JP2010054774A - 液状体吐出方法、及び液状体吐出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】液滴の配置位置を決定するために工程時間が増大したり、液状体吐出装置の制御装置の負荷が増大したりすることを抑制する液状体吐出方法及び液状体吐出装置を提供する。
【解決手段】液状体吐出方法は、液状体の液滴を吐出する吐出ノズルと、被配置区画を備える基材と、を主走査方向に相対移動させ、被配置区画に吐出ノズルから吐出された液状体を配置する液状体吐出方法であって、第一の被配置区画に液滴を配置する位置を規定する第一の配置パターンを生成する工程と、第一の被配置区画と相似の形状を有する第二の被配置区画に液滴を配置する位置を規定する第二の配置パターンを生成する工程と、第二の配置パターンに従って液滴を配置する工程と、を有し、第二の配置パターンは、第一の配置パターンと相似形状であって、第一の配置パターンに対する相似比が、第一の被配置区画の形状に対する第二の被配置区画の形状の相似比と等しい。
【選択図】図16
【解決手段】液状体吐出方法は、液状体の液滴を吐出する吐出ノズルと、被配置区画を備える基材と、を主走査方向に相対移動させ、被配置区画に吐出ノズルから吐出された液状体を配置する液状体吐出方法であって、第一の被配置区画に液滴を配置する位置を規定する第一の配置パターンを生成する工程と、第一の被配置区画と相似の形状を有する第二の被配置区画に液滴を配置する位置を規定する第二の配置パターンを生成する工程と、第二の配置パターンに従って液滴を配置する工程と、を有し、第二の配置パターンは、第一の配置パターンと相似形状であって、第一の配置パターンに対する相似比が、第一の被配置区画の形状に対する第二の被配置区画の形状の相似比と等しい。
【選択図】図16
Description
本発明は、液状体を吐出する吐出ノズルを用いて液状体を吐出する液状体吐出方法、及び液状体を吐出する吐出ノズルを有する液状体吐出装置に関する。
従来から、カラー液晶装置のカラーフィルタ膜などの機能膜を形成する技術として、液状体を液滴として吐出する液滴吐出ヘッドを有する描画装置を用いて、機能膜の材料を含む液状体の液滴を吐出して基板上の任意の位置に着弾させることで、当該位置に液状体を配置(描画)し、配置した液状体を乾燥させて機能膜を形成する技術が知られている。このような膜形成に用いられる描画装置は、液滴吐出ヘッドを基板に対して相対移動させながら、液滴吐出ヘッドが有する吐出ノズルから微小な液滴を選択的に吐出して、基板上に位置精度良く着弾させることができるため、精密な平面形状及び膜厚を有する膜を形成することができる。
より高機能の機能膜を形成するために、より精密な平面形状及び膜厚の機能膜を実現することが必要になっている。精密な平面形状を実現するためには、それぞれの吐出ノズルから吐出された液滴を、基板上の所定の位置に精度よく着弾させることが必要である。精密な膜厚を実現するためには、機能膜を形成する区画のそれぞれに、正確な量の液状体を配置することが必要である。正確な量の液状体を配置するためには、それぞれの吐出ノズルから吐出される液状体の吐出量が、設定された吐出量を正確に実現するものであることが必要である。
特許文献1には、微細かつ複雑な形状を有する、媒体上の領域に迅速かつ正確にインクを塗布することができる、インク吐出装置、その方法、プログラムおよびコンピュータ読み取り可能な記録媒体が開示されている。
特許文献1には、微細かつ複雑な形状を有する、媒体上の領域に迅速かつ正確にインクを塗布することができる、インク吐出装置、その方法、プログラムおよびコンピュータ読み取り可能な記録媒体が開示されている。
しかしながら、液滴を精度よく着弾させる所定の着弾位置は、液滴の大きさ、液状体の乾燥特性、液状体の濡れ広がり特性、描画装置の着弾位置精度、などを考慮して、膜を形成するべき領域から外れることなく、当該領域内に均等に液状体が配置される位置に決定されることが必要である。また、液滴の着弾位置及び着弾数や液滴の大きさは、形成するべき膜厚及び膜の面積に適合する数又は量に決定されることが必要である。形成するべき膜の規格に対応して着弾位置及び吐出量を決定するためには、決定作業のための時間を必要とすると共に、決定作業を実施する制御装置の負荷が増大する。
特許文献1に開示された装置や方法においては、所定の着弾位置及び吐出量を、形成する膜ごとに決定しており、液状体を配置する工程の工程時間が増大する可能性があるという課題があった。同時に、液状体吐出装置の制御装置の負荷も増大するという課題があった。
特許文献1に開示された装置や方法においては、所定の着弾位置及び吐出量を、形成する膜ごとに決定しており、液状体を配置する工程の工程時間が増大する可能性があるという課題があった。同時に、液状体吐出装置の制御装置の負荷も増大するという課題があった。
本発明は、上記課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例にかかる液状体吐出方法は、液状体の液滴を吐出する複数の吐出ノズルと、1又は複数の被配置区画を備える基材と、を相対移動させ、前記1又は複数の被配置区画のそれぞれの被配置区画に、前記複数の吐出ノズルのそれぞれの吐出ノズルから吐出された前記液状体を配置する液状体吐出方法であって、第一の被配置区画に前記液滴を配置する配置位置を規定する第一の配置パターンを生成する配置パターン生成工程と、前記第一の被配置区画と相似の平面形状を有する第二の被配置区画に前記液滴を配置する配置位置を規定する第二の配置パターンを生成する相似配置パターン生成工程と、前記第二の配置パターンに従って前記液滴を配置する配置工程と、を有し、前記第二の配置パターンは、前記第一の配置パターンと相似形状であって、前記第一の配置パターンに対する相似比が、前記第一の被配置区画の平面形状に対する前記第二の被配置区画の平面形状の相似比と等しいことを特徴とする。
この液状体吐出方法によれば、第一の被配置区画と相似の平面形状を有する第二の被配置区画には、第一の配置パターンと相似形状である第二の配置パターンに従って液滴が配置される。このため、第二の被配置区画に液滴を配置するための第二の配置パターンは、第一の配置パターンに相似比を乗ずるだけで容易に求めることができる。
第二の配置パターンは、第一の配置パターンに対する相似比が、第一の被配置区画に対する第二の被配置区画の相似比と等しい相似比である。このため、第一の被配置区画における液滴の配置状態が、第一の被配置区画に対する第二の被配置区画の相似比で拡大又は縮小された配置状態が、第二の被配置区画において実現される。第一の配置パターンが第一の被配置区画に液状体を適切に配置できる配置パターンであれば、第二の配置パターンは第二の被配置区画に液状体を適切に配置できる配置パターンである可能性が極めて高い。
第二の配置パターンは、第一の配置パターンに対する相似比が、第一の被配置区画に対する第二の被配置区画の相似比と等しい相似比である。このため、第一の被配置区画における液滴の配置状態が、第一の被配置区画に対する第二の被配置区画の相似比で拡大又は縮小された配置状態が、第二の被配置区画において実現される。第一の配置パターンが第一の被配置区画に液状体を適切に配置できる配置パターンであれば、第二の配置パターンは第二の被配置区画に液状体を適切に配置できる配置パターンである可能性が極めて高い。
[適用例2]上記適用例にかかる液状体吐出方法において、前記第二の被配置区画に配置する前記液滴の体積は、前記第一の被配置区画に配置する前記液滴の体積に対する比が、前記第一の被配置区画に対する前記第二の被配置区画の相似比の二乗と等しいことが好ましい。
この液状体吐出方法によれば、第二の被配置区画に配置される液状体の体積は、第一の被配置区画の平面形状に対する第二の被配置区画の平面形状の相似比の二乗を第一の被配置区画に配置される液状体の体積に乗じた体積になる。これにより、第二の被配置区画に配置される液状体が第二の被配置区画の全体に濡れ広がった状態での厚さを、第一の被配置区画に配置された液状体が第一の被配置区画の全体に濡れ広がった状態での厚さと略同等にすることができる。
[適用例3]上記適用例にかかる液状体吐出方法において、単一の前記第二の被配置区画における、それぞれの前記配置位置について、前記液滴が配置される順序が、前記第一の被配置区画の前記配置位置における、前記液滴が配置される順序と同じであることが好ましい。
この液状体吐出方法によれば、第二の被配置区画に、第一の被配置区画における液滴の配置順序と同じ順序で液滴が配置される。配置された液滴が流動したり、濡れ広がったり、乾燥したりする挙動は、周囲に存在する液状体の影響を受ける。第二の被配置区画に液滴が配置される順序を第一の被配置区画における液滴の配置順序と同じにすることで、第二の被配置区画に配置された液滴の周囲に存在する液状体の状態を、第一の被配置区画における液滴の周囲に存在する液状体の状態と略同等にすることができる。これにより、配置された液滴が流動したり、濡れ広がったり、乾燥したりする挙動を第一の被配置区画における当該挙動と略同等にすることができる。
[適用例4]上記適用例にかかる液状体吐出方法において、前記複数の吐出ノズルは、前記吐出ノズルからの前記液滴の吐出を伴う前記吐出ノズルと前記基材との相対移動の方向である主走査方向と交差する方向に配列されており、前記配置工程は、前記主走査方向と交差する副走査方向において前記吐出ノズルと前記基材とを相対移動させる副走査工程と、前記吐出ノズルからの前記液滴の吐出を伴い前記主走査方向において前記吐出ノズルと前記基材とを相対移動させる複数の吐出走査工程とを含み、前記複数の前記吐出走査工程のそれぞれの吐出走査工程の間に前記副走査工程を実施することが好ましい。
この液状体吐出方法によれば、副走査方向において吐出ノズルと基材とを相対移動させる副走査工程が、吐出走査工程の間に実施される。当該副走査工程における副走査方向の移動量が、吐出走査工程において配置される液滴の副走査方向の間隔となる。副走査工程における副走査方向の移動量によって、配置される液滴の副走査方向の間隔を調整することができる。
[適用例5]上記適用例にかかる液状体吐出方法において、前記複数の吐出ノズルは、前記吐出ノズルからの前記液滴の吐出を伴う前記吐出ノズルと前記基材との相対移動の方向である主走査方向と交差する方向に配列されており、前記複数の吐出ノズルにおける、吐出を実施させる前記吐出ノズル相互の前記主走査方向と交差する副走査方向の間隔は、前記第一又は第二の配置パターンによって規定された前記副走査方向の前記液滴の配置間隔であることが好ましい。
この液状体吐出方法によれば、配置パターンによって規定された副走査方向における配置位置と、副走査方向の位置が一致する吐出ノズルを選択し、当該吐出ノズルから液滴を吐出する。
[適用例6]上記適用例にかかる液状体吐出方法において、前記複数の吐出ノズルは、前記吐出ノズルからの前記液滴の吐出を伴う前記吐出ノズルと前記基材との相対移動の方向である主走査方向と交差する方向に配列されており、前主走査方向と交差する記副走査方向に対して前記複数の吐出ノズルの配列方向がなす角度を調整する配列方向調整工程をさらに有することが好ましい。
この液状体吐出方法によれば、副走査方向に対して吐出ノズルの配列方向がなす角度を調整する。配列方向がなす角度を調整することにより、同じ吐出ノズル列において、副走査方向における吐出ノズルの間隔を調整することができる。このため、副走査方向における吐出ノズルの間隔を、配置パターンによって規定された副走査方向における液滴の配置間隔に合わせることができる。これにより、第二の配置パターンに従って液滴を配置する際にも、吐出を実施させる吐出ノズルとして、第一の配置パターンに従って液滴を配置する場合と、同じ吐出ノズルを使用することができる。
[適用例7]上記適用例にかかる液状体吐出方法において、前記吐出ノズルからの前記液滴の吐出を伴う前記吐出ノズルと前記基材との相対移動の際の、前記吐出ノズルの吐出周波数を調整する吐出周波数調整工程をさらに有することが好ましい。
この液状体吐出方法によれば、吐出ノズルの吐出周波数を調整する工程を有し、吐出周波数を調整することで吐出周波数の逆数である吐出間隔を調整し、吐出ノズルからの液滴の吐出を伴う吐出ノズルと基材との相対移動の際の液滴の吐出間隔を調整する。吐出ノズルからの液滴の吐出を伴う吐出ノズルと基材との相対移動の際の走査方向における液滴が配置される間隔は、当該走査方向の相対移動速度(移動距離/移動時間)と、吐出ノズルからの液滴の吐出間隔(時間)との積である。したがって、吐出ノズルからの液滴の吐出間隔を変えることによって、当該走査方向における液滴が配置される間隔を調整することができる。
[適用例8]上記適用例にかかる液状体吐出方法において、前記配置工程は、前記吐出ノズルからの前記液滴の吐出を伴い前記吐出ノズルと前記基材とを相対移動させる複数の吐出走査工程を含み、前記複数の吐出走査工程における少なくとも2回以上の吐出走査工程は、前記吐出ノズルと前記基材との相対位置が、前記吐出走査工程における走査方向と交差する方向において同じ位置にある状態で実施されることが好ましい。
この液状体吐出方法によれば、吐出ノズルと基材との相対位置が、吐出走査工程における走査方向と交差する方向において同じ位置にある状態において、吐出走査工程が複数回実施される。吐出走査工程を複数回実施することで、一回の吐出走査工程で可能な最小の配置間隔より、短い間隔で液滴を配置することができる。それぞれの吐出走査工程における液滴の吐出位置を、それぞれの吐出走査工程ごとに、吐出走査工程における走査方向においてずらすことによって、吐出走査工程相互間における吐出走査工程における走査方向の配置位置の間隔を変えることができる。
[適用例9]上記適用例にかかる液状体吐出方法において、前記吐出ノズルからの前記液滴の吐出を伴う前記吐出ノズルと前記基材との相対移動の際の、相対移動速度を調整する相対移動速度調整工程をさらに有することが好ましい。
この液状体吐出方法によれば、吐出ノズルからの液滴の吐出を伴う吐出ノズルと基材との相対移動の際の相対移動速度を調整する工程を有し、液滴を吐出する際の相対移動速度を調整する。吐出ノズルからの液滴の吐出を伴う吐出ノズルと基材との相対移動の際の走査方向における液滴が配置される間隔は、当該走査方向の相対移動速度(移動距離/移動時間)と、吐出ノズルからの液滴の吐出間隔(時間)との積である。したがって、当該走査方向の相対移動速度を変えることによって、当該走査方向における液滴が配置される間隔を調整することができる。
[適用例10]本適用例にかかる液状体吐出装置は、液状体の液滴を吐出する複数の吐出ノズルと、前記複数の吐出ノズルと1又は複数の被配置区画を備える基材とを相対移動させる移動手段とを備え、前記1又は複数の被配置区画のそれぞれの被配置区画に、前記複数の吐出ノズルのそれぞれの吐出ノズルから吐出された前記液状体を配置する液状体吐出装置であって、第一の被配置区画に前記液滴を配置する配置位置を規定する第一の配置パターンを生成する配置パターン生成手段と、前記第一の被配置区画と相似の平面形状を有する第二の被配置区画に前記液滴を配置する配置位置を規定する第二の配置パターンを生成する第二配置パターン生成手段と、を備え、前記第二配置パターン生成手段は、前記第一の配置パターンと相似形状であって、前記第一の配置パターンに対する相似比が、前記第一の被配置区画の平面形状に対する前記第二の被配置区画の平面形状の相似比と等しい前記第二の配置パターンを生成することを特徴とする。
この液状体吐出装置によれば、第一の被配置区画と相似の平面形状を有する第二の被配置区画には、第一の配置パターンと相似形状である第二の配置パターンに従って液滴が配置される。このため、第二の被配置区画に液滴を配置するための第二の配置パターンは、第一の配置パターンに相似比を乗ずるだけで容易に求めることができる。
第二の配置パターンは、第一の配置パターンに対する相似比が、第一の被配置区画に対する第二の被配置区画の相似比と等しい相似比である。このため、第一の被配置区画における液状体の配置状態が、第一の被配置区画に対する第二の被配置区画の相似比で拡大又は縮小された配置状態が、第二の被配置区画において実現される。第一の配置パターンが第一の被配置区画に液状体を適切に配置できる配置パターンであれば、第二の配置パターンは第二の被配置区画に液状体を適切に配置できる配置パターンである可能性が極めて高い。
第二の配置パターンは、第一の配置パターンに対する相似比が、第一の被配置区画に対する第二の被配置区画の相似比と等しい相似比である。このため、第一の被配置区画における液状体の配置状態が、第一の被配置区画に対する第二の被配置区画の相似比で拡大又は縮小された配置状態が、第二の被配置区画において実現される。第一の配置パターンが第一の被配置区画に液状体を適切に配置できる配置パターンであれば、第二の配置パターンは第二の被配置区画に液状体を適切に配置できる配置パターンである可能性が極めて高い。
[適用例11]上記適用例にかかる液状体吐出装置において、前記第二の被配置区画に配置する前記液滴の体積は、前記第一の被配置区画に配置する前記液滴の体積に対する比が、前記第一の被配置区画に対する前記第二の被配置区画の相似比の二乗と等しいことが好ましい。
この液状体吐出装置によれば、第二の被配置区画に配置される液状体の体積は、第一の被配置区画の平面形状に対する第二の被配置区画の平面形状の相似比の二乗を第一の被配置区画に配置される液状体の体積に乗じた体積になる。これにより、第二の被配置区画に配置される液状体が第二の被配置区画の全体に濡れ広がった状態での厚さを、第一の被配置区画に配置された液状体が第一の被配置区画の全体に濡れ広がった状態での厚さと略同等にすることができる。
[適用例12]上記適用例にかかる液状体吐出装置において、単一の前記第二の被配置区画における、それぞれの前記配置位置について、前記液滴を配置する順序が、前記第一の被配置区画の前記配置位置における、前記液滴を配置する順序と同じであることが好ましい。
この液状体吐出装置によれば、第二の被配置区画に、第一の被配置区画における液滴の配置順序と同じ順序で液滴が配置される。配置された液滴が流動したり、濡れ広がったり、乾燥したりする挙動は、周囲に存在する液状体の影響を受ける。第二の被配置区画に液滴が配置される順序を第一の被配置区画における液滴の配置順序と同じにすることで、第二の被配置区画に配置された液滴の周囲に存在する液状体の状態を、第一の被配置区画における液滴の周囲に存在する液状体の状態と略同等にすることができる。これにより、配置された液滴が流動したり、濡れ広がったり、乾燥したりする挙動を第一の被配置区画における当該挙動と略同等にすることができる。
[適用例13]上記適用例にかかる液状体吐出装置において、前記複数の吐出ノズルは、前記吐出ノズルからの前記液滴の吐出を伴う前記吐出ノズルと前記基材との相対移動の方向である主走査方向と交差する方向に配列されており、当該配列方向を変更可能な吐出ノズル回動手段をさらに備え、前記主走査方向と交差する副走査方向に対して前記複数の吐出ノズルの配列方向がなす角度を、前記吐出ノズル回動手段を用いて調整することが好ましい。
この液状体吐出装置によれば、吐出ノズルの配列方向を変更可能な吐出ノズル回動手段を備えている。当該吐出ノズル回動手段を用いて吐出ノズル列を回動させることで、同じ吐出ノズル列において、吐出ノズル間の副走査方向の間隔を調整することができる。これにより、第一の配置パターンに規定された副走査方向の配置位置に液滴を配置する場合と、同じ吐出ノズルを用いて、第二の配置パターンによって規定された副走査方向の配置位置に液滴を配置することができる。
[適用例14]上記適用例にかかる液状体吐出装置において、前記吐出ノズルからの前記液滴の吐出を伴う前記吐出ノズルと前記基材との相対移動の際の、前記吐出ノズルの吐出周波数を調整する吐出周波数調整手段をさらに備えることが好ましい。
この液状体吐出装置によれば、吐出周波数調整手段を備え、当該吐出周波数調整手段によって吐出周波数を調整することで吐出周波数の逆数である吐出間隔を調整し、液滴の吐出を伴う吐出ノズルと基材との相対移動における液滴の吐出間隔を調整する。液滴の吐出を伴う吐出ノズルと基材との相対移動の際の走査方向における液滴が配置される間隔は、当該走査方向の相対移動速度(移動距離/移動時間)と、吐出ノズルからの液滴の吐出間隔(時間)との積である。したがって、吐出ノズルからの液滴の吐出間隔を変えることによって、当該走査方向における液滴が配置される間隔を調整することができる。
[適用例15]上記適用例にかかる液状体吐出装置において、前記吐出ノズルからの前記液滴の吐出を伴う前記吐出ノズルと前記基材との相対移動の際の、前記吐出ノズルと前記基材との相対移動速度を調整する相対移動速度調整手段をさらに備えることが好ましい。
この液状体吐出装置によれば、相対移動速度調整手段を備え、当該相対移動速度調整手段によって、吐出ノズルからの液滴の吐出を伴う吐出ノズルと基材との相対移動の際の吐出ノズルと基材との相対移動速度を調整する。吐出ノズルからの液滴の吐出を伴う吐出ノズルと基材との相対移動の際の走査方向における液滴が配置される間隔は、当該走査方向の相対移動速度(移動距離/移動時間)と、吐出ノズルからの液滴の吐出間隔(時間)との積である。したがって、当該走査方向の相対移動速度を変えることによって、当該走査方向における液滴が配置される間隔を調整することができる。
以下、液状体吐出方法、及び液状体吐出装置の好適な実施の形態について、吐出ヘッドの一実施形態としてのインクジェット方式の液滴吐出ヘッドを有する液滴吐出装置を例に、図面を参照して説明する。なお、以下の説明において参照する図面では、図示の便宜上、部材又は部分の縦横の縮尺を実際のものとは異なるように表す場合がある。
<液滴吐出法>
最初に、フィルタ膜などの機能膜の形成に用いられる液滴吐出法について説明する。液滴吐出法は、材料の使用に無駄が少なく、しかも所望の位置に所望の量の材料を精度よく配置できるという利点を有する。液滴吐出法の吐出技術としては、帯電制御方式、加圧振動方式、電気機械変換方式、電気熱変換方式、静電吸引方式などが挙げられる。
このうち、電気機械変換方式は、ピエゾ素子(圧電素子)がパルス的な電気信号を受けて変形する性質を利用したもので、ピエゾ素子が変形することによって液状の材料を貯留した空間に可撓性を有する材料で形成された部材を介して圧力を与え、この空間から液状材料を押し出して吐出ノズルから吐出させるものである。ピエゾ方式は、液状材料を加熱することがないため、材料の組成などへの影響が少なく、駆動電圧を調整することによって液滴の大きさを容易に調整することができるなどの利点を有する。本実施形態では、材料の組成などに影響を与えないため液状材料選択の自由度が高いこと、及び液滴の大きさを容易に調整することができるため液滴の制御性がよいことから、上記ピエゾ方式を用いる。
最初に、フィルタ膜などの機能膜の形成に用いられる液滴吐出法について説明する。液滴吐出法は、材料の使用に無駄が少なく、しかも所望の位置に所望の量の材料を精度よく配置できるという利点を有する。液滴吐出法の吐出技術としては、帯電制御方式、加圧振動方式、電気機械変換方式、電気熱変換方式、静電吸引方式などが挙げられる。
このうち、電気機械変換方式は、ピエゾ素子(圧電素子)がパルス的な電気信号を受けて変形する性質を利用したもので、ピエゾ素子が変形することによって液状の材料を貯留した空間に可撓性を有する材料で形成された部材を介して圧力を与え、この空間から液状材料を押し出して吐出ノズルから吐出させるものである。ピエゾ方式は、液状材料を加熱することがないため、材料の組成などへの影響が少なく、駆動電圧を調整することによって液滴の大きさを容易に調整することができるなどの利点を有する。本実施形態では、材料の組成などに影響を与えないため液状材料選択の自由度が高いこと、及び液滴の大きさを容易に調整することができるため液滴の制御性がよいことから、上記ピエゾ方式を用いる。
<液滴吐出装置>
次に、液滴吐出ヘッド17を備える液滴吐出装置1の全体構成について、図1を参照して説明する。図1は液滴吐出装置の概略構成を示す外観斜視図である。
次に、液滴吐出ヘッド17を備える液滴吐出装置1の全体構成について、図1を参照して説明する。図1は液滴吐出装置の概略構成を示す外観斜視図である。
図1に示すように、液滴吐出装置1は、ヘッド機構部2と、ワーク機構部3と、機能液供給部4と、メンテナンス装置部5とを備えている。ヘッド機構部2は、液状体としての機能液を液滴として吐出する液滴吐出ヘッド17を有している。ワーク機構部3は、液滴吐出ヘッド17から吐出された液滴の吐出対象であるワーク20を載置するワーク載置台23を有している。機能液供給部4は、中継タンクと、給液チューブとを有し、当該給液チューブが、液滴吐出ヘッド17に接続されており、給液チューブを介して機能液が液滴吐出ヘッド17に供給される。メンテナンス装置部5は、液滴吐出ヘッド17の検査又は保守を実施する各装置を備えている。液滴吐出装置1は、また、これら各機構部などを総括的に制御する吐出装置制御部6を備えている。
さらに、液滴吐出装置1は、床上に設置された複数の支持脚8と、支持脚8の上側に設置された定盤9とを備えている。定盤9の上側には、ワーク機構部3が定盤9の長手方向(X軸方向)に延在するように配設されている。ワーク機構部3の上方には、定盤9に固定された2本の支持柱で支持されているヘッド機構部2が、ワーク機構部3と直交する方向(Y軸方向)に延在するように配設されている。また、定盤9の傍らには、ヘッド機構部2の液滴吐出ヘッド17に連通する供給管を有する機能液供給部4の機能液タンクなどが配置されている。ヘッド機構部2の一方の支持柱の近傍には、メンテナンス装置部5がワーク機構部3と並んでX軸方向に配設されている。さらに、定盤9の下側に、吐出装置制御部6が収容されている。
ヘッド機構部2は、液滴吐出ヘッド17を有するヘッドユニット21と、ヘッドユニット21を有するヘッドキャリッジ25と、ヘッドキャリッジ25が吊設された移動枠22とを備えている。移動枠22を、Y軸テーブル12(図4参照)によってY軸方向に移動させることで、液滴吐出ヘッド17をY軸方向に自在に移動させる。また、移動した位置に保持する。ワーク機構部3は、ワーク載置台23を、X軸テーブル11(図4参照)によって、X軸方向に移動させることで、ワーク載置台23に載置されたワーク20をX軸方向に自在に移動させる。また、移動した位置に保持する。
このように、液滴吐出ヘッド17は、Y軸方向の吐出位置まで移動して停止し、下方にあるワーク20のX軸方向の移動に同調して、機能液を液滴として吐出する。X軸方向に移動するワーク20と、Y軸方向に移動する液滴吐出ヘッド17とを相対的に制御することにより、ワーク20上の任意の位置に液滴を着弾させることで、所望する平面形状の描画を実施することが可能である。
<液滴吐出ヘッド>
次に、図2を参照して、液滴吐出ヘッド17について説明する。図2は、液滴吐出ヘッドの構成を示す図である。図2(a)は、液滴吐出ヘッドをノズルプレート側から見た外観斜視図であり、図2(b)は、液滴吐出ヘッドの圧力室周りの構造を示す斜視断面図であり、図2(c)は、液滴吐出ヘッドの吐出ノズル部の構造を示す断面図である。
次に、図2を参照して、液滴吐出ヘッド17について説明する。図2は、液滴吐出ヘッドの構成を示す図である。図2(a)は、液滴吐出ヘッドをノズルプレート側から見た外観斜視図であり、図2(b)は、液滴吐出ヘッドの圧力室周りの構造を示す斜視断面図であり、図2(c)は、液滴吐出ヘッドの吐出ノズル部の構造を示す断面図である。
図2(a)に示したように、液滴吐出ヘッド17は、いわゆる2連のものであり、2連の接続針72,72を有する液体導入部71と、液体導入部71の側方に連なるヘッド基板73と、液体導入部71に連なるポンプ部75と、ポンプ部75に連なるノズルプレート76と、を備えている。液体導入部71のそれぞれの接続針72には、それぞれ配管接続部材が接続されて、当該配管接続部材を介して給液チューブが接続され、給液チューブに接続された機能液供給部4から機能液が供給される。ヘッド基板73には、一対のヘッドコネクタ77,77が実装されており、当該ヘッドコネクタ77を介してフレキシブルフラットケーブル(FFCケーブル)が接続される。液滴吐出ヘッド17は、FFCケーブルを介して吐出装置制御部6と接続されており、FFCケーブルを介して信号の授受が行われる。ポンプ部75とノズルプレート76とにより、略方形状のヘッド本体74が構成されている。
ポンプ部75の基部側、すなわちヘッド本体74の基部側は、液体導入部71及びヘッド基板73を受けるべく方形フランジ状にフランジ部79が形成されている。このフランジ部79には、液滴吐出ヘッド17を固定する小ねじ用のねじ孔(雌ねじ)79aが一対形成されている。液滴吐出ヘッド17は、液滴吐出ヘッド17を保持するためのヘッド保持部材を貫通してねじ孔79aに螺合したヘッド止めねじにより、ヘッド保持部材に固定される。
ノズルプレート76のノズル形成面76aには、ノズルプレート76に形成されており液滴を吐出する吐出ノズル78から成るノズル列78Aが、2本形成されている。2本のノズル列78Aは相互に平行に列設されており、各ノズル列78Aは、等ピッチで並べた例えば180個(図示では模式的に表している)の吐出ノズル78で構成されている。すなわち、ヘッド本体74のノズル形成面76aには、その中心線を挟んで2本のノズル列78Aが配設されている。
液滴吐出ヘッド17が液滴吐出装置1に取り付けられた状態では、ノズル列78AはY軸方向に延在する。2列のノズル列78Aをそれぞれ構成する吐出ノズル78同士は、Y軸方向において、相互に半ノズルピッチずつ位置がずれている。1ノズルピッチは、例えば140μmである。X軸方向の同じ位置において、それぞれのノズル列78Aを構成する吐出ノズル78から吐出された液滴は、設計上では、Y軸方向に等間隔に並んで一直線上に着弾する。ノズル列78Aにおける吐出ノズル78のノズルピッチが140μmの場合、当該一直線状に連なる着弾位置の中心間距離は、設計上では、70μmである。
図2(b)及び(c)に示すように、液滴吐出ヘッド17は、ノズルプレート76にポンプ部75を構成する圧力室プレート51が積層されており、圧力室プレート51に振動板52が積層されている。
圧力室プレート51には、液体導入部71から振動板52の液供給孔53を経由して供給される機能液が常に充填される液たまり55が形成されている。液たまり55は、振動板52と、ノズルプレート76と、圧力室プレート51の壁とに囲まれた空間である。また、圧力室プレート51には、複数のヘッド隔壁57によって区切られた圧力室58が形成されている。振動板52と、ノズルプレート76と、2個のヘッド隔壁57とによって囲まれた空間が圧力室58である。
圧力室プレート51には、液体導入部71から振動板52の液供給孔53を経由して供給される機能液が常に充填される液たまり55が形成されている。液たまり55は、振動板52と、ノズルプレート76と、圧力室プレート51の壁とに囲まれた空間である。また、圧力室プレート51には、複数のヘッド隔壁57によって区切られた圧力室58が形成されている。振動板52と、ノズルプレート76と、2個のヘッド隔壁57とによって囲まれた空間が圧力室58である。
圧力室58は吐出ノズル78のそれぞれに対応して設けられており、圧力室58の数と吐出ノズル78の数とは同じである。圧力室58には、2個のヘッド隔壁57の間に位置する供給口56を介して、液たまり55から機能液が供給される。ヘッド隔壁57と圧力室58と吐出ノズル78と供給口56との組は、液たまり55に沿って1列に並んでおり、1列に並んだ吐出ノズル78がノズル列78Aを形成している。図2(b)では図示省略したが、図示した吐出ノズル78を含むノズル列78Aに対して液たまり55に関して略対称位置に、1列に並んで配設された吐出ノズル78がもう一列のノズル列78Aを形成しており、対応するヘッド隔壁57と圧力室58と供給口56との組が、1列に並んでいる。
振動板52の圧力室58を構成する部分には、それぞれ圧電素子59の一端が固定されている。圧電素子59の他端は、固定板54(図6(b)参照)を介して液滴吐出ヘッド17全体を支持する基台(図示省略)に固定されている。
圧電素子59は電極層と圧電材料とを積層した活性部を有し、電極層に駆動電圧を印加することで、活性部が長手方向(図2(b)又は(c)においては振動板52の厚さ方向)に縮む。活性部が縮むことで、圧電素子59の一端が固定された振動板52が圧力室58と反対側に引張られる力を受ける。振動板52が圧力室58と反対側に引張られることで、振動板52が圧力室58の反対側に撓む。これにより、圧力室58の容積が増加することから、機能液が液たまり55から供給口56を経て圧力室58に供給される。次に、電極層に印加されていた駆動電圧が解除されると、活性部が元の長さに戻ることで、圧電素子59が振動板52を押圧する。振動板52が押圧されることで、圧力室58側に戻る。これにより、圧力室58の容積が急激に元に戻る、すなわち増加していた容積が減少することから、圧力室58内に充填されていた機能液に圧力が加わり、当該圧力室58に連通して形成された吐出ノズル78から機能液が液滴となって吐出される。
圧電素子59は電極層と圧電材料とを積層した活性部を有し、電極層に駆動電圧を印加することで、活性部が長手方向(図2(b)又は(c)においては振動板52の厚さ方向)に縮む。活性部が縮むことで、圧電素子59の一端が固定された振動板52が圧力室58と反対側に引張られる力を受ける。振動板52が圧力室58と反対側に引張られることで、振動板52が圧力室58の反対側に撓む。これにより、圧力室58の容積が増加することから、機能液が液たまり55から供給口56を経て圧力室58に供給される。次に、電極層に印加されていた駆動電圧が解除されると、活性部が元の長さに戻ることで、圧電素子59が振動板52を押圧する。振動板52が押圧されることで、圧力室58側に戻る。これにより、圧力室58の容積が急激に元に戻る、すなわち増加していた容積が減少することから、圧力室58内に充填されていた機能液に圧力が加わり、当該圧力室58に連通して形成された吐出ノズル78から機能液が液滴となって吐出される。
吐出装置制御部6は、圧電素子59への印加電圧の制御、すなわち駆動信号を制御することにより、複数の吐出ノズル78のそれぞれに対して、機能液の吐出制御を行う。より詳細には、吐出ノズル78から吐出される液滴の体積や、単位時間あたりに吐出する液滴の数などを変化させることができる。これにより、基板上に着弾した液滴同士の距離や、基板上の一定の面積に着弾させる機能液の量などを変化させることができる。例えば、ノズル列78Aに並ぶ複数の吐出ノズル78の中から、液滴を吐出させる吐出ノズル78を選択的に使用することにより、ノズル列78Aの延在方向では、ノズル列78Aの長さの範囲であって吐出ノズル78のピッチ間隔で、複数の液滴を同時に吐出することができる。ノズル列78Aの延在方向と略直交する方向では、基板と吐出ノズル78とを相対移動させて、当該相対移動方向において、当該吐出ノズル78が対向可能な、基板の任意の位置に吐出ノズル78から吐出される液滴を配置することができる。なお、吐出ノズル78のそれぞれから吐出される液滴の体積は、例えば1pl〜300pl(ピコリットル)の間で可変である。
<ヘッドユニット>
次に、ヘッド機構部2が備えるヘッドユニット21の概略構成について、図3を参照して説明する。図3は、ヘッドユニットの概略構成を示す平面図である。図3に示したX軸及びY軸は、ヘッドユニット21が液滴吐出装置1に取り付けられた状態において、図1に示したX軸及びY軸と一致している。
次に、ヘッド機構部2が備えるヘッドユニット21の概略構成について、図3を参照して説明する。図3は、ヘッドユニットの概略構成を示す平面図である。図3に示したX軸及びY軸は、ヘッドユニット21が液滴吐出装置1に取り付けられた状態において、図1に示したX軸及びY軸と一致している。
図3に示したように、ヘッドユニット21は、キャリッジプレート61と、キャリッジプレート61に搭載された6個の液滴吐出ヘッド17と、を有している。液滴吐出ヘッド17は、図示省略したヘッド保持部材を介してキャリッジプレート61に固定されており、ヘッド本体74がキャリッジプレート61に形成された孔(図示省略)に遊嵌して、ノズルプレート76(ヘッド本体74)が、キャリッジプレート61の面より突出している。図3は、ノズルプレート76(ノズル形成面76a)側から見た図である。6個の液滴吐出ヘッド17は、Y軸方向に分かれて、それぞれ3個ずつの液滴吐出ヘッド17を有するヘッド組62を2群形成している。それぞれの液滴吐出ヘッド17のノズル列78Aは、ヘッドユニット21が液滴吐出装置1に取り付けられた状態において、Y軸方向に延在している。
一つのヘッド組62が有する3個の液滴吐出ヘッド17は、Y軸方向において、互いに隣り合う液滴吐出ヘッド17の、一方の液滴吐出ヘッド17の端の吐出ノズル78に対して、もう一方の液滴吐出ヘッド17の端の吐出ノズル78が半ノズルピッチずれて位置する位置に、位置決めされている。仮に、ヘッド組62が有する3個の液滴吐出ヘッド17において、全ての吐出ノズル78のX軸方向の位置を同じにすると、吐出ノズル78は、Y軸方向に半ノズルピッチの等間隔で並ぶ。すなわち、X軸方向の同じ位置において、それぞれの液滴吐出ヘッド17が有するそれぞれのノズル列78Aを構成する吐出ノズル78から吐出された液滴は、設計上では、Y軸方向に等間隔に並んで一直線上に着弾する。液滴吐出ヘッド17は、Y軸方向において互いに重なるため、X軸方向に階段状に並んでヘッド組62を構成している。
<液滴吐出装置の電気的構成>
次に、上述したような構成を有する液滴吐出装置1を駆動するための電気的構成について、図4を参照して説明する。図4は、液滴吐出装置の電気的構成を示す電気構成ブロック図である。液滴吐出装置1は、制御装置65を介してデータの入力や、稼働開始や停止などの制御指令の入力を行うことで、制御される。制御装置65は、演算処理を行うホストコンピュータ66と、液滴吐出装置1に情報を入出力するための入出力装置68とを有し、インタフェイス(I/F)67を介して吐出装置制御部6と接続されている。入出力装置68は、情報を入力可能なキーボード、記録媒体を介して情報を入出力する外部入出力装置、外部入出力装置を介して入力された情報を保存しておく記録部、モニタ装置などである。
次に、上述したような構成を有する液滴吐出装置1を駆動するための電気的構成について、図4を参照して説明する。図4は、液滴吐出装置の電気的構成を示す電気構成ブロック図である。液滴吐出装置1は、制御装置65を介してデータの入力や、稼働開始や停止などの制御指令の入力を行うことで、制御される。制御装置65は、演算処理を行うホストコンピュータ66と、液滴吐出装置1に情報を入出力するための入出力装置68とを有し、インタフェイス(I/F)67を介して吐出装置制御部6と接続されている。入出力装置68は、情報を入力可能なキーボード、記録媒体を介して情報を入出力する外部入出力装置、外部入出力装置を介して入力された情報を保存しておく記録部、モニタ装置などである。
液滴吐出装置1の吐出装置制御部6は、入出力インタフェイス(I/F)47と、CPU(Central Processing Unit)44と、ROM(Read Only Memory)45と、RAM(Random Access Memory)46と、ハードディスク48と、を有している。また、ヘッドドライバ17dと、駆動機構ドライバ40dと、給液ドライバ4dと、メンテナンスドライバ5dと、検査ドライバ7dと、検出部インタフェイス(I/F)43と、を有している。これらは、データバス49を介して互いに電気的に接続されている。
入出力インタフェイス47は、制御装置65とデータの授受を行い、CPU44は、制御装置65からの指令に基づいて各種演算処理を行い、液滴吐出装置1の各部の動作を制御する制御信号を出力する。RAM46は、CPU44からの指令に従って、制御装置65から受け取った制御コマンドや印刷データを一時的に保存する。ROM45は、CPU44が各種演算処理を行うためのルーチン等を記憶している。ハードディスク48は、制御装置65から受け取った制御コマンドや印刷データを保存したり、CPU44が各種演算処理を行うためのルーチン等を記憶したりしている。
ヘッドドライバ17dには、ヘッド機構部2を構成する液滴吐出ヘッド17が接続されている。ヘッドドライバ17dは、CPU44からの制御信号に従って液滴吐出ヘッド17を駆動して、機能液の液滴を吐出させる。駆動機構ドライバ40dには、Y軸テーブル12のヘッド移動モータと、X軸テーブル11のX軸リニアモータと、各種駆動源を有する各種駆動機構を含む駆動機構41とが接続されている。各種駆動機構は、アライメントカメラを移動するためのカメラ移動モータや、ワーク載置台23のθ駆動モータなどである。駆動機構ドライバ40dは、CPU44からの制御信号に従って上記モータなどを駆動して、液滴吐出ヘッド17とワーク20とを相対移動させてワーク20の任意の位置と液滴吐出ヘッド17とを対向させ、ヘッドドライバ17dと協働して、ワーク20上の任意の位置に機能液の液滴を着弾させる。
メンテナンスドライバ5dには、メンテナンス装置部5を構成する保守ユニット5Aの吸引ユニット15と、ワイピングユニット16とが接続されている。メンテナンスドライバ5dは、CPU44からの制御信号に従って、吸引ユニット15、又はワイピングユニット16を駆動して、液滴吐出ヘッド17の保守作業を実施させる。
検査ドライバ7dには、検査ユニット7が有する吐出検査ユニット18や、重量測定ユニット19などが接続されている。検査ドライバ7dは、CPU44からの制御信号に従って、吐出検査ユニット18を駆動して、吐出の有無や着弾位置精度などの、液滴吐出ヘッド17の吐出状態の検査を実施させる。また、重量測定ユニット19を駆動して、液滴吐出ヘッド17から吐出される液状体の液滴の重量である吐出重量の測定を実施させる。なお、本実施形態における吐出重量は、液滴吐出ヘッド17が吐出する機能液の液滴一滴の重量である。液滴吐出ヘッド17が吐出する機能液の液滴一滴の大きさ(体積)は、吐出量と表記する。吐出重量と吐出量とは、同じ量を重量又は体積で表す場合のそれぞれの呼称である。
給液ドライバ4dには、機能液供給部4が接続されている。給液ドライバ4dは、CPU44からの制御信号に従って機能液供給部4を駆動して、液滴吐出ヘッド17に機能液を供給する。検出部インタフェイス43には、各種センサを有する検出部42が接続されている。検出部42の各センサによって検出された検出情報が検出部インタフェイス43を介してCPU44に伝達される。
<機能液の吐出>
次に、液滴吐出装置1における吐出制御方法について、図5を参照して説明する。図5は、液滴吐出ヘッドの電気的構成と信号の流れを示す説明図である。
次に、液滴吐出装置1における吐出制御方法について、図5を参照して説明する。図5は、液滴吐出ヘッドの電気的構成と信号の流れを示す説明図である。
上述したように、液滴吐出装置1は、液滴吐出装置1の各部の動作を制御する制御信号を出力するCPU44と、液滴吐出ヘッド17の電気的な駆動制御を行うヘッドドライバ17dとを備えている。
図5に示すように、ヘッドドライバ17dは、FFCケーブルを介して各液滴吐出ヘッド17と電気的に接続されている。また、液滴吐出ヘッド17は、吐出ノズル78(図2参照)ごとに設けられた圧電素子59に対応して、シフトレジスタ(SL)85と、ラッチ回路(LAT)86と、レベルシフタ(LS)87と、スイッチ(SW)88とを備えている。
図5に示すように、ヘッドドライバ17dは、FFCケーブルを介して各液滴吐出ヘッド17と電気的に接続されている。また、液滴吐出ヘッド17は、吐出ノズル78(図2参照)ごとに設けられた圧電素子59に対応して、シフトレジスタ(SL)85と、ラッチ回路(LAT)86と、レベルシフタ(LS)87と、スイッチ(SW)88とを備えている。
液滴吐出装置1における吐出制御は次のように行われる。最初に、CPU44がワーク20などの描画対象物における機能液の配置パターンをデータ化したドットパターンデータをヘッドドライバ17dに伝送する。そして、ヘッドドライバ17dは、ドットパターンデータをデコードして吐出ノズル78ごとのON/OFF(吐出/非吐出)情報であるノズルデータを生成する。ノズルデータは、シリアル信号(SI)化されて、クロック信号(CK)に同期して各シフトレジスタ85に伝送される。
シフトレジスタ85に伝送されたノズルデータは、ラッチ信号(LAT)がラッチ回路86に入力されるタイミングでラッチされ、さらにレベルシフタ87でスイッチ88用のゲート信号に変換される。即ち、ノズルデータが「ON」の場合にはスイッチ88が開いて圧電素子59に駆動信号(COM)が供給され、ノズルデータが「OFF」の場合にはスイッチ88が閉じられて圧電素子59に駆動信号(COM)は供給されない。そして、「ON」に対応する吐出ノズル78からは機能液が液滴となって吐出され、吐出された機能液の液滴がワーク20などの描画対象物の上に着弾して、描画対象物の上に機能液が配置される。
ラッチ信号(LAT)がラッチ回路86に入力されるタイミングは、例えば液滴吐出ヘッド17におけるノズル列78Aごとに共通であり、それぞれのノズル列78Aを構成する吐出ノズル78からは、略同時に機能液の液滴が吐出される。
ラッチ信号(LAT)がラッチ回路86に入力される間隔が、吐出ノズル78の最小吐出間隔(時間)である。吐出ノズル78の最小吐出間隔は、ラッチ信号(LAT)の周波数を変えることによって調整できる。
ラッチ信号(LAT)がラッチ回路86に入力されるタイミングは、例えば液滴吐出ヘッド17におけるノズル列78Aごとに共通であり、それぞれのノズル列78Aを構成する吐出ノズル78からは、略同時に機能液の液滴が吐出される。
ラッチ信号(LAT)がラッチ回路86に入力される間隔が、吐出ノズル78の最小吐出間隔(時間)である。吐出ノズル78の最小吐出間隔は、ラッチ信号(LAT)の周波数を変えることによって調整できる。
<駆動波形>
次に、圧電素子59に印加する駆動信号(COM)の駆動波形、及び当該駆動波形の駆動信号を印加された圧電素子59の動作による吐出動作について、図6を参照して説明する。図6は、駆動波形の基本波形及び駆動波形に対応した圧電素子の動作を示す図である。図6(a)は、圧電素子に印加する駆動信号の駆動波形の基本波形を示す図であり、図6(b)は、駆動波形に対応した圧電素子の動作による液滴吐出ヘッドの吐出動作を示す模式断面図である。
次に、圧電素子59に印加する駆動信号(COM)の駆動波形、及び当該駆動波形の駆動信号を印加された圧電素子59の動作による吐出動作について、図6を参照して説明する。図6は、駆動波形の基本波形及び駆動波形に対応した圧電素子の動作を示す図である。図6(a)は、圧電素子に印加する駆動信号の駆動波形の基本波形を示す図であり、図6(b)は、駆動波形に対応した圧電素子の動作による液滴吐出ヘッドの吐出動作を示す模式断面図である。
図6(a)に示すように、駆動信号を印加する前の待機状態では、圧電素子59には一定の電圧が印加されている(図6(a)のA)。この電圧を中間電位と表記する。描画を実施する際は、描画開始前に、圧電素子59に印加する電圧を中間電位に引き上げ、描画終了後に、グランドレベルに戻す。
図6(b)に示すように、圧電素子59を中間電位に維持した待機状態では、圧電素子59がわずかに縮んで振動板52が圧電素子59の側に引張られることで、振動板52が圧力室58の反対側に撓んでいる(図6(b)のA)。
図6(b)に示すように、圧電素子59を中間電位に維持した待機状態では、圧電素子59がわずかに縮んで振動板52が圧電素子59の側に引張られることで、振動板52が圧力室58の反対側に撓んでいる(図6(b)のA)。
駆動周期の最初の工程は、圧電素子59に印加する電圧を、中間電位から始まって、高電位に引き上げる(昇圧、図6(a)のB)。圧電素子59に印加される電圧が高くなることで、圧電素子59がさらに縮んで、振動板52が圧力室58と反対側に引張られる力を受ける。振動板52が圧力室58と反対側に引張られることで、可撓性を有する材料で形成された振動板52が圧力室58の反対側に撓む。これにより、圧力室58の容積が増加することから、機能液が液たまり55から供給口56を経て圧力室58に供給される(給液、図6(b)のB)。この工程を、昇圧給液工程と表記する。昇圧給液工程では、吐出ノズル78から空気が圧力室に入り込まないように、圧電素子59をゆっくり変位させる。圧電素子59に印加される高電位の電圧が、液滴吐出ヘッド17を駆動するために印加される駆動電圧に相当する。
昇圧給液工程後、圧電素子59に印加する電圧を高電位に保った状態を維持する。この状態を、吐出前待機状態と表記する(図6(a)のC)。圧電素子59を構成する圧電材料は、電圧変化が終了した後でも機械的な振動が残留しているため、その機械振動が収まるまで待機する工程が、吐出前待機状態である。
機械振動が収まる時間だけ吐出前待機状態を維持した後、圧電素子59に印加する電圧を、一気に降圧させる(図6(a)のD)。圧電素子59に印加する電圧を、一気に降圧させることによって、圧電素子59の変位が一気に零になり、圧力室58は急激に狭くなり、圧力室58の内部に充填されていた機能液が、吐出ノズル78から吐出される(図6(b)のD)。この工程を、降圧吐出工程と表記する。
高電位の電圧値によって、圧電素子59が縮む量が異なるため、圧力室58の容積が増加する量も異なる。このため、当該高電位の電圧値を変えることによって、圧力室58に充填されて吐出される機能液の量、すなわち液滴吐出ヘッド17からの吐出量を調整することができる。
高電位の電圧値によって、圧電素子59が縮む量が異なるため、圧力室58の容積が増加する量も異なる。このため、当該高電位の電圧値を変えることによって、圧力室58に充填されて吐出される機能液の量、すなわち液滴吐出ヘッド17からの吐出量を調整することができる。
降圧吐出工程の次に、圧電素子59に印加する電圧を低電位に保った状態を維持する。この状態を、吐出後待機状態と表記する(図6(a)のE)。圧電素子59の機械振動が収まる時間だけ低電位状態を維持する工程が、吐出後待機状態である。
圧電素子59の機械振動が収まる時間だけ吐出後待機状態を維持した後、圧電素子59に印加する電圧を中間電位に引き上げて(図6(a)のF)、再び待機状態(中間電位)にする。
圧電素子59の機械振動が収まる時間だけ吐出後待機状態を維持した後、圧電素子59に印加する電圧を中間電位に引き上げて(図6(a)のF)、再び待機状態(中間電位)にする。
<着弾位置>
次に、吐出ノズル78と、それぞれの吐出ノズル78から吐出された液滴の着弾位置と、の関係について説明する。図7は、吐出ノズルと、それぞれの吐出ノズルから吐出された液滴の着弾位置と、の関係を示す説明図である。図7(a)は、吐出ノズルの配置位置を示す説明図であり、図7(b)は、液滴をノズル列の延在方向に直線状に着弾させた状態を示す説明図であり、図7(c)は、液滴を主走査方向に直線状に着弾させた状態を示す説明図であり、図7(d)は、液滴を面状に着弾させた状態を示す説明図である。図7に示したX軸及びY軸は、ヘッドユニット21が液滴吐出装置1に取り付けられた状態において、図1に示したX軸及びY軸と一致している。X軸方向が主走査方向であって、図7に示した矢印aの方向に、ワーク20に対して吐出ノズル78を相対移動させながら、任意の位置において液状体の液滴を吐出することによって、X軸方向の任意の位置に液滴を着弾させることができる。
次に、吐出ノズル78と、それぞれの吐出ノズル78から吐出された液滴の着弾位置と、の関係について説明する。図7は、吐出ノズルと、それぞれの吐出ノズルから吐出された液滴の着弾位置と、の関係を示す説明図である。図7(a)は、吐出ノズルの配置位置を示す説明図であり、図7(b)は、液滴をノズル列の延在方向に直線状に着弾させた状態を示す説明図であり、図7(c)は、液滴を主走査方向に直線状に着弾させた状態を示す説明図であり、図7(d)は、液滴を面状に着弾させた状態を示す説明図である。図7に示したX軸及びY軸は、ヘッドユニット21が液滴吐出装置1に取り付けられた状態において、図1に示したX軸及びY軸と一致している。X軸方向が主走査方向であって、図7に示した矢印aの方向に、ワーク20に対して吐出ノズル78を相対移動させながら、任意の位置において液状体の液滴を吐出することによって、X軸方向の任意の位置に液滴を着弾させることができる。
図7(a)に示すように、ノズル列78Aを構成する吐出ノズル78は、Y軸方向にノズルピッチPの中心間距離で配列されている。上述したように、2列のノズル列78Aをそれぞれ構成する吐出ノズル78同士は、Y軸方向において、相互に、ノズルピッチPの1/2ずつ位置がずれている。
図7(b)に示すように、着弾位置を示す着弾点81と、着弾した液滴の濡れ広がり状態を示す着弾円81Aとで、着弾した1滴の液滴の状態を示している。2列のノズル列78Aの全部の吐出ノズル78から、図7(b)に一点鎖線で示した仮想線L上に着弾させるタイミングで、それぞれ液滴を吐出させることによって、ノズルピッチPの1/2の中心間間隔で着弾円81Aが連なる直線が形成される。
図7(c)に示すように、一つの吐出ノズル78から連続して液滴を吐出させることによって、X軸方向に着弾円81Aが連なる直線が形成される。X軸方向における着弾点81間の中心間距離の最小値を、最小着弾距離dと表記する。最小着弾距離dは、主走査方向の相対移動速度(移動距離/移動時間)と、吐出ノズル78の最小吐出間隔(時間)との積である。したがって、主走査方向の相対移動速度を変えることによって、最小着弾距離dを調整することができる。同様に、吐出ノズル78の最小吐出間隔を変えることによって、最小着弾距離dを調整することができる。
上述したように、吐出ノズル78の最小吐出間隔は、ラッチ信号(LAT)がラッチ回路86に入力される間隔である。
図7(d)に示すように、一点鎖線で示した仮想線L1,L2,L3上に着弾させるタイミングで、それぞれ液滴を吐出させることによって、ノズルピッチPの1/2の中心間間隔で着弾円81Aが連なる直線がX軸方向に並列した着弾面が形成される。図7(d)に示した仮想線L1,L2,L3間の距離が最小着弾距離dの場合のそれぞれの着弾点81が、液滴吐出装置1によって機能液の液滴を配置可能な位置である。
図7(d)に示したそれぞれの着弾点81の位置について、液滴を配置するか否かを定めることによって、機能液を配置する位置を規定する配置表が形成される。当該配置表を配置マップと表記する。
図7(b)に示すように、着弾位置を示す着弾点81と、着弾した液滴の濡れ広がり状態を示す着弾円81Aとで、着弾した1滴の液滴の状態を示している。2列のノズル列78Aの全部の吐出ノズル78から、図7(b)に一点鎖線で示した仮想線L上に着弾させるタイミングで、それぞれ液滴を吐出させることによって、ノズルピッチPの1/2の中心間間隔で着弾円81Aが連なる直線が形成される。
図7(c)に示すように、一つの吐出ノズル78から連続して液滴を吐出させることによって、X軸方向に着弾円81Aが連なる直線が形成される。X軸方向における着弾点81間の中心間距離の最小値を、最小着弾距離dと表記する。最小着弾距離dは、主走査方向の相対移動速度(移動距離/移動時間)と、吐出ノズル78の最小吐出間隔(時間)との積である。したがって、主走査方向の相対移動速度を変えることによって、最小着弾距離dを調整することができる。同様に、吐出ノズル78の最小吐出間隔を変えることによって、最小着弾距離dを調整することができる。
上述したように、吐出ノズル78の最小吐出間隔は、ラッチ信号(LAT)がラッチ回路86に入力される間隔である。
図7(d)に示すように、一点鎖線で示した仮想線L1,L2,L3上に着弾させるタイミングで、それぞれ液滴を吐出させることによって、ノズルピッチPの1/2の中心間間隔で着弾円81Aが連なる直線がX軸方向に並列した着弾面が形成される。図7(d)に示した仮想線L1,L2,L3間の距離が最小着弾距離dの場合のそれぞれの着弾点81が、液滴吐出装置1によって機能液の液滴を配置可能な位置である。
図7(d)に示したそれぞれの着弾点81の位置について、液滴を配置するか否かを定めることによって、機能液を配置する位置を規定する配置表が形成される。当該配置表を配置マップと表記する。
<液晶表示パネルの構成>
次に、液滴吐出装置1を用いて機能膜を形成する対象物の一例としての液晶表示パネルについて説明する。液晶表示パネル200(図8参照)は、液晶装置の一例であり、カラーフィルタの一例である液晶表示パネル用のカラーフィルタを備える液晶表示パネルである。
最初に、液晶表示パネル200の構成について、図8を参照して説明する。図8は、液晶表示パネルの概略構成を示す分解斜視図である。図8に示した液晶表示パネル200は、駆動素子として薄膜トランジスタ(TFT(Thin Film Transistor)素子)を用いるアクティブマトリックス方式の液晶装置であり、図示省略したバックライトを用いる透過型の液晶装置である。
次に、液滴吐出装置1を用いて機能膜を形成する対象物の一例としての液晶表示パネルについて説明する。液晶表示パネル200(図8参照)は、液晶装置の一例であり、カラーフィルタの一例である液晶表示パネル用のカラーフィルタを備える液晶表示パネルである。
最初に、液晶表示パネル200の構成について、図8を参照して説明する。図8は、液晶表示パネルの概略構成を示す分解斜視図である。図8に示した液晶表示パネル200は、駆動素子として薄膜トランジスタ(TFT(Thin Film Transistor)素子)を用いるアクティブマトリックス方式の液晶装置であり、図示省略したバックライトを用いる透過型の液晶装置である。
図8に示すように、液晶表示パネル200は、TFT素子215を有する素子基板210と、対向電極207を有する対向基板220と、シール材(図示省略)によって接着された素子基板210と対向基板220との隙間に充填された液晶230(図13(k)参照)と、を備えている。貼り合わされた素子基板210と、対向基板220とには、互いに貼り合わされた面の反対側の面に、それぞれ偏光板231又は偏光板232が、配設されている。
素子基板210は、ガラス基板211の対向基板220と対向する面に、TFT素子215や、導電性を有する画素電極217や走査線212や信号線214が、形成されている。これらの素子や導電性を有する膜の間を埋めるように、絶縁層216が形成されており、走査線212及び信号線214は、絶縁層216の部分を挟んで互いに交差する状態で形成されている。走査線212と信号線214とは、絶縁層216の部分を間に挟むことで互いに絶縁されている。これらの走査線212と信号線214とに囲まれた領域内には画素電極217が形成されている。画素電極217は方形状の一部の角部分が方形状に欠けた形状をしている。画素電極217の切欠部と走査線212と信号線214とに囲まれた部分には、ソース電極、ドレイン電極、半導体部、及びゲート電極を具備するTFT素子215が組み込まれて構成されている。走査線212と信号線214とに信号を印加することによってTFT素子215をオン・オフして画素電極217への通電制御を実施する。
素子基板210の液晶230と接する面には、上記した走査線212や信号線214や画素電極217が形成された領域全体を覆う配向膜218が設けられている。
対向基板220は、ガラス基板201の素子基板210と対向する面に、カラーフィルタ(以降、「CF」と表記する。)層208が形成されている。CF層208は、隔壁204と、赤色フィルタ膜205Rと、緑色フィルタ膜205Gと、青色フィルタ膜205Bとを有している。ガラス基板201の上に、格子状に隔壁204を構成するブラックマトリックス202が形成されており、ブラックマトリックス202の上にバンク203が形成されている。ブラックマトリックス202とバンク203とで構成された隔壁204によって、方形のフィルタ膜領域225が形成されている。フィルタ膜領域225には、赤色フィルタ膜205R、緑色フィルタ膜205G、又は青色フィルタ膜205Bが形成されている。赤色フィルタ膜205R、緑色フィルタ膜205G、及び青色フィルタ膜205Bは、それぞれ上述した画素電極217のそれぞれと対向する位置及び形状に形成されている。
CF層208の上(素子基板210側)には、平坦化膜206が設けられている。平坦化膜206の上には、ITOなどの透明な導電性材料で形成された対向電極207が設けられている。平坦化膜206を設けることによって、対向電極207を形成する面を略平坦な面にしている。対向電極207は、上述した画素電極217が形成された領域全体を覆う大きさの連続した膜である。対向電極207は、図示省略した導通部を介して、素子基板210に形成された配線に接続されている。
対向基板220の液晶230と接する面には、少なくとも画素電極217の全面を覆う配向膜228が設けられている。液晶230は、素子基板210と対向基板220とが貼り合わされた状態において、対向基板220の配向膜228と、素子基板210の配向膜218と、対向基板220と素子基板210とを貼り合わせるシール材とに囲まれた空間に充填されている。
なお、液晶表示パネル200は、透過型の構成としたが、反射層あるいは半透過反射層を設けて、反射型の液晶装置あるいは半透過反射型の液晶装置とすることもできる。
<マザー対向基板>
次に、マザー対向基板201Aについて、図9を参照して説明する。対向基板220は、分割されることによってガラス基板201となるマザー対向基板201Aの上に上述したCF層208などを形成した後、マザー対向基板201Aを個別の対向基板220(ガラス基板201)に分割して形成される。図9(a)は、対向基板の平面構造を模式的に示す平面図であり、図9(b)は、マザー対向基板の平面構造を模式的に示す平面図である。なお、本実施形態においては、マザー対向基板201Aの上にCF層208などを形成したものや、CF層208などを形成する途中の状態のものも、マザー対向基板201Aと表記する。
次に、マザー対向基板201Aについて、図9を参照して説明する。対向基板220は、分割されることによってガラス基板201となるマザー対向基板201Aの上に上述したCF層208などを形成した後、マザー対向基板201Aを個別の対向基板220(ガラス基板201)に分割して形成される。図9(a)は、対向基板の平面構造を模式的に示す平面図であり、図9(b)は、マザー対向基板の平面構造を模式的に示す平面図である。なお、本実施形態においては、マザー対向基板201Aの上にCF層208などを形成したものや、CF層208などを形成する途中の状態のものも、マザー対向基板201Aと表記する。
対向基板220は、厚みおよそ1.0mmの透明な石英ガラスからなるガラス基板201を用いて形成されている。図9(a)に示すように、対向基板220は、ガラス基板201の周囲の僅かな額縁領域を除く部分に、CF層208が形成されている。CF層208は、方形状のガラス基板201の表面に複数のフィルタ膜領域225をドットパターン状、本実施形態ではドット・マトリクス状に形成し、当該フィルタ膜領域225にフィルタ膜205を形成することによって形成されている。ガラス基板201のCF層208が形成される領域にかからない位置には、図示省略したアライメントマークが形成されている。アライメントマークは、CF層208などを形成する諸工程を実行するためにガラス基板201を、液滴吐出装置1などの製造装置に取り付ける際などに位置決め用の基準マークとして用いられる。
図9(b)に示すように、マザー対向基板201Aには、対向基板220のCF層208が、分割されてガラス基板201となる部分のそれぞれに形成されている。
<カラーフィルタ膜の配列>
次に、対向基板220などに形成されているCF層208などにおけるフィルタ膜205(赤色フィルタ膜205R、緑色フィルタ膜205G、及び青色フィルタ膜205B)などの配列について、図10を参照して説明する。図10は、3色カラーフィルタのフィルタ膜の配列例を示す模式平面図である。
次に、対向基板220などに形成されているCF層208などにおけるフィルタ膜205(赤色フィルタ膜205R、緑色フィルタ膜205G、及び青色フィルタ膜205B)などの配列について、図10を参照して説明する。図10は、3色カラーフィルタのフィルタ膜の配列例を示す模式平面図である。
図10に示すように、フィルタ膜205は、透光性のない樹脂材料によって格子状のパターンに形成された隔壁204によって区画されてドット・マトリクス状に並んだ複数の例えば方形状のフィルタ膜領域225を色材で埋めることによって形成される。例えば、フィルタ膜205を構成する色材を含む機能液をフィルタ膜領域225に充填し、当該機能液の溶媒を蒸発させて機能液を乾燥させることで、フィルタ膜領域225を埋める膜状のフィルタ膜205を形成する。
3色カラーフィルタにおける赤色フィルタ膜205R、緑色フィルタ膜205G、及び青色フィルタ膜205Bなどの配列としては、例えば、ストライプ配列、モザイク配列、デルタ配列などが知られている。
ストライプ配列は、図10(a)に示したように、マトリクスの縦列が全て同色の赤色フィルタ膜205R、緑色フィルタ膜205G、又は青色フィルタ膜205B、になる配列である。
モザイク配列は、図10(b)に示したように、横方向の各行ごとにフィルタ膜205を一つ分だけ色をずらした配列で、3色フィルタの場合、縦横の直線上に並んだ任意の3つのフィルタ膜205が3色となる配列である。
デルタ配列は、図10(c)に示したように、フィルタ膜205の配置を段違いにし、3色フィルタの場合、任意の隣接する3つのフィルタ膜205が異なる色となる配色である。
ストライプ配列は、図10(a)に示したように、マトリクスの縦列が全て同色の赤色フィルタ膜205R、緑色フィルタ膜205G、又は青色フィルタ膜205B、になる配列である。
モザイク配列は、図10(b)に示したように、横方向の各行ごとにフィルタ膜205を一つ分だけ色をずらした配列で、3色フィルタの場合、縦横の直線上に並んだ任意の3つのフィルタ膜205が3色となる配列である。
デルタ配列は、図10(c)に示したように、フィルタ膜205の配置を段違いにし、3色フィルタの場合、任意の隣接する3つのフィルタ膜205が異なる色となる配色である。
図10(a)、(b)、又は(c)に示した3色フィルタにおいて、フィルタ膜205は、それぞれが、R(赤色)、G(緑色)、B(青色)のうちのいずれか1色の色材によって形成されている。隣り合って形成された赤色フィルタ膜205R、緑色フィルタ膜205G、及び青色フィルタ膜205Bを各1個ずつ含むフィルタ膜205の組で、画像を構成する最小単位である絵素のフィルタ(以降、「絵素フィルタ254」と表記する。)を形成している。
絵素フィルタ254などの一つの絵素フィルタにおける、赤色フィルタ膜(赤色フィルタ膜205R)、緑色フィルタ膜(緑色フィルタ膜205G)、及び青色フィルタ膜(青色フィルタ膜205B)のいずれか一つ又はそれらの組み合わせに光を選択的に通過させること、及び通過させる光の光量を調整することにより、フルカラー表示を行う。
絵素フィルタ254などの一つの絵素フィルタにおける、赤色フィルタ膜(赤色フィルタ膜205R)、緑色フィルタ膜(緑色フィルタ膜205G)、及び青色フィルタ膜(青色フィルタ膜205B)のいずれか一つ又はそれらの組み合わせに光を選択的に通過させること、及び通過させる光の光量を調整することにより、フルカラー表示を行う。
<液晶表示パネルの形成>
次に、液晶表示パネル200を形成する工程について、図11、図12、及び図13を参照して説明する。図11は、液晶表示パネルを形成する過程を示すフローチャートである。図12は、液晶表示パネルを形成する過程におけるフィルタ膜を形成する工程などを示す断面図であり、図13は、液晶表示パネルを形成する過程における配向膜を形成する工程などを示す断面図である。液晶表示パネル200は、それぞれ別々に形成した素子基板210と対向基板220とを、貼り合わせて形成する。
次に、液晶表示パネル200を形成する工程について、図11、図12、及び図13を参照して説明する。図11は、液晶表示パネルを形成する過程を示すフローチャートである。図12は、液晶表示パネルを形成する過程におけるフィルタ膜を形成する工程などを示す断面図であり、図13は、液晶表示パネルを形成する過程における配向膜を形成する工程などを示す断面図である。液晶表示パネル200は、それぞれ別々に形成した素子基板210と対向基板220とを、貼り合わせて形成する。
図11に示したステップS1からステップS5を実行することで、対向基板220を形成する。
ステップS1では、ガラス基板201の上に、フィルタ膜領域225を区画形成するための隔壁部を形成する。隔壁部は、ブラックマトリックス202を格子状に形成し、その上にバンク203を形成して、ブラックマトリックス202とバンク203とで構成された隔壁204を格子状に配置することによって形成する。これにより、図12(a)に示すように、ガラス基板201の表面に、隔壁204によって区画された方形のフィルタ膜領域225が形成される。
ステップS1では、ガラス基板201の上に、フィルタ膜領域225を区画形成するための隔壁部を形成する。隔壁部は、ブラックマトリックス202を格子状に形成し、その上にバンク203を形成して、ブラックマトリックス202とバンク203とで構成された隔壁204を格子状に配置することによって形成する。これにより、図12(a)に示すように、ガラス基板201の表面に、隔壁204によって区画された方形のフィルタ膜領域225が形成される。
次に、図11のステップS2では、赤色フィルタ膜205R、緑色フィルタ膜205G、及び青色フィルタ膜205Bを形成して、CF層208を形成する。赤色フィルタ膜205R、緑色フィルタ膜205G、及び青色フィルタ膜205Bは、フィルタ膜領域225に、赤色フィルタ膜205R、緑色フィルタ膜205G、又は青色フィルタ膜205Bを構成する材料を含む機能液をそれぞれ充填して、当該機能液を乾燥させることによって形成する。
より詳細には、図12(b)に示すように、隔壁204によって区画されたフィルタ膜領域225が形成されたガラス基板201の表面に赤色吐出ヘッド17Rを対向させる。当該赤色吐出ヘッド17Rが有する吐出ノズル78から、赤色フィルタ膜205Rを形成するべきフィルタ膜領域225Rに向けて、赤色機能液252Rを吐出することによって、フィルタ膜領域225Rに赤色機能液252Rを配置する。同時に、ガラス基板201に対して赤色吐出ヘッド17Rを矢印aで示したように相対移動させることによって、ガラス基板201に形成された全てのフィルタ膜領域225Rに赤色機能液252Rを配置する。配置した赤色機能液252Rを乾燥させることによって、図12(c)に示すように、フィルタ膜領域225Rに赤色フィルタ膜205Rを形成する。
同様にして、図12(b)に示した、緑色フィルタ膜205G又は青色フィルタ膜205Bを形成するべきフィルタ膜領域225G又はフィルタ膜領域225Bに、図12(c)に示すように、緑色機能液252G又は青色機能液252Bを配置する。緑色機能液252G及び青色機能液252Bを乾燥させることによって、図12(d)に示すように、フィルタ膜領域225G及びフィルタ膜領域225Bに緑色フィルタ膜205G又は青色フィルタ膜205Bを形成する。赤色フィルタ膜205Rと合わせて、赤色フィルタ膜205R、緑色フィルタ膜205G、及び青色フィルタ膜205Bからなる3色カラーフィルタが形成される。
次に、図11のステップS3では、平坦化層を形成する。図12(e)に示すように、CF層208を構成する赤色フィルタ膜205R、緑色フィルタ膜205G、青色フィルタ膜205B、及び隔壁204の上に、平坦化層としての平坦化膜206を形成する。平坦化膜206は、少なくともCF層208の全面を覆う領域に形成する。平坦化膜206を設けることによって、対向電極207を形成する面を略平坦な面にしている。
次に、図11のステップS4では、対向電極207を形成する。図12(f)に示すように、平坦化膜206の上の、少なくともCF層208のフィルタ膜205が形成された領域の全面を覆う領域に、透明な導電材料を用いて、薄膜を形成する。この薄膜が、上述した対向電極207である。
次に、図11のステップS4では、対向電極207を形成する。図12(f)に示すように、平坦化膜206の上の、少なくともCF層208のフィルタ膜205が形成された領域の全面を覆う領域に、透明な導電材料を用いて、薄膜を形成する。この薄膜が、上述した対向電極207である。
次に、図11のステップS5では、対向電極207の上に、対向基板220の配向膜228を形成する。配向膜228は、少なくともCF層208の全面を覆う領域に形成する。
図13(g)に示すように、対向電極207が形成されたガラス基板201の表面に液滴吐出ヘッド17を対向させて、液滴吐出ヘッド17からガラス基板201の表面に向けて配向膜液242を吐出する。同時に、ガラス基板201に対して液滴吐出ヘッド17を矢印aで示したように相対移動させることによって、ガラス基板201の配向膜228を形成する領域の全面に配向膜液242を配置する。配置された配向膜液242を乾燥させることで、図13(h)に示すように、配向膜228を形成する。ステップS5を実施して、対向基板220が形成される。
図13(g)に示すように、対向電極207が形成されたガラス基板201の表面に液滴吐出ヘッド17を対向させて、液滴吐出ヘッド17からガラス基板201の表面に向けて配向膜液242を吐出する。同時に、ガラス基板201に対して液滴吐出ヘッド17を矢印aで示したように相対移動させることによって、ガラス基板201の配向膜228を形成する領域の全面に配向膜液242を配置する。配置された配向膜液242を乾燥させることで、図13(h)に示すように、配向膜228を形成する。ステップS5を実施して、対向基板220が形成される。
図11に示したステップS6からステップS8を実行することで、素子基板210を形成する。
ステップS6では、ガラス基板211の上に導電層や絶縁層や半導体層を形成することで、TFT素子215などの素子や、走査線212や、信号線214や、絶縁層216などを形成する。走査線212及び信号線214は、素子基板210と対向基板220とが、貼り合わされた状態で、隔壁204に対向する位置に、即ち画素の周辺の位置に形成する。TFT素子215は、画素の端に位置するように形成し、1画素に少なくとも1個のTFT素子215を形成する。
ステップS6では、ガラス基板211の上に導電層や絶縁層や半導体層を形成することで、TFT素子215などの素子や、走査線212や、信号線214や、絶縁層216などを形成する。走査線212及び信号線214は、素子基板210と対向基板220とが、貼り合わされた状態で、隔壁204に対向する位置に、即ち画素の周辺の位置に形成する。TFT素子215は、画素の端に位置するように形成し、1画素に少なくとも1個のTFT素子215を形成する。
次に、ステップS7では、画素電極217を形成する。画素電極217は、素子基板210と対向基板220とが、貼り合わされた状態で、赤色フィルタ膜205R、緑色フィルタ膜205G、又は青色フィルタ膜205Bに対向する位置に、形成する。画素電極217は、TFT素子215のドレイン電極と電気的に接続させる。
次に、ステップS8では、画素電極217などの上に、素子基板210の配向膜218を形成する。配向膜218は、少なくとも全ての画素電極217の全面を覆う領域に形成する。
図13(i)に示すように、画素電極217が形成されたガラス基板211の表面に液滴吐出ヘッド17を対向させて、液滴吐出ヘッド17からガラス基板211の表面に向けて配向膜液242を吐出する。同時に、ガラス基板211に対して液滴吐出ヘッド17を矢印aで示したように相対移動させることによって、ガラス基板211の配向膜218を形成する領域の全面に配向膜液242を配置する。配置された配向膜液242を乾燥させることで、図13(j)に示すように、配向膜218を形成する。ステップS8を実施して、素子基板210が形成される。
図13(i)に示すように、画素電極217が形成されたガラス基板211の表面に液滴吐出ヘッド17を対向させて、液滴吐出ヘッド17からガラス基板211の表面に向けて配向膜液242を吐出する。同時に、ガラス基板211に対して液滴吐出ヘッド17を矢印aで示したように相対移動させることによって、ガラス基板211の配向膜218を形成する領域の全面に配向膜液242を配置する。配置された配向膜液242を乾燥させることで、図13(j)に示すように、配向膜218を形成する。ステップS8を実施して、素子基板210が形成される。
次に、図11のステップS9では、形成された対向基板220と素子基板210とを貼り合わせて、図13(k)に示すように、間に液晶230を充填する。さらに、偏光板231と偏光板232とを貼りつけるなどして、液晶表示パネル200を組立てる。複数のガラス基板201やガラス基板211からなるマザー基板に、複数の対向基板220や素子基板210を形成する場合には、複数の液晶表示パネル200が形成されたマザー基板を個別の液晶表示パネル200に分割する。あるいは、マザー対向基板201Aやマザー素子基板を、対向基板220や素子基板210に分割する工程を実施した後にステップS9を実施する。ステップS9を実施して、液晶表示パネル200を形成する工程を終了する。
<機能液配置>
次に、液滴吐出装置1が有する液滴吐出ヘッド17から機能液を吐出して、フィルタ膜領域225などの、マザー対向基板におけるCF層のフィルタ膜に機能液を配置するための工程について、図14、図15、及び図16を参照して説明する。図14は、機能液を配置する工程を示すフローチャートである。図15は、フィルタ膜領域及び着弾点領域と吐出ノズルと基準配置マップとの関係を示す説明図である。図16は、フィルタ膜領域及び着弾点領域と吐出ノズルと相似配置マップとの関係を示す説明図である。図15及び図16に示したX軸及びY軸は、ヘッドユニット21が液滴吐出装置1に取り付けられた状態において、図1に示したX軸及びY軸と一致している。
次に、液滴吐出装置1が有する液滴吐出ヘッド17から機能液を吐出して、フィルタ膜領域225などの、マザー対向基板におけるCF層のフィルタ膜に機能液を配置するための工程について、図14、図15、及び図16を参照して説明する。図14は、機能液を配置する工程を示すフローチャートである。図15は、フィルタ膜領域及び着弾点領域と吐出ノズルと基準配置マップとの関係を示す説明図である。図16は、フィルタ膜領域及び着弾点領域と吐出ノズルと相似配置マップとの関係を示す説明図である。図15及び図16に示したX軸及びY軸は、ヘッドユニット21が液滴吐出装置1に取り付けられた状態において、図1に示したX軸及びY軸と一致している。
図14のステップS21では、機能液を配置して描画する基本画像の画像情報を取得する。基本画像は、最初に当該基本画像を描画するための配置マップを生成し、相似形状の画像を描画する際に基準とする画像である。例えば、マザー対向基板における、上述したフィルタ膜205を形成する領域であるフィルタ膜領域225の形状及び配置位置を取得する。
図15(a)は、フィルタ膜領域及び着弾点領域と、吐出ノズルとの対応を示す説明図である。
図15(a)に示した着弾点領域225aは、フィルタ膜領域225に機能液を充填するために、機能液の液滴を着弾させる際の着弾点81の位置が設定される領域である。一般的に、機械は、完全に同一の動作を繰り返すことは不可能であり、一定の範囲のばらつきの中でのみ、同一の動作を繰り返すことができる。液滴吐出装置1が正常に機能していても完全になくすることはできない着弾位置のばらつき(以降、当該ばらつきの範囲を、「固有着弾位置精度」と表記する。)、及び機能液の液滴の大きさを考慮して、着弾点領域225aは、フィルタ膜領域225より小さく設定されている。着弾点領域225aは、着弾点81の位置を当該着弾点領域225a内に設定すれば、実際の着弾点81の位置が固有着弾位置精度の範囲でずれても、フィルタ膜領域225から液滴が外れない領域である。着弾点領域225aは、Y軸方向の長さがL1、X軸方向の幅がD1の長方形である。着弾点領域225aが、第一の被配置区画に相当する。
図15(a)に示した着弾点領域225aは、フィルタ膜領域225に機能液を充填するために、機能液の液滴を着弾させる際の着弾点81の位置が設定される領域である。一般的に、機械は、完全に同一の動作を繰り返すことは不可能であり、一定の範囲のばらつきの中でのみ、同一の動作を繰り返すことができる。液滴吐出装置1が正常に機能していても完全になくすることはできない着弾位置のばらつき(以降、当該ばらつきの範囲を、「固有着弾位置精度」と表記する。)、及び機能液の液滴の大きさを考慮して、着弾点領域225aは、フィルタ膜領域225より小さく設定されている。着弾点領域225aは、着弾点81の位置を当該着弾点領域225a内に設定すれば、実際の着弾点81の位置が固有着弾位置精度の範囲でずれても、フィルタ膜領域225から液滴が外れない領域である。着弾点領域225aは、Y軸方向の長さがL1、X軸方向の幅がD1の長方形である。着弾点領域225aが、第一の被配置区画に相当する。
図15に示した網目は、網目のX軸方向が2×(最小着弾距離d)であり、網目のY軸方向がノズルピッチPであり、それぞれの網目にそれぞれ1個の着弾点81が対応する。#21から#55は、吐出ノズル78にそれぞれ付けられた番号を示している。L1=8×Pであり、D1=8×dである。
なお、上述したように、液滴吐出ヘッド17は2列のノズル列78Aを備えており、奇数番号の吐出ノズル78と偶数番号の吐出ノズル78とはそれぞれ異なるノズル列78Aを構成している。したがって、X軸方向における同じ位置に着弾させる場合、奇数番号の吐出ノズル78と偶数番号の吐出ノズル78とでは、吐出時点が必ず異なっているが、以下の説明においては、それぞれのノズル列78Aごとに説明して説明が煩雑になることを抑制するために、吐出ノズル78は1列に配列しているものとして説明する。
なお、上述したように、液滴吐出ヘッド17は2列のノズル列78Aを備えており、奇数番号の吐出ノズル78と偶数番号の吐出ノズル78とはそれぞれ異なるノズル列78Aを構成している。したがって、X軸方向における同じ位置に着弾させる場合、奇数番号の吐出ノズル78と偶数番号の吐出ノズル78とでは、吐出時点が必ず異なっているが、以下の説明においては、それぞれのノズル列78Aごとに説明して説明が煩雑になることを抑制するために、吐出ノズル78は1列に配列しているものとして説明する。
次に、図14のステップS22では、基本画像の画像情報に基づいて基準配置マップ90としての配置マップ91を生成する。図15(b)は、フィルタ膜領域と基準配置マップとの対応を示す説明図である。図15(b)に示した配置点81aが、液滴を配置する際の着弾点81の位置として規定された位置を示している。図15(b)に示した配置点81aに機能液を着弾させる配置マップ91は、#21から#35又は#41から#55の中の奇数番号の吐出ノズル78のそれぞれが、4回吐出を実施して、一個所のフィルタ膜領域225に32滴の機能液を配置する構成となっている。当該数の液滴を着弾させることで、フィルタ膜領域225に必要且つ充分な量の機能液を充填するためには、図6を参照して説明した駆動電圧を調整することによって、一滴あたりの吐出量を適切な量に調整する。当該一滴あたりの吐出量も配置マップ91の情報に含まれる。基準配置マップ90及び配置マップ91が、第一の配置パターンに相当する。
図15(b)に示した配置マップ91に基づいて描画吐出を実施すると、着弾点領域225aの範囲に収まる配置点81aに、固有着弾位置精度の範囲で一致する着弾点81は、フィルタ膜領域225の範囲に収まる。略着弾点領域225aの範囲に着弾した機能液の液滴が濡れ広がることによって、フィルタ膜領域225の全面に機能液が配置される。当該機能液を乾燥させることによって、図15(c)に示したように、フィルタ膜領域225の全面を埋める膜状のフィルタ膜205が形成される。
なお、図10を参照して説明したように、3色カラーフィルタなど多色のカラーフィルタにおいては、同色のフィルタ膜がX軸方向及びY軸方向の両方向において隣り合うことはないが、図15では、間を省略して、隣り合うフィルタ膜領域に同一の機能液を配置する配置マップを示している。
なお、図10を参照して説明したように、3色カラーフィルタなど多色のカラーフィルタにおいては、同色のフィルタ膜がX軸方向及びY軸方向の両方向において隣り合うことはないが、図15では、間を省略して、隣り合うフィルタ膜領域に同一の機能液を配置する配置マップを示している。
次に、図14のステップS23では、生成した配置マップ91を基準配置マップ90として登録する。登録は、生成した配置マップ91を、基本画像の画像情報と共に、例えばハードディスク48などの記憶装置に記憶させることで実施する。
次に、ステップS24では、機能液を配置して描画する画像の描画画像情報を取得する。例えば、マザー対向基板における、フィルタ膜405を形成する領域であるフィルタ膜領域406の形状及び配置位置を取得する。図16(a)は、フィルタ膜領域と吐出ノズルとの対応を示す説明図である。
図16(a)に示した着弾点領域406aは、上述した着弾点領域225aと同様に、フィルタ膜領域406に機能液を充填するために、機能液の液滴を着弾させる際の着弾点81の位置が設定される領域である。固有着弾位置精度及び機能液の液滴の大きさを考慮して、着弾点領域406aは、フィルタ膜領域406より小さく設定されている。着弾点領域406aは、着弾点81の位置を当該着弾点領域406a内に設定すれば、実際の着弾点81の位置が固有着弾位置精度の範囲でずれても、フィルタ膜領域406から液滴が外れない領域である。着弾点領域406aは、Y軸方向の長さがL2、X軸方向の幅がD2の長方形である。
図16に示した網目は、網目のX軸方向が4×(最小着弾距離d)であり、網目のY軸方向が2×(ノズルピッチP)であり、それぞれの網目にそれぞれ1個の着弾点81が対応する。#21から#49は、吐出ノズル78にそれぞれ付けられた番号を示している。L2=16×Pであり、D2=16×dである。
図16(a)に示した着弾点領域406aは、上述した着弾点領域225aと同様に、フィルタ膜領域406に機能液を充填するために、機能液の液滴を着弾させる際の着弾点81の位置が設定される領域である。固有着弾位置精度及び機能液の液滴の大きさを考慮して、着弾点領域406aは、フィルタ膜領域406より小さく設定されている。着弾点領域406aは、着弾点81の位置を当該着弾点領域406a内に設定すれば、実際の着弾点81の位置が固有着弾位置精度の範囲でずれても、フィルタ膜領域406から液滴が外れない領域である。着弾点領域406aは、Y軸方向の長さがL2、X軸方向の幅がD2の長方形である。
図16に示した網目は、網目のX軸方向が4×(最小着弾距離d)であり、網目のY軸方向が2×(ノズルピッチP)であり、それぞれの網目にそれぞれ1個の着弾点81が対応する。#21から#49は、吐出ノズル78にそれぞれ付けられた番号を示している。L2=16×Pであり、D2=16×dである。
次に、図14のステップS25では、取得した描画画像情報における着弾点領域が、登録されている基準配置マップに対応する着弾点領域と相似形であるか否かを判定する。ここでは、着弾点領域406aが、登録されている基準配置マップ90に対応する、例えば着弾点領域225aと相似形であるか否かを判定する。
取得した描画画像情報における着弾点領域の形状が、登録されている基準配置マップに対応する着弾点領域の形状と相似形ではない場合(ステップS25でNO)は、ステップS26に進む。
ステップS26では、取得した描画画像情報に基づいて新規の配置マップを生成する。ステップS26の次にステップS27では、新規に生成した配置マップを、上述した配置マップ91(基準配置マップ90)と同様に描画画像の画像情報と共に、例えばハードディスク48などの記憶装置に記憶させて、新規配置マップとして登録する。ステップS27の次にステップS30に進む。
ステップS26では、取得した描画画像情報に基づいて新規の配置マップを生成する。ステップS26の次にステップS27では、新規に生成した配置マップを、上述した配置マップ91(基準配置マップ90)と同様に描画画像の画像情報と共に、例えばハードディスク48などの記憶装置に記憶させて、新規配置マップとして登録する。ステップS27の次にステップS30に進む。
取得した描画画像情報における着弾点領域の形状が、登録されている基準配置マップに対応する着弾点領域の形状と相似形である場合(ステップS25でYES)は、ステップS28に進む。図16(a)に示した着弾点領域225aは、着弾点領域406aと同縮尺で表示している。図16(a)に示したように、着弾点領域406aは、Y軸方向の長さがL2=16×P、X軸方向の幅がD2=16×dの長方形であり、着弾点領域225aは、Y軸方向の長さがL1=8×P、X軸方向の幅がD1=8×dの長方形である。したがって、着弾点領域406aの平面形状は、基準配置マップ90に対応する着弾点領域225aの平面形状と相似形状である。着弾点領域225aが、被配置区画に相当し、第一の被配置区画に相当する。着弾点領域406aが、被配置区画に相当し、第二の被配置区画にも相当する。
次に、ステップS28では、描画画像情報における着弾点領域の基準配置マップに対応する着弾点領域に対する相似比を求める。着弾点領域406aは、Y軸方向の長さがL2=16×Pであり、基準配置マップ90に対応する着弾点領域225aは、Y軸方向の長さがL1=8×Pであり、着弾点領域406aの着弾点領域225aに対する相似比は2である。
次に、ステップS29では、基準配置マップを相似比の割合で拡大又は縮小して、相似配置マップを生成する。
図16(b)は、フィルタ膜領域と相似配置マップとの対応を、フィルタ膜領域と基準配置マップとの対応と共に示す説明図である。図16(b)に示した相似配置マップ94おいて、配置点181aが、液滴を配置する際の着弾点81の位置として規定された位置を示している。配置点181aに機能液を着弾させる相似配置マップ94は、#21,#25,#29,#33,#37,#41,#45,及び#49の番号の吐出ノズル78のそれぞれが、4回吐出を実施して、一個所のフィルタ膜領域406に32滴の機能液を配置する構成となっている。この構成は、図16(b)に相似配置マップ94と共に示した基準配置マップ90(配置マップ91)の配置点81a間の距離が相似比倍(2倍)されたものである。相似配置マップ94が、第二の配置パターンに相当する。
図16(b)は、フィルタ膜領域と相似配置マップとの対応を、フィルタ膜領域と基準配置マップとの対応と共に示す説明図である。図16(b)に示した相似配置マップ94おいて、配置点181aが、液滴を配置する際の着弾点81の位置として規定された位置を示している。配置点181aに機能液を着弾させる相似配置マップ94は、#21,#25,#29,#33,#37,#41,#45,及び#49の番号の吐出ノズル78のそれぞれが、4回吐出を実施して、一個所のフィルタ膜領域406に32滴の機能液を配置する構成となっている。この構成は、図16(b)に相似配置マップ94と共に示した基準配置マップ90(配置マップ91)の配置点81a間の距離が相似比倍(2倍)されたものである。相似配置マップ94が、第二の配置パターンに相当する。
図16(c)は、相似配置マップにおける配置点と、基準配置マップにおける配置点との位置関係を示す説明図である。図16(c)において、黒塗りの円が相似配置マップ94における配置点181aを示しており、白抜きの円が基準配置マップ90における配置点81aを示している。#21,#23,#25,#27,#29,#31が、配置点81aに向けて吐出を実施する吐出ノズル78を示しており、#21,#25,#29が、配置点181aに向けて吐出を実施する吐出ノズル78を示している。
相似配置マップ94において吐出を実施する吐出ノズル78は4個の吐出ノズル78に1個の吐出ノズル78であり、基準配置マップ90において吐出を実施する吐出ノズル78は2個の吐出ノズル78に1個の吐出ノズル78であり、相似配置マップ94におけるY軸方向の配置間隔は、基準配置マップ90における配置間隔の2倍になっている。
相似配置マップ94において吐出ノズル78が吐出を実施する間隔は、4×(最小着弾距離d)であり、基準配置マップ90において吐出ノズル78が吐出を実施する間隔は、2×(最小着弾距離d)であり、相似配置マップ94におけるX軸方向の配置間隔は、基準配置マップ90における配置間隔の2倍になっている。
相似配置マップ94において吐出を実施する吐出ノズル78は4個の吐出ノズル78に1個の吐出ノズル78であり、基準配置マップ90において吐出を実施する吐出ノズル78は2個の吐出ノズル78に1個の吐出ノズル78であり、相似配置マップ94におけるY軸方向の配置間隔は、基準配置マップ90における配置間隔の2倍になっている。
相似配置マップ94において吐出ノズル78が吐出を実施する間隔は、4×(最小着弾距離d)であり、基準配置マップ90において吐出ノズル78が吐出を実施する間隔は、2×(最小着弾距離d)であり、相似配置マップ94におけるX軸方向の配置間隔は、基準配置マップ90における配置間隔の2倍になっている。
当該数の液滴を着弾させることで、フィルタ膜領域406に必要且つ充分な量の機能液を充填するためには、一滴あたりの機能液の量を、フィルタ膜領域225に供給する液滴の4倍(相似比2の二乗倍)とする。図6を参照して説明した駆動電圧や駆動波形を調整することによって、一滴あたりの吐出量を適切な量に調整する。あるいは、図5を参照して説明したラッチ信号(LAT)がラッチ回路86に入力されるごとに、図6(a)に示したような駆動波形が、例えば4個連なった駆動波形の駆動信号を圧電素子59に印加する。
図14のステップS27又はステップS29の次に、ステップS30では、ステップS27で生成された新規配置マップ又はステップS29で生成された相似配置マップ94に基づいて、描画吐出を実施する。
X軸方向において同じ位置にある配置点181aには、Y軸方向に配列するノズル列78Aのそれぞれの吐出ノズル78から略同時点に吐出された液滴が略同時に着弾する。これは、基準配置マップ90に基づいて、描画吐出を実施する場合と同様である。当該吐出及び着弾が、X軸方向の相対移動(主走査)に伴い順次実施される。この順序も、基準配置マップ90に基づいて、描画吐出を実施する場合と同様である。
図16(b)に示した相似配置マップ94に基づいて描画吐出を実施すると、着弾点領域406aの範囲に収まる配置点181aに固有着弾位置精度の範囲で一致する着弾点81は、フィルタ膜領域406の範囲に収まる。略着弾点領域406aの範囲に着弾した機能液の液滴が濡れ広がることによって、フィルタ膜領域406の全面に機能液が配置される。当該機能液を乾燥させることによって、図16(d)に示したように、フィルタ膜領域406の全面を埋める膜状のフィルタ膜405が形成される。
X軸方向において同じ位置にある配置点181aには、Y軸方向に配列するノズル列78Aのそれぞれの吐出ノズル78から略同時点に吐出された液滴が略同時に着弾する。これは、基準配置マップ90に基づいて、描画吐出を実施する場合と同様である。当該吐出及び着弾が、X軸方向の相対移動(主走査)に伴い順次実施される。この順序も、基準配置マップ90に基づいて、描画吐出を実施する場合と同様である。
図16(b)に示した相似配置マップ94に基づいて描画吐出を実施すると、着弾点領域406aの範囲に収まる配置点181aに固有着弾位置精度の範囲で一致する着弾点81は、フィルタ膜領域406の範囲に収まる。略着弾点領域406aの範囲に着弾した機能液の液滴が濡れ広がることによって、フィルタ膜領域406の全面に機能液が配置される。当該機能液を乾燥させることによって、図16(d)に示したように、フィルタ膜領域406の全面を埋める膜状のフィルタ膜405が形成される。
ステップS30の次に、ステップS31では、描画吐出を実施する対象として別のマザー対向基板などがあり、描画吐出をさらに継続するか否かを判定する。描画吐出を継続する場合(ステップS31でYES)には、ステップS24に進み、ステップS24からステップS30を繰り返す。なお、描画吐出を実施する対象とする基板などが、ステップS31で描画吐出の対象とした基板などと同一の仕様である場合には、ステップS30に進み、ステップS30を繰り返す。
描画吐出を継続しない場合(ステップS31でNO)には、ステップS31を終了して、液滴吐出装置1が有する液滴吐出ヘッド17から機能液を吐出して、マザー対向基板におけるフィルタ膜領域406などに機能液を配置する工程を終了する。
<配置マップ例1>
次に、上述したフィルタ膜領域とは大きさが異なるフィルタ膜領域に対応する相似配置マップの例について、図17を参照して説明する。図17は、フィルタ膜領域及び着弾点領域と吐出ノズルと相似配置マップとの関係を示す説明図である。図17に示したX軸及びY軸は、ヘッドユニット21が液滴吐出装置1に取り付けられた状態において、図1に示したX軸及びY軸と一致している。
次に、上述したフィルタ膜領域とは大きさが異なるフィルタ膜領域に対応する相似配置マップの例について、図17を参照して説明する。図17は、フィルタ膜領域及び着弾点領域と吐出ノズルと相似配置マップとの関係を示す説明図である。図17に示したX軸及びY軸は、ヘッドユニット21が液滴吐出装置1に取り付けられた状態において、図1に示したX軸及びY軸と一致している。
図17(a)は、フィルタ膜領域及び着弾点領域と、吐出ノズルとの対応を示す説明図である。
図17(a)に示した着弾点領域416aは、上述した着弾点領域225aと同様に、フィルタ膜領域416に機能液を充填するために、機能液の液滴を着弾させる際の着弾点81の位置が設定される領域である。固有着弾位置精度及び機能液の液滴の大きさを考慮して、着弾点領域416aは、フィルタ膜領域416より小さく設定されている。着弾点領域416aは、着弾点81の位置を当該着弾点領域416a内に設定すれば、実際の着弾点81の位置が固有着弾位置精度の範囲でずれても、フィルタ膜領域416から液滴が外れない領域である。着弾点領域416aは、Y軸方向の長さがL3、X軸方向の幅がD3の長方形である。着弾点領域416aが、被配置区画に相当し、第二の被配置区画にも相当する。図17(a)に示した着弾点領域225aは、着弾点領域416aと同縮尺で表示している。
図17に示した網目は、網目のX軸方向が最小着弾距離dであり、網目のY軸方向が1/2×(ノズルピッチP)であり、それぞれの網目にそれぞれ1個の着弾点81が対応する。#21から#58は、吐出ノズル78にそれぞれ付けられた番号を示している。L3=4×Pであり、D3=4×dである。
図17(a)に示した着弾点領域416aは、上述した着弾点領域225aと同様に、フィルタ膜領域416に機能液を充填するために、機能液の液滴を着弾させる際の着弾点81の位置が設定される領域である。固有着弾位置精度及び機能液の液滴の大きさを考慮して、着弾点領域416aは、フィルタ膜領域416より小さく設定されている。着弾点領域416aは、着弾点81の位置を当該着弾点領域416a内に設定すれば、実際の着弾点81の位置が固有着弾位置精度の範囲でずれても、フィルタ膜領域416から液滴が外れない領域である。着弾点領域416aは、Y軸方向の長さがL3、X軸方向の幅がD3の長方形である。着弾点領域416aが、被配置区画に相当し、第二の被配置区画にも相当する。図17(a)に示した着弾点領域225aは、着弾点領域416aと同縮尺で表示している。
図17に示した網目は、網目のX軸方向が最小着弾距離dであり、網目のY軸方向が1/2×(ノズルピッチP)であり、それぞれの網目にそれぞれ1個の着弾点81が対応する。#21から#58は、吐出ノズル78にそれぞれ付けられた番号を示している。L3=4×Pであり、D3=4×dである。
図17(b)は、フィルタ膜領域と相似配置マップとの対応を、フィルタ膜領域と基準配置マップとの対応と共に示す説明図である。図17(b)に示した相似配置マップ96において、配置点481aが、液滴を配置する際の着弾点81の位置として規定された位置を示している。配置点481aに機能液を着弾させる相似配置マップ96は、#21から#28、#31から#38、#41から#48、又は#51から#58の番号の吐出ノズル78のそれぞれが、4回吐出を実施して、一個所のフィルタ膜領域416に32滴の機能液を配置する構成となっている。この構成は、図17(b)に相似配置マップ96と共に示した基準配置マップ90の配置点81a間の距離が相似比倍(1/2倍)されたものである。
図17(c)は、相似配置マップにおける配置点と、基準配置マップにおける配置点との位置関係を示す説明図である。図17(c)において、黒塗りの円が相似配置マップ96における配置点481aを示しており、白抜きの円が基準配置マップ90における配置点81aを示している。#21,#23,#25,#27が、配置点81aに向けて吐出を実施する吐出ノズル78を示しており、#21から#28が、配置点481aに向けて吐出を実施する吐出ノズル78を示している。
相似配置マップ96において吐出を実施する吐出ノズル78は隣接して配列する吐出ノズル78であり、基準配置マップ90において吐出を実施する吐出ノズル78は2個の吐出ノズル78に1個の吐出ノズル78であり、相似配置マップ96におけるY軸方向の配置間隔は、基準配置マップ90における配置間隔の1/2倍になっている。
相似配置マップ96において吐出ノズル78が吐出を実施する間隔は、(最小着弾距離d)であり、基準配置マップ90において吐出ノズル78が吐出を実施する間隔は、2×(最小着弾距離d)であり、相似配置マップ96におけるX軸方向の配置間隔は、基準配置マップ90における配置間隔の1/2倍になっている。
相似配置マップ96において吐出を実施する吐出ノズル78は隣接して配列する吐出ノズル78であり、基準配置マップ90において吐出を実施する吐出ノズル78は2個の吐出ノズル78に1個の吐出ノズル78であり、相似配置マップ96におけるY軸方向の配置間隔は、基準配置マップ90における配置間隔の1/2倍になっている。
相似配置マップ96において吐出ノズル78が吐出を実施する間隔は、(最小着弾距離d)であり、基準配置マップ90において吐出ノズル78が吐出を実施する間隔は、2×(最小着弾距離d)であり、相似配置マップ96におけるX軸方向の配置間隔は、基準配置マップ90における配置間隔の1/2倍になっている。
当該数の液滴を着弾させることで、フィルタ膜領域406に必要且つ充分な量の機能液を充填するためには、一滴あたりの機能液の量を、フィルタ膜領域225に供給する液滴の1/4倍(相似比1/2の二乗倍)とする。図6を参照して説明した駆動電圧や駆動波形を調整することによって、一滴あたりの吐出量を適切な量に調整する。
図17(d)は、フィルタ膜領域に形成されるフィルタ膜の状態を示す説明図である。
図17(b)に示した相似配置マップ96に基づいて描画吐出を実施すると、着弾点領域416aの範囲に収まる配置点481aに固有着弾位置精度の範囲で一致する着弾点81は、フィルタ膜領域416の範囲に収まる。略着弾点領域416aの範囲に着弾した機能液の液滴が濡れ広がることによって、フィルタ膜領域416の全面に機能液が配置される。当該機能液を乾燥させることによって、図17(d)に示したように、フィルタ膜領域416の全面を埋める膜状のフィルタ膜415が形成される。
図17(b)に示した相似配置マップ96に基づいて描画吐出を実施すると、着弾点領域416aの範囲に収まる配置点481aに固有着弾位置精度の範囲で一致する着弾点81は、フィルタ膜領域416の範囲に収まる。略着弾点領域416aの範囲に着弾した機能液の液滴が濡れ広がることによって、フィルタ膜領域416の全面に機能液が配置される。当該機能液を乾燥させることによって、図17(d)に示したように、フィルタ膜領域416の全面を埋める膜状のフィルタ膜415が形成される。
<配置マップ例2>
次に、上述したフィルタ膜領域とは大きさが異なるフィルタ膜領域に対応する相似配置マップの他の例について、図18を参照して説明する。図18は、フィルタ膜領域及び着弾点領域と吐出ノズルと相似配置マップとの関係を示す説明図である。図18に示したX軸及びY軸は、ヘッドユニット21が液滴吐出装置1に取り付けられた状態において、図1に示したX軸及びY軸と一致している。
次に、上述したフィルタ膜領域とは大きさが異なるフィルタ膜領域に対応する相似配置マップの他の例について、図18を参照して説明する。図18は、フィルタ膜領域及び着弾点領域と吐出ノズルと相似配置マップとの関係を示す説明図である。図18に示したX軸及びY軸は、ヘッドユニット21が液滴吐出装置1に取り付けられた状態において、図1に示したX軸及びY軸と一致している。
図18(a)は、フィルタ膜領域及び着弾点領域と、吐出ノズルとの対応を示す説明図である。
図18(a)に示した着弾点領域418aは、上述した着弾点領域225aと同様に、フィルタ膜領域418に機能液を充填するために、機能液の液滴を着弾させる際の着弾点81の位置が設定される領域である。固有着弾位置精度及び機能液の液滴の大きさを考慮して、着弾点領域418aは、フィルタ膜領域418より小さく設定されている。着弾点領域418aは、着弾点81の位置を当該着弾点領域418a内に設定すれば、実際の着弾点81の位置が固有着弾位置精度の範囲でずれても、フィルタ膜領域418から液滴が外れない領域である。着弾点領域418aは、Y軸方向の長さがL4、X軸方向の幅がD4の長方形である。着弾点領域418aが、被配置区画に相当し、第二の被配置区画にも相当する。図18(a)に破線で示した着弾点領域225aは、着弾点領域418aと同縮尺で表示している。
図18に示した網目は、網目のX軸方向が1/2×(最小着弾距離d)であり、網目のY軸方向が1/4×(ノズルピッチP)であり、それぞれの網目にそれぞれ1個の着弾点81が対応する。#21から#39は、吐出ノズル78にそれぞれ付けられた番号を示している。L4=2×Pであり、D4=2×dである。着弾点領域418aは、着弾点領域225aと相似形状であり、相似比は1/4である。
図18(a)に示した着弾点領域418aは、上述した着弾点領域225aと同様に、フィルタ膜領域418に機能液を充填するために、機能液の液滴を着弾させる際の着弾点81の位置が設定される領域である。固有着弾位置精度及び機能液の液滴の大きさを考慮して、着弾点領域418aは、フィルタ膜領域418より小さく設定されている。着弾点領域418aは、着弾点81の位置を当該着弾点領域418a内に設定すれば、実際の着弾点81の位置が固有着弾位置精度の範囲でずれても、フィルタ膜領域418から液滴が外れない領域である。着弾点領域418aは、Y軸方向の長さがL4、X軸方向の幅がD4の長方形である。着弾点領域418aが、被配置区画に相当し、第二の被配置区画にも相当する。図18(a)に破線で示した着弾点領域225aは、着弾点領域418aと同縮尺で表示している。
図18に示した網目は、網目のX軸方向が1/2×(最小着弾距離d)であり、網目のY軸方向が1/4×(ノズルピッチP)であり、それぞれの網目にそれぞれ1個の着弾点81が対応する。#21から#39は、吐出ノズル78にそれぞれ付けられた番号を示している。L4=2×Pであり、D4=2×dである。着弾点領域418aは、着弾点領域225aと相似形状であり、相似比は1/4である。
図18(b)は、フィルタ膜領域と相似配置マップとの対応を、フィルタ膜領域と基準配置マップとの対応と共に示す説明図である。図18(b)に示した相似配置マップ98において、配置点486aが、液滴を配置する際の着弾点81の位置として規定された位置を示している。配置点486aに機能液を着弾させる相似配置マップ98は、#21から#24、#26から#29、#31から#34、又は#36から#39の番号の吐出ノズル78のそれぞれが、4回吐出を実施して、一個所のフィルタ膜領域418に16滴の機能液を配置する工程を、2回実施する構成である。一回目の工程で図18(c)に矢印aで示した列の配置点486aに液滴を配置し、2回目の工程で図18(c)に矢印bで示した列の配置点486aに液滴を配置する。機能液を配置する工程の間には、基板に対して液滴吐出ヘッド17をY軸方向に1/4×(ノズルピッチP)副走査させる工程を実施する。
相似配置マップ98における配置点486aの配置は、図18(b)に相似配置マップ98と共に示した基準配置マップ90における白い円で示した配置点81a間の距離が相似比倍(1/4倍)されたものである。配置点81aを囲む破線は、着弾点領域225aの範囲である。
相似配置マップ98における配置点486aの配置は、図18(b)に相似配置マップ98と共に示した基準配置マップ90における白い円で示した配置点81a間の距離が相似比倍(1/4倍)されたものである。配置点81aを囲む破線は、着弾点領域225aの範囲である。
図18(c)は、相似配置マップにおける配置点と、基準配置マップにおける配置点との位置関係を示す説明図である。図18(c)において、黒塗りの円が相似配置マップ98における配置点486aを示しており、白抜きの円が基準配置マップ90における配置点81aを示している。Y軸方向の位置が配置点81aと略同じ位置の#21,#23が、配置点81aに向けて吐出を実施する吐出ノズル78を示している。Y軸方向の位置が配置点486aと略同じ位置の#21から#24が、配置点481aに向けて吐出を実施する吐出ノズル78を示している。上述したように、#21から#24の吐出ノズル78は、矢印aで示した列及び矢印bで示した列の配置点481aに向けて、液滴の吐出を実施する。
相似配置マップ98において吐出を実施する吐出ノズル78は隣接して配列する吐出ノズル78であり、Y軸方向に1/4×(ノズルピッチP)ずらして2回の吐出を実施する。基準配置マップ90において吐出を実施する吐出ノズル78は2個の吐出ノズル78に1個の吐出ノズル78である。したがって、相似配置マップ98におけるY軸方向の配置間隔は、基準配置マップ90における配置間隔の1/4倍になっている。
相似配置マップ98において吐出ノズル78が吐出を実施する間隔は、1/2×(最小着弾距離d)であり、基準配置マップ90において吐出ノズル78が吐出を実施する間隔は、2×(最小着弾距離d)であり、相似配置マップ98におけるX軸方向の配置間隔は、基準配置マップ90における配置間隔の1/4倍になっている。
上述したように、最小着弾距離dは、主走査方向の相対移動速度(移動距離/移動時間)と、吐出ノズル78の最小吐出間隔(時間)との積である。したがって、主走査方向の相対移動速度を変えることによって、最小着弾距離dを調整することができる。同様に、吐出ノズル78の最小吐出間隔を変えることによって、最小着弾距離dを調整することができる。
例えば、主走査方向の相対移動速度を1/2にすることで、1/2×(最小着弾距離d)の間隔で規定された配置点481aに液滴を配置する。
あるいは、ラッチ信号(LAT)がラッチ回路86に入力される間隔を1/2にすることで、すなわち、ラッチ信号(LAT)の周波数を2倍にすることで、1/2×(最小着弾距離d)の間隔で規定された配置点481aに液滴を配置する。
相似配置マップ98において吐出ノズル78が吐出を実施する間隔は、1/2×(最小着弾距離d)であり、基準配置マップ90において吐出ノズル78が吐出を実施する間隔は、2×(最小着弾距離d)であり、相似配置マップ98におけるX軸方向の配置間隔は、基準配置マップ90における配置間隔の1/4倍になっている。
上述したように、最小着弾距離dは、主走査方向の相対移動速度(移動距離/移動時間)と、吐出ノズル78の最小吐出間隔(時間)との積である。したがって、主走査方向の相対移動速度を変えることによって、最小着弾距離dを調整することができる。同様に、吐出ノズル78の最小吐出間隔を変えることによって、最小着弾距離dを調整することができる。
例えば、主走査方向の相対移動速度を1/2にすることで、1/2×(最小着弾距離d)の間隔で規定された配置点481aに液滴を配置する。
あるいは、ラッチ信号(LAT)がラッチ回路86に入力される間隔を1/2にすることで、すなわち、ラッチ信号(LAT)の周波数を2倍にすることで、1/2×(最小着弾距離d)の間隔で規定された配置点481aに液滴を配置する。
当該数の液滴を着弾させることで、フィルタ膜領域418に必要且つ充分な量の機能液を充填するためには、一滴あたりの機能液の量を、フィルタ膜領域225に供給する液滴の1/16倍(相似比1/4の二乗倍)とする。図6を参照して説明した駆動電圧や駆動波形を調整することによって、一滴あたりの吐出量を適切な量に調整する。
図18(d)は、フィルタ膜領域に形成されるフィルタ膜の状態を示す説明図である。
図18(b)に示した相似配置マップ98に基づいて描画吐出を実施すると、着弾点領域418aの範囲に収まる配置点486aに固有着弾位置精度の範囲で一致する着弾点81は、フィルタ膜領域418の範囲に収まる。略着弾点領域418aの範囲に着弾した機能液の液滴が濡れ広がることによって、フィルタ膜領域418の全面に機能液が配置される。当該機能液を乾燥させることによって、図18(d)に示したように、フィルタ膜領域418の全面を埋める膜状のフィルタ膜417が形成される。
図18(b)に示した相似配置マップ98に基づいて描画吐出を実施すると、着弾点領域418aの範囲に収まる配置点486aに固有着弾位置精度の範囲で一致する着弾点81は、フィルタ膜領域418の範囲に収まる。略着弾点領域418aの範囲に着弾した機能液の液滴が濡れ広がることによって、フィルタ膜領域418の全面に機能液が配置される。当該機能液を乾燥させることによって、図18(d)に示したように、フィルタ膜領域418の全面を埋める膜状のフィルタ膜417が形成される。
以下、実施形態の効果を記載する。本実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1)着弾点領域406aの平面形状は、基準配置マップ90に対応する着弾点領域225aの平面形状と相似形状であり、相似比は2である。着弾点領域406aに対応する相似配置マップ94における配置点の構成は、基準配置マップ90と相似形状であり、相似比が2である。基準配置マップ90は、着弾点領域225aに機能液を配置して、フィルタ膜領域225に機能液を良好に行き渡らせるために好適な配置に設計されている。したがって、単純に2倍しただけの構成の相似配置マップ94に従って着弾点領域406aに機能液を配置すると、フィルタ膜領域406に機能液を良好に行き渡らせることができる可能性が極めて高い。
また、相似配置マップ94の生成は、基準配置マップ90における配置点の構成を2倍に拡大するだけで、容易に生成することができる。
(1)着弾点領域406aの平面形状は、基準配置マップ90に対応する着弾点領域225aの平面形状と相似形状であり、相似比は2である。着弾点領域406aに対応する相似配置マップ94における配置点の構成は、基準配置マップ90と相似形状であり、相似比が2である。基準配置マップ90は、着弾点領域225aに機能液を配置して、フィルタ膜領域225に機能液を良好に行き渡らせるために好適な配置に設計されている。したがって、単純に2倍しただけの構成の相似配置マップ94に従って着弾点領域406aに機能液を配置すると、フィルタ膜領域406に機能液を良好に行き渡らせることができる可能性が極めて高い。
また、相似配置マップ94の生成は、基準配置マップ90における配置点の構成を2倍に拡大するだけで、容易に生成することができる。
(2)着弾点領域406aの平面形状は、着弾点領域225aの平面形状と相似形状であり、相似比は2である。フィルタ膜領域406に供給される液滴の一滴あたりの機能液の量は、フィルタ膜領域225に供給する液滴の4倍(相似比2の二乗倍)である。これにより、フィルタ膜領域406に形成されるフィルタ膜405の厚さを、フィルタ膜領域225に形成されるフィルタ膜205の厚さと略同等にすることができる。
(3)相似配置マップ94に規定された各配置点に液滴が配置される順序は、基準配置マップ90に基づいて描画吐出を実施する場合と同様である。これにより、着弾した液滴の濡れ広がり方や乾燥のし方などに及ぼす、液滴相互の影響が、基準配置マップ90に基づいて描画吐出を実施する場合と同様になる。これにより、それらの条件がフィルタ膜405の特性に及ぼす影響を、それらの条件がフィルタ膜205の特性に及ぼす影響と略同等にして、フィルタ膜405の特性がフィルタ膜205の特性と異なることを抑制することができる。
(4)着弾点領域416aの平面形状は、基準配置マップ90に対応する着弾点領域225aの平面形状と相似形状であり、相似比は1/2である。着弾点領域416aに対応する相似配置マップ96における配置点の構成は、基準配置マップ90と相似形状であり、相似比が1/2である。基準配置マップ90は、着弾点領域225aに機能液を配置して、フィルタ膜領域225に機能液を良好に行き渡らせるために好適な配置に設計されている。したがって、単純に1/2倍しただけの構成の相似配置マップ96に従って着弾点領域416aに機能液を配置すると、フィルタ膜領域416に機能液を良好に行き渡らせることができる可能性が極めて高い。
また、相似配置マップ96の生成は、基準配置マップ90における配置点の構成を1/2倍にするだけで容易に生成することができる。
また、相似配置マップ96の生成は、基準配置マップ90における配置点の構成を1/2倍にするだけで容易に生成することができる。
(5)着弾点領域416aの平面形状は、着弾点領域225aの平面形状と相似形状であり、相似比は1/2である。フィルタ膜領域416に供給される液滴の一滴あたりの機能液の量は、フィルタ膜領域225に供給する液滴の0.25倍(相似比0.5の二乗倍)である。これにより、フィルタ膜領域416に形成されるフィルタ膜415の厚さを、フィルタ膜領域225に形成されるフィルタ膜205の厚さと略同等にすることができる。
以上、添付図面を参照しながら好適な実施形態について説明したが、好適な実施形態は、前記実施形態に限らない。実施形態は、要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論であり、以下のように実施することもできる。
(変形例1)前記実施形態においては、基準配置マップや相似配置マップの生成を液滴吐出装置1が実施していたが、基準配置マップや相似配置マップを液滴吐出装置1がオンラインで生成することは必須ではない。形成する膜形状および膜の配列に応じて配置マップを予め決定し、液滴吐出装置に配置マップを入力する方法であってもよい。この場合、配置マップを設定する装置と、液滴吐出を実施する装置とを含めた装置が、液状体吐出装置に相当する。
(変形例2)前記実施形態においては、液滴吐出ヘッド17のノズル列78Aは、ヘッドユニット21が液滴吐出装置1に取り付けられた状態において、副走査方向であるY軸方向に延在していたが、吐出ノズルの配列方向が主走査方向と略直角に交差する副走査方向であることは必須ではない。吐出ノズルの配列方向は、副走査方向に対して傾いている構成であってもよい。
(変形例3)前記実施形態においては、液滴吐出ヘッド17のノズル列78Aは、ヘッドユニット21が液滴吐出装置1に取り付けられた状態において、副走査方向であるY軸方向に延在して固定されていたが、吐出ノズルの配列方向が固定であることは必須ではない。吐出ノズルの配列方向は、可変であってもよい。吐出ノズルの配列方向は、例えば、吐出ヘッドのノズル形成面に垂直な軸回りに吐出ヘッドを回動させることができる回動装置を介して吐出ヘッドを支持することで、調整可能にすることができる。吐出ノズルの配列方向を変えることによって、副走査方向における吐出ノズルの配置間隔を調整してもよい。
(変形例4)前記実施形態においては、液滴吐出装置1は1種類の液滴吐出ヘッド17を備えていたが、液滴吐出装置が備える液滴吐出ヘッドは1種類に限らない。ノズルピッチや吐出量が異なる複数種類の液滴吐出ヘッドを備えてもよい。配置マップに規定された副走査方向の配置ピッチに対応して液滴吐出ヘッドを選択することによって、規定された配置ピッチを実現し易い適切なノズルピッチを選ぶことができる。
(変形例5)前記実施形態においては、液滴吐出装置1の液滴吐出ヘッド17は、副走査方向において、それぞれの液滴吐出ヘッド17が有するノズル列78Aが互いに重ならない位置に配設されていたが、液滴吐出装置が備える液滴吐出ヘッドを、液滴吐出ヘッドが有するノズル列が、副走査方向において重なる位置に配設する構成であってもよい。
複数の液滴吐出ヘッドを、液滴吐出ヘッドが有するノズル列が副走査方向において重なる位置に配設し、吐出ノズルの位置を副走査方向にずらすことによって、当該複数の液滴吐出ヘッドによって、単独の液滴吐出ヘッドより小さいノズルピッチを形成することができる。
液滴吐出ヘッドの位置を、副走査方向において複数の吐出ノズルの位置が重なる位置に配設することによって、主走査方向において、単独の吐出ノズルからの吐出間隔より小さい吐出間隔で吐出を実施することができる。
複数の液滴吐出ヘッドを、液滴吐出ヘッドが有するノズル列が副走査方向において重なる位置に配設し、吐出ノズルの位置を副走査方向にずらすことによって、当該複数の液滴吐出ヘッドによって、単独の液滴吐出ヘッドより小さいノズルピッチを形成することができる。
液滴吐出ヘッドの位置を、副走査方向において複数の吐出ノズルの位置が重なる位置に配設することによって、主走査方向において、単独の吐出ノズルからの吐出間隔より小さい吐出間隔で吐出を実施することができる。
(変形例6)前記実施形態においては、吐出ノズル78とフィルタ膜領域225などとのY軸方向における相対位置が同じ位置で実施する吐出を伴う相対移動は一回であったが、相対位置が同じ位置で実施する吐出を伴う相対移動は一回に限らない。吐出ノズルと被吐出物である基板などとの副走査方向における相対位置を変えることなく、複数回の吐出を伴う主走査方向の相対移動を実施してもよい。主走査方向におけるそれぞれの相対移動の間で、吐出位置を主走査方向で微小移動することで、例えば最小配置間隔の1/2の微小移動を実施することによって、配置位置をそれぞれの相対移動の間で最小配置間隔の1/2ずらすことができる。これにより、主走査方向において、一回の相対移動で配置可能な配置間隔の1/2の配置間隔で液滴を配置し、2倍の配置密度で液滴を配置することができる。
(変形例7)前記実施形態においては、着弾点領域406aなどが着弾点領域225aと相似形状である場合に、基準配置マップ90と相似形状の配置点を有する相似配置マップ94などによって着弾点領域406aなどに従って機能液を配置していた。しかし、相似形であるかを判定する領域が着弾点領域であることは必須ではない。例えばフィルタ膜領域406などのフィルタ膜領域が基準とするフィルタ膜領域と相似形状である場合に、相似形状の配置マップを形成する方法であってもよい。この場合、フィルタ膜領域が、被配置区画に相当する。
フィルタ膜領域と着弾点領域との差分を余裕領域と表記する。上述したように、着弾点領域(余裕領域)は、液滴吐出装置の固有着弾位置精度、及び機能液の液滴の大きさを考慮して設定される。フィルタ膜領域が被配置区画である場合は、相似配置マップによって着弾点領域も規定されるため、着弾点領域も相似形状となる。余裕領域も相似比の割合で拡大又は縮小されるため、相似配置マップに拠って吐出を実施することで、余裕領域も配置される液滴の大きさの拡大又は縮小に概ね対応したものとなる。着弾点領域が被配置区画である場合は、フィルタ膜領域に対して余裕領域を予め考慮する。このため、被配置区画の大きさに係わらず一定である固有着弾位置精度を一定の値として見込むことから、余裕領域に見込まれた固有着弾位置精度の量が、拡大されて過剰になったり、縮小されて過少になったりすることがないため、固有着弾位置精度を、余裕領域が拡大又は縮小されることを考慮して見込むことを必要としない。
フィルタ膜領域と着弾点領域との差分を余裕領域と表記する。上述したように、着弾点領域(余裕領域)は、液滴吐出装置の固有着弾位置精度、及び機能液の液滴の大きさを考慮して設定される。フィルタ膜領域が被配置区画である場合は、相似配置マップによって着弾点領域も規定されるため、着弾点領域も相似形状となる。余裕領域も相似比の割合で拡大又は縮小されるため、相似配置マップに拠って吐出を実施することで、余裕領域も配置される液滴の大きさの拡大又は縮小に概ね対応したものとなる。着弾点領域が被配置区画である場合は、フィルタ膜領域に対して余裕領域を予め考慮する。このため、被配置区画の大きさに係わらず一定である固有着弾位置精度を一定の値として見込むことから、余裕領域に見込まれた固有着弾位置精度の量が、拡大されて過剰になったり、縮小されて過少になったりすることがないため、固有着弾位置精度を、余裕領域が拡大又は縮小されることを考慮して見込むことを必要としない。
(変形例8)前記実施形態においては、液滴吐出ヘッド17は、ノズル列78Aを2列備えており、それぞれのノズル列78Aは180個の吐出ノズル78を有する構成であったが、液滴吐出ヘッドにおける吐出ノズルの構成は液滴吐出ヘッド17におけるような構成に限らない。液滴吐出ヘッドが有する吐出ノズルの数は何個であってもよいし、液滴吐出ヘッドにおける吐出ノズルの配列も、例えば1列に配列するなど、どのような配列であってもよい。
(変形例9)前記実施形態においては、液滴吐出装置1は、液滴吐出ヘッド17を有するヘッドユニット21を副走査方向に移動させるY軸テーブル12を備えていたが、液滴吐出ヘッドを副走査方向に移動させることは必須ではない。液滴吐出装置は、被吐出物の全幅に吐出可能な吐出ノズル列を備える構成であってもよい。
(変形例10)前記実施形態においては、液滴吐出装置1のヘッドユニット21は6個の液滴吐出ヘッド17を備えていたが、ヘッドユニットが備える液滴吐出ヘッドの数は、6個に限らない。ヘッドユニットは、何個の液滴吐出ヘッドを備える構成であってもよい。
(変形例11)前記実施形態においては、液滴吐出装置1は1組のヘッドユニット21を備えていたが、液滴吐出装置が備えるヘッドユニットは1組に限らない。液滴吐出装置は、何組のヘッドユニットを備える構成であってもよい。
(変形例12)前記実施形態においては、液滴吐出ヘッド17は、インクジェット方式の液滴吐出ヘッドであったが、吐出ヘッドがインクジェット方式の液滴吐出ヘッドであることは必須ではない。上述した配置点の配列方法を適用する吐出ヘッドは、インクジェット方式とは異なる方式の液滴吐出ヘッドであってもよい。
(変形例13)前記実施形態においては、液晶表示パネル200のフィルタ膜205などを形成する際の描画吐出について説明したが、形成する膜は、フィルタ膜に限らない。形成する膜は、液晶表示装置の画素電極膜や配向膜や対向電極膜や、カラーフィルタなどを保護するためなどに設けるオーバーコート膜などであってもよい。
形成する膜を有する装置、又は形成過程において膜を形成する必要がある装置も、液晶表示装置に限らない。上述したような膜を有する装置、又は形成過程において上記したような膜を形成する必要がある装置であれば、どのような装置であってもよい。例えば、有機EL表示装置にも適用できる。有機EL表示装置を製造する際に上述した液滴吐出装置を用いて形成する機能膜は、有機EL表示装置の正極電極膜や陰極電極膜、フォトエッチングなどによってパターンを形成するための膜や、フォトエッチングなどのフォトレジスト膜などであってもよい。
形成する膜を有する装置、又は形成過程において膜を形成する必要がある装置も、液晶表示装置に限らない。上述したような膜を有する装置、又は形成過程において上記したような膜を形成する必要がある装置であれば、どのような装置であってもよい。例えば、有機EL表示装置にも適用できる。有機EL表示装置を製造する際に上述した液滴吐出装置を用いて形成する機能膜は、有機EL表示装置の正極電極膜や陰極電極膜、フォトエッチングなどによってパターンを形成するための膜や、フォトエッチングなどのフォトレジスト膜などであってもよい。
(変形例14)前記実施形態においては、液滴吐出装置1を使用して機能液を配置することで描画を実施する描画対象物の一例として、電気光学装置の一例であるカラーフィルタを備える液晶表示パネル200について説明した。しかし、描画対象物は電気光学装置に限らない。上述した液状体吐出装置及び液状体吐出方法は、製造に際して様々な液状体を配置して加工を実施する様々な加工対象物を加工するための製造装置、及び製造方法として利用できる。例えば、導電性材料からなる配線を有する配線基板を製造するために液状の導電材料を吐出する配線導電膜の加工方法又は加工装置、半導体ウェハ又は半導体装置の配線導電膜を製造するために液状の導電材料を吐出する半導体ウェハ又は半導体装置の加工方法又は加工装置、半導体ウェハ又は半導体装置の絶縁層を形成するために液状の絶縁材料を吐出する半導体ウェハ又は半導体装置の加工方法又は加工装置などとして、利用することもできる。
(変形例15)前記実施形態においては、液滴吐出装置1は、マザー対向基板201Aなどを載置したワーク載置台23を主走査方向に移動させると共に、液滴吐出ヘッド17から機能液を吐出させることによって機能液を配置していた。また、ヘッドユニット21を副走査方向に移動することによって、マザー対向基板201Aなどに対する液滴吐出ヘッド17(吐出ノズル78)の位置を合わせこんでいた。しかし、配置ヘッドとしての液滴吐出ヘッドとマザー基板との、主走査方向の相対移動をマザー基板を移動させることで実施することも、副走査方向の相対移動を吐出ヘッドを移動させることで実施することも、必須ではない。
吐出ヘッドとマザー基板との主走査方向の相対移動を、吐出ヘッドを主走査方向に移動させることで実施してもよい。吐出ヘッドとマザー基板との副走査方向の相対移動を、マザー基板を副走査方向に移動させることで実施してもよい。あるいは、吐出ヘッドとマザー基板との、主走査方向及び副走査方向の相対移動を、吐出ヘッド、又はマザー基板のどちらか一方を、主走査方向及び副走査方向に移動させることで実施してもよいし、吐出ヘッド、又はマザー基板の両方を、主走査方向及び副走査方向に移動させることで実施してもよい。
吐出ヘッドとマザー基板との主走査方向の相対移動を、吐出ヘッドを主走査方向に移動させることで実施してもよい。吐出ヘッドとマザー基板との副走査方向の相対移動を、マザー基板を副走査方向に移動させることで実施してもよい。あるいは、吐出ヘッドとマザー基板との、主走査方向及び副走査方向の相対移動を、吐出ヘッド、又はマザー基板のどちらか一方を、主走査方向及び副走査方向に移動させることで実施してもよいし、吐出ヘッド、又はマザー基板の両方を、主走査方向及び副走査方向に移動させることで実施してもよい。
1…液滴吐出装置、2…ヘッド機構部、6…吐出装置制御部、17…液滴吐出ヘッド、78…吐出ノズル、78A…ノズル列、81…着弾点、81A…着弾円、81a,181a,481a,486a…配置点、90…基準配置マップ、91…配置マップ、94,96,98…相似配置マップ、200…液晶表示パネル、205,405,415,417…フィルタ膜、225,406,416,418…フィルタ膜領域、225a,406a,416a,418a…着弾点領域。
Claims (15)
- 液状体の液滴を吐出する複数の吐出ノズルと、1又は複数の被配置区画を備える基材と、を相対移動させ、前記1又は複数の被配置区画のそれぞれの被配置区画に、前記複数の吐出ノズルのそれぞれの吐出ノズルから吐出された前記液状体を配置する液状体吐出方法であって、
第一の被配置区画に前記液滴を配置する配置位置を規定する第一の配置パターンを生成する配置パターン生成工程と、
前記第一の被配置区画と相似の平面形状を有する第二の被配置区画に前記液滴を配置する配置位置を規定する第二の配置パターンを生成する相似配置パターン生成工程と、
前記第二の配置パターンに従って前記液滴を配置する配置工程と、を有し、
前記第二の配置パターンは、前記第一の配置パターンと相似形状であって、前記第一の配置パターンに対する相似比が、前記第一の被配置区画の平面形状に対する前記第二の被配置区画の平面形状の相似比と等しいことを特徴とする液状体吐出方法。 - 前記第二の被配置区画に配置する前記液滴の体積は、前記第一の被配置区画に配置する前記液滴の体積に対する比が、前記第一の被配置区画に対する前記第二の被配置区画の相似比の二乗と等しいことを特徴とする、請求項1に記載の液状体吐出方法。
- 単一の前記第二の被配置区画における、それぞれの前記配置位置について、前記液滴が配置される順序が、前記第一の被配置区画の前記配置位置における、前記液滴が配置される順序と同じであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の液状体吐出方法。
- 前記複数の吐出ノズルは、前記吐出ノズルからの前記液滴の吐出を伴う前記吐出ノズルと前記基材との相対移動の方向である主走査方向と交差する方向に配列されており、
前記配置工程は、前記主走査方向と交差する副走査方向において前記吐出ノズルと前記基材とを相対移動させる副走査工程と、前記吐出ノズルからの前記液滴の吐出を伴い前記主走査方向において前記吐出ノズルと前記基材とを相対移動させる複数の吐出走査工程とを含み、前記複数の前記吐出走査工程のそれぞれの吐出走査工程の間に前記副走査工程を実施することを特徴とする、請求項1又は2に記載の液状体吐出方法。 - 前記複数の吐出ノズルは、前記吐出ノズルからの前記液滴の吐出を伴う前記吐出ノズルと前記基材との相対移動の方向である主走査方向と交差する方向に配列されており、前記複数の吐出ノズルにおける、吐出を実施させる前記吐出ノズル相互の前記主走査方向と交差する副走査方向の間隔は、前記第一又は第二の配置パターンによって規定された前記副走査方向の前記液滴の配置間隔であることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の液状体吐出方法。
- 前記複数の吐出ノズルは、前記吐出ノズルからの前記液滴の吐出を伴う前記吐出ノズルと前記基材との相対移動の方向である主走査方向と交差する方向に配列されており、前記主走査方向と交差する副走査方向に対して前記複数の吐出ノズルの配列方向がなす角度を調整する配列方向調整工程をさらに有することを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の液状体吐出方法。
- 前記吐出ノズルからの前記液滴の吐出を伴う前記吐出ノズルと前記基材との相対移動の際の、前記吐出ノズルの吐出周波数を調整する吐出周波数調整工程をさらに有することを特徴とする、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の液状体吐出方法。
- 前記配置工程は、前記吐出ノズルからの前記液滴の吐出を伴い前記吐出ノズルと前記基材とを相対移動させる複数の吐出走査工程を含み、
前記複数の吐出走査工程における少なくとも2回以上の吐出走査工程は、前記吐出ノズルと前記基材との相対位置が、前記吐出走査工程における走査方向と交差する方向において同じ位置にある状態で実施されることを特徴とする、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の液状体吐出方法。 - 前記吐出ノズルからの前記液滴の吐出を伴う前記吐出ノズルと前記基材との相対移動の際の、相対移動速度を調整する相対移動速度調整工程をさらに有することを特徴とする、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の液状体吐出方法。
- 液状体の液滴を吐出する複数の吐出ノズルと、前記複数の吐出ノズルと1又は複数の被配置区画を備える基材とを相対移動させる移動手段とを備え、前記1又は複数の被配置区画のそれぞれの被配置区画に、前記複数の吐出ノズルのそれぞれの吐出ノズルから吐出された前記液状体を配置する液状体吐出装置であって、
第一の被配置区画に前記液滴を配置する配置位置を規定する第一の配置パターンを生成する配置パターン生成手段と、
前記第一の被配置区画と相似の平面形状を有する第二の被配置区画に前記液滴を配置する配置位置を規定する第二の配置パターンを生成する第二配置パターン生成手段と、を備え、
前記第二配置パターン生成手段は、前記第一の配置パターンと相似形状であって、前記第一の配置パターンに対する相似比が、前記第一の被配置区画の平面形状に対する前記第二の被配置区画の平面形状の相似比と等しい前記第二の配置パターンを生成することを特徴とする液状体吐出装置。 - 前記第二の被配置区画に配置する前記液滴の体積は、前記第一の被配置区画に配置する前記液滴の体積に対する比が、前記第一の被配置区画に対する前記第二の被配置区画の相似比の二乗と等しいことを特徴とする、請求項10に記載の液状体吐出装置。
- 単一の前記第二の被配置区画における、それぞれの前記配置位置について、前記液滴を配置する順序が、前記第一の被配置区画の前記配置位置における、前記液滴を配置する順序と同じであることを特徴とする、請求項10又は11に記載の液状体吐出装置。
- 前記複数の吐出ノズルは、前記吐出ノズルからの前記液滴の吐出を伴う前記吐出ノズルと前記基材との相対移動の方向である主走査方向と交差する方向に配列されており、当該配列方向を変更可能な吐出ノズル回動手段をさらに備え、
前記主走査方向と交差する副走査方向に対して前記複数の吐出ノズルの配列方向がなす角度を、前記吐出ノズル回動手段を用いて調整することを特徴とする、請求項10乃至12のいずれか一項に記載の液状体吐出装置。 - 前記吐出ノズルからの前記液滴の吐出を伴う前記吐出ノズルと前記基材との相対移動の際の、前記吐出ノズルの吐出周波数を調整する吐出周波数調整手段をさらに備えることを特徴とする、請求項10乃至13のいずれか一項に記載の液状体吐出装置。
- 前記吐出ノズルからの前記液滴の吐出を伴う前記吐出ノズルと前記基材との相対移動の際の、前記吐出ノズルと前記基材との相対移動速度を調整する相対移動速度調整手段をさらに備えることを特徴とする、請求項10乃至14のいずれか一項に記載の液状体吐出装置。
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