンドリング(操縦安定性)やレスポンス(操縦応答性)を向上させて商品性を向上させることができる。
2 サイドメンバ
5 キックアップ部
5A キックアップ部の車両前方側の前端部
5B キックアップ部の車両後方側の後端部
5K キックアップ部の車両前後方向の中央部の下面
6 サスペンションメンバ取り付けブラケット(サスペンションフレーム取り付けブラケット)
7 燃料タンク
7A 燃料タンクの車両前方側の前端部
7B 燃料タンクの車両後方側の後端部
8 トレーリングアーム
8A トレーリングアームの前端部
8B トレーリングアームの後端部
9 サスペンションメンバ(サスペンションフレーム)
13H 縦孔
25 補強バー
36 補強バーの前端部(補強バーの前側取り付け板)
37 補強バーの後端部(補強バーの後ろ側取り付け板)
38 パイプ材
39 連結部
B 取り付けボルト
Fr 車両前方側
G ゴムブッシュ
Rr 車両後方側
S ボルト挿通孔
W2 車幅方向外側
Claims (7)
- 車両前後方向に沿う左右一対のトレーリングアームを備えたトレーリングアーム式サスペンションであって、
前記左右一対のトレーリングアームを燃料タンクの左右両側に各別に配置し、
前記トレーリングアームの車両後方側のサスペンションメンバと、前記サスペンションメンバよりも車両前方側の車体フレームの連結部とを連結する補強バーを前記燃料タンクとトレーリングアームの間に配置し、
前記補強バーとトレーリングアームを車両の側面視で重ねてあるトレーリングアーム式サスペンション。 - 車両前後方向に垂直な縦断面において、前記トレーリングアームの上下方向の長さを左右方向の長さよりも長くしてある請求項1記載のトレーリングアーム式サスペンション。
- 車両前後方向に沿う状態に床下に配置された前記車体フレームの左右一対のサイドメンバに車両後方側ほど上側に位置するキックアップ部を設け、
前記キックアップ部の下端部に前記連結部を設けて、前記連結部に連結した前記補強バーの前端部を前記トレーリングアームの前端部よりも車両前方側に配置し、
前記補強バーを車両前後方向に沿う略水平姿勢に設定し、
前記サスペンションメンバを前記サイドメンバに上下方向で取り付ける取り付けボルトの下端部に前記補強バーの後端部を取り付けてある請求項1又は2記載のトレーリングアーム式サスペンション。 - 前記サスペンションメンバに形成した縦孔に、内筒と、前記内筒の外周面に加硫接着されたゴム状弾性体とを備えるゴムブッシュを圧入し、
前記サイドメンバと内筒と補強バーの後端部を、前記内筒に挿通させた前記取り付けボルトで連結して、前記取り付けボルトの下端部に前記補強バーの後端部を取り付けてある請求項3記載のトレーリングアーム式サスペンション。 - 前記キックアップ部よりも車両後方側のサイドメンバ部分に、サスペンションメンバ取り付けブラケットを下方に膨出形成し、
前記サスペンションメンバを前記サスペンションメンバ取り付けブラケットに前記ゴムブッシュを介して下方から連結してある請求項4記載のトレーリングアーム式サスペンション。 - 前記補強バーの長手方向中間部を金属製のパイプ材で形成し、前記補強バーの前端部と後端部を金属製の取り付け板でそれぞれ形成して、前記金属製のパイプ材の両端部に両取り付け板を各別に溶接固着してある請求項1〜5のいずれか一つに記載のトレーリングアーム式サスペンション。
- 前記補強バーの長手方向中間部を車幅方向外側に凸のくの字状に折曲してある請求項1〜6のいずれか一つに記載のトレーリングアーム式サスペンション。
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