JP4237197B2 - 回転角度検出装置 - Google Patents
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Description
参照信号生成手段は、クロックに基づいて所定周期を有する参照信号を生成する。サンプリング起動信号生成手段は、参照信号の周期に基づく周期を有するサンプリング起動信号をクロックに同期して生成する。検波手段は、サンプリング起動信号に応じてレゾルバの出力信号をサンプリングし、出力信号から回転角度に応じた正弦信号と余弦信号とを検波する。回転角決定手段は、正弦信号と余弦信号とに基づいて回転角度を求める(例えば、特許文献1参照)。
そのため、誤差を含まず、高精度に回転角度を検出することができる。
なお、本実施の形態において、回転角度A1の誤差には、3つの高次正弦波成分S1F〜S3Fが含まれているとする。
図1は、この発明の実施の形態1に係る回転角度検出装置を示すブロック図である。
図1において、回転角度検出装置は、レゾルバ(回転角度センサ)1と、励磁回路2と、差動増幅器3と、CPU4と、EEPROM(Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory)(記憶手段)5と備えている。
CPU4は、差動増幅器3で増幅された回転角度信号に基づいて、回転子の回転角度A1を算出するとともに、回転角度A1の誤差に含まれる高次正弦波成分S1F〜S3Fを除去して補正回転角度A2を算出する。EEPROM5は、高次正弦波成分S1F〜S3Fに個別に対応したオフセット角度θ1〜θ3、および振幅K1〜K3をあらかじめ記憶している。
ここで、EEPROM5に記憶されるオフセット角度θ1〜θ3、および振幅K1〜K3は、個々の回転角度検出装置毎に、回転角度A1の誤差に含まれる高次正弦波成分を解析することによって検出され、事前に記憶されている。
図2において、レゾルバ1は、モータの軸上に配設されたロータ6と、励磁回路2によって励磁される励磁コイル7と、回転子の回転角度の正弦を検出する正弦検出コイル8と、回転子の回転角度の余弦を検出する余弦検出コイル9とを有している。
ここで、正弦検出コイル8と余弦検出コイル9とは、互いに90°の位相差をもって設けられている。
図3(a)〜(c)において、横軸は、時間(回転子の0°から360°までの1周期間)を示し、縦軸は、各信号の振幅を示している。
励磁コイル7を図3(a)に示す交流電圧の励磁信号(例えば、10kHz程度の正弦波)で励磁することにより、正弦検出コイル8の出力端には、図3(b)に示すように、回転子の回転角度の正弦で振幅変調された回転角度信号が出力される。また、余弦検出コイル9の出力端には、図3(c)に示すように、回転子の回転角度の余弦で振幅変調された回転角度信号が出力される。
ここで、CPU4を構成する各ブロックは、ソフトウェア処理によって実現されている。
A/D変換器13は、差動増幅器3で増幅された回転角度信号のピーク点をA/D変換する。回転角度信号のピーク点のディジタル値を連ねることにより、上記図3(b)および図3(c)に太線で示す正弦信号および余弦信号が求められる。
正接算出部14は、前述の従来装置と同様に、正弦信号の正弦値を余弦信号の余弦値で除算して正接値を算出する。逆関数算出部15は、正接値の逆関数から回転子の回転角度A1を算出する。
図4は、この発明の実施の形態1に係る回転角度A1の一例を、理想角度とともに示す説明図である。
図4において、横軸は、回転子の0°から360°まで(1周期間)の実角度を示し、縦軸は、算出した回転角度を示している。また、実線は、回転角度A1を示し、一点鎖線は、誤差を含まない理想角度を示している。上記実線と一点鎖線との差が回転角度A1の誤差となる。
図5において、横軸は、回転子の0°から360°まで(1周期間)の実角度を示し、縦軸は、回転角度A1の誤差を示している。
ここで、図5に示す回転角度A1の誤差を解析することにより、図6(a)〜(c)に示す高次正弦波成分S1F〜S3Fが得られる。
図6(a)〜(c)において、横軸は、回転子の0°から360°まで(1周期間)の実角度を示し、縦軸は、誤差を示している。
図6(b)に示す高次正弦波成分S2Fは、実角度の1周期中に2周期の正弦波を含み、一般的に2F成分と呼ばれている。また、図6(b)に示す高次正弦波成分S2Fの位相は、実角度の正弦に対して10°遅れており(オフセット角度θ2=−10°)、振幅K2は、0.5となっている。
図6(c)に示す高次正弦波成分S3Fは、実角度の1周期中に4周期の正弦波を含み、一般的に4F成分と呼ばれている。また、図6(c)に示す高次正弦波成分S3Fの位相は、実角度の正弦に対して15°進んでおり(オフセット角度θ3=15°)、振幅K3は、0.3となっている。
図6(a)に示す1F成分の誤差は、レゾルバ1のロータ6の軸の偏心によって生じる。また、図6(b)に示す2F成分の誤差は、上記正弦の回転角度信号を増幅する差動増幅器3の増幅率と、上記余弦の回転角度信号を増幅する差動増幅器3の増幅率との差によって生じる。また、図6(c)に示す4F成分の誤差は、ロータ6の周囲の形状誤差によって生じる。
図6(a)〜(c)に示すそれぞれの高次正弦波成分S1F〜S3Fを合成することにより、図5に示した回転角度A1の誤差を得ることができる。
シフト処理部16は、回転角度A1のデータをシフトして高次正弦波成分S1F〜S3Fの周期角度を個別に抽出する。周期角度は、高次正弦波成分S1F〜S3Fが実角度の1周期中に何周期の正弦波を含んでいるかを示す値である。
図7は、この発明の実施の形態1に係る回転角度A1のデータのビット構成を示す説明図である。ここで、回転角度A1のデータ長は、16ビットとする。
図8は、図7の回転角度A1のデータの各領域について、値の変化を示す説明図である。
図8において、横軸は、回転角度A1の0°から360°まで(1周期間)の角度を示し、縦軸は、回転角度A1のデータの各領域における角度を示している。
また、図7において、上位1ビットと下位1ビットを除外した14ビット長のデータ(領域R2)の角度は、図8に示すように、回転角度A1の1周期中に2回0°から360°まで変化する。すなわち、回転角度A1の1周期中に2周期の変化が生じる。
また、図7において、上位2ビットを除外した下位14ビット長のデータ(領域R3)の角度は、図8に示すように、回転角度A1の1周期中に4回0°から360°まで変化する。すなわち、回転角度A1の1周期中に4周期の変化が生じる。
従って、回転角度A1のデータをシフトして14ビット長のデータを取り出すことにより、シフトするビット数に応じて、前述した1F、2F、4F成分を与える周期角度を抽出することができる。
係数乗算部19は、正弦波テーブル18から出力された基準正弦波に、個別に対応した振幅K1〜K3(EEPROM5に記憶されている)を乗算して、高次正弦波成分S1F〜S3Fを個別に算出する。
まず、レゾルバ1は、モータの回転子の回転角度を検出して、回転角度信号(正弦および余弦)を出力する。
続いて、回転角度算出部10は、回転角度信号(正弦および余弦)に基づいて、回転子の回転角度A1を算出する。
続いて、回転角度補正部12は、回転角度算出部10で算出された回転角度A1から、高次正弦波成分算出部11で算出された高次正弦波成分S1F〜S3Fを減算して、補正回転角度A2を算出する。
そのため、誤差を含まず、高精度に回転角度を検出することができる。
回転角度検出装置は、正弦の回転角度信号、および余弦の回転角度信号を出力する回転角度センサを有していればよい。
この場合も、上記実施の形態1と同様の効果を奏することができる。
ここで、何れの高次正弦波成分もロータ6の回転に同期しており、実角度の1周期中に整数個の正弦波を含んでいる。
すなわち、実角度に対する正弦波(基本正弦波)をもとにして、この正弦波の周波数を整数倍するとともに、所定のオフセット角度を加算して、さらにこの正弦波の振幅に所定の係数を乗じることにより、それぞれの高次正弦波成分を求めることができる。
この場合も、上記実施の形態1と同様の効果を奏することができる。
Claims (1)
- 回転器の回転子の回転角度を検出して回転角度信号を出力する回転角度センサと、
前記回転角度信号に基づいて、前記回転子の回転角度を算出する回転角度算出手段と、
前記回転角度の誤差に含まれる複数の高次正弦波成分のオフセット角度および振幅をあらかじめ記憶した記憶手段と、
前記回転角度、前記オフセット角度、および前記振幅に基づいて、前記複数の高次正弦波成分を算出する高次正弦波成分算出手段と、
前記回転角度から前記複数の高次正弦波成分を減算して補正回転角度を算出する回転角度補正手段と
を備え、
前記高次正弦波成分算出手段は、
前記回転角度のデータをシフトして、前記複数の高次正弦波成分の周期角度を個別に抽出するシフト処理部と、
前記周期角度に前記オフセット角度を加算して、前記複数の高次正弦波成分の位相角度を個別に算出するオフセット角度加算部と、
前記位相角度に基づいて、前記複数の高次正弦波成分の基準正弦波を個別に生成する正弦波テーブルと、
前記基準正弦波に前記振幅を乗算して前記複数の高次正弦波成分を個別に算出する係数乗算部と
を含むことを特徴とする回転角度検出装置。
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