JP2010075178A - ミルク入り飲料 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】イソ吉草酸エチル又はイソ吉草酸エチルを含有する植物抽出物をミルク入り飲料に適量含有させる。
【選択図】なし
Description
1.イソ吉草酸エチル又はイソ吉草酸エチルを含有する植物抽出物を含有し、飲料全体に対するイソ吉草酸エチルの割合が0.1ppb〜25ppbである、ミルク入り飲料。
2.UHT殺菌又はレトルト殺菌処理された容器詰め飲料である、1に記載のミルク入り飲料。
3.飲料がコーヒー飲料である、1又は2に記載のミルク入り飲料。
4.イソ吉草酸エチルを含有する植物抽出物が、醗酵処理が施されたコーヒー豆の抽出物である1〜3のいずれかに記載のミルク入り飲料。
5.pHが5.5〜7.0である、1〜4のいずれかに記載のミルク入り飲料。
6.ミルク入り飲料に、イソ吉草酸エチル又はイソ吉草酸エチルを含有する植物抽出物を含有せしめ、高温殺菌工程に付すことを含む、乳加熱臭の抑制されたミルク入り飲料の製造方法。
7.ミルク入り飲料に、イソ吉草酸エチルを含有せしめることを特徴とする乳加熱臭の抑制方法。
本発明において、ミルク入り飲料とは、乳分を原料として使用し、UHT殺菌やレトルト殺菌等の高温殺菌工程を経て製造される飲料製品のことをいい、例えば、缶、紙パック、PETボトル等の保存容器に充填された、長期間の保存可能な容器詰め飲料が挙げられる。
乳加熱臭や酸化臭を抑制する有効成分であるイソ吉草酸エチル(Ethyl Isovalerate)(別名:Butanoic acid 3-methyl- ethyl ester、Butyric acid 3-methyl- ethyl ester、Isovaleric acid ethyl esterとも表記される)は、下記式(I)
まず、コーヒー生豆5gを中挽きで粉砕した後、蒸留水50mLを加えて水蒸気蒸留し、留液100mLを得、その留液を分液ロートに入れ、塩化ナトリウム25g及びジエチルエーテル50mLを加え、20分間振とうする。ジエチルエーテル層を回収し、水層のみ分液ロートに入れ、再度、ジエチルエーテル50mLを加え、20分間振とう後、ジエチルエーテル層のみ回収する。得られたジエチルエーテル層計100mLを分液ロートに戻し、蒸留水50mLで分液ロートを共洗いした後、ジエチルエーテル層のみ回収し、硫酸ナトリウム30gを加え、脱水を行い、KD(クデルナーダーニッシュ)濃縮法により1mLまで濃縮した後、GC−MSに導入してイソ吉草酸エチルを検出する。GC−MS条件は以下の通り。
<GC-MS条件>
・装置:Agilent社製 6890N(GC)+5973inert(MS)
・カラム:GERSTEL社製 MACH HP-INNOWAX(10m*0.20mm*0.20μm)
・カラム温度 :40℃(3min)-50℃/min-250℃(10min)
・キャリアガス:He
・注入口温度:250℃
・トランスファーライン:250℃
・イオン源温度:230℃
・Scan Parameter:m/z=35〜350
・SIM Parameter :m/z=70,88,102
1)収穫後のコーヒー果実に微生物を接触させて醗酵させた後、水洗式又は非水洗式に脱穀(精製)する方法。
2)収穫後のコーヒー果実を天日又は機械で乾燥させた後、微生物を接触させて醗酵させ、水洗式又は非水洗式に脱穀(精製)する方法。
3)収穫後のコーヒー果実を天日で乾燥させるとともに微生物醗酵させ、脱穀(精製)する方法。
4)収穫したコーヒー果実を果肉除去機に入れて果肉を除去した後、水槽に入れてパーティメントに付いた粘液を取り除くとともに、資化成分を添加して微生物醗酵させ、その後天日又は機械で乾燥させ脱穀する方法。
微生物の接触は、コーヒー果実に微生物を噴霧又は散布したり、微生物を含む懸濁液にコーヒー果実を浸漬させたりして行うことができる。醗酵条件は選択した微生物に応じて適宜選択すればよい。
抽出には、通常、粉砕されたコーヒー豆を用いるが、粉砕の度合(通常、粗挽き、中挽き、細挽きなど)は特に限定されず、各種の粒度分布の粉砕豆を用いることができる。また、抽出方法についても何ら限定されず、各種コーヒー抽出装置(ドリップ式、サイフォン式、ボイリング式、ジェット式、連続式など)で行うことができるが、中でもドリップ式で行うことが好ましい。ここでいうドリップ式とは、流下式抽出であり、原料(焙煎して粉砕したコーヒー豆)の層に温水をシャワー、流下して原料中を通過させる抽出方法である。ドリップ式抽出では、コーヒー豆は、通常、金属製のメッシュの上に置かれるが、金属メッシュでなくとも、布やペーパーなど、コーヒー豆層を支え、コーヒー豆層から抽出液を分離できるものであれば特に限定されない。なお、抽出装置内を密閉にして、圧力をかけて抽出を行ってもよい。上記ドリップ式の抽出では、通常、コーヒー豆粉砕物1重量部に対して、5〜15重量部、好ましくは7〜10重量部の中温水を加水、流下してコーヒーを抽出する。抽出時間は、抽出装置の種類・大きさ等により異なるが、通常、15〜50分、好ましくは20〜40分程度である。
醗酵コーヒー豆の抽出物(好ましくは、焙煎された醗酵コーヒー豆の抽出物)は、公知の方法によって、濃縮して用いてもよいし、濃縮物を噴霧乾燥、凍結乾燥等により乾燥して粉末状にして用いてもよい。
ミルク入り飲料は、通常、高温殺菌、長期間の保存および冬季の製品ウォーマーでの加熱等により、乳成分が変性し、乳加熱臭や酸化臭、具体的には、乳独特の劣化臭(すえ臭)や乳独特のむれっぽい味を発生させ、コク(クリーミー感)を消失させ、ミルク入り飲料の品質を低下させることが知られている。本発明のイソ吉草酸エチルを含有するミルク入り飲料は、飲料全体に対するイソ吉草酸エチルの割合が0.1〜25ppb、好ましくは0.1〜22.5ppb、より好ましくは0.1〜20ppb、さらに好ましくは0.2〜10ppb、特に好ましくは0.4〜10ppb、さらにより好ましくは0.6〜7.5ppbとなるようにイソ吉草酸エチルを含有させることにより、高温殺菌される飲料における乳分由来の乳加熱臭や酸化臭(いわゆるオフフレーバー)を抑制し、乳分のコクをも付与した、ドリンカビリティの高いミルク入り飲料である。
本発明の好適な態様の一つであるミルク入りコーヒー飲料について、詳述する。簡易かつ効率的な製造方法として、イソ吉草酸エチルを含有する植物として醗酵コーヒー豆を用い、コーヒー豆(コーヒー飲料のベースとなる焙煎コーヒー豆;以後、「ベースとなる焙煎コーヒー豆」という)と一緒に抽出してイソ吉草酸エチル含有のコーヒー抽出液を得て調合液を得る方法が挙げられる。醗酵コーヒー豆としては、上述のとおり、収穫されたコーヒー果実に対して微生物の働きを利用した何らかの醗酵に基づく加工を施して得られるもので、イソ吉草酸エチルを含有するものであれば、どのようなものでも使用できる。醗酵過程において、微生物の代謝によりイソ吉草酸エチルや酢酸エチルが生成し、コーヒー生豆に移行する。
コーヒー飲料のベースとなるコーヒー豆としては、中煎りにしたブラジル産コーヒー豆を用いた。コーヒー豆を粉砕機(日本グラニュレーター社製)で粉砕し、94℃の熱水でドリップし、Brix2.8の抽出液を得た。このコーヒー抽出液を500メッシュで濾過して不溶性固形分を除き、使用した。
イソ吉草酸エチル含量を0、0.6、2.3、5.6、22.5ppb(w/v)とする以外は、実施例1と同様の手法でコーヒー飲料を調製した。これを190g缶に詰めレトルト殺菌(120〜125℃、約25分)を行い、容器詰めコーヒー飲料を製造した。得られた容器詰め飲料を、保存試験に供した。保存試験は、70℃2週間で行った。これは、加温条件下での保存試験だけでなく、常温1年の保存に相当する試験である。保存後のコーヒー飲料について、実施例1と同様に、イソ吉草酸エチル無添加の飲料と比較して評価した。
評価結果を表3に示す。加温条件下での保存(或いは常温長期間保存)により、保存劣化に伴う乳分の加熱臭や酸化臭(乳劣化様の厭味)及びコーヒー分に起因する後口の不快な風味(収斂味、エグ味、苦味)が顕著に発生したが、イソ吉草酸エチルを0.6ppb以上添加することにより、これら劣化に伴う不快な風味を緩和することができた。特に、イソ吉草酸エチルを2.3ppb以上配合したコーヒー飲料では、パネラー全員が無添加のコーヒー飲料との明確な違いを感じ、イソ吉草酸エチルを添加したコーヒー飲料の方が好ましいと評価した。また、イソ吉草酸エチルを添加したコーヒー飲料では、劣化に伴う不快な風味を緩和するだけでなく、コーヒーの香り等の好ましい風味の消失を抑制できた。なお、官能評価したコーヒー飲料のpHは、6.2であった。
実施例2で調製したイソ吉草酸エチル含量が2.3ppb(w/v)のコーヒー飲料に、さらに酢酸エチル(純度:99.5%)を0、1.0、2.0、4.0、10.0、20.0、40.0ppb(w/v)となるように添加して、酢酸エチルを含有するコーヒー飲料を調製した。これを、実施例2と同様に容器に充填して高温殺菌し、保存試験に供した。保存後のコーヒー飲料について、実施例1と同様に、酢酸エチル無添加の飲料と比較して評価した。
高温殺菌され、加温条件下で保存されたミルク入り飲料(コーヒー飲料)で酢酸エチル無添加の飲料は、乳分のコクに欠けたボディ感のない飲料であった。一方、酢酸エチルを添加したミルク入り飲料は、1.0〜20ppbの添加では、その添加量に応じて乳分のコクが増加してボディ感を有する嗜好性の高い飲料となった。酢酸エチルを40ppb添加した飲料は、20ppb添加した飲料と同程度の呈味であった。
(1)醗酵コーヒー豆の調製(1)
コーヒー生果実を100kg用意し、トンネル型の蒸気導入部分を設けた速度調節可能なコンベアを用いて、温度100℃、処理時間20秒の上記工程1)を行った。その後、送風によって40℃に急冷した(工程2))。コーヒー果実100kgに対してワイン醗酵用酵母であるLalvin EC1118株(Saccharomyces bayanus))の乾燥菌体50gに水200gを加えて溶解した酵母溶液を調製し、これとアジピン酸100gをコーヒー果実1粒あたりの酵母付着量が1.0×106〜7cellsとなるように満遍なく添加した(工程3)4))。これを35℃にて72時間静置して発酵処理した(工程5))後、乾燥機で乾燥させ(工程6))、脱穀機で果肉を除去して醗酵コーヒー豆(生豆)を得(工程7))、これを焙煎して焙煎された醗酵コーヒー豆を得た(試料1)。
この醗酵コーヒー焙煎豆を粉砕せずにそのままの形状でガスクロマトグラフィ(GC)用サンプルチューブに10gずつ入れ、ヘッドスペースの気体を成分分析した。その結果、試料1には、酢酸エチルが65ppm含まれており、イソ吉草酸エチルが含まれることが確認された。GCの分析条件は以下のとおり。
<GC分析条件>
・装置:Agilent 7694 HeadspaceSampler (Agilent Technologiess社製)
Agilent 6890 GC System (Agilent Technologiess社製)
・カラム:HP-INNOWAX(60mm×内径0.25mm×膜圧0.25μm)
・温度:40℃4分保持、3℃/分で220℃まで昇温、230℃30分保持
・検出器:MSD,FID
実施例1で用いたコーヒー飲料のベースとなる焙煎豆に、上記の焙煎された醗酵コーヒー豆(試料1)を、コーヒー豆の全量に対し、4重量%又は15重量%となるように配合した(4%配合品、15%配合品)。この醗酵コーヒー焙煎豆混合の焙煎豆から、実施例1と同様にコーヒー抽出液を得てコーヒー飲料を調製し、実施例2と同様の保存試験に供した。対照として、醗酵コーヒー豆を配合しないコーヒー飲料を製造して保存試験に供し、保存後のコーヒー飲料について、醗酵コーヒー豆無添加の飲料と比較して評価した。
評価結果を表4に示す。醗酵コーヒー豆を配合して調製したコーヒー抽出液を含むコーヒー飲料(4%配合品、15%配合品)は、無添加のコーヒー飲料と比較して、コーヒーの香り、コク味、後口の余韻といったコーヒーの好ましい風味や乳分のコクを増強し、保存劣化に伴う後口の不快な風味(収斂味、エグ味、苦味)や乳劣化臭(乳劣化様の厭味)を抑制することができ、パネラー全員が、醗酵コーヒー豆を配合したコーヒー飲料(4%配合品、15%配合品)の方が大変好ましいと評価した。また、実施例2の精製されたイソ吉草酸エチルを添加した場合と比較して、醗酵コーヒー豆抽出物を含む本実施例の飲料(4%配合品、15%配合品)は、乳分のコクが増強された、ミルク入り飲料として嗜好性の高い飲料であった。
4%配合品と15%配合品とを比較すると、4%では醗酵コーヒー豆特有の香味がほとんど感じられないのに対し、15%配合品では、醗酵コーヒー豆特有のエステル香、アルコール香がやや感じられたことから、ベースとなるコーヒー豆の風味の維持、オフフレーバーの抑制を目的として使用する場合には、醗酵コーヒー豆15%相当が上限であることが示唆された。
このコーヒー飲料について、イソ吉草酸エチル含量及びクロロゲン酸含量を測定した。測定の結果、イソ吉草酸エチルを4%配合品は1.12ppb、15%配合品は7.5ppbの濃度で含有しおり、クロロゲン酸含量はいずれも1020ppmの濃度で含有していた。また、コーヒー飲料のpHを測定すると、pH6.2であった。
なお、イソ吉草酸エチル含量は、コーヒー飲料50mLにシリコーン5滴を添加した試料を60℃に加温し、窒素を吹き込み、吸着管(Tenax GR 35/60)に20分間吸着させた後、GC−MSに加熱導入した。HS条件、加熱脱着条件及びGC-MS条件は以下のとおり。
<HS条件 ※ヘッドスペース(パージ&トラップ法)>
・吸着剤 :Tenax-GR 35/60
・パージガス流量 :100mL/min
・パージ時間 :20min
・試料量 :50mL
・シリコーン添加量:消泡シリコーンを蒸留水で25倍に希釈したもの5滴
<加熱脱着条件>
・装置 :GERSTEL社製 Thermo Desorption System(TDS)
<GC-MS条件>
・装置 :Agilent社製 6890N(GC)+5973inert(MS)
・カラム :GERSTEL社製 MACH HP-INNOWAX(10m*0.20mm*0.20μm)
・カラム温度 :40℃(3min)-50℃/min-250℃(10min)
・キャリアガス :He
・トランスファーライン:250℃
・イオン源温度:230℃
・Scan Parameter:m/z=35〜350
・SIM Parameter :m/z=70,88,102
また、クロロゲン酸含量は、試料となる飲料を移動相Aで10倍希釈(w/w)した後、メンブランフィルター(ADVANTEC製 Cellulose Acetate 0.45μm)で濾過し、HPLCに注入して定量した。測定条件は以下の通り。
<HPLC測定条件>
・カラム:TSK-gel ODS-80TsQA(4.6mmφx150mm、東ソー株式会社)
・移動相:A:水:トリフルオロ酢酸=1000:0.5
B:アセトニトリル:トリフルオロ酢酸=1000:0.5
・流速:1.0ml/min
・カラム温度:40℃
・グラディエント条件;分析開始から5分後まではA液100%保持、
5分から10分まででB液7.5%、
10分から20分まででB液10.5%、
20分から32分までB液10.5%保持、
32分から45分まででB液26.3%、
45分から46分まででB液75.0%、
46分から51分までB液75.0%保持、
51分から52分まででB液0%
52分から58分までB液0%保持、
・注入量:5.0μL
・検出波長:325nm
・標準物質:クロロゲン酸0.5水和物(ナカライテスク株式会社)
リテンションタイムは、15.3分、18.9分、20.7分、30.3分、31.3分、32.3分、44.1分、44.8分、46.3分であり、クロロゲン酸はこれらリテンションタイムのピーク面積の和より求めた。
表5に示す処方にて、実施例4と同様にしてBx8.9及びpH6.8のコーヒー飲料を調製した。このコーヒー飲料を対照とし、イソ吉草酸エチル(純度99.0%)を0〜22.5ppb(=0.0225ppm)(w/v)となるように添加して、イソ吉草酸エチル含有コーヒー飲料を調製した。また、種々の濃度のイソ吉草酸エチル含有コーヒー飲料に、クロロゲン酸としてフレーバーホルダーRC30(長谷川香料)を0〜3.1mL/kgとなるように添加し、クロロゲン酸総量が異なるコーヒー飲料を調製した。
評価結果を表6に示す。加温条件下での保存(或いは常温長期間保存)により、乳劣化臭が発生した。イソ吉草酸エチルが無添加(0ppb)の場合、クロロゲン酸の添加量に伴って、乳劣化臭の発生を抑制することができたが、その効果はクロロゲン酸を1700ppm含有した飲料で対照と同程度であった。クロロゲン酸を1700ppmを超える量で配合した場合には、その独特の風味からコーヒー飲料の嗜好性を損なうことがあり、1700ppm以下とすることが好ましいと考えられた。
一方、イソ吉草酸エチルを0.1ppb(0.0001ppm)以上添加することにより、コーヒーの好ましい風味を維持しながらも、加熱劣化に伴う不快な風味(例えば乳劣化臭)を緩和することができた。この効果はクロロゲン酸と相乗的に作用し、(A)イソ吉草酸エチルの量(ppm)と(B)クロロゲン酸の総量(ppm)の積((A)×(B))が0.09以上、好ましくは0.13以上、より好ましくは0.17以上、さらに好ましくは0.2以上、特に好ましくは0.4以上とするようにすると、コーヒーの好ましい風味を増強し、不快な風味を緩和して、飲みやすい(嗜好性の高い)飲料となった。また、(B)クロロゲン酸の総量(ppm)に対する(A)イソ吉草酸エチルの量(ppm)の割合((A)/(B))が0.00003を超えるとイソ吉草酸エチルの香りがコーヒー本来の風味を阻害すると判断したパネラーがいた。したがって、(A)/(B)が0.00003以下、好ましくは0.000025以下、より好ましくは0.00002以下とすることが好ましいことが示唆された。
(1)醗酵コーヒー豆の調製(2)
グァテマラでは、通常、水洗式でコーヒー果実からコーヒー生豆を精製している。すなわち、収穫した果実を水槽に入れて不純物を取り除いた後、果肉除去機に入れて果肉を除去し、再度水槽に入れてパーティメントに付いた粘液を取り除き、その後天日又は機械で乾燥させ脱穀する方法を採用している。これは、栽培地が山の斜面で収穫後に果実を広げて干す場所がないため、必然的に取り入れられる方法である。
一方、ブラジルなど一度に大量の果実を乾燥させる広大な平地があり、かつ収穫時期が乾季で雨の心配がない場所では、非水洗式(ナチュラルとも呼ばれる)の精製が行われている。すなわち、収穫後の果実をそのまま広場に広げ天日で乾燥させた後、乾燥した果肉が付いたまま脱穀を行う方法で、時間を掛けて乾燥させる間に複雑な香味やコクがコーヒー生豆に付与されるという特徴を有する。
しかしながら、今回は、グァテマラにおいて、非水洗式でコーヒー生豆を得た。すなわち、収穫された果実の畝の厚さを一定値(5cm以下)以下となるように敷き、果実中の水分が少なくなるに従い厚く(5〜10cm)し、かつ果実の畝を1時間に1回攪拌することを行い、2週間かけて水分10%以下の乾燥果実を得、これを脱穀してコーヒー生豆を得た(試料2)。得られたコーヒー生豆を実施例4と同様にして分析したところ、イソ吉草酸エチル及び酢酸エチルが含まれることが確認された。
実施例1で用いたコーヒー飲料のベースとなる焙煎豆に、上記の焙煎された醗酵コーヒー豆(試料2)を、コーヒー豆の全量に対し、5重量%となるように配合した。この焙煎された醗酵コーヒー豆混合の焙煎豆から、実施例1と同様にコーヒー抽出液を得てコーヒー飲料を調製し、実施例2と同様の保存試験に供した。対照として、醗酵コーヒー豆を配合しないコーヒー飲料を製造して保存試験に供し、保存後のコーヒー飲料について、醗酵コーヒー豆無添加の飲料と比較して評価した。
醗酵コーヒー豆を配合して調製したコーヒー抽出液を含むコーヒー飲料は、無添加のコーヒー飲料と比較して、コーヒーの香り、コク味、後口の余韻といったコーヒーの好ましい風味を増強し、加熱に伴う乳劣化臭を抑制することができ、パネラー全員が、醗酵コーヒー豆を配合したコーヒー飲料の方が大変好ましいと評価した。
このコーヒー飲料について、イソ吉草酸エチル総量及びクロロゲン酸総量を測定した。測定の結果、イソ吉草酸エチルは0.13ppb、クロロゲン酸は1060ppmの濃度で含有していた。また、コーヒー飲料のpHを測定すると、pH6.2であった。
Claims (7)
- イソ吉草酸エチル又はイソ吉草酸エチルを含有する植物抽出物を含有し、飲料全体に対するイソ吉草酸エチルの割合が0.1ppb〜25ppbである、ミルク入り飲料。
- UHT殺菌又はレトルト殺菌処理された容器詰め飲料である、請求項1に記載のミルク入り飲料。
- 飲料がコーヒー飲料である、請求項1又は2に記載のミルク入り飲料。
- イソ吉草酸エチルを含有する植物抽出物が、醗酵処理が施されたコーヒー豆の抽出物である請求項1〜3のいずれかに記載のミルク入り飲料。
- pHが5.5〜7.0である、請求項1〜4のいずれかに記載のミルク入り飲料。
- ミルク入り飲料に、イソ吉草酸エチル又はイソ吉草酸エチルを含有する植物抽出物を含有せしめ、高温殺菌工程に付すことを含む、乳加熱臭の抑制されたミルク入り飲料の製造方法。
- ミルク入り飲料に、イソ吉草酸エチルを含有せしめることを特徴とする乳加熱臭の抑制方法。
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