JP2010085636A - 感熱接着ラベル及びそれを備えるロール材 - Google Patents

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Abstract

【課題】被接着体から接着領域を容易に剥がすことが可能で生産性に優れる感熱接着ラベルを提供する。
【解決手段】長方形状のラベル基材11の内面に感熱接着剤が塗布された感熱接着ラベル10において、感熱接着剤をラベル基材11の対向する2辺11aに所定幅で塗布して接着領域12を形成するとともに、ラベル基材11の対向する2辺11a周縁から所定幅で非接着領域13を形成した。
【選択図】図2

Description

本発明は、接着されたラベルを瓶等の被着体から容易に剥がすことが可能な感熱接着ラベルに関するものである。
従来、感熱接着剤を部分的に塗布した構成の感熱接着ラベルとしては、特許文献1に記載されているように、ラベル基材の内面全体に接着剤が塗布された感熱接着ラベルが一般的であった。しかし、ラベル基材の内面全体に接着剤が塗布された感熱接着ラベルは一旦、被接着体に接着した後で感熱接着ラベルを剥離する際、感熱接着ラベルを水に浸しても、水が感熱接着ラベルと被接着体との間に浸透し難く感熱接着ラベルを被接着体から剥離し難かった。そこで、特許文献2に記載されている感熱接着ラベルでは、接着剤をラベル基材の内面全体に塗布せず、ラベル基材の内面全体に塗付する感熱接着剤を所定のパターン状に塗布した。これにより、感熱接着剤が塗布されていない非塗付部がラベル外縁からラベル内面にかけて水が浸透する通路となり、ラベルと被接着体との間に水が浸透し易くなった。
これにより、感熱接着ラベルを被接着体から容易に剥離することが可能となったが、と許文献2に記載の感熱接着ラベルはガラス瓶等、円筒状の被接着体に安定して接着させるため、感熱接着ラベルの貼り始めと貼り終わりに対応するラベル基材の対向する両側端部に帯状感熱接着剤塗付部が形成されていた(特許文献2内の図1及び段落[0016])。図5は従来の感熱接着ラベルの平面図であるが、特許文献2に記載の感熱接着ラベルは図5に示すように、基材ラベル111の対向する両側端部に接着領域112が所定幅で形成され、その接着領域112はラベル基材111の対向する2辺111a周縁全体を含むため、ラベル周縁に感熱接着ラベル110を摘む領域が確保されていなかった。したがって、感熱接着ラベルと被接着体との接着性に関する問題の前段階として、被接着ラベルを被接着体から剥がし難いという機能的な問題があった。また、特許文献2に記載の感熱接着ラベル(特許文献2内の図1)は、所定パターン状に感熱接着剤を塗布され、周囲が非塗付部に囲まれて独立した接着領域が複数形成されている。このため、独立した接着領域の一部が容易に剥がれない場合、ラベル基材の周縁からラベルをめくるとその接着領域でラベル基材が破れ、ラベルを被接着体から剥がす工程が余計に増えるおそれがあった。
また、図6は従来の感熱接着ラベル110を複数連結したロール材を示す平面図であるが、図6に示すように、感熱接着ラベル110は、長尺帯状のロール材130を所定幅に切断して作製されるが、作製された感熱接着ラベル110はその対向する2辺111aがロール材の切断線131に相当する。このとき、図5に示すように、感熱接着剤が塗布された接着領域112がラベル基材111の対向する2辺111a周縁全体に形成されている場合、ロール材130の切断線131上に接着領域112が配される。したがって、ロール材130を切断する切断部材が感熱接着剤が塗布された接着領域112を切断する際、切断部材に感熱接着剤が付着し、製造工程において徐々に切断部材の切れが低下し、感熱接着ラベル110の生産性が低下する虞があった。
実公平5−943号公報 特開2006−284681号公報
そこで、本発明は上記問題点に鑑み、被接着体から接着領域を機能的に容易に剥がすことが可能であり、生産性に優れる感熱接着ラベルを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の第1の構成は、長方形状のラベル基材の内面に感熱接着剤が塗布された感熱接着ラベルであって、感熱接着剤はラベル基材の対向する2辺に所定幅で塗布され、感熱接着剤が塗布されたラベル基材の対向する2辺周縁から所定幅で非接着領域が形成されていることを特徴とする。
この構成によると、長方形状のラベル基材の内面に感熱接着剤が塗布された感熱接着ラベルであって、感熱接着剤はラベル基材の対向する2辺に所定幅で塗布することにより、少なくとも、感熱接着ラベルの貼り始めと貼り終わりに対応するラベル基材の対向する2辺を被接着体に接着し、ガラス瓶等、円筒状の被接着体に安定して感熱接着ラベルを貼り付けることができる。また、感熱接着剤が塗布されたラベル基材の対向する2辺周縁から所定幅で非接着領域が形成されていることにより、感熱接着ラベル周縁にラベルを摘む領域が確保される。これにより、感熱接着ラベルと被接着体との接着性に関する問題の前段階として、感熱接着ラベルを被接着体からより容易に剥がすことができる。
また本発明の第2の構成は、上記構成の感熱接着ラベルであって、非接着領域がラベル基材の周縁に沿って、複数形成されていることを特徴とする。
この構成によると、感熱接着ラベルの貼り始めと貼り終わりに対応するラベル基材の対向する2辺周縁において、非接着領域以外の領域は感熱接着剤が塗布された領域となる。これにより、非接着領域を複数に分けて形成することで、感熱接着剤が塗布された領域がラベル基材の対向する2辺周縁において複数形成される。したがって、ラベル基材の対向する2辺周縁において感熱接着ラベルと被接着体との接着性が安定し、感熱接着ラベルの対向する2辺周縁が被接着体からめくれたり、浮いたりするのを防ぐことができる。
また本発明の第3の構成は、上記構成の感熱接着ラベルが複数連結された長尺帯状のロール材であって、ロール材の切断線上に非接着領域が配されていることを特徴とする。
この構成によると、長尺帯状のロール材を所定幅に切断して複数の感熱接着ラベルを作製することができる。このとき、対向する2辺周縁に所定幅で非接着領域が形成された感熱接着ラベルが複数連結したロール材において、ロール材の切断線上に非接着領域が配される。これにより、ロール材を切断する際、ロール部材を切断する切断部材は非接着領域を切断して感熱接着ラベルを作製することができる。しがたって、切断される感熱接着剤が塗布された領域を減らすことができる。したがって、切断部材に感熱接着剤が付着するのを防ぎ、切断部材の切れの低下を抑え、感熱接着ラベルの生産性を向上させることができる。
以上のように、本発明によれば、被接着体から接着領域を容易に剥がすことが可能で生産性に優れる感熱接着ラベルを提供することができる。
[第1実施形態]
以下、本発明を具体化した実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1は本実施形態に係る感熱接着ラベルを被接着体に接着させた状態を示す斜視図であり、図2は本実施形態に係る感熱接着ラベルの平面図であり、図3は図2に示した本実施形態に係る感熱ラベルが複数連結したロール材の一部を示す平面図であり、図4は図2に示した本実施形態に係る感熱接着ラベルの変形例を示す平面図である。
図1に示すように、本実施形態に係る感熱接着ラベル10は円筒状の瓶等の被接着体20に巻きつけて接着させることができ、感熱接着ラベル10の貼り始めと貼り終わりに対応するラベル基材11の対向する両側端部に感熱接着剤が塗布された接着領域12と非接着領域13を有する。また、図2に示すように、感熱接着ラベル10は、長方形状のラベル基材11であり、感熱接着剤が塗布された接着領域12はラベル基材11の対向する2辺11aに所定幅で塗布され、ラベル基材の対向する2辺11aにはその周縁から所定幅で非接着領域13が形成されている。なお、本実施形態において非接着領域13とは感熱接着剤が塗布されていない領域をいう。
ここで、ラベル基材11の対向する2辺11a周縁から所定幅で非接着領域13が形成されていることにより、感熱接着ラベル10を被接着体から剥がす際、この非接着領域13が感熱接着ラベル10周縁におけるラベル摘み部となる。これにより、感熱接着ラベル10を被接着体から、より容易に剥がすことができる。
また、図3に示すように、感熱接着ラベル10は長尺帯状のロール材30を所定幅に切断することにより複数作製することができる。このとき、ロール材30の切断線31上に感熱接着剤が塗布されていない非接着領域31が配され、ロール材30を切断する際、切断部材は非接着領域31を切断する。これにより、切断される接着領域12を減らすことができる。したがって、切断時、切断部材に感熱接着剤が付着するのを防ぎ、切断部材の切れの低下を抑え、感熱接着ラベル10の生産性を向上させることができる。
また、図4は本実施形態に係る感熱接着ラベル10の変形例であり、図4に示すように、ラベル基材11の対向する2辺11a周縁に沿って、非接着領域13が複数形成されている。これにより、非接着領域13以外の領域が感熱接着剤が塗布された接着領域が12となり、ラベル基材11の対向する2辺11a周縁が被接着体からめくれたり、浮いたりするのを防ぐことができる。
ラベル基材11は樹脂層、紙層、目止層で少なくとも構成され、樹脂層としては、2軸延伸ポリエチレンテレフタレート、2軸延伸ポリプロピレン等の2軸延伸フィルム、合成樹脂からなるコーティング層が使用できる。目止層としては、ポリエチレン等の押出樹脂層、合成樹脂ないしは天然樹脂の溶液ないしは水系分散体をコーティングすることにより形成される。紙層としては厚さが60〜100g/m2 の上質紙、クラフト紙等が使用される。樹脂層と紙層の積層はドライラミネーションないしはポリエチレンによる押出ラミネーションにより行われる。感熱接着ラベルの絵柄は紙層の外面に印刷により形成される。
感熱接着剤としては、例えば、特開2000−137438号公報に記載されているような、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メタクリル酸エステル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレンブロックポリマー等のポリマー10〜80重量部とタッキファィヤー10〜60重量部とカルナバワックス、キャンデリアワックス、モンタンワックス、ポリエチレンワックス、マイクロクリスタリンワックス等のワックス10〜70重量部とHLB値が15以下である非イオン界面活性剤0.001〜60重量部を含み、水に対する接触角が103度であるホットメルト接着剤、特開2002−40950号公報に記載されているような、ブタジエン共重合体系、酢酸ビニル共重合体系及びアクリル共重合体系から選ばれる1種以上の室温以下では粘着性のない熱可塑性樹脂を含む水性分散体を有するディレードタック型粘着剤組成物を使用することができる。上記構成の感熱接着剤を使用することより、被着体に接着された感熱接着ラベルを水に浸けることにより簡単にラベルを被着体から剥離させることができる。
また、実施形態の感熱接着ラベルを製造する際に、樹脂層と紙層と目止層を積層したラベル基材11の目止層面に感熱接着剤を塗布するには、非接着領域13がラベル基材11の対向する2辺11a周縁に沿って生成されるよう所定のパターンにてエッチングされたグラビア印刷版を使用して、感熱接着剤組成物をラベル基材の目止層面に印刷することにより塗布することができる。
本発明の感熱接着ラベルを用いることにより、被接着体との剥離を容易にすることができリサイクル性に優れた被接着体を提供することができる。
は、本発明の感熱接着ラベルを被接着体に接着させた状態を示す斜視図である。 は、本発明の感熱接着ラベルの平面図である。 は、図2に示した本発明の感熱接着ラベルが複数連結したロール材の一部を示す平面図である。 は、図2に示した本発明の感熱接着ラベルの変形例を示す平面図である。 は、従来の感熱接着ラベルの平面図である。 は、図5に示した従来の感熱接着ラベルが複数連結したロール材の一部を示す平面図である。
符号の説明
10、110 感熱接着ラベル
11、111 ラベル基材
11a、111a 対向する辺
12、112 接着領域
13 非接着領域
20 被接着体
30、130 ロール材
31、131 切断線

Claims (3)

  1. 長方形状のラベル基材の内面に感熱接着剤が塗布された感熱接着ラベルであって、
    前記感熱接着剤は前記ラベル基材の対向する2辺に所定幅で塗布され、
    前記感熱接着剤が塗布された前記ラベル基材の対向する2辺周縁から所定幅で非接着領域が形成されていることを特徴とする感熱接着ラベル。
  2. 前記非接着領域が前記ラベル基材の周縁に沿って、複数形成されていることを特徴とする請求項1に記載の感熱接着ラベル。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の感熱接着ラベルが複数連結された長尺帯状のロール材であって、
    前記ロール材の切断線上に前記非接着領域が配されていることを特徴とするロール材。
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