JPH10132014A - 防振装置 - Google Patents

防振装置

Info

Publication number
JPH10132014A
JPH10132014A JP28564396A JP28564396A JPH10132014A JP H10132014 A JPH10132014 A JP H10132014A JP 28564396 A JP28564396 A JP 28564396A JP 28564396 A JP28564396 A JP 28564396A JP H10132014 A JPH10132014 A JP H10132014A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vibration
elastic
liquid
wall
orifice
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP28564396A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazutaka Otsu
一高 大津
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bridgestone Corp filed Critical Bridgestone Corp
Priority to JP28564396A priority Critical patent/JPH10132014A/ja
Publication of JPH10132014A publication Critical patent/JPH10132014A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Arrangement Or Mounting Of Propulsion Units For Vehicles (AREA)
  • Combined Devices Of Dampers And Springs (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 低コストで広い周波数にわたる振動を確実に
吸収する。 【解決手段】 隔壁部材34が弾性体18の内壁面に嵌
合されて、液室を受圧液室26と副液室28とに二分す
る。隔壁部材34の外周面となる外周端部34Aに溝部
36が設けられる。弾性体18の内壁面により塞がれた
この溝部36が、オリフィス42を構成する。溝部36
の底部に弾性膜体46の基端側が固定されることで、オ
リフィス42内に弾性膜体46が突出して配置され、弾
性膜体46の先端側がオリフィス42内の液体の流れ方
向に沿って変形し得るようになる。弾性膜体46の先端
側とこの先端側に対向するオリフィス42の内壁である
弾性体18の内壁面との間に液体が流れる隙間Lが存在
している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、振動発生部からの
振動を吸収する防振装置に係り、特に自動車等の車両や
一般産業機械に取り付けられて振動を吸収する液体封入
式防振装置に好適なものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、車両の振動発生部となるエンジ
ンと振動受部となる車体との間にエンジンマウントとし
ての防振装置が配設されていて、エンジンが発生する振
動をこの防振装置が吸収し、車体側に伝達されるのを阻
止するような構造を車両は有している。
【0003】すなわち、この防振装置としては、防振装
置の内部に弾性体及び一対の液室を設けると共に、オリ
フィスとなる制限通路でこれらの液室を互いに連通した
ものが知られている。そして、搭載されたエンジンが作
動して振動が発生した場合には、弾性体の制振機能及
び、これら液室を連通する制限通路内の液体の粘性抵抗
等で振動を吸収し、振動の伝達を阻止するようになって
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、制限通路によ
る振動の減衰効果は、ある一定の周波数に限られてい
る。この為、振動の振幅が変化した場合でも、低減され
る振動の周波数はあまり変化しないことになる。
【0005】従って、一般に相互に振幅が異なる振動域
である、比較的低周波数のシェイク振動域及び比較的高
周波数のアイドル振動域などの2つ以上の周波数の振動
が発生するような場合、これらの振動をそれぞれ低減す
るために、制限通路を2つ設けたダブルオリフィス等の
構造が必要となり、結果として、防振装置が複雑で高価
なものとなる欠点があった。
【0006】本発明は上記事実を考慮し、低コストで広
い周波数にわたる振動を確実に吸収することのできる防
振装置を提供することが目的である。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1による防振装置
は、振動発生部及び振動受部の一方に連結される第1の
取付部材と、振動発生部及び振動受部の他方に連結され
る第2の取付部材と、これら取付部材の間に介在されて
これらの間を弾性変形可能に連結する弾性体と、弾性体
を隔壁の一部として形成されて液体が封入される受圧液
室と、受圧液室との間が制限通路を介して連通される副
液室と、制限通路内の液体の流れ方向に沿って変形し得
るように制限通路の内壁に基端側が固定されて制限通路
内に突出して配置され且つ、先端側と制限通路の内壁と
の間に液体が流れ得る隙間が存在する弾性膜体と、を有
することを特徴とする。
【0008】請求項2による防振装置は、請求項1の防
振装置において、弾性膜体の先端側と制限通路の内壁と
の間の隙間に液体が流れて第1の周波数域の振動を低減
し、弾性膜体の変形を伴う制限通路内の流体の流動で第
1の周波数域より高周波数の第2の周波数域の振動を低
減した、ことを特徴とする。
【0009】請求項1に係る防振装置の作用を以下に説
明する。第1の取付部材または第2の取付部材の一方を
振動発生部へ連結し、他方を振動受部へ連結して防振装
置は使用され、この防振装置に振動が入力されると、弾
性体が変形し、弾性体の内部摩擦に基づく抵抗によって
振動が吸収される。
【0010】これに伴って、隔壁の一部が弾性体により
形成される受圧液室が拡縮して、液体に圧力変化及び流
動が生じ、液体の圧力変化及び流動が制限通路を介して
連通される副液室に伝達される。
【0011】この際、入力された振動が低周波数で大振
幅の場合には、弾性膜体の先端側と制限通路の内壁との
間に存在する隙間を介して液体が流れ、この液体の流れ
によってこの周波数帯域の動ばね定数を下げることで、
低周波数の振動の低減が可能となる。
【0012】一方、入力された振動が高周波数で小振幅
の場合には、制限通路の内壁に弾性膜体の基端側が固定
されて制限通路内に突出して配置されているので、制限
通路内の液体の流れ方向に沿って弾性膜体が変形し、こ
の弾性膜体の変形によって弾性膜体を挟んだ制限通路内
の液体間で流動が伝達され、液体は制限通路内を流動す
る。これによってこの周波数帯域の動ばね定数が低下さ
れて、高周波数の振動の低減が可能となる。
【0013】つまり、振動の振幅は、一般に高周波数に
なるほど小さくなるので、防振装置の制限通路内に片持
ち状に配置した弾性膜体によって防振装置に振幅依存性
を持たせた構造とすれば、低周波数振動から高周波数振
動までの広い周波数にわたる振動を弾性体の内部摩擦だ
けでなく、制限通路内の液体により確実に吸収して、振
動受部側に振動を伝達し難くすることができる。
【0014】以上より、単に制限通路内に片持ち状に弾
性膜体を配置しただけの簡易で低コストな構造により、
広い周波数にわたる振動を確実に吸収することが可能と
なる。
【0015】請求項2に係る防振装置の作用を以下に説
明する。本請求項も請求項1と同様な作用を奏する。但
し、本請求項では、弾性膜体の先端側と制限通路の内壁
との間の隙間に液体が流れて第1の周波数域の振動を低
減し、弾性膜体の変形を伴う制限通路内の流体の流動で
第1の周波数域より高周波数の第2の周波数域の振動を
低減した構成とされている。
【0016】従って、弾性膜体の先端側と制限通路の内
壁との間の隙間の大きさを変更したり、弾性膜体の厚み
等を変更して弾性膜体の弾性を変化したりすることで、
振動の低減をすべき周波数帯域である第1の周波数域及
び第2の周波数域を自由に設定することが可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る防振装置の第
1の実施の形態を図1から図5に示し、これらの図に基
づき本実施の形態を説明する。
【0018】図1に示すように、この防振装置10の下
部側を形成する底板金具12には、車体(図示せず)に
この防振装置10を図示しないナットの螺合により連結
して固着する為の一対のボルト14が下部側に突出する
ように取り付けられている。そして、この底板金具12
の周囲は立壁12Aとなっており、その上端部にはフラ
ンジ状に外周側に突出した接合部12Bが立壁12Aに
連続して形成されている。
【0019】さらに、この底板金具12の上部には支持
円筒16が配置されている。この支持円筒16は円板状
のフランジ部16Aを有しており、このフランジ部16
Aの外周端部が接合部12Bとかしめ固着されている。
そして、このフランジ部16Aの内周部から直角に筒部
16Bが立設されており、この筒部16Bの上端部にテ
ーパ状に広がるテーパ部16Cが連結されている。従っ
て、これら一体的にかしめられた底板金具12と支持円
筒16とで第1の取付部材が構成されることになる。
【0020】また、支持円筒16の内周面には、円筒形
状をしたゴム製の弾性体18の外周面が加硫接着されて
おり、この支持円筒16のテーパ部16Cが弾性体18
を囲んで保持することになる。この弾性体18の中央部
上面は、第2の取付部材である金属製の上部金具22に
加硫接着されており、板状に形成された上部金具22が
弾性体18の上部側に配置された形となっている。
【0021】一方、この上部金具22の一端は屈曲され
て、支持円筒16のテーパ部16Cと対向するように配
置されたストッパ部22Aとされ、このストッパ部22
Aが、上部金具22と支持円筒16との間の変位を一定
範囲に制限するようにされている。
【0022】また、上部金具22には、図示しないエン
ジンをねじ止めて固定する為のボルト24が上部側に突
出するように取り付けられている。この為、防振装置1
0とエンジンとの間をこのボルト24で連結することに
なる。
【0023】他方、接合部12Bと共にフランジ部16
Aへかしめ固着されるダイヤフラム30と、弾性体18
との間には、これらの部材で内壁面が形成された液室が
設けられていて、例えば水、オイル等の液体が封入され
ている。そして、この液室内には、例えば合成樹脂材料
で形成された隔壁部材34が弾性体18の内壁面に嵌合
されて配置されていて、液室を受圧液室26と副液室2
8とに二分するように区画している。
【0024】さらに、図1から図3に示すように、この
隔壁部材34の外周面となる外周端部34Aには、仕切
壁34Bの部分を除いた外周端部34Aに沿いほぼ一周
にわたって溝状に形成された溝部36が設けられてい
る。この溝部36の一端部に対応する隔壁部材34の部
分には、受圧液室26と溝部36内とを連通する矩形凹
部38が形成され、溝部36の他端部に対応する隔壁部
材34の部分には、副液室28と溝部36内とを連通す
る矩形穴部40が形成されている。従って、弾性体18
の内壁面により塞がれたこの溝部36、矩形凹部38及
び矩形穴部40が、受圧液室26と副液室28との間を
連通する制限通路であるオリフィス42を構成すること
となる。
【0025】また、オリフィス42の内壁を形成する溝
部36の底部に、ゴム製の弾性膜体46の基端側が加硫
接着されて固定されることで、オリフィス42内に弾性
膜体46が突出して配置され、この弾性膜体46の先端
側がオリフィス42内の液体の流れ方向に沿って変形し
得るようになっている。
【0026】そして、この弾性膜体46の図1上、上下
の部分とオリフィス42の内壁との間及び、弾性膜体4
6の先端側とこの先端側に対向するオリフィス42の内
壁である弾性体18の内壁面との間には、液体が流れる
隙間Lが存在している。
【0027】つまり、弾性膜体46は厚みが約2.0m
mの片持ち状の板片とされており、弾性膜体46の図1
上、上下の部分には、それぞれ約1.0mmの隙間が形
成されている。
【0028】尚、隔壁部材34の外周端部34Aの下端
部は、外側に突出したフランジ部34Cとされており、
このフランジ部34Cが、支持円筒16のフランジ部1
6Aの底面へ当接されると共に、底板金具12の接合部
12B及びダイヤフラム30と一体的にフランジ部16
Aへかしめ固着されている。さらに、ダイヤフラム30
と底板金具12との間は空気室44とされてダイヤフラ
ム30の変形を可能としている。
【0029】次に、本実施の形態の組立てについて説明
する。まず、支持円筒16及び上部金具22を図示しな
い金型内に入れて、弾性体18を支持円筒16及び上部
金具22に加硫接着し、同じく隔壁部材34を図示しな
い金型内に入れて、弾性膜体46を隔壁部材34の溝部
36に加硫接着する。
【0030】さらに、液体中において、隔壁部材34及
びダイヤフラム30等を支持円筒16内に挿入し、支持
円筒16のフランジ部16Aをかしめることによって、
底板金具12と共に隔壁部材34等を支持円筒16へ固
着して図1に示すような状態にすれば、組立は完了す
る。さらに、このように完成された防振装置10を車両
内に設置する。
【0031】次に本実施の形態の作用を説明する。上部
金具22に連結されて搭載されるエンジンが作動する
と、エンジンの振動が上部金具22を介して弾性体18
に伝達される。弾性体18は吸振主体として作用し、弾
性体18の内部摩擦に基づく制振機能によって振動を吸
収することができる。これに伴って、隔壁の一部が弾性
体18により形成される受圧液室26が拡縮して、液体
に圧力変化及び流動が生じ、液体の圧力変化及び流動が
オリフィス42を介して連通される副液室28に伝達さ
れ、ダイヤフラム30が変形して副液室28が拡縮す
る。この結果、オリフィス42内で生ずる液体の圧力変
化、液体流動の粘性抵抗等に基づく減衰作用で、防振装
置10の防振効果を向上することができる。
【0032】この際、入力された振動がシェイク振動
(周波数が10Hz程度で振幅が1.0mm程度)等の
低周波数で大振幅の場合には、図1及び図4に表す弾性
膜体46の先端側とオリフィス42の内壁との間に存在
する隙間Lを介して、液体がオリフィス42内で流れ
て、この周波数帯域の動ばね定数が下がり、低周波数の
振動の低減が可能となる。
【0033】一方、入力された振動がアイドル振動(周
波数が25Hz程度で振幅が0.1mm程度)等の高周
波数で小振幅の場合には、オリフィス42の内壁に弾性
膜体46の基端側が固定されてオリフィス42内に弾性
膜体46が突出して配置されているので、オリフィス4
2内の液体の流れ方向に沿って弾性膜体46が変形し、
この弾性膜体46の変形によって弾性膜体46を挟んだ
オリフィス42内の液体間で流動が伝達され、液体はオ
リフィス42内を流動する。これによって、この周波数
帯域の動ばね定数が低下されて、高周波数の振動の低減
が可能となる。
【0034】つまり、振動の振幅は、一般に高周波数に
なるほど小さくなるので、オリフィス42内に片持ち状
に配置した弾性膜体46によって防振装置10に振幅依
存性を持たせた構造とすれば、低周波数振動から高周波
数振動までの広い周波数にわたる振動を、弾性体18の
内部摩擦だけでなく、オリフィス42内の液体により確
実に吸収し、車体側に振動が伝達され難くなる。
【0035】具体的に説明すると、本実施の形態ではオ
リフィス42内に、図1及び図4に示すように弾性膜体
46が配置されている。この為、シェイク振動時には振
幅が1.0mm程度となるのに伴って、弾性膜体46の
先端部の隙間Lにより、図5に示すように周波数10H
z程度で動ばね定数Kが最小となるが、アイドル振動時
には振幅が0.1mm程度となるのに伴って、弾性膜体
46が変形して周波数20Hz程度で動ばね定数Kが最
小となり、これらの間の周波数の差Sが10Hz程度と
なる。
【0036】これに対して、図13に示すように弾性膜
体46の無い従来の防振装置の場合では、図14に示す
ように周波数の差Sが3Hz程度となるので、本実施の
形態の防振装置10は、従来技術と比較して、広い周波
数にわたる振動を確実に吸収することが可能となる。
【0037】以上より、本実施の形態によれば、単にオ
リフィス42内に片持ち状に弾性膜体46を配置しただ
けの簡易で低コストな構造により、広い周波数にわたる
振動を確実に吸収することが可能となった。
【0038】一方、本実施の形態では、弾性膜体46の
先端側とオリフィス42の内壁との間の隙間Lに液体が
流れて第1の周波数域となるシェイク振動の振動を低減
し、弾性膜体46の変形を伴うオリフィス42内の流体
の流動で第1の周波数域より高周波数の第2の周波数域
となるアイドル振動の振動を低減した。
【0039】従って、本実施の形態によれば、弾性膜体
46の先端側とオリフィス42の内壁との間の隙間Lの
大きさを変更したり、弾性膜体46の厚み等を変更して
弾性膜体46の弾性を変化したりすることで、振動の低
減をすべき周波数帯域である第1の周波数域及び第2の
周波数域を自由に設定することが可能となる。
【0040】次に、本発明に係る防振装置の第2の実施
の形態を図6から図8に示し、この図に基づき本実施の
形態を説明する。尚、第1の実施の形態で説明した部材
と同一の部材には同一の符号を付し、重複した説明を省
略する。
【0041】図6に示すように、本実施の形態の防振装
置10に採用される弾性膜体52は、隔壁部材34に加
硫接着して固定されるのではなく、隔壁部材34の溝部
36にスリット状の穴部34Dを形成し、この穴部34
Dに係合し得るように弾性膜体52の基端側に係合凹凸
部52Aを形成し、図7及び図8に示すように、穴部3
4Dに係合凹凸部52Aを係合して、隔壁部材34に弾
性膜体52が固定されるようにした。
【0042】従って、本実施の形態は、第1の実施の形
態と同様の作用、効果を奏するだけでなく、弾性膜体を
隔壁部材34に加硫接着する工程が不要となるので、防
振装置10のより一層の低コスト化が図れることにな
る。
【0043】次に、本発明に係る防振装置の第3の実施
の形態を図9及び図10に示し、この図に基づき本実施
の形態を説明する。尚、第1の実施の形態で説明した部
材と同一の部材には同一の符号を付し、重複した説明を
省略する。
【0044】本実施の形態では、防振装置10の受圧液
室26と副液室28との間を仕切る隔壁部材34の中央
部に、図9及び図10に示すようにゴム製のメンブラン
62を嵌合して固定して、受圧液室26の液圧の増大を
防止する構造とし、さらに、弾性膜体64をこのメンブ
ラン62と一体的に形成した構造とした。
【0045】そして、隔壁部材34の溝部36にスリッ
ト状の穴部34Dを形成し、この穴部34Dを貫通する
ように弾性膜体64を隔壁部材34の内側より挿入する
ようにした。
【0046】従って、本実施の形態は、第1の実施の形
態と同様の作用、効果を奏するだけでなく、受圧液室2
6の液圧の増大がメンブラン62により防がれ、さら
に、弾性膜体を隔壁部材34に加硫接着する工程が不要
となるので、防振装置10のより一層の低コスト化が図
れることになる。
【0047】次に、本発明に係る防振装置の第4の実施
の形態を図11及び図12に示し、この図に基づき本実
施の形態を説明する。尚、第1の実施の形態で説明した
部材と同一の部材には同一の符号を付し、重複した説明
を省略する。
【0048】図11及び図12に示すように、本実施の
形態の防振装置10の弾性膜体72は、弾性体18と一
体的に形成されており、隔壁部材34の上面に形成され
たスリット状の溝部34Eにこの弾性膜体72を挿入し
て、オリフィス42内に弾性膜体72を配置すること
で、第1の実施の形態と同様の作用、効果を奏するだけ
でなく、弾性膜体を隔壁部材34に加硫接着する工程が
不要となるので、防振装置10のより一層の低コスト化
が図れることになる。
【0049】尚、上記実施の形態において、振動受部で
ある車体に第1の取付部材となる底板金具12及び支持
円筒16側を連結し、振動発生部であるエンジンに第2
の取付部材となる上部金具22側を連結するような構成
としたがこの逆の構成としてもよい。
【0050】さらに、上記実施の形態では、周波数の差
Sを10Hz程度としたが、これと異なって、弁となる
弾性膜体の形状や硬さや隙間の大きさを変えることで、
周波数の差をさらに広げることができることは言うまで
もない。
【0051】他方、実施の形態において、車両に搭載さ
れるエンジンの防振を目的としたが、本発明の防振装置
は例えば車両のボディマウント等、あるいは車両以外の
他の用途にも用いられることはいうまでもなく、また、
弾性体等の形状、寸法及びオリフィスの数なども実施の
形態のものに限定されるものではない。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の防振装置
は上記構成としたので、低コストで広い周波数に渡る振
動を確実に吸収できることができるという優れた効果を
有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る防振装置の第1の実施の形態を示
す断面図である。
【図2】本発明に係る防振装置の第1の実施の形態に適
用された隔壁部材の斜視図である。
【図3】本発明に係る防振装置の第1の実施の形態に適
用された隔壁部材の一部破断した底面図である。
【図4】本発明に係る防振装置の第1の実施の形態の概
念を示す概念図である。
【図5】本発明に係る防振装置の第1の実施の形態の動
ばね定数と振動の周波数との関係が表されたグラフを示
す図である。
【図6】本発明に係る防振装置の第2の実施の形態に適
用された隔壁部材の斜視図である。
【図7】本発明に係る防振装置の第2の実施の形態に適
用された隔壁部材の断面図である。
【図8】本発明に係る防振装置の第2の実施の形態に適
用された隔壁部材の一部破断した底面図である。
【図9】本発明に係る防振装置の第3の実施の形態に適
用された隔壁部材の断面図である。
【図10】本発明に係る防振装置の第3の実施の形態に
適用された隔壁部材及びメンブランの分解斜視図であ
る。
【図11】本発明に係る防振装置の第4の実施の形態を
示す断面図である。
【図12】本発明に係る防振装置の第4の実施の形態の
要部を示す分解斜視図である。
【図13】従来技術に係る防振装置の概念を示す概念図
である。
【図14】従来技術に係る防振装置の動ばね定数と振動
の周波数との関係が表されたグラフを示す図である。
【符号の説明】
10 防振装置 12 底板金具(第1の取付部材) 16 支持円筒(第1の取付部材) 18 弾性体 22 上部金具(第2の取付部材) 26 受圧液室 28 副液室 46 弾性膜体 52 弾性膜体 64 弾性膜体 72 弾性膜体

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動発生部及び振動受部の一方に連結さ
    れる第1の取付部材と、 振動発生部及び振動受部の他方に連結される第2の取付
    部材と、 これら取付部材の間に介在されてこれらの間を弾性変形
    可能に連結する弾性体と、 弾性体を隔壁の一部として形成されて液体が封入される
    受圧液室と、 受圧液室との間が制限通路を介して連通される副液室
    と、 制限通路内の液体の流れ方向に沿って変形し得るように
    制限通路の内壁に基端側が固定されて制限通路内に突出
    して配置され且つ、先端側と制限通路の内壁との間に液
    体が流れ得る隙間が存在する弾性膜体と、 を有することを特徴とする防振装置。
  2. 【請求項2】 弾性膜体の先端側と制限通路の内壁との
    間の隙間に液体が流れて第1の周波数域の振動を低減
    し、 弾性膜体の変形を伴う制限通路内の流体の流動で第1の
    周波数域より高周波数の第2の周波数域の振動を低減し
    た、 ことを特徴とする請求項1記載の防振装置。
JP28564396A 1996-10-28 1996-10-28 防振装置 Pending JPH10132014A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28564396A JPH10132014A (ja) 1996-10-28 1996-10-28 防振装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28564396A JPH10132014A (ja) 1996-10-28 1996-10-28 防振装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10132014A true JPH10132014A (ja) 1998-05-22

Family

ID=17694195

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28564396A Pending JPH10132014A (ja) 1996-10-28 1996-10-28 防振装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10132014A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100482037B1 (ko) * 1996-12-27 2005-09-30 현대자동차주식회사 액체봉입식엔진마운트용오리피스
US8181946B2 (en) 2007-11-28 2012-05-22 Toyo Tire & Rubber Co., Ltd. Liquid enclosing type vibration isolating apparatus
CN113494557A (zh) * 2021-07-27 2021-10-12 重庆长安汽车股份有限公司 一种解耦膜、悬置总成及车辆

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100482037B1 (ko) * 1996-12-27 2005-09-30 현대자동차주식회사 액체봉입식엔진마운트용오리피스
US8181946B2 (en) 2007-11-28 2012-05-22 Toyo Tire & Rubber Co., Ltd. Liquid enclosing type vibration isolating apparatus
CN113494557A (zh) * 2021-07-27 2021-10-12 重庆长安汽车股份有限公司 一种解耦膜、悬置总成及车辆
CN113494557B (zh) * 2021-07-27 2022-07-05 重庆长安汽车股份有限公司 一种解耦膜、悬置总成及车辆

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5014329B2 (ja) 防振装置
JP3461913B2 (ja) 防振装置
JP4945162B2 (ja) 防振装置
US7494115B2 (en) Fluid-filled vibration damping device
JP3849534B2 (ja) 流体封入式防振装置
WO1986001567A1 (en) Vibration-proof structure
JP2003049890A (ja) 液封入式防振装置
JP3767323B2 (ja) 流体封入式防振装置
JP2972289B2 (ja) 防振装置
JP2003083389A (ja) 液封入式防振装置
JPH10132017A (ja) 防振装置
JPH10132014A (ja) 防振装置
JPH11153178A (ja) 防振装置
JP4075066B2 (ja) 流体封入式エンジンマウント
JPH1078074A (ja) 防振装置及び防振装置の製造方法
JPH08135726A (ja) 防振装置
JP3407616B2 (ja) 流体封入式防振装置
JPH06229440A (ja) 液体封入型防振装置の流動規制具取付構造
JPH11141595A (ja) 防振装置
JPS61197836A (ja) 防振装置
JPH06193674A (ja) 防振装置
JPH09257090A (ja) 防振装置
JPH10318311A (ja) 防振装置
JP2002206587A (ja) 液封入式防振装置
JP3545474B2 (ja) 防振装置