JP2010119960A - 液状体吐出装置、及び液状体吐出方法 - Google Patents

液状体吐出装置、及び液状体吐出方法 Download PDF

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Shigeki Kato
茂樹 加藤
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Abstract

【課題】吐出ヘッドごとに、連通する液状体の流路における液状体の滞留時間が異なるこ
とに起因して、液状体の特性が異なることを抑制することができる液状体吐出装置、及び
液状体吐出方法を提供する。
【解決手段】液状体吐出装置は、液状体を吐出する吐出ノズルが配列されたノズル列と、
液状体が配置される基材とノズル列とを相対移動させる移動手段と、を備え、ノズル列と
基材とを相対移動させると共に、吐出ノズルから選択的に液状体を吐出して、基材に配置
する液状体吐出装置であって、液状体の吐出を伴う相対移動の方向に対して、基材の面方
向における基材の方向を変える方向転換手段を備える。また、基材の方向を決定する方向
決定手段をさらに備え、方向決定手段は、基材の方向を、それぞれの基材ごとに、予め定
められた複数の指定方向のいずれかの指定方向に決定し、方向転換手段は、基材の方向を
、決定された指定方向に転換する。
【選択図】図2

Description

本発明は、液状体を吐出する吐出ノズルを有する液状体吐出装置、及び当該液状体吐出
装置における液状体吐出方法に関する。
従来から、液状体を吐出する吐出ノズルを有する吐出ヘッドを備え、液状体を吐出して
描画対象物上の任意の位置に着弾させることによって、描画対象物の任意の位置に液状体
を配置する液状体吐出装置が知られている。このような液状体吐出装置を用いることによ
って、カラー液晶装置のカラーフィルタ膜などのような機能膜の材料を含む液状体を、任
意の位置に任意の量だけ精度良く塗布することが可能である。塗布された液状体を固化さ
せることによって、任意の厚さ及び形状の機能膜を形成することができる。
近年、大型の液晶表示装置のように、液状体を配置する対象物の大型化がみられる。ま
た、効率良く生産するために複数種類の表示装置などを一つの基材上に形成する傾向もみ
られる。これに対応して、液状体吐出装置も多くの吐出ヘッドを備えた大型の装置が用い
られるようになってきている。多くの吐出ヘッドを用いるために、個々の液滴吐出ヘッド
ごとに配置する対象の位置が異なるために吐出するべき液状体の量が異なることに起因し
て、貯留部から液状体を供給する吐出ヘッドによって液状体の貯留部に貯留される時間が
異なるという課題があった。
液状体は、液状体吐出装置から好適に吐出できると共に、固化して特有の機能を有する
膜を形成する液状体であって、液状体吐出装置の液状体の貯留部に貯留された状態が長く
なると、特性が変化する可能性がある。
特許文献1には、液状体の消費量に応じて液状体を供給することで、液状体が貯留部に
貯留される時間を略均等にする液状体の供給方法、デバイスの製造方法、配線基板の製造
方法、カラーフィルタの製造方法、及び有機EL装置の製造方法が開示されている。
特開2008−86970号公報
しかしながら、液状体吐出装置が大型になることによって、液状体が貯留部から吐出ヘ
ッドに至る流路も長くなっており、当該流路や吐出ヘッド内の流路においては、消費量が
少ない吐出ヘッドに連通する流路の方が滞留時間が長くなるという課題があった。これに
より、吐出ヘッドごとに、連通する液状体の流路における液状体の滞留時間が異なること
に起因して、液状体の特性が異なる可能性があるという課題があった。
本発明は、上記課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形
態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例にかかる液状体吐出装置は、液状体を吐出する複数の吐出ノズル
が配列されたノズル列と、前記液状体が配置される基材と前記ノズル列とを相対移動させ
る移動手段と、を備え、前記ノズル列と前記基材とを相対移動させると共に、前記複数の
吐出ノズルから選択的に前記液状体を吐出して、前記基材に配置する液状体吐出装置であ
って、前記液状体の吐出を伴う相対移動の方向に対して、前記基材の面方向における前記
基材の方向を変える方向転換手段を備えることを特徴とする。
この液状体吐出装置によれば、方向転換手段を用いて、液状体の吐出を伴う相対移動の
方向に対して、基材の延在方向を変えることができる。基材への液状体の配置は、ノズル
列と基材とを所定の方向に相対移動させて、所定の相対位置において吐出ノズルから液状
体を吐出することで実施する。相対移動の方向に対して、基材の延在方向を変えると、吐
出ノズルにおいて、液状体を吐出する所定の相対位置に位置する頻度が変わるため、当該
吐出ノズルから吐出される液状体の量が変わる。これにより、相対移動の方向に対して、
基材の延在方向を変えることで、複数の吐出ノズルにおける吐出ノズルごとの吐出量を変
えることができる。
[適用例2]上記適用例にかかる液状体吐出装置において、前記基材を載置する基材台
をさらに備え、前記方向転換手段は、前記基材台の前記基材を載置する載置面に略垂直な
軸回りに、前記基材台を回動させる回動手段であることが好ましい。
この液状体吐出装置によれば、回動手段を用いて基材台を回動することで、基材台に載
置された基材の延在方向を任意の方向に変えることができる。
[適用例3]上記適用例にかかる液状体吐出装置において、前記基材を少なくとも給材
する給除材手段をさらに備え、前記方向転換手段は、前記給除材手段が保持した前記基材
を、前記基材の面に略垂直な軸回りに回動させる基材回動手段であることが好ましい。
この液状体吐出装置によれば、基材回動手段を用いて、給除材手段が保持した基材を、
基材の面に略垂直な軸回りに回動させることができる。これにより、給除材手段が保持し
た基材の方向を、液状体吐出装置に給材された状態の基材の延在方向が所望の方向となる
方向に調整して、基材を液状体吐出装置に給材することができる。
[適用例4]上記適用例にかかる液状体吐出装置において、前記基材の前記面方向にお
ける方向を決定する方向決定手段をさらに備え、前記方向決定手段は、前記基材の方向を
、それぞれの前記基材ごとに、予め定められた複数の指定方向のいずれかの指定方向に決
定し、前記方向転換手段は、前記基材の方向を、前記方向決定手段によって決定された前
記指定方向に転換することが好ましい。
この液状体吐出装置によれば、基材の面方向における基材の方向を、方向決定手段が決
定した指定方向に合わせることができる。
[適用例5]上記適用例にかかる液状体吐出装置において、前記基材における前記液状
体の配置規格を含む情報を取得する基材情報取得手段と、前記配置規格に基づいて、前記
指定方向ごとに、1又は複数の前記吐出ノズルからなる複数のノズル群におけるそれぞれ
のノズル群ごとの吐出量を算出する吐出量算出手段と、前記吐出量算出手段が算出した前
記指定方向ごとの前記ノズル群における前記吐出量に基づいて、所定の数の前記基材に対
して前記液状体を配置する際の、前記指定方向の組み合わせと前記ノズル群ごとの総吐出
量との関係を求める総吐出量算出手段と、をさらに備え、前記方向決定手段は、前記総吐
出量算出手段によって算出された前記総吐出量と前記指定方向の組み合わせとの関係に基
づいて、前記ノズル群相互の前記総吐出量のばらつきが最小となる前記指定方向の組み合
わせにおけるそれぞれの前記指定方向に、前記所定の数の前記基材におけるそれぞれの前
記基材の方向を決定することが好ましい。
この液状体吐出装置によれば、基材情報取得手段によって基材の情報が取得され、当該
情報に基づいて、指定方向ごとに、ノズル群ごとの吐出量が求められる。当該吐出量に基
づいて、所定の数の基材に対して液状体を配置する際の、指定方向の組み合わせとノズル
群ごとの総吐出量が求められる。基材の方向は、総吐出量のばらつきが最小となる指定方
向の組み合わせにおけるそれぞれの指定方向に決定される。これにより、所定の数の基材
に液状体を配置する際の、ノズル群ごとの総吐出量のばらつきを最小にすることができる
[適用例6]上記適用例にかかる液状体吐出装置において、前記液状体の配置を実施す
る対象とする前記基材の数を取得する数量取得手段をさらに備え、前記総吐出量算出手段
は、前記数量取得手段が取得した前記基材の数に対応する前記基材に対して前記液状体を
配置する際の、前記ノズル群ごとの総吐出量と前記指定方向の組み合わせとの関係を求め
ることが好ましい。
この液状体吐出装置によれば、液状体の配置を実施する対象とする基材の数に対応して
、当該数の基材に液状体を配置する際の、ノズル群ごとの総吐出量のばらつきを最小にす
ることができる。
[適用例7]上記適用例にかかる液状体吐出装置において、前記ノズル群を構成する前
記吐出ノズルは、前記液状体を当該吐出ノズルに供給する供給経路の少なくとも一部を共
通にしていることが好ましい。
この液状体吐出装置によれば、ノズル群を構成する吐出ノズルに供給される液状体は、
共通の供給経路を通過する。当該供給経路は、ノズル群ごとの総吐出量のばらつきが最小
となるようなノズル群に液状体を供給する供給経路であるため、供給経路ごとの通過する
液状体の量のばらつきを最小にすることができる。
[適用例8]上記適用例にかかる液状体吐出装置において、前記方向決定手段は、所定
の数の前記基材に対して前記液状体を配置する際の、前記基材の方向に決定される前記指
定方向の数が最大であって、一つの前記指定方向に決定する回数の最大値が最小となる、
前記指定方向の組み合わせに、前記所定の数の前記基材におけるそれぞれの前記基材の方
向を決定することが好ましい。
この液状体吐出装置によれば、基材の方向は、指定方向の数が最大であって、一つの指
定方向に決定する回数の最大値が最小となる指定方向の組み合わせとなる方向となる。指
定方向の数が最大であるため、方向が分散される。これにより、方向が偏る場合に比べて
、総吐出量が平準化される可能性を高くすることができる。一つの指定方向に決定する回
数の最大値が最小となるため、基材の方向が一つの指定方向になる回数が最少となる。こ
れにより、方向が偏ることなく分散され、総吐出量が平準化される可能性を高くすること
ができる。
[適用例9]上記適用例にかかる液状体吐出装置において、前記液状体の配置を実施す
る対象とする前記基材の数を取得する数量取得手段をさらに備え、前記方向決定手段は、
前記数量取得手段が取得した前記基材の数に対応する前記基材に対して前記液状体を配置
する際の、前記基材の方向を決定することが好ましい。
この液状体吐出装置によれば、液状体の配置を実施する対象とする基材の数に対応して
、当該数の基材に液状体を配置する際の、ノズル群ごとの総吐出量が平準化される可能性
を高くすることができる。
[適用例10]上記適用例にかかる液状体吐出装置において、前記方向決定手段は、前
記基材の方向に決定する前記指定方向が複数である場合、当該基材の指定方向を、当該基
材の直前に前記液状体を配置した前記基材の前記指定方向とは異なる前記指定方向に決定
することが好ましい。
この液状体吐出装置によれば、基材の方向に決定する指定方向が複数である場合、基材
の方向は、当該基材の直前に液状体を配置した基材の指定方向とは異なる指定方向に指定
される。これにより、基材が連続して同じ方向にセットされることを抑制することができ
る。
[適用例11]上記適用例にかかる液状体吐出装置において、前記基材における前記液
状体の配置規格を含む情報を取得する基材情報取得手段と、前記配置規格に基づいて、前
記指定方向ごとに、1又は複数の前記吐出ノズルからなる複数のノズル群におけるそれぞ
れのノズル群ごとの吐出量を算出する吐出量算出手段と、をさらに備え、前記方向決定手
段は、前記吐出量算出手段によって算出された前記ノズル群ごとの吐出量のばらつきが最
小となる前記指定方向に、前記基材の方向を決定することが好ましい。
この液状体吐出装置によれば、基材は、ノズル群ごとの吐出量のばらつきが最小となる
指定方向で、セットされる。これにより、他の指定方向でセットされる場合より、ノズル
群ごとの吐出量のばらつきを小さくすることができる。
[適用例12]上記適用例にかかる液状体吐出装置において、前記ノズル群を構成する
前記吐出ノズルは、前記液状体を当該吐出ノズルに供給する供給経路の少なくとも一部を
共通にしていることが好ましい。
この液状体吐出装置によれば、ノズル群を構成する吐出ノズルに供給される液状体は、
共通の供給経路を通過する。当該供給経路は、ノズル群ごとの総吐出量のばらつきを抑制
できるようなノズル群に液状体を供給する供給経路であるため、供給経路ごとの通過する
液状体の量のばらつきを抑制することができる。
[適用例13]上記適用例にかかる液状体吐出装置において、前記方向転換手段による
方向転換が可能な角度が90°以上であることが好ましい。
この液状体吐出装置によれば、基材の方向を90°以上変えることができる。方向を9
0°変えることで、座標系として用いられることが多い直交座標系における座標軸方向を
変えることができる。
[適用例14]本適用例にかかる液状体吐出方法は、液状体を吐出する吐出ノズルを備
える吐出ヘッドと、前記液状体が配置される基材と、を相対移動させ、前記吐出ノズルか
ら選択的に前記液状体を吐出して前記基材上に配置する液状体吐出方法であって、前記基
材の面方向において、前記基材の方向を変える方向転換工程を有することを特徴とする。
この液状体吐出方法によれば、方向転換工程において、液状体の吐出を伴う相対移動の
方向に対して、基材の延在方向を変えることができる。基材への液状体の配置は、ノズル
列と基材とを所定の方向に相対移動させて、所定の相対位置において吐出ノズルから液状
体を吐出することで実施する。相対移動の方向に対して、基材の延在方向を変えると、吐
出ノズルにおいて、液状体を吐出する所定の相対位置に位置する頻度が変わるため、当該
吐出ノズルから吐出される液状体の量が変わる。これにより、相対移動の方向に対して、
基材の延在方向を変えることで、複数の吐出ノズルにおける吐出ノズルごとの吐出量を変
えることができる。
[適用例15]上記適用例にかかる液状体吐出方法において、前記液状体を吐出する液
状体吐出装置に、前記基材を給材する給材工程をさらに有し、前記方向転換工程は、前記
給材工程の後に実施することが好ましい。
この液状体吐出方法によれば、給材工程の後で方向転換工程を実施する。これにより、
液状体吐出装置に給材された基材の延在方向を任意の方向に変えることができる。
[適用例16]上記適用例にかかる液状体吐出方法において、前記液状体を吐出する液
状体吐出装置に、前記基材を給材する給材工程をさらに有し、前記給材工程は、前記方向
転換工程を含むことが好ましい。
この液状体吐出方法によれば、給材工程において方向転換工程を実施する。給材工程の
途中で方向転換工程を実施することで、給材途中の基材の方向を、液状体吐出装置に給材
された状態の基材の延在方向が所望の方向となる方向に調整して、基材を液状体吐出装置
に給材することができる。
[適用例17]上記適用例にかかる液状体吐出方法において、前記基材の方向を、それ
ぞれの前記基材ごとに、予め定められた複数の指定方向のいずれかの指定方向に決定する
方向決定工程をさらに有し、前記方向転換工程では、前記基材の方向を、前記方向決定工
程において決定された前記指定方向に転換することが好ましい。
この液状体吐出方法によれば、基材の面方向における基材の方向を、方向決定工程にお
いて決定された指定方向に合わせることができる。
[適用例18]上記適用例にかかる液状体吐出方法において、前記基材における前記液
状体の配置規格を含む情報を取得する基材情報取得工程と、前記配置規格に基づいて、前
記指定方向ごとに、1又は複数の前記吐出ノズルからなる複数のノズル群におけるそれぞ
れのノズル群ごとの吐出量を算出する吐出量算出工程と、前記吐出量算出工程において算
出された前記指定方向ごとの前記ノズル群における前記吐出量に基づいて、所定の数の前
記基材に対して前記液状体を配置する際の、前記ノズル群ごとの総吐出量と前記指定方向
の組み合わせとの関係を求める総吐出量算出工程と、をさらに有し、前記方向決定工程で
は、前記総吐出量算出工程において算出された前記総吐出量と前記指定方向の組み合わせ
との関係に基づいて、前記ノズル群相互の前記総吐出量のばらつきが最小となる前記指定
方向の組み合わせにおけるそれぞれの前記指定方向に、前記所定の数の前記基材における
それぞれの前記基材の方向を決定することが好ましい。
この液状体吐出方法によれば、基材情報取得工程において基材の情報が取得され、当該
情報に基づいて、指定方向ごとに、ノズル群ごとの吐出量が求められる。当該吐出量に基
づいて、吐出量算出工程において、所定の数の基材に対して液状体を配置する際の、指定
方向の組み合わせとノズル群ごとの総吐出量が求められる。基材の方向は、総吐出量のば
らつきが最小となる指定方向の組み合わせにおけるそれぞれの指定方向に決定される。こ
れにより、所定の数の基材に液状体を配置する際の、ノズル群ごとの総吐出量のばらつき
を最小にすることができる。
[適用例19]上記適用例にかかる液状体吐出方法において、前記基材情報取得工程は
、前記液状体の配置を実施する対象とする前記基材の数を取得する数量取得工程を含み、
前記総吐出量算出工程では、前記数量取得工程において取得された前記基材の数に対応す
る前記基材に対して前記液状体を配置する際の、前記ノズル群ごとの総吐出量と前記指定
方向の組み合わせとの関係を求めることが好ましい。
この液状体吐出方法によれば、液状体の配置を実施する対象とする基材の数に対応して
、当該数の基材に液状体を配置する際の、ノズル群ごとの総吐出量のばらつきを最小にす
ることができる。
[適用例20]上記適用例にかかる液状体吐出方法において、前記ノズル群を構成する
前記吐出ノズルは、前記液状体を当該吐出ノズルに供給する供給経路の少なくとも一部を
共通にしていることが好ましい。
この液状体吐出方法によれば、ノズル群を構成する吐出ノズルに供給される液状体は、
共通の供給経路を通過する。当該供給経路は、ノズル群ごとの総吐出量のばらつきが最小
となるようなノズル群に液状体を供給する供給経路であるため、供給経路ごとの通過する
液状体の量のばらつきを最小にすることができる。
[適用例21]上記適用例にかかる液状体吐出方法において、前記方向決定工程では、
所定の数の前記基材に対して前記液状体を配置する際の、前記基材の方向に決定される前
記指定方向の数が最大であって、一つの前記指定方向に決定する回数の最大値が最小とな
る、前記指定方向の組み合わせに、前記所定の数の前記基材におけるそれぞれの前記基材
の方向を決定することが好ましい。
この液状体吐出方法によれば、基材の方向は、指定方向の数が最大であって、一つの指
定方向に決定する回数の最大値が最小となる指定方向の組み合わせとなる方向となる。指
定方向の数が最大であるため、方向が分散される。これにより、方向が偏る場合に比べて
、総吐出量が平準化される可能性を高くすることができる。一つの指定方向に決定する回
数の最大値が最小となるため、基材の方向が一つの指定方向になる回数が最少となる。こ
れにより、方向が偏ることなく分散され、総吐出量が平準化される可能性を高くすること
ができる。
[適用例22]上記適用例にかかる液状体吐出方法において、前記液状体の配置を実施
する対象とする前記基材の数を取得する数量取得工程をさらに有し、前記方向決定工程で
は、前記数量取得工程において取得された前記基材の数に対応する前記基材に対して前記
液状体を配置する際の、前記基材の方向を決定することが好ましい。
この液状体吐出方法によれば、液状体の配置を実施する対象とする基材の数に対応して
、当該数の基材に液状体を配置する際の、ノズル群ごとの総吐出量が平準化される可能性
を高くすることができる。
[適用例23]上記適用例にかかる液状体吐出方法において、前記方向決定工程では、
前記基材の方向に決定する前記指定方向が複数である場合、当該基材の指定方向を、当該
基材の直前に前記液状体を配置する工程が実施された前記基材の前記指定方向とは異なる
前記指定方向に決定することが好ましい。
この液状体吐出方法によれば、基材の方向に決定する指定方向が複数である場合、基材
の方向は、当該基材の直前に液状体を配置した基材の指定方向とは異なる指定方向に指定
される。これにより、基材が連続して同じ方向にセットされることを抑制することができ
る。
[適用例24]上記適用例にかかる液状体吐出方法において、前記基材における前記液
状体の配置規格を含む情報を取得する基材情報取得工程と、前記配置規格に基づいて、前
記指定方向ごとに、1又は複数の前記吐出ノズルからなる複数のノズル群におけるそれぞ
れのノズル群ごとの吐出量を算出する吐出量算出工程と、をさらに有し、前記方向決定工
程では、前記吐出量算出工程において算出された前記ノズル群ごとの吐出量のばらつきが
最小となる前記指定方向に、前記基材の方向を決定することが好ましい。
この液状体吐出方法によれば、基材は、ノズル群ごとの吐出量のばらつきが最小となる
指定方向で、セットされる。これにより、他の指定方向でセットされる場合より、ノズル
群ごとの吐出量のばらつきを小さくすることができる。
[適用例25]上記適用例にかかる液状体吐出方法において、前記ノズル群を構成する
前記吐出ノズルは、前記液状体を当該吐出ノズルに供給する供給経路の少なくとも一部を
共通にしていることが好ましい。
この液状体吐出方法によれば、ノズル群を構成する吐出ノズルに供給される液状体は、
共通の供給経路を通過する。当該供給経路は、ノズル群ごとの総吐出量のばらつきを抑制
できるようなノズル群に液状体を供給する供給経路であるため、供給経路ごとの通過する
液状体の量のばらつきを抑制することができる。
[適用例26]上記適用例にかかる液状体吐出方法において、前記方向転換工程におけ
る方向転換が可能な角度が90°以上であることが好ましい。
この液状体吐出方法によれば、基材の方向を90°以上変えることができる。方向を9
0°変えることで、座標系として用いられることが多い直交座標系における座標軸方向を
変えることができる。
以下、液状体吐出装置、及び液状体吐出方法の一実施形態について図面を参照して、説
明する。実施形態は、吐出ノズルを有する吐出ヘッドの一例として、液滴を吐出する吐出
ノズルを有する液滴吐出ヘッドを備える液滴吐出装置を例にして説明する。なお、以下の
説明において参照する図面では、図示の便宜上、部材又は部分の縦横の縮尺を実際のもの
とは異なるように表す場合がある。
(第一の実施形態)
本実施形態は、液滴吐出装置を用いて、電気光学装置の一例である液晶装置の、機能膜
の一例であるカラーフィルタを製造する工程を例に説明する。本実施形態に係る液滴吐出
装置は、液晶装置の製造ラインに組み込まれており、液状体を液滴として吐出する液滴吐
出ヘッドを備えている。液滴吐出装置は、当該液滴吐出ヘッドにカラーフィルタの材料を
含む機能液を導入して、描画対象物上に当該機能液を配置することで、液晶装置のカラー
フィルタのフィルタ膜などを形成するものである。
<液滴吐出法>
最初に、液滴吐出法について説明する。液滴吐出法の吐出技術としては、帯電制御方式
、加圧振動方式、電気機械変換方式、電気熱変換方式、静電吸引方式等が挙げられる。帯
電制御方式は、材料に帯電電極で電荷を付与し、偏向電極で材料の飛翔方向を制御して吐
出ノズルから吐出させるものである。また、加圧振動方式は、材料に30kg/cm2
度の超高圧を印加して吐出ノズル先端側に材料を吐出させるものであり、制御電圧をかけ
ない場合には材料が直進して吐出ノズルから吐出され、制御電圧をかけると材料間に静電
的な反発が起こり、材料が飛散して吐出ノズルから吐出されない。また、電気機械変換方
式は、ピエゾ素子(圧電素子)がパルス的な電気信号を受けて変形する性質を利用したも
ので、ピエゾ素子が変形することによって材料を貯留した空間に可撓物質を介して圧力を
与え、この空間から材料を押し出して吐出ノズルから吐出させるものである。
また、電気熱変換方式は、材料を貯留した空間内に設けたヒータにより、材料を急激に
気化させてバブル(泡)を発生させ、バブルの圧力によって空間内の材料を吐出させるも
のである。静電吸引方式は、材料を貯留した空間内に微小圧力を加え、吐出ノズルに材料
のメニスカスを形成し、この状態で静電引力を加えてから材料を引き出すものである。ま
た、この他に、電場による流体の粘性変化を利用する方式や、放電火花で飛ばす方式など
の技術も適用可能である。液滴吐出法は、材料の使用に無駄が少なく、しかも所望の位置
に所望の量の材料を的確に配置できるという利点を有する。このうち、ピエゾ方式は、液
状材料に熱を加えないため、材料の組成等に影響を与えない、駆動電圧を調整することに
よって、液滴の大きさを容易に調整することができるなどの利点を有する。本実施形態で
は、液状材料選択の自由度が高いこと、及び液滴の制御性が良いことから上記ピエゾ方式
を用いる。
<液滴吐出装置>
次に、液滴吐出装置の全体構成について、図1を参照して説明する。図1は、液滴吐出
装置の概略構成を示す外観斜視図である。
図1に示すように、液滴吐出装置1は、描画ユニット2と、ワークユニット3と、機能
液供給ユニット4と、保守ユニット5とを備えている。
描画ユニット2は、液状体としての機能液を液滴として吐出する液滴吐出ヘッド17(
図3参照)を有している。
ワークユニット3は、液滴吐出ヘッド17から吐出された液滴の吐出対象であるワーク
Wを載置するワーク載置台30を有している。
機能液供給ユニット4は、機能液タンク81と、サブタンク82と、中継ユニット84
A(中継タンク84)と、給液管83と、給液チューブ86(図5参照)とを有し、当該
給液チューブ86が、液滴吐出ヘッド17に接続されており、給液チューブ86を介して
機能液が液滴吐出ヘッド17に供給される。
保守ユニット5は、液滴吐出ヘッド17の吐出状態などの検査を実施する各装置、及び
液滴吐出ヘッド17の各種の保守を実施する各装置を備えている。
液滴吐出装置1は、また、これら各ユニットなどを総括的に制御する吐出装置制御部6
を備えている。
さらに、液滴吐出装置1は、床上に設置された複数の支持脚8と、支持脚8の上側に設
置された定盤9とを備えている。描画ユニット2と、ワークユニット3と、保守ユニット
5とは、平面視長方形形状の定盤9の上に配設されている。
ワークユニット3は、定盤9の長手方向(X軸方向)に延在するように配設されている
。ワークユニット3の上方には、描画ユニット2が、配設されている。描画ユニット2は
、ワークユニット3と直交する方向(Y軸方向)に延在している。描画ユニット2は、定
盤9に固定された2本の支持柱で支持されて、ワークユニット3の上方でワークユニット
3と交差している。また、定盤9の傍らには、機能液供給ユニット4の機能液タンク81
などが配置されている。描画ユニット2の一方の支持柱の近傍には、保守ユニット5がワ
ークユニット3と並んで配設されている。さらに、定盤9の下側に、吐出装置制御部6が
収容されている。
描画ユニット2は、液滴吐出ヘッド17を有するヘッドユニット21と、ヘッドユニッ
ト21を有するヘッドキャリッジ25と、ヘッドキャリッジ25が吊設された移動枠22
とを備えている。描画ユニット2は、ヘッドキャリッジ25と移動枠22との組を6組備
えている。移動枠22を、Y軸走査機構12によってY軸方向に移動させることで、液滴
吐出ヘッド17をY軸方向に自在に移動させる。また、移動した位置に保持する。6個の
移動枠22は、個別に移動させることも可能であり、2個から6個の移動枠22を一緒に
移動させることも可能である。
ワークユニット3は、ワーク載置台30を、X軸走査機構36によって、X軸方向に移
動させることで、ワーク載置台30に載置されたワークWをX軸方向に自在に移動させる
。また、移動した位置に保持する。
描画ユニット2が備える液滴吐出ヘッド17は、Y軸方向の吐出位置まで移動して停止
し、下方にあるワークWのX軸方向の移動に同調して、機能液を液滴として吐出する。X
軸方向に移動するワークWと、Y軸方向に移動する液滴吐出ヘッド17とを相対的に制御
することにより、ワークW上の任意の位置に液滴を着弾させることで、所望する平面形状
の描画を実施することが可能である。
<ワークユニット>
次に、ワークユニット3について、図2を参照して説明する。図2は、ワークユニット
の概略構成を示す説明図である。図2(a)は、ワークユニットの平面図であり、図2(
b)は、ワークユニットの側面図である。
図2に示すように、ワークユニット3は、ワーク載置台30と、X軸走査機構36とを
備えている。
ワーク載置台30は、載置台31と、回動機構32と、載置台ベース33と、スライダ
枠34とを備えている。載置台ベース33に固定された一対のスライダ枠34,34が有
するX軸スライダ(図示省略)を、X軸リニアモータによって駆動することによって、ワ
ーク載置台30をX軸方向に移動する。また、任意の位置に保持する。
載置台31は、載置されたワークWを吸引して固定する吸引機構(図示省略)と、方向
規制体31aとを備えている。載置台31にワークWを給材する際は、ワークWを方向規
制体31aに接触させることで、液滴吐出装置1における略所定の方向で、ワークWを載
置台31に載置する。続いてアライメントを実施することで、ワークWを液滴吐出装置1
における所定の位置に所定の方向で位置させる。
載置台31は、回動機構32を介して、載置台ベース33に回動自在に取付けられてい
る。回動機構32は、載置台ベース33に対して、載置台31を、載置台31のワークW
を載置する面に略垂直な回動軸32a(図1及び図2に記載したZ軸に略平行な軸)回り
に回動可能であり、精度良く任意の位置に保持することが可能である。
図2(a)に示した方向規制体31a0は、アライメントを実施して載置台31の方向
が固定された位置における方向規制体31aを示している。このときの載置台31の方向
又はワークWの方向を基準方向と表記する。図2(a)に示した方向規制体31a1は、
載置台31が基準方向から載置台31の上方側からみて時計まわりに90°回動された位
置における方向規制体31aを示している。このときの載置台31の方向又はワークWの
方向を正横方向と表記する。図2(a)に示した方向規制体31a2は、載置台31が基
準方向から載置台31の上方側からみて時計まわりに180°回動された位置における方
向規制体31aを示している。このときの載置台31の方向又はワークWの方向を反転方
向と表記する。図2(a)に示した方向規制体31a3は、載置台31が基準方向から載
置台31の上方側からみて時計まわりに270°回動された位置における方向規制体31
aを示している。このときの載置台31の方向又はワークWの方向を負横方向と表記する
。回動機構32が、方向転換手段、又は回動手段に相当する。
<液滴吐出ヘッド>
次に、図3を参照して、液滴吐出ヘッド17について説明する。図3は、液滴吐出ヘッ
ドの構成を示す図である。図3(a)は、液滴吐出ヘッドをノズルプレート側から見た外
観斜視図であり、図3(b)は、液滴吐出ヘッドの圧力室周りの構造を示す斜視断面図で
あり、図3(c)は、液滴吐出ヘッドの吐出ノズル部の構造を示す断面図である。
図3(a)に示したように、液滴吐出ヘッド17は、いわゆる2連のものであり、2連
の接続針72,72を有する液体導入部71と、液体導入部71の側方に連なるヘッド基
板73と、液体導入部71に連なるポンプ部75と、ポンプ部75に連なるノズルプレー
ト76と、を備えている。液体導入部71のそれぞれの接続針72には、それぞれ配管接
続部材が接続されて、当該配管接続部材を介して給液チューブ86(図5参照)が接続さ
れ、給液チューブ86に接続された機能液供給ユニット4から機能液が供給される。ヘッ
ド基板73には、一対のヘッドコネクタ77,77が実装されており、当該ヘッドコネク
タ77を介してフレキシブルフラットケーブル(FFCケーブル)が接続される。液滴吐
出ヘッド17は、FFCケーブルを介して吐出装置制御部6と接続されており、FFCケ
ーブルを介して信号の授受が行われる。ポンプ部75とノズルプレート76とにより、略
方形状のヘッド本体74が構成されている。
ポンプ部75の基部側、すなわちヘッド本体74の基部側は、液体導入部71及びヘッ
ド基板73を受けるべく方形フランジ状にフランジ部79が形成されている。このフラン
ジ部79には、液滴吐出ヘッド17を固定する小ねじ用のねじ孔(雌ねじ)79aが一対
形成されている。液滴吐出ヘッド17は、液滴吐出ヘッド17を保持するためのヘッド保
持部材を貫通してねじ孔79aに螺合したヘッド止めねじにより、ヘッド保持部材に固定
される。
ノズルプレート76のノズル形成面76aには、ノズルプレート76に形成されており
液滴を吐出する吐出ノズル78から成るノズル列78Aが、2本形成されている。2本の
ノズル列78Aは相互に平行に列設されており、各ノズル列78Aは、等ピッチで並べた
例えば180個(図示では模式的に表している)の吐出ノズル78で構成されている。ヘ
ッド本体74のノズル形成面76aには、その中心線を挟んで2本のノズル列78Aが配
設されている。
液滴吐出ヘッド17が液滴吐出装置1に取付けられた状態では、ノズル列78AはY軸
方向に延在する。2列のノズル列78Aをそれぞれ構成する吐出ノズル78同士は、Y軸
方向において、相互に半ノズルピッチずつ位置がずれている。1ノズルピッチは、例えば
140μmである。X軸方向の同じ位置において、それぞれのノズル列78Aを構成する
吐出ノズル78から吐出された液滴は、設計上では、Y軸方向に等間隔に並んで一直線上
に着弾する。ノズル列78Aにおける吐出ノズル78のノズルピッチが140μmの場合
、当該一直線状に連なる着弾位置の中心間距離は、設計上では、70μmである。
図3(b)及び(c)に示すように、液滴吐出ヘッド17は、ノズルプレート76にポ
ンプ部75を構成する圧力室プレート51が積層されており、圧力室プレート51に振動
板52が積層されている。
圧力室プレート51には、液体導入部71から振動板52の液供給孔53を経由して供
給される機能液が常に充填される液たまり55が形成されている。液たまり55は、振動
板52と、ノズルプレート76と、圧力室プレート51の壁とに囲まれた空間である。ま
た、圧力室プレート51には、複数のヘッド隔壁57によって区切られた圧力室58が形
成されている。振動板52と、ノズルプレート76と、2個のヘッド隔壁57とによって
囲まれた空間が圧力室58である。
圧力室58は吐出ノズル78のそれぞれに対応して設けられており、圧力室58の数と
吐出ノズル78の数とは同じである。圧力室58には、2個のヘッド隔壁57の間に位置
する供給口56を介して、液たまり55から機能液が供給される。ヘッド隔壁57と圧力
室58と吐出ノズル78と供給口56との組は、液たまり55に沿って1列に並んでおり
、1列に並んだ吐出ノズル78がノズル列78Aを形成している。図3(b)では図示省
略したが、図示した吐出ノズル78を含むノズル列78Aに対して液たまり55に関して
略対称位置に、1列に並んで配設された吐出ノズル78がもう一列のノズル列78Aを形
成しており、対応するヘッド隔壁57と圧力室58と供給口56との組が、1列に並んで
いる。
振動板52の圧力室58を構成する部分には、それぞれ圧電素子59の一端が固定され
ている。圧電素子59の他端は、固定板(図示省略)を介して液滴吐出ヘッド17全体を
支持する基台(図示省略)に固定されている。
圧電素子59は電極層と圧電材料とを積層した活性部を有し、電極層に駆動電圧を印加
することで、活性部が長手方向(図3(b)又は(c)においては振動板52の厚さ方向
)に縮む。活性部が縮むことで、圧電素子59の一端が固定された振動板52が圧力室5
8と反対側に引張られる力を受ける。振動板52が圧力室58と反対側に引張られること
で、振動板52が圧力室58の反対側に撓む。これにより、圧力室58の容積が増加する
ことから、機能液が液たまり55から供給口56を経て圧力室58に供給される。次に、
電極層に印加されていた駆動電圧が解除されると、活性部が元の長さに戻ることで、圧電
素子59が振動板52を押圧する。振動板52が押圧されることで、圧力室58側に戻る
。これにより、圧力室58の容積が急激に元に戻る、すなわち増加していた容積が減少す
ることから、圧力室58内に充填されていた機能液に圧力が加わり、当該圧力室58に連
通して形成された吐出ノズル78から機能液が液滴となって吐出される。
吐出装置制御部6は、圧電素子59への印加電圧の制御、すなわち駆動信号を制御する
ことにより、複数の吐出ノズル78のそれぞれに対して、機能液の吐出制御を行う。より
詳細には、吐出ノズル78から吐出される液滴の体積や、単位時間あたりに吐出する液滴
の数などを変化させることができる。これにより、基板上に着弾した液滴同士の距離や、
基板上の一定の面積に着弾させる機能液の量などを変化させることができる。例えば、ノ
ズル列78Aに並ぶ複数の吐出ノズル78の中から、液滴を吐出させる吐出ノズル78を
選択的に使用することにより、ノズル列78Aの延在方向では、ノズル列78Aの長さの
範囲であって吐出ノズル78のピッチ間隔で、複数の液滴を同時に吐出することができる
。ノズル列78Aの延在方向と略直交する方向では、基板と吐出ノズル78とを相対移動
させて、当該相対移動方向において、当該吐出ノズル78が対向可能な、基板の任意の位
置に吐出ノズル78から吐出される液滴を配置することができる。
<ヘッドユニット>
次に、描画ユニット2が備えるヘッドユニット21の概略構成について、図4を参照し
て説明する。図4は、ヘッドユニットの概略構成を示す平面図である。図4に示したX軸
及びY軸は、ヘッドユニット21が液滴吐出装置1に取付けられた状態において、図1に
示したX軸及びY軸と一致している。
図4に示したように、ヘッドユニット21は、キャリッジプレート61と、キャリッジ
プレート61に搭載された9個の液滴吐出ヘッド17と、を有している。液滴吐出ヘッド
17は、図示省略したヘッド保持部材を介してキャリッジプレート61に固定されている
。キャリッジプレート61に固定された液滴吐出ヘッド17は、ヘッド本体74がキャリ
ッジプレート61に形成された孔(図示省略)に遊嵌して、ノズルプレート76(ヘッド
本体74)が、キャリッジプレート61の面より突出している。図4は、ノズルプレート
76(ノズル形成面76a)側から見た図である。9個の液滴吐出ヘッド17は、Y軸方
向に分かれて、それぞれ3個ずつの液滴吐出ヘッド17を有するヘッド組62を3組、形
成している。それぞれの液滴吐出ヘッド17のノズル列78Aは、ヘッドユニット21が
液滴吐出装置1に取付けられた状態において、Y軸方向に延在している。
一つのヘッド組62が有する3個の液滴吐出ヘッド17は、Y軸方向において、互いに
隣り合う液滴吐出ヘッド17の、一方の液滴吐出ヘッド17の端の吐出ノズル78に対し
て、もう一方の液滴吐出ヘッド17の端の吐出ノズル78が半ノズルピッチずれて位置す
る位置に、配設されている。ヘッド組62が有する3個の液滴吐出ヘッド17において、
全ての吐出ノズル78のX軸方向の位置を同じにすると、吐出ノズル78は、Y軸方向に
半ノズルピッチの等間隔で並ぶ。すなわち、X軸方向の同じ位置において、それぞれの液
滴吐出ヘッド17が有するそれぞれのノズル列78Aを構成する吐出ノズル78から吐出
された液滴は、設計上では、Y軸方向に等間隔に並んで一直線上に着弾する。一つのヘッ
ド組62は、例えば180個の6倍、1080個の吐出ノズル78を有し、Y軸方向にお
けるノズルピッチは、70μmであり、Y軸方向の両端の吐出ノズル78のY軸方向にお
ける中心間距離は、約75.5mmである。ヘッド組62を構成する3個の液滴吐出ヘッ
ド17は、Y軸方向において互いに重なるため、X軸方向に階段状に並んでヘッド組62
を構成している。ヘッド組62が有する6本のノズル列78Aからなるノズル列をヘッド
組ノズル列と表記する。
ヘッドユニット21が有する3つのヘッド組62は、それぞれが有する1本のヘッド組
ノズル列が、Y軸方向において、ノズル列78Aの半ノズルピッチずれて位置する位置に
、配設されている。言い換えると、それぞれのヘッドユニット21は、互いに隣り合うヘ
ッド組62を構成する液滴吐出ヘッド17の、一方のヘッド組62における液滴吐出ヘッ
ド17の端の吐出ノズル78に対して、もう一方のヘッド組62における液滴吐出ヘッド
17の端の吐出ノズル78が、Y軸方向において、半ノズルピッチずれた位置に、配設さ
れている。
一つのヘッドユニット21が備える3つのヘッド組62における9個の液滴吐出ヘッド
17が有する18本のノズル列78Aは、1本のノズル列として扱うこともできる。当該
ノズル列は、例えば180個の18倍、3240個の吐出ノズル78を有し、Y軸方向に
おけるノズルピッチは、70μmであり、Y軸方向の両端の吐出ノズル78の中心間距離
(ノズル列長さ)は、約226.7mmである。即ち、一つのヘッドユニット21の吐出
ノズル78から一滴ずつ吐出させて、X軸方向が同じ位置になるように着弾させると、3
240個の点が70μmのピッチ間隔で連なる直線が形成される。
上述したように、移動枠22は、Y軸走査機構12によって、独立して移動可能であり
、移動枠22に吊着されているヘッドキャリッジ25が有するヘッドユニット21におけ
る液滴吐出ヘッド17の相互の位置を調整可能である。図1に示した描画ユニット2のよ
うに、ヘッドユニット21の相互の位置を最も近づけると、描画ユニット2が備える54
個の液滴吐出ヘッド17が有する108本のノズル列78Aは、1本のノズル列のように
扱うことができる。当該ノズル列は、Y軸方向におけるノズルピッチが例えば70μmで
あり、19440個の吐出ノズル78を有するノズル列である。
<給液ユニット及びヘッドグループ>
次に、機能液供給ユニット4の構成、及び結合される機能液供給ユニット4によって形
成される液滴吐出ヘッド17のヘッドグループについて、図5を参照して説明する。図5
は、給液ユニットの構成、及びヘッドユニットとの結合状態を示す説明図である。図5(
a)は、ヘッドユニットの全ての液滴吐出ヘッドに同じ機能液を供給する結合形態を示す
説明図であり、図5(b)は、ヘッド群ごとに異なる機能液を供給する結合形態を示す説
明図である。
図4を参照して説明したように、ヘッドユニット21は、それぞれ3個ずつの液滴吐出
ヘッド17を有するヘッド組62を3組備えており、9個の液滴吐出ヘッド17を備えて
いる。
図1を参照して説明した機能液供給ユニット4と同様に、図5(a)に示した機能液供
給ユニット374は、機能液タンク81と、サブタンク82と、中継タンク84を有する
中継ユニット84Aと、これらのタンク間を連通する給液管83と、中継タンク84と液
滴吐出ヘッド17とを連通する給液チューブ86と、を備えている。機能液供給ユニット
374は、また、図示省略した、圧力付与部と、機能液252の流路を開閉するための複
数のバルブと、を備えている。圧力付与部とバルブとは、吐出装置制御部6と電気的に接
続されており、吐出装置制御部6が圧力付与部及びバルブを制御して、機能液252を液
滴吐出ヘッド17へ供給する。
機能液タンク81は液滴吐出ヘッド17に機能液252を供給するための供給元であっ
て、機能液252を貯留している。
サブタンク82は、圧力付与部により圧力制御管理されており、液滴吐出ヘッド17の
駆動に応じて機能液252を一定の圧力で供給する。
中継タンク84は、ヘッドユニット21を有するヘッドキャリッジ25が吊設された移
動枠22の上面に取付けられた中継ユニット84Aの中に配設されており、複数の給液チ
ューブ86が接続されている。
図5(a)に示すように、機能液252は、機能液タンク81から給液管83aを介し
てサブタンク82へ至り、サブタンク82から給液管83bを介して中継タンク84に至
り、更に、中継タンク84から給液チューブ86を経由して液滴吐出ヘッド17へ供給さ
れる。図5(a)に示した構成では、図示省略したが、1個の機能液タンク81には、複
数のサブタンク82が接続されている。1個のサブタンク82には、1個の中継タンク8
4が接続されており、1個の中継タンク84には、1個のヘッドユニット21が備える9
個の液滴吐出ヘッド17が接続されている。したがって、1個のヘッドユニット21が備
える9個の液滴吐出ヘッド17が、機能液の供給経路を共通にしている。機能液の供給経
路を共通にする液滴吐出ヘッド17の組をヘッドグループと表記する。
図5(b)に示した機能液供給ユニット444は、3種類の赤色機能液252R、緑色
機能液252G、及び青色機能液252Bを供給するために、収容する機能液252がそ
れぞれ赤色機能液252R、緑色機能液252G、又は青色機能液252Bである機能液
タンク81R、機能液タンク81G、及び機能液タンク81Bを備えている。
図示省略したが、1個の機能液タンク81R、機能液タンク81G、及び機能液タンク
81Bには、複数のサブタンク82R、サブタンク82G、又はサブタンク82Bが接続
されている。1個のサブタンク82R、サブタンク82G、又はサブタンク82Bには、
それぞれ1個の中継タンク84R、中継タンク84G、又は中継タンク84Bが接続され
ている。1個の中継タンク84R、中継タンク84G、又は中継タンク84Bには、それ
ぞれ1個のヘッド組62が備える3個の液滴吐出ヘッド17が接続されている。1個のヘ
ッドユニット21は、赤色機能液252Rが供給されるヘッド組62Rと、緑色機能液2
52Gが供給されるヘッド組62Gと、青色機能液252Bが供給されるヘッド組62B
とを備えている。ヘッド組62R、ヘッド組62G、及びヘッド組62Bがそれぞれ有す
る3個の液滴吐出ヘッド17が、機能液の供給経路を共通にしており、ヘッドグループを
構成している。
<液滴吐出装置の電気的構成>
次に、上述したような構成を有する液滴吐出装置1を駆動するための電気的構成につい
て、図6を参照して説明する。図6は、液滴吐出装置の電気的構成を示す電気構成ブロッ
ク図である。液滴吐出装置1は、制御装置65を介してデータの入力や、稼働開始や停止
などの制御指令の入力を行うことで、制御される。制御装置65は、演算処理を行うホス
トコンピュータ66と、液滴吐出装置1に情報を入出力するための入出力装置68とを有
し、インタフェイス(I/F)67を介して吐出装置制御部6と接続されている。入出力
装置68は、情報を入力可能なキーボード、記録媒体を介して情報を入出力する外部入出
力装置、外部入出力装置を介して入力された情報を保存しておく記録部、モニタ装置など
である。
液滴吐出装置1の吐出装置制御部6は、入出力インタフェイス(I/F)47と、CP
U(Central Processing Unit)44と、ROM(Read Only Memory)45と、RAM(R
andom Access Memory)46と、ハードディスク48と、を有している。また、ヘッドド
ライバ17dと、駆動機構ドライバ8dと、給液ドライバ4dと、保守ドライバ5dと、
検出部インタフェイス(I/F)92と、を有している。これらは、データバス49を介
して互いに電気的に接続されている。
入出力インタフェイス47は、制御装置65とデータの授受を行い、CPU44は、制
御装置65からの指令に基づいて各種演算処理を行い、液滴吐出装置1の各部の動作を制
御する制御信号を出力する。RAM46は、CPU44からの指令に従って、制御装置6
5から受け取った制御コマンドや印刷データを一時的に保存する。ROM45は、CPU
44が各種演算処理を行うためのルーチン等を記憶している。ハードディスク48は、制
御装置65から受け取った制御コマンドや印刷データを保存したり、CPU44が各種演
算処理を行うためのルーチン等を記憶したりしている。
ヘッドドライバ17dには、ヘッドユニット21を構成する液滴吐出ヘッド17が接続
されている。ヘッドドライバ17dは、CPU44からの制御信号に従って液滴吐出ヘッ
ド17を駆動して、機能液の液滴を吐出させる。駆動機構ドライバ8dには、Y軸走査機
構12のY軸リニアモータと、X軸走査機構36のX軸リニアモータと、ワーク載置台3
0の回動機構32と、各種駆動源を有する各種駆動機構を含む駆動機構80と、が接続さ
れている。各種駆動機構は、ワークのアライメントを実施する際にアライメントカメラを
移動するためのカメラ移動モータや、ワーク載置台30の吸引機構の駆動モータなどであ
る。駆動機構ドライバ8dは、CPU44からの制御信号に従って上記モータなどを駆動
して、液滴吐出ヘッド17とワークWとを相対移動させてワークWの任意の位置と液滴吐
出ヘッド17とを対向させ、ヘッドドライバ17dと協働して、ワークW上の任意の位置
に機能液の液滴を着弾させる。
給液ドライバ4dには、機能液供給ユニット4が接続されている。給液ドライバ4dは
、CPU44からの制御信号に従って機能液供給ユニット4の圧力付与部やバルブの駆動
源を駆動して、液滴吐出ヘッド17に機能液を供給する。
保守ドライバ5dには、保守ユニット5が備える吸引ユニットと、ワイピングユニット
と、吐出検査ユニットと、重量測定ユニットなどが接続されている。保守ドライバ5dは
、CPU44からの制御信号に従って、吸引ユニット、又はワイピングユニットを駆動し
て、液滴吐出ヘッド17の保守作業を実施させる。また、吐出検査ユニットを駆動して、
吐出の有無や着弾位置精度などの、液滴吐出ヘッド17の吐出状態の検査を実施させたり
、重量測定ユニットを駆動して、液滴吐出ヘッド17から吐出される機能液の吐出重量の
測定を実施させたりする。
検出部インタフェイス92には、各種センサを有する検出部91が接続されている。検
出部91の各センサによって検出された検出情報が検出部インタフェイス92を介してC
PU44に伝達される。
<液晶表示パネルの構成>
次に、液滴吐出装置1を用いて機能膜を形成する対象物の一例としての液晶表示パネル
について説明する。液晶表示パネル200(図7参照)は、液晶装置の一例であり、カラ
ーフィルタの一例である液晶表示パネル用のカラーフィルタを備える液晶表示パネルであ
る。
最初に、液晶表示パネル200の構成について、図7を参照して説明する。図7は、液
晶表示パネルの概略構成を示す分解斜視図である。図7に示した液晶表示パネル200は
、駆動素子として薄膜トランジスタ(TFT(Thin Film Transistor)素子)を用いるア
クティブマトリックス方式の液晶装置であり、図示省略したバックライトを用いる透過型
の液晶装置である。
図7に示すように、液晶表示パネル200は、TFT素子215を有する素子基板21
0と、対向電極207を有する対向基板220と、シール材(図示省略)によって接着さ
れた素子基板210と対向基板220との隙間に充填された液晶230(図13(k)参
照)と、を備えている。貼り合わされた素子基板210と、対向基板220とには、互い
に貼り合わされた面の反対側の面に、それぞれ偏光板231又は偏光板232が、配設さ
れている。
素子基板210は、ガラス基板211の対向基板220と対向する面に、TFT素子2
15や、導電性を有する画素電極217や走査線212や信号線214が、形成されてい
る。これらの素子や導電性を有する膜の間を埋めるように、絶縁層216が形成されてお
り、走査線212及び信号線214は、絶縁層216の部分を挟んで互いに交差する状態
で形成されている。走査線212と信号線214とは、絶縁層216の部分を間に挟むこ
とで互いに絶縁されている。これらの走査線212と信号線214とに囲まれた領域内に
は画素電極217が形成されている。画素電極217は方形状の一部の角部分が方形状に
欠けた形状をしている。画素電極217の切欠部と走査線212と信号線214とに囲ま
れた部分には、ソース電極、ドレイン電極、半導体部、及びゲート電極を具備するTFT
素子215が組み込まれて構成されている。走査線212と信号線214とに信号を印加
することによってTFT素子215をオン・オフして画素電極217への通電制御を実施
する。
素子基板210の液晶230と接する面には、上記した走査線212や信号線214や
画素電極217が形成された領域全体を覆う配向膜218が設けられている。
対向基板220は、ガラス基板201の素子基板210と対向する面に、カラーフィル
タ(以降、「CF」と表記する。)層208が形成されている。CF層208は、隔壁2
04と、赤色フィルタ膜205Rと、緑色フィルタ膜205Gと、青色フィルタ膜205
Bとを有している。ガラス基板201の上に、格子状に隔壁204を構成するブラックマ
トリックス202が形成されており、ブラックマトリックス202の上にバンク203が
形成されている。ブラックマトリックス202とバンク203とで構成された隔壁204
によって、方形のフィルタ膜領域225が形成されている。フィルタ膜領域225には、
赤色フィルタ膜205R、緑色フィルタ膜205G、又は青色フィルタ膜205Bが形成
されている。赤色フィルタ膜205R、緑色フィルタ膜205G、及び青色フィルタ膜2
05Bは、それぞれ上述した画素電極217のそれぞれと対向する位置及び形状に形成さ
れている。
CF層208の上(素子基板210側)には、平坦化膜206が設けられている。平坦
化膜206の上には、ITOなどの透明な導電性材料で形成された対向電極207が設け
られている。平坦化膜206を設けることによって、対向電極207を形成する面を略平
坦な面にしている。対向電極207は、上述した画素電極217が形成された領域全体を
覆う大きさの連続した膜である。対向電極207は、図示省略した導通部を介して、素子
基板210に形成された配線に接続されている。
対向基板220の液晶230と接する面には、少なくとも画素電極217の全面を覆う
配向膜228が設けられている。液晶230は、素子基板210と対向基板220とが貼
り合わされた状態において、対向基板220の配向膜228と、素子基板210の配向膜
218と、対向基板220と素子基板210とを貼り合わせるシール材とに囲まれた空間
に充填されている。
なお、液晶表示パネル200は、透過型の構成としたが、反射層あるいは半透過反射層
を設けて、反射型の液晶装置あるいは半透過反射型の液晶装置とすることもできる。
<マザー対向基板>
次に、マザー対向基板201Aについて、図8を参照して説明する。対向基板220は
、分割されることによってガラス基板201となるマザー対向基板201Aの上に上述し
たCF層208などを形成した後、マザー対向基板201Aを個別の対向基板220(ガ
ラス基板201)に分割して形成される。図8(a)は、対向基板の平面構造を模式的に
示す平面図であり、図8(b)は、図8(a)に示した対向基板とは異なる他の対向基板
の平面構造を模式的に示す平面図であり、図8(c)は、マザー対向基板の平面構造を模
式的に示す平面図である。なお、本実施形態においては、マザー対向基板201Aの上に
CF層208などを形成したものや、CF層208などを形成する途中の状態のものも、
マザー対向基板201Aと表記する。
対向基板220は、厚みおよそ1.0mmの透明な石英ガラスからなるガラス基板20
1を用いて形成されている。図8(a)に示すように、対向基板220は、ガラス基板2
01の周囲の僅かな額縁領域を除く部分に、CF層208が形成されている。CF層20
8は、方形状のガラス基板201の表面に複数のフィルタ膜領域225をドットパターン
状、本実施形態ではドット・マトリックス状に形成し、当該フィルタ膜領域225にフィ
ルタ膜205を形成することによって形成されている。同様に、図8(b)に示すように
、対向基板420は、ガラス基板401の周囲の額縁領域を除く部分に、CF層408が
形成されている。対向基板420は、対向基板220と実質的に同じ構造をしており、液
晶表示パネル200より表示部の面積が小さい液晶表示パネルを構成する対向基板である
。CF層408は、CF層208と同様に、方形状のガラス基板401の表面に複数のフ
ィルタ膜領域425をドットパターン状、本実施形態ではドット・マトリックス状に形成
し、当該フィルタ膜領域425にフィルタ膜405を形成することによって形成されてい
る。
図8(c)に示すように、マザー対向基板201Aには対向基板220のCF層208
と共に、対向基板420を構成するCF層408がガラス基板401となる部分に形成さ
れている。マザー対向基板201A上にガラス基板201又はガラス基板401を適宜配
置すると、マザー対向基板201Aの寸法とガラス基板201の寸法との関係が、必ずし
もマザー対向基板201A上にガラス基板201又はガラス基板401を過不足なく配置
できる寸法関係ではないため、活用できない部分が生ずる可能性がある。そこで、ガラス
基板201と共に、ガラス基板201より小さいガラス基板401のCF層408を形成
して、ガラス基板201では形成できない部分をガラス基板401として有効に利用する
ことなどによって、マザー対向基板201Aをより効率的に利用している。マザー対向基
板201Aには、4個所のCF層208と、9個所のCF層408とが形成されている。
マザー対向基板201AにおけるCF層208又はCF層408が形成される領域にか
からない位置には、一対のアライメントマーク281,281が形成されている。アライ
メントマーク281は、CF層208などを形成する諸工程を実行するためにガラス基板
201を製造装置に取付ける際などに位置決め用の基準マークとして用いられる。
なお、マザー対向基板201Aを効率良く使用するためには、CF層208やCF層4
08を形成する領域の相互間の間隔は可能な限り小さくすることが好ましい。また、サイ
ズの異なるガラス基板を効率的に配置する配置方法を見出すことにより、マザー対向基板
201Aそのものの適切なサイズ設定が明確になり、マザー対向基板201Aを原材料か
ら取り出す効率をも改善することが可能となる。マザー対向基板201Aが、基材に相当
する。
<カラーフィルタ>
次に、対向基板220に形成されているCF層208及びCF層208におけるフィル
タ膜205(赤色フィルタ膜205R、緑色フィルタ膜205G、及び青色フィルタ膜2
05B)の配列について、図9を参照して説明する。図9は、3色カラーフィルタのフィ
ルタ膜の配列例を示す模式平面図である。
図9に示すように、フィルタ膜205は、透光性のない樹脂材料によって格子状のパタ
ーンに形成された隔壁204によって区画されてドット・マトリックス状に並んだ複数の
例えば方形状のフィルタ膜領域225を色材で埋めることによって形成される。例えば、
フィルタ膜205を構成する色材を含む機能液をフィルタ膜領域225に充填し、当該機
能液の溶媒を蒸発させて機能液を乾燥させることで、フィルタ膜領域225を埋める膜状
のフィルタ膜205を形成する。
3色カラーフィルタにおける赤色フィルタ膜205R、緑色フィルタ膜205G、及び
青色フィルタ膜205Bの配列としては、例えば、ストライプ配列、モザイク配列、デル
タ配列などが知られている。ストライプ配列は、図9(a)に示したように、マトリック
スの縦列が全て同色の赤色フィルタ膜205R、緑色フィルタ膜205G、又は青色フィ
ルタ膜205Bになる配列である。モザイク配列は、図9(b)に示したように、横方向
の各行ごとにフィルタ膜205一つ分だけ色をずらした配列で、3色フィルタの場合、縦
横の直線上に並んだ任意の3つのフィルタ膜205が3色となる配列である。デルタ配列
は、図9(c)に示したように、フィルタ膜205の配置を段違いにし、3色フィルタの
場合、任意の隣接する3つのフィルタ膜205が異なる色となる配色である。
図9(a),(b),(c)に示した3色フィルタにおいて、フィルタ膜205は、そ
れぞれが、R(赤色)、G(緑色)、B(青色)のうちのいずれか1色の色材によって形
成されている。隣り合って形成された赤色フィルタ膜205R、緑色フィルタ膜205G
、及び青色フィルタ膜205Bを各1個ずつ含むフィルタ膜205の組で、画像を構成す
る最小単位である絵素のフィルタ(以降、「絵素フィルタ254」と表記する。)を形成
している。一つの絵素フィルタ254内の赤色フィルタ膜205R、緑色フィルタ膜20
5G、及び青色フィルタ膜205Bのいずれか一つ又はそれらの組み合わせに光を選択的
に通過させることにより、フルカラー表示を行う。
<機能液配置量>
次に、フィルタ膜領域の大きさと、配置される機能液の量との関係について、図10を
参照して説明する。図10は、フィルタ膜領域の概形状と、フィルタ膜領域に対する機能
液の配置位置を示す説明図である。図10(a)には、CF層208のフィルタ膜領域2
25R、フィルタ膜領域225G、及びフィルタ膜領域225Bを、ラッチ信号Lと共に
示している。図10(b)には、CF層408のフィルタ膜領域425R、フィルタ膜領
域425G、及びフィルタ膜領域425Bを、ラッチ信号Lと共に示している。機能液を
配置する際の相対移動の方向を矢印aで示している。
吐出ノズル78からは、当該吐出ノズル78にラッチ信号Lによりラッチされた駆動信
号(駆動波形)が印加されることによって機能液が吐出される。ラッチ信号Lの周波数と
、吐出ノズル78と描画対象との主走査方向の相対移動速度と、から定まる描画対象に対
する吐出ノズル78からの吐出位置間の最小距離を、吐出分解能と表記する。吐出分解能
の間隔で吐出された機能液が描画対象に着弾した位置間の最小距離を、描画分解能と表記
する。図10(a)及び図10(b)には、1回の相対移動の間に、1個の吐出ノズル7
8から吐出された機能液が描画分解能の間隔で着弾した着弾点263、及び1個の吐出ノ
ズル78から吐出を実施すれば描画分解能の間隔で着弾させることが可能な着弾可能点2
64が示してある。
図10(a)及び図10(b)に示した例は、赤色フィルタ膜205Rを形成するため
の機能液を配置する例であり、フィルタ膜領域225Rにのみ着弾させている。フィルタ
膜領域225G、フィルタ膜領域225B、及び隔壁204又は隔壁404には、着弾可
能点264の位置に機能液を配置することが可能であるが、赤色フィルタ膜205Rを形
成する領域ではないため、当該位置への機能液の配置は実施しない。
図10に示した、フィルタ膜領域225の相対移動方向における配設ピッチは、フィル
タ膜領域425の相対移動方向における配設ピッチの略2倍になっている。しかし、フィ
ルタ膜領域225などのフィルタ膜領域の大きさに依らず、隔壁204などの隔壁が必要
とする幅は略一定であり、隔壁204の幅と隔壁404の幅とは略同じである。このため
、フィルタ膜領域425の相対移動方向における幅は、フィルタ膜領域225の相対移動
方向における幅の1/2より小さくなっている。1個のフィルタ膜領域225における着
弾点263が5個所であるのに対して、2個のフィルタ膜領域425における着弾点26
3は4個所である。1個所のフィルタ膜領域225に配置する機能液252の量と、2個
のフィルタ膜領域425に配置する機能液252の量との関係は、着弾点263の数の比
に比例するものではないが、傾向としては同様の関係となる。
<液晶表示パネルの形成>
次に、液晶表示パネル200を形成する工程について、図11、図12、及び図13を
参照して説明する。図11は、液晶表示パネルを形成する過程を示すフローチャートであ
る。図12は、液晶表示パネルを形成する過程におけるフィルタ膜を形成する工程などを
示す断面図であり、図13は、液晶表示パネルを形成する過程における配向膜を形成する
工程などを示す断面図である。液晶表示パネル200は、それぞれ別々に形成した素子基
板210と対向基板220とを、貼り合わせて形成する。
図11に示したステップS1からステップS5を実行することで、対向基板220を形
成する。
ステップS1では、ガラス基板201の上に、フィルタ膜領域225を区画形成するた
めの隔壁部を形成する。隔壁部は、ブラックマトリックス202を格子状に形成し、その
上にバンク203を形成して、ブラックマトリックス202とバンク203とで構成され
た隔壁204を格子状に配置することによって形成する。これにより、図12(a)に示
すように、ガラス基板201の表面に、隔壁204によって区画された方形のフィルタ膜
領域225が形成される。
次に、図11のステップS2では、赤色フィルタ膜205R、緑色フィルタ膜205G
、及び青色フィルタ膜205Bを形成して、CF層208を形成する。赤色フィルタ膜2
05R、緑色フィルタ膜205G、及び青色フィルタ膜205Bは、フィルタ膜領域22
5に、赤色フィルタ膜205R、緑色フィルタ膜205G、又は青色フィルタ膜205B
を構成する材料を含む機能液252をそれぞれ充填して、当該機能液252を乾燥させる
ことによって形成する。
より詳細には、図12(b)に示すように、隔壁204によって区画されたフィルタ膜
領域225が形成されたガラス基板201の表面に赤色吐出ヘッド17Rを対向させる。
当該赤色吐出ヘッド17Rが有する吐出ノズル78から、赤色フィルタ膜205Rを形成
するべきフィルタ膜領域225Rに向けて、赤色機能液252Rを吐出することによって
、フィルタ膜領域225Rに赤色機能液252Rを配置する。同時に、ガラス基板201
に対して赤色吐出ヘッド17Rを矢印aで示したように相対移動させることによって、ガ
ラス基板201に形成された全てのフィルタ膜領域225Rに赤色機能液252Rを配置
する。配置した赤色機能液252Rを乾燥させることによって、図12(c)に示すよう
に、フィルタ膜領域225Rに赤色フィルタ膜205Rを形成する。
同様にして、図12(b)に示した、緑色フィルタ膜205G又は青色フィルタ膜20
5Bを形成するべきフィルタ膜領域225G又はフィルタ膜領域225Bに、図12(c
)に示すように、緑色機能液252G又は青色機能液252Bを配置する。緑色機能液2
52G及び青色機能液252Bを乾燥させることによって、図12(d)に示すように、
フィルタ膜領域225G及びフィルタ膜領域225Bに緑色フィルタ膜205G又は青色
フィルタ膜205Bを形成する。赤色フィルタ膜205Rと合わせて、赤色フィルタ膜2
05R、緑色フィルタ膜205G、及び青色フィルタ膜205Bからなる3色カラーフィ
ルタが形成される。
次に、図11のステップS3では、平坦化層を形成する。図12(e)に示すように、
CF層208を構成する赤色フィルタ膜205R、緑色フィルタ膜205G、青色フィル
タ膜205B、及び隔壁204の上に、平坦化層としての平坦化膜206を形成する。平
坦化膜206は、少なくともCF層208の全面を覆う領域に形成する。平坦化膜206
を設けることによって、対向電極207を形成する面を略平坦な面にしている。
次に、図11のステップS4では、対向電極207を形成する。図12(f)に示すよ
うに、平坦化膜206の上の、少なくともCF層208のフィルタ膜205が形成された
領域の全面を覆う領域に、透明な導電材料を用いて、薄膜を形成する。この薄膜が、上述
した対向電極207である。
次に、図11のステップS5では、対向電極207の上に、対向基板220の配向膜2
28を形成する。配向膜228は、少なくともCF層208の全面を覆う領域に形成する

図13(g)に示すように、対向電極207が形成されたガラス基板201の表面に液
滴吐出ヘッド17を対向させて、液滴吐出ヘッド17からガラス基板201の表面に向け
て配向膜液242を吐出する。同時に、ガラス基板201に対して液滴吐出ヘッド17を
矢印aで示したように相対移動させることによって、ガラス基板201の配向膜228を
形成する領域の全面に配向膜液242を配置する。配置された配向膜液242を乾燥させ
ることで、図13(h)に示すように、配向膜228を形成する。ステップS5を実施し
て、対向基板220が形成される。
図11に示したステップS6からステップS8を実行することで、素子基板210を形
成する。
ステップS6では、ガラス基板211の上に導電層や絶縁層や半導体層を形成すること
で、TFT素子215などの素子や、走査線212や、信号線214や、絶縁層216な
どを形成する。走査線212及び信号線214は、素子基板210と対向基板220とが
、貼り合わされた状態で、隔壁204に対向する位置に、即ち画素の周辺の位置に形成す
る。TFT素子215は、画素の端に位置するように形成し、1画素に少なくとも1個の
TFT素子215を形成する。
次に、ステップS7では、画素電極217を形成する。画素電極217は、素子基板2
10と対向基板220とが、貼り合わされた状態で、赤色フィルタ膜205R、緑色フィ
ルタ膜205G、又は青色フィルタ膜205Bに対向する位置に、形成する。画素電極2
17は、TFT素子215のドレイン電極と電気的に接続させる。
次に、ステップS8では、画素電極217などの上に、素子基板210の配向膜218
を形成する。配向膜218は、少なくとも全ての画素電極217の全面を覆う領域に形成
する。
図13(i)に示すように、画素電極217が形成されたガラス基板211の表面に液
滴吐出ヘッド17を対向させて、液滴吐出ヘッド17からガラス基板211の表面に向け
て配向膜液242を吐出する。同時に、ガラス基板211に対して液滴吐出ヘッド17を
矢印aで示したように相対移動させることによって、ガラス基板211の配向膜218を
形成する領域の全面に配向膜液242を配置する。配置された配向膜液242を乾燥させ
ることで、図13(j)に示すように、配向膜218を形成する。ステップS8を実施し
て、素子基板210が形成される。
次に、図11のステップS9では、形成された対向基板220と素子基板210とを貼
り合わせて、図13(k)に示すように、間に液晶230を充填する。さらに、偏光板2
31と偏光板232とを貼りつけるなどして、液晶表示パネル200を組立てる。複数の
ガラス基板201やガラス基板211からなるマザー基板に、複数の対向基板220や素
子基板210を形成する場合には、複数の液晶表示パネル200が形成されたマザー基板
を個別の液晶表示パネル200に分割する。あるいは、マザー対向基板201Aやマザー
素子基板を、対向基板220や素子基板210に分割する工程を実施した後にステップS
9を実施する。ステップS9を実施して、液晶表示パネル200を形成する工程を終了す
る。
<描画>
次に、CF層208及びCF層408を形成する工程における、フィルタ膜領域225
及びフィルタ膜領域425に機能液252を配置する描画工程について、図14及び図1
5を参照して説明する。描画工程は、上述した液滴吐出装置1を用いて実施する。図14
は、描画工程を示すフローチャートである。図15は、描画工程におけるマザー対向基板
の指定方向と、マザー対向基板に対するヘッドユニットの位置とを示す説明図である。
図14のステップS21では、描画対象のワークに関わるワーク情報を取得する。ワー
ク情報の取得は、制御装置65を介して当該情報が入力されることで実施される。
ワークは、この例では、図8を参照して説明したマザー対向基板201Aである。ワー
ク情報は、配置する機能液(本実施例では、赤色機能液252R、緑色機能液252G、
及び青色機能液252B)、配置位置(本実施例では、フィルタ膜領域225及びフィル
タ膜領域425の形状及び配置位置)、描画を実施するワークの数量などである。制御装
置65が、基材情報取得手段、及び数量取得手段に相当する。
次に、ステップS22では、吐出マップを作成する。吐出マップは、液滴吐出装置1が
備える全ての吐出ノズル78について、それぞれの吐出ノズル78が機能液252の液滴
を着弾させる位置を規定するものである。吐出マップは、マザー対向基板201Aの指定
方向ごとに作成する。
指定方向は、例えば図15に示した4方向である。図15に示したX軸方向及びY軸方
向は、マザー対向基板201Aがワーク載置台30に固定された状態で、図1及び図2に
示したX軸方向及びY軸方向と一致している。
図15(a)に示したマザー対向基板201Aの方向は、図2を参照して説明した基準
方向である。図15(b)に示したマザー対向基板201Aの方向は、図2を参照して説
明した正横方向であり、図15(c)に示したマザー対向基板201Aの方向は、反転方
向であり、図15(d)に示したマザー対向基板201Aの方向は、負横方向である。
次に、図14のステップS23では、ヘッドユニット21ごとに1枚のマザー対向基板
201Aに描画するために必要な機能液252の吐出量を算出する。当該吐出量は、ヘッ
ドユニット21が備える全ての液滴吐出ヘッド17の吐出ノズル78ごとに、吐出マップ
で規定された吐出数から求めることができる。当該吐出量は、マザー対向基板201Aの
方向ごとにそれぞれ算出する。当該算出を行う演算処理を実施するCPU44が、吐出量
算出手段に相当する。
ヘッドユニット21が備える9個の液滴吐出ヘッド17が有する吐出ノズル78が、ノ
ズル群に相当する。
図15に示したヘッドユニット21a,21b,21c,21d,21e,21fは、
液滴吐出装置1が備える6個のヘッドユニット21のY軸方向の概略位置を示している。
aからfの後に付した「1」は、1回目の吐出走査組におけるヘッドユニット21のY軸
方向の概略位置を示していることを表し、aからfの後に付した「2」は、2回目の吐出
走査組におけるヘッドユニット21のY軸方向の概略位置を示していることを表している
ヘッドユニット21に機能液252を供給する機能液供給ユニット4は、例えば、図5
を参照して説明した機能液供給ユニット444である。この場合、ヘッドユニット21が
備える3組のヘッド組62は、それぞれ赤色機能液252R、緑色機能液252G、又は
青色機能液252Bを吐出する。このため、一回の吐出走査で機能液を配置できる領域の
Y軸方向の幅は、ヘッド組62のノズル列に対応する幅である。したがって、Y軸方向の
幅がヘッドユニット21のノズル列に対応するY軸方向の幅を有する領域に機能液252
を配置するためには、ヘッド組62のノズル列に対応するY軸方向の幅に機能液252を
配置する吐出走査を3回は実施する必要がある。ヘッドユニット21a1,21b1,2
1c1,21d1,21e1,21f1、及びヘッドユニット21a2,21b2,21
c2,21d2,21e2,21f2は、3回以上の吐出走査を含む吐出走査組における
ヘッドユニット21のY軸方向の概略位置を示している。
効率良く描画を実施するためには、ヘッドユニット21が備える3組のヘッド組62ご
とに、機能液252を配置する領域を、Y軸方向にヘッド組62のノズル列に対応する幅
だけずらした領域にする。しかし、説明を簡単にするために、本実施形態では、ヘッドユ
ニット21a1,21b1,21c1,21d1,21e1,21f1、及びヘッドユニ
ット21a2,21b2,21c2,21d2,21e2,21f2の位置で、1回目又
は2回目の吐出走査組が実施されるものとして説明する。
ヘッドユニット21に機能液252を供給する機能液供給ユニット4が機能液供給ユニ
ット444である場合は、ヘッド組62が備える3個の液滴吐出ヘッド17が有する吐出
ノズル78が、ノズル群に相当する。
図10を参照して説明したように、CF層208に機能液252を配置するヘッドユニ
ット21は、CF層408に機能液252を配置するヘッドユニット21にくらべて、吐
出量が多くなる。
一点鎖線La1,La2,La3,La4,Lb1,Lb2,Lb3,Lb4,Lb5
,Lb6,Lb7は、CF層208又はCF層408が形成されない隙間の位置に記載し
てある。当該一点鎖線を含む領域に機能液252を配置するヘッドユニット21は、当該
一点鎖線を含まない領域に機能液252を配置するヘッドユニット21にくらべて、吐出
量が少なくなる。隙間領域のX軸方向の長さによっても、吐出量が異なる。
ヘッドユニット21aは、ヘッドユニット21a1の位置ではマザー対向基板201A
に対向しないため、1回目の吐出走査組においては、吐出は実施しない。このため、ヘッ
ドユニット21aの吐出量は少なくなる。
このように、6個のヘッドユニット21のそれぞれにおいて、対向するマザー対向基板
201Aの部分は、4方向の指定方向ごとにそれぞれ異なっている。これにより、6個の
ヘッドユニット21のそれぞれにおいて、1枚のマザー対向基板201Aの所定の位置に
機能液を配置するために吐出する機能液の量が、4方向の指定方向ごとにそれぞれ異なっ
ている。
次に、図14のステップS24では、ヘッドユニット21ごとに、描画を実施する全て
のマザー対向基板201Aに機能液252を配置するための総吐出量を算出する。総吐出
量は、例えば、マザー対向基板201Aの所定の枚数を予め定めておき、当該所定枚数を
マザー対向基板201Aの指定方向ごとに割振った指定方向分布を求める。それぞれの指
定方向分布ごとに、当該指定方向における吐出量と当該指定方向に割り当てられた枚数と
を乗ずることで、総吐出量を求める。
なお、より正確には、機能液供給ユニット4が機能液供給ユニット444である場合の
供給経路を共通にするヘッドグループは、ヘッド組62の単位であるため、ヘッドユニッ
ト21の総吐出量は、ヘッドユニット21が備えるヘッド組62それぞれの総吐出量であ
る。
総吐出量を算出する演算処理を実施するCPU44が、総吐出量算出手段に相当する。
次に、図14のステップS25では、ステップS21で入力された数量のマザー対向基
板201Aに対して描画吐出を実施する際の、マザー対向基板201Aの指定方向分布を
決定する。指定方向分布は、ステップS24で求めたヘッドユニット21ごとの総吐出量
のばらつきが最も小さくなる指定方向分布を選択して、当該指定方向分布に決定する。
指定方向分布を決定する演算処理を実施するCPU44が、方向決定手段に相当する。
次に、ステップS26では、液滴吐出装置1の給除材位置に在るワーク載置台30にマ
ザー対向基板201Aを給材する。マザー対向基板201Aの給材は、給材ロボットなど
によって実施される。
次に、ステップS27では、ワーク載置台30に載置されたマザー対向基板201Aの
アライメントを実施する。マザー対向基板201Aのアライメントは、アライメントカメ
ラによってマザー対向基板201Aに形成されたアライメントマーク281の画像を取得
し、撮像結果に基づいて、回動機構32によってマザー対向基板201Aのθ補正を実行
することで実施する。マザー対向基板201Aは、給材される際に方向規制体31aに当
接されることによって、略基準方向に向いているため、θ補正における補正量は微小であ
る。
ステップS28では、マザー対向基板201Aの方向調整を実施する。本実施形態では
、回動機構32によってマザー対向基板201Aを、基準方向のまま維持する、正横方向
に回動する、反転方向に回動する、又は負横方向に回動することで、ステップS25で決
定された指定方向分布を実現する指定方向に、マザー対向基板201Aの方向を調整する

なお、指定方向分布を実現する指定方向に、マザー対向基板201Aの方向を調整する
ことで、所定数のマザー対向基板201Aに対して描画吐出を実施した時点で、ヘッドユ
ニット21ごとの総吐出量のばらつきが最も小さくなる。しかし、所定数のマザー対向基
板201Aに対して描画吐出を実施している途中でも、ヘッドユニット21ごとの吐出量
のばらつきは小さいことが好ましい。多くの場合、同じ指定方向に向けるマザー対向基板
201Aが複数存在する。順次描画吐出を実施する1枚のマザー対向基板201Aごとに
、方向を異なる指定方向にすることで、方向を連続して同じ指定方向にする場合にくらべ
て、描画吐出を実施している途中での、ヘッドユニット21ごとの吐出量のばらつきを小
さくできる可能性がある。
次に、ステップS29では、描画ユニット2による描画吐出を実施する。X軸走査機構
36によってマザー対向基板201A(ワーク載置台30)をX軸方向に移動させると共
に、描画ユニット2が有する吐出ノズル78から選択的に機能液を吐出することによって
、マザー対向基板201Aの上の規定された位置に機能液252を配置する。
次に、ステップS30では、描画吐出が実施されたマザー対向基板201Aを除材する

次に、ステップS31では、次に描画するマザー対向基板201Aの有無を判定する。
次に描画するマザー対向基板201Aが有る場合(ステップS31でYES)には、ステ
ップS26に戻り、ステップS26からステップS30を繰り返す。
次に描画するマザー対向基板201Aが無い場合(ステップS31でNO)には、ステ
ップS31を終了して描画工程を終了する。
第一の実施形態によれば、以下に記載する効果が得られる。
(1)回動機構32は、載置台ベース33に対して、載置台31を、載置台31のワー
クWを載置する面に略垂直な回動軸32a回りに回動可能であり、精度良く任意の位置に
保持することが可能である。回動機構32を用いて、載置台31に載置されたマザー対向
基板201Aなどの、基板面に平行な方向における方向を変えることができる。
(2)ステップS24では、ヘッドユニット21ごとに、描画を実施する全てのマザー
対向基板201Aに機能液252を配置するための総吐出量を算出する。ステップS25
では、ステップS21で入力された数量のマザー対向基板201Aに対して描画吐出を実
施する際の、マザー対向基板201Aの指定方向分布を決定する。指定方向分布は、ステ
ップS24で求めたヘッドユニット21ごとの総吐出量のばらつきが最も小さくなる指定
方向分布を選択して、当該指定方向分布に決定する。描画されるマザー対向基板201A
は、それぞれ決定された指定方向分布に従う方向に、回動機構32よって方向が変更され
て、描画吐出が実施される。これにより、ステップS21で入力された数量のマザー対向
基板201Aに対して描画吐出を実施する際の、ヘッドユニット21ごとの総吐出量のば
らつきを最も小さくすることができる。
(3)マザー対向基板201Aの方向として、指定方向が予め定められている。指定方
向を定めることにより、指定方向を定めることなくマザー対向基板201Aが様々な方向
に向けられる可能性がある場合にくらべて、総吐出量を容易に算出することができる。
(4)回動機構32は、載置台ベース33に対して、載置台31を、載置台31のワー
クWを載置する面に略垂直な回動軸32a回りに回動可能であり、精度良く任意の位置に
保持することが可能である。回動機構32をワーク載置台30に設けることで、マザー対
向基板201Aの液滴吐出装置1におけるZ軸周りの方向の微調整であるアライメントを
実施する際の、回動装置としても使用することができる。
(第二の実施形態)
次に、液状体吐出装置、及び液状体吐出方法の第二の実施形態について図面を参照して
、説明する。本実施形態の描画対象物は、第一の実施形態で説明した液晶装置と実質的に
同一のものであるため、描画対象物に関する説明は省略する。本実施形態の液滴吐出装置
は、第一の実施形態で説明した液滴吐出装置1と一部のみが異なるため、液滴吐出装置に
関する説明は、液滴吐出装置1と構成が異なる部分についてのみ説明する。液状体吐出方
法についても、第一の実施形態と異なる部分を主に説明する。
<液滴吐出装置>
最初に、液滴吐出装置の全体構成について、図16を参照して説明する。図16は、液
滴吐出装置の概略構成を示す外観斜視図である。
図16に示すように、液滴吐出装置501は、描画ユニット2と、ワークユニット50
3と、機能液供給ユニット4と、保守ユニット5と、給除材ユニット540と、を備えて
いる。給除材ユニット540は、多くの場合に液滴吐出装置とは独立して設けられる給除
材装置を、液滴吐出装置からの指令に従ってワークの方向を変えるために、液滴吐出装置
501に組み込んだものである。
描画ユニット2と、機能液供給ユニット4と、保守ユニット5とは、第一の実施形態で
説明した液滴吐出装置1の描画ユニット2、機能液供給ユニット4、及び保守ユニット5
と実質的に同等のものである。
<ワークユニット>
ワークユニット503は、ワーク載置台530と、X軸走査機構36とを備えている。
ワーク載置台530は、載置台531と、θ機構532と、載置台ベース533と、ス
ライダ枠341とを備えている。載置台ベース533に固定された一対のスライダ枠34
1,341が有するX軸スライダ(図示省略)を、X軸リニアモータによって駆動するこ
とによって、ワーク載置台530をX軸方向に移動する。また、任意の位置に保持する。
載置台531は、θ機構532を介して、載置台ベース533に微小量の回動可能に取
付けられている。θ機構532は、載置台ベース533に対して、載置台531を、載置
台531のワークWを載置する面に略垂直な回動軸(図16に記載したZ軸に略平行な軸
)回りに高分解能で回動可能であり、精度良く任意の位置に保持することが可能である。
載置台531は、載置されたワークWを吸引して固定する吸引機構(図示省略)と、方
向規制体531aとを備えている。載置台531にワークWを給材する際は、ワークWを
方向規制体531aに接触させることで、液滴吐出装置501における略所定の方向で、
ワークWを載置台531に載置する。続いて、θ機構532を用いてアライメントを実施
することで、ワークWを液滴吐出装置501における所定の方向で位置させる。
<給除材ユニット>
給除材ユニット540は、給除材腕541と、吸着端542と、ワーク回動機構544
と、腕軸部546を備えている。
給除材腕541は、腕部541aと、腕部541bと、腕関節部543とを備え、腕部
541aの一端と腕部541bの一端とは、腕関節部543で接続されている。腕部54
1bの腕関節部543に接続された一端の反対側の一端は、腕軸部546に接続されてい
る。腕軸部546は、給除材腕541を腕軸部546の回動軸を中心に回動可能に支持し
ている。
腕部541aの腕関節部543に接続された一端の反対側の一端には、吸着端542が
、ワーク回動機構544を介してワーク回動機構544の回動軸を中心に回動可能に支持
されている。吸着端542がワークWを吸着する吸着面は、ワーク回動機構544の回動
軸と略垂直であり、ワーク回動機構544によって吸着端542を回動させることで、吸
着面に平行な平面方向における吸着端542の方向を変えることができる。ワーク回動機
構544が、方向転換手段、又は基材回動手段に相当する。
腕部541aと腕部541bとは、腕関節部543において互いのなす角度を調整可能
である。即ち、給除材腕541は、腕関節部543において屈伸可能である。
腕軸部546によって、給除材腕541を回動させて任意の方向に向け、腕関節部54
3において給除材腕541を屈伸させることによって、吸着端542を任意の位置、例え
ば、ワークWを吸着可能な位置に位置させる。ワーク回動機構544によって吸着端54
2を回動させることによって、吸着端542に吸着されたワークWの面に平行な平面方向
の方向を変える。腕軸部546によって、給除材腕541を回動させて、給除材腕541
を載置台531の方向に向け、腕関節部543において給除材腕541を屈伸させること
によって、ワークWを吸着した吸着端542を、ワークWが載置台531に臨む位置に位
置させる。
<液滴吐出装置の電気的構成>
次に、上述したような構成を有する液滴吐出装置501を駆動するための電気的構成に
ついて、図17を参照して説明する。図17は、液滴吐出装置の電気的構成を示す電気構
成ブロック図である。
液滴吐出装置501は、液滴吐出装置1と同様の制御装置65を備えている。
液滴吐出装置501の吐出装置制御部506は、液滴吐出装置1の吐出装置制御部6と
略同様の構成を有し、吐出装置制御部6の駆動機構ドライバ8dと一部のみ異なる駆動機
構ドライバ508dを備えている。駆動機構ドライバ508dには、駆動機構ドライバ8
dに接続されている各装置又は機構と略同様の装置又は機構が接続されている。駆動機構
ドライバ508dには、さらに、ワーク載置台30の回動機構32に代わる、ワーク載置
台530のθ機構532と、ワーク回動機構544を備える給除材ユニット540とが接
続されている。
<描画>
次に、CF層208及びCF層408を形成する工程における、液滴吐出装置501を
用いて、図8を参照して説明したマザー対向基板201Aのフィルタ膜領域225及びフ
ィルタ膜領域425に機能液252を配置する描画工程について、図18を参照して説明
する。図18は、描画工程を示すフローチャートである。
図18のステップS41からステップS45は、図14のステップS21からステップ
S25と同様の工程である。ステップS45を終了して、ステップS41で入力された数
量のマザー対向基板201Aに対して描画吐出を実施する際の、マザー対向基板201A
の指定方向分布が決定される。
ステップS45の次に、ステップS46では、給除材ユニット540の吸着端542で
マザー対向基板201Aを吸着する。
次に、ステップS47では、吸着端542に吸着されているマザー対向基板201Aの
方向調整を実施する。本実施形態では、ワーク回動機構544によって吸着端542を回
動することによって、吸着端542に吸着されているマザー対向基板201Aが載置台5
31に載置された際に、基準方向、正横方向、反転方向、又は負横方向のいずれかの指定
方向となる方向に、マザー対向基板201Aの方向を調整する。基準方向、正横方向、反
転方向、又は負横方向のいずれの指定方向に調整するかの選択は、ステップS45で決定
された指定方向分布を実現する指定方向を選択する。
次に、ステップS48では、液滴吐出装置501の給除材位置に在るワーク載置台53
0にマザー対向基板201Aを給材する。
次に、ステップS49では、ワーク載置台530に載置されたマザー対向基板201A
のアライメントを実施する。マザー対向基板201Aのアライメントは、アライメントカ
メラによってマザー対向基板201Aに形成されたアライメントマーク281の画像を取
得し、撮像結果に基づいて、θ機構532によってマザー対向基板201Aのθ補正を実
行することで実施する。マザー対向基板201Aは、給材される際に方向規制体531a
に当接されることによって、略指定方向に向いているため、θ補正における補正量は微小
である。θ機構532によって回動可能な角度は、例えば5°程度であり、θ補正を実施
するためには充分な回動可能角度である。
次に、ステップS50では、上述したステップS29と同様に、描画ユニット2による
描画吐出を実施する。X軸走査機構36によってマザー対向基板201A(ワーク載置台
530)をX軸方向に移動させると共に、描画ユニット2が有する吐出ノズル78から選
択的に機能液を吐出することによって、マザー対向基板201Aの上の規定された位置に
機能液252を配置する。
次に、ステップS51では、描画が実施されたマザー対向基板201Aを、給除材ユニ
ット540を用いて除材する。
次に、ステップS52では、次に描画するマザー対向基板201Aの有無を判定する。
次に描画するマザー対向基板201Aが有る場合(ステップS52でYES)には、ステ
ップS46に戻り、ステップS46からステップS51を繰り返す。
次に描画するマザー対向基板201Aが無い場合(ステップS52でNO)には、ステ
ップS52を終了して描画工程を終了する。
第二の実施形態によれば、上述した第一の実施形態による効果に加えて、以下に記載す
る効果が得られる。
(1)給除材ユニット540は、ワーク回動機構544を備えている。ワーク回動機構
544によって吸着端542を回動させることで、吸着面に平行な平面方向における吸着
端542の方向を変えることができる。これにより、吸着端542に吸着したマザー対向
基板201Aなどの、基板面に平行な方向における方向を変えることができる。
(2)ステップS44では、ヘッドユニット21ごとに、描画を実施する全てのマザー
対向基板201Aに機能液252を配置するための総吐出量を算出する。ステップS45
では、ステップS41で入力された数量のマザー対向基板201Aに対して描画吐出を実
施する際の、マザー対向基板201Aの指定方向分布を決定する。指定方向分布は、ステ
ップS44で求めたヘッドユニット21ごとの総吐出量のばらつきが最も小さくなる指定
方向分布を選択して、当該指定方向分布に決定する。描画されるマザー対向基板201A
は、それぞれ決定された指定方向分布に従う方向に、ワーク回動機構544よって方向が
変更されて、液滴吐出装置501に給材されて、描画吐出が実施される。これにより、ス
テップS41で入力された数量のマザー対向基板201Aに対して描画吐出を実施する際
の、ヘッドユニット21ごとの総吐出量のばらつきを最も小さくすることができる。
以上、添付図面を参照しながら好適な実施形態について説明したが、好適な実施形態は
、前記実施形態に限らない。要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは
勿論であり、以下のように実施することもできる。
(変形例1)前記実施形態においては、所定枚数をマザー対向基板201Aの指定方向
ごとに割振った指定方向分布を求め、ヘッドユニット21ごとに、指定方向分布にしたが
って描画を実施する全てのマザー対向基板201Aに機能液252を配置するための総吐
出量を算出していた。そして、総吐出量のばらつきが最も小さくなる指定方向分布を選択
して、当該指定方向分布にしたがって、マザー対向基板201Aの方向を決定していた。
しかし、総吐出量を算出することも、総吐出量のばらつきが最も小さくなる指定方向分布
にしたがって、基材の方向を決定することも必須ではない。基材の方向として複数の指定
方向を指定することも必須ではない。
最初に、前記実施形態において、ヘッドユニット21ごとに、各指定方向において、1
枚のマザー対向基板201Aに描画するために必要な機能液252の吐出量を算出したよ
うに、ノズル群ごとに、各指定方向において、1枚の基材に描画するために必要な液状体
の吐出量を算出する。そして、基材の方向を、ノズル群ごとの吐出量のばらつきが最も小
さい指定方向のみに指定してもよい。総吐出量を算出したり、総吐出量のばらつきが最も
小さくなる指定方向分布を算出したりすることが不要であるため、制御装置の負荷の増加
を抑制することができるとともに、描画工程に要する時間の増加を抑制することができる
(変形例2)前記実施形態においては、ヘッドユニット21ごとに、各指定方向におい
て、1枚のマザー対向基板201Aに描画するために必要な機能液252の吐出量を算出
していた。さらに、所定枚数をマザー対向基板201Aの指定方向ごとに割振った指定方
向分布を求め、ヘッドユニット21ごとに、指定方向分布にしたがって描画を実施する全
てのマザー対向基板201Aに機能液252を配置するための総吐出量を算出していた。
そして、総吐出量のばらつきが最も小さくなる指定方向分布を選択して、当該指定方向分
布にしたがって、マザー対向基板201Aの方向を決定していた。しかし、基材に液状体
を配置するために必要な液状体の吐出量を求めて、それに拠って基材の方向を決定するこ
とは必須ではない。例えば、所定数の基材に液状体を配置する際に、それぞれの基材の方
向を、所定数を各指定方向に略均等に割振ってもよい。各ノズル群においては、指定方向
ごとに、1枚の基材に向けて吐出する吐出量が異なる可能性があり、各指定方向の基材に
向けて必要量を吐出することで、所定数の基材に向けて吐出する必要量を平準化すること
ができる可能性が高い。
(変形例3)前記実施形態においては、載置台31又は載置台531にマザー対向基板
201Aを給材する際に液滴吐出装置1又は液滴吐出装置501における略所定の方向で
マザー対向基板201Aを載置台31又は載置台531に載置するために、方向規制体3
1a又は方向規制体531aを設けていた。しかし、方向規制体31a又は方向規制体5
31aを設けることは必須ではない。アライメントを実施する際に、アライメント装置の
認識装置がマザー対向基板201Aなどのワークにおけるアライメントマーク281のよ
うなアライメントマークを認識できる位置に、ワークを位置させることができれば方向規
制体31aのような部材を設けなくてもよい。
(変形例4)前記実施形態においては、吐出量や総吐出量を求めるノズル群は、ヘッド
ユニット21又はヘッド組62が備える液滴吐出ヘッド17が有する吐出ノズル78であ
ったが、ノズル群がヘッドユニットやヘッド組が備える吐出ノズルの組であることは必須
ではない。例えば、液滴吐出ヘッドが有する吐出ノズルの組であってもよいし、液滴吐出
ヘッドが備えるノズル列が有する吐出ノズルの組などであってもよい。
(変形例5)前記実施形態においては、マザー対向基板201Aに対して2回の吐出走
査を実施し、それぞれの吐出走査において使用されたヘッドユニット21は、ヘッドユニ
ット21c,21d,21e,21f又はヘッドユニット21b,21c,21d,21
e,21fと、ヘッドユニット21a,21b,21c,21d又はヘッドユニット21
a,21b,21c,21d,21eであり、それぞれ固定であった。しかし、吐出走査
で使用するヘッドユニット21などのノズル群の組み合わせは他の組み合わせであっても
よい。例えば、前記実施形態における基準方向又は反転方向においては、1回目がヘッド
ユニット21a,21b,21c,21d,21e,21f、2回目がヘッドユニット2
1a,21bの組み合わせ、1回目がヘッドユニット21b,21c,21d,21e,
21f、2回目がヘッドユニット21a,21b,21cの組み合わせ、1回目がヘッド
ユニット21d,21e,21f、2回目がヘッドユニット21a,21b,21c,2
1d,21eの組み合わせ、1回目がヘッドユニット21e,21f、2回目がヘッドユ
ニット21a,21b,21c,21d,21e,21fの組み合わせ、などであっても
よい。使用するノズル群の組み合わせを変えることで、それぞれのノズル群が液状体を配
置する位置が変わるため、所定数の基材に向けて吐出する必要量を、ノズル群ごとに平準
化することができる可能性が高い。
(変形例6)前記実施形態においては、指定方向は、基準方向、正横方向、反転方向、
及び負横方向の4方向であったが、指定方向の数は4方向に限らない。指定方向は、いく
つ規定してもよい。
(変形例7)前記実施形態においては、指定方向は、方向が互いに90°異なる基準方
向、正横方向、反転方向、及び負横方向であり、当該方向は、フィルタ膜領域225及び
フィルタ膜領域425の配列方向が吐出走査方向と略平行又は略直交する方向であった。
しかし、指定方向が着弾させる領域の配列方向に略平行な方向や略直交する方向であるこ
とは必須ではない。指定方向は、着弾させる領域の配列方向と直角以外の角度で交差する
方向であってもよい。
例えば、前記実施形態におけるマザー対向基板201Aにおいて、フィルタ膜領域22
5及びフィルタ膜領域425の配列方向に対して傾いた方向を指定方向としてもよい。傾
いた方向を指定方向とすることで、1回の吐出走査あたりの吐出を実施する長さが対向す
るマザー対向基板201Aの位置によって異なる位置ができるため、当該位置を組合わせ
て、総吐出量を調整できる可能性がある。
(変形例8)前記実施形態においては、液晶表示パネル200が備えるCF層208は
、赤色フィルタ膜205R、緑色フィルタ膜205G、及び青色フィルタ膜205Bの3
色のフィルタ膜を有する3色フィルタであったが、カラーフィルタは、さらに多くの種類
のフィルタ膜を有する多色のカラーフィルタであってもよい。多色のカラーフィルタとし
ては、例えば、赤色、緑色、青色に加えて赤色、緑色、青色の補色のシアン(青緑)、マ
ゼンタ(紫赤)、イエロー(黄色)の有機EL素子を有する6色カラーフィルタや、シア
ン(青緑)、マゼンタ(紫赤)、イエロー(黄色)の3色に緑色を加えた4色カラーフィ
ルタなどがあげられる。
(変形例9)前記実施形態においては、液滴吐出ヘッド17は、インクジェット方式の
液滴吐出ヘッドであったが、液滴吐出ヘッドがインクジェット方式の液滴吐出ヘッドであ
ることは必須ではない。上述した液状体を配置する液滴吐出ヘッドは、インクジェット方
式とは異なる方式の液滴吐出ヘッドであってもよい。
(変形例10)前記実施形態においては、液滴吐出ヘッド17は、一種類の機能液を吐
出する構成であったが、液滴吐出ヘッドが吐出する液状体の種類は一種類に限らない。液
滴吐出ヘッドは、複数の液状体供給経路及びそれぞれの液状体供給経路が連通して液状体
を供給することができるノズル列を備える構成であってもよい。
(変形例11)前記実施形態においては、液滴吐出ヘッド17は、ノズル列78Aを2
列備えており、それぞれのノズル列78Aは180個の吐出ノズル78を有する構成であ
ったが、液滴吐出ヘッドにおける吐出ノズルの構成は液滴吐出ヘッド17におけるような
構成に限らない。液滴吐出ヘッドが有する吐出ノズルの数は何個であってもよいし、液滴
吐出ヘッドにおける吐出ノズルの配列も、例えば1列に配列するなど、どのような配列で
あってもよい。
(変形例12)前記実施形態においては、液滴吐出装置1のヘッドユニット21は9個
の液滴吐出ヘッド17を備えていたが、ヘッドユニットが備える液滴吐出ヘッドの数は、
9個に限らない。ヘッドユニットは、何個の液滴吐出ヘッドを備える構成であってもよい
(変形例13)前記実施形態においては、液滴吐出装置1及び液滴吐出装置501は6
個のヘッドユニット21を備えていたが、液滴吐出装置が備えるヘッドユニットは6個に
限らない。液滴吐出装置は、何個のヘッドユニットを備える構成であってもよい。
(変形例14)前記実施形態においては、液滴吐出装置1は、マザー対向基板201A
などを載置したワーク載置台30をX軸方向に移動させると共に、液滴吐出ヘッド17か
ら機能液を吐出させることによって機能液を配置していた。また、ヘッドユニット21を
Y方向に移動することによって、マザー対向基板201Aなどに対する液滴吐出ヘッド1
7(吐出ノズル78)の位置を合わせこんでいた。しかし、ノズル列を備える液滴吐出ヘ
ッドと基材との、吐出走査における相対移動を基材を移動させることで実施することも、
ノズル列を構成する吐出ノズルの配列方向における相対移動を液滴吐出ヘッドを移動させ
ることで実施することも、必須ではない。
液滴吐出ヘッドと基材との吐出走査における相対移動を、液滴吐出ヘッドを吐出走査の
方向に移動させることで実施してもよい。液滴吐出ヘッドと基材との吐出ノズルの配列方
向の相対移動を、基材を吐出ノズルの配列方向に移動させることで実施してもよい。ある
いは、液滴吐出ヘッドと基材との、吐出走査方向及び吐出ノズルの配列方向の相対移動を
、液滴吐出ヘッド、又は基材のどちらか一方を、吐出走査方向及び吐出ノズルの配列方向
に移動させることで実施してもよいし、液滴吐出ヘッド、及び基材の両方を、吐出走査方
向及び吐出ノズルの配列方向に移動させることで実施してもよい。
(変形例15)前記実施形態においては、液滴吐出装置を使用して液状体を配置する対
象物の一例として、電気光学装置の一例であるカラーフィルタを備える液晶表示パネル2
00において、フィルタ膜205を形成する際の描画吐出について説明した。しかし、液
状体を配置する対象物は、液晶装置に限らない。液状体を配置する対象物は、上述したよ
うな膜を有する装置、又は形成過程において上記したような膜を形成する必要がある装置
であれば、どのような装置であってもよい。
(変形例16)前記実施形態においては、ステップS21からステップS25、又はス
テップS41からステップS45を実施することで、マザー対向基板201Aの指定方向
分布を求めていたが、描画吐出を実施する液滴吐出装置が指定方向分布を求めることは必
須ではない。指定方向分布は、ワークと液滴吐出装置との組み合わせに対応した最適な指
定方向分布を予め求めておき、描画を実施する際には、予め求めた指定方向分布を液滴吐
出装置に入力してもよい。
第一の実施形態における液滴吐出装置の概略構成を示す外観斜視図。 ワークユニットの概略構成を示す説明図。 (a)は、液滴吐出ヘッドをノズルプレート側から見た外観斜視図。(b)は、液滴吐出ヘッドの圧力室周りの構造を示す斜視断面図。(c)は、液滴吐出ヘッドの吐出ノズル部の構造を示す断面図。 ヘッドユニットの概略構成を示す平面図。 給液ユニットの構成、及びヘッドユニットとの結合状態を示す説明図。 液滴吐出装置の電気的構成を示す電気構成ブロック図。 液晶表示パネルの概略構成を示す分解斜視図。 (a)は、対向基板の平面構造を模式的に示す平面図。(b)は、(a)に示した対向基板とは異なる他の対向基板の平面構造を模式的に示す平面図。(c)は、マザー対向基板の平面構造を模式的に示す平面図。 3色カラーフィルタのフィルタ膜の配列例を示す模式平面図。 フィルタ膜領域の概形状と、フィルタ膜領域に対する機能液の配置位置を示す説明図。 液晶表示パネルを形成する過程を示すフローチャート。 液晶表示パネルを形成する過程におけるフィルタ膜を形成する工程などを示す断面図。 液晶表示パネルを形成する過程における配向膜を形成する工程などを示す断面図。 描画工程を示すフローチャート。 描画工程におけるマザー対向基板の指定方向と、マザー対向基板に対するヘッドユニットの位置とを示す説明図。 第二の実施形態における液滴吐出装置の概略構成を示す外観斜視図。 液滴吐出装置の電気的構成を示す電気構成ブロック図。 描画工程を示すフローチャート。
符号の説明
1…液滴吐出装置、2…描画ユニット、3…ワークユニット、4…機能液供給ユニット
、6…吐出装置制御部、17…液滴吐出ヘッド、21…ヘッドユニット、30…ワーク載
置台、31…載置台、32…回動機構、32a…回動軸、33…載置台ベース、44…C
PU、45…ROM、46…RAM、65…制御装置、78…吐出ノズル、78A…ノズ
ル列、81…機能液タンク、81B…機能液タンク、81G…機能液タンク、82…サブ
タンク、83…給液管、84…中継タンク、200…液晶表示パネル、201A…マザー
対向基板、208…CF層、220…対向基板、225…フィルタ膜領域、252…機能
液、263…着弾点、264…着弾可能点、304…機能液供給ユニット、401…ガラ
ス基板、408…CF層、420…対向基板、425…フィルタ膜領域、444…機能液
供給ユニット、501…液滴吐出装置、503…ワークユニット、506…吐出装置制御
部、530…ワーク載置台、531…載置台、532…θ機構、540…給除材ユニット
、542…吸着端、544…ワーク回動機構。

Claims (26)

  1. 液状体を吐出する複数の吐出ノズルが配列されたノズル列と、前記液状体が配置される
    基材と前記ノズル列とを相対移動させる移動手段と、を備え、前記ノズル列と前記基材と
    を相対移動させると共に、前記複数の吐出ノズルから選択的に前記液状体を吐出して、前
    記基材に配置する液状体吐出装置であって、
    前記液状体の吐出を伴う相対移動の方向に対して、前記基材の面方向における前記基材
    の方向を変える方向転換手段を備えることを特徴とする液状体吐出装置。
  2. 前記基材を載置する基材台をさらに備え、
    前記方向転換手段は、前記基材台の前記基材を載置する載置面に略垂直な軸回りに、前
    記基材台を回動させる回動手段であることを特徴とする、請求項1に記載の液状体吐出装
    置。
  3. 前記基材を少なくとも給材する給除材手段をさらに備え、
    前記方向転換手段は、前記給除材手段が保持した前記基材を、前記基材の面に略垂直な
    軸回りに回動させる基材回動手段であることを特徴とする、請求項1に記載の液状体吐出
    装置。
  4. 前記基材の前記面方向における方向を決定する方向決定手段をさらに備え、
    前記方向決定手段は、前記基材の方向を、それぞれの前記基材ごとに、予め定められた
    複数の指定方向のいずれかの指定方向に決定し、
    前記方向転換手段は、前記基材の方向を、前記方向決定手段によって決定された前記指
    定方向に転換することを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の液状体吐出
    装置。
  5. 前記基材における前記液状体の配置規格を含む情報を取得する基材情報取得手段と、
    前記配置規格に基づいて、前記指定方向ごとに、1又は複数の前記吐出ノズルからなる
    複数のノズル群におけるそれぞれのノズル群ごとの吐出量を算出する吐出量算出手段と、
    前記吐出量算出手段が算出した前記指定方向ごとの前記ノズル群における前記吐出量に
    基づいて、所定の数の前記基材に対して前記液状体を配置する際の、前記指定方向の組み
    合わせと前記ノズル群ごとの総吐出量との関係を求める総吐出量算出手段と、をさらに備
    え、
    前記方向決定手段は、前記総吐出量算出手段によって算出された前記総吐出量と前記指
    定方向の組み合わせとの関係に基づいて、前記ノズル群相互の前記総吐出量のばらつきが
    最小となる前記指定方向の組み合わせにおけるそれぞれの前記指定方向に、前記所定の数
    の前記基材におけるそれぞれの前記基材の方向を決定することを特徴とする、請求項4に
    記載の液状体吐出装置。
  6. 前記液状体の配置を実施する対象とする前記基材の数を取得する数量取得手段をさらに
    備え、
    前記総吐出量算出手段は、前記数量取得手段が取得した前記基材の数に対応する前記基
    材に対して前記液状体を配置する際の、前記ノズル群ごとの総吐出量と前記指定方向の組
    み合わせとの関係を求めることを特徴とする、請求項5に記載の液状体吐出装置。
  7. 前記ノズル群を構成する前記吐出ノズルは、前記液状体を当該吐出ノズルに供給する供
    給経路の少なくとも一部を共通にしていることを特徴とする、請求項5又は6に記載の液
    状体吐出装置。
  8. 前記方向決定手段は、所定の数の前記基材に対して前記液状体を配置する際の、前記基
    材の方向に決定される前記指定方向の数が最大であって、一つの前記指定方向に決定する
    回数の最大値が最小となる、前記指定方向の組み合わせに、前記所定の数の前記基材にお
    けるそれぞれの前記基材の方向を決定することを特徴とする、請求項4に記載の液状体吐
    出装置。
  9. 前記液状体の配置を実施する対象とする前記基材の数を取得する数量取得手段をさらに
    備え、
    前記方向決定手段は、前記数量取得手段が取得した前記基材の数に対応する前記基材に
    対して前記液状体を配置する際の、前記基材の方向を決定することを特徴とする、請求項
    8に記載の液状体吐出装置。
  10. 前記方向決定手段は、前記基材の方向に決定する前記指定方向が複数である場合、当該
    基材の指定方向を、当該基材の直前に前記液状体を配置した前記基材の前記指定方向とは
    異なる前記指定方向に決定することを特徴とする、請求項4乃至9のいずれか一項に記載
    の液状体吐出装置。
  11. 前記基材における前記液状体の配置規格を含む情報を取得する基材情報取得手段と、
    前記配置規格に基づいて、前記指定方向ごとに、1又は複数の前記吐出ノズルからなる
    複数のノズル群におけるそれぞれのノズル群ごとの吐出量を算出する吐出量算出手段と、
    をさらに備え、
    前記方向決定手段は、前記吐出量算出手段によって算出された前記ノズル群ごとの吐出
    量のばらつきが最小となる前記指定方向に、前記基材の方向を決定することを特徴とする
    、請求項4に記載の液状体吐出装置。
  12. 前記ノズル群を構成する前記吐出ノズルは、前記液状体を当該吐出ノズルに供給する供
    給経路の少なくとも一部を共通にしていることを特徴とする、請求項11に記載の液状体
    吐出装置。
  13. 前記方向転換手段による方向転換が可能な角度が90°以上であることを特徴とする、
    請求項1乃至12のいずれか一項に記載の液状体吐出装置。
  14. 液状体を吐出する吐出ノズルを備える吐出ヘッドと、前記液状体が配置される基材と、
    を相対移動させ、前記吐出ノズルから選択的に前記液状体を吐出して前記基材上に配置す
    る液状体吐出方法であって、
    前記基材の面方向において、前記基材の方向を変える方向転換工程を有することを特徴
    とする液状体吐出方法。
  15. 前記液状体を吐出する液状体吐出装置に、前記基材を給材する給材工程をさらに有し、
    前記方向転換工程は、前記給材工程の後に実施することを特徴とする、請求項14に記
    載の液状体吐出方法。
  16. 前記液状体を吐出する液状体吐出装置に、前記基材を給材する給材工程をさらに有し、
    前記給材工程は、前記方向転換工程を含むことを特徴とする、請求項14に記載の液状
    体吐出方法。
  17. 前記基材の方向を、それぞれの前記基材ごとに、予め定められた複数の指定方向のいず
    れかの指定方向に決定する方向決定工程をさらに有し、
    前記方向転換工程では、前記基材の方向を、前記方向決定工程において決定された前記
    指定方向に転換することを特徴とする、請求項14乃至16のいずれか一項に記載の液状
    体吐出方法。
  18. 前記基材における前記液状体の配置規格を含む情報を取得する基材情報取得工程と、
    前記配置規格に基づいて、前記指定方向ごとに、1又は複数の前記吐出ノズルからなる
    複数のノズル群におけるそれぞれのノズル群ごとの吐出量を算出する吐出量算出工程と、
    前記吐出量算出工程において算出された前記指定方向ごとの前記ノズル群における前記
    吐出量に基づいて、所定の数の前記基材に対して前記液状体を配置する際の、前記ノズル
    群ごとの総吐出量と前記指定方向の組み合わせとの関係を求める総吐出量算出工程と、を
    さらに有し、
    前記方向決定工程では、前記総吐出量算出工程において算出された前記総吐出量と前記
    指定方向の組み合わせとの関係に基づいて、前記ノズル群相互の前記総吐出量のばらつき
    が最小となる前記指定方向の組み合わせにおけるそれぞれの前記指定方向に、前記所定の
    数の前記基材におけるそれぞれの前記基材の方向を決定することを特徴とする、請求項1
    7に記載の液状体吐出方法。
  19. 前記基材情報取得工程は、前記液状体の配置を実施する対象とする前記基材の数を取得
    する数量取得工程を含み、
    前記総吐出量算出工程では、前記数量取得工程において取得された前記基材の数に対応
    する前記基材に対して前記液状体を配置する際の、前記ノズル群ごとの総吐出量と前記指
    定方向の組み合わせとの関係を求めることを特徴とする、請求項18に記載の液状体吐出
    方法。
  20. 前記ノズル群を構成する前記吐出ノズルは、前記液状体を当該吐出ノズルに供給する供
    給経路の少なくとも一部を共通にしていることを特徴とする、請求項18又は19に記載
    の液状体吐出方法。
  21. 前記方向決定工程では、所定の数の前記基材に対して前記液状体を配置する際の、前記
    基材の方向に決定される前記指定方向の数が最大であって、一つの前記指定方向に決定す
    る回数の最大値が最小となる、前記指定方向の組み合わせに、前記所定の数の前記基材に
    おけるそれぞれの前記基材の方向を決定することを特徴とする、請求項17に記載の液状
    体吐出方法。
  22. 前記液状体の配置を実施する対象とする前記基材の数を取得する数量取得工程をさらに
    有し、
    前記方向決定工程では、前記数量取得工程において取得された前記基材の数に対応する
    前記基材に対して前記液状体を配置する際の、前記基材の方向を決定することを特徴とす
    る、請求項21に記載の液状体吐出方法。
  23. 前記方向決定工程では、前記基材の方向に決定する前記指定方向が複数である場合、当
    該基材の指定方向を、当該基材の直前に前記液状体を配置する工程が実施された前記基材
    の前記指定方向とは異なる前記指定方向に決定することを特徴とする、請求項18乃至2
    2のいずれか一項に記載の液状体吐出方法。
  24. 前記基材における前記液状体の配置規格を含む情報を取得する基材情報取得工程と、
    前記配置規格に基づいて、前記指定方向ごとに、1又は複数の前記吐出ノズルからなる
    複数のノズル群におけるそれぞれのノズル群ごとの吐出量を算出する吐出量算出工程と、
    をさらに有し、
    前記方向決定工程では、前記吐出量算出工程において算出された前記ノズル群ごとの吐
    出量のばらつきが最小となる前記指定方向に、前記基材の方向を決定することを特徴とす
    る、請求項17に記載の液状体吐出方法。
  25. 前記ノズル群を構成する前記吐出ノズルは、前記液状体を当該吐出ノズルに供給する供
    給経路の少なくとも一部を共通にしていることを特徴とする、請求項24に記載の液状体
    吐出方法。
  26. 前記方向転換工程における方向転換が可能な角度が90°以上であることを特徴とする
    、請求項14乃至25のいずれか一項に記載の液状体吐出方法。
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