JP2010145452A - 液状体吐出装置、液状体吐出方法、基板の製造方法、及び電気光学装置の製造方法 - Google Patents

液状体吐出装置、液状体吐出方法、基板の製造方法、及び電気光学装置の製造方法 Download PDF

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賢治 坂本
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Abstract

【課題】作業時間が増加することや、制御装置の負荷の増加や作業時間の増加をきたすこ
となどなく、液状体の配置量のばらつきに起因する膜厚のばらつきが視認されることを抑
制することができる、液状体吐出装置、液状体吐出方法、基板の製造方法、及び電気光学
装置の製造方法を提供する。
【解決手段】液状体吐出装置は、液状体を吐出する複数の吐出ノズルが配列されたノズル
列を備え、液状体が配置される基材とノズル列とを相対移動させると共に、複数の吐出ノ
ズルにおけるそれぞれの吐出ノズルから選択的に液状体を吐出して、液状体を基材に配置
する液状体吐出装置であって、基材は、液状体が配置される配置区画が第一の方向及び第
一の方向と交差する第二の方向に配列されて格子状に配列する配置領域を備え、液状体の
吐出を伴う基材とノズル列との相対移動における相対移動方向が、第一の方向及び第二の
方向と交差する方向である。
【選択図】図12

Description

本発明は、液状体を吐出する吐出ノズルを有する液状体吐出装置、当該液状体吐出装置
における液状体吐出方法、液状体吐出装置及び液状体吐出方法を用いる基板の製造方法、
及び液状体吐出装置及び液状体吐出方法を用いる電気光学装置の製造方法に関する。
従来から、液状体を吐出する吐出ノズルを有する吐出ヘッドを備え、吐出ヘッドと描画
対象物とを相対移動させると共に吐出ヘッドから液状体を吐出して、描画対象物上の任意
の位置に着弾させることによって、描画対象物の任意の位置に液状体を配置する液状体吐
出装置が知られている。このような液状体吐出装置を用いることによって、カラー液晶装
置のカラーフィルター膜などのような機能膜の材料を含む液状体を、任意の位置に任意の
量だけ精度良く塗布することが可能である。塗布された液状体を固化させることによって
、任意の厚さ及び形状の機能膜を形成することができる。
より高機能の機能膜を形成するために、より精密な平面形状及び膜厚の機能膜を実現す
ることが必要になっている。より精密な膜厚を実現するためには、機能膜を形成する区画
のそれぞれに、正確な量の液状体を配置することが必要である。正確な量の液状体を配置
するためには、それぞれの吐出ノズルから吐出される液状体の吐出量が、設定された吐出
量を正確に実現するものであることが必要である。
しかし、一般的に、全く同一の装置を形成することは厳密には不可能であり、周囲の状
態の影響を全く受けない装置を形成することもほとんど不可能である。多数の吐出ノズル
を有する液滴吐出ヘッドにおいては、規格を満たす範囲の微小な誤差ではあるが、吐出ノ
ズルごとに吐出量が異なる可能性がある。また、近接して形成された吐出ノズルが互いに
影響を及ぼしあうことによって、吐出量が変動する可能性がある。
特許文献1には、1個のフィルターエレメントに複数のノズルから吐出されたフィルタ
ー材料を配置することで、個々の吐出ノズルにおける吐出量のばらつきがフィルターエレ
メントに配置されるフィルター材料のばらつきに直接反映されることを抑制することによ
って、カラーフィルターの光学特性を平面的に均一にする、カラーフィルターの製造方法
及び製造装置などが開示されている。
特許文献2には、吐出機構を駆動する圧電素子に印加するパルス信号を工夫することに
よって、ヘッド間やヘッド内の吐出機構におけるインク滴体積のばらつきを補正できる液
滴吐出ヘッドの駆動方法及び液滴吐出記録装置が開示されている。
特開2002−221616号公報 特開2007−276420号公報
しかしながら、特許文献1に開示された方法や装置では、1個のフィルターエレメント
に向けて吐出を実施する回数が増えるため、作業時間が増加するという課題があった。特
許文献2に開示された方法や装置では、吐出機構(吐出ノズル)に印加するパルス信号を
個々の吐出機構ごとに個別に演算して制御する必要があるため、制御装置の負荷が著しく
増加すると共に、作業時間も増加するという課題があった。
さらに、個別の膜区画におけるフィルター膜のばらつきは視認できない微小なものであ
っても、1個の吐出ノズルによって液状材料を配置される膜区画は相対移動方向に整列さ
れるため、膜区画が連なった線状の領域間のばらつきとなって視認され易くなる可能性が
高いという課題があった。
本発明は、上記課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形
態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例にかかる液状体吐出装置は、液状体を吐出する複数の吐出ノズル
が配列されたノズル列を備え、前記液状体が配置される基材と前記ノズル列とを相対移動
させると共に、前記複数の吐出ノズルにおけるそれぞれの吐出ノズルから選択的に前記液
状体を吐出して、前記液状体を前記基材に配置する液状体吐出装置であって、前記基材は
、前記液状体が配置される配置区画が第一の方向及び前記第一の方向と交差する第二の方
向に配列されて格子状に配列する配置領域を備え、前記液状体の吐出を伴う前記基材と前
記ノズル列との相対移動における相対移動方向が、前記第一の方向及び前記第二の方向と
交差する方向であることを特徴とする。
この液状体吐出装置によれば、液状体の吐出を伴う相対移動(以降、「吐出相対移動」
と表記する。)における基材とノズル列との相対移動方向が、第一の方向及び第二の方向
と交差する方向である。このため、1個の吐出ノズルから吐出された液状体が配置される
配置区画が第一の方向又は第二の方向に配列することを抑制することができる。
個別の配置区画における液状体の配置量のばらつきに起因する影響が視認できない微小
なものであっても、1個の吐出ノズルによって液状材料を配置される膜区画は相対移動方
向に整列されるため、膜区画が連なった線状の領域間のばらつきとなって視認され易くな
る可能性が高い。さらに、配置区画の配列方向に沿って、1個の吐出ノズルによって液状
体を配置される配置区画が整列することによって、より視認され易くなることを、本発明
の発明者らが見出した。
例えば、液晶表示装置のカラーフィルターにおいては、フィルター膜が形成されるそれ
ぞれの区画におけるフィルター膜の材料の配置量のばらつきに起因して膜厚のばらつきが
発生し、当該ばらつきが大きくなると、表示むらとして視認される。それぞれの画素にお
けるフィルター膜の膜厚のばらつきが視認できない程度の微小なものであっても、フィル
ター膜の配列方向に沿って略同じ膜厚のフィルター膜が形成されることによって、視認さ
れ易くなる。
この液状体吐出装置によれば、1個の吐出ノズルから吐出された液状体が配置される配
置区画が、配置区画の配列方向である第一の方向又は第二の方向に配列することを抑制す
ることができる。このため、液状体の配置量のばらつきに起因する影響が視認され易くな
ることを抑制することができる。
[適用例2]上記適用例にかかる液状体吐出装置において、1個の前記基材に対して、
前記液状体の吐出を伴う前記相対移動を複数回実施し、前記配置領域を構成する前記第二
の方向と略平行な端辺が、第一の端辺と、前記第一の端辺と反対側の第二の端辺とであっ
て、前記ノズル列が前記基材に対して、前記第二の端辺側から前記第一の端辺側に向かう
方向に相対移動する場合と、前記第一の端辺側から前記第二の端辺側に向かう方向に相対
移動する場合とで、前記第一の方向に対する前記相対移動の方向の角度が異なることが好
ましい。
この液状体吐出装置によれば、吐出相対移動の際の移動方向が一方の方向に向かう場合
と略反対側に向かう場合とで、第一の方向に対する相対移動の方向の角度が異なっている
。これにより、吐出相対移動の方向が一方の方向に向かう場合と略反対側に向かう場合と
で、1個の吐出ノズルから吐出された液状体が配置される配置区画の配列方向が、互いに
異なるため、1個の吐出ノズルから吐出された液状体が配置された配置区画の配列方向が
少なくとも2方向となる。配列方向が少なくとも2方向となることによって、全て1方向
に配列している場合にくらべて、規則的に配列することで視認され易くなることを、より
抑制することができる。
[適用例3]上記適用例にかかる液状体吐出装置において、1個の前記基材に対して、
前記液状体の吐出を伴う前記相対移動を複数回実施し、一回の前記相対移動ごとに、前記
第一の方向に対する前記相対移動の方向の角度を異ならせることが好ましい。
この液状体吐出装置によれば、一回の吐出相対移動ごとに、第一の方向に対する相対移
動の方向の角度が異なっている。これにより、1個の吐出ノズルから吐出された液状体が
配置される配置区画の配列方向が、相対移動ごとに互いに異なるため、1個の吐出ノズル
から吐出された液状体が配置された配置区画の配列方向が複数の方向となる。配列方向が
複数の方向となることによって、全て1方向に配列している場合にくらべて、規則的に配
列することで視認され易くなることを、より抑制することができる。
[適用例4]上記適用例にかかる液状体吐出装置において、一回の前記相対移動におい
て、前記第一の方向に対する前記相対移動の方向の角度を変化させることが好ましい。
この液状体吐出装置によれば、一回の吐出相対移動の中で、第一の方向に対する相対移
動の方向の角度が異なっている。これにより、一回の吐出相対移動によって液状体が配置
される配置区画において、1個の吐出ノズルから吐出された液状体が配置される配置区画
の配列方向が、複数の方向となる。配列方向が複数の方向となることによって、一回の吐
出相対移動によって液状体が配置される配置区画が1方向に配列している場合にくらべて
、規則的に配列することで視認され易くなることを、より抑制することができる。
[適用例5]上記適用例にかかる液状体吐出装置において、前記配置領域は、第一の配
置領域と第二の配置領域とを含み、前記液状体吐出装置に載置された前記基材において、
前記第一の配置領域と前記第二の配置領域とは、前記ノズル列における前記吐出ノズルの
配列方向と略平行な境界領域を挟んで配設されており、一回の前記相対移動において、前
記吐出ノズルから吐出された前記液状体が前記境界領域に着弾する位置に前記ノズル列が
位置する時点を境に、前記第一の方向に対する前記相対移動の方向の角度を変化させるこ
とが好ましい。
この液状体吐出装置によれば、吐出ノズルから吐出された液状体が境界領域に着弾する
位置にノズル列が位置する時点において、吐出相対移動の方向の第一の方向に対する角度
を変化させる。吐出相対移動の方向を変える際は、相対移動速度が変わるため、液状体を
着弾させる位置の着弾位置の誤差が大きくなる可能性がある。液状体を着弾させることが
ない境界領域に向けて液状体を吐出することはないため、着弾位置の誤差が大きくなるこ
となく、吐出相対移動の方向を変えることができる。
[適用例6]上記適用例にかかる液状体吐出装置において、前記基材と前記ノズル列と
を第一の走査方向に相対移動させる第一走査手段と、前記基材と前記ノズル列とを前記第
一の走査方向と交差する第二の走査方向に相対移動させる第二走査手段と、をさらに備え
、前記第一走査手段による相対移動と、前記第二走査手段による相対移動とを並行して実
施することによって前記相対移動を実施することが好ましい。
この液状体吐出装置によれば、第一走査手段による相対移動と、第二走査手段による相
対移動とが並行して実施される。これにより、第一の走査方向における相対移動と、第二
の走査方向における相対移動とが並行して実施されるため、吐出相対移動における相対移
動方向を、第一の走査方向及び第二の走査方向とは異なる方向にすることができる。
[適用例7]上記適用例にかかる液状体吐出装置において、前記第一走査手段による相
対移動速度と、前記第二走査手段による相対移動速度との少なくとも一方を変化させるこ
とによって、前記第一の方向に対する前記相対移動の方向の角度を変化させることが好ま
しい。
この液状体吐出装置によれば、第一走査手段による相対移動速度と、第二走査手段によ
る相対移動速度との少なくとも一方を変えることによって、吐出相対移動における相対移
動の方向を変えることができる。これにより、第一走査手段による相対移動速度と、第二
走査手段による相対移動速度との少なくとも一方を調整することによって、吐出相対移動
における相対移動方向を調整することができる。
[適用例8]上記適用例にかかる液状体吐出装置において、前記基材を載置する載置台
と、前記載置台を前記載置台における前記基材を載置する面に略垂直な軸まわりに回動可
能な載置台回動手段と、をさらに備え、前記載置台回動手段によって前記載置台の方向を
変えることによって、前記載置台に載置された前記基材の前記第一の方向を変えることが
好ましい。
この液状体吐出装置によれば、載置台回動手段を用いることによって、載置台に載置さ
れた基材の方向を変えることができる。これにより、液状体吐出装置における、載置台に
載置された基材の第一の方向を変えることができる。すなわち、液状体吐出装置における
ノズル列と基材との吐出相対移動における相対移動方向と、基材の第一の方向とがなす角
度を、基材の第一の方向を変えることで変えることができる。
[適用例9]本適用例にかかる液状体吐出方法は、液状体を吐出する複数の吐出ノズル
が配列されたノズル列と、前記液状体が配置される基材とを相対移動させると共に、前記
複数の吐出ノズルにおけるそれぞれの吐出ノズルから選択的に前記液状体を吐出して、前
記液状体を前記基材に配置する吐出走査工程を有する液状体吐出方法であって、前記基材
は、前記液状体が配置される配置区画が第一の方向及び前記第一の方向と交差する第二の
方向に配列されて格子状に配列する配置領域を備え、前記吐出走査工程における相対移動
方向が、前記第一の方向及び前記第二の方向と交差する方向であることを特徴とする。
この液状体吐出方法によれば、吐出走査工程における基材とノズル列との相対移動方向
が、第一の方向及び第二の方向と交差する方向である。このため、一回の吐出走査工程に
おいて1個の吐出ノズルから吐出された液状体が配置される配置区画が第一の方向又は第
二の方向に配列することを抑制することができる。
個別の配置区画における液状体の配置量のばらつきに起因する影響が視認できない微小
なものであっても、1個の吐出ノズルによって液状材料を配置される膜区画は相対移動方
向に整列されるため、膜区画が連なった線状の領域間のばらつきとなって視認され易くな
る可能性が高い。さらに、配置区画の配列方向に沿って、1個の吐出ノズルによって液状
体を配置される配置区画が整列することによって、より視認され易くなることを、本発明
の発明者らが見出した。
例えば、液晶表示装置のカラーフィルターにおいては、フィルター膜が形成されるそれ
ぞれの区画におけるフィルター膜の材料の配置量のばらつきに起因して膜厚のばらつきが
発生し、当該ばらつきが大きくなると、表示むらとして視認される。それぞれの画素にお
けるフィルター膜の膜厚のばらつきが視認できない程度の微小なものであっても、フィル
ター膜の配列方向に沿って略同じ膜厚のフィルター膜が形成されることによって、視認さ
れ易くなる。
この液状体吐出方法によれば、1個の吐出ノズルから吐出された液状体が配置される配
置区画が、配置区画の配列方向である第一の方向又は第二の方向に配列することを抑制す
ることができる。このため、液状体の配置量のばらつきに起因する影響が視認され易くな
ることを抑制することができる。
[適用例10]上記適用例にかかる液状体吐出方法において、1個の前記基材に対して
、前記吐出走査工程を複数回実施し、前記配置領域を構成する前記第二の方向と略平行な
端辺が、第一の端辺と、前記第一の端辺と反対側の第二の端辺とであって、前記吐出走査
工程は、前記相対移動の方向が、前記ノズル列が前記基材に対して、前記第二の端辺側か
ら前記第一の端辺側に向かう方向であって、前記第一の方向に対する前記相対移動の方向
の角度が第一の角度である第一の吐出走査工程と、前記相対移動の方向が、前記ノズル列
が前記基材に対して、前記第一の端辺側から前記第二の端辺側に向かう方向であって、前
記第一の方向に対する前記相対移動の方向の角度が前記第一の角度とは異なる第二の角度
である第二の吐出走査工程と、を含むことが好ましい。
この液状体吐出方法によれば、吐出走査工程の際の相対移動方向が一方の方向に向かう
第一の吐出走査工程と略反対側に向かう第二の吐出走査工程とで、第一の方向に対する相
対移動の方向の角度が異なっている。これにより、吐出走査工程の際の相対移動方向が一
方の方向に向かう場合と略反対側に向かう場合とで、1個の吐出ノズルから吐出された液
状体が配置される配置区画の配列方向が、互いに異なるため、1個の吐出ノズルから吐出
された液状体が配置された配置区画の配列方向が少なくとも2方向となる。配列方向が少
なくとも2方向となることによって、全て1方向に配列している場合にくらべて、規則的
に配列することで視認され易くなることを、より抑制することができる。
[適用例11]上記適用例にかかる液状体吐出方法において、1個の前記基材に対して
、前記吐出走査工程を複数回実施し、一回の前記吐出走査工程ごとに、前記第一の方向に
対する前記相対移動の方向の角度を異ならせることが好ましい。
この液状体吐出方法によれば、一回の吐出走査工程ごとに、第一の方向に対する相対移
動の方向の角度が異なっている。これにより、1個の吐出ノズルから吐出された液状体が
配置される配置区画の配列方向が、吐出走査工程ごとに互いに異なるため、1個の吐出ノ
ズルから吐出された液状体が配置された配置区画の配列方向が複数の方向となる。配列方
向が複数の方向となることによって、全て1方向に配列している場合にくらべて、規則的
に配列することで視認され易くなることを、より抑制することができる。
[適用例12]上記適用例にかかる液状体吐出方法において、一回の前記吐出走査工程
は、前記第一の方向に対する前記相対移動の方向の角度が第一角度である第一吐出走査工
程と、前記第一の方向に対する前記相対移動の方向の角度が前記第一角度とは異なる第二
角度である第二吐出走査工程と、を有することが好ましい。
この液状体吐出方法によれば、一回の吐出走査工程の中で、第一吐出走査工程と第二吐
出走査工程とで、相対移動の方向の、第一の方向に対する角度が異なっている。これによ
り、一回の吐出走査工程によって液状体が配置される配置区画において、1個の吐出ノズ
ルから吐出された液状体が配置される配置区画の配列方向が、複数の方向となる。配列方
向が複数の方向となることによって、一回の吐出走査工程によって液状体が配置される配
置区画が1方向に配列している場合にくらべて、規則的に配列することで視認され易くな
ることを、より抑制することができる。
[適用例13]上記適用例にかかる液状体吐出方法において、前記配置領域は、第一の
配置領域と第二の配置領域とを含み、前記第一の配置領域と前記第二の配置領域とは、前
記ノズル列における前記吐出ノズルの配列方向と略平行な境界領域を挟んで配設されてお
り、一回の前記吐出走査工程において、第一吐出走査工程と第二吐出走査工程とは、前記
吐出ノズルから吐出された前記液状体が前記境界領域に着弾する位置に前記ノズル列が位
置する時点を境に、それぞれ実施することが好ましい。
この液状体吐出方法によれば、第一吐出走査工程と第二吐出走査工程との切り換えは、
吐出ノズルから吐出された液状体が境界領域に着弾する位置にノズル列が位置する時点に
おいて実施される。すなわち、当該時点において、吐出走査工程における相対移動の方向
の第一の方向に対する角度を変化させる。相対移動の方向を変える際は、相対移動速度が
変わるため、液状体を着弾させる位置の着弾位置の誤差が大きくなる可能性がある。液状
体を着弾させることがない境界領域に向けて液状体を吐出することはないため、着弾位置
の誤差が大きくなることなく、相対移動の方向を変えることができる。
[適用例14]上記適用例にかかる液状体吐出方法において、前記吐出走査工程では、
前記基材と前記ノズル列とを第一の走査方向に相対移動させる主吐出走査工程と、基前記
材と前記ノズル列とを前記第一の走査方向と交差する第二の走査方向に相対移動させる副
吐出走査工程と、を並行して実施することが好ましい。
この液状体吐出方法によれば、吐出走査工程では、主吐出走査工程における相対移動と
、副吐出走査工程における相対移動とが並行して実施される。これにより、第一の走査方
向における相対移動と、第二の走査方向における相対移動とが並行して実施されるため、
吐出走査工程における相対移動方向を、第一の走査方向及び第二の走査方向とは異なる方
向にすることができる。
[適用例15]上記適用例にかかる液状体吐出方法において、前記主吐出走査工程にお
ける相対移動速度と、前記副吐出走査工程における相対移動速度とを変化させることによ
って、前記第一の方向に対する前記相対移動の方向の角度を変化させることが好ましい。
この液状体吐出方法によれば、主吐出走査工程における相対移動速度と、副吐出走査工
程における相対移動速度との少なくとも一方を変えることによって、主吐出走査工程にお
ける相対移動の方向を変えることができる。これにより、主吐出走査工程における相対移
動速度と、副吐出走査工程における相対移動速度との少なくとも一方を調整することによ
って、吐出走査工程における相対移動方向を調整することができる。
[適用例16]上記適用例にかかる液状体吐出方法において、前記基材を載置する載置
台を前記載置台における前記基材を載置する面に略垂直な軸まわりに回動させることによ
って、前記載置台に載置された前記基材の方向を変える基材方向転換工程をさらに有する
ことが好ましい。
この液状体吐出方法によれば、基材方向転換工程を実施することによって、載置台に載
置された基材の方向を変えることができる。これにより、載置台に載置された基材の第一
の方向を変えることができる。すなわち、吐出走査工程におけるノズル列と基材との相対
移動方向と、基材の第一の方向とがなす角度を、基材の第一の方向を変えることで変える
ことができる。
[適用例17]本適用例にかかる基板の製造方法は、液状体を吐出する複数の吐出ノズ
ルが配列されたノズル列と、前記液状体が配置される配置区画が第一の方向及び前記第一
の方向と交差する第二の方向に配列されて格子状に配列する配置領域を備える基板とを相
対移動させると共に、前記複数の吐出ノズルにおけるそれぞれの吐出ノズルから選択的に
前記液状体を吐出して、前記液状体を前記配置区画に配置する吐出走査工程を有する基板
の製造方法であって、前記吐出走査工程における相対移動方向が、前記第一の方向及び前
記第二の方向と交差する方向であることを特徴とする。
この基板の製造方法によれば、吐出走査工程における基材とノズル列との相対移動方向
が、第一の方向及び第二の方向と交差する方向である。このため、一回の吐出走査工程に
おいて1個の吐出ノズルから吐出された液状体が配置される配置区画が第一の方向又は第
二の方向に配列することを抑制することができる。個別の配置区画における液状体の配置
量のばらつきに起因する影響が視認できない微小なものであっても、1個の吐出ノズルに
よって液状材料を配置される膜区画は相対移動方向に整列されるため、膜区画が連なった
線状の領域間のばらつきとなって視認され易くなる可能性が高い。さらに、配置区画の配
列方向に沿って、1個の吐出ノズルによって液状体を配置される配置区画が整列すること
によって、より視認され易くなることを、本発明の発明者らが見出した。例えば、液晶表
示装置のカラーフィルター基板においては、フィルター膜が形成されるそれぞれの区画に
おけるフィルター膜の材料の配置量のばらつきに起因して膜厚のばらつきが発生し、当該
ばらつきが大きくなると、表示むらとして視認される。それぞれの画素におけるフィルタ
ー膜の膜厚のばらつきが視認できない程度の微小なものであっても、フィルター膜の配列
方向に沿って略同じ膜厚のフィルター膜が形成されることによって、視認され易くなる。
この基板の製造方法によれば、1個の吐出ノズルから吐出された液状体が配置される配置
区画が、配置区画の配列方向である第一の方向又は第二の方向に配列することを抑制する
ことができる。このため、液状体の配置量のばらつきに起因するフィルター膜の膜厚のば
らつきが視認され易くなることを抑制することができる。
[適用例18]本適用例にかかる電気光学装置の製造方法は、上記適用例にかかる液状
体吐出装置、又は上記適用例にかかる液状体吐出方法を用いて、電気光学装置を構成する
機能膜の少なくとも一部を形成することを特徴とする。
この電気光学装置の製造方法によれば、液状体の配置量のばらつきに起因する影響が視
認され易くなることを抑制することができる液状体吐出装置、又は液状体吐出方法を用い
て電気光学装置の機能膜が製造される。これにより、液状体の配置量のばらつきに起因す
る、例えば機能膜の厚さのばらつきが視認され易くなることを抑制して、好適な機能膜を
備える電気光学装置を製造することができる。
以下、液状体吐出装置、液状体吐出方法、基板の製造方法、及び電気光学装置の製造方
法の一実施形態について図面を参照して、説明する。実施形態は、吐出ノズルを有する吐
出ヘッドの一例としての液滴を吐出する吐出ノズルを有する液滴吐出ヘッドを備える液滴
吐出装置を例にして説明する。なお、以下の説明において参照する図面では、図示の便宜
上、部材又は部分の縦横の縮尺を実際のものとは異なるように表す場合がある。
(第一の実施形態)
本実施形態は、液滴吐出装置を用いて、電気光学装置の一例である液晶装置の、機能膜
の一例であるカラーフィルターを製造する工程を例に説明する。本実施形態に係る液滴吐
出装置は、液晶装置の製造ラインに組み込まれており、液状体を液滴として吐出する液滴
吐出ヘッドを備えている。液滴吐出装置は、当該液滴吐出ヘッドにカラーフィルターなど
の材料を含む機能液を導入して、描画対象物上に当該機能液を配置することで、液晶装置
のカラーフィルターのフィルター膜などを形成するものである。
<液滴吐出法>
最初に、液滴吐出法について説明する。液滴吐出法の吐出技術としては、帯電制御方式
、加圧振動方式、電気機械変換方式、電気熱変換方式、静電吸引方式等が挙げられる。帯
電制御方式は、材料に帯電電極で電荷を付与し、偏向電極で材料の飛翔方向を制御して吐
出ノズルから吐出させるものである。また、加圧振動方式は、材料に30kg/cm2
度の超高圧を印加して吐出ノズル先端側に材料を吐出させるものであり、制御電圧をかけ
ない場合には材料が直進して吐出ノズルから吐出され、制御電圧をかけると材料間に静電
的な反発が起こり、材料が飛散して吐出ノズルから吐出されない。また、電気機械変換方
式は、ピエゾ素子(圧電素子)がパルス的な電気信号を受けて変形する性質を利用したも
ので、ピエゾ素子が変形することによって材料を貯留した空間に可撓物質を介して圧力を
与え、この空間から材料を押し出して吐出ノズルから吐出させるものである。
また、電気熱変換方式は、材料を貯留した空間内に設けたヒータにより、材料を急激に
気化させてバブル(泡)を発生させ、バブルの圧力によって空間内の材料を吐出させるも
のである。静電吸引方式は、材料を貯留した空間内に微小圧力を加え、吐出ノズルに材料
のメニスカスを形成し、この状態で静電引力を加えてから材料を引き出すものである。ま
た、この他に、電場による流体の粘性変化を利用する方式や、放電火花で飛ばす方式など
の技術も適用可能である。液滴吐出法は、材料の使用に無駄が少なく、しかも所望の位置
に所望の量の材料を的確に配置できるという利点を有する。このうち、ピエゾ方式は、液
状材料に熱を加えないため、材料の組成等に影響を与えない、駆動電圧を調整することに
よって、液滴の大きさを容易に調整することができるなどの利点を有する。本実施形態で
は、液状材料選択の自由度が高いこと、及び液滴の制御性が良いことから上記ピエゾ方式
を用いる。
<液滴吐出装置>
次に、液滴吐出装置の全体構成について、図1を参照して説明する。図1は、液滴吐出
装置の概略構成を示す外観斜視図である。
図1に示すように、液滴吐出装置1は、描画ユニット2と、ワークユニット3と、機能
液供給ユニット4と、保守ユニット5とを備えている。
描画ユニット2は、液状体としての機能液を液滴として吐出する液滴吐出ヘッド17(
図2参照)を有している。
ワークユニット3は、液滴吐出ヘッド17から吐出された液滴の吐出対象であるワーク
Wを載置するワーク載置台30を有している。
機能液供給ユニット4は、機能液タンク81と、サブタンク82と、中継ユニット84
A(中継タンク84)と、給液管83と、給液チューブ(図示省略)とを有し、当該給液
チューブが、液滴吐出ヘッド17に接続されており、給液チューブを介して機能液が液滴
吐出ヘッド17に供給される。
保守ユニット5は、液滴吐出ヘッド17の吐出状態などの検査を実施する各装置、及び
液滴吐出ヘッド17の各種の保守を実施する各装置を備えている。
液滴吐出装置1は、また、これら各ユニットなどを総括的に制御する吐出装置制御部6
を備えている。
さらに、液滴吐出装置1は、床上に設置された複数の支持脚8と、支持脚8の上側に設
置された定盤9とを備えている。描画ユニット2と、ワークユニット3と、保守ユニット
5とは、平面視長方形形状の定盤9の上に配設されている。
ワークユニット3は、定盤9の長手方向(X軸方向)に延在するように配設されている
。ワークユニット3の上方には、描画ユニット2が、配設されている。描画ユニット2は
、ワークユニット3と直交する方向(Y軸方向)に延在している。描画ユニット2は、定
盤9に固定された2本の支持柱で支持されて、ワークユニット3の上方でワークユニット
3と交差している。また、定盤9の傍らには、機能液供給ユニット4の機能液タンク81
などが配置されている。描画ユニット2の一方の支持柱の近傍には、保守ユニット5がワ
ークユニット3と並んで配設されている。さらに、定盤9の下側に、吐出装置制御部6が
収容されている。
描画ユニット2は、液滴吐出ヘッド17を有するヘッドユニット21と、ヘッドユニッ
ト21を有するヘッドキャリッジ25と、ヘッドキャリッジ25が吊設された移動枠22
とを備えている。描画ユニット2は、ヘッドキャリッジ25と移動枠22との組を6組備
えている。移動枠22を、Y軸走査機構12によってY軸方向に移動させることで、液滴
吐出ヘッド17をY軸方向に自在に移動させる。また、移動した位置に保持する。6個の
移動枠22は、個別に移動させることも可能であり、2個から6個の移動枠22を一緒に
移動させることも可能である。これにより、ヘッドユニット21の液滴吐出ヘッド17が
備えるノズル列78A(図2参照)は、Y軸走査機構12によって、ワークWに対して相
対移動させられる。Y軸走査機構12が、第二走査手段に相当する。Y軸方向が、第二の
走査方向に相当する。
ワークユニット3は、ワーク載置台30を、X軸走査機構36によって、X軸方向に移
動させることで、ワーク載置台30に載置されたワークWをX軸方向に自在に移動させる
。また、移動した位置に保持する。これにより、ワークWは、X軸走査機構36によって
、描画ユニット2のヘッドユニット21に対して相対移動させられる。X軸走査機構36
が、第一走査手段に相当する。X軸方向が、第一の走査方向に相当する。
描画ユニット2が備える液滴吐出ヘッド17は、Y軸方向の吐出位置まで移動して停止
し、下方にあるワークWのX軸方向の移動に同調して、機能液を液滴として吐出する。あ
るいは、ワークWのX軸方向の移動と、液滴吐出ヘッド17のY軸方向の移動とを並行し
て実施し、ワークW上におけるX軸方向又はY軸方向とは異なる方向に沿う位置に向けて
機能液を液滴として吐出する。
X軸方向に移動するワークWと、Y軸方向に移動する液滴吐出ヘッド17とを相対的に
制御することにより、ワークW上の任意の位置に液滴を着弾させることで、所望する平面
形状の描画を実施することが可能である。
<ワークユニット>
ワークユニット3は、ワーク載置台30と、X軸走査機構36とを備えている。
ワーク載置台30は、載置台31と、θ機構32と、載置台ベース33と、スライダー
枠34とを備えている。載置台ベース33に固定された一対のスライダー枠34,34が
有するX軸スライダー(図示省略)を、X軸走査機構36が備えるX軸リニアモーターに
よって駆動することによって、ワーク載置台30をX軸方向に移動する。また、任意の位
置に保持する。
載置台31は、θ機構32を介して、載置台ベース33に微小量の回動可能に取付けら
れている。θ機構32は、載置台ベース33に対して、載置台31を、載置台31のワー
クWを載置する面に略垂直な回動軸(図1に記載したZ軸に略平行な軸)回りに高分解能
で回動可能であり、精度良く任意の位置に保持することが可能である。
載置台31は、載置されたワークWを吸引して固定する吸引機構(図示省略)と、方向
規制体31aとを備えている。載置台31にワークWを給材する際は、ワークWを方向規
制体31aに接触させることで、液滴吐出装置1における略所定の方向で、ワークWを載
置台31に載置する。続いて、θ機構32を用いてアライメントを実施することで、ワー
クWを液滴吐出装置1における所定の方向で位置させる。
<液滴吐出ヘッド>
次に、図2を参照して、液滴吐出ヘッド17について説明する。図2は、液滴吐出ヘッ
ドの構成を示す図である。図2(a)は、液滴吐出ヘッドをノズルプレート側から見た外
観斜視図であり、図2(b)は、液滴吐出ヘッドの圧力室周りの構造を示す斜視断面図で
あり、図2(c)は、液滴吐出ヘッドの吐出ノズル部の構造を示す断面図である。
図2(a)に示したように、液滴吐出ヘッド17は、いわゆる2連のものであり、2連
の接続針72,72を有する液体導入部71と、液体導入部71の側方に連なるヘッド基
板73と、液体導入部71に連なるポンプ部75と、ポンプ部75に連なるノズルプレー
ト76と、を備えている。液体導入部71のそれぞれの接続針72には、それぞれ配管接
続部材が接続されて、当該配管接続部材を介して給液チューブが接続され、給液チューブ
に接続された機能液供給ユニット4から機能液が供給される。ヘッド基板73には、一対
のヘッドコネクタ77,77が実装されており、当該ヘッドコネクタ77を介してフレキ
シブルフラットケーブル(FFCケーブル)が接続される。液滴吐出ヘッド17は、FF
Cケーブルを介して吐出装置制御部6と接続されており、FFCケーブルを介して信号の
授受が行われる。ポンプ部75とノズルプレート76とにより、略方形状のヘッド本体7
4が構成されている。
ポンプ部75の基部側、すなわちヘッド本体74の基部側は、液体導入部71及びヘッ
ド基板73を受けるべく方形フランジ状にフランジ部79が形成されている。このフラン
ジ部79には、液滴吐出ヘッド17を固定する小ねじ用のねじ孔(雌ねじ)79aが一対
形成されている。液滴吐出ヘッド17は、液滴吐出ヘッド17を保持するためのヘッド保
持部材を貫通してねじ孔79aに螺合したヘッド止めねじにより、ヘッド保持部材に固定
される。
ノズルプレート76のノズル形成面76aには、ノズルプレート76に形成されており
液滴を吐出する吐出ノズル78から成るノズル列78Aが、2本形成されている。2本の
ノズル列78Aは相互に平行に列設されており、各ノズル列78Aは、等ピッチで並べた
例えば180個(図示では模式的に表している)の吐出ノズル78で構成されている。ヘ
ッド本体74のノズル形成面76aには、その中心線を挟んで2本のノズル列78Aが配
設されている。
液滴吐出ヘッド17が液滴吐出装置1に取付けられた状態では、ノズル列78AはY軸
方向に延在する。2列のノズル列78Aをそれぞれ構成する吐出ノズル78同士は、Y軸
方向において、相互に半ノズルピッチずつ位置がずれている。1ノズルピッチは、例えば
140μmである。X軸方向の同じ位置において、それぞれのノズル列78Aを構成する
吐出ノズル78から吐出された液滴は、設計上では、Y軸方向に等間隔に並んで一直線上
に着弾する。ノズル列78Aにおける吐出ノズル78のノズルピッチが140μmの場合
、当該一直線状に連なる着弾位置の中心間距離は、設計上では、70μmである。
図2(b)及び(c)に示すように、液滴吐出ヘッド17は、ノズルプレート76にポ
ンプ部75を構成する圧力室プレート51が積層されており、圧力室プレート51に振動
板52が積層されている。
圧力室プレート51には、液体導入部71から振動板52の液供給孔53を経由して供
給される機能液が常に充填される液たまり55が形成されている。液たまり55は、振動
板52と、ノズルプレート76と、圧力室プレート51の壁とに囲まれた空間である。ま
た、圧力室プレート51には、複数のヘッド隔壁57によって区切られた圧力室58が形
成されている。振動板52と、ノズルプレート76と、2個のヘッド隔壁57とによって
囲まれた空間が圧力室58である。
圧力室58は吐出ノズル78のそれぞれに対応して設けられており、圧力室58の数と
吐出ノズル78の数とは同じである。圧力室58には、2個のヘッド隔壁57の間に位置
する供給口56を介して、液たまり55から機能液が供給される。ヘッド隔壁57と圧力
室58と吐出ノズル78と供給口56との組は、液たまり55に沿って1列に並んでおり
、1列に並んだ吐出ノズル78がノズル列78Aを形成している。図2(b)では図示省
略したが、図示した吐出ノズル78を含むノズル列78Aに対して液たまり55に関して
略対称位置に、1列に並んで配設された吐出ノズル78がもう一列のノズル列78Aを形
成しており、対応するヘッド隔壁57と圧力室58と供給口56との組が、1列に並んで
いる。
振動板52の圧力室58を構成する部分には、それぞれ圧電素子59の一端が固定され
ている。圧電素子59の他端は、固定板(図示省略)を介して液滴吐出ヘッド17全体を
支持する基台(図示省略)に固定されている。
圧電素子59は電極層と圧電材料とを積層した活性部を有し、電極層に駆動電圧を印加
することで、活性部が長手方向(図2(b)又は(c)においては振動板52の厚さ方向
)に縮む。活性部が縮むことで、圧電素子59の一端が固定された振動板52が圧力室5
8と反対側に引張られる力を受ける。振動板52が圧力室58と反対側に引張られること
で、振動板52が圧力室58の反対側に撓む。これにより、圧力室58の容積が増加する
ことから、機能液が液たまり55から供給口56を経て圧力室58に供給される。次に、
電極層に印加されていた駆動電圧が解除されると、活性部が元の長さに戻ることで、圧電
素子59が振動板52を押圧する。振動板52が押圧されることで、圧力室58側に戻る
。これにより、圧力室58の容積が急激に元に戻る、すなわち増加していた容積が減少す
ることから、圧力室58内に充填されていた機能液に圧力が加わり、当該圧力室58に連
通して形成された吐出ノズル78から機能液が液滴となって吐出される。
吐出装置制御部6は、圧電素子59への印加電圧の制御、すなわち駆動信号を制御する
ことにより、複数の吐出ノズル78のそれぞれに対して、機能液の吐出制御を行う。より
詳細には、吐出ノズル78から吐出される液滴の体積や、単位時間あたりに吐出する液滴
の数などを変化させることができる。これにより、基板上に着弾した液滴同士の距離や、
基板上の一定の面積に着弾させる機能液の量などを変化させることができる。例えば、ノ
ズル列78Aに並ぶ複数の吐出ノズル78の中から、液滴を吐出させる吐出ノズル78を
選択的に使用することにより、ノズル列78Aの延在方向では、ノズル列78Aの長さの
範囲であって吐出ノズル78のピッチ間隔で、複数の液滴を同時に吐出することができる
。ノズル列78Aの延在方向と略直交する方向では、基板と吐出ノズル78とを相対移動
させて、当該相対移動方向において、当該吐出ノズル78が対向可能な、基板の任意の位
置に吐出ノズル78から吐出される液滴を配置することができる。
<ヘッドユニット>
次に、描画ユニット2が備えるヘッドユニット21の概略構成について、図3を参照し
て説明する。図3は、ヘッドユニットの概略構成を示す平面図である。図3に示したX軸
及びY軸は、ヘッドユニット21が液滴吐出装置1に取付けられた状態において、図1に
示したX軸及びY軸と一致している。
図3に示したように、ヘッドユニット21は、キャリッジプレート61と、キャリッジ
プレート61に搭載された9個の液滴吐出ヘッド17と、を有している。液滴吐出ヘッド
17は、図示省略したヘッド保持部材を介してキャリッジプレート61に固定されている
。キャリッジプレート61に固定された液滴吐出ヘッド17は、ヘッド本体74がキャリ
ッジプレート61に形成された孔(図示省略)に遊嵌して、ノズルプレート76(ヘッド
本体74)が、キャリッジプレート61の面より突出している。図3は、ノズルプレート
76(ノズル形成面76a)側から見た図である。9個の液滴吐出ヘッド17は、Y軸方
向に分かれて、それぞれ3個ずつの液滴吐出ヘッド17を有するヘッド組62を3組、形
成している。それぞれの液滴吐出ヘッド17のノズル列78Aは、ヘッドユニット21が
液滴吐出装置1に取付けられた状態において、Y軸方向に延在している。
一つのヘッド組62が有する3個の液滴吐出ヘッド17は、Y軸方向において、互いに
隣り合う液滴吐出ヘッド17の、一方の液滴吐出ヘッド17の端の吐出ノズル78に対し
て、もう一方の液滴吐出ヘッド17の端の吐出ノズル78が半ノズルピッチずれて位置す
る位置に、配設されている。ヘッド組62が有する3個の液滴吐出ヘッド17において、
全ての吐出ノズル78のX軸方向の位置を同じにすると、吐出ノズル78は、Y軸方向に
半ノズルピッチの等間隔で並ぶ。すなわち、X軸方向の同じ位置において、それぞれの液
滴吐出ヘッド17が有するそれぞれのノズル列78Aを構成する吐出ノズル78から吐出
された液滴は、設計上では、Y軸方向に等間隔に並んで一直線上に着弾する。一つのヘッ
ド組62は、例えば180個の6倍、1080個の吐出ノズル78を有し、Y軸方向にお
けるノズルピッチは、70μmであり、Y軸方向の両端の吐出ノズル78のY軸方向にお
ける中心間距離は、約75.5mmである。ヘッド組62を構成する3個の液滴吐出ヘッ
ド17は、Y軸方向において互いに重なるため、X軸方向に階段状に並んでヘッド組62
を構成している。ヘッド組62が有する6本のノズル列78Aからなるノズル列をヘッド
組ノズル列と表記する。
ヘッドユニット21が有する3つのヘッド組62は、それぞれが有する1本のヘッド組
ノズル列が、Y軸方向において、ノズル列78Aの半ノズルピッチずれて位置する位置に
、配設されている。言い換えると、それぞれのヘッドユニット21は、互いに隣り合うヘ
ッド組62を構成する液滴吐出ヘッド17の、一方のヘッド組62における液滴吐出ヘッ
ド17の端の吐出ノズル78に対して、もう一方のヘッド組62における液滴吐出ヘッド
17の端の吐出ノズル78が、Y軸方向において、半ノズルピッチずれた位置に、配設さ
れている。
一つのヘッドユニット21が備える3つのヘッド組62における9個の液滴吐出ヘッド
17が有する18本のノズル列78Aは、1本のノズル列として扱うこともできる。当該
ノズル列は、例えば180個の18倍、3240個の吐出ノズル78を有し、Y軸方向に
おけるノズルピッチは、70μmであり、Y軸方向の両端の吐出ノズル78の中心間距離
(ノズル列長さ)は、約226.7mmである。即ち、一つのヘッドユニット21の吐出
ノズル78から一滴ずつ吐出させて、X軸方向が同じ位置になるように着弾させると、3
240個の点が70μmのピッチ間隔で連なる直線が形成される。
上述したように、移動枠22は、Y軸走査機構12によって、独立して移動可能であり
、移動枠22に吊着されているヘッドキャリッジ25が有するヘッドユニット21におけ
る液滴吐出ヘッド17の相互の位置を調整可能である。図1に示した描画ユニット2のよ
うに、ヘッドユニット21の相互の位置を最も近づけると、描画ユニット2が備える54
個の液滴吐出ヘッド17が有する108本のノズル列78Aは、1本のノズル列のように
扱うことができる。当該ノズル列は、Y軸方向におけるノズルピッチが例えば70μmで
あり、19440個の吐出ノズル78を有するノズル列である。
<液滴吐出装置の電気的構成>
次に、上述したような構成を有する液滴吐出装置1を駆動するための電気的構成につい
て、図4を参照して説明する。図4は、液滴吐出装置の電気的構成を示す電気構成ブロッ
ク図である。液滴吐出装置1は、制御装置65を介してデータの入力や、稼働開始や停止
などの制御指令の入力を行うことによって、制御される。制御装置65は、演算処理を行
うホストコンピューター66と、液滴吐出装置1に情報を入出力するための入出力装置6
8とを有し、インタフェイス(I/F)67を介して吐出装置制御部6と接続されている
。入出力装置68は、情報を入力可能なキーボード、記録媒体を介して情報を入出力する
外部入出力装置、外部入出力装置を介して入力された情報を保存しておく記録部、モニタ
ー装置などである。
液滴吐出装置1の吐出装置制御部6は、入出力インタフェイス(I/F)47と、CP
U(Central Processing Unit)44と、ROM(Read Only Memory)45と、RAM(R
andom Access Memory)46と、ハードディスク48と、を有している。また、ヘッドド
ライバー17dと、駆動機構ドライバー8dと、給液ドライバー4dと、保守ドライバー
5dと、検出部インタフェイス(I/F)92と、を有している。これらは、データバス
49を介して互いに電気的に接続されている。
入出力インタフェイス47は、制御装置65とデータの授受を行い、CPU44は、制
御装置65からの指令に基づいて各種演算処理を行い、液滴吐出装置1の各部の動作を制
御する制御信号を出力する。RAM46は、CPU44からの指令に従って、制御装置6
5から受け取った制御コマンドや印刷データを一時的に保存する。ROM45は、CPU
44が各種演算処理を行うためのルーチン等を記憶している。ハードディスク48は、制
御装置65から受け取った制御コマンドや印刷データを保存したり、CPU44が各種演
算処理を行うためのルーチン等を記憶したりしている。
ヘッドドライバー17dには、ヘッドユニット21を構成する液滴吐出ヘッド17が接
続されている。ヘッドドライバー17dは、CPU44からの制御信号に従って液滴吐出
ヘッド17を駆動して、機能液の液滴を吐出させる。駆動機構ドライバー8dには、Y軸
走査機構12のY軸リニアモーターと、X軸走査機構36のX軸リニアモーターと、ワー
ク載置台30のθ機構32と、各種駆動源を有する各種駆動機構を含む駆動機構80と、
が接続されている。各種駆動機構は、ワークのアライメントを実施する際にアライメント
カメラを移動するためのカメラ移動モーターや、ワーク載置台30の吸引機構の駆動モー
ターなどである。駆動機構ドライバー8dは、CPU44からの制御信号に従って上記モ
ーターなどを駆動して、液滴吐出ヘッド17とワークWとを相対移動させてワークWの任
意の位置と液滴吐出ヘッド17とを対向させ、ヘッドドライバー17dと協働して、ワー
クW上の任意の位置に機能液の液滴を着弾させる。
給液ドライバー4dには、機能液供給ユニット4が接続されている。給液ドライバー4
dは、CPU44からの制御信号に従って機能液供給ユニット4の圧力付与部やバルブの
駆動源を駆動して、液滴吐出ヘッド17に機能液を供給する。
保守ドライバー5dには、保守ユニット5が備える吸引ユニットと、ワイピングユニッ
トと、吐出検査ユニットと、重量測定ユニットなどが接続されている。保守ドライバー5
dは、CPU44からの制御信号に従って、吸引ユニット、又はワイピングユニットを駆
動して、液滴吐出ヘッド17の保守作業を実施させる。また、吐出検査ユニットを駆動し
て、吐出の有無や着弾位置精度などの、液滴吐出ヘッド17の吐出状態の検査を実施させ
たり、重量測定ユニットを駆動して、液滴吐出ヘッド17から吐出される機能液の吐出重
量の測定を実施させたりする。
検出部インタフェイス92には、各種センサーを有する検出部91が接続されている。
検出部91の各センサーによって検出された検出情報が検出部インタフェイス92を介し
てCPU44に伝達される。
<液晶表示パネルの構成>
次に、液滴吐出装置1を用いて機能膜を形成する対象物の一例としての電気光学装置の
一例である液晶表示パネルについて説明する。液晶表示パネル200(図5参照)は、電
気光学装置の一例である液晶装置の一例であり、カラーフィルターの一例である液晶表示
パネル用のカラーフィルターを備える液晶表示パネルである。
最初に、液晶表示パネル200の構成について、図5を参照して説明する。図5は、液
晶表示パネルの概略構成を示す分解斜視図である。図5に示した液晶表示パネル200は
、駆動素子として薄膜トランジスター(TFT(Thin Film Transistor)素子)を用いる
アクティブマトリックス方式の液晶装置であり、図示省略したバックライトを用いる透過
型の液晶装置である。
図5に示すように、液晶表示パネル200は、TFT素子215を有する素子基板21
0と、対向電極207を有する対向基板220と、シール材(図示省略)によって接着さ
れた素子基板210と対向基板220との隙間に充填された液晶230(図10(k)参
照)と、を備えている。貼り合わされた素子基板210と、対向基板220とには、互い
に貼り合わされた面の反対側の面に、それぞれ偏光板231又は偏光板232が、配設さ
れている。
素子基板210は、ガラス基板211の対向基板220と対向する面に、TFT素子2
15や、導電性を有する画素電極217や走査線212や信号線214が、形成されてい
る。これらの素子や導電性を有する膜の間を埋めるように、絶縁層216が形成されてお
り、走査線212及び信号線214は、絶縁層216の部分を挟んで互いに交差する状態
で形成されている。走査線212と信号線214とは、絶縁層216の部分を間に挟むこ
とで互いに絶縁されている。これらの走査線212と信号線214とに囲まれた領域内に
は画素電極217が形成されている。画素電極217は方形状の一部の角部分が方形状に
欠けた形状をしている。画素電極217の切欠部と走査線212と信号線214とに囲ま
れた部分には、ソース電極、ドレイン電極、半導体部、及びゲート電極を具備するTFT
素子215が組み込まれて構成されている。走査線212と信号線214とに信号を印加
することによってTFT素子215をオン・オフして画素電極217への通電制御を実施
する。
走査線212は図5に示したV軸方向に延在しており、1本の走査線212に接続され
た複数のTFT素子215がそれぞれ通電制御する画素電極217は、V軸方向に配列し
ている。信号線214は図5に示したW軸方向に延在しており、1本の走査線212に接
続されたTFT素子215のそれぞれに1本の信号線214が接続されている。1本の信
号線214に接続された複数のTFT素子215は、信号線214を介して伝送されるデ
ータ信号に従って制御される。信号線214を介して伝送されるデータ信号は、走査線2
12を介して走査信号が印加されたTFT素子215においてのみ有効になる。
1本の走査線212に接続されたTFT素子215のそれぞれに接続された信号線21
4のそれぞれに、TFT素子215をオン又はオフするデータ信号が印加され、走査線2
12に走査信号が印加されることで、TFT素子215はデータ信号によって指示された
状態となって、データ信号によって指示された表示が実施される。走査線212に走査信
号が印加され、その時点で信号線214のそれぞれに印加されているデータ信号に従って
線状の表示が実施され、W軸方向に並ぶ走査線212に順次走査信号が印加されることで
、表示領域全面に表示が実施される。
素子基板210の液晶230と接する面には、上記した走査線212や信号線214や
画素電極217が形成された領域全体を覆う配向膜218が設けられている。
対向基板220は、ガラス基板201の素子基板210と対向する面に、カラーフィル
ター(以降、「CF」と表記する。)層208が形成されている。CF層208は、隔壁
204と、赤色フィルター膜205Rと、緑色フィルター膜205Gと、青色フィルター
膜205Bとを有している。ガラス基板201の上に、格子状に隔壁204を構成するブ
ラックマトリックス202が形成されており、ブラックマトリックス202の上にバンク
203が形成されている。ブラックマトリックス202とバンク203とで構成された隔
壁204によって、方形のフィルター膜領域225が形成されている。フィルター膜領域
225には、赤色フィルター膜205R、緑色フィルター膜205G、又は青色フィルタ
ー膜205Bが形成されている。赤色フィルター膜205R、緑色フィルター膜205G
、及び青色フィルター膜205Bは、それぞれ上述した画素電極217のそれぞれと対向
する位置及び形状に形成されている。
CF層208の上(素子基板210側)には、平坦化膜206が設けられている。平坦
化膜206の上には、ITOなどの透明な導電性材料で形成された対向電極207が設け
られている。平坦化膜206を設けることによって、対向電極207を形成する面を略平
坦な面にしている。対向電極207は、上述した画素電極217が形成された領域全体を
覆う大きさの連続した膜である。対向電極207は、図示省略した導通部を介して、素子
基板210に形成された配線に接続されている。
対向基板220の液晶230と接する面には、少なくとも画素電極217の全面を覆う
配向膜228が設けられている。液晶230は、素子基板210と対向基板220とが貼
り合わされた状態において、対向基板220の配向膜228と、素子基板210の配向膜
218と、対向基板220と素子基板210とを貼り合わせるシール材とに囲まれた空間
に充填されている。
なお、液晶表示パネル200は、透過型の構成としたが、反射層あるいは半透過反射層
を設けて、反射型の液晶装置あるいは半透過反射型の液晶装置とすることもできる。
<マザー対向基板>
次に、マザー対向基板201Aについて、図6を参照して説明する。対向基板220は
、分割されることによってガラス基板201となるマザー対向基板201Aの上に上述し
たCF層208などを形成した後、マザー対向基板201Aを個別の対向基板220(ガ
ラス基板201)に分割して形成される。図6(a)は、対向基板の平面構造を模式的に
示す平面図であり、図6(b)は、マザー対向基板の平面構造を模式的に示す平面図であ
る。図6に示したV軸方向及びW軸方向は、図5に示したV軸方向及びW軸方向と一致し
ている。なお、本実施形態においては、マザー対向基板201Aの上にCF層208など
を形成したものや、CF層208などを形成する途中の状態のものも、マザー対向基板2
01Aと表記する。
対向基板220は、厚みおよそ1.0mmの透明な石英ガラスからなるガラス基板20
1を用いて形成されている。図6(a)に示すように、対向基板220は、ガラス基板2
01の周囲の僅かな額縁領域を除く部分に、CF層208が形成されている。CF層20
8は、方形状のガラス基板201の表面に複数のフィルター膜領域225をドットパター
ン状、本実施形態ではドット・マトリックス状に形成し、当該フィルター膜領域225に
フィルター膜205を形成することによって形成されている。
図6(b)に示すように、マザー対向基板201Aには対向基板220を構成するCF
層208がガラス基板201となる部分に形成されている。マザー対向基板201Aには
、12個所のCF層208が形成されている。
マザー対向基板201AにおけるCF層208が形成される領域にかからない位置には
、一対のアライメントマーク281,281が形成されている。アライメントマーク28
1は、CF層208などを形成する諸工程を実行するためにガラス基板201を製造装置
に取付ける際などに位置決め用の基準マークとして用いられる。
なお、マザー対向基板201Aを効率良く使用するためには、CF層208を形成する
領域の相互間の間隔は可能な限り小さくすることが好ましい。マザー対向基板201Aが
、基材に相当する。
<カラーフィルター>
次に、対向基板220に形成されているCF層208及びCF層208におけるフィル
ター膜205(赤色フィルター膜205R、緑色フィルター膜205G、及び青色フィル
ター膜205B)の配列について、図7を参照して説明する。図7は、3色カラーフィル
ターのフィルター膜の配列例を示す模式平面図である。図7に示したV軸方向及びW軸方
向は、図5及び図6に示したV軸方向及びW軸方向と一致している。
図7に示すように、フィルター膜205は、透光性のない樹脂材料によって格子状のパ
ターンに形成された隔壁204によって区画されてドット・マトリックス状に並んだ複数
の例えば方形状のフィルター膜領域225を色材で埋めることによって形成される。例え
ば、フィルター膜205を構成する色材を含む機能液をフィルター膜領域225に充填し
、当該機能液の溶媒を蒸発させて機能液を乾燥させることで、フィルター膜領域225を
埋める膜状のフィルター膜205を形成する。
3色カラーフィルターにおける赤色フィルター膜205R、緑色フィルター膜205G
、及び青色フィルター膜205Bの配列としては、例えば、ストライプ配列、モザイク配
列、デルタ配列などが知られている。ストライプ配列は、図7(a)に示したように、マ
トリックスの縦列が全て同色の赤色フィルター膜205R、緑色フィルター膜205G、
又は青色フィルター膜205Bになる配列である。モザイク配列は、図7(b)に示した
ように、横方向の各行ごとにフィルター膜205一つ分だけ色をずらした配列で、3色フ
ィルターの場合、縦横の直線上に並んだ任意の3つのフィルター膜205が3色となる配
列である。デルタ配列は、図7(c)に示したように、フィルター膜205の配置を段違
いにし、3色フィルターの場合、任意の隣接する3つのフィルター膜205が異なる色と
なる配色である。
図7(a),(b),(c)に示した3色フィルターにおいて、フィルター膜205は
、それぞれが、R(赤色)、G(緑色)、B(青色)のうちのいずれか1色の色材によっ
て形成されている。隣り合って形成された赤色フィルター膜205R、緑色フィルター膜
205G、及び青色フィルター膜205Bを各1個ずつ含むフィルター膜205の組で、
画像を構成する最小単位である絵素のフィルター(以降、「絵素フィルター254」と表
記する。)を形成している。一つの絵素フィルター254内の赤色フィルター膜205R
、緑色フィルター膜205G、及び青色フィルター膜205Bのいずれか一つ又はそれら
の組み合わせに光を選択的に通過させることにより、フルカラー表示を行う。
赤色フィルター膜205R、緑色フィルター膜205G、青色フィルター膜205B、
及び絵素フィルター254は、上述したように、ドット・マトリックス状に形成されてお
り、図5、図6、及び図7に示したV軸方向及びW軸方向に配列している。V軸方向及び
W軸方向が、第一の方向又は第二の方向に相当する。
<液晶表示パネルの形成>
次に、液晶表示パネル200を形成する工程について、図8、図9、及び図10を参照
して説明する。図8は、液晶表示パネルを形成する過程を示すフローチャートである。図
9は、液晶表示パネルを形成する過程におけるフィルター膜を形成する工程などを示す断
面図であり、図10は、液晶表示パネルを形成する過程における配向膜を形成する工程な
どを示す断面図である。液晶表示パネル200は、それぞれ別々に形成した素子基板21
0と対向基板220とを、貼り合わせて形成する。
図8に示したステップS1からステップS5を実行することで、対向基板220を形成
する。
ステップS1では、ガラス基板201の上に、フィルター膜領域225を区画形成する
ための隔壁部を形成する。隔壁部は、ブラックマトリックス202を格子状に形成し、そ
の上にバンク203を形成して、ブラックマトリックス202とバンク203とで構成さ
れた隔壁204を格子状に配置することによって形成する。これにより、図9(a)に示
すように、ガラス基板201の表面に、隔壁204によって区画された方形のフィルター
膜領域225が形成される。
次に、図8のステップS2では、赤色フィルター膜205R、緑色フィルター膜205
G、及び青色フィルター膜205Bを形成して、CF層208を形成する。赤色フィルタ
ー膜205R、緑色フィルター膜205G、及び青色フィルター膜205Bは、フィルタ
ー膜領域225に、赤色フィルター膜205R、緑色フィルター膜205G、又は青色フ
ィルター膜205Bを構成する材料を含む機能液252をそれぞれ充填して、当該機能液
252を乾燥させることによって形成する。
より詳細には、図9(b)に示すように、隔壁204によって区画されたフィルター膜
領域225が形成されたガラス基板201の表面に赤色吐出ヘッド17Rを対向させる。
当該赤色吐出ヘッド17Rが有する吐出ノズル78から、赤色フィルター膜205Rを形
成するべきフィルター膜領域225Rに向けて、赤色機能液252Rを吐出することによ
って、フィルター膜領域225Rに赤色機能液252Rを配置する。同時に、ガラス基板
201に対して赤色吐出ヘッド17Rを矢印aで示したように相対移動させることによっ
て、ガラス基板201に形成された全てのフィルター膜領域225Rに赤色機能液252
Rを配置する。配置した赤色機能液252Rを乾燥させることによって、図9(c)に示
すように、フィルター膜領域225Rに赤色フィルター膜205Rを形成する。
同様にして、図9(b)に示した、緑色フィルター膜205G又は青色フィルター膜2
05Bを形成するべきフィルター膜領域225G又はフィルター膜領域225Bに、図9
(c)に示すように、緑色機能液252G又は青色機能液252Bを配置する。緑色機能
液252G及び青色機能液252Bを乾燥させることによって、図9(d)に示すように
、フィルター膜領域225G及びフィルター膜領域225Bに緑色フィルター膜205G
又は青色フィルター膜205Bを形成する。赤色フィルター膜205Rと合わせて、赤色
フィルター膜205R、緑色フィルター膜205G、及び青色フィルター膜205Bから
なる3色カラーフィルターが形成される。
次に、図8のステップS3では、平坦化層を形成する。図9(e)に示すように、CF
層208を構成する赤色フィルター膜205R、緑色フィルター膜205G、青色フィル
ター膜205B、及び隔壁204の上に、平坦化層としての平坦化膜206を形成する。
平坦化膜206は、少なくともCF層208の全面を覆う領域に形成する。平坦化膜20
6を設けることによって、対向電極207を形成する面を略平坦な面にしている。
次に、図8のステップS4では、対向電極207を形成する。図9(f)に示すように
、平坦化膜206の上の、少なくともCF層208のフィルター膜205が形成された領
域の全面を覆う領域に、透明な導電材料を用いて、薄膜を形成する。この薄膜が、上述し
た対向電極207である。
次に、図8のステップS5では、対向電極207の上に、対向基板220の配向膜22
8を形成する。配向膜228は、少なくともCF層208の全面を覆う領域に形成する。
図10(g)に示すように、対向電極207が形成されたガラス基板201の表面に液
滴吐出ヘッド17を対向させて、液滴吐出ヘッド17からガラス基板201の表面に向け
て配向膜液242を吐出する。同時に、ガラス基板201に対して液滴吐出ヘッド17を
矢印aで示したように相対移動させることによって、ガラス基板201の配向膜228を
形成する領域の全面に配向膜液242を配置する。配置された配向膜液242を乾燥させ
ることで、図10(h)に示すように、配向膜228を形成する。ステップS5を実施し
て、対向基板220が形成される。
図8に示したステップS6からステップS8を実行することで、素子基板210を形成
する。
ステップS6では、ガラス基板211の上に導電層や絶縁層や半導体層を形成すること
で、TFT素子215などの素子や、走査線212や、信号線214や、絶縁層216な
どを形成する。走査線212及び信号線214は、素子基板210と対向基板220とが
、貼り合わされた状態で、隔壁204に対向する位置に、即ち画素の周辺の位置に形成す
る。TFT素子215は、画素の端に位置するように形成し、1画素に少なくとも1個の
TFT素子215を形成する。
次に、ステップS7では、画素電極217を形成する。画素電極217は、素子基板2
10と対向基板220とが、貼り合わされた状態で、赤色フィルター膜205R、緑色フ
ィルター膜205G、又は青色フィルター膜205Bに対向する位置に、形成する。画素
電極217は、TFT素子215のドレイン電極と電気的に接続させる。
次に、ステップS8では、画素電極217などの上に、素子基板210の配向膜218
を形成する。配向膜218は、少なくとも全ての画素電極217の全面を覆う領域に形成
する。
図10(i)に示すように、画素電極217が形成されたガラス基板211の表面に液
滴吐出ヘッド17を対向させて、液滴吐出ヘッド17からガラス基板211の表面に向け
て配向膜液242を吐出する。同時に、ガラス基板211に対して液滴吐出ヘッド17を
矢印aで示したように相対移動させることによって、ガラス基板211の配向膜218を
形成する領域の全面に配向膜液242を配置する。配置された配向膜液242を乾燥させ
ることで、図10(j)に示すように、配向膜218を形成する。ステップS8を実施し
て、素子基板210が形成される。
次に、図8のステップS9では、形成された対向基板220と素子基板210とを貼り
合わせて、図10(k)に示すように、間に液晶230を充填する。さらに、偏光板23
1と偏光板232とを貼りつけるなどして、液晶表示パネル200を組立てる。複数のガ
ラス基板201やガラス基板211からなるマザー基板に、複数の対向基板220や素子
基板210を形成する場合には、マザー基板の状態で一体になった複数の液晶表示パネル
200を形成し、複数の液晶表示パネル200が形成された当該マザー基板を個別の液晶
表示パネル200に分割する。あるいは、マザー対向基板201Aやマザー素子基板を、
対向基板220や素子基板210に分割する工程を実施した後に、ステップS9を実施す
る。
ステップS9を実施して、液晶表示パネル200を形成する工程を終了する。
<描画工程>
次に、マザー対向基板201Aの上にCF層208を形成する工程における、フィルタ
ー膜領域225に機能液252を配置する描画工程について、図11、図12及び図13
を参照して説明する。描画工程は、上述した液滴吐出装置1を用いて実施する。図11は
、描画工程を示すフローチャートである。図12は、描画工程におけるマザー対向基板に
対するヘッドユニットの相対移動経路を示す説明図である。図13は、フィルター膜領域
に対する機能液の液滴の着弾位置を示す説明図である。
図11のステップS21では、液滴吐出装置1の給除材位置に在るワーク載置台30に
マザー対向基板201Aを給材する。マザー対向基板201Aの給材は、給材ロボットな
どによって実施される。
次に、ステップS22では、ワーク載置台30に載置されたマザー対向基板201Aの
アライメントを実施する。マザー対向基板201Aのアライメントは、アライメントカメ
ラによってマザー対向基板201Aに形成されたアライメントマーク281の画像を取得
し、撮像結果に基づいて、θ機構32によってマザー対向基板201Aのθ補正を実行す
ることで実施する。マザー対向基板201Aは、給材される際に方向規制体31aに当接
されることによって、略基準方向に向いているため、θ補正における補正量は微小である
。θ機構32によって回動可能な角度は、例えば5°程度であり、θ補正を実施するため
には充分な回動可能角度である。ステップS22を終了して、マザー対向基板201Aの
V軸方向が、液滴吐出装置1におけるX軸方向に調整されている。
次に、ステップS23では、6個のヘッドユニット21からなるヘッドユニット群21
Aを、マザー対向基板201Aに対して吐出走査を開始する位置に位置させる。吐出走査
を開始する位置は、例えば、図12に示したマザー対向基板201Aに対して、ヘッドユ
ニット群21A11の位置である。
図12に示したV軸方向及びW軸方向は、図5、図6、及び図7に示したV軸方向及び
W軸方向と一致している。図12に示したX軸方向及びY軸方向は、図1及び図3に示し
たX軸方向及びY軸方向と一致している。ワーク載置台30に載置されたマザー対向基板
201Aは、アライメントされることによって、フィルター膜205の配列方向が、液滴
吐出装置1におけるヘッドユニット21の走査方向及びワーク載置台30の走査方向と、
略一致している。
マザー対向基板201Aに対して、ヘッドユニット群21Aをヘッドユニット群21A
11の位置に位置させる操作は、ワーク載置台30をX軸走査機構36によってX軸方向
に移動し、ヘッドユニット群21AをY軸走査機構12によってY軸方向に移動すること
で実施する。
次に、図11のステップS24では、第一領域におけるフィルター膜領域225に向け
て機能液252を吐出する吐出走査を実施する。第一領域は、図12に示した仮想線L1
1と仮想線L12とに挟まれた領域である。ヘッドユニット群21Aが有する全ての吐出
ノズル78から機能液252を吐出することで、第一領域のW軸方向の幅全体に含まれる
フィルター膜領域225に機能液252を配置することが可能である。
この吐出走査におけるヘッドユニット群21Aとマザー対向基板201Aとの相対移動
は、ヘッドユニット群21AをY軸走査機構12によってY軸方向に移動すると共に、マ
ザー対向基板201Aが載置されたワーク載置台30をX軸走査機構36によってX軸方
向に移動することによって実施する。ヘッドユニット群21Aとマザー対向基板201A
とは、図12に示した矢印a1及び矢印a2の方向に相対移動させられる。矢印a1及び
矢印a2の方向は、V軸方向及びW軸方向に対して傾いており、X軸方向及びY軸方向に
対しても傾いている。
なお、上述したように、液滴吐出ヘッド17は2列のノズル列78Aを備え、走査方向
がノズル列78Aの延在方向に対して略直角の場合、それぞれのノズル列78Aを構成す
る吐出ノズル78から吐出された液滴は、設計上では、Y軸方向に等間隔に並んで一直線
上に着弾する。矢印a1及び矢印a2の方向はX軸方向及びY軸方向に対して傾いている
ため、液滴吐出ヘッド17における一方のノズル列78Aが吐出位置に在る時点と、もう
一方のノズル列78Aが同じ吐出位置に在る時点とで、液滴吐出ヘッド17のY軸方向の
位置が異なっている。従って、吐出走査方向がX軸方向に対して傾いている本実施形態で
は、それぞれのノズル列78Aごとに、Y軸方向の位置を考慮して吐出を制御する必要が
ある。同様に、ヘッド組62を構成する3個の液滴吐出ヘッド17は、Y軸方向において
互いに重なるため、X軸方向に階段状に並んでヘッド組62を構成していることから、ヘ
ッド組ノズル列を構成するノズル列78Aは、それぞれのノズル列78AごとにY軸方向
の位置を考慮して、吐出を制御する必要がある。
図13に示すように、吐出ノズル78から吐出された赤色機能液252Rは、着弾点2
52rに着弾する。吐出ノズル781から吐出された赤色機能液252Rは、着弾点25
2r1に着弾し、吐出ノズル782から吐出された赤色機能液252Rは、着弾点252
r2に着弾する。
吐出走査の最初の方では、着弾点252r1及び着弾点252r2は、領域列225A
1を構成するフィルター膜領域225Rに位置している。吐出走査が進んだ位置では、着
弾点252r1は、領域列225A2を構成するフィルター膜領域225Rに位置してお
り、着弾点252r2は、領域列225A1を構成するフィルター膜領域225Rに位置
している。さらに吐出走査が進んだ位置では、着弾点252r1及び着弾点252r2は
、領域列225A2を構成するフィルター膜領域225Rに位置している。着弾点252
r1が位置するフィルター膜領域225Rの列は、V軸方向に延在し、当該列は、V軸方
向においてフィルター膜領域225Gとフィルター膜領域225Bとを挟んで互いに隣接
するとともに、W軸方向に階段状にずれて延在している。
このように、矢印a1及び矢印a2の方向がV軸方向に対して傾いていることによって
、ヘッドユニット群21Aが有する吐出ノズル78から吐出された機能液252が着弾す
るフィルター膜領域225のW軸方向の位置は、当該フィルター膜領域225のV軸方向
の位置によって異なっている。
ステップS24を終了すると、ヘッドユニット群21Aは、図12に示したマザー対向
基板201Aに対して、二点鎖線で示したヘッドユニット群21A12の位置に位置する
次に、図11のステップS25では、ヘッドユニット群21AをY軸方向に移動する。
ヘッドユニット群21A12の位置に位置していたヘッドユニット群21Aを移動させて
、ヘッドユニット群21A21の位置に位置させる。ヘッドユニット群21A12のX軸
方向の位置と、ヘッドユニット群21A21のX軸方向の位置とは、図面上で重なること
を避けるためにずらして図示してあるが、実際は、X軸方向は同じ位置であってもよい。
次に、ステップS26では、第二領域におけるフィルター膜領域225に向けて機能液
252を吐出する吐出走査を実施する。第二領域は、図12に示した仮想線L21と仮想
線L22とに挟まれた領域である。ヘッドユニット群21Aが有する全ての吐出ノズル7
8から機能液252を吐出することで、第二領域のW軸方向の幅全体に含まれるフィルタ
ー膜領域225に機能液252を配置することが可能である。
この吐出走査におけるヘッドユニット群21Aとマザー対向基板201Aとの相対移動
も、上述した第一領域に対する吐出走査と同様に実施する。ヘッドユニット群21Aとマ
ザー対向基板201Aとは、図12に示した矢印b1及び矢印b2の方向に相対移動させ
られる。矢印b1及び矢印b2の方向は、矢印a1及び矢印a2の方向とはV軸方向に関
して対称な方向で、V軸方向及びW軸方向に対して傾いている。
矢印b1及び矢印b2の方向がV軸方向に対して傾いていることによって、矢印a1及
び矢印a2の方向がV軸方向に対して傾いていたことによる場合と同様に、ヘッドユニッ
ト群21Aが有する吐出ノズル78から吐出された機能液252が着弾するフィルター膜
領域225のW軸方向の位置は、V軸方向の位置によって異なっている。
ステップS26を終了すると、ヘッドユニット群21Aは、図12に示したマザー対向
基板201Aに対して、二点鎖線で示したヘッドユニット群21A22の位置に位置する
。ヘッドユニット群21A11のX軸方向の位置と、ヘッドユニット群21A22のX軸
方向の位置とは、図面上で重なることを避けるためにずらして図示してあるが、実際は、
X軸方向は同じ位置であってもよい。
次に、図11のステップS27では、マザー対向基板201Aにおける、機能液252
を配置するべき全てのフィルター膜領域225に対して機能液252を吐出して機能液の
配置が終了したか否かを判定する。
全てのフィルター膜領域225に対して機能液252の配置が終了していなかった場合
(ステップS27でNO)には、ステップS23に戻ってステップS23からステップS
26を繰り返す。
この場合のステップS23では、ヘッドユニット群21Aを、マザー対向基板201A
に対して、破線で示したヘッドユニット群21A31の位置に位置させる。
この場合のステップS24でフィルター膜領域225に向けて機能液252を吐出する
吐出走査を実施する対象の第一領域は、図12に示した仮想線L12と仮想線L32とに
挟まれた領域である。
この場合のステップS25では、一点鎖線で示したヘッドユニット群21A32の位置
に位置していたヘッドユニット群21Aを移動させて、破線で示したヘッドユニット群2
1A41の位置に位置させる。ヘッドユニット群21A32のX軸方向の位置と、ヘッド
ユニット群21A41のX軸方向の位置とは、図面上で重なることを避けるためにずらし
て図示してあるが、実際は、X軸方向は同じ位置であってもよい。
この場合のステップS26でフィルター膜領域225に向けて機能液252を吐出する
吐出走査を実施する第二領域は、図12に示した仮想線L22と仮想線L42とに挟まれ
た領域である。
この場合のステップS26を終了すると、ヘッドユニット群21Aは、図12に示した
マザー対向基板201Aに対して、一点鎖線で示したヘッドユニット群21A42の位置
に位置する。ヘッドユニット群21A31のX軸方向の位置と、ヘッドユニット群21A
42のX軸方向の位置とは、図面上で重なることを避けるためにずらして図示してあるが
、実際は、X軸方向は同じ位置であってもよい。
本実施形態では、2回目のステップS26を実施して、マザー対向基板201Aにおけ
る、機能液252を配置するべき全てのフィルター膜領域225に対して、それぞれ2回
の機能液252の吐出が実施され、全てのフィルター膜領域225に対して機能液252
の配置が完了する。
全てのフィルター膜領域225に対して機能液252の配置が終了していた場合(ステ
ップS27でYES)には、ステップS28に進む。
ステップS28では、機能液252の配置が終了しマザー対向基板201Aを液滴吐出
装置1から除材する。
次に、ステップS29では、次に機能液252を配置するマザー対向基板201Aの有
無を判定する。次に機能液252を配置するマザー対向基板201Aが有る場合(ステッ
プS29でYES)には、ステップS21に戻り、ステップS21からステップS28を
繰り返す。
次に機能液252を配置するマザー対向基板201Aが無い場合(ステップS29でN
O)には、ステップS29を終了して描画工程を終了する。
赤色機能液252R、緑色機能液252G、及び青色機能液252Bについて、それぞ
れ上述した描画工程を実施して、フィルター膜領域225R、フィルター膜領域225G
、及びフィルター膜領域225Bに、赤色フィルター膜205R、緑色フィルター膜20
5G、又は青色フィルター膜205Bを形成する。これにより、赤色フィルター膜205
R、緑色フィルター膜205G、及び青色フィルター膜205Bからなる3色カラーフィ
ルターが形成される。
<3色吐出ヘッドユニット>
次に、1個のヘッドユニット21を用いて3種類の機能液252を並行して吐出する構
成にしたヘッドユニット321の構成について、図14を参照して説明する。図14は、
ヘッドユニットの概略構成を示す平面図である。図14では、ヘッドユニット321にお
ける各色の機能液を吐出する液滴吐出ヘッド17を示している。図14に示したX軸及び
Y軸は、ヘッドユニット321が液滴吐出装置1に取付けられた状態において、図1に示
したX軸及びY軸と一致している。
図14に示したヘッドユニット321の構成要素は、図3を参照して説明したヘッドユ
ニット21の構成要素と同じである。
図3を参照して説明したように、ヘッドユニット321は、それぞれ3個ずつの液滴吐
出ヘッド17を有するヘッド組62を3組備えており、9個の液滴吐出ヘッド17を備え
ている。ヘッド組62が有する3個の液滴吐出ヘッド17を、並び順に、液滴吐出ヘッド
171、液滴吐出ヘッド172、液滴吐出ヘッド173と表記する。
ヘッドユニット321における3組のヘッド組62がそれぞれ備える液滴吐出ヘッド1
71は、赤色機能液252Rが貯留された機能液タンク81に接続されており、供給され
る赤色機能液252Rを吐出する赤色吐出ヘッド17Rである。
ヘッドユニット321における3組のヘッド組62がそれぞれ備える液滴吐出ヘッド1
72は、緑色機能液252Gが貯留された機能液タンク81に接続されており、供給され
る緑色機能液252Gを吐出する緑色吐出ヘッド17Gである。
ヘッドユニット321における3組のヘッド組62がそれぞれ備える液滴吐出ヘッド1
73は、青色機能液252Bが貯留された機能液タンク81に接続されており、供給され
る青色機能液252Bを吐出する青色吐出ヘッド17Bである。
ヘッドユニット321を用いる吐出走査では、赤色機能液252R、緑色機能液252
G、及び青色機能液252Bの吐出を一回の吐出走査において並行して実施する。
一回の吐出走査で1種類の機能液252を配置できる幅は、ヘッドユニット21では液
滴吐出ヘッド17の9ヘッド分であるのに対して、3ヘッド分である。このため、上述し
た第一領域又は第二領域に機能液252を配置するために、2回のY軸方向におけるヘッ
ドユニット群21Aの移動を挟む、3回の図12に示した矢印a1方向又は矢印b1方向
に走査する吐出走査を実施する。この場合、Y軸方向におけるヘッドユニット群21Aの
移動量は、移動一回あたり、液滴吐出ヘッド17の1ヘッド分である。11/8。
<相対移動経路例>
次に、マザー対向基板201Aの上にCF層208を形成する工程の中の、フィルター
膜領域225に機能液252を配置する描画工程における、マザー対向基板201Aに対
するヘッドユニット群21Aの相対移動経路について、上述した相対移動経路とは異なる
例について、図15を参照して説明する。図15は、描画工程におけるマザー対向基板に
対するヘッドユニットの相対移動経路の例を示す説明図である。
図15(a)は、相対移動方向がV軸方向に対して同じになっている例を示している。
図15(a)に示した仮想線La1と仮想線La2とに挟まれた領域、及び仮想線La2
と仮想線La3とに挟まれた領域が、ヘッドユニット群21Aを用いて一回の吐出走査で
機能液252を配置可能な領域である。ヘッドユニット群21Aを、マザー対向基板20
1Aに対して矢印a又は矢印bの方向に相対移動させながら吐出を実施することによって
、機能液252を配置する。矢印a及び矢印bの方向は、ヘッドユニット群21Aがマザ
ー対向基板201Aに対して相対移動する方向が、V軸方向に対して左側に傾いている方
向である。矢印aの方向のV軸方向に対する角度と、矢印bの方向のV軸方向に対する角
度とは同一である。一個所のフィルター膜領域225に対して複数回の吐出走査を実施し
、複数回の吐出走査で、必要な量の機能液252を配置することもできる。一個所の領域
に対して複数回の吐出走査を実施する場合には、矢印aの方向に相対移動する吐出走査と
、矢印bの方向に相対移動する吐出走査とを繰り返す。
この相対移動経路による描画工程では、各吐出走査における相対移動方向が同じである
ことから、各吐出走査における吐出パターンが類似したパターンになる。このため、吐出
パターンの算出や、当該吐出パターンを実現するための制御などは、同じことを繰り返す
ことで実施できる部分が多くなり、吐出パターンの算出や、当該吐出パターンを実現する
ための制御を容易にすることができる。
図15(b)は、一回の相対移動において、相対移動方向が異なる例を示している。図
15(b)に示した仮想線Lb1、Lb3、Lb5と、仮想線Lb2、Lb4、Lb6と
に挟まれた領域、及び仮想線Lb6、Lb4、Lb2と、仮想線Lb7、Lb8、Lb9
とに挟まれた領域が、ヘッドユニット群21Aを用いて一回の吐出走査で機能液252を
配置可能な領域である。
ヘッドユニット群21Aを、マザー対向基板201Aに対して矢印a31の方向、矢印
a32の方向、矢印a33の方向、又は矢印b31の方向、矢印b32の方向、矢印b3
3の方向に相対移動させながら吐出を実施することによって、機能液252を配置する。
境界線L20及び境界線L30は、相対移動の方向が、矢印a31の方向から矢印a3
2の方向に、矢印a32の方向から矢印a33の方向に、矢印b31の方向から矢印b3
2の方向に、又は矢印b32の方向から矢印b33の方向に変わる位置を示している。境
界線L20及び境界線L30は、CF層208を形成する領域の間にある機能液252を
配置しない位置に設定されている。
境界線L20又は境界線L30を挟んで隣り合う、CF層208を形成する領域の一方
が、第一の配置領域に相当し、もう一方が、第二の配置領域に相当する。
一個所の領域に対して複数回の吐出走査を実施する場合には、矢印a31の方向、矢印
a32の方向、及び矢印a33の方向に相対移動する吐出走査と、矢印b31の方向、矢
印b32の方向、及び矢印b33の方向に相対移動する吐出走査とを繰り返す。
この相対移動経路による描画工程では、一回の吐出走査の中でV軸方向に対する相対移
動の方向の角度が3種類になっている。これにより、一回の吐出走査で機能液252を配
置可能な領域において、1個の吐出ノズル78から吐出された機能液252が配置される
フィルター膜領域225の配列方向が、3種類の方向となる。配列方向が3種類の方向と
なることによって、一回の吐出相対移動によって機能液252が配置されるフィルター膜
領域225が1方向に配列している場合にくらべて、規則的に配列することで視認され易
くなることを、より抑制することができる。また、同じ傾きでV軸方向に相対移動する距
離が短くなるため、当該吐出走査におけるW軸方向の移動量が小さくなる。これにより、
ヘッドユニット群21Aが有する吐出ノズル78の中で、吐出走査の途中において、マザ
ー対向基板201Aのフィルター膜領域225に対向しない位置に位置する場合がある吐
出ノズル78の数を少なくすることができる。言い換えると、同じヘッドユニット群21
Aを用いて、より幅の広い基板に、同じ回数の吐出走査で、機能液の配置を実施すること
ができる。
図15(c)は、V軸方向における相対移動方向によって、相対移動方向のV軸方向に
対する傾きが異なる例を示している。図15(c)に示した、仮想線Lc1と仮想線Lc
2とに挟まれた領域、仮想線Lc3と、仮想線Lc4とに挟まれた領域、仮想線Lc2と
、仮想線Lc5とに挟まれた領域、仮想線Lc4と、仮想線Lc6とに挟まれた領域が、
ヘッドユニット群21Aを用いて一回の吐出走査で機能液252を配置可能な領域である

ヘッドユニット群21Aを、マザー対向基板201Aに対して矢印a2の方向、矢印b
2の方向、矢印c2の方向、又は矢印d2の方向に相対移動させながら吐出を実施するこ
とによって、機能液252を配置する。矢印a2の方向と矢印c2の方向とは同じ方向で
あり、矢印b2の方向と矢印d2の方向とは同じ方向であり、矢印a2の方向と矢印b2
の方向とは異なっている。すなわち、マザー対向基板201Aに対するヘッドユニット群
21Aの相対移動の方向が、マザー対向基板201Aのアライメントマーク281に近い
方の端から遠い方の端に向かう場合と、マザー対向基板201Aのアライメントマーク2
81から遠い方の端から近い方の端に向かう場合とで、V軸方向に対する相対移動の方向
の傾きが異なっている。
アライメントマーク281に近い方の端又はアライメントマーク281から遠い方の端
が、第一の端辺又は第二の端辺に相当し、V軸方向が、第一の方向に相当する。
一個所の領域に対して複数回の吐出走査を実施する場合には、矢印a2の方向、矢印b
2の方向、矢印c2の方向、又は矢印d2の方向に相対移動する吐出走査と、矢印a2の
方向、矢印b2の方向、矢印c2の方向、又は矢印d2の方向に対して反対向きの方向に
相対移動する吐出走査とを繰り返す。
この相対移動経路による描画工程では、一回の吐出走査が終了した時点でのマザー対向
基板201Aに対するヘッドユニット群21Aの相対位置から、次の吐出走査の相対移動
を開始することができる。このため、一回の吐出走査が終了した時点での相対位置から、
次の吐出走査を開始する相対位置までの移動がほとんど不要であり、吐出を伴わない相対
移動の増加を抑制して、効率よく描画工程を実施することができる。また、同一のフィル
ター膜領域225に対して複数回数の吐出走査を実施しており、同一のフィルター膜領域
225に対して吐出走査を実施する際のV軸方向に対する相対移動の方向の角度が2種類
になっている。これにより、1個の吐出ノズル78から吐出された機能液252が配置さ
れるフィルター膜領域225の列が交差するため、位置方向に配列する場合にくらべて、
より視認され難くすることができる。
図15(d)は、吐出走査ごとに相対移動方向のV軸方向に対する傾きが異なる例を示
している。図15(d)に示した、仮想線Ld1と仮想線Ld2とに挟まれた領域、仮想
線Ld3と、仮想線Ld4とに挟まれた領域、仮想線Ld5と、仮想線Ld6とに挟まれ
た領域、仮想線Ld7と、仮想線Ld8とに挟まれた領域が、ヘッドユニット群21Aを
用いて一回の吐出走査で機能液252を配置可能な領域である。
ヘッドユニット群21Aを、マザー対向基板201Aに対して矢印a4の方向、矢印b
4の方向、矢印c4の方向、又は矢印d4の方向に相対移動させながら吐出を実施するこ
とによって、機能液252を配置する。矢印a4の方向と、矢印b4の方向と、矢印c4
の方向と、又は矢印d4の方向とは、互いにV軸方向に対する傾きが異なっている。
一個所の領域に対して複数回の吐出走査を実施する場合には、矢印a4の方向、矢印b
4の方向、矢印c4の方向、又は矢印d4の方向に相対移動する吐出走査と、矢印a4の
方向、矢印b4の方向、矢印c4の方向、又は矢印d4の方向に対して反対向きの方向に
相対移動する吐出走査とを繰り返す。
この相対移動経路による描画工程では、図15(c)に示した相対移動経路と同様に、
一回の吐出走査が終了した時点でのマザー対向基板201Aに対するヘッドユニット群2
1Aの相対位置から、次の吐出走査の相対移動を開始することができる。このため、一回
の吐出走査が終了した時点での相対位置から、次の吐出走査を開始する相対位置までの移
動がほとんど不要であり、吐出を伴わない相対移動の増加を抑制して、効率よく描画工程
を実施することができる。また、同一のフィルター膜領域225に対して複数回数の吐出
走査を実施しており、同一のフィルター膜領域225に対して吐出走査を実施する際のV
軸方向に対する相対移動の方向の角度が複数種類になっている。これにより、1個の吐出
ノズル78から吐出された機能液252が配置されるフィルター膜領域225の列が交差
するため、位置方向に配列する場合にくらべて、より視認され難くすることができる。さ
らに、マザー対向基板201AにおけるW軸方向の端に近い領域に機能液を配置する際は
、V軸方向に対する相対移動方向の傾きを小さくし、マザー対向基板201AにおけるW
軸方向の中央に近い領域に機能液を配置する際は、V軸方向に対する相対移動方向の傾き
を大きくすることができる。相対移動方向の傾きを小さくすることで、ヘッドユニット群
21Aが有する吐出ノズル78の中で、吐出走査の途中において、マザー対向基板201
Aのフィルター膜領域225に対向しない位置に位置する場合がある吐出ノズル78の数
を少なくすることができる。相対移動方向の傾きを大きくすることで、相対移動回数を減
らして、描画吐出に要する時間を抑制することができる。
第一の実施形態によれば、上述した各説明において記載した効果に加えて、以下に記載
する効果が得られる。
(1)図12に矢印a1、矢印b1、矢印c1、矢印d1などで示したヘッドユニット
群21Aとマザー対向基板201Aとの相対移動の方向は、マザー対向基板201Aにお
けるフィルター膜領域225の配列方向であるV軸方向に対して傾いている。矢印a1及
び矢印a2の方向がV軸方向に対して傾いていることによって、ヘッドユニット群21A
が有する吐出ノズル78から吐出された機能液252が着弾するフィルター膜領域225
のW軸方向の位置は、当該フィルター膜領域225のV軸方向の位置によって異なってい
る。これにより、1個の吐出ノズル78から吐出された機能液252が配置されるフィル
ター膜領域225が、フィルター膜領域225の配列方向であるV軸方向に配列すること
を抑制することができる。
それぞれのフィルター膜領域225における機能液252の配置量のばらつきに起因し
て、フィルター膜205の膜厚のばらつきが発生し、当該ばらつきが大きくなると、表示
むらとして視認される。それぞれの画素におけるフィルター膜205の膜厚のばらつきが
視認できない程度の微小なものであっても、フィルター膜205の配列方向に沿って略同
じ膜厚のフィルター膜205が形成されることによって、視認され易くなる。1個の吐出
ノズル78から吐出された機能液252が配置されるフィルター膜領域225が、フィル
ター膜領域225の配列方向であるV軸方向に配列することを抑制することで、膜厚のば
らつきが視認され易くなることを抑制することができる。
(2)着弾点252r1が位置するフィルター膜領域225Rの列は、V軸方向に延在
し、当該列は、V軸方向においてフィルター膜領域225Gとフィルター膜領域225B
とを挟んで互いに隣接するとともに、W軸方向に階段状にずれて延在している。これによ
り、1個の吐出ノズル78から吐出された機能液252が配置されるフィルター膜領域2
25が、直線状に配列される長さを短くすることができる。
それぞれのフィルター膜領域225における機能液252の配置量のばらつきに起因し
て、フィルター膜205の膜厚のばらつきが発生し、当該ばらつきが大きくなると、表示
むらとして視認される。それぞれの画素におけるフィルター膜205の膜厚のばらつきが
視認できない程度の微小なものであっても、略同じ膜厚のフィルター膜205が略一直線
上に形成されることによって、視認され易くなる。1個の吐出ノズル78から吐出された
機能液252が配置されるフィルター膜領域225が、直線状に配列される長さを短くす
ることで、膜厚のばらつきが視認され易くなることを抑制することができる。
(3)図15(b)に示した相対移動経路では、ヘッドユニット群21Aの吐出ノズル
78から吐出された機能液252が境界線L20又は境界線L30に着弾する位置におい
て、相対移動方向を変えている。境界線L20及び境界線L30は、CF層208を形成
する領域の間にある機能液252を配置しない位置に設定されている。相対移動の方向を
変える際は、相対移動速度が変わるため、機能液252を着弾させる位置の着弾位置の誤
差が大きくなる可能性がある。境界線L20及び境界線L30は、機能液252を配置し
ない位置に設定されており、境界線L20及び境界線L30の近傍に向けて機能液252
を吐出することはないため、着弾位置の誤差が大きくなることなく、相対移動の方向を変
えることができる。
(4)ステップS24では、ヘッドユニット群21Aとマザー対向基板201Aとの相
対移動は、ヘッドユニット群21AをY軸走査機構12によってY軸方向に移動すると共
に、マザー対向基板201Aが載置されたワーク載置台30をX軸走査機構36によって
X軸方向に移動することによって実施されている。これにより、液滴吐出装置1における
X軸方向及びY軸方向と、マザー対向基板201AにおけるV軸方向及びW軸方向とを略
一致させた状態で、ヘッドユニット群21Aとマザー対向基板201Aとの相対移動方向
をV軸方向に対して傾けることができる。
液滴吐出装置1におけるX軸方向及びY軸方向と、マザー対向基板201AにおけるV
軸方向及びW軸方向とが一致した状態は、液滴吐出装置1におけるヘッドユニット群21
Aとマザー対向基板201Aとの相対位置を表す座標軸の軸方向と、マザー対向基板20
1Aにおけるフィルター膜領域225の配列位置を示す座標軸の軸方向とが一致した状態
である。X軸方向及びY軸方向と、V軸方向及びW軸方向とが一致した状態では、液滴吐
出装置1におけるフィルター膜領域225の位置を、座標軸の方向を変換することなく表
すことができるため、フィルター膜領域225の位置を簡単な数値で容易に表すことがで
きる。
(第二の実施形態)
次に、液状体吐出装置、液状体吐出方法、基板の製造方法、及び電気光学装置の製造方
法の第二の実施形態について、図面を参照して説明する。本実施形態の描画対象物は、第
一の実施形態で説明した液晶装置と実質的に同一のものであるため、描画対象物に関する
説明は省略する。本実施形態の液滴吐出装置は、第一の実施形態で説明した液滴吐出装置
1と一部のみが異なるため、液滴吐出装置に関する説明は、液滴吐出装置1と構成が異な
る部分についてのみ説明する。液状体吐出方法についても、第一の実施形態と異なる部分
を主に説明する。
<液滴吐出装置>
最初に、液滴吐出装置の全体構成について、図16を参照して説明する。図16は、液
滴吐出装置の概略構成を示す外観斜視図である。
図16に示すように、液滴吐出装置501は、描画ユニット2と、ワークユニット50
3と、機能液供給ユニット4と、保守ユニット5と、を備えている。
描画ユニット2と、機能液供給ユニット4と、保守ユニット5とは、第一の実施形態で
説明した液滴吐出装置1における描画ユニット2、機能液供給ユニット4、及び保守ユニ
ット5と実質的に同等のものである。
<ワークユニット>
次に、ワークユニット503について、図17を参照して説明する。図17は、ワーク
ユニットの概略構成を示す説明図である。図17(a)は、ワークユニットの平面図であ
り、図17(b)は、ワークユニットの側面図である。
図17に示すように、ワークユニット503は、ワーク載置台530と、X軸走査機構
36とを備えている。X軸走査機構36は、第一の実施形態で説明した液滴吐出装置1に
おけるX軸走査機構36と実質的に同等のものである。
ワーク載置台530は、載置台531と、回動機構532と、載置台ベース533と、
スライダー枠34とを備えている。載置台ベース533に固定された一対のスライダー枠
34,34が有するX軸スライダー(図示省略)を、X軸リニアモーターによって駆動す
ることによって、ワーク載置台530をX軸方向に移動する。また、任意の位置に保持す
る。スライダー枠34は、第一の実施形態で説明した液滴吐出装置1におけるスライダー
枠34と実質的に同等のものである。
載置台531は、載置されたワークWを吸引して固定する吸引機構(図示省略)と、方
向規制体531aとを備えている。載置台531にワークWを給材する際は、ワークWを
方向規制体531aに接触させることで、液滴吐出装置501における略所定の方向で、
ワークWを載置台531に載置する。続いてアライメントを実施することで、ワークWを
液滴吐出装置501における所定の位置に所定の方向で位置させる。
載置台531は、回動機構532を介して、載置台ベース533に回動自在に取付けら
れている。回動機構532は、載置台ベース533に対して、載置台531を、載置台5
31のワークWを載置する面に略垂直な回動軸532a(図16に記載したZ軸に略平行
な軸)回りに回動可能であり、精度良く任意の位置に保持することが可能である。
図17(a)に示した方向規制体531a0は、アライメントを実施して載置台531
の方向が固定された位置における方向規制体531aを示している。図17(a)に示し
た方向規制体531a1は、載置台531が基準方向から載置台531の上方側からみて
時計まわりに90°回動された位置における方向規制体531aを示している。図17(
a)に示した方向規制体531a2は、載置台531が基準方向から載置台531の上方
側からみて180°回動された位置における方向規制体531aを示している。図17(
a)に示した方向規制体531a3は、載置台531が基準方向から載置台531の上方
側からみて時計まわりに270°回動された位置における方向規制体531aを示してい
る。回動機構532が、載置台回動手段に相当する。
<液滴吐出装置の電気的構成>
次に、上述したような構成を有する液滴吐出装置501を駆動するための電気的構成に
ついて、図18を参照して説明する。図18は、液滴吐出装置の電気的構成を示す電気構
成ブロック図である。
液滴吐出装置501は、液滴吐出装置1と同様の制御装置65を備えている。
液滴吐出装置501の吐出装置制御部506は、液滴吐出装置1の吐出装置制御部6と
略同様の構成を有し、吐出装置制御部6の駆動機構ドライバー8dと一部のみ異なる駆動
機構ドライバー508dを備えている。駆動機構ドライバー508dには、駆動機構ドラ
イバー8dに接続されている各装置又は機構と略同様の装置又は機構が接続されている。
駆動機構ドライバー508dには、さらに、ワーク載置台30におけるθ機構32に代わ
る、ワーク載置台530の回動機構532が接続されている。
<描画>
次に、CF層208を形成する工程における、液滴吐出装置501を用いて、図6を参
照して説明したマザー対向基板201Aのフィルター膜領域225に機能液252を配置
する描画工程について、図19及び図20を参照して説明する。図19は、描画工程を示
すフローチャートである。図20は、描画工程におけるマザー対向基板に対するヘッドユ
ニットの相対移動経路を示す説明図である。
図19のステップS41及びステップS42は、図11のステップS21又はステップ
S22と同様の工程である。ステップS42では、アライメントマーク281の画像を取
得し、撮像結果に基づいて、回動機構532によってマザー対向基板201Aの方向を微
調整(θ補正)することで、マザー対向基板201Aのアライメントを実施する。ステッ
プS42を終了して、ワーク載置台530に載置されたマザー対向基板201AのV軸方
向が、液滴吐出装置501におけるX軸方向に調整されている。マザー対向基板201A
は、アライメントされることによって、フィルター膜領域225の配列方向が、液滴吐出
装置501におけるヘッドユニット21の走査方向及びワーク載置台530の走査方向と
、略一致している。
ステップS42の次に、ステップS43では、マザー対向基板201Aの方向調整を実
施する。回動機構532によってマザー対向基板201Aが固定された載置台531を回
動して、例えば、図20に示したように、マザー対向基板201AのV軸方向が、液滴吐
出装置501におけるX軸方向に対して45°傾く方向に、マザー対向基板201Aの方
向を調整する。
図20に示したV軸方向及びW軸方向は、図5、図6、及び図7に示したV軸方向及び
W軸方向と一致している。図20に示したX軸方向及びY軸方向は、図16及び図17に
示したX軸方向及びY軸方向と一致している。
次に、図19のステップS44では、6個のヘッドユニット21からなるヘッドユニッ
ト群21Aを、マザー対向基板201Aに対して吐出走査を開始する位置に位置させる。
吐出走査を開始する位置は、例えば、図20に示したマザー対向基板201Aに対して、
ヘッドユニット群21A51の位置である。
マザー対向基板201Aに対して、ヘッドユニット群21Aをヘッドユニット群21A
51の位置に位置させる操作は、ワーク載置台530をX軸走査機構36によってX軸方
向に移動し、ヘッドユニット群21AをY軸走査機構12によってY軸方向に移動するこ
とで実施する。
次に、図19のステップS45では、第一領域におけるフィルター膜領域225に向け
て機能液252を吐出する吐出走査を実施する。ヘッドユニット群21Aとマザー対向基
板201Aとを相対移動させると共に、描画ユニット2が有する吐出ノズル78から選択
的に機能液を吐出することによって、マザー対向基板201Aの上の規定された位置に機
能液252を配置する。
第一領域は、図20に示した仮想線L51と仮想線L52とに挟まれた領域である。ヘ
ッドユニット群21Aが有する全ての吐出ノズル78から機能液252を吐出することで
、第一領域のW軸方向の幅全体に含まれるフィルター膜領域225に機能液252を配置
することが可能である。
この吐出走査におけるヘッドユニット群21Aとマザー対向基板201Aとの相対移動
は、マザー対向基板201Aが載置されたワーク載置台530をX軸走査機構36によっ
てX軸方向に移動することによって実施する。相対移動方向は、マザー対向基板201A
のV軸方向及びW軸方向に対して傾いており、フィルター膜領域225の配列方向に対し
て傾いている。
相対移動方向は、ヘッドユニット群21Aが有するノズル列78Aの延在方向と略直交
する方向であり、ヘッドユニット群21Aが有する全ての吐出ノズル78は、2本のノズ
ル列78A間の吐出タイミングを制御するだけで、あたかも1列に配列した一本のノズル
列のように扱うことが可能である。
ステップS45を終了すると、ヘッドユニット群21Aは、マザー対向基板201Aに
対して、図20に二点鎖線で示したヘッドユニット群21A52の位置に位置する。
ステップS45における吐出走査の回数は、複数回であってもよい。複数回の吐出走査
ごとに、ヘッドユニット群21AのY軸方向の位置をわずかにずらしてもよい。ヘッドユ
ニット群21AのY軸方向の位置をずらすことで、単一のフィルター膜領域225に対し
て、同じ吐出ノズル78から吐出された機能液252が配置されることを抑制することが
できる。回数が偶数回の場合には、ステップS45を終了すると、ヘッドユニット群21
Aは、マザー対向基板201Aに対して、元のヘッドユニット群21A51の位置に位置
する。
次に、図19のステップS46では、ヘッドユニット群21Aを、マザー対向基板20
1Aに対して、次の第二領域に対する吐出走査を開始する位置に移動する。ヘッドユニッ
ト群21A52の位置に位置していたヘッドユニット群21Aを移動させて、第二領域に
対する吐出走査を開始する位置であるヘッドユニット群21A61の位置に位置させる。
ヘッドユニット群21A52のX軸方向の位置と、ヘッドユニット群21A61のX軸
方向の位置とは、図20に示したように異なっていてもよいし、一致させてもよい。一致
させる場合には、ステップS45の吐出走査において、ヘッドユニット群21AのX軸方
向の位置が次の吐出走査を開始する際の位置に至るまで、相対移動させる。液滴吐出装置
501においては、マザー対向基板201Aが固定されたワーク載置台530をX軸走査
機構36によって移動させる。
次に、図19のステップS47では、ステップS45と同様にして、第二領域における
フィルター膜領域225に向けて機能液252を吐出する吐出走査を実施する。第二領域
は、図20に示した仮想線L52と仮想線L53とに挟まれた領域である。ヘッドユニッ
ト群21Aが有する全ての吐出ノズル78から機能液252を吐出することで、第二領域
のW軸方向の幅全体に含まれるフィルター膜領域225に機能液252を配置することが
可能である。
ステップS47を終了すると、ヘッドユニット群21Aは、マザー対向基板201Aに
対して、図20に二点鎖線で示したヘッドユニット群21A62の位置に位置する。
次に、図19のステップS48では、ステップS46と同様に、ヘッドユニット群21
Aを、マザー対向基板201Aに対して、次の第三領域に対する吐出走査を開始する位置
であるヘッドユニット群21A71の位置に移動する。
次に、図19のステップS49では、ステップS45又はステップS47と同様にして
、第三領域におけるフィルター膜領域225に向けて機能液252を吐出する吐出走査を
実施する。第三領域は、図20に示した仮想線L53と仮想線L54とに挟まれた領域で
ある。ヘッドユニット群21Aが有する全ての吐出ノズル78から機能液252を吐出す
ることで、第三領域のW軸方向の幅全体に含まれるフィルター膜領域225に機能液25
2を配置することが可能である。
ステップS49を終了すると、ヘッドユニット群21Aは、マザー対向基板201Aに
対して、図20に二点鎖線で示したヘッドユニット群21A72の位置に位置する。
次に、図19のステップS50では、描画が実施されたマザー対向基板201Aを、液
滴吐出装置501から除材する。
次に、ステップS51では、次に描画するマザー対向基板201Aの有無を判定する。
次に描画するマザー対向基板201Aが有る場合(ステップS51でYES)には、ステ
ップS41に戻り、ステップS41からステップS50を繰り返す。
次に描画するマザー対向基板201Aが無い場合(ステップS51でNO)には、ステ
ップS51を終了して描画工程を終了する。
赤色機能液252R、緑色機能液252G、及び青色機能液252Bについて、それぞ
れ上述した描画工程を実施して、フィルター膜領域225R、フィルター膜領域225G
、及びフィルター膜領域225Bに、赤色フィルター膜205R、緑色フィルター膜20
5G、又は青色フィルター膜205Bを形成する。これにより、赤色フィルター膜205
R、緑色フィルター膜205G、及び青色フィルター膜205Bからなる3色カラーフィ
ルターが形成される。
あるいは、液滴吐出装置501のヘッドユニット21を、第一の実施形態において説明
したヘッドユニット321にして、当該ヘッドユニット321を用いて3種類の機能液2
52を並行して配置することもできる。
<相対移動経路例>
液滴吐出装置501を用いてフィルター膜領域225に機能液252を配置する描画工
程における、マザー対向基板201Aに対するヘッドユニット群21Aの相対移動経路に
ついても、上述した相対移動経路とは異なる経路をとることができる。
上述したステップS46やステップS48を実施する際に、ステップS43のマザー対
向基板の方向を調整するステップも実施することによって、図12に示した相対移動経路
や、図15(c)や図15(d)に示した相対移動経路と実質的に同等の経路をとること
ができる。吐出走査において、ヘッドユニット群21Aが図15(b)の境界線L20又
は境界線L30を越える位置まで走査したところで、ステップS43のマザー対向基板2
01Aの方向を調整するステップを実施して方向を変え、その相対移動方向で続きの吐出
走査を実施することで、図15(b)に示したような相対移動経路と実質的に同等の経路
をとることもできる。
第二の実施形態によれば、上述した第一の実施形態による効果に加えて、以下に記載す
る効果が得られる。
(1)回動機構532は、載置台ベース533に対して、載置台531を、載置台53
1のワークWを載置する面に略垂直な回動軸532a回りに回動可能であり、精度良く任
意の位置に保持することが可能であり、回動機構532を用いて、載置台531に載置さ
れたマザー対向基板201Aの、相対移動方向に対する方向を変えることができる。これ
により、ヘッドユニット群21Aとマザー対向基板201Aとの相対移動の方向を変える
ことなく、マザー対向基板201AのV軸方向と、ヘッドユニット群21Aとマザー対向
基板201Aとの相対移動の方向とを、傾けることができる。
(2)相対移動方向は、ヘッドユニット群21Aが有するノズル列78Aの延在方向と
略直交する方向であり、ヘッドユニット群21Aが有する全ての吐出ノズル78は、2本
のノズル列78A間の吐出タイミングを制御するだけで、あたかも1列に配列した一本の
ノズル列のように扱うことが可能である。これにより、相対移動方向と、ノズル列の延在
方向とが傾いており、吐出ノズルごとに個別に吐出タイミングを制御する必要がある場合
にくらべて、吐出ノズル78からの吐出の制御を容易にすることができる。
以上、添付図面を参照しながら好適な実施形態について説明したが、好適な実施形態は
、前記実施形態に限らない。要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは
勿論であり、以下のように実施することもできる。
(変形例1)前記実施形態においては、吐出走査における相対移動の経路は直線状又は
直線状の経路をつなぎあわせた経路であったが、相対移動の経路が直線状であることは必
須ではない。相対移動の経路は、例えば円弧の一部のような曲線や、曲線が連なる経路な
どであってもよい。
(変形例2)前記実施形態においては、液滴吐出装置を使用して液状体を配置する対象
物の一例として、電気光学装置の一例であるカラーフィルターを備える液晶表示パネル2
00において、フィルター膜205を形成する際の描画吐出について説明した。しかし、
液状体を配置する対象物は、液晶装置に限らない。液状体を配置する対象物は、上述した
ような膜を有する装置、又は形成過程において上記したような膜を形成する必要がある装
置であれば、どのような装置であってもよい。
(変形例3)前記実施形態においては、液晶表示パネル200が備えるCF層208は
、赤色フィルター膜205R、緑色フィルター膜205G、及び青色フィルター膜205
Bの3色のフィルター膜を有する3色フィルターであったが、カラーフィルターは、さら
に多くの種類のフィルター膜を有する多色のカラーフィルターであってもよい。多色のカ
ラーフィルターとしては、例えば、赤色、緑色、青色に加えて赤色、緑色、青色の補色の
シアン(青緑)、マゼンタ(紫赤)、イエロー(黄色)の有機EL素子を有する6色カラ
ーフィルタや、シアン(青緑)、マゼンタ(紫赤)、イエロー(黄色)の3色に緑色を加
えた4色カラーフィルターなどがあげられる。
(変形例4)前記実施形態においては、液滴吐出ヘッド17は、インクジェット方式の
液滴吐出ヘッドであったが、液滴吐出ヘッドがインクジェット方式の液滴吐出ヘッドであ
ることは必須ではない。上述した液状体を配置する液滴吐出ヘッドは、インクジェット方
式とは異なる方式の液滴吐出ヘッドであってもよい。
(変形例5)前記実施形態においては、液滴吐出ヘッド17は、一種類の機能液を吐出
する構成であったが、液滴吐出ヘッドが吐出する液状体の種類は一種類に限らない。液滴
吐出ヘッドは、複数の液状体供給経路及びそれぞれの液状体供給経路が連通して液状体を
供給することができるノズル列を備える構成であってもよい。
(変形例6)前記実施形態においては、液滴吐出ヘッド17は、ノズル列78Aを2列
備えており、それぞれのノズル列78Aは180個の吐出ノズル78を有する構成であっ
たが、液滴吐出ヘッドにおける吐出ノズルの構成は液滴吐出ヘッド17におけるような構
成に限らない。液滴吐出ヘッドが有する吐出ノズルの数は何個であってもよいし、液滴吐
出ヘッドにおける吐出ノズルの配列も、例えば1列に配列するなど、どのような配列であ
ってもよい。
(変形例7)前記実施形態においては、液滴吐出ヘッド17は、ノズル列78Aを2列
備えており、それぞれのノズル列78Aは180個の吐出ノズル78を有する構成であっ
たが、液滴吐出ヘッドにおける吐出ノズルの構成は液滴吐出ヘッド17におけるような構
成に限らない。液滴吐出ヘッドが有する吐出ノズルの数は何個であってもよいし、液滴吐
出ヘッドにおける吐出ノズルの配列も、例えば1列に配列するなど、どのような配列であ
ってもよい。
(変形例8)前記実施形態においては、液滴吐出装置1及び液滴吐出装置501のヘッ
ドユニット21は9個の液滴吐出ヘッド17を備えていたが、ヘッドユニットが備える液
滴吐出ヘッドの数は、9個に限らない。ヘッドユニットは、何個の液滴吐出ヘッドを備え
る構成であってもよい。
(変形例9)前記実施形態においては、ヘッドユニット21は9個の液滴吐出ヘッド1
7を備えており、液滴吐出ヘッド17は、それぞれの吐出ノズル78がY軸方向において
ノズル列78Aにおけるノズルピッチで連続する位置に配設されていた。しかし、複数の
液滴吐出ヘッドを、それぞれの液滴吐出ヘッドが有する吐出ノズルが液滴吐出ヘッドにお
ける吐出ノズルの配列方向においてノズルピッチで連続するように配設することは必須で
はない。液滴吐出ヘッドを、それぞれの液滴吐出ヘッドが有する吐出ノズルが液滴吐出ヘ
ッドにおける吐出ノズルの配列方向において、ノズルピッチより広い間隔を隔てて位置す
るように配設してもよいし、吐出ノズルの配列方向において、吐出ノズルの位置が互いに
重なる位置に配設してもよい。
(変形例10)前記実施形態においては、液滴吐出装置1及び液滴吐出装置501は6
個のヘッドユニット21を備えていたが、液滴吐出装置が備えるヘッドユニットは6個に
限らない。液滴吐出装置は、何個のヘッドユニットを備える構成であってもよい。
(変形例11)前記実施形態においては、液滴吐出装置1及び液滴吐出装置501は、
マザー対向基板201Aなどを載置したワーク載置台30又はワーク載置台530を移動
させて、吐出ノズル78の配列方向と略直交するX軸方向における吐出ノズル78とマザ
ー対向基板201Aとの相対移動を実施していた。また、ヘッドユニット21を移動させ
て、吐出ノズル78の配列方向と略平行なY方向における吐出ノズル78とマザー対向基
板201Aとの相対移動を実施していた。しかし、ノズル列を備える液滴吐出ヘッドと基
材との、ノズル列を構成する吐出ノズルの配列方向に交差する方向における相対移動を基
材を移動させることで実施することも、ノズル列を構成する吐出ノズルの配列方向におけ
る相対移動を液滴吐出ヘッドを移動させることで実施することも、必須ではない。
液滴吐出ヘッドと基材との吐出ノズルの配列方向に交差する方向における相対移動を、
液滴吐出ヘッドを吐出ノズルの配列方向に交差する方向に移動させることで実施してもよ
い。液滴吐出ヘッドと基材との吐出ノズルの配列方向の相対移動を、基材を吐出ノズルの
配列方向に移動させることで実施してもよい。液滴吐出ヘッドと基材との、吐出ノズルの
配列方向に交差する方向及び吐出ノズルの配列方向の相対移動を、液滴吐出ヘッド、又は
基材のどちらか一方を、吐出ノズルの配列方向に交差する方向及び吐出ノズルの配列方向
に移動させることで実施してもよい。あるいは、液滴吐出ヘッド、及び基材の両方を、吐
出ノズルの配列方向に交差する方向及び吐出ノズルの配列方向に移動させることで実施し
てもよい。
第一の実施形態における液滴吐出装置の概略構成を示す外観斜視図。 (a)は、液滴吐出ヘッドをノズルプレート側から見た外観斜視図。(b)は、液滴吐出ヘッドの圧力室周りの構造を示す斜視断面図。(c)は、液滴吐出ヘッドの吐出ノズル部の構造を示す断面図。 ヘッドユニットの概略構成を示す平面図。 液滴吐出装置の電気的構成を示す電気構成ブロック図。 液晶表示パネルの概略構成を示す分解斜視図。 (a)は、対向基板の平面構造を模式的に示す平面図。(b)は、マザー対向基板の平面構造を模式的に示す平面図。 3色カラーフィルターのフィルター膜の配列例を示す模式平面図。 液晶表示パネルを形成する過程を示すフローチャート。 液晶表示パネルを形成する過程におけるフィルター膜を形成する工程などを示す断面図。 液晶表示パネルを形成する過程における配向膜を形成する工程などを示す断面図。 描画工程を示すフローチャート。 描画工程におけるマザー対向基板に対するヘッドユニットの相対移動経路を示す説明図。 フィルター膜領域に対する機能液の液滴の着弾位置を示す説明図。 ヘッドユニットの概略構成を示す平面図。 描画工程におけるマザー対向基板に対するヘッドユニットの相対移動経路の例を示す説明図。 第二の実施形態における液滴吐出装置の概略構成を示す外観斜視図。 (a)は、ワークユニットの平面図。(b)は、ワークユニットの側面図。 液滴吐出装置の電気的構成を示す電気構成ブロック図。 描画工程を示すフローチャート。 描画工程におけるマザー対向基板に対するヘッドユニットの相対移動経路を示す説明図。
符号の説明
1…液滴吐出装置、2…描画ユニット、3…ワークユニット、4…機能液供給ユニット
、6…吐出装置制御部、17…液滴吐出ヘッド、21…ヘッドユニット、21A…ヘッド
ユニット群、30…ワーク載置台、31…載置台、32…θ機構、36…X軸走査機構、
44…CPU、45…ROM、46…RAM、78…吐出ノズル、78A…ノズル列、2
00…液晶表示パネル、201…ガラス基板、201A…マザー対向基板、208…CF
層、210…素子基板、220…対向基板、225…フィルター膜領域、225A…領域
列、252…機能液、252r…着弾点、321…ヘッドユニット、501…液滴吐出装
置、503…ワークユニット、506…吐出装置制御部、530…ワーク載置台、531
…載置台、532…回動機構、532a…回動軸、533…載置台ベース、781…吐出
ノズル、782…吐出ノズル。

Claims (18)

  1. 液状体を吐出する複数の吐出ノズルが配列されたノズル列を備え、前記液状体が配置さ
    れる基材と前記ノズル列とを相対移動させると共に、前記複数の吐出ノズルにおけるそれ
    ぞれの吐出ノズルから選択的に前記液状体を吐出して、前記液状体を前記基材に配置する
    液状体吐出装置であって、
    前記基材は、前記液状体が配置される配置区画が第一の方向及び前記第一の方向と交差
    する第二の方向に配列されて格子状に配列する配置領域を備え、
    前記液状体の吐出を伴う前記基材と前記ノズル列との相対移動における相対移動方向が
    、前記第一の方向及び前記第二の方向と交差する方向であることを特徴とする液状体吐出
    装置。
  2. 1個の前記基材に対して、前記液状体の吐出を伴う前記相対移動を複数回実施し、前記
    配置領域を構成する前記第二の方向と略平行な端辺が、第一の端辺と、前記第一の端辺と
    反対側の第二の端辺とであって、
    前記ノズル列が前記基材に対して、前記第二の端辺側から前記第一の端辺側に向かう方
    向に相対移動する場合と、前記第一の端辺側から前記第二の端辺側に向かう方向に相対移
    動する場合とで、前記第一の方向に対する前記相対移動の方向の角度が異なることを特徴
    とする、請求項1に記載の液状体吐出装置。
  3. 1個の前記基材に対して、前記液状体の吐出を伴う前記相対移動を複数回実施し、
    一回の前記相対移動ごとに、前記第一の方向に対する前記相対移動の方向の角度を異な
    らせることを特徴とする、請求項1に記載の液状体吐出装置。
  4. 一回の前記相対移動において、前記第一の方向に対する前記相対移動の方向の角度を変
    化させることを特徴とする、請求項1に記載の液状体吐出装置。
  5. 前記配置領域は、第一の配置領域と第二の配置領域とを含み、
    前記液状体吐出装置に載置された前記基材において、前記第一の配置領域と前記第二の
    配置領域とは、前記ノズル列における前記吐出ノズルの配列方向と略平行な境界領域を挟
    んで配設されており、
    一回の前記相対移動において、前記吐出ノズルから吐出された前記液状体が前記境界領
    域に着弾する位置に前記ノズル列が位置する時点を境に、前記第一の方向に対する前記相
    対移動の方向の角度を変化させることを特徴とする、請求項4に記載の液状体吐出装置。
  6. 前記基材と前記ノズル列とを第一の走査方向に相対移動させる第一走査手段と、
    前記基材と前記ノズル列とを前記第一の走査方向と交差する第二の走査方向に相対移動
    させる第二走査手段と、をさらに備え、
    前記第一走査手段による相対移動と、前記第二走査手段による相対移動とを並行して実
    施することによって前記相対移動を実施することを特徴とする、請求項2乃至5のいずれ
    か一項に記載の液状体吐出装置。
  7. 前記第一走査手段による相対移動速度と、前記第二走査手段による相対移動速度との少
    なくとも一方を変化させることによって、前記第一の方向に対する前記相対移動の方向の
    角度を変化させることを特徴とする、請求項6に記載の液状体吐出装置。
  8. 前記基材を載置する載置台と、前記載置台を前記載置台における前記基材を載置する面
    に略垂直な軸まわりに回動可能な載置台回動手段と、をさらに備え、
    前記載置台回動手段によって前記載置台の方向を変えることによって、前記載置台に載
    置された前記基材の前記第一の方向を変えることを特徴とする、請求項2乃至5のいずれ
    か一項に記載の液状体吐出装置。
  9. 液状体を吐出する複数の吐出ノズルが配列されたノズル列と、前記液状体が配置される
    基材とを相対移動させると共に、前記複数の吐出ノズルにおけるそれぞれの吐出ノズルか
    ら選択的に前記液状体を吐出して、前記液状体を前記基材に配置する吐出走査工程を有す
    る液状体吐出方法であって、
    前記基材は、前記液状体が配置される配置区画が第一の方向及び前記第一の方向と交差
    する第二の方向に配列されて格子状に配列する配置領域を備え、
    前記吐出走査工程における相対移動方向が、前記第一の方向及び前記第二の方向と交差
    する方向であることを特徴とする液状体吐出方法。
  10. 1個の前記基材に対して、前記吐出走査工程を複数回実施し、前記配置領域を構成する
    前記第二の方向と略平行な端辺が、第一の端辺と、前記第一の端辺と反対側の第二の端辺
    とであって、
    前記吐出走査工程は、前記相対移動の方向が、前記ノズル列が前記基材に対して、前記
    第二の端辺側から前記第一の端辺側に向かう方向であって、前記第一の方向に対する前記
    相対移動の方向の角度が第一の角度である第一の吐出走査工程と、前記相対移動の方向が
    、前記ノズル列が前記基材に対して、前記第一の端辺側から前記第二の端辺側に向かう方
    向であって、前記第一の方向に対する前記相対移動の方向の角度が前記第一の角度とは異
    なる第二の角度である第二の吐出走査工程と、を含むことを特徴とする、請求項9に記載
    の液状体吐出方法。
  11. 1個の前記基材に対して、前記吐出走査工程を複数回実施し、
    一回の前記吐出走査工程ごとに、前記第一の方向に対する前記相対移動の方向の角度を
    異ならせることを特徴とする、請求項9に記載の液状体吐出方法。
  12. 一回の前記吐出走査工程は、前記第一の方向に対する前記相対移動の方向の角度が第一
    角度である第一吐出走査工程と、前記第一の方向に対する前記相対移動の方向の角度が前
    記第一角度とは異なる第二角度である第二吐出走査工程と、を有することを特徴とする、
    請求項9に記載の液状体吐出方法。
  13. 前記配置領域は、第一の配置領域と第二の配置領域とを含み、前記第一の配置領域と前
    記第二の配置領域とは、前記ノズル列における前記吐出ノズルの配列方向と略平行な境界
    領域を挟んで配設されており、
    一回の前記吐出走査工程において、第一吐出走査工程と第二吐出走査工程とは、前記吐
    出ノズルから吐出された前記液状体が前記境界領域に着弾する位置に前記ノズル列が位置
    する時点を境に、それぞれ実施することを特徴とする、請求項12に記載の液状体吐出方
    法。
  14. 前記吐出走査工程では、前記基材と前記ノズル列とを第一の走査方向に相対移動させる
    主吐出走査工程と、基前記材と前記ノズル列とを前記第一の走査方向と交差する第二の走
    査方向に相対移動させる副吐出走査工程と、を並行して実施することを特徴とする、請求
    項9乃至13のいずれか一項に記載の液状体吐出方法。
  15. 前記主吐出走査工程における相対移動速度と、前記副吐出走査工程における相対移動速
    度とを変化させることによって、前記第一の方向に対する前記相対移動の方向の角度を変
    化させることを特徴とする、請求項14に記載の液状体吐出方法。
  16. 前記基材を載置する載置台を前記載置台における前記基材を載置する面に略垂直な軸ま
    わりに回動させることによって、前記載置台に載置された前記基材の方向を変える基材方
    向転換工程をさらに有することを特徴とする、請求項9乃至13のいずれか一項に記載の
    液状体吐出方法。
  17. 液状体を吐出する複数の吐出ノズルが配列されたノズル列と、前記液状体が配置される
    配置区画が第一の方向及び前記第一の方向と交差する第二の方向に配列されて格子状に配
    列する配置領域を備える基板とを相対移動させると共に、前記複数の吐出ノズルにおける
    それぞれの吐出ノズルから選択的に前記液状体を吐出して、前記液状体を前記配置区画に
    配置する吐出走査工程を有する基板の製造方法であって、
    前記吐出走査工程における相対移動方向が、前記第一の方向及び前記第二の方向と交差
    する方向であることを特徴とする基板の製造方法。
  18. 請求項1乃至8のいずれか一項に記載の液状体吐出装置、又は請求項9乃至16のいず
    れか一項に記載の液状体吐出方法を用いて、電気光学装置を構成する機能膜の少なくとも
    一部を形成することを特徴とする電気光学装置の製造方法。
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