JP3918934B2 - 流体封入式防振装置 - Google Patents
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Description
【技術分野】
本発明は、内部に封入された非圧縮性流体の流動作用に基づいて防振効果を得るようにした流体封入式防振装置に係り、例えば自動車用のエンジンマウント等として好適に採用される流体封入式防振装置に関するものである。
【0002】
【背景技術】
従来から、振動伝達系を構成する部材間に介装される防振連結体乃至は防振支持体として、第一の取付部材と第二の取付部材を本体ゴム弾性体で連結した防振ゴムが各種分野に広く採用されているが、その一種として、より優れた防振効果を得るために、封入した非圧縮性流体の共振作用等の流動作用を利用するようにした流体封入式防振装置が提案されている。かかる防振装置は、一般に、本体ゴム弾性体で壁部の一部が構成されて振動入力時に圧力変動が生ぜしめられる受圧室と、可撓性膜で壁部の一部が構成されて容積変化が許容される平衡室を形成して、それら受圧室と平衡室に非圧縮性流体を封入すると共に、それら受圧室と平衡室を相互に連通するオリフィス通路を設けた構造とされている。
【0003】
例えば、以下に示す特許文献1〜5に開示されているものが、それであり、このような流体封入式防振装置は、例えば自動車用のエンジンマウントやボデーマウント等への適用が検討されている。
【0004】
【特許文献1】
特開昭57−9340号公報
【特許文献2】
特公平7−54131公報
【特許文献3】
特開平10−184769号公報
【特許文献4】
特開平3−177635号公報
【特許文献5】
特公平5−55739号公報
【0005】
ところが、このような流体封入式防振装置について検討を加えたところ、第一の取付部材と第二の取付部材の間に大きな振動荷重が入力されると、防振装置から異音や振動が発せられる場合のあることが確認された。具体的には、上述の如き従来構造の流体封入式防振装置をエンジンマウントとして採用した自動車では、波状路やスピードブレーカ等を走行した際に、車室内で乗員が体感できる程の異音や衝撃を発する場合があるのである。
【0006】
【解決課題】
ここにおいて、本発明は、上述の如き事情を背景として為されたものであって、その解決課題とするところは、封入された非圧縮性流体の流動作用に基づいて発揮される防振効果を有効に確保しつつ、衝撃的に大きな振動や荷重が及ぼされた場合における異音や衝撃の発生を軽減乃至は防止することの出来る、新規な構造の流体封入式防振装置を提供することにある。
【0007】
【解決手段】
先ず、前述の如き従来構造の流体封入式防振装置において異音や振動の発生現象について本発明者が多くの実験を行って検討を加えたところ、例えば自動車が波状路やスピードブレーカ上を走行すると、一般的な走行状態下で入力される振動のうちで振幅が大きいシェイク振動よりも、更に数十倍かそれ以上の加速度で衝撃的な振動荷重が、第一の取付部材と第二の取付部材の間に及ぼされることが明らかとなった。また、透明部材を用いて受圧室を可視化した装置モデルを用いて、その程度の衝撃的な振動荷重が入力された際の流体封入式防振装置における作動状態を高速カメラで撮影して観察したところ、受圧室内におけるキャビテーションと解せられる気泡の発生が認められた。
【0008】
さらに、本発明者が、かかる気泡の状況を詳細に観察し、検討したところ、気泡は受圧室内の特定の場所で発生し、それが振動入力に伴う受圧室の圧力変動に際して、受圧室内において成長,崩壊,消失を繰り返すことが確認された。そして、キャビテーションに関する理論から推考すると、このように衝撃的な振動荷重の入力に際して、受圧室内で発生,成長,崩壊,消失を繰り返す気泡は、発生から成長に至る過程で略球状の安定状態を保つが、崩壊に際して変形し、爆発的な微小噴流(マイクロジェット)を形成することとなり、これが水撃圧となって第一の取付部材や第二の取付部材に伝播し、自動車のボデー等に伝達されることによって、前述の如き問題となる異音や振動が生ぜしめられるに至る、というのが従来からこの種の流体封入式防振装置において問題となっている異音や振動の発生メカニズムであろうとの知見を得たのであり、本発明は、かかる知見に基づいて完成されたものである。
【0009】
(本発明の態様1)
本発明の態様1は、第一の取付部材と第二の取付部材を本体ゴム弾性体で連結する一方、該本体ゴム弾性体で壁部の一部が構成されて該第一の取付部材と該第二の取付部材の間への振動入力時に圧力変動が生ぜしめられる受圧室と、可撓性膜で壁部の一部が構成されて該可撓性膜の変形に基づいて容積変化が許容される平衡室を形成して、それら受圧室と平衡室に非圧縮性流体を封入すると共に、それら受圧室と平衡室を相互に連通するオリフィス通路を設けた流体封入式防振装置において、前記受圧室と前記平衡室を仕切部材を挟んで形成すると共に、前記オリフィス通路の該受圧室への開口部に対して、該オリフィス通路を通じて流動せしめられる前記非圧縮性流体の該開口部に対する流出入方向で所定距離を隔てて対向位置せしめられて、該開口部に対する対向方向に略直交する方向に広がる緩衝対向面を該仕切部材と一体又は別体にて該仕切部材に固設状態で形成したことを、特徴とする。
【0010】
すなわち、本発明者が多くの実験と検討を行った結果、問題となっている異音や振動の基本原因となるキャビテーション気泡は、受圧室における特定位置、具体的には受圧室へのオリフィス通路の開口部において発生するという事実が確認されたのであり、更に、オリフィス通路の開口部で発生した気泡が、受圧室の内部に向かって移動,拡散するにつれて次第に成長し、その後、崩壊から消失に至る際に水撃圧を発生するということが明らかとなった。なお、オリフィス通路の開口部にキャビテーション気泡が発生する理由は、未だ充分に明らかにされていないが、オリフィス通路を流動せしめられる流体の共振作用によって受圧室に及ぼされる圧力変動と、入力振動によって受圧室に及ぼされる圧力変動との位相差を基本原因として、封入流体における減圧の程度や温度,流動状況,表面張力,粘度等の各種条件下で、オリフィス通路の受圧室への開口部に大きな減圧状態が発生することで一種の液体破壊現象が発生してキャビテーション気泡を生ずるに至るものと考えられる。
【0011】
ここにおいて、本態様に係る流体封入式防振装置においては、オリフィス通路の開口部に対向位置して緩衝対向面を形成したことにより、衝撃的な振動荷重の入力に伴い受圧室に過大な負圧が生ぜしめられてオリフィス通路の開口部に気泡が発生すると、この気泡が、受圧室の内部に向かって移動する初期段階において衝撃対向面に打ち当たる。その結果、発生した気泡が初期の段階で小さな気泡に分裂せしめられのであり、受圧室において成長する気泡の大きさが抑えられる。それ故、受圧室で成長した後、崩壊する際の気泡の大きさも小さく抑えられることとなり、崩壊する際に水撃圧となって発せられるエネルギーも小さく分散されて、過大な振動荷重の入力に起因して生ぜしめられる異音や振動が軽減乃至は防止され得るのである。
【0012】
(本発明の態様2)
本発明の態様2は、本発明の前記第1の態様に係る流体封入式防振装置において、前記緩衝対向面を、前記開口部に対する対向方向で該開口部を全体に亘って覆い得る大きさで形成したことを、特徴とする。このような本態様においては、オリフィス通路の開口部で発生して受圧室の内部に向かって移動する気泡が打ち当たるだけの充分な大きさをもって緩衝対向面が形成されることから、オリフィス通路の開口部に発生した気泡が緩衝対向面から外れてそのまま受圧室の内部に向かって大きく成長してしまうことが一層有利に防止され得る。
【0013】
(本発明の態様3)
本発明の態様3は、本発明の前記第1又は第2の態様に係る流体封入式防振装置において、前記緩衝対向面を、前記開口部への対向方向に対する直交方向よりも前記受圧室の中心に向かって僅かに傾斜せしめたことを、特徴とする。このような本態様においては、オリフィス通路の開口部で発生して緩衝対向面に打ち当たることで小さく分裂せしめられた気泡が、緩衝対向面による案内作用で受圧室の中心側の広い領域に向かって導かれることとなる。それ故、例えば分裂せしめられた気泡が受圧室内の狭い領域に集まって再び大きな気泡に合体することが防止される。しかも、分裂せしめられた気泡の成長から崩壊に至る現象が受圧室の中心に近い部分で生ぜしめられることから、気泡の崩壊が受圧室の壁部を形成する第二の取付部材等の剛性材に近接した位置で生ぜしめられる場合に比して、気泡の崩壊に際して発せられる水撃圧の外部への伝播が軽減され得ることとなり、発生する異音や振動を一層有利に抑えることが可能となる。
【0014】
(本発明の態様4)
本発明の態様4は、本発明の前記第1乃至第3の何れかの態様に係る流体封入式防振装置において、前記第二の取付部材によって前記仕切部材を固定的に支持せしめて、該仕切部材を挟んで前記受圧室と前記平衡室を形成すると共に、該仕切部材によって前記オリフィス通路を形成する一方、該仕切部材に対して緩衝部材を設けたことを、特徴とする。
【0015】
(本発明の態様5)
本発明の態様5は、本発明の前記第4の態様に係る流体封入式防振装置において、硬質材で形成された前記緩衝部材を用い、該緩衝部材を前記受圧室を画成する部材に対して弾性部材を介して防振支持せしめて、該緩衝部材により前記緩衝対向面を形成したことを、特徴とする。上述の本発明の態様1〜4においては、ゴム弾性体等の弾性材で緩衝対向面を形成する構成を含むが、特に本態様に従って硬質材で形成された緩衝部材によって緩衝対向面を形成することにより、緩衝対向面に打ち当たる気泡をより効率的に分裂させることが可能となって、異音や振動の発生を一層有利に抑えることが出来る。しかも、かかる緩衝部材は、弾性的に防振支持せしめられることから、緩衝部材に対して気泡が打ち当たったり受圧室内で気泡が崩壊する際の水撃圧が、緩衝部材を介して、受圧室を画成する部材(例えば、上述の第一の取付部材や第二の取付部材,仕切部材等)に及ぼされることに起因する異音や振動も抑えられ得る。なお、本態様において緩衝部材を形成する硬質材としては、例えばアルミニウム合金等の金属材の他、各種の合成樹脂材等が採用可能であり、異音や振動の更なる低減を目的としてかかる硬質材をゴム弾性膜で被覆しても良い。
【0016】
(本発明の態様6)
本発明の態様6は、本発明の前記第5の態様に係る流体封入式防振装置において、前記オリフィス通路の前記受圧室への開口部の周りに前記弾性部材を突出成形して、前記緩衝部材が該オリフィス通路の開口部を跨いで広がるように該弾性部材で支持せしめたことを、特徴とする。
【0017】
(本発明の態様7)
本発明の態様7は、本発明の前記第1乃至第6の何れかの態様に係る流体封入式防振装置において、前記受圧室に露出せしめられる前記第一の取付部材や前記第二の取付部材等の剛性材の表面を、実質的に全面に亘ってゴム層で被覆せしめたことを、特徴とする。このような本態様においては、受圧室内で気泡が崩壊する際の水撃圧が受圧室に露呈される部材(例えば、上述の第一の取付部材や第二の取付部材,仕切部材等)に及ぼされることに起因して生ぜしめられる異音や振動が、緩衝材や制振材として機能するゴム層によって抑えられ得る。
【0018】
(本発明の態様8)
本発明の態様8は、本発明の前記第1乃至第7の何れかの態様に係る流体封入式防振装置において、前記受圧室の壁部の一部を弾性変形可能な可動ゴム板で構成して、該可動ゴム板の弾性変形に基づいて前記オリフィス通路のチューニング周波数よりも高周波数域の振動入力時における該受圧室の圧力変動を吸収緩和するようにしたことを、特徴とする。このような本態様においては、可動ゴム板の弾性変形に基づいて受圧室の圧力軽減作用が発揮されることにより、高周波数域の防振性能の向上が図られ得ると共に、受圧室におけるキャビテーション気泡の発生とその成長も抑えられて、過大な振動荷重の入力に際して生ぜしめられる異音や振動が一層有利に低減され得る。
【0019】
(本発明の態様9)
本発明の態様9は、本発明の前記第4乃至第8の何れかの態様に係る流体封入式防振装置において、前記第二の取付部材を略筒形状として該第二の取付部材の一方の開口部側に前記第一の取付部材を離隔配置せしめて、それら第一の取付部材と第二の取付部材を連結する前記本体ゴム弾性体で該第二の取付部材の該一方の開口部を流体密に覆蓋すると共に、該第二の取付部材の他方の開口部を前記可撓性膜で覆蓋することにより、それら本体ゴム弾性体と可撓性膜の対向面間に前記非圧縮性流体が封入された流体収容領域を形成する一方、該第二の取付部材の略軸直角方向に広がる前記仕切部材を該第二の取付部材で支持せしめて該流体収容領域を該仕切部材で仕切ることにより、該仕切部材を挟んだ両側に前記受圧室と前記平衡室を形成すると共に、該仕切部材の外周部分を周方向に延びるように前記オリフィス通路を形成し、更に該オリフィス通路の外周部分における該受圧室側の面を周方向に延びる環状弾性突部を設けて、該環状弾性突部を周上の一部で分断させて該分断部分に該オリフィス通路の該受圧室への開口部を設けると共に、該弾性突部の突出先端面に環状の前記緩衝部材を重ね合わせて固着することにより、該弾性突部の分断部分において該オリフィス通路の開口部に対して対向位置する前記緩衝対向面を該緩衝部材で形成したことを、特徴とする。
【0020】
このような本態様においては、緩衝部材が弾性突部により仕切部材に対して安定して弾性支持され得るのであり、キャビテーション気泡の崩壊に伴う水撃圧が緩衝部材を通じて外部に伝達することが、弾性突部の防振作用によって効果的に軽減され得る。また、仕切部材の受圧室側の面には、外周部分を周方向に延びるように弾性突部が固着されることから、仕切部材に対しても弾性突部による制振効果が直接に発揮され得て、キャビテーション気泡の崩壊に伴う水撃圧の仕切部材を通じての外部への伝達も抑えられる。
【0021】
(本発明の態様10)
本発明の態様10は、本発明の前記第9の態様に係る流体封入式防振装置であって、前記弾性突部が、その成形用キャビティに前記仕切部材を固定的に位置決めするための位置決めピンによって形成された、該弾性突部の突出先端面に開口する複数のピン穴を備えており、前記緩衝部材において該複数のピン穴に対応する複数の係止ピンを突設して、それら係止ピンを該ピン穴に嵌入せしめたことを、特徴とする。このような本態様においては、弾性突部をゴム弾性体等で形成する際に設けられるピン穴を巧く利用して、緩衝部材を簡単な構造で仕切部材に取り付けることが出来るのである。
【0022】
【発明の実施形態】
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
【0023】
先ず、図1には、本発明の第一の実施形態としての自動車用エンジンマウント10が示されている。このエンジンマウント10は、第一の取付部材としての第一の取付金具12と第二の取付部材としての第二の取付金具14を本体ゴム弾性体で連結せしめた構造とされており、図示はされていないが、第一の取付金具12がパワーユニット側に取り付けられる一方、第二の取付金具14がボデー側に取り付けられることにより、パワーユニットをボデーに対して防振支持せしめるようになっている。なお、以下の説明中、上下方向とは、原則として、装着状態下で略鉛直方向とされて主たる振動荷重の入力方向となる図1中の上下方向をいう。
【0024】
より詳細には、第一の取付金具12は、略円形のブロック形状を有しており、軸方向上端部には径方向外方に広がるフランジ部18が一体形成されている。また、第一の取付金具12の中心軸上には、上方に開口するボルト穴20が形成されており、このボルト穴20に螺着される固定ボルトによって、第一の取付金具12が図示しない自動車のパワーユニットに固定されるようになっている。
【0025】
一方、第二の取付金具14は、大径の略円筒形状を有しており、軸方向下端の開口部分には、径方向外方に広がるかしめ部22が形成されている。そして、第二の取付金具14の中心軸上で軸方向上方に離隔して第一の取付金具12が配設されており、これら第一の取付金具12と第二の取付金具14が、本体ゴム弾性体16によって弾性連結されている。
【0026】
かかる本体ゴム弾性体16は、全体として略円錐台形状を有していると共に、その大径側端面には、軸方向下方に向かって開口する大径の凹所24が形成されている。そして、本体ゴム弾性体16の小径側端面に第一の取付金具12が加硫接着されている一方、大径側端部外周面に対して第二の取付金具14が加硫接着されている。要するに、本実施形態において本体ゴム弾性体16は、第一の取付金具12と第二の取付金具14を備えた一体加硫成形品として形成されているのである。なお、第一の取付金具12は、本体ゴム弾性体16の小径側端面から差し込まれた状態で、軸方向上端面を除く略全面が本体ゴム弾性体16に加硫接着されている。また、第二の取付金具14は、本体ゴム弾性体16の大径側端部外周面に外挿された状態で、かしめ部22を除く内周面の略全面が本体ゴム弾性体16に加硫接着されている。
【0027】
また、第二の取付金具14の軸方向下側の開口部には、可撓性膜としてのダイヤフラム26が組み付けられており、かかる開口部が流体密に覆蓋されている。かかるダイヤフラム26は、充分な弛みを持たせて変形容易とした略ドーム形状の薄肉ゴム膜であって、その外周縁部には固定金具28が加硫接着されている。この固定金具28は、略円筒形状を有しており、軸方向下端周縁部に対してダイヤフラム26の外周縁部が加硫接着されている。一方、固定金具28の軸方向上端周縁部には、径方向外方に広がる固定フランジ部29が一体形成されており、この固定フランジ部29が第二の取付金具14の下端開口部に形成されたかしめ部22に重ね合わされて流体密にかしめ固定されている。また、本実施形態では、固定金具28の内外周面が、ダイヤフラム26と一体形成された薄肉の被覆ゴム層30により、実質的に全体に亘って覆われている。
【0028】
そして、上述の如くして第二の取付金具14の軸方向上側の開口部が本体ゴム弾性体16で流体密に覆蓋されると共に、軸方向下側の開口部がダイヤフラム26で流体密に覆蓋されることにより、それら本体ゴム弾性体16とダイヤフラム26の対向面間には、外部に対して密閉された封入領域32が形成されている。また、この封入領域32には、非圧縮性流体が封入されている。なお、かかる封入流体としては、後述するオリフィス通路34を通じての流体の共振作用に基づく防振効果を有効に得るために、水やアルキレングリコール,ポリアルキレングリコール,シリコーン油等の0.1Pa・s以下の粘度を有する低粘性流体が好適に採用される。
【0029】
さらに、かかる非圧縮性流体の封入領域32には、仕切部材36が収容配置されている。この仕切部材36は、円環形状の仕切金具38に対して可動ゴム板40が加硫接着された構造とされている。図2〜4に仕切部材36の単品図が示されているように、仕切金具38は、円環板形状のプレート部42の内周縁部に対して軸方向下方に延びる円筒形状の筒壁部44が一体形成されることにより、L字形の断面形状をもって周方向に延びる略回転体形状とされている。
【0030】
また、可動ゴム板40は、全体として厚肉円板状を呈しており、外周部分が下方に向かって広がるテーパ部とされることにより、中央部分が僅かに上方に向かって突出せしめられた逆向きの略皿形状とされている。そして、この可動ゴム板40は、仕切金具38の中央透孔46内で軸直角方向に広がるように配設されており、可動ゴム板40の外周縁部が筒壁部44の内周面に対して加硫接着されている。これにより、仕切金具38の中央透孔46が可動ゴム板40によって流体密に閉塞されている。
【0031】
更にまた、仕切部材36においては、仕切金具38の筒壁部44を全体に亘って被覆する被覆ゴム層48が、可動ゴム板40と一体形成されて仕切金具38に加硫接着されている。また、仕切金具38のプレート部42には、軸方向上方に向かって所定高さで突出する環状弾性突部としての弾性支持突部50が、可動ゴム板40と一体形成されて仕切金具38に加硫接着されている。この弾性支持突部50は、周方向の略全周に亘って連続して略一定の断面形状をもって延びており、その突出先端面52は、軸直角方向に広がる平坦な面とされている。
【0032】
なお、このような仕切部材36は、例えば、可動ゴム板40と被覆ゴム層48および弾性支持突部50を一体的に成形する成形キャビティを備えた成形型を用い、別途プレス成形等によって製作した仕切金具38を、かかる成形型の成形キャビティの所定位置にセットして位置決めした後、成形キャビティに対して所定のゴム材料を射出等で充填し、成形および加硫処理を実行することによって製造するようにされる。このような製造方法によれば、可動ゴム板40と被覆ゴム層48および弾性支持突部50を一体的に成形すると同時に、仕切金具38を加硫接着せしめて、一体的な加硫成形品として仕切部材36を得ることが出来るのである。
【0033】
そこにおいて、仕切金具38を成形キャビティの所定位置にセットして位置決めする際、仕切金具38の外周縁部を成形型で挟圧支持せしめるだけでは仕切金具38の内周部分が変形するおそれがあることから、仕切金具38の内周部分も軸方向両側から支持せしめることが望ましい。ところが、仕切金具38におけるプレート部42の下面は、筒壁部44に被着された被覆ゴム層48にまで至る内周部分の充分に広い領域を成形型で直接に支持せしめることが可能であるものの、プレート部42の上面においては、内周縁部から外周部分にまで至る広い範囲に亘って弾性支持突部50が形成されていることから、仕切金具38の内周部分を直接に支持せしめることが難しい。そこで、本実施形態では、プレート部42の上面は、成形型から複数本の支持ピンを突設させて、それらの支持ピンにより、プレート部42を周方向の複数箇所で支持せしめることによって成形されている。
【0034】
このような成形方法を採用した結果、図2,3に示されているように、仕切部材36においては、弾性支持突部50の突出先端面52に開口してプレート部42まで至るピン穴54が、上述の成形型に突設した支持ピンによって、周方向に所定間隔を隔てて複数個(本実施形態では6個)形成されている。
【0035】
さらに、弾性支持突部50は、周上の一カ所で分断されており、かかる分断部分55において、仕切金具38のプレート部42が直接に露呈されている。そして、この分断部分55に露呈されたプレート部42には、連通孔56が形成されている。また、プレート部42の下面には、連通孔56の周方向一方の側に近接位置して仕切壁58が形成されている。この仕切壁58は、仕切金具38の筒壁部44の外周側において、被覆ゴム層48から径方向外方に延び出して、被覆ゴム層48と一体形成されている。また一方、筒壁部44には、筒壁部44に対して連通孔56とは周方向反対側に近接位置する部位に、連通孔60が、切欠形状をもって形成されている。
【0036】
また、仕切部材36には、弾性支持突部50の突出先端面52に重ね合わされた状態で、緩衝部材としての緩衝板62が組み付けられている。この緩衝板62は、図5〜6に単品図が示されているように、全体として薄肉の円環板形状を有しており、弾性支持突部50の突出先端面52と略同じか僅かに小さい外径寸法をもって形成されて、突出先端面52に対して全体が重ね合わされている。また、突出先端面52に重ね合わされる緩衝板62の下面には、複数本の係止ピン64が立設されており、これらの係止ピン64が、突出先端面52に開口形成された弾性支持突部50のピン穴54に対して、それぞれ圧入固定されている。
【0037】
そして、係止ピン64がピン穴54に固定されることにより、必要に応じて接着等で補強されて、緩衝板62が、突出先端面52に対して略密着せしめられた状態で、弾性支持突部50に対して固定されている。要するに、緩衝板62は、仕切金具38に対して、弾性支持突部50を介して、弾性的に連結されて防振支持されているのである。また、このようにして仕切部材36に組み付けられた緩衝板62は、弾性支持突部50の分断部55において、その下面が露呈されて仕切金具38の連通孔56に対して軸方向で直接に対向位置せしめられており、以て、緩衝対向面66が形成されている。
【0038】
また、緩衝板62が組み付けられた仕切部材36は、非圧縮性流体の封入領域32に収容され、第二の取付金具14の下端開口部において軸直角方向に広がって配設されている。そして、仕切金具38の外周縁部が、第二の取付金具14のかしめ部22に重ね合わされて、該かしめ部22により、固定金具28の固定フランジ部29と共に、第二の取付金具14の下端開口部に対して流体密にかしめ固定されている。
【0039】
これにより、封入領域32が仕切部材36で流体密に二分されており、以て、仕切部材36の上方には、壁部の一部が本体ゴム弾性体16で構成された受圧室68が形成されている一方、仕切部材36の下方には、壁部の一部がダイヤフラム26で構成された平衡室70が形成されている。そして、受圧室68においては、第一の取付金具12と第二の取付金具14の間への振動入力時に、本体ゴム弾性体16が弾性変形せしめられることにより圧力変動が生ぜしめられるようになっている。一方、平衡室70にあっては、ダイヤフラム26の弾性変形に基づいて容積変化が容易に許容されて、圧力変動が速やかに解消されるようになっている。
【0040】
また、封入領域32の外周部分には、仕切金具38と固定金具28の対向面間において周方向に延びる環状領域72が形成されており、この環状領域72が、仕切壁58によって周上の一カ所で流体密に仕切られることによって周方向の一周弱の長さで略一定断面形状をもって延びている。そして、かかる環状領域72が、その周方向一端部において、連通孔56を通じて受圧室68に接続されていると共に、その周方向他端部において、連通孔60を通じて平衡室70に接続されており、以て、受圧室68と平衡室70を相互に連通せしめるオリフィス通路34が形成されている。
【0041】
これにより、第一の取付金具12と第二の取付金具14の間に略軸方向の振動が入力された際、受圧室68と平衡室70の相対的な圧力変動に基づいてオリフィス通路34を通じての流体流動が生ぜしめられることとなり、かかる流体の共振作用に基づいて有効な防振効果が発揮され得るのである。なお、流体の共振作用に基づく防振効果が発揮される周波数域は、オリフィス通路34の通路長さと通路断面積の比の値を調節すること等によってチューニングすることが可能であり、それによって、例えば車両走行時に問題となるシェイク等の低周波振動に対して有効な減衰効果を得ることが出来る。
【0042】
さらに、本実施形態では、受圧室68と平衡室70の隔壁の一部が可動ゴム板40で形成されていることから、オリフィス通路34のチューニング周波数域よりも高周波数域の振動が入力された場合でも、かかる可動ゴム板40が弾性的に小変位せしめられることにより、受圧室68の圧力変動が軽減乃至は吸収されるようになっている。これにより、例えば車両停車時に問題となるアイドリング振動や車両走行時に問題となるこもり音等のの中乃至高周波数域の振動に対して、動ばね定数の著しい増大が防止されて良好な防振性能を得ることが可能となる。
【0043】
ところで、上述の如き構造とされたエンジンマウント10において、車両が波状路やスピードブレーカ等を走行することによって衝撃的な振動荷重が及ぼされた場合には、受圧室68において、オリフィス通路34の開口部位である連通孔56の付近にキャビテーション気泡が発生することがある。この連通孔56に発生した気泡は、受圧室68内に拡散することとなるが、その際、連通孔56の開口部には、上方に所定距離だけ離隔して緩衝対向面66が位置せしめられていることから、連通孔56付近に発生した気泡は、受圧室68内に拡散する初期段階で、先ず、緩衝対向面66に打ち当たることとなる。
【0044】
そして、緩衝対向面66に打ち当たることによって、気泡は、直接に外力を受け、或いは受圧室68内に惹起される流れや渦,圧力勾配による外力を受けることによって、変形し、分離乃至は分解せしめられるのであり、その結果、連通孔56の付近に発生した気泡が、受圧室68内に拡散する前に小さな気泡とされる。それ故、かかる気泡が受圧室68内に拡散して成長し、崩壊に至ったとしても、崩壊時の気泡の大きさを小さく抑えることができるのである。
【0045】
従って、エンジンマウント10に衝撃的な振動荷重が及ぼされたことに起因して受圧室68内に発生するキャビテーション気泡の崩壊に際して一度に発せられるエネルギー(水撃圧)が抑えられることとなり、かかる水撃圧が第一の取付金具12や第二の取付金具14を介して車両ボデーに伝達されることによって問題となる車両における異音や振動が低減されて、良好な車両乗り心地が実現され得るのである。
【0046】
なお、緩衝対向面66を形成する緩衝板62は、ゴム弾性体等の弾性材やアルミニウム合金等の剛性材であっても良いが、特に合成樹脂等の硬質材によって形成することが望ましい。蓋し、弾性が大き過ぎると緩衝対向面66に打ち当たるキャビテーション気泡が充分に小さく分解され難く、剛性が大き過ぎるとキャビテーション気泡が緩衝対向面66に打ち当たって分解する際、或いは受圧室68内で成長後に崩壊する際に発生する水撃圧が、かかる緩衝板62を介して第二の取付金具14から車両ボデーに伝達されるおそれがあるからである。
【0047】
また、緩衝対向面66と連通孔56の対向面間距離は、連通孔56の開口幅寸法と略同じか、それよりも僅かに大きく設定されることが望ましい。蓋し、かかる対向面間距離が小さ過ぎると、連通孔56を通じてオリフィス通路34を流動せしめられる流体に対して大きな流動抵抗が及ぼされることとなり、オリフィス通路34を流動せしめられる流体の共振作用に基づく防振効果に悪影響を及ぼすおそれがあるからであり、一方、対向面間距離が大き過ぎると、連通孔56付近に発生した気泡が緩衝対向面66から外れてしまって打ち当たらなくなるおそれがあると共に、気泡が成長した後では、緩衝対向面66への打ち当たりに伴う衝撃が大きくなったり、打ち当たりによる基本の分解が充分に実現され難くなるおそれがあるからである。
【0048】
ここにおいて、特に本実施形態では、緩衝板62がポリプロピレン等の硬質樹脂材料によって形成されていると共に、第二の取付金具14で固定的に支持された仕切金具38に対して、弾性支持突部50を介して弾性的に支持されていることから、かかる緩衝板62を介しての上述の如き水撃圧の車両ボデーへの伝達が一層効果的に低減され得るようになっている。また、緩衝板62は、弾性支持突部50以外の部材に接触しないように離隔して配設されることが望ましく、その外周縁部と本体ゴム弾性体16の間にも当接しないだけの小さな隙間を設けることにより、他部材への振動伝達を抑えることが望ましい。
【0049】
また、本実施形態では、受圧室68の壁部を構成する全ての剛性部材(第二の取付金具14および仕切金具38)における受圧室68を形成する全ての面が、ゴム弾性体(本体ゴム弾性体16および弾性支持突部50)によって覆われていることから、受圧室68内で成長,崩壊するキャビテーション気泡の水撃圧のそれら剛性部材に対する直接的な伝達が緩和されると共に、それら剛性部材自体に制振効果が付与され得て、キャビテーション気泡に起因する異音や振動の問題がより効果的に軽減されるようになっている。
【0050】
更にまた、本実施形態では、オリフィス通路34の壁部を構成する全ての剛性部材(仕切金具38および固定金具28)におけるオリフィス通路34を画成する全ての部位にゴム弾性体(弾性支持突部50,被覆ゴム層30,48)が加硫接着されていることから、キャビテーョン気泡の水撃圧が及ぼされることに起因する、それら剛性部材の共振等に起因する異音や振動の問題も効果的に軽減乃至は防止され得るのである。
【0051】
以上、本発明の実施形態について詳述してきたが、これはあくまでも例示であって、本発明は、かかる実施形態における具体的な記載によって限定的に解釈されるものでなく、当業者の知識に基づいて種々なる変更,修正,改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは言うまでもない。因みに、幾つかの別の実施形態及び本発明に関連した参考例を、図7〜12を参照しつつ、以下に例示するが、第一の実施形態と同様な構造とされた部材および部位については、第一の実施形態と同一の符号を各図中に記載することによって、それらの詳細な説明を省略する。
【0052】
先ず、図7に示されたエンジンマウント74は、第一の実施形態とは異なる構造とされた緩衝部材としての緩衝板76を備えている。かかる緩衝板76は、全体構造と第一の実施形態のものと同じであるが、弾性支持突部50の分断部分55において連通孔56に対向位置せしめられた緩衝対向面が、第一の実施形態と異なり、外周縁部から径方向内方に行くに従って次第に軸方向上方に向かって傾斜した傾斜面78とされている。
【0053】
このような本実施形態のエンジンマウント74においては、連通孔60付近に発生したキャビテーション気泡が傾斜面78に打ち当たることによって分離,分解せしめられて、第一の実施形態と同様な作用効果が発揮され得ることに加えて、傾斜面78への打ち当たりで小さくされた気泡が、その後、気泡の浮力も利用した傾斜面78による案内作用で、受圧室68内の中心に向けて積極的に導かれることとなる。その結果、一度小さく分解された気泡が受圧室の隅部に集まって再集合するようなことが防止され得ると共に、かかる気泡の成長から崩壊に至る現象が、車両ボデー側に直接取り付けられる第二の取付金具14等から出来るだけ離れた、受圧室68の中央部分において生ぜしめられることとなるのであり、その結果、気泡の崩壊に際して発せられる水撃圧の第二の取付金具14等を介しての車両ボデー側への伝達が一層有利に抑えられ得るのである。
【0054】
次に、本発明に関連した参考例として図8に示されたエンジンマウント80は、第一の実施形態とは異なる構造とされた仕切部材82と緩衝部材84を備えている。仕切部材82は、逆向きで浅底の略カップ形状を有する仕切板金具86に対して、円板形状の蓋金具88が中央部分で重ね合わされて流体密に密着固定されており、それら仕切板金具86と蓋金具88の各外周縁部における軸方向対向面間に、外周面に開口して周方向に延びる周溝90が形成されている。そして、仕切板金具86の外周縁部が第二の取付金具14のかしめ部22にかしめ固定されると共に、蓋金具88の外周縁部が第二の取付金具14の内周面に流体密に嵌着固定されることにより、周溝90の開口が流体密に覆蓋されており、以て、周方向の各端部が受圧室68と平衡室70に接続されてそれら受圧室68と平衡室70を連通せしめるオリフィス通路34が形成されている。
【0055】
一方、緩衝部材84は、大径の中央透孔92を有する円環板形状を呈しており、その外周縁部には、軸方向下方に向かって突出する円環形状の嵌着突部94が一体形成されている。そして、かかる緩衝部材84は、第二の取付金具14に対して圧入固定されており、受圧室68内において、仕切部材82から上方に所定距離だけ離隔した位置で軸直角方向に広がって配設されている。なお、第二の取付金具14の筒状部の内周面には、略全面を覆うシールゴム層96が被着形成されており、仕切板金具86や蓋金具88,緩衝部材84が、それらの外周縁部において第二の取付金具14に対して流体密に嵌着固定されるようになっていると共に、緩衝部材84が、かかるシールゴム層96を介して、第二の取付金具14によって弾性的に防振支持されている。
【0056】
このようなエンジンマウント80においても、緩衝部材84の軸方向下面が、仕切部材82に形成されたオリフィス通路34の連通孔56に対して所定距離だけ離隔して対向位置せしめられて緩衝対向面66が構成されていることから、連通孔56の付近で生ぜしめられたキャビテーション気泡が、緩衝対向面66に打ち当たることによって分離,分解せしめられることとなり、以て、第一の実施形態と同様な効果が有効に発揮され得るのである。
【0057】
また、本発明に関連した別の参考例として図9〜10に示されたエンジンマウント98は、第一の実施形態とは異なる構造とされた仕切部材100と緩衝部材を備えている。仕切部材100は、円板形状を有する下板金具104に対して円環板形状を有する上板金具106が重ね合わされて固着されており、それら上下板金具106,104の各外周縁部における軸方向対向面間に、外周面に開口して周方向に延びる周溝107が形成されている。
【0058】
また、上下板金具106,104の中央部分には、略円板形状を有するゴム弾性板108が配設されており、このゴム弾性板108の外周縁部が、上下板金具106,104に設けられた環状挟持部によって軸方向両側から流体密に挟圧保持されている。これにより、ゴム弾性板108は、中央部分において板厚方向の弾性変形が許容される状態で仕切部材100に組み付けられており、ゴム弾性板108の上面には、上板金具106の中央透孔110を通じて受圧室68の圧力が及ぼされるようになっていると共に、ゴム弾性板108の下面には、下板金具104の中央部分に貫設された通孔112を通じて平衡室70の圧力が及ぼされるようになっている。
【0059】
更にまた、ゴム弾性板108には、周上の一カ所において径方向外方に延び出して周溝107を仕切る仕切壁114が一体形成されていると共に、この仕切壁114を挟んだ周方向両側に位置して、上下板金具106,104にそれぞれ連通孔116(下板金具104の連通孔は図示せず)が形成されており、以て、周方向に一周弱の長さで延びて受圧室68と平衡室70を連通せしめるオリフィス通路34が形成されている。
【0060】
さらに、かかるオリフィス通路34の受圧室68側への開口部を構成する上板金具106の連通孔116の開口部位には、かかる連通孔116に被さるようにして、第二の取付金具14に被着された本体ゴム弾性体16により、第二の取付金具14から径方向内方に突出する庇状突部120が形成されている。また、この庇状突部120には、内部をくり抜かれて内周面に開口するポケット状の凹所122が形成されており、この凹所122内に連通孔116が開口せしめられていることによって、連通孔116が、凹所122の上壁面124に対して所定距離を隔てて対向位置せしめられている。なお、このことから明らかなように、本参考例では、緩衝対向面としての上壁面124を形成する庇状突部120によって緩衝部材が構成されている。
【0061】
このようなエンジンマウント98においても、庇状突部120に形成された凹所122の上壁面124が、仕切部材100に形成されたオリフィス通路34の連通孔116に対して所定距離だけ離隔して対向位置せしめられて緩衝対向面が構成されていることから、連通孔116の付近で生ぜしめられたキャビテーション気泡が、上壁面124に打ち当たることによって分離,分解せしめられることとなり、以て、第一の実施形態と同様な効果が有効に発揮され得るのである。
【0062】
また、本発明の別の実施形態として図11〜12に示されたエンジンマウント126は、第一の実施形態とは異なる構造とされた仕切部材128と緩衝部材を備えている。仕切部材128は、円環形状を有するオリフィス部材130に対して、その中央透孔132に円板形状の可動ゴム板134が配設されており、該可動ゴム板134の外周縁部がオリフィス部材130の内周面に加硫接着されることによって形成されている。また、オリフィス部材130には、外周面に開口して周方向に所定長さで延びる周溝136が形成されていると共に、この周溝136の周方向一方の端部が、周溝136の上壁部138に形成された連通孔140を通じて受圧室68に連通せしめられている一方、周溝136の周方向他方の端部が、周溝136の下壁部140に形成された連通孔(図示せず)を通じて平衡室70に連通されており、以て、受圧室68と平衡室70を連通せしめるオリフィス通路34が形成されている。
【0063】
さらに、オリフィス部材130は、オリフィス通路34の受圧室68側への開口部である連通孔140の開口部位において、該連通孔140を覆うカバー部142が、軸方向上方に突出して一体形成されている。このカバー部142は、オリフィス部材130の内周縁部から上方に突設された支持部144と、該支持部144の先端部から径方向外方に広がって、連通孔140の開口部に対して軸方向で所定距離を隔てて対向位置する庇部146を有している。また、支持部144には貫通窓148が、連通孔140よりも大きな開口面積をもって形成されており、この貫通窓148を通じて、受圧室68と連通孔140が連通せしめられている。
【0064】
このようなエンジンマウント126においても、カバー部142に形成された庇部146の下面150が、仕切部材128に形成されたオリフィス通路34の連通孔140に対して所定距離だけ離隔して対向位置せしめられて緩衝対向面が構成されていることから、連通孔140の付近で生ぜしめられたキャビテーション気泡が、庇部146の下面150に打ち当たることによって分離,分解せしめられることとなり、以て、第一の実施形態と同様な効果が有効に発揮され得るのである。
【0065】
また、図示はしないが、本発明においては、その他の各種の態様が適宜に採用され得るのであり、例えば、オリフィス通路の受圧室への開口部に対向位置せしめられた緩衝対向面に対して、凹凸を付することも可能であり、或いはかかる緩衝対向面を網状構造体で形成したり、そこに複数乃至は多数の通孔を形成することも可能である。
【0066】
更にまた、本発明は、前述の特許文献4や特許文献5に示されている如き筒型の流体封入式防振装置や、或いは前述の特許文献3に示されている如き能動型防振機構を備えた流体封入式防振装置などにおいても、何れも適用することが可能であり、それによって、衝撃的な振動荷重が及ぼされた際のキャビテーション気泡に起因する異音や振動の発生を軽減乃至は防止するという、本発明の技術的効果が、何れも、有効に得ることが可能である。
【0067】
【発明の効果】
上述の説明から明らかなように、本発明に従う構造とされた流体封入式防振装置においては、従来から問題となっていた衝撃的な振動荷重の入力時における異音や振動の発生が、極めて簡単な構造によって軽減乃至は解消され得るのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態としての自動車用エンジンマウントを示す縦断面図であって、図4におけるI−I断面に相当する図である。
【図2】図1に示されたエンジンマウントを構成する仕切部材を示す縦断面図であって、図3におけるII−II断面に相当する図である。
【図3】図2に示された仕切部材の平面図である。
【図4】図2に示された仕切部材の底面図である。
【図5】図1に示されたエンジンマウントを構成する緩衝板を示す正面図である。
【図6】図5に示された緩衝板の底面図である。
【図7】本発明の第二の実施形態としての自動車用エンジンマウントの要部を拡大して示す縦断面説明図である。
【図8】 本発明に関連した参考例としての自動車用エンジンマウントを示す縦断面説明図である。
【図9】 本発明に関連した別の参考例としての自動車用エンジンマウントを示す縦断面説明図である。
【図10】図9におけるV−V断面における端面図である。
【図11】 本発明の第三の実施形態としての自動車用エンジンマウントを示す縦断面説明図である。
【図12】図11におけるXII −XII 断面図である。
【符号の説明】
10 エンジンマウント
12 第一の取付金具
14 第二の取付金具
16 本体ゴム弾性体
34 オリフィス通路
36 仕切部材
50 弾性支持突部
66 緩衝対向面
68 受圧室
70 平衡室
Claims (11)
- 第一の取付部材と第二の取付部材を本体ゴム弾性体で連結する一方、該本体ゴム弾性体で壁部の一部が構成されて該第一の取付部材と該第二の取付部材の間への振動入力時に圧力変動が生ぜしめられる受圧室と、可撓性膜で壁部の一部が構成されて該可撓性膜の変形に基づいて容積変化が許容される平衡室を形成して、それら受圧室と平衡室に非圧縮性流体を封入すると共に、それら受圧室と平衡室を相互に連通するオリフィス通路を設けた流体封入式防振装置において、
前記受圧室と前記平衡室を仕切部材を挟んで形成すると共に、前記オリフィス通路の該受圧室への開口部に対して、該オリフィス通路を通じて流動せしめられる前記非圧縮性流体の該開口部に対する流出入方向で所定距離を隔てて対向位置せしめられて、該開口部に対する対向方向に略直交する方向に広がる緩衝対向面を該仕切部材と一体又は別体にて該仕切部材に固設状態で形成したことを特徴とする流体封入式防振装置。 - 前記緩衝対向面を、前記開口部に対する対向方向で該開口部を全体に亘って覆い得る大きさで形成した請求項1に記載の流体封入式防振装置。
- 前記緩衝対向面を、前記開口部への対向方向に対する直交方向よりも前記受圧室の中心に向かって僅かに傾斜せしめた請求項1又は2に記載の流体封入式防振装置。
- 前記第二の取付部材によって前記仕切部材を固定的に支持せしめて、該仕切部材を挟んで前記受圧室と前記平衡室を形成すると共に、該仕切部材によって前記オリフィス通路を形成する一方、該仕切部材に対して緩衝部材を設けた請求項1乃至3の何れかに記載の流体封入式防振装置。
- 硬質材で形成された前記緩衝部材を用い、該緩衝部材を前記受圧室を画成する部材に対して弾性部材を介して防振支持せしめて、該緩衝部材により前記緩衝対向面を形成した請求項4に記載の流体封入式防振装置。
- 前記オリフィス通路の前記受圧室への開口部の周りに前記弾性部材を突出成形して、前記緩衝部材が該オリフィス通路の開口部を跨いで広がるように該弾性部材で支持せしめた請求項5に記載の流体封入式防振装置。
- 前記受圧室に露出せしめられる前記第一の取付部材や前記第二の取付部材等の剛性材の表面を、実質的に全面に亘ってゴム層で被覆せしめた請求項1乃至6の何れかに記載の流体封入式防振装置。
- 前記受圧室の壁部の一部を弾性変形可能な可動ゴム板で構成して、該可動ゴム板の弾性変形に基づいて前記オリフィス通路のチューニング周波数よりも高周波数域の振動入力時における該受圧室の圧力変動を吸収緩和するようにした請求項1乃至7の何れかに記載の流体封入式防振装置。
- 前記第二の取付部材を略筒形状として該第二の取付部材の一方の開口部側に前記第一の取付部材を離隔配置せしめて、それら第一の取付部材と第二の取付部材を連結する前記本体ゴム弾性体で該第二の取付部材の該一方の開口部を流体密に覆蓋すると共に、該第二の取付部材の他方の開口部を前記可撓性膜で覆蓋することにより、それら本体ゴム弾性体と可撓性膜の対向面間に前記非圧縮性流体が封入された流体収容領域を形成する一方、該第二の取付部材の略軸直角方向に広がる前記仕切部材を該第二の取付部材で支持せしめて該流体収容領域を該仕切部材で仕切ることにより、該仕切部材を挟んだ両側に前記受圧室と前記平衡室を形成すると共に、該仕切部材の外周部分を周方向に延びるように前記オリフィス通路を形成し、更に該オリフィス通路の外周部分における該受圧室側の面を周方向に延びる環状弾性突部を設けて、該環状弾性突部を周上の一部で分断させて該分断部分に該オリフィス通路の該受圧室への開口部を設けると共に、該弾性突部の突出先端面に環状の前記緩衝部材を重ね合わせて固着することにより、該弾性突部の分断部分において該オリフィス通路の開口部に対して対向位置する前記緩衝対向面を該緩衝部材で形成した請求項4乃至8の何れかに記載の流体封入式防振装置。
- 前記弾性突部が、その成形用キャビティに前記仕切部材を固定的に位置決めするための位置決めピンによって形成された、該弾性突部の突出先端面に開口する複数のピン穴を備えており、前記緩衝部材において該複数のピン穴に対応する複数の係止ピンを突設して、それら係止ピンを該ピン穴に嵌入せしめた請求項9に記載の流体封入式防振装置。
- 前記緩衝部材及び前記仕切部材を同一の硬質材により一体形成せしめると共に、該緩衝部材によって前記緩衝対向面を形成した請求項4乃至8の何れかに記載の流体封入式防振装置。
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