JPH05137503A - 容器詰め牛乳の製造方法 - Google Patents
容器詰め牛乳の製造方法Info
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- JPH05137503A JPH05137503A JP29863391A JP29863391A JPH05137503A JP H05137503 A JPH05137503 A JP H05137503A JP 29863391 A JP29863391 A JP 29863391A JP 29863391 A JP29863391 A JP 29863391A JP H05137503 A JPH05137503 A JP H05137503A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】常温で長期間保存可能で、レトルト殺菌処理し
ても変色することのない容器詰め牛乳の製造方法を提供
する。 【構成】牛乳に全体の0.001〜0.02重量%の亜
硫酸水素ナトリウム及び/又はピロ亜硫酸カリウムを添
加して、混合する。次に、直径1μm以下の脂肪球が全
体の95%以上になるように均質化処理したのち、金属
缶に充填し蓋を二重巻締めして密封する。次に、115
〜125℃の温度で5〜30分間加熱殺菌処理を行い、
20℃まで冷却する。
ても変色することのない容器詰め牛乳の製造方法を提供
する。 【構成】牛乳に全体の0.001〜0.02重量%の亜
硫酸水素ナトリウム及び/又はピロ亜硫酸カリウムを添
加して、混合する。次に、直径1μm以下の脂肪球が全
体の95%以上になるように均質化処理したのち、金属
缶に充填し蓋を二重巻締めして密封する。次に、115
〜125℃の温度で5〜30分間加熱殺菌処理を行い、
20℃まで冷却する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は容器詰め牛乳の製造方法
に関し、さらに詳しくは常温で長期保存が可能な容器詰
め牛乳の製造方法に関するものである。
に関し、さらに詳しくは常温で長期保存が可能な容器詰
め牛乳の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、容器詰めされた牛乳は、均質化処
理した牛乳を加熱処理したのち、冷却して容器に充填す
ることにより製造されている。前記加熱処理は、主とし
て殺菌を目的とするものであり、一般に、120〜15
0℃の温度範囲で1〜10秒間保持するか、75℃の温
度に15分間保持する方法で行われている。このように
して製造された容器詰め牛乳は、腐敗や乳分分離が短期
間で生じ、長期間保存用としては不適であり、通常は冷
蔵庫に保管することが必要である。しかも、冷蔵してお
いても飲料に供せる期間は極めて短く、常温で流通させ
ることはできなかった。
理した牛乳を加熱処理したのち、冷却して容器に充填す
ることにより製造されている。前記加熱処理は、主とし
て殺菌を目的とするものであり、一般に、120〜15
0℃の温度範囲で1〜10秒間保持するか、75℃の温
度に15分間保持する方法で行われている。このように
して製造された容器詰め牛乳は、腐敗や乳分分離が短期
間で生じ、長期間保存用としては不適であり、通常は冷
蔵庫に保管することが必要である。しかも、冷蔵してお
いても飲料に供せる期間は極めて短く、常温で流通させ
ることはできなかった。
【0003】一方、容器詰め牛乳を自動販売機等で流通
させるために、常温で長期間保存できる牛乳が知られて
いる。このような牛乳は、例えば、牛乳に乳化剤、安定
剤などを添加、混合して製造されており、乳脂肪の乳化
状態が安定に保たれる。
させるために、常温で長期間保存できる牛乳が知られて
いる。このような牛乳は、例えば、牛乳に乳化剤、安定
剤などを添加、混合して製造されており、乳脂肪の乳化
状態が安定に保たれる。
【0004】前記常温で長期間保存可能な牛乳は、通常
容器に充填したのちレトルト殺菌されるので、殺菌のた
めの加熱処理は比較的高温で長時間行われる。例えば、
特公昭62−19810号公報には、乳脂肪の乳化状態
を安定に保つために、牛乳を直径1μm以下の脂肪球が
95%以上になるまで均質化した牛乳を、不通気性容器
に充填密封した後、115〜118℃の温度で15〜2
0分間加熱処理する方法が開示されている。
容器に充填したのちレトルト殺菌されるので、殺菌のた
めの加熱処理は比較的高温で長時間行われる。例えば、
特公昭62−19810号公報には、乳脂肪の乳化状態
を安定に保つために、牛乳を直径1μm以下の脂肪球が
95%以上になるまで均質化した牛乳を、不通気性容器
に充填密封した後、115〜118℃の温度で15〜2
0分間加熱処理する方法が開示されている。
【0005】ところで、牛乳には100℃以上に加熱す
るとすると、褐変する性質があることが知られている。
牛乳のこの性質は、120〜150℃の温度範囲で1〜
10秒間保持する加熱処理では温度は高いものの処理時
間が極めて短いために現れず、75℃の温度に15分間
保持する加熱処理では加熱温度自体が低いために現れな
い。しかし、常温で長期間保存可能な牛乳の場合には、
前述のように容器に充填したのち殺菌のための加熱処理
(レトルト殺菌処理)が必要であり、比較的高温、例え
ば118℃で20分間の長時間で処理しなければ殺菌の
効果が得られず、前記変色する性質が現れやすい。牛乳
が前記のように変色すると外観上好ましくない印象を与
えるとの問題がある。
るとすると、褐変する性質があることが知られている。
牛乳のこの性質は、120〜150℃の温度範囲で1〜
10秒間保持する加熱処理では温度は高いものの処理時
間が極めて短いために現れず、75℃の温度に15分間
保持する加熱処理では加熱温度自体が低いために現れな
い。しかし、常温で長期間保存可能な牛乳の場合には、
前述のように容器に充填したのち殺菌のための加熱処理
(レトルト殺菌処理)が必要であり、比較的高温、例え
ば118℃で20分間の長時間で処理しなければ殺菌の
効果が得られず、前記変色する性質が現れやすい。牛乳
が前記のように変色すると外観上好ましくない印象を与
えるとの問題がある。
【0006】前記変色反応は乳成分中のカゼインと乳糖
とが反応して生じるものとされており、メイラード反応
と呼ばれている。その反応機構は、下記の通りである。
とが反応して生じるものとされており、メイラード反応
と呼ばれている。その反応機構は、下記の通りである。
【0007】まず、カゼイン中のリジンのε−アミノ基
と乳糖のカルボニル基とが結合して、分子内にN−ラク
トシドを生じる。ついで、このN−ラクトシドがアマド
リ転位を起こして、N−ラクチュロシドとなる。そし
て、この二次的生成蛋白体が解裂して、褐色物質を生ず
る。
と乳糖のカルボニル基とが結合して、分子内にN−ラク
トシドを生じる。ついで、このN−ラクトシドがアマド
リ転位を起こして、N−ラクチュロシドとなる。そし
て、この二次的生成蛋白体が解裂して、褐色物質を生ず
る。
【0008】前記変色反応を防止する方法としては、牛
乳にL−システインまたはL−シスチンを添加、混合す
ることが有効であることが知られている。このような方
法は、Inhibition of Heat-Induced Browning of Milk
by L-Cystein (Arnold,R.G.:J. Dairy Sci. Vol.52 (19
69), pp.1857〜1859) 、特開平2−207742号公報
等に記載されている。
乳にL−システインまたはL−シスチンを添加、混合す
ることが有効であることが知られている。このような方
法は、Inhibition of Heat-Induced Browning of Milk
by L-Cystein (Arnold,R.G.:J. Dairy Sci. Vol.52 (19
69), pp.1857〜1859) 、特開平2−207742号公報
等に記載されている。
【0009】しかしながら、前記方法ではL−システイ
ンまたはL−シスチンの添加量が0.01〜0.1重量
%と比較的多いので牛乳に対する添加、混合等の調合が
行いにくい傾向がある。
ンまたはL−シスチンの添加量が0.01〜0.1重量
%と比較的多いので牛乳に対する添加、混合等の調合が
行いにくい傾向がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる不都
合を解消して、常温で長期間保存可能で、レトルト殺菌
処理しても変色することのない容器詰め牛乳の製造方法
を提供することを目的とする。
合を解消して、常温で長期間保存可能で、レトルト殺菌
処理しても変色することのない容器詰め牛乳の製造方法
を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、本発明の容器詰め牛乳の製造方法は、牛乳に全体
の0.001〜0.02重量%の亜硫酸水素ナトリウム
及び/又はピロ亜硫酸カリウムを添加して、混合した牛
乳を均質化処理するか、均質化処理した牛乳に全体の
0.001〜0.02重量%の亜硫酸水素ナトリウム及
び/又はピロ亜硫酸カリウムを添加、混合した牛乳を、
不通気性容器に充填密封し、加熱殺菌処理を行うことを
特徴とする。
めに、本発明の容器詰め牛乳の製造方法は、牛乳に全体
の0.001〜0.02重量%の亜硫酸水素ナトリウム
及び/又はピロ亜硫酸カリウムを添加して、混合した牛
乳を均質化処理するか、均質化処理した牛乳に全体の
0.001〜0.02重量%の亜硫酸水素ナトリウム及
び/又はピロ亜硫酸カリウムを添加、混合した牛乳を、
不通気性容器に充填密封し、加熱殺菌処理を行うことを
特徴とする。
【0012】本明細書において、牛乳との用語は、牛
乳、脱脂乳、加工乳、生クリーム、無糖練乳、殺菌乳酸
菌飲料及び、果汁、香料、着色料、乳化剤、安定化剤等
を添加した乳飲料を包含する。
乳、脱脂乳、加工乳、生クリーム、無糖練乳、殺菌乳酸
菌飲料及び、果汁、香料、着色料、乳化剤、安定化剤等
を添加した乳飲料を包含する。
【0013】前記均質化処理は、原料乳をホモジナイザ
ーなどにより攪拌して、原料乳に含まれる脂肪球を微細
化、均質化する処理であり、常温で長期間保存できる牛
乳を得るためには、直径1μm以下の脂肪球が全体の9
5%以上になるようにすることが好ましい。前記均質化
処理は、牛乳に亜硫酸水素ナトリウム及び/又はピロ亜
硫酸カリウムを添加して混合したのちに行ってもよく、
添加する前に予め行ってもよい。
ーなどにより攪拌して、原料乳に含まれる脂肪球を微細
化、均質化する処理であり、常温で長期間保存できる牛
乳を得るためには、直径1μm以下の脂肪球が全体の9
5%以上になるようにすることが好ましい。前記均質化
処理は、牛乳に亜硫酸水素ナトリウム及び/又はピロ亜
硫酸カリウムを添加して混合したのちに行ってもよく、
添加する前に予め行ってもよい。
【0014】ただし、牛乳に亜硫酸水素ナトリウム及び
/又はピロ亜硫酸カリウムを添加して混合したのちに前
記均質化処理を行うことにより、混合されやすくなるの
で、より好ましい。
/又はピロ亜硫酸カリウムを添加して混合したのちに前
記均質化処理を行うことにより、混合されやすくなるの
で、より好ましい。
【0015】亜硫酸水素ナトリウム及びピロ亜硫酸カリ
ウムは、それぞれ単独で使用してもよく、両者を任意の
割合で混合して使用してもよいが、その添加量は牛乳に
対して0.001〜0.02重量%の範囲であり、好ま
しくは0.005〜0.01重量%の範囲である。亜硫
酸水素ナトリウム及び/またはピロ亜硫酸カリウムの添
加量が0.001重量%未満であるときには変色を防止
する効果が不十分になり、0.02重量%以上になると
異味、異臭を生ずるとの問題がある。
ウムは、それぞれ単独で使用してもよく、両者を任意の
割合で混合して使用してもよいが、その添加量は牛乳に
対して0.001〜0.02重量%の範囲であり、好ま
しくは0.005〜0.01重量%の範囲である。亜硫
酸水素ナトリウム及び/またはピロ亜硫酸カリウムの添
加量が0.001重量%未満であるときには変色を防止
する効果が不十分になり、0.02重量%以上になると
異味、異臭を生ずるとの問題がある。
【0016】前記加熱殺菌処理は、常温で長期間保存で
きる牛乳を得るために、115〜125℃の温度で5〜
30分間行うことが好ましい。
きる牛乳を得るために、115〜125℃の温度で5〜
30分間行うことが好ましい。
【0017】
【作用】本発明の製造方法によれば、前記範囲の量で添
加される亜硫酸水素ナトリウム及び/又はピロ亜硫酸カ
リウムにより、乳成分相互間のメイラード反応が防止さ
れるので、レトルト殺菌処理による高温で長時間加熱処
理しても褐変などの変色が抑制できる。
加される亜硫酸水素ナトリウム及び/又はピロ亜硫酸カ
リウムにより、乳成分相互間のメイラード反応が防止さ
れるので、レトルト殺菌処理による高温で長時間加熱処
理しても褐変などの変色が抑制できる。
【0018】また、本発明の製造方法によれば、亜硫酸
ナトリウム及び/またはピロ亜硫酸カリウムを前記の範
囲で添加すればよく、L−システインまたはL−シスチ
ンに比較して少量で同等の効果が得られる。また、亜硫
酸ナトリウム及び/またはピロ亜硫酸カリウムの添加量
は、L−システインまたはL−シスチンに比較して少量
なので、添加、混合等の調合が容易になる。
ナトリウム及び/またはピロ亜硫酸カリウムを前記の範
囲で添加すればよく、L−システインまたはL−シスチ
ンに比較して少量で同等の効果が得られる。また、亜硫
酸ナトリウム及び/またはピロ亜硫酸カリウムの添加量
は、L−システインまたはL−シスチンに比較して少量
なので、添加、混合等の調合が容易になる。
【0019】
【実験例】脂肪率3.7%、無脂乳固形率8.5%の牛
乳に、所定量のビタミンE及び乳化剤を添加、混合し、
更に、亜硫酸水素ナトリウム及びピロ亜硫酸カリウムを
それぞれ単独で0.001重量%、0.003重量%、
0.005重量%、0.007重量%、0.01重量
%、0.02重量%、0.025重量%それぞれ添加し
た牛乳と、亜硫酸水素ナトリウム及びピロ亜硫酸カリウ
ムを無添加の牛乳とを準備した。
乳に、所定量のビタミンE及び乳化剤を添加、混合し、
更に、亜硫酸水素ナトリウム及びピロ亜硫酸カリウムを
それぞれ単独で0.001重量%、0.003重量%、
0.005重量%、0.007重量%、0.01重量
%、0.02重量%、0.025重量%それぞれ添加し
た牛乳と、亜硫酸水素ナトリウム及びピロ亜硫酸カリウ
ムを無添加の牛乳とを準備した。
【0020】前記牛乳をホモミキサーで攪拌し、75℃
に加温して、2段式ホモジナイザーで直径1μm以下の
脂肪球が全体の95%以上になるように均質化処理し
た。次いで、前記牛乳を85℃に加温して金属缶に充填
し、蓋を二重巻締めして密封し、缶詰にした。
に加温して、2段式ホモジナイザーで直径1μm以下の
脂肪球が全体の95%以上になるように均質化処理し
た。次いで、前記牛乳を85℃に加温して金属缶に充填
し、蓋を二重巻締めして密封し、缶詰にした。
【0021】次に、前記缶詰を118℃で20分間のレ
トルト殺菌処理を行い、缶詰牛乳を製造した。
トルト殺菌処理を行い、缶詰牛乳を製造した。
【0022】前記缶詰牛乳を常温下で1日間保存し、p
H及び色調を測定し、香味を判定した。色調は、日本電
色工業社製の色差計を使用して、Hunter−L、
a、b値を測定した。前記各値は、L値が小さいほど褐
色度が大きく、a値及びb値が大きいほど褐色度が大き
いことを示す。
H及び色調を測定し、香味を判定した。色調は、日本電
色工業社製の色差計を使用して、Hunter−L、
a、b値を測定した。前記各値は、L値が小さいほど褐
色度が大きく、a値及びb値が大きいほど褐色度が大き
いことを示す。
【0023】亜硫酸水素ナトリウムを添加した前記缶詰
牛乳についての測定及び判定結果を表1に、ピロ亜硫酸
カリウムを添加した前記缶詰牛乳についての測定及び判
定結果を表2に、それぞれ示す。
牛乳についての測定及び判定結果を表1に、ピロ亜硫酸
カリウムを添加した前記缶詰牛乳についての測定及び判
定結果を表2に、それぞれ示す。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】表1及び表2から明らかなように、本実験
例で得られた缶詰牛乳は、亜硫酸水素ナトリウム及びピ
ロ亜硫酸カリウムを全く添加しないものに比較して、L
値が大きい一方、a値及びb値は小さく、褐変が少ない
ことが明らかである。
例で得られた缶詰牛乳は、亜硫酸水素ナトリウム及びピ
ロ亜硫酸カリウムを全く添加しないものに比較して、L
値が大きい一方、a値及びb値は小さく、褐変が少ない
ことが明らかである。
【0027】また、香味についても、亜硫酸水素ナトリ
ウムまたはピロ亜硫酸カリウムを0.025重量%以上
使用すると異味を感じるが、0.02重量%では僅かに
異臭を感じるものの飲用上問題はなく、0.01重量%
以下では全く変化が無かった。
ウムまたはピロ亜硫酸カリウムを0.025重量%以上
使用すると異味を感じるが、0.02重量%では僅かに
異臭を感じるものの飲用上問題はなく、0.01重量%
以下では全く変化が無かった。
【0028】
【実施例1】75℃に加温した牛乳6kgに亜硫酸水素
ナトリウム0.30g(0.005重量%)を添加し、
ホモミキサーで攪拌、混合した。次いで、さらに2段式
ホモジナイザーを用いて脂肪球を微細化、均質化し、直
径1μm以下の脂肪球が95%以上になるように均質化
した牛乳を得た。
ナトリウム0.30g(0.005重量%)を添加し、
ホモミキサーで攪拌、混合した。次いで、さらに2段式
ホモジナイザーを用いて脂肪球を微細化、均質化し、直
径1μm以下の脂肪球が95%以上になるように均質化
した牛乳を得た。
【0029】次に、前記均質化した牛乳を充填温度85
℃で200グラムの金属缶に充填し、蓋を二重巻締めし
て密封し、缶詰にした。
℃で200グラムの金属缶に充填し、蓋を二重巻締めし
て密封し、缶詰にした。
【0030】次に、前記缶詰を118℃で20分間のレ
トルト殺菌処理したのち、冷却し、缶詰牛乳を製造し
た。
トルト殺菌処理したのち、冷却し、缶詰牛乳を製造し
た。
【0031】本実施例で得られた缶詰牛乳は、褐変が少
なく、牛乳の風味に富み、適当なコクを有しており、嗜
好性飲料として好適なものであった。
なく、牛乳の風味に富み、適当なコクを有しており、嗜
好性飲料として好適なものであった。
【0032】
【実施例2】実施例1で使用した牛乳6kgを用い、亜
硫酸水素ナトリウムの代わりにピロ亜硫酸カリウム0.
30g(0.005重量%)を添加、混合した以外は、
実施例1と同様にして缶詰牛乳を製造した。
硫酸水素ナトリウムの代わりにピロ亜硫酸カリウム0.
30g(0.005重量%)を添加、混合した以外は、
実施例1と同様にして缶詰牛乳を製造した。
【0033】本実施例で得られた缶詰牛乳は、褐変が少
なく、牛乳の風味に富み、適当なコクを有しており、嗜
好性飲料として好適なものであった。
なく、牛乳の風味に富み、適当なコクを有しており、嗜
好性飲料として好適なものであった。
【0034】
【実施例3】実施例1で使用した牛乳6kgを用い、亜
硫酸水素ナトリウム及びピロ亜硫酸カリウムを1:1の
割合で混合したもの0.42g(0.007重量%)を
添加、混合した以外は、実施例1と同様にして缶詰牛乳
を製造した。
硫酸水素ナトリウム及びピロ亜硫酸カリウムを1:1の
割合で混合したもの0.42g(0.007重量%)を
添加、混合した以外は、実施例1と同様にして缶詰牛乳
を製造した。
【0035】本実施例で得られた缶詰牛乳は、pH6.
5で、前記色差計で測定したL値86.1、a値−0.
5、b値9.1であり、亜硫酸水素ナトリウム又はピロ
亜硫酸カリウムを全く添加しないものより褐変が少ない
上、風味の変化も無く、実施例1及び実施例2と同等の
結果が得られた。また、亜硫酸水素ナトリウム及びピロ
亜硫酸カリウムの混合割合を変えても同様の効果が得ら
れた。
5で、前記色差計で測定したL値86.1、a値−0.
5、b値9.1であり、亜硫酸水素ナトリウム又はピロ
亜硫酸カリウムを全く添加しないものより褐変が少ない
上、風味の変化も無く、実施例1及び実施例2と同等の
結果が得られた。また、亜硫酸水素ナトリウム及びピロ
亜硫酸カリウムの混合割合を変えても同様の効果が得ら
れた。
【0036】前記各実施例において、亜硫酸水素ナトリ
ウム及び/又はピロ亜硫酸カリウムは、75℃に加温し
た牛乳に添加しているが、低温の牛乳であってもよい。
牛乳を加温して添加する際には、60〜85℃の範囲に
加温することが好ましい。
ウム及び/又はピロ亜硫酸カリウムは、75℃に加温し
た牛乳に添加しているが、低温の牛乳であってもよい。
牛乳を加温して添加する際には、60〜85℃の範囲に
加温することが好ましい。
【0037】また、前記各実施例では、牛乳に亜硫酸水
素ナトリウム及び/又はピロ亜硫酸カリウムを添加した
のちホモミキサーを用いて高速で攪拌して混合している
が、予め少量の水、牛乳などの溶解液に亜硫酸水素ナト
リウム及び/又はピロ亜硫酸カリウムを乳化剤、安定剤
等の添加剤とともに溶解したのち、牛乳に添加、混合す
るようにしてもよい。
素ナトリウム及び/又はピロ亜硫酸カリウムを添加した
のちホモミキサーを用いて高速で攪拌して混合している
が、予め少量の水、牛乳などの溶解液に亜硫酸水素ナト
リウム及び/又はピロ亜硫酸カリウムを乳化剤、安定剤
等の添加剤とともに溶解したのち、牛乳に添加、混合す
るようにしてもよい。
【0038】
【発明の効果】以上のことから明らかなように、本発明
の製造方法によれば、亜硫酸水素ナトリウム及び/又は
ピロ亜硫酸カリウムを添加することにより、乳成分相互
間のメイラード反応が防止されるので、レトルト殺菌処
理により高温で長時間加熱しても褐変などの変色が抑制
した容器詰め牛乳を得ることができる。
の製造方法によれば、亜硫酸水素ナトリウム及び/又は
ピロ亜硫酸カリウムを添加することにより、乳成分相互
間のメイラード反応が防止されるので、レトルト殺菌処
理により高温で長時間加熱しても褐変などの変色が抑制
した容器詰め牛乳を得ることができる。
【0039】従って、レトルト殺菌のための処理温度及
び時間の範囲を広く設定することができ、工程管理を容
易に行うことができる。
び時間の範囲を広く設定することができ、工程管理を容
易に行うことができる。
【0040】また、亜硫酸水素ナトリウム及び/または
ピロ亜硫酸カリウムを全体の0.001〜0.02重量
%の範囲で添加した容器詰め牛乳では、長期保存しても
異味、異臭を生ずることがないので、風味品質に優れた
容器詰め牛乳を得ることができる。
ピロ亜硫酸カリウムを全体の0.001〜0.02重量
%の範囲で添加した容器詰め牛乳では、長期保存しても
異味、異臭を生ずることがないので、風味品質に優れた
容器詰め牛乳を得ることができる。
Claims (2)
- 【請求項1】牛乳に全体の0.001〜0.02重量%
の亜硫酸水素ナトリウム及び/又はピロ亜硫酸カリウム
を添加して、混合した牛乳を均質化処理したのち、不通
気性容器に充填密封し、加熱殺菌処理を行うことを特徴
とする容器詰め牛乳の製造方法。 - 【請求項2】均質化処理した牛乳に全体の0.001〜
0.02重量%の亜硫酸水素ナトリウム及び/又はピロ
亜硫酸カリウムを添加して、混合した牛乳を不通気性容
器に充填密封し、加熱殺菌処理を行うことを特徴とする
容器詰め牛乳の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29863391A JPH05137503A (ja) | 1991-11-14 | 1991-11-14 | 容器詰め牛乳の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29863391A JPH05137503A (ja) | 1991-11-14 | 1991-11-14 | 容器詰め牛乳の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05137503A true JPH05137503A (ja) | 1993-06-01 |
Family
ID=17862265
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29863391A Pending JPH05137503A (ja) | 1991-11-14 | 1991-11-14 | 容器詰め牛乳の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05137503A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010075178A (ja) * | 2008-08-29 | 2010-04-08 | Suntory Holdings Ltd | ミルク入り飲料 |
WO2011016288A1 (ja) * | 2009-08-06 | 2011-02-10 | 東洋製罐株式会社 | 容器詰め牛乳の製造方法 |
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