JP2018127582A - 粘着シートおよび貼着体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】一方の剥離ライナーを剥離する際に、他方の剥離ライナーが不本意に剥離してしまう現象の発生が効果的に防止された粘着シートを提供すること、また、接合部位における不本意な浮き等の発生が効果的に防止された貼着体を効率よく製造することができる貼着体の製造方法を提供すること。【解決手段】粘着シート10は、粘着剤層3と、粘着剤層3の一方の面である第1の面31に接触する第1の剥離ライナー1と、粘着剤層3の第1の面31とは反対の面である第2の面32に接触する第2の剥離ライナー2とを備え、粘着剤層3から第1の剥離ライナー1を剥離する際の剥離力をF1[mN/50mm]、粘着剤層3から第2の剥離ライナー2を剥離する際の剥離力をF2[mN/50mm]、第1の剥離ライナー1の厚さをT1[μm]、第2の剥離ライナー2の厚さをT2[μm]としたとき、F1<F2の関係およびT1<T2の関係を満足する。【選択図】図1
Description
本発明は、粘着シートおよび貼着体の製造方法に関する。
例えば、2つの被着体を接合するのに、粘着剤層の両面がそれぞれ異なる剥離ライナーで保護され、必要時に剥離ライナーが剥離、除去される粘着シートが広く用いられている(例えば、特許文献1参照)。
このような粘着シートを用いて2つの被着体を接合する場合、通常、まず、一方の剥離ライナー(第1の剥離ライナー)を剥離、除去して露出した粘着剤層の面(第1の面)を一方の被着体(第1の被着体)に接触させ、次いで、他方の剥離ライナー(第2の剥離ライナー)を剥離、除去して露出した粘着剤層の面(第2の面)を他方の被着体(第2の被着体)に接触させる。
しかしながら、第1の剥離ライナーを剥離する際に、第2の剥離ライナーと粘着剤層との間においても不本意な剥離が生じてしまう現象、いわゆる、泣き別れを生じることがあった。また、泣き別れを生じると、粘着剤層と被着体との間に浮き等を生じ、2つの被着体を好適に接合することができないという問題を生じやすかった。
このような問題を解決する目的で、第2の剥離ライナーの剥離力を第1の剥離ライナーの剥離力よりも大きくすることが考えられるが、このような構成にしても、上記のような問題の発生を十分に防止することができなかった。
本発明の目的は、一方の剥離ライナーを剥離する際に、他方の剥離ライナーが不本意に剥離してしまう現象の発生が効果的に防止された粘着シートを提供すること、また、接合部位における不本意な浮き等の発生が効果的に防止された貼着体を効率よく製造することができる貼着体の製造方法を提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(11)に記載の本発明により達成される。
(1) 粘着剤層と、
前記粘着剤層の一方の面である第1の面に接触する第1の剥離ライナーと、
前記粘着剤層の前記第1の面とは反対の面である第2の面に接触する第2の剥離ライナーとを備え、
前記粘着剤層から前記第1の剥離ライナーを剥離する際の剥離力をF1[mN/50mm]、前記粘着剤層から前記第2の剥離ライナーを剥離する際の剥離力をF2[mN/50mm]、前記第1の剥離ライナーの厚さをT1[μm]、前記第2の剥離ライナーの厚さをT2[μm]としたとき、F1<F2の関係およびT1<T2の関係を満足することを特徴とする粘着シート。
(1) 粘着剤層と、
前記粘着剤層の一方の面である第1の面に接触する第1の剥離ライナーと、
前記粘着剤層の前記第1の面とは反対の面である第2の面に接触する第2の剥離ライナーとを備え、
前記粘着剤層から前記第1の剥離ライナーを剥離する際の剥離力をF1[mN/50mm]、前記粘着剤層から前記第2の剥離ライナーを剥離する際の剥離力をF2[mN/50mm]、前記第1の剥離ライナーの厚さをT1[μm]、前記第2の剥離ライナーの厚さをT2[μm]としたとき、F1<F2の関係およびT1<T2の関係を満足することを特徴とする粘着シート。
(2) 前記粘着剤層の厚さが5μm以上100μm以下である上記(1)に記載の粘着シート。
(3) 前記第1の剥離ライナーの厚さが12μm以上130μm以下である上記(1)または(2)に記載の粘着シート。
(4) 前記第2の剥離ライナーの厚さが50μm以上250μm以下である上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の粘着シート。
(5) 前記第1の面側が外周側を向くように巻回されている上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の粘着シート。
(6) 前記第1の剥離ライナーの前記粘着剤層に接触する部位に含まれる剥離剤と、前記第2の剥離ライナーの前記粘着剤層に接触する部位に含まれる剥離剤とで、組成が異なる上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の粘着シート。
(7) 前記第1の剥離ライナーの前記粘着剤層に接触する部位と、前記第2の剥離ライナーの前記粘着剤層に接触する部位とで、単位面積当たりの剥離剤の含有量が異なる上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の粘着シート。
(8) 上記(1)ないし(7)のいずれかに記載の粘着シートから、前記第1の剥離ライナーを剥離除去する第1の剥離工程と、
前記粘着剤層の前記第1の面に、第1の被着体を貼着する第1の貼着工程と、
前記粘着シートから、前記第2の剥離ライナーを剥離除去する第2の剥離工程と、
前記粘着剤層の前記第2の面に、第2の被着体を貼着する第2の貼着工程とを有することを特徴とする貼着体の製造方法。
前記粘着剤層の前記第1の面に、第1の被着体を貼着する第1の貼着工程と、
前記粘着シートから、前記第2の剥離ライナーを剥離除去する第2の剥離工程と、
前記粘着剤層の前記第2の面に、第2の被着体を貼着する第2の貼着工程とを有することを特徴とする貼着体の製造方法。
(9) 前記第1の貼着工程において、前記第1の被着体の印刷部が形成された部位に前記粘着剤層を貼着する上記(8)に記載の貼着体の製造方法。
(10) 前記粘着剤層から前記第1の被着体を剥離する際の剥離力をF0[mN/50mm]としたとき、F2<F0の関係を満足する上記(8)または(9)に記載の貼着体の製造方法。
(11) 前記第1の剥離工程での前記第1の剥離ライナーの剥離角度が30°以上90°以下である上記(8)ないし(10)のいずれかに記載の貼着体の製造方法。
本発明によれば、一方の剥離ライナーを剥離する際に、他方の剥離ライナーが不本意に剥離してしまう現象の発生が効果的に防止された粘着シートを提供すること、また、接合部位における不本意な浮き等の発生が効果的に防止された貼着体を効率よく製造することができる貼着体の製造方法を提供することができる。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
[粘着シート]
図1は、本発明の粘着シートの好適な実施形態を示す模式的な縦断面図、図2は、本発明の粘着シートの他の好適な実施形態を示す模式的な縦断面図である。
[粘着シート]
図1は、本発明の粘着シートの好適な実施形態を示す模式的な縦断面図、図2は、本発明の粘着シートの他の好適な実施形態を示す模式的な縦断面図である。
粘着シート10は、粘着剤層3と、粘着剤層3の一方の面である第1の面31に接触する第1の剥離ライナー1と、粘着剤層3の第1の面31とは反対の面である第2の面32に接触する第2の剥離ライナー2とを備えている(図1参照)。そして、粘着剤層3から第1の剥離ライナー1を剥離する際の剥離力をF1[mN/50mm]、粘着剤層3から第2の剥離ライナー2を剥離する際の剥離力をF2[mN/50mm]、第1の剥離ライナー1の厚さをT1[μm]、第2の剥離ライナー2の厚さをT2[μm]としたとき、F1<F2の関係およびT1<T2の関係を満足する。
一般に、剥離ライナーの厚さが大きくなるほど、曲げ弾性率も大きくなる。
このため、上記のような構成により、粘着剤層3と第1の剥離ライナー1との界面での剥離強度よりも、粘着剤層3と第2の剥離ライナー2との界面での剥離強度を大きいものとすることができるとともに、第1の剥離ライナー1の曲げ弾性率よりも第2の剥離ライナー2の曲げ弾性率を大きいものとすることができ、一方の剥離ライナーである第1の剥離ライナー1を剥離する際に、他方の剥離ライナーである第2の剥離ライナー2が不本意に剥離してしまう現象(いわゆる、泣き別れ)の発生を効果的に防止することができる。したがって、粘着シート10は、例えば、粘着剤層3との接合部位における不本意な浮き等の発生が効果的に防止された、信頼性の高い貼着体の製造に好適に用いることができる。
このため、上記のような構成により、粘着剤層3と第1の剥離ライナー1との界面での剥離強度よりも、粘着剤層3と第2の剥離ライナー2との界面での剥離強度を大きいものとすることができるとともに、第1の剥離ライナー1の曲げ弾性率よりも第2の剥離ライナー2の曲げ弾性率を大きいものとすることができ、一方の剥離ライナーである第1の剥離ライナー1を剥離する際に、他方の剥離ライナーである第2の剥離ライナー2が不本意に剥離してしまう現象(いわゆる、泣き別れ)の発生を効果的に防止することができる。したがって、粘着シート10は、例えば、粘着剤層3との接合部位における不本意な浮き等の発生が効果的に防止された、信頼性の高い貼着体の製造に好適に用いることができる。
これに対し、上記のような条件を満たさない場合には、満足のいく結果が得られない。例えば、F1≧F2の場合には、第1の剥離ライナー1を剥離する際に、第2の剥離ライナー2が不本意に剥離する現象が生じやすくなる。また、T1≧T2の場合にも、第1の剥離ライナー1を剥離する際に、第2の剥離ライナーが変形することにより、第2の剥離ライナー2が不本意に剥離する現象が生じやすくなる。
なお、本明細書において、剥離力とは、特に断りのない限り、剥離速度:300mm/分という条件で、JIS Z0237:2009に規定される180°剥離試験に準じた測定により求められる剥離強度のことを言う。
また、本明細書において、「シート」にはフィルムの概念が含まれるものとする。
また、本明細書において、「シート」にはフィルムの概念が含まれるものとする。
上記のように、F1とF2との間では、F1<F2の関係を満足すればよいが、1.2F1<F2<15の関係を満足するのが好ましく、1.5F1<F2<10の関係を満足するのがより好ましく、2.0F1<F2<7.0の関係を満足するのがさらに好ましい。
これにより、前述したような本発明の効果がより顕著に発揮されるとともに、第2の剥離ライナー2を剥離する際の剥離力が必要以上に大きくなることを防止することができ、第2の剥離ライナー2の剥離の作業性をより優れたものとすることができる。また、第2の剥離ライナー2上での不本意な糊残りの発生をより効果的に防止することができる。
また、上記のように、T1とT2との間では、T1<T2の関係を満足すればよいが、1.2T1<T2<15T1の関係を満足するのが好ましく、1.5T1<T2<10T1の関係を満足するのがより好ましく、2.0T1<T2<6.0T1の関係を満足するのがさらに好ましい。
これにより、前述したような本発明の効果がより顕著に発揮されるとともに、第2の剥離ライナー2を剥離する際の作業性をより優れたものとすることができる。
<粘着剤層>
粘着剤層3は、粘着剤を含む材料で構成されたものである。
粘着剤層3は、粘着剤を含む材料で構成されたものである。
粘着剤層3を構成する粘着剤としては、例えば、天然ゴム系粘着剤、合成ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、シリコーン系粘着剤等が挙げられる。
合成ゴム系粘着剤の具体例としては、スチレン−ブタジエンゴム、ポリイソブチレンゴム、イソブチレン−イソプレン、スチレン−イソプレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−エチレン−ブチレンブロック共重合体等が挙げられる。
アクリル系粘着剤の具体例としては、アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、アクリロニトリル等の単独重合体もしくは共重合体等が挙げられる。
シリコーン系粘着剤の具体例としては、ジメチルポリシロキサン等が挙げられる。
これらの粘着剤は、1種または2種以上を組合せて用いることができる。
これらの粘着剤は、1種または2種以上を組合せて用いることができる。
粘着剤層3には、粘着剤を含む材料で構成されたものであればよく、粘着剤以外の成分を含むものであってもよい。
このような成分としては、例えば、粘着付与剤、充填剤、軟化剤、溶剤、老化防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、重合開始剤、架橋剤、着色剤、改質剤、防錆剤、難燃剤、加水分解防止剤、表面潤滑剤、腐食防止剤、耐熱安定剤、滑剤、プライマー、帯電防止剤、重合禁止剤、触媒、レベリング剤、増粘剤、分散剤、難燃剤、消泡剤等が挙げられる。
粘着付与剤としては、例えば、ロジン系樹脂、テルペンフェノール樹脂、テルペン樹脂、芳香族炭化水素変性テルペン樹脂、石油樹脂、クマロン・インデン樹脂、スチレン系樹脂、フェノール樹脂、キシレン樹脂等が挙げられる。
充填剤としては、例えば、亜鉛華、酸化チタン、シリカ、炭酸カルシウム、硫酸バリウム等が挙げられる。
軟化剤としては、例えば、プロセスオイル、液状ゴム、可塑剤等が挙げられる。
酸化防止剤としては、例えば、アニリド系酸化防止剤、フェノール系酸化防止剤、チオエステル系酸化防止剤等が挙げられる。
酸化防止剤としては、例えば、アニリド系酸化防止剤、フェノール系酸化防止剤、チオエステル系酸化防止剤等が挙げられる。
粘着剤層3は、例えば、粘着剤層3形成用の液状の組成物(塗工液)を、ロールコート、グラビアコート、リバースコート、ナイフコート、ダイコート、バーコート等の各種塗布法により、後述する第1の剥離ライナー1または第2の剥離ライナー2上に塗布し、塗工液の塗膜を固化させることにより、形成することができる。
塗工液は、粘着剤層3とは異なる組成を有するものであってもよい。例えば、塗工液を塗工した後、含まれる溶媒を除去してもよいし、硬化反応、架橋反応を進行させることにより、重合度、架橋度を異なるものとしてもよい。
粘着剤層3の厚さは、特に限定されないが、5μm以上100μm以下であるのが好ましく、20μm以上80μm以下であるのがより好ましい。
これにより、泣き別れが発生することをより効果的に防止することができるとともに、被着体(第1の被着体50、第2の被着体60)への貼着の作業性をより優れたものとすることができる。また、被着体(第1の被着体50、第2の被着体60)に対する密着性をより優れたものとすることができる。特に、被着体(第1の被着体50、第2の被着体60の少なくとも一方)の表面に、印刷等による段差がある場合であっても、被着体の表面への追従性をより優れたものとすることができ、被着体に対する密着性をより優れたものとすることができる。
<第1の剥離ライナー>
第1の剥離ライナー1は、粘着剤層3の一方の面である第1の面31に接触するものである。
第1の剥離ライナー1は、粘着剤層3の一方の面である第1の面31に接触するものである。
このように、粘着剤層3が第1の剥離ライナー1で被覆されることにより、例えば、保管時や輸送時等において、粘着剤層3に汚れが付着したり、不本意な部位に粘着剤層3が付着したりすることを効果的に防止することができる。
第1の剥離ライナー1は、粘着剤層3からの剥離作業を円滑に行うことができるように、少なくとも、粘着剤層3と接触する部位が剥離剤で構成されたものである。
剥離剤としては、例えば、シリコーン、フッ素系樹脂、エチレン−α−オレフィン共重合体(酸変性されたもの等を含む)等が挙げられる。
また、第1の剥離ライナー1は、ライナー基材と、剥離剤層とを備えるものであってもよい。
これにより、第1の剥離ライナー1の曲げ弾性率等を、容易に好適な条件を満足するものに調整することができる。
ライナー基材の構成材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン等が挙げられる。
中でも、第1の剥離ライナー1の曲げ弾性率等の条件を好ましい範囲により容易に調整することができ、また、表面の平滑性が高いものを容易に入手することができること等から、ポリエチレンテレフタレートが好ましい。
なお、ライナー基材は、複数の層が積層された積層体であってもよい。
なお、ライナー基材は、複数の層が積層された積層体であってもよい。
粘着剤層3から第1の剥離ライナー1を剥離する際の剥離力F1は、粘着剤層3から第2の剥離ライナー2を剥離する際の剥離力F2との間で、前述したような関係を満足するものであれば、その具体的な数値は特に限定されないが、10mN/50mm以上2000mN/50mm以下であるのが好ましく、30mN/50mm以上1000mN/50mm以下であるのがより好ましく、50mN/50mm以上500mN/50mm以下であるのがさらに好ましい。
これにより、不本意に粘着剤層3から第1の剥離ライナー1が剥離してしまうことをより確実に防止しつつ、泣き別れの発生をより効果的に防止することができる。
粘着剤層3から第1の剥離ライナー1を剥離する際の剥離力F1は、種々の方法により調整することができる。
例えば、剥離剤の選択により、粘着剤層3から第1の剥離ライナー1を剥離する際の剥離力F1を調整することができる。言い換えると、第1の剥離ライナー1の粘着剤層3に接触する部位に含まれる剥離剤と、第2の剥離ライナー2の粘着剤層3に接触する部位に含まれる剥離剤とで、組成が異なるものとすることにより、粘着剤層3から第1の剥離ライナー1を剥離する際の剥離力F1と、粘着剤層3から第2の剥離ライナー2を剥離する際の剥離力F2との間で、前述したような関係を好適に満足させることができる。
また、離型剤(剥離剤)の使用量の調整により、粘着剤層3から第1の剥離ライナー1を剥離する際の剥離力F1を調整することができる。言い換えると、第1の剥離ライナー1の粘着剤層3に接触する部位と、第2の剥離ライナー2の粘着剤層3に接触する部位とで、単位面積当たりの剥離剤の含有量が異なるものとすることにより、粘着剤層3から第1の剥離ライナー1を剥離する際の剥離力F1と、粘着剤層3から第2の剥離ライナー2を剥離する際の剥離力F2との間で、前述したような関係を好適に満足させることができる。
第1の剥離ライナー1の厚さT1は、第2の剥離ライナー2の厚さT2との間で、前述したような関係を満足するものであれば、その具体的な数値は特に限定されないが、12μm以上130μm以下であるのが好ましく、15μm以上110μm以下であるのがより好ましく、18μm以上80μm以下であるのがさらに好ましい。
これにより、不本意に粘着剤層3から第1の剥離ライナー1が剥離してしまうことをより確実に防止しつつ、泣き別れの発生をより効果的に防止することができる。
<第2の剥離ライナー>
第2の剥離ライナー2は、粘着剤層3の他方の面である第2の面32に接触するものである。
第2の剥離ライナー2は、粘着剤層3の他方の面である第2の面32に接触するものである。
このように、粘着剤層3が第2の剥離ライナー2で被覆されることにより、例えば、保管時や輸送時等において、粘着剤層3に汚れが付着したり、不本意な部位に粘着剤層3が付着したりすることを効果的に防止することができる。
第2の剥離ライナー2は、粘着剤層3からの剥離作業を円滑に行うことができるように、少なくとも、粘着剤層3と接触する部位が剥離剤で構成されたものである。
剥離剤としては、例えば、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、エチレン−α−オレフィン共重合体(酸変性されたもの等を含む)等が挙げられる。
また、第2の剥離ライナー2は、ライナー基材と、剥離剤層とを備えるものであってもよい。
これにより、第2の剥離ライナー2の曲げ弾性率等を、容易に好適な条件を満足するものに調整することができる。
ライナー基材の構成材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン等が挙げられる。
中でも、第2の剥離ライナー2の曲げ弾性率等の条件を好ましい範囲により容易に調整することができ、また、表面の平滑性が高いものを容易に入手することができること等から、ポリエチレンテレフタレートが好ましい。
なお、ライナー基材は、複数の層が積層された積層体であってもよい。
なお、ライナー基材は、複数の層が積層された積層体であってもよい。
第1の剥離ライナー1および第2の剥離ライナー2が、いずれも、ライナー基材と、剥離剤層とを備えるものである場合、第1の剥離ライナー1を構成するライナー基材と、第2の剥離ライナー2を構成するライナー基材とは、同種の材料で構成されたものであるのが好ましい。例えば、第1の剥離ライナー1がポリエチレンテレフタレートで構成されたライナー基材を備えるものである場合、第2の剥離ライナー2を構成するライナー基材もポリエチレンテレフタレートで構成されたものであるのが好ましい。
これにより、第1の剥離ライナー1および第2の剥離ライナー2の曲げ弾性率等を、容易に好適な条件を満足するものに調整することができる。
粘着剤層3から第2の剥離ライナー2を剥離する際の剥離力F2は、粘着剤層3から第1の剥離ライナー1を剥離する際の剥離力F1との間で、前述したような関係を満足するものであれば、その具体的な数値は特に限定されないが、100mN/50mm以上3000mN/50mm以下であるのが好ましく、200mN/50mm以上2000mN/50mm以下であるのがより好ましく、300mN/50mm以上1000mN/50mm以下であるのがさらに好ましい。
これにより、泣き別れの発生をより効果的に防止することができるとともに、第2の剥離ライナー2を剥離する際の剥離力が必要以上に大きくなることを防止することができ、第2の剥離ライナー2の剥離の作業性をより優れたものとすることができる。
粘着剤層3から第2の剥離ライナー2を剥離する際の剥離力F2は、種々の方法により調整することができる。
例えば、剥離剤の選択により、粘着剤層3から第2の剥離ライナー2を剥離する際の剥離力F2を調整することができる。
また、剥離剤の使用量の調整により、粘着剤層3から第2の剥離ライナー2を剥離する際の剥離力F2を調整することができる。
第2の剥離ライナー2の厚さT2は、第1の剥離ライナー1の厚さT1との間で、前述したような関係を満足するものであれば、その具体的な数値は特に限定されないが、50μm以上250μm以下であるのが好ましく、60μm以上210μm以下であるのがより好ましく、70μm以上160μm以下であるのがさらに好ましい。
これにより、泣き別れの発生をより効果的に防止することができるとともに、第2の剥離ライナー2を剥離する際の剥離力が必要以上に大きくなることを防止することができ、第2の剥離ライナー2の剥離の作業性をより優れたものとすることができる。
粘着シート10は、平面状のものであってもよいが、巻回された状態のものであってもよい(図2参照)。
これにより、粘着剤層3が剥離ライナー(第1の剥離ライナー1、第2の剥離ライナー2)から不本意に剥離してしまうことをより効果的に防止することができる。また、粘着シート10の保管、輸送等が容易となる。また、後に詳述するような貼着体100の製造(特に、複数個の貼着体100の連続的な製造)をより好適に行うことができる。
特に、粘着剤層3の第1の面31側が外周側を向くように巻回されている場合(図2参照)、第1の剥離ライナーに比べて厚さが大きい第2の剥離ライナーは、内周側に向かってトンネリングが発生しにくいため、トンネリングの問題の発生をより効果的に防止することができる。
[貼着体]
次に、本発明に係る貼着体について説明する。
次に、本発明に係る貼着体について説明する。
図3は、本発明の粘着シートを用いて製造される貼着体の好適な実施形態を示す模式的な縦断面図である。
図3に示す貼着体100は、前述した粘着シート10を構成していた粘着剤層3と、粘着剤層3の第1の面31に接合している第1の被着体50と、粘着剤層3の第2の面32に接合している第2の被着体60とを備えている。
上述したように、貼着体100の製造に用いる粘着シート10は、一方の剥離ライナーを剥離する際に、他方の剥離ライナーが不本意に剥離してしまう現象の発生が効果的に防止されたものであるため、貼着体100の製造時において、接合部位における不本意な浮き等の発生が効果的に防止される。したがって、貼着体100は、信頼性の高いものである。
図示の構成では、第1の被着体50、第2の被着体60は、いずれも、板状(シート状)をなすものであるが、第1の被着体50、第2の被着体60の形状は、これに限定されず、いかなるものであってもよい。
第1の被着体50、第2の被着体60の構成材料は、特に限定されず、例えば、各種樹脂材料;各種金属材料;各種セラミックス材料;セルロース等の植物性材料;動物性たんぱく質(例えば、ケラチン等)等の動物性材料、ガラス等が挙げられる。
第1の被着体50、第2の被着体60を構成する樹脂材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸メチル共重合体、エチレン・アクリル酸エチル共重合体、エチレン・アクリル酸ブチル共重合体、エチレン・メタクリル酸共重合体、エチレン・メタクリル酸メチル共重合体等のポリオレフィン;ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル;アセテート樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合(ABS)樹脂、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリエステルアミド、ポリエーテル、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリ−p−フェニレンスルフィド、ポリエーテルエステル、セルローストリアセテート、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート等が挙げられる。
貼着体100は、例えば、以下に詳述するような方法により好適に製造することができる。
[貼着体の製造方法]
次に、本発明の貼着体の製造方法について説明する。
次に、本発明の貼着体の製造方法について説明する。
図4は、本発明の貼着体の製造方法の好適な実施形態を示す模式的な縦断面図、図5は、第1の剥離ライナーの剥離角度を説明するための図である。
図4に示すように、本実施形態の貼着体100の製造方法は、前述した粘着シート10を用意する粘着シート用意工程(1a)と、粘着シート10から第1の剥離ライナー1を剥離除去する第1の剥離工程(1b)と、露出した粘着剤層3の第1の面31に、第1の被着体50を貼着する第1の貼着工程(1c)と、粘着シート10から第2の剥離ライナー2を剥離除去する第2の剥離工程(1d)と、露出した粘着剤層3の第2の面32に、第2の被着体60を貼着する第2の貼着工程(1e)とを有している。
これにより、接合部位における不本意な浮き等の発生が効果的に防止された貼着体100を効率よく製造することができる貼着体100の製造方法を提供することができる。
<第1の剥離工程>
第1の剥離工程では、粘着シート10から第1の剥離ライナー1を剥離除去する(1b)。
第1の剥離工程では、粘着シート10から第1の剥離ライナー1を剥離除去する(1b)。
本工程での第1の剥離ライナー1の剥離角度は、特に限定されないが、30°以上90°以下であるのが好ましく、35°以上85°以下であるのがより好ましく、40°以上80°以下であるのがさらに好ましい。
これにより、泣き別れの問題の発生をより効果的に防止することができる。
これにより、泣き別れの問題の発生をより効果的に防止することができる。
なお、本明細書において、第1の剥離ライナー1の剥離角度とは、図5に示すように、断面において、第1の剥離ライナー1の剥離方向についての縦断面での、粘着剤層3から第1の剥離ライナー1が剥離する点(接点)Pにおける第1の剥離ライナー1の表面の接線と、粘着剤層3の表面の接線とのなす角(図5中でθで表される角)のことを言う。
また、本工程での第1の剥離ライナー1の剥離速度は、0.3m/分以上50m/分以下であるのが好ましく、0.5m/分以上45m/分以下であるのがより好ましく、0.7m/分以上40m/分以下であるのがさらに好ましい。
これにより、泣き別れの問題の発生をより効果的に防止することができるとともに、貼着体100の生産性をより優れたものとすることができる。
<第1の貼着工程>
第1の貼着工程では、前述した第1の剥離工程で露出した粘着剤層3の第1の面31に、第1の被着体50を貼着する(1c)。
第1の貼着工程では、前述した第1の剥離工程で露出した粘着剤層3の第1の面31に、第1の被着体50を貼着する(1c)。
本工程においては、粘着剤層3を第1の被着体50のいかなる部位に貼着してもよいが、第1の被着体50の印刷部51が形成された部位に粘着剤層3を貼着するのが好ましい。
一般に、印刷が施された部位には凹凸を有している。そして、上記のように、粘着剤層3の他方の面(第2の面32)側に剥離ライナー(第2の剥離ライナー2)が付着した状態で、被着体(第1の被着体50)に貼着することにより、粘着剤層3の他方の面(第2の面32)で被着体(第2の被着体60)に貼着されている状態で被着体(第1の被着体50)に貼着する場合に比べて、被着体(第1の被着体50)の表面への追従性を優れたものとすることができる。したがって、本工程(第1の貼着工程)で印刷部51が形成された部位に粘着剤層3を貼着することにより、第2の貼着工程で印刷部51が形成された部位に粘着剤層3を貼着する場合に比べて、粘着剤層3の印刷部51が形成された部位への密着性をより優れたものとすることができる。
本工程では、通常、粘着剤層3と第1の被着体50とが十分な強度で密着される。具体的には、粘着剤層3から第1の被着体50を剥離する際の剥離力をF0[mN/50mm]としたとき、F2<F0の関係を満足するのが好ましく、5.0F2<F0の関係を満足するのがより好ましく、10F2<F0の関係を満足するのがさらに好ましい。
これにより、後に行う第2の剥離工程で、第1の被着体50と粘着剤層3との間で、不本意な剥離が生じてしまうのをより確実に防止することができる。
<第2の剥離工程>
第2の剥離工程では、粘着シート10から第2の剥離ライナー2を剥離除去する(1d)。
第2の剥離工程では、粘着シート10から第2の剥離ライナー2を剥離除去する(1d)。
本工程での第2の剥離ライナー2の剥離速度は、0.3m/分以上50m/分以下であるのが好ましく、0.5m/分以上45m/分以下であるのがより好ましく、0.7m/分以上40m/分以下であるのがさらに好ましい。
これにより、第2の剥離ライナー2上での不本意な糊残りの発生等をより効果的に防止することができるとともに、貼着体100の生産性をより優れたものとすることができる。
<第2の貼着工程>
第2の貼着工程では、前述した第2の剥離工程で露出した粘着剤層3の第2の面32に、第2の被着体60を貼着する(1e)。
これにより、貼着体100が得られる。
第2の貼着工程では、前述した第2の剥離工程で露出した粘着剤層3の第2の面32に、第2の被着体60を貼着する(1e)。
これにより、貼着体100が得られる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は、これらに限定されるものではない。
例えば、前述した実施形態では、粘着剤層は、その全体が粘着剤を含む材料で構成されたものである場合について中心的に説明したが、粘着剤層は、粘着剤を含まない部位を有するものであってもよい。例えば、粘着剤層は、粘着剤以外の材料で構成された基部の両面に粘着剤で構成された部位を備えるものであってもよい。
また、前述した実施形態では、貼着体において、第1の被着体と第2の被着体とが、互いに異なる部材である場合について中心的に説明したが、第1の被着体と第2の被着体とは、単一の部材の互いに異なる部位であってもよい。
以下に具体的な実施例をあげて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。なお、以下の説明において、特に温度条件を示していない処理は、室温(23℃)、相対湿度50%において行ったものである。また、各種測定条件についても特に温度条件を示していないものは、室温(23℃)、相対湿度50%における数値である。
[1]粘着シートの製造
(実施例1)
第2の剥離ライナーとしてシリコーン処理された厚み75μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを用意し、当該第2の剥離ライナーの剥離処理がなされた面上に、アクリル系粘着剤、および、溶剤としてのトルエンを含有する組成物を、ナイフコートにより、乾燥後の粘着剤層の厚みが50μmとなるように塗工し、その後、100℃で1分間乾燥した。
(実施例1)
第2の剥離ライナーとしてシリコーン処理された厚み75μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを用意し、当該第2の剥離ライナーの剥離処理がなされた面上に、アクリル系粘着剤、および、溶剤としてのトルエンを含有する組成物を、ナイフコートにより、乾燥後の粘着剤層の厚みが50μmとなるように塗工し、その後、100℃で1分間乾燥した。
次に、第1の剥離ライナーとしてシリコーン処理された厚み25μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを用意し、第1の剥離ライナーの剥離処理がなされた面を露出している粘着剤層の表面に載置し、第1の剥離ライナーの裏面上を、2kgゴムローラーを1往復させることにより、これらを密着させ、粘着シートを得た。ここで、第1の剥離ライナーとしては、第2の剥離ライナーよりも、剥離力が小さいものを用いた。
(実施例2)
第1の剥離ライナーとして厚み25μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを用いた以外は、前記実施例1と同様にして粘着シートを製造した。
第1の剥離ライナーとして厚み25μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを用いた以外は、前記実施例1と同様にして粘着シートを製造した。
(比較例1)
第1の剥離ライナーおよび第2の剥離ライナーとして、いずれも、シリコーン処理された厚み50μmのポリエステルフィルムを用いた以外は、前記実施例1と同様にして粘着シートを製造した。すなわち、本比較例では、第1の剥離ライナーと第2の剥離ライナーとが同一の条件を満たすものであった。
第1の剥離ライナーおよび第2の剥離ライナーとして、いずれも、シリコーン処理された厚み50μmのポリエステルフィルムを用いた以外は、前記実施例1と同様にして粘着シートを製造した。すなわち、本比較例では、第1の剥離ライナーと第2の剥離ライナーとが同一の条件を満たすものであった。
(比較例2)
第1の剥離ライナーとしてシリコーン処理された厚み50μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを用い、第2の剥離ライナーとしてシリコーン処理された厚み50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(剥離力が第1の剥離ライナーよりも大きいもの)を用いた以外は、前記実施例1と同様にして粘着シートを製造した。すなわち、本比較例では、F1<F2およびT1=T2の関係を満たしていた。
第1の剥離ライナーとしてシリコーン処理された厚み50μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを用い、第2の剥離ライナーとしてシリコーン処理された厚み50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(剥離力が第1の剥離ライナーよりも大きいもの)を用いた以外は、前記実施例1と同様にして粘着シートを製造した。すなわち、本比較例では、F1<F2およびT1=T2の関係を満たしていた。
(比較例3)
第1の剥離ライナーとしてシリコーン処理された厚み75μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを用い、第2の剥離ライナーとしてシリコーン処理された厚み25μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(剥離力が第1の剥離ライナーよりも大きいもの)を用いた以外は、前記実施例1と同様にして粘着シートを製造した。すなわち、本比較例では、F1<F2およびT1>T2の関係を満たしていた。
第1の剥離ライナーとしてシリコーン処理された厚み75μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを用い、第2の剥離ライナーとしてシリコーン処理された厚み25μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(剥離力が第1の剥離ライナーよりも大きいもの)を用いた以外は、前記実施例1と同様にして粘着シートを製造した。すなわち、本比較例では、F1<F2およびT1>T2の関係を満たしていた。
前記各実施例および各比較例の粘着シートの条件を表1にまとめて示した。第1の剥離ライナーの剥離力は、第2の剥離ライナーの背面を両面テープを用いてステンレス板に固定して、第1の剥離ライナーを180度の角度で300mm/分の速度で剥離することにより求めた。第2の剥離ライナーの剥離力は、第1の剥離ライナーを剥離して粘着剤層をステンレス板に貼着し、第2の剥離ライナーを180度の角度で300mm/分の速度で剥離することにより求めた。
[2]貼着体の製造、評価
前記各実施例および各比較例で得られた粘着シートを用いて、以下のようにして、貼着体を製造した。
前記各実施例および各比較例で得られた粘着シートを用いて、以下のようにして、貼着体を製造した。
まず、粘着シートから第1の剥離ライナーを剥離除去し(第1の剥離工程)、次いで、露出した粘着剤層の表面(第1の面)に、第1の被着体を貼着し(第1の貼着工程)、粘着シートから第2の剥離ライナーを剥離除去し(第2の剥離工程)、さらに、露出した粘着剤層の表面(第2の面)に、第2の被着体を貼着して(第2の貼着工程)、貼着体を得た。
第1の剥離工程での、第1の剥離ライナーの剥離角度は60°、第1の剥離ライナーの剥離速度は10m/分とした。
第1の被着体としては、厚さ75μmで、粘着剤層との接触面にオフセット印刷による印刷部が設けられたポリエチレンテレフタレート製の板材を用いた。
第2の被着体としては、厚さ125μmのポリエチレンテレフタレート製の板材(印刷部を有さないもの)を用いた。
前記各実施例では、第1の剥離ライナーを剥離する際に、第2の剥離ライナーが不本意に剥離してしまう現象(泣き別れ)の発生が全くなかったのに対し、前記各比較例では、泣き別れが発生した。
また、製造された貼着体を目視で観察したところ、前記各実施例では、接合部位における不本意な浮き等の不良が認められなかったのに対し、前記各比較例では、不本意な浮き等の不良が認められた。
また、前記各実施例および各比較例について、粘着剤層から第1の被着体を剥離する際の剥離力F0を求めたところ、いずれも、20N/50mmであった。剥離力F0は、第1の被着体を180度の角度で300mm/分の速度で剥離することにより求めた。
10…粘着シート
1…第1の剥離ライナー
2…第2の剥離ライナー
3…粘着剤層
31…第1の面
32…第2の面
50…第1の被着体
51…印刷部
60…第2の被着体
100…貼着体
P…点(接点)
θ…角
1…第1の剥離ライナー
2…第2の剥離ライナー
3…粘着剤層
31…第1の面
32…第2の面
50…第1の被着体
51…印刷部
60…第2の被着体
100…貼着体
P…点(接点)
θ…角
Claims (11)
- 粘着剤層と、
前記粘着剤層の一方の面である第1の面に接触する第1の剥離ライナーと、
前記粘着剤層の前記第1の面とは反対の面である第2の面に接触する第2の剥離ライナーとを備え、
前記粘着剤層から前記第1の剥離ライナーを剥離する際の剥離力をF1[mN/50mm]、前記粘着剤層から前記第2の剥離ライナーを剥離する際の剥離力をF2[mN/50mm]、前記第1の剥離ライナーの厚さをT1[μm]、前記第2の剥離ライナーの厚さをT2[μm]としたとき、F1<F2の関係およびT1<T2の関係を満足することを特徴とする粘着シート。 - 前記粘着剤層の厚さが5μm以上100μm以下である請求項1に記載の粘着シート。
- 前記第1の剥離ライナーの厚さが12μm以上130μm以下である請求項1または2に記載の粘着シート。
- 前記第2の剥離ライナーの厚さが50μm以上250μm以下である請求項1ないし3のいずれか1項に記載の粘着シート。
- 前記第1の面側が外周側を向くように巻回されている請求項1ないし4のいずれか1項に記載の粘着シート。
- 前記第1の剥離ライナーの前記粘着剤層に接触する部位に含まれる剥離剤と、前記第2の剥離ライナーの前記粘着剤層に接触する部位に含まれる剥離剤とで、組成が異なる請求項1ないし5のいずれか1項に記載の粘着シート。
- 前記第1の剥離ライナーの前記粘着剤層に接触する部位と、前記第2の剥離ライナーの前記粘着剤層に接触する部位とで、単位面積当たりの剥離剤の含有量が異なる請求項1ないし6のいずれか1項に記載の粘着シート。
- 請求項1ないし7のいずれか1項に記載の粘着シートから、前記第1の剥離ライナーを剥離除去する第1の剥離工程と、
前記粘着剤層の前記第1の面に、第1の被着体を貼着する第1の貼着工程と、
前記粘着シートから、前記第2の剥離ライナーを剥離除去する第2の剥離工程と、
前記粘着剤層の前記第2の面に、第2の被着体を貼着する第2の貼着工程とを有することを特徴とする貼着体の製造方法。 - 前記第1の貼着工程において、前記第1の被着体の印刷部が形成された部位に前記粘着剤層を貼着する請求項8に記載の貼着体の製造方法。
- 前記粘着剤層から前記第1の被着体を剥離する際の剥離力をF0[mN/50mm]としたとき、F2<F0の関係を満足する請求項8または9に記載の貼着体の製造方法。
- 前記第1の剥離工程での前記第1の剥離ライナーの剥離角度が30°以上90°以下である請求項8ないし10のいずれか1項に記載の貼着体の製造方法。
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