JP5927997B2 - 描画方法 - Google Patents

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Description

本発明は、描画方法に関する。
従来から、液状体を液滴として吐出する液滴吐出ヘッドを備え、吐出した液滴を被吐出媒体上の任意の位置に着弾させることによって被吐出媒体上の任意の位置に液状体を配置する液滴吐出装置が知られている。液滴吐出ヘッドは液滴を吐出する吐出ノズルを備えており、被吐出媒体と液滴吐出ヘッドとを吐出走査方向に相対移動させるとともに、吐出ノズルから選択的に液滴を吐出させることによって、被吐出媒体上の任意の位置に液滴を着弾させることができる。
インクジェット方式などの液滴吐出ヘッドは、吐出ノズルから吐出する吐出量、すなわち液滴の重量(大きさ)を精密に一定の量にすることができる。しかし、近年では、吐出量精度のさらなる向上が求められている。さらに精密な吐出量を実現するために、液滴吐出ヘッドが備える吐出ノズルのそれぞれの吐出量を精密に測定することが行われている。
特許文献1には、吐出量を検査する検査工程と、検査結果に基づいて、駆動信号を調整する調整工程とを有し、精密な吐出量を実現する薄膜形成方法が開示されている。検査工程は、検査用基板の検査領域に液状体を配置するとともに、検査領域を囲むダミー検査領域にダミー液状体を配置する配置処理を含んでいる。ダミー液状体を配置することで、液状体あるいはダミー液状体の溶媒が揮発した成分の検査領域における濃度が均一になり易い。これにより、検査領域における液状体の乾燥の程度が均一になり、正確な検査が実施できるとしている。
特開2009−183836号公報
しかしながら、特許文献1に開示された方法では、検査領域を囲むダミー検査領域にダミー液状体を配置してから、検査領域に液状体を配置している。このため、ダミー液状体が配置される時点と、検査用の液状体が配置される時点とで、時間差が生じている。当該時間差に起因して、ダミー液状体と検査用の液状体との間で、乾燥の進行状態が異なるという課題があった。例えば、ダミー液状体の乾燥が進行してしまうことにより、検査用の液状体の乾燥が進行する際に、ダミー液状体を配置することで、液状体あるいはダミー液状体の溶媒が揮発した成分の検査領域における濃度が均一になり易いという効果が得られないという課題があった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例にかかる描画方法は、液状体を吐出する吐出ユニットをを用いて描画する描画方法であって、前記吐出ユニットから前記液状体を吐出して、検査用媒体上に検査用液塊体を形成する検査吐出工程と、前記吐出ユニットから前記液状体を吐出して、前記検査用媒体上における前記検査用液塊体を囲む位置に、ダミー液塊体を形成するダミー吐出工程と、前記検査用液塊体を計測する計測工程と、を有し、前記検査吐出工程と前記ダミー吐出工程とは、前記吐出ヘッドと前記検査用媒体とを相対移動させる一連の吐出走査の間に実施することを特徴とする。
本適用例にかかる描画方法によれば、ダミー吐出工程において、検査用液塊体を囲む位置に、ダミー液塊体が形成される。液塊体は、機能液の液滴が検査用媒体上に着弾したものである。液塊体は、1滴の液滴が着弾したものや、複数の液滴が着弾して一体になったものである。検査用液塊体を囲む位置にダミー液塊体を配置することで、検査用液塊体の周辺の雰囲気における、検査用液塊体及びダミー液塊体を構成する機能液の溶媒が揮発した成分の濃度が均一になり易い。これにより、検査用液塊体の乾燥の程度の個体間のばらつきを抑制することができるため、計測工程において正確な計測が実施できる。
一連の吐出走査の間に検査吐出工程及びダミー吐出工程を実施するため、検査用液塊体の乾燥の進行状態と、ダミー液塊体の乾燥の進行状態とを、略同じにすることができる。これにより、検査用液塊体の乾燥が進行している際に、検査用液塊体の周辺の雰囲気における、機能液の溶媒が揮発した成分の濃度が均一になり易くすることができる。
[適用例2]上記適用例にかかる描画方法において、前記検査吐出工程と前記ダミー吐出工程とは、前記検査吐出工程において前記吐出ユニットから液滴を吐出する時点と前記ダミー吐出工程において前記吐出ユニットから液滴を吐出する時点とが互いに異なることが好ましい。
この描画方法によれば、検査吐出の時点とダミー吐出の時点とが互いに異なっている。複数の吐出ユニットを有する吐出ヘッドにおいて、吐出ユニットからの吐出量は、周囲の吐出ユニットの稼働状態によって影響を受ける可能性がある。すなわち、ダミー吐出を実施することによって、検査吐出の吐出量の、描画時の吐出量に対する再現性の精度が、微少ではあるが損なわれる可能性がある。吐出時点を異ならせることで、ダミー吐出を実施することが検査吐出の再現性の精度に影響を与えることを抑制することができる。
[適用例3]上記適用例にかかる描画方法において、前記検査吐出工程においては、描画を実施する際に用いる前記吐出ユニットを用いて、前記描画を実施する際に機能液を配置するパターンと同じパターンで、前記検査用液塊体を配置することが好ましい。
この描画方法によれば、描画を実施する際に用いる吐出ユニットを用いて、描画を実施する際のパターンで、検査用液塊体を配置する。したがって、検査吐出の際の、吐出ヘッドにおける吐出ユニットの稼働状態は、描画を実施する際と実質的に同じになる。これにより、稼働状態の差異に起因する吐出量の変動を抑制して、検査吐出の吐出量の、描画時の吐出量に対する再現性の低下を抑制することができる。
[適用例4]上記適用例にかかる描画方法において、前記検査用液塊体と前記ダミー液塊体とは大きさが異なることが好ましい。
この描画方法によれば、検査用液塊体とダミー液塊体とは大きさ(重量)が異なる。このため、ダミー液塊体の大きさは、検査用液塊体の大きさに関わらず、検査用液塊体の周辺の雰囲気における検査用液塊体及びダミー液塊体を構成する機能液の溶媒が揮発した成分の濃度を均一にするために適切な大きさに設定することができる。
[適用例5]上記適用例にかかる描画方法において、前記ダミー液塊体は、前記検査用液塊体より大きいことが好ましい。
この描画方法によれば、ダミー液塊体が検査用液塊体より大きいため、ダミー液塊体が検査用液塊体より先に乾燥することを抑制することができる。
[適用例6]上記適用例にかかる描画方法において、前記検査吐出工程においては、前記検査用液塊体が所定のパターンで配列された検査用パターンを複数形成し、前記ダミー吐出工程では、検査用パターンの間にも、前記ダミー液塊体を配置することが好ましい。
この描画方法によれば、検査用パターンの間にも、ダミー液塊体を配置する。これにより、検査用パターンの周囲にのみダミー液塊体を配置する場合にくらべて、検査用液塊体の近くにより多くのダミー液塊体を配置することができる。これにより、より確実に、検査用液塊体の周辺の雰囲気における検査用液塊体及びダミー液塊体を構成する機能液の溶媒が揮発した成分の濃度を均一にすることができる。
液滴吐出装置の概略構成を示す外観斜視図。 (a)は、液滴吐出ヘッドの概略構成を示す外観斜視図。(b)は、液滴吐出ヘッドの構造を示す斜視断面図。(c)は、液滴吐出ヘッドの吐出ノズルの部分の構造を示す断面図。 液滴吐出ヘッドの電気的構成と信号の流れを示す説明図。 (a)は、吐出ノズルの配置位置を示す説明図。(b)は、液滴をノズル列の延在方向に直線状に着弾させた状態を示す説明図。(c)は、液滴を主走査方向に直線状に着弾させた状態を示す説明図。(d)は、液滴を面状に着弾させた状態を示す説明図。 (a)は、表示装置の外観斜視図。(b)は、(a)にA−Aで示した断面における断面図。 (a)は、表示装置が備える複数の画素の一部分を示す平面図。(b)は、(a)にC−Cで示した断面における断面図。 液滴吐出装置を用いて、素子基板における機能膜を形成する描画工程を示すフローチャート。 (a)は、液滴吐出ヘッドにおけるノズル列の配列を示す模式図。(b)は、検査用液塊体及びダミー液塊体の配置を示す説明図。 基板上の液滴の配置例を示す説明図。 (a)は、液滴吐出ヘッドが備える吐出ノズルの配列を示す模式図。(b)は、検査用液塊体及びダミー液塊体の配置を示す説明図。 (a)は、液滴吐出ヘッドが備える吐出ノズルの配列を示す模式図。(b)は、検査用液塊体及びダミー液塊体の配置を示す説明図。
以下、本発明に係る描画方法の一実施形態について、図面を参照して説明する。本実施形態は、液滴吐出装置を用いて、有機EL表示装置の発光層などを形成する工程を例にして説明する。液滴吐出装置は、液滴吐出ヘッドと被描画媒体とを相対移動させると共に、液滴吐出ヘッドの吐出ノズルから機能液の液滴を吐出して、被描画媒体上の所定の位置に着弾させることによって、所定の画像などを形成する装置である。本実施形態の液滴吐出装置は、インクジェット方式の液滴吐出ヘッドを備えている。機能液は、画像などを構成する膜などの材料を含み、液滴吐出ヘッドを用いて液滴として吐出可能に調整された液状体である。
なお、以下の説明において参照する図面では、図示の便宜上、部材又は部分の縦横の縮尺を実際のものとは異なるように表す場合がある。
<液滴吐出装置>
最初に、液滴吐出ヘッド20(図2参照)を備える液滴吐出装置1の構成の全般について、図1を参照して説明する。図1は、液滴吐出装置の概略構成を示す外観斜視図である。
図1に示すように、液滴吐出装置1は、ヘッド機構部2と、媒体機構部3と、機能液供給部4と、保守装置部5とを備えている。ヘッド機構部2は、機能液を液滴として吐出する液滴吐出ヘッド20を有している。媒体機構部3は、液滴吐出ヘッド20から吐出された液滴の吐出対象であるワークWを載置する媒体載置台30を有している。機能液供給部4は、貯留タンクと、中継タンクと、給液チューブとを有し、当該給液チューブが、液滴吐出ヘッド20に接続されている。給液チューブを介して、機能液供給部4から液滴吐出ヘッド20に、機能液が供給される。保守装置部5は、液滴吐出ヘッド20の検査又は保守を実施する各装置を備えている。液滴吐出装置1は、また、これら各機構部などを総括的に制御する吐出装置制御部7を備えている。
さらに、液滴吐出装置1は、床上に設置された複数の支持脚8と、支持脚8の上側に設置された定盤9とを備えている。定盤9の上側には、媒体機構部3が定盤9の長手方向(X軸方向)に延在する状態で配設されている。媒体機構部3の上方には、定盤9に立設された2本の支持柱で支持されているヘッド機構部2が、媒体機構部3と直交する方向(Y軸方向)に延在する状態で配設されている。また、定盤9の傍らには、ヘッド機構部2の液滴吐出ヘッド20に連通する給液チューブを有する機能液供給部4の貯留タンクなどが配置されている。ヘッド機構部2の一方の支持柱の近傍には、保守装置部5が媒体機構部3と並んでX軸方向に配設されている。さらに、定盤9の下側に、吐出装置制御部7が収容されている。
ヘッド機構部2は、液滴吐出ヘッド20を有するヘッドユニット21と、ヘッドユニット21を有するヘッドキャリッジと、ヘッドキャリッジが吊設された移動枠22と、移動枠22をY軸方向に移動させるY軸走査機構とを、備えている。
移動枠22を、Y軸走査機構によってY軸方向に移動させることで、液滴吐出ヘッド20をY軸方向に自在に移動させる。また、移動した位置に保持する。
媒体機構部3は、媒体載置台30と、X軸走査機構とを備えている。媒体機構部3は、媒体載置台30を、X軸走査機構によって、X軸方向に移動させることで、媒体載置台30に載置されたワークWをX軸方向に自在に移動させる。また、移動した位置に保持する。
液滴吐出ヘッド20は、Y軸方向の吐出位置まで移動して停止し、下方にあるワークWのX軸方向の移動に同調して、機能液を液滴として吐出する。X軸方向に移動するワークWと、Y軸方向に移動する液滴吐出ヘッド20とを相対的に制御することにより、ワークW上の任意の位置に液滴を着弾させることで、所望する平面形状の描画を実施することが可能である。
保守装置部5は、各種検査装置、各種保守装置、及び保守装置走査機構を備えている。検査装置は、液滴吐出ヘッド20の吐出状態の検査を実施する吐出検査ユニット6などの、液滴吐出ヘッド20の検査を実施する装置である。保守装置は、液滴吐出ヘッド20の各種の保守を実施する装置である。
吐出検査ユニット6は、白色干渉計61と、撮像カメラ64と、検査装置移動機構66と、を備えている。
検査装置移動機構66は、Y軸走査機構と同様の構成を有し、X軸走査機構の上方で略Y軸方向に延在している。白色干渉計61及び撮像カメラ64は、ヘッドキャリッジと同様に、Y軸方向に移動可能に、検査装置移動機構66に保持されている。検査装置移動機構66は、Y軸走査機構がヘッドキャリッジを移動させる構成と同様の構成によって、白色干渉計61及び撮像カメラ64を、Y軸方向に自在に移動させることができる。また、移動した任意の位置に保持することができる。
撮像カメラ64は、下方を撮像可能に検査装置移動機構66に保持されている。媒体載置台30に保持された検査用媒体を、X軸方向の撮像カメラ64に臨む位置まで移動して停止し、上方にある撮像カメラ64によって撮影することで、検査用媒体上に着弾した液滴の画像を取得することが可能である。当該画像から、着弾位置精度などを検査することができる。
白色干渉計61は、下方を測定可能に検査装置移動機構66に保持されている。媒体載置台30に保持された検査用媒体を、X軸方向の白色干渉計61に臨む位置まで移動して停止し、上方にある白色干渉計61によって、検査用媒体上の立体の体積を測定することが可能である。検査用媒体上に着弾した液滴の体積を測定することで、吐出ノズル24(図2参照)ごとの吐出量の精度などを検査することができる。
保守装置部5が備える他の検査装置、保守装置、及び保守装置走査機構は、Y軸走査機構の下方で、ヘッドユニット21(液滴吐出ヘッド20)に臨むことが可能な位置に配設されている。
保守装置走査機構は、これらの検査装置や保守装置をX軸方向に移動可能であって、任意の位置に保持可能に支持する装置である。
液滴吐出ヘッド20の検査や保守を実施する際には、ヘッドユニット21(液滴吐出ヘッド20)が、Y軸走査機構を用いて保守装置部5に臨む位置に移動させられる。また、実施する検査又は保守に対応する検査装置又は保守装置が、保守装置走査機構によって、ヘッドユニット21(液滴吐出ヘッド20)に臨む位置に移動させられる。
<液滴吐出ヘッド>
次に、液滴吐出ヘッド20について、図2を参照して説明する。図2は、液滴吐出ヘッドの概略構成を示す図である。図2(a)は、液滴吐出ヘッドの概略構成を示す外観斜視図であり、図2(b)は、液滴吐出ヘッドの構造を示す斜視断面図であり、図2(c)は、液滴吐出ヘッドの吐出ノズルの部分の構造を示す断面図である。図2に示したY軸方向、及びZ軸方向は、液滴吐出ヘッド20が液滴吐出装置1に装着された状態において、図1に示したY軸方向、又はZ軸方向と一致している。
図2(a)に示したように、液滴吐出ヘッド20は、ノズル基板25を備えている。ノズル基板25には、多数の吐出ノズル24が略一直線状に並んだノズル列24Aが2列形成されている。吐出ノズル24から機能液を液滴として吐出し、対向する位置にある描画対象物などに着弾させることで、当該位置に機能液を配置する。ノズル列24Aは、液滴吐出ヘッド20が液滴吐出装置1に装着された状態で、図1に示したY軸方向に延在している。ノズル列24Aにおいて吐出ノズル24は等間隔のノズルピッチで並んでおり、2列のノズル列24A間で、吐出ノズル24の位置がY軸方向に半ノズルピッチずれている。したがって、液滴吐出ヘッド20としては、Y軸方向に半ノズルピッチ間隔で機能液の液滴を配置することができる。
ノズルピッチは、例えば140μmであり、半ノズルピッチは、70μmである。ノズル列24Aが備える吐出ノズル24は、例えば180個であり、液滴吐出ヘッド20が備える吐出ノズル24は、360個である。
図2(b)及び(c)に示すように、液滴吐出ヘッド20は、ノズル基板25に圧力室プレート51が積層されており、圧力室プレート51に振動板52が積層されている。
圧力室プレート51には、液滴吐出ヘッド20に供給される機能液が常に充填される液たまり55が形成されている。液たまり55は、振動板52と、ノズル基板25と、圧力室プレート51の壁とに囲まれた空間である。機能液は、機能液供給部4から液滴吐出ヘッド20に供給され、振動板52の液供給孔53を経由して液たまり55に供給される。また、圧力室プレート51には、複数のヘッド隔壁57によって区切られた圧力室58が形成されている。振動板52と、ノズル基板25と、2個のヘッド隔壁57とによって囲まれた空間が圧力室58である。
圧力室58は吐出ノズル24のそれぞれに対応して設けられており、圧力室58の数と吐出ノズル24の数とは同じである。圧力室58には、2個のヘッド隔壁57の間に位置する供給口56を経由して、液たまり55から機能液が供給される。ヘッド隔壁57と圧力室58と吐出ノズル24と供給口56との組は、液たまり55に沿って1列に並んでおり、1列に並んだ吐出ノズル24がノズル列24Aを形成している。図2(b)では図示省略したが、図示した吐出ノズル24を含むノズル列24Aに対して液たまり55に関して略対称位置に、1列に並んで配設された吐出ノズル24がもう1列のノズル列24Aを形成している。当該ノズル列24Aに対応するヘッド隔壁57と圧力室58と供給口56との組が、1列に並んでいる。
振動板52の圧力室58を構成する部分には、それぞれ圧電素子59の一端が固定されている。圧電素子59の他端は、固定板(図示省略)を介して液滴吐出ヘッド20全体を支持する基台(図示省略)に固定されている。
圧電素子59は、電極層と圧電材料とを積層した活性部を有している。圧電素子59は、電極層に駆動電圧を印加することで、活性部が長手方向(図2(b)又は(c)における振動板52の厚さ方向)に縮む。電極層に印加されていた駆動電圧が解除されることで、活性部が元の長さに戻る。
電極層に駆動電圧が印加されて、圧電素子59の活性部が縮むことで、圧電素子59の一端が固定された振動板52が圧力室58と反対側に引張られる力を受ける。振動板52が圧力室58と反対側に引張られることで、振動板52が圧力室58の反対側に撓む。これにより、圧力室58の容積が増加することから、機能液が液たまり55から供給口56を経て圧力室58に供給される。次に、電極層に印加されていた駆動電圧が解除されると、活性部が元の長さに戻ることで、圧電素子59が振動板52を押圧する。振動板52が押圧されることで、圧力室58側に戻る。これにより、圧力室58の容積が急激に元に戻る。すなわち増加していた容積が減少することから、圧力室58内に充填されていた機能液に圧力が加わり、当該圧力室58に連通して形成された吐出ノズル24から機能液が液滴となって吐出される。
吐出ノズル24と、圧電素子59と、ヘッド隔壁57と、圧力室58と、供給口56との組が、吐出ユニットに相当する。
<液滴の吐出>
次に、液滴吐出装置1における液滴吐出ヘッド20からの液滴の吐出制御方法について、図3を参照して説明する。図3は、液滴吐出ヘッドの電気的構成と信号の流れを示す説明図である。
上述したように、液滴吐出装置1は、液滴吐出装置1の各部の動作を制御する吐出装置制御部7を備えている。吐出装置制御部7は、制御信号を出力するCPU84と、液滴吐出ヘッド20の電気的な駆動制御を行うヘッドドライバー20dとを備えている。
図3に示すように、ヘッドドライバー20dは、FFCケーブルを介して各液滴吐出ヘッド20と電気的に接続されている。また、液滴吐出ヘッド20は、吐出ノズル24(図2参照)ごとに設けられた圧電素子59に対応して、シフトレジスター(SL)85と、ラッチ回路(LAT)86と、レベルシフター(LS)87と、スイッチ(SW)88とを備えている。
液滴吐出装置1における吐出制御は次のように行われる。最初に、CPU84がワークWなどの描画対象物における機能液の配置パターンをデータ化したドットパターンデータをヘッドドライバー20dに伝送する。そして、ヘッドドライバー20dは、ドットパターンデータをデコードして吐出ノズル24ごとのON/OFF(吐出/非吐出)情報であるノズルデータを生成する。ノズルデータは、シリアル信号(SI)化されて、クロック信号(CK)に同期して各シフトレジスター85に伝送される。
シフトレジスター85に伝送されたノズルデータは、ラッチ信号(LAT)がラッチ回路86に入力されるタイミングでラッチされ、さらにレベルシフター87でスイッチ88用のゲート信号に変換される。即ち、ノズルデータが「ON」の場合にはスイッチ88が開いて、圧電素子59に駆動信号(COM)が供給され、ノズルデータが「OFF」の場合にはスイッチ88が閉じられて、圧電素子59に駆動信号(COM)は供給されない。そして、「ON」に対応する吐出ノズル24からは機能液が液滴となって吐出され、吐出された機能液の液滴がワークWなどの描画対象物の上に着弾して、描画対象物の上に機能液が配置される。
<着弾位置>
次に、液滴吐出ヘッド20の吐出ノズル24と、それぞれの吐出ノズル24から吐出された液滴の着弾位置と、の関係について、図4を参照して説明する。図4は、吐出ノズルと、それぞれの吐出ノズルから吐出された液滴の着弾位置と、の関係を示す説明図である。図4(a)は、吐出ノズルの配置位置を示す説明図であり、図4(b)は、液滴をノズル列の延在方向に直線状に着弾させた状態を示す説明図であり、図4(c)は、液滴を主走査方向に直線状に着弾させた状態を示す説明図であり、図4(d)は、液滴を面状に着弾させた状態を示す説明図である。図4に示したX軸方向及びY軸方向は、ヘッドユニット21が液滴吐出装置1に取り付けられた状態において、図1に示したX軸方向及びY軸方向と一致している。X軸方向が主走査方向であって、図4に示した矢印aの方向に吐出ノズル24(液滴吐出ヘッド20)を相対移動させながら、任意の位置において機能液の液滴を吐出することによって、X軸方向の任意の位置に液滴を着弾させることができる。
図4(a)に示すように、ノズル列24Aを構成する吐出ノズル24は、Y軸方向にノズルピッチPの中心間距離で配列されている。上述したように、2列のノズル列24Aをそれぞれ構成する吐出ノズル24同士は、Y軸方向において、相互に、ノズルピッチPの1/2ずつ位置がずれている。
図4(b)に示すように、着弾位置を示す着弾点91と、着弾した液滴の濡れ広がり状態を示す着弾円91Aとで、着弾した1滴の液滴の状態を示している。2列のノズル列24Aの全部の吐出ノズル24から、図4(b)に二点鎖線で示した仮想線L上に着弾させるタイミングで、それぞれ液滴を吐出させることによって、ノズルピッチPの1/2の中心間間隔で着弾円91Aが連なる直線が形成される。
図4(c)に示すように、一つの吐出ノズル24から連続して液滴を吐出させることによって、X軸方向に着弾円91Aが連なる直線が形成される。X軸方向における着弾点91間の中心間距離の最小値を、最小着弾距離dと表記する。最小着弾距離dは、主走査方向の相対移動速度と、吐出ノズル24の最小吐出間隔との積である。
図4(d)に示すように、二点鎖線で示した仮想線L1,L2,L3上に着弾させるタイミングで、それぞれ液滴を吐出させることによって、ノズルピッチPの1/2の中心間間隔で着弾円91Aが連なる直線が、X軸方向に並列した着弾面が形成される。図4(d)に示した仮想線L1,L2,L3間の距離が最小着弾距離dの場合のそれぞれの着弾点91が、液滴吐出装置1によって機能液の液滴を配置可能な位置である。
画像の描画に際しては、画像の情報に従って、図4(d)に示したそれぞれの着弾点91の位置について、液滴を配置する位置を定める。例えば、当該配置位置、及び当該配置位置に液滴を吐出する吐出ノズル24を指定した配置表を形成し、配置表に従って機能液を着弾させることによって、画像の情報によって規定される画像を描画する。なお、図4(d)に示した例では、着弾円91Aの間に隙間が存在するが、ノズルピッチPや最小着弾距離dに対して、吐出する液滴の1滴あたりの吐出重量を適切に定めることによって、隙間なく機能液を配置することが可能である。もちろん、他の液滴と重ねることなく、1滴を独立させて配置することも可能である。
<表示装置>
次に、電気光学装置としての表示装置200について、図5及び図6を参照して説明する。表示装置200は、有機EL素子を備える有機EL表示装置である。図5は、表示装置の全体構成の概略を示す図である。図5(a)は、表示装置の外観斜視図であり、図5(b)は、図5(a)にA−Aで示した断面における断面図である。図6は、表示装置における画素の構成を示す説明図である。図6(a)は、表示装置が備える複数の画素の一部分を示す平面図であり、図6(b)は、図6(a)にC−Cで示した断面における断面図である。
図5に示すように、表示装置200は、素子基板203と、封止基板205と、を有している。素子基板203と封止基板205とは、互いに対向している。表示装置200では、封止基板205の素子基板203側とは反対側の面である表示面207に、画像などを表示することができる。
表示装置200には、複数の画素209が設定されている。複数の画素209は、表示領域211内で、図中のV軸方向及びW軸方向に配列しており、V軸方向を行方向とし、W軸方向を列方向とするマトリクスMを構成している。V軸方向及びW軸方向は、平面視で互いに交差する方向である。本実施形態では、V軸方向は、走査線が延在する方向でもある。また、W軸方向は、信号線が延在する方向でもある。また、本実施形態では、V軸方向及びW軸方向は、平面視で互いに略直交している。
表示装置200は、複数の画素209から選択的に表示面207を介して表示装置200の外に光を射出することで、表示面207に画像などを表示する。なお、表示領域211とは、画像が表示され得る領域である。図5(a)では、構成をわかりやすく示すため、画素209が誇張され、且つ画素209の個数が減じられている。
表示装置200において、素子基板203は、図5(b)に示すように、封止基板205側とは反対側の面である底面214を有している。
素子基板203には、表示面207側すなわち封止基板205側に、後述する有機EL素子237(図6参照)などが設けられている。表示装置200において、表示面207と底面214とは、互いに表裏の関係にある。
封止基板205は、素子基板203よりも表示面207側で素子基板203に対向した状態で設けられている。素子基板203と封止基板205とは、接着剤216を介して接合されている。表示装置200では、有機EL素子237は、接着剤216によって表示面207側から覆われている。
また、素子基板203と封止基板205との間は、表示装置200の周縁よりも内側で表示領域211を囲むシール材217によって封止されている。つまり、表示装置200では、有機EL素子237と接着剤216とが、素子基板203及び封止基板205並びにシール材217によって封止されている。
図6(a)に示すように、表示装置200における複数の画素209は、それぞれ、表示面207から射出する光の色が、赤系(R)、緑系(G)及び青系(B)のうちの1つに設定されている。マトリクスMを構成する複数の画素209は、Rの光を射出する画素209Rと、Gの光を射出する画素209Gと、Bの光を射出する画素209Bとを含んでいる。
なお、以下においては、画素209という表記と、画素209R、画素209G及び画素209Bという表記とが、適宜、使いわけられる。
マトリクスMでは、W軸方向に沿って一列に並ぶ複数の画素209が、1つの画素列221を構成している。また、V軸方向に沿って一列に並ぶ複数の画素209が、1つの画素行223を構成している。
隣り合う画素列221の間には、W軸方向に延在する絶縁膜(第2隔壁)259が設けられており、V軸方向において隣り合う画素209を隔てている。隣り合う画素行223の間には、V軸方向に延在する絶縁膜259が設けられており、W軸方向において隣り合う画素209を隔てている。すなわち、絶縁膜259に囲まれる領域に、画素209が形成されている。画素209は、絶縁膜259によって互いに隔てられている。絶縁膜259に囲まれる領域を、画素形成区画291(図9参照)と表記する。
なお、詳細には後述するが、画素209、及び絶縁膜259は、共通電極243(図6(b)参照)によって覆われているが、構成をわかりやすく示すために、図6(a)では共通電極243を省略した状態を示してある。
1つの画素列221内の各画素209は、光の色がR、G及びBのうちの1つに設定されている。つまり、マトリクスMは、複数の画素209RがW軸方向に配列した画素列221Rと、複数の画素209GがW軸方向に配列した画素列221Gと、複数の画素209BがW軸方向に配列した画素列221Bとを有している。そして、表示装置200では、画素列221R、画素列221G及び画素列221Bが、この順でV軸方向に沿って反復して並んでいる。
ここで、素子基板203及び封止基板205のそれぞれの構成について、詳細に説明する。
図6(a)にC−C線で示した断面における断面図である図6(b)に示すように、素子基板203は、基板251と、素子層253と、を有している。素子層253は、駆動素子層255を含んでいる。
なお、図6(b)では、構成をわかりやすく示すため、有機EL素子237の有機層241を駆動するための、選択トランジスター、駆動トランジスター、容量素子、走査線、信号線、及び電源線が省略されている。選択トランジスター、駆動トランジスター、容量素子、走査線、信号線、及び電源線は、駆動素子層255に含まれている。
基板251は、表示面207側に向けられた第1面252aと、底面214側に向けられた第2面252bとを有している。基板251の材料としては、例えば、ガラスや石英などの光透過性を有する無機材料が採用され得る。本実施形態では、基板251の材料として、ガラスが採用されている。
駆動素子層255は、基板251の第1面252aに設けられている。
駆動素子層255の表示面207側には、画素電極239が設けられている。画素電極239の材料としては、例えば、銀、白金、アルミニウム、銅などの光反射性を有する金属や、これらを含む合金などが採用され得る。
画素電極239を陽極として機能させる場合には、画素電極239の材料として、銀、白金などの仕事関数が比較的高い材料を用いることが好ましい。また、画素電極239の材料としてITO(Indium Tin Oxide)やインジウム亜鉛酸化物(Indium Zinc Oxide)などを用い、光反射性を有する部材を画素電極239と駆動素子層255との間に設けた構成も採用され得る。本実施形態では、画素電極239の材料としてITOが採用されている。
隣り合う画素電極239同士の間には、各画素209を区画する絶縁膜(第1隔壁)257が領域258にわたって設けられている。絶縁膜257は、例えば、酸化シリコン、窒化シリコン、アクリル系の樹脂などの光透過性を有する材料で構成されている。絶縁膜257は、平面視で、表示領域211にわたって格子状に設けられている。このため、表示領域211は、絶縁膜257によって複数の画素209の領域に区画されている。1つの画素209に着目すると、絶縁膜257は、平面視で環状に設けられている。なお、各画素電極239は、絶縁膜257によって囲まれた各画素209の領域に平面視で重なっている。本実施形態では、絶縁膜257の材料として酸化シリコンが採用されている。
絶縁膜257の表示面207側には、各画素209の領域を囲む絶縁膜(第2隔壁)259が設けられている。絶縁膜259は、例えば、カーボンブラックやクロムなどの光吸収性が高い材料を含有するアクリル系の樹脂やポリイミド樹脂などの有機材料で構成されている。図6(a)を参照して説明したように、絶縁膜259は、平面視で格子状に設けられている。平面視で格子状に設けられている絶縁膜259は、絶縁膜257に沿って設けられている。1つの画素209に着目すると、絶縁膜259は、平面視で各画素209の領域を囲んでいる。このため、絶縁膜259は、画素209ごとに環状に設けられているとみなされ得る。
本実施形態では、絶縁膜259の材料としてアクリル系の樹脂が採用されている。
画素電極239の表示面207側には、絶縁膜259で囲まれた画素形成区画291内に、有機層241が設けられている。
表示装置200は、有機層241に含まれる発光層265が発光し、発光層265からの光が封止基板205を介して表示面207から射出されるトップエミッション型の有機EL表示装置である。なお、表示装置200では、表示面207側という表現が上側とも表現され、底面214側という表現が下側とも表現される。
有機層241は、各画素209に対応して設けられており、正孔注入層261と、正孔輸送層263と、発光層265と、を有している。
正孔注入層261は、有機材料で構成されており、平面視で絶縁膜259によって囲まれた領域内で、画素電極239の表示面207側に設けられている。
正孔輸送層263は、有機材料で構成されており、平面視で絶縁膜259によって囲まれた領域内で、正孔注入層261の表示面207側に設けられている。
発光層265は、有機材料で構成されており、平面視で絶縁膜259によって囲まれた領域内で、正孔輸送層263の表示面207側に設けられている。
有機層241の表示面207側には、図6(b)に示すように、絶縁膜259によって囲まれた領域内に、電子注入層267が設けられている。電子注入層267の材料としては、例えば、マグネシウムと銀とを含む合金や、カルシウムなどが採用され得る。本実施形態では、電子注入層267の材料として、マグネシウムと銀とを含み、光透過性を有する合金が採用されている。
電子注入層267の表示面207側には、共通電極243が設けられている。共通電極243は、例えば、アルミニウム等の金属を薄膜化して光透過性を付与したものなどが採用され得る。また、共通電極243は、例えば、マグネシウムと銀とを含む合金等を薄膜化して光透過性を付与したものなどによっても構成され得る。本実施形態では、共通電極243として、アルミニウムの薄膜が採用されている。共通電極243は、電子注入層267、及び絶縁膜259を表示面207側から複数の画素209間にわたって覆っている。
なお、表示装置200では、各画素209において発光する領域(以下、発光領域と呼ぶ)は、平面視で画素電極239と有機層241と電子注入層267と共通電極243とが重なる領域であると定義され得る。また、画素209ごとに発光領域を構成する要素の一群が1つの有機EL素子237であると定義され得る。表示装置200では、1つの有機EL素子237は、1つの画素電極239と、1つの有機層241と、1つの電子注入層267と、1つの画素209に対応する共通電極243とを含んだ構成を有している。
封止基板205は、例えばガラスや石英などの光透過性を有する材料で構成されており、表示面207側に向けられた外向面205aと、底面214側に向けられた対向面205bとを有している。
上記の構成を有する素子基板203及び封止基板205は、素子基板203の共通電極243と封止基板205の対向面205bとの間が、接着剤216を介して接合されている。
表示装置200では、図5(b)に示したシール材217は、図6(b)に示した基板251の第1面252aと、封止基板205の対向面205bとによって挟持されている。つまり、表示装置200では、有機EL素子237及び接着剤216が、基板251及び封止基板205並びにシール材217によって封止されている。なお、シール材217は、対向面205b及び共通電極243の間に設けられていてもよい。この場合、有機EL素子237及び接着剤216は、素子基板203及び封止基板205並びにシール材217によって封止されているとみなされ得る。
<表示装置の製造工程>
次に、表示装置200の製造工程における描画工程について、図7、図8、及び図9を参照して説明する。表示装置200の製造方法は、素子基板203を製造する工程と、表示装置200を組み立てる工程とに大別される。本実施形態で説明する描画工程は、液滴吐出装置1を用いて、素子基板203が備える有機層241を構成する機能膜を形成する工程である。図7は、液滴吐出装置を用いて、素子基板における機能膜を形成する描画工程を示すフローチャートである。図8は、検査用液塊体及びダミー液塊体の配置を示す説明図である。図8(a)は、液滴吐出ヘッドにおけるノズル列の配列を示す模式図であり、図8(b)は、検査用液塊体及びダミー液塊体の配置を示す説明図である。図9は、基板上の液滴の配置例を示す説明図である。
素子基板203を製造する工程では、まず、基板251の第1面252aに駆動素子層255を形成する。
次いで、駆動素子層255の表面に、各画素209に対応した画素電極239を形成する。画素電極239を形成する駆動素子層255の表面は、素子基板203が表示装置200として組み立てられた状態において、表示面207側の面である。
次に、隣り合う画素電極239間に、絶縁膜257を、各画素電極239の周縁に重ねて形成する。
次に、絶縁膜257の表示面207側に絶縁膜259を形成する。絶縁膜259を形成することで、上述したように、画素形成区画291が形成される。
次に、液滴吐出装置1を用いて、画素形成区画291に機能液を配置する描画工程を実施して、有機層241を構成する正孔注入層261と、正孔輸送層263と、発光層265とを、形成する。機能液は、正孔注入層261、正孔輸送層263、又は発光層265の材料を含み、液滴吐出ヘッド20を用いて液滴として吐出可能に調整された液状体である。
最初に、図7のステップS1では、検査用吐出を実施して、図8(b)に示したように、吐出検査基板101上に、検査用液塊体121及びダミー液塊体141を配置する。
最初に、吐出検査基板101を、液滴吐出装置1の媒体載置台30に載置し、液滴吐出ヘッド20に対して位置調整を実施する。
ここで、ノズル列24Aにおける吐出ノズル24の個体差について説明する。より正確には、吐出ノズル24と、圧電素子59と、ヘッド隔壁57と、圧力室58と、供給口56との組の個体差であるが、便宜的に吐出ノズル24の個体差と表記して説明する。上述したように、1個の吐出ノズル24に対応する構成は同じ構造に設計されているが、隣の吐出ノズル24に対応する構成など、周囲の構成は少しずつ異なっている。例えば、両端の吐出ノズル24には、片側にのみ隣の吐出ノズルが存在し、他の吐出ノズル24には、両側に隣の吐出ノズルが存在する。
吐出ノズル24と、圧電素子59と、ヘッド隔壁57と、圧力室58と、供給口56との組が、吐出ユニットに相当する。
ノズル列24Aにおける吐出ノズル24の個体差の影響を小さくするために、特定の吐出ノズル24を使用しない場合がある。本実施形態では、ノズル列24Aにおける両端の数個の吐出ノズル24を、描画に際して吐出を実施する吐出ノズル24として使用しない場合を例にする。描画に際して吐出を実施させる吐出ノズル24を、実吐出ノズル24aと表記し、描画に際して吐出を実施させない吐出ノズル24を、休吐出ノズル24bと表記する。
図8(a)に示したように、ノズル列24Aの両端において、端から数個の吐出ノズル24が、休吐出ノズル24bに設定されている。
図8(b)に示したように、吐出検査基板101には、中央に検査体領域102が設定されている。中央に検査体領域102の周囲を、ダミー体領域104と表記する。
液滴吐出装置1の媒体載置台30に載置した吐出検査基板101を液滴吐出ヘッド20に対して位置調整する際には、実吐出ノズル24aが、吐出検査基板101の検査体領域102に対向可能な位置に、吐出検査基板101の位置を調整する。
ダミー体領域104における、検査用吐出に際して検査体領域102より先にノズル列24Aが対向する部分を、ダミー体領域104aと表記し、検査体領域102と並行してノズル列24Aが対向する部分を、ダミー体領域104b又はダミー体領域104cと表記し、検査体領域102より後にノズル列24Aが対向する部分を、ダミー体領域104dと表記する。
吐出検査基板101が、検査用媒体に相当する。
媒体載置台30に載置及び位置決めされた吐出検査基板101をX軸方向に走査させるとともに、ノズル列24Aの各吐出ノズル24から液滴を吐出させて、吐出検査基板101上に、検査用液塊体121及びダミー液塊体141を配置する。吐出検査基板101の表面は、機能液に対して撥液性に処理してあり、検査用液塊体121及びダミー液塊体141は、濡れ広がることが抑制されて、盛上った形状が維持される。
検査用液塊体121を形成するために吐出される液滴の大きさは、描画吐出の際に吐出される液滴と同じ大きさである。ダミー液塊体141は、検査用液塊体121より大きい液塊である。
検査用液塊体121は、検査体領域102に配置され、ダミー液塊体141は、ダミー体領域104に配置される。
ダミー体領域104aのダミー液塊体141は、実吐出ノズル24a及び休吐出ノズル24bを用いて配置される。
検査用液塊体121は、実吐出ノズル24aを用いて配置される。ダミー体領域104b及びダミー体領域104cのダミー液塊体141は、休吐出ノズル24bを用いて配置される。検査用液塊体121の配置と、ダミー体領域104b及びダミー体領域104cへのダミー液塊体141の配置とは、並行して実施される。しかし、検査用液塊体121を配置するために実吐出ノズル24aから液滴を吐出する時点には、休吐出ノズル24bに対応する圧電素子59は、停止状態を維持する。ダミー液塊体141を配置するための休吐出ノズル24bからの吐出は、実吐出ノズル24aからの吐出の合間に実施する。
ダミー体領域104dのダミー液塊体141は、実吐出ノズル24a及び休吐出ノズル24bを用いて配置される。
検査体領域102への検査用液塊体121の配置と、ダミー体領域104へのダミー液塊体141の配置とは、吐出検査基板101をX軸方向に1回走査させる間に実施される。吐出検査基板101をX軸方向に走査させることが、吐出走査に相当する。
検査用液塊体121を配置する工程が、検査吐出工程に相当する。ダミー液塊体141を配置する工程が、ダミー吐出工程に相当する。
次に、図7のステップS2では、検査用液塊体121の体積を測定する。最初に、検査用液塊体121が配置された吐出検査基板101をX軸方向(図1参照)に移動させて、検査装置移動機構66の下方で、白色干渉計61を臨ませることが可能な位置に位置させる。次に、検査装置移動機構66によって白色干渉計61をY軸方向に移動させて、白色干渉計61を吐出検査基板101に臨む位置に位置させる。当該位置において、白色干渉計61によって、吐出検査基板101に配置された検査用液塊体121の体積を測定する。
尚、体積の測定は、吐出検査基板101に着弾した検査用液塊体の着弾面積を計測し、体積換算しても良い。その際、吐出検査基板101は、液体受容層等を有していても良く、着弾範囲が視認できて着弾面積が計測できれば良い。着弾範囲が視認できれば、撮像カメラ64によって着弾面積を計測することができ、白色干渉計61を用いなくても吐出量の測定が可能となる。
次に、図7のステップS3では、検査用液塊体121の体積の測定結果に基づいて、圧電素子59に印加する駆動信号の駆動電圧を調整する。圧電素子59は、検査用液塊体121の体積の測定結果に対応する検査用液塊体121を吐出した実吐出ノズル24aに対応する圧電素子59である。駆動電圧を調整することによって、対応する圧電素子59によって機能液が吐出される吐出ノズル24の吐出量(液滴の体積)を調整することができる。
次に、図7のステップS4では、描画吐出を実施する。上述したように、媒体載置台30に被描画媒体(この場合は、画素形成区画291が形成された基板251)を載置して、位置調整を実施する。液滴吐出ヘッド20は、Y軸方向の吐出位置(基板251に対向可能な位置)まで移動させて、当該位置に保持する。基板251をX軸方向に移動させ、基板251のX軸方向の移動に同調させて、機能液を液滴として吐出させることで、図9に示したように、画素形成区画291に機能液を配置する。図9に示した液滴262は、正孔注入層261の材料を含む機能液の液滴である。図9に示した液滴262は、画素形成区画291における液滴の着弾位置及び画素形成区画291が当該機能液に対して撥液性に処理されている場合の大きさを示している。描画吐出を実施する対象の画素形成区画291は、機能液に対して親液性に処理することで、着弾した機能液は、画素形成区画291の全面に濡れ広がる。
次に、ステップS4の描画吐出を実施して、機能膜を形成する描画工程を終了する。
描画工程において配置された機能液を硬化させることで、有機層241を構成する正孔注入層261と、正孔輸送層263と、発光層265とを、形成する。さらに電子注入層267や共通電極243などを形成して、素子基板203を形成する。形成された素子基板203と、別途形成された封止基板205とを組み合わせて、表示装置200を形成する。
<検査用液塊体及びダミー液塊体の他の配置例1>
次に、図8を参照して説明した検査用液塊体121及びダミー液塊体141の配置とは異なる検査用液塊体121及びダミー液塊体141の配置例について、図10を参照して説明する。図10は、検査用液塊体及びダミー液塊体の配置を示す説明図である。図10(a)は、液滴吐出ヘッドが備える吐出ノズルの配列を示す模式図であり、図10(b)は、検査用液塊体及びダミー液塊体の配置を示す説明図である。
図10(a)に示すように、ノズル列24Aを構成する吐出ノズル24は、Y軸方向にノズルピッチPの中心間距離で配列されている。上述したように、2列のノズル列24Aをそれぞれ構成する吐出ノズル24同士は、Y軸方向において、相互に、ノズルピッチPの1/2ずつ位置がずれている。
図10(b)に示したように、吐出検査基板201には、中央に検査体領域202が設定されている。検査体領域202の周囲は、ダミー体領域204である。検査体領域202には、検査体副領域222が設定されている。検査体副領域222の平面視形状は、画素形成区画291の平面視形状と同一に設定されている。検査体副領域222相互の間隔も、画素形成区画291相互の間隔と同一に設定されている。
吐出検査基板201が、検査用媒体に相当する。
媒体載置台30に載置され、位置決めされた吐出検査基板201をX軸方向に走査させるとともに、ノズル列24Aの各吐出ノズル24から液滴を吐出させて、吐出検査基板201上に、検査用液塊体121及びダミー液塊体141を配置する。吐出検査基板201の表面は、機能液に対して撥液性に処理してあり、検査用液塊体121及びダミー液塊体141は、濡れ広がることが抑制されて、盛上った形状が維持される。
ダミー体領域204における、検査用吐出に際して検査体領域202より先にノズル列24Aが対向する部分を、ダミー体領域204aと表記し、検査体領域202と並行してノズル列24Aが対向する部分を、ダミー体領域204b又はダミー体領域204cと表記し、検査体領域202より後にノズル列24Aが対向する部分を、ダミー体領域204dと表記する。
検査用液塊体121は、検査体領域202の検査体副領域222に配置され、ダミー液塊体141は、ダミー体領域204に配置されている。
ダミー体領域204aのダミー液塊体141は、実吐出ノズル24a及び休吐出ノズル24bを用いて配置される。当該実吐出ノズル24aには、図10に示した検査用吐出を実施する際に検査体副領域322に対向する実吐出ノズル24aと検査体副領域322に対向しない実吐出ノズル24aとが含まれる。
検査用液塊体121は、実吐出ノズル24aを用いて配置される。ダミー体領域204b及びダミー体領域204cのダミー液塊体141は、休吐出ノズル24bを用いて配置される。
検査体副領域222に配置されている検査用液塊体121の配列は、図9を参照して説明した画素形成区画291における機能液の液滴の着弾位置の配列と同様である。
検査用液塊体121を形成するために吐出される液滴の大きさは、描画吐出の際に吐出される液滴と同じ大きさである。ダミー液塊体141は、検査用液塊体121より大きい液塊である。
検査用吐出を実施する際には、描画吐出を実施する際と同じ速度で吐出検査基板201(媒体載置台30)をX軸方向に移動させる。それとともに、描画吐出を実施する際と同じ吐出パターンで、それぞれの実吐出ノズル24aから液滴を吐出させることによって、検査体副領域222に、検査用液塊体121が配置される。
検査用液塊体121の配置と、ダミー体領域204b及びダミー体領域204cへのダミー液塊体141の配置とは、並行して実施される。しかし、検査用液塊体121を配置するために実吐出ノズル24aから液滴を吐出する時点には、休吐出ノズル24bに対応する圧電素子59は、停止状態を維持する。ダミー液塊体141を配置するための休吐出ノズル24bからの吐出は、実吐出ノズル24aからの吐出の合間に実施する。
ダミー体領域204dのダミー液塊体141は、実吐出ノズル24a及び休吐出ノズル24bを用いて配置される。当該実吐出ノズル24aには、図10に示した検査用吐出を実施する際に検査体副領域322に対向する実吐出ノズル24aと検査体副領域322に対向しない実吐出ノズル24aとが含まれる。
検査体領域202への検査用液塊体121の配置と、ダミー体領域204へのダミー液塊体141の配置とは、吐出検査基板201をX軸方向に1回走査させる間に実施される。吐出検査基板201をX軸方向に走査させることが、吐出走査に相当する。
検査用液塊体121を配置する工程が、検査吐出工程に相当する。ダミー液塊体141を配置する工程が、ダミー吐出工程に相当する。
<検査用液塊体及びダミー液塊体の他の配置例2>
次に、図8や図10を参照して説明した検査用液塊体121及びダミー液塊体141の配置とは異なる検査用液塊体121及びダミー液塊体141の配置例について、図11を参照して説明する。図11は、検査用液塊体及びダミー液塊体の配置を示す説明図である。図11(a)は、液滴吐出ヘッドが備える吐出ノズルの配列を示す模式図であり、図11(b)は、検査用液塊体及びダミー液塊体の配置を示す説明図である。
図11(a)に示すように、ノズル列24Aを構成する吐出ノズル24は、Y軸方向にノズルピッチPの中心間距離で配列されている。上述したように、2列のノズル列24Aをそれぞれ構成する吐出ノズル24同士は、Y軸方向において、相互に、ノズルピッチPの1/2ずつ位置がずれている。
図11(b)に示したように、吐出検査基板301には、中央に、複数の検査体副領域322で構成された検査体領域302が設定されている。
検査体副領域322の周囲は、ダミー体領域304である。ダミー体領域304における検査体副領域322の間に位置する部分を、ダミー体副領域344と表記する。
検査体副領域322の平面視形状は、画素形成区画291の平面視形状と同一に設定されている。ダミー体副領域344の平面視形状は、画素形成区画291の間の平面視形状、すなわち絶縁膜259の平面視形状と同一に設定されている。
吐出検査基板301が、検査用媒体に相当する。
媒体載置台30に載置され、位置決めされた吐出検査基板301をX軸方向に走査させるとともに、ノズル列24Aの各吐出ノズル24から液滴を吐出させて、吐出検査基板301上に、検査用液塊体121及びダミー液塊体141を配置する。吐出検査基板301の表面は、機能液に対して撥液性に処理してあり、検査用液塊体121及びダミー液塊体141は、濡れ広がることが抑制されて、盛上った形状が維持される。
ダミー体領域304における、検査用吐出に際して検査体領域302より先にノズル列24Aが対向する部分を、ダミー体領域304aと表記し、検査体領域302と並行してノズル列24Aが対向する部分を、ダミー体領域304b又はダミー体領域304cと表記し、検査体領域302より後にノズル列24Aが対向する部分を、ダミー体領域304dと表記する。
検査用液塊体121は、検査体領域302の検査体副領域322に配置され、ダミー液塊体141は、ダミー体領域304に配置されている。
ダミー体領域304aのダミー液塊体141は、実吐出ノズル24a及び休吐出ノズル24bを用いて配置される。当該実吐出ノズル24aには、図11に示した検査用吐出を実施する際に検査体副領域322に対向する実吐出ノズル24aと検査体副領域322に対向しない実吐出ノズル24aとが含まれる。
検査用液塊体121は、実吐出ノズル24aを用いて配置される。ダミー体領域304b及びダミー体領域204cのダミー液塊体141は、休吐出ノズル24bを用いて配置される。X軸方向に延在するダミー体副領域344のダミー液塊体141は、実吐出ノズル24aの間に位置し、図11に示した検査用吐出を実施する際には検査体副領域322に対向しない実吐出ノズル24aを用いて配置される。Y軸方向に延在するダミー体副領域344のダミー液塊体141は、実吐出ノズル24aを用いて配置される。当該実吐出ノズル24aは、図11に示した検査用吐出を実施する際に検査体副領域322に対向する実吐出ノズル24aと検査体副領域322に対向しない実吐出ノズル24aとが含まれる。
検査体副領域322に配置されている検査用液塊体121の配列は、図9を参照して説明した画素形成区画291における機能液の液滴の着弾位置の配列と同様である。
検査用液塊体121を形成するために吐出される液滴の大きさは、描画吐出の際に吐出される液滴と同じ大きさである。ダミー液塊体141は、検査用液塊体121より大きい液塊である。
検査用吐出を実施する際には、描画吐出を実施する際と同じ速度で吐出検査基板201(媒体載置台30)をX軸方向に移動させる。それとともに、描画吐出を実施する際と同じ吐出パターンで、それぞれの実吐出ノズル24aから液滴を吐出させることによって、検査体副領域322に、検査用液塊体121が配置される。
検査体副領域322に、描画吐出を実施する際と同じパターンで配列された検査用液塊体121が、検査用パターンに相当する。
検査用液塊体121の配置と、X軸方向に延在するダミー体副領域344、ダミー体領域304b、及びダミー体領域304cへのダミー液塊体141の配置とは、並行して実施される。しかし、検査用液塊体121を配置するために実吐出ノズル24aから液滴を吐出する時点には、ダミー液塊体141を配置するために液滴を吐出する吐出ノズル24に対応する圧電素子59は、停止状態を維持する。ダミー液塊体141を配置するための休吐出ノズル24bからの吐出は、実吐出ノズル24aからの吐出の合間に実施する。
ダミー体領域304dのダミー液塊体141は、実吐出ノズル24a及び休吐出ノズル24bを用いて配置される。当該実吐出ノズル24aは、図11に示した検査用吐出を実施する際に検査体副領域322に対向する実吐出ノズル24aと検査体副領域322に対向しない実吐出ノズル24aとが含まれる。
以下、実施形態による効果を記載する。本実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1)吐出検査基板101、吐出検査基板201、及び吐出検査基板301では、中央の検査体領域102、検査体領域202、又は検査体領域302に検査用液塊体121が配置され、周囲のダミー体領域104、ダミー体領域204、又はダミー体領域304にダミー液塊体141が配置される。検査用液塊体121を囲む位置にダミー液塊体141を配置することで、検査用液塊体121の周辺の雰囲気における、検査用液塊体121及びダミー液塊体141を構成する機能液の溶媒が揮発した成分の濃度が均一になり易い。これにより、検査用液塊体121の乾燥の程度の個体間のばらつきを抑制することができる。これにより、検査用液塊体121の体積の測定工程において正確な計測を実施することができる。
(2)吐出検査基板201、及び吐出検査基板301は、画素形成区画291と平面視略同じ形状を有する検査体副領域222、又は検査体副領域322が設定されている。検査体副領域222、又は検査体副領域322に配置される検査用液塊体121の配列は、画素形成区画291における機能液の液滴の着弾位置の配列と同様である。このため、液滴吐出ヘッド20は、検査用吐出を実施する際にも、描画吐出を実施する際と同様のパターンで、それぞれの吐出ノズル24から液滴を吐出する。吐出ノズル24からの吐出量は、周囲の吐出ノズル24からの吐出状態(圧電素子59の稼働状態)によって、僅かではあるが影響をうける。検査用吐出を実施する際にも、描画吐出を実施する際と同様のパターンで、それぞれの吐出ノズル24から液滴を吐出することで、検査用吐出における吐出量の、描画吐出における吐出量との誤差をより少なくすることができる。
(3)吐出検査基板301では、検査体副領域322の間に設定されたダミー体副領域344にもダミー液塊体141が配設される。ダミー体副領域344にダミー液塊体141がない場合にくらべて、検査体副領域322の周囲のダミー液塊体141が多くなるため、検査体副領域322に配設された検査用液塊体121の周辺の雰囲気における、機能液の溶媒が揮発した成分の濃度をより均一になり易くすることができる。
(4)ダミー体領域104c、ダミー体領域104d、ダミー体領域204c、ダミー体領域204d、ダミー体領域304c、及びダミー体領域304dには、休吐出ノズル24bから液滴を吐出してダミー液塊体141を形成する。これにより、吐出量測定の対象の吐出ノズル24を用いることなく、ダミー液塊体141を形成することができる。検査吐出の1回の吐出走査において、検査対象の全ての吐出ノズル24について、検査用液塊体121を形成する際にも、並行してダミー液塊体141を形成することができる。
(5)検査用液塊体121とダミー液塊体141とは、同じ吐出走査の間に並行して吐出された液滴によって形成される。これにより、検査用液塊体121とダミー液塊体141との乾燥の進行度合いがずれることを抑制して、検査用液塊体121の乾燥が進行している間の、検査用液塊体121の周辺の雰囲気における、機能液の溶媒が揮発した成分の濃度を確実に均一にし易くすることができる。
(6)ダミー液塊体141は、検査用液塊体121より大きい液塊である。これにより、検査用液塊体121の乾燥が終了する前にダミー液塊体141の乾燥が終了する可能性を小さくすることができる。すなわち、検査用液塊体121の乾燥が進行している間の、検査用液塊体121の周辺の雰囲気における、機能液の溶媒が揮発した成分の濃度を確実に均一にし易くすることができる。
(7)ダミー体領域104c、ダミー体領域104d、ダミー体領域204c、ダミー体領域204d、ダミー体領域304c、及びダミー体領域304dには、検査用液塊体121を形成するための吐出とは異なる時点で吐出を実施して、ダミー液塊体141を形成する。これにより、ダミー液塊体141を形成するための吐出動作が、検査用液塊体121を形成するための吐出に影響を与えることを抑制することができる。
以上、添付図面を参照しながら好適な実施形態について説明したが、好適な実施形態は、前記実施形態に限らない。実施形態は、要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論であり、以下のように実施することもできる。
(変形例1)前記実施形態においては、上記実施形態において説明した描画方法を用いて、液滴吐出装置1によって機能液を配置することで製造する対象物の一例として、表示装置200を例に挙げて説明した。表示装置200は、有機EL素子を備える有機EL表示装置であって、電気光学装置の一例である。しかし、上記実施形態において説明した描画方法を用いて好適に液状体を配置できる対象物は電気光学装置に限らない。上述した描画方法は、製造に際して様々な液状体を配置して加工を実施する様々な加工対象物を加工するための製造方法として利用できる。例えば、液晶表示装置のカラーフィルター用の機能液の印刷や、ラベル印刷の画像の印刷や、捺染の画像の印刷を好適に実施するための方法として利用できる。
(変形例2)前記実施形態においては、液滴吐出装置1を用いて、画素形成区画291に機能液を配置し、有機層241を構成する正孔注入層261と、正孔輸送層263と、発光層265とを、形成していた。電子注入層267も、液滴吐出装置1を用いて、機能液を配置して形成してもよい。マグネシウムと銀とを含む合金の微粒子を含有する機能液を、画素形成区画291に配置し、当該機能液を乾燥させることで、電子注入層267を形成することができる。
(変形例3)前記実施形態においては、吐出量を測定する対象の吐出ノズルの選択方法については特に規定していなかったが、図8を参照して説明したように、全ての実吐出ノズル24a(吐出ユニット)について測定してもよいし、図10や図11を参照して説明したように、描画吐出を実施する実吐出ノズル24a(吐出ユニット)について測定してもよい。また、いわゆる抜き取りで、一部の吐出ノズル(吐出ユニット)について測定してもよい。さらに、休吐出ノズル24bのように描画には使用しない吐出ノズル(吐出ユニット)についても測定してもよい。
(変形例4)前記実施形態においては、1個の検査用液塊体121を形成するために吐出する液滴の数については特に規定していなかったが、検査用液塊体を形成するための液滴の数は、検査用液塊体を、測定可能な大きさにすることができれば、どのような数であってもよい。1滴の液滴の大きさが測定可能な体積を有する場合には、1滴の液滴で1個の検査用液塊体を形成してもよい。1滴の液滴からなる検査用液塊体が体積を測定するためには小さい場合には、複数の液滴で1個の検査用液塊体を形成してもよい。
(変形例5)前記実施形態においては、液滴吐出ヘッド20の吐出ノズル24の中に、描画に際して吐出を実施させない休吐出ノズル24bを設定していたが、そのような吐出ノズル(吐出ユニット)を設定することは必須ではない。吐出ヘッドが備える全ての吐出ノズル(吐出ユニット)を描画に用いる描画方法であってもよい。
(変形例6)前記実施形態においては、液滴吐出装置1は、液滴吐出ヘッド20を有するヘッドユニット21をY軸方向に移動させるY軸走査機構を備えていた。しかし、液滴吐出ヘッドを改行方向(上記実施形態でのY軸方向)に移動させることは必須ではない。液滴吐出装置は、被描画媒体の全幅に向けて吐出可能なノズル列を備える構成であってもよい。
(変形例7)前記実施形態においては、液滴吐出装置1において、1回の吐出走査におけるY軸方向の描画範囲は、液滴吐出ヘッド20における、ノズル列24Aの長さである。Y軸方向の描画範囲を広げるためには、複数の液滴吐出ヘッドをノズル列の延在方向に連ねてもよい。複数の液滴吐出ヘッドをノズル列の延在方向に連ねることで、1回の吐出走査において機能液を配置することができる幅を、複数の液滴吐出ヘッドが備える複数のノズル列を連ねた長さに相当する幅にすることができる。
(変形例8)前記実施形態においては、液滴吐出装置1が備える液滴吐出ヘッドの数は特に規定していない。液滴吐出装置は、何個の吐出ヘッドを備える構成であってもよい。
(変形例9)前記実施形態においては、液滴吐出装置1は1組のヘッドユニット21を備えていたが、液滴吐出装置が備えるヘッドユニットは1組に限らない。液滴吐出装置は、何組のヘッドユニットを備える構成であってもよい。
(変形例10)前記実施形態においては、液滴吐出装置1は、基板251などを載置した媒体載置台30をX軸方向に移動させると共に、液滴吐出ヘッド20から機能液を吐出させることによって機能液を配置していた。また、ヘッドユニット21をY軸方向に移動することによって、基板251などに対する液滴吐出ヘッド20(吐出ノズル24)の位置を合わせこんでいた。しかし、液滴吐出ヘッドと被描画媒体との、吐出走査方向(上記実施形態でのX軸方向)の相対移動を被描画媒体を移動させることで実施することも、改行方向(上記実施形態でのY軸方向)の相対移動を吐出ヘッドを移動させることで実施することも、必須ではない。
吐出ヘッドと被描画媒体との吐出走査方向の相対移動を、吐出ヘッドを吐出走査方向に移動させることで実施してもよい。吐出ヘッドと被描画媒体との改行方向の相対移動を、被描画媒体を改行方向に移動させることで実施してもよい。あるいは、吐出ヘッドと被描画媒体との、吐出走査方向及び改行方向の相対移動を、吐出ヘッド、又は被描画媒体のどちらか一方を、吐出走査方向及び改行方向に移動させることで実施してもよいし、吐出ヘッド、及び被描画媒体の両方を、吐出走査方向及び改行方向に移動させることで実施してもよい。
1…液滴吐出装置、2…ヘッド機構部、3…媒体機構部、6…吐出検査ユニット、20…液滴吐出ヘッド、24…吐出ノズル、24A…ノズル列、24a…実吐出ノズル、24b…休吐出ノズル、30…媒体載置台、51…圧力室プレート、52…振動板、53…液供給孔、57…ヘッド隔壁、58…圧力室、59…圧電素子、101…吐出検査基板、102…検査体領域、104…ダミー体領域、104a,104b,104c,104d…ダミー体領域、121…検査用液塊体、141…ダミー液塊体、200…表示装置、201…吐出検査基板、202…検査体領域、204…ダミー体領域、204a,204b,204c,204d…ダミー体領域、222…検査体副領域、237…有機EL素子、241…有機層、259…絶縁膜、291…画素形成区画、301…吐出検査基板、302…検査体領域、304…ダミー体領域、304a,304b,304c,304d…ダミー体領域、322…検査体副領域、344…ダミー体副領域。

Claims (6)

  1. 液状体を吐出する吐出ユニットを用いて描画する描画方法であって、
    前記吐出ユニットから前記液状体を吐出して、検査用媒体上に検査用液塊体を形成する検査吐出を行う工程と、
    前記吐出ユニットから前記液状体を吐出して、前記検査用媒体上における前記検査用液塊体を囲む位置にダミー液塊体を形成するダミー吐出を行う工程と、
    前記検査用液塊体の測定を行う工程と、
    描画吐出を行う工程と、を有し、
    前記検査吐出を行う工程と前記ダミー吐出を行う工程と、前記吐出ヘッドと前記検査用媒体とを相対移動させる少なくとも一回の吐出走査の間に実施し、
    前記吐出走査において、前記検査吐出を行う時点と前記ダミー吐出を行う時点とが互いに異なることを特徴とする描画方法。
  2. 前記検査用液塊体の測定を行う工程における測定結果に基づいて、前記描画吐出の吐出量を調整することを特徴とする、請求項1に記載の描画方法。
  3. 前記検査吐出工程においては、描画を実施する際に用いる前記吐出ユニットを用いて、
    前記描画を実施する際に機能液を配置するパターンと同じパターンで、前記検査用液塊体
    を配置することを特徴とする、請求項1又は2に記載の描画方法。
  4. 前記検査用液塊体と前記ダミー液塊体とは大きさが異なることを特徴とする、請求項1
    乃至3のいずれか一項に記載の描画方法。
  5. 前記ダミー液塊体は、前記検査用液塊体より大きいことを特徴とする、請求項1乃至4
    のいずれか一項に記載の描画方法。
  6. 前記検査吐出工程においては、前記検査用液塊体が所定のパターンで配列された検査用
    パターンを複数形成し、
    前記ダミー吐出工程では、検査用パターンの間にも、前記ダミー液塊体を配置する、
    ことを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の描画方法。
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