JP5977141B2 - 流体封入式防振装置 - Google Patents

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    • F16F13/107Passage design between working chambers

Description

本発明は、例えば、自動車のエンジンマウント等に用いられる防振装置に係り、特に、内部に封入された非圧縮性流体の流動作用に基づいた防振効果を利用する流体封入式防振装置に関するものである。
従来から、振動伝達系を構成する部材間に介装されて、それら部材を相互に防振連結する防振連結体乃至は防振支持体の一種として、第1の取付部材と第2の取付部材を本体ゴム弾性体で弾性連結した構造を有する防振装置が知られている。更に、より高度な防振効果を得るために、流体の流動作用に基づいた防振効果を利用する流体封入式防振装置も提案されており、自動車のエンジンマウント等に適用されている。この流体封入式防振装置は、壁部の一部が本体ゴム弾性体で構成された受圧室と、壁部の一部が可撓性膜で構成された平衡室とを設けて、それら受圧室と平衡室に非圧縮性流体を封入すると共に、それら受圧室と平衡室とを相互に連通するオリフィス通路を形成した構造を有している。
ところで、流体封入式防振装置では、オリフィス通路がチューニングされた特定周波数の振動に対して、流体の流動作用等に基づく優れた防振効果が発揮される一方で、オリフィス通路のチューニング周波数を外れた周波数域の振動に対しては、有効な防振効果が発揮され難いという問題がある。
そこで、本出願人は、先に出願した特開平10−89402号公報(特許文献1)において、空気圧式のアクチュエータによってオリフィス通路の連通状態を切り替えることで、1つのオリフィス通路が周波数の異なる複数種類の振動に対して有効な防振効果を発揮し得るようにした、空気圧切替型の流体封入式防振装置を提案している。即ち、特許文献1では、オリフィス通路の平衡室側の開口部に対して可撓性膜を挟んで対向するように空気圧式アクチュエータを配置すると共に、空気圧式アクチュエータのオリフィス通路開口部への対向部分に中央凹所を形成した構造が採用されている。これにより、空気圧式アクチュエータに大気圧が及ぼされると、オリフィス通路の平衡室側の開口部が可撓性膜で構成された可動膜によって覆蓋されて、可動膜のばね剛性によってオリフィス通路のチューニング周波数が高周波数に設定される。一方、空気圧式アクチュエータに負圧が及ぼされると、オリフィス通路の平衡室側の開口部が開放されて、オリフィス通路のチューニング周波数が大気圧の作用時に比して低周波数に設定されるようになっている。
しかしながら、本発明者が更なる検討を加えた結果、特許文献1の流体封入式防振装置にも、未だ改良の余地があることが明らかとなった。即ち、特許文献1の構造では、可動膜の弾性による壁ばね剛性の変化によってオリフィス通路の共振周波数を変化させることから、オリフィス通路の共振周波数を充分に変化させるためには可動膜のばね剛性を大きくする必要がある。しかし、可動膜のばね剛性を大きく設定すると、空気圧式アクチュエータに大気圧が及ぼされた状態において、オリフィス通路を通じての流体流動が可動膜によって妨げられることから、流体の流動作用に基づく防振効果を効率的に発揮させることが難しい場合もあった。
特開平10−89402号公報
本発明は、上述の事情を背景に為されたものであって、その解決課題は、複数乃至は広い周波数の振動に対して、有効な防振効果を効率的に得ることができる、新規な構造の流体封入式防振装置を提供することにある。
すなわち、本発明の第1の態様は、第1の取付部材と第2の取付部材を本体ゴム弾性体で弾性連結して、該第2の取付部材によって支持される仕切部材を挟んだ一方の側に壁部の一部が該本体ゴム弾性体で構成された受圧室を形成すると共に、該仕切部材を挟んだ他方の側に壁部の一部が可撓性膜で構成された平衡室を形成して、それら受圧室と平衡室に非圧縮性流体を封入すると共に、それら受圧室と平衡室を相互に連通する第1のオリフィス通路を該仕切部材の外周部分に設けた流体封入式防振装置において、前記仕切部材の中央部分には、前記第1のオリフィス通路よりも高周波数にチューニングされて前記受圧室と前記平衡室を連通する第2のオリフィス通路と、該第2のオリフィス通路よりも低周波数にチューニングされて該受圧室と該平衡室を連通する第3のオリフィス通路とが形成されている一方、前記可撓性膜を挟んで該平衡室と反対側にはアクチュエータが配設されて、該アクチュエータの出力部が該可撓性膜を介して該第2のオリフィス通路および該第3のオリフィス通路の該平衡室側の開口部と対向していると共に、該アクチュエータの該出力部には該第2のオリフィス通路の該平衡室側の開口部と対向する部分に中央凹所が開口形成されており、該アクチュエータの該出力部が該可撓性膜を介して該仕切部材に当接されることで該第2のオリフィス通路および該第3のオリフィス通路の該平衡室側の開口部が該可撓性膜によって閉塞されて、該第3のオリフィス通路が遮断されると共に、該可撓性膜における該第2のオリフィス通路の該平衡室側の開口部を閉塞する部分が該中央凹所によって変形を許容されて該第2のオリフィス通路が実質的な連通状態に保持される一方、該アクチュエータの該出力部が該仕切部材から離隔されることで該可撓性膜が該第2のオリフィス通路および該第3のオリフィス通路の該平衡室側の開口部から離隔して、それら第2のオリフィス通路および第3のオリフィス通路が何れも連通状態とされるようにしたことを、特徴とする。
このような第1の態様に従う構造とされた流体封入式防振装置によれば、アクチュエータの出力部が可撓性膜を介して仕切部材に当接された状態では、第2,第3のオリフィス通路の開口部が可撓性膜で閉塞されることから、第1のオリフィス通路を通じての流体流動が効率的に惹起されて、低周波数の振動に対して流体の流動作用に基づく防振効果が有効に発揮される。
さらに、第2のオリフィス通路は、中央凹所によって許容される可撓性膜の変形によって、開口部を可撓性膜で閉塞された状態でも流体の流動が生ぜしめられる実質的な連通状態に保持される。それ故、第1のオリフィス通路のチューニング周波数を外れた高周波小振幅の振動に対して、流体の流動作用に基づいた防振効果が有効に発揮される。なお、第2のオリフィス通路が開口部を可撓性膜で閉塞されながら実質的な連通状態に保持されるとは、可撓性膜の変形によって第2のオリフィス通路において流体の流動が生じ得る状態であることを言う。
かかる出力部が仕切部材に当接された状態では、第2のオリフィス通路の開口周縁部において可撓性膜が出力部で拘束されることにより、第1のオリフィス通路を通じた流体流動による防振効果と、第2のオリフィス通路を通じた流体流動による防振効果が、それぞれのチューニング周波数で各別に発揮される。それ故、低周波振動と高周波振動のそれぞれに対して、有効な防振効果を得ることができる。
一方、アクチュエータの出力部が仕切部材から離隔されて、第2,第3のオリフィス通路の平衡室側の開口部が開放されると、第1〜第3のオリフィス通路が全体として受圧室と平衡室を連通する1つの流体流路を構成する。そこにおいて、第2のオリフィス通路よりも低周波数にチューニングされた第3のオリフィス通路が形成されていることにより、それら第1〜第3のオリフィス通路で構成される流体流路のチューニング周波数が、第2のオリフィス通路のチューニング周波数に対して、充分に低い周波数に設定される。従って、アクチュエータの出力部が仕切部材に当接された状態とは異なる周波数域の振動、より具体的には、第1のオリフィス通路のチューニング周波数と第2のオリフィス通路のチューニング周波数の間の周波数域の振動に対して、流体の流動作用に基づく防振効果が有効に発揮される。
このように、アクチュエータの出力部が仕切部材から離隔された状態における防振特性が、第3のオリフィス通路によって調節されることから、可撓性膜における第2のオリフィス通路の開口部を覆う部分を特別に厚肉化する等の構造上の制約が回避されて、要求される耐久性や防振性能等に応じた設計がより高い自由度で可能となる。
本発明の第2の態様は、第1の態様に記載された流体封入式防振装置において、前記第3のオリフィス通路を通じて流動する流体の共振周波数が、前記第1のオリフィス通路を通じて流動する流体の共振周波数よりも高周波数に設定されているものである。
第2の態様によれば、アクチュエータの出力部が仕切部材から離隔した状態において、第3のオリフィス通路のチューニング周波数が、第1〜第3のオリフィス通路で構成される流体流路のチューニング周波数に対して充分な影響を及ぼして、流体流路のチューニング周波数を防振対象振動の周波数に調節することができる。
本発明の第3の態様は、第1又は第2の態様に記載された流体封入式防振装置において、前記アクチュエータの前記出力部が前記可撓性膜を介して前記仕切部材に当接された状態において、前記第1のオリフィス通路を通じて流動する流体の共振周波数が自動車のエンジンシェイクに相当する低周波数とされると共に、前記第2のオリフィス通路を通じて流動する流体の共振周波数が自動車の走行こもり音に相当する高周波数とされる一方、該アクチュエータの該出力部が該仕切部材から離隔した状態において、前記受圧室と前記平衡室の間で流動する流体の共振周波数が自動車のアイドリング振動に相当する中周波数とされるものである。
第3の態様によれば、特に自動車用の流体封入式防振装置として用いられる場合に、アクチュエータの出力部が仕切部材に当接されることで、自動車の走行時に問題となる振動に対して有効な防振効果が発揮されると共に、アクチュエータの出力部が仕切部材から離隔されることで、自動車の停車時に問題となる振動に対して有効な防振効果が発揮される。
本発明の第4の態様は、第1〜第3の何れか1つの態様に記載された流体封入式防振装置において、前記可撓性膜における前記第2のオリフィス通路の前記平衡室側の開口部と対向する部分が薄肉の変形許容部とされていると共に、該可撓性膜における前記第3のオリフィス通路の該平衡室側の開口部と対向する部分が該変形許容部よりも厚肉の閉塞保持部とされているものである。
第4の態様によれば、アクチュエータの出力部が仕切部材に当接された状態において、より容易に変形する変形許容部が第2のオリフィス通路の開口部を閉塞することから、第2のオリフィス通路を通じての流体流動が効率的に惹起されて、流体の流動作用に基づく防振効果が有利に発揮され得る。しかも、可撓性膜における第3のオリフィス通路の開口部を閉塞する部分が、厚肉で形状安定性に優れた閉塞保持部とされていることにより、第3のオリフィス通路の遮断が安定して実現されると共に、繰り返し仕切部材に押し当てられても充分な耐久性が確保される。
本発明の第5の態様は、第1〜第4の何れか1つの態様に記載された流体封入式防振装置において、前記アクチュエータの前記出力部には前記中央凹所の周壁部を貫通する空気流路が設けられており、該出力部における該空気流路の形成部分が前記第3のオリフィス通路の前記平衡室側の開口部との対向部分よりも小径とされているものである。
第5の態様によれば、空気流路が設けられることで、中央凹所の開口部が可撓性膜で覆われても、可撓性膜の変形が空気ばねの作用によって制限されることなく許容されて、第2のオリフィス通路を通じての流体流動が効率的に惹起される。しかも、中央凹所の周壁部を構成するアクチュエータの出力部において、空気流路の形成部分が小径とされていることで、空気流路の開口部が可撓性膜等で閉塞されることなく連通状態に保持されて、可撓性膜における中央凹所の開口部上に位置する部分の変形を安定して許容することができる。加えて、アクチュエータの出力部における第3のオリフィス通路の開口部と対向する部分は、空気流路の形成部分に比して大径とされており、第3のオリフィス通路の開口部が出力部で確実に閉塞されるようになっている。
なお、空気流路が複数設けられている場合には、それら空気流路の1つ乃至は幾つかが、アクチュエータの出力部における第3のオリフィス通路の開口部との対向部分に形成されていても良い。その場合には、複数の空気流路の少なくとも1つを、出力部における第3のオリフィス通路の開口部との対向部分から外れた位置に設けて、その空気流路の形成部分において出力部を小径にすることで、上記の如き本態様の作用効果を得ることができる。
本発明の第6の態様は、第1〜第5の何れか1つの態様に記載された流体封入式防振装置において、前記アクチュエータが、空気圧の変更設定を可能とされた作用空気室を備えていると共に、該作用空気室内の空気圧の変化に応じて前記出力部が変位せしめられる空気圧式アクチュエータとされているものである。
第6の態様によれば、簡単な構造によって出力部を変位させることができて、部品点数の削減や軽量化等が実現される。しかも、自動車用の流体封入式防振装置に適用すれば、自動車において停車時に発生する負圧を作用空気室に及ぼすことで、特別な動力源を設けることなく、アクチュエータを作動させることも可能となって、更なる構造の簡略化が図られ得る。
本発明によれば、アクチュエータの出力部が可撓性膜を介して仕切部材に当接された状態では、第1のオリフィス通路と第2のオリフィス通路において流体流動が生ぜしめられて、流体の流動作用に基づく防振効果が有効に発揮される。一方、アクチュエータの出力部が仕切部材から離隔された状態では、第1〜第3のオリフィス通路が1つの流体流路として機能する。そこにおいて、第2のオリフィス通路よりも低周波数にチューニングされた第3のオリフィス通路が連通状態で設けられていることにより、第2のオリフィス通路のチューニング周波数よりも低い周波数域で、流体の流動作用に基づく防振効果を得ることができる。
本発明の一実施形態としてのエンジンマウントを示す縦断面図であって、図2のI−I断面に相当する図。 図1に示されたエンジンマウントを構成する仕切部材の平面図。 図2に示された仕切部材の底面図。 図2に示された仕切部材を構成する仕切部材本体の横断面図であって、図5のIV−IV断面に相当する図。 図4のV−V断面図。 図1に示されたエンジンマウントを構成する空気圧式アクチュエータの平面図。 図6のVII−VII断面図。 図1に示されたエンジンマウントを示す縦断面図であって、作用空気室に負圧が及ぼされた状態を示す図。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1には、本発明に従う構造とされた流体封入式防振装置の一実施形態として、自動車用のエンジンマウント10が示されている。エンジンマウント10は、マウント本体12に空気圧式のアクチュエータ14が取り付けられた構造とされており、マウント本体12が第1の取付部材16と第2の取付部材18を本体ゴム弾性体20によって弾性連結した構造を有している。なお、以下の説明において、上下方向とは、原則として、主たる振動の入力方向であり、マウント軸方向でもある、図1中の上下方向を言う。
より詳細には、第1の取付部材16は、鉄やアルミニウム合金等で形成された高剛性の部材であって、上下に延びる円形ブロック形状とされており、上下方向の中間部分には外周側に突出する円環板状のフランジ部22を一体で備えている。更に、第1の取付部材16には、中心軸上を上下に延びて上面に開口するねじ穴24が形成されており、ねじ穴24に螺着される取付用のボルトによって、第1の取付部材16が図示しないパワーユニットに取り付けられるようになっている。
第2の取付部材18は、第1の取付部材16と同様に高剛性の部材とされており、薄肉大径の略円筒形状を有している。更に、第2の取付部材18には、軸方向中間部分に段差部26が設けられており、段差部26を挟んで上側が大径の固着筒部28とされていると共に、段差部26を挟んで下側が小径の嵌着筒部30とされている。更にまた、嵌着筒部30の下端部には、内周側に突出する内フランジ状の係止爪31が形成されている。この第2の取付部材18は、例えば、外嵌装着される図示しないアウタブラケットを介して、図示しない車両ボデーに取り付けられるようになっている。
そして、第1の取付部材16が第2の取付部材18の上方に略同一中心軸上で配置されて、それら第1の取付部材16と第2の取付部材18が本体ゴム弾性体20によって弾性連結されている。本体ゴム弾性体20は、厚肉の略円錐台形状を有しており、小径側の端部が第1の取付部材16に加硫接着されていると共に、大径側の端部が第2の取付部材18の固着筒部28および段差部26に加硫接着されている。なお、本体ゴム弾性体20は、第1の取付部材16と第2の取付部材18を備えた一体加硫成形品として形成されている。
さらに、本体ゴム弾性体20には、大径側の端面に開口する大径凹所32が形成されている。大径凹所32は、開口側に向かって次第に拡開する逆向きの略すり鉢形状を呈する凹所であって、本体ゴム弾性体20の径方向中央部分に形成されている。更にまた、本体ゴム弾性体20の大径凹所32よりも外周側には、薄肉大径の略円筒形状を有するシールゴム層34が一体形成されており、下方に延び出して第2の取付部材18の嵌着筒部30の内周面を被覆している。
また、本体ゴム弾性体20の一体加硫成形品には、仕切部材36が取り付けられている。仕切部材36は、図1〜図3に示されているように、合成樹脂や金属等で形成された硬質の部材であって、厚肉の略円板形状を呈しており、本実施形態では仕切部材本体38と蓋板部材40とによって構成されている。
仕切部材本体38は、図4,図5に示されているように、厚肉の略円板形状とされている。また、仕切部材本体38の外周部分には、上面に開口する第1の凹溝42が形成されており、外周部分を周方向に延びていると共に、その周方向一方の端部が内周側に折り返して形成されることで、溝長さを大きく確保されている。更に、仕切部材本体38の径方向中央部分には、上下に貫通する円形の中央孔44が形成されていると共に、上面に開口する第2の凹溝46と第3の凹溝48が形成されて、それら凹溝46,48の一端が何れも中央孔44に接続されている。更にまた、第2の凹溝46と第3の凹溝48の他端は、周方向で相互に所定距離を隔てて同一周上に配置されており、第2の凹溝46の他端部分には上下に貫通する連通孔50が形成されている。なお、本実施形態では、図5に示されているように、第2の凹溝46は、第3の凹溝48よりも深さ寸法が小さくされている。また、仕切部材本体38の外周部分には、下方に開口して周方向環状に延びる肉抜凹溝52が形成されている。
さらに、仕切部材本体38には、外周面に開口して周方向環状に延びる上係止溝54と下係止溝56が上下に所定の距離を隔てて形成されている。
蓋板部材40は、図1,図2に示されているように、薄肉の略円板形状を有しており、仕切部材本体38の上面に重ね合わされることで、第1〜第3の凹溝42,46,48と中央孔44の各上側開口部を覆蓋するようになっている。更に、蓋板部材40には、第1の凹溝42の折り返された他端において開口する第1の連通口58と、第2の凹溝46の他端において開口する第2の連通口60と、第3の凹溝48の他端において開口する第3の連通口62とが、それぞれ厚さ方向(上下方向)に貫通して形成されている。
そして、仕切部材本体38の上面に蓋板部材40を重ね合わせて構成された仕切部材36は、図1に示されているように、第2の取付部材18の下端に形成された係止爪31が仕切部材本体38の上係止溝54に挿入係止されることで、第2の取付部材18に取り付けられている。なお、第2の取付部材18が仕切部材36に外挿された状態で、第2の取付部材18に対して八方絞り等の縮径加工が施されることにより、係止爪31が上係止溝54に挿入されると共に、第2の取付部材18の嵌着筒部30がシールゴム層34を介して仕切部材36の上部外周面に密着されている。これにより、仕切部材36が第2の取付部材18に対して軸方向および軸直角方向に位置決めされていると共に、第2の取付部材18と仕切部材36の重ね合わせ面間がシールゴム層34によって流体密に封止されている。
また、第2の取付部材18によって支持された仕切部材36には、可撓性膜64が取り付けられている。可撓性膜64は、薄肉大径の略円板形状とされたゴム膜であって、その外周部分が充分な弛みを有しており、縦断面において上下に波打つ形状とされている。更に、可撓性膜64は、径方向中央部分が略円板形状とされており、その中央部分が薄肉で厚さ方向の変形を容易に許容される変形許容部66とされていると共に、その外周部分が変形許容部66に比して厚肉で耐久性と形状安定性に優れた閉塞保持部68とされている。なお、閉塞保持部68は、弛みをもった可撓性膜64の外周部分よりも厚肉とされている。
さらに、可撓性膜64の外周端部には、環状で上端部において内周側に突出する爪部70を備えた固定部材72が加硫接着されており、爪部70が仕切部材本体38の下係止溝56に挿入係止されることで、可撓性膜64が仕切部材36に取り付けられている。なお、可撓性膜64の外周端部が固定部材72と仕切部材本体38との間で径方向に圧縮されることにより、固定部材72と仕切部材本体38の間が流体密に封止されている。また、固定部材72の仕切部材本体38への取付方法は、第2の取付部材18の仕切部材本体38への取付方法と同様であり、例えば、第2の取付部材18と固定部材72を同時に縮径することで、本体ゴム弾性体20の一体加硫成形品と可撓性膜64とを仕切部材36に対して同時に取り付けることができる。
そして、本体ゴム弾性体20の大径凹所32の開口部が仕切部材36で覆蓋されることにより、仕切部材36の上方には、壁部の一部が本体ゴム弾性体20で構成されて、振動入力時に内圧変動が惹起される受圧室74が形成されている。一方、仕切部材36の下方が可撓性膜64で覆われることにより、仕切部材36の下方には、壁部の一部が可撓性膜64で構成されて、容積変化が容易に許容される平衡室76が形成されている。
さらに、受圧室74および平衡室76には、それぞれ非圧縮性流体が封入されている。受圧室74および平衡室76に封入される非圧縮性流体は、特に限定されるものではないが、例えば、水やアルキレングリコール、ポリアルキレングリコール、シリコーン油、或いはそれらの混合液等が好適に採用され得る。更に、後述する流体の流動作用に基づいた防振効果を有効に得るためには、0.1Pa・s以下の低粘性流体を用いることが望ましい。なお、受圧室74および平衡室76への非圧縮性流体の封入は、例えば、仕切部材36に対する本体ゴム弾性体20の一体加硫成形品および可撓性膜64の組付け作業を、非圧縮性流体で満たされた水槽中で行うことにより、有利に実現され得る。
また、第1の凹溝42の開口部が蓋板部材40で覆蓋されてトンネル状の流路が形成されており、その一端が第1の連通口58を通じて受圧室74に連通されていると共に、他端が仕切部材本体38に貫通形成された下連通口78を通じて平衡室76に連通されている。これにより、受圧室74と平衡室76を相互に連通する第1のオリフィス通路80が、仕切部材36の外周部分に対して、第1の凹溝42を利用して形成されている。なお、第1のオリフィス通路80は、受圧室74および平衡室76の壁ばね剛性を考慮しながら、通路断面積(A)と通路長(L)の比(A/L)を調節することで、流動流体の共振周波数(チューニング周波数)がエンジンシェイクに相当する10Hz程度の低周波数に設定されている。
さらに、中央孔44の一方の端部が第2,第3の凹溝46,48および第2,第3の連通口60,62を通じて受圧室74に連通されていると共に、中央孔44の他方の開口部が平衡室76に連通されている。これにより、受圧室74と平衡室76を相互に連通する第2のオリフィス通路82が、仕切部材36の中央部分に対して、中央孔44および第2,第3の凹溝46,48を利用して形成されている。なお、第2のオリフィス通路82は、流動流体の共振周波数(チューニング周波数)が、第1のオリフィス通路80よりも高周波数に設定されており、本実施形態では、走行こもり音に相当する100Hz程度の高周波数に設定されている。
更にまた、連通孔50の一方の端部が第2の凹溝46および第2の連通口60を通じて受圧室74に連通されていると共に、連通孔50の他方の開口部が平衡室76に連通されている。これにより、受圧室74と平衡室76を相互に連通する第3のオリフィス通路84が連通孔50と第2の凹溝46および第2の連通口60を利用して形成されている。なお、第3のオリフィス通路84は、流動流体の共振周波数(チューニング周波数)が、第1のオリフィス通路80のチューニング周波数よりも高周波数で且つ第2のオリフィス通路82のチューニング周波数よりも低周波数となる中周波数に設定されている。また、本実施形態において、第3のオリフィス通路84のチューニング周波数は、後述するアイドリング振動の周波数よりも低周波数に設定されている。
このような構造とされたマウント本体12の下方には、アクチュエータ14が配設されている。アクチュエータ14は、空気圧式のアクチュエータであって、図6,図7に示されているように、ハウジング86に対して出力部88が取り付けられた構造を有している。
ハウジング86は、全体として有底円筒形状とされており、略円筒形状の連結筒壁部90と、連結筒壁部90の下側開口部を閉塞する底壁プレート92とを備えている。なお、底壁プレート92の径方向中央部分には、ポート94が設けられている。
出力部88は、逆向きの略有底円筒形状を有するゴム弾性体で形成されており、その上底壁部には補強部材96が埋設状態で固着されている。補強部材96は、浅底の略有底円筒形状を有していると共に、その開口端部(上端部)が外周側に屈曲されて当接フランジ98が一体形成されている。
さらに、出力部88の径方向中央部分には、補強部材96の形状を利用して上方に開口する略円形の中央凹所100が形成されている。本実施形態では、中央凹所100の外周内面に開口する4条の凹溝が形成されており、凹溝が形成された周上の4カ所で中央凹所100が部分的に拡径されている。更にまた、中央凹所100の径方向中央部分には、ゴム弾性体で形成されたストッパ突部102が、底部から上方に向かって突設されている。更に、中央凹所100の周壁部には、軸直角方向一方向(図6中、左右方向)で直線的に延びる一組の空気流路104,104が貫通形成されており、補強部材96の周壁部を径方向に貫通している。なお、空気流路104の形成数は特に限定されるものではないが、複数の空気流路104を設けることで、空気流路104の外周開口部が可撓性膜64で覆われること等による、中央凹所100の密閉が生じ難くなる。
更にまた、本実施形態の出力部88は、図6に示されているように、周上で外径寸法が変化しており、図6中の左半周が大径の厚肉弁部106とされていると共に、図6中の右半周が小径の薄肉拘束部108とされている。特に本実施形態の出力部88では、下端部が全周に亘って略一定の外径および肉厚とされており、外周面の軸方向に対する傾斜角度が周上で異なっていることにより、上端部分において外径寸法が周上で変化している。そして、一組の空気流路104,104の一方が厚肉弁部106を貫通して形成されていると共に、他方が薄肉拘束部108を貫通して形成されている。
このような構造とされた出力部88は、ハウジング86の底壁プレート92に対して上方に所定の距離を隔てて対向配置されており、連結ゴム弾性体110によってハウジング86と弾性連結されている。連結ゴム弾性体110は、略円板形状のゴム弾性体であって、出力部88の下端部から外周側に突出するように一体形成されている。また、連結ゴム弾性体110の外周端部には固定リング112が固着されており、固定リング112がハウジング86の連結筒壁部90に挿入されて、連結筒壁部90が縮径されることで、連結ゴム弾性体110の外周端部がハウジング86の下端部に固定されている。これにより、出力部88とハウジング86が連結ゴム弾性体110で相互に弾性連結されている。
また、出力部88のハウジング86への組付けによって、出力部88とハウジング86の底壁プレート92との間には、外部から密閉された作用空気室114が形成されている。この作用空気室114は、底壁プレート92に設けられたポート94を通じて大気中と負圧源116の何れかに選択的に接続されており、制御装置118によって切替弁120が制御されることで、大気圧と負圧の何れかが及ぼされて、空気圧が変更設定可能とされている。
さらに、補強部材96が固着された出力部88の上底壁部と底壁プレート92との軸方向対向面間には、コイルスプリング122が圧縮状態で介装されており、出力部88が、コイルスプリング122の弾性によって、上向きに付勢されている。
かくの如き構造とされたアクチュエータ14は、図1に示されているように、マウント本体12の下方に配置されており、連結筒壁部90の上端部が第2の取付部材18の嵌着筒部30に外嵌されることで、ハウジング86が第2の取付部材18に固定されて支持されている。
また、アクチュエータ14の出力部88が、可撓性膜64を挟んで平衡室76と反対側(下側)に配設されており、可撓性膜64の中央部分に下方から当接されている。これにより、出力部88は、仕切部材36の径方向中央部分に形成された第2,第3のオリフィス通路82,84の平衡室76側の各開口部に対して、可撓性膜64を介して下方に対向配置されている。更に、出力部88に設けられた中央凹所100の開口部が、第2のオリフィス通路82の平衡室76側の開口部に対して下方に対向配置されていると共に、中央凹所100の周壁部が第3のオリフィス通路84の平衡室76側の開口部に対して下方に対向配置されている。
そして、作用空気室114に大気圧が作用した状態において、出力部88がコイルスプリング122の弾性によって上向きに付勢されて、仕切部材36の下面に可撓性膜64を介して当接されている。これにより、作用空気室114に大気圧が及ぼされた状態では、第2のオリフィス通路82と第3のオリフィス通路84の平衡室76側の開口部が、可撓性膜64で覆われて閉塞されている。
本実施形態では、可撓性膜64の変形許容部66が第2のオリフィス通路82の開口部上に位置していると共に、可撓性膜64の閉塞保持部68の一部が第3のオリフィス通路84の開口部上に位置している。そして、可撓性膜64が仕切部材36の下面に押し当てられることで、中央凹所100の開口部と第2のオリフィス通路82の開口部が、何れも可撓性膜64の変形許容部66で覆われて閉塞されていると共に、第3のオリフィス通路84の開口部が閉塞保持部68で覆われて閉塞されている。なお、本実施形態では、可撓性膜64の閉塞保持部68が、コイルスプリング122の弾性で付勢された出力部88によって、全周に亘って仕切部材36の下面に押し当てられている。
更にまた、変形許容部66で覆われた中央凹所100が、空気流路104を通じてハウジング86内に連通されていると共に、ハウジング86に貫通形成されたエア抜孔124を通じて外部に連通されている。なお、小径とされた出力部88の薄肉拘束部108において、可撓性膜64の閉塞保持部68が出力部88の上端面を外周側に外れて突出しており、弛みをもった可撓性膜64の外周部分が空気流路104の開口部に対して外周側に離隔していることから、空気流路104が安定して連通状態に保持されている。
このようにアクチュエータ14の作用空気室114に大気圧が及ぼされた状態では、第2のオリフィス通路82および第3のオリフィス通路84の平衡室76側の開口部が可撓性膜64で覆われて閉塞されている。これにより、出力部88が仕切部材36に当接された遮断状態において、エンジンシェイクに相当する低周波大振幅振動が入力されると、第1のオリフィス通路80を通じて流体の流動が効率的に惹起されて、流体の流動作用に基づいた防振効果が有効に発揮される。
また、可撓性膜64の閉塞保持部68が、出力部88における中央凹所100の周壁部によって、第3のオリフィス通路84の平衡室76側の開口部に押し当てられることで、第3のオリフィス通路84は実質的にも遮断されており、第3のオリフィス通路84において流体流動は生じ得ない。特に本実施形態では、補強部材96の上端部に当接フランジ98が設けられていると共に、出力部88における第3のオリフィス通路84の開口部と対向する部分が厚肉大径の厚肉弁部106とされており、第3のオリフィス通路84の開口部がより確実に遮断されるようになっている。加えて、アクチュエータ14によって第3のオリフィス通路84の開口部に押し当てられる閉塞保持部68は、可撓性膜64の他の部分に比して厚肉とされており、摩擦や圧縮変形に対して充分な耐久性が確保されている。
一方で、出力部88の仕切部材36への当接状態において、変形許容部66で覆われた第2のオリフィス通路82は、変形許容部66が中央凹所100によって厚さ方向の変形を許容されることで、実質的な連通状態に保持されている。ここで言う、第2のオリフィス通路82が実質的な連通状態に保持されるとは、第2のオリフィス通路82において流体の流動が生じて、流体の流動作用に基づいた防振効果が発揮され得る状態である。そして、変形許容部66で開口部を覆われた第2のオリフィス通路82では、変形許容部66が厚さ方向に変形することで、流体流動が生じ得る実質的な連通状態とされており、走行こもり音に相当する高周波小振幅振動に対して、流体の流動作用に基づいた防振効果が発揮されるようになっている。
アクチュエータ14の作用空気室114に大気圧が及ぼされた状態では、閉塞保持部68が全周に亘って出力部88と仕切部材36との間で挟まれて拘束されており、変形許容部66が可撓性膜64の外周部分とは実質的に独立している。その結果、第1のオリフィス通路80と第2のオリフィス通路82は、それぞれのチューニング周波数において流動流体の共振が生じて、流体の流動作用に基づいた防振効果が、互いに異なる周波数域の振動に対して、それぞれ独立して発揮される。
なお、閉塞保持部68は、必ずしも全周に亘って連続的に拘束されていなくても良く、出力部88における中央凹所100の周壁上端部に空気抜き用の溝を形成する場合等には、周上で部分的に厚さ方向の変形が許容されていても良い。しかしながら、変形許容部66が可撓性膜64の外周部分とは実質的に独立させるためには、閉塞保持部68が周上の広い領域に亘って拘束されるようになっていることが望ましい。
また、第2のオリフィス通路82の平衡室76側の開口部を覆う変形許容部66は、薄肉の可撓性膜64において一段と薄肉化されて変形し易くなっており、流体の流動作用に基づいた防振効果が有利に発揮されるようになっている。更に、本実施形態では、中央凹所100が空気流路104およびエア抜孔124を通じて外部に連通されており、変形許容部66の変形が空気ばねの作用によって制限されることなく充分に許容されるようになっている。特に本実施形態では、出力部88が第3のオリフィス通路84の開口部を外れた略半周に亘って小径とされており、一方の空気流路104の外周開口部が可撓性膜64の外周部分に対して内周側に離隔している。これにより、空気流路104が連通状態で安定して保持されて、中央凹所100における空気ばねの影響が回避されている。
また、第2のオリフィス通路82の開口部が変形許容部66で覆われていることから、エンジンシェイクに相当する低周波大振幅振動の入力に対しては、変形許容部66の変形が追従し切れず、第2のオリフィス通路82が実質的に遮断される。それ故、第1のオリフィス通路80を通じての流体流動が効率的に生ぜしめられて、目的とする防振効果が有効に発揮される。更に、変形許容部66の変形量を制限するストッパ手段が、ストッパ突部102への当接によって構成されており、過大な変形による変形許容部66の損傷が回避されている。加えて、ストッパ突部102によって変形許容部66の変形量を調整することで、入力振動の振幅に応じて変形許容部66の膜剛性を変化させることができる。具体的には、大振幅振動の入力時に、ストッパ突部102の当接によって変形許容部66の膜剛性を高めることで、より優れた減衰性能を発揮させることが可能になる。
このように、作用空気室114に大気圧が及ぼされた状態では、第1のオリフィス通路80および第2のオリフィス通路82による防振効果がそれぞれ発揮されて、自動車の走行時に問題になり易いエンジンシェイクや走行こもり音に対する防振効果を何れも有効に得ることができる。
一方、作用空気室114に負圧が及ぼされると、図8に示されているように、アクチュエータ14の出力部88が下方に吸引されて、コイルスプリング122の付勢力に抗して変位する。これにより、出力部88が仕切部材36から下方に離隔して、第2,第3のオリフィス通路82,84の平衡室76側の各開口部分から可撓性膜64が離隔することから、それら第2,第3のオリフィス通路82,84の開口部の閉塞が解除される。これにより、第1〜第3のオリフィス通路80,82,84が、何れも受圧室74と平衡室76を繋ぐ連通状態とされて、それら第1〜第3のオリフィス通路80,82,84によって、全体として1つの流体流路126が構成される。即ち、チューニング周波数の異なる3つのオリフィス通路80,82,84が何れも連通されると、それら3つのオリフィス通路80,82,84が、全体としてアイドリング振動に相当する十数Hz程度の中周波数にチューニングされた1つの流体流路126として機能して、流体の流動作用に基づいた防振効果がアイドリング振動に対して有効に発揮されるようになっている。
作用空気室114に対する負圧の作用時に、アイドリング振動に相当する周波数域で流体の流動作用に基づいた防振効果を得るためには、変形許容部66のばね剛性を大きく設定して、負圧作用時に壁ばね剛性の変化によって第2のオリフィス通路82のチューニング周波数を低周波数側に移行させることも考えられる。しかしながら、本実施形態では、第2のオリフィス通路82よりも低周波数にチューニングされた第3のオリフィス通路84を設けて、アクチュエータ14によって第3のオリフィス通路84を連通状態に切り替えることで、全体としてのチューニング周波数を調節している。
このように、エンジンマウント10では、アクチュエータ14によって連通と遮断を切り替えられる第3のオリフィス通路84が設けられており、第3のオリフィス通路84が、連通状態において、流体流路126を通じて流動する流体の共振周波数を、防振対象振動の周波数に調整する、チューニングオリフィスとして機能する。それ故、作用空気室114に対する大気圧の作用時と負圧の作用時とで、防振特性を容易に且つ充分に変化させることが可能であり、自動車の走行時に必要とされる防振特性と、停車時に必要とされる防振特性とが、何れも効率的に発揮される。
しかも、第3のオリフィス通路84のチューニング周波数が第1のオリフィス通路80よりも高周波数とされていることから、作用空気室114に負圧が作用した状態で、流体流路126の周波数チューニングに対して、第3のオリフィス通路84が充分に影響を及ぼすようになっている。それ故、第1のオリフィス通路80および第2のオリフィス通路82のチューニング周波数を、大気圧の作用状態で要求される防振特性に応じて設定しながら、負圧の作用状態でも要求される防振性能を高度に実現することができる。
また、本実施形態では、アクチュエータ14が空気圧式アクチュエータとされており、停車時に自動車に生じる負圧を負圧源116として利用することで、アイドリング振動が問題になる停車時に、出力部88が負圧によって吸引されて流体流路126が形成されるようになっている。それ故、出力部88に駆動力を及ぼすための特別な出力源を要することなく、簡単な構造で防振特性の切替えを実現することができる。
以上、本発明の実施形態について詳述してきたが、本発明はその具体的な記載によって限定されない。例えば、第1〜第3のオリフィス通路の具体的な流路形状は、要求される防振特性等に応じて定まるものであって、限定されるものではない。
また、前記実施形態では、第2のオリフィス通路82と第3のオリフィス通路84が、受圧室74側の端部において流路の一部を共有する構造とされているが、第2のオリフィス通路と第3のオリフィス通路を完全に独立した流路で設けることもできる。
また、可撓性膜において、変形許容部66と閉塞保持部68は必須ではなく、何れか一方のみが設けられていても良いし、可撓性膜の全体が略一定の厚さで形成されていても良い。更に、可撓性膜における第2のオリフィス通路82の開口部を覆う部分が他の部分よりも厚肉とされていても良く、この場合には、壁ばね剛性の変化によって第2のオリフィス通路82のチューニング周波数が変化することも期待できる。
また、ストッパ突部は必須ではなく、例えば中央凹所が浅底であれば、中央凹所の底壁内面への当接によって可撓性膜の変形量を制限するストッパ手段を構成することもできる。
また、第2の取付部材に対する仕切部材や可撓性膜、アクチュエータの取付構造は、前記実施形態の具体的な例示によって限定されるものではなく、例えば、特開2008−121811号公報に示された構造等も採用され得る。
また、アクチュエータは、空気圧式のものに限定されず、電気モータの発生駆動力を用いた電気式のアクチュエータや、電磁力を用いた電磁式のアクチュエータ等であっても良い。
本発明の適用範囲は、エンジンマウントとして用いられる流体封入式防振装置に限定されず、例えばボデーマウントやサブフレームマウント、デフマウント等として用いられる流体封入式防振装置にも好適に適用され得る。更に、本発明は、自動車用の流体封入式防振装置にのみ適用されるものではなく、自動二輪車や鉄道用車両、産業用車両等に用いられる流体封入式防振装置にも適用可能である。
10:エンジンマウント(流体封入式防振装置)、14:アクチュエータ、16:第1の取付部材、18:第2の取付部材、20:本体ゴム弾性体、36:仕切部材、64:可撓性膜、66:変形許容部、68:閉塞保持部、74:受圧室、76:平衡室、80:第1のオリフィス通路、82:第2のオリフィス通路、84:第3のオリフィス通路、88:出力部、100:中央凹所、104:空気流路、114:作用空気室、126:流体流路

Claims (6)

  1. 第1の取付部材と第2の取付部材を本体ゴム弾性体で弾性連結して、該第2の取付部材によって支持される仕切部材を挟んだ一方の側に壁部の一部が該本体ゴム弾性体で構成された受圧室を形成すると共に、該仕切部材を挟んだ他方の側に壁部の一部が可撓性膜で構成された平衡室を形成して、それら受圧室と平衡室に非圧縮性流体を封入すると共に、それら受圧室と平衡室を相互に連通する第1のオリフィス通路を該仕切部材の外周部分に設けた流体封入式防振装置において、
    前記仕切部材の中央部分には、前記第1のオリフィス通路よりも高周波数にチューニングされて前記受圧室と前記平衡室を連通する第2のオリフィス通路と、該第2のオリフィス通路よりも低周波数にチューニングされて該受圧室と該平衡室を連通する第3のオリフィス通路とが形成されている一方、
    前記可撓性膜を挟んで該平衡室と反対側にはアクチュエータが配設されて、該アクチュエータの出力部が該可撓性膜を介して該第2のオリフィス通路および該第3のオリフィス通路の該平衡室側の開口部と対向していると共に、該アクチュエータの該出力部には該第2のオリフィス通路の該平衡室側の開口部と対向する部分に中央凹所が開口形成されており、
    該アクチュエータの該出力部が該可撓性膜を介して該仕切部材に当接されることで該第2のオリフィス通路および該第3のオリフィス通路の該平衡室側の開口部が該可撓性膜によって閉塞されて、該第3のオリフィス通路が遮断されると共に、該可撓性膜における該第2のオリフィス通路の該平衡室側の開口部を閉塞する部分が該中央凹所によって変形を許容されて該第2のオリフィス通路が実質的な連通状態に保持される一方、
    該アクチュエータの該出力部が該仕切部材から離隔されることで該可撓性膜が該第2のオリフィス通路および該第3のオリフィス通路の該平衡室側の開口部から離隔して、それら第2のオリフィス通路および第3のオリフィス通路が何れも連通状態とされるようにしたことを特徴とする流体封入式防振装置。
  2. 前記第3のオリフィス通路を通じて流動する流体の共振周波数が、前記第1のオリフィス通路を通じて流動する流体の共振周波数よりも高周波数に設定されている請求項1に記載の流体封入式防振装置。
  3. 前記アクチュエータの前記出力部が前記可撓性膜を介して前記仕切部材に当接された状態において、前記第1のオリフィス通路を通じて流動する流体の共振周波数が自動車のエンジンシェイクに相当する低周波数とされると共に、前記第2のオリフィス通路を通じて流動する流体の共振周波数が自動車の走行こもり音に相当する高周波数とされる一方、
    該アクチュエータの該出力部が該仕切部材から離隔した状態において、前記受圧室と前記平衡室の間で流動する流体の共振周波数が自動車のアイドリング振動に相当する中周波数とされる請求項1又は2に記載の流体封入式防振装置。
  4. 前記可撓性膜における前記第2のオリフィス通路の前記平衡室側の開口部と対向する部分が薄肉の変形許容部とされていると共に、該可撓性膜における前記第3のオリフィス通路の該平衡室側の開口部と対向する部分が該変形許容部よりも厚肉の閉塞保持部とされている請求項1〜3の何れか1項に記載の流体封入式防振装置。
  5. 前記アクチュエータの前記出力部には前記中央凹所の周壁部を貫通する空気流路が設けられており、該出力部における該空気流路の形成部分が前記第3のオリフィス通路の前記平衡室側の開口部との対向部分よりも小径とされている請求項1〜4の何れか1項に記載の流体封入式防振装置。
  6. 前記アクチュエータが、空気圧の変更設定を可能とされた作用空気室を備えていると共に、該作用空気室内の空気圧の変化に応じて前記出力部が変位せしめられる空気圧式アクチュエータとされている請求項1〜5の何れか1項に記載の流体封入式防振装置。
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