JP2017118689A - 交流電動機の制御システム - Google Patents

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Abstract

【課題】交流電動機の制御システムにおいて、コスト上昇を抑制してレゾルバにおける電磁ノイズの影響を低下させる。
【解決手段】複数のスイッチング素子を含むインバータによって出力を制御される交流電動機の回転角度位置が、レゾルバによって検出される。インバータでのパルス幅変調制御に用いられるキャリア信号の周波数は、インバータのスイッチング周波数をレゾルバの励磁信号の周波数と一致させるために、レゾルバの励磁信号周波数の設定値frsetに設定される。
【選択図】図7

Description

この発明は、交流電動機の制御システムに関し、より特定的には、レゾルバによって検出された回転角度位置を用いて交流電動機の出力を制御する制御システムに関する。
電動機の回転角度位置を検出する装置としてレゾルバが用いられている。公知のように、レゾルバは、励磁コイルに供給された交流電流によって検出コイルに誘起される、固定子および回転子の相対角度に応じた交流電圧を測定することによって、回転子の回転角度位置を検出する。したがって、レゾルバの検出精度には、周囲からの電磁ノイズが影響を及ぼす。
特開2011−141207号公報(特許文献1)には、レゾルバからの正弦波出力を増幅してアナログ/デジタル変換した後、帯域通過フィルタを通過させることによって電磁ノイズの影響を除去する、レゾルバ信号変換装置が記載されている。
また、特開2015−109727号公報(特許文献2)および特開2013−221917号公報(特許文献3)にも、レゾルバの電磁ノイズ対策として、フィルタ回路のフィルタ係数を調整する構成、および、ソフトフェライトによる磁気シールドを具備する構成が開示されている。
特開2011−141207号公報 特開2015−109727号公報 特開2013−221917号公報
しかしながら、特許文献1〜3の構成では、レゾルバに対してフィルタ回路や磁気シールドといった比較的複雑な構成を追加配置することが必要となるので、装置の大型化や高コスト化が危惧される。
この発明はこのような問題点を解決するためになされたものであって、この発明の目的は、コスト上昇を抑制してレゾルバにおける電磁ノイズの影響を低下させる、交流電動機の制御システムの構成を提供することである。
本発明のある局面によれば、交流電動機の制御システムは、交流電動機の回転角度位置を検出するためのレゾルバと、交流電動機を駆動するための直流/交流電力変換を実行するインバータと、制御装置とを備える。インバータは、複数のスイッチング素子を含んで構成される。制御装置は、レゾルバによって検出された回転角度位置を用いて、直流/交流電力変換を制御するための複数のスイッチング素子のオンオフ制御信号を生成する。レゾルバは、交流電流の供給を受ける励磁コイルと、複数の検出コイルと、演算装置とを含む。複数の検出コイルは、励磁コイルへの交流電流の供給時に、交流電動機の回転角度位置の変化に応じて異なる位相で振幅が周期的に変化する交流電圧がそれぞれ誘起されるように配置される。演算装置は、複数の検出コイルに誘起された交流電圧から回転角度位置を算出する。さらに、制御装置は、交流電流の周波数と複数のスイッチング素子のスイッチング周波数とが一致するように、オンオフ制御信号を生成する。
上記交流電動機の制御システムによれば、インバータのスイッチング周波数がレゾルバの励磁信号の周波数との差分が零になるので、レゾルバの出力信号に重畳されるインバータからのスイッチングノイズによる変動成分が抑制される。この結果、フィルタ回路や磁気シールド構造といった、追加の装置や制御を設けることなく、簡易にレゾルバ25に対する電磁ノイズの影響を抑制することができる。
本発明によれば、交流電動機の制御システムにおいて、コスト上昇を抑制してレゾルバにおける電磁ノイズの影響を低下させることができる。
本発明の実施の形態に従う交流電動機の制御システムの全体構成図である。 図1に示されたレゾルバの概略構成図である。 図2に示された励磁コイルおよび検出コイルにおける交流波形図である。 インバータによる交流電動機の制御構成を説明する概略ブロック図である。 パルス幅変調部による制御処理を説明するための概念的な波形図である。 レゾルバからの出力信号に対するノイズの影響を説明するための概念的な波形図である。 本発明の実施の形態に従う交流電動機の制御システムにおけるインバータ制御のための制御処理を説明するフローチャートである。 本発明の実施の形態に従う交流電動機の制御システムにおけるインバータ制御の第1の変形例を説明するフローチャートである。 本発明の実施の形態に従う交流電動機の制御システムにおけるインバータ制御の第2の変形例を説明するフローチャートである。
(システム構成)
図1は、本発明の実施の形態に従う交流電動機の制御システムの全体構成図である。
図1を参照して、交流電動機MGの制御システム100は、直流電源Bと、システムリレーSR1,SR2と、平滑コンデンサC0,C1と、昇圧コンバータ12と、インバータ14と、制御装置30とを備える。
交流電動機MGは、たとえば、電動車両の駆動輪に対してトルクを出力させるように構成された走行用電動機である。ここで、電動車両とは、ハイブリッド自動車、電気自動車や燃料電池車等の電気エネルギによって車両駆動力を発生可能な自動車を包括的に表現するものとする。
あるいは、交流電動機MGは、エンジンによって駆動される発電機の機能を持つように構成されてもよく、電動機および発電機の機能を併せ持つように構成されてもよい。さらに、交流電動機MGは、エンジンに対して電動機として動作し、たとえば、エンジン始動を行ない得るようなものとしてハイブリッド自動車に組み込まれるようにしてもよい。すなわち、本実施の形態において、「交流電動機」は、交流駆動の電動機、発電機および電動発電機(モータジェネレータ)を含むものである。
直流電源Bは、代表的には、ニッケル水素またはリチウムイオン等の二次電池や電気二重層キャパシタ等の再充電可能な蓄電装置により構成される。直流電源Bが出力する直流電圧VLおよび入出力される直流電流Ibは、電圧センサ10および電流センサ11によってそれぞれ検知される。
システムリレーSR1は、直流電源Bの正極端子および電力線6の間に接続され、システムリレーSR1は、直流電源Bの負極端子および電力線5の間に接続される。システムリレーSR1,SR2は、制御装置30からの信号SEによりオン/オフされる。
昇圧コンバータ12は、リアクトルL1と、電力用半導体スイッチング素子Q1,Q2とを含む。電力用半導体スイッチング素子Q1およびQ2は、電力線7および電力線5の間に直列に接続される。電力用半導体スイッチング素子Q1およびQ2のオンオフは、制御装置30からの制御信号S1およびS2によって制御される。
この発明の実施の形態において、電力用半導体スイッチング素子(以下、単に「スイッチング素子」と称する)としては、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、電力用MOS(Metal Oxide Semiconductor)トランジスタあるいは、電力用バイポーラトランジスタ等を用いることができる。スイッチング素子Q1,Q2に対しては、逆並列ダイオードD1,D2が配置されている。リアクトルL1は、スイッチング素子Q1およびQ2の接続ノードと電力線5の間に、直流電源Bと直列に接続される。また、平滑コンデンサC0は、電力線7および電力線5の間に接続される。
平滑コンデンサC0は、電力線7の直流電圧を平滑化する。電圧センサ13は、平滑コンデンサC0の両端の電圧、すなわち、電力線7上の直流電圧VHを検出する。以下では、インバータ14の直流リンク電圧に相当する直流電圧VHを「システム電圧VH」とも称する。一方、電力線6の直流電圧VLは、電圧センサ19によって検出される。電圧センサ13,19によって検出された直流電圧VH,VLは、制御装置30へ入力される。
インバータ14は、電力線7および電力線5の間に並列に設けられる、U相上下アーム15と、V相上下アーム16と、W相上下アーム17とから成る。各相上下アームは、電力線7および電力線5の間に直列接続されたスイッチング素子から構成される。具体的には、U相上下アーム15は、スイッチング素子Q3,Q4から成り、V相上下アーム16は、スイッチング素子Q5,Q6から成り、W相上下アーム17は、スイッチング素子Q7,Q8から成る。また、スイッチング素子Q3〜Q8に対して、逆並列ダイオードD3〜D8がそれぞれ接続されている。スイッチング素子Q3〜Q8のオンオフは、制御装置30からの制御信号S3〜S8によって制御される。すなわち、インバータ14は、制御信号S3〜S8に従ったスイッチング素子Q3〜Q8がオンオフされることによって、交流電動機MGを駆動するための直流/交流電力変換を実行する。
交流電動機MGは、代表的には、3相の永久磁石型同期電動機であり、U,V,W相の3相のコイル巻線の一端が中性点に共通接続されて構成される。さらに、各相コイル巻線の他端は、各相上下アーム15〜17の接続ノードと電気的に接続されている。
昇圧コンバータ12は、基本的には、パルス幅変調(PWM:Pulse Width Modulation)制御に用いられるキャリア信号(図示せず)の1周期に相当するスイッチング周期の各々において、スイッチング素子Q1およびQ2が相補的かつ交互にオンオフするように制御される。
昇圧コンバータ12は、スイッチング素子Q1,Q2のオン期間比(デューティ比)を制御することによって、昇圧比(VH/VL)を制御することができる。したがって、直流電圧VL,VHの検出値と電圧指令値VH*とに従って演算されたデューティ比に従って、スイッチング素子Q1,Q2のオンオフが制御される。
インバータ14は、交流電動機MGのトルク指令値が正(Tqcom>0)の場合には、平滑コンデンサC0から直流電圧が供給されると制御装置30からの制御信号S3〜S8に応答した、スイッチング素子Q3〜Q8のスイッチング動作により直流電圧を交流電圧に変換して正のトルクを出力するように交流電動機MGを駆動する。
また、インバータ14は、交流電動機MGのトルク指令値が零の場合(Tqcom=0)には、制御信号S3〜S8に応答したスイッチング動作により、直流電圧を交流電圧に変換してトルクが零になるように交流電動機MGを駆動する。さらに、制御システム100が搭載された電動車両の回生制動時には、交流電動機MGのトルク指令値Tqcomは負に設定される(Tqcom<0)。この場合には、インバータ14は、制御信号S3〜S8に応答したスイッチング動作により、交流電動機MGが発電した交流電圧を直流電圧に変換し、その変換した直流電圧(システム電圧VH)を、平滑コンデンサC0を介して昇圧コンバータ12へ供給する。
電流センサ24は、交流電動機MGに流れる電流(相電流)を検出し、その検出値を制御装置30へ出力する。なお、三相電流iu,iv,iwの瞬時値の和は零であるので、図1に示すように2相分のモータ電流(たとえば、V相電流ivおよびW相電流iw)を検出するように配置してもよい。
回転角センサ(レゾルバ)25は、交流電動機MGのロータの回転角度位置θ(以下、単に「回転角」とも称する)を検出し、検出結果を示す信号を制御装置30へ送出する。制御装置30では、レゾルバ25の出力信号に基づき、交流電動機MGの回転速度および回転角速度についても算出できる。
制御装置30は、電子制御ユニット(ECU)により構成され、予め記憶されたプログラムを図示しないCPU(Central Processing Unit)で実行することによるソフトウェア処理および/または専用の電子回路によるハードウェア処理により、制御システム100の動作を制御する。
代表的な機能として、制御装置30は、入力されたトルク指令値Tqcom、電圧センサ19によって検出された直流電圧VL、電流センサ11によって検出された直流電流Ib、電圧センサ13によって検出されたシステム電圧VH、および電流センサ24によって検出される交流電動機MGの電流iu(iu=−(iv+iw)),iv,iw、回転角センサ25からの回転角θ等に基づいて、交流電動機MGがトルク指令値Tqcomに従ったトルクを出力するように、昇圧コンバータ12およびインバータ14の動作を制御する。
すなわち、制御装置30は、直流電圧VHを電圧指令値VH*に従って上記のように制御するために昇圧コンバータ12の制御信号S1,S2を生成する。また、制御装置30は、交流電動機MGの出力トルクをトルク指令値Tqcomに従って制御するための制御信号S3〜S8を生成する。制御信号S1〜S8は、昇圧コンバータ12およびインバータ14へ入力される。
このように、制御装置30は、レゾルバ25によって検出された回転角θを用いて、交流電動機MGの出力を制御するためのインバータ14の制御信号S3〜S8を生成する。
(レゾルバの構成)
図2は、図1に示されるレゾルバ25の概略構成図である。
図2を参照して、レゾルバ25は、ステータ26と、ロータ27と、レゾルバデジタルコンバータ(以下「R/Dコンバータ」とも称する)50と、励磁コイル55と、検出コイル56,57とを含む。R/Dコンバータ50は、励磁電流を発生する信号生成回路51と、信号演算を行なうためのマイクロコンピュータ52とを含む。マイクロコンピュータ52は、「演算装置」の一実施例によって構成される。
楕円形状を有するロータ27は、交流電動機MGのロータと一体的に回転するように、交流電動機MGのロータに取り付けられる。すなわち、ロータ27の回転角度位置によって、交流電動機MGの回転角θを検出することができる。
励磁コイル55および検出コイル56,57は、ステータ26に内蔵される。検出コイル56および57は、電気角で90度相当ずれた位置に配置されている。信号生成回路51は、励磁信号Srを励磁コイル55へ供給する。
図3は、励磁コイル55および検出コイル56,57の交流波形図である。
図3を参照して、励磁信号Srは、一定振幅かつ一定周波数の交流電圧である。たとえば、信号生成回路51に含まれる発振器によって、励磁信号Srは生成される。これにより、励磁コイル55には、励磁信号Srと同一周波数の交流電流である励磁電流が生じる。
検出コイル56および57には、励磁コイル55の励磁電流によって誘起される、励磁信号Srと同一周波数の交流電圧信号SaおよびSbが生じる。一方で、ロータ27が楕円形状を有するため、ロータ27の回転に従って、ステータ26およびロータ27間のギャップが変化する。交流電圧信号Sa,Sbの振幅は、当該ギャップに応じて変化する。この結果、交流電圧信号Sa,Sbは、交流電動機MGの回転角θの変化に応じて、それぞれが異なる位相で周期的に振幅が変化する挙動を示す。
したがって、交流電圧信号Saのピーク点をつなぐことによって得られる仮想波形Waは、ステータ26およびロータ27間のギャップの変化に応じた交流波形となる。同様に、交流電圧信号Sbのピーク点をつなぐことによって得られる仮想波形Wbは、ステータ26およびロータ27間のギャップの変化に応じた交流波形となる。
ここで、ロータ27の回転角度位置は、仮想波形WaおよびWbの値の差から求めることができる。また、仮想波形WaおよびWbの間には、電気角90度相当の位相差が発生するが、ロータ27の回転方向(正回転/負回転)は、仮想波形Wa,Wbの位相差の極性(仮想波形WaおよびWbのいずれの位相が進んでいるか)によって求めることができる。
再び図2を参照して、マイクロコンピュータ52は、検出コイル56および57に出力された交流電圧信号Sa,Sbを入力される。そして、マイクロコンピュータ52は、交流電圧信号Sa,Sbに対する信号処理によって、仮想波形Wa,Wb(図3)を得る。さらに、得られた仮想波形Wa,Wbから、ロータ27の回転角度位置、すなわち、交流電動機MGの回転角θを示す信号Sθを生成して、制御装置30へ出力する。なお、マイクロコンピュータ52による信号処理は、制御装置30によって実行されてもよい。
(インバータによる交流電動機制御)
図4は、インバータによる交流電動機の制御構成を説明する概略ブロック図である。図4に示した各機能ブロックについては、当該ブロックに相当機能を有する回路(ハードウェア)を制御装置30に構成してもよいし、予め設定されたプログラムに従って制御装置30がソフトウェア処理を実行することにより実現してもよい。
図4を参照して、電動機制御部300は、電動機指令演算部310と、パルス幅変調部320と、キャリア周波数制御部350と、キャリア発生部360とを含む。
電動機指令演算部310は、交流電動機MGのフィードバック制御により、インバータ14の制御指令を演算する。ここで、制御指令は、インバータ14によって制御される、交流電動機MGへ供給される電圧または電流の指令値である。以下では、制御指令として、交流電動機MGの各相の電圧指令Vu,Vv,Vwを例示する。たとえば、電動機指令演算部310は、交流電動機MGの各相の電流iu,iv,iwのフィードバックにより出力トルクを制御する。具体的には、電動機指令演算部310は、交流電動機MGのトルク指令値Tqcomに対応した電流指令値を設定するとともに、当該電流指令値と実際の電流との偏差に応じて電圧指令Vu,Vv,Vwを発生する。この際に、交流電動機MGの回転角θを用いた座標変換(代表的には、dq軸変換)を伴う制御演算を用いることが一般的である。
パルス幅変調部320は、キャリア発生部360からのキャリア信号CWと、電動機指令演算部310からの電圧指令Vu,Vv,Vwとに基づいて、インバータ14のスイッチング素子の制御信号S3〜S8を生成する。制御信号S3〜S8により、インバータ14のU相、V相、W相の上下アームを構成する6個のスイッチング素子Q3〜Q8のオンオフが制御される。
図5はパルス幅変調部320によるPWM制御を説明する波形図である。
図5を参照して、PWM制御では、キャリア信号CWと、電圧指令370との電圧比較に基づき、インバータの各相のスイッチング素子のオンオフが制御される。ここで、電圧指令370は、図4に示された電圧指令Vu,Vv,Vwを総称するものである。
具体的には、電圧指令370の方がキャリア信号CWよりも高電圧の期間では、当該相において上アーム素子がオンされる一方で、下アーム素子がオフされる。反対に、電圧指令370の方がキャリア信号CWよりも低電圧の期間では、当該相において下アーム素子がオンされる一方で、上アーム素子がオフされる。
この結果、キャリア信号(図示せず)の1周期に相当するスイッチング周期の各々において、上アーム素子および下アーム素子が相補的かつ交互にオンオフするように制御される。このため、インバータ14におけるスイッチング素子Q3〜Q8のスイッチング周波数は、キャリア信号CWの周波数(以下、「キャリア周波数」とも称する)と等価である。
PWM制御により、交流電動機MGの各相コイル巻線には、疑似正弦波電圧としてのパルス幅変調電圧380が印加される。キャリア信号CW、周期的な三角波やのこぎり波によって構成することができる。
図6には、レゾルバからの出力信号に対するノイズの影響を説明するための概念的な波形図が示される。
図6を参照して、レゾルバ25の出力信号Sθは、基本的には、電気角360度周期で変化する三角波状の信号110となる。しかしながら、インバータ14のスイッチングによって電磁ノイズが生じると、出力信号Sθは、信号110(三角波)に対してノイズ成分が重畳された波形111となって、制御装置30へ入力される。
インバータ14のスイッチングノイズによる交流成分である波形111の周波数は、インバータ14のスイッチング周波数をfinvとし、励磁信号の周波数をfrとすると、|finv−fr|で示される。
このように、出力信号Sθに、周波数|finv−fr|を有する交流変動成分が重畳されると、交流電動機MGの回転角検出値が当該周波数に従って変動することにより、交流電動機MGの出力にも変動が生じることが懸念される。
したがって、本実施の形態に従う交流電動機の制御システムでは、レゾルバ25の出力信号に対する電磁ノイズの影響を抑制するように、インバータ14のスイッチング周波数を制御する。
図7は、本発明の実施の形態に従う交流電動機の制御システムにおけるインバータ制御のための制御処理を説明するフローチャートである。図7に示す制御処理は、図1に示された制御装置30によって繰返し実行される。
図7を参照して、制御装置30は、ステップS100により、キャリア信号CWのキャリア周波数fcwを、励磁信号Srの設定周波数frsetに設定する。周波数frsetは、たとえば信号生成回路51における発振周波数の規格値に相当する。ステップS100による処理は、図4のキャリア発生部360の機能に相当する。
制御装置30は、ステップS200により、ステップS100で設定されたキャリア周波数fcwを有するキャリア信号CWを生成する。ステップS200による処理は、図4のキャリア周波数制御部350の機能に相当する。
さらに、制御装置30は、ステップS300により、電動機指令演算部310による電圧指令の演算処理とともに、キャリア信号CWと当該電圧指令との比較処理によって、インバータ14の制御信号S3〜S8を生成する。すなわち、ステップ3200による処理は、図4の電動機指令演算部310およびパルス幅変調部320の機能に相当する。これにより、ステップS400では、制御信号S3〜S8に従ってインバータ14でのスイッチング制御が実行されることにより、交流電動機MGを駆動するための直流/交流電力変換が実行される。この際に、インバータ14でのスイッチング周波数finv(キャリア周波数fcw)が励磁信号Srの設定周波数frsetと同等であるため、周波数|finv−fr|をほぼ零とすることができる。この結果、図6での波形111による出力信号Sθの変動が抑制される。
このように、本実施の形態に従う電動機の制御システムでは、交流電動機MGの出力制御のためのインバータ14のスイッチング周波数は、レゾルバ25での励磁信号Srの周波数と一致するように制御される。これにより、インバータ14からの電磁ノイズがレゾルバ25の出力信号Sθへ及ぼす影響を抑制できる。この結果、特許文献1〜3のようにフィルタ回路や磁気シールド構造といった、追加の装置や制御を設けることなく、レゾルバ25に対する電磁ノイズの影響を簡易に抑制することが可能である。
(インバータ制御の変形例)
図8は、本発明の実施の形態に従う交流電動機の制御システムにおけるインバータ制御の第1の変形例を示すフローチャートである。
図8を参照して、第1の変形例では、図7でのステップS100に代えて、ステップS110〜S130が実行される。すなわち、ステップS110〜S130による処理は、図4のキャリア発生部360の機能に相当する。
制御装置30は、ステップS110では、信号生成回路51の基板温度Trを読み込む。たとえば、第1の変形例では、信号生成回路51(図2)において、発振器が搭載された基板(図示せず)の温度を検出するための温度センサ53が設けられる。
図2に示されるように、温度センサ53によって検出された基板温度Trは、マイクロコンピュータ52を経由して、制御装置30へ入力することができる。これにより、制御装置30では、ステップS110による基板温度Trの取得が可能となる。
図2に示された信号生成回路51が、温度変化に応じて発振周波数が変化する温度依存性を有する発振器によって構成される場合には、励磁信号Srの周波数frが温度変化によって変化する。当該温度依存性は、発振器の構成要素の回路定数(キャパシタンス値等)の変化によって生じるので、信号生成回路51の基板温度Trと、励磁信号の周波数frとの間には、一定の関係が生じる。このため、実機実験等により、信号生成回路51の温度依存性に対応させて、基板温度Trと励磁信号の予測周波数fr*とを対比させるマップを予め作成することできる。
制御装置30は、ステップS120により、基板温度Trから励磁信号Srの予測周波数fr*を求める。たとえば、ステップS140で読込まれた基板温度Trを用いて、上記のようなマップを参照することによって、予測周波数fr*を求めることができる。
続いて、制御装置30は、ステップS130により、ステップS120で求められた予測周波数fr*を、キャリア周波数fcwに設定する(fr=fr*)。さらに、ステップS130で設定されたキャリア周波数fcwを用いて、図7と同様のステップS200〜S400が実行される。
これにより、インバータ制御の第1の変形例によれば、信号生成回路51の温度依存性によってレゾルバ25の励磁信号Srの周波数が変化しても、これに追従してインバータ14のスイッチング周波数と励磁信号周波数との差を解消とすることができる。これにより、レゾルバ25において温度依存性によって励磁信号の周波数が変化しても、図6で説明した制御と同様に、インバータ14からのスイッチングノイズがレゾルバ25の出力信号へ及ぼす影響を抑制できる。さらに、信号生成回路51の温度依存性の許容度が低くなるため、この面からコストの上昇を抑制することができる。
図9は、本発明の実施の形態に従う交流電動機の制御システムにおけるインバータ制御の第2の変形例を示すフローチャートである。
図9を参照して、第2の変形例では、図7でのステップS100に代えて、ステップS140〜S150が実行される。すなわち、ステップS140,S150による処理は、図4のキャリア発生部360の機能に相当する。制御装置30は、ステップS140では、励磁信号Srの実測周波数frmを読込む。
再び図2を参照して、第2の変形例では、マイクロコンピュータ52は、励磁信号Srの入力を受けて、信号処理によって励磁信号Srの実測周波数frmを求める。そして、マイクロコンピュータ52は、計測された実測周波数frmを制御装置30に対して出力する。これにより、制御装置30は、ステップS140によって、励磁信号Srの実測周波数frmを取得することができる。
続いて、制御装置30は、ステップS150により、ステップS140で取得された実測周波数frmを、キャリア周波数fcwに設定する(fr=frm)。さらに、ステップS130で設定されたキャリア周波数fcwを用いて、図7と同様のステップS200〜S400が実行される。
これにより、インバータ制御の第2の変形例によれば、信号生成回路51の温度依存性等によってレゾルバ25の励磁信号Srの周波数が変化しても、これに追従してインバータ14のスイッチング周波数と励磁信号周波数との差を解消とすることができる。これにより、励磁信号の周波数が規格値から変化しても、図6で説明した制御と同様に、インバータ14からのスイッチングノイズがレゾルバ25の出力信号へ及ぼす影響を抑制できる。
なお、本実施の形態では、インバータ14のスイッチング周波数制御について、PWM制御に用いられるキャリア周波数を制御する例を説明した。しかしながら、本発明の適用はこのような例に限定されるものではなく、インバータの任意の制御手法において、スイッチング素子を周期的にオンするときのスイッチング周波数を、レゾルバの励磁信号周波数と一致するように制御することにより、本発明の効果を奏することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
5,6,7 電力線、10,13,19 電圧センサ、11,24 電流センサ、12 昇圧コンバータ、14 インバータ、15〜17 各相上下アーム(インバータ)、25 回転角センサ(レゾルバ)、26 ステータ、27 ロータ、30 制御装置、50 R/Dコンバータ、51 信号生成回路、52 マイクロコンピュータ、53 温度センサ、55 励磁コイル、56,57 検出コイル、100 制御システム、110 出力信号(レゾルバ)、111 波形、300 電動機制御部、310 電動機指令演算部、320 パルス幅変調部、350 キャリア周波数制御部、360 キャリア発生部、370,Vu,Vv,Vw 電圧指令、380 パルス幅変調電圧、B 直流電源、C0,C1 平滑コンデンサ、CW キャリア信号、D1〜D8 逆並列ダイオード、fcw キャリア周波数、Ib 直流電流、L1 リアクトル、MG 交流電動機、Q1〜Q8 電力用半導体スイッチング素子、S1〜S8 制御信号(スイッチング素子)、SR1,SR2 システムリレー、Sa,Sb 交流電圧信号(検出コイル)、Sr 励磁信号、Sθ 出力信号(レゾルバ)、Tqcom トルク指令値、Tr 基板温度(信号発生回路)、VH 直流電圧(システム電圧)、VL 直流電圧、Wa,Wb 仮想波形、finv スイッチング周波数、fr 励磁信号周波数(レゾルバ)、frm 実測周波数(レゾルバ励磁信号)、frset 設定周波数(レゾルバ励磁信号)、fr* 予測周波数(レゾルバ励磁信号)、iu,iv,iw 三相電流(モータ電流)。

Claims (1)

  1. 交流電動機の回転角度位置を検出するレゾルバと、
    複数のスイッチング素子を含んで構成されて、前記交流電動機を駆動するための直流/交流電力変換を実行するインバータと、
    前記レゾルバによって検出された前記回転角度位置を用いて、前記直流/交流電力変換を制御するための前記複数のスイッチング素子のオンオフ制御信号を生成する制御装置とを備え、
    前記レゾルバは、
    交流電流の供給を受ける励磁コイルと、
    前記励磁コイルへの前記交流電流の供給時に、前記交流電動機の前記回転角度位置の変化に応じて異なる位相で周期的に振幅が変化する交流電圧がそれぞれ誘起されるように配置された複数の検出コイルと、
    前記複数の検出コイルのそれぞれに誘起された前記交流電圧から前記回転角度位置を算出するための演算装置とを含み、
    前記制御装置は、前記交流電流の周波数と、前記複数のスイッチング素子のスイッチング周波数とが一致するように、前記オンオフ制御信号を生成する、交流電動機の制御システム。
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