JP5605312B2 - 回転機の制御装置 - Google Patents

回転機の制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5605312B2
JP5605312B2 JP2011127938A JP2011127938A JP5605312B2 JP 5605312 B2 JP5605312 B2 JP 5605312B2 JP 2011127938 A JP2011127938 A JP 2011127938A JP 2011127938 A JP2011127938 A JP 2011127938A JP 5605312 B2 JP5605312 B2 JP 5605312B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
torque
rotating machine
control
diagnostic
estimated
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2011127938A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012257360A (ja
Inventor
準二 宮地
洋 稲村
浩也 辻
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2011127938A priority Critical patent/JP5605312B2/ja
Publication of JP2012257360A publication Critical patent/JP2012257360A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5605312B2 publication Critical patent/JP5605312B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Control Of Ac Motors In General (AREA)

Description

本発明は、回転機に流れる電流の検出値を入力とし、前記回転機の電気角速度情報によらずに回転機のトルクを推定する制御用推定手段を備え、該制御用推定手段によって推定されるトルクを指令値にフィードバック制御すべく前記回転機に接続された交流電圧印加回路の出力電圧を操作する回転機の制御装置に関する。
この種の制御装置としては、たとえば下記特許文献1に見られるように、式「φ・id+P(Ld−Lq)・id・iq」に基づき推定されるトルクとトルク指令値との差に基づき、トルク制御の異常の有無を診断するものも提案されている。なお、トルクの推定手法としては、他にもたとえば電機子鎖交磁束数φとして特定の値を想定したマップに基づくものもある。
特開2007−166821号公報
ただし、上記式やマップを用いる場合、電動機の永久磁石の磁力が減少する異常が生じる場合等にあっては、電機子鎖交磁束定数φが変化するため、トルクの推定精度が大きく低下する。
本発明は、上記課題を解決する過程でなされたものであり、その目的は、回転機に流れる電流の検出値を入力とし、前記回転機の電気角速度情報によらずに回転機のトルクを推定する制御用推定手段を備え、該制御用推定手段によって推定されるトルクを指令値にフィードバック制御すべく前記回転機に接続された交流電圧印加回路を操作する新たな回転機の制御装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段、およびその作用効果について記載する。
第1の発明は、回転機に流れる電流の検出値を入力とし、前記回転機の電気角速度情報によらずに回転機のトルクを推定する制御用推定手段を備え、該制御用推定手段によって推定されるトルクを指令値にフィードバック制御すべく前記回転機に接続された交流電圧印加回路の出力電圧を操作する回転機の制御装置において、前記操作される出力電圧、前記回転機を流れる電流の検出値および前記回転機の電気角速度を入力とし、前記交流電圧印加回路の電力を前記回転機の電気角速度で除算した値に基づき前記回転機のトルクを推定する診断用推定手段と、前記診断用推定手段によって推定されるトルクと、前記制御用推定手段によって推定されるトルクとの比較に基づき、前記フィードバック制御の異常の有無を診断する診断手段と、を備えることを特徴とする。
上記発明では、診断用推定手段と制御用推定手段とが互いに独立にトルクを推定する。ここで、これらトルク推定手段による推定値が相違する場合、フィードバック制御手段に利用される制御用推定手段に異常が生じており、ひいてはフィードバック制御に異常が生じていると考えられる。上記発明では、この点に鑑み、診断手段を備えることで、フィードバック制御の異常の有無を診断することができる。
なお、前記回転機は、永久磁石を備えるものであることが望ましい。
この場合、制御用診断手段は、回転機の電機子鎖交磁束定数についての情報に基づき構成されるものとなる。したがって、永久磁石の磁束が減少する異常が生じる場合等にあっては、正確なトルクを推定することができない。一方、診断用推定手段は、回転機の電機子鎖交磁束定数情報とは独立にトルクを推定するものである。このため、これら一対の推定手段によって推定されるトルク同士に相違が生じる場合、磁束の異常等によって制御用診断手段がトルクを正確に推定できない状況であると判断することができる。
第2の発明は、第1の発明において、前記診断用推定手段の入力パラメータは、前記回転機を流れる電流のベクトルノルム、および前記電流のベクトルと前記操作される出力電圧のベクトルとの位相差を含み、前記電流のベクトルノルムおよび前記操作される出力電圧の積と前記位相差とから把握される前記交流電圧印加回路の実効電力を前記回転機の電気角速度で除算した値に基づく前記回転機のトルクを推定することを特徴とする。
第3の発明は、第2の発明において、前記電流のベクトルノルムは、dq座標成分から算出されることを特徴とする。
上記発明では、直流成分を用いることで、電流ベクトルノルムを容易に算出することができる。
第4の発明は、第1〜3のいずれか1つの発明において、前記診断手段は、前記診断用推定手段によって推定されるトルクと前記指令値との乖離度合いに基づきトルク制御の異常の有無を診断する機能をさらに有することを特徴とする。
上記発明では、診断用推定手段によって推定されるトルクと指令値との差に基づき、回転機の実際のトルクが指令値どおりに制御されているか否かを診断することができる。ここで、トルクが指令値どおりに制御されていない場合、フィードバック制御の演算系が正常に機能していないためにトルクが指令値とならない異常であるのか、それ以外の要因による異常であるのか等、複数の要因が存在する。この点、上記発明では、診断用推定手段と制御用推定手段とのそれぞれで推定されるトルク同士に差がある場合、フィードバック制御の演算系が正常に機能していないためにトルクが指令値とならない異常であると識別できる。
一実施形態にかかるシステム構成図。 同実施形態にかかるMGECUの処理を示すブロック図。 同実施形態にかかる診断用トルクの算出処理の手順を示す流れ図。 同実施形態にかかる異常診断処理の手順を示す流れ図。
以下、本発明にかかる回転機の制御装置を車載主機としての回転機の制御装置に適用した一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に、本実施形態にかかるシステム構成図を示す。
図示されるように、モータジェネレータ10は、車載主機としての3相の電動機兼発電機であり、駆動輪14に機械的に連結されている。詳しくは、モータジェネレータ10の回転軸10aは、電子制御式のクラッチC1およびトランスミッション12を介して駆動輪14に機械的に連結されている。なお、本実施形態では、モータジェネレータ10として、埋め込み磁石同期機(IPMSM)を想定している。
モータジェネレータ10の回転軸10aは、さらに電子制御式のクラッチC2を介して内燃機関(エンジン16)に機械的に連結されている。
モータジェネレータ10は、インバータINVを介して端子電圧が所定の高電圧(たとえば100V以上)となる高電圧バッテリ18に接続されている。一方、インバータINVは、スイッチング素子S*p,S*n(*=u,v,w)の直列接続体を3組備えており、これら各直列接続体の接続点がモータジェネレータ10のU,V,W相にそれぞれ接続されている。これらスイッチング素子S*p,S*nとして、本実施形態では、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)が用いられている。そして、これらにはそれぞれ、ダイオードD*p,D*nが逆並列に接続されている。
本実施形態では、モータジェネレータ10やインバータINVの状態を検出する検出手段として、以下のものを備えている。まず、インバータINVの入力電圧(電源電圧VDC)を検出する電圧センサ20を備えている。また、モータジェネレータ10のV相およびW相を流れる電流iv,iwを検出する電流センサ22,24を備えている。さらに、モータジェネレータ10の回転角度θ(電気角)を検出するレゾルバ等の回転角度センサ26を備えている。
上記各種センサの検出値は、図示しないインターフェースを介して低圧システムを構成するモータジェネレータ用電子制御装置(MGECU30)に取り込まれる。MGECU30は、上位の制御装置であるハイブリッド用電子制御装置(HVECU32)との間でCAN通信等によってデータの授受を行う。特に、MGECU30は、HVECU32から通知されるトルクの基本指令値Tr0に基づき、モータジェネレータ10のトルクを制御する。これは、上記各種センサの検出値に基づき、インバータINVを操作する操作信号を生成して出力することで実行される。ここで、インバータINVのスイッチング素子S*p,S*nを操作する信号が、操作信号g*p,g*nである。
図2に、上記インバータINVの操作信号の生成に関する処理のブロック図を示す。
2相変換部40では、電流センサ22,24のそれぞれによって検出された電流iv,iwを、dq座標系の実電流id,iqに変換する。位相・振幅算出部42では、実電流id,iqのベクトルノルム(振幅)と、ベクトルの位相とを算出する。ここで、ベクトルのノルムは、ベクトルの各成分の2乗の和の平方根によって定義される。制御用トルク推定部46では、振幅・位相算出部42において算出された実電流id,iqの振幅および位相に基づき、トルクの推定値(制御用推定トルクTe)をマップ演算する。このマップは、たとえば、下記の式(c1)を前提とするものであって且つ、d軸インダクタンスLdやq軸インダクタンスLqが電流に応じて変化することを考慮した値を算出するものとすればよい。
Te=φ・id+P(Ld−Lq)・id・iq …(c1)
もっとも、これに代えて、実験等によって電流とトルクとの関係を求めることで作成されたマップであってもよい。
偏差算出部48では、上記HVECU32から出力される基本指令値Tr0に基づくトルク指令値Trと制御用推定トルクTeとの差を算出する。そして、位相設定部50では、制御用推定トルクTeをトルク指令値Trにフィードバック制御するための操作量として位相δを算出する。この位相δは、制御用推定トルクTeとトルク指令値Trとの差を入力とする比例要素と積分要素との各出力の和として算出されるものである。
ノルム設定部52では、トルク指令値Trおよび電気角速度ωとインバータINVの出力電圧ベクトルのノルムVnとの関係を記憶したマップを用い、トルク指令値Trおよび電気角速度ωを入力としてノルムVnを設定する。
そして、操作信号生成部54では、上記位相設定部50の設定する位相δと、上記ノルム設定部52の出力するノルムVnと、電源電圧VDCと、回転角度θとに基づき、操作信号g*p,g*nを生成する。詳しくは、操作信号生成部54は、変調率毎に、電気角の1回転周期分の操作信号波形をマップデータとして記憶している。もっとも、操作信号波形の対称性に鑑み、「1/4」周期分のマップデータを記憶して且つ、対称性に基づきこれから1回転周期分の操作信号波形を算出するようにしてもよい。
操作信号生成部54では、電源電圧VDCとノルムVnとに基づき、変調率を算出し、これに応じて、該当する操作信号波形を選択する。ここで、上記変調率の上限は、矩形波制御時の変調率である「1.27」とされている。このため、変調率が最大値「1.27」となる場合には、操作信号波形として、矩形波制御時の波形である電気角の1回転周期に高電位側のスイッチング素子S*pがオン状態とされる期間と低電位側のスイッチング素子S*nがオン状態とされる期間との一対の期間を、それぞれ1回ずつとする波形(1パルス波形)が選択される。
こうして操作信号波形が選択されると、操作信号生成部54では、この波形の出力タイミングを上記位相設定部50の設定する位相δに基づき設定することで、操作信号を生成する。
次に、モータジェネレータ10の制御の際しての異常の有無の診断処理について説明する。本実施形態では、モータジェネレータ10のトルクが正常でないか否かの異常を診断するに際し、モータジェネレータ10の正しいトルク(診断用推定トルクTde)を、診断用トルク推定部56において算出する。そして、トルク異常診断部58では、トルク指令値Trと診断用推定トルクTdeとの比較に基づき、モータジェネレータ10のトルクが正常であるか否かを診断する。一方、FB演算系異常診断部60では、制御用推定トルクTeと診断用推定トルクTdeとの比較に基づき、フィードバック制御の演算系の異常の有無を診断する。
ここで、診断用トルク推定部56は、「トルク×電気角速度ω=電力」の関係に鑑み、インバータINVの出力する電力を電気角速度ωで除算することでトルクを推定するものである。このため、モータジェネレータ10の永久磁石の磁束が変化した場合であっても、トルクの推定精度に影響しない。この意味で、診断用トルク推定部56は、制御用トルク推定部46によって算出される制御用推定トルクTeよりも精度の高いトルクを推定することができる。
この診断用推定トルクTdeとトルク指令値Trとが大きく乖離する場合、モータジェネレータ10のトルクがトルク指令値Trどおりに制御されていない異常が生じていると判断できる。
一方、診断用推定トルクTdeと制御用推定トルクTeとが大きく乖離している場合、フィードバック制御量としての制御用推定トルクTeに異常が生じている等、フィードバック制御の演算系に異常が生じていると判断することができる。ちなみに、この異常とは、たとえば永久磁石の磁束が減少する異常等によって、制御用トルク推定部46が正しいトルクを推定することができなくなる異常等である。なお、この際には、診断用推定トルクTdeとトルク指令値Trとの間にも乖離が生じる。しかし、診断用推定トルクTdeとトルク指令値Trとの間に乖離が生じることからは、異常の要因を絞り込むことができない。なぜなら、この異常の要因が永久磁石の磁束の減少等に限らないからである。このように、FB演算系異常診断部60とトルク異常診断部58とを備えることで、異常の要因を特定しやすくなるメリットがある。
ちなみに、フィードバック制御量として診断用推定トルクTdeを採用しない理由は、演算負荷が大きくなるためである。すなわち、診断用推定トルクTdeの算出には、1電気角周期よりも短い時間間隔で変動する電気角速度ωを算出することが望ましいが、短い時間間隔で変動する電気角速度ωの算出処理を行う場合、演算負荷が大きくなる。これは、回転角度センサ26の検出値に電気角に依存した誤差があるためであり、短い時間間隔で変動する電気角速度ωを精度良く算出するには、この誤差を補正したうえで回転角度の変化速度を算出する必要があるためである。
図3に、本実施形態にかかる診断用推定トルクTdeの算出処理の手順を示す。この処理は、MGECU30において、たとえば所定周期でくり返し実行される。
この一連の処理では、まずステップS10において、実電流id,iqと、回転角度θとを取得する。続くステップS12においては、先の図2のノルム設定部52によって設定されるノルムVnを取得する。続くステップS14においては、電気角速度ωを算出する。続くステップS16においては、実電流id,iqのベクトルと指令電圧との位相差Δを算出する。ここで、実電流id,iqの位相は、たとえば「arctan{iq/(−id)}」によって算出すればよい。また、指令電圧の位相は、位相設定部50の出力する位相δとすればよい。続くステップS18においては、実効電力EPを算出する。これは、「EP=Vn・Ia・cosΔ」である。なお、ここでは、電流ベクトルのノルムIaを用いている。続くステップS20においては、診断用推定トルクTdeを、実効電力EPを電気角速度ωで除算することで算出する。ここで、実効電力EPを用いるのは、モータジェネレータ10に出力される電力のうち、トルクに寄与するのは実効電力部分であることに鑑み、モータジェネレータ10に出力される電力のうちの無効電力分を除外するためである。
なお、上記ステップS20の処理が完了する場合、この一連の処理を一旦終了する。
図4に、本実施形態にかかる診断処理の手順を示す。この処理は、MGECU30によってたとえば所定周期で繰り返し実行される。
この一連の処理では、まずステップS30において、HVECU32からトルクの基本指令値Tr0を受信する。続くステップS32においては、基本指令値Tr0を補正することで、トルク指令値Trを算出する。これは、基本指令値Tr0に、モータジェネレータ10の電気損失を補償するための補正量Tleと、モータジェネレータ10の機械損失を補償するための補正量Tlmと、エンジン16側からモータジェネレータ10の回転軸10aに加えられる周期的な負荷トルクを補償するための補正量Tbとを加算することで行うことができる。
ここで、モータジェネレータ10の電気損失は、回転子や固定子の銅損や、鉄損等である。一方、モータジェネレータ10の機械損失は、回転軸10aとその軸受け部分との摩擦等、機械的な要因により生じる損失等である。また、負荷トルクとは、クランク軸の回転に伴ってエンジン16内のピストンが上昇、下降を周期的に繰り返す際に生じる回転を妨げる力のことである。なお、負荷トルクは、クラッチC2の締結状態時に限って生じるものである。
上記電気損失を補償するための補正量Tleは、たとえばモータジェネレータ10のトルク、電気角速度ωおよび電源電圧VDCに応じてマップ演算すればよい。また、機械損失を補償するための補正量Tlmや負荷トルクを補償するための補正量Tbは、電気角速度等に応じてマップ演算すればよい。
続くステップS34では、ノルムVnを算出する。この処理は、先の図2に示すノルム設定部52の処理である。本実施形態では、この図に示す一連の処理の周期を、位相δの更新周期よりも長く設定している。換言すれば、ノルムVnの更新処理を、位相δの更新周期よりも長く設定している。続くステップS36においては、制御用推定トルクTeと、診断用推定トルクTdeとを取得する。
そしてステップS38においては、診断用推定トルクTdeとトルク指令値Trとの差の絶対値が規定値ΔT1未満であるか否かを判断する。この処理は、モータジェネレータ10の実際のトルクがトルク指令値Trに制御されているか否かを判断するためのものである。ここで規定値ΔT1は、フィードバック制御が正常になされている場合に生じうる実際のトルクとトルク指令値Trとの差の上限値と、診断用推定トルクTdeの推定誤差との和よりも大きい値に設定される。そして、ステップS38において否定判断される場合、ステップS40において、モータジェネレータ10の実際のトルクがトルク指令値Trから大きく乖離する異常が生じていると判断する。
上記ステップS38において肯定判断される場合やステップS40の処理が完了する場合には、ステップS42に移行する。ステップS42においては、診断用推定トルクTdeと制御用推定トルクTeとの差の絶対値が規定値ΔT2未満であるか否かを判断する。この処理は、フィードバック制御の演算系の異常の有無を判断するためのものである。そして、ステップS42において否定判断される場合、ステップS44においてフィードバック制御の演算系の異常があると判断する。
なお、上記ステップS42において肯定判断される場合や、ステップS44の処理が完了する場合には、この一連の処理を一旦終了する。ちなみに、異常判断される場合、たとえばインバータINVのスイッチング素子g*#を全てオフ操作する処理(インバータINVのシャットダウン処理)や、HVECU38に通知する処理等を行う。
<その他の実施形態>
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
「診断用推定手段について」
dq軸上の電流(実電流id,iq)に基づきベクトルノルムを算出するものに限らず、たとえばαβ軸上で電流ベクトルのノルムを算出するものであってもよい。この際、電流ベクトルの位相については、電流ベクトルの方向と回転角度θから把握されるd軸方向よりも90度進角した方向との位相差として算出すればよい。
また、電流ベクトルと電圧ベクトルとそれらの位相差とに基づき実効電力を算出するものに限らず、たとえば各相の電圧と電流との積に基づき実効電力を算出するものであってもよい。
さらに、実効電力を算出する手段と、算出された実効電力を電気角速度ωで除算することで診断用推定トルクTdeを算出する手段とを備えるものに限らない。たとえば、実電流のベクトルノルムIa、ノルムVn、位相差Δおよび電気角速度ωと、診断用推定トルクTdeとの関係を定めたマップを備え、ベクトルノルムIa、ノルムVn、位相差Δおよび電気角速度ωを入力として診断用推定トルクTdeをマップ演算するものであってもよい。
「制御用推定手段について」
実電流id,iqのみを入力パラメータとするものに限らず、たとえばモータジェネレータ10の温度を入力パラメータに加えたものであってもよい。これにより、d軸インダクタンスLdやq軸インダクタンスLqの温度依存性を加味してより高精度の推定を行うことができる。
マップを用いるものに限らず、上記の式(c1)を用いるものであってもよい。
「診断手段について」
診断用推定トルクTdeとトルク指令値Trとの比較に基づく診断を行わなくてもよい。
「トルク指令値Trについて」
機械損失を補償するための補正量Tlm、モータ損失を補償するための補正量Tle、および負荷トルクを補償するための補正量Tbによって補正された基本指令値Tr0に限らない。たとえばこれら3つの補正量のいずれか1つのみによって補正されたものであってもよい。またたとえば、HVECU38からの指令が回転速度の指令値である場合、これに応じてMGECU30においてトルク指令値Trを算出するようにしてもよい。
「交流電圧印加回路について」
交流電圧印加回路としては、直流電圧源の正極および負極のそれぞれに回転機の端子を選択的に接続するスイッチング素子を備える直流交流変換回路(インバータINV)に限らない。たとえば特願2008−30825号に記載されているように、回転機の各端子に接続されるコンバータであってもよい。
「回転機について」
パラレルハイブリッド車の主機に限らず、たとえばパラレルシリーズハイブリッド車の主機であってもよい。また、ハイブリッド車にも限らず、車載主機のエネルギ供給源として電気エネルギを蓄積する手段のみを備える電気自動車や燃料電池車に搭載される主機であってもよい。もっとも、主機にも限らない。
永久磁石を備える同期機としては、IPMSMに限らず、たとえば表面磁石同期機(SPMSM)等であってもよい。
回転機としては3相回転機に限らず、たとえば5相等、4相以上の回転機であってもよい。
上記実施形態では、回転機として、固定子巻線がスター結線されたものを想定したが、これに限らず、デルタ結線されたものであってもよい。
10…モータジェネレータ、16…エンジン、56…診断用トルク推定部。

Claims (4)

  1. 永久磁石を備える回転機に流れる電流の検出値を入力とし、前記回転機の電機子鎖交磁束が特定の値であることを前提に、前記回転機の電気角速度情報によらずに回転機の制御用トルクを推定する制御用推定手段を備え、該制御用推定手段によって推定される制御用トルクを指令値にフィードバック制御すべく前記回転機に接続された交流電圧印加回路の出力電圧を操作する回転機の制御装置において、
    前記操作される出力電圧、前記回転機を流れる電流の検出値および前記回転機の電気角速度を入力とし、前記交流電圧印加回路の電力を前記回転機の電気角速度で除算した値に基づき前記回転機の診断用トルクを推定する診断用推定手段と、
    前記診断用推定手段によって推定される診断用トルクと、前記制御用推定手段によって推定される制御用トルクとの比較に基づき、前記永久磁石の磁力が減少することによる前記フィードバック制御の異常の有無を診断する診断手段と、
    を備えることを特徴とする回転機の制御装置。
  2. 前記診断用推定手段の入力パラメータは、前記回転機を流れる電流のベクトルノルム、および前記電流のベクトルと前記操作される出力電圧のベクトルとの位相差を含み、前記電流のベクトルノルムおよび前記操作される出力電圧の積と前記位相差とから把握される前記交流電圧印加回路の実効電力を前記回転機の電気角速度で除算した値に基づく前記回転機の診断用トルクを推定することを特徴とする請求項1記載の回転機の制御装置。
  3. 前記電流のベクトルノルムは、dq座標成分から算出されることを特徴とする請求項2記載の回転機の制御装置。
  4. 前記診断手段は、前記診断用推定手段によって推定される診断用トルクと前記指令値との乖離度合いに基づきトルク制御の異常の有無を診断する機能をさらに有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の回転機の制御装置。
JP2011127938A 2011-06-08 2011-06-08 回転機の制御装置 Active JP5605312B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011127938A JP5605312B2 (ja) 2011-06-08 2011-06-08 回転機の制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011127938A JP5605312B2 (ja) 2011-06-08 2011-06-08 回転機の制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012257360A JP2012257360A (ja) 2012-12-27
JP5605312B2 true JP5605312B2 (ja) 2014-10-15

Family

ID=47528368

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011127938A Active JP5605312B2 (ja) 2011-06-08 2011-06-08 回転機の制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5605312B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101769649B1 (ko) * 2013-09-02 2017-08-18 엘에스산전 주식회사 인버터 시스템에서 전력 케이블의 상태 검출 방법
JP5928438B2 (ja) * 2013-11-05 2016-06-01 株式会社デンソー 交流電動機の制御装置
JP2016043892A (ja) * 2014-08-26 2016-04-04 日産自動車株式会社 電動車両の制御装置
EP3819176A4 (en) * 2018-09-27 2021-09-15 Aisin Aw Co., Ltd. CONTROL DEVICE FOR VEHICLE DRIVING DEVICE
JP2021114895A (ja) * 2020-01-16 2021-08-05 株式会社日立産機システム 電力変換装置、回転機システム、及び診断方法

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09107602A (ja) * 1995-10-09 1997-04-22 Hitachi Ltd 電気車の制御装置
JP4774975B2 (ja) * 2005-12-15 2011-09-21 トヨタ自動車株式会社 電動機の制御装置
JP2008167630A (ja) * 2007-01-05 2008-07-17 Fuji Electric Fa Components & Systems Co Ltd 電力変換器の制御装置
JP2009131043A (ja) * 2007-11-22 2009-06-11 Hitachi Ltd モータ制御装置
JP5077830B2 (ja) * 2008-07-11 2012-11-21 株式会社デンソー ハイブリッド車の制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2012257360A (ja) 2012-12-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9154064B2 (en) Control device for AC motor
US7932692B2 (en) Control system for rotary electric machine with salient structure
JP4909797B2 (ja) モータ制御装置
US6771039B2 (en) Motor control apparatus and method
JP5807847B2 (ja) 交流電動機の制御装置
US9077278B2 (en) AC motor control apparatus
US10804831B2 (en) Control apparatus for alternating-current rotary electric machine
JP5929874B2 (ja) 交流電動機の制御装置
US20140225540A1 (en) Control apparatus for ac motor
JP5741611B2 (ja) 交流電動機の制御装置
US8957616B2 (en) Control device for AC motor
JP5910583B2 (ja) 交流電動機の制御装置
JP2009261182A (ja) 回転電機の磁石温度推定装置およびそれを備えた電動車両、ならびに回転電機の磁石温度推定方法
JP5605312B2 (ja) 回転機の制御装置
JP2007274779A (ja) 電動駆動制御装置及び電動駆動制御方法
JP2020068596A (ja) モータの制御装置および制御方法
US9154070B2 (en) Controller for AC motor
JP5605311B2 (ja) 回転機の制御装置
JP2023048833A (ja) モータユニットの状態推定方法及び状態推定装置
JP5910582B2 (ja) 交流電動機の制御装置
JP2010252496A (ja) モータ駆動システム
WO2021106609A1 (ja) 電力変換装置
JP2018046615A (ja) 温度推定装置、鎖交磁束推定装置及びモータ制御装置
JP2023032879A (ja) モータユニットの制御方法及び制御装置
JP2017093149A (ja) 電圧センサ異常診断装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130809

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140513

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140514

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140710

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140729

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140811

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5605312

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250