JP2010196719A - 流体封入式防振装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】第二のオリフィス通路を通じての流体流動を効率的に且つ安定して生ぜしめることによって、中間室の容積増大を要することなく目的とする防振効果を得ることが出来る、新規な構造の流体封入式防振装置を提供すること。
【解決手段】仕切板50に対する受圧室58側と平衡室60側の一方の側に所定距離を隔てて可動膜54を配設して、仕切板50と可動膜54の対向面間に中間室62を形成する。中間室62に対して仕切板50で隔てられた受圧室58と平衡室60の一方と、中間室62とを連通する第二のオリフィス通路72を形成して、第一のオリフィス通路68よりも高周波数にチューニングする。可動膜54に対して中間室62側とその反対側との少なくとも一方の側に整流板を対向配置して、整流板には可動膜54に向かって開口する複数の整流孔76を形成すると共に、整流孔76を通じての流体流動量を制限する流量制限手段78,86を設けた。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば自動車のエンジンマウント等に適用される防振装置に係り、特に内部に封入された非圧縮性流体の流動作用に基づく防振効果を利用する流体封入式防振装置に関するものである。
従来から、例えば自動車のエンジンマウント等に適用される防振装置の一種として、流体封入式防振装置が知られている。流体封入式防振装置は、振動伝達系を構成する一方の部材(パワーユニット等)に取り付けられる第一の取付部材と、振動伝達系を構成する他方の部材(車両ボデー等)に取り付けられる第二の取付部材を、本体ゴム弾性体によって弾性連結した構造を有している。更に、流体封入式防振装置の内部には、壁部の一部を本体ゴム弾性体で構成された受圧室が形成されていると共に、壁部の一部をダイヤフラムで構成された平衡室が形成されており、それら受圧室と平衡室に非圧縮性流体が封入されていると共に、それら受圧室と平衡室がオリフィス通路によって相互に連通されている。そして、振動入力時には、受圧室と平衡室の相対的な圧力変動によって、オリフィス通路を通じての流体流動が生ぜしめられて、流体の流動作用に基づく防振効果が発揮されるようになっている。
ところで、流体封入式防振装置では、オリフィス通路が予め防振対象振動の周波数にチューニングされており、チューニング周波数域の振動に対して優れた防振効果が発揮されるようになっている。一方、オリフィス通路のチューニング周波数を外れた振動に対しては、有効な防振効果が発揮され難かった。
そこで、特許文献1等にも示されているように、受圧室と平衡室を連通する第一のオリフィス通路が形成される一方、受圧室と平衡室を隔てる仕切部材の内部に中間室が形成されて、受圧室と中間室を連通する第二のオリフィス通路が形成される構造も提案されている。このような構造では、例えば第二のオリフィス通路を第一のオリフィス通路よりも高周波数にチューニングすることで、複数の周波数域の振動に対して防振効果を得ることが可能となる。
このような特許文献1に記載の構造では、第二のオリフィス通路の流体流路上である受圧室と中間室の隔壁部分に可動ゴム膜が配設されており、低周波大振幅振動の入力時には、高周波数にチューニングされた第二のオリフィス通路を通じての流体流動が、可動ゴム膜の弾性によって制限されるようになっている。その結果、第二のオリフィス通路よりも流動摩擦が大きい第一のオリフィス通路を通じて、流体流動が有効に生ぜしめられるようになっている。なお、高周波小振幅振動の入力時には、可動ゴム膜の微小変形により受圧室の液圧が中間室に伝達されて、受圧室と中間室の間で第二のオリフィス通路を通じて流体流動が生ぜしめられるようになっている。
しかし、このような特許文献1に記載の流体封入式防振装置では、第二のオリフィス通路の流体流路上に可動ゴム膜が配設されていることから、第二のオリフィス通路がチューニングされた周波数域の振動入力時にも、可動ゴム膜の弾性によって第二のオリフィス通路を通じての流体流動が制限されて、第二のオリフィス通路を通じての流体流動によって発揮される防振効果が不充分になるおそれがある。
しかも、昨今では、車両サイズの小型化等によって流体封入式防振装置の配設スペースが厳しく制限されており、それに伴って、流体封入式防振装置に対するコンパクト化が強く要求されている。ところが、流体封入式防振装置を小型化すると、第二のオリフィス通路による防振効果が一層低下して、充分に発揮されなくなる場合もあることが明らかになってきた。
特開2007−46777号公報
ここにおいて、本発明は、上述の如き事情を背景として為されたものであって、その解決課題とするところは、第二のオリフィス通路を通じての流体流動に基づく防振効果がより効果的に発揮される、新規な構造の流体封入式防振装置を提供することにある。
以下、このような課題を解決するために為された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各態様において採用される構成要素は、可能な限り任意な組み合わせで採用可能である。また、本発明の態様乃至は技術的特徴は、以下に記載のものに限定されることなく、明細書全体および図面に記載されたもの、或いはそれらの記載から当業者が把握することの出来る発明思想に基づいて認識されるものであることが理解されるべきである。
すなわち、本発明は、第一の取付部材と第二の取付部材を本体ゴム弾性体で連結して、第二の取付部材で支持された仕切板を挟んだ両側に非圧縮性流体を封入された受圧室と平衡室を形成すると共に、それら受圧室と平衡室を連通する第一のオリフィス通路を形成した流体封入式防振装置において、仕切板に対して受圧室側と平衡室側の一方の側に所定距離を隔てて可動膜を配設してそれら仕切板と可動膜の対向面間に中間室を形成すると共に、中間室に対して仕切板で隔てられた受圧室と平衡室の一方に、中間室を連通する第二のオリフィス通路を形成して、第二のオリフィス通路を第一のオリフィス通路よりも高周波数にチューニングする一方、可動膜に対して中間室側とその反対側との少なくとも一方の側に整流板を対向配置して、整流板には可動膜に向かって開口する複数の整流孔を形成すると共に、それら整流孔を通じての流体流動量を制限する流量制限手段を設けたことを特徴とする。
このような本発明に従う構造とされた流体封入式防振装置では、受圧室と平衡室の相対的な圧力変動による第二のオリフィス通路を通じての流体流動が有効に生ぜしめられて、流体の流動作用に基づいて目的とする防振効果が充分に発揮される。このことは、実験による防振性能の測定等によって確認されており、例えば自動車用エンジンマウント等として好適な防振特性を実現することが可能である。
このように第二のオリフィス通路を通じての流体流動が有効に生ぜしめられて、優れた防振性能が発揮される理由は、未だ充分に解明されておらず、かかる理由を解明すること自体は、本発明の目的とするところではないが、本発明者は、以下の如き理由に基づいて防振性能の向上が達せられるものと推測している。
すなわち、整流孔を備えた整流板を設けることにより、受圧室と平衡室の少なくとも一方の液圧が、可動膜に向かって開口する整流孔によって整流された状態で、可動膜に対して厚さ方向に及ぼされることが考えられる。これにより、可動膜の弾性変形が効率的に生ぜしめられて、可動膜の液圧伝達作用によって中間室の容積変化が充分に許容される。その結果、第二のオリフィス通路を通じての流体流動が効率的に惹起されて、流体の流動作用に基づく防振効果が有利に発揮されていると推測される。
また、複数の整流孔を形成することにより、整流孔を通じて可動膜に及ぼされる液圧が、可動膜の広い範囲に作用するようになっていることが考えられる。これにより、可動膜が液圧の作用により広範囲に亘って安定して弾性変形せしめられて、可動膜の弾性変形による液圧伝達作用が効率的に発揮される。その結果、第二のオリフィス通路を通じての流体流動による防振効果が有利に発揮されて、防振性能の向上が実現されていると推測される。
また、複数の整流孔を通じて可動膜に液圧が及ぼされることから、可動膜の広範囲に対して同位相で液圧が作用することが考えられる。これにより、可動膜の広い範囲が板厚方向の同じ側に変形せしめられて、可動膜の変形による有効ピストン面積が大きく確保される。その結果、第二のオリフィス通路を通じての流体流動に基づく防振効果が、有効に発揮されていると推測される。
一方、整流孔を通じて流動する流体の流動量を制限する流量制限手段を設けることにより、第一のオリフィス通路がチューニングされた周波数域の振動入力時には、整流孔を通じての流体流動を制限することによって、第二のオリフィス通路を通じて受圧室の液圧が平衡室に逃がされるのを防いで、第一のオリフィス通路を通じての流体流動による防振効果が有効に発揮される。
また、第二のオリフィス通路を通じての流体流動が効率的に惹起されることから、優れた防振効果を発揮する流体封入式防振装置を、軽量且つコンパクトに実現することが出来る。
また、本発明に従う構造とされた流体封入式防振装置においては、整流板を仕切板に対して可動膜を挟んだ反対側に配設して、中間室を仕切板と可動膜の間に形成すると共に、第二のオリフィス通路の端部を中間室の周壁に開口させることが望ましい。
これによれば、第二のオリフィス通路の端部が中間室の周壁に開口されていることにより、可動膜における整流板が配された側と反対側の面に対して及ぼされる液圧が、第二のオリフィス通路の端部開口から可動膜に対して局所的に及ぼされるのを防ぐことが出来る。それ故、可動膜を広範囲に弾性変形させて、第二のオリフィス通路を通じての流体流動量を効率的に確保することが出来る。
また、可動膜が仕切板と整流板の間に配されることにより、振動入力による受圧室と平衡室の相対的な圧力変動が、第二のオリフィス通路および整流孔を通じて可動膜に対して間接的に及ぼされるようになっている。それ故、第一のオリフィス通路のチューニング周波数域の振動入力時には、整流孔を通じての流体流動を流量制限手段によって制限することにより、可動膜の弾性変形を防止することが出来て、可動膜の弾性変形による液圧吸収作用によって受圧室と平衡室の相対的な圧力差が吸収されるのを防ぐことが出来る。その結果、第一のオリフィス通路を通じての流体流動を効率的に生ぜしめて、目的とする防振効果を有効に得ることが出来る。
また、本発明に従う構造とされた流体封入式防振装置においては、整流板に通路形成用ゴムを設けて、通路形成用ゴムに整流孔を形成すると共に、整流孔の少なくとも一方の開口部に流量制限手段を構成する弁状ゴム突起を突出形成して、弁状ゴム突起が初期形状において整流孔の開口部から離隔して整流孔を連通状態に保持するようになっていると共に、弁状ゴム突起が受圧室と平衡室の相対的な圧力変動に基づいて弾性変形して整流孔の開口部に接近し整流孔を遮断するようになっていても良い。
これによれば、整流孔の流量制限手段を構成する弁体とバネ手段を、ゴム弾性体で形成された弁状ゴム突起で一体的に形成することにより、整流孔の遮断時に発生する打音を軽減することが出来る。蓋し、弁体をゴム弾性体で形成することにより、整流孔の開口部に対する当接時に、弁体の弾性変形によるエネルギ損失によって、当接によるエネルギが減衰されると共に、弁体を支持するバネ手段をゴム弾性体で形成することにより、バネ手段の変形によるエネルギ損失(減衰)によって、弁体の駆動速度が低減されて、当接時の運動量が抑えられるからである。
また、本発明に従う構造とされた流体封入式防振装置において、好適には、複数の整流孔が整流板の中心回りの周上で等間隔に形成された複数を含んで設けられている。
これによれば、可動膜に対して広範囲に亘って液圧を分散して及ぼすことが出来る。それ故、可動膜の弾性変形をより有利に生ぜしめて、第二のオリフィス通路を通じての流体流動によって発揮される防振効果を、一層効果的に得ることが出来る。
本発明の第一の実施形態としてのエンジンマウントを示す縦断面図。 同エンジンマウントの大振幅振動入力時の防振特性を示すグラフ。 同エンジンマウントの小振幅振動入力時の防振特性を示すグラフ。 本発明の第二の実施形態としてのエンジンマウントを示す縦断面図。 本発明の第三の実施形態としてのエンジンマウントを示す縦断面図。
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
先ず、図1には、本発明に従う構造とされた流体封入式防振装置の第一の実施形態として、自動車用エンジンマウント10が示されている。エンジンマウント10は、第一の取付部材としての第一の取付金具12と、第二の取付部材としての第二の取付金具14を、本体ゴム弾性体16によって弾性連結した構造を有している。そして、エンジンマウント10は、第一の取付金具12が図示しないパワーユニットに取り付けられると共に、第二の取付金具14が図示しない車両ボデーに取り付けられることにより、パワーユニットと車両ボデーを防振連結するようになっている。なお、以下の説明において、上下方向とは、原則として、軸方向である図1中の上下方向を言う。
より詳細には、第一の取付金具12は、略円柱形状を有しており、金属等で形成された高剛性の部材とされている。また、第一の取付金具12の上端部には、外周側に広がるフランジ部18が一体形成されている。更に、第一の取付金具12には、上端面に開口して中心軸上を上下方向に延びるボルト穴20が形成されている。そして、ボルト穴20に螺着される図示しない取付用ボルトによって、第一の取付金具12がパワーユニットに取り付けられるようになっている。
一方、第二の取付金具14は、薄肉大径の略円筒形状を有しており、第一の取付金具12と同様に高剛性の部材とされている。また、第二の取付金具14は、軸方向中間部分に形成された段差部22を挟んで軸方向上側が大径筒部24とされていると共に、下側が小径筒部26とされている。そして、第二の取付金具14は、図示しないブラケットを介して、車両ボデーに取り付けられている。
そして、第一の取付金具12が第二の取付金具14と同一中心軸上に配置されて、第一の取付金具12の下端部が第二の取付金具14の上側開口部に挿し入れられた状態で、それら第一の取付金具12と第二の取付金具14が本体ゴム弾性体16によって弾性的に連結されている。本体ゴム弾性体16は、厚肉大径の略円錐台形状を有しており、その小径側端部に対して第一の取付金具12が挿し込まれて加硫接着されていると共に、大径側端部が第二の取付金具14における段差部22と大径筒部24に重ね合わされて加硫接着されている。なお、本実施形態では、本体ゴム弾性体16が、第一の取付金具12と第二の取付金具14を備えた一体加硫成形品として形成されている。
さらに、本体ゴム弾性体16の大径側端面には、逆すり鉢状の大径凹所28が開口形成されている。更にまた、本体ゴム弾性体16の大径側端面の外周縁部には、緩衝ゴム層としてのシールゴム層30が一体形成されており、下方に向かって延び出して、第二の取付金具14における小径筒部26の内周面に被着形成されている。
また、第二の取付金具14の下端部には、可撓性膜としてのダイヤフラム32が取り付けられている。ダイヤフラム32は、略円板形状を有する薄肉のゴム膜で形成されており、軸方向に充分な弛みを有している。また、ダイヤフラム32の外周縁部には、環状の固定金具34が加硫接着されている。そして、固定金具34が第二の取付金具14における小径筒部26の下端部に挿し入れられて、シールゴム層30を介して第二の取付金具14に嵌着固定されている。
これにより、第二の取付金具14の上側開口部が本体ゴム弾性体16によって閉塞されていると共に、下側開口部がダイヤフラム32によって閉塞されており、本体ゴム弾性体16とダイヤフラム32の軸方向対向面間に流体室36が形成されている。この流体室36は、外部から隔離されており、非圧縮性流体が封入されている。なお、封入される非圧縮性流体としては、特に限定されるものではないが、水やアルキレングリコール,ポリアルキレングリコール,シリコーン油やそれらの混合液等が好適に採用される。特に、流体の流動作用に基づく防振効果を有効に得るために、0.1Pa・s以下の低粘性流体が望ましい。
また、流体室36には、仕切部材38が配設されており、第二の取付金具14によって支持されている。仕切部材38は、全体として厚肉の略円板形状を有しており、仕切部材本体40を含んで構成されている。
仕切部材本体40は、筒状部41と底壁部42を有する略有底円筒形状とされており、金属や硬質の合成樹脂等で形成されている。また、仕切部材本体40の底壁部42には、上方から蓋部材43が重ね合わされている。この蓋部材43は、略円板形状であって、径方向中央部分には下方に突出する円柱状の突部44が一体形成されている。そして、蓋部材43は、仕切部材本体40の筒状部41の中央孔に嵌め込まれており、突部44が仕切部材本体40の底壁部42に当接されていると共に、環状の収容領域46が突部44の周囲に形成されている。また、仕切部材本体40の筒状部41には、外周面に開口して周方向に二周弱の所定長さで延びる周溝48が形成されている。
また、仕切部材本体40には、仕切板としての隔壁部材50が取り付けられている。隔壁部材50は、仕切部材本体40と同様の硬質材で形成されており、全体として略円板形状を有している。また、隔壁部材50の外周縁部には、環状の支持突部52が一体形成されて下方に向かって突出している。そして、隔壁部材50が、仕切部材本体40の中央孔に嵌め込まれて、その上端部分において仕切部材本体40の筒状部41によって支持されている。これにより、仕切部材本体40の中央孔の上側開口部が、隔壁部材50によって閉塞されている。なお、本実施形態では、仕切部材本体40の内周面上端に段差が形成されており、該段差に対して隔壁部材50の支持突部52の底面が当接されることによって、隔壁部材50が仕切部材本体40に対して軸方向で位置決めされている。
また、仕切部材本体40の底壁部42と隔壁部材50との軸方向対向面間には、可動膜としての可動ゴム膜54が配設されている。可動ゴム膜54は、略円板形状を有するゴム弾性体であって、外周縁部が全周に亘って下方に突出する厚肉部56とされている。そして、可動ゴム膜54は、厚肉部56の下面が仕切部材本体40の底壁部42に重ね合わされると共に、厚肉部56の上面に対して隔壁部材50の支持突部52が重ね合わされることにより、それら仕切部材本体40と隔壁部材50の軸方向間で挟み込まれて支持されている。なお、可動ゴム膜54は、厚肉部56を内周側に外れた径方向中央部分が、蓋部材43と隔壁部材50の何れに対しても所定距離を隔てた中間に位置している。
このような構造を有する仕切部材38は、軸直角方向に広がるように流体室36内に配設されて、仕切部材本体40の筒状部41がシールゴム層30を介して第二の取付金具14に対して弾性的に嵌着されている。これにより、流体室36が隔壁部材50を含む仕切部材38を挟んで上下に二分されており、仕切部材38を挟んだ上側には、壁部の一部が本体ゴム弾性体16で形成されて、圧力変動が惹起される受圧室58が形成されている。一方、仕切部材38を挟んだ下側には、壁部の一部がダイヤフラム32によって形成されて、容積変化が容易に許容される平衡室60が形成されている。
また、仕切部材38の内部には、隔壁部材50と可動ゴム膜54の軸方向対向面間に、受圧室58および平衡室60から隔てられた中間室62が形成されている。この中間室62は、受圧室58と平衡室60の軸方向間に形成されて、隔壁部材50によって受圧室58から隔てられていると共に、可動ゴム膜54によって平衡室60から隔てられている。なお、中間室62には、受圧室58および平衡室60と同様に非圧縮性流体が封入されている。
また、仕切部材38が、シールゴム層30を介して第二の取付金具14で支持されていることにより、周溝48の外周側開口部が第二の取付金具14によって覆われて、周方向に延びるトンネル状の通路が形成されている。更に、周溝48の長さ方向一方の端部が、上側連通孔64を通じて受圧室58に連通されていると共に、他方の端部が、下側連通孔66を通じて平衡室60に連通されている。これにより、仕切部材本体40には、受圧室58と平衡室60を相互に連通する低周波オリフィス通路としての第一のオリフィス通路68が形成されている。本実施形態において、第一のオリフィス通路68は、エンジンシェイクに相当する10Hz程度の低周波数にチューニングされている。本実施形態では、第一のオリフィス通路68が周方向に延びるように形成されていることにより、第一のオリフィス通路68の通路長を効率的に長く確保することが出来て、低周波数にチューニングし易くなっている。
さらに、第一のオリフィス通路68の通路長方向中間部分には、内周側の壁部を径方向に貫通する中間連通孔70が形成されている。この中間連通孔70は、仕切部材本体40の筒状部41と隔壁部材50の支持突部52との重ね合わせ部分を軸直角方向に貫通して形成されており、外周側の端部が第一のオリフィス通路68の側壁部に開口していると共に、内周側の端部が中間室62の周壁部に開口している。
そして、受圧室58と中間室62が、中間連通孔70と第一のオリフィス通路68の受圧室58側の一部を利用して相互に連通されており、もって、高周波オリフィス通路としての第二のオリフィス通路72が形成されている。第二のオリフィス通路72は、第一のオリフィス通路68よりも高周波数にチューニングされており、本実施形態では、アイドリング振動に相当する15〜45Hz程度の高周波数にチューニングされている。なお、第一,第二のオリフィス通路68,72のチューニングは、通路断面積(A)と通路長(L)の比(A/L)を調節することにより、変更設定することが出来る。
さらに、本実施形態では、仕切部材本体40がシールゴム層30を介して小径筒部26に対して弾性的に支持されている。これにより、マス系として仕切部材38を含み、バネ系としてシールゴム層30を含む副振動系(ダイナミックダンパ)が構成されている。ここにおいて、仕切部材38の固有振動数は、第二のオリフィス通路72のチューニング周波数よりも高周波数域にチューニングされている。なお、仕切部材38の固有振動数のチューニングは、仕切部材38やシールゴム層30の形成材料や形状等を変更することによって可能であるが、好適には、エンジンマウント10のパワーユニットへの装着状態下で実施される。
ここにおいて、仕切部材38の底壁部42には、通路形成用ゴム74が配設されている。通路形成用ゴム74は、略円環形状を有するゴム弾性体とされており、蓋部材43に外嵌された状態で、仕切部材38の底壁部42と蓋部材43の間に形成された収容領域46に収容配置されている。なお、本実施形態では、仕切部材本体40の底壁部42および蓋部材43と、通路形成用ゴム74とによって、整流板が構成されており、整流板が可動ゴム膜54を挟んで中間室62と反対側に配置されて、整流板によって平衡室60と中間室62が仕切られている。
また、通路形成用ゴム74には、径方向一方向で対向する部位に整流孔としての一対のスリット76,76が形成されている。スリット76は、一対のスリット76,76の対向方向に傾斜しながら、通路形成用ゴム74を板厚方向に貫通するように形成されている。また、スリット76は、一対のスリット76,76が対向する径方向一方向に対して直交する軸直角方向で直線的に延びるように形成されている。なお、本実施形態において、一対のスリット76,76は、互いに等しい傾斜角度で傾斜して通路形成用ゴム74を貫通している。また、スリット76は通路形成用ゴム74の外周面までは至らない長さで形成されており、本実施形態では、スリット76の軸直角方向での長さ寸法が、通路形成用ゴム74の内径よりも小さくされている。
また、通路形成用ゴム74においてスリット76を挟んだ幅方向(一対のスリット76,76が対向する軸直角方向一方向)一方の側には、上方に向かって突出する弁状ゴム突起としての上側突片78が一体形成されている。上側突片78は、スリット76の開口縁部から上方に向かって突出するように形成されており、スリット76に沿って延びる板状とされている。本実施形態では、上側突片78が突出先端側である上方に向かって次第に薄肉となっている。また、本実施形態において、上側突片78のスリット76側の端面は、スリット76の幅方向一方(図1中、右側)の内面と凹凸を生じることなく滑らかに接続された傾斜平面とされており、上側突片78の突出方向に延びる弾性主軸が、エンジンマウント10の軸方向に対して、突出先端側に向かってスリット76側に傾斜している。
また、通路形成用ゴム74においてスリット76を挟んで上側突片78と反対側には、上方に向かって突出する上側緩衝突起80が一体形成されている。上側緩衝突起80は、スリット76の開口縁部から上方に向かって突出するように形成されており、スリット76に沿って延びている。本実施形態において、上側緩衝突起80は、上側突片78と同様に、突出先端側である上方に向かって次第に薄肉となっている。また、上側緩衝突起80は、上側突片78よりも突出高さが充分に小さくされていると共に、板厚寸法が上側突片78と同じか僅かに小さい程度とされており、上側突片78よりも弾性変形し難くなっている。また、本実施形態において、上側緩衝突起80の突出先端部は、少なくともスリット76側の端面が、縦断面において円弧状を呈する湾曲面とされている。
また、通路形成用ゴム74の上面には、第一の上側凹溝82と第二の上側凹溝84が形成されている。第一, 第二の上側凹溝82,84は、何れも通路形成用ゴム74の上面に開口する凹溝であって、スリット76の長さ方向に延びている。また、上側突片78を挟んでスリット76と反対側に第一の上側凹溝82が形成されていると共に、上側緩衝突起80を挟んでスリット76と反対側に第二の上側凹溝84が形成されている。更に、第一の上側凹溝82は、第二の上側凹溝84よりも深さ寸法が大きく設定されており、上側突片78において通路形成用ゴム74の上面から突出する部分の高さを小さく抑えつつ、上側突片78の軸方向寸法を、上側緩衝突起80の軸方向寸法よりも、充分に大きく確保出来るようになっている。
一方、通路形成用ゴム74においてスリット76を挟んで上側緩衝突起80と同じ側には、下方に向かって突出する弁状ゴム突起としての下側突片86が一体形成されている。下側突片86は、スリット76の開口縁部から下方に向かって突出するように形成されており、上側突片78に対応する断面形状でスリット76に沿って延びている。本実施形態では、下側突片86が突出先端側である下方に向かって次第に薄肉となっている。また、本実施形態において、下側突片86のスリット76側の端面は、スリット76の幅方向他方(図1中、左側)の内面と凹凸を生じることなく滑らかに接続された傾斜平面とされており、下側突片86の突出方向に延びる弾性主軸が、エンジンマウント10の軸方向に対して、突出先端側に向かってスリット76側に傾斜している。なお、本実施形態において、上側突片78の弾性主軸と、下側突片86の弾性主軸が、互いに略平行に延びている。
また、通路形成用ゴム74においてスリット76を挟んで下側突片86と反対側、要するにスリット76を挟んで上側突片78と同じ側には、下方に向かって突出する下側緩衝突起88が一体形成されている。下側緩衝突起88は、スリット76の開口縁部から下方に向かって突出するように形成されており、スリット76に沿って延びている。本実施形態において、下側緩衝突起88は、下側突片86と同様に、突出先端側である下方に向かって次第に薄肉となる板形状を有している。また、下側緩衝突起88は、下側突片86よりも突出高さが小さくされていると共に、板厚寸法が下側突片86と同じか僅かに小さい程度とされており、下側突片86よりも弾性変形し難くなっている。また、本実施形態において、下側緩衝突起88の突出先端部は、少なくともスリット76側の端面が、縦断面において円弧状を呈する湾曲面とされている。
また、通路形成用ゴム74の下面には、第一の下側凹溝90と第二の下側凹溝92が形成されている。第一, 第二の下側凹溝90,92は、何れも通路形成用ゴム74の下面に開口する凹溝であって、スリット76の長さ方向に延びている。また、下側突片86を挟んでスリット76と反対側に第一の下側凹溝90が形成されていると共に、下側緩衝突起88を挟んでスリット76と反対側に第二の下側凹溝92が形成されている。更に、第一の下側凹溝90は、第二の下側凹溝92よりも深さ寸法が大きく設定されており、下側突片86において通路形成用ゴム74の下面から突出する部分の高さを小さく抑えつつ、下側突片86の軸方向寸法を、下側緩衝突起88の軸方向寸法よりも、充分に大きく確保出来るようになっている。
かくの如き構造とされた通路形成用ゴム74は、仕切部材本体40の底壁部42と蓋部材43の間に形成された収容領域46に収容配置されている。そして、通路形成用ゴム74が、スリット76,76と、上下の突片78,86と、上下の緩衝突起80,88と、上下の凹溝82,84,90,92との、何れからも外れた外周部分において、仕切部材本体40の底壁部42と蓋部材43の間で挟み込まれて支持されている。
なお、本実施形態では、通路形成用ゴム74が軸方向で車両ボデーに近い位置に配設されており、通路形成用ゴム74の板厚方向中央から第二の取付金具14の車両ボデーに対する締結面までの軸方向離隔距離が、小さく設定されている。特に本実施形態では、通路形成用ゴム74の軸方向での配設位置が、第二の取付金具14の軸方向中央よりも車両ボデー側(図1中の下側)に大きく偏っている。また、本実施形態では、受圧室58側から平衡室60側に向かって隔壁部材50,可動ゴム膜54,通路形成用ゴム74の順に配置されており、通路形成用ゴム74が隔壁部材50および可動ゴム膜54よりも車両ボデーに近い側に配置されている。
また、仕切部材本体40の底壁部42には、収容領域46の下側壁部を貫通するスリット状の下側透孔94が形成されている。一方、蓋部材43の外周部分には、収容領域46の上側壁部を貫通するスリット状の上側透孔96が形成されている。これらにより、収容領域46が中間室62側と平衡室60側にそれぞれ連通されており、スリット76の下側開口部が、下側透孔94を通じて平衡室60に接続されていると共に、スリット76の上側開口部が、上側透孔96を通じて可動ゴム膜54と蓋部材43の対向面間の領域に接続されて、可動ゴム膜54に向かって開口せしめられている。
さらに、上側透孔96に上側突片78と上側緩衝突起80が挿し入れられて、それらが受圧室58(中間室62)側に突出されていると共に、下側透孔94に下側突片86と下側緩衝突起88が挿し入れられて、それらが平衡室60側に突出されている。そして、エンジンマウント10の静置状態下において、スリット76の開口部に配設された上側突片78および下側突片86は、それら自体の弾性力によって、スリット76の開口部を連通状態に保持するようになっている。更に、第一のオリフィス通路68のチューニング周波数に相当する低周波大振幅振動の入力時には、受圧室58(中間室62)と平衡室60の間での相対的な圧力変動によって、上側突片78および下側突片86がスリット76側に倒れ込むように弾性変形せしめられる。これにより、スリット76の開口部が上側突片78又は下側突片86によって覆蓋されて、スリット76が遮断状態に切り替えられるようになっている。要するに、本実施形態において、上側突片78および下側突片86は、スリット76を連通状態と遮断状態に切り替える弁体であると同時に、それら自体の弾性によって初期形状ではスリット76の開口部から離隔しており、静置状態においてスリット76を連通状態に保持するばね手段にもなっている。
なお、上側透孔96の内周面によって、上側突片78のスリット76と反対側への倒れ変形を制限する第一の規制当接部が構成されていると共に、下側透孔94の内周面によって、下側突片86のスリット76と反対側への倒れ変形を制限する第二の規制当接部が構成されている。また、上側透孔96の内周面によって、上側緩衝突起80のスリット76と反対側への倒れが制限されていると共に、下側透孔94の内周面によって、下側緩衝突起88のスリット76と反対側への倒れが制限されている。
また、本実施形態では、上側突片78が弾性変形によって上側緩衝突起80に当接せしめられるようになっている。一方、下側突片86が弾性変形によって下側緩衝突起88に当接せしめられるようになっている。換言すれば、上下の緩衝突起80,88は、スリット76の遮断時に、軸方向の投影において上下の突片78,86と重なり合う部位に設けられている。
このような本実施形態に係るエンジンマウント10の車両装着下、エンジンシェイクに相当する低周波大振幅振動が入力されると、第一のオリフィス通路68を通じて受圧室58と平衡室60の間で流体流動が生ぜしめられて、流体の共振作用等の流動作用に基づいて目的とする防振効果(高減衰効果)が発揮されるようになっている。
特に本実施形態において、低周波大振幅振動の入力時には、通路形成用ゴム74に設けられた上下の突片78,86の何れか一方が受圧室58と平衡室60の相対的な圧力変動に基づいて弾性変形せしめられて、スリット76が遮断状態に切り替えられるようになっている。そして、中間室62から平衡室60への液圧伝達が阻止されることにより、第二のオリフィス通路72が実質的に遮断されて、第一のオリフィス通路68を通じての流体流動が効率的に生ぜしめられるようになっており、目的とする防振効果が有利に発揮されるようになっている。
なお、図2には、エンジンマウント10に大振幅振動を入力した場合の防振特性が示されている。即ち、図2によれば、一点鎖線と二点鎖線の細線で示された、仕切部材本体を筒状部41のみで構成して通路形成用ゴム74を省略した構造(比較例)に比べて、実線と破線で示された、本実施形態に係る構造(実施例)では、エンジンシェイクに相当する周波数域において優れた減衰効果が発揮されると共に、アイドリング振動に相当する周波数域において優れた低動ばね効果が発揮されることが、明らかである。なお、図2においては、実施例の動ばね定数が実線で示されていると共に、実施例の減衰係数が破線で示されている一方、比較例の動ばね定数が一点鎖線で示されていると共に、比較例の減衰係数が二点鎖線で示されている。
一方、アイドリング振動に相当する中周波数の振動入力時には、上下の突片78,86の変形が解除されて、スリット76が連通状態に保持される。これにより、可動ゴム膜54の弾性変形による中間室62の容積変化が許容されて、第二のオリフィス通路72を通じて受圧室58と中間室62の間で流体流動が生ぜしめられる。その結果、流体の流動作用に基づいて目的とする防振効果(低動ばね効果)が発揮されるようになっている。なお、中周波数の振動入力時には、第一のオリフィス通路68が反共振によって実質的に遮断されることから、第二のオリフィス通路72を通じての流体流動が効率的に生ぜしめられるようになっている。
かくの如き中周波数域の比較的に小振幅の振動が入力するに際して、本実施形態では、第二のオリフィス通路72を通じての流体流動量が有利に確保されるようになっている。このように、第二のオリフィス通路72における流体流動量が有利に確保される理由としては、以下のように推測される。
すなわち、本実施形態では、整流板が可動ゴム膜54と平衡室60の間に位置せしめられており、スリット76の連通状態下、平衡室60側の液圧が、可動ゴム膜54に対して、スリット76の整流作用によって略軸方向に整流された状態で及ぼされるようになっている。その結果、液圧の作用による可動ゴム膜54の弾性変形が、膜厚方向で効率的に生ぜしめられて、可動ゴム膜54の微小変形に起因する中間室62と平衡室60の間での液圧伝達作用が、有利に発揮される。それ故、受圧室58と中間室62の相対的な圧力変動が有効に惹起されて、第二のオリフィス通路72を通じての流体流動が、安定して且つ効率的に生ぜしめられることにより、目的とする防振効果が極めて有効に発揮されるのである。
このことから、第二のオリフィス通路72を通じての流体流動量を充分に確保して、目的とする防振性能を充分に満足させつつ、中間室62を含む流体室36の容積を比較的に小さく設計することも可能となる。それ故、中間室62を小さく設計することによるエンジンマウント10の小型化を実現することも出来る。
しかも、通路形成用ゴム74に対して複数のスリット76が形成されていることから、可動ゴム膜54の広い面積に対して液圧が及ぼされる。これにより、可動ゴム膜54が広範囲に亘って大きく弾性変形せしめられて、液圧の伝達作用がより効果的に発揮される。それ故、第二のオリフィス通路72を通じての流体流動が更に効率的に生ぜしめられて、流体の流動作用に基づいた防振効果が一層有利に発揮される。
加えて、スリット76は周上で等間隔に配置されており、本実施形態では径方向一方向で対向する位置に一対のスリット76,76が形成されている。これにより、可動ゴム膜54において液圧が及ぼされる範囲を大きく設定することが出来て、可動ゴム膜54を効率的に弾性変形させることが出来る。しかも、本実施形態では、各スリット76が軸直角方向に延びる長手状の貫通孔とされていることから、可動ゴム膜54の広い範囲に液圧を及ぼすことが出来る。なお、更に多くのスリット76を通路形成用ゴム74の周上に形成することで、可動ゴム膜54に対して液圧をより広い範囲で作用させることも出来る。
さらに、可動ゴム膜54に対して、一対のスリット76,76を通じて液圧が及ぼされることから、可動ゴム膜54が広範囲に亘って同位相で変形せしめられる。その結果、可動ゴム膜54の有効ピストン面積が効率的に大きく確保されて、可動ゴム膜54の変形による液圧伝達作用が、効果的に発揮される。それ故、第二のオリフィス通路72を通じての流体流動が有利に生ぜしめられて、目的とする防振効果が発揮される。
また、本実施形態では、第二のオリフィス通路72の中間室62側の端部が、軸直角方向に延びる中間連通孔70で構成されており、第二のオリフィス通路72が中間室62の周壁に接続されている。これにより、第二のオリフィス通路72を通じて中間室62に伝達された受圧室58の液圧が、可動ゴム膜54に対して局所的に作用するのを防いで、可動ゴム膜54の広範囲に亘る一様な弾性変形を生ぜしめることが出来る。また、衝撃荷重の入力による大きな圧力が、可動ゴム膜54の一部に対して集中的に作用することによって、可動ゴム膜54が損傷するのを防止することも可能となる。
なお、図3は、エンジンマウント10に中振幅振動を入力した場合の防振特性が示されたグラフであって、上述の如き理由に基づくと考えられる防振性能の向上が示されている。即ち、図3によれば、一点鎖線と二点鎖線の細線で示された、仕切部材本体を筒状部41のみで構成して通路形成用ゴム74を省略した構造(比較例)に比べて、実線と破線で示された、本実施形態に係る構造(実施例)では、アイドリング振動に相当する周波数域において、優れた低動ばね効果と高減衰効果が発揮されることが、明確に示されている。なお、図3においては、実施例の動ばね定数が実線で示されていると共に、実施例の減衰係数が破線で示されている一方、比較例の動ばね定数が一点鎖線で示されていると共に、比較例の減衰係数が二点鎖線で示されている。
一方、本実施形態において、走行こもり音等に相当する高周波数の振動入力時には、受圧室58と平衡室60の相対的な圧力変動によって、仕切部材38が軸方向上下に微小変位せしめられて、相殺的な防振効果(低動ばね効果)が発揮されるようになっている。
次に、図4には、本発明に従う構造とされた流体封入式防振装置の第二の実施形態として、自動車用エンジンマウント98が示されている。なお、以下の説明において、前記第一の実施形態と実質的に同一の部材および部位については、図中に同一の符号を付すことにより説明を省略する。
より詳細には、エンジンマウント98は、仕切部材100を有している。更に、仕切部材100は、仕切部材本体102を有している。仕切部材本体102は、筒状部41と上底壁部103を有する逆向きの略有底円筒形状とされており、筒状部41に対して略円板形状の蓋部材104が嵌め込まれて、上底壁部103に下方から重ね合わされている。また、仕切部材本体102の外周縁部には、外周面に開口して周方向に所定の長さで延びる周溝48が形成されている。
また、仕切部材本体102には、開口部を蓋する仕切板としての隔壁部材106が取り付けられている。隔壁部材106は、略円板形状を有しており、外周縁部には上方に向かって突出する環状の支持突部108が一体形成されている。そして、仕切部材本体102の筒状部41の下端部に対して、下方から嵌め込まれている。
また、仕切部材本体102の上底壁部103と隔壁部材106との対向面間には、可動膜としての可動ゴム膜110が配設されている。可動ゴム膜110は、略円板形状を有しており、その外周縁部には上方に向かって突出する環状の厚肉部112が一体形成されている。そして、可動ゴム膜110は、厚肉部112が仕切部材本体102の上底壁部103と隔壁部材106の支持突部108との間で挟持されることにより、径方向中央部分の変形を許容された状態で配設されている。
かくの如き構造とされた仕切部材100は、前記第一の実施形態と同様に、筒状部41が第二の取付金具14によって支持されて、受圧室58と平衡室60を隔てるように配設されている。そして、周溝48を利用して受圧室58と平衡室60を連通する第一のオリフィス通路68が形成されている。更に、隔壁部材106と可動ゴム膜110の対向面間に中間室62が形成されており、平衡室60と中間室62を連通する第二のオリフィス通路72が形成されている。
また、仕切部材100の収容領域46には、通路形成用ゴム74が配設されており、通路形成用ゴム74に形成されたスリット76,76の上側開口部が受圧室58に接続されていると共に、下側開口部が可動ゴム膜110に向かって開口せしめられている。要するに、本実施形態における仕切部材100は、前記第一の実施形態に示された仕切部材100を、上下反転させた構造とされている。なお、本実施形態では、仕切部材本体102の上底壁部103および蓋部材104と、通路形成用ゴム74とによって、整流板が構成されており、整流板によって受圧室58と中間室62が仕切られている。
このような構造とされた自動車用エンジンマウント98においても、前記第一の実施形態に示されたエンジンマウント10と同様の効果を期待することが出来る。即ち、受圧室58の液圧がスリット76を通じて可動ゴム膜110に及ぼされるようになっていることから、受圧室58の液圧が整流されて、可動ゴム膜110に対して広範囲に亘って及ぼされる。それ故、中間室62の容積変化に基づく受圧室58と中間室62の相対的な圧力変動が有利に惹起されて、第二のオリフィス通路72を通じての流体流動によって発揮される防振効果の向上が図られる。
なお、仕切部材本体102の上底壁部103と蓋部材104の間に、キャビテーション異音を防止するための負圧低減手段を設けることも出来る。負圧低減手段は、例えば、径方向中央部分において仕切部材本体102の上底壁部103と蓋部材104の間に収容空所を形成して、該収容空所の上下壁部に貫通孔を形成すると共に、収容空所に対して貫通孔を遮断状態に保持する弁体とその付勢手段を収容配置する。そして、受圧室58の負圧が、弁体に対して貫通孔を通じて及ぼされることにより、弁体が付勢手段の付勢力に抗して変位せしめられて、貫通孔が連通状態に切り替えられるようにすることで、実現することが出来る。
次に、図5には、本発明に従う構造とされた流体封入式防振装置の第三の実施形態として、自動車用エンジンマウント114が示されている。エンジンマウント114は、仕切部材116を備えている。更に、仕切部材116は、仕切部材本体118を含んで構成されている。
仕切部材本体118は、厚肉大径の略円筒形状を有しており、その外周縁部には二周程度の所定長さで周方向に延びて外周面に開口する周溝48が形成されている。また、仕切部材本体118の下端には、内周側に突出する支持片120が一体形成されており、その上面には略円環形状の支持ゴム弾性体122が重ね合わされて固着されている。なお、支持ゴム弾性体122の外周縁部が上方に向かって環状に突出している。
また、仕切部材本体118の中央孔には、仕切板としての隔壁部材124が配設されている。隔壁部材124は、略円板形状を有する硬質の部材であって、外周縁部には下方に向かって突出する環状の支持突部126が一体形成されている。そして、隔壁部材124は、仕切部材本体118の中央孔の上側開口部を閉塞するように、中央孔の上端部に組み付けられている。
また、隔壁部材124の下方には、可動膜としての可動ゴム膜128が配設されている。可動ゴム膜128は、略円板形状を有していると共に、外周部分に段差が形成されて、段差の外周側が内周側よりも下方に位置している。そして、段差よりも外周側の部分が隔壁部材124の支持突部126に重ね合わされた状態で、仕切部材本体118の中央孔に配設されている。
また、支持片120と可動ゴム膜128の軸方向間には、可動隔壁としてのハウジング130が配設されている。ハウジング130は、略円板形状であって、ハウジング本体132と底板金具134によって形成されている。ハウジング本体132は、全体として略有底円筒形状を有しており、径方向中央部分から下方に向かって突出する突部44を一体的に備えている。一方、底板金具134は、略円板形状を有しており、ハウジング本体132の下面に重ね合わされて固定されることにより、ハウジング130が形成されている。これにより、ハウジング130の内部には、突部44の周囲に環状の収容領域46が形成されている。更に、収容領域46の上側壁部には、上側透孔96が形成されていると共に、収容領域46の下側壁部には、下側透孔94が形成されている。また、ハウジング130の収容領域46には、通路形成用ゴム74が配設されており、スリット76の上下の開口部が、上下の透孔96,94を通じてハウジング130の外部に連通されており、スリット76の上側開口部が可動ゴム膜128側に開口せしめられている。なお、本実施形態では、ハウジング130と、通路形成用ゴム74とによって、整流板が構成されており、整流板によって平衡室60と中間室62が仕切られている。
そして、ハウジング130は、支持ゴム弾性体122と可動ゴム膜128の外周部分との軸方向対向面間に挟み込まれており、仕切部材本体118の支持片120と、隔壁部材124の支持突部126との軸方向間で弾性的に支持されている。要するに、ハウジング130は、支持ゴム弾性体122と可動ゴム膜128の弾性変形によって軸方向への微小変位を許容されている。なお、可動ゴム膜128の径方向中央部分は、隔壁部材124とハウジング130の何れに対しても軸方向に離隔するように配置されており、軸方向の微小な弾性変形が許容されている。
これにより、本実施形態では、ハウジング130および通路形成用ゴム74をマス成分とすると共に、支持ゴム弾性体122および可動ゴム膜128をバネ成分とする第二の副振動系(マス−バネ系)が構成されている。なお、仕切部材116とシールゴム層30で構成された副振動系の共振周波数と、第二の副振動系の共振周波数は、互いに異なるように設定されていることが望ましい。
このような構造とされた仕切部材116は、流体室36内に収容されて、第二の取付金具14によって支持されている。これにより、隔壁部材124と可動ゴム膜128の軸方向間に中間室62が形成されていると共に、隔壁部材124を挟んで中間室62と反対側に受圧室58が形成されていると共に、ハウジング130を挟んで中間室62と反対側に平衡室60が形成されている。また、スリット76が平衡室60側と中間室62側を連通するように設けられている。
かくの如き構造のエンジンマウント114では、前記第一の実施形態に示されたエンジンマウント10と同様の効果を得ることが出来る。そこにおいて、本実施形態では、第二の副振動系が設けられていることにより、第二の副振動系の共振による相殺的な作用によって、走行こもり音等に相当する高周波数振動に対して有効な防振効果を得ることが出来る。
さらに、本実施形態では、通路形成用ゴム74を収容するハウジング130が、仕切部材本体118によって弾性支持されていることから、スリット76が遮断状態に切り替えられる際に、上下の突片78,86と上下の緩衝突起80,88との当接による打音が、第二の取付金具14を介して車両ボデー側に伝達されるのを、低減乃至回避することが出来る。
なお、前記第一の実施形態に示されたエンジンマウント10に対する前記第二の実施形態に示されたエンジンマウント98のように、本実施形態に示されたエンジンマウント114に対して、仕切部材116を上下反転させた構造も採用可能である。
以上、本発明の幾つかの実施形態について説明してきたが、これらはあくまでも例示であって、本発明は、かかる実施形態における具体的な記載によって、何等、限定的に解釈されるものではない。
例えば、前記第一乃至第三の実施形態では、整流孔としてのスリット76を有する通路形成用ゴム74を仕切部材38,100,116に設けた構造を示したが、通路形成用ゴム74はなくても良く、例えば、仕切部材本体の底壁部または上底壁部に貫通孔を形成して、該貫通孔を整流孔としても良い。また、整流孔は、必ずしも長手スリット状とされていなくても良く、例えば、整流孔として円形や矩形等の断面を有する貫通孔を採用することも出来る。
また、前記第一乃至第三の実施形態では、スリット76の開口部を開口状態と閉塞状態に切り替える流量制限手段として、上下の突片78,86を通路形成用ゴム74に一体形成した構造を示したが、これらはあくまでも例示であって、流量制限手段の具体的な構造は、実施形態に示された構造に限定されるものではない。具体的には、例えば、円形の貫通孔とされた整流孔よりも大径の円板形状を有するゴム弁を設けると共に、該ゴム弁を仕切部材に対して弾性的に支持する金属製の板バネを配設して、振動の非入力状態において板バネがゴム弁を整流孔の開口部から離隔した状態に保持すると共に、振動入力による液圧の変化によって、ゴム弁が板バネの弾性力に抗して整流孔の開口部に接近して、整流孔がゴム弁によって遮断されるようになっていても良い。要するに、流量制限手段としては、各種の流量制御弁が採用可能である。
また、前記第一乃至第三の実施形態では、可動ゴム膜54,110,128が、隔壁部材50,106,124と整流板(通路形成用ゴム74および仕切部材本体40,102の一部やハウジング130)との間に配設された構造を示したが、例えば、仕切板と可動膜の間に整流板が配設された構造を採用することも出来る。更に、例えば、仕切板と可動膜の間に第一の整流板を配設すると共に、可動膜を挟んで第一の整流板と反対側に第二の整流板を配設しても良い。これによれば、可動膜に及ぼされる液圧の偏在を一層有利に解消することが出来て、可動膜を充分に弾性変形させることによる第二のオリフィス通路を通じての流体流動量の効率的な確保を、より有利に実現することが出来る。なお、上記の如き構造を採用する場合には、第二のオリフィス通路が仕切板と整流板(第一の整流板)の間に開口連通される。
また、前記第一乃至第三の実施形態では、第二のオリフィス通路72の中間室62側の端部が、軸直角方向に延びて、中間室62の周壁部に開口せしめられているが、例えば、第二のオリフィス通路は、仕切板を軸方向に貫通するように形成されていても良い。なお、仕切板に複数の貫通孔を形成して、それら複数の貫通孔で協働して第二のオリフィス通路を形成することにより、可動膜に及ぼされる液圧の分散化を図ることも出来る。
また、前記第一乃至第三の実施形態では、本発明に係る流体封入式防振装置を自動車用のエンジンマウントに適用した例を示したが、本発明は、自動車以外にも適用可能であり、例えば、列車や自動二輪車等に用いられる流体封入式防振装置としても好適に採用される。更に、本発明は、エンジンマウント以外にも、例えば、ボデーマウントやサブフレームマウント,デフマウント等への適用も可能である。
10,98,114:エンジンマウント、12:第一の取付金具、14:第二の取付金具、16:本体ゴム弾性体、32:ダイヤフラム、38,100,116:仕切部材、40,102,118:仕切部材本体、42:底壁部、43,104:蓋部材、50,106,124:隔壁部材、54,110,128:可動ゴム膜、58:受圧室、60:平衡室、62:中間室、68:第一のオリフィス通路、72:第二のオリフィス通路、74:通路形成用ゴム、76:スリット、78:上側突片、86:下側突片、103:上底壁部、130:ハウジング

Claims (4)

  1. 第一の取付部材と第二の取付部材を本体ゴム弾性体で連結して、該第二の取付部材で支持された仕切板を挟んだ両側に非圧縮性流体を封入された受圧室と平衡室を形成すると共に、それら受圧室と平衡室を連通する第一のオリフィス通路を形成した流体封入式防振装置において、
    前記仕切板に対して前記受圧室側と前記平衡室側の一方の側に所定距離を隔てて可動膜を配設してそれら仕切板と可動膜の対向面間に中間室を形成すると共に、該中間室に対して該仕切板で隔てられた該受圧室と該平衡室の一方に該中間室を連通する第二のオリフィス通路を形成して、該第二のオリフィス通路を前記第一のオリフィス通路よりも高周波数にチューニングする一方、該可動膜に対して該中間室側とその反対側との少なくとも一方の側に整流板を対向配置して、該整流板には該可動膜に向かって開口する複数の整流孔を形成すると共に、それら整流孔を通じての流体流動量を制限する流量制限手段を設けたことを特徴とする流体封入式防振装置。
  2. 前記整流板を前記仕切板に対して前記可動膜を挟んだ反対側に配設して、前記中間室を該仕切板と該可動膜の間に形成すると共に、前記第二のオリフィス通路の端部を該中間室の周壁に開口させた請求項1に記載の流体封入式防振装置。
  3. 前記整流板に通路形成用ゴムを設けて、該通路形成用ゴムに前記整流孔を形成すると共に、該整流孔の少なくとも一方の開口部に前記流量制限手段を構成する弁状ゴム突起を突出形成して、該弁状ゴム突起が初期形状において該整流孔の開口部から離隔して該整流孔を連通状態に保持するようになっていると共に、該弁状ゴム突起が前記受圧室と前記平衡室の相対的な圧力変動に基づいて弾性変形して該整流孔の開口部に接近し該整流孔を遮断するようになっている請求項1又は2に記載の流体封入式防振装置。
  4. 前記複数の整流孔が前記整流板の中心回りの周上で等間隔に形成された複数を含んで設けられている請求項1乃至3の何れか一項に記載の流体封入式防振装置。
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