JP4550197B2 - 積層型ラベルの使用方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、剥離構造を有する積層型ラベルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図2は、従来の積層型ラベルを示す模式図である。従来の積層型ラベル20として、例えば、図2(b)に示すように、基材21の裏面に対して、剥離層22,樹脂層23,粘着剤層24,剥離紙25を順次積層し、図2(a)に示すように、A片20AとB片20Bが剥離可能であって、C片20Cが剥離不能となるようにした構造のものがある。
【0003】
このような積層型ラベル20は、剥離層22と樹脂層23の界面から基材21側(ラベル部)を剥離して使用する。このとき、剥離を容易にするために、基材21の一部に剥離きっかけ部を設けることがある。
【0004】
この剥離きっかけ部は、例えば、粘着剤層24の粘着剤の一部を抜いた粘着剤抜き部を形成することがある。しかし、貼付後にラベルが脱落しないように、A片20AとB片20Bの外縁部に、粘着剤抜き部を形成したくない場合がある。
この場合には、例えば、A片20AとB片20Bの連接部を分割する分割加工部aに沿って、粘着剤抜き部24aを形成することがあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前述した従来の技術では、粘着剤は、一般に15〜25μmの厚みで塗布されるために、粘着剤抜き加工された媒体では、その分の段差ができ、印字不良となる可能性があった。
また、粘着剤の塗布量を抑制して段差を小さくしても、基材21が紙製の場合に、湿度の影響に伴う吸脱水によって、基材21が伸縮し、結果的に凹凸ができるために、やはり印字不良となる場合が見られる。
【0006】
本発明の課題は、印字適性を損なうことなく、剥離きっかけ部を設けることができる積層型ラベルとその使用方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本件発明者等は、鋭意研究を進めた結果、このような積層型ラベルにおいて、剥離層のうち、剥離紙と粘着剤との接着力と同等で、かつ、その他の剥離層と樹脂層との接着力よりも弱くなる弱剥離層を設けることにより、前記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させたものである。このため、厚みが同等で、かつ、粘着剤で基材全体が貼り合わされているので、印字適性を向上させることができる。
【0008】
すわなち、請求項1の発明は、基材(11)の裏面に剥離層(12),樹脂層(13),粘着剤層(14),剥離紙(15)を順次積層し、前記剥離紙(15)を剥離して前記粘着剤層(14)で被着物に粘着した後に、前記剥離層(12)と前記樹脂層(13)の界面で剥離され、前記剥離層(12)と前記樹脂層(13)の剥離時に、前記基材(11)、前記剥離層(12)を含むラベル部を複数に分割する分割加工部(a,b)が形成された積層型ラベルであって、前記分割加工部(a,b)に対応する位置に形成され、前記剥離層(12)と略同じ厚さであり、前記剥離層(12)の他の部分より、前記樹脂層(13)との接着力が低くなる弱剥離層(12a)を設け、前記剥離層(12)と前記樹脂層(13)の間の接着力は、前記粘着剤層(14)と前記剥離紙(15)との間の接着力よりも大きく、前記弱剥離層(12a)と前記樹脂層(13)の間の接着力は、前記粘着剤層(14)と前記剥離紙(15)との間の接着力よりも小さく設定された積層型ラベルを使用する積層型ラベルの使用方法において、前記基材(11),前記剥離層(12)又は前記弱剥離層(12a),前記樹脂層(13),前記粘着剤層(14),前記剥離紙(15)が積層された状態で、前記基材(11)の表面に印字し、前記弱剥離層(12a)の位置から、前記樹脂層及び前記粘着剤層の部分(13a,14a)を前記剥離紙(15)側へ残存させ、前記粘着層(14)の粘着剤が抜けた粘着剤抜け部(e)を形成するように剥離して、被着物に貼付すること、を特徴とする積層型ラベルの使用方法である。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面などを参照しながら、本発明の実施の形態をあげて、さらに詳しく説明する。
図1は、本発明による積層型ラベルとその使用方法の実施形態を説明する模式図である。なお、以下に示す実施形態では、前述した従来例と同様な機能を果たす部分には、末尾に共通した符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
この実施形態の積層型ラベル10は、図1(b)に示すように、基材11の裏面に剥離層12,樹脂層13,粘着剤層14,剥離紙15を順次積層し、剥離層12と樹脂層13の界面で剥離され、図1(a)に示すように、基材11に複数に分割して剥離する分割加工部a,bを有するタイプのラベルである。
【0012】
基材11は、このラベル10の担体となるものであり、表面に印字又は印刷等により情報表示層が形成される部分である。この基材11は、上質紙、感熱紙、複写用紙、クラフト紙、グラシン紙、パーチメント紙、レーヨン紙、コート紙、合成紙、樹脂フィルムによりラミネートされた紙等の紙が好適に用いられるが、セロファン、延伸ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、延伸ポリスチレン、ポリ塩化ビニル等の樹脂フィルムであってもよい。基材11の厚さは、通常は、20〜200μm程度が好ましい。
【0013】
剥離層12は、基材11を剥離可能とする層である。この剥離層12は、基材11の裏面に、シリコーンアクリレートを主成分とするUV硬化樹脂、又は、シリコーン系剥離剤,ポリブタジエン系剥離剤,スチレン−ブタジエン共重合体系剥離剤,アルキド−シリコーン共重合体系剥離剤等を含む樹脂を、オフセット印刷,活版印刷等やコーティングすることによって、厚さ、1.5〜15μm程度に形成されている。
【0014】
樹脂層13は、剥離層12の裏面に形成され、基材11が剥離されたときに、粘着剤層14の粘着性を発現させないための目止め層である。この樹脂層13は、UVインキや、酢酸ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂等の合成樹脂等を印刷又はコーティング等によって形成することができる。樹脂層13の厚さは、特に限定はされないが、通常3〜20μm、好ましくは5〜10μm程度である。
【0015】
粘着剤層14は、この積層型ラベル10を被着物に貼付するための層である。
この粘着剤層14は、アクリル系接着剤、天然ゴム系接着剤、合成ゴム系接着剤、シリコーンゴム系接着剤などが好適に用いられる。粘着剤層14の塗布量・塗布厚は、特に限定されないが、好ましくは、塗布量は0.1〜50g/m2 であり、塗布厚は0.1〜50μmである。
【0016】
剥離紙15は、製造後の状態で粘着剤層14の下に配置されているセパレータであり、使用前に、粘着剤層14を保護する層である。剥離紙15は、紙、織物、プラスチックフィルムなどから形成されており、この上面、すなわち、粘着剤層14の側の面には、シリコーン系離型剤などにより剥離処理がなされている。
剥離紙15の厚さは、特に限定はされないが、通常20〜200μm、好ましくは40〜100μm程度である。
【0017】
分離加工部a,bは、A片10AとB片10Bとを分離しやすくするため、又は、A片10A及びB片10BをC片10Cと分離しやすくするために、マイクロミシン,割ミシン,ハーフカット等の加工をいれておく部分である。
【0018】
この実施形態では、さらに、剥離層12の一部に弱剥離層12aが形成されている。この弱剥離層12aは、図1(a)に示したように、加工時のワークの流れ方向Xと平行な分割加工部aに対して、所定の幅(例えば、3〜15mm程度)をもった弱剥離層形成部cに形成されている。
【0019】
この弱剥離層12aは、剥離層12と略同じ厚さであり、剥離層12の他の部分より、樹脂層13との接着力が低くなるように調整してある。
このため、弱剥離層12aは、その部分のみに、シリコーン変性オイル等を、0.05〜25%添加して、接着力を抑制し、オフセット等の印刷方法により、剥離層12と塗り分けるようにして形成してある。
また、図1(b)に示すように、弱剥離層12aの略周縁部には、基材11とは反対側から、剥離層12まで又は基材11まで到達する切込部dが設けられている。この切込部dを設けることにより、弱剥離層12aが確実に剥離紙15側に残るようにすることができる。
【0020】
次に、本実施形態による積層型ラベルの使用方法を説明する。
この積層型ラベル10は、印刷時には、図1(b)に示すように、基材11,剥離層12又は弱剥離層12a,樹脂層13,粘着剤層14及び剥離紙15が積層された状態で、基材11の表面から印字される。このため、積層型ラベル10の厚さが均一で、表面がフラットであるから、印字適性が良好である。
【0021】
次いで、この積層型ラベル10を被着物に貼付する場合には、まず、図1(c)に示すように、弱剥離層12aの位置から、樹脂層13a及び粘着剤層14aの部分が剥離紙15側へ残存し、その部分において、粘着剤が抜けた粘着剤抜き部eができるように剥離する。そして、積層型ラベル10は、露出した粘着剤層14によって、被着物に貼付される。
このため、分離加工部aの下側に、粘着剤抜き部eがあるので、分離時に剥離のきっかけとなり、剥がしやすくなる。
また、周辺部に粘着剤抜き部がないので、貼付後に、不用意に剥離してしまうことがない。
【0022】
以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の均等の範囲内である。
例えば、弱剥離層は、分割加工部bの位置に形成されていてもよい。また、基材の分割は、3片の例で説明したが、2片でも、4片以上でもよい。
【0023】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、分割加工部に対応する位置に、剥離層と略同じ厚さの弱剥離層を設けたので、印字時には、厚みが均一で表面がフラットであり、印字適性が良好である。
また、弱剥離層は、樹脂層との接着力が低いので、剥離時には、弱剥離層の位置から、樹脂層及び粘着剤層の部分が剥離紙側へ残存し、その部分で、粘着剤抜け部が形成されるように剥離でき、被着物に貼付した後に、分離加工部から分離する場合に、剥離のきっかけとなり、剥離しやすくなった。
【0024】
さらに、弱剥離層の周縁部に、基材とは反対側から、剥離層又は基材まで到達する切込部を設けたので、樹脂層及び粘着剤層の部分を、剥離紙側へ確実に残存させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による積層型ラベルとその使用方法を説明する模式図である。
【図2】従来の積層型ラベルを示す模式図である。
【符号の説明】
10 積層型ラベル
11 基材
12 剥離層
12a 弱剥離層
13 樹脂層
14 粘着剤層
15 剥離紙
a,b 分割加工部
c 弱剥離層形成部
d 切込部
e 接着剤抜け部
Claims (1)
- 基材の裏面に剥離層,樹脂層,粘着剤層,剥離紙を順次積層し、前記剥離紙を剥離して前記粘着剤層で被着物に粘着した後に、前記剥離層と前記樹脂層の界面で剥離され、前記剥離層と前記樹脂層の剥離時に、前記基材、前記剥離層を含むラベル部を複数に分割可能な分割加工部が形成された積層型ラベルであって、
前記分割加工部に対応する位置に形成され、前記剥離層と略同じ厚さであり、前記剥離層の他の部分より、前記樹脂層との接着力が低くなる弱剥離層を設け、
前記剥離層と前記樹脂層の間の接着力は、前記粘着剤層と前記剥離紙との間の接着力よりも大きく、前記弱剥離層と前記樹脂層の間の接着力は、前記粘着剤層と前記剥離紙との間の接着力よりも小さく設定された積層型ラベルを使用する積層型ラベルの使用方法において、
前記基材,前記剥離層又は前記弱剥離層,前記樹脂層,前記粘着剤層,前記剥離紙が積層された状態で、前記基材の表面に印字し、
前記弱剥離層の位置から、前記樹脂層及び前記粘着剤層の部分を前記剥離紙側へ残存させ、前記粘着層の粘着剤が抜けた粘着剤抜け部を形成するように剥離して、被着物に貼付すること、
を特徴とする積層型ラベルの使用方法。
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