JP2010164426A - Rdコンバータ及び角度検出装置 - Google Patents

Rdコンバータ及び角度検出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】レゾルバの回転数により変動する角度誤差を良好に補正できるようにする。
【解決手段】レゾルバ信号S1とSIN ROM26の出力とを乗算する乗算器21と、レゾルバ信号S2とCOS ROM27の出力とを乗算する乗算器22と、乗算器22の出力から乗算器21の出力を減算する減算器23と、減算器23の出力を励磁信号を参照して同期検波する同期検波回路24と、同期検波回路24の出力が零になるように出力角度θ’を制御してその出力角度θ’を出力する制御器25と、出力角度θ’が入力され、その出力角度θ’に対する補正角度θを出力する補正データ部50と、出力角度θ’と補正角度θとを加算して、その加算値をSIN ROM26及びCOS ROM27に出力する加算器41と、加算値の正弦値を生成して出力するSIN ROM26と、加算値の余弦値を生成して出力するCOS ROM27とよりなる。
【選択図】図8

Description

この発明はモータの回転角度を検出するレゾルバから出力されるレゾルバ信号をディジタル出力角度に変換するRDコンバータ及びそのRDコンバータを具備する角度検出装置に関する。
レゾルバは通常、角度誤差を有しているため、高精度な角度検出を行うためには角度誤差を補正する必要がある。
このようなレゾルバの角度誤差を補正する方法が特許文献1に記載されている。特許文献1では事前に一定回転数でレゾルバを回転させたときのRDコンバータ(R/D変換器)の出力角度と、レゾルバの回転を時間計測して割り出した角度データ基準とを比較して、レゾルバの角度誤差特性を算出し、補正用メモリに記録するものとなっており、角度誤差特性はRDコンバータの出力角度に対する補正後の角度という形で補正用メモリに記録されている。
運用時はRDコンバータの出力角度が補正用メモリに入力され、その入力された出力角度に対応する補正後角度を補正用メモリから出力することで、角度誤差が補正された角度が得られるものとなっている。
特開平10−170531号公報
上述したように、特許文献1に記載されているレゾルバの角度誤差の補正はRDコンバータの出力角度に対して補正を行うものとなっている。しかるに、RDコンバータを介したレゾルバの角度誤差特性はレゾルバの回転数によって変動し、このような回転数によって変動する角度誤差には特許文献1に記載されている補正方法では対応することができず、つまり角度誤差を補正することができないといった問題がある。
また、補正用メモリには補正後の角度を記録する必要があるため、大きな容量を必要とする。例えば、RDコンバータの出力角度の分解能を12bitとした場合、各角度に対する補正後角度を記録する必要があるため、212×12bit=49152bitのメモリ容量が必要となる。
この発明の目的はこのような問題に鑑み、レゾルバの回転数により、レゾルバの角度誤差特性が変動しても良好に角度誤差を補正することができ、また補正のために用いるメモリ容量を従来に比し、削減することができるようにしたRDコンバータを提供することにあり、さらにそのようなRDコンバータを具備した角度検出装置を提供することにある。
請求項1の発明によれば、1相励磁・2相出力のレゾルバから出力されるレゾルバ信号S1,S2の検出角度θをディジタル出力角度θ’に変換するRDコンバータは、レゾルバ信号S1とSIN ROMの出力とを乗算する第1の乗算器と、レゾルバ信号S2とCOS ROMの出力とを乗算する第2の乗算器と、第2の乗算器の出力から第1の乗算器の出力を減算する減算器と、減算器の出力を励磁信号を参照して同期検波する同期検波回路と、同期検波回路の出力が零になるようにディジタル出力角度θ’を制御して、そのディジタル出力角度θ’を出力する制御器と、ディジタル出力角度θ’が入力され、そのディジタル出力角度θ’に対する補正角度を出力する補正データ部と、ディジタル出力角度θ’と補正角度とを加算して、その加算値をSIN ROM及びCOS ROMにそれぞれ出力する加算器と、前記加算値の正弦値を生成して出力する前記SIN ROMと、前記加算値の余弦値を生成して出力する前記COS ROMとを具備する。
請求項2の発明では請求項1の発明において、補正データ部はレゾルバの角度誤差をメモリに記憶しており、入力されたディジタル出力角度θ’に対する角度誤差をメモリから読み出して補正角度として出力する。
請求項3の発明では請求項1の発明において、補正データ部はレゾルバ回転数の基本周波数成分及び整数倍周波数成分の角度誤差の振幅及び位相を記憶しており、それら振幅及び位相を基に入力されたディジタル出力角度θ’の基本周波数及び整数倍周波数の余弦波をそれぞれ生成し、それら余弦波の和を補正角度として出力する。
請求項4の発明では請求項1の発明において、制御器の伝達関数が(K/s)・{(τs+1)/(τs+1)}とされる。
請求項5の発明によれば、角度検出装置は1相励磁・2相出力のレゾルバと、請求項1乃至4記載のいずれかのRDコンバータと、レゾルバとRDコンバータとに励磁信号を供給する励磁信号発生器とを備える。
この発明によるRDコンバータによれば、角度演算ループでレゾルバの角度誤差の補正を行うものとなっており、つまりRDコンバータの出力角度と補正角度を加算し、その加算後の角度をフィードバックするものとなっており、これによりレゾルバの回転数によりレゾルバの角度誤差特性が変動しても良好に角度誤差を補正することができるものとなっている。
また、この発明では従来例のように補正後の角度を記録する必要はなく、例えば誤差量(真の角度とレゾルバ出力角度の差)を記録すればよいため、メモリ容量を削減することが可能となる。
RDコンバータ及び角度検出装置の基本構成例を示すブロック図。 図1の構成を簡略化したブロック図。 レゾルバの角度誤差特性の一例(基本周波数成分のみ)を示すグラフ。 図2のRDコンバータの特性を示すグラフ。 図4に示した特性を有するRDコンバータに誤差がないレゾルバ角度θを入力したときの出力角度の応答及びそのときの出力角度誤差を示すグラフ。 図4に示した特性を有するRDコンバータに角度誤差θを入力したときの出力角度の応答(角度誤差)を示すグラフ。 図4に示した特性を有するRDコンバータにおいて、従来の補正を行った場合の出力角度誤差を示すグラフ。 この発明によるRDコンバータの一実施例の構成を示すブロック図。 図8の構成を簡略化したブロック図。 図9のブロック図を変形したブロック図。 この発明によるRDコンバータの角度誤差の補正結果を示すグラフ。 この発明によるRDコンバータの他の実施例の構成を示すブロック図。 図12における補正データ部を時分割処理するようにした回路構成を示す図。 図13に示した補正データ部のタイミングチャート。 補正データの生成及び書き込みを説明するためのブロック図。 レゾルバの角度誤差特性の一例を示すグラフ。 演算方式の場合の補正データの一例を示す表。
まず、最初にレゾルバ・RDコンバータの角度算出原理について説明する。
図1はRDコンバータの基本構成例をレゾルバ及び励磁信号発生器と共に示したものである。
レゾルバ10は1相励磁・2相出力とされ、レゾルバ10から出力される第1のレゾルバ信号S1及び第2のレゾルバ信号S2はRDコンバータ20に入力される。また、励磁信号発生器30から励磁信号がレゾルバ10及びRDコンバータ20に入力される。励磁信号をsin ωtとすると、レゾルバ信号S1,S2は、
S1:cos θ sin ωt
S2:sin θ sin ωt
となる。θはレゾルバ10の検出角度を示す。
RDコンバータ20はこの例では第1の乗算器21と第2の乗算器22と減算器23と同期検波回路24と制御器25とSIN ROM26とCOS ROM27とによって構成されている。RDコンバータ20はこのような構成要素よりなる角度演算ループでレゾルバ信号S1,S2の検出角度θをディジタル出力角度θ’に変換して出力する。
SIN ROM26にはディジタル出力角度θ’が入力され、SIN ROM26はそのディジタル出力角度θ’の正弦値sin θ’を生成して乗算器21に出力する。同様に、COS ROM27はディジタル出力角度θ’からディジタル出力角度θ’の余弦値cos θ’を生成して乗算器22に出力する。
乗算器21はレゾルバ信号S1とsin θ’とを乗算して、その乗算値を減算器23に出力し、乗算器22はレゾルバ信号S2とcos θ’とを乗算して、その乗算値を減算器23に出力する。減算器23は乗算器22の出力から乗算器21の出力を減算し、その減算値を同期検波回路24に出力する。減算器23から同期検波回路24に入力される信号は、
sin ωt(sin θ cos θ’−cos θ sin θ’)
=sin ωt sin(θ−θ’)
となる。
同期検波回路24はこの信号を励磁信号発生器30から入力される励磁信号sin ωtを参照して同期検波し、sin ωtを除去してその検波出力である制御偏差sin(θ−θ’)を制御器25に出力する。制御器25は制御偏差sin(θ−θ’)が零になるようにディジタル出力角度θ’を制御するため、結果、θ=θ’となり、検出角度θをディジタル出力角度θ’に変換して出力する。制御器25の伝達関数は図1中に示したように、(K/s)・{(τs+1)/(τs+1)}で表される。
ここで、θ≒θ’の場合、同期検波回路24の出力は、
sin(θ−θ’)=θ−θ’
と簡略化することができ、これより図1の構成は図2に示したように簡略化することができる。
次に、レゾルバの角度誤差特性について説明する。
レゾルバの角度誤差はレゾルバ角度に依存した誤差となる。一例を図3に示す。なお、角度誤差は実際には後述の図16に示すようにレゾルバ回転数の整数倍周波数成分を有するが、ここでは説明上、簡略化して基本周波数成分のみ示す。
ここで、誤差がない理想的なレゾルバの角度をθとし、図3に示した角度誤差をθとする。レゾルバが回転数Vrpsで回転している場合、レゾルバの検出角度θは、
θ=360×V×t (t:時間[s])
θ=sin θ
θ =θ+θ
となる。
このθを図2に示すRDコンバータ20’に入力したとき、RDコンバータ20’の出力がどのようになるかを以下に説明する。
図2における制御器25の伝達関数の係数を、
K =2×10
τ=1×10−3
τ=1×10−4
とすると、RDコンバータ20’の特性は図4に示したようになる。
このRDコンバータ20’に誤差がない理想的なレゾルバ角度θを入力したときの応答について説明する。
RDコンバータ20’の特性は2次系であるため、回転数Vが一定の場合、一定時間後のレゾルバ角度θと出力角度θ’の差は0となる。図5にレゾルバ回転数1000rps時のレゾルバ角度θとRDコンバータ20’の出力角度θ’の応答及びそのときの角度誤差(θ’−θ)を示す。
次に、RDコンバータ20’に角度誤差θを入力したときの応答について説明する。
θはθ=sin θで表され、周期的に変動するため、入力する周波数によって出力特性が変化する。レゾルバを1000rpsで回転したときには1000Hzの信号となる。この信号をRDコンバータ20’に入力した場合、図4に示した特性より振幅は0.3倍となり、位相は117°遅れることになる。図6にレゾルバ回転数10rpsの場合及び1000rpsの場合の応答を示す。レゾルバの回転数の違いによりRDコンバータ20’から出力される出力角度誤差特性が異なることが分かる。
以上より、レゾルバの検出角度θをRDコンバータに入力した場合、RDコンバータの出力角度θ’はレゾルバの角度誤差であるθによりレゾルバの回転数に応じて変動する。
前述の特許文献1に記載されているレゾルバの角度誤差の補正方法ではRDコンバータの出力角度に対して補正をかけるため、レゾルバの回転数により変動する角度誤差には対応することができず、例えばRDコンバータとして図4に示す特性のものを用い、低速回転(例えば10rps)に合わせて角度誤差を算出し、補正データを作成したとすると、図7に示したように高速回転(例えば、1000rps)では誤差が残ることになる。
以下、この発明の実施例について説明する。
図8はこの発明によるRDコンバータの一実施例の構成をレゾルバ及び励磁信号発生器と共に示したものであり、図1と対応する部分には同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。
この例ではRDコンバータ40はその角度演算ループの中に補正データ部50を備え、角度演算ループでレゾルバ10の角度誤差の補正を行うものとなっている。
補正データ部50にはディジタル出力角度θ’が入力され、補正データ部50はそのディジタル出力角度θ’に対する補正角度θを出力する。補正角度θは加算器41によってディジタル出力角度θ’に加算され、加算器41はその加算値をSIN ROM26及びCOS ROM27にそれぞれ出力する。SIN ROM26は入力された加算値の正弦値を生成して乗算器21に出力し、COS ROM27は入力された加算値の余弦値を生成して乗算器22に出力する。
図8に示した構成は前述の図2と同様、θ≒θ’の場合、sin(θ−θ’)=θ−θ’として簡略化すると図9に示したようになり、さらに図9のブロック図を変形すると図10に示した構成となる。
図10における(1)の信号は
θ−θ=θ+θ−θ
であり、補正データ部50に補正データとしてレゾルバの角度誤差θを入力すれば、θ=θとなり、(1)の信号はθとなる。このような構成とすることにより、角度演算ループ45に入力される角度はレゾルバの角度誤差θを除去したものとすることができる。
つまり、特許文献1に記載されている従来の補正方法ではRDコンバータ(角度演算ループ)の後で補正演算を行うため、RDコンバータ(角度演算ループ)の特性の影響を受けて、高い回転数のときには角度誤差特性が変動し、レゾルバの角度誤差の除去ができなかったのに対し、この発明では角度演算ループの前でレゾルバの角度誤差を除去することになるため、角度演算ループの特性の影響を受けることなく、良好な結果を得ることができる。図11にレゾルバ回転数10rpsの場合及び1000rpsの場合のこの発明による補正をシミュレーションにより求めた結果を示す。
上記における補正データ部50は次の2通りの方式をとることができる。
〈テーブル方式〉
本方式では補正データ部50にメモリ(RAMもしくはROM)を用い、メモリにはレゾルバの角度誤差θを記録する。メモリのアドレス入力を角度入力とし、データ出力を角度誤差出力とすればよく、このようにすることにより補正データ部50は入力されたディジタル出力角度θ’に対する角度誤差θをメモリから抽出して補正角度θとして出力する。
レゾルバの角度誤差θの最大値を1°とすると、12bit分解能のRDコンバータであれば、補正データbit長は、
360°/212=0.0879°
1°/0.0879°=11.4
より4bitとなるため、補正データテーブル(メモリ容量)としては、212×4bit=16384bitとなり、必要なメモリ容量を従来の1/3とすることができる。
〈演算方式〉
本方式はRDコンバータの出力角度θ’より補正角度θを毎回演算して生成するものである。
レゾルバの角度誤差は通常、レゾルバ回転数の基本周波数成分に加え、整数倍周波数成分をもっており、主な誤差は1,2,4倍波である。このため、補正角度θを演算する補正データ部を図12に示したような構成とすることができる。
補正データ部50’はこの例では2倍増幅器51と4倍増幅器52と加算器53a〜53cとROM54a〜54fとCOS ROM55a〜55cと乗算器56a〜56cと加算器57a〜57bとによって構成されている。
2倍増幅器51にはディジタル出力角度θ’が入力され、2倍増幅器51はθ’の2倍の角度を生成する。同様に、4倍増幅器52にはディジタル出力角度θ’が入力され、4倍増幅器52はθ’の4倍の角度を生成する。
ROM54a〜54cにはレゾルバ10の角度誤差の1倍波(基本周波数成分)及び2,4倍波(整数倍周波数成分)の各位相データ1〜3がそれぞれ記憶されており、またROM54d〜54fにはレゾルバ10の角度誤差の1倍波及び2,4倍波の各振幅データ1〜3が記憶されている。
補正データ部50’はこれらROM54a〜54fに記憶された振幅及び位相を基に入力されたディジタル出力角度θ’の1倍波、2倍波及び4倍波の余弦波を演算し、それら余弦波の和を補正角度θとして出力するものとなっている。
このように、ディジタル出力角度θ’の1,2,4倍波の余弦波を演算して補正角度θを生成すれば、補正に必要なデータは振幅データ3つ、位相データ3つの計6個(データ長12bit)とすることができ、必要なメモリ容量を6×12bit=72bitとすることができる。
図12に示した補正データ部50’の構成では加算器(53a〜53c)、乗算器(56a〜56c)及びCOS ROM(55a〜55c)の数が増え、その分回路規模(部品数や回路面積)が増大する。そこで、回路規模の増大を抑えるべく、補正データ部50’における演算を時分割処理するようにしてもよい。
図13はこのように補正角度θの演算を時分割処理するようにした補正データ部50''の回路構成を示したものであり、図14はその補正データ部50''のタイミングチャートを示したものである。図13中、61は1bitシフトレジスタを示し、62は2bitシフトレジスタを示す。また、63a〜63cはマルチプレクサを示し、64a〜64dはDフリップフロップ、65はシーケンス制御器を示す。
図13に示した回路を図14に示すタイミングで駆動することにより、加算器(ADD)53、COS ROM55、乗算器(MUL)56を1つずつにすることが可能になる。これにより、回路規模を縮小することができる。
次に、補正データ部50,50’(50'')に記録する補正データの生成について説明する。
図15に例示したようにレゾルバ10の回転軸に角度基準となるロータリエンコーダなどの角度センサ70を取り付け、その角度センサ70の出力とRDコンバータ40のディジタル出力角度θ’を補正データ生成装置80に入力する。レゾルバ10を低速(1rps程度)で回転させ、そのときの角度センサ70の出力とディジタル出力角度θ’との差をとることで、レゾルバ10の角度誤差データを生成する。角度誤差データの一例を図16に示す。
テーブル方式の補正データ部50の場合には図16のデータを補正データとする。
一方、図12や図13に示したような演算方式の補正データ部50’,50''の場合には図16のデータをFFT(高速フーリエ変換)する。FFTすると、図17の表に示したようなデータが得られ、これらデータを補正データとする。
補正データの取得が完了したら、その補正データを補正データ書き込み装置90により補正データ部50(あるいは補正データ部50’や50''のROM54a〜54f)に書き込む。
実運用時は角度センサ70、補正データ生成装置80及び補正データ書き込み装置90は不要となり、レゾルバ10の角度誤差が補正された出力角度θ’がRDコンバータより出力される。
なお、補正データ部にROMではなく、RAMを用いる場合は、電源投入時、データが入力されていないため、補正データ書き込み装置90にて補正データを書き込む。
補正データに関しては、レゾルバの角度誤差特性が一定であればROMとして構成してもよいし、角度誤差特性に個体差があるようなら、RAMとして外部から書き換えることができるようにすることが望ましい。
以上説明したように、この発明ではRDコンバータ内部にレゾルバの角度誤差を補正する機能を付加し、角度演算ループで補正をかけるものとなっており、これによりレゾルバの回転数により変動する角度誤差を良好に補正することができ、角度誤差が除去された高精度な角度を出力するRDコンバータを得ることができる。
また、このようなRDコンバータとレゾルバと励磁信号発生器とを備えることによって、モータの回転角度を精度良く、検出することができる角度検出装置を構成することができる。

Claims (5)

  1. 1相励磁・2相出力のレゾルバから出力されるレゾルバ信号S1,S2の検出角度θをディジタル出力角度θ’に変換するRDコンバータであって、
    前記レゾルバ信号S1とSIN ROMの出力とを乗算する第1の乗算器と、
    前記レゾルバ信号S2とCOS ROMの出力とを乗算する第2の乗算器と、
    前記第2の乗算器の出力から前記第1の乗算器の出力を減算する減算器と、
    前記減算器の出力を励磁信号を参照して同期検波する同期検波回路と、
    前記同期検波回路の出力が零になるように前記ディジタル出力角度θ’を制御して、そのディジタル出力角度θ’を出力する制御器と、
    前記ディジタル出力角度θ’が入力され、そのディジタル出力角度θ’に対する補正角度を出力する補正データ部と、
    前記ディジタル出力角度θ’と前記補正角度とを加算して、その加算値を前記SIN ROM及びCOS ROMにそれぞれ出力する加算器と、
    前記加算値の正弦値を生成して出力する前記SIN ROMと、
    前記加算値の余弦値を生成して出力する前記COS ROMとを具備することを特徴とするRDコンバータ。
  2. 請求項1記載のRDコンバータにおいて、
    前記補正データ部は前記レゾルバの角度誤差をメモリに記憶しており、前記入力されたディジタル出力角度θ’に対する角度誤差を前記メモリから読み出して前記補正角度として出力することを特徴とするRDコンバータ。
  3. 請求項1記載のRDコンバータにおいて、
    前記補正データ部は前記レゾルバ回転数の基本周波数成分及び整数倍周波数成分の角度誤差の振幅及び位相を記憶しており、それら振幅及び位相を基に前記入力されたディジタル出力角度θ’の基本周波数及び整数倍周波数の余弦波をそれぞれ生成し、それら余弦波の和を前記補正角度として出力することを特徴とするRDコンバータ。
  4. 請求項1記載のRDコンバータにおいて、
    前記制御器の伝達関数が(K/s)・{(τs+1)/(τs+1)}であることを特徴とするRDコンバータ。
  5. 1相励磁・2相出力のレゾルバと、
    請求項1乃至4記載のいずれかのRDコンバータと、
    前記レゾルバと前記RDコンバータとに励磁信号を供給する励磁信号発生器とを備えることを特徴とする角度検出装置。
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