JP5729333B2 - 回転角を検出する装置 - Google Patents

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Description

本発明は、レゾルバを用いて回転体の回転角を検出する装置に関する。
従来、レゾルバを用いて回転体の回転角を検出する手法が知られている。レゾルバから得られる検出値は、検出回路内の素子のバラツキおよびレゾルバのロータとステータ間の軸心のずれ等に起因する誤差を含んでおり、より高精度な回転角を得るためにレゾルバが検出した回転角を補正する手法が提案されている。
特開2010−96708号公報(以下、特許文献1という。)には、ステータと軸倍角n(nは自然数)のロータとを有するレゾルバがモータの回転子の回転角を機械角のn倍の角度で検出する角度検出装置において、区間番号演算部は、検出角度が回転子の1回転期間を等間隔に分割したn個の角度区間のうち、いずれの区間に属するかを判定して、角度区間毎に検出角度を補正することが記載されている。
特開2010−96708号公報
上記特許文献1に記載されるように、各角度区間毎に検出角度を補正しようとすると、各角度区間毎に理想角度と検出角度とに基づいて誤差波形をマップ等の形式で学習する必要がある。その場合、すべての角度区間において理想角が一定勾配で増加すればよいが、レゾルバのロータ極数とステータの検出コイル数との関係などによっては各角度区間における理想角が異なった勾配を有することがある。例えば、ロータ極数が3でステータの検出コイル数が8の場合、検出角度には電気2.67次の誤差が乗ることになり、各角度区間の理想角の勾配が一定にならない。
このように非整数倍の誤差が検出角に含まれるレゾルバでは、上記特許文献1のように各角度区間毎の理想角に基づいて得られた誤差波形を用いて検出角を補正すると、却って精度が悪くなる可能性がある。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたもので、その目的は、ロータ極数の非整数倍の誤差が乗るレゾルバを用いて回転体の回転角を精度よく検出することである。
本発明に係る回転角を検出する装置は、回転体の回転角を検出する装置であって、極数N(Nは2以上の整数)のロータ、および、前記Nの非整数倍の個数の検出コイルが周方向に配置されているステータを有し、前記回転体の回転に伴って信号を出力するレゾルバと、前記レゾルバの出力信号に基づいて前記回転体の回転角を機械角のN倍の電気角で検出する角度検出部と、前記角度検出部により検出され検出角と対比される理想角を前記ロータの機械角1周期から算出する理想角算出部と、前記角度検出部により検出される検出角と前記理想角算出部により算出される理想角とから前記検出角の誤差を算出する誤差算出部と、前記算出部で算出された前記誤差で前記レゾルバの検出角を補正する補正部と、を備える。
本発明に係る回転角を検出する装置において、前記理想角算出部は、機械角1転周期に相当する電気角の時間に関する勾配に、今回周期の経過時間を乗算して前記理想角を算出してもよい。
この場合、本発明に係る回転角を検出する装置において、前記出力信号は前記ロータの機械1回転ごとに生成される1回転周期信号を含み、前記理想角算出部は、前記1回転周期信号に基づいて各周期ごとの時間を取得し、今回周期の1周期時間と前回周期の1周期時間との比である加減速係数を用いて前記理想角を算出してもよい。
また、本発明に係る回転角を検出する装置において、前記出力信号は前記ロータの電気角1周期ごとに生成される複数のレゾルバ周期信号を含み、前記レゾルバ周期信号のうちN回に1回のレゾルバ周期信号は前記ロータの機械角1周期ごとに生成される1回転周期信号であり、前記装置は、前記レゾルバ周期信号の間の区間1〜区間Nの時間による区間比を学習する学習部をさらに含み、前記理想角算出部は、前記学習部により学習された区間比を考慮して前記理想角を算出してもよい。
この場合、前記理想角算出部は、前記学習部で学習された区間比に基づいて各区間ごとの移動量を電気角で取得し、機械角1周期に相当する電気角の時間に関する勾配に今回補正対象となる今回区間の経過時間を乗算して得られる値に加減速係数を乗算して今回区間移動量を算出し、この今回区間移動量に前回区間までの移動量積算値を加算して前記理想角を算出してもよい。
本発明によれば、ロータ極数の非整数倍の誤差が乗るレゾルバを用いて回転体の回転角を精度よく検出することができる。
モータ駆動制御システムの全体構成図である。 (a)はレゾルバの構成を概略的に示す図であり、(b)は上から順にモータシャフトの回転角、レゾルバの検出角、各区間の検出誤差を示すグラフである。 レゾルバ周期信号であるZ信号の周期が真の電気周期からずれて発生する様子を示すグラフである。 制御装置の機能ブロック図である。 第1実施の形態における理想角と検出角との関係を示す、図4に対応するグラフである。 第2実施の形態における理想角と検出角との関係を示す、図4に対応するグラフである。
以下に、本発明に係る実施の形態(以下、実施形態という)について添付図面を参照しながら詳細に説明する。この説明において、具体的な形状、材料、数値、方向等は、本発明の理解を容易にするための例示であって、用途、目的、仕様等にあわせて適宜変更することができる。また、以下において複数の実施形態や変形例などが含まれる場合、それらの特徴部分を適宜に組み合わせて用いることは当初から想定されている。
[実施形態1]
図1は、本発明の実施の形態に従う装置が適用されるモータ駆動制御システム100の全体構成図である。図1に示すように、モータ駆動制御システム100は、直流電圧発生部10と、平滑コンデンサC0と、インバータ14と、モータ20と、制御装置30とを備える。
モータ20は、例えば、電動車両(ハイブリッド自動車、電気自動車や燃料電池車等の電気エネルギによって車両駆動力を発生する自動車をいうものとする)の駆動輪を駆動するためのトルクを発生するための走行用電動機である。あるいは、このモータ20は、エンジンにて駆動される発電機の機能を持つように構成されてもよく、電動機および発電機の機能を併せ持つように構成されてもよい。さらに、モータ20は、エンジンに対して電動機として動作し、例えば、エンジン始動を行ない得るようなものとしてハイブリッド自動車に組み込まれるようにしてもよい。すなわち、本実施の形態において、「交流電動機」は、交流駆動の電動機、発電機および電動発電機(モータジェネレータ)を含むものである。
直流電圧発生部10は、直流電源Bと、平滑コンデンサC1と、コンバータ12とを含む。直流電源Bは、代表的には、ニッケル水素またはリチウムイオン等の二次電池や電気二重層キャパシタ等の蓄電装置により構成される。また、平滑コンデンサC1は、直流電源Bに出入りする直流電流を平滑化する機能を有する。
コンバータ12は、リアクトルL1と、電力用半導体スイッチング素子Q1,Q2と、ダイオードD1,D2とを含む。電力用半導体スイッチング素子Q1およびQ2は、正極線7および負極線5の間に直列に接続される。電力用半導体スイッチング素子Q1およびQ2のオン・オフは、制御装置30からのスイッチング制御信号S1およびS2によって制御される。
この実施形態において、電力用半導体スイッチング素子(以下、単に「スイッチング素子」と称する)としては、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、電力用MOS(Metal Oxide Semiconductor)トランジスタあるいは、電力用バイポーラトランジスタ等を用いることができる。スイッチング素子Q1,Q2に対しては、ダイオードD1,D2が配置されている。リアクトルL1は、スイッチング素子Q1およびQ2の接続ノードと直流電源Bの正極に接続された電力線6との間に接続される。また、平滑コンデンサC0は、正極線7および負極線5の間に接続され、コンバータ12およびインバータ14間で授受される直流電流を平滑化する機能を有する。
インバータ14は、正極線7および負極線5の間に並列に設けられる三相(U、V、W相)の各相の上下アーム(スイッチング素子)から成る。各相の上下アームのオン/オフは、制御装置30からのスイッチング制御信号S3〜S8によって制御される。
モータ20は、代表的には、3相の永久磁石型同期電動機であり、U,V,W相の3つのコイルの一端が中性点に共通接続されて構成される。さらに、各相コイルの他端は、インバータ14の各相の上下アームの中間点と接続されている。
コンバータ12は、基本的には、各スイッチング周期内でスイッチング素子Q1およびQ2が相補的かつ交互にオン/オフするように制御される。コンバータ12は、昇圧動作時には、直流電源Bが出力する直流電圧Vbを直流電圧VH(インバータ14への入力電圧に相当するこの直流電圧を、以下「システム電圧」とも称する)へ昇圧する。この昇圧動作は、スイッチング素子Q2のオン期間にリアクトルL1に蓄積された電磁エネルギを、スイッチング素子Q1およびダイオードD1を介して、正極線7へ供給することにより行なわれる。
また、コンバータ12は、降圧動作時には、直流電圧VHを直流電圧Vbに降圧する。この降圧動作は、スイッチング素子Q1のオン期間にリアクトルL1に蓄積された電磁エネルギを、スイッチング素子Q2およびダイオードD2を介して、電力線6へ供給することにより行なわれる。これらの昇圧動作または降圧動作における電圧変換比(VHおよびVbの比)は、上記スイッチング周期に対するスイッチング素子Q1,Q2のオン期間比(デューティ比)により制御される。
制御装置30は、図示しないCPU(Central Processing Unit)およびメモリを内蔵した電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)により構成され、当該メモリに記憶されたマップおよびプログラムに基づいて、モータ駆動制御システム100の動作を制御する。
モータ20には、レゾルバ40が設けられている。レゾルバ40は、モータ20のロータ(回転体に相当する、図示せず)の回転角を検出する装置の一部を構成する。レゾルバ40は、ロータ42の回転角、すなわちモータ20の回転角を示すレゾルバ信号θを制御装置30へ出力する。
次に、図2を参照してレゾルバ40について説明する。図2(a)はレゾルバの構成を概略的に示す図であり、図2(b)は上から順にモータシャフトの回転角、レゾルバの検出角、各区間の検出誤差を示すグラフである。
レゾルバ40は、図2(a)に示すように、モータ20の回転軸22に固定されるロータ42と、ロータ42に対向配置されるステータ44とを備える。本実施形態におけるレゾルバ40のロータ42は、周方向に等間隔で配置された3つの突極部43a,43b,43cを外周部に備える。したがって、レゾルバ40の軸倍角N(Nは2以上に整数)は3である場合を例示する。
一方、本実施形態のレゾルバ40のステータ44は、ロータ42に対向する内周部にM個の検出コイル46を周方向に等間隔で備える。各検出コイル46は、渡り導線48を介してそれぞれ直列接続されており、2つの出力端子49a,49bから出力信号を取り出せる周知の構成を有する。ここで、本実施形態では、検出コイル46の個数Mは、上記ロータ42の極数Nに対して非整数倍に設定されている。本実施形態では、ステータ44に8つの検出コイル46が設けられた例が示されている。
なお、本実施形態ではロータ極数Nが3つで検出コイルMが8つのレゾルバを例示するが、これらの数N,Mは非整数倍の関係を満たすことを条件に適宜に設定され得るものである。また、上記では1相タイプのレゾルバを例示するが、互いに位相が90度ずれた2つの検出信号が出力される二相出力タイプのレゾルバであってもよい。
レゾルバ40がN倍角の場合、レゾルバ40は、モータ20が1回転する間(すなわちレゾルバ40のロータが1回転する間)に、位相が360度変化するレゾルバ信号(レゾルバ角)θをN回繰り返し出力する。言い換えれば、モータ20が1/N回転する間にレゾルバ信号θの位相は360度変化する。図2(b)の上段と中段にその様子が示されている。以下の説明で用いる「レゾルバ周期」又は「区間」とは、レゾルバ信号θの位相が360度変化する周期を意味するものとする。
図2(b)の下段には、レゾルバ信号θに含まれる検出誤差Δθを示している。検出誤差Δθは、図示されるように、ロータ42の機械1回転周期をN分割した区間1〜Nにおいてそれぞれ一致しない場合がある。これは、ロータ42の寸法公差、レゾルバ40のステータ44がロータ42と同心状に組み付けられていない等に起因して生じるものである。
また、レゾルバ40から出力される信号には、上記レゾルバ信号θの他に、1回転信号が含まれる。この1回転信号とは、ロータ42が機械1回転周期ごとに生成されるパルス信号であり、ロータ42に付されているノースマークを検出したタイミングで出力される。以下、この1回転周期信号を基準Z信号という。この基準Z信号は、後述するレゾルバ誤差の影響を受けることがない。
さらに、レゾルバ40から出力されるレゾルバ信号θに基づき算出される検出角が360度、720度、1080度に到達するごとにZ信号が生成される。このZ信号は、レゾルバ周期信号に相当するものであり、本実施形態の3倍角のレゾルバ40では3回に1回のZ信号が上記基準Z信号に一致する。
ところで、レゾルバ40が出力するレゾルバ信号θには、ロータ42の実回転角に対して、ロータ42の回転に同期した誤差成分(以下、「レゾルバ誤差」という)が含まれることが知られている。このレゾルバ誤差の影響を排除するためには、レゾルバ誤差を検出し、レゾルバ誤差をレゾルバ信号θから除く補正(以下、「キャンセル補正」ともいう)を行なうことが望ましい。
上記のような誤差補正は、レゾルバ信号θから算出される検出角から、一定の回転速度(角速度)でロータ42が機械1周期だけ回転するとした場合における理想角を減じて算出することができる。そして、このような誤差補正は、図2(b)を参照して上述したように、区間1−Nごとに異なることがあるので、各区間ごとに、検出角から各区間の理想角を減じて誤差補正を行うことが検出精度をより高めるうえで好ましい。
しかし、本実施形態におけるレゾルバ40のように、ロータ42の極数Nとステータ44の検出コイル46の個数Mとが非整数倍の関係にある場合、レゾルバ信号θに非整数倍の誤差が乗ることによって、レゾルバ周期信号がふらつく現象が見られる。図3を参照して、レゾルバ周期信号のふらつきについて説明する。
図3は、レゾルバ周期信号であるZ信号の周期が真の電気周期からずれて発生する様子を示すグラフである。図3は、横軸に時間(単位:秒)、縦軸に機械角0〜360度および電気角0〜1080度が取られている。そして、レゾルバ40により検出される角度θが破線で、機械1周期で一定勾配の理想角が実線で、Z信号周期のずれによってふらついた理想角が一点鎖線で示されている。
図3を参照すると、レゾルバ周期に対応する区間1、2、N(本実施形態では「3」)の初めにレゾルバ周期信号であるZ信号51,52a,53aが一致する、すなわち、Z信号51,52a,53aが真の電気周期t(1)、t(2)、t(N)ごとに生成されれば、各区間1−Nの理想角は、実線で示す理想角と一致するため各区間ごとに誤差補正を行うことが好ましい。
しかし、上述したようにレゾルバ信号θに非整数倍の誤差が乗ることによって、電気角360度,720度で生成されるZ信号52b,53bが真の電気周期のZ信号52a,53aからずれると、各区間1−Nの時間期間t´(1)、t´(2)、t´(N)が不均一となる。そのため、このような場合に区間ごとに理想角を算出すると、一点鎖線で示すように各区間における理想角がふらついてしまい、このようにふらついた理想角に基づいてレゾルバ信号θの誤差補正を行うと却って検出精度が悪くなる。
そこで、本実施形態では、レゾルバ信号θに非整数倍の誤差が乗る構成のレゾルバを用いた場合に、機械1回転周期で算出される理想角を用いて誤差補正を行うことにより、上記のような検出精度の悪化を解消することとした。次に、図4および5を参照して本実施形態における誤差補正について説明する。
図4は、制御装置の機能ブロック図であり、図5は、第1実施の形態における理想角と検出角との関係を示す、図3に対応するグラフである。図4に示すように、制御装置30は、角度検出部60、理想角算出部62、誤差算出部64、および、補正部68を含む。これらの各部は、好ましくはソフトウェア処理によって実現されるが、一部がハードウェア動作によって実現されてもよい。
角度検出部60は、レゾルバ信号θからロータ42の実回転角を検出する機能を有する。ここで検出される回転角θは、上述したような軸倍角Nの非整数倍の誤差や、寸法公差、組付誤差等の影響による誤差が含まれることによって図5に破線で示されるように波打った波形となる。
理想角算出部62は、機械角1周期での理想角を算出する機能を有する。具体的には、Z信号のうちN回に1回生成される基準Z信号51の立上がりエッジ間の時間、すなわち機械角1周期の時間Tを計測し、この時間Tで電気角N×360度を一定勾配で割り振って理想角とする。そうすると、このように算出される理想角θiは、図5中に実線で示されるように、一定勾配を有する直線状に描くことができる。
より詳しくは、理想角算出部62は、下記の式1を用いて算出される。
Figure 0005729333
このように理想角θiは、機械角1周期に相当する電気角(N×360度)の時間Σt´(k)(kは1〜N)に関する勾配に、今回の回転周期の経過時間tを乗算し、これに加減速係数を乗じて算出される。ここで、加減速係数は、理想角算出部62が基準Z信号51に基づいて各回転周期ごとの時間Tを計測および取得し、今回周期(または前回周期)の1周期時間T0と前回周期(または前々回周期)の1周期時間T1との比(=T0/T1)として求めることができる。加減速係数≧1であればモータの回転が加速中であることを意味し、加減速係数≦1であればモータの回転が減速中であることを意味する。このように加減速係数を用いて理想角を算出することで、誤差補正に用いる理想角の算出をより精度よく行うことができる。
誤差算出部64は、検出角θから上記理想角θiを減算してレゾルバ誤差Δθを算出する機能を有する。ここで算出されたレゾルバ誤差Δθは、制御装置30に設けられるRAM等の記憶部に記憶され、回転周期ごとに更新される。
補正部68は、検出角θに対して上記レゾルバ誤差Δθをキャンセルする補正を行って補正後検出角φを出力する機能を有する。ここで出力される補正後検出角φが上述したようにモータ20の駆動制御に用いられる。
上記のとおり本実施形態によれば、ロータ極数の非整数倍の誤差の影響を受けない理想角を用いて検出角の誤差補正を行うこととしたので、モータの回転角を精度よく検出することができる。また、上記のおとりモータの加減速を考慮して理想角を算出するので、より精度よく理想角を算出することができ、レゾルバの検出精度を高められる。
[実施形態2]
次に、図6を参照して第2実施形態について説明する。図6は、第2実施形態における理想角と検出角との関係を示す、図3に対応するグラフである。なお、上述した実施形態と同一または相当する構成については、繰り返しとなる説明を援用により省略する。
第1実施形態では、区間1−NのZ信号周期t´(1)、t´(2)、t´(N)が不均一になっていることを考慮することなく機械角1周期に基づいて理想角θiを算出し、これを用いて検出角θの誤差補正を行うものと説明した。これに対し、本実施形態では、各区間1−NのZ信号周期t´(1)、t´(2)、t´(N)の比(区間比)を考慮して、理想角を算出するものである。なお、本実施形態における角度検出部60、誤差算出部64および補正部68の機能は、上記第1実施形態と同様である。
本実施形態では、制御装置30が学習部70をさらに備える(図4参照)。学習部70は、Z信号(レゾルバ周期信号)51,52b,53b,51の間に相当する区間1〜区間NのZ信号周期時間による区間比A()を学習する機能を有する。学習部70もまた、ソフトウェア処理によって好適に実現される。学習部70によって学習された区間比は、制御装置30に設けられるRAM等の記憶部に記憶され、機械角1周期ごとに更新される。
学習部70は、上記区間比A()を次の式2によって算出する。すなわち、各区間1〜区間Nのそれぞれの区間比A()は、当該区間x(ここでxは1からNの整数)のZ信号周期時間t´(N)を機械角1周期時間に相当する基準Z信号周期T=Σt´(k)(kは1〜N)で除算して求められる。このように導出された区間比A()は、ロータ42の1回転周期ごとに算出されて記憶部に記憶される。ここで、今回の回転周期で取得された区間比A()は、次回の回転周期における誤差補正に用いられることになる。
Figure 0005729333
理想角算出部62は、次の式3により理想角θiを算出する。すなわち、理想角算出部62は、まず、学習部70で学習された各区間1〜区間Nの区間比A(1)、A(2)、A(N)を取得し、これらの区間比から各区間1〜区間Nにおけるロータ移動量(回転角)を算出し、この各区間1〜Nの移動量を記憶する。具体的には、区間1の移動量=N×360(度)×A(1)で算出され、区間2の移動量=N×360(度)×A(2)で算出され、区間xの移動量=N×360(度)×A(x)で算出され、区間Nの移動量=N×360(度)×A(N)で算出される。続いて、理想角算出部62は、機械1回転周期内において今回補正対象となる区間の直前までの区間1〜区間−1の直前回転角をΣk区移動量(kは1〜−1)を積算して求める。そして、理想角算出部62は、今回補正対象となる区間のZ信号の立上がりエッジからの経過時間tを今回区間の電気角の時間勾配(区移動量/t´())に乗算して得られる値に加減速係数を乗算して今回区間移動量を算出し、この今回区間移動量に上記直前回転角を加算して理想角θiを算出する。
Figure 0005729333
ここで、加減速係数は、下記の式4により算出される。すなわち、加減速係数は、今回区間のZ信号周期時間t´(、前回区間−1のZ信号周期時間t´(−1)と、今回区間の区間比A()および前回区間−1の区間比A(−1)の比との積除算することにより、算出される。
Figure 0005729333
このように算出される加減速係数は、式4(1)に示すように、1以下であればロータ42が加速中の状態に相当し、1以上であればロータ42が減速中の状態に相当する。このように、ロータ42の加減速量から加減速係数をZ信号ごとに算出して、理想角の算出に用いることで、ロータの各区間ごとの加減速を反映した理想角を得ることができる。したがって、本実施形態によれば、このように算出された理想角に基づいて誤差補正を行うことで、ロータ極数の非整数倍の誤差が検出信号に乗るレゾルバの検出精度をさらに高められる。
なお、本発明が上述した実施形態の構成に限定されるものではなく、本願の特許請求の範囲に記載された事項の範囲内で種々の変更が可能である。
例えば、上記においては加減速係数を用いて理想角を算出したが、例えば、回転速度(角速度)が一定しているとき、加減速が緩やかなとき等には、加減速係数は略1とみなせるので、加減速係数を省略して理想角を算出するように構成してもよい。
5 負極線、6 電力線、7 正極線、10 直流電圧発生部、12 コンバータ、14 インバータ、20 モータ、22 回転軸、30 制御装置、40 レゾルバ、42 ロータ、43a,43b,43c 突極部、44 ステータ、46 検出コイル、48 渡り導線、49a,49b 出力端子、51 基準Z信号、52a,52b,53a,53b Z信号、60 角度検出部、62 理想角算出部、64 誤差算出部、68 補正部、70 学習部、100 モータ駆動制御システム、B 直流電源、C0,C1 平滑コンデンサ、D1,D2 ダイオード、L1 リアクトル、N 極数、Q1,Q2 電力用半導体スイッチング素子、S1−S8 スイッチング制御信号、θ 検出角または回転角、θi 理想角、φ 補正後検出角。

Claims (5)

  1. 回転体の回転角を検出する装置であって、
    極数N(Nは2以上の整数)のロータ、および、前記Nの非整数倍の個数の検出コイルが周方向に配置されているステータを有し、前記回転体の回転に伴って信号を出力するレゾルバと、
    前記レゾルバの出力信号に基づいて前記回転体の回転角を機械角のN倍の電気角で検出する角度検出部と、
    前記角度検出部により検出され検出角と対比される理想角を前記ロータの機械角1周期から算出する理想角算出部と、
    前記角度検出部により検出される検出角と前記理想角算出部により算出される理想角とから前記検出角の誤差を算出する誤差算出部と、
    前記算出部で算出された前記誤差で前記レゾルバの検出角を補正する補正部と、
    を備える、回転角を検出する装置。
  2. 請求項1に記載の回転角を検出する装置において、
    前記理想角算出部は、機械角1転周期に相当する電気角の時間に関する勾配に、今回周期の経過時間を乗算して前記理想角を算出する、回転角を検出する装置。
  3. 請求項2に記載の回転角を検出する装置において、
    前記出力信号は前記ロータの機械1回転ごとに生成される1回転周期信号を含み、前記理想角算出部は、前記1回転周期信号に基づいて各周期ごとの時間を取得し、今回周期の1周期時間と前回周期の1周期時間との比である加減速係数を用いて前記理想角を算出する、回転角を検出する装置。
  4. 請求項1に記載の回転角を検出する装置において、
    前記出力信号は前記ロータの電気角1周期ごとに生成される複数のレゾルバ周期信号を含み、前記レゾルバ周期信号のうちN回に1回のレゾルバ周期信号は前記ロータの機械角1周期ごとに生成される1回転周期信号であり、
    前記装置は、前記レゾルバ周期信号の間の区間1〜区間Nの時間による区間比を学習する学習部をさらに含み、
    前記理想角算出部は、前記学習部により学習された区間比を考慮して前記理想角を算出する、回転角を検出する装置。
  5. 請求項4に記載の回転角を検出する装置において、
    前記理想角算出部は、前記学習部で学習された区間比に基づいて各区間ごとの移動量を電気角で取得し、機械角1周期に相当する電気角の時間に関する勾配に今回補正対象となる今回区間の経過時間を乗算して得られる値に加減速係数を乗算して今回区間移動量を算出し、この今回区間移動量に前回区間までの移動量積算値を加算して前記理想角を算出する、回転角を検出する装置。
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