JP2017038442A - 交流回転電機の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】1次電流の算出精度を適切に向上させることが可能な交流回転電機の制御装置を提供する。
【解決手段】複数相の電気角k周期に対して、k×360°の約数であって120°の約数ではない値のサンプル間隔ごとに、同じサンプルタイミングで演算角を設定する演算角設定部と、1相を基準相とし、基準相の演算角における相電流値に対して、他相の演算角における相電流値を、電気角120度ずらして重ね合わせて基準相の相電流値とする合成部と、演算角ごとに、基準相の各相電流値に基づく算出値を積算してフーリエ係数を算出する係数算出部と、フーリエ係数に基づいて各相の1次電流値を算出する1次電流算出部と、各相の1次電流値をdq変換してd軸電流値及びq軸電流値を算出するdq電流算出部と、d軸電流値及びq軸電流値に基づいた制御量が制御量の目標値に追従するように、インバータの複数のスイッチング素子を操作する操作部と、を備える。
【選択図】 図4

Description

本発明は、電流センサにより検出された相電流の検出値に基づいて交流回転電機の通電を制御する交流回転電機の制御装置に関する。
従来、交流回転電機の制御では、相電流値を検出し、検出した相電流値に基づいた制御量を目標値にフィードバックさせている。このようなフィードバック制御において、相電流に高次成分が重畳すると、フィードバック制御の結果であるインバータの各相のスイッチング素子に対する操作指令にも、高次成分が重畳する。その結果、スイッチングノイズ等の騒音成分にも高次成分が含まれ、静粛性の面で問題となる。また、相電流がオフセットすると、トルク変動や出力変動が生じるので望ましくない。
そのため、特許文献1に記載の交流電動機の制御装置は、相電流検出値を電気角の関数としてフーリエ級数展開し、相電流の1次成分を検出し、検出した1次成分に基づいてフィードバック制御を実施している。具体的には、上記制御装置は、電気角k周期をN個に分割して設定した積算角において、積算角における相電流検出値に基づく算出値を電気角k周期わたって積算することにより、フーリエ係数を演算している。
特開2014-132815号公報
上記制御装置において、電気角k周期の分割数を増加させるほど、1次電流の算出精度は向上する。しかしながら、制御装置の処理能力の制約上、分割数には上限がある。制御装置の処理能力を超える数に分割数を増加させると、あるタイミングで開始した演算処理が終了する前に、次のタイミングの演算処理が開始されることになり、フィードバック制御が破綻する。すなわち、制御装置の処理能力を超えて分割数を増加させても、1次電流の算出精度を向上させることはできない。
本発明は、上記実情に鑑み、1次電流の算出精度を適切に向上させることが可能な交流回転電機の制御装置を提供することを主たる目的とする。
本発明は、上記課題を解決するため、3相の交流回転電機と、前記交流回転電機を駆動するインバータと、前記交流回転電機の2相以上の相に流れる相電流値をそれぞれ検出する電流センサと、を備える回転電機システムに適用される交流回転電機の制御装置であって、複数相の電気角k周期(kは自然数)に対して、k×360の約数であって120の約数ではない値の電気角であるサンプル間隔ごとに、同じサンプルタイミングで演算角を設定する演算角設定部と、前記複数相のうちの1相を基準相とし、前記基準相の前記演算角における前記相電流値に対して、前記複数相のうちの前記基準相以外の他相の前記演算角における前記相電流値を、電気角120°ずらして重ね合わせ、重ね合わせた各前記相電流値を前記基準相の相電流値とする合成部と、前記演算角ごとに、前記基準相の各前記相電流値に基づく算出値を前記電気角k周期にわたって積算してフーリエ係数を算出する係数算出部と、算出された前記フーリエ係数に基づいて、各相の1次電流値を算出する1次電流算出部と、算出された前記各相の1次電流値をdq変換してd軸電流値及びq軸電流値を算出するdq電流算出部と、算出された前記d軸電流値及び前記q軸電流値に基づいた制御量が、前記制御量の目標値に追従するように、前記インバータを構成する複数のスイッチング素子を操作する操作部と、を備える。
本発明によれば、複数相の電気角k周期に対して、サンプル間隔ごとに、同じサンプルタイミングで演算角が設定される。そして、基準相の演算角における相電流値に対して、基準相以外の他相の演算角における相電流値が、電気角120°ずらして重ね合され、重ね合わされた各相電流値が基準相の相電流値とされる。そして、演算角ごとに、基準相の各相電流値に基づく算出値が電気角k周期にわたって積算され、フーリエ係数が算出される。さらに、算出されたフーリエ係数に基づいて、各相の1次電流値が算出され、算出された1次電流値がdq電流値に変換される。そして、dq電流値に基づいた制御量が目標値に追従するように、インバータのスイッチング素子が操作される。
各相の相電流は、互いに電気角120°ずれた関係となっている。よって、基準相の相電流値に対して、電気角120°ずらした他相の相電流値は、基準相の相電流値とみなすことができる。ここで、サンプル間隔を、k×360の約数であって120の約数ではない値の電気角としたことにより、基準相の演算角と、基準相の演算角に対して電気角120°ずらした角度とは異なる角度になる。すなわち、基準相において、元々の基準相の相電流値と、電気角120°ずらした他相の相電流値とは、異なるタイミングにおける相電流値となる。よって、演算角ごとに、電気角k周期にわたる基準相の相電流値として、電気角k周期にわたる演算角の数の相数倍となる個数の相電流値を得ることができる。すなわち、基準相の相電流値に他相の相電流値を重ね合わせることにより、重ね合せない場合と比較して、フーリエ係数算出の演算周期を変化させることなく、フーリエ係数算出時のサンプル点数を相数倍にすることができる。したがって、制御装置の処理能力に制約がある場合でも、1次電流の算出精度を適切に向上させることができる。
本実施形態に係るモータシステムの概略構成を示す図。 交流モータの制御モードを説明する図。 交流モータの動作状態と制御モードとの対応関係を示す図。 PWM制御モードに対応する交流モータの制御装置の構成を示すブロック図。 フーリエ係数の演算角の一例を示す図。 従来の演算角と演算終了タイミングを示す図。 従来よりも増加させた演算角と演算終了タイミングを示す図。 (a)演算角におけるV相の相電流、(b)演算角におけるW相の相電流、(c)演算角におけるU相の相電流を示す図。 図8(a)のV相の相電流に、図8(b)及び(c)の各演算角における相電流を電気角120°及び−120°ずらして合成した図。 V相の演算角と、W相及びU相の演算角を120°及び−120°ずらした角度を示す表。 dq電流を算出する処理手順を示すフローチャート。 (a)時間に対する回転位置の特性を示すタイムチャート。(b)時間に対するV相の相電流の特性を示すタイムチャート。 矩形波制御モードに対応する交流モータの制御装置の構成を示すブロック図。
以下、交流回転電機の制御装置を具現化した実施形態について図面を参照して説明する。本実施形態に係る交流回転電機の制御装置は、ハイブリッド自動車を駆動するモータシステムに適用されることを想定している。
まず、本実施形態に係るモータシステムについて、図1を参照して説明する。本実施形態に係るモータシステム(回転電機システム)は、モータ30、インバータ20、直流電源10、電流センサ31,32、回転位置センサ33、及び制御装置40を備える。制御装置40には、車両制御装置100からトルク指令値Trq*が入力される。
MG30(交流回転電機)は、U相、V相、W相の3相のコイルが巻回された固定子と、回転子とを含み、電動機としての機能及び発電機としての機能を有する3相のモータジェネレータである。MG30は、ハイブリッド自動車の走行駆動源となる。なお、MG30は、電動機としての機能のみを有する3相モータでもよい。
インバータ20は、2個のスイッチング素子が上下に接続されている直列体が、3個並列に接続されているブリッジ回路である。スイッチング素子としては、例えばゲート駆動型のIGBT、MOSトランジスタ等を採用できる。後述する制御装置40から送信される操作信号gua,gub,gva,gvb,gwa,gwbが、各スイッチング素子のゲート端子に入力されることにより、各スイッチング素子のオン・オフが操作される。その結果、MG30の各相のコイルに交流電圧Vu,Vv,Vwが印加され、MG30の駆動が制御される。
直流電源10は、例えばリチウムイオンやニッケル水素の二次電池であり、インバータ20を介して、MG30と電力の授受を行う。直流電源10の直流電圧が、インバータ20に入力されるシステム電圧VHとなる。直流電源10とインバータ20との間に、昇圧コンバータが接続されている場合には、昇圧コンバータにより昇圧された直流電圧が、インバータ20に入力されるシステム電圧VHとなる。
電流センサ31は、V相のコイルに設けられており、V相の相電流Ivを所定の周期で検出し、検出した相電流Ivの値を制御装置40へ送信する。また、電流センサ32は、W相のコイルに設けられており、W相の相電流Iwを所定の周期で検出し、検出した相電流Iwの値を制御装置40へ送信する。ここで、キルヒホッフの法則により3相の相電流の和は常にゼロであるから、V相の相電流Iv及びW相の相電流Iwがわかれば、残りのU相の相電流Iuは計算で求められる。本実施形態では、V相及びW相の2相に電流センサ31,32を設けているが、3相のうちのいずれの2相に電流センサ31,32を設けてもよい。
回転位置センサ33は、MG30の回転子の近くに設けられており、回転子の回転位置θを検出し、検出した回転位置θを制御装置40へ送信する。回転位置θは、電気角で表される値であり、回転位置θからMG30の回転速度Nrが算出される。回転位置センサ33としては、レゾルバやエンコーダ等が採用できる。
車両制御装置100は、制御装置40よりも上位のハイブリッド車両全体を制御する制御装置であり、CPU、ROM、RAM及びI/O等を備えたマイクロコンピュータを主体として構成されている。車両制御装置100は、アクセルセンサやブレーキセンサ、シフトポジションセンサ等の各種センサの検出値に基づいて、車両の運転状態を検出する。そして、車両制御装置100は、検出した車両の運転状態に応じたトルク指令値Trq*を算出し、算出したトルク指令値Trq*を制御装置40へ送信する。
制御装置40(交流回転電機の制御装置)は、CPU、ROM、RAM、及びI/O等を備えたマイクロコンピュータを主体として構成されている。制御装置40は、ROMに記憶されているプログラムをCPUにより実行するソフトウェア処理や、専用の電子回路によるハードウェア処理により、後述する各種機能を実現し、MG30の駆動を制御する。
制御装置40は、図2に示すように、MG30の制御モードとして、変調率mに応じて3つの制御モードのいずれかを選択して実施する。変調率mは、次の式(1)により定義される。Vrは、回転座標平面上でのMG30に印加される電圧ベクトルの大きさである。
Figure 2017038442
変調率mが0〜1.27未満のとき、制御装置40は、正弦波PWM制御モード及び過変調PWM制御モードを実施する。正弦波PWM制御モードは、正弦波状の各相の電圧指令値と搬送波との比較に基づいて、インバータ20の各相のスイッチング素子を制御するモードであり、正弦波状の電圧指令の振幅が搬送波の振幅以下の範囲で実施される。一方、過変調PWM制御モードは、電圧指令の正弦波成分の振幅が搬送波の振幅よりも大きい範囲で、正弦波PWM制御モードと同様のPWM制御を実施する。正弦波PWM制御モード及び過変調制御モードでは、MG30を流れる電流のフィードバックによって、MG20に印加する電圧の振幅及び位相を制御する「電流フィードバック制御」を実施する。
また、変調率m=1.27のとき、制御装置40は、矩形波制御モードを実施する。矩形波制御モードは、一定期間内で、上アームのオン期間と下アームのオン期間との比を、1:1とする矩形波1パルスをMG30に印加するモードである。矩形波制御モードでは、MG30に印加する電圧の振幅が固定されるため、トルク指令値Trq*とトルク推定値Trqeとの偏差に基づいて、矩形波電圧パルスの位相を制御する「トルクフィードバック制御」を実施する。
図3に、MG30の動作状態と各制御モードとの対応関係を示す。低回転速度域Iでは、正弦波PWM制御モードが実施され、トルク変動が抑制される。MG30の回転速度が上昇し、システム電圧VHが最大値を超える中回転速度域IIでは、制御モードを正弦波PWM制御モードから過変調PWM制御モードに切り替えて、中回転速度域IIでの出力を上げる。さらに、MG30の回転速度が上昇すると、過変調PWM制御モードから矩形波制御モードへ切替えて、高回転速度域IIIでの出力を上げる。以下、正弦波PWM制御及び過変調PWM制御モードを含むPWM制御モードと、矩形波制御モードについてそれぞれ説明する。
<PWM制御>
まず、PWM制御モードについて説明する。PWM制御モードでは、電流フィードバック制御を実施するため、フィードバックの制御量は電流値となる。図4に、PWM制御モードに対応する制御装置40の構成を示す。制御装置40は、電流指令生成部41、偏差算出部43,44、PI制御部45,46、FF項演算部42、加算部47,48、2相3相変換部49、rφ変換部50、電圧DUTY変換部51、及びPWM部52の機能を備える。さらに、制御装置40は、演算角設定部71、合成部53、フーリエ係数算出部54、1次電流算出部55、及びdq電流算出部56の機能を備える。
電流指令生成部41は、トルク指令値Trq*と電流指令マップとに基づいて、回転座標系の電流指令値Id*,Iq*を生成する。電流指令マップは、トルク指令値Trq*と電流指令値Id*,Iq*との対応を示すマップであり、予め記憶装置に記憶されている。なお、PWM制御モードでは、電流指令値Id*,Iq*が、制御量の目標値に相当する。
FF項演算部42は、生成された電流指令値Id*,Iq*に基づいて、d軸電圧指令値及びq軸電圧指令値のフィードフォワード項Vd_ff,Vq_ffをそれぞれ算出する(特開2014−132815号公報参照)。偏差算出部43,44は、生成された電流指令値Id*,Iq*と、後述するdq電流算出部56により算出された回転座標系の実電流Id,Iqとの電流偏差ΔId,ΔIqを、それぞれ算出する。PI制御部45,46は、算出された電流偏差ΔId,ΔIqが0に収束するように、d軸電圧指令値及びq軸電圧指令値のフィードバック項Vd_fb,Vq_fbを、それぞれ比例積分制御により算出する。加算部47,48は、フィードフォワード項Vd_ff,Vq_ffと、フィードバック項Vd_fb,Vq_fbとをそれぞれ加算して、回転座標系の電圧指令値Vd*,Vq*をそれぞれ算出する。なお、実電流Id,Iqが制御量に相当する。
2相3相変換部49は、回転位置センサ33から受信した回転位置θを用いて、算出された回転座標系の電圧指令値Vd*,Vq*を、固定座標系の電圧指令値Vu*,Vv*,Vw*に変換する。rφ変換部50は、回転座標系の電圧指令値Vd*,Vq*を、回転座標平面上で大きさVr且つq軸を基準とする位相φqの指令電圧ベクトルに変換する。位相φqは、q軸から反時計まわり方向を正と定義する。電圧DUTY変換部51は、回転位置θ、算出された位相φq、及び変調率mに基づいて、各相の電圧指令値Vu*,Vv*,Vw*を指令デューティDu,Dv,Dwに変換する。変調率mは、算出されたベクトルVrの大きさ、システム電圧VH及び係数の乗算から算出される。PWM部52は、指令デューティDu,Dv,Dwに基づいて、操作信号gua,gub,gva,gvb,gwa,gwbを生成し、生成した各操作信号をインバータ20の各スイッチング素子へ送信する。各操作信号は、インバータ20の各スイッチング素子のオン・オフを制御する信号である。PWM制御モードでは、上述したFF項演算部42からPWM部52までの機能が操作部に相当する。
各スイッチング素子のオン・オフが操作信号により制御されることで、MG30の各相のコイルに3相の交流電圧Vu,Vv,Vwが印加される。3相の交流電圧Vu,Vv,Vwの印加に伴い、MG30からトルク指令値Trq*に応じたトルクが出力され、MG30の各相のコイルには相電流Iu,Iv,Iwが流れる。
制御装置40は、各相の相電流Iu,Iv,Iwを検出して、実電流Id,Iqを算出し、実電流Id,Iqを電流指令値Id*,Iq*に対してフィードバックさせる。このとき、相電流Iu,Iv,Iwに高次成分が重畳していたり、相電流Iu,Iv,Iwがオフセットしていたりすることがある。高次成分が重畳した相電流Iu,Iv,Iwから実電流Id,Iqを算出すると、指令デューティDu,Dv,Dwにも高次成分が重畳し、それに伴うインバータ20のスイッチングノイズ等の騒音成分にも高次成分が含まれるようになる。特に、過変調PWM制御モードでは、PWMパルスに高次成分が含まれるため、相電流の検出値に高次成分が重畳しやすく、騒音が大きくなるという問題がある。また、相電流がオフセットすると、トルク変動やパワー変動が生じる。
そこで、制御装置40は、相電流をフーリエ級数展開する。フーリエ級数展開の一般式を式(2),(3)に示す。式(2)は、cos関数のn次のフーリエ係数an、及びsin関数のn次のフーリエ係数bnを算出する式である。式(3)で示すf(θ)は、θを変数とする周期2πの周期関数であって、三角関数の和で表される。なお、式(2),(3)中の文字「n」は、これらの式だけで独立して用いるものであり、他の箇所で用いる「n」とは異なるものとする。
Figure 2017038442
Figure 2017038442
式(3)において、0次成分であるa0/2は、直流成分であり、電流0(A)に対する電流振幅の中心値のオフセット量に相当する。2次以上の成分は高次成分に相当する。よって、制御装置40は、相電流の1次成分のみを抽出して、相電流の1次電流に基づいて、電流フィードバック制御を実施する。
フーリエ係数は、電気角k周期(kは自然数)をN個(Nは自然数)に分割して設定した演算角におけるN個の相電流値に基づいて算出される。例えば、図5に示すように、k=1とし、電気角1周期を12個に分割して演算角を設定した場合、ある演算角では、その演算角及びその演算角の直前の11個の演算角における12個の相電流値に基づいて、フーリエ係数を算出する。各演算角は、フーリエ係数の演算開始タイミングとなる。本実施形態では、電流センサ31,32による相電流Iv,Iwの検出タイミングは、演算開始タイミングである演算角と同期しているとする。
図6に、従来のフーリエ係数の演算処理における演算角を示す。矢印の始点は演算開始タイミングすなわち演算角を示し、矢印の終点は演算終了タイミングを示す。矢印は演算処理時間を示す。ある演算角で開始された演算処理は、次の演算角までに終了している。
フーリエ係数の算出精度は、電気角k周期の分割数を増やして、連続する演算角の間隔(サンプル間隔)を短くし、電気角k周期にわたる演算角の数を増加させることで、向上させることができる。すなわち、1次電流の検出精度は、連続する演算角の間隔を短くし、フーリエ係数の算出に用いるサンプル点数を増加させることで、向上させることができる。しかしながら、制御装置40の処理能力には制約がある。
図7は、図6に対して、分割数を倍にして連続する演算角の間隔を半分にした図である。図7に示すように、制御装置40の処理能力を超える数に分割数を増加させて、連続する演算角の間隔を短くすると、ある演算角で開始された演算処理が終了する前に、次の演算角の演算処理が開始されることになる。その結果、電流フィードバック制御が破綻してしまう。よって、制御装置40の処理能力の制約上、分割数を増加させることで1次電流の算出精度を向上させるには限度がある。
ここで、各相の相電流は、互いに電気角120°ずれた関係となっている。例えばV相の相電流Ivに対して、U相の相電流Iuは進角方向に電気角120°ずれ、W相の相電流Iwは遅角方向に120°ずれているとする。この場合、U相の相電流Iuを遅角方向に120°ずらしたものはV相の相電流Ivと等しくなり、W相の相電流Iwを進角方向に120°ずらしたものはV相の相電流Ivと等しくなる。そこで、制御装置40は、3相のうちの1相を基準相とし、基準相の演算角における相電流値に対して、他の2相の演算角における相電流値を電気角120°ずらして重ね合せることで、フーリエ係数の算出に用いるサンプル点数を増やすことにした。以下、本実施形態における1次電流値の算出手法について説明する。本実施形態では、V相を基準相として説明するが、基準相はどの相にしてもよい。
演算角設定部71は、3相の相電流の電気角k周期に対して、k×360の約数であって120の約数ではない値の電気角であるサンプル間隔ごとに、同じサンプルタイミングで演算角を設定する。本実施形態では、k=1とし、サンプル間隔を、電気角1周期に対して、360の約数であって120の約数ではない値の電気角とする。360の約数であって120の約数ではない値は、例えば、9×2^jとすればよい(jは2の乗数であり、0≦j≦3の整数)。図8(a)〜(c)に、V相、W相、U相の相電流の電気角1周期にわたる演算角を、丸印、四角印、三角印でそれぞれ示す。それぞれのサンプル間隔は電気角36°(j=2)となっており、各相の演算角は、36°、72°、108°、144°、180°、216°、252°、288°、324°、360°の10個となっている。
また、演算角設定部71は、サンプル間隔を9×2^jとした場合、MG30の回転速度や制御装置40の処理能力に応じて、jの値を変化させるようにしてもよい。具体的には、演算角設定部71は、MG30の回転速度が低いほど、jを小さくしてサンプル間隔を短くしてもよい。低回転速度域では、電気角1周期分回転するのに要する時間が長くなるため、低回転速度域におけるサンプル間隔は、高回転速度域におけるサンプル間隔よりも短くすることが望ましい。また、演算角設定部71は、制御装置40の処理能力が高いほど、jを小さくしてサンプル間隔を短くしてもよい。
なお、サンプル間隔を360の約数である値の電気角とするのは、どの演算角でフーリエ係数を算出する場合でも、算出に用いる電気角1周期にわたるサンプル点数を等しくするためである。また、サンプル間隔を120の約数ではない値の電気角とするのは、基準相以外の相の演算角を120°ずらした角°と、基準相の演算角とが同じ値とならないようにするためである。基準相以外の相の演算角を電気角120°ずらした角度と、基準相の演算角とが同じ値となると、3相分を重ね合わせてもサンプル点数が1相分のサンプル点数と同じ数となり、増加しないからである。
例えば、サンプル間隔を120°の約数である30°として、演算角を、30°、60°、90°、120°、150°、180°、210°、240°、270°、300°、330°、360°とする。この場合、演算角30°におけるU相の相電流値を遅角方向に電気角120°ずらすと、演算角270°におけるV相の相電流値とみなせる。しかしながら、演算角270°におけるV相の相電流値は元々あるサンプル点なので、U相のサンプル点をV相のサンプル点に重ね合わせても、V相のサンプル点数は増加しない。他のU相のサンプル点についても同様である。また、演算角30°におけるW相の相電流値を進角方向に電気角120°ずらすと、演算角150°におけるV相の相電流値とみなせる。しかしながら、演算角150°における相電流値は元々あるサンプル点なので、W相のサンプル点をV相のサンプル点に重ね合わせても、V相のサンプル点数は増加しない。他のW相のサンプル点についても同様である。
これにし対して、サンプル間隔を電気角120°の約数ではない36°とした場合、電気角36°におけるU相の相電流値を遅角方向に電気角120°ずらすと、演算角276°におけるV相の相電流値とみなせる。演算角276°におけるV相の相電流値は、元々のV相のサンプル点として存在していないので、U相のサンプル点をV相のサンプル点に重ね合わせると、V相のサンプル点数は増加する。他のU相のサンプル点についても同様である。また、演算角36°におけるW相の相電流値を進角方向に電気角120°ずらすと、演算角156°におけるV相の相電流値とみなせる。演算角156°におけるV相の相電流値は、元々のV相のサンプル点として存在していないので、W相のサンプル点をV相のサンプル点に重ね合わせると、V相のサンプル点数は増加する。他のW相のサンプル点についても同様である。
合成部53は、基準相であるV相の演算角における相電流値に対して、U相の演算角における相電流値を遅角方向に電気角120°ずらして重ね合わせ、W相の演算角における相電流値を進角方向に電気角120°ずらして重ね合わせる。そして、V相を基準として重ね合わせた3相分の相電流値を、V相の相電流値とする。
図9に、図8(a)に示すV相のサンプル点に対して、図8(b)に示すW相のサンプル点を進角方向に電気角120°ずらし、図8(c)に示すU相のサンプル点を遅角方向い電気角120°ずらして、重ね合せた図を示す。また、図10に、合成したV相における、元々のV相のサンプル点の電気角、元はW相のサンプル点の電気角、元はU相のサンプル点の電気角を示す。図9及び図10に示すように、合成したV相における各サンプル点は全てことなる電気角における相電流値を示し、合成したV相におけるサンプル点数は、元々のV相のサンプル点数の3倍となっている。よって、演算角ごとに、その演算角の直近の電気角1周期にわたる3相のサンプル点を合成することにより、電気角1周期にわたるサンプル点として、電気角1周期にわたる演算角の数の3倍となるサンプル点数を得られる。
フーリエ係数算出部54(係数算出部)は、演算角ごとに、合成部53により合成された基準相の各相電流値に基づく算出値を、電気角k周期にわたって積算してフーリエ係数を算出する。本実施形態では、k=1とし、基準相の各相電流値に基づく算出値を、電気角1周期にわたって積算する。よって、3相のサンプル点を合成しない場合と比較して、フーリエ係数の演算周期は同じであるが、3倍の数のサンプル点を用いてフーリエ係数が算出される。よって、制御装置40の処理能力に制約がある場合でも、フーリエ係数の算出精度を向上させることができる。
1次電流算出部55は、フーリエ係数算出部54により算出されたフーリエ係数に基づいて、各相の1次電流値Iu_1,Iv_1,Iw_1を算出する。具体的には、算出されたフーリエ係数の1次係数a1,b1からV相の1次電流値Iv_1を算出する。そして、V相の1次電流値Iv_1を進角方向に120°ずらしてU相の1次電流値Iu_1算出するとともに、V相の1次電流値Iv_1を遅角方向に120°ずらしてW相の1次電流値Iw_1を算出する。なお、フーリエ係数の算出及び各相の1次電流値の算出の詳細は後述する。
dq電流算出部56は、算出された3相の1次電流値Iu_1,Iv_1,Iw_1を、回転座標系の実電流Id(d軸電流値)と実電流Iq(q軸電流値)に変換する。ここでは、実電流Id及び実電流Iqを合わせて、dq電流と称する。
次に、相電流の検出値からdq電流を算出する手法について、図11のフローチャート及び図12のタイムチャートを参照して説明する。
図12(a)は時間に対する回転位置θの特性を示し、図12(b)は時間に対するV相の相電流Iv(θ)の特性を示す。図12(a)において、回転位置θは、0〜360°の範囲で時間に比例して直線的に増加し、360°に到達すると同時に0°に戻る鋸波型に時間変化している。縦軸には、(n−1)番目、n番目、(n+1)番目の演算角θ[n−1]、θ[n]、θ[n+1]を示している。連続する演算角の間隔であるサンプル間隔は、Δθ=9×2^jで一定であり、電気角1周期をN=(360/Δθ)等分割した間隔となる。よって、電気角1周期では、演算角θ[1]からθ[N](=θ[0])の演算角が設定される。連続する電気角1周期において、後の周期の演算角θ[0]は前の周期の演算角θ[N]と同じ回転位置θとなる。電気角1周期分の演算角としては、N個の演算角が設定される。
また、横軸には演算角θ[N]に対応する時点である演算開始タイミングt(n)を示している。サンプル間隔が等間隔であることに対応して、連続する演算開始タイミングの間隔も等間隔となっている。また、図12(b)は、演算角θ[n−1]、θ[n]、θ[n+1]にそれぞれ対応するV相電流Iv(θ[n−1])、Iv(θ[n])、Iv(θ[n+1])を示す。
以下、相電流の検出値からdq電流を算出する処理手順について、図11のフローチャートを参照して説明する。本処理手順は、制御装置40が、演算角ごとに繰り返し実行する。
まず、nの値を、前回の処理時のnの値から1増やす(S10)。続いて、nがNよりも大きいか否か判定する(S11)。nがN以下の場合は(S11:NO)、そのままS13の処理に進む。nがNよりも大きい場合は(S11:YES)、n=1として(S12)、S13の処理に進む。
続いて、電流センサ31により検出されたV相の相電流値Iv(θ[n])、及び電流センサ32により検出されたW相の相電流値Iw(θ[n])を取得する(S13)。相電流値Iv(θ[n])及び相電流値Iw(θ[n])は、それぞれ演算角θ[n]におけるV相の相電流値及びW相の相電流値である。
続いて、S13で取得した相電流値Iv(θ[n])及び相電流値Iw(θ[n])を用いて、キルヒホッフの法則により、演算角θ[n]におけるU相の相電流値Iu(θ[n])を算出する(S14)。
続いて、V相を基準相とし、各相の電気角1周期にわたるN個のサンプル点を合成し、V相のサンプル点を3N個とする(S15)。具体的には、演算角θ[n]以前の直近のN個の演算角θ[n],θ[n−1],θ[n‐2]…において、検出又は算出した各相の相電流値を選択する。そして、選択したU相の相電流値を遅角方向に120°ずらして、選択したV相の相電流値と重ね合わせるとともに、選択したW相の相電流値を進角方向に120°ずらして、選択したV相の相電流値と重ね合わせる。これにより、電気角1周期にわたるV相の相電流値として3N個のサンプル点が得られる。
続いて、S15で合成したV相の3N個の相電流値に対して、図11に示す式を用いて、1次のフーリエ係数a1及びb1を算出する。図11に示す式は、式(2)及び(3)を離散化した式となっている。相電流値I(θ[m])(m=1,2,…3N)は、元々のV相のN個の相電流値と、V相に合成したU相の相電流値と、V相に合成したW相の相電流値とを合わせたものとなる。角度θ[m](m=1,2,…3N)は、元々の演算角θ[n](n=1,2,…N)と、演算角θ[n]−120°(n=1,2,…N)と、演算角θ[n]+120°(n=1,2,…N)とを合わせて順に並べたものとなる。I(θ[m])・cosθ[m]・(θ[m]−θ[m−1])をm=1から3Nまで積算して、フーリエ係数a1を算出する。また、I(θ[m])・sinθ[m]・(θ[m]−θ[m−1])をm=1から3Nまで積算して、フーリエ係数b1を算出する。そして、算出したフーリエ係数a1及びb1から、V相の1次電流Iv_1(θ[n])を算出する(S16)。
なお、本実施形態において、I(θ[m])(m=1,2,…3N)が基準相の各相電流値に相当する。また、I(θ[m])・cosθ[m]・(θ[m]−θ[m−1])、及びI(θ[m])・sinθ[m]・(θ[m]−θ[m−1])が、基準相の各相電流値に基づく算出値に相当する。
続いて、S16で算出したV相の1次電流Iv_1(θ[n])を、進角方向に電気角120°ずらしてU相の1次電流Iv_1(θ[n])を算出する。また、V相の1次電流Iv_1(θ[n])を、遅角方向に電気角120°ずらしてW相の1次電流Iw_1(θ[n])を算出する(S17)。
続いて、S17で算出した、3相の1次電流値Iu_1(θ[n]),Iv_1(θ[n]),Iw_1(θ[n])を、図11に示す行列により回転座標系の実電流Id,Iqに変換する(S18)。
<矩形波制御>
次に、矩形波制御モードについて説明する。矩形波制御モードでは、トルクフィードバック制御を実施するため、フィードバックの制御量はトルクとなる。図13に、矩形波制御モードに対応する制御装置40の構成を示す。制御装置40は、偏差算出部61、PI制御部62、矩形パルス生成部63、及び信号生成部64の機能を備える。さらに、制御装置40は、演算角設定部71、合成部53、フーリエ係数算出部54、1次電流算出部55、dq電流算出部56、及びトルク推定部65の機能を備える。演算角設定部71、合成部53、フーリエ係数算出部54、1次電流算出部55、及びdq電流算出部56の機能は、PWM制御モードと同様であるから説明を省略する。
偏差算出部61は、トルク指令値Trq*と、後述するトルク推定部65により推定されたトルク推定値Trqeとのトルク偏差ΔTrqを算出する。トルク推定値Trqeは、実トルクの推定値である。PI制御部62は、トルク推定値Trqeをトルク指令値Trq*に追従させるべく、トルク偏差ΔTrqが0に収束するように、電圧位相指令φq*を比例積分制御により算出する。なお、矩形波制御モードでは、トルク推定値Trqeが制御量に相当し、トルク指令値Trq*が制御量の目標値に相当する。
矩形パルス生成部63は、上述した位相φqの指令値である電圧位相指令値φq*と回転位置θとに基づいて矩形波を生成し、各相の電圧指令値Vu*,Vv*,Vw*を生成する。信号生成部64は、各相の電圧指令値Vu*,Vv*,Vw*及び変調率mに基づき、操作信号gua,gub,gva,gvb,gwa,gwbを生成し、生成した各操作信号をインバータ20の各スイッチング素子へ送信する。矩形波制御モードでは、上述した偏差算出部61から信号生成部64までの機能が操作部に相当する。
トルク推定部65は、dq電流算出部56により算出された実電流Id,Iqと、トルクマップ又は数式に基づいて、トルク推定値Trqeを算出する。トルクマップは、実電流Id,Iqと実トルクとの対応を示すマップであり、予め記憶装置に記憶されている。
なお、制御装置40の構成として、PWM制御モードに対応する構成と、矩形波制御モードに対応する構成とをそれぞれ示したが、制御装置40は、PWM制御モードと矩形波制御モードの両方に対応する構成であってもよい。すなわち、制御装置40は、電流指令生成部41からPWM部52までのPWM制御に対応する機能と、偏差算出部61から信号生成部64までの矩形波制御に対応する機能とをそれぞれ有し、変調率mに応じて、PWM制御に対応する機能と矩形波制御に対応する機能とを切替えてもよい。
以上説明した本実施形態によれば、以下の効果を奏する。
・基準相の相電流値に他の2相の相電流値を重ね合わせることにより、重ね合せない場合と比較して、フーリエ係数算出の演算周期を変化させることなく、フーリエ係数算出時のサンプル数を3倍にすることができる。したがって、制御装置40の処理能力に制約がある場合でも、1次電流の検出精度を適切に向上させることができる。
・サンプル間隔を、9×2^nとなる値の電気角とすることにより、確実に、サンプル間隔を、k×360度の約数であって120度の約数ではない値とすることができる。これにより、3相のサンプル点を重ね合わせた場合に、それぞれ異なる角度におけるサンプル点となり、サンプル点数を増加させることができる。
・サンプル間隔を、9×2^jとなる値の電気角とすることにより、jを適宜増減させることで、サンプル間隔を適切に設定することができる。さらに、MG30の回転速度に応じてjの値を変化させることにより、回転速度に適したサンプル間隔にすることができる。
・算出されたフーリエ係数から基準相の1次電流が算出でき、基準相の1次電流を進角方向及び遅角方向にそれぞれ電気角120°ずらすことにより、他の2相の1次電流を算出することができる。よって、フーリエ係数の演算は、1相の相電流値に対して行うだけでよい。
(他の実施形態)
・上記実施形態では、3相分の相電流のサンプル点を合成したが、2相分の相電流のサンプル点を合成するだけでもよい。2相分の相電流のサンプル点を合成するだけでも、合成しない場合と比較して、サンプル点数が2倍になるので、1次電流の算出精度を向上させることができる。
・電流センサにより3相の相電流値をそれぞれ検出してもよい。この場合、図11のフローチャートにおいて、S13の処理で、3相の相電流の検出値をそれぞれ取得し、S14の処理を省略する。
・サンプル間隔は、360の約数であって且つ9×i(iは自然数)となる値の電気角としてもよい。例えば、電気角45°(i=5)は、9×2^jを満たす値ではないが、360の約数であって120の約数でない値の電気角である。この場合、360の約数であって且つ9×iとなる値の電気角をマップにしておき、回転速度や制御装置40の処理装置に応じて、マップから電気角を適宜選択するようにしてもよい。
・電流センサ31,32による相電流値の検出タイミングと、演算角とは同期していなくてもよい。この場合、検出された相電流値を線形補完して、演算角のタイミングにおける相電流値を算出し、フーリエ係数の演算に用いればよい。
20…インバータ、30…MG、31,32…電流センサ、40…制御装置。

Claims (6)

  1. 3相の交流回転電機(30)と、前記交流回転電機を駆動するインバータ(20)と、前記交流回転電機の2相以上の相に流れる相電流値をそれぞれ検出する電流センサ(31,32)と、を備える回転電機システムに適用される交流回転電機の制御装置(40)であって、
    複数相の電気角k周期(kは自然数)に対して、k×360の約数であって120の約数ではない値の電気角であるサンプル間隔ごとに、同じサンプルタイミングで演算角を設定する演算角設定部と、
    前記複数相のうちの1相を基準相とし、前記基準相の前記演算角における前記相電流値に対して、前記複数相のうちの前記基準相以外の他相の前記演算角における前記相電流値を、電気角120°ずらして重ね合わせ、重ね合わせた各前記相電流値を前記基準相の相電流値とする合成部と、
    前記演算角ごとに、前記基準相の各前記相電流値に基づく算出値を前記電気角k周期にわたって積算してフーリエ係数を算出する係数算出部と、
    算出された前記フーリエ係数に基づいて、各相の1次電流値を算出する1次電流算出部と、
    算出された前記各相の1次電流値をdq変換してd軸電流値及びq軸電流値を算出するdq電流算出部と、
    算出された前記d軸電流値及び前記q軸電流値に基づいた制御量が、前記制御量の目標値に追従するように、前記インバータを構成する複数のスイッチング素子を操作する操作部と、
    を備える交流回転電機の制御装置。
  2. 前記複数相は3相であり、
    前記合成部は、前記基準相の前記演算角における前記相電流値に対して、前記基準相以外の他の2相の前記演算角における前記相電流値を、それぞれ進角方向と遅角方向に電気角120°ずらして重ね合わせる請求項1に記載の交流回転電機の制御装置。
  3. 前記サンプル間隔は、360の約数であって且つ9×i(iは自然数)となる値の電気角である請求項1又は2に記載の交流回転電機の制御装置。
  4. 前記サンプル間隔は、9に2のj(jは0以上の整数)乗を乗算した値の電気角である請求項3に記載の交流回転電機の制御装置。
  5. 前記演算角設定部は、前記交流回転電機の回転速度に応じてjの値を変化させる請求項4に記載の交流回転電機の制御装置。
  6. 前記1次電流算出部は、算出された前記フーリエ係数から前記基準相の1次電流を算出するとともに、算出した前記基準相の1次電流を進角方向及び遅角方向にそれぞれ電気角120°ずらすことにより、他の2相の前記1次電流を算出する請求項1〜5のいずれか1項に記載の交流回転電機の制御装置。
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