JP2023032879A - モータユニットの制御方法及び制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ロータの回転角度の検出精度を高められるモータユニットの制御方法を提供する。【解決手段】電圧検出部302により検出される電圧値に基づき、ロータの磁極位置を示す第1の磁極位置を検出し、レゾルバ30により検出される信号に基づき、ロータの磁極位置を示す第2の磁極位置を検出し、第1の磁極位置と第2の磁極位置との検出タイミングにおける時間差を算出し、算出された時間差に基づいて、レゾルバが検出する回転角度を補正する。【選択図】図1

Description

本発明は、モータユニットの制御方法及び制御装置に関する。
回転電機(モータ)の回転を検出するためにレゾルバが用いられる。レゾルバは、モータの回転を電流信号の変化として検出し、この信号を用いてモータの回転角度を検出する。
モータの制御において、モータの回転角度をより精度高く検出したいという要求がある。一方で、レゾルバは、モータへの組付けによる機械的な誤差や、検出値の演算における遅れ誤差等が発生する。そのため、この誤差を考慮してモータの制御を行う必要がある。
特許文献1には、検出されたモータ角速度に応じて、予め実験により求めた補正値を加算することで、モータ角度を補正する制御を行うモータ制御装置が開示されている。
特開2004-336913号公報
従来技術では、予め実験により求めた補正値を用いるが、このような制御では、例えば磁石温度の変化による磁束密度の変化や、レゾルバの組付けや個体差に起因する誤差などを正確に補正することはできない。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、レゾルバの誤差を適切に補正して、ロータの回転角度の検出精度を高められるモータユニットの制御方法を提供することを目的とする。
本発明のある態様によれば、ステータ及びロータを有するモータと、ロータの回転角度を検出するレゾルバと、ステータの巻線の電圧を検出する電圧検出部と、を有するモータユニットの制御方法に適用される。電圧検出部により検出される電圧値に基づき、ロータの磁極位置を示す第1の磁極位置を検出し、レゾルバにより検出される信号に基づき、ロータの磁極位置を示す第2の磁極位置を検出する。第1の磁極位置と第2の磁極位置との検出タイミングにおける時間差を算出し、算出された時間差に基づいて、レゾルバにより検出される回転角度を補正する。
本発明によれば、レゾルバの個体差や信号処理等に起因する誤差を、ステータの巻線に実際に流れる電圧の検出結果により検出される第1の磁極位置と、レゾルバにより検出される第2の磁極位置との検出タイミングにおける時間差に基づいて、レゾルバにより検出される回転角度を適切に補正することができるので、ロータの回転角度の検出精度を高めることが可能となる。
図1は、本発明の実施形態のモータユニットの機能ブロック図である。 図2は、本実施形態の誤差の補正制御の説明図である。 図3は、変形例のモータユニット制御装置の要部の機能ブロック図である。 図4は、誤差Bのテーブルの一例を示す説明図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態のモータユニット制御装置10の機能ブロック図である。
本実施形態の、モータユニット制御装置10は、図外のコントローラより指令されるモータ1の指令トルクTeに基づき、モータ1に供給する電力を算出し、これをモータ1に供給することで、モータ1を駆動する。
本実施形態のモータ1は、例えば電動自動車に搭載され、車輪を駆動する電動機として機能する。また、モータ1は、車輪の回転による駆動力を受けて発電(回生)を行なう発電機としても機能する。なお、モータ1は、自動車以外の装置、例えば各種電気機器又は産業機械の駆動装置として用いられてもよい。
モータユニット制御装置10は、CPU、記憶装置等を備えるマイコンを有しており、記憶装置に記録されているプログラムをCPUが実行することにより、図1に示す各部の機能が実現される。なお、モータユニット制御装置10は、その一部又は全部が電子回路やASICによって各部の機能が実現されるものであってもよい。
モータユニット制御装置10は、インバータ20、レゾルバ30、PWM信号生成部40、変調率生成部50、dq-uvw変換部60、uvw-dq変換部70、d軸PI補償部90、q軸PI補償部100、電流指令値生成部110、電流センサ201及び電圧センサ202を備える。
電流指令値生成部110は、指令トルクTeに基づいて、予め記憶されたトルクマップ等によりベクトル制御のための回転座標系のdq軸電流成分を求める。電流指令値生成部110は、dq軸電流成分から、それぞれd軸電流指令値idとq軸電流指令値iqとを算出する。
d軸電流成分については、減算部109においてd軸電流指令値idからモータ1に実際に流れているd軸電流idを減じた差分Δidが求められる。差分Δidはd軸PI補償部90に入力される。d軸PI補償部90は、差分Δidを減ずる方向に働くd軸電圧成分vdを算出する。
q軸電流成分については、減算部111においてq軸電流指令値iqからモータ1に実際に流れているq軸電流iqを減じた差分Δiqが求められる。差分Δiqはq軸PI補償部100に入力される。q軸PI補償部100は、差分Δiqを減ずる方向に働くq軸電圧成分vqを算出する。
このように算出されたd軸電圧成分vdとq軸電圧成分vqとが、dq-uvw変換部60に入力される。dq-uvw変換部60は、回転角度(補正回転角度θ’)に基づいて、回転座標系のq軸、d軸の2相の電圧値を固定座標系のu、v、wの3相の電圧値に変換する。変換された3相の電圧値は、変調率生成部50により、それぞれu相変調率指令値mu、v相変調率指令値mv、w相変調率指令値mwに変換されて、PWM信号生成部40に送られる。
PWM信号生成部40は、入力されたu相変調率指令値mu、v相変調率指令値mv、w相変調率指令値mwに基づいて、インバータ20の出力を制御するための三相の変調信号Du、Dv、Dwをインバータ20に指令する。
インバータ20は、複数のパワートランジスタから構成され、この指令に基づいて、バッテリ2の直流電力を三相の交流電力に変換して、モータ1のU相、V相、W相の各相に電流を供給する。
電流センサ201は、インバータ20がモータ1に供給する実際の電流値iu、ivを検出する。uvw-dq変換部70は、検出された電流値iu、iv及び電流値iu、ivの差分から算出される電流値iwを、回転角度(補正回転角度θ’)に基づいて、回転座標系のd軸電流id、q軸電流iqにそれぞれ変換する。変換された電流値、すなわちモータ1に実際に流れる実電流値は、前述のように減算部109、111において、d軸電流指令値id及びq軸電流指令値iqとの差分の算出に用いられる。
このように、モータ1に供給する実電流値と指令トルクTeに基づく指令電流値との差によるフィードバック制御を行うことにより、指令トルクTeに応じた実トルクをモータ1に発生させることが可能となる。
モータ1が回転するとき、電流ベクトルの基準となる回転角度θがレゾルバ30を用いて検出される。レゾルバ30が検出した信号は、レゾルバデジタルコンバータ(RDコンバータ)301に入力される。RDコンバータ301は、レゾルバ30が検出した信号に基づいて、ロータの回転角度を示す回転角度θを出力する。
回転角度θは、後述するような補正処理により、補正回転角度θ’として、dq-uvw変換部60及びuvw-dq変換部70に入力される。これにより、回転座標系と固定座標系の相互の変換が行われる。
次に、レゾルバ30が検出する信号に基づき算出される回転角度θの誤差の補正制御について説明する。
レゾルバ30は、モータ1のロータ及び回転軸が回転するときの回転角度の変化により発生するリラクタンスの変化を電流信号として検出する。RDコンバータ301は、レゾルバ30が検出する電流信号に基づいて、ロータの回転角度を算出する。
このように算出される回転角度は、一般的に、レゾルバ30のモータ1への組付けに起因する機械的な誤差や、RDコンバータ301においてアナログ信号をデジタル信号に変換する演算での信号遅れに起因する誤差を含んでいる。さらに、モータ1の回転速度の変化や永久磁石温度の変化によって、レゾルバ30の検出誤差が変化する。モータ1の回転をより精度高く制御したい場合には、これらの誤差を考慮する必要がある。
これに対して、信号遅れの誤差を見越して補正値を予め設定したり、機械的誤差を予め実験により計測することで補正値を設定したりして、回転角度を補正することもできる。しかしながら、このような補正では、モータ1やモータユニット制御装置10の個体差や、回転速度の変化や永久磁石温度の変化による誤差の変動には対応できない。このため、誤差を必ずしも適切に補正することができないという問題がある。
そこで、本実施形態では、以下に説明するように、ステータの巻線の電圧値を用いて、回転角度を補正するように制御した。
図1に示すように、モータユニット制御装置10は、RDコンバータ301、電圧検出部302、カウンタ303、回転周波数演算部304、誤差演算部305及び減算部101を備える。
RDコンバータ301は、レゾルバ30が出力したアナログ信号に基づき、ロータの回転角度θを示すデジタル信号に変換して、これを出力する。また、RDコンバータ301は、レゾルバ30が出力したアナログ信号に基づき、ロータの磁極位置が電気角0となるタイミング(第2の磁極位置)を検出する。RDコンバータ301は、第2磁極位置を検出した場合に、第2の磁極位置信号(図2参照)が立ち上がるように出力する。
このように、レゾルバ30により検出される信号に基づき第2の磁極位置を検出することで、RDコンバータ301は、第2の磁極位置検出部として機能する。
電圧検出部302は、電圧センサ202により検出されたモータ1のステータの巻線の各相の実際の電圧を示すアナログ信号を取得し、取得したアナログ信号に基づいて、ステータの巻線(U相、V相、W相)の電圧値を検出する。
電圧検出部302は、検出したいずれか一つの相(例えばU相)の電圧値から、電圧値が0となった位置(ゼロクロスポイント)を検出する。このゼロクロスポイントとは、ロータの磁極位置が電気角0となるタイミング(第1の磁極位置)である。電圧検出部302は、第1の磁極位置を検出した場合に、第1の磁極位置信号(ゼロクロス信号)が立ち上がるように出力する。
このように、電圧センサ202により検出される電圧値に基づき第1の磁極位置を検出することで、電圧検出部302が、第1の磁極位置検出部として機能する。
なお、電圧検出部302は、モータ1の力行時におけるステータの巻線の電圧値を取得してもよいが、回生時など、ロータが外力により回転されられる場合に巻線に発生する誘導電圧の電圧値を取得することが望ましい。これは、モータ1の力行時はPMW制御されるインバータ20の出力電圧の変動によりステータの巻線の電圧値が影響を受けるためである。ロータが外力により回転させられる場合の誘導電圧を検出することで、ゼロクロスポイントを正確に検出できる。
カウンタ303は、所定周期(例えば0.1[ms]毎)でカウンタ値を更新している。また、カウンタ303は、RDコンバータ301が出力する第2の磁極位置信号と、電圧検出部302が出力する第1の磁極位置信号と、を取得する。カウンタ303は、第1の磁極位置信号の検出タイミングと第2の磁極位置信号の検出タイミングとの間にカウントされたカウンタ値の積算値を、時間差tとして算出する。
回転周波数演算部304は、RDコンバータ301が出力する回転角度θに基づいて、ロータの回転角速度ωを算出する。
誤差演算部305は、カウンタ303が算出した時間差tと、回転周波数演算部304が算出した回転角速度ωと、から、回転角度θを補正するための補正値である誤差Aを算出する。
減算部101は、RDコンバータ301が出力する回転角度θから、誤差演算部305が算出した誤差Aを減算することで、補正回転角度θ’を算出する。
このように、時間差tに基づき算出された誤差Aにより回転角度θを補正することで、減算部101が、補正部として機能する。
モータユニット制御装置10は、このようにして算出された補正回転角度θ’を用いてdq軸ベクトル制御を行い、モータ1の駆動力を制御する。
次に、このように構成されたモータユニット制御装置10の補正制御をより具体的に説明する。
図2は、本実施形態の誤差の補正制御の説明図である。
図2は、上段から、カウンタ303におけるカウンタ値、RDコンバータ301が出力する相位置信号、及び、電圧検出部302が出力するゼロクロス信号を、それぞれ時間を横軸として示されたタイムチャートである。
カウンタ303は、所定周期でカウンタ値を更新している。カウンタ303は、電圧検出部302から入力される第1の磁極位置信号の立ち上がりを検出した場合に、カウンタ値のカウントを開始する。その後、RDコンバータ301から入力される第2の磁極位置信号相位置信号の立ち上がりを検出した場合に、カウンタ値のカウントを停止する。その間のカウンタ値の積算値を算出してこれを時間差tとする。算出された時間差tは、誤差演算部305に送られる。
図2に示す例では、タイミングT0においてカウンタ303に第1の磁極位置信号が入力されたことにより、カウンタ値のカウントが開始される。その後、タイミングT1においてカウンタ303にRDコンバータ301から第2の磁極位置信号が入力されたことにより、カウンタ値のカウントが終了する。その間にカウントされた4カウント分が、第1の磁極位置信号と第2の磁極位置信号との検出タイミングの偏差である時間差tとして算出される。
このように、ステータの巻線に実際に発生する誘導電圧に基づくモータ1の実際の基準位置である第1の磁極位置信号の検出タイミングに対して、レゾルバ30及びRDコンバータ301により出力される第2の磁極位置信号の検出タイミングが、時間差tを伴って取得される。
この時間差tは、レゾルバ30の機械的誤差やRDコンバータ301における信号処理等より発生する遅れ時間を含んでいる。従って、この遅れ時間を補正することにより、レゾルバ30により検出される回転角度θと実際の回転角度と間の誤差を解消することができる。
なお、カウンタ303は、カウンタ値のカウントアップが終了した場合に、その旨を示す信号を電圧検出部302に送る。電圧検出部302は、この信号を受けた場合に、第1の磁極位置信号をリセットする。
次に、誤差演算部305での、誤差Aの算出方法について説明する。誤差演算部305は、カウンタ303から時間差tが送られると、時間差tと、回転周波数演算部304において回転角度θから変換された回転角速度ωとに基づき、次のような演算により誤差Aを算出する。
まず、回転角速度ω[rad/s]は、電気角一周期Te[sec]との間で、次の数式1のような関係が成り立つ。
Figure 2023032879000002
また、誤差Aは、カウンタ303が算出した時間差t[sec]と、電気角一周期Teとの間で、次の数式2のような関係が成り立つ。
Figure 2023032879000003
誤差演算部305は、これら数式1及び数式2に基づき、カウンタ303が算出した時間差tと、回転周波数演算部304が算出した回転角速度ωとから、次の数式3に基づいて、誤差Aを算出する。
Figure 2023032879000004
このように、第1の磁極位置信号と第2の磁極位置信号との検出タイミングの偏差である時間差tを算出することで、カウンタ303が、時間差算出部として機能する。
誤差演算部305は、演算された誤差Aを、減算部101に出力する。減算部101は、RDコンバータ301により出力された回転角度θから、誤差演算部305により出力された誤差Aを減算する。これにより、回転角度θが誤差Aの分だけ進み側に補正された補正回転角度θ’が算出される。
このような制御により、レゾルバ30が検出した信号に基づいてRDコンバータ301が検出する回転角度θを、ステータの巻線に実際に流れる電圧の検出結果により検出される第1の磁極位置と、レゾルバ30により検出される第2の磁極位置との検出タイミングにおける時間差に基づいて補正することで、ロータの回転角度θの誤差を精度良く補正することができる。特に、電圧検出部302がゼロクロスポイントを検出する毎に時間差tを算出して誤差Aを更新するので、リアルタイムに誤差を補正することが可能となる。
このようにして補正された補正回転角度θ’をモータ1のベクトル制御に用いることで、モータ1を精度高く制御することができる。
なお、電圧検出部302は、ステータの各相の巻線それぞれの誘導電圧の電圧値を電圧センサ202により取得するように構成したが、これに限られず、電圧センサ202により各相の相関電圧を検出し、これに基づき誘導電圧を検出するように構成してもよい。このように構成した場合は、ゼロクロス点の位相が相電圧の位相とは異なる。そこで、相間電圧を取得するように構成した場合は、前述の誤差Aの算出における数式3に換えて、次の数式4を用いるように構成される。
Figure 2023032879000005
このように、電圧センサ202が、ステータの巻線の各相の誘導電圧を直接検出できない場合において、相間電圧を検出することによっても、誤差Aを算出することができる。
以上説明したように、本実施形態では、ステータ及びロータを有するモータ1と、ロータの回転角度を検出するレゾルバ30と、ステータの巻線の電圧を検出する電圧検出部302と、を有するモータユニット制御装置10の制御方法として構成される。電圧検出部302は、電圧センサ202により検出される電圧値に基づき、ロータの磁極位置を示す第1の磁極位置を検出する。RDコンバータ301は、レゾルバ30により検出される信号に基づき、ロータの磁極位置を示す第2の磁極位置を検出する。カウンタ303は、第1の磁極位置と第2の磁極位置との検出タイミングにおける時間差tを算出する。減算部101は、算出された時間差tに基づく誤差Aを用いて、レゾルバ30が検出するロータの回転角度を補正する。
このような構成により、レゾルバ30の機械的な誤差や信号処理等による誤差を、ステータの巻線に実際に流れる電圧の検出結果に基づき逐次補正することができる。これにより、レゾルバ30の個体差や信号処理の遅れ等に起因する誤差を適切に補正できるので、ロータの回転角度θを正確に取得することができる。
そして、このようにして補正されたロータの回転角度を示す補正回転角度θ’を用いて、モータ1の指示トルクを制御するので、モータ制御の精度を高めることができる。
また、本実施形態では、算出された時間差tと、レゾルバ30により検出された回転角度θに基づき算出される回転軸の回転角速度ωと、から補正値である誤差Aを算出し、算出された誤差Aに基づき、ロータの回転角度を補正するので、補正値である誤差Aをより正確に算出することができる。
また、本実施形態では、電圧検出部302により検出される電圧値に基づき、当該電圧値がゼロとなるタイミングを第1の磁極位置として検出するので、第1の磁極位置をより正確に検出することができる。
また、本実施形態では、ロータが外力により回転させられる場合において、電圧検出部302により検出される誘導電圧の電圧値に基づき、第1の磁極位置を検出するので、モータ1の力行時に頻繁に変化するインバータ20の出力電圧ではなく、ロータの回転に依存する誘導電圧を用いることで、第1の磁極位置をより正確に検出することができる。
次に、本実施形態の変形例について説明する。
図3は、本実施形態の変形例のモータユニット制御装置10の要部の機能ブロック図である。なお、図1に示す構成と同一の構成は、その説明を省略する。
図3において、モータユニット制御装置10は、レゾルバ誤差演算部306と、減算部307とを備える点において、図1で説明した構成と異なる。
レゾルバ誤差演算部306は、レゾルバ30における誤差、より詳しくは、モータ1の回転速度の変化により発生するレゾルバ30固有の誤差を補正するための補正値である誤差Bを出力する。
前述の図1及び図2で説明したように、ステータの巻線の誘導電圧との時間差tに基づいて回転角度の誤差を補正するよう制御した。一方で、モータ1の回転速度が上昇することによりレゾルバ30の検出誤差が増大するが、前述の制御では、このような誤差を完全に補正できない場合がある。
そこで、この変形例では、回転速度の上昇によるレゾルバ30の固有の誤差を補正するように構成した。
誤差Bは、モータ1の回転速度に対する一次元の値であり、予め実験等により求め、レゾルバ誤差演算部306に記憶される。レゾルバ誤差演算部306は、回転周波数演算部304から出力された回転角速度ωと、記憶された誤差テーブル(図4参照)とから、誤差Bを算出する。算出された誤差Bは、減算部307に出力する。
図4は、誤差Bのテーブルの一例を示す説明図である。
誤差Bは、モータ1の回転速度、つまり、レゾルバ30により検出される回転角速度ωに関連するテーブルを用いて設定される。図4に示す例では、回転角速度ωが所定値以上の領域で、誤差Bが、回転角速度ωが大きくなるに従って大きくなるような値に設定されている。レゾルバ誤差演算部306は、入力された回転角速度ωから図4のテーブルを参照して、誤差Bを算出する。
減算部307は、時間差tに基づき誤差演算部305により算出された誤差A(第1の誤差)を、レゾルバ誤差演算部306により算出された誤差B(第2の誤差)を減算することで、回転角度θを補正する値である誤差C(第3の誤差)を算出する。算出された誤差Cは、減算部101に出力される。
減算部101は、RDコンバータ301により出力された回転角度θから、減算部307から出力された誤差Cを減算することで、補正回転角度θ’を算出する。
このような制御により、RDコンバータ301により検出されるロータの回転角度θを、ステータの巻線の実際の電圧値の値に加えて、モータ1の回転速度に依存するレゾルバ30の固有の誤差の補正値を加味してレゾルバ30により検出される回転角度θを補正する。これにより、誤差をより正確に補正することができる。このように補正された補正回転角度θ’をモータ1のベクトル制御に用いることで、モータ1をさらに精度高く制御することができる。
以上本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
前述の実施形態では、モータ1が外力によって駆動される場合に、ステータの各相の巻線に発生する誘導電圧を電圧センサ202が検出したが、これに限られない。例えば、モータ1を120度通電駆動するように制御した場合は、U相、V相、W相にはそれぞれ、120度の通電期間と60度の非通電期間とが交互に発生する。そこで、いずれか一の相(例えばU相)が非通電期間である場合に、前述のように電圧センサ202が当該相の誘導電圧を検出することによって、モータ1の力行時にも誤差Aを正確に算出することができる。
また、前述の実施形態では、カウンタ303が、第1の磁極位置信号と第2の磁極位置信号との検出タイミングである時間差tとして算出したが、これに限られない。第1の磁極位置信号と第2の磁極位置信号との回転角度の差を誤差Aとして算出し、減算部101は、において、算出した回転角度差に基づいて、RDコンバータ301により出力された回転角度θを補正するように制御してもよい。
1:モータ、10:モータユニット制御装置、30:レゾルバ、101:減算部(補正部)、202:電圧センサ、301:RDコンバータ(第2の磁極位置検出部)、302:電圧検出部(第1の磁極位置検出部)、303:カウンタ(時間差算出部)、304:回転周波数演算部、305:誤差演算部、306:レゾルバ誤差演算部、307:減算部

Claims (8)

  1. ステータ及びロータを有するモータと、前記ロータの回転角度を検出するレゾルバと、前記ステータの巻線の電圧を検出する電圧検出部と、を有するモータユニットの制御方法であって、
    前記電圧検出部により検出される電圧値に基づき、前記ロータの磁極位置を示す第1の磁極位置を検出し、
    前記レゾルバにより検出される信号に基づき、前記ロータの磁極位置を示す第2の磁極位置を検出し、
    前記第1の磁極位置と前記第2の磁極位置との検出タイミングにおける時間差を算出し、
    算出された前記時間差に基づいて、前記レゾルバが検出する前記回転角度を補正する、
    モータユニットの制御方法。
  2. 請求項1に記載のモータユニットの制御方法であって、
    算出された前記時間差と、前記レゾルバにより検出された前記回転角度に基づき算出される前記ロータの回転角速度と、から補正値を算出し、
    算出された前記補正値に基づき、前記レゾルバが検出する前記回転角度を補正する、
    モータユニットの制御方法。
  3. 請求項1又は2に記載のモータユニットの制御方法であって、
    前記電圧検出部により検出される電圧値に基づき、当該電圧値がゼロとなるタイミングを前記第1の磁極位置として検出する、
    モータユニットの制御方法。
  4. 請求項1から3のいずれか一つに記載のモータユニットの制御方法であって、
    前記ロータが外力により回転させられる場合に、前記電圧検出部により検出される誘導電圧の電圧値に基づき、前記第1の磁極位置を検出する、
    モータユニットの制御方法。
  5. 請求項1から3のいずれか一つに記載のモータユニットの制御方法であって、
    ステータのいずれか一の相が通電されてない場合に、前記電圧検出部により検出される当該相における誘導電圧の電圧値に基づき、前記第1の磁極位置を検出する、
    モータユニットの制御方法。
  6. 請求項1から5のいずれか一つに記載のモータユニットの制御方法であって、
    前記算出された時間差に基づき算出される第1の誤差と、予め記憶された前記レゾルバの固有の第2の誤差と、に基づき第3の誤差を算出し、
    算出された前記第3の誤差に基づいて、前記レゾルバが検出する前記回転角度を補正する、
    モータユニットの制御方法。
  7. 請求項1から6のいずれか一つに記載のモータユニットの制御方法であって、
    補正された前記回転角度に基づいて、前記モータの指示トルクを制御する、
    モータユニットの制御方法。
  8. ステータ及びロータを有するモータと、前記ロータの回転角度を検出するレゾルバと、前記ステータの巻線を流れる電圧を検出する電圧検出部と、を有するモータユニットの制御装置であって、
    前記電圧検出部により検出される電圧値に基づき、前記ロータの磁極位置を示す第1の磁極位置を検出する第1の磁極位置検出部と、
    前記レゾルバにより検出される信号に基づき、前記ロータの磁極位置を示す第2の磁極位置を検出する第2の磁極位置検出部と、
    前記第1の磁極位置と前記第2の磁極位置との検出タイミングにおける時間差を算出する時間差算出部と、
    算出された前記時間差に基づいて、前記レゾルバが検出する前記回転角度を補正する補正部と、を備える、
    モータユニットの制御装置。

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