JP6020516B2 - バイオプラスチックを用いた電子写真用トナー及びその製造方法 - Google Patents

バイオプラスチックを用いた電子写真用トナー及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、バイオプラスチックを用いた電子写真用トナー及びその製造方法に関する。
電子写真方式による画像形成は、静電荷像をトナーにより現像して可視化し、現像により得られたトナー像を用紙に転写した後、熱と圧力により定着させることにより行われる。上記トナーは、結着樹脂に着色剤や帯電制御剤などを配合した混合物を溶融混練し、粉砕及び分級して所定の粒度分布に調整することにより製造される。このようなトナーの結着樹脂として、従来、スチレンアクリル樹脂や、ポリエステル樹脂などの石油由来の樹脂が使用されている。
近年、環境への配慮から、廃棄時に環境への負荷の少ない生分解性樹脂、更には、再生可能資源からつくられるバイオマスプラスチックを、トナー用樹脂として用いる方法が提案されている。なお、有限な資源を有効に活用でき、環境負荷の低減に貢献するバイオマスプラスチックや生分解性プラスチックのことをバイオプラスチックと呼ぶ。
バイオプラスチックのうち、現在最も有望な樹脂の一つがポリ乳酸である。ポリ乳酸は、融点が170℃程度、ガラス転移点が60℃程度であり、重量平均分子量(Mw)が15万程度の結晶性ポリエステルである。このようなポリ乳酸に耐熱性、高耐久性を付加し、携帯電話の筐体などに使用することも始められている。
しかしながら、上記のポリ乳酸をそのままトナー用樹脂として使用する場合、硬くて粉砕性が悪い、軟化温度が高く低温定着に向かないという問題があった。
特許文献1には、特定のポリ乳酸系生分解性樹脂とテルペンフェノール共重合体の含有比率を80:20〜20:80とすることで、低温定着性に優れ、耐久性を向上させたトナーを得られることが記載されている。
また、特許文献2には、上記同様に、特定のポリ乳酸系生分解性樹脂に、テルペンフェノール共重合体と共に、その軟化点以下の融点を有している所定量(7%〜20%)のワックスを配合することで、耐久性を損なうことなく、良好な低温定着性を達成することが記載されている。
さらに、特許文献3には、特定のポリ乳酸系生分解性樹脂とテルペンフェノール共重合体とを含有し、外添剤として1〜3%の無機微粒子を添加することで、経時変化の少ない低温定着性トナーを提供できる旨記載されている。
しかしながら、本願発明者らの研究によると、上記特許文献1〜3の各実施例に記載されているポリ乳酸を使用した場合、高い粉砕性を達成し辛くトナー化が困難であることが判明している。
一方、ポリ乳酸を加水分解することで、分子量を低減させ、粉砕性を向上させることが提案されている(例えば特許文献4)。ところが、ポリ乳酸の加水分解は、処理時間が長く、作業性及びコスト面で負担が大きいという問題点が存在した。
特開2001−166537号公報 特開2003−248339号公報 特開2004−093829号公報 特開2012−032628号公報
本発明は、上記事情に鑑みてなされ、結着樹脂として非晶質バイオプラスチックを含み、良好な粉砕性を有するとともに、定着性及び耐久性に優れた電子写真トナー及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の第1側面によると、重量平均分子量(Mw)が55,000〜120,000の非晶質ポリ乳酸前記非晶質ポリ乳酸を含む内添剤に15〜25質量%の量で含有され軟化点が125〜150℃のテルペンフェノール樹脂、及び前記内添剤に8〜12質量%の量で含有され重量平均分子量(Mw)が85,500〜118,000のスチレンアクリル樹脂を含んだ電子写真用トナーが提供される。
本発明の第2側面によると、重量平均分子量(Mw)が55,000〜120,000の非晶質ポリ乳酸前記非晶質ポリ乳酸を含む内添剤に15〜25質量%の量で含有され軟化点が125〜150℃のテルペンフェノール樹脂、及び前記内添剤に8〜12質量%の量で含有され重量平均分子量(Mw)が85,500〜118,000のスチレンアクリル樹脂を含んだ混合物を溶融混練して混練物を得る工程と、硬化後の前記混練物を粉砕する工程とを含んだ電子写真用トナーの製造方法が提供される。
本発明によれば、結着樹脂として非晶質バイオプラスチックを含み、粉砕性、定着性及び耐久性に優れた電子写真用トナー及びその製造方法が提供される。
結晶性ポリ乳酸のDSC(示差走査熱量測定)曲線を示す図。 非晶質ポリ乳酸のDSC(示差走査熱量測定)曲線を示す図。
以下、本発明の実施形態について説明する。
一般に、結着樹脂として結晶性バイオプラスチックを使用した電子写真トナーの製造においては、バイオプラスチックの分子量を相当に小さくしないと、高い粉砕性を達成することが難しい。
本発明者らは、非晶質バイオプラスチックとテルペンフェノール樹脂との組み合わせに、さらに特定分子量のスチレンアクリル樹脂を組み合わせると、バイオプラスチックの分子量がそれほど小さくなくても高い粉砕性を達成できることを知見し、本発明を成すに至った。
すなわち、本発明の一実施形態に係る電子写真用トナーは、重量平均分子量(Mw)が55,000〜120,000の非晶質バイオプラスチック、テルペンフェノール樹脂、及び重量平均分子量(Mw)が85,500〜118,000のスチレンアクリル樹脂とを含むことを特徴とする。
本実施形態において、非晶質バイオプラスチックは結着樹脂の主成分として使用される。非晶質バイオプラスチックとしては、例えば、非晶質ポリ乳酸を用いることができる。
なお、非晶質バイオプラスチックとは、DSC(示差走査熱量測定)の結果、得られたDSC曲線に発熱ピークがみられないものをいう。他方、結晶性バイオプラスチックとは、DSC曲線に発熱ピークがみられるものをいう。
図1は、結晶性ポリ乳酸のDSC曲線を示し、図2は、非晶質ポリ乳酸のDSC曲線を示す。図1及び図2に示される通り、結晶性ポリ乳酸のDSC曲線では発熱ピークがみられるのに対し、非晶質ポリ乳酸のDSC曲線では発熱ピークがみられない。
本実施形態に係るトナーは、典型的には、結晶性バイオプラスチックを含まない。この理由としては、例えば、同じ分子量を有した結晶性バイオプラスチックと非晶質バイオプラスチックとを比較すると、結晶性バイオプラスチックの方が硬く、粉砕性に乏しいことが挙げられる。
本実施形態で用いる非晶質バイオプラスチックは、好ましくは重量平均分子量(Mw)が55,000〜120,000の範囲内にある。重量平均分子量(Mw)が過度に低い場合、トナーとして保存性、耐久性が保てない。また、重量平均分子量(Mw)が過度に高い場合、粉砕性が劣りトナー製造が困難になるからである。
非晶質バイオプラスチックは、トナー質量に対して、例えば20〜80質量%の割合で含まれている。なお、本明細書において、「トナー質量」は、結着樹脂、粉砕助剤および着色剤を含むトナー原料(内添剤)の合計質量と定義され、シリカなどの外添剤は含まないものを言う。
本実施形態に係るトナーは、粉砕助剤として、テルペンフェノール樹脂とスチレンアクリル樹脂を含む。なお、スチレンアクリル樹脂は一般にトナーの結着樹脂として使用されるが、本実施形態においては粉砕助剤としての位置付けになる。
テルペンフェノール樹脂としては、例えば、テルペンモノマーとフェノールを共重合した樹脂を使用することができる。具体的には、YSポリスターN125(ヤスハラケミカル(株)製)、YSポリスターG150(ヤスハラケミカル(株)製)等を使用することができる。
これら粉砕助剤の重量平均重合度は、500〜5000の範囲内にあることが好ましい。重合度が小さすぎる場合、トナー全体の熱特性が低くなる。重合度が高すぎる場合、トナー全体が硬くなり粉砕性が保てない。
テルペンフェノール樹脂とスチレンアクリル樹脂との合計量は、例えば、トナー質量の25〜35質量%の範囲内にある。この合計量が少ないと、粉砕性を高める効果が顕著には表れない。また、この合計量が多いと、トナーとしての熱特性が著しく低下し、耐久性や定着性において、不具合が発生する。
テルペンフェノール樹脂とスチレンアクリル樹脂との合計量は、好ましくはトナー質量の25〜35質量%の範囲内にあり、より好ましくはトナー質量の28〜32質量%の範囲内にある。テルペンフェノール樹脂とスチレンアクリル樹脂との合計量がこの範囲内にある場合、より優れた定着性を達成できる。
本実施形態のトナーは、トナー原料として更に着色剤を含むことができる。着色剤は、従来公知のものを使用できる。例えば、黒の着色剤としては、カーボンブラック、青系の着色剤としては、C.I.Pigment15:3、赤系の着色剤としては、C.I.Pigment57:1、122、269、黄色系の着色剤としては、C.I.Pigment74、180、185等が挙げられる。環境への影響を考慮すると、着色剤単体で安全性が高いものが好ましい。
これら着色剤の含有量は、トナー質量に対して、1〜10質量%であることが好ましい。また、着色剤は、結着樹脂等との溶融混練に先立ち、樹脂の一部の中に高濃度に分散させてマスターバッチ化しておき、これを残りの樹脂等と混合しても良い。
本実施形態のトナーには、必要に応じて、従来公知の離型剤を添加することができる。そのような離型剤としては、例えば、ポリプロピレンワックス、ポリエチレンワックス、フィッシャートロプシュワックス等のオレフィン系ワックスや、カルナウバワックス、ライスワックス、カイガラムシワックス等の天然ワックス、合成エステルワックス等が挙げられる。
低温定着性や高速印字性能を向上させるには、60〜100℃程度と比較的低い融点を有する離型剤が好ましく、具体的には、カルナウバワックスや、合成エステルワックスが好ましい。環境への影響を考慮すると、天然物系のカルナウバワックスがより好ましい。離型剤の配合量は、トナー質量に対して、1〜15質量%であることが好ましい。
本実施形態のトナーには、その原料として、必要に応じて、従来公知の帯電制御剤を添加することができる。例えば、正帯電制御剤として、4級アンモニウム塩、アミノ基を含有する樹脂等が、負帯電制御剤として、サルチル酸の金属錯塩、ベンジル酸の金属錯塩、カリックスアレン型のフェノール系縮合物、カルボキシル基を含有する樹脂などが挙げられる。帯電制御剤の添加量は、トナー質量に対して、0.1〜5質量%であることが好ましい。
本実施形態のトナーには、顔料分散性、低温定着性の観点から、必要に応じて、トナー用樹脂として開発された従来公知のポリエステル樹脂を添加することもできる。これらの樹脂の配合量は、環境への影響を考慮すると、トナー質量に対して、0〜50質量%であることが好ましい。
本実施形態のトナーには、必要に応じて従来公知の加水分解抑制剤を添加することができる。加水分解抑制剤として、例えば、カルボジイミド系化合物、イソシアネート系化合物及びオキサゾリン系化合物などが挙げられる。このような加水分解抑制剤は、残存モノマーや分解により生じた水酸堪やカルボキシル機末端を封止し、加水分解の連鎖反応を抑制することができる。
加水分解抑制剤としては、ポリカルボジイミド化合物であるカルボジライトLA−1(日清紡績(株)製)などが市販されている。加水分解抑制剤の添加量は、バイオプラスチックに対し、0.01〜15質量%であることが好ましく、1〜10質量%がより好ましい。
本実施形態のトナーには、必要に応じて従来公知の結晶核剤を添加することができる。結晶核剤として、タルクなどの無機核剤、安息香酸ナトリウムなどの有機カルボン酸金属塩、リン酸エステル金属塩、ベンジリデンソルビトール、カルボン酸アミドなどの有機核剤等が挙げられる。
以上説明した電子写真用トナーは、例えば、以下の方法により製造することができる。
まず、非晶質バイオプラスチックを含む結着樹脂に、テルペンフェノール樹脂とスチレンアクリル樹脂からなる粉砕助剤と、着色剤と、離型剤と、必要に応じてその他添加剤を含む原料とを混合する。その後、これを2軸混練機や加圧ニーダー、オープンロールなどの混練機で混練し、混練物を得る。得られた混練物を冷却した後、ジェットミル等の粉砕機で粉砕し、風力分級機等で分級することで、トナーを得ることができる。ここで、トナーの粒径は特に限定されないが、通常5〜10μmとなるように調整される。
このようにして得られたトナーには、流動性向上、帯電性調整、耐久性向上のため、外添剤を添加することができる。外添剤としては、無機微粒子が一般的であり、シリカ、チタニア、アルミナ等が挙げられ、そのうち疎水化処理されたシリカ(日本アエロジル(株)、CABOT(株)より市販)が好ましい。無機微粒子の粒径は、1次粒子径として、7〜40nmのものが良く、機能向上のため、2種類以上を混ぜ合わせても良い。
以下に本発明の実施例及び比較例を示し、本発明についてより具体的に説明する。
実施例及び比較例においては、非晶質バイオプラスチックとして非晶質ポリ乳酸を使用した。具体的には、重量平均分子量(Mw)が約30,000、約50,000、約55,000、約80,000及び約120,000の非晶質ポリ乳酸と、重量平均分子量(Mw)が約130,000及び約150,000の結晶質ポリ乳酸を使用した。なお、用いた非晶質ポリ乳酸は、図2に示した非晶質ポリ乳酸と同様に、DSC曲線では発熱ピークがみられなかった。
<トナーの作製>
(実施例1)
結着樹脂として重量平均分子量(Mw)が80,000の非晶質ポリ乳酸樹脂「バイロエコール BE−400」(東洋紡(株)製)を51質量部、粉砕助剤としてテルペンフェノール樹脂「YSポリスターN125」(ヤスハラケミカル(株)製)を20質量部及び重量平均分子量(Mw)が85,500のスチレンアクリル樹脂「FSR−051」(藤倉化成(株)製)を10質量部、着色剤としてマゼンタR269を40%の濃度で含んだマスターバッチを12質量部、離型剤として「カルナウバワックス1号粉末」(日本ワックス(株)製)を6質量部、及び、帯電制御剤として「LR−147」(日本カーリット(株)製)を1質量部使用し、これらを合計30kgとなるように計量し、容量が150Lのヘンシェルミキサーで混合した。
得られた混合物を2軸押出機(スクリュー径43mm、L/D=34)で溶融混練した後、この溶融混練物を、圧延ロールの循環水を10℃に設定して延伸、冷却して硬化させた。この硬化後の混練物を、「ロートプレックス」(ホソカワミクロン(株)製、2mmスクリーン)で粗砕した。
その後、衝突式粉砕機「UFS−2」(日本ニューマチック工業(株)製)及び風力分級機「UFC−2」(日本ニューマチック工業(株)製)で、トナーの平均粒径が7.5μmとなるように粉砕及び分級を行い、着色微粒子を得た。
得られた着色微粒子100質量部に、外添剤として、1次粒子径40nmの疎水性シリカ「RY50」(日本アエロジル(株)製)を2.5質量部、1次粒子径7nmの疎水性シリカ「TG−810G」(キャボット(株)製)を0.8質量部、及び、1次粒子径115nmの疎水性シリカ「TG−C190」(キャボット(株)製)を1.3質量部添加し、ヘンシェルミキサーで混合した後、篩を行い、電子写真用トナーを得た。
(実施例2)
粉砕助剤としてのスチレンアクリル樹脂について、重量平均分子量(Mw)が118,000のスチレンアクリル樹脂「FSR−055」(藤倉化成(株)製)を10質量部使用したことを除いて、実施例1と同様にトナーを作製した。
(実施例3)
粉砕助剤としてのスチレンアクリル樹脂について、重量平均分子量(Mw)が112,000のスチレンアクリル樹脂「FB−676」(三菱レイヨン(株)製)を10質量部使用したことを除いて、実施例1と同様にトナーを作製した。
(実施例4)
粉砕助剤としてのスチレンアクリル樹脂について、重量平均分子量(Mw)が110,000のスチレンアクリル樹脂「FB−1157」(三菱レイヨン(株)製)を10質量部使用したことを除いて、実施例1と同様にトナーを作製した。
(実施例5)
結着樹脂を53質量部使用し、スチレンアクリル樹脂「FSR−051」(藤倉化成(株)製)を8質量部使用したことを除いて、実施例1と同様にトナーを作製した。
(実施例6)
結着樹脂を49質量部使用し、スチレンアクリル樹脂「FSR−051」(藤倉化成(株)製)を12質量部使用したことを除いて、実施例1と同様にトナーを作製した。
(実施例7)
結着樹脂を53質量部使用し、スチレンアクリル樹脂「FSR−055」(藤倉化成(株)製)を8質量部使用したことを除いて、実施例2と同様にトナーを作製した。
(実施例8)
結着樹脂を49質量部使用し、スチレンアクリル樹脂「FSR−055」(藤倉化成(株)製)を12質量部使用したことを除いて、実施例2と同様にトナーを作製した。
(実施例9)
結着樹脂を53質量部使用し、スチレンアクリル樹脂「FB−676」(三菱レイヨン(株)製)を8質量部使用したことを除いて、実施例3と同様にトナーを作製した。
(実施例10)
結着樹脂を49質量部使用し、スチレンアクリル樹脂「FB−676」(三菱レイヨン(株)製)を12質量部使用したことを除いて、実施例3と同様にトナーを作製した。
(実施例11)
結着樹脂を53質量部使用し、スチレンアクリル樹脂「FB−1157」(三菱レイヨン(株)製)を8質量部使用したことを除いて、実施例4と同様にトナーを作製した。
(実施例12)
結着樹脂を49質量部使用し、スチレンアクリル樹脂「FB−676」(三菱レイヨン(株)製)を12質量部使用したことを除いて、実施例4と同様にトナーを作製した。
(実施例13)
結着樹脂として重量平均分子量(Mw)が120,000の非晶質ポリ乳酸樹脂を使用したことを除いて、実施例1と同様にトナーを作製した。
(実施例14)
結着樹脂として重量平均分子量(Mw)が55,000の非晶質ポリ乳酸樹脂を使用したことを除いて、実施例1と同様にトナーを作製した。
(実施例15)
粉砕助剤としてのテルペンフェノール樹脂について、「YSポリスターG150」(ヤスハラケミカル(株)製)を使用したことを除いて、実施例1と同様にトナーを作製した。
(実施例16)
結着樹脂を46質量部、テルペンフェノール樹脂「YSポリスターN125」(ヤスハラケミカル(株)製)を25質量部使用したことを除いて、実施例1と同様にトナーを作製した。
(実施例17)
結着樹脂を56質量部、テルペンフェノール樹脂「YSポリスターN125」(ヤスハラケミカル(株)製)を15質量部使用したことを除いて、実施例1と同様にトナーを作製した。
(実施例18)
結着樹脂として重量平均分子量(Mw)が55,000の非晶質ポリ乳酸樹脂を46質量部、粉砕助剤としてテルペンフェノール樹脂「YSポリスターG150」(ヤスハラケミカル(株)製)を25質量部使用したことを除いて、実施例1と同様にトナーを作製した。
(実施例19)
結着樹脂として重量平均分子量(Mw)が55,000の非晶質ポリ乳酸樹脂を56質量部、粉砕助剤としてテルペンフェノール樹脂「YSポリスターG150」(ヤスハラケミカル(株)製)を15質量部使用したことを除いて、実施例1と同様にトナーを作製した。
(比較例1)
結着樹脂を81質量部使用し、粉砕助剤としてのテルペンフェノール樹脂を使用しなかったことを除いて、実施例1と同様にトナーを作製した。
(比較例2)
結着樹脂として重量平均分子量(Mw)が55,000の非晶質ポリ乳酸樹脂を81質量部使用し、粉砕助剤としてテルペンフェノール樹脂を使用しなかったことを除いて、実施例1と同様にトナーを作製した。
(比較例3)
結着樹脂を81質量部使用し、粉砕助剤としてのスチレンアクリル樹脂について、重量平均分子量(Mw)が118,000のスチレンアクリル樹脂「FSR−055」(藤倉化成(株)製)を10質量部使用し、粉砕助剤としてテルペンフェノール樹脂を使用しなかったことを除いて、実施例1と同様にトナーを作製した。
(比較例4)
粉砕助剤としてテルペンフェノール樹脂「YSポリスターU115」(ヤスハラケミカル(株)製)を20質量部したことを除いて、実施例1と同様にトナーを作製した。
(比較例5)
粉砕助剤としてテルペン水添樹脂「クリアロンP135」(ヤスハラケミカル(株)製)を20質量部したことを除いて、実施例1と同様にトナーを作製した。
(比較例6)
粉砕助剤としてロジンエステル樹脂「ペンセルD135」(荒川化学工業(株)製)を20質量部したことを除いて、実施例1と同様にトナーを作製した。
(比較例7)
結着樹脂を41質量部使用し、粉砕助剤としてテルペンフェノール樹脂「YSポリスターN125」(ヤスハラケミカル(株)製)を30質量部使用したことを除いて、実施例1と同様にトナーを作製した。
(比較例8)
結着樹脂を31質量部使用し、粉砕助剤としてテルペンフェノール樹脂「YSポリスターN125」(ヤスハラケミカル(株)製)を40質量部使用したことを除いて、実施例1と同様にトナーを作製した。
(比較例9)
結着樹脂を61質量部使用し、粉砕助剤としてテルペンフェノール樹脂「YSポリスターN125」(ヤスハラケミカル(株)製)を10質量部使用したことを除いて、実施例1と同様にトナーを作製した。
(比較例10)
結着樹脂として重量平均分子量(Mw)が30,000の非晶質ポリ乳酸樹脂を61質量部使用し、粉砕助剤としてのスチレンアクリル樹脂を使用しなかったことを除いて、実施例1と同様にトナーを作製した。
(比較例11)
結着樹脂として重量平均分子量(Mw)が50,000の非晶質ポリ乳酸樹脂を61質量部使用し、粉砕助剤としてのスチレンアクリル樹脂を使用しなかったことを除いて、実施例1と同様にトナーを作製した。
(比較例12)
結着樹脂として重量平均分子量(Mw)が50,000の非晶質ポリ乳酸樹脂を51質量部使用したことを除いて、実施例1と同様にトナーを作製した。
(比較例13)
結着樹脂として重量平均分子量(Mw)が55,000の非晶質ポリ乳酸樹脂を61質量部使用し、粉砕助剤としてのスチレンアクリル樹脂を使用しなかったことを除いて、実施例1と同様にトナーを作製した。
(比較例14)
結着樹脂を61質量部使用し、粉砕助剤としてのスチレンアクリル樹脂を使用しなかったことを除いて、実施例1と同様にトナーを作製した。
(比較例15)
結着樹脂として重量平均分子量(Mw)が120,000の非晶質ポリ乳酸樹脂を61質量部使用し、粉砕助剤としてのスチレンアクリル樹脂を使用しなかったことを除いて、実施例1と同様にトナーを作製した。
(比較例16)
結着樹脂として重量平均分子量(Mw)が130,000の結晶性ポリ乳酸樹脂を61質量部使用し、粉砕助剤としてのスチレンアクリル樹脂を使用しなかったことを除いて、実施例1と同様にトナーを作製した。
(比較例17)
結着樹脂として重量平均分子量(Mw)が130,000の結晶性ポリ乳酸樹脂を51質量部使用したことを除いて、実施例1と同様にトナーを作製した。
(比較例18)
結着樹脂として重量平均分子量(Mw)が150,000の結晶性ポリ乳酸樹脂を61質量部使用し、粉砕助剤としてのスチレンアクリル樹脂を使用しなかったことを除いて、実施例1と同様にトナーを作製した。
(比較例19)
結着樹脂として重量平均分子量(Mw)が55,000の非晶質ポリ乳酸樹脂を61質量部使用し、粉砕助剤としてテルペンフェノール樹脂「YSポリスターG150」(ヤスハラケミカル(株)製)を20質量部使用し、粉砕助剤としてのスチレンアクリル樹脂を使用しなかったことを除いて、比較例3と同様にトナーを作製した。
(比較例20)
結着樹脂を61質量部使用し、粉砕助剤としてテルペンフェノール樹脂「YSポリスターG150」(ヤスハラケミカル(株)製)を20質量部使用し、粉砕助剤としてのスチレンアクリル樹脂を使用しなかったことを除いて、比較例3と同様にトナーを作製した。
(比較例21)
結着樹脂として重量平均分子量(Mw)が120,000の結晶性ポリ乳酸樹脂を61質量部使用し、粉砕助剤としてテルペンフェノール樹脂「YSポリスターG150」(ヤスハラケミカル(株)製)を20質量部使用し、粉砕助剤としてのスチレンアクリル樹脂を使用しなかったことを除いて、比較例3と同様にトナーを作製した。
(比較例22)
結着樹脂を41質量部使用し、スチレンアクリル樹脂「FSR−051」(藤倉化成(株)製)を20質量部使用したことを除いて、実施例1と同様にトナーを作製した。
(比較例23)
結着樹脂を31質量部使用し、スチレンアクリル樹脂「FSR−051」(藤倉化成(株)製)を30質量部使用したことを除いて、実施例1と同様にトナーを作製した。
(比較例24)
結着樹脂を56質量部使用し、スチレンアクリル樹脂「FSR−051」(藤倉化成(株)製)を5質量部使用したことを除いて、実施例1と同様にトナーを作製した。
(比較例25)
結着樹脂を41質量部使用し、粉砕助剤としてテルペンフェノール樹脂について、「YSポリスターG150」(ヤスハラケミカル(株)製)を20質量部使用し、粉砕助剤としてのスチレンアクリル樹脂について、重量平均分子量(Mw)が118,000のスチレンアクリル樹脂「FSR−055」(藤倉化成(株)製)を20質量部使用したことを除いて、実施例1と同様にトナーを作製した。
(比較例26)
結着樹脂を31質量部使用し、粉砕助剤としてテルペンフェノール樹脂について、「YSポリスターG150」(ヤスハラケミカル(株)製)を20質量部使用し、粉砕助剤としてのスチレンアクリル樹脂について、重量平均分子量(Mw)が118,000のスチレンアクリル樹脂「FSR−055」(藤倉化成(株)製)を30質量部使用したことを除いて、実施例1と同様にトナーを作製した。
(比較例27)
粉砕助剤としてのスチレンアクリル樹脂について、重量平均分子量(Mw)が34,500のスチレンアクリル樹脂「FSR−020」(藤倉化成(株)製)を10質量部使用したことを除いて、実施例1と同様にトナーを作製した。
(比較例28)
粉砕助剤としてのスチレンアクリル樹脂について、重量平均分子量(Mw)が13,200のスチレンアクリル樹脂「FSR−044」(藤倉化成(株)製)を10質量部使用したことを除いて、実施例1と同様にトナーを作製した。
(比較例29)
粉砕助剤としてのスチレンアクリル樹脂について、重量平均分子量(Mw)が400,000のスチレンアクリル樹脂「FSR−053」(藤倉化成(株)製)を10質量部使用したことを除いて、実施例1と同様にトナーを作製した。
(比較例30)
粉砕助剤としてのスチレンアクリル樹脂について、重量平均分子量(Mw)が180,000のスチレンアクリル樹脂「TIZ−470」(藤倉化成(株)製)を10質量部使用したことを除いて、実施例1と同様にトナーを作製した。
(比較例31)
粉砕助剤としてのスチレンアクリル樹脂について、重量平均分子量(Mw)が67,000のスチレンアクリル樹脂「FB−1760」(三菱レイヨン(株)製)を10質量部使用したことを除いて、実施例1と同様にトナーを作製した。
(比較例32)
粉砕助剤としてのスチレンアクリル樹脂について、重量平均分子量(Mw)が260,000のスチレンアクリル樹脂「FB−1765」(三菱レイヨン(株)製)を10質量部使用したことを除いて、実施例1と同様にトナーを作製した。
(比較例33)
結着樹脂を53質量部使用し、粉砕助剤としてのスチレンアクリル樹脂について、重量平均分子量(Mw)が34,500のスチレンアクリル樹脂「FSR−020」(藤倉化成(株)製)を8質量部使用したことを除いて、実施例1と同様にトナーを作製した。
(比較例34)
結着樹脂を49質量部使用し、粉砕助剤としてのスチレンアクリル樹脂について、重量平均分子量(Mw)が34,500のスチレンアクリル樹脂「FSR−020」(藤倉化成(株)製)を12質量部使用したことを除いて、実施例1と同様にトナーを作製した。
(比較例35)
結着樹脂として重量平均分子量(Mw)が120,000の非晶質ポリ乳酸樹脂を51質量部使用し、粉砕助剤としてのスチレンアクリル樹脂について、重量平均分子量(Mw)が400,000のスチレンアクリル樹脂「FSR−053」(藤倉化成(株)製)を10質量部使用したことを除いて、実施例1と同様にトナーを作製した。
(比較例36)
結着樹脂として重量平均分子量(Mw)が55,000の非晶質ポリ乳酸樹脂を51質量部使用し、重量平均分子量(Mw)が400,000のスチレンアクリル樹脂「FSR−053」(藤倉化成(株)製)を10質量部使用したことを除いて、実施例1と同様にトナーを作製した。
作製したトナーのそれぞれについて、以下の方法により測定及び評価を行った。
1.粉砕性
上記衝突式粉砕機「UFS−2」(日本ニューマチック工業(株)製)及び風力分級機「UFC−2」(日本ニューマチック工業(株)製)で粉砕及び分級を行った際のフィード量により、下記の基準で評価を行った。
◎:8kg/hr以上
〇:5kg/hr超、8kg/hr未満
△:3kg/hr超、5kg/hr未満
×:3kg/hr以下。
2.定着性
プリンタ「GE6000」(カシオ計算機(株)製)に得られたトナーをセットし、定着温度を120℃〜190℃まで5℃ずつ変更し、各温度において100%ベタ画像を10枚連続で印字した。各温度での印字の際に定着オフセットが生じるかを確認し、オフセットが生じなかった温度範囲の広さを以下の基準で評価した。
〇:50℃以上
△:30℃超、50℃未満
×:30℃以下。
3.耐久性
プリンタ「GE6000」(カシオ計算機(株)製)に得られたトナーをセットし、1.7%印字画像で、5枚間欠印字を40,000枚まで行った。途中、5,000枚ごとにサンプル画像を印字し、この画像に発生したスジの量により、下記の基準で評価を行った。
〇:スジが観察されなかった(問題ない)
△:数本のスジが観察された
×:多くのスジが観察された。
4.総合結果
総合結果は、1〜3による評価を総合して評価した。
以上の結果を、表1及び表2に纏めた。
表1に示すように、実施例1〜19は、粉砕性、定着性及び耐久性の全てについて、良好な性能を達成した。特に、実施例1〜4、6、8、10、12、13は、実施例5、7、9、11、14〜19と比較して、より優れた粉砕性を達成できた。
また、実施例1〜19と表2に示す比較例10〜12、16〜18との対比から明らかなように、ポリ乳酸樹脂の分子量(Mw)範囲は55,000〜120,000が好ましい。
なお、ポリ乳酸樹脂の分子量(Mw)30,000では液体であり、トナー化は不可能であり、ポリ乳酸樹脂の分子量(Mw)50,000では粉砕性は確保されたが、分子量が低いため定着性、耐久性が劣る。
一方、ポリ乳酸樹脂の分子量(Mw)が130,000以上では粉砕性が困難となり、分子量(Mw)150,000はあまりに固くトナー化することができなかった。
そして、実施例1〜19と比較例1〜6、13〜16、18〜21との対比から明らかなように、十分な粉砕性を達成するには、テルペンフェノール樹脂とスチレンアクリル樹脂との所定の組み合わせから成る粉砕助剤の使用が必須であることが判る。
なお、比較例4はテルペンフェノール樹脂であるYSポリスターU115を使用したが、軟化点が低いため、定着性、耐久性に問題があった。従って、テルペンフェノール樹脂と雖も、所定の軟化点のものが望ましい。テルペンフェノール樹脂の軟化点範囲としては、125℃〜150℃が好ましい。
因みに、比較例5、6はテルペン系樹脂であるテルペン水添樹脂、ロジン樹脂を使用したが、耐久性が悪化した。
また、比較例7、8、9は実施例1〜19と同じYSポリスターN125を30、40、10%とそれぞれ添加した例だが、いずれも定着性が悪化した。これはテルペンフェノール樹脂の分子量が低く、多く添加するとトナーとしての定着特性が悪化し、また添加量が少ないと粉砕性を満たさなくなると考えられた。
従って、テルペンフェノール樹脂の量は、実施例1〜19から15〜25%、好ましくは20%が良い。
一方、比較例22〜26はスチレンアクリル樹脂を、5〜30%と添加した例だが、添加量が多いと定着性がやや不利になった。また本来の目的であるトナーのバイオマス由来度を下げてしまう。逆に添加量が少ないと粉砕性を保つことができなくなる結果となった。
従って、スチレンアクリル樹脂の量は、実施例1〜19から8〜12%、好ましくは10%が良い。
比較例27、33、34ではスチレンアクリル樹脂の分子量(Mw)34500とし、実施例1と同様にトナー化を行ったが、粉砕性は問題なく良好であったものの、定着性、耐久性において問題が発生した。これはスチレンアクリス樹脂の分子量が低いため、粉砕性は確保できたが定着性、耐久性でトナー強度が保てず結果として問題が発生したと考えられた。
同様に比較例28、31ではスチレンアクリル樹脂の分子量を13200、67000としたもので、粉砕性は問題なかったが、耐久性において、トナー強度が保てず問題が発生した。
一方、比較例29、30、32ではスチレンアクリル樹脂の分子量(Mw)を400000、180000、260000とし、実施例1と同様にトナー化を行ったが粉砕性が保てずトナー化することが困難であった。これはスチレンアクリル樹脂の分子量が高くトナー全体の粉砕性を悪化させたものと考えられる。
比較例35、36では、スチレンアクリル樹脂の分子量(Mw)400000を10%添加し、PLA樹脂の分子量(Mw)をそれぞれ120000、55000としたが、粉砕性を保つことはできなかった。
以上の実施例1〜19と比較例1〜36の結果から明らかなように、重量平均分子量(Mw)が55,000〜120,000の非晶質ポリ乳酸と、テルペンフェノール樹脂、及び重量平均分子量(Mw)が85,500〜118,000のスチレンアクリル樹脂との組み合わせが最も好ましい結果となった。
以下に、出願当初の特許請求の範囲に記載の発明を付記する。
[1]
重量平均分子量(Mw)が55,000〜120,000の非晶質バイオプラスチック、テルペンフェノール樹脂、及び重量平均分子量(Mw)が85,500〜118,000のスチレンアクリル樹脂とを含んだ電子写真用トナー。
[2]
前記非晶質バイオプラスチックは非晶質ポリ乳酸である[1]に記載の電子写真用トナー。
[3]
重量平均分子量(Mw)が55,000〜120,000の非晶質バイオプラスチック、テルペンフェノール樹脂、及び重量平均分子量(Mw)が85,500〜118,000のスチレンアクリル樹脂とを含んだ混合物を溶融混練して混練物を得る工程と、
硬化後の前記混練物を粉砕する工程と
を含んだ電子写真用トナーの製造方法。
[4]
前記非晶質バイオプラスチックは非晶質ポリ乳酸である[3]に記載の電子写真用トナーの製造方法。

Claims (2)

  1. 重量平均分子量(Mw)が55,000〜120,000の非晶質ポリ乳酸前記非晶質ポリ乳酸を含む内添剤に15〜25質量%の量で含有され軟化点が125〜150℃のテルペンフェノール樹脂、及び前記内添剤に8〜12質量%の量で含有され重量平均分子量(Mw)が85,500〜118,000のスチレンアクリル樹脂を含んだ電子写真用トナー。
  2. 重量平均分子量(Mw)が55,000〜120,000の非晶質ポリ乳酸前記非晶質ポリ乳酸を含む内添剤に15〜25質量%の量で含有され軟化点が125〜150℃のテルペンフェノール樹脂、及び前記内添剤に8〜12質量%の量で含有され重量平均分子量(Mw)が85,500〜118,000のスチレンアクリル樹脂を含んだ混合物を溶融混練して混練物を得る工程と、
    硬化後の前記混練物を粉砕する工程と
    を含んだ電子写真用トナーの製造方法。
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