JP2010051895A - 液状体吐出方法、及び液状体吐出装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】液状体吐出方法は、液状体を吐出する複数の吐出ノズルと、被吐出区画を備える基材と、を相対移動させ、複数の吐出ノズルから選択的に吐出された液状体を被吐出区画に配置する液状体吐出方法であって、被吐出区画の形状及び配設位置に応じて液状体の配置パターンを設定する配置設定工程を有し、配置設定工程では、被吐出区画に液状体を配置可能な吐出ノズルのうち、吐出タイミングごとに使用する吐出ノズルの数を所定の数にする液状体吐出方法である。
【選択図】図15
Description
しかし、多数の吐出ノズルを有する液滴吐出ヘッドにおいては、近接して形成された吐出ノズルが互いに影響を及ぼしあうことは避け難く、周囲の吐出ノズルが休止しているか、吐出動作を実施しているかによって、吐出量が変動する可能性がある。特許文献1には、印字ヘッド(液滴吐出ヘッド)のノズルの吐出個数に変化がある場合に起る印字品質の悪化を改善するために、印字ヘッドのノズルアレイのインク吐出率に応じて印字ヘッドの各ノズルの駆動素子に供給する駆動パルスを補正するインクジェットプリンタが開示されている。
最初に、フィルタ膜などの機能膜の形成に用いられる液滴吐出法について説明する。液滴吐出法は、材料の使用に無駄が少なく、しかも所望の位置に所望の量の材料を精度よく配置できるという利点を有する。液滴吐出法の吐出技術としては、帯電制御方式、加圧振動方式、電気機械変換方式、電気熱変換方式、静電吸引方式などが挙げられる。
このうち、電気機械変換方式は、ピエゾ素子(圧電素子)がパルス的な電気信号を受けて変形する性質を利用したもので、ピエゾ素子が変形することによって液状の材料を貯留した空間に可撓性を有する材料で形成された部材を介して圧力を与え、この空間から液状材料を押し出して吐出ノズルから吐出させるものである。ピエゾ方式は、液状材料を加熱することがないため、材料の組成などへの影響が少なく、駆動電圧を調整することによって液滴の大きさを容易に調整することができるなどの利点を有する。本実施形態では、材料の組成などに影響を与えないため液状材料選択の自由度が高いこと、及び液滴の大きさを容易に調整することができるため液滴の制御性がよいことから、上記ピエゾ方式を用いる。
次に、液滴吐出ヘッド17を備える液滴吐出装置1の全体構成について、図1を参照して説明する。図1は液滴吐出装置の概略構成を示す外観斜視図である。
次に、図2を参照して、液滴吐出ヘッド17について説明する。図2は、液滴吐出ヘッドの構成を示す図である。図2(a)は、液滴吐出ヘッドをノズルプレート側から見た外観斜視図であり、図2(b)は、液滴吐出ヘッドの圧力室周りの構造を示す斜視断面図であり、図2(c)は、液滴吐出ヘッドの吐出ノズル部の構造を示す断面図である。
圧力室プレート51には、液体導入部71から振動板52の液供給孔53を経由して供給される機能液が常に充填される液たまり55が形成されている。液たまり55は、振動板52と、ノズルプレート76と、圧力室プレート51の壁とに囲まれた空間である。また、圧力室プレート51には、複数のヘッド隔壁57によって区切られた圧力室58が形成されている。振動板52と、ノズルプレート76と、2個のヘッド隔壁57とによって囲まれた空間が圧力室58である。
圧電素子59は電極層と圧電材料とを積層した活性部を有し、電極層に駆動電圧を印加することで、活性部が長手方向(図2(b)又は(c)においては振動板52の厚さ方向)に縮む。活性部が縮むことで、圧電素子59の一端が固定された振動板52が圧力室58と反対側に引張られる力を受ける。振動板52が圧力室58と反対側に引張られることで、振動板52が圧力室58の反対側に撓む。これにより、圧力室58の容積が増加することから、機能液が液たまり55から供給口56を経て圧力室58に供給される。次に、電極層に印加されていた駆動電圧が解除されると、活性部が元の長さに戻ることで、圧電素子59が振動板52を押圧する。振動板52が押圧されることで、圧力室58側に戻る。これにより、圧力室58の容積が急激に元に戻る、すなわち増加していた容積が減少することから、圧力室58内に充填されていた機能液に圧力が加わり、当該圧力室58に連通して形成された吐出ノズル78から機能液が液滴となって吐出される。
次に、ヘッド機構部2が備えるヘッドユニット21の概略構成について、図3を参照して説明する。図3は、ヘッドユニットの概略構成を示す平面図である。図3に示したX軸及びY軸は、ヘッドユニット21が液滴吐出装置1に取り付けられた状態において、図1に示したX軸及びY軸と一致している。
次に、上述したような構成を有する液滴吐出装置1を駆動するための電気的構成について、図4を参照して説明する。図4は、液滴吐出装置の電気的構成を示す電気構成ブロック図である。液滴吐出装置1は、制御装置65を介してデータの入力や、稼働開始や停止などの制御指令の入力を行うことで、制御される。制御装置65は、演算処理を行うホストコンピュータ66と、液滴吐出装置1に情報を入出力するための入出力装置68とを有し、インタフェイス(I/F)67を介して吐出装置制御部6と接続されている。入出力装置68は、情報を入力可能なキーボード、記録媒体を介して情報を入出力する外部入出力装置、外部入出力装置を介して入力された情報を保存しておく記録部、モニタ装置などである。
次に、液滴吐出装置1における吐出制御方法について、図5を参照して説明する。図5は、液滴吐出ヘッドの電気的構成と信号の流れを示す説明図である。
図5に示すように、ヘッドドライバ17dは、FFCケーブルを介して各液滴吐出ヘッド17と電気的に接続されている。また、液滴吐出ヘッド17は、吐出ノズル78(図2参照)ごとに設けられた圧電素子59に対応して、シフトレジスタ(SL)85と、ラッチ回路(LAT)86と、レベルシフタ(LS)87と、スイッチ(SW)88とを備えている。
ラッチ信号(LAT)がラッチ回路86に入力されるタイミングは、例えば液滴吐出ヘッド17におけるノズル列78Aごとに共通であり、それぞれのノズル列78Aを構成する吐出ノズル78からは、略同時に機能液の液滴が吐出される。
次に、圧電素子59に印加する駆動信号(COM)の駆動波形、及び当該駆動波形の駆動信号を印加された圧電素子59の動作による吐出動作について、図6を参照して説明する。図6は、駆動波形の基本波形及び駆動波形に対応した圧電素子の動作を示す図である。図6(a)は、圧電素子に印加する駆動信号の駆動波形の基本波形を示す図であり、図6(b)は、駆動波形に対応した圧電素子の動作による液滴吐出ヘッドの吐出動作を示す模式断面図である。
図6(b)に示すように、圧電素子59を中間電位に維持した待機状態では、圧電素子59がわずかに縮んで振動板52が圧電素子59の側に引張られることで、振動板52が圧力室58の反対側に撓んでいる(図6(b)のA)。
高電位の電圧値によって、圧電素子59が縮む量が異なるため、圧力室58の容積が増加する量も異なる。このため、当該高電位の電圧値を変えることによって、圧力室58に充填されて吐出される機能液の量、すなわち液滴吐出ヘッド17からの吐出量を調整することができる。
圧電素子59の機械振動が収まる時間だけ吐出後待機状態を維持した後、圧電素子59に印加する電圧を中間電位に引き上げて(図6(a)のF)、再び待機状態(中間電位)にする。
次に、吐出ノズル78と、それぞれの吐出ノズル78から吐出された液滴の着弾位置と、の関係について説明する。図7は、吐出ノズルと、それぞれの吐出ノズルから吐出された液滴の着弾位置と、の関係を示す説明図である。図7(a)は、吐出ノズルの配置位置を示す説明図であり、図7(b)は、液滴をノズル列の延在方向に直線状に着弾させた状態を示す説明図であり、図7(c)は、液滴を主走査方向に直線状に着弾させた状態を示す説明図であり、図7(d)は、液滴を面状に着弾させた状態を示す説明図である。図7に示したX軸及びY軸は、ヘッドユニット21が液滴吐出装置1に取り付けられた状態において、図1に示したX軸及びY軸と一致している。X軸方向が主走査方向であって、図7に示した矢印aの方向に、ワーク20に対して吐出ノズル78を相対移動させながら、任意の位置において液状体の液滴を吐出することによって、X軸方向の任意の位置に液滴を着弾させることができる。
図7(b)に示すように、着弾位置を示す着弾点81と、着弾した液滴の濡れ広がり状態を示す着弾円81Aとで、着弾した1滴の液滴の状態を示している。2列のノズル列78Aの全部の吐出ノズル78から、図7(b)に一点鎖線で示した仮想線L上に着弾させるタイミングで、それぞれ液滴を吐出させることによって、ノズルピッチPの1/2の中心間間隔で着弾円81Aが連なる直線が形成される。
図7(c)に示すように、一つの吐出ノズル78から連続して液滴を吐出させることによって、X軸方向に着弾円81Aが連なる直線が形成される。X軸方向における着弾点81間の中心間距離の最小値を、最小着弾距離dと表記する。最小着弾距離dは、主走査方向の相対移動速度(移動距離/移動時間)と、吐出ノズル78の最小吐出間隔(時間)との積である。
吐出ノズル78の最小吐出間隔は、上述したラッチ信号(LAT)がラッチ回路86に入力される間隔である。
図7(d)に示すように、一点鎖線で示した仮想線L1,L2,L3上に着弾させるタイミングで、それぞれ液滴を吐出させることによって、ノズルピッチPの1/2の中心間間隔で着弾円81Aが連なる直線がX軸方向に並列した着弾面が形成される。図7(d)に示した仮想線L1,L2,L3間の距離が最小着弾距離dの場合のそれぞれの着弾点81が、液滴吐出装置1によって機能液の液滴を配置可能な位置である。
図7(d)に示したそれぞれの着弾点81の位置について、液滴を配置するか否かを定めることによって、機能液を配置する位置を規定する配置表が形成される。当該配置表を配置マップと表記する。
次に、液滴吐出装置1を用いて機能膜を形成する対象物の一例としての液晶表示パネルについて説明する。液晶表示パネル200(図8参照)は、液晶装置の一例であり、カラーフィルタの一例である液晶表示パネル用のカラーフィルタを備える液晶表示パネルである。
最初に、液晶表示パネル200の構成について、図8を参照して説明する。図8は、液晶表示パネルの概略構成を示す分解斜視図である。図8に示した液晶表示パネル200は、駆動素子として薄膜トランジスタ(TFT(Thin Film Transistor)素子)を用いるアクティブマトリックス方式の液晶装置であり、図示省略したバックライトを用いる透過型の液晶装置である。
次に、マザー対向基板201Aについて、図9を参照して説明する。対向基板220は、分割されることによってガラス基板201となるマザー対向基板201Aの上に上述したCF層208などを形成した後、マザー対向基板201Aを個別の対向基板220(ガラス基板201)に分割して形成される。図9(a)は、対向基板の平面構造を模式的に示す平面であり、図9(b)は、マザー対向基板の平面構造を模式的に示す平面図である。なお、本実施形態においては、マザー対向基板201Aの上にCF層208などを形成したものや、CF層208などを形成する途中の状態のものも、マザー対向基板201Aと表記する。
次に、対向基板220などに形成されているCF層208などにおけるフィルタ膜205(赤色フィルタ膜205R、緑色フィルタ膜205G、及び青色フィルタ膜205B)などの配列について、図10を参照して説明する。図10は、3色カラーフィルタのフィルタ膜の配列例を示す模式平面図である。
絵素フィルタ254などの一つの絵素フィルタにおける、赤色フィルタ膜(赤色フィルタ膜205R)、緑色フィルタ膜(緑色フィルタ膜205G)、及び青色フィルタ膜(青色フィルタ膜205B)のいずれか一つ又はそれらの組み合わせに光を選択的に通過させること、及び通過させる光の光量を調整することにより、フルカラー表示を行う。
次に、液晶表示パネル200を形成する工程について、図11、図12、及び図13を参照して説明する。図11は、液晶表示パネルを形成する過程を示すフローチャートである。図12は、液晶表示パネルを形成する過程におけるフィルタ膜を形成する工程などを示す断面図であり、図13は、液晶表示パネルを形成する過程における配向膜を形成する工程などを示す断面図である。液晶表示パネル200は、それぞれ別々に形成した素子基板210と対向基板220とを、貼り合わせて形成する。
ステップS1では、ガラス基板201の上に、フィルタ膜領域225を区画形成するための隔壁部を形成する。隔壁部は、ブラックマトリックス202を格子状に形成し、その上にバンク203を形成して、ブラックマトリックス202とバンク203とで構成された隔壁204を格子状に配置することによって形成する。これにより、図12(a)に示すように、ガラス基板201の表面に、隔壁204によって区画された方形のフィルタ膜領域225が形成される。
次に、図11のステップS4では、対向電極207を形成する。図12(f)に示すように、平坦化膜206の上の、少なくともCF層208のフィルタ膜205が形成された領域の全面を覆う領域に、透明な導電材料を用いて、薄膜を形成する。この薄膜が、上述した対向電極207である。
図13(g)に示すように、対向電極207が形成されたガラス基板201の表面に液滴吐出ヘッド17を対向させて、液滴吐出ヘッド17からガラス基板201の表面に向けて配向膜液242を吐出する。同時に、ガラス基板201に対して液滴吐出ヘッド17を矢印aで示したように相対移動させることによって、ガラス基板201の配向膜228を形成する領域の全面に配向膜液242を配置する。配置された配向膜液242を乾燥させることで、図13(h)に示すように、配向膜228を形成する。ステップS5を実施して、対向基板220が形成される。
ステップS6では、ガラス基板211の上に導電層や絶縁層や半導体層を形成することで、TFT素子215などの素子や、走査線212や、信号線214や、絶縁層216などを形成する。走査線212及び信号線214は、素子基板210と対向基板220とが、貼り合わされた状態で、隔壁204に対向する位置に、即ち画素の周辺の位置に形成する。TFT素子215は、画素の端に位置するように形成し、1画素に少なくとも1個のTFT素子215を形成する。
図13(i)に示すように、画素電極217が形成されたガラス基板211の表面に液滴吐出ヘッド17を対向させて、液滴吐出ヘッド17からガラス基板211の表面に向けて配向膜液242を吐出する。同時に、ガラス基板211に対して液滴吐出ヘッド17を矢印aで示したように相対移動させることによって、ガラス基板211の配向膜218を形成する領域の全面に配向膜液242を配置する。配置された配向膜液242を乾燥させることで、図13(j)に示すように、配向膜218を形成する。ステップS8を実施して、素子基板210が形成される。
次に、液滴吐出装置1が有する液滴吐出ヘッド17から機能液を吐出して、フィルタ膜領域225などの、マザー対向基板におけるCF層のフィルタ膜に機能液を配置するための工程について、図14、及び図15を参照して説明する。図14は、機能液を配置する工程を示すフローチャートである。図15は、フィルタ膜領域と吐出ノズルと着弾可能位置と配置マップとの関係を示す説明図である。図15に示したX軸及びY軸は、ヘッドユニット21が液滴吐出装置1に取り付けられた状態において、図1に示したX軸及びY軸と一致している。
図15(a)に示した着弾点領域406aは、フィルタ膜領域406に機能液を充填するために、機能液の液滴を着弾させる際の着弾点81の位置が設定される領域である。一般的に、機械は、完全に同一の動作を繰り返すことは不可能であり、一定の範囲のばらつきの中でのみ、同一の動作を繰り返すことができる。液滴吐出装置1が正常に機能していても完全になくすることはできない着弾位置のばらつき(以降、当該ばらつきの範囲を、「固有着弾位置精度」と表記する。)、及び機能液の液滴の大きさを考慮して、着弾点領域406aは、フィルタ膜領域406より小さく設定されている。着弾点領域406aは、着弾点81の位置を当該着弾点領域406a内に設定すれば、実際の着弾点81の位置が固有着弾位置精度の範囲でずれても、フィルタ膜領域406から液滴が外れない領域である。着弾点領域406aが、被吐出区画に相当する。
図15(b)に示すように、液滴吐出装置1を用いて、液滴吐出ヘッド17のフィルタ膜領域406に対する一回の相対移動の間に、着弾点領域406aに機能液を配置可能な着弾可能点82は、45個所である。Y軸方向に並ぶ着弾可能点82は、同一の吐出タイミングで複数の吐出ノズル78から吐出した液滴を配置することが可能な位置を示している。フィルタ膜領域が方形状ではない場合には、図15(b)に示すように、X軸方向に並ぶ着弾可能点82の数が各吐出タイミングごとに変動する。方形状以外の形状とは、Y軸方向の幅が変動する形状を指しており、台形や菱形、4つ以外の角を有する形状、円形や楕円形あるいは一部だけに円弧を含む形状、などを挙げることができる。
#75,#76,#77の吐出ノズル78は、液滴吐出ヘッド17のフィルタ膜領域406に対する一回の相対移動の間に一個所の着弾点領域406aに着弾させられるのは3回のみである。このため、#75,#76,#77の吐出ノズル78から着弾点領域406aに吐出させると、#66から#74の9個の吐出ノズル78が略同時に吐出する場合と、#66から#77の12個の吐出ノズル78が略同時に吐出する場合が混在する。
一回の相対移動の間に一個所の着弾点領域406aに着弾させられる回数が4回である#66から#74の吐出ノズル78を用いて、各吐出ノズル78が4回吐出して着弾点領域406aに機能液の液滴を着弾させる構成とすることで、着弾点領域406aに向けて吐出する際の、略同時に吐出を実施する吐出ノズル78の数を一定にしている。
#66から#74の吐出ノズル78は、一回の相対移動の間に着弾点領域406aに着弾させられる回数が4回であるが、図15(d)に示した否配置点83aに着弾させる吐出は実施させないことで、一個所の着弾点領域406aに向けて3回の吐出を実施させる構成となっている。#75,#76,#77の吐出ノズル78が、着弾点領域406aに機能液の液滴を着弾させることが可能である3回の吐出時点に合わせて、#66から#74の吐出ノズル78にも3回の吐出を実施させることによって、着弾点領域406aに向けて吐出する際の吐出を実施する吐出ノズル78の数を一定の12個にしている。
ステップS25では、次に描画吐出を実施する対象の描画画像がステップS21で取得した画像情報の描画画像と同一であるか否かを判定する。
次に描画吐出を実施する描画画像が同一である場合(ステップS25でYES)には、ステップS25の次にステップS23に進み、ステップS23及びステップS24を繰り返す。次に描画吐出を実施する描画画像が異なる場合(ステップS25でNO)には、ステップS25の次にステップS21に進み、ステップS21からステップS24を繰り返す。
次に、上述したフィルタ膜領域とは形状が異なるフィルタ膜領域に対応する配置マップの例について、図16を参照して説明する。図16は、フィルタ膜領域と吐出ノズルと着弾可能位置と配置マップとの関係を示す説明図である。図16に示したX軸及びY軸は、ヘッドユニット21が液滴吐出装置1に取り付けられた状態において、図1に示したX軸及びY軸と一致している。
フィルタ膜領域456、フィルタ膜領域457、フィルタ膜領域458、及びフィルタ膜領域459は、それぞれの画素を駆動するための駆動素子などが形成されている部分を覆う遮光部が形成されたことによって一部が欠けた形状のフィルタ膜を形成する領域である。
図16に示した網目は、網目のX軸方向が最小着弾距離dであり、網目のY軸方向がノズルピッチPの1/2であり、それぞれの網目にそれぞれ1個の着弾点81が対応する。#50から#80は、吐出ノズル78にそれぞれ付けられた番号を示している。
#60から#63及び#66から#69の吐出ノズル78は、液滴吐出ヘッド17のフィルタ膜領域456などに対する一回の相対移動の間に着弾点領域456a、着弾点領域457a、着弾点領域458a、又は着弾点領域459aに着弾させられるのは2回のみである。このため、#60から#63及び#66から#69の吐出ノズル78から着弾点領域456a、着弾点領域457a、着弾点領域458a、又は着弾点領域459aに吐出させると、#51から#59及び#70から#78の18個の吐出ノズル78が略同時に吐出する場合と、#51から#63及び#66から#78の26個の吐出ノズル78が略同時に吐出する場合とが混在する。
なお、図10を参照して説明したように、3色カラーフィルタなど多色のカラーフィルタにおいては、同色のフィルタ膜がX軸方向及びY軸方向の両方向においてで隣り合うことはないが、図16では、間を省略して、隣り合うフィルタ膜領域に同一の機能液を配置する配置マップを示している。
次に、上述したフィルタ膜領域とは形状が異なるフィルタ膜領域における着弾点領域に対応する配置マップの例について、図17を参照して説明する。図17は、着弾点領域と着弾可能位置と配置マップとの関係を示す説明図である。図17に示したX軸及びY軸は、ヘッドユニット21が液滴吐出装置1に取り付けられた状態において、図1に示したX軸及びY軸と一致している。したがって、X軸方向が主走査方向であり、Y軸方向が、吐出ノズル78の配列方向である。
上述したように、Y軸方向において同じ位置にあり、X軸方向に配列している着弾可能点82には、同一の吐出ノズル78から吐出した液滴を配置することが可能である。X軸方向において同じ位置にあり、Y軸方向に配列している着弾可能点82には、それぞれの吐出ノズル78から同じ時点で液滴を吐出することによって着弾させることができる。
着弾点領域416aには、84個所の着弾可能点82が存在する。着弾点領域416aが、被吐出区画に相当する。
吐出ノズル78の吐出量は、規格の範囲内でばらついており、各吐出ノズル78ごとに僅かに異なっている。多くの吐出ノズル78を使用することで、それぞれのフィルタ膜領域416に配置される機能液の量に及ぼすそれぞれの吐出ノズルの吐出量のばらつき量の影響を緩和することができる。
液滴吐出ヘッド17において吐出ノズル78の吐出量は、近接して形成された吐出ノズル間では、周辺の条件が略同じになる可能性が高いため、吐出量のばらつきが生じ難い。使用する吐出ノズル78の数を少なくすることで、近接して形成された吐出ノズル78を使用する可能性が高くなる。これにより、使用されるそれぞれの吐出ノズル78の吐出量のばらつきが小さくなる可能性が高いため、それぞれのフィルタ膜領域416に配置される機能液の量のばらつきを抑制することができる。
したがって、機能液の液滴が配置される領域が最大となり、フィルタ膜領域416に対する機能液が配置される領域の大きさが最大となる。このため、配置された機能液がフィルタ膜領域416の全面に濡れ広がり易くすることができる。
図17(f)に示した配置マップでは、図17(c)、図17(d)、又は図17(e)に示した配置マップと同様に48個所の配置点81aが設定されている。図17(f)に示した配置マップは、48個所の着弾可能点82を配置点81aとして選択し、略同時に吐出を実施すると共に、各吐出ノズル78が連続して実施する吐出回数が同一となる条件の下で、配置点81aが位置する領域の最外周に位置する配置点81aを結んだ線に囲まれる範囲の面積が最小となる構成である。
したがって、機能液が配置される領域が最小となり、フィルタ膜領域416に対する機能液が配置される領域の大きさが最小となるため、フィルタ膜領域416を形成する隔壁と配置点81aとの距離を平均的に最も大きくすることができる。これにより、機能液を配置する際に、機能液が配置点81aから外れた位置に着弾する可能性を小さくすることができる。
したがって、機能液の液滴が配置される領域が最大となり、フィルタ膜領域416に対する機能液が配置される領域の大きさが最大となる。このため、配置された機能液がフィルタ膜領域416の全面に濡れ広がり易くすることができる。図17(e)に示した配置例に対して、吐出ノズル78がフィルタ膜領域416に向けて実施する吐出回数が同一ではない点で異なり、機能液の液滴が配置される領域がさらに広くなっている。
したがって、機能液の液滴が配置される領域が最大となり、フィルタ膜領域416に対する機能液が配置される領域の大きさが最大となる。このため、配置された機能液がフィルタ膜領域416の全面に濡れ広がり易くすることができる。図17(e)に示した配置例に対して、吐出ノズル78がフィルタ膜領域416に向けて実施する吐出が連続していない点で異なり、機能液の液滴が配置される領域がさらに広くなっている。
形成する膜を有する装置、又は形成過程において膜を形成する必要がある装置も、液晶表示装置に限らない。上述したような膜を有する装置、又は形成過程において上記したような膜を形成する必要がある装置であれば、どのような装置であってもよい。例えば、有機EL表示装置にも適用できる。有機EL表示装置を製造する際に上述した液滴吐出装置を用いて形成する機能膜は、有機EL表示装置の正極電極膜や陰極電極膜、フォトエッチングなどによってパターンを形成するための膜や、フォトエッチングなどのフォトレジスト膜などであってもよい。
吐出ヘッドとマザー基板との主走査方向の相対移動を、吐出ヘッドを主走査方向に移動させることで実施してもよい。吐出ヘッドとマザー基板との副走査方向の相対移動を、マザー基板を副走査方向に移動させることで実施してもよい。あるいは、吐出ヘッドとマザー基板との、主走査方向及び副走査方向の相対移動を、吐出ヘッド、又はマザー基板のどちらか一方を、主走査方向及び副走査方向に移動させることで実施してもよいし、吐出ヘッド、又はマザー基板の両方を、主走査方向及び副走査方向に移動させることで実施してもよい。
Claims (18)
- 液状体を吐出する複数の吐出ノズルと、被吐出区画を備える基材と、を相対移動させ、前記複数の吐出ノズルから選択的に吐出された前記液状体を前記被吐出区画に配置する液状体吐出方法であって、
前記被吐出区画の形状及び配設位置に応じて前記液状体の配置パターンを設定する配置設定工程を有し、
前記配置設定工程では、前記被吐出区画に前記液状体を配置可能な吐出ノズルのうち、吐出タイミングごとに使用する前記吐出ノズルの数を所定の数にすることを特徴とする液状体吐出方法。 - 前記配置設定工程では、単一の前記被吐出区画において、前記吐出タイミングごとに使用する前記吐出ノズルの数を所定の数にすることを特徴とする、請求項1に記載の液状体吐出方法。
- 前記配置設定工程では、単一の前記被吐出区画において、前記液状体を配置する各吐出ノズルごとの吐出する回数を同一の回数にすることを特徴とする、請求項1又は2に記載の液状体吐出方法。
- 前記配置設定工程では、単一の前記被吐出区画において前記液状体を配置する各吐出ノズルごとの吐出間隔は、前記吐出タイミングの間隔の最小値とすることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の液状体吐出方法。
- 前記配置設定工程では、単一の前記被吐出区画の前記配置パターンは、前記液状体を着弾させる着弾位置の最外周を結んだ形状の面積が最大になるよう設定することを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の液状体吐出方法。
- 前記配置設定工程では、単一の前記被吐出区画の前記配置パターンは、前記液状体を着弾させる着弾位置の最外周を結んだ形状の面積が最小になるよう設定することを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の液状体吐出方法。
- 前記配置設定工程では、単一の前記被吐出区画の前記配置パターンは、吐出に使用する前記吐出ノズルの数が最多となるように設定することを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の液状体吐出方法。
- 前記配置設定工程では、単一の前記被吐出区画の前記配置パターンは、吐出に使用する前記吐出ノズルの数が最少となるように設定することを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の液状体吐出方法。
- 前記配置設定工程では、互いに隣り合って配列された前記吐出ノズルを選択し、吐出に使用することを特徴とする、請求項7又は8に記載の液状体吐出方法。
- 液状体を吐出する複数の吐出ノズルと、被吐出区画を備える基材とを相対移動させる移動手段と、を備え、前記複数の吐出ノズルから選択的に吐出された前記液状体を前記被吐出区画に配置する液状体吐出装置であって、
前記被吐出区画の形状及び配設位置に応じて前記液状体の配置パターンを設定する配置設定手段を備え、
前記配置設定手段は、前記被吐出区画に前記液状体を配置可能な吐出ノズルのうち、吐出タイミングごとに使用する前記吐出ノズルの数を所定の数に設定することを特徴とする液状体吐出装置。 - 前記配置設定手段は、単一の前記被吐出区画において、前記吐出タイミングごとに使用する前記吐出ノズルの数を所定の数に設定することを特徴とする、請求項10に記載の液状体吐出装置。
- 前記配置設定手段は、単一の前記被吐出区画において、前記液状体を配置する各吐出ノズルごとの吐出する回数を同一の回数に設定することを特徴とする、請求項10又は11に記載の液状体吐出装置。
- 前記配置設定手段は、単一の前記被吐出区画において前記液状体を配置する各吐出ノズルごとの吐出間隔は、前記吐出タイミングの間隔の最小値に設定することを特徴とする、請求項10乃至12のいずれか一項に記載の液状体吐出装置。
- 前記配置設定手段は、単一の前記被吐出区画の前記配置パターンは、前記液状体を着弾させる着弾位置の最外周を結んだ形状の面積が最大になるよう設定することを特徴とする、請求項10乃至13のいずれか一項に記載の液状体吐出装置。
- 前記配置設定手段は、単一の前記被吐出区画の前記配置パターンは、前記液状体を着弾させる着弾位置の最外周を結んだ形状の面積が最小になるよう設定することを特徴とする、請求項10乃至13のいずれか一項に記載の液状体吐出装置。
- 前記配置設定手段は、単一の前記被吐出区画の前記配置パターンは、吐出に使用する前記吐出ノズルの数が最多となるように設定することを特徴とする、請求項10乃至13のいずれか一項に記載の液状体吐出装置。
- 前記配置設定手段は、単一の前記被吐出区画の前記配置パターンは、吐出に使用する前記吐出ノズルの数が最少となるように設定することを特徴とする、請求項10乃至13のいずれか一項に記載の液状体吐出装置。
- 前記配置設定手段は、互いに隣り合って配列された前記吐出ノズルを選択し、吐出に使用することを特徴とする、請求項16又は17に記載の液状体吐出装置。
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