JP2012198180A - 回転センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】構造誤差等に起因する測定誤差の発生を抑制して相対回転角度をより正確に演算し得る回転センサを提供する。
【解決手段】相対回転角度θが基準角度となるように相対回転させた回転子4について、正弦波相コイル3bからの正弦波信号に基づいて、基準角度からのずれが角度αとして予め測定され、余弦波相コイル3cからの余弦波信号に基づいて、基準角度からのずれが角度βとして予め測定される。そして、角度演算部60により、正弦波相コイル3bから出力される正弦波信号sin(θ+α)にcos(φ+β)を乗算したものから、余弦波相コイル3cから出力される余弦波信号cos(θ+β)にsin(φ+α)を乗算したものを減算して求められる(sinαsinβ+cosαcosβ)×sin(θ−φ)について、その変数部分である(θ−φ)が、上記所定値になるようにフィードバック制御を行って、相対回転角度θが演算される。
【選択図】図2

Description

本発明は、磁電変換素子から出力される信号を用いて相対回転する測定対象の相対回転角度を演算する回転センサに関するものである。
従来、上述のような相対回転角度を演算する回転センサに関連する技術として、例えば、下記特許文献1に開示されるディジタルトラッキング方式R/D変換器が知られている。この変換器では、回転検出対象である回転子の回転に応じて回転検出器から正弦波信号および余弦波信号、具体的には、回転検出信号sinθ・f(t),cosθ・f(t)が入力されると、帰還入力されるディジタル角度出力φに応じたsinφ及びcosφに基づいて第1出力信号sin(θ−φ)・f(t)が得られる。この第1出力信号sin(θ−φ)・f(t)をコンパレータによる正負判定により量子化(ディジタル信号化)した後に同期検波することで、第2出力信号である制御偏差ε=sin(θ−φ)を求めて、デジタル角度出力φを得ている。これにより、R/D変換処理をディジタル化することができ、変換性能の向上(安定性、高速化、耐ノイズ性)を得ることができる。
特開2000−353957号公報
ところで、上記特許文献1に開示されるような回転センサでは、測定対象や磁電変換素子における形状誤差やレイアウト誤差などの構造誤差等に起因して、正弦波信号と余弦波信号との位相ずれなどが生じる場合がある。このような構造誤差等は、センサごとに異なるものであり、構造誤差等が大きなセンサでは、相対回転角度の測定精度が低下してしまう問題がある。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、構造誤差等に起因する測定誤差の発生を抑制して相対回転角度をより正確に演算し得る回転センサを提供することにある。
上記目的を達成するため、特許請求の範囲に記載の請求項1の回転センサでは、相対回転する測定対象が1回転する間に磁界の強度に応じて信号レベルがN周期(但し、Nは自然数)で変化する正弦波信号及び余弦波信号をそれぞれ出力し、かつ、前記正弦波信号及び前記余弦波信号の間に位相差が出るように配置された複数の磁電変換素子を備え、各磁電変換素子から出力される前記正弦波信号及び前記余弦波信号を用いて前記測定対象に対する相対回転角度を求めるように構成された回転センサにおいて、前記複数の磁電変換素子から出力される前記正弦波信号及び前記余弦波信号を用い、前記測定対象に対する前記相対回転角度θと演算により求めた演算角度φとの偏差が所定値に収束するようにフィードバック制御を行って前記相対回転角度θを演算する角度演算部と、前記角度演算部が演算した演算角度φに対応する信号を出力する出力部と、を備え、前記相対回転角度θが基準角度となるように相対回転させた前記測定対象について、前記各磁電変換素子から前記正弦波信号として出力される信号に基づいて、前記正弦波信号に含まれる前記基準角度からのずれを角度αとして予め測定するとともに、前記余弦波信号として出力される信号に基づいて、前記余弦波信号に含まれる前記基準角度からのずれを角度βとして予め測定し、前記角度演算部は、前記複数の磁電変換素子から出力される前記正弦波信号sin(Nθ+α)にcos(Nφ+β)を乗算したものから前記余弦波信号cos(Nθ+β)にsin(Nφ+α)を乗算したものを減算する下記式の左辺を解いて求められる下記式の右辺について、その変数部分である(Nθ−Nφ)が、前記所定値になるようにフィードバック制御を行って、前記相対回転角度θを演算することを特徴とする。
sin(Nθ+α)×cos(Nφ+β)−cos(Nθ+β)×sin(Nφ+α)
=(sinαsinβ+cosαcosβ)×sin(Nθ−Nφ)
請求項2の発明は、請求項1に記載の回転センサにおいて、入力される角度に対して前記角度βを加算した角度を出力する第1加算手段と、前記第1加算手段から入力される角度に応じた余弦値を出力する余弦値出力手段と、を備え、前記cos(Nφ+β)は、前記第1加算手段に演算角度Nφを入力することで前記余弦値出力手段から出力される余弦値に基づいて演算されることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1または2に記載の回転センサにおいて、入力される角度に対して前記角度αを加算した角度を出力する第2加算手段と、前記第2加算手段から入力される角度に応じた正弦値を出力する正弦値出力手段と、を備え、前記sin(Nφ+α)は、前記第2加算手段に演算角度Nφを入力することで前記正弦値出力手段から出力される正弦値に基づいて演算されることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の回転センサにおいて、前記各磁電変換素子から前記正弦波信号として出力される信号に基づいて、基準振幅に対する前記正弦波信号の振幅の比を第1振幅比Aとして予め測定するとともに、前記余弦波信号として出力される信号に基づいて、前記基準振幅に対する前記余弦波信号の振幅の比を第2振幅比Bとして予め測定し、前記角度演算部は、前記複数の磁電変換素子から出力される前記正弦波信号Asin(Nθ+α)にBcos(Nφ+β)を乗算したものから前記余弦波信号Bcos(Nθ+β)にAsin(Nφ+α)を乗算したものを減算する下記式の左辺を解いて求められる下記式の右辺について、その変数部分である(Nθ−Nφ)が、前記所定値になるようにフィードバック制御を行って、前記相対回転角度θを演算することを特徴とする。
Asin(Nθ+α)×Bcos(Nφ+β)−Bcos(Nθ+β)×Asin(Nφ+α)
=AB(sinαsinβ+cosαcosβ)×sin(Nθ−Nφ)
請求項1の発明では、相対回転角度θが基準角度となるように相対回転させた測定対象について、各磁電変換素子から正弦波信号として出力される信号に基づいて、上記正弦波信号に含まれる基準角度からのずれが角度αとして予め測定され、余弦波信号として出力される信号に基づいて、上記余弦波信号に含まれる基準角度からのずれが角度βとして予め測定される。そして、角度演算部により、複数の磁電変換素子から出力される正弦波信号sin(Nθ+α)にcos(Nφ+β)を乗算したものから余弦波信号cos(Nθ+β)にsin(Nφ+α)を乗算したものを減算する上記式の左辺を解いて求められる上記式の右辺について、その変数部分である(Nθ−Nφ)が、上記所定値になるようにフィードバック制御を行って、相対回転角度θが演算される。
各磁電変換素子から出力される正弦波信号および余弦波信号には、構造誤差等に起因する基準角度からのずれ(位相ずれ)が生じるため、このずれを角度αおよび角度βとして予め測定し、これら角度αおよび角度βを帰還される演算角度Nφに反映させることで、構造誤差等を考慮した相対回転角度θを演算することができる。特に、上記左辺を解くと、上記右辺に示すように、(sinαsinβ+cosαcosβ)で示される定数と、sin(Nθ−Nφ)で示される変数との乗算として表すことができ、従来技術と同様に、Nθ−Nφが上記所定値に収束するようにフィードバック制御を行い相対回転角度θが演算されるので、当該フィードバック制御における演算処理が複雑になることもない。
したがって、構造誤差等に起因する測定誤差の発生を抑制して相対回転角度θをより正確に演算することができる。
請求項2の発明では、上記cos(Nφ+β)は、第1加算手段に演算角度Nφを入力することで余弦値出力手段から出力される余弦値に基づいて演算される。
演算角度Nφが入力されることでcos(Nφ+β)を出力するように余弦値出力手段が構成される場合、角度βは回転センサ毎に異なるため、その角度βに対する専用の余弦値出力手段を用意する必要がある。そこで、上記第1加算手段により出力される(Nφ+β)を余弦値出力手段に入力するように構成することで、汎用的な余弦値出力手段を採用することができ、上記第1加算手段を追加するだけで、余弦値出力手段について、部品の標準化や低コスト化を図ることができる。
請求項3の発明では、上記sin(Nφ+α)は、第2加算手段に演算角度Nφを入力することで正弦値出力手段から出力される正弦値に基づいて演算される。
演算角度Nφが入力されることでsin(Nφ+α)を出力するように正弦値出力手段が構成される場合、角度αは回転センサ毎に異なるため、その角度αに対する専用の正弦値出力手段を用意する必要がある。そこで、上記第2加算手段により出力される(Nφ+α)を正弦値出力手段に入力するように構成することで、汎用的な正弦値出力手段を採用することができ、上記第2加算手段を追加するだけで、正弦値出力手段について、部品の標準化や低コスト化を図ることができる。
請求項4の発明では、各磁電変換素子から正弦波信号として出力される信号に基づいて、基準振幅に対する正弦波信号の振幅の比が第1振幅比Aとして予め測定され、余弦波信号として出力される信号に基づいて、上記基準振幅に対する余弦波信号の振幅の比が第2振幅比Bとして予め測定される。そして、角度演算部により、複数の磁電変換素子から出力される正弦波信号Asin(Nθ+α)にBcos(Nφ+β)を乗算したものから余弦波信号Bcos(Nθ+β)にAsin(Nφ+α)を乗算したものを減算する上記式の左辺を解いて求められる上記式の右辺について、その変数部分である(Nθ−Nφ)が、上記所定値になるようにフィードバック制御を行って、相対回転角度θが演算される。
各磁電変換素子から出力される正弦波信号および余弦波信号には、構造誤差等に起因する基準振幅に対するずれ(以下、歪みという)が生じるため、この歪みを上記基準振幅に対する第1振幅比Aおよび第2振幅比Bとして予め測定し、上述した角度αおよび角度βに加えてこれら第1振幅比Aおよび第2振幅比Bを帰還される演算角度Nφに反映させることで、位相ずれに加えて歪みをも考慮した相対回転角度θが演算され、構造誤差等に起因する測定誤差の発生をさらに抑制して相対回転角度θをより正確に演算することができる。
第1実施形態の回転センサの主要構成をブロックで示す説明図である。 図1に示す各ブロック間の信号の流れを示す説明図である。 第2実施形態における各ブロック間の信号の流れを示す説明図である。 第3実施形態における各ブロック間の信号の流れを示す説明図である。 第4実施形態の回転センサの主要構成をブロックで示す説明図である。 図5に示すセンサチップの使用状態の一例を示す説明図であり、(a)はセンサチップおよび永久磁石の縦断面図、(b)は(a)に示す永久磁石の平面図である。 図6(a)に示す永久磁石が180°回転した状態を示す縦断面図である。 センサチップの構造を模式的に示す説明図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のA−A矢視断面図である。 (a)は、磁気抵抗素子領域E1およびホール素子領域E2の平面図であり、(b)は、ホール素子H1,H2の配置角度を示す説明図である。 AMRセンサM1の構造を模式的に示す平面図である。 AMRセンサM2の構造を模式的に示す平面図である。 AMRセンサM1の等価回路である。 AMRセンサM2の等価回路である。 AMRセンサM1,M2およびホール素子H1,H2の各出力信号を示す説明図である。 ホール素子H2の説明図であり、(a)はホール素子H2およびその周辺の一部を示す平面図、(b)は(a)のA−A矢視断面図、(c)は(a)のB−B矢視断面図である。 図5に示す各ブロック間の信号の流れを示す説明図である。 図5に示す初期値テーブル53dの構成を示す説明図である。 ホール素子などの出力波形を示す説明図であり、(a)はホール素子H1の出力波形、(b)は比較回路53aの出力波形、(c)はホール素子H2の出力波形、(d)は比較回路53bの出力波形、(e)は出力部70の出力波形である。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態に係る回転センサについて、図面を参照して説明する。図1は、第1実施形態の回転センサの主要構成をブロックで示す説明図である。図2は、図1に示す各ブロック間の信号の流れを示す説明図である。
本実施形態の回転センサの主要構成について説明する。図1に示すように、本実施形態の回転センサ1は、レゾルバ等からなる回転検出器2と、この回転検出器2と電気的に接続された検出回路50とを備える。回転検出器2は、励磁巻線3aおよび2相の出力巻線(以下、正弦波相コイル3b,余弦波相コイル3cという)を備え、検出回路50の励磁信号発生器(図示略)から所定の励磁信号が励磁巻線3aに印加されると、これらの巻線3a〜3cに対して相対回転する測定対象である回転子4の相対回転角度θに応じて、正弦波相コイル3bおよび余弦波相コイル3cから位相差を有する正弦波信号及び余弦波信号の2相の回転検出信号がそれぞれ検出回路50に出力されるように構成されている。すなわち、回転検出器2は、回転子4を1回転させた時、1回転分の信号出力が出力される1相励磁2相出力型の検出器である。なお、正弦波相コイル3bおよび余弦波相コイル3cは、特許請求の範囲に記載の「磁電変換素子」の一例に相当し、回転子4は、特許請求の範囲に記載の「測定対象」の一例に相当し得る。
このように構成される正弦波相コイル3bおよび余弦波相コイル3cでは、その構造誤差等に起因して、相対回転角度θの場合には、正弦波相コイル3bから出力信号sin(θ+α)が出力され、余弦波相コイル3cから出力信号cos(θ+β)が出力されると仮定することができる。
ここで、角度αは、相対回転角度θが基準角度、例えば0°となるように相対回転させた正弦波相コイル3bおよび回転子4について、正弦波相コイル3bから正弦波信号として出力される信号に基づいて、設定されるものである。つまり、角度αは、正弦波相コイル3bおよび回転子4に関する構造誤差等に起因する上記基準角度からのずれ(位相ずれ)であり、予め測定されて後述するsinROM(61g)に反映される。
また、角度βは、相対回転角度θが上記基準角度となるように相対回転させた余弦波相コイル3cおよび回転子4について、余弦波相コイル3cから余弦波信号として出力される信号に基づいて、設定されるものである。つまり、角度βは、余弦波相コイル3cおよび回転子4に関する構造誤差等に起因する上記基準角度からのずれ(位相ずれ)であり、予め測定されて後述するcosROM(61f)に反映される。
図1に示すように、検出回路50は、増幅部51と、角度演算部60と、出力部70とを備える。増幅部51は、正弦波相コイル3bおよび余弦波相コイル3cから出力される出力信号を増幅する。角度演算部60は、増幅部51から出力される増幅信号を用い、回転子4の相対回転角度θに相当する演算角度φを演算する。出力部70は、角度演算部60により演算された演算角度φを入力し、演算角度φに対応する電圧Voを有するリニアな特性の信号を、回転子4が1回転する間に1周期で出力する。
次に、回転センサ1の主な電気的構成について説明する。
増幅部51は、差動増幅回路51a,51bを備える。差動増幅回路51aは、正弦波相コイル3bの出力信号sin(θ+α)を差動増幅し、差動増幅回路51bは、余弦波相コイル3cの出力信号cos(θ+β)を差動増幅する。角度演算部60は、トラッキングループ型デジタル角度変換回路であり、信号作成部61と、偏差算出部62と、正負判定部63と、アップダウンカウンタ(U/Dカウンタ)64とを備える。
角度演算部60は、正弦波相コイル3bおよび余弦波相コイル3cから出力される信号を用い、回転子4に対する相対回転角度θと演算により求めた演算角度φとの偏差が所定値に収束するようにフィードバック制御を行って相対回転角度θを演算する。
信号作成部61は、差動増幅回路51aから出力される信号sin(θ+α)と、差動増幅回路51bから出力される信号cos(θ+β)とを用い、信号(sinαsinβ+cosαcosβ)sin(θ−φ)を作成する。この信号(sinαsinβ+cosαcosβ)sin(θ−φ)については、後述する。
偏差算出部62は、信号作成部61から出力される信号(sinαsinβ+cosαcosβ)sin(θ−φ)を用いて偏差(θ−φ)を算出する。正負判定部63は、偏差算出部62により算出された偏差(θ−φ)が正の値であるか負の値であるかを判定する。アップダウンカウンタ64は、正負判定部63の判定結果に応じてカウント値を加算(カウントアップ)または減算(カウントダウン)する。
ここで、信号作成部61が実行する処理内容について図2を参照して説明する。図2において符号61a〜61gで示す各ブロックは、信号作成部61が実行する処理の内容、または、その処理によって発生する信号、あるいは、データを示す。
信号作成部61は、信号sin(θ+α)に後述するように作成される信号cos(φ+β)を乗算して展開することで、図2に示す数式(5)の信号を作成する(61c)。なお、この乗算は、公知の乗算回路を用いて行うことができる。
また、信号作成部61は、信号cos(θ+β)に後述するように作成される信号sin(φ+α)を乗算して展開することで、図2に示す数式(6)の信号を作成する(61d)。なお、この乗算は、公知の乗算回路を用いて行うことができる。
続いて、信号作成部61は、数式(5)から数式(6)を減算して変数部分と定数部分とに分けることで、図2に示す数式(7)の信号、すなわち、偏差(θ−φ)を変数とするsin信号を作成する(61e)。この減算は、公知の減算回路を用いて行うことができる。
次に、偏差算出部62は、信号作成部61が作成した信号(sinαsinβ+cosαcosβ)×sin(θ−φ)を逆正弦演算(アークサイン演算)し、偏差(θ−φ)を求める(62)。次に、正負判定部63は、偏差算出部62が求めた偏差(θ−φ)が正の値であるか負の値であるかを判定する。
なお、θ−φ≒0のときsin(θ−φ)=θ−φと近似できるので、偏差算出部62にて偏差(θ−φ)を求めることなく、正負判定部63にて、信号(sinαsinβ+cosαcosβ)×sin(θ−φ)が0よりも大きいときは正であると判定し、0よりも小さいときは負であると判定する手法を用いることもできる。この手法を用いれば、信号(sinαsinβ+cosαcosβ)×sin(θ−φ)を逆正弦演算する必要がない。
次に、アップダウンカウンタ64は、正負判定部63の判定結果が正であった場合は、カウンタの最下位ビット(LSB)にnを加算してカウント値を加算し、正負判定部63の判定結果が負であった場合は、カウンタの最下位ビットからnを減算する。このアップダウンカウンタ64のカウント値がデジタル角度、つまり演算角度φである(65)。なお、本実施形態では、上述したnは1に設定されているが、収束性を向上させるために、信号(sinαsinβ+cosαcosβ)×sin(θ−φ)の大きさに応じてnの値を変化させてもよい。例えば、信号(sinαsinβ+cosαcosβ)×sin(θ−φ)が所定の閾値以下であれば、n=1とし、信号(sinαsinβ+cosαcosβ)×sin(θ−φ)が上記所定の閾値を超えると、n=5とすることができる。
また、信号作成部61は、アップダウンカウンタ64から出力される演算角度φ(カウント値)を用い、信号cos(φ+β)およびsin(φ+α)を作成する(61f,61g)。信号cos(φ+β)の作成は、たとえば、演算角度φ(カウント値)とデータcos(φ+β)とを対応付けたテーブルを有するcosROMを予め用意し、演算角度φに対応付けられているデータcos(φ+β)を読出し、その読出したデータをアナログ信号に変換する手法によって行うことができる。また、信号sin(φ+α)の作成は、たとえば、演算角度φ(カウント値)とデータsin(φ+α)とを対応付けたテーブルを有するsinROMを予め用意し、演算角度φに対応付けられているデータsin(φ+α)を読出し、その読出したデータをアナログ信号に変換する手法によって行うことができる。
そして、信号作成部61は、再度、信号sin(θ+α)に信号cos(φ+β)を乗算して、図2の数式(5)に示す信号を作成する。また、再度、信号cos(θ+β)に信号sin(φ+α)を乗算し、図2の数式(6)に示す信号を作成する。つまり、偏差(θ−φ)が、信号cos(φ+β)およびsin(φ+α)にフィードバックされ、信号(sinαsinβ+cosαcosβ)×sin(θ−φ)が変化する。このフィードバックは、偏差(θ−φ)が所定値、本実施形態では0に収束するまで繰り返す。
次に、出力部70は、アップダウンカウンタ64から出力される演算角度φをアナログ値に変換した信号を出力する。詳しくは、出力部70は、アップダウンカウンタ64から出力される演算角度φをラッチし、偏差(θ−φ)が0になったときにラッチした演算角度φをアナログ電圧Voに変換し、演算角度φの0〜360°に対応して電圧(Vo)がリニアに上昇する特性を有する角度信号を作成して出力する。
以上説明したように、本実施形態に係る回転センサ1では、相対回転角度θが基準角度となるように相対回転させた回転子4について、正弦波相コイル3bから正弦波信号として出力される信号に基づいて、上記正弦波信号に含まれる基準角度からのずれが角度αとして予め測定され、余弦波相コイル3cから余弦波信号として出力される信号に基づいて、上記余弦波信号に含まれる基準角度からのずれが角度βとして予め測定されている。そして、角度演算部60により、正弦波相コイル3bから出力される正弦波信号sin(θ+α)にcos(φ+β)を乗算したもの(図2の数式(5))から、余弦波相コイル3cから出力される余弦波信号cos(θ+β)にsin(φ+α)を乗算したもの図2の数式(6)を減算するsin(θ+α)×cos(φ+β)−cos(θ+β)×sin(φ+α)を解いて求められる(sinαsinβ+cosαcosβ)×sin(θ−φ)について、その変数部分である(θ−φ)が、上記所定値になるようにフィードバック制御を行って、相対回転角度θが演算される。
このように、構造誤差等に起因する基準角度からのずれ(位相ずれ)を角度αおよび角度βとして予め測定し、これら角度αおよび角度βを帰還される演算角度φに反映させることで、構造誤差等を考慮した相対回転角度θを演算することができる。特に、図2の数式(5)から数式(6)を減算したsin(θ+α)×cos(φ+β)−cos(θ+β)×sin(φ+α)を解くと、(sinαsinβ+cosαcosβ)で示される定数と、sin(θ−φ)で示される変数との乗算として表すことができ(数式(7)参照)、従来技術と同様に、θ−φが上記所定値に収束するようにフィードバック制御を行い相対回転角度θが演算されるので、当該フィードバック制御における演算処理が複雑になることもない。
したがって、構造誤差等に起因する測定誤差の発生を抑制して相対回転角度θをより正確に演算することができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係る回転センサ1について図3を参照して説明する。図3は、第2実施形態における各ブロック間の信号の流れを示す説明図である。
本第2実施形態に係る回転センサ1の信号作成部61では、ブロック61fに示す処理に代えてブロック61h,61jに示す処理を実施するとともに、ブロック61gに示す処理に代えてブロック61i,61kに示す処理を実施する点が、上記第1実施形態に係る回転センサと主に異なる。したがって、上述した第1実施形態の回転センサと実質的に同一の構成部分には同一符号を付し、説明を省略する。
図3に示すように、ブロック61hに示す処理は、入力される演算角度φに対して上記角度βを加算した角度φ+βをブロック61jに出力するように、公知の加算回路を用いて実施される。また、ブロック61jに示す処理は、ブロック61hから入力される角度φ+βに応じた余弦値cos(φ+β)を出力するように、予め所要の非線形特性が書込まれたcosROMを用いて実施される。すなわち、ブロック61hおよびブロック61jは、上述したブロック61fと等価のブロックであり、cos(φ+β)は、ブロック61hに演算角度φを入力することでブロック61jから出力される余弦値に基づいて演算される。なお、ブロック61hは、特許請求の範囲に記載の「第1加算手段」の一例に相当し、ブロック61jは、特許請求の範囲に記載の「余弦値出力手段」の一例に相当し得る。
また、ブロック61iに示す処理は、入力される演算角度φに対して上記角度αを加算した角度φ+αをブロック61kに出力するように、公知の加算回路を用いて実施される。また、ブロック61kに示す処理は、ブロック61iから入力される角度φ+αに応じた正弦値sin(φ+α)を出力するように、予め所要の非線形特性が書込まれたsinROMを用いて実施される。すなわち、ブロック61iおよびブロック61kは、上述したブロック61gと等価のブロックであり、sin(φ+α)は、ブロック61iに演算角度φを入力することでブロック61kから出力される正弦値に基づいて演算される。なお、ブロック61iは、特許請求の範囲に記載の「第2加算手段」の一例に相当し、ブロック61kは、特許請求の範囲に記載の「正弦値出力手段」の一例に相当し得る。また、角度αおよび角度βは、予め測定されて検出回路50のメモリ等に記憶されている。
上記第1実施形態にて述べたブロック61fおよびブロック61gのように、演算角度φが入力されることで余弦値cos(φ+β)や正弦値sin(φ+α)を出力するように構成される場合、角度α,角度βは回転センサ毎に異なるため、その角度に対する専用のsinROMおよびcosROMを用意する必要がある。
そこで、本実施形態では、ブロック61hにより出力される(φ+β)をcosROM(61j)に入力するとともにブロック61iにより出力される(φ+α)をsinROM(61k)に入力するように構成することで、汎用的なsinROMおよびcosROMを採用することができ、公知の加算回路からなるブロック61hおよびブロック61iを追加するだけで、sinROMおよびcosROMについて、部品の標準化や低コスト化を図ることができる。
なお、測定対象等に応じて、ブロック61fのみ本実施形態の特徴的部分であるブロック61h,61jに代えてもよいし、ブロック61gのみ本実施形態の特徴的部分であるブロック61i,61kに代えてもよい。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態に係る回転センサ1について図4を参照して説明する。図4は、第3実施形態における各ブロック間の信号の流れを示す説明図である。
本第3実施形態に係る回転センサ1の信号作成部61では、構造誤差等に起因する正弦波信号および余弦波信号における基準振幅に対するずれ(以下、歪みという)を抑制するため、第1振幅比Aおよび第2振幅比Bを上記フィードバック制御に反映させる点が、上記第1実施形態に係る回転センサと主に異なる。したがって、上述した第1実施形態の回転センサと実質的に同一の構成部分には同一符号を付し、説明を省略する。
本実施形態では、正弦波相コイル3bおよび余弦波相コイル3cでは、その構造誤差等に起因して、構造誤差等が影響しない場合の基準振幅(設計値)に対して振幅がずれる歪みが生じるため、相対回転角度θの場合には、正弦波相コイル3bから第1振幅比Aが反映された出力信号Asin(θ+α)が出力され、余弦波相コイル3cから第2振幅比Bが反映された出力信号Bcos(θ+β)が出力されるものとする。
ここで、第1振幅比Aは、上記基準振幅に対する正弦波信号の振幅の比であり、所定の相対回転角度に相対回転させた正弦波相コイル3bおよび回転子4について、正弦波相コイル3bから正弦波信号として出力される信号に基づいて、設定されるものである。つまり、第1振幅比Aは、正弦波相コイル3bおよび回転子4に関する構造誤差等に起因する歪みによる上記基準振幅に対するずれであり、予め測定されて後述するsinROM(61g’)に反映される。
また、第2振幅比Bは、上記基準振幅に対する余弦波信号の振幅の比であり、所定の相対回転角度に相対回転させた余弦波相コイル3cおよび回転子4について、余弦波相コイル3cから余弦波信号として出力される信号に基づいて、設定されるものである。つまり、第2振幅比Bは、余弦波相コイル3cおよび回転子4に関する構造誤差等に起因する歪みによる上記基準振幅に対するずれであり、予め測定されて後述するcosROM(61f’)に反映される。
以下、本実施形態の角度演算部60の信号作成部61が実行する処理内容について、図4を用いて説明する。
信号作成部61は、信号Asin(θ+α)に後述するように作成される信号Bcos(φ+β)を乗算して展開することで図4に示す数式(5)’の信号を作成し(61c)、信号Bcos(θ+β)に後述するように作成される信号Asin(φ+α)を乗算して展開することで、図4に示す数式(6)’の信号を作成する(61d)。続いて、信号作成部61は、数式(5)’から数式(6)’を減算して変数部分と定数部分とに分けることで、図4に示す数式(7)’の信号、すなわち、偏差(θ−φ)を変数とするsin信号を作成する(61e)。
次に、偏差算出部62は、信号作成部61が作成した信号AB(sinαsinβ+cosαcosβ)×sin(θ−φ)を逆正弦演算(アークサイン演算)し、偏差(θ−φ)を求め、正負判定部63は、偏差算出部62が求めた偏差(θ−φ)が正の値であるか負の値であるかを判定する。
次に、アップダウンカウンタ64は、正負判定部63の判定結果が正であった場合は、カウンタの最下位ビット(LSB)にnを加算してカウント値を加算し、正負判定部63の判定結果が負であった場合は、カウンタの最下位ビットからnを減算する。
また、信号作成部61は、アップダウンカウンタ64から出力される演算角度φ(カウント値)を用い、信号Bcos(φ+β)およびAsin(φ+α)を作成する(61f’,61g’)。信号Bcos(φ+β)の作成は、たとえば、演算角度φ(カウント値)とデータBcos(φ+β)とを対応付けたテーブルを有するcosROMを予め用意し、演算角度φに対応付けられているデータBcos(φ+β)を読出し、その読出したデータをアナログ信号に変換する手法によって行うことができる。また、信号Asin(φ+α)の作成は、たとえば、演算角度φ(カウント値)とデータAsin(φ+α)とを対応付けたテーブルを有するsinROMを予め用意し、演算角度φに対応付けられているデータAsin(φ+α)を読出し、その読出したデータをアナログ信号に変換する手法によって行うことができる。
そして、信号作成部61は、再度、信号Asin(θ+α)に信号Bcos(φ+β)を乗算して、図4の数式(5)’に示す信号を作成する。また、再度、信号Bcos(θ+β)に信号Asin(φ+α)を乗算し、図4の数式(6)’に示す信号を作成する。つまり、偏差(θ−φ)が、信号Bcos(φ+β)およびAsin(φ+α)にフィードバックされ、信号AB(sinαsinβ+cosαcosβ)×sin(θ−φ)が変化する。このフィードバックは、偏差(θ−φ)が所定値、本実施形態では0に収束するまで繰り返す。
以上説明したように、本実施形態に係る回転センサ1では、正弦波相コイル3bから正弦波信号として出力される信号に基づいて、基準振幅に対する正弦波信号の振幅の比が第1振幅比Aとして予め測定され、余弦波相コイル3cから余弦波信号として出力される信号に基づいて、上記基準振幅に対する余弦波信号の振幅の比が第2振幅比Bとして予め測定されている。そして、角度演算部60により、正弦波相コイル3bから出力される正弦波信号Asin(θ+α)にBcos(φ+β)を乗算したもの(図4の数式(5)’)から、余弦波相コイル3cから出力される余弦波信号Bcos(θ+β)にAsin(φ+α)を乗算したもの(図4の数式(6)’)を減算するAsin(θ+α)×Bcos(φ+β)−Bcos(θ+β)×Asin(φ+α)を解いて求められるAB(sinαsinβ+cosαcosβ)×sin(θ−φ)について、その変数部分である(θ−φ)が、上記所定値になるようにフィードバック制御を行って、相対回転角度θが演算される。
このように、構造誤差等に起因する基準振幅に対する歪みを上記基準振幅に対する第1振幅比Aおよび第2振幅比Bとして予め測定し、上述した角度αおよび角度βに加えてこれら第1振幅比Aおよび第2振幅比Bを帰還される演算角度φに反映させることで、位相ずれに加えて歪みをも考慮した相対回転角度θが演算され、構造誤差等に起因する測定誤差の発生をさらに抑制して相対回転角度θをより正確に演算することができる。
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態に係る回転センサ1aについて図を参照して説明する。図5は、第4実施形態の回転センサ1aの主要構成をブロックで示す説明図である。図6は、図5に示すセンサチップ15の使用状態の一例を示す説明図であり、(a)はセンサチップ15および永久磁石12の縦断面図、(b)は(a)に示す永久磁石12の平面図である。図7は、図6(a)に示す永久磁石12が180°回転した状態を示す縦断面図である。
図5に示すように、本実施形態の回転センサ1aは、センサチップ15と、このセンサチップ15と電気的に接続された検出回路50aとを備える。センサチップ15は、磁気抵抗素子から成る2つの異方性磁気抵抗センサ(以下、AMRセンサという)M1,M2と、2つのホール素子H1,H2とを備える。
図6(a)に示すように、センサチップ15は、検出対象の永久磁石(磁気発生部)12の径に沿った回転面12cと対向する位置に配置される。また、センサチップ15は、支持部材(図示せず)によって支持されており、配置位置が変化しないように固定されている。また、図6(b)に示すように、永久磁石12は、円板形状を成しており、径方向で同じ大きさに2分された一方がN極の永久磁石12aに、他方がS極の永久磁石12bになっている。図6(a)に示すように、永久磁石12は、回転シャフト13の先端に取付けられており、矢印F1で示す方向に回転する。
また、永久磁石12は、N極の永久磁石12aからS極の永久磁石12bに向けて磁界を発生し、そのうち、センサチップ15の表面15aに平行な磁界B1を発生する。図示の例では、磁界B1はホール素子H1からホール素子H2を貫通している。永久磁石12が図6(a)に示す状態から図7に示すように180°回転すると、磁界B1の向きが180°変化する。図示の例では、磁界B1はホール素子H2からH1を貫通している。なお、永久磁石12は、特許請求の範囲に記載の「測定対象」の一例に相当し得る。
図5に示すように、検出回路50aは、上記第2実施形態と同様に、増幅部51,52と、初期値決定部53と、角度演算部60と、出力部70とを備える。増幅部51は、AMRセンサM1,M2から出力される出力信号を増幅する。角度演算部60は、増幅部51から出力される増幅信号を用い、永久磁石12の相対回転角度θを演算する。
増幅部52は、ホール素子H1,H2から出力される出力信号を増幅する。初期値決定部53は、増幅部52から出力された各増幅信号を閾値と比較し、その各比較結果に基いて永久磁石12の相対回転角度θの初期値θ0が、何度から何度までの角度範囲に存在するかを判定し、その判定した角度範囲に対応する演算角度φの初期値φ0を決定する。
出力部70は、角度演算部60により演算された演算角度φを入力し、演算角度φに対応する電圧Voを有するリニアな特性の信号を、永久磁石12が1回転する間に1周期で出力する。
次に、センサチップ15の構造について説明する。図8は、センサチップ15の構造を模式的に示す説明図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のA−A矢視断面図である。図9(a)は、磁気抵抗素子領域E1およびホール素子領域E2の平面図であり、(b)は、ホール素子H1,H2の配置角度を示す説明図である。なお、各図では、ホール素子H1,H2の配置状態を分かり易くするため、実際の寸法よりも大きく描いてある。また、磁気抵抗素子の形状も、素子の形成方向を分かり易くするため、実際の寸法よりも大きく描いてある。
図8に示すように、センサチップ15は、シリコン基板10と、このシリコン基板10の表面に形成された絶縁膜90と、この絶縁膜90の表面に形成されたAMRセンサM1,M2(磁電変換素子)と、シリコン基板10に作り込まれたホール素子H1,H2(検出素子)とを備える。AMRセンサM1は、磁気抵抗素子R1〜R4を備えており、AMRセンサM2は、磁気抵抗素子R5〜R8を備える。ホール素子H1,H2は、絶縁膜90を介して磁気抵抗素子R1〜R8の下方に重ねて配置されている。
図9(b)に示すように、ホール素子H1,H2は、各磁気検出部HPの磁気検出面HP1,HP2の成す角度が90°となるように配置されている。つまり、ホール素子H1,H2は、出力信号間の位相差が90°となるように配置されている。センサチップ15の相対回転中心P1から磁気抵抗素子R2の方へ水平に延ばした線を基準線L3とし、ホール素子H1の磁気検出面HP1と平行な線をL4とし、基準線L3の位置を基準角度0°とすると、ホール素子H1は、自身の磁気検出面HP1と基準線L3とが成す角度γが90°となるように配置されている。
また、ホール素子H2は、自身の磁気検出面HP2と基準線L3とが平行となるように配置されている。また、ホール素子H1の磁気検出面HP1と、基準角度0°に配置された磁気抵抗素子R2の磁化容易軸とが90°の角度を成している。つまり、ホール素子H1は、相対回転角度θに対して同相のsinθ信号を出力し、ホール素子H2は、ホール素子H1に対して位相が90°異なるcosθ信号を出力する。sinθ信号およびcos信号は、永久磁石12が1回転する間に、それぞれ磁界の強度に応じて信号レベルが2周期で変化する。
ここで、磁気抵抗素子R1〜R8が配置された領域を磁気抵抗素子領域E1とし、ホール素子H1,H2が配置された領域をホール素子領域E2とする。図9(a)は、図8(a)に基づいて作成したものである。磁気抵抗素子領域E1は、四角形を呈しており、その面積は、磁気抵抗素子R1〜R8を配置するために必要な最小面積に略等しい。また、ホール素子領域E2は、T字形を呈しており、その面積は、ホール素子H1,H2を配置するために必要な最小面積に略等しい。
図示のように、ホール素子領域E2の全部が磁気抵抗素子領域E1の下方に重ねられており、ホール素子領域E2の一部も磁気抵抗素子領域E1の端部から、はみ出ていない。また、磁気抵抗素子領域E1の対角線L1,L2の交点がセンサチップ15の相対回転中心P1と一致している。
つまり、センサチップ15の相対回転中心P1は、永久磁石12の相対回転軸C1(図6(a))の延長線上に位置しており、センサチップ15の相対回転中心P1および永久磁石12の相対回転中心は同軸上に存在する。このため、永久磁石12が回転していない状態においてセンサチップ15を相対回転中心P1を中心にして相対回転させた場合でも、永久磁石12に対するセンサチップ15の相対回転角度を検出することができる。
センサチップ15は、上記の構造であるため、AMRセンサおよびホール素子を半導体基板の基板面方向に配置した従来の回転センサと比較して、センサチップ15の基板面方向の大きさ(横幅)を小さくすることができる。
また、AMRセンサM1,M2およびホール素子領域H1,H2は、永久磁石12の相対回転軸C1(図6(a))に対応する方向に重ねられている。
したがって、センサチップ15を永久磁石12の相対回転中心方向に縮小することができるため、永久磁石12の回転面2cと対向する空間を有効活用することができる。
次に、AMRセンサM1,M2の構造について説明する。図10は、AMRセンサM1の構造を模式的に示す平面図である。図11は、AMRセンサM2の構造を模式的に示す平面図である。図12は、AMRセンサM1の等価回路であり、図13は、AMRセンサM2の等価回路である。図14は、AMRセンサM1,M2およびホール素子H1,H2の各出力信号を示す説明図である。
磁気抵抗素子R1〜R8は、帯状領域を複数回折り返した形状、つまり、メアンダ状(蛇行状)に形成されている。磁気抵抗素子R1〜R8は、主としてシリコン基板10の表面に平行な磁界の強度および向きにより抵抗値が変化し、抵抗値に応じたレベルの信号を出力する。つまり、磁気抵抗素子R1〜R8は、異方性磁気抵抗効果を発生する素子である。
この実施形態では、磁気抵抗素子R1〜R8は、強磁性体の金属薄膜により形成されている。強磁性体としては、NiFe(パーマロイ)やNiCoなどを用いることができる。また、強磁性体の金属薄膜は、スパッタ法や蒸着法により成膜することができる。
図10に示すように、AMRセンサM1は、4つの磁気抵抗素子R1〜R4を備える。磁気抵抗素子R1〜R4は、相互に隣接する磁気抵抗素子において帯状素子の延設方向の成す角度が90°になるように配置されている。換言すると、磁気抵抗素子R1〜R4は、隣り合う磁気抵抗素子の電流の方向(磁化容易軸)が90°の角度を成すように配置されている。つまり、磁気抵抗素子R1,R4およびR2,R3の各組は、各組において出力信号間の位相が90°異なるように配置されている。
図12に示すように、磁気抵抗素子R1およびR4は電気的に直列接続されており、ハーフブリッジ回路を構成している。このハーフブリッジ回路の中点には、中点出力Vout1を取出すための出力端子31が電気的に接続されている。磁気抵抗素子R2およびR3も電気的に直列接続されており、ハーフブリッジ回路を構成している。このハーフブリッジ回路の中点には、中点出力Vout2を取出すための出力端子32が電気的に接続されている。
そして、両ハーフブリッジ回路は並列接続され、cos2θ信号を出力するフルブリッジ回路が構成されている。このフルブリッジ回路には、電源Vccを供給するための電源供給端子30と、グランドG1と電気的に接続するための端子33とが電気的に接続されている。このフルブリッジ回路において相対向する磁気抵抗素子R1およびR2は、(R0−ΔRcos2θ)信号を出力し、磁気抵抗素子R3およびR4は、(R0+ΔRcos2θ)信号を出力する。ここで、R0は、無磁界中における磁気抵抗素子の抵抗値であり、ΔRは、抵抗値変化量である。
各中点出力Vout1,Vout2は、それぞれVcc/2を中心に振動するため、環境温度の変化などに起因する出力波形のオフセットを抑制することができる。
また、出力端子31,32は、差動増幅回路(図5において符号51aで示す)に接続され、中点出力Vout1,Vout2が差動増幅される。このため、AMRセンサM1を1つのハーフブリッジ回路によって構成する場合と比較して、AMRセンサM1の出力振幅を2倍にすることができるため、磁気の検出感度を高めることができる。
図11に示すように、AMRセンサM2は、4つの磁気抵抗素子R5〜R8を備える。磁気抵抗素子R5〜R8は、相互に隣接する磁気抵抗素子において帯状素子の延設方向の成す角度が90°になるように配置されている。換言すると、磁気抵抗素子R5〜R8は、隣り合う磁気抵抗素子の電流の方向(磁化容易軸)が90°の角度を成すように配置されている。つまり、磁気抵抗素子R5,R7およびR8,R6の各組は、各組において出力信号間の位相が90°異なるように配置されている。
図13に示すように、磁気抵抗素子R5およびR7は電気的に直列接続されており、ハーフブリッジ回路を構成している。このハーフブリッジ回路の中点には、中点出力Vout3を取出すための出力端子37が電気的に接続されている。磁気抵抗素子R8およびR6も電気的に直列接続されており、ハーフブリッジ回路を構成している。このハーフブリッジ回路の中点には、中点出力Vout4を取出すための出力端子38が電気的に接続されている。
そして、両ハーフブリッジ回路は並列接続され、sin2θ信号を出力するフルブリッジ回路が構成されている。このフルブリッジ回路には、電源Vccを供給するための電源供給端子36と、グランドG2と電気的に接続するための端子39とが電気的に接続されている。このフルブリッジ回路において相対向する磁気抵抗素子R5およびR6は、(R0+ΔRsin2θ)信号を出力し、磁気抵抗素子R7およびR8は、(R0−ΔRsin2θ)信号を出力する。
各中点出力Vout3,Vout4は、それぞれVcc/2を中心に振動するため、環境温度の変化などに起因する出力波形のオフセットを抑制することができる。
また、出力端子37,38は、差動増幅回路(図5において符号51bで示す)に接続され、中点出力Vout3,Vout4が差動増幅される。このため、AMRセンサM2を1つのハーフブリッジ回路によって構成する場合と比較して、AMRセンサM2の出力振幅を2倍にすることができるため、磁気の検出感度を高めることができる。
図8(a)に示すように、AMRセンサM1,M2の各磁気抵抗素子は同心円状に交互に配置されており、隣り合うAMRセンサM1の磁気抵抗素子R1〜R4と、AMRセンサM2の磁気抵抗素子R5〜R8とが、電流の方向(磁化容易軸)が45°の角度を成すように配置されている。異方性磁気抵抗素子の電気抵抗の変化量ΔRは、自身の金属薄膜に流れる電流の方向(磁化容易軸)と、磁界の方向との成す角度が90°および270°のときに最大になり、0°および180°のときに最小になる。
したがって、図14に示すように、AMRセンサM1は、1波長が電気角180°のsin信号を出力し、AMRセンサM2は、AMRセンサM1との位相差が45°で、1波長が電気角180°のcos信号を出力する。
図8(b)に示すように、AMRセンサM1,M2を構成する磁気抵抗素子R1〜R8は、絶縁膜90を解してシリコン基板10の表層部に配置されている。AMRセンサM1,M2は、磁気抵抗素子領域E1、つまり、シリコン基板10に対して平行な磁界B1の磁束密度の変化を主として検出する。ホール素子H1,H2は、シリコン基板10に作り込まれており、絶縁膜90を解して磁気抵抗素子R1〜R8の下方に重ねて配置されている。この実施形態では、ホール素子H1,H2は、それぞれCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)構造の縦型ホール素子である。また、絶縁膜90はシリコン酸化膜である。
ホール素子H1,H2は、出力信号間の位相差が90°となるように配置されている。このため、図14に示すように、永久磁石12が360°回転すると、ホール素子H1は、1波長が電気角360°のsin信号を出力し、ホール素子H2は、1波長が電気角360°のcos信号を出力する。なお、永久磁石12が2回転以上する場合は、360°および0°は連続しているものとして扱う。
次に、ホール素子H1,H2の構造について説明する。なお、ホール素子H1,H2は同一の構造であるため、ここでは、ホール素子H2を例に挙げて説明する。図15は、ホール素子H2の説明図であり、(a)はホール素子H2およびその周辺の一部を示す平面図、(b)は(a)のA−A矢視断面図、(c)は(a)のB−B矢視断面図である。
ホール素子H2は、高耐圧CMOSトランジスタ(HVCMOS)構造を有する。ホール素子H2は、P型(第1導電型)のシリコン基板(P−sub)10と、このシリコン基板10の表層部から深さ方向に形成されたN型(第2導電型)の半導体領域(Nwell)91と、この半導体領域91の全周を囲むP型(第1導電型)の拡散層(Pwell)92と、シリコン基板10の表層部から深さ方向に形成され、半導体領域91の表層部から所定深さまでの領域を3つの半導体領域91a,91b,91cに分割するP型(第1導電型)の拡散層(Pwell)93,99と、半導体領域91a,91b,91cの各表層部に形成されたコンタクト領域(N+拡散層(不純物拡散領域))94〜98とを備える。
コンタクト領域94〜98には、配線を介して端子S,V1,V2,G3,G4が電気的に接続されている。端子S,G3,G4は、駆動電流を供給するための端子であり、端子V1,V2は、ホール電圧信号を取出すための端子である。つまり、コンタクト領域97,98が電流供給対であり、コンタクト領域95,96が電圧出力対である。したがって、図8(a)に示したホール素子H1,H2は、電流供給対を結ぶ線が直交するように配置されていることになる。また、電圧出力対を結ぶ線が直交するように配置されていることになる。
図15(c)に示すように、コンタクト領域95,96によって挟まれる領域が、磁気検出部(ホールプレート)HPとなる。また、その磁気検出部HPのうち、コンタクト領域95,96を結ぶラインと平行な両面がそれぞれ磁気検出面HP2となる。つまり、ホール素子H2は、その磁気検出面HP2から磁気検出部HPに印加される磁界に対応するホール電圧信号を端子V1,V2から出力する。
図15(b)に示すように、端子Sから端子G3へ、さらに、端子Sから端子G4へそれぞれ一定の駆動電流iを流すと、その駆動電流iは、コンタクト領域94から磁気検出部HP、そして拡散層93,98の下方の半導体領域91を通じてコンタクト領域97,98へとそれぞれ流れる。
つまり、磁気検出部HPには、基板表面(センサチップ表面)に垂直な成分を含む駆動電流が流れる。このため、その駆動電流を流した状態において、基板表面(センサチップ表面)に平行な成分を含む磁界(たとえば、図15(c)において矢印B1で示す磁界)が磁気検出部HPに印加されると、ホール効果によって端子V1,V2間にその磁界に対応するホール電圧VHが発生する。ホール電圧VHは、磁気検出面HP2と磁界の方向とが成す角度、つまり、磁気検出面HP2に対する磁界の入射角度に応じて変化する。
図6(a)および図7に示したように、ホール素子H1,H2は、各磁気検出面HP1,HP2がシリコン基板10の表面に対して垂直となるように配置されているため、永久磁石12から発生し、シリコン基板10の表面に平行な磁界B1が各磁気検出面HP1,HP2を垂直に貫通する。図示の状態では、磁界B1は、ホール素子H2の磁気検出面HP2に垂直に貫通しているが、永久磁石12が図示の位置から90°回転すると、磁界B1は、ホール素子H1の磁気検出面HP1に垂直に貫通する。つまり、ホール素子H1,H2は、シリコン基板10の表面に平行な磁界B1の磁束密度の変化を主として検出する。
N型の半導体領域91は、低耐圧CMOSトランジスタ構造におけるN型の半導体領域よりも深く形成されており、それに伴い、P型の拡散層92,93,98も、低耐圧CMOSトランジスタ構造におけるP型の拡散層よりも深く形成されている。この実施形態では、P型の拡散層92,93,98は、それぞれN型の半導体領域91の略半分の深さに形成されている。
このようにホール素子H1は、N型の半導体領域91を深く形成しているため、キャリア移動度が高くなり、ホール効果を大きくすることができるため、ホール電圧VHを高くすることができるので、磁界に対する検出感度を高めることができる。
また、ホール素子H1は、CMOS工程で製造するため、バイポーラ工程で製造する縦型ホール素子よりもコスト的に有利である。
このように構成されるセンサチップ15では、上記第3実施形態と同様に、その構造誤差等に起因して、相対回転角度θの場合には、AMRセンサM1から角度α'および第1振幅比A'が反映された出力信号A'sin(2θ+α')が出力され、AMRセンサM2から角度β'および第2振幅比B'が反映された出力信号B'cos(2θ+β')が出力されると仮定することができる。
ここで、角度α'は、相対回転角度θが基準角度、例えば0°となるように相対回転させたAMRセンサM1および永久磁石12について、AMRセンサM1から正弦波信号として出力される信号に基づいて、設定されるものである。つまり、角度α'は、AMRセンサM1および永久磁石12に関する構造誤差等に起因する上記基準角度からのずれ(位相ずれ)であり、予め測定されて検出回路50aのメモリ等に記憶される。
また、角度β'は、相対回転角度θが上記基準角度となるように相対回転させたAMRセンサM2および永久磁石12について、AMRセンサM2から余弦波信号として出力される信号に基づいて、設定されるものである。つまり、角度β'は、AMRセンサM2および永久磁石12に関する構造誤差等に起因する上記基準角度からのずれ(位相ずれ)であり、予め測定されて検出回路50aのメモリ等に記憶される。
また、第1振幅比A'は、上記基準振幅に対する正弦波信号の振幅の比であり、所定の相対回転角度に相対回転させたAMRセンサM1および永久磁石12について、AMRセンサM1から正弦波信号として出力される信号に基づいて、設定されるものである。つまり、第1振幅比A'は、AMRセンサM1および永久磁石12に関する構造誤差等に起因する歪みによる上記基準振幅に対するずれであり、予め測定されて上述したsinROM(61i)に反映される。
また、第2振幅比B'は、上記基準振幅に対する余弦波信号の振幅の比であり、所定の相対回転角度に相対回転させたAMRセンサM2および永久磁石12について、AMRセンサM2から余弦波信号として出力される信号に基づいて、設定されるものである。つまり、第2振幅比B'は、AMRセンサM2および永久磁石12に関する構造誤差等に起因する歪みによる上記基準振幅に対するずれであり、予め測定されて上述したcosROM(61j)に反映される。
次に、本実施形態に係る回転センサ1aの主な電気的構成について説明する。図16は、図5に示す各ブロック間の信号の流れを示す説明図である。図17は、図5に示す初期値テーブル53dの構成を示す説明図である。図18は、ホール素子などの出力波形を示す説明図であり、(a)はホール素子H1の出力波形、(b)は比較回路53aの出力波形、(c)はホール素子H2の出力波形、(d)は比較回路53bの出力波形、(e)は出力部70の出力波形である。
図5に示すように、増幅部52は、増幅回路52aおよび52bを備える。増幅回路52aは、ホール素子H1から出力される検出信号sinθを増幅し、増幅回路52bは、ホール素子H2から出力される検出信号cosθを増幅する。初期値決定部53は、比較回路53aおよび53bと、初期値読出し部53cと、初期値テーブル53dとを備える。
比較回路53aは、増幅回路52aから出力される検出信号(図18(a))の信号レベルVH1と閾値(0V)とを比較し、その比較結果に対応するパルス信号(図18(b))を出力する。比較回路53bは、増幅回路52bから出力される検出信号(図18(c))の信号レベルVH2と閾値(0V)とを比較し、その比較結果に対応するパルス信号(図18(d))を出力する。
初期値決定部53は、ホール素子H1,H2から出力された各検出信号の各信号レベルVH1,VH2と、閾値(0V)との各比較結果、つまり、比較回路53aおよび53bの出力を用い、相対回転角度θの初期値θ0が含まれる角度範囲を判定する。そして、その判定した角度範囲の中で発生し得る相対回転角度θの初期値θ0と演算角度φの初期値φ0との差の絶対値が90°未満(|θ0−φ0|<90°)となるような演算角度φの初期値φ0を、初期値テーブル53dを用いて決定する。
図18(b)に示すように、比較回路53aからは、入力角度θが0〜180°の間はハイレベル(H)を維持し、入力角度θが180〜360°の間はローレベル(L)を維持するパルス信号が出力される。また、図18(d)に示すように、比較回路53bからは、入力角度θが90〜270°の間はハイレベル(H)を維持し、入力角度θが270〜90°の間はローレベル(L)を維持するパルス信号が出力される。
したがって、永久磁石12が回転していない初期状態において、比較回路53aから出力されたパルス信号の信号レベルがHであり、比較回路53bから出力されたパルス信号の信号レベルがLであった場合は、永久磁石12の相対回転角度θの初期値θ0は、第1象限(0°≦θ<90°)に存在すると判定することができる。また、比較回路53aから出力されたパルス信号の信号レベルがHであり、比較回路53bから出力されたパルス信号の信号レベルもHであった場合は、永久磁石12の相対回転角度θの初期値θ0は、第2象限(90°≦θ<180°)に存在すると判定することができる。
また、比較回路53aから出力されたパルス信号の信号レベルがLであり、比較回路53bから出力されたパルス信号の信号レベルがHであった場合は、永久磁石12の相対回転角度θの初期値θ0は、第3象限(180°≦θ<270°)に存在すると判定することができる。さらに、比較回路53aから出力されたパルス信号の信号レベルがLであり、比較回路53bから出力されたパルス信号の信号レベルもLであった場合は、永久磁石12の相対回転角度θの初期値θ0は、第4象限(270°≦θ<360°)に存在すると判定することができる。
つまり、比較回路53aおよび53bから出力される各パルス信号の信号レベルの組合せを用いることにより、永久磁石12の相対回転角度θの初期値θ0が存在する象限(角度範囲)を判定することができる。
この実施形態では、初期値θ0が含まれる角度範囲は、相対回転角度θの0〜360°をホール素子H1,H2の出力信号間の位相差90°で除した値4で除することにより、4個の角度範囲が設定されている。つまり、図17に示すように、第1象限(0°≦θ0<90°)と、第2象限(90°≦θ0<180°)と、第3象限(180°≦θ0<270°)および第4象限(270°≦θ0<360°)から成る4つの象限が角度範囲として設定されている。
また、図17に示すように、初期値テーブル53dは、比較回路53aから出力されるパルス信号の信号レベルVH1(HまたはL)と、比較回路53bから出力されるパルス信号の信号レベルVH2(HまたはL)と、演算角度φの初期値φ0とを対応付けて構成されている。この実施形態では、信号レベルVH1,VH2の組合せH,Lと初期値45°が、信号レベルVH1,VH2の組合せH,Hと初期値135°が、信号レベルVH1,VH2の組合せL,Hと初期値225°が、信号レベルVH1,VH2の組合せL,Lと初期値315°がそれぞれ対応付けられており、信号レベルVH1,VH2の組合せが各象限において総て異なるように構成されている。
各初期値は、デジタル角度であり、後述する角度演算部60を構成するアップダウンカウンタ64によるカウント値であり、そのカウント値が初期値として初期値テーブル53dに格納されている。初期値テーブル53dは、ROMやフラッシュROMなどの格納媒体に格納しておくことができる。
初期値読出し部53c(図5)は、初期値テーブル53dを参照し、比較回路53aおよび53bから出力される各パルス信号の信号レベルVH1,VH2の組合せに対応付けられている初期値φ0を読出す。たとえば、初期値読出し部53cは、比較回路53aおよび53bから出力される各パルス信号の信号レベルVH1,VH2の組合せがH,Lであった場合は、初期値テーブル53dから初期値φ0として45°を読出す。
本実施形態では、相対回転する永久磁石(磁気発生部)12の磁界中に磁電変換素子に相当するAMRセンサM1,M2が配置されている。そして、AMRセンサM1,M2は、永久磁石12が1回転する間に磁界の強度に応じ、永久磁石12に対する相対回転角度をθとし且つNを自然数とするsinNθ信号及びcosNθ信号を出力するようになっている。なお、本実施形態の例では、永久磁石12が1回転する間に、AMRセンサM1,M2は磁界の強度に応じて信号レベルが2周期で変化するsin2θ信号及びcos2θ信号を出力しているため、N=2である。
増幅部51の差動増幅回路51aは、AMRセンサM1の出力信号A'sin(2θ+α')を差動増幅し、差動増幅回路51bは、AMRセンサM2の出力信号B'cos(2θ+β')を差動増幅する。角度演算部60は、トラッキングループ型デジタル角度変換回路であり、信号作成部61と、偏差算出部62と、正負判定部63と、アップダウンカウンタ(U/Dカウンタ)64とを備える。
角度演算部60は、AMRセンサM1,M2から出力される信号を用い、永久磁石12に対する相対回転角度θと演算により求めた演算角度φとの偏差が所定値に収束するようにフィードバック制御を行って相対回転角度θを演算する。また、角度演算部60は、相対回転角度θの演算を開始するときの演算角度φの初期値φ0として初期値決定部53により決定された初期値φ0を用いる(54)。
信号作成部61は、差動増幅回路51aから出力される信号A'sin(2θ+α')と、差動増幅回路51bから出力される信号B'cos(2θ+β')とを用い、信号A'B'(sinα'sinβ'+cosα'cosβ')sin(2θ−2φ)を作成する。この信号A'B'(sinα'sinβ'+cosα'cosβ')sin(2θ−2φ)については、後述する。
偏差算出部62は、信号作成部61から出力される信号A'B'(sinα'sinβ'+cosα'cosβ')sin(2θ−2φ)を用いて偏差(2θ−2φ)を算出する。正負判定部63は、偏差算出部により算出された偏差(2θ−2φ)が正の値であるか負の値であるかを判定する。アップダウンカウンタ64は、正負判定部63の判定結果に応じてカウント値を加算(カウントアップ)または減算(カウントダウン)する。
ここで、信号作成部61が実行する処理内容について図16を参照して説明する。
信号作成部61は、信号A'sin(2θ+α')に後述するように作成される信号B'cos(2φ+β')を乗算して展開することで、図16に示す数式(5)''の信号を作成する(61c)。また、信号作成部61は、信号B'cos(2θ+β')に後述するように作成される信号A'sin(2φ+α')を乗算して展開することで、図16に示す数式(6)''の信号を作成する(61d)。続いて、信号作成部61は、数式(5)''から数式(6)''を減算して変数部分と定数部分とに分けることで、図16に示す数式(7)''の信号、すなわち、偏差(2θ−2φ)を変数とするsin信号を作成する(61e)。
次に、偏差算出部62は、信号作成部61が作成した信号A'B'(sinα'sinβ'+cosα'cosβ')×sin(2θ−2φ)を逆正弦演算(アークサイン演算)し、偏差(2θ−2φ)を求める(62)。次に、正負判定部63は、偏差算出部62が求めた偏差(2θ−2φ)が正の値であるか負の値であるかを判定する。
次に、アップダウンカウンタ64は、正負判定部63の判定結果が正であった場合は、カウンタの最下位ビット(LSB)にnを加算してカウント値を加算し、正負判定部63の判定結果が負であった場合は、カウンタの最下位ビットからnを減算する。このアップダウンカウンタ64のカウント値がデジタル角度、つまり演算角度φである(65)。
また、信号作成部61は、アップダウンカウンタ64から出力される演算角度φ(カウント値)を用い、上記第2実施形態と同様に、演算角度φをブロック61hに入力することでブロック61jから出力される余弦値に基づいてB'cos(2φ+β')を作成するとともに、演算角度φをブロック61iに入力することでブロック61kから出力される正弦値に基づいてA'sin(2φ+α')を作成する。
なお、2φ+β'(61h)および2φ+α'(61i)の各φは、アップダウンカウンタ64のカウント値により変化する変数である。永久磁石12が回転を開始する前、つまり、回転センサ1aが相対回転角度θの検出を行う前は、初期値読出し部53cが初期値テーブル53dから読出した初期値φ0を演算角度φとして用いる。
そして、信号作成部61は、再度、信号A'sin(2θ+α')に信号B'cos(2φ+β')を乗算して、図16の数式(5)''に示す信号を作成する。また、再度、信号B'cos(2θ+β')に信号A'sin(2φ+α')を乗算し、図16の数式(6)''に示す信号を作成する。つまり、偏差(2θ−2φ)が、信号B'cos(2φ+β')およびA'sin(2φ+α')にフィードバックされ、信号A'B'(sinα'sinβ'+cosα'cosβ')×sin(2θ−2φ)が変化する。このフィードバックは、偏差(2θ−2φ)が所定値、本実施形態では0に収束するまで繰り返す。
次に、出力部70は、アップダウンカウンタ64から出力される演算角度φをアナログ値に変換した信号を出力する。詳しくは、出力部70は、アップダウンカウンタ64から出力される演算角度φをラッチし、偏差(θ−φ)が0になったときにラッチした演算角度φをアナログ電圧Voに変換し、演算角度φの0〜360°に対応して電圧(Vo)がリニアに上昇する特性を有する角度信号を作成して出力する。
以上説明したように、本実施形態に係る回転センサ1aでは、永久磁石2が1回転する間に、AMRセンサM1,M2は磁界の強度に応じて信号レベルが2周期で変化する正弦波信号及び余弦波信号を出力するように構成されている。そして、構造誤差等に起因する基準角度からのずれ(位相ずれ)を角度α'および角度β'として予め測定するとともに構造誤差等に起因する基準振幅に対する歪みを上記基準振幅に対する第1振幅比A'および第2振幅比B'として予め測定し、これら角度α'および角度β'や第1振幅比A'および第2振幅比B'を帰還される演算角度φに反映させることで、構造誤差等を考慮した相対回転角度θを演算することができる。
特に、図16の数式(5)''から数式(6)''を減算したA'B'sin(2θ+α')×cos(2φ+β')−A'B'cos(2θ+β')×sin(2φ+α')を解くと、A'B'(sinα'sinβ'+cosα'cosβ')で示される定数と、sin(2θ−2φ)で示される変数との乗算として表すことができ(数式(7)''参照)、従来技術と同様に、2θ−2φが上記所定値に収束するようにフィードバック制御を行い相対回転角度θが演算されるので、当該フィードバック制御における演算処理が複雑になることもない。
したがって、構造誤差等に起因する測定誤差の発生を抑制して相対回転角度θをより正確に演算することができる。
AMRセンサM1,M2などの磁電変換素子は、永久磁石12が1回転する間に磁界の強度に応じ、永久磁石12に対する相対回転角度をθとし且つNを自然数とするsinNθ信号及びcosNθ信号を出力するように構成されてもよい。この場合でも、Nθ−Nφが上記所定値に収束するようにフィードバック制御を行い相対回転角度θが演算されるので、当該フィードバック制御における演算処理が複雑になることもない。
また、本第4実施形態において、上記第3実施形態と同様に、ブロック61h,61jに代えてブロック61fを採用し、このブロック61fに演算角度φを入力することで、信号B'cos(2φ+β')を出力するように構成されてもよい。この場合、ブロック61fは、角度β'および第2振幅比B'が反映された専用のcosROMにより構成される。また、ブロック61i,61kに代えてブロック61gを採用し、このブロック61gに演算角度φを入力することで、信号A'sin(2φ+α')を出力するように構成されてもよい。この場合、ブロック61fは、角度α'および第1振幅比A'が反映された専用のsinROMにより構成される。
なお、本発明は上記各実施形態およびその変形例に限定されるものではなく、以下のように具体化してもよい。
(1)この発明に係る回転センサ1,1aは、検出対象が相対回転するものであれば、適用用途は限定されない。たとえば、内燃機関に設けられたクランクシャフトのクランク角を検出するクランク角センサ、カムシャフトのカム角を検出するカム角センサ、車両に設けられた操舵装置の操舵角を検出する操舵角センサなどに適用することができる。また、ロボットに設けられた関節の角度を検出するセンサなどにも適用することができる。
(2)上記各実施形態において、相対回転する測定対象が1回転する間に磁界の強度に応じて信号レベルがN周期(但し、Nは自然数)で変化する正弦波信号及び余弦波信号を出力する磁電変換素子として、正弦波相コイル3bおよび余弦波相コイル3cやAMRセンサM1,M2に代えて、磁電変換素子として機能し得る他のセンサを用いることもできる。
(3)上記各実施形態に係る構成では、角度演算部60、初期値決定部53および出力部70は、ディスクリート回路などのハードウエアによって実現することができる他、マイクロコンピュータを用いたソフトウエアによって実現することもできる。
(4)上記各実施形態に係る構成では、初期値決定部53が行う内容は、出力部70が行うようにしても良い。
(5)上記各実施形態に係る構成では、出力部70が演算角度をアナログ信号に変換しないでデジタル値の状態で出力するように構成することもできる。
(6)上記第4実施形態に係る構成では、検出回路50aをシリコン基板10に形成し、センサチップ15および検出回路50aを一体化することもできる。
また、シリコン基板10に代えてGaAs、InAs、InSbなどの化合物半導体により形成された基板を用いることもできる。
また、永久磁石12に代えて、磁気インクを塗布した部材を用いることもできる。また、導電性部材の表面に着磁した部材を用いることもできる。
1,1a…回転センサ
2…回転検出器
3b…正弦波相コイル(磁電変換素子)
3c…余弦波相コイル(磁電変換素子)
4…回転子(測定対象)
12…永久磁石(測定対象)
15…センサチップ
50,50a…検出回路
60…角度演算部
61…信号作成部
70…出力部
A…第1振幅比
B…第2振幅比
H1,H2…ホール素子
M1,M2…AMRセンサ(磁電変換素子)
α,β…角度
θ…相対回転角度
φ…演算角度

Claims (4)

  1. 相対回転する測定対象が1回転する間に磁界の強度に応じて信号レベルがN周期(但し、Nは自然数)で変化する正弦波信号及び余弦波信号をそれぞれ出力し、かつ、前記正弦波信号及び前記余弦波信号の間に位相差が出るように配置された複数の磁電変換素子を備え、
    各磁電変換素子から出力される前記正弦波信号及び前記余弦波信号を用いて前記測定対象に対する相対回転角度を求めるように構成された回転センサにおいて、
    前記複数の磁電変換素子から出力される前記正弦波信号及び前記余弦波信号を用い、前記測定対象に対する前記相対回転角度θと演算により求めた演算角度φとの偏差が所定値に収束するようにフィードバック制御を行って前記相対回転角度θを演算する角度演算部と、
    前記角度演算部が演算した演算角度φに対応する信号を出力する出力部と、を備え、
    前記相対回転角度θが基準角度となるように相対回転させた前記測定対象について、前記各磁電変換素子から前記正弦波信号として出力される信号に基づいて、前記正弦波信号に含まれる前記基準角度からのずれを角度αとして予め測定するとともに、前記余弦波信号として出力される信号に基づいて、前記余弦波信号に含まれる前記基準角度からのずれを角度βとして予め測定し、
    前記角度演算部は、
    前記複数の磁電変換素子から出力される前記正弦波信号sin(Nθ+α)にcos(Nφ+β)を乗算したものから前記余弦波信号cos(Nθ+β)にsin(Nφ+α)を乗算したものを減算する下記式の左辺を解いて求められる下記式の右辺について、その変数部分である(Nθ−Nφ)が、前記所定値になるようにフィードバック制御を行って、前記相対回転角度θを演算することを特徴とする回転センサ。
    sin(Nθ+α)×cos(Nφ+β)−cos(Nθ+β)×sin(Nφ+α)
    =(sinαsinβ+cosαcosβ)×sin(Nθ−Nφ)
  2. 入力される角度に対して前記角度βを加算した角度を出力する第1加算手段と、
    前記第1加算手段から入力される角度に応じた余弦値を出力する余弦値出力手段と、を備え、
    前記cos(Nφ+β)は、前記第1加算手段に演算角度Nφを入力することで前記余弦値出力手段から出力される余弦値に基づいて演算されることを特徴とする請求項1に記載の回転センサ。
  3. 入力される角度に対して前記角度αを加算した角度を出力する第2加算手段と、
    前記第2加算手段から入力される角度に応じた正弦値を出力する正弦値出力手段と、を備え、
    前記sin(Nφ+α)は、前記第2加算手段に演算角度Nφを入力することで前記正弦値出力手段から出力される正弦値に基づいて演算されることを特徴とする請求項1または2に記載の回転センサ。
  4. 前記各磁電変換素子から前記正弦波信号として出力される信号に基づいて、基準振幅に対する前記正弦波信号の振幅の比を第1振幅比Aとして予め測定するとともに、前記余弦波信号として出力される信号に基づいて、前記基準振幅に対する前記余弦波信号の振幅の比を第2振幅比Bとして予め測定し、
    前記角度演算部は、
    前記複数の磁電変換素子から出力される前記正弦波信号Asin(Nθ+α)にBcos(Nφ+β)を乗算したものから前記余弦波信号Bcos(Nθ+β)にAsin(Nφ+α)を乗算したものを減算する下記式の左辺を解いて求められる下記式の右辺について、その変数部分である(Nθ−Nφ)が、前記所定値になるようにフィードバック制御を行って、前記相対回転角度θを演算することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の回転センサ。
    Asin(Nθ+α)×Bcos(Nφ+β)−Bcos(Nθ+β)×Asin(Nφ+α)
    =AB(sinαsinβ+cosαcosβ)×sin(Nθ−Nφ)
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