JP2002089613A - 液封防振装置 - Google Patents
液封防振装置Info
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Abstract
も2軸方向以上の振動を一つの装置で低減させるととも
に、装置を軽量かつコンパクトにする。 【構成】 第1の取付部材3,第2の取付部材5、弾性
本体部材7、仕切り部材8、第1のオリフィス通路15
により、弾性本体部材7の内壁を弾性壁の一部とする主
液室10を形成して第1のオリフィス通路15で副液室
11と連絡した円錐型マウント部1を設け、主たる振動
の入力方向をZ軸方向(車体上下方向)にする。弾性本
体部材7の外周にその外壁を弾性壁の一部とする側部液
室20と凹部室25を90°間隔で周方向へ交互に形成
し、一対の側部液室20を車体の前後方向へ配置して第
2のオリフィス通路24で連絡することにより円筒型ブ
ッシュ部2とし、主たる振動の入力方向を車体の前後方
向にして、側部液室20,20を前後方向へ配置する。
これにより、上下方向の振動を円錐型マウント部1で、
前後方向の振動を円筒型ブッシュ部2で、それぞれの液
室間における液体移動により低減できる。
Description
等に使用する液封防振装置に関する。
材と、振動受け側へ取付けられる第2の取付部材と、こ
れら第1の取付部材と第2の取付部材を連結する略円錐
状をなす弾性体本体部材とを備え、弾性本体部材の内側
にこの弾性本体部材を弾性壁部の一部とする液室を設
け、この液室を仕切り部材により主液室と、副液室に区
画し、両液室を第1のオリフィス通路で連絡した円錐型
マウント部を形成した円錐型マウントは公知である。
するとともに、周方向に弾性部材によって区画された複
数の液室を設け、この液室間をオリフィス通路で結んだ
円筒ブッシュも公知である。
ントにおける液室間の液体流動に基づく振動低減は、互
いに直交するXYZからなる3軸方向の振動のうち、例
えば上下方向(Z軸方向とする)における振動を低減す
るために用いるものであって、前後方向(X軸方向とす
る)、左右方向(Y軸方向とする)の各振動に対しては
機能しない。
流動に基づく振動低減は、円筒ブッシュの軸方向をZ軸
方向へ合わせた場合、液室を周方向へ90°間隔で4室
形成し、各液室をXY軸方向へ向けて配置すれば、X、
Y各軸方向の振動を一つの円筒型ブッシュで低減できる
が、Z軸方向の振動を低減できない。
低減するためには、例えば円錐型マウントと円筒型ブッ
シュを組み合わせると、2個以上液封防振装置を組み合
わせて用いなければならず、使用個数が多くなり、配置
が複雑化して重量及びコストが増加する。そこで、本願
発明は一つの液封防振装置における液室間の液体流動に
基づく振動低減によりXYZ3軸方向の振動を全て低減
できるようにすることを目的とする。
本願の液封防振装置に係る第1の発明は、振動発生側へ
取付けられる第1の取付部材と、振動受け側へ取付けら
れる第2の取付部材と、これら第1及び第2の取付部材
を連結する略円錐状をなす弾性本体部材とを備え、この
弾性本体部材を弾性壁の一部とする液室を設けて仕切り
部材により内部を主液室と副液室に区画し、これら主液
室と副液室間を第1のオリフィス通路で連絡した円錐型
マウント部を設けるとともに、前記弾性本体部材の外周
部にこの弾性本体部材を弾性壁の一部とする複数の側部
液室を周方向へ所定間隔で設け、これら各側部液室間を
第2のオリフィス通路で連絡することにより円筒型ブッ
シュ部を設け、この円筒型ブッシュ部と前記円錐型マウ
ント部を一体化したことを特徴とする。
前記円筒型ブッシュ部は、側部液室と開放された凹部室
を周方向へ交互に形成するとともに、凹部室の底部を円
錐型マウント部の弾性本体部材における薄肉部としたこ
とを特徴とする。
前記側部液室を、周方向へ180°間隔で一対設け、そ
れぞれを車体の前後へ向けて配置したことを特徴とす
る。
前記円錐型マウント部と前記円筒型ブッシュ部は、前記
第1及び第2の取付部材をそれぞれ共通にしたことを特
徴とする。
前記仕切り部材は互いに重ね合わせる2部材を備え、こ
れら2部材をいずれか一方に設けたテーパー穴と他方に
設けたテーパー突起とを嵌合して仮止め一体化すること
を特徴とする。
錐型マウント部の弾性本体部材を利用してその外周部に
円筒型ブッシュ部を形成したので、単一装置でありなが
ら従来の円錐型マウントと円筒型ブッシュの両機能を同
時に発揮できる。例えば、円錐型マウント部の主たる振
動入力方向をZ軸方向、円筒型ブッシュ部の主たる振動
入力方向をX軸方向となるように配置し、円筒型ブッシ
ュにおける一対の側部液室をX軸方向へ並べて配置すれ
ば、X及びZ軸方向の各振動を単一の装置における液室
間の液体流動に基づいて同時に防振できる。また、円筒
型ブッシュにおける一対の液室をY軸方向へ並べて配置
すればY軸方向から入力する振動に対して液室間の液体
流動に基づく振動低減が可能になり、さらにXY軸方向
へ各一対づつの液室を並べて配置配置すればXY軸方向
から入力する振動に対して液室間の液体流動に基づく振
動低減が可能になる。
と円筒型ブッシュ部におけるそれぞれの液室を構成する
弾性壁として共通にすることにより一体化したので、部
品点数を削減し、装置の小型かつ軽量化が可能になる。
また同一効果を得るために使用する防振装置の個数を半
減でき、配置の簡単化及び重量及びコストの低減が可能
になる。
略三角断面にして側部液室を形成する壁の一部に円錐型
マウント部の弾性本体部材を利用するので、円筒型ブッ
シュ部を円錐型マウント部の周囲に形成しても、単独の
円錐型マウント部における高さ及び幅の各寸法を殆ど増
大させずに形成でき、実質的な設置スペースを円錐型マ
ウント部単独の場合と同様にできるから、著しくコンパ
クトになる。
部室及び薄肉部の存在により、振動の大入力を吸収し、
耐久性を向上できる。また、円筒型ブッシュ部における
凹部室の底部を薄肉部としたので、円錐型マウント部の
主液室を囲む弾性本体部材のうち、凹部室の部分が薄肉
部となり、この薄肉部を中周波領域で膜共振するように
設定すれば、装置への中周波領域の入力振動によって膜
共振するので、円錐型マウント部において中周波域を低
動バネ化できる。
主たる振動入力方向を車体の上下方向、円筒型ブッシュ
部の主たる振動入力方向を車体の前後方向となるように
配置し、円筒型ブッシュ部における一対の側部液室を車
体の前後方向へ並べて配置すれば、防振上要求されるこ
とが多い、車体の上下び前後方向の各振動を単一の装置
における液室間の液体流動に基づいて同時に防振でき
る。
第2の取付部材並びに弾性本体部材を、円錐型マウント
部と円筒型ブッシュ部で共通化できるので、従来は異な
る別個の防振装置を単純に複合一体化せざるを得なかっ
たにもかかわらず、部品点数を削減して構造の簡単化が
でき、装置全体を軽量かつコンパクトに構成できる。ま
た、従来例で同一効果を得ようとした場合に比べれば使
用個数を半減でき、配置も簡単化できる。
る2部材を、テーパー突起とテーパー穴を嵌合して仮止
め一体化したので、組立中には仕切り部材を一体化した
一つの部品として取り扱うことができ、組立を容易にす
る。
ジンマウントに構成された第1実施例を説明する。図1
はこのエンジンマウントをZ軸方向の車体取付時上方と
なる側から示す図、図2は全体の90°違い断面図(図
1の2−2線断面図)、図3はその主要構成部品の分解
図である。なお、以下の説明において、図1中の左右方
向(車体取付時前後方向)をX軸方向、上下方向(車体
取付時左右方向)をY軸方向とする。また図2中の上下
方向(車体取付時も同様)をZ軸方向とする。
トは円錐型マウント部1と円筒型ブッシュ部2を一体的
に形成したものであり、円錐型マウント部1は、エンジ
ン側へ取付けられる第1の取付部材3と、その周囲を間
隔を持って囲む剛性のある円筒状外枠として構成された
第2の取付部材5と、これら第1の取付部材3と第2の
取付部材5間を連結する略円錐状の弾性本体部材7を有
する。第1の取付部材3には略L字断面をなすストッパ
ー4の一端が取付けられている。第2の取付部材5には
車体側へ取付けられる車体側ブラケット6が溶接されて
いる。
型マウント部1における主たる振動の入力方向であるZ
軸方向と一致し、弾性本体部材7中に埋設されている部
分は円柱状をなし、上部に設けられた段部より下方が細
径化されZ軸方向に添って長く延びている。第1の取付
部材3の弾性本体部材7から突出する部分は扁平部をな
してストッパー4と連結している。
型の空間は液室をなし、図2及び3の下方へ開放され、
この開放部へ仕切り部材8及びダイアフラム9が取付け
られ、弾性本体部材7の内壁と仕切り部材8の間に弾性
本体部材7を弾性壁の一部とする主液室10とし、仕切
り部材8とダイアフラム9の間を副液室11とし、仕切
り部材8により液室内を主液室10と副液室11に区画
している。
向から見て円形の樹脂デイスク12とこれより小径で副
液室11側表面へ重なる押さえプレート13とで構成さ
れ、樹脂デイスク12側に形成された主液室10内へ突
出する円弧状突部14の内側と押さえプレート13の間
に第1のオリフィス通路15が形成され、円弧状突部1
4に形成された入り口16及び押さえプレート13に形
成された出口17により主液室10と副液室11を常時
連通して車両の一般走行時における小振幅低周波領域の
振動を吸収するダンピングオリフィスとして機能する。
するとともに、穴壁がテーパー状をなすテーパー穴18
が設けられ、押さえプレート13の中央には周囲がテー
パー穴18と対応する形状のテーパー面をなすテーパー
突起19が設けられ、このテーパー突起19をテーパー
穴18へ嵌合することにより、樹脂デイスク12と押さ
えプレート13が仮止め一体化された仕切り部材8とな
っている。
外周にその外壁を弾性壁の一部とする側部液室20が複
数形成されている。この側部液室20は側方へ開放され
た図示断面が略三角形の空間をなすとともに、弾性本体
部材7と一体に形成されて略水平方向へ広がる端部壁2
1及び側方開口部へ嵌合される樹脂製の嵌合壁部材22
とで密閉される。
面へ略1/4円周の幅で円弧状に密接される。嵌合壁部
材22の第2の取付部材5と接触する面(以下、外表面
という)に周方向へ延びる溝23が設けられて第2の取
付部材5側へ開放され、第2の取付部材5との間に第2
のオリフィス通路24が形成されている。第2のオリフ
ィス通路24は、第2の取付部材5の内面に沿って周方
向へ形成され、一対をなす両方の側部液室20、20間
を常時連絡し、第1のオリフィス通路15と同様のダン
ピングオリフィスとして機能する。
20と隣接して凹部室25が形成されている。図1に示
すように、円筒型ブッシュ部2は、弾性本体部材7の外
周に周方向へ側部液室20とこれに隣り合う凹部室25
が90°間隔でそれぞれ計2室づつ形成され、対をなす
側部液室20、20及び凹部室25、25はそれぞれ中
心部に対して180°間隔で反対側に位置する。一対の
側部液室20、20は円筒型ブッシュ部2における主た
る振動の入力方向であるX軸上に配置されている。
肉部26、弾性仕切壁27及び側面壁28からなる弾性
部で囲まれている。薄肉部26は凹部室25の底部をな
して主液室10との間を仕切るとともに弾性本体部材7
の一部としてその一部を特別薄肉部化して形成されたも
のであり、その膜特性が中周波領域の振動入力によって
膜共振を発生するように設定されている。
切り、図1に明らかなようにそれぞれ放射方向へ形成さ
れ、かつそれぞれが薄肉部26と同様の膜共振特性を有
する薄肉の弾性壁として形成されている。側面壁28は
第2の取付部材5の内面へ密接されるとともに薄肉部2
6及び弾性仕切壁27と連続一体に形成されている。側
面壁28の外表面には溝23と同様の溝29が形成さ
れ、第2のオリフィス通路24の一部をなしている。
端は肥大部30をなし、ここに断面コ字状をなすリング
31が埋設一体化されている。このリング31は下面の
みが露出して仕切り部材8の上面へ当接して位置決め
し、第2の取付部材5の内面及び嵌合壁部材22の下端
部には肥大部30が密着してシールする。また、端部壁
21と側面壁28の上端側にも断面略S字状のリング3
2が埋設一体化され、第2の取付部材5の上端を内側へ
折り曲げたカシメ部33で固定されている。
材7、端部壁21、薄肉部26、弾性仕切壁27、側面
壁28及び肥大部30は、全て弾性本体部材7と同じ単
一の弾性部材で連続一体に構成される。また、これらの
弾性材料を円錐型マウント部1と共通にするから、ダイ
アフラム9を除く円錐型マウント部1の弾性材料部分と
円筒型ブッシュ部2の弾性材料部分が一体に形成される
単一の弾性成形体34(図3)となり、このエンジンマ
ウント組立時に単品として扱うことができる。
も下方部分は、内方への折り返し部35が形成され、仕
切り部材8の外周縁部をリング31の間で挟んで固定し
ている。折り返し部35のさらに内方側の端部36は下
方へ折り返されて環状壁を形成し、その内側にダイアフ
ラム9の作動空間を確保している。
中間部には略コ字状断面をなす受け側部材37が溶接さ
れ、第1の取付部材3側へ過大荷重が入力されたとき、
下方移動するストッパー4の端部を当接して受け止める
ようになっている。また、受け側部材37の溶接部近傍
には第2の取付部材5の側面に貫通孔38が設けられ、
側面壁28の薄肉部26との境界部分に半径方向へ内外
を連通するように貫通形成された水抜き孔39と連通
し、屈曲する迷路構造の水抜き通路が形成されている。
図3に示すように、第2の取付部材5の内部へダイアフ
ラム9を入れてその外周部を折り返し部35上へ乗せ、
さらにテーパー突起19をテーパー穴18へ嵌合して樹
脂デイスク12と押さえプレート13を仮止め一体化し
た仕切り部材8を第2の取付部材5内へ入れ、樹脂デイ
スク12の外周部をダイアフラム9の肥大した外周縁部
9aに重ね、かつ小径の押さえプレート13を外周縁部
9aの内側へ当接させ、この状態でダイアフラム9の外
周縁部9aを仕切り部材8の外周部と折り返し部35の
間で挟む。
内へ入れる。このとき、予め側部液室20の側面開放部
を嵌合壁部材22で閉塞しておく。弾性成形体19のリ
ング30を折り返し部35の外周部上に重ねられた仕切
り部材8の外周部へ重ね、第2の取付部材5の上端5a
を内方へ折り曲げてカシメ部33とし、このカシメ部3
3によりリング32を固定する。このとき、仕切り部材
8の外周部は、リング30と折り返し部35の間で一緒
に挟見込まれたダイアフラム9の外周縁部9aにより固
定及びシールされる。なお、この組立過程で主液室9、
副液室10、側部液室20内へ非圧縮性液体を公知方法
により封入する。
マウント部1の主たる振動入力方向をZ軸方向、円筒型
ブッシュ部2の主たる振動入力方向をX軸方向となるよ
うに配置すれば、Z軸方向の振動は円錐型マウント部1
における第1のオリフィス通路15の液柱共振により高
減衰化する。また、X軸方向の振動に対しては車体取付
時における前後の側部液室20、20間で液体が第2の
オリフィス通路24を移動することにより液柱共振を発
生して高減衰化する。
り、Z軸方向の振動に対しては薄肉部26が、X軸方向
の振動に対しては薄肉部27がそれぞれ特定の中周波領
域における周波数で膜共振し、この膜共振により特定の
中周波領域で低動バネ化することによりXZ軸各方向の
振動を吸収できる。したがって、X及びZ軸方向の各振
動を液室間の液体流動に基づいて低減でき、かつ中周波
領域で膜共振により低動バネ化でき、しかも単一の装置
で同時に効率よく低減できる。
とするかの選択は任意であり、例えば、円筒型ブッシュ
部2の主たる振動入力方向をY軸方向となるように配置
すれば、Y軸方向の振動を防振できる。また、側部液室
20を90°間隔で4室設け、180°間隔の側部液室
20、20を一対とし、各対をそれぞれをX又はY軸方
向へ配置すればXY2軸方向を同時に防振できる。
び薄肉部26の存在により低動バネ化できるから、振動
の大入力を吸収し、耐久性を向上できる。また、円筒型
ブッシュ部2における凹部室25の底部を薄肉部26と
したので、円錐型マウント部1の主液室9を囲む弾性本
体部材7のうち、凹部室25の部分が薄肉部26とな
り、装置への入力振動によって膜共振するので、円錐型
マウント部1において中周波域を低動バネ化できる。
0を略三角断面にして円錐型マウント部1の弾性本体部
材7を液室を形成する壁の一部に利用するので、円筒型
ブッシュ部2を円錐型マウント部1の周囲に形成して
も、単独の円錐型マウント部1における高さ(Z軸方
向)及び幅(X又はY軸方向)の各寸法を殆ど増大させ
ずに形成でき、実質的な設置スペースを円錐型マウント
部1単独の場合と同様にできるから、著しくコンパクト
になる。
の高さまで上方へ延出しているので、この第2の取付部
材5を利用して円筒型ブッシュ部2の外筒部を形成でき
る。また、第1の取付部材3及び第2の取付部材5を円
筒型ブッシュ部2の車体側取付部として利用できる。
取付部材5並びに弾性本体部材7を、円錐型マウント部
1と円筒型ブッシュ部2で共通化できるので、従来は異
なる別個の防振装置を単純に複合一体化せざるを得なか
ったにもかかわらず、部品点数を削減して構造の簡単化
ができ、装置全体を軽量かつコンパクトに構成できる。
また、従来例で同一効果を得ようとした場合に比べれば
使用個数を半減でき、配置も簡単化できる。
起19を樹脂デイスク12のテーパー穴18へ嵌合して
テーパー止めにより仮止め一体化したので、組立中には
仕切り部材8を一体化した一つの部品として取り扱うこ
とができ、製造を容易にする。そのうえ、樹脂デイスク
12と押さえプレート13の2部材間にて第1のオリフ
ィス通路15を形成するとともに、樹脂デイスク12と
押さえプレート13の外周部間をダイアフラム9の外周
縁部9aでシールするので、第1のオリフィス通路15
のシール構造が容易になる。
実施例に係る図1と同様の図であり、第1実施例とは円
錐型マウント部の構造が部分的に異なるだけなので、共
通機能部分については前実施例と共通符号を用いかつ重
複部分の説明は原則として省略する。この例では、第1
の取付部材3の下端部40を主液室10内へ突出させ、
その突出端へデイスク部材41をカシメ等により取付け
てある。デイスク部材41は中高周波振動を吸収するた
めの公知部材であり、主液室10内で第1の取付部材3
と一体に振動する。
とき、全体として一つの想定円内に形成され、この想定
円と一致する円弧部42と、この想定円の一部を弦でカ
ットしたような形状に相当するカット部43を有する非
円形部材である。円弧部42とカット部43は90°間
隔で交互に各一対づつ形成され、円弧部42は図1にお
ける各側部液室20、20の下方へ弾性本体部材7と所
定の間隙をもって重なるように配置され、カット部43
は同様に図1における各凹部室25、25の下方へ薄肉
部26、26とそれぞれが対面するように配置される。
取付部材3と一体にデイスク部材41が上下動すると、
カット部43と薄肉部26の間の拡大空間44内へ主液
室10内の液体を大量に送り込み、この空間内における
液体の流動質量を増大させる。薄肉部26は前実施例同
様に中周波領域で膜共振するよう設定されているので、
この液体流動によって振動し、拡大空間44内に高周波
領域で液柱共振を発生させるようになっている。
上方に開放された円形溝を有するリング部材46及び円
板状部材45とリング部材46の間に支持される弾性部
材47で構成される。弾性部材47はさらにリング部材
46の溝内へ嵌合されるオリフィス部48と中央部の弾
性可動膜部49からなり、オリフィス部48と弾性可動
膜部49がゴム等の適宜弾性材料を用いて連続一体に形
成されている。
路15をなす螺旋状の円形溝50が2段に形成され、円
板状部材45に形成した入り口51で主液室10と連通
し、リング部材46の底部側に設けられた図では見えな
い出口から副液室11と連通している。
部に形成された開口52を通して主液室10の内圧変化
により弾性変形し、内圧上昇を吸収して全体の低動バネ
化を可能にする。このとき、弾性可動膜部49の下面か
ら一体に突出形成した弾性脚53をリング部材46の側
面壁へ当接させ、弾性可動膜部49の弾性変形に応じて
弾性脚53の当たりを変化させることにより弾性可動膜
部49のバネ定数を非線形的に変化させるようになって
いる。
の間には、オリフィス部48と弾性可動膜部49の境界
部に形成されている環状壁54で囲まれた空間である液
マス部55を形成し、この液マス部55が開口52で主
液室10と連通する。開口52の開口面積は弾性可動膜
部49の面積よりも小さくなっている。液マス部55は
第1の取付部材3からの振動入力による主液室10の内
圧変化で振動する弾性可動膜部49によって特定周波数
で液柱共振を発生するように設定される。この共振周波
数は、液マス部55の容量で定まる内部の液体質量、開
口52の開口面積及び弾性可動膜部49のバネ定数等に
よって任意に設定できる。
例同様の配置、すなわち円錐型マウント部1の主たる振
動入力方向をZ軸方向へ合わせて配置し、円筒型ブッシ
ュ部2の側部液室20,20をX軸方向へ配置する。こ
のようにすると、前実施例同様に単一の装置で、XZ各
軸方向の振動を液室間の液体流動による高減衰で低減さ
せることができる。
肉部26とデイスク部材41を設けたことにより、薄肉
部26の膜共振による中周波領域の低動バネ化に加え
て、薄肉部26による拡大空間44内の液柱共振を高周
波領域で発生させて低動バネ化できる。さらに、弾性可
動膜部49による液マス部55における液柱共振によっ
ても低動バネ化できる。そのうえ、弾性可動膜部49に
よって全周波数域において低動バネ化できかつ弾性脚5
3の存在によってバネ定数を非線形的に変化させること
ができる。
毎に発生する液柱共振によって形成される各動バネ特性
の連成並びにこれらの液柱共振と弾性可動膜部49の各
動バネ特性の連成により低周波領域から高周波領域まで
十分に低動バネ化できる。
れるものではなく、発明の原理内において種々に変形や
応用が可能であり、例えば、エンジンマウント以外の各
種防振装置に適用できる。
図
1の取付部材、5:第2の取付部材,7:弾性本体部
材、8:仕切り部材、10:主液室、11:副液室、1
5:第1のオリフィス通路、20:側部液室、21:端
部壁、24:第2のオリフィス通路、25:凹部室、2
6:薄肉部、41:デイスク部材、44:拡大空間、4
9:弾性可動膜部、55:液マス部
Claims (5)
- 【請求項1】 振動発生側へ取付けられる第1の取付部
材と、振動受け側へ取付けられる第2の取付部材と、こ
れら第1及び第2の取付部材を連結する略円錐状をなす
弾性本体部材とを備え、この弾性本体部材を弾性壁の一
部とする液室を設けて仕切り部材により内部を主液室と
副液室に区画し、これら主液室と副液室間を第1のオリ
フィス通路で連絡した円錐型マウント部を設けるととも
に、前記弾性本体部材の外周部にこの弾性本体部材を弾
性壁の一部として共用する複数の側部液室を周方向へ所
定間隔で設け、これら各側部液室間を第2のオリフィス
通路で連絡することにより円筒型ブッシュ部を設け、こ
の円筒型ブッシュ部と前記円錐型マウント部を一体化し
たことを特徴とする液封防振装置。 - 【請求項2】 前記円筒型ブッシュ部は、側部液室と開
放された凹部室を周方向へ交互に形成するとともに、凹
部室の底部を円錐型マウント部の弾性本体部材における
薄肉部としたことを特徴とする請求項1に記載した液封
防振装置。 - 【請求項3】 前記側部液室を、周方向へ180°間隔
で一対設け、それぞれを車体の前後へ向けて配置したこ
とを特徴とする請求項1に記載した液封防振装置。 - 【請求項4】 前記円錐型マウント部と前記円筒型ブッ
シュ部は、前記第1及び第2の取付部材をそれぞれ共通
にしたことを特徴とする請求項1に記載した液封防振装
置。 - 【請求項5】 前記仕切り部材は互いに重ね合わせる2
部材を備え、これら2部材をいずれか一方に設けたテー
パー穴と他方に設けたテーパー突起とを嵌合して仮止め
一体化することを特徴とする請求項1に記載した液封防
振装置。
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