JP2010134232A5 - - Google Patents

Description

すなわち、本発明によれば、
１．下記式

［式中、Ｒ_１およびＲ_２は夫々独立して、水素原子、炭素原子数１〜１０の芳香族基を含んでもよい炭化水素基またはハロゲン原子を示し、ｍおよびｎは夫々独立して０〜４の整数を示す。］
で表される単位（Ａ１）および下記式

で表される単位（Ｂ）を含み、単位（Ａ１）と単位（Ｂ）とのモル比（Ａ１／Ｂ）が２５／７５以上９０／１０以下のポリカーボネート共重合体からなり、下記式（１）
Ｒ（４５０）＜Ｒ（５５０）＜Ｒ（６５０） （１）
［但し、Ｒ（４５０）、Ｒ（５５０）およびＲ（６５０）は夫々、波長４５０ｎｍ、５５０ｎｍ、６５０ｎｍにおけるフィルム面内の位相差値を示す。］
を満たす光学フィルム。

３．単位（Ａ１）と単位（Ｂ）とのモル比（Ａ１／Ｂ）が２５／７５以上４０／６０未満であり、光弾性定数の絶対値が２５×１０^−１２Ｐａ^−１以下である前項２記載の光学フィルム。

５．下記式（４）〜（６）
Ｒ（４５０）＜０ （４）
−１０＜Ｒ（５５０）＜１０ （５）
０＜Ｒ（６５０） （６）
を満たす前項１記載の光学フィルム。

６．単位（Ａ１）と単位（Ｂ）とのモル比（Ａ１／Ｂ）が４０／６０以上６０／４０未満であり、光弾性定数の絶対値が２５×１０^−１２Ｐａ^−１以下である前項５記載の光学フィルム。

７．ポリカーボネート共重合体が、下記式

で表される単位（Ａ２）および下記式

で表される単位（Ｂ１）を含む前項６記載の光学フィルム。

８．下記式（７）
Ｒ（４５０）＜Ｒ（５５０）＜Ｒ（６５０）＜０ （７）
を満たす前項１記載の光学フィルム。

９．単位（Ａ１）と単位（Ｂ）とのモル比（Ａ１／Ｂ）が６０／４０以上９０／１０以下であり、光弾性定数の絶対値が３０×１０^−１２Ｐａ^−１以下である前項８記載の光学フィルム。

１０．ポリカーボネート共重合体が、下記式

で表される単位（Ａ２）および下記式

で表される単位（Ｂ１）を含む前項９記載の光学フィルム。

１１．位相差フィルムである前項１記載の光学フィルム。

１２．前項１１記載の位相差フィルムを具備した液晶表示装置。

１３．前項１記載のフィルムと偏光層とからなる円偏光フィルム。

１４．前項１３の円偏光フィルムを反射防止フィルムとして用いた表示素子。
が提供される。

以下、本発明を詳細に説明する。
＜ポリカーボネート共重合体＞
本発明の光学フィルムは、単位（Ａ１）および単位（Ｂ）を含むポリカーボネート共重合体からなる。

（単位（Ａ１））
単位（Ａ１）は下記式で表される。

ｍおよびｎは、夫々独立して０〜４の整数を示す。

単位（Ａ１）として、９，９−ビス（４−ヒドロキシフェニル）フルオレン、９，９−ビス（４−ヒドロキシ−３−メチルフェニル）フルオレン、９，９−ビス（４−ヒドロキシ−３−エチルフェニル）フルオレン、９，９−ビス（４−ヒドロキシ−３−ｎ−プロピルフェニル）フルオレン、９，９−ビス（４−ヒドロキシ−３−イソプロピルフェニル）フルオレン、９，９−ビス（４−ヒドロキシ−３−ｎ−ブチルフェニル）フルオレン、９，９−ビス（４−ヒドロキシ−３−ｓｅｃ−ブチルフェニル）フルオレン、９，９−ビス（４−ヒドロキシ−３−ｔｅｒｔ−ブチルフェニル）フルオレン、９，９−ビス（４−ヒドロキシ−３−シクロヘキシルフェニル）フルオレン、９，９−ビス（４−ヒドロキシ−３−フェニルフェニル）フルオレン等から誘導される単位が挙げられる。これらの単位（Ａ１）を誘導する化合物は、単独でまたは二種類以上を組み合わせて用いることもできる。

（組成比）
ポリカーボネート共重合体中の、単位（Ａ１）と単位（Ｂ）とのモル比（Ａ１／Ｂ）は、２５／７５以上９０／１０以下り、好ましくは３０／７０以上９０／１０以下である。モル比（Ａ１／Ｂ）が２５／７５未満の場合、ポリカーボネート共重合体の波長分散性が逆分散性ではなくなり、光学特性に問題がある。モル比（Ａ１／Ｂ）が９０／１０を超えるとポリカーボネート共重合体のガラス転移温度が高くなるため、加工性に問題がある。また、光弾性定数が３０×１０^−１２Ｐａ^−１を超える。また組成比は、仕込み比と重合後の組成比のずれを０．５ｍｏｌ％以内、好ましくは０．３ｍｏｌ％以内に制御する必要がある。０．５ｍｏｌ％を超える場合、波長分散性が大きく変化するため、品質に問題がある。モル比（Ａ１／Ｂ）は、日本電子社製ＪＮＭ−ＡＬ４００のプロトンＮＭＲにて測定し算出する。

（好ましい態様）
本発明のフィルムの好ましい態様として以下のフィルム（Ｉ）、フィルム（ＩＩＩ）、フィルム（Ｖ）が挙げられる。

Claims (14)

1. 下記式
   

   

   ［式中、Ｒ_１およびＲ_２は夫々独立して、水素原子、炭素原子数１〜１０の芳香族基を含んでもよい炭化水素基またはハロゲン原子を示し、ｍおよびｎは夫々独立して０〜４の整数を示す。］
   で表される単位（Ａ１）および下記式
   

   

   で表される単位（Ｂ）を含み、単位（Ａ１）と単位（Ｂ）とのモル比（Ａ１／Ｂ）が２５／７５以上９０／１０以下のポリカーボネート共重合体からなり、下記式（１）
   Ｒ（４５０）＜Ｒ（５５０）＜Ｒ（６５０） （１）
   ［但し、Ｒ（４５０）、Ｒ（５５０）およびＲ（６５０）は夫々、波長４５０ｎｍ、５５０ｎｍ、６５０ｎｍにおけるフィルム面内の位相差値を示す。］
   を満たす光学フィルム。
2. 下記式（２）および（３）
   ０＜Ｒ（４５０）／Ｒ（５５０）＜１ （２）
   １．０１＜Ｒ（６５０）／Ｒ（５５０）＜２ （３）
   を満たす請求項１記載のフィルム。
3. 単位（Ａ１）と単位（Ｂ）とのモル比（Ａ１／Ｂ）が２５／７５以上４０／６０未満であり、光弾性定数の絶対値が２５×１０^−１２Ｐａ^−１以下である請求項２記載のフィルム。
4. ポリカーボネート共重合体が、下記式
   

   

   で表される単位（Ａ２）および下記式
   

   

   で表される単位（Ｂ１）を含む請求項３記載のフィルム。
5. 下記式（４）〜（６）
   Ｒ（４５０）＜０ （４）
   −１０＜Ｒ（５５０）＜１０ （５）
   ０＜Ｒ（６５０） （６）
   を満たす請求項１記載のフィルム。
6. 単位（Ａ１）と単位（Ｂ）とのモル比（Ａ１／Ｂ）が４０／６０以上６０／４０未満であり、光弾性定数の絶対値が２５×１０^−１２Ｐａ^−１以下である請求項５記載のフィルム。
7. ポリカーボネート共重合体が、下記式
   

   

   で表される単位（Ａ２）および下記式
   

   

   で表される単位（Ｂ１）を含む請求項６記載のフィルム。
8. 下記式（７）
   Ｒ（４５０）＜Ｒ（５５０）＜Ｒ（６５０）＜０ （７）
   を満たす請求項１記載のフィルム。
9. 単位（Ａ１）と単位（Ｂ）とのモル比（Ａ１／Ｂ）が６０／４０以上９０／１０以下であり、光弾性定数の絶対値が３０×１０^−１２Ｐａ^−１以下である請求項８記載のフィルム。
10. ポリカーボネート共重合体が、下記式
    

    

    で表される単位（Ａ２）および下記式
    

    

    で表される単位（Ｂ１）を含む請求項９記載のフィルム。
11. 位相差フィルムである請求項１記載のフィルム。
12. 請求項１１記載の位相差フィルムを具備した液晶表示装置。
13. 請求項１記載のフィルムと偏光層とからなる円偏光フィルム。
14. 請求項１３の円偏光フィルムを反射防止フィルムとして用いた表示素子。