JP2010100807A - バイオコークス製造方法及び製造装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】反応容器にバイオマス細粒体を充填し、略密状態にて半炭化或いは半炭化前固形物を得る温度範囲及び圧力範囲で加熱しながら加圧成形した後冷却してバイオコークスを製造する方法において、反応容器にバイオマス細粒体を投入した後、該反応容器の上部から加圧体を下降させ前記圧力範囲より低圧でバイオマス細粒体を充填時加圧する充填工程と、加圧体の圧力を上昇させ前記圧力範囲にてバイオマス細粒体を加圧するとともに、加熱手段によりバイオマス細粒体を前記温度範囲に加熱して所定時間保持した後加熱手段から冷却手段に切り替えて成形体を冷却する反応工程と、加圧体の圧力を低下させた後反応容器の底部を開放し、冷却された成形体を排出する排出工程とを備える。
【選択図】 図2
Description
バイオマスを燃料化する方法としては、バイオマスを乾燥させて燃料化する方法、加圧して燃料ペレット化する方法、炭化、乾留させて固体及び液体の燃料化する方法等が知られている。しかし、バイオマスを乾燥させるのみでは、空隙率が大きくみかけ比重が低くなるため、輸送や貯留が困難であり、長距離輸送や貯留して使用する燃料としては有効とはいえない。
また、バイオマスを乾留して燃料化する方法は、特許文献2(特開2003−206490号公報)等に開示されている。この方法は、酸素欠乏雰囲気中において、バイオマスを200〜500℃、好適には250〜400℃で加熱して、バイオマス半炭化圧密燃料前駆体を製造する方法となっている。
また、特許文献2等に記載されるように乾留によりバイオマスを燃料化する方法では、加工処理を施さないバイオマスに比べると燃料として価値が高いものとなっているが、やはり石炭コークスに比べてみかけ比重が低く、発熱量が低い。さらに、石炭コークスに比べて硬度が低いため、石炭コークスの代替として利用するには不十分である。
バイオコークスは、バイオマス原料を加圧、加熱した状態で一定時間保持した後に、加圧を維持した状態で冷却することにより製造される。加圧、加熱条件は、バイオマス細粒体中の主成分であるリグニン、セルロース及びヘミセルロースのうち、ヘミセルロースを熱分解させると共にセルロース及びリグニンの骨格を保持しつつ低温反応させて半炭化或いは半炭化前固形物を得る圧力範囲及び温度範囲に設定する。これにより以下の反応機構が成立し、高硬度で高圧密されたバイオコークスが製造できる。
この表に示されるように、バイオコークスは、みかけ比重1.2〜1.52に高圧密され、最高圧縮強度20〜200MPa、発熱量18〜23MJ/kgの物性値を示す硬度、燃焼性ともに優れた性能を有しており、未加工の木質バイオマスが、みかけ比重約0.4〜0.6、発熱量約17MJ/kg、最高圧縮強度約30MPaであるのと比べると、発熱量及び硬度の点において格段に優れていることが判る。また、石炭コークスの物性値である、みかけ比重約1.85、最高圧縮強度約15MPa、発熱量約29MJ/kgに比しても、バイオコークスは燃焼性、硬度とも遜色ない性能を有する。従って、バイオコークスは石炭コークスの代替として有効な燃料であるとともに、マテリアル素材としての利用価値も高い。
そこで本発明は、バイオコークスを短時間で且つ効率的に製造することを可能としたバイオコークス製造方法及び装置を提案する。
前記反応容器にバイオマス細粒体を投入した後、前記反応容器の上部から加圧体を下降させ該加圧体により前記圧力範囲より低圧でバイオマス細粒体を充填時加圧する充填工程と、
前記加圧体の圧力を上昇させ前記圧力範囲にてバイオマス細粒体を加圧するとともに、加熱手段により前記バイオマス細粒体を前記温度範囲に加熱して所定時間保持した後、前記加熱手段から冷却手段に切り替えて前記反応容器内に生成された成形体を冷却する反応工程と、
前記加圧体の圧力を低下させた後前記反応容器の底部を開放し、前記冷却された成形体を排出する排出工程と、を備えることを特徴とする。
これにより、反応容器にバイオマス細粒体を投入する際に予め計量する必要がなく、一定の大きさのバイオコークスを得ることが可能となり、延いては製品としての価値を向上させることができる。
これにより、簡単にバイオマス細粒体の充填量を検出することが可能となる。特に、位置センサを用いる場合は精度の高い検出が可能となり、下降時間を用いる場合は装置を安価にできる。
これは、加圧体の下降回数が正常動作状態で予測される下降回数よりも少ない場合には、例えば加圧体が反応容器の側部に引っかかるなどの不具合が生じ、適切に下降しなかっと考えられる。従って、加圧体の下降回数をカウントすることにより充填時加圧の異常を簡単に把握することが可能となる。
前記反応工程では、先に熱媒を循環させて所定時間保持した後、冷媒に切り替えることを特徴とする。
このように、前記加熱手段と前記冷却手段として冷熱媒循環手段を用いることにより、バイオマス細粒体の加熱又は冷却を迅速に行え、また加熱から冷却への切替が円滑に行える。
このように、加圧体を用いて成形体を押出し排出することにより、反応容器内に圧密して形成された成形体を容易に排出可能となる。
前記加圧体の圧力制御、及び前記加熱手段と前記冷却手段の切り替え制御を行う制御装置を備え、
前記制御装置は、前記バイオマス細粒体に付与する加圧力を、前記圧力範囲より低圧で前記バイオマス細粒体を充填時加圧する第1の圧力段階と前記充填時加圧したバイオマス細粒体を前記圧力範囲で加圧する第2の圧力段階とに圧力制御するとともに、
前記加圧体の第2の圧力段階にて前記加熱手段を作動させ、所定時間経過後に前記加熱手段から前記冷却手段に切り替える制御を行なうことを特徴とする。
前記反応容器内のバイオマス細粒体の充填量を検出する充填量検出手段と、を備え、
前記制御装置は、前記加圧体の第1の圧力段階にて、前記圧力検出手段の検出値と前記充填量検出手段の検出値がともに予め設定された充填時加圧設定範囲、充填量設定範囲になるまで前記バイオマス細粒体の投入と前記充填時加圧を繰り返し行うように制御することを特徴とする。
さらに、前記制御装置が前記加圧体の下降回数をカウントするカウンタを備え、該制御手段は、前記加圧体の圧力段階を切り替える際に、正常動作状態で予測される下降回数よりも前記カウントされた下降回数が少ない場合は充填時加圧にて異常が発生したと判断して前記加圧体を停止することを特徴とする。
さらにまた、前記加熱手段と前記冷却手段が、前記反応容器の外周に熱媒又は冷媒を通流させてバイオマス細粒体を加熱又は冷却する冷熱媒循環手段であることを特徴とする。
また、前記加熱手段と前記冷却手段が、前記反応容器の外周に熱媒又は冷媒を通流させてバイオマス細粒体を加熱又は冷却する冷熱媒循環手段であることを特徴とする。
また、バイオマス細粒体の充填量を検出する際に、バイオマス細粒体の上端位置を位置センサで検出するか、或いは加圧体の下降時間を検出して充填量を推定することにより、簡単にバイオマス細粒体の充填量を検出することが可能となる。
さらにまた、前記排出工程にて、加圧体を低圧下降して反応容器の開放した底面から成形体を押出し排出することにより、反応容器内に圧密して形成された成形体を容易に排出可能となる。
本実施形態において、バイオコークスの原料となるバイオマスは、光合成に起因する有機物であって、木質類、草木類、農作物類、厨芥類等のバイオマスであり、例えば、廃木材、間伐材、剪定枝、植物、農業廃棄物、コーヒー滓や茶滓等の厨芥廃棄物等が挙げられる。
本実施形態のバイオコークス装置は、バイオマス細粒体を略密状態にて半炭化或いは半炭化前固形物を得る温度範囲及び圧力範囲で加熱しながら加圧成形して一定時間保持した後に、加圧を維持した状態で冷却することによりバイオコークスを製造する。上記した温度範囲、圧力範囲は、バイオマス細粒体中の主成分であるリグニン、セルロース及びヘミセルロースのうち、ヘミセルロースを熱分解させると共にセルロース及びリグニンの骨格を保持しつつ低温反応させて半炭化或いは半炭化前固形物を得る圧力範囲及び温度範囲とする。即ち、前記バイオマス細粒体中のヘミセルロースが熱分解されるとともにリグニンが熱硬化反応を誘起する温度範囲及び圧力範囲である。
図1に示すように、バイオコークス製造装置1はバイオマス細粒体11が投入される円筒形の反応容器2を有している。該反応容器2の上部にはバイオマス細粒体11を受け入れるホッパ部3が設けられ、下端には成型されたバイオコークスを排出する排出部5が設けられている。また、該反応容器2は、内容物を所定温度まで加熱する加熱手段と、加熱後に冷却する冷却手段とを備える。この加熱手段及び冷却手段は、同一の温度調整手段としてもよい。本実施形態では、温度調整手段として、反応容器2にジャケットを設けた二重管構造とし、内筒と外筒の間に冷熱媒通路4を設けた構成としている。冷熱媒通路4には、熱媒若しくは冷媒(以後、冷熱媒と称する)が通流し、該冷熱媒による伝熱によりシリンダ内筒に充填されたバイオマス細粒体11に熱エネルギの授受を行うようになっている。冷熱媒通路4の下方側には冷熱媒入口4aが設けられ、上方側には冷熱媒出口4bが設けられている。これらの冷熱媒入口4a及び冷熱媒出口4bは、後述する冷熱媒回路に接続されている(図7参照)。冷熱媒通路4、冷熱媒入口4a、冷熱媒出口4b、冷熱媒回路を含み、冷熱媒の切り替えにより反応容器2の温度制御を行う機構を冷熱媒循環機構と称する。
(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)及び入出力インタフェース(I/Oインタフェース)を備えたマイクロコンピュータで構成される。さらに、制御装置100は、加圧用油圧機構8の加圧ピストン6の充填回数等をカウントするカウンタ101、所定の制御における継続時間を計測するタイマ102を備えている。
加圧ピストン6の圧力段階は、バイオマス細粒体11を反応させて半炭化或いは半炭化前固形物を得る圧力範囲より低圧で、バイオマス細粒体11を充填時加圧する第1の圧力段階と、充填時加圧したバイオマス細粒体11を前記圧力範囲で加圧する第2の圧力段階と、の少なくとも2段階を有する。
反応容器2の冷熱媒入口4aと出口4bは、同図に示される冷熱媒回路30に夫々接続されている。該冷熱媒回路30は、冷媒回路と熱媒回路とが組み合わされた構成となっている。冷熱媒出口4bは、冷熱媒排出ライン41に接続され、該排出ライン41上の三方バルブ45を介して熱媒戻りライン42と、冷媒戻りライン43に分岐している。
熱媒戻りライン42は熱媒タンク31に接続されている。該熱媒タンク31は、加熱器31aと、撹拌機31bを具備しており、冷却された熱媒を昇温するようになっている。必要に応じてN2ボンベからN2ガスが供給されるようにし、タンク内を不活性雰囲気に保持して安全性を確保することが好ましい。熱媒タンク31の出口側は、三方バルブ46を介して冷熱媒供給ライン40に接続されている。
このような構成を用いて、反応容器2の加熱時には、三方バルブ45、46を制御することにより熱媒タンク31側に熱媒が循環するようにし、熱媒タンク31、冷熱媒供給ライン40、冷熱媒通路4(反応容器2)、冷熱媒排出ライン41、熱媒戻りライン42からなる熱媒回路を形成する。
さらに、好適には冷媒戻りライン43の冷媒熱交換器36より上流側に、冷媒タンク35を設ける。この冷媒タンク35は、少なくとも冷媒温度を水の沸点以下、好適には80℃以下まで冷却する能力を有するものとする。さらに、冷媒タンク35は、撹拌機35aを具備することが好ましく、これにより冷媒タンク35出口の冷媒温度変化を軽減し冷却能力を向上させる。
このような構成を用いて、反応容器2の冷却時には、三方バルブ45、46を制御することにより冷媒タンク35側に切り替えて、該冷媒タンク35側に冷媒が循環するようにし、冷媒タンク35、冷媒熱交換器36、冷熱媒供給ライン40、冷熱媒通路4(反応容器2)、冷熱媒排出ライン41、冷媒戻りライン43からなる冷媒回路を形成する。
このように、反応容器2内のバイオマス細粒体11の加熱手段、冷却手段として、冷熱媒回路30を備えた冷熱媒循環機構を用いることにより、バイオマス細粒体11の加熱又は冷却が迅速に行え、また加熱から冷却への切替を円滑に行うことが可能となる。
まず、充填工程において、制御装置100により充填操作を起動させる(S1)。これは、加圧用油圧機構8や排出用油圧機構10を含む各油圧機構、及び冷熱媒循環機構を起動させ(S2)、カウンタ101の充填回数をリセットする(S3)。即ち、充填回数をX(回)とすると、X0=0に設定する。このとき、図3(i)に示すように、加圧ピストン6は反応容器2上部の初期位置H0に設定しておく。
そして、原料であるバイオマス細粒体11をホッパ部3より反応容器2内に投入する(S4)。バイオマス細粒体11を投入後、図3(ii)に示すように、加圧用油圧機構8により加圧シリンダ7を低圧で下降側に駆動して加圧ピストン6を下降させる(S5)。低圧下降時の圧力は、後述する反応工程の圧力より低い第1の圧力段階P1とする。この時、カウンタ101の充填回数を+1増加させて、X0=X0+1とする(S6)。低圧下降時に制御装置100では、加圧シリンダ7の油圧Pが予め設定された所定圧力P1より大きいか否かを監視する(S7)。加圧シリンダ7の油圧Pが所定圧力P1以下の状態にて、タイマ102にて計測される加圧時間が予め設定された所定時間以上経過した場合は、S5に戻り再度加圧シリンダ7を下降側に駆動する。好適には、充填時加圧を行う第1段階の圧力P1は14MPaとし、所定時間は10秒とする。
バイオマス細粒体11の充填量検出は以下のように行う。
位置センサ20により反応容器2内のバイオマス細粒体上端位置Hを検出する。そして、検出された上端位置Hが、予め設定された充填量設定値H1以上であるか否か(H≧H1)を判断する。
このように、位置センサ20又は加圧ピストン6の下降時間Tを用いることにより、簡単にバイオマス細粒体11の充填量を検出することが可能となる。特に、位置センサ20を用いる場合は精度の高い検出が可能となり、下降時間Tを用いる場合は装置を安価にできる。
上記したように充填工程を行うことにより、反応容器2にバイオマス細粒体11を投入する際に予め計量する必要がなく、一定の大きさのバイオコークスを得ることが可能となる。また、バイオマスは細粒体状で反応容器2に投入されるため嵩密度が低く、そのままの状態だと反応容器2の容積を大きくしなければならないが、充填工程にて加圧ピストン6により低圧で充填時加圧を行うことで、より多くのバイオマス細粒体11を投入することが可能となり、反応容器2の小型化が可能となる。
このとき、位置センサ20により検出される加圧ピストン6の位置が下降端位置まで到達したか否かを判断し(S21)、到達した場合には加圧シリンダ7を低圧で上昇側に駆動させ加圧ピストン6を上昇させる(S22)とともに底面蓋部9を閉鎖し(S23)、加圧ピストン6を上昇端まで移動させる(S24)。そして、制御装置100に通常運転停止命令が入力された場合には(S25)、運転を終了する(S26)。停止命令が入力されていない場合には(S25)、S3まで戻り、充填回数をリセットした後、原料投入(S4)移行のステップを繰り返し行う。
2 反応容器
4 冷熱媒通路
6 加圧ピストン(加圧体)
8、10 油圧機構
9 底面蓋部
11 バイオマス細粒体
30 冷熱媒回路
100 制御装置
101 カウンタ
102 タイマ
Claims (11)
- 有底筒状の反応容器にバイオマス細粒体を充填し、該バイオマス細粒体を略密状態にて半炭化或いは半炭化前固形物を得る温度範囲及び圧力範囲で加熱しながら加圧成形した後、冷却してバイオコークスを製造するバイオコークス製造方法において、
前記反応容器にバイオマス細粒体を投入した後、前記反応容器の上部から加圧体を下降させ該加圧体により前記圧力範囲より低圧でバイオマス細粒体を充填時加圧する充填工程と、
前記加圧体の圧力を上昇させ前記圧力範囲にてバイオマス細粒体を加圧するとともに、加熱手段により前記バイオマス細粒体を前記温度範囲に加熱して所定時間保持した後、前記加熱手段から冷却手段に切り替えて前記反応容器内に生成された成形体を冷却する反応工程と、
前記加圧体の圧力を低下させた後前記反応容器の底部を開放し、前記冷却された成形体を排出する排出工程と、を備えることを特徴とするバイオコークス製造方法。 - 前記充填工程では、充填時加圧時に前記加圧体の圧力値と前記反応容器内のバイオマス細粒体の充填量とを検出し、これらの検出値がともに予め設定された充填時加圧設定範囲、充填量設定範囲になるまで前記バイオマス細粒体の投入と前記充填時加圧を繰り返し行うことを特徴とする請求項1記載のバイオコークス製造方法。
- 前記充填工程では、前記反応容器に投入されたバイオマス細粒体の上端位置を位置センサで検出するか、或いは前記加圧体が初期位置からバイオマス細粒体上端まで下降する下降時間を検出して充填量を推定することによりバイオマス細粒体の充填量を検出することを特徴とする請求項2記載のバイオコークス製造方法。
- 前記充填工程にて前記加圧体の下降回数をカウンタにてカウントし、該充填工程の終了時に、正常動作状態で予測される下降回数よりも前記カウントされた下降回数が少ない場合は充填時加圧にて異常が発生したと判断することを特徴とする請求項1若しくは2記載のバイオコークス製造方法。
- 前記加熱手段と前記冷却手段が、前記反応容器の外周に熱媒又は冷媒を通流させてバイオマス細粒体を加熱又は冷却する冷熱媒循環手段であり、
前記反応工程では、先に熱媒を循環させて所定時間保持した後、冷媒に切り替えることを特徴とする請求項1記載のバイオコークス製造方法。 - 前記排出工程では、前記加圧体を低圧下降して前記反応容器の開放した底面から成形体を押出し排出することを特徴とする請求項1記載のバイオコークス製造方法。
- バイオマス細粒体が充填される有底筒状の反応容器と、前記反応容器内のバイオマス細粒体を加圧する加圧体と、前記バイオマス細粒体を加熱する加熱手段と、前記バイオマス細粒体を略密状態にて前記加熱手段と前記加圧体により半炭化或いは半炭化前固形物を得る温度範囲及び圧力範囲で加熱しながら加圧成形して得られた成形体を冷却する冷却手段と、を備えたバイオコークス製造装置において、
前記加圧体の圧力制御、及び前記加熱手段と前記冷却手段の切り替え制御を行う制御装置を備え、
前記制御装置は、前記バイオマス細粒体に付与する加圧力を、前記圧力範囲より低圧で前記バイオマス細粒体を充填時加圧する第1の圧力段階と前記充填時加圧したバイオマス細粒体を前記圧力範囲で加圧する第2の圧力段階とに圧力制御するとともに、
前記加圧体の第2の圧力段階にて前記加熱手段を作動させ、所定時間経過後に前記加熱手段から前記冷却手段に切り替える制御を行なうことを特徴とするバイオコークス製造装置。 - 前記加圧体の圧力値を検出する圧力検出手段と、
前記反応容器内のバイオマス細粒体の充填量を検出する充填量検出手段と、を備え、
前記制御装置は、前記加圧体の第1の圧力段階にて、前記圧力検出手段の検出値と前記充填量検出手段の検出値がともに予め設定された充填時加圧設定範囲、充填量設定範囲になるまで前記バイオマス細粒体の投入と前記充填時加圧を繰り返し行うように制御することを特徴とする請求項7記載のバイオコークス製造装置。 - 前記充填量検出手段は、前記反応容器に投入されたバイオマス細粒体の上端位置を位置センサで検出する手段か、或いは前記加圧体が初期位置からバイオマス細粒体上端まで下降する下降時間を検出して充填量を推定する手段の何れかであることを特徴とする請求項8記載のバイオコークス製造装置。
- 前記制御装置が前記加圧体の下降回数をカウントするカウンタを備え、該制御手段は、前記加圧体の圧力段階を切り替える際に、正常動作状態で予測される下降回数よりも前記カウントされた下降回数が少ない場合は充填時加圧にて異常が発生したと判断して前記加圧体を停止することを特徴とする請求項7若しくは8記載のバイオコークス製造装置。
- 前記加熱手段と前記冷却手段が、前記反応容器の外周に熱媒又は冷媒を通流させてバイオマス細粒体を加熱又は冷却する冷熱媒循環手段であることを特徴とする請求項7記載のバイオコークス製造装置。
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