JP2010076869A - 給送装置、記録装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 自動でエッジガイドが閉じることにより被送り媒体が浮き上がるように撓むことを防止することができる給送装置を提供すること。
【解決手段】 給送装置(70)は、被送り媒体(P)が載置される載置部(11)と、該載置部(11)に設けられ、該載置部(11)に対して被送り媒体(P)の幅方向Xに移動し、被送り媒体(P)の側端と当接し該側端を揃えるエッジガイド(20、30)と、該エッジガイド(20、30)に設けられ、該エッジガイド(20、30)に対して被送り媒体の積層方向Zへ移動し、被送り媒体(P)と当接して被送り媒体を押さえる押さえ部材80と、モータ(77)の動力を前記エッジガイド(20、30)および押さえ部材80へ伝達する動力伝達手段100と、を備えていることを特徴とする。
【選択図】図2
【解決手段】 給送装置(70)は、被送り媒体(P)が載置される載置部(11)と、該載置部(11)に設けられ、該載置部(11)に対して被送り媒体(P)の幅方向Xに移動し、被送り媒体(P)の側端と当接し該側端を揃えるエッジガイド(20、30)と、該エッジガイド(20、30)に設けられ、該エッジガイド(20、30)に対して被送り媒体の積層方向Zへ移動し、被送り媒体(P)と当接して被送り媒体を押さえる押さえ部材80と、モータ(77)の動力を前記エッジガイド(20、30)および押さえ部材80へ伝達する動力伝達手段100と、を備えていることを特徴とする。
【選択図】図2
Description
本発明は、被送り媒体が載置される載置部と、該載置部に設けられ、該載置部に対して被送り媒体の幅方向に移動し、被送り媒体の側端と当接し該側端を揃えるエッジガイドと、該エッジガイドに対して被送り媒体の積層方向へ移動し、被送り媒体と当接して被送り媒体を押さえる押さえ部材と、モータの動力を前記エッジガイドおよび押さえ部材へ伝達する動力伝達手段と、を備えた給送装置および該給送装置を備えた記録装置に関する。
本願において、記録装置には、インクジェットプリンタ、ワイヤドットプリンタ、レーザープリンタ、ラインプリンタ、複写機、ファクシミリ等の種類が含まれるものとする。
本願において、記録装置には、インクジェットプリンタ、ワイヤドットプリンタ、レーザープリンタ、ラインプリンタ、複写機、ファクシミリ等の種類が含まれるものとする。
従来では、特許文献1に示す如く、記録装置の給送部は、シートを載置する載置部としてのシート案内部と、シートの両側側端をガイドする一対のエッジガイドと、該エッジガイドに一体に形成された固定式の押さえ部と、を有していた。従って、前記エッジガイドは、シートの幅方向において、該シートの位置を規制することができた。また、前記押さえ部によって、該シートにおける側端の積層方向上側の位置を規制することができた。
特開2004−331322号公報
ところが、エッジガイドをモータの動力によって自動で幅方向内側に閉じる構成にした場合を考える。係る場合でシートの枚数が少ないとき、幅方向におけるシートの中央部分が積層方向上側へ浮き上がるように撓む虞がある。そして、前記押さえ部は固定式であり、かつ、幅方向におけるシートの側端のみと対向するため、幅方向中央部分のシートの撓みを押さえることができない。
そこで、エッジガイドの外側から幅方向全体に延設され、シートに対して揺動して自動で接離移動可能な押さえ部を、エッジガイドと別体に設けることが考えられる。
そこで、エッジガイドの外側から幅方向全体に延設され、シートに対して揺動して自動で接離移動可能な押さえ部を、エッジガイドと別体に設けることが考えられる。
しかしながら、送り方向におけるエッジガイドが設けられた範囲外において、シートを押さえる構成となるため、一対のエッジガイド間の前記浮き上がるように撓む箇所とずれた箇所を押さえる構成となる。従って、自動でエッジガイドが閉じることによる用紙の浮き上がりに対して不十分であった。即ち、押さえたい箇所を押さえることが出来なかったため、前記浮き上がりに対して不十分であった。
本発明は、このような状況に鑑み成されたものであり、その課題は、自動でエッジガイドが閉じることにより被送り媒体が浮き上がるように撓むことを防止することができる給送装置および該給送装置を備えた記録装置を提供することである。
上記課題を達成するため、本発明の第1の態様の給送装置は、被送り媒体が載置される載置部と、該載置部に設けられ、該載置部に対して被送り媒体の幅方向に移動し、被送り媒体の側端と当接し該側端を揃えるエッジガイドと、該エッジガイドに設けられ、該エッジガイドに対して被送り媒体の積層方向へ移動し、被送り媒体と当接して被送り媒体を押さえる押さえ部材と、モータの動力を前記エッジガイドおよび押さえ部材へ伝達する動力伝達手段と、を備えていることを特徴とする。
本発明の第1の態様によれば、前記押さえ部材は、前記エッジガイドに設けられている。従って、被送り媒体の送り方向における前記エッジガイドが設けられた範囲において、被送り媒体を押さえることができる。即ち、押さえたい範囲を確実に押さえることができる。その結果、前記エッジガイドを移動させ、被送り媒体の側端を揃える際、被送り媒体の枚数が少ない場合に生じやすい、被送り媒体の幅方向における中央近傍が積層方向上方へ撓む所謂、浮き上がりを防止することができる。
本発明の第2の態様は、第1の態様において、前記エッジガイドの移動を抑制する力を発生させる移動抑制手段を備え、前記動力伝達手段は、前記モータの動力を前記エッジガイドに設けられたギア部を介して前記押さえ部材へ伝達する構成であり、被送り媒体の側端を揃える際、先ず、前記移動抑制手段の抑制する力によって前記エッジガイドの移動が抑止された状態で、前記動力伝達手段の前記ギア部の回転によって前記モータの動力が前記押さえ部材へ伝達され、該押さえ部材は被送り媒体を押さえた状態となり、次に、前記動力伝達手段の前記ギア部が回転しない状態で、前記モータが前記移動抑制手段の抑制する力に抗して前記エッジガイドを移動させ被送り媒体の側端を揃える構成であることを特徴とする。
本発明の第2の態様によれば、第1の態様と同様の作用効果に加え、前記給送装置は、前記エッジガイドの移動を抑制する力を発生させる移動抑制手段を備えている。また、前記動力伝達手段は、前記モータの動力を前記エッジガイドに設けられたギア部を介して前記押さえ部材へ伝達する構成である。従って、前記エッジガイドが動作するタイミングと、前記押さえ部材が動作するタイミングとをずらすことができる。そして、被送り媒体の側端を揃える際、常に前記押さえ部材が、前記エッジガイドより先に動作するように構成することができる。その結果、確実に被送り媒体の浮き上がりを防止することができる。
尚、前記移動抑制手段は、前記載置部と前記エッジガイドとの間において所定の摩擦抵抗を発生させることにより該エッジガイドの移動を抑止する構成でもよい。また、ばね等の付勢手段の付勢力を前記エッジガイドに付与することにより、該エッジガイドの移動を抑止する構成でもよい。
本発明の第3の態様は、第2の態様において、被送り媒体を給送する給送ローラを備え、被送り媒体を給送する際、前記エッジガイドが被送り媒体の側端を揃えた状態から、前記モータを逆転駆動させ、前記移動抑制手段の抑制する力によって前記エッジガイドの移動が抑止された状態で、前記動力伝達手段の前記ギア部の回転によって前記モータの動力が前記押さえ部材へ伝達され、該押さえ部材は被送り媒体から離間した状態となり、前記エッジガイドが被送り媒体の側端を揃えている状態で給送する構成であることを特徴とする。
本発明の第3の態様によれば、第2の態様と同様の作用効果に加え、被送り媒体を給送する際、前記エッジガイドが被送り媒体の側端を揃えた状態から、前記モータを逆転駆動させ、前記移動抑制手段の抑制する力によって前記エッジガイドの移動が抑止された状態で、前記動力伝達手段の前記ギア部の回転によって前記モータの動力が前記押さえ部材へ伝達され、該押さえ部材は被送り媒体から離間した状態となる。即ち、前記モータを逆転駆動させた場合も、前記押さえ部材が、前記エッジガイドよりも先に動作する構成である。従って、前記押さえ部材のみを被送り媒体から離間させ、前記エッジガイドが被送り媒体の側端を揃えている状態で、給送を開始することができる。その結果、被送り媒体を姿勢よく給送することができる。
尚、給送する際に、前記エッジガイドを極僅かな距離だけ前記側端から離間する方向へ移動させた後に給送を開始してもよいのは勿論である。係る場合、給送中における被送り媒体と前記エッジガイドとの間の摩擦抵抗を低減することができる。即ち、バックテンションを低減することができる。
本発明の第4の態様は、第3の態様において、前記エッジガイドは、被送り媒体の両側側端を揃える一対のエッジガイドであり、前記押さえ部材は、一のエッジガイドに設けられた第1押さえ部材と、他方のエッジガイドに設けられた第2押さえ部材と、を有し、前記第1押さえ部材および前記第2押さえ部材は互いに係合すると共に被送り媒体の幅方向に伸縮する構成であり、前記動力伝達手段は、前記モータにより駆動するピニオンと、該ピニオンから動力を受ける一対のラックと、該ラックから動力を受け、回転することによって前記第1押さえ部材および前記第2押さえ部材へ動力を伝達する一対の前記ギア部と、を有し、前記移動抑制手段は、前記載置部と前記エッジガイドとの間において所定の摩擦抵抗を発生させることにより該エッジガイドの移動を抑止する構成であることを特徴とする。
本発明の第4の態様によれば、第3の態様と同様の作用効果に加え、前記エッジガイドは、前記第1押さえ部材および前記第2押さえ部材を有する。また、前記動力伝達手段は、前記ピニオンと、前記一対のラックと、前記一対のギア部と、を有し、前記移動抑制手段は、前記載置部と前記エッジガイドとの間において所定の摩擦抵抗を発生させることにより該エッジガイドの移動を抑止する構成である。係る場合に有効である。
ここで、「所定の摩擦抵抗」の大きさは、前記押さえ部材が載置された被送り媒体と当接するまで前記エッジガイドの動きを抑止することができる大きさである。また、「所定の摩擦抵抗」の大きさを大きく設けることによって、前記エッジガイドが動作するタイミングを遅らせることができる。該遅れた分、前記モータの動力は、前記押さえ部材へ伝達され、前記押さえ部材が被送り媒体を押さえる力に変換される。従って、よりしっかりと被送り媒体を押さえることができ、前記エッジガイドにより被送り媒体の側端を揃えたときの前記浮き上がりに対抗することができる。
本発明の第5の態様は、第2から第4のいずれか一の態様において、前記ギア部は、前記押さえ部材側と噛合うねじ状ウォームを有し、該ねじ状ウォームの減速比により、前記押さえ部材が被送り媒体から受ける力を、前記動力伝達手段における動力伝達経路の上流側へ伝達しない構成であることを特徴とする。
本発明の第5の態様によれば、第2から第4のいずれか一の態様と同様の作用効果に加え、前記ギア部は、前記押さえ部材側と噛合うねじ状ウォームを有し、該ねじ状ウォームの減速比により、前記押さえ部材が被送り媒体から受ける力を、前記動力伝達手段における動力伝達経路の上流側へ伝達しない構成である。即ち、前記ねじ状ウォームから前記押さえ部材側へ、大きな減速比の回転を伝達する。そして、該大きな減速比により、前記押さえ部材側から前記ねじ状ウォームに対しては、該ねじ状ウォームを回転させる力は殆ど作用しない構成である。その結果、前記エッジガイドによって被送り媒体の側端を揃えたとき、前記押さえ部材が被送り媒体から押し上げられるように作用する押し上げ力を受けた場合であっても、前記エッジガイドの位置が移動しないようにすることができる。即ち、前記押し上げ力が前記エッジガイドの位置精度を低下させる虞がない。
本発明の第6の態様の記録装置は、載置された被記録媒体をピックアップして給送する給送部と、給送された被記録媒体を搬送方向下流側へ搬送する搬送部と、搬送された被記録媒体に対して記録ヘッドにより記録を実行する記録部と、を備えた記録装置であって、前記給送部は、上記第1から第5のいずれかの態様の前記給送装置を備えていることを特徴とする。
本発明の第6の態様によれば、前記給送部は、上記第1から第5のいずれかの態様の前記給送装置を備えている。従って、前記記録装置において、上記第1から第5のいずれか一の態様と同様の作用効果を得ることができる。
本発明の第6の態様によれば、前記給送部は、上記第1から第5のいずれかの態様の前記給送装置を備えている。従って、前記記録装置において、上記第1から第5のいずれか一の態様と同様の作用効果を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すのは、本発明に係る液体噴射装置の一例である記録装置の概略を示す全体側面図である。
ここで、液体噴射装置とは、液体噴射ヘッドとしての記録ヘッドから記録紙等の被記録材へインクを噴射して被記録材への記録を実行するインクジェット式記録装置、複写機及びファクシミリ等の記録装置に限らず、インクに代えて特定の用途に対応する液体を前述した記録ヘッドに相当する液体噴射ヘッドから、被記録材に相当する被噴射材に噴射して、液体を被噴射材に付着させる装置を含む意味で用いる。
図1に示すのは、本発明に係る液体噴射装置の一例である記録装置の概略を示す全体側面図である。
ここで、液体噴射装置とは、液体噴射ヘッドとしての記録ヘッドから記録紙等の被記録材へインクを噴射して被記録材への記録を実行するインクジェット式記録装置、複写機及びファクシミリ等の記録装置に限らず、インクに代えて特定の用途に対応する液体を前述した記録ヘッドに相当する液体噴射ヘッドから、被記録材に相当する被噴射材に噴射して、液体を被噴射材に付着させる装置を含む意味で用いる。
またさらに、液体噴射ヘッドとしては、前述した記録ヘッド以外に、液晶ディスプレイ等のカラーフィルタ製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイや面発光ディスプレイ(FED)等の電極形成に用いられる電極材(導電ペースト)噴射ヘッド、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド、精密ピペットとしての試料を噴射する試料噴射ヘッド等が挙げられる。
記録装置1は、「被記録材」としての記録紙Pを記録装置1の内部へ給送するための自動給送装置としての給送部70を備えている。また、記録装置1は、プラテン53に支持されている記録紙Pを搬送方向Yへ搬送する搬送部50として、搬送駆動ローラ51及び搬送従動ローラ52を備えている。さらに、記録装置1は、プラテン53に支持されている記録紙Pの記録面にインクを噴射して記録を実行する記録部60として記録ヘッド62を備えている。さらに、記録装置1は、記録実行後の記録紙Pを搬送方向Yへ搬送し排出する手段として、排出駆動ローラ54及び排出従動ローラ55を備えている。
給送部70は、ホッパ71、左側の第1エッジガイド20、右側の第2エッジガイド30(図2)、給送ローラ74、給送経路75、分離パッド76及び給送用モータ77(図2)を備えている。
記録紙Pが積重されて載置されるホッパ71は、給送ローラ74へ向けて揺動可能に給送部70の基体に軸支されている。第1エッジガイド20及び第2エッジガイド30は、載置された記録紙Pのサイズに応じて幅方向X(搬送方向Yと交差する方向)へ摺動可能に支持されている。給送ローラ74は、給送部70の基体に軸支された給送用ローラ軸74aに一体に形成されており、給送用モータ77の回転駆動力で給送用ローラ軸74aが回転することによって回転する。
記録紙Pが積重されて載置されるホッパ71は、給送ローラ74へ向けて揺動可能に給送部70の基体に軸支されている。第1エッジガイド20及び第2エッジガイド30は、載置された記録紙Pのサイズに応じて幅方向X(搬送方向Yと交差する方向)へ摺動可能に支持されている。給送ローラ74は、給送部70の基体に軸支された給送用ローラ軸74aに一体に形成されており、給送用モータ77の回転駆動力で給送用ローラ軸74aが回転することによって回転する。
ホッパ71に載置された記録紙Pは、給送ローラ74へ向けてホッパ71が揺動することによって、給送ローラ74の外周面に当接した状態となる。そして、記録紙Pは、給送ローラ74の回転によって、搬送駆動ローラ51と搬送従動ローラ52とが当接する部分へ向けて給送経路75を通じて給送される。このとき、公知の分離パッド76によって記録紙Pの重送が防止される。
搬送駆動ローラ51は、表面に高摩擦被膜が施されており、図示していない搬送用モータの回転駆動力が伝達されて回転する。搬送従動ローラ52は、従動回転可能に軸支され、図示していないばね等の付勢手段により搬送駆動ローラ51の外周面に当接した状態で付勢されている。給送部70により給送された記録紙Pは、搬送駆動ローラ51と搬送従動ローラ52とで挟持され、搬送駆動ローラ51の駆動回転によりプラテン53上を搬送方向Yへ搬送される。
記録ヘッド62は、キャリッジ61の底部に配設されている。記録ヘッド62のヘッド面には、インクを噴射するための多数の噴射ノズル(図示せず)が配設されている。キャリッジ61は、記録ヘッド62のヘッド面とプラテン53上の記録紙Pの記録面とが略平行となる状態を維持しつつ幅方向Xへ往復動可能に、キャリッジガイド軸56に支持されている。図示していないキャリッジ駆動用モータの回転軸に配設された駆動プーリ(図示せず)と回転自在に軸支された従動プーリ(図示せず)との間には、無端ベルト(図示せず)が掛架されている。そして、その無端ベルトが連結されたキャリッジ61は、キャリッジ駆動用モータの回転駆動力が無端ベルトを介して伝達されることにより幅方向Xへ往復動する。
プラテン53は、記録紙Pの搬送方向Yに沿って形成された多数のプラテンリブを有している。プラテン53上を搬送される記録紙Pは、このプラテンリブの頂面で裏面側から支持される。記録紙Pは、このプラテン53に支持された領域において、記録ヘッド62のヘッド面からのインク噴射により記録面にドットが形成されて記録が実行される。記録ヘッド62のヘッド面と記録紙Pの記録面との間隔は、プラテンリブの頂面によって適正な間隔に規定される。
プラテン53上を搬送される記録紙Pは、キャリッジ61が幅方向Xへ往復動しながら記録ヘッド62のヘッド面から記録紙Pの記録面にインクを噴射してドットを形成する動作と、搬送駆動ローラ51の駆動回転により所定の搬送量で搬送方向Yへ搬送する動作とが交互に繰り返されることによって、記録面への記録が実行される。インク噴射後の記録紙Pは、排出駆動ローラ54と排出従動ローラ55とで挟持され、排出駆動ローラ54の駆動回転により搬送方向Yへ搬送されて排出される。これらの一連の記録制御は、マイコン制御回路を有する制御装置(図示せず)により実行される。
図2に示すのは、本発明に係る給送部を示す前方斜視図である。また、図3に示すのは、本発明に係る給送部を示す後方斜視図である。またさらに、図4に示すのは、本発明に係る動力伝達手段の動力伝達経路を示す上方斜視図である。
図2から図4に示す如く、給送部70は、基体部10と、第1エッジガイド20と、第2エッジガイド30と、押さえ部材80と、を備えている。このうち、押さえ部材80は、第1エッジガイド20と第2エッジガイド30との間に設けられている。そして、押さえ部材80は、第1押さえ部材81と、第2押さえ部材91とによって構成されている。また、押さえ部材80は、後述するように用紙Pの積層方向上方への浮き上がりを押さえることができるように設けられている。
図2から図4に示す如く、給送部70は、基体部10と、第1エッジガイド20と、第2エッジガイド30と、押さえ部材80と、を備えている。このうち、押さえ部材80は、第1エッジガイド20と第2エッジガイド30との間に設けられている。そして、押さえ部材80は、第1押さえ部材81と、第2押さえ部材91とによって構成されている。また、押さえ部材80は、後述するように用紙Pの積層方向上方への浮き上がりを押さえることができるように設けられている。
第1押さえ部材81は、第1エッジガイド20における幅方向内側、即ち、用紙Pが載置される側に設けられている。そして、第1押さえ部材81は、用紙Pの積層方向Zに移動可能に設けられている。
また、第2押さえ部材91は、第2エッジガイド30における幅方向内側、即ち、用紙Pが載置される側に設けられている。そして、第2押さえ部材91は、用紙Pの積層方向Zに移動可能に設けられている。
また、第2押さえ部材91は、第2エッジガイド30における幅方向内側、即ち、用紙Pが載置される側に設けられている。そして、第2押さえ部材91は、用紙Pの積層方向Zに移動可能に設けられている。
またさらに、第1押さえ部材81には、幅方向Xに延びた凸レール部83が形成されている。一方、第2押さえ部材91には、幅方向Xに延びた凹レール部93が形成されている。そして、第1押さえ部材81の凸レール部83と、第2押さえ部材91の凹レール部93とが係合するように構成されている。従って、第1押さえ部材81および第2押さえ部材91は相対的に幅方向Xへ摺動することができる。即ち、第1押さえ部材81および第2押さえ部材91から成る押さえ部材80は、幅方向Xに伸縮することができる。その結果、押さえ部材80は、後述するように第1エッジガイド20および第2エッジガイド30の幅方向Xへの移動に伴い伸縮することができる。
また、給送部70は、給送用モータ77の動力を、第1エッジガイド20、第2エッジガイド30、第1押さえ部材81および第2押さえ部材91へ伝達する動力伝達手段100を有する。具体的には、動力伝達手段100は、モータピニオン101、第1歯車102、第2歯車103、第3歯車104、キャリッジ当接レバー105、軸部106、第1ねじ歯車107、第3複合ギア108、第1ラック110、第1複合ギア111、第2ラック120および第2複合ギア121を有する。
このうち、モータピニオン101は、給送用モータ77の動力を第1歯車102へ伝達するように設けられている。また、第1歯車102は第2歯車103へ、第2歯車103は第3歯車104へ動力を伝達するように設けられている。
ここで、キャリッジ61を幅方向Xに移動させ記録ヘッド62からインクを吐出して用紙Pに対して記録を実行しているとき、第3歯車104は、第2歯車103と噛合っていないように構成されている。
ここで、キャリッジ61を幅方向Xに移動させ記録ヘッド62からインクを吐出して用紙Pに対して記録を実行しているとき、第3歯車104は、第2歯車103と噛合っていないように構成されている。
そして、キャリッジ61が、幅方向Xの80桁側端部(図2におけるX軸方向左側)に移動し、キャリッジ当接レバー105と当接しキャリッジ当接レバー105を80桁側へ揺動させる。すると、第3歯車104が、幅方向1桁側(図3におけるX軸方向左側)に移動し、第2ギア121aと噛合うように構成されている。即ち、動力伝達が接続状態となる。
第3歯車104は、軸部106上に設けられ、軸部106と一体に回動するように設けられている。また、第1ねじ歯車107も軸部106上に設けられ、軸部106と一体に回動するように設けられている。従って、第3歯車104は、軸部106を介して第1ねじ歯車107へ動力を伝達することができる。
また、第3複合ギア108は、第1ねじ歯車107と噛合う第2ねじ歯車108aと、第1ラック110および第2ラック120と噛合うピニオン108bと、を一体に有する。従って、第1ねじ歯車107は第3複合ギア108の第2ねじ歯車108aへ、第3複合ギア108のピニオン108bは第1ラック110および第2ラック120へ動力を伝達することができる。
また、第3複合ギア108は、第1ねじ歯車107と噛合う第2ねじ歯車108aと、第1ラック110および第2ラック120と噛合うピニオン108bと、を一体に有する。従って、第1ねじ歯車107は第3複合ギア108の第2ねじ歯車108aへ、第3複合ギア108のピニオン108bは第1ラック110および第2ラック120へ動力を伝達することができる。
ここで、第1ラック110および第2ラック120は、図示しないガイド部によって幅方向Xへ摺動可能に設けられている。
また、第1複合ギア111は、第1エッジガイド20に設けられ回動自在に保持されている。そして、第1複合ギア111は、第1ラック110と噛合う第1ギア111aと、第1押さえ部材81に設けられた第1メスねじ状歯部84と噛合う第1ウォーム111bと、を一体に有する。また、第1押さえ部材81は、第1エッジガイド20に設けられた第1案内溝部22に案内されて用紙Pの積層方向Zへ移動することができるように設けられている。またさらに、第1案内溝部22および第1ウォーム111bは、用紙Pの積層方向Zへ延設されている。
また、第1複合ギア111は、第1エッジガイド20に設けられ回動自在に保持されている。そして、第1複合ギア111は、第1ラック110と噛合う第1ギア111aと、第1押さえ部材81に設けられた第1メスねじ状歯部84と噛合う第1ウォーム111bと、を一体に有する。また、第1押さえ部材81は、第1エッジガイド20に設けられた第1案内溝部22に案内されて用紙Pの積層方向Zへ移動することができるように設けられている。またさらに、第1案内溝部22および第1ウォーム111bは、用紙Pの積層方向Zへ延設されている。
従って、第1ラック110から第1複合ギア111の第1ギア111aへ動力が伝達されて、第1複合ギア111の第1ウォーム111bが回動した場合、第1押さえ部材81を用紙Pの積層方向Zへ移動させることができる。
ここで、第1エッジガイド20における基体部10と接触する箇所には、所定の摩擦力を発生することができる第1摩擦発生部材130が設けられている。第1摩擦発生部材130の一例としては、摩擦係数が比較的高いコルク材等が挙げられる。そして、第1摩擦発生部材130は、第1エッジガイド20が幅方向Xに移動することを抑制することができるように設けられている。
ここで、第1エッジガイド20における基体部10と接触する箇所には、所定の摩擦力を発生することができる第1摩擦発生部材130が設けられている。第1摩擦発生部材130の一例としては、摩擦係数が比較的高いコルク材等が挙げられる。そして、第1摩擦発生部材130は、第1エッジガイド20が幅方向Xに移動することを抑制することができるように設けられている。
具体的には、第1押さえ部材81が用紙Pの積層方向Zへ移動可能な場合は、第1摩擦発生部材130による摩擦力により第1エッジガイド20が停止した状態で、第1複合ギア111が回動し第1押さえ部材81が用紙Pの積層方向Zへ移動する。即ち、第1摩擦発生部材130による摩擦力により第1エッジガイド20の移動が抑止された状態で、第1押さえ部材81が積層方向Zへ移動する。
一方、第1押さえ部材81が用紙Pの積層方向Zへ移動不可能な場合は、第1複合ギア111はそれ以上回動することができない。即ち、第1押さえ部材81が、積層方向Zへの移動において度当たったとき、それ以上の移動は不可能となる。具体的には、第1押さえ部材81の移動範囲における積層方向上端は、第1エッジガイド20に設けられた第1度当て部23(図4(B)参照)によって決められる。一方、積層方向下端は、第1押さえ部材81が用紙Pに対して接近移動し度当たることによって決められる。
そして、第1押さえ部材81が積層方向Zへの移動において度当たったとき、第1複合ギア111はそれ以上回動することができない。従って、第1ラック110は、第1複合ギア111を回動させずに、第1摩擦発生部材130による摩擦力に抗して、第1複合ギア111、第1エッジガイド20および第1押さえ部材81を一体に用紙Pの幅方向Xへ移動させる。
第2エッジガイド側も同様である。
第2複合ギア121は、第2エッジガイド30に設けられ回動自在に保持されている。そして、第2複合ギア121は、第2ラック120と噛合う第2ギア121aと、第2押さえ部材91に設けられた第2メスねじ状歯部94と噛合う第2ウォーム121bと、を一体に有する。また、第2押さえ部材91は、第2エッジガイド30に設けられた第2案内溝部32に案内されて用紙Pの積層方向Zへ移動することができるように設けられている。またさらに、第2案内溝部32および第2ウォーム121bは、用紙Pの積層方向Zへ延設されている。
第2複合ギア121は、第2エッジガイド30に設けられ回動自在に保持されている。そして、第2複合ギア121は、第2ラック120と噛合う第2ギア121aと、第2押さえ部材91に設けられた第2メスねじ状歯部94と噛合う第2ウォーム121bと、を一体に有する。また、第2押さえ部材91は、第2エッジガイド30に設けられた第2案内溝部32に案内されて用紙Pの積層方向Zへ移動することができるように設けられている。またさらに、第2案内溝部32および第2ウォーム121bは、用紙Pの積層方向Zへ延設されている。
従って、第2ラック120から第2複合ギア121の第2ギア121aへ動力が伝達されて、第2複合ギア121の第2ウォーム121bが回動した場合、第2押さえ部材91を用紙Pの積層方向Zへ移動させることができる。
ここで、第2エッジガイド30における基体部10と接触する箇所には、所定の摩擦力を発生することができる第2摩擦発生部材140が設けられている。第2摩擦発生部材140の一例としては、摩擦係数が比較的高いコルク材等が挙げられる。そして、第2摩擦発生部材140は、第2エッジガイド30が幅方向Xに移動することを抑制することができるように設けられている。
ここで、第2エッジガイド30における基体部10と接触する箇所には、所定の摩擦力を発生することができる第2摩擦発生部材140が設けられている。第2摩擦発生部材140の一例としては、摩擦係数が比較的高いコルク材等が挙げられる。そして、第2摩擦発生部材140は、第2エッジガイド30が幅方向Xに移動することを抑制することができるように設けられている。
具体的には、第2押さえ部材91が用紙Pの積層方向Zへ移動可能な場合は、第2摩擦発生部材140による摩擦力により第2エッジガイド30が停止した状態で、第2複合ギア121が回動し第2押さえ部材91が用紙Pの積層方向Zへ移動する。即ち、第2摩擦発生部材140による摩擦力により第2エッジガイド30の移動が抑止された状態で、第2押さえ部材91が積層方向Zへ移動する。
一方、第2押さえ部材91が用紙Pの積層方向Zへ移動不可能な場合は、第2複合ギア121はそれ以上回動することができない。即ち、第2押さえ部材91が、積層方向Zへの移動において度当たったとき、それ以上の移動は不可能となる。具体的には、第2押さえ部材91の移動範囲における積層方向上端は、第2エッジガイド30に設けられた第2度当て部33(図4(B)参照)によって決められる。一方、積層方向下端は、第2押さえ部材91が用紙Pに対して接近移動し度当たることによって決められる。
そして、第2押さえ部材91が積層方向Zへの移動において度当たったとき、第2複合ギア121はそれ以上同じ方向へ回動することができない。従って、第2ラック120は、第2複合ギア121を回動させずに、第2摩擦発生部材140による摩擦力に抗して、第2複合ギア121、第2エッジガイド30および第2押さえ部材91を一体に用紙Pの幅方向Xへ移動させる。
尚、第1複合ギア111と第2複合ギア121、第1メスねじ状歯部84と第2メスねじ状歯部94は、それぞれ同一形状であるので、第1押さえ部材81の積層方向Zへの移動は、第2押さえ部材91の積層方向Zへの移動と同期する。また、前述したように第1押さえ部材81および第2押さえ部材91は、互いに係合しているので、一体となって積層方向Zへ移動することができる。
また、第1押さえ部材81には、用紙Pの積層方向Zへ延設された第1突部82が設けられている。同様に、第2押さえ部材91には、用紙Pの積層方向Zへ延設された第2突部92が設けられている。そして、第1突部82は、第1エッジガイド20と係合することにより第1押さえ部材81の姿勢を安定させることができるように設けられている。同様に、第2突部92は、第2エッジガイド30と係合することにより第2押さえ部材91の姿勢を安定させることができるように設けられている。
さらに、第1突部82の先端側は、基体部10に設けられた第1長穴部13に挿通するように構成されている。同様に、第2突部92の先端側は、基体部10に設けられた第2長穴部14に挿通するように構成されている。
ここで、第1長穴部13および第2長穴部14は、用紙Pの幅方向Xに長尺に形成されている。具体的には、第1エッジガイド20および第2エッジガイド30が移動する距離分の長さで、第1突部82および第2突部92と対向する範囲に設けられている。従って、第1押さえ部材81および第2押さえ部材91の用紙Pの幅方向Xへの移動が妨げられる虞がない。
ここで、第1長穴部13および第2長穴部14は、用紙Pの幅方向Xに長尺に形成されている。具体的には、第1エッジガイド20および第2エッジガイド30が移動する距離分の長さで、第1突部82および第2突部92と対向する範囲に設けられている。従って、第1押さえ部材81および第2押さえ部材91の用紙Pの幅方向Xへの移動が妨げられる虞がない。
また、基体部10における給送ローラ74と対向する箇所には、図示しないホッパレバーが挿通されるホッパレバー挿通穴12が形成されている。本実施形態では、給送ローラ74の回動に連動してホッパレバーが揺動し、該ホッパレバーがホッパ71を給送ローラ74に対して接離移動させるように構成されている。そして、基体部10における用紙載置部11に載置された用紙Pは、ホッパ71によって給送ローラ74に押し付けられることにより、給送方向下流側へ給送される。
続いて、用紙Pが用紙載置部11にセットされてから給送が開始するまでの間の第1エッジガイド20、第2エッジガイド30、第1押さえ部材81および第2押さえ部材91の動作について詳しく説明する。
続いて、用紙Pが用紙載置部11にセットされてから給送が開始するまでの間の第1エッジガイド20、第2エッジガイド30、第1押さえ部材81および第2押さえ部材91の動作について詳しく説明する。
[用紙セットしたとき]
図5(A)(B)に示すのは、用紙セットしたときの給送部を示す概略図である。このうち、図5(A)は背面図である。一方、図5(B)は上方からみた図である。
図5(A)(B)に示す如く、用紙Pを用紙載置部11にセットするとき、第1エッジガイド20および第2エッジガイド30は、幅方向外側に目一杯開いた状態である。また、押さえ部材80は積層方向上方へ目一杯上がった状態である。具体的には、第1押さえ部材81および第2押さえ部材91が、それぞれ第1度当て部23および第2度当て部33と当接した状態である。従って、ユーザは用紙載置部11に容易に用紙Pをセットすることができる。
尚、キャリッジ61はキャリッジ当接レバー105と当接し、動力伝達手段100の動力伝達が接続状態となっている。
図5(A)(B)に示すのは、用紙セットしたときの給送部を示す概略図である。このうち、図5(A)は背面図である。一方、図5(B)は上方からみた図である。
図5(A)(B)に示す如く、用紙Pを用紙載置部11にセットするとき、第1エッジガイド20および第2エッジガイド30は、幅方向外側に目一杯開いた状態である。また、押さえ部材80は積層方向上方へ目一杯上がった状態である。具体的には、第1押さえ部材81および第2押さえ部材91が、それぞれ第1度当て部23および第2度当て部33と当接した状態である。従って、ユーザは用紙載置部11に容易に用紙Pをセットすることができる。
尚、キャリッジ61はキャリッジ当接レバー105と当接し、動力伝達手段100の動力伝達が接続状態となっている。
[用紙押さえ動作]
図6(A)(B)に示すのは、用紙押さえ動作を実行したときの給送部を示す概略図である。このうち、図6(A)は背面図である。一方、図6(B)は上方からみた図である。
図6(A)に示す如く、図5(A)(B)の状態から給送用モータ77が駆動し、第3複合ギア108のピニオン108bが図6(A)における時計方向へ回動する。従って、第1ラック110は、図6(A)における右方向へ移動する。一方、第2ラック120は、図6(A)における左方向へ移動する。
図6(A)(B)に示すのは、用紙押さえ動作を実行したときの給送部を示す概略図である。このうち、図6(A)は背面図である。一方、図6(B)は上方からみた図である。
図6(A)に示す如く、図5(A)(B)の状態から給送用モータ77が駆動し、第3複合ギア108のピニオン108bが図6(A)における時計方向へ回動する。従って、第1ラック110は、図6(A)における右方向へ移動する。一方、第2ラック120は、図6(A)における左方向へ移動する。
このとき、第1摩擦発生部材130および第2摩擦発生部材140によって、第1エッジガイド20および第2エッジガイド30と、基体部10との間に所定の摩擦力が発生している。そして、該所定の摩擦力によって、第1エッジガイド20および第2エッジガイド30の幅方向Xへの移動が抑止されている。従って、第1エッジガイド20が停止したままの状態で、第1ラック110の動力が第1複合ギア111の第1ギア111aへ伝達され、第1ギア111aは、図6(A)における時計方向へ回動する。同様に、第2エッジガイド30が停止したままの状態で、第2ラック120の動力が第2複合ギア121の第2ギア121aへ伝達され、第2ギア121aは、図6(A)における時計方向へ回動する。
そして、図6(B)に示す如く、第1複合ギア111の第1ウォーム111bが、第1メスねじ状歯部84を介して第1押さえ部材81を積層方向下方へ移動させる。同様に、第2複合ギア121の第2ウォーム121bが、第2メスねじ状歯部94を介して第2押さえ部材91を積層方向下方へ移動させる。従って、押さえ部材80は、徐々に用紙載置部11にセットされた用紙Pに接近し、用紙Pと度当たる。その結果、押さえ部材80は、用紙Pを押さえることができる。
[用紙側端揃え動作]
図7(A)(B)に示すのは、用紙側端揃え動作を実行したときの給送部を示す概略図である。このうち、図7(A)は背面図である。一方、図7(B)は上方からみた図である。
図7(A)に示す如く、図6(A)(B)の状態からさらに給送用モータ77が駆動し、第3複合ギア108のピニオン108bが図7(A)における時計方向へさらに回動する。従って、第1ラック110は、図7(A)における右側へさらに移動する。一方、第2ラック120は、図7(A)における左側へさらに移動する。
図7(A)(B)に示すのは、用紙側端揃え動作を実行したときの給送部を示す概略図である。このうち、図7(A)は背面図である。一方、図7(B)は上方からみた図である。
図7(A)に示す如く、図6(A)(B)の状態からさらに給送用モータ77が駆動し、第3複合ギア108のピニオン108bが図7(A)における時計方向へさらに回動する。従って、第1ラック110は、図7(A)における右側へさらに移動する。一方、第2ラック120は、図7(A)における左側へさらに移動する。
このとき、前述したように押さえ部材80は用紙Pと度当たっている状態である。従って、第1複合ギア111の第1ギア111aおよび第2複合ギア121の第2ギア121aは、それ以上図7(A)における時計方向へ回動することはできない。
その結果、第1ラック110は、時計方向へ回動できない第1ギア111aへ動力を伝達し、第1複合ギア111、第1エッジガイド20および第1押さえ部材81を一体に図7(A)における右側へ移動させる。即ち、第1ラック110は、第1ギア111aが回動しない状態において該第1ギア111aを右側へ移動させる。このとき、第1ラック110は、第1摩擦発生部材130による所定の摩擦力に抗して第1複合ギア111、第1エッジガイド20および第1押さえ部材81を一体に移動させる。
その結果、第1ラック110は、時計方向へ回動できない第1ギア111aへ動力を伝達し、第1複合ギア111、第1エッジガイド20および第1押さえ部材81を一体に図7(A)における右側へ移動させる。即ち、第1ラック110は、第1ギア111aが回動しない状態において該第1ギア111aを右側へ移動させる。このとき、第1ラック110は、第1摩擦発生部材130による所定の摩擦力に抗して第1複合ギア111、第1エッジガイド20および第1押さえ部材81を一体に移動させる。
同様に、第2ラック120は、時計方向へ回動できない第2ギア121aへ動力を伝達し、第2複合ギア121、第2エッジガイド30および第2押さえ部材91を一体に図7(A)における左側へ移動させる。即ち、第2ラック120は、第2ギア121aが回動しない状態において該第2ギア121aを左側へ移動させる。このとき、第2ラック120は、第2摩擦発生部材140による所定の摩擦力に抗して第2複合ギア121、第2エッジガイド30および第2押さえ部材91を一体に移動させる。
即ち、「所定の摩擦力」は、第1複合ギア111(第2複合ギア121)が回動可能である場合、第1エッジガイド20(第2エッジガイド30)の移動を抑止し、第1ラック110(第2ラック120)の動力を第1複合ギア111(第2複合ギア121)の回動力に変換する。一方、第1複合ギア111(第2複合ギア121)がそれ以上回動不可能である場合、第1ラック110(第2ラック120)の動力が該所定の摩擦力に勝ることにより、第1ラック110(第2ラック120)の動力を、第1複合ギア111、第1エッジガイド20および第1押さえ部材81(第2複合ギア121、第2エッジガイド30および第2押さえ部材91)へ伝達するように構成されている。
従って、第1エッジガイド20および第2エッジガイド30を幅方向内側へ移動させることができる。即ち、第1エッジガイド20および第2エッジガイド30を閉じることができる。
このとき、押さえ部材80は前述したように幅方向Xに伸縮可能に設けられている。従って、第1エッジガイド20および第2エッジガイド30の移動を妨げる虞がない。
このとき、押さえ部材80は前述したように幅方向Xに伸縮可能に設けられている。従って、第1エッジガイド20および第2エッジガイド30の移動を妨げる虞がない。
そして、第1エッジガイド20における幅方向内側に設けられた第1ガイド面21が、用紙Pの一方の側端と当接し、複数の用紙Pの側端を揃える。同様に、第2エッジガイド30における幅方向内側に設けられた第2ガイド面31が、用紙Pの他方の側端と当接し、複数の用紙Pの他方の側端を揃える。さらに、第1ガイド面21および第2ガイド面31によって用紙Pは幅方向Xにおいて中央に揃えられる。
このとき、制御部が、給送用モータ77の電流値が所定の閾値に達したか否かを判定し、該判定によって、用紙Pの側端が揃ったか否かを判断するように構成されている。具体的には、複数の用紙Pの側端が揃っていない場合において、第1エッジガイド20の第1ガイド面21が一の用紙Pの側端と当接し、幅方向内側へ押しているとき、給送用モータ77の電流値が所定の閾値に達しない。
そして、第1ガイド面21および第2ガイド面31が複数の用紙Pの側端と当接し、複数の用紙Pの両側側端が揃って、第1エッジガイド20および第2エッジガイド30がそれ以上幅方向内側へ移動できない状態となったとき、給送用モータ77の電流値が上昇し、所定の閾値に達する。給送用モータ77の電流値が所定の閾値に達したとき、制御部は、給送用モータ77を一時停止させる。
このとき、用紙Pの枚数が少ない場合、用紙Pは幅方向両側から内側へ押される力を受けるので、用紙Pの幅方向Xにおける中央部分が積層方向上方へ押し上げられるように力が作用する。即ち、幅方向Xにおける用紙Pの中央部分が浮き上がるように撓もうとする。
そこで、本実施形態では、給送方向Yにおける第1エッジガイド20および第2エッジガイド30が設けられている範囲において、押さえ部材80が設けられている。
そこで、本実施形態では、給送方向Yにおける第1エッジガイド20および第2エッジガイド30が設けられている範囲において、押さえ部材80が設けられている。
従って、押さえ部材80が、幅方向Xにおける用紙Pの中央部分を、押し上げられる力に抗して確実に押さえることができる。その結果、用紙Pの中央部分が浮き上がるように撓むことを防止することができる。即ち、精度良く用紙Pの側端を揃えることができる。さらに、第1エッジガイド20および第2エッジガイド30の位置を専用のセンサで検出することにより、用紙サイズを精度良く判断することも可能である。
尚、「所定の摩擦力」の大きさを大きく設けることによって、第1エッジガイド20および第2エッジガイド30が動作するタイミングを遅らせることができる。該遅れた分、給送用モータ77の動力は、押さえ部材80へ伝達され、押さえ部材80が用紙Pを押さえる力に変換される。従って、よりしっかりと用紙Pを押さえることができ、第1エッジガイド20および第2エッジガイド30により用紙Pの側端を揃えたときの前記浮き上がりに対抗することができる。
[用紙押さえ解除動作]
図8(A)(B)に示すのは、用紙押さえ解除動作を実行したときの給送部を示す概略図である。このうち、図8(A)は背面図である。一方、図8(B)は上方からみた図である。
図8(A)に示す如く、図7(A)(B)の状態から給送用モータ77が逆転駆動し、第3複合ギア108のピニオン108bを図8(A)における反時計方向へ回動する。従って、第1ラック110は、図8(A)における左方向へ移動する。一方、第2ラック120は、図8(A)における右方向へ移動する。
図8(A)(B)に示すのは、用紙押さえ解除動作を実行したときの給送部を示す概略図である。このうち、図8(A)は背面図である。一方、図8(B)は上方からみた図である。
図8(A)に示す如く、図7(A)(B)の状態から給送用モータ77が逆転駆動し、第3複合ギア108のピニオン108bを図8(A)における反時計方向へ回動する。従って、第1ラック110は、図8(A)における左方向へ移動する。一方、第2ラック120は、図8(A)における右方向へ移動する。
このとき、第1摩擦発生部材130および第2摩擦発生部材140によって、前述したように第1エッジガイド20および第2エッジガイド30と、基体部10との間に所定の摩擦力が発生している。そして、該所定の摩擦力によって、第1エッジガイド20および第2エッジガイド30の幅方向Xへの移動が抑止されている。従って、第1エッジガイド20が停止したままの状態で、第1ラック110の動力が第1複合ギア111の第1ギア111aへ伝達され、第1ギア111aは、図8(A)における反時計方向へ回動する。同様に、第2エッジガイド30が停止したままの状態で、第2ラック120の動力が第2複合ギア121の第2ギア121aへ伝達され、第2ギア121aは、図8(A)における反時計方向へ回動する。
そして、図8(B)に示す如く、第1複合ギア111の第1ウォーム111bが、第1メスねじ状歯部84を介して第1押さえ部材81を積層方向上方へ移動させる。同様に、第2複合ギア121の第2ウォーム121bが、第2メスねじ状歯部94を介して第2押さえ部材91を積層方向上方へ移動させる。従って、押さえ部材80は、用紙載置部11にセットされた用紙Pから離間する。そして、第1押さえ部材81および第2押さえ部材91がそれぞれ第1度当て部23および第2度当て部33に度当たる前に、制御部は、給送用モータ77を停止させる。仮に、度当たると、第1エッジガイド20および第2エッジガイド30が幅方向外側へ開いてしまうからである。
用紙Pの両側側端が第1エッジガイド20および第2エッジガイド30によって揃えられた状態で、キャリッジ61を、キャリッジ当接レバー105から離間させる。従って、給送用モータ77から第1エッジガイド20、第2エッジガイド30、第1押さえ部材81および第2押さえ部材91へ動力を伝達する動力伝達手段100の動力伝達を切断状態にすることができる。
その後、制御部は、給送用モータ77を駆動させ、給送ローラ74を回動させると共にホッパレバーを揺動させホッパ71を給送ローラ74に対して接近移動させる。所謂、ホッパアップである。これにより、用紙載置部11に載置された複数の用紙Pのうち、最上位の用紙Pが給送ローラ74によって給送方向下流側へ送られる。そして、記録部60において記録が実行される。
このとき、押さえ部材80が積層方向上方へ退避しているので、押さえ部材80が用紙Pに対して搬送負荷となる虞がない。即ち、バックテンションとなる虞がない。また、用紙Pの姿勢は、第1エッジガイド20および第2エッジガイド30によって安定されるので、良好な記録を実行することができる。
尚、第1押さえ部材81および第2押さえ部材91を、それぞれ第1度当て部23および第2度当て部33に度当てた直後に給送用モータ77を停止してもよい。係る場合、第1エッジガイド20および第2エッジガイド30を僅かに幅方向外側へ移動させ、用紙Pの両側側端が第1エッジガイド20および第2エッジガイド30と接触することによる摩擦抵抗を低減することができる。その結果、バックテンションをより低減することができる。
尚、第1押さえ部材81および第2押さえ部材91を、それぞれ第1度当て部23および第2度当て部33に度当てた直後に給送用モータ77を停止してもよい。係る場合、第1エッジガイド20および第2エッジガイド30を僅かに幅方向外側へ移動させ、用紙Pの両側側端が第1エッジガイド20および第2エッジガイド30と接触することによる摩擦抵抗を低減することができる。その結果、バックテンションをより低減することができる。
また、一のジョブで連続して用紙Pを給送して記録を実行する場合、図8(A)(B)に示す状態で連続して給送することができる。
ここで、「一のジョブ」とは、入力された一の指令をいう。例えば、10枚の用紙Pを給送し記録する指令であれば、10枚の用紙Pを給送し記録を実行することが一のジョブである。
ここで、「一のジョブ」とは、入力された一の指令をいう。例えば、10枚の用紙Pを給送し記録する指令であれば、10枚の用紙Pを給送し記録を実行することが一のジョブである。
用紙載置部11に載置された用紙Pの残り枚数が0枚になるまで、または用紙Pのサイズおよび種類等の設定条件を変更するまでは、図8(A)(B)に示す状態で連続して給送することができる。
一方、用紙載置部11に載置された用紙Pの残り枚数が0枚になった場合、または用紙Pのサイズおよび種類等の設定条件を変更した場合、先ず、図8(A)(B)の状態からキャリッジ61をキャリッジ当接レバー105に当接させ、動力伝達手段100の動力伝達を接続状態にする。次に、給送用モータ77を逆転駆動させ、第3複合ギア108のピニオン108bを図8(A)における反時計方向へ回動させる。従って、第1ラック110は、図8(A)における左方向へ移動する。一方、第2ラック120は、図8(A)における右方向へ移動する。
そして、第1摩擦発生部材130および第2摩擦発生部材140による所定の摩擦力により第1エッジガイド20および第2エッジガイド30が停止したままの状態で、第1ギア111aおよび第2ギア121aは図8(A)における反時計方向へ回動する。従って、第1押さえ部材81および第2押さえ部材91を、積層方向上方へ移動させ、それぞれ第1度当て部23および第2度当て部33に度当たらせることができる。
ここで、度当たると同時に、第1複合ギア111の第1ギア111aおよび第2複合ギア121の第2ギア121aはそれ以上図8(A)における反時計方向へ回動できなくなる。
そして、第1ラック110は、反時計方向へ回動できない第1ギア111aへ動力を伝達し、第1複合ギア111、第1エッジガイド20および第1押さえ部材81を一体に図8(A)における左側へ移動させる。即ち、第1ラック110は、第1ギア111aが回動しない状態において該第1ギア111aを左側へ移動させる。このとき、第1ラック110は、第1摩擦発生部材130による所定の摩擦力に抗して第1複合ギア111、第1エッジガイド20および第1押さえ部材81を一体に移動させる。
そして、第1ラック110は、反時計方向へ回動できない第1ギア111aへ動力を伝達し、第1複合ギア111、第1エッジガイド20および第1押さえ部材81を一体に図8(A)における左側へ移動させる。即ち、第1ラック110は、第1ギア111aが回動しない状態において該第1ギア111aを左側へ移動させる。このとき、第1ラック110は、第1摩擦発生部材130による所定の摩擦力に抗して第1複合ギア111、第1エッジガイド20および第1押さえ部材81を一体に移動させる。
同様に、第2ラック120は、反時計方向へ回動できない第2ギア121aへ動力を伝達し、第2複合ギア121、第2エッジガイド30および第2押さえ部材91を一体に図8(A)における右側へ移動させる。即ち、第2ラック120は、第2ギア121aが回動しない状態において該第2ギア121aを右側へ移動させる。このとき、第2ラック120は、第2摩擦発生部材140による所定の摩擦力に抗して第2複合ギア121、第2エッジガイド30および第2押さえ部材91を一体に移動させる。
従って、第1エッジガイド20および第2エッジガイド30を幅方向外側へ移動させることができる。即ち、第1エッジガイド20および第2エッジガイド30を開くことができる。
このとき、押さえ部材80は前述したように幅方向Xに伸縮可能に設けられている。従って、第1エッジガイド20および第2エッジガイド30の移動を妨げる虞がない。
そして、第1エッジガイド20および第2エッジガイド30が幅方向外側へ目一杯開いたとき、第1エッジガイド20および第2エッジガイド30は図示しない規制部と度当たる。このとき、給送用モータ77の電流値が上昇し、所定の閾値に達する。給送用モータ77の電流値が所定の閾値に達したとき、制御部は、給送用モータ77を停止させる。
このとき、押さえ部材80は前述したように幅方向Xに伸縮可能に設けられている。従って、第1エッジガイド20および第2エッジガイド30の移動を妨げる虞がない。
そして、第1エッジガイド20および第2エッジガイド30が幅方向外側へ目一杯開いたとき、第1エッジガイド20および第2エッジガイド30は図示しない規制部と度当たる。このとき、給送用モータ77の電流値が上昇し、所定の閾値に達する。給送用モータ77の電流値が所定の閾値に達したとき、制御部は、給送用モータ77を停止させる。
その結果、図5(A)(B)に示す状態にすることができる。従って、用紙Pの残り枚数が0枚になった場合、ユーザは、用紙Pを補充することができる。また、設定条件を変更した場合、ユーザは、載置された用紙Pを取り除き、サイズ等が異なる別の用紙Pをセットすることができる。その後の操作は、上記[用紙セットしたとき]において説明した通りである。
以上、説明したように本実施形態の給送部70は、第1摩擦発生部材130および第2摩擦発生部材140を有している。従って、給送用モータ77を正転駆動させることにより、先ず、押さえ部材80による押さえ動作を実行することができる。その後に、第1エッジガイド20および第2エッジガイド30を幅方向内側に閉じて複数の用紙Pの両側側端を揃えることができる。
また、給送用モータ77を逆転駆動させることにより、先ず、押さえ部材80のみを退避移動させ、押さえ解除を実行することができる。その後に、第1エッジガイド20および第2エッジガイド30を幅方向外側に開いて用紙Pの補充または交換をすることができる。即ち、いずれの場合であっても、先ず、押さえ部材80を移動させ、その後に、第1エッジガイド20および第2エッジガイド30を移動させることができる。
ここで、ただ単に押さえ部材の動きと、第1エッジガイドおよび第2エッジガイドの動きを連動させた場合、モータの正転・逆転により、動作順が入れ替わる。例えば、モータの正転により先ず、押さえ部材が動作し、その後にエッジガイドが動作するように構成したとする。係る場合、モータの逆転により先ず、エッジガイドが動作し、その後に押さえ部材が動作してしまう。
そこで、本実施形態では、前述したように、第1摩擦発生部材130および第2摩擦発生部材140により所定の摩擦力を発生させ、第1エッジガイド20および第2エッジガイド30の移動を抑止する。従って、モータの正転・逆転のいずれの場合において、先ず押さえ部材80が動作し、その後に第1エッジガイド20および第2エッジガイド30が動作する構成とすることができる。
さらに、押さえ部材80が度当たったとき、即ち、押さえ部材80の動作が完了した瞬間に、次の第1エッジガイド20および第2エッジガイド30の動作を開始することができる。その結果、給送用モータ77の駆動に無駄がない。
例えば、用紙載置部11に載置された用紙Pの枚数の多少に応じて、押さえ部材80の押さえ動作が完了するタイミングが異なる。本実施形態では、該タイミングに応じて、第1エッジガイド20および第2エッジガイド30による用紙Pの両側側端を揃える動作を開始することができる。特に、用紙載置部11に載置可能な最大枚数が多い記録装置1に有効である。
例えば、用紙載置部11に載置された用紙Pの枚数の多少に応じて、押さえ部材80の押さえ動作が完了するタイミングが異なる。本実施形態では、該タイミングに応じて、第1エッジガイド20および第2エッジガイド30による用紙Pの両側側端を揃える動作を開始することができる。特に、用紙載置部11に載置可能な最大枚数が多い記録装置1に有効である。
また、動力伝達手段100は、第1ウォーム111bおよび第2ウォーム121bを有している。従って、大きな減速比の回転を伝達することができる。ここで、減速比が大きいため、第1ウォーム111bおよび第2ウォーム121bの回動力は、第1押さえ部材81および第2押さえ部材91が積層方向Zへ移動する力へ容易に変換される。逆に、第1押さえ部材81および第2押さえ部材91が積層方向Zへ移動する力は、第1ウォーム111bおよび第2ウォーム121bが回動する力へ変換されにくい構成とすることができる。
従って、図6(B)および図7(B)に示す如く、押さえ部材80が用紙Pを押さえている状態において、用紙Pが積層方向上方へ浮き上がろうとすることにより、押さえ部材80が用紙Pから突き上げられるように力を受けた場合であっても、該力は、動力伝達手段100の動力伝達方向上流側へ殆ど伝達されない。即ち、該力によって、押さえ部材80が積層方向上方へ押し上げられる虞がない。
そして、該力によって、第1複合ギア111および第2複合ギア121が回動される虞がない。その結果、該力によって、第1エッジガイド20および第2エッジガイド30の位置がずれる虞がない。特に、第1エッジガイド20および第2エッジガイド30を幅方向内側へ閉じて複数の用紙Pの両側側端を揃えたとき、該力によって、第1エッジガイド20および第2エッジガイド30の位置がずれる虞がないので有効である。
本実施形態の給送装置としての給送部70は、被送り媒体の一例である用紙Pが載置される載置部である用紙載置部11と、用紙載置部11に設けられ、用紙載置部11に対して用紙Pの幅方向Xに移動し、用紙Pの側端と当接し該側端を揃えるエッジガイドである第1エッジガイド20および第2エッジガイド30と、第1エッジガイド20および第2エッジガイド30に設けられ、第1エッジガイド20および第2エッジガイド30に対して用紙Pの積層方向Zへ移動し、用紙Pと当接して用紙Pを押さえる押さえ部材80と、モータである給送用モータ77の動力を第1エッジガイド20、第2エッジガイド30および押さえ部材80へ伝達する動力伝達手段100と、を備えていることを特徴とする。
また、本実施形態において、第1エッジガイド20および第2エッジガイド30の移動を抑制する力を発生させる移動抑制手段の一例である第1摩擦発生部材130および第2摩擦発生部材140を備え、動力伝達手段100は、給送用モータ77の動力を第1エッジガイド20および第2エッジガイド30にそれぞれ設けられたギア部である第1複合ギア111および第2複合ギア121を介して押さえ部材80へ伝達する構成であり、用紙Pの側端を揃える際、先ず、第1摩擦発生部材130および第2摩擦発生部材140の抑制する力によって第1エッジガイド20および第2エッジガイド30の移動が抑止された状態で、動力伝達手段100の第1複合ギア111および第2複合ギア121の回転によって給送用モータ77の動力が押さえ部材80へ伝達され、押さえ部材80は用紙Pを押さえた状態となり、次に、動力伝達手段100の第1複合ギア111および第2複合ギア121が回転しない状態で、給送用モータ77が第1摩擦発生部材130および第2摩擦発生部材140の抑制する力に抗して第1エッジガイド20および第2エッジガイド30を移動させ用紙Pの側端を揃える構成であることを特徴とする。
またさらに、本実施形態において、用紙Pを給送する給送ローラ74を備え、用紙Pを給送する際、第1エッジガイド20および第2エッジガイド30が用紙Pの側端を揃えた状態から、給送用モータ77を逆転駆動させ、第1摩擦発生部材130および第2摩擦発生部材140の抑制する力によって第1エッジガイド20および第2エッジガイド30の移動が抑止された状態で、動力伝達手段100の第1複合ギア111および第2複合ギア121の回転によって給送用モータ77の動力が押さえ部材80へ伝達され、押さえ部材80は用紙Pから離間した状態となり、第1エッジガイド20および第2エッジガイド30が用紙Pの側端を揃えている状態で給送する構成であることを特徴とする。
また、本実施形態において、前記エッジガイドは、用紙Pの両側側端を揃える一対の第1エッジガイド20および第2エッジガイド30であり、押さえ部材80は、一のエッジガイドである第1エッジガイド20に設けられた第1押さえ部材81と、他方のエッジガイドである第2エッジガイド30に設けられた第2押さえ部材91と、を有し、第1押さえ部材81および第2押さえ部材91は互いに係合すると共に用紙Pの幅方向Xに伸縮する構成である。
さらに、動力伝達手段100は、給送用モータ77により駆動するピニオン108bと、ピニオン108bから動力を受ける一対のラックである第1ラック110および第2ラック120と、第1ラック110および第2ラック120から動力を受け、回転することによって第1押さえ部材81および第2押さえ部材91へ動力を伝達する一対の前記ギアである第1複合ギア111および第2複合ギア121と、を有する。
さらに、第1摩擦発生部材130および第2摩擦発生部材140は、用紙載置部11と第1エッジガイド20および第2エッジガイド30との間において所定の摩擦抵抗を発生させることにより第1エッジガイド20および第2エッジガイド30の移動を抑止する構成であることを特徴とする。
さらに、第1摩擦発生部材130および第2摩擦発生部材140は、用紙載置部11と第1エッジガイド20および第2エッジガイド30との間において所定の摩擦抵抗を発生させることにより第1エッジガイド20および第2エッジガイド30の移動を抑止する構成であることを特徴とする。
またさらに、本実施形態において、第1複合ギア111および第2複合ギア121は、押さえ部材80側と噛合うねじ状ウォームである第1ウォーム111bおよび第2ウォーム121bを有し、押さえ部材80が用紙Pから受ける押し上げ力を、動力伝達手段100における動力伝達経路の上流側へ伝達しない構成であることを特徴とする。
本実施形態の記録装置1は、載置された被記録媒体の一例である用紙Pをピックアップして給送する給送部70と、給送された用紙Pを搬送方向下流側へ搬送する搬送部50と、搬送された用紙Pに対して記録ヘッド62により記録を実行する記録部60と、を備えていることを特徴とする。
本実施形態の記録装置1は、載置された被記録媒体の一例である用紙Pをピックアップして給送する給送部70と、給送された用紙Pを搬送方向下流側へ搬送する搬送部50と、搬送された用紙Pに対して記録ヘッド62により記録を実行する記録部60と、を備えていることを特徴とする。
尚、上記実施例では、一対の移動可能なエッジガイドを設けて用紙Pを幅方向Xにおける中央に揃える構成としたが、これに限られるものではない。片側のみに移動可能なエッジガイドを設けて幅方向片側に用紙Pを揃える構成であってもよい。
また、前記移動抑制手段の一例として第1摩擦発生部材130および第2摩擦発生部材140を設けたがこれに限られない。バネの付勢力によってエッジガイドの移動を抑止する構成でもよい。またさらに、第1摩擦発生部材130および第2摩擦発生部材140を、それぞれ、第1エッジガイド側および第2エッジガイド側に設けたが、基体部側に設けても同様の効果を得ることができる。
またさらに、本発明は上記実施例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で、種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれるものであることは言うまでもない。
また、前記移動抑制手段の一例として第1摩擦発生部材130および第2摩擦発生部材140を設けたがこれに限られない。バネの付勢力によってエッジガイドの移動を抑止する構成でもよい。またさらに、第1摩擦発生部材130および第2摩擦発生部材140を、それぞれ、第1エッジガイド側および第2エッジガイド側に設けたが、基体部側に設けても同様の効果を得ることができる。
またさらに、本発明は上記実施例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で、種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれるものであることは言うまでもない。
1 記録装置(インクジェットプリンタ)、10 基体部、11 用紙載置部、
12 ホッパレバー挿通穴、13 第1長穴部、14 第2長穴部、
20 第1エッジガイド、21 第1ガイド面、22 第1案内溝部、
23 第1度当て部、30 第2エッジガイド、31 第2ガイド面、
32 第2案内溝部、33 第2度当て部、50 搬送部、51 搬送駆動ローラ、
52 搬送従動ローラ、53 プラテン、54 排出駆動ローラ、
55 排出従動ローラ、56 キャリッジガイド軸、60 記録部、61 キャリッジ、
62 記録ヘッド、70 給送部、71 ホッパ、74 給送ローラ、75 給送経路、
76 分離パッド、77 給送用モータ、74a 給送用ローラ軸、80 押さえ部材、
81 第1押さえ部材、82 第1突部、83 凸レール部、
84 第1メスねじ状歯部、91 第2押さえ部材、92 第2突部、
93 凹レール部、94 第2メスねじ状歯部、100 動力伝達手段、
101 モータピニオン、102 第1歯車、103 第2歯車、104 第3歯車、
105 キャリッジ当接レバー、106 軸部、107 第1ねじ歯車、
108 第3複合ギア、108a 第2ねじ歯車、108b ピニオン、
110 第1ラック、111 第1複合ギア、111a 第1ギア、
111b 第1ウォーム、120 第2ラック、121 第2複合ギア、
121a 第2ギア、121b 第2ウォーム、130 第1摩擦発生部材、
140 第2摩擦発生部材、P 用紙、X (用紙の)幅方向、Y 給送方向、
Z (用紙の)積層方向
12 ホッパレバー挿通穴、13 第1長穴部、14 第2長穴部、
20 第1エッジガイド、21 第1ガイド面、22 第1案内溝部、
23 第1度当て部、30 第2エッジガイド、31 第2ガイド面、
32 第2案内溝部、33 第2度当て部、50 搬送部、51 搬送駆動ローラ、
52 搬送従動ローラ、53 プラテン、54 排出駆動ローラ、
55 排出従動ローラ、56 キャリッジガイド軸、60 記録部、61 キャリッジ、
62 記録ヘッド、70 給送部、71 ホッパ、74 給送ローラ、75 給送経路、
76 分離パッド、77 給送用モータ、74a 給送用ローラ軸、80 押さえ部材、
81 第1押さえ部材、82 第1突部、83 凸レール部、
84 第1メスねじ状歯部、91 第2押さえ部材、92 第2突部、
93 凹レール部、94 第2メスねじ状歯部、100 動力伝達手段、
101 モータピニオン、102 第1歯車、103 第2歯車、104 第3歯車、
105 キャリッジ当接レバー、106 軸部、107 第1ねじ歯車、
108 第3複合ギア、108a 第2ねじ歯車、108b ピニオン、
110 第1ラック、111 第1複合ギア、111a 第1ギア、
111b 第1ウォーム、120 第2ラック、121 第2複合ギア、
121a 第2ギア、121b 第2ウォーム、130 第1摩擦発生部材、
140 第2摩擦発生部材、P 用紙、X (用紙の)幅方向、Y 給送方向、
Z (用紙の)積層方向
Claims (6)
- 被送り媒体が載置される載置部と、
該載置部に設けられ、該載置部に対して被送り媒体の幅方向に移動し、被送り媒体の側端と当接し該側端を揃えるエッジガイドと、
該エッジガイドに設けられ、該エッジガイドに対して被送り媒体の積層方向へ移動し、被送り媒体と当接して被送り媒体を押さえる押さえ部材と、
モータの動力を前記エッジガイドおよび押さえ部材へ伝達する動力伝達手段と、を備えた給送装置。 - 請求項1に記載の給送装置において、前記エッジガイドの移動を抑制する力を発生させる移動抑制手段を備え、
前記動力伝達手段は、前記モータの動力を前記エッジガイドに設けられたギア部を介して前記押さえ部材へ伝達する構成であり、
被送り媒体の側端を揃える際、先ず、前記移動抑制手段の抑制する力によって前記エッジガイドの移動が抑止された状態で、前記動力伝達手段の前記ギア部の回転によって前記モータの動力が前記押さえ部材へ伝達され、該押さえ部材は被送り媒体を押さえた状態となり、
次に、前記動力伝達手段の前記ギア部が回転しない状態で、前記モータが前記移動抑制手段の抑制する力に抗して前記エッジガイドを移動させ被送り媒体の側端を揃える構成である給送装置。 - 請求項2に記載の給送装置において、被送り媒体を給送する給送ローラを備え、
被送り媒体を給送する際、前記エッジガイドが被送り媒体の側端を揃えた状態から、前記モータを逆転駆動させ、前記移動抑制手段の抑制する力によって前記エッジガイドの移動が抑止された状態で、前記動力伝達手段の前記ギア部の回転によって前記モータの動力が前記押さえ部材へ伝達され、該押さえ部材は被送り媒体から離間した状態となり、前記エッジガイドが被送り媒体の側端を揃えている状態で給送する構成である給送装置。 - 請求項3に記載の給送装置において、前記エッジガイドは、被送り媒体の両側側端を揃える一対のエッジガイドであり、
前記押さえ部材は、
一のエッジガイドに設けられた第1押さえ部材と、
他方のエッジガイドに設けられた第2押さえ部材と、を有し、
前記第1押さえ部材および前記第2押さえ部材は互いに係合すると共に被送り媒体の幅方向に伸縮する構成であり、
前記動力伝達手段は、
前記モータにより駆動するピニオンと、
該ピニオンから動力を受ける一対のラックと、
該ラックから動力を受け、回転することによって前記第1押さえ部材および前記第2押さえ部材へ動力を伝達する一対の前記ギア部と、を有し、
前記移動抑制手段は、前記載置部と前記エッジガイドとの間において所定の摩擦抵抗を発生させることにより該エッジガイドの移動を抑止する構成である給送装置。 - 請求項2乃至4のいずれか1項に記載の給送装置において、前記ギア部は、前記押さえ部材側と噛合うねじ状ウォームを有し、
該ねじ状ウォームの減速比により、前記押さえ部材が被送り媒体から受ける力を、前記動力伝達手段における動力伝達経路の上流側へ伝達しない構成である給送装置。 - 載置された被記録媒体をピックアップして給送する給送部と、
給送された被記録媒体を搬送方向下流側へ搬送する搬送部と、
搬送された被記録媒体に対して記録ヘッドにより記録を実行する記録部と、を備えた記録装置であって、
前記給送部は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載された前記給送装置を備える記録装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008245446A JP2010076869A (ja) | 2008-09-25 | 2008-09-25 | 給送装置、記録装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2008245446A JP2010076869A (ja) | 2008-09-25 | 2008-09-25 | 給送装置、記録装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2008245446A Pending JP2010076869A (ja) | 2008-09-25 | 2008-09-25 | 給送装置、記録装置 |
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-
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- 2008-09-25 JP JP2008245446A patent/JP2010076869A/ja active Pending
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