JP5866956B2 - 磁気センサ - Google Patents

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Description

本発明は、磁化方向が固定されたピン層および外部磁界に応じて磁化方向が変化するフリー層を有する複数の磁気抵抗素子を用いて構成される磁気センサに関するものである。
従来より、複数の磁気抵抗素子を用いて構成される磁気センサが提案されている。このような磁気抵抗素子は、磁化方向が所定方向に固定されたピン層および外部磁界に応じて磁化方向が変化するフリー層を有し、ピン層の磁化方向とフリー層の磁化方向との成す角度に応じて抵抗値が正弦波または余弦波のように変化する。したがって、磁気センサから正弦値を含む信号または余弦値を含む信号がセンサ信号として出力される。
しかしながら、正弦値を含む信号または余弦値を含む信号をそのままセンサ信号として出力すると、ピン層の磁化方向とフリー層の磁化方向との成す角度に対してセンサ信号がリニアに変化する(比例する)信号とならず、ピン層の磁化方向とフリー層の磁化方向との成す角度に応じて検出精度が異なるという問題がある。
このため、例えば、特許文献1には、抵抗値が正弦波のように変化する第1磁気抵抗素子と、抵抗値が余弦波のように変化する第2磁気抵抗素子と、第1、第2磁気抵抗素子から出力される信号をarctan演算するarctan演算手段とを備える回転センサが提案されている。
この回転センサでは、第1、第2磁気抵抗素子から得られる信号をarctan演算し、演算結果をセンサ信号として出力するため、ピン層の磁化方向とフリー層の磁化方向との成す角度に対してセンサ信号がリニアに変化する信号となる。
特開2009−258122号公報
しかしながら、上記回転センサでは、ピン層の磁化方向とフリー層の磁化方向との成す角度に対してセンサ信号がリニアに変化する信号となるものの、arctan演算をするための複雑な装置、回路、プログラム等が必要であるという問題がある。また、arctan演算をすることにより、応答速度が遅いという問題もある。
本発明は上記点に鑑みて、ピン層の磁化方向とフリー層の磁化方向との成す角度に対して検出精度が異なることを簡素な構成で抑制することができると共に、応答速度を向上させることができる磁気センサを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行い、例えば、所定角度範囲内を回転すると共に外部磁界を生成する回転体の回転角度を検出する磁気センサのような場合には、少なくとも回転体の回転可能な範囲内において、リニアに変化する信号を得られればよいことに着目した。
このため、請求項1に記載の発明では、磁化方向が所定方向に固定されたピン層(11)および外部磁界に応じて磁化方向が変化するフリー層(13)を有し、ピン層(11)の磁化方向とフリー層(13)の磁化方向との成す角度に応じて抵抗値が変化する第1、第2磁気抵抗素子(R1、R2)を有する検出部(10)を備え、第1、第2磁気抵抗素子(R1、R2)は、ピン層(11)の磁化方向が互いに直交する状態で直列接続されており、検出部(10)は、磁化方向が第2磁気抵抗素子(R2)におけるピン層(11)の磁化方向と同じ方向に固定されたピン層(11)および外部磁界に応じて磁化方向が変化するフリー層(13)を有し、ピン層(11)の磁化方向とフリー層(13)の磁化方向との成す角度に応じて抵抗値が変化し、第1磁気抵抗素子(R1)と共に電源に接続される第3磁気抵抗素子(R3)と、磁化方向が第1磁気抵抗素子(R1)におけるピン層(11)の磁化方向と同じ方向に固定されたピン層(11)および外部磁界に応じて磁化方向が変化するフリー層(13)を有し、ピン層(11)の磁化方向とフリー層(13)の磁化方向との成す角度に応じて抵抗値が変化し、第2磁気抵抗素子(R2)と共に接地されると共に第3磁気抵抗素子(R3)と直列接続される第4磁気抵抗素子(R4)と、を有し、第1〜第4磁気抵抗素子(R1〜R4)によってフルブリッジ回路が構成されており、第1、第2磁気抵抗素子(R1、R2)の中点電圧を第1検出信号として出力すると共に第3、第4磁気抵抗素子(R3、R4)の中点電圧を第2検出信号として出力し、検出信号を用いて所定の演算を行う信号処理部(20)を備え、信号処理部(20)は、第1検出信号から第2検出信号を減算する演算を行い、Vccを電源の電圧、R を無磁界中における第1〜第4磁気抵抗素子(R1〜R4)の抵抗値、αを第1〜第4磁気抵抗素子(R1〜R4)の抵抗変化率、θを第2、第3磁気抵抗素子(R2、R3)におけるピン層と印加される外部磁界との成す角度としてη=θ−45°とすると、
Figure 0005866956
をセンサ信号として出力することを特徴としている。
このような磁気センサでは、第1、第2磁気抵抗素子(R1、R2)におけるピン層(11)の磁化方向が互いに直交している。このため、検出信号は、所定角度範囲内でピン層(11)の磁化方向とフリー層(13)の磁化方向との成す角度(磁場入射角度)に対してほぼリニアに変化する信号となる(図8および図9参照)。すなわち、従来のように、arctan演算をするための複雑な装置、回路、プログラム等を必要とせず、所定角度範囲内でピン層(11)の磁化方向とフリー層(13)の磁化方向との成す角度(磁場入射角度)に対してほぼリニアに変化する信号を簡素な構成で出力することができる。さらに、arctan演算を行う必要もないので応答速度を向上させることもできる。
また、検出部(10)をフルブリッジ回路にて構成した場合においても所定角度範囲内においてピン層(11)の磁化方向とフリー層(13)の磁化方向との成す角度(磁場入射角度)に対してほぼリニアに変化する信号を得ることができる(図3および図5参照)。そして、検出部(10)をフルブリッジ回路で構成することにより、検出感度を高くすることができる。
そして、請求項に記載の発明のように、請求項に記載の発明において、検出部(10)は、センサ信号の極大点と極小点との間の角度範囲を回転する回転体(40)が生成する外部磁界中に配置されるものとすることができる
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
本発明の第1実施形態における磁気センサの回路構成を示す図である。 第1磁気抵抗素子の断面構成を示す図である。 センサ信号の電圧と磁場入射角度との関係を示すシミュレーション結果である。 検出部とスロットルバルブとの配置関係を示す模式図である。 センサ信号の電圧と磁場入射角度との関係を示す図であり、各抵抗変化率についてのシミュレーション結果である。 磁場入射角度と誤差との関係を示す図である。 本発明の第2実施形態における磁気センサの回路構成を示す図である。 図7に示す第1、第2磁気抵抗素子の中点電圧およびセンサ信号の電圧と磁場入射角度との関係を示すシミュレーション結果である。 本発明の他の実施形態における第1、第2磁気抵抗素子の中点電圧およびセンサ信号の電圧と磁場入射角度との関係を示すシミュレーション結果である。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1は、本実施形態における磁気センサの回路構成を示す図である。なお、本実施形態の磁気センサは、所定角度範囲内で回転する回転体の回転角度を検出するのに利用されると好適であり、例えば、エンジンの燃焼室内に吸入される吸入空気量を制御するスロットルバルブの回転角度を検出するのに用いられると好適である。
図1に示されるように、磁気センサは、検出部10と信号処理部20とを有している。検出部10は、シリコン等の半導体基板上に第1〜第4磁気抵抗素子R1〜R4が形成されてなるセンサチップ等である。図2は、第1磁気抵抗素子R1の断面構成を示す図である。図2に示されるように、第1磁気抵抗素子R1は、磁化方向が所定方向に固定されたピン層11、絶縁体で構成されるトンネル層12、外部磁界に応じて磁化方向が変化するフリー層13が順に積層され、図示しない下部電極および上部電極を備えた一般的なトンネル磁気抵抗素子(TMR素子)である。なお、図2中の矢印はピン層11の磁化方向を示している。
また、特に図示しないが、第2〜第4磁気抵抗素子R2〜R4も第1磁気抵抗素子R1と基本的な構成は同様であり、図1中の各磁気抵抗素子R1〜R4に示す矢印はピン層11の磁化方向を示している。そして、図1に示されるように、第1〜第4磁気抵抗素子R1〜R4によってフルブリッジ回路が構成されている。
具体的には、第1、第2磁気抵抗素子R1、R2は、ピン層11の磁化方向が互いに直交する状態でハーフブリッジ回路を構成するように電気的に直列接続されている。また、第3、第4磁気抵抗素子R3、R4は、ピン層11の磁化方向が互いに直交し、かつ第3磁気抵抗素子R3におけるピン層11の磁化方向が第2磁気抵抗素子R2におけるピン層11の磁化方向と平行となると共に第4磁気抵抗素子R4におけるピン層11の磁化方向が第1磁気抵抗素子R1におけるピン層11の磁化方向と平行となる状態でハーフブリッジ回路を構成するように電気的に直列接続されている。
そして、図1中では分離して示してあるが、第1、第3磁気抵抗素子R1、R3が接続されると共に第2、第4磁気抵抗素子R2、R4が接続されることにより、つまり両ハーフブリッジ回路が並列接続されることにより、フルブリッジ回路が構成されている。
このフルブリッジ回路には、第1、第3磁気抵抗素子R1、R3の中点に電源電圧Vccを印加する電源供給端子14が備えられ、第2、第4磁気抵抗素子R2、R4の中点にグランドG1と電気的に接続するためのグランド端子15が備えられている。また、第1、第2磁気抵抗素子R1、R2の間には中点電圧Vを取出すための出力端子16が備えられ、第3、第4磁気抵抗素子R3、R4の間には中点電圧Vを取り出すための出力端子17が備えられている。なお、中点電圧Vが本発明の第1検出信号に相当し、中点電圧Vが本発明の第2検出信号に相当している。
そして、検出部10は、第1〜第4磁気抵抗素子R1〜R4におけるピン層11の磁化方向が上記のようにされているため、図1中に示されるような第2、第3磁気抵抗素子R2、R3におけるピン層11の磁化方向との成す角度(以下では、磁場入射角度という)がθである外部磁界が印加されると、つまりピン層11の磁化方向とフリー層13の磁化方向との成す角度がθになると、第1、第4磁気抵抗素子R1、R4の抵抗値がR+αsinθに変化し、第2、第3磁気抵抗素子R2、R3の抵抗値がR+αcosθに変化する。
なお、Rは無磁界中における磁気抵抗素子の抵抗値(以下では、無磁界抵抗値という)、αは磁気抵抗素子を構成する材質等に依存する抵抗変化率(感度)である。したがって、出力端子16、17から次の信号が出力される。
Figure 0005866956
Figure 0005866956
信号処理部20は、オペアンプ等で構成される差動増幅器21を有しており、非反転入力端子が入力端子22を介して出力端子16に接続されていると共に、反転入力端子が入力端子23を介して出力端子17に接続されている。そして、上記数式1および数式2を差動増幅して出力端子24からセンサ信号Voutを出力する。ここで、三角関数の合成の公式に次式がある。
Figure 0005866956
Figure 0005866956
このため、上記数式1から上記数式2を減算し、上記数式3および上記数式4を用いて変形すると次式となる。
Figure 0005866956
ここで、η=θ−45°として上記数式5を変形すると次式となる。
Figure 0005866956
すなわち、信号処理部20から出力されるセンサ信号Voutは上記数式6となる。なお、ここでは差動増幅器21の増幅率を1としているが、増幅率は適宜変更可能である。また、本実施形態では差動増幅が本発明の減算する演算に相当する。
図3は、センサ信号Voutの電圧と磁場入射角度θとの関係を示すシミュレーション結果である。なお、図3中の磁場入射角度θは、第2、第3磁気抵抗素子R2、R3の磁化方向と平行な方向を0°としたとき、この方向に対して図1のように反時計回りに外部磁界が印加される場合を+θとし、時計回りに外部磁界が印加される場合を−θとしている。また、図3では、無磁界抵抗値Rを1としたときの抵抗変化率αを無磁界抵抗値の80%とし、電源電圧Vccを1としている。
図3に示されるように、センサ信号Voutの電圧は、磁場入射角度θの所定角度範囲内において、磁場入射角度θに対してほぼリニアに変化する信号となる。具体的には、センサ信号Voutの極大点である約−75°から極小点である約170°の範囲において、センサ信号Voutは磁場入射角度θに対してほぼリニアに変化する信号となる。なお、極大点および極小点とはセンサ信号Voutの傾きが0となる点のことである。
このため、本実施形態の磁気センサは、約−75°から約170°の範囲内で回転する回転角度の検出に利用されると好適であり、例えば、エンジンの燃焼室内に吸入される吸入空気量を制御するスロットルバルブの回転角度を検出するのに用いられると好適である。図4は、検出部10とスロットルバルブとの配置関係を示す模式図であり、(a)はスロットルバルブが完全に閉じている状態を示す図、(b)はスロットルバルブが完全に開いている状態を示す図である。
図4に示されるように、エンジンの燃焼室内に吸入される吸入空気量を制御するスロットルバルブ30は、スロットルバルブ30と共に回転するシャフト31と一体化されており、このシャフト31が吸入通路32を形成するスロットルボディー33に支持されることによって吸入通路32内に備えられている。ここでは、吸入通路32は吸入空気の流れの方向に対する断面が円形状とされ、スロットルバルブ30は完全に閉じているときに吸入空気を遮断することができるように吸入通路32とほぼ同じ径を有する円形板状とされている。また、シャフト31は、一端部側が吸入通路32外に突出するようにスロットルボディー33に備えられ、突出している先端部に永久磁石40を備えている。なお、永久磁石40が本発明の回転体に相当している。
永久磁石40は、ここでは円板状とされており、径方向で同じ大きさに2分割されている。そして、2分割された一方がN極の永久磁石40aとされ、他方がS極の永久磁石40bとされており、図2(b)に示されるように、シャフト31を介してスロットルバルブ30と共に一体化して回転する。
検出部10は、永久磁石40が生成する外部磁界中に図示しない支持部材によって支持されて配置される。具体的には、第2、第3磁気抵抗素子R2、R3におけるピン層11の磁化方向がスロットルバルブ30が完全に閉じているときに永久磁石40が生成する外部磁界Bの方向と平行となるように配置される。
また、スロットルバルブ30は、図2に示されるように、一般的に完全に閉じている0°の状態から完全に開く90°の状態の間の範囲内を回転するものであり、上記磁気センサにおけるセンサ信号Voutの極大点と極小点との間の角度範囲を回転する。
したがって、本実施形態の磁気センサをスロットルバルブ30のような回転体の回転角度を検出するのに適用すると、arctan演算をするための複雑な装置、回路、プログラム等を必要とせず、簡素な構成で回転角度に対してリニアな信号を得ることができる。
また、上記図3では、第1〜第4磁気抵抗素子R1〜R4の抵抗変化率αが80%であるものを説明したが、抵抗変化率αは適宜変更可能である。図5は、センサ信号Voutの電圧と磁場入射角度θとの関係を示す図であり、無磁界抵抗値Rを1としたときの各抵抗変化率αについてのシミュレーション結果である。なお、図5では、電源電圧Vccを1としている。
図5に示されるように、第1〜第4磁気抵抗素子R1〜R4の抵抗変化率αによって若干の違いはあるが、上記のように磁気センサを構成することにより、所定角度範囲内の磁場入射角度θに対してほぼリニアに変化するセンサ信号Voutを得ることができる。例えば、磁気抵抗率αが60%である場合は、センサ信号Voutの極大点である−70°から極小点である約165°の範囲において、センサ信号Voutは磁場入射角度θに対してほぼリニアに変化する信号となる。また、抵抗変化率が40%である場合は、センサ信号Voutの極大点である約−65°から極小点である約160°の範囲において、センサ信号Voutは磁場入射角度θに対してほぼリニアに変化する信号となる。つまり、抵抗変化率αによらず、所定角度範囲内では磁場入射角度θに対してほぼリニアに変化するセンサ信号Voutを得ることができる。
また、図6は磁場入射角度θと誤差との関係を示す図である。なお、誤差は、図5でプロットした点を用いた最小二乗法によって得られた直線に対する誤差である。図6に示されるように、各抵抗変化率αにおいて、磁場入射角度θが22.5°、67.5°、90°近傍のときに誤差が大きくなるが、抵抗変化率αが高いほど誤差が小さくなることが確認される。このため、第1〜第4磁気抵抗素子R1〜R4は、抵抗変化率αが高くなるように構成することが好ましい。
以上説明したように、本実施形態の磁気センサでは、第1、第2磁気抵抗素子R1、R2は、ピン層11の磁化方向が互いに直交する状態でハーフブリッジ回路を構成するように電気的に直列接続されている。また、第3、第4磁気抵抗素子R3、R4は、ピン層11の磁化方向が互いに直交し、かつ第3磁気抵抗素子R3におけるピン層11の磁化方向が第2磁気抵抗素子R2におけるピン層11の磁化方向と平行となると共に第4磁気抵抗素子R4におけるピン層11の磁化方向が第1磁気抵抗素子R1におけるピン層11の磁化方向と平行となる状態でハーフブリッジ回路を構成するように電気的に直列接続されている。
そして、信号処理部20における差動増幅器21で第1、第2磁気抵抗素子R1、R2の中点電圧Vと第3、第4磁気抵抗素子R3、R4の中点電圧Vとを差動増幅し、差動増幅した結果をセンサ信号Voutとして出力している。
このため、上記図3および図5に示されるように、所定角度範囲内の磁場入射角度θに対してほぼリニアに変化するセンサ信号Voutを出力することができる。
また、このような磁気センサは、従来の磁気センサに対して、第1〜第4磁気抵抗素子R1〜R4の配置方法を変更すると共に、オペアンプ等のような簡易な構成の差動増幅器21を備えるのみでよく、arctan演算を行うための複雑な装置、回路、プログラム等を必要としないため、構成を簡素化することができる。さらに、arctan演算のような演算を行わないため、応答速度を向上させることができる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対して検出部10を第1、第2磁気抵抗素子R1、R2および第1、第2抵抗で構成したものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。図7は、本実施形態における磁気センサの回路構成を示す図である。
図7に示されるように、本実施形態の検出部10は、上記第1実施形態に対して第3、第4磁気抵抗素子R3、R4の代わりに第1、第2抵抗R5、R6を備えたものであり、第1、第2磁気抵抗素子R1、R2および第1、第2抵抗R5、R6でフルブリッジ回路が構成されている。
そして、差動増幅器21の反転入力端子には、第1、第2抵抗R5、R6の中点電圧Vが入力されるようになっている。本実施形態では、第1、第2抵抗R5、R6の抵抗値は等しくされており、差動増幅器21の反転入力端子にはVcc/2が入力される。
なお、差動増幅器21の反転入力端子に入力される電圧は、Vcc/2に限定されるものではなく、適宜変更可能である。例えば、第1、第2磁気抵抗素子R1、R2の温度特性と同じ温度特性を有する電圧を入力することができる。具体的には、第1、第2抵抗R5、R6を第1、第2磁気抵抗素子R1、R2の温度特性と同じ温度特性を有する抵抗とすることができる。これにより、第1、第2磁気抵抗素子R1、R2の温特補正を行うことができ、検出精度を向上させることができる。
このような磁気センサとしても、所定角度範囲内の磁場入射角度θに対してほぼリニアに変化するセンサ信号Voutを出力することができ、上記第1実施形態と同様の効果を得ることができる。図8は、第1、第2磁気抵抗素子R1、R2の中点電圧Vおよびセンサ信号Voutの電圧と磁場入射角度θとの関係を示すシミュレーション結果である。なお、図8では、無磁界抵抗値Rを1としたときの抵抗変化率αを無磁界抵抗値の80%とし、電源電圧Vccを1としている。
図8に示されるように、本実施形態の磁気センサでは、センサ信号Voutの極大点である約−80°から極小点である約170°の範囲において、センサ信号Voutは磁場入射角度θに対してほぼリニアに変化する信号となる。
なお、上記図8では、第1、第2磁気抵抗素子R1、R2の中点電圧Vも示してあるが、中点電圧Vも極大点である約−80°から極小点である約170°の範囲で磁場入射角度θに対してほぼリニアに変化する信号となる。このため、磁気センサを検出部10のみで構成し、第1、第2磁気抵抗素子R1、R2の中点電圧Vをそのまま出力するようにしてもよい。このような磁気センサでは、信号処理部20を備える必要がないため、さらに磁気センサの構成を簡素化することができる。
(他の実施形態)
上記各実施形態では、磁気センサから磁場入射角度θに応じた電圧を出力する例について説明したが、次のようにしてもよい。すなわち、信号処理部20に変換部を備え、差動増幅器21から出力された電圧を磁場入射角度θに変換して出力するようにしてもよい。例えば、変換部を電圧とθとが対応付けられたマップを記憶している半導体メモリ等で構成することにより、差動増幅器21から出力される電圧を磁場入射角度θに変換して出力することができる。
また、上記各実施形態では、検出部10から出力された信号をオペアンプ等の差動増幅器21で差動増幅する、つまり、アナログ信号のまま差動増幅する例を説明した。しかしながら、検出部10から出力された信号をデジタル信号に変換した後に差動増幅(減算)するようにしてもよい。このように、検出部10から出力された信号をデジタル信号に変換した後に差動増幅するようにしても、従来のように、arctan演算を行う場合と比較すれば、単純な差動増幅(減算)を行うのみでよく、構成を簡素化することができる。
さらに、上記第1実施形態おいて、第1〜第4磁気抵抗素子R1〜R4としてピン層11とフリー層13との間に導電体を挟んでなる巨大磁気抵抗素子(GMR素子)を用い、上記第2実施形態において、第1、第2磁気抵抗素子R1、R2としてピン層11とフリー層13との間に導電体を挟んでなる巨大磁気抵抗素子(GMR素子)を用いてもよい。
また、上記第2実施形態では、第1磁気抵抗素子R1の抵抗値がR+αsinθに変化し、第2磁気抵抗素子R2の抵抗値がR+αcosθに変化するものを説明したが、第1磁気抵抗素子R1の抵抗値がR+αcosθに変化し、第2磁気抵抗素子R2の抵抗値がR+αsinθに変化するものであってもよい。図9は、他の実施形態におけるセンサ信号Voutの電圧と磁場入射角度θとの関係を示すシミュレーション結果である。
図9に示されるように、このような磁気センサとしても、センサ信号Voutの極小点である約−80°から極大点である約170°の範囲において、センサ信号Voutは磁場入射角度θに対してほぼリニアに変化する信号となる。また、図8と同様に、図9には第1、第2磁気抵抗素子R1、R2の間の中点電圧Vも示してあり、この中点電圧Vもセンサ信号Voutと同様に極大点である約−80°から極小点である約170°の範囲で磁場入射角度θに対してほぼリニアに変化する信号となる。したがって、磁気センサを検出部10のみで構成し、第1、第2磁気抵抗素子R1、R2の間の中点電圧Vをそのまま出力するようにしてもよい。
R1〜R4 第1〜第4磁気抵抗素子
10 検出部
11 ピン層
13 フリー層
20 信号処理部
21 差動増幅器

Claims (2)

  1. 磁化方向が所定方向に固定されたピン層(11)および外部磁界に応じて磁化方向が変化するフリー層(13)を有し、ピン層(11)の磁化方向とフリー層(13)の磁化方向との成す角度に応じて抵抗値が変化する第1、第2磁気抵抗素子(R1、R2)を有する検出部(10)を備え、
    前記第1、第2磁気抵抗素子(R1、R2)は、前記ピン層(11)の磁化方向が互いに直交する状態で直列接続されており、
    前記検出部(10)は、磁化方向が前記第2磁気抵抗素子(R2)における前記ピン層(11)の磁化方向と同じ方向に固定されたピン層(11)および外部磁界に応じて磁化方向が変化するフリー層(13)を有し、前記ピン層(11)の磁化方向と前記フリー層(13)の磁化方向との成す角度に応じて抵抗値が変化し、前記第1磁気抵抗素子(R1)と共に電源に接続される第3磁気抵抗素子(R3)と、
    磁化方向が前記第1磁気抵抗素子(R1)における前記ピン層(11)の磁化方向と同じ方向に固定されたピン層(11)および外部磁界に応じて磁化方向が変化するフリー層(13)を有し、前記ピン層(11)の磁化方向と前記フリー層(13)の磁化方向との成す角度に応じて抵抗値が変化し、前記第2磁気抵抗素子(R2)と共に接地されると共に前記第3磁気抵抗素子(R3)と直列接続される第4磁気抵抗素子(R4)と、を有し、
    前記第1〜第4磁気抵抗素子(R1〜R4)によってフルブリッジ回路が構成されており、
    前記第1、第2磁気抵抗素子(R1、R2)の中点電圧を第1検出信号として出力すると共に前記第3、第4磁気抵抗素子(R3、R4)の中点電圧を第2検出信号として出力し、
    前記検出信号を用いて所定の演算を行う信号処理部(20)を備え、
    前記信号処理部(20)は、前記第1検出信号から前記第2検出信号を減算する演算を行い、Vccを前記電源の電圧、R を無磁界中における前記第1〜第4磁気抵抗素子(R1〜R4)の抵抗値、αを前記第1〜第4磁気抵抗素子(R1〜R4)の抵抗変化率、θを前記第2、第3磁気抵抗素子(R2、R3)におけるピン層と印加される外部磁界との成す角度としてη=θ−45°とすると、
    Figure 0005866956
    をセンサ信号として出力することを特徴とする磁気センサ。
  2. 前記検出部(10)は、前記センサ信号の極大点と極小点との間の角度範囲を回転する回転体(40)が生成する外部磁界中に配置されることを特徴とする請求項に記載の磁気センサ。
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