JP2010175841A - 電子写真用トナー及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 5,000〜50,000の分子量を有するポリ乳酸を含有する結着樹脂を含む原料混合物を混練した後、結着樹脂のガラス転移点以上、融点以下の温度で熱処理し、微粉砕してなることを特徴とする電子写真用トナー。
【選択図】 図5
Description
装置:フローテスター(島津製作所(株)製、CFT−500D)
試料:1g
昇温速度:6℃/分
荷重:20kg
ノズル:直径1mm、長さ1mm
1/2法:試料の半分が流出した温度を軟化点とした。
装置:マルチサイザーII(コールター(株)製)
試料:ビーカーに試料少量と精製水、界面活性剤を入れ、超音波洗浄器にて分散した。
装置:示差走査熱量計(島津製作所社製:DSC−60)
試料:8mg
昇温条件:10℃/分で160℃まで昇温し、降温速度10℃/分で35℃まで冷却した後、再度10℃/分で160℃まで昇温する。
ガラス転移点と同様の測定を行い、2回目の昇温時の離型剤による吸熱曲線のピーク温度を融点とした。
装置:GPC(島津製作所(株)製)、検出器RI
分子量Mnは、分子量既知のポリスチレン試料によって作成した検量線を標準としてGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)にて測定される数平均分子量である。
下記の配合量の各成分をヘンシェルミキサー(標準羽装着、三井鉱山(株)製)に投入し、混合した。
着色剤:カーボンブラック(CABOT(株)製MOGUL L) 4質量部
離型剤:カルナウバワックス1号粉末(日本ワックス(株)製) 5質量部
帯電制御剤:E−84(オリエント化学(株)製) 1質量部
混合粉体を2軸押出機(スクリュウ径43mm、L/D=34)で溶融混練した後、延伸、冷却し、混練物を得た。得られた混練物を70℃の温風乾燥機で2時間処理を行った後、ロートプレックス(ホソカワミクロン社製、2mmスクリーン)で粗砕し、衝突式粉砕機(IDS−2、日本ニューマチック(株)製)、及び風力分級機(DSX−2、日本ニューマチック工業(株)製)にて、トナー平均粒径が9.0μmになるように粉砕及び分級を行い、微粒子を得た。
結着樹脂として、下記表2に示す種々のポリ乳酸を用い、所定の熱処理条件を採用し、又は熱処理しないことを除いて、実施例1と同様にしてトナーを得た。
実施例1と同様の配合組成の混合粉体を2軸押出機(スクリュウ径43mm、L/D=34)で溶融混練した後、延伸、冷却し、同様の混練物を得た。得られた混練物を、実施例1とは異なり、急冷することなく図5に示す連続式バンド型通気乾燥機で徐冷しながら熱処理を行った。このとき、熱処理装置の温度設定は70℃、混練物の滞留時間は30分になるように調整した。
非磁性一成分現像装置「カシオページプレストN−5」(カシオ計算機(株)製:カラープリンタ毎分29枚(A4横)機、プロセススピード129mm/sec)にトナーを実装し、通常環境(25℃、50%RH)において、普通紙(XEROX−P紙A4サイズ)を用いて5%印字画像を10,000枚連続印字した後、白紙印字を行い、印字している途中でフロント扉を開けることにより、印字を強制終了させ、その時のOPCドラム上のカブリトナーをメンディングテープに写しとり、白紙に貼り付けて、カブリトナーを採取していないテープと比較した。測定は日本電色(株)製の分光式色差計「SE−2000」を用いて得られるXYZ値よりかぶり前後の差の最大値をカブリ値として求め、下記の基準で評価した。
○:カブリ値が2以上5未満で良好
△:カブリ値が5以上10未満である。実用上問題ないレベル
×:カブリ値が10以上で悪い
試験2−濃度安定性
試験1で用いたのと同様の装置を用い、通常環境(25℃、50%RH)において、5%印字画像を14,000枚連続印字した。途中、2,000枚おきにA4ベタ画像を印字し、四隅と中央の5点について画像濃度を測定し、平均濃度を求めた(その際、白スジ等による画像欠陥部分は測定しない)。各サンプリングポイントで求めた平均濃度のうち、最大値、最小値から次式により濃度安定性を求め、下記の基準で評価した。
◎:濃度安定性が95%以上で良好
○:濃度安定性が85%以上95%未満で良好
△:濃度安定性が75%以上85%未満で実用上問題ないレベル
×:濃度安定性が75%未満で悪い
試験3−保存性
トナー10gをガラスビーカーに収容し、50℃、90%RHの恒温恒湿槽内に24時間放置した後、トナーの凝集状態を目視で確認し、下記の評価基準で評価した。
◎:トナーの凝集がまったく認められない。
試験1で用いたのと同様の装置の定着部分の温度を可変できるように改造し、定着試験器とする。この装置で未定着画像を得た後、上ロールの定着温度を100〜200℃の範囲で10℃毎に可変し、未定着画像を定着器に通した。その際、下ロールは上ロールの設定温度に対し10℃低い温度に設定した。画像サンプルのコールドオフセット、ホットオフセット、剥離爪跡を目視で評価し、非オフセット領域を求め、評価した。プロセス速度は129.3mm/sec、用紙はXEROX P紙A4サイズ(質量64g/m2)で行った。また、定着器のオイル供給ロールは外して行った。
粉砕・分級工程にて混練粗砕物を粉砕分級する際、トナーの母体となる粒子の収率(質量%)より判断する。実状として、収率が70%以上であれば問題ない。また、この時トナーの体積平均粒径は9μm、微粉として3μm以下の粒子の個数割合が5%以下、粗粉として16μm以上の粒子の体積割合が3%以下となるように粉砕条件を調整する。
Claims (7)
- 5,000〜50,000の分子量を有するポリ乳酸を含有する結着樹脂を含む原料混合物を混練した後、結着樹脂のガラス転移点以上、融点以下の温度で熱処理し、微粉砕してなることを特徴とする電子写真用トナー。
- 前記熱処理温度は、前記原料混合物に含まれる離型剤の融点以下であることを特徴とする請求項1に記載の電子写真用トナー。
- 5,000〜50,000の分子量を有するポリ乳酸を含有する結着樹脂を含む原料混合物を混練する工程、前記混練物を前記結着樹脂のガラス転移点以上、融点以下の温度で熱処理する工程、及び前記熱処理された混練物を微粉砕する工程を具備することを特徴とする電子写真用トナーの製造方法。
- 前記熱処理温度は、前記原料混合物に含まれる離型剤の融点以下であることを特徴とする請求項3に記載の電子写真用トナーの製造方法。
- 前記熱処理する工程を、前記混練物を冷却した後に行うことを特徴とする請求項3又は4に記載の電子写真用トナーの製造方法。
- 前記熱処理する工程を、前記混練物を冷却することなく、所定の温度雰囲気に曝して徐冷することにより行うことを特徴とする請求項3又は4に記載の電子写真用トナーの製造方法。
- 前記熱処理する工程を、前記混練物を冷却し、粗粉砕した後に行うことを特徴とする請求項5に記載の電子写真用トナーの製造方法。
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