JPH10132017A - 防振装置 - Google Patents

防振装置

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JPH10132017A
JPH10132017A JP28564496A JP28564496A JPH10132017A JP H10132017 A JPH10132017 A JP H10132017A JP 28564496 A JP28564496 A JP 28564496A JP 28564496 A JP28564496 A JP 28564496A JP H10132017 A JPH10132017 A JP H10132017A
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JP
Japan
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liquid chamber
vibration
partition
membrane
hole
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JP28564496A
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English (en)
Inventor
Kazutaka Otsu
一高 大津
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Bridgestone Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 貫通穴46内に空気を残さないことで、内部
に空気を残さずに防振特性を発揮できるようにする。 【解決手段】 底板金具12の上部に支持円筒16が配
置される。支持円筒16のテーパ部16Cが弾性体18
を囲んで保持する。ダイヤフラム30と弾性体18との
間にこれらの部材で内壁面が形成された液室が設けられ
る。隔壁部材34が弾性体18の内壁面に嵌合される。
隔壁部材34の中心部に貫通穴46が形成され、弾性膜
48の上面の一段高く形成された中央部48Aが貫通穴
46に嵌まりこんで、隔壁部材34の上面板34Aの上
面と中央部48Aの上面とがほぼ同一高さに配置され
る。相互に緊密に嵌合されて一体とされる隔壁部材34
及び挟持部材52で、受圧液室26と副液室28とに、
液室を二分するように仕切る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、振動発生部からの
振動を吸収する防振装置に係り、特に自動車等の車両や
一般産業機械に取り付けられて振動を吸収する液体封入
式防振装置に好適なものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、車両の振動発生部となるエンジ
ンと振動受部となる車体との間にエンジンマウントとし
ての防振装置が配設されていて、エンジンが発生する振
動をこの防振装置が吸収し、車体側に伝達されるのを阻
止するような構造を車両は有している。
【0003】すなわち、この防振装置としては、防振装
置の内部に弾性体及び一対の液室を設けると共に、オリ
フィスとなる制限通路でこれらの液室を互いに連通した
ものが知られている。そして、搭載されたエンジンが作
動して振動が発生した場合には、弾性体の制振機能及
び、これら液室を連通する制限通路内の液体の粘性抵抗
等で振動を吸収し、振動の伝達を阻止するようになって
いる。
【0004】また、比較的低周波数のシェイク振動域及
び比較的高周波数のアイドル振動域などの2つ以上の周
波数の振動をそれぞれ低減するべく、図7に示すよう
に、制限通路であるオリフィスを2つ設けたダブルオリ
フィス構造の防振装置110も知られている。
【0005】つまり、このダブルオリフィス構造の防振
装置110は、一対の液室である受圧液室112と副液
室114との間を直接繋ぐ主オリフィス116及び、受
圧液室112と副液室114との間を繋ぐものの副液室
114側の端部にメンブラン120が配置された副オリ
フィス118を有した構造とされている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この防振装置110を
組立てる際には、図8に示すように、まず弾性体122
と筒部材124とで本体部材を一体的に形成し、隔壁部
材132、メンブラン120、メンブラン押さえ134
及びダイヤフラム136等のパーツを、本体部材と蓋体
128との間に挟み込んで、防振装置110が完成され
るようになっている。
【0007】しかし、図8に示すように、本体部材を逆
さまにして液体中に配置した状態で、隔壁部材132、
メンブラン120、メンブラン押さえ134の各部材を
順番に本体部材内にセットする場合には、液室内等に空
気は残らないものの、組立て性の向上を図る為に、図9
に示すように、隔壁部材132、メンブラン120及び
メンブラン押さえ134を組み合わせたサブアッシの状
態で、本体部材内にこれらの部材をセットしようとする
と、メンブラン120により空気の逃げ道が塞がれてサ
ブアッシの内部から空気が抜けなくなり、図9及び図1
0に示すA部に空気が残ってしまうことになる。
【0008】そして、このようにA部に空気が残った場
合、液室112、114やオリフィス116、118内
に圧縮性の流体である空気が入って、防振装置110の
防振特性を低下させる虞が生じるようになる。
【0009】本発明は上記事実を考慮し、内部に空気を
残さないようにして防振特性が十分に発揮され得る防振
装置を提供することが目的である。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1による防振装置
は、振動発生部及び振動受部の一方に連結される取付部
材と、振動発生部及び振動受部の他方に連結されると共
に内部が貫通された筒状に形成され且つ一端側に取付部
材が配設される筒部材と、筒部材の一端側を塞いで取付
部材と筒部材との間を連結する弾性体と、筒部材の内方
に設けられて液体が封入される液室と、弾性体を隔壁の
一部として形成される受圧液室及び筒部材の軸方向に沿
った位置で受圧液室と隣り合って配置される副液室に液
室を仕切る仕切部材と、副液室の隔壁の一部とされて筒
部材の他端側を弾性変形可能に塞ぐダイヤフラムと、受
圧液室と副液室との間をそれぞれ連通するように仕切部
材に設けられる一対の制限通路と、一方の制限通路の受
圧液室側の端部にこの制限通路を塞ぐよう配設される弾
性変形可能なメンブランと、を有することを特徴とす
る。
【0011】請求項2による防振装置は、請求項1の防
振装置において、仕切部材が、中央部に貫通穴が形成さ
れた第1部材と、第1部材に嵌合しメンブランの一方の
面を貫通穴側に向かって押しつけてメンブランの他方の
面を貫通穴から突出させる第2部材と、を含むことを特
徴とする。
【0012】請求項1に係る防振装置の作用を以下に説
明する。取付部材または筒部材の一方を振動発生部へ連
結し、他方を振動受部へ連結して防振装置は使用され、
この防振装置に振動が入力されると、弾性体が変形し、
弾性体の内部摩擦に基づく抵抗によって振動が吸収され
る。
【0013】これに伴って、隔壁の一部が弾性体により
形成される受圧液室が拡縮して、液体に圧力変化及び流
動が生じ、液体の圧力変化及び流動が一対の制限通路を
介して連通される副液室に伝達されて、副液室の隔壁の
一部とされるダイヤフラムが弾性変形して副液室が拡縮
する。
【0014】また、受圧液室と副液室とに液室を仕切る
仕切部材にそれぞれ受圧液室と副液室との間を連通する
ように設けられた一対の制限通路の内の一方の制限通路
の受圧液室側の端部に、この制限通路を塞ぐようメンブ
ランが配設される。
【0015】従って、一対の制限通路内の何れか一方
で、例えば比較的低周波数の振動が入力された際の動ば
ね定数を下げることで、この周波数の振動の低減が可能
となり、また、一対の制限通路内の他方で、例えば比較
的高周波数の振動が入力された際の動ばね定数を下げる
ことで、この周波数の振動の低減が可能となるものの、
メンブランが配設された側の制限通路で振動を低減する
際には、受圧液室内の液体の圧力変動によりメンブラン
が変形し、このメンブランの変形に伴って制限通路内で
液体が流動することで、振動の低減が可能となる。
【0016】さらに、防振装置の組立ての際には、隔壁
の一部が弾性体により形成される受圧液室側の端部にメ
ンブランが配設されているので、メンブランにより空気
の逃げ道が塞がれて液室や制限通路内に空気が残ったり
せず、防振装置の防振特性を低下させることもない。こ
の為、低周波数振動から高周波数振動までの広い周波数
にわたる振動を弾性体の内部摩擦だけでなく、制限通路
内の液体により確実に吸収して、振動受部側に振動を伝
達し難くすることができる。
【0017】請求項2に係る防振装置の作用を以下に説
明する。本請求項も請求項1と同様な作用を奏する。但
し、本請求項では、中央部に貫通穴が形成された第1部
材と、第1部材に嵌合しメンブランの一方の面を貫通穴
側に向かって押しつけてメンブランの他方の面を貫通穴
から突出させる第2部材とを、仕切部材が含む構成とさ
れている。
【0018】従って、貫通穴からメンブランの他方の面
が突出しているので、防振装置の組立ての際に、貫通穴
の内側に空気が溜まることも無くなる。
【0019】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る防振装置の一
実施の形態を図1から図6に示し、これらの図に基づき
本実施の形態を説明する。
【0020】図1に示すように、この防振装置10の下
部側を形成する底板金具12には、車体(図示せず)に
この防振装置10を図示しないナットの螺合により連結
して固着する為の一対のボルト14が下部側に突出する
ように取り付けられている。そして、この底板金具12
の周囲は立壁12Aとなっており、その上端部にはフラ
ンジ状に外周側に突出した接合部12Bが立壁12Aに
連続して形成されている。
【0021】さらに、この底板金具12の上部には支持
円筒16が配置されている。この支持円筒16は円板状
のフランジ部16Aを有しており、このフランジ部16
Aの外周端部が接合部12Bとかしめ固着されている。
そして、このフランジ部16Aの内周部から直角に筒部
16Bが立設されており、この筒部16Bの上端部にテ
ーパ状に広がるテーパ部16Cが連結されている。
【0022】また、支持円筒16の内周面には、円筒形
状をしたゴム製の弾性体18の外周面が加硫接着されて
おり、この支持円筒16のテーパ部16Cが弾性体18
を囲んで保持することになる。この弾性体18の中央部
上面は、取付部材である金属製の上部金具22に加硫接
着されており、板状に形成された上部金具22が弾性体
18の上部側に配置された形となっている。
【0023】従って、支持円筒16が、内部が貫通され
た筒状に形成され且つ一端側に上部金具22が配設され
る筒部材を構成し、この支持円筒16と一体的にかしめ
られた底板金具12を介して支持円筒16は車体に連結
されることになる。
【0024】一方、この上部金具22の一端は屈曲され
て、支持円筒16のテーパ部16Cと対向するように配
置されたストッパ部22Aとされ、このストッパ部22
Aが、上部金具22と支持円筒16との間の変位を一定
範囲に制限するようにされている。
【0025】また、上部金具22には、図示しないエン
ジンをねじ止めて固定する為のボルト24が上部側に突
出するように取り付けられている。この為、防振装置1
0とエンジンとの間をこのボルト24で連結することに
なる。
【0026】他方、接合部12Bと共にフランジ部16
Aへかしめ固着されるゴム製で弾性変形可能なダイヤフ
ラム30と、弾性体18との間には、これらの部材で内
壁面が形成された液室が設けられていて、例えば水、オ
イル等の液体が封入されている。そして、この液室内に
は、例えば合成樹脂材料で形成された隔壁部材34が弾
性体18の内壁面に嵌合されて配置されている。
【0027】さらに、図1及び図2に示すように、この
隔壁部材34の上部を円盤状に形成する上面板34Aの
下側には、円環状に外周リブ34Bが突出して設けられ
ており、この外周リブ34Bの先端側はフランジ状に外
周側に屈曲されている。従って、隔壁部材34の外周側
には、図5に示す外側仕切壁34Cの部分を除いた隔壁
部材34に沿いほぼ一周にわたって溝状に形成された溝
部36が設けられることになる。
【0028】また、隔壁部材34の中心部には、隔壁部
材34を貫通する貫通穴46が形成されており、この貫
通穴46より一回り大きな円環状の内周リブ34Dが貫
通穴46の外周側であって上面板34Aの下側から、突
出して形成されている。
【0029】この内周リブ34Dの内周側には、円板状
に形成されたゴム製の膜であるメンブラン48が嵌め込
まれており、また、このメンブラン48の上面の一段高
く形成された中央部48Aが貫通穴46に嵌まりこん
で、隔壁部材34の上面板34Aの上面と中央部48A
の上面とがほぼ同一高さに配置されている。
【0030】さらに、図1、図2及び図6に示すよう
に、隔壁部材34の下側には、隔壁部材34の外周リブ
34Bの先端部外径と同一の外径を有する例えば合成樹
脂材料で形成された挟持部材52が配置されており、隔
壁部材34の外周リブ34Bの内周側に緊密に嵌まり込
む凸部52Aが、この挟持部材52に突出して形成され
ている。この為、これら隔壁部材34と挟持部材52と
が緊密に嵌合されて一体とされていて、弾性体18の内
壁面に嵌合されて配置される隔壁部材34及びこの挟持
部材52で、受圧液室26と、支持円筒16の軸方向に
沿った位置で受圧液室26と隣り合って配置される副液
室28とに、液室を二分するように仕切る仕切部材を構
成している。
【0031】この挟持部材52の凸部52Aの上側の中
心部には、隔壁部材34の内周リブ34Dの内周側に嵌
まり込む大きさの円環状の押さえリブ52Bが形成され
ており、メンブラン48の外周寄りの部分をこの押さえ
リブ52Bと貫通穴46の外周側の隔壁部材34の部分
とで挟んで、メンブラン48をこれらの間に支持してい
る。
【0032】これに伴って、メンブラン48の中心部寄
りの部分と挟持部材52の凸部52Aの上面との間に
は、円盤状に形成された空間である受圧側空間54が設
けられている。そして、隔壁部材34の上面板34A、
外周リブ34B、内周リブ34D及び挟持部材52の凸
部52Aで区画され且つ、図5に示す内側仕切壁34E
を除いた空間によって、C字状の環状空間56が隔壁部
材34と挟持部材52との間に形成されている。
【0033】一方、図1、図2、図5及び図6に示すよ
うに、隔壁部材34に形成された前述の溝部36の一端
部に対応する隔壁部材34の部分には、受圧液室26と
溝部36内とを連通する凹部38が形成され、溝部36
の他端部に対応する隔壁部材34の部分には、副液室2
8と溝部36内とを連通する矩形穴部40が形成されて
いる。従って、弾性体18の内壁面により塞がれたこの
溝部36、凹部38及び矩形穴部40が、受圧液室26
と副液室28との間を連通する第1の制限通路である第
1オリフィス42を構成することとなる。
【0034】また、環状空間56の一端部に対応する隔
壁部材34の部分には、受圧側空間54と環状空間56
とを連通する貫通孔58が形成され、環状空間56の他
端部に対応する隔壁部材34の部分には、副液室28と
環状空間56内とを連通する穴部60が形成されてい
る。従って、受圧側空間54、環状空間56、貫通孔5
8及び穴部60が、受圧液室26と副液室28との間を
連通する第2の制限通路である第2オリフィス62を構
成することとなる。
【0035】尚、隔壁部材34の外周リブ34Bの外側
に突出した先端部が、支持円筒16のフランジ部16A
の底面へ当接されると共に、底板金具12の接合部12
B及びダイヤフラム30と一体的にフランジ部16Aへ
かしめ固着されている。さらに、ダイヤフラム30と底
板金具12との間は空気室44とされてダイヤフラム3
0の変形を可能としている。
【0036】次に、本実施の形態の組立てについて説明
する。まず、支持円筒16及び上部金具22を図示しな
い金型内に入れて、図3に示すように、弾性体18を支
持円筒16及び上部金具22に加硫接着する。
【0037】次に、メンブラン48を間に挟みつつ隔壁
部材34及び挟持部材52を空気中で組み合わせて図3
に示すサブアッシの状態とし、逆さまにして液体中に配
置された弾性体18及び支持円筒16の内部に、このサ
ブアッシの状態の隔壁部材34等を挿入して装着する。
【0038】さらに、ダイヤフラム30及び底板金具1
2を支持円筒16内に挿入し、支持円筒16のフランジ
部16Aをかしめることによって、蓋体である底板金具
12と共に隔壁部材34等を支持円筒16へ固着して図
1に示すような状態にすれば、組立は完了する。さら
に、このように完成された防振装置10を車両内に設置
する。
【0039】次に本実施の形態の作用を説明する。上部
金具22に連結されて搭載されるエンジンが作動する
と、エンジンの振動が上部金具22を介して弾性体18
に伝達される。弾性体18は吸振主体として作用し、弾
性体18の内部摩擦に基づく制振機能によって振動を吸
収することができる。これに伴って、隔壁の一部が弾性
体18により形成される受圧液室26が拡縮して、液体
に圧力変化及び流動が生じ、液体の圧力変化及び流動が
一対のオリフィス42、62を介して連通される副液室
28に伝達され、副液室28の隔壁の一部とされるダイ
ヤフラム30が弾性変形して副液室28が拡縮する。こ
の結果、オリフィス42、62内で生ずる液体の圧力変
化、液体流動の粘性抵抗等に基づく動ばね定数の低下な
どによる減衰作用で、防振装置10の防振効果を向上す
ることができる。
【0040】また、仕切部材にそれぞれ受圧液室26と
副液室28との間を連通するように設けられた一対のオ
リフィス42、62の内の一方のオリフィスである第2
オリフィス62の受圧液室26側の端部に、この第2オ
リフィス62を塞ぐように弾性変形可能なメンブラン4
8が配設されている。
【0041】従って、第1オリフィス42で、比較的低
周波数のシェイク振動が入力された際の動ばね定数を下
げることで、この周波数の振動の低減が可能となり、ま
た、第2オリフィス62で、比較的高周波数のアイドル
振動が入力された際の動ばね定数を下げることで、この
周波数の振動の低減が可能となるものの、メンブラン4
8が配設された側の第2オリフィス62で振動を低減す
る際には、受圧液室26の液体の圧力変動によりメンブ
ラン48が変形し、このメンブラン48の変形に伴って
第2オリフィス62内で液体が流動して振動の低減が可
能となる。
【0042】さらに、防振装置10の組立ての際には、
隔壁の一部が弾性体18により形成される受圧液室26
側の端部にメンブラン48が配設されているので、図3
に示すようにメンブラン48より下の空間が無くなるこ
とになる。この為、副液室28側から第2オリフィス6
2へ液体を入れることにより、全ての空気が抜けること
になって、従来技術のようにメンブランにより空気の逃
げ道が塞がれてサブアッシの内部から空気が抜けないよ
うになることがなくなる。この結果として、液室26、
28やオリフィス42、62内に空気が残らず、防振装
置10の防振特性を低下させることもない。従って、低
周波数振動から高周波数振動までの広い周波数にわたる
振動を弾性体18の内部摩擦だけでなく、オリフィス4
2、62内の液体により確実に吸収して、車体側に振動
を伝達し難くすることができる。
【0043】一方、本実施の形態では、メンブラン48
の一方の面とされる中央部48Aを突出させる貫通穴4
6が形成された隔壁部材34と、隔壁部材34に嵌合し
てメンブラン48の他方の面を貫通穴46側に向かって
押しつける挟持部材52とを、仕切部材が構成する構造
とされている。つまり、隔壁部材34が第1部材とさ
れ、挟持部材52が第2部材とされている。
【0044】従って、図1に示すように、貫通穴46か
らメンブラン48の中央部48Aが、隔壁部材34の上
面板34Aの上面とほぼ同一高さに突出しているので、
防振装置10の組立ての際に、貫通穴46の内側に空気
が溜まることも無くなる。
【0045】尚、上記実施の形態において、振動受部で
ある車体に筒部材となる支持円筒16側を連結し、振動
発生部であるエンジンに取付部材となる上部金具22側
を連結するような構成としたがこの逆の構成としてもよ
い。
【0046】また、上記実施の形態において、メンブラ
ン48の中央部48Aを、隔壁部材34の上面板34A
の上面とほぼ同一高さとしたが、この中央部48Aが上
面板34Aより突出していても良いことは言うまでもな
い。
【0047】他方、実施の形態において、車両に搭載さ
れるエンジンの防振を目的としたが、本発明の防振装置
は例えば車両のボディマウント等、あるいは車両以外の
他の用途にも用いられることはいうまでもなく、また、
弾性体等の形状、寸法なども実施の形態のものに限定さ
れるものではない。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の防振装置
は上記構成としたので、内部に空気を残さないようにし
て防振特性が十分に発揮されるという優れた効果を有す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る防振装置の一実施の形態を示す断
面図である。
【図2】本発明に係る防振装置の一実施の形態に適用さ
れた隔壁部材、メンブラン及び挟持部材の分解断面であ
って、図5及び図6の2−2矢視線断面図である。
【図3】本発明に係る防振装置の一実施の形態の組立て
を説明する断面図である。
【図4】本発明に係る防振装置の一実施の形態のサブア
ッシの断面及びこの一実施の形態の概念を示す図であ
る。
【図5】図2の5−5矢視線断面図である。
【図6】図2の6−6矢視線断面図である。
【図7】従来技術に係る防振装置を示す断面図である。
【図8】従来技術に係る防振装置の組立てを説明する断
面図であって、図10の8−8矢視線断面図である。
【図9】従来技術に係る防振装置のサブアッシの断面及
びこの防振装置の概念を示す図である。
【図10】従来技術に係る防振装置に適用された隔壁部
材の底面図である。
【符号の説明】
10 防振装置 16 支持円筒(筒部材) 18 弾性体 22 上部金具(取付部材) 26 受圧液室 28 副液室 30 ダイヤフラム 34 隔壁部材(仕切部材) 42 第1オリフィス(制限通路) 48 メンブラン 52 挟持部材(仕切部材) 62 第2オリフィス(制限通路)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動発生部及び振動受部の一方に連結さ
    れる取付部材と、 振動発生部及び振動受部の他方に連結されると共に内部
    が貫通された筒状に形成され且つ一端側に取付部材が配
    設される筒部材と、 筒部材の一端側を塞いで取付部材と筒部材との間を連結
    する弾性体と、 筒部材の内方に設けられて液体が封入される液室と、 弾性体を隔壁の一部として形成される受圧液室及び筒部
    材の軸方向に沿った位置で受圧液室と隣り合って配置さ
    れる副液室に液室を仕切る仕切部材と、 副液室の隔壁の一部とされて筒部材の他端側を弾性変形
    可能に塞ぐダイヤフラムと、 受圧液室と副液室との間をそれぞれ連通するように仕切
    部材に設けられる一対の制限通路と、 一方の制限通路の受圧液室側の端部にこの制限通路を塞
    ぐよう配設される弾性変形可能なメンブランと、 を有することを特徴とする防振装置。
  2. 【請求項2】 仕切部材が、中央部に貫通穴が形成され
    た第1部材と、第1部材に嵌合しメンブランの一方の面
    を貫通穴側に向かって押しつけてメンブランの他方の面
    を貫通穴から突出させる第2部材と、を含むことを特徴
    とする請求項1記載の防振装置。
JP28564496A 1996-10-28 1996-10-28 防振装置 Pending JPH10132017A (ja)

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JP28564496A JPH10132017A (ja) 1996-10-28 1996-10-28 防振装置

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