JP2001336564A - 流体封入式防振装置 - Google Patents

流体封入式防振装置

Info

Publication number
JP2001336564A
JP2001336564A JP2000159051A JP2000159051A JP2001336564A JP 2001336564 A JP2001336564 A JP 2001336564A JP 2000159051 A JP2000159051 A JP 2000159051A JP 2000159051 A JP2000159051 A JP 2000159051A JP 2001336564 A JP2001336564 A JP 2001336564A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fluid
rubber elastic
partition member
chamber
vibration damping
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000159051A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3767323B2 (ja
Inventor
Hiroyuki Watanabe
博之 渡辺
Hiroaki Tanahashi
洋昭 棚橋
Takanobu Minamino
高伸 南野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Riko Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Riko Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Riko Co Ltd filed Critical Sumitomo Riko Co Ltd
Priority to JP2000159051A priority Critical patent/JP3767323B2/ja
Publication of JP2001336564A publication Critical patent/JP2001336564A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3767323B2 publication Critical patent/JP3767323B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】少ない部品点数と簡単な構造によって、コンパ
クトな流体封入式防振装置を提供する。 【解決手段】ゴム弾性板92の外周縁部に加硫接着され
た環状の固定金具94を仕切部材60の開口部側に固定
的に配することにより、固定金具の開口部をゴム弾性板
で流体密に覆蓋した。これにより、流体室56の内部
に、壁部の一部が本体ゴム弾性体で構成された受圧室1
02と、壁部の一部がゴム弾性板で構成された副液室1
04と、壁部の一部が可撓性膜52で構成された平衡室
106を形成した。また、仕切部材に対して、受圧室と
副液室の間に第一の流体流路86を形成すると共に、副
液室と平衡室の間に第二の流体流路88を形成した。こ
れにより、受圧室と平衡室を連通する第一のオリフィス
通路を、直列的に接続された第一及び第二の流体流路で
協働して形成すると共に、受圧室と副液室を連通する第
二のオリフィス通路を、第一の流体流路で構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、内部に封入された流体の共振作
用等の流動作用に基づいて防振効果を得るようにした流
体封入式防振装置に係り、特に、互いに異なる周波数域
にチューニングされた第一のオリフィス通路と第二のオ
リフィス通路を備え、複数の乃至は広い周波数域の振動
に対して有効な防振効果を発揮し得る、新規な構造の流
体封入式防振装置に関するものである。
【0002】
【背景技術】従来から、振動伝達系を構成する部材間に
介装される防振支持体乃至は防振連結体の一種として、
互いに防振連結される両部材に取り付けられる第一の取
付部材と第二の取付部材を本体ゴム弾性体で連結すると
共に、非圧縮性流体が封入された流体室を形成して、振
動入力時に流動せしめられる流体の共振作用を利用して
防振効果を得るようにした流体封入式の防振装置が知ら
れており、例えば、自動車用エンジンマウントやボデー
マウントなどへの適用が検討されている。
【0003】ところで、自動車用エンジンマウント等の
防振装置には、車両の走行状況等に応じて防振すべき入
力振動の周波数等が変化するために、複数の乃至は広い
周波数域の入力振動に対して有効な防振性能が要求され
る。例えば、自動車用エンジンマウントでは、一般に、
車両走行時に入力される10Hz前後の低周波数域のシェ
イクに加えて、停車時に入力される15〜30Hz程度の
高周波数域のアイドリング振動に対しても、防振効果が
要求されることとなる。
【0004】そこで、このような要求に対応するため
に、特開平7−190130号公報等においては、低周
波数域にチューニングした第一のオリフィス通路と、高
周波数域にチューニングした第二のオリフィス通路を、
互いに独立して形成することにより、複数の乃至は広い
周波数域の振動に対して、何れも、流体の流動作用に基
づく防振効果が発揮されるようにした流体封入式防振装
置が提案されている。
【0005】ところが、かくの如き先の出願に係る流体
封入式防振装置においては、第一のオリフィス通路と第
二のオリフィス通路を互いに独立形成する必要があるた
めに、オリフィス形成部材の構造が複雑になると共に、
オリフィス形成部材のサイズ、ひいては防振装置のサイ
ズが大きくなってしまうという問題があった。
【0006】また、かかる従来構造の流体封入式防振装
置においては、それぞれのオリフィス通路を通じて流動
せしめられる流体量を、何れも十分に確保するために、
一般に、前記公報にも記載されているように、オリフィ
ス部材によって外周縁部を挟圧保持することによって配
設したゴム弾性板を設けて、該ゴム弾性板により、第二
のオリフィス通路を流動せしめられる流体の流動量を制
限したり、或いは、第二のオリフィス通路に連通せしめ
られた流体室の壁ばね剛性を、第一のオリフィス通路を
通じて連通せしめられた流体室の壁ばね剛性より大きく
すること等が必要とされる。
【0007】そのために、オリフィス部材を複数の部品
で分割形成すること等が必要となって、オリフィス部材
の構造が一層複雑となり、製造が難しくなるという問題
があった。また、ゴム弾性板のばね剛性は、第二のオリ
フィス通路のチューニング周波数に大きな影響を及ぼす
が、ゴム弾性板の外周縁部をオリフィス部材で挟圧保持
せしめる従来構造では、部品寸法誤差などに起因してゴ
ム弾性体の外周縁部に及ぼされる挟圧保持力が変化し易
いために、第二のオリフィス通路によって発揮される防
振特性が安定し難いという問題もあった。
【0008】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、上述の如き事情
を背景として為されたものであって、その解決課題とす
るところは、オリフィス通路を通じて流動せしめられる
流体の流動作用に基づく防振効果を、複数の乃至は広い
周波数域の振動に対して得ることが出来ると共に、構造
が簡単で安定した防振性能が発揮され得る、新規な構造
の流体封入式防振装置を提供することにある。
【0009】
【解決手段】以下、このような課題を解決するために為
された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各
態様において採用される構成要素は、可能な限り任意の
組み合わせで採用可能である。また、本発明の態様乃至
は技術的特徴は、以下に記載のものに限定されることな
く、明細書全体および図面に記載され、或いはそれらの
記載から当業者が把握することの出来る発明思想に基づ
いて認識されるものであることが理解されるべきであ
る。
【0010】すなわち、本発明の第一の態様は、防振連
結される一方の部材に取り付けられる第一の取付部材
を、防振連結される他方の部材に取り付けられる第二の
取付部材に設けられた筒状部の軸方向一方の開口部側に
離隔配置すると共に、それら第一の取付部材と第二の取
付部材を本体ゴム弾性体で連結せしめて、該本体ゴム弾
性体で該第二の取付部材の筒状部の軸方向一方の開口部
を流体密に閉塞する一方、該筒状部の軸方向他方の開口
部を可撓性膜で流体密に閉塞すると共に、該筒状部に仕
切部材を収容配置して固定的に支持せしめることによ
り、該仕切部材を挟んだ両側に、壁部の一部が前記本体
ゴム弾性体で構成された受圧室と、壁部の一部が前記可
撓性膜で構成された平衡室を形成すると共に、該仕切部
材の内部に、壁部の一部がゴム弾性板で構成された副液
室を形成して、それら受圧室、平衡室および副液室に非
圧縮性流体を封入し、更に、該受圧室と該平衡室を相互
に連通する第一のオリフィス通路と、該受圧室と該副液
室を相互に連通する第二のオリフィス通路を形成した流
体封入式防振装置において、前記仕切部材を有底筒形状
として、前記第二の取付部材の筒状部内で前記可撓性膜
に向かって開口するように配設すると共に、前記ゴム弾
性板の外周縁部に環状の固定金具を加硫接着せしめて、
該固定金具を該仕切部材の開口部側に固定的に配するこ
とにより、該仕切部材の開口を該ゴム弾性板で流体密に
覆蓋せしめて、該ゴム弾性板を挟んだ両側に前記副液室
と前記平衡室を形成する一方、かかる仕切部材によっ
て、前記受圧室と該副液室の間に跨がって延びる第一の
流体流路と、該副液室と該平衡室の間に跨がって延びる
第二の流体流路を形成して、該第一の流体流路で前記第
二のオリフィス通路を構成すると共に、それら第一及び
第二の流体流路で協働して前記第一のオリフィス通路を
構成したことを、特徴とする。
【0011】このような本態様に従う構造とされた流体
封入式防振装置では、有底筒形状の仕切部材を用いて、
受圧室と副液室と平衡室を直列的に位置するように形成
すると共に、受圧室と副液室を連通する第一の流体流路
と、副液室と平衡室を連通する第二の流体流路を形成し
たことにより、第一の流体流路によって第二のオリフィ
ス通路が形成されると共に、第一の流体流路と第二の流
体流路を直列的に接続せしめて第一のオリフィス通路が
形成される。しかも、副液室と平衡室を仕切るゴム弾性
板は、その外周縁部が固定金具を介して仕切部材側に固
定される。
【0012】それ故、かかる流体封入式防振装置におい
ては、仕切部材が単一の部材で構成されると共に、第一
のオリフィス通路と第二のオリフィス通路を独立して各
別に形成する必要がないのであり、その結果、部品点数
の減少と構造の簡略化が図られて、製造の容易化や低コ
スト化および全体サイズのコンパクト化が達成される。
【0013】しかも、ゴム弾性板の外周縁部が固定金具
に加硫接着されて支持されることから、従来の如き仕切
部材によるゴム弾性板の外周縁部の挟み込み構造に比し
て、配設状態下でゴム弾性板に及ぼされる内部応力のば
らつきが軽減乃至は回避され得ることとなり、以て、流
体の流動作用に基づいて発揮される防振効果、ひいては
防振装置の防振特性の安定性の向上も図られ得る。
【0014】なお、本態様において、副液室の壁部の一
部を構成するゴム弾性板は、受圧室の壁部の一部を構成
する本体ゴム弾性体より壁ばね剛性が小さく、且つ平衡
室の壁部の一部を構成する可撓性膜よりも壁ばね剛性が
大きく設定されている。
【0015】また、本発明の第二の態様は、前記第一の
態様に従う構造とされた流体封入式防振装置において、
固定金具に筒状支持部を設けて、ゴム弾性板の外周縁部
を該筒状支持部に加硫接着して支持せしめると共に、該
筒状支持部を仕切部材の開口部に圧入固定したことを、
特徴とする。即ち、前記第一の態様に係る流体封入式防
振装置では、例えば筒状支持部を仕切部材に対して外嵌
固定やかしめ固定等によって直接に乃至は間接的に固定
することも可能であるが、本態様においては、筒状支持
部を仕切部材の開口部に圧入固定したことにより、固定
金具、ひいてはゴム弾性板を、仕切部材に対して、簡単
な構造で且つ速やかに、直接に組み付け固定することが
出来るのであり、それ故、仕切部材とゴム弾性板を第二
の取付部材に対して各別に組み付ける場合に比して、そ
れら仕切部材とゴム弾性体を予め組み付けておくことも
可能となり、それによって、製作性の更なる向上が図ら
れ得る。
【0016】また、本発明の第三の態様は、前記第二の
態様に従う構造とされた流体封入式防振装置において、
仕切部材の内周面において、内方に向かって突出する圧
接突起を周方向に複数設けて、それらの圧接突起の突出
先端面に対して、筒状支持部を当接させて圧入固定せし
めたことを、特徴とする。即ち、前記第二の態様に係る
流体封入式防振装置では、例えば、筒状支持部の外周面
を、仕切部材の内周面に対して全周に亘って圧接固定す
ることも可能であるが、本態様においては、圧接突起を
設けて、かかる圧接突起の数や大きさを設定することに
より、仕切部材に対する固定金具の圧接面積を調節する
ことが可能となって、固定金具の圧入組付作業性が向上
されることに加えて、仕切部材や固定金具の寸法誤差に
よる固定金具の変形量を抑えてゴム弾性板の初期変形や
初期応力を軽減し、目的とする防振効果をより安定して
得ることが可能となる。
【0017】また、本発明の第四の態様は、前記第二又
は第三の態様に従う構造とされた流体封入式防振装置に
おいて、仕切部材の内径寸法を、底部側よりも開口部側
を大きくして、該仕切部材の内周面に、軸方向中間部分
を周方向に延びる環状の段差面を設け、該段差面によっ
て固定金具の筒状支持部を軸方向に位置決めすると共
に、該段差面にゴム弾性板の外周縁部を圧接させてシー
ルしたことを、特徴とする。このような本態様において
は、仕切部材に対してゴム弾性板を安定して且つ高精度
に位置決めすることが出来ると共に、封入流体のシール
性、特に副液室と平衡室の間でのシール性を、簡単な構
造で安定して確保することが可能となり、防振性能の安
定化が図られ得る。
【0018】また、本発明の第五の態様は、前記第二乃
至第四の何れかの態様に従う構造とされた流体封入式防
振装置において、仕切部材内の深さ方向中間部分を略軸
直角方向に広がるようにして、ゴム弾性板を配設すると
共に、該仕切部材の開口部分を直接に覆蓋するようにし
て、可撓性膜を配設したことを、特徴とする。このよう
な本態様においては、仕切部材内の空間を利用して副液
室や平衡室が形成され得ることから、スペースを有効利
用して装置全体をコンパクト化することが可能となる。
【0019】また、本発明の第六の態様は、前記第一乃
至第五の何れかの態様に従う構造とされた流体封入式防
振装置において、仕切部材の開口部側の外周縁部と、ゴ
ム弾性板の外周縁部に加硫接着された固定金具と、可撓
性膜の外周縁部を、互いに軸方向に重ね合わせて、第二
の取付部材に対してかしめ固定せしめたことを、特徴と
する。このような本態様においては、仕切部材、ゴム弾
性板および可撓性膜を、第二の取付部材に対して容易に
組み付けることが出来る。なお、かしめ固定構造は、例
えば、第二の取付部材における筒部材の開口側端縁部に
かしめ部位を一体形成して、かかるかしめ部位により、
仕切部材、ゴム弾性板および可撓性膜を相互に重ね合わ
せてまとめてかしめ固定した構造が、有利に採用され得
る。また、本態様においては、例えば、可撓性膜として
のゴムダイヤフラムの外周縁部に環状の取付用板金具を
加硫接着し、この取付用板金具を第二の取付部材に対し
てかしめ固定しても良い。更にまた、可撓性膜としての
ゴムダイヤフラムの外周縁部に対して、かしめ部を流体
密にシールするシールゴム層を一体形成することも可能
である。
【0020】また、本発明の第七の態様は、前記第一乃
至第六の何れかの態様に従う構造とされた流体封入式防
振装置であって、仕切部材の外周壁部において、外周面
に開口して延びる凹溝を形成し、該凹溝を第二の取付部
材の筒状部で覆蓋することにより、第一の流体流路と第
二の流体流路の少なくとも一方を形成したことを、特徴
とする。このような本態様においては、長いオリフィス
通路を、コンパクトな部品サイズで容易に設定すること
が出来る。また、第二の取付部材の筒状部を利用して、
少ない部品点数でオリフィス通路を形成することが可能
となる。なお、凹溝は、例えば、仕切部材の周方向に延
びる形態をもって形成することが可能であり、それによ
って、流体流路、延いてはオリフィス通路の通路長さ
を、部品サイズを大きくすることなく有利に確保するこ
とが可能となる。また、例えば、第一の流体流路は、仕
切部材の外周面に開口形成することなく、仕切部材の底
壁部等を貫通して形成することも、勿論、可能である。
【0021】さらに、前記第一乃至第七の何れかの態様
に従う構造とされた流体封入式防振装置において、第一
及び第二のオリフィス通路を形成する第一及び第二の流
体流路の構造は特に限定されるものではないが、次のよ
うな本発明の第八および第九の何れかの態様が、特に有
利に採用され得る。
【0022】すなわち、本発明の第八の態様は、前記第
一乃至第七の何れかの態様に従う構造とされた流体封入
式を防振装置において、第一のオリフィス通路と第二の
オリフィス通路を、互いに独立して形成して、それら第
一のオリフィス通路と第二のオリフィス通路を、副液室
を通じて、相互に接続せしめたことを特徴とする。
【0023】また、本発明の第九の態様は、前記第一乃
至第七の何れかの態様に従う構造とされた流体封入式防
振装置において、受圧室と平衡室を直接に接続する総合
流路を形成すると共に、該総合流路を、その流路上で副
液室に接続する接続通路を設けることにより、第一の流
体流路と第二の流体流路を、互いに直列的に接続された
状態で形成したことを、特徴とする。
【0024】また、本発明の第十の態様は、前記第一乃
至第九の何れかの態様に従う構造とされた流体封入式防
振装置において、第一の取付部材と第二の取付部材の一
方を自動車のパワーユニットに取り付けると共に、それ
らの他方を自動車のボデーに取り付けて自動車用エンジ
ンマウントを構成する一方、相互に直列的に接続された
前記第一のオリフィス通路を通じて流動せしめられる流
体の共振周波数をシェイクに対してチューニングすると
共に、第二のオリフィス通路を通じて流動せしめられる
流体の共振周波数をアイドリング振動に対してチューニ
ングしたことを、特徴とする。このような本態様におい
ては、シエイク等の低周波大振幅振動と、アイドリング
振動等の高周波小振幅振動との、何れに対しても、有効
な防振効果を発揮し得るエンジンマウントが、有利に実
現され得る。
【0025】
【発明の実施形態】以下、本発明を更に具体的に明らか
にするために、本発明の実施形態について、図面を参照
しつつ、詳細に説明する。
【0026】先ず、図1には、本発明に従う構造とされ
た自動車用エンジンマウント10の縦断面図が示されて
いる。このエンジンマウント10は、第一の取付部材と
しての第一の取付金具12と第二の取付部材としての第
二の取付金具14が互いに離隔配置されていると共に、
それら第一の取付金具12と第二の取付金具14が本体
ゴム弾性体16によって弾性的に連結されている。そし
て、図示はされていないが、第一の取付金具12が自動
車のパワーユニットに取り付けられる一方、第二の取付
金具14が自動車のボデーに取り付けられることによ
り、パワーユニットをボデーに対して防振支持せしめる
ようになっている。なお、そのような装着状態下、エン
ジンマウント10にパワーユニット荷重が及ぼされるこ
とにより、第一の取付金具12と第二の取付金具14が
接近する方向(図1における略上下方向)に本体ゴム弾
性体16が弾性変形せしめられると共に、略同じ方向に
防振すべき主たる振動が入力されるようになっている。
なお、以下の説明中、上下方向とは、原則として図1中
の上下方向をいう。
【0027】より詳細には、第一の取付金具12は、略
円板形状を有しており、その中央部分には、軸方向上方
に突出する第一の取付ボルト18が挿通状態で圧入固定
されている。なお、第一の取付ボルト18の頭部20
は、逆円錐台形状とされて、第一の取付金具12から下
方に突設されている。また、第一の取付金具12の径方
向中間部分には、上方に突出する位置決め突起22が固
設されている。そして、この第一の取付ボルト18によ
って、第一の取付金具12が、図示しないパワーユニッ
トに固定的に取り付けられるようになっている。
【0028】さらに、第一の取付金具12には、ストッ
パ金具24が被せられて、上面に載置固定されている。
このストッパ金具24は、その外周上の一部から径方向
外方に延び出すと共に、突出先端部が下方に屈曲され、
更にその下端部が内方にく字状に曲げられた略鉤形のス
トッパ部26が一体形成されている。なお、ストッパ部
26の両側部分には補強片28が一体形成されており、
ストッパ部26が全体として袋構造とされている。
【0029】一方、第二の取付金具14は、大径の円筒
形状を有する筒状部としての筒金具30と、浅底の有底
円筒形状乃至は皿形状を有する底金具32から構成され
ている。筒金具30は、軸方向上側の開口部が、開口部
側に向かって拡開するテーパ部34とされている。ま
た、テーパ部34には、周方向の一部が径方向外方に僅
かに延び出されることにより、ストッパ当接部36が一
体形成されている。更に、筒金具30の軸方向下側端部
には、径方向外方に広がる円環板形状の段差部38が形
成されていると共に、この段差部38の外周縁部から軸
方向外方に突出するようにして、筒状のかしめ部40が
一体形成されている。
【0030】また、底金具32には、底壁中央部におい
て軸方向下方に突出する第二の取付ボルト42,42が
固設されていると共に、開口周縁部には、径方向外方に
広がるフランジ状部44が一体形成されている。そし
て、このフランジ状部44が、筒金具30の段差部38
に重ね合わされて、第二の取付金具14のかしめ部40
でかしめ固定されることによって、筒金具30と底金具
32が略同一中心軸上で重ね合わせられて相互に固定さ
れており、以て、筒金具30の軸方向下側の開口部が底
金具32で覆蓋されて、全体として深底の有底円筒形状
を有する第二の取付金具14が構成されている。そし
て、かかる第二の取付金具14は、底金具32に固設さ
れた第二の取付ボルト42,42が、図示しないボデー
に固定されることにより、ボデーに固定的に取り付けら
れるようになっている。
【0031】そして、第二の取付金具14の略中心軸上
で、軸方向上方(開口部側)に離隔して、第一の取付金
具12が軸直角方向に広がる状態で配設されており、互
いに軸方向に対向位置せしめられていると共に、それら
第一の取付金具12と第二の取付金具14の対向面間に
本体ゴム弾性体16が介装されている。この本体ゴム弾
性体16は、大径の略円錐台形状を有しており、小径側
端面に第一の取付金具12が重ね合わされて、第一の取
付ボルト18の頭部20が軸方向に差し込まれた状態で
加硫接着されている。また一方、本体ゴム弾性体16の
大径側端部外周面には、第二の取付金具14を構成する
筒金具30のテーパ部34の内周面が重ね合わされて加
硫接着されている。要するに、本体ゴム弾性体16は、
第一の取付金具12と筒金具30を備えた一体加硫成形
品として形成されており、第二の取付金具14の軸方向
上側の開口部が、本体ゴム弾性体16によって流体密に
覆蓋されているのである。なお、筒金具30の内周面に
は、その略全面を覆う薄肉のシールゴム層46が、本体
ゴム弾性体16と一体的に形成されている。また、本体
ゴム弾性体16の大径側端面には、第二の取付金具14
内に開口する大径の円形凹部48が形成されて、パワー
ユニット荷重の入力時における引張応力が軽減乃至は回
避されるようになっている。
【0032】さらに、筒金具30のストッパ当接部36
には、表面を覆う緩衝ゴム50が、本体ゴム弾性体16
と一体形成されていると共に、かかるストッパ当接部3
6の外方に離隔して、第一の取付金具12に固設された
ストッパ部26が対向配置されている。そして、ストッ
パ部26が、緩衝ゴム50を介して、ストッパ当接部3
6に当接することによって、第一の取付金具12と第二
の取付金具14の軸方向及び軸直角方向における過大な
相対変位量が、緩衝的に制限されるようになっている。
【0033】また、第二の取付金具14においては、筒
金具30の軸方向下方の開口部に位置して、可撓性膜と
してのゴム薄膜からなるダイヤフラム52が配設されて
いる。このダイヤフラム52は、変形容易なように弛み
を持たせた薄肉円板形状を有しており、外周縁部には、
略円環板形状を有する取付用板金具としてのリング金具
54が加硫接着されている。そして、このリング金具5
4が筒金具30の段差部38に重ね合わされて、かしめ
部40で、底金具32のフランジ状部44と共にかしめ
固定されることにより、筒金具30の軸方向下側の開口
部が、ダイヤフラム52によって流体密に覆蓋されてお
り、以て、筒金具30の軸方向両側を覆蓋する本体ゴム
弾性体16とダイヤフラム52の対向面間において、非
圧縮性流体が封入された流体室56が形成されている。
なお、封入流体としては、水やアルキレングリコール、
ポリアルキレングリコール、シリコーン油等が採用され
るが、特に後述する流体の共振作用に基づく防振効果を
有利に得るために、本実施形態では、0.1Pa・s以
下の低粘性流体が好適に採用される。また、リング金具
54の表面には、ダイヤフラム52と一体形成されたシ
ールゴム層57が設けられており、流体室56に高度な
流体密性が与えられている。なお、ダイヤフラム52と
底金具32の間には、ダイヤフラム52の変形を許容す
る空気室58が形成されている。換言すれば、第二の取
付金具14の内部空間が、軸方向中間部分に配設された
ダイヤフラム52によって、底部側と開口部側とに流体
密に二分されており、以て、ダイヤフラム52を挟んだ
底部側には、ダイヤフラム52の変形を許容する空気室
58が形成されている一方、ダイヤフラム52を挟んだ
開口部側には、非圧縮性流体が封入された流体室56が
形成されているのである。
【0034】さらに、筒金具30の中空内部には、仕切
部材60が収容配置されており、流体室56中に組み付
けられている。この仕切部材60は、図2〜7にも示さ
れているように、合成樹脂やアルミニウム合金等の硬質
材で形成されており、全体として略逆カップ形状を有し
ている。また、筒壁部64の開口周縁部には、径方向外
方に向かって広がる環状の鍔部74が一体形成されてい
る。
【0035】すなわち、仕切部材60は、円板形状の上
底壁部62と、厚肉円筒形状の筒壁部64を有してお
り、下方に向かって開口する中央凹所66を備えてい
る。なお、中央凹所66の内周面には、軸方向中間部分
を周方向に連続して延びる段差面68が形成されてお
り、この段差面68を挟んだ底部側と開口部側で内径寸
法が異ならされている。これにより、段差面68よりも
底部側が小径部70とされていると共に、段差面68よ
りも開口部側が大径部72とされている。
【0036】また、仕切部材60の筒壁部64には、外
周面に開口して周方向に延びる第一の周溝76と第二の
周溝78が、それぞれ略矩形断面の凹溝形態をもって形
成されている。図4に仕切部材60の外周面の展開図が
示されているように、第一の周溝76は、小径部70の
外周壁部を周方向に一周弱の長さで、略一定の断面形状
をもって延びており、周方向一方の端部が、第一の周溝
76における一方の側壁部(図4中の上側の側壁部)に
形成された切欠状の連通窓80を通じて、軸方向上方に
開口せしめられていると共に、周方向他方の端部が、筒
壁部64に貫設された連通孔82を通じて、中央凹所6
6における小径部70の内面に開口せしめられている。
【0037】また一方、第二の周溝78は、第一の周溝
76よりも軸方向下方に位置して、小径部70と大径部
72の段差部分の外周壁部と、大径部72の外周壁部と
を、それぞれ周方向に一周弱の長さで平行に延びる二本
の周溝を、各一方の端縁部で相互に接続することによ
り、全体として仕切部材60の筒壁部64を周方向に2
周弱の長さで延びるように、略一定の断面形状をもって
形成されている。また、かかる第二の周溝78の周方向
一方の端部は、第一の周溝76の周方向端部に形成され
た貫通孔82に接続されており、該貫通孔82を通じ
て、中央凹所66に開口,連通せしめられている。一
方、第二の周溝78の周方向他方の端部は、筒壁部64
に貫設された連通孔84を通じて、中央凹所66におけ
る大径部72の内周面に開口せしめられている。
【0038】そして、このような仕切部材60は、筒金
具30に対して軸方向下側から嵌め込まれて、筒金具3
0内で略同一中心軸上に配設されており、その外周面が
全体に亘って、筒金具30に対して、シールゴム層46
を介して密接されている。即ち、仕切部材60は、筒金
具30に対して、圧入されることによって、或いは仕切
部材60の挿入後に筒金具30を縮径加工することによ
って、仕切部材60の外周面が筒金具30に対してシー
ルゴム層46を介して流体密に圧接されている。また、
仕切部材60の鍔部74が、ダイヤフラム52のリング
金具54と共に、第二の取付金具14に対してかしめ固
定されている。これにより、第一の周溝76と第二の周
溝78の外周側開口が、それぞれ筒金具30で流体密に
覆蓋されており、以て、周方向に一周弱の長さで延びる
第一の流体流路86と、周方向に二周弱の長さで延びる
第二の流体流路88が形成されている。なお、筒金具3
0の内周面に被着されたシールゴム層46には、軸方向
上端部分を周方向に延びる環状段差部90が設けられ
て、軸方向下側が薄肉とされており、この環状段差部9
0に対して仕切部材60の上端面の外周縁部が流体密に
圧接されていると共に、仕切部材60が軸方向に位置決
め保持されている。
【0039】さらに、仕切部材60には、ゴム弾性板9
2が、中央凹所66内に収容状態で配設されている。こ
のゴム弾性板92は、本体ゴム弾性体16よりも薄肉
で、且つダイヤフラム52よりも厚肉の円板形状を有し
ており、初期形状に復元するばね弾性を備えている。特
に、本実施形態では、中央部分が円板形状とされている
と共に、その外周縁部が軸方向下方に向かってスカート
状に広がるテーパ筒状部とされており、全体として逆皿
形状を有している。
【0040】また、かかるゴム弾性板92の外周縁部に
は、固定金具としての固定筒金具94が固着されてい
る。この固定筒金具94は、図8に縦断面図が示されて
いるように、薄肉の円筒形状を有しており、軸方向上端
部には、僅かに径方向内方に屈曲された環状保持片96
が一体形成されている。また、固定筒金具94の軸方向
下端部には、径方向外方に向かって広がる円環板形状の
フランジ部98が一体形成されている。そして、この固
定筒金具94の軸方向上端部分に対して、ゴム弾性板9
2の外周面が加硫接着されているのである。なお、ゴム
弾性板92の外周縁部には、固定筒金具94の環状保持
片96の軸方向上端部から更に軸方向上方に突出するシ
ール突部100が、周方向に連続した円環形状をもって
一体形成されている。
【0041】そして、ゴム弾性板92が加硫接着された
固定筒金具94が、仕切部材60の筒壁部64に対して
軸方向下側から圧入固定されて一体的に組み付けられて
いる。それによって、ゴム弾性板92が、中央凹所66
の深さ方向中間部分に位置して、軸直角方向に広がって
配設されており、以て、中央凹所66が、ゴム弾性板9
2を挟んで、小径部70内と大径部72内とに流体密に
二分されている。換言すれば、中央凹所66の小径部7
0の開口部が、ゴム弾性板92によって流体密に覆蓋さ
れているのである。なお、ゴム弾性板92は、そのフラ
ンジ部98が仕切部材60の軸方向下端面に重ね合わせ
られて、仕切部材60やダイヤフラム52のリング金具
54と共に、第二の取付金具14にかしめ固定されるこ
とによって、位置決め支持されている。また、ゴム弾性
板92の外周縁部に固着された固定筒金具94の環状保
持片96側においては、ゴム弾性体92の外周縁部に一
体形成されたシール突部100が仕切部材60の段差面
68に圧接されることによって、小径部70内の流体密
性が高度に保持されている。
【0042】特に、本実施形態では、図2〜3に示され
ているように、仕切部材60が合成樹脂で形成されてお
り、中央凹所66における大径部72の内径寸法が深さ
方向で略一定とされていると共に、中央凹所66におけ
る大径部72の周壁面には、段差面68から開口部側に
向かって所定長さ(本実施形態では、大径部72の軸方
向寸法の半分以下)で延びる圧接突起101が、周方向
に所定間隔を隔てて8個形成されている。そして、仕切
部材60の中央凹所66に嵌め込まれた固定筒金具94
が、実質的に、その軸方向上側部分だけにおいて、各圧
接突起101に圧接固定されることにより、仕切部材6
0に対して圧入固定されるようになっている。これによ
り、固定筒金具94の圧入時における変形、ひいてはゴ
ム弾性板92に及ぼされる初期変形が、軽減乃至は回避
されるようになっている。
【0043】すなわち、上述の如き構造とされた仕切部
材60とゴム弾性板92は、流体室56に収容配置され
て、第二の取付金具14によって固定的に支持されてい
るのであり、それによって、流体室56が流体密に三つ
に仕切られており、以て、受圧室102と、副液室10
4、平衡室106が形成されている。受圧室102は、
本体ゴム弾性体16と仕切部材60の上底壁部62の対
向面間に形成されており、壁部の一部が本体ゴム弾性体
16で構成されることによって、第一の取付金具12と
第二の取付金具14の間への振動入力時に、本体ゴム弾
性体16の弾性変形に伴う圧力変化が生ぜしめられるよ
うになっている。副液室104は、仕切部材60の中央
凹所66がゴム弾性板92で覆蓋されることによって、
仕切部材60の内部に形成されており、壁部の一部がゴ
ム弾性板92で構成されて、該ゴム弾性板92の弾性変
形に基づいて、圧力変化に伴う容積変化が許容されるよ
うになっている。平衡室106は、仕切部材60に組み
付けられたゴム弾性板92とダイヤフラム52の対向面
間に形成されており、容易に許容されるダイヤフラム5
2の変形に基づいて、容積変化が容易に許容されるよう
になっている。
【0044】なお、これら受圧室102と副液室10
4,平衡室106を含む流体室56への非圧縮性流体の
充填は、例えば、第一の取付金具12や筒金具30を備
えた本体ゴム弾性体16の一体加硫成形品を準備すると
共に、ゴム弾性板92を有する固定筒金具94が圧入固
定された仕切部材60と、リング金具54を備えたダイ
ヤフラム52を、別途準備して、それらを非圧縮性流体
中で組み付けることによって、有利に為され得る。
【0045】また、仕切部材60の第一及び第二の周溝
76,78を筒金具30で覆蓋することによって形成さ
れた第一及び第二の流体流路86,88にも、非圧縮性
流体が充填されている。そして、第一の流体流路86
は、一方の端部が連通窓80を通じて受圧室102に接
続されていると共に、他方の端部が連通孔82を通じて
副液室104に接続されている。また、第二の流体流路
88は、一方の端部が連通孔82を通じて副液室104
に接続されていると共に、他方の端部が連通孔84を通
じて平衡室106に接続されている。即ち、第一の流体
流路86と第二の流体流路88は、互いに直列的に接続
されており、それらの接続部分において副液室104に
連通せしめられているのである。なお、仕切部材60の
中央凹所66に圧入固定された固定筒金具94の筒壁部
には、第二の流体流路88の連通孔84の開口部位に対
応した位置に開口窓108が形成されており、第二の流
体流路88が、この開口窓108を通じて、平衡室10
6に連通せしめられている。また、固定金具94の筒壁
部には、一対の開口窓108,108が、径方向で対向
位置して形成されており、固定金具94の仕切部材60
への組付作業に際しての周方向位置決めが容易とされて
いる。
【0046】このような構造とされたエンジンマウント
10においては、その装着状態下、第一の取付金具12
と第二の取付金具14の間に振動が入力されると、受圧
室102に圧力変化が生ぜしめられることにより、受圧
室102と副液室104の間、および受圧室102と平
衡室106の間に、それぞれ、相対的に圧力変動が生ぜ
しめられることとなる。その結果、受圧室102と副液
室104の間では、第一の流体流路86を通じての流体
流動が生ぜしめられることとなる一方、受圧室102と
平衡室106の間では、第一及び第二の流体流路86,
88を通じての流体流動が生ぜしめられることとなる。
要するに、本実施形態では、互いに直列的に接続された
第一及び第二の流体流路86,88によって、協働し
て、受圧室102と平衡室106を連通する第一のオリ
フィス通路が構成されているのであり、また、第一の流
体流路86によって、受圧室102と副液室104を連
通する第二のオリフィス通路が構成されているのであ
る。なお、第一の流体流路86を通じての受圧室102
と副液室104の間での流体流動は、副液室104の壁
部の一部を構成するゴム弾性板92の弾性変形が平衡室
106で許容されて、副液室104の容積変化が、ゴム
弾性板92の弾性変形に基づいて許容されることによっ
て、生ぜしめられるようになっている。
【0047】ここにおいて、特に本実施形態では、振動
入力時に受圧室102と平衡室106の間に生ぜしめら
れる相対的な圧力変動に基づいて、第一のオリフィス通
路を通じて流動せしめられる流体の共振作用により、シ
ェイク等の如き10Hz程度の低周波大振幅振動に対して
有効な防振効果が発揮されるように、第一及び第二の流
体流路86,88で構成された第一のオリフィス通路が
チューニングされている。また、振動入力時に受圧室1
02と副液室104の間に生ぜしめられる相対的な圧力
変動に基づいて、第二のオリフィス通路を通じて流動せ
しめられる流体の共振作用により、アイドリング振動等
の如き15Hz〜30Hz程度の、前記第一のオリフィス通
路が対象とする振動よりも高周波小振幅の振動に対して
有効な防振効果が発揮されるように、第一の流体流路8
6で構成された第二のオリフィス通路がチューニングさ
れている。
【0048】なお、第一及び第二のオリフィス通路のチ
ューニングは、受圧室102および平衡室106の壁ば
ね剛性や、封入流体の密度等を考慮して、第一の流体流
路86と第二の流体流路88によって構成される各オリ
フィス通路における通路断面積Aと通路長さ:Lの比:
A/Lの値を適当に調節することによって、行うことが
可能である。
【0049】これにより、第一の取付金具12と第二の
取付金具14の間に、アイドリング振動等の高周波小振
幅振動が入力された場合には、第一のオリフィス通路
(第一及び第二の流体流路86,88)よりも流通抵抗
の小さい第二のオリフィス通路(第一の流体流路86)
を通じての流体流動が積極的に生ぜしめられることによ
り、受圧室102と副液室104の間を流動せしめられ
る流体の共振作用に基づいて有効な低動ばね効果が発揮
されて、優れた振動絶縁効果が発揮されることとなる。
【0050】また一方、第一の取付金具12と第二の取
付金具14の間に、エンジンシェイク等の低周波大振幅
振動が入力された場合には、第二のオリフィス通路(第
一の流体流路86)を通じての流体流動量が、ゴム弾性
板92自体の弾性等によって制限されることにより、第
一のオリフィス通路(第一及び第二の流体流路86,8
8)を通じての流体流動が有効に生ぜしめられて、該第
一のオリフィス通路を流動せしめられる流体の共振作用
に基づいて有効な減衰効果が発揮されることとなる。
【0051】ここにおいて、上述の如き構造とされたエ
ンジンマウント10においては、逆カップ形状(下方に
開口する有底筒形状)の仕切部材60を用い、その筒壁
部において、受圧室102と副液室104を連通する第
一の流体流路86と、副液室104と平衡室106を連
通する第二の流体流路88を形成せしめて、第一の流体
流路86によって第二のオリフィス通路を形成すると共
に、第一の流体流路86と第二の流体流路88によって
協働して第一のオリフィス通路を形成せしめた構造とさ
れていることから、それぞれ、防振すべき異なる周波数
域にチューニングされた第一のオリフィス通路と第二の
オリフィス通路を、小さなスペースで形成することが出
来るのであり、仕切部材60、延いてはエンジンマウン
ト10をコンパクトに形成することが可能となるのであ
る。
【0052】また、副液室104の壁部の一部を構成す
るゴム弾性板92によって、副液室104と平衡室10
6を仕切る隔壁の一部が構成されていると共に、かかる
ゴム弾性板92は、その外周縁部を固定筒金具94によ
って支持されており、該固定筒金具94が仕切部材60
に固定されることによって、ゴム弾性板92が仕切部材
60に組み付けられていることから、従来の如きゴム弾
性板の外周縁部の挟み込み構造に比して、配設状態下で
ゴム弾性板に及ぼされる内部応力のばらつきが軽減乃至
は回避され得て、目的とする防振効果を安定して得るこ
とが出来ると共に、上述の如き一体構造の仕切部材60
と相俟って、更なる構造の簡略化と部品点数の減少が図
られ得るのである。
【0053】また、特に本実施形態では、固定筒金具9
4が圧入固定される仕切部材60の中央凹所66の大径
部72に対して複数個(本実施形態では8個)の圧接突
起101が突設されており、これらの圧接突起101に
対して、固定筒金具94が圧入固定されるようになって
いることから、固定筒金具94の仕切部材60への圧入
作業が容易とされていると共に、圧入に伴う固定筒金具
94、延いてはゴム弾性板92に及ぼされる応力の変化
が一層有利に軽減乃至は回避されるようになっている。
【0054】以上、本発明の一実施形態としてのエンジ
ンマウント10について詳述してきたが、これはあくま
でも例示であって、本発明は、かかる実施形態における
具体的な記載によって、何等、限定的に解釈されるもの
でない。
【0055】例えば、前記実施形態では、第一及び第二
のオリフィス通路を形成する第一及び第二の流体流路8
6,88の具体的形状や構造は、要求される防振特性等
に応じて適宜に変更されるものであって、何等、限定さ
れるものでない。
【0056】具体的には、例えば、第一の流体流路と第
二の流体流路を相互に独立して形成し、異なる部位にお
いて副液室104に連通せしめることも可能である。そ
の場合には、第一の流体流路と第二の流体流路を直列的
に接続する副液室104の内部を含んで、第一のオリフ
ィス通路が形成されることとなる。また、第一の流体流
路を、仕切部材60の上底壁部62を貫通して設けられ
た貫通孔等によって構成することも可能である。
【0057】さらに、本発明は、自動車用エンジンマウ
ントの他、自動車用ボデーマウントやデフマウント、或
いは自動車以外の各種装置における流体封入式防振装置
に対して何れも有利に適用可能である。
【0058】その他、一々列挙はしないが、本発明は、
当業者の知識に基づいて、種々なる変更,修正,改良等
を加えた態様において実施され得るものであり、また、
そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限
り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであること
は、言うまでもない。
【0059】
【発明の効果】上述の説明から明らかなように、本発明
に従う構造とされた流体封入式防振装置においては、異
なる周波数域にチューニングされた第一のオリフィス通
路と第二のオリフィス通路によってそれぞれ連通された
受圧室と副液室と平衡室を、少ない部品点数と簡単な構
造によって、コンパクトに形成することが出来るのであ
る。
【0060】また、副液室の壁部の一部を構成するゴム
弾性板を、その外周縁部に加硫接着せしめた環状の固定
金具を介して、仕切部材の開口部側に固定的に配設せし
めて、該ゴム弾性板によって副液室と平衡室を仕切る隔
壁の一部を構成したことにより、副液室と平衡室の隔壁
構造が簡略化されると共に、仕切部材の部品寸法誤差に
起因してゴム弾性板に及ぼされる初期応力のばらつきが
軽減されて、防振性能の安定化も図られ得るのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としての自動車用エンジン
マウントを示す縦断面説明図である。
【図2】図1に示されたエンジンマウントに用いられて
いる仕切部材を示す縦断面図であって、図3におけるII
−II断面に相当する図である。
【図3】図2に示された仕切部材本体の底面図である。
【図4】図2に示された仕切部材本体の外周面の展開図
である。
【図5】図2におけるV−V断面図である。
【図6】図2におけるVI−VI断面図である。
【図7】図2におけるVII −VII 断面図である。
【図8】図1に示されたエンジンマウントに用いられて
いるゴム弾性板の一体加硫成形品を示す縦断面図であ
る。
【符号の説明】
10 エンジンマウント 12 第一の取付金具 14 第二の取付金具 16 本体ゴム弾性体 52 ダイヤフラム 60 仕切部材 66 中央凹所 86 第一の流体流路 88 第二の流体流路 92 ゴム弾性板 94 固定筒金具 102 受圧室 104 副液室 106 平衡室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16F 15/08 F16F 13/00 620P 620R 620S (72)発明者 南野 高伸 愛知県小牧市東三丁目1番地 東海ゴム工 業株式会社内 Fターム(参考) 3D035 CA05 3J047 AA03 AB01 AB02 CA04 CA06 CA14 CD01 DA02 FA02 3J048 AA02 AC04 BA05 BE03 CB21 EA07 EA13

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 防振連結される一方の部材に取り付けら
    れる第一の取付部材を、防振連結される他方の部材に取
    り付けられる第二の取付部材に設けられた筒状部の軸方
    向一方の開口部側に離隔配置すると共に、それら第一の
    取付部材と第二の取付部材を本体ゴム弾性体で連結せし
    めて、該本体ゴム弾性体で該第二の取付部材の筒状部の
    軸方向一方の開口部を流体密に閉塞する一方、該筒状部
    の軸方向他方の開口部を可撓性膜で流体密に閉塞すると
    共に、該筒状部に仕切部材を収容配置して固定的に支持
    せしめることにより、該仕切部材を挟んだ両側に、壁部
    の一部が前記本体ゴム弾性体で構成された受圧室と、壁
    部の一部が前記可撓性膜で構成された平衡室を形成する
    と共に、該仕切部材の内部に、壁部の一部がゴム弾性板
    で構成された副液室を形成して、それら受圧室、平衡室
    および副液室に非圧縮性流体を封入し、更に、該受圧室
    と該平衡室を相互に連通する第一のオリフィス通路と、
    該受圧室と該副液室を相互に連通する第二のオリフィス
    通路を形成した流体封入式防振装置において、 前記仕切部材を有底筒形状として、前記第二の取付部材
    の筒状部内で前記可撓性膜に向かって開口するように配
    設すると共に、前記ゴム弾性板の外周縁部に環状の固定
    金具を加硫接着せしめて、該固定金具を該仕切部材に対
    して固定的に配することにより、該仕切部材の開口を該
    ゴム弾性板で流体密に覆蓋せしめて、該ゴム弾性板を挟
    んだ両側に前記副液室と前記平衡室を形成する一方、か
    かる仕切部材によって、前記受圧室と該副液室の間に跨
    がって延びる第一の流体流路と、該副液室と該平衡室の
    間に跨がって延びる第二の流体流路を形成して、該第一
    の流体流路で前記第二のオリフィス通路を構成すると共
    に、それら第一及び第二の流体流路で協働して前記第一
    のオリフィス通路を構成したことを特徴とする流体封入
    式防振装置。
  2. 【請求項2】 前記固定金具に筒状支持部を設けて、前
    記ゴム弾性板の外周縁部を該筒状支持部に加硫接着して
    支持せしめると共に、該筒状支持部を前記仕切部材の開
    口部に圧入固定した請求項1に記載の流体封入式防振装
    置。
  3. 【請求項3】 前記仕切部材の内周面において、内方に
    向かって突出する圧接突起を周方向に複数設けて、それ
    らの圧接突起の突出先端面に対して、前記筒状支持部を
    当接させて圧入固定せしめた請求項2に記載の流体封入
    式防振装置。
  4. 【請求項4】 前記仕切部材の内径寸法を、底部側より
    も開口部側を大きくして、該仕切部材の内周面に、軸方
    向中間部分を周方向に延びる環状の段差面を設け、該段
    差面によって前記固定金具の筒状支持部を軸方向に位置
    決めすると共に、該段差面に前記ゴム弾性板の外周縁部
    を圧接させてシールした請求項2又は3に記載の流体封
    入式防振装置。
  5. 【請求項5】 前記仕切部材内の深さ方向中間部分を略
    軸直角方向に広がるようにして、前記ゴム弾性板を配設
    すると共に、該仕切部材の開口部分を直接に覆蓋するよ
    うにして、前記可撓性膜を配設した請求項2乃至4の何
    れかに記載の流体封入式防振装置。
  6. 【請求項6】 前記仕切部材の開口部側の外周縁部と、
    前記ゴム弾性板の外周縁部に加硫接着された固定金具
    と、前記可撓性膜の外周縁部を、互いに軸方向に重ね合
    わせて、前記第二の取付部材に対してかしめ固定せしめ
    た請求項1乃至5の何れかに記載の流体封入式防振装
    置。
  7. 【請求項7】 前記仕切部材の外周壁部において、外周
    面に開口して延びる凹溝を形成し、該凹溝を前記第二の
    取付部材の筒状部で覆蓋することにより、前記第一の流
    体流路と前記第二の流体流路の少なくとも一方を形成し
    た請求項1乃至6の何れかに記載の流体封入式防振装
    置。
  8. 【請求項8】 前記第一のオリフィス通路と前記第二の
    オリフィス通路を、互いに独立して形成して、それら第
    一のオリフィス通路と第二のオリフィス通路を、前記副
    液室を通じて、相互に接続せしめた請求項1乃至7の何
    れかに記載の流体封入式防振装置。
  9. 【請求項9】 前記受圧室と前記平衡室を直接に接続す
    る総合流路を形成すると共に、該総合流路を、その流路
    上で前記副液室に接続する接続通路を設けることによ
    り、前記第一の流体流路と前記第二の流体流路を、互い
    に直列的に接続された状態で形成した請求項1乃至7の
    何れかに記載の流体封入式防振装置。
  10. 【請求項10】 前記第一の取付部材と前記第二の取付
    部材の一方を自動車のパワーユニットに取り付けると共
    に、それらの他方を自動車のボデーに取り付けて自動車
    用エンジンマウントを構成する一方、相互に直列的に接
    続された前記第一のオリフィス通路を通じて流動せしめ
    られる流体の共振周波数をシェイクに対してチューニン
    グすると共に、前記第二のオリフィス通路を通じて流動
    せしめられる流体の共振周波数をアイドリング振動に対
    してチューニングした請求項1乃至9の何れかに記載の
    流体封入式防振装置。
JP2000159051A 2000-05-29 2000-05-29 流体封入式防振装置 Expired - Fee Related JP3767323B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000159051A JP3767323B2 (ja) 2000-05-29 2000-05-29 流体封入式防振装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000159051A JP3767323B2 (ja) 2000-05-29 2000-05-29 流体封入式防振装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001336564A true JP2001336564A (ja) 2001-12-07
JP3767323B2 JP3767323B2 (ja) 2006-04-19

Family

ID=18663435

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000159051A Expired - Fee Related JP3767323B2 (ja) 2000-05-29 2000-05-29 流体封入式防振装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3767323B2 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004067994A1 (ja) * 2003-01-29 2004-08-12 Toyo Tire & Rubber Co., Ltd. 液体封入式防振装置
JP2007046777A (ja) * 2005-07-14 2007-02-22 Tokai Rubber Ind Ltd 流体封入式エンジンマウント
US7216858B2 (en) 2004-02-27 2007-05-15 Tokai Rubber Industries, Ltd. Fluid-filled vibration damping device
JP2008138855A (ja) * 2006-12-05 2008-06-19 Yamashita Rubber Co Ltd 液封防振装置
JP2009058011A (ja) * 2007-08-30 2009-03-19 Tokai Rubber Ind Ltd 流体封入式防振装置とその製造方法
US7648129B2 (en) 2005-12-15 2010-01-19 Tokai Rubber Industries, Ltd. Fluid filled vibration damping device and method of manufacturing the same
JP2010151256A (ja) * 2008-12-25 2010-07-08 Tokai Rubber Ind Ltd 流体封入式防振装置
US7857293B2 (en) 2005-09-30 2010-12-28 Tokai Rubber Industries, Ltd. Fluid filled type vibration damping device

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5325653B2 (ja) 2009-05-19 2013-10-23 東海ゴム工業株式会社 電動モータ駆動式車両用の駆動ユニット防振保持装置

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004067994A1 (ja) * 2003-01-29 2004-08-12 Toyo Tire & Rubber Co., Ltd. 液体封入式防振装置
US7216858B2 (en) 2004-02-27 2007-05-15 Tokai Rubber Industries, Ltd. Fluid-filled vibration damping device
JP2007046777A (ja) * 2005-07-14 2007-02-22 Tokai Rubber Ind Ltd 流体封入式エンジンマウント
US7780154B2 (en) 2005-07-14 2010-08-24 Tokai Rubber Industries, Ltd. Fluid-filled type engine mount
JP4688067B2 (ja) * 2005-07-14 2011-05-25 東海ゴム工業株式会社 流体封入式エンジンマウント
US7857293B2 (en) 2005-09-30 2010-12-28 Tokai Rubber Industries, Ltd. Fluid filled type vibration damping device
US7648129B2 (en) 2005-12-15 2010-01-19 Tokai Rubber Industries, Ltd. Fluid filled vibration damping device and method of manufacturing the same
JP2008138855A (ja) * 2006-12-05 2008-06-19 Yamashita Rubber Co Ltd 液封防振装置
JP2009058011A (ja) * 2007-08-30 2009-03-19 Tokai Rubber Ind Ltd 流体封入式防振装置とその製造方法
JP2010151256A (ja) * 2008-12-25 2010-07-08 Tokai Rubber Ind Ltd 流体封入式防振装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3767323B2 (ja) 2006-04-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2510903B2 (ja) 流体封入式マウント装置およびその製造方法
JP3702683B2 (ja) 流体封入式防振装置
JP4103008B2 (ja) 流体封入式防振装置
JP4842086B2 (ja) 流体封入式防振装置
JP4411659B2 (ja) 流体封入式防振装置
JP3915531B2 (ja) 流体封入式防振マウント
JP3729107B2 (ja) 流体封入式防振装置
JP3740980B2 (ja) 流体封入式防振装置およびその製造方法
JP3743304B2 (ja) 流体封入式防振装置
JP2006064033A (ja) 流体封入式防振装置
JP2000193015A (ja) 流体封入式防振装置
JP2001336564A (ja) 流体封入式防振装置
JP2007139024A (ja) 流体封入式防振装置
JP2000274480A (ja) 流体封入式防振装置
JP4075066B2 (ja) 流体封入式エンジンマウント
JP2006177530A (ja) 流体封入式防振装置
JP4270049B2 (ja) 流体封入式防振装置
JPH10132017A (ja) 防振装置
JP3846328B2 (ja) 流体封入式防振装置
JPH11101294A (ja) 流体封入式マウント装置
JPH1182607A (ja) 流体封入式筒型マウント
JP2008240890A (ja) 流体封入式防振装置
JP2007155033A (ja) 吊下型流体封入式防振装置
JP3899981B2 (ja) 流体封入式防振装置
JP2004100855A (ja) 流体封入式防振装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040127

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050926

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20051025

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Effective date: 20051207

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Effective date: 20060110

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060123

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090210

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100210

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees