JP2010049039A - 保護部材付き感光体ドラム、感光体ドラムの梱包方法、及び感光体ドラム用保護部材 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】感光体ドラムの円周に沿って、所定形状の保護部材を一部重ねた状態で巻き付けるとともに、当該保護部材の重なり部分に、締結部材を設けて固定してなる保護部材付き感光体ドラム、感光体ドラムの梱包方法、及び感光体ドラム用保護部材であって、保護部材におけるオリーブオイルに対する接触角を70°以下の値とする。
【選択図】図1
Description
特に、人体の油成分付着に起因した黒点発生を防止して、長期間にわたって優れた画像特性が得られる保護部材付き感光体ドラム、感光体ドラムの梱包方法、及び感光体ドラム用保護部材に関する。
しかしながら、かかる有機感光体の感光層における表面硬度は、比較的軟らかいために、外部要因によって、傷が付きやすいという問題が見られた。
また、感光体ドラムは、外光に晒されることによって、感光特性に疲労現象が生じやすいといった問題が見られた。
より具体的には、図7に示すように、感光体ドラム101に対して、厚さ0.06〜0.12mmの比較的薄い遮光保護部材103を、感光体ドラム101の外周の2周分以上巻き付け、それを粘着テープ104で固定する梱包方法が提案されている(例えば、特許文献1)。
この梱包方法によれば、遮光保護部材の厚さが薄いために、それを取り外す際に、感光体ドラムを傷つけにくく、一方、感光体ドラムの外周の2周分以上巻き付けてあることから、優れた機械的保護性や遮光性を得ることができる。
そこで、本発明者らは鋭意検討した結果、人体の油成分に類似した特定物質に対する接触角を所定範囲内の値とした保護部材を用いることによって、人体の油成分に起因した黒点発生を有効防止できることを見出し、本発明を完成させたものである。
すなわち、本発明の目的は、黒点発生を防止し、優れた画像特性が得られる保護部材付き感光体ドラム、感光体ドラムの梱包方法、及び感光体ドラム用保護部材を提供することにある。
すなわち、人体の油成分に類似した特定物質に対する接触角を所定範囲内の値とした保護部材を用いることによって、人体の油成分に起因した黒点発生を防止し、長期間にわたって優れた画像特性を得ることができる。
なお、接触角を測定する際の液体として、オリーブオイルを選択するのは、かかるオリーブオイルと、人体の油成分と類似特性を示すためであって、かつ、人体の油成分の付着によって、感光体ドラムの黒点発生程度が変化することが別途判明しているためである。
その他、かかる保護部材における所定化合物の接触角は、保護部材の構成材料(例えば、紙やプラスチック)、保護部材の厚さ、保護部材の表面状態等によって変更することもできるが、その他、保護部材の表面に、接触角調整材料を塗布することによっても変更することができる。
このように構成することにより、外光を適度に反射し、感光体ドラムに対する外光の影響を排除することができる。
また、保護部材が、白色紙であれば、その表面に着色マーキングすることができ、さらには、装飾性を高めるべき、印刷を施すこともできる。
なお、従来は遮光性のみを考慮して、カーボン等を含む黒色紙のみが使用されていたが、白色紙であれば、カーボン等の添加を省略することができ、カーボン等に起因した悪影響を排除できるとともに、極めて経済的である。
このように構成することにより、感光体ドラムに対する、保護部材を通した外光の影響を定量的に調整することができる。
このように構成することにより、保護部材の搬送性を向上することができるのみならず、感光体における傷の発生についても、さらに低下させることができる。
感光体ドラムを所定位置に配置する工程と、
感光体ドラムの円周に沿って、所定形状の保護部材を一部重ねた状態で巻き付ける工程と、
保護部材の重なり部分に、締結部材を設けて固定する工程と、を含むとともに、
保護部材として、当該保護部材に対するオリーブオイルの接触角が70°以下の値である保護部材を用いることを特徴とする感光体ドラムの梱包方法である。
すなわち、人体の油成分に類似した特定物質に対する接触角を所定範囲内の値とした保護部材を用いることによって、製造時において、人体の油成分が誤って付着した場合であっても、内部に浸透することがなくなり、黒点発生を防止して、優れた画像特性が長期間にわたって得られる保護部材付き感光体ドラムを効率的に製造することができる。
すなわち、感光体ドラムの梱包方法を実施する際に、所定の接触角を有する保護部材を用いることにより、黒点発生を防止して、優れた画像特性が長期間にわたって得られる保護部材付き感光体ドラムを効率的に製造することができる。
本発明の第1の実施形態は、図1に例示するように、感光体ドラムの円周に沿って、所定形状の保護部材を一部重ねた状態で巻き付けるとともに、当該保護部材の重なり部分に、締結部材を設けて固定してなる保護部材付き感光体ドラムであって、保護部材が、オリーブオイルに対する接触角を70°以下の値とすることを特徴とする保護部材付き感光体ドラムである。
以下、各構成要件に分けて、保護部材付き感光体ドラムを具体的に説明する。
(1)接触角
保護部材において、オリーブオイルに対する接触角を70°以下の値とする。
すなわち、所定化合物に対する接触角を所定範囲とした保護部材を用いることにより、人体の油成分に類似した特定物質に対する接触角を所定範囲内の値とした保護部材を用いることによって、人体の油成分に起因した黒点発生を防止し、優れた画像特性を得ることができるためである。
したがって、オリーブオイルに対する接触角の値を、50〜68°の範囲内の値とすることがより好ましく、55〜67°の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
すなわち、図2は、実施例1〜3および比較例1〜3のデータに対応したものであって、横軸に、保護部材におけるオリーブオイルに対する接触角の値を採って示してあり、左縦軸に、感光体ドラムの画像特性の指標となる、感光体ドラム10本あたりの黒点が発生した感光体ドラム数(本/10本)を採って示してある。
具体的に、かかる図2に示す特性曲線から理解されるように、保護部材におけるオリーブオイルに対する接触角の値が62°、67°および68°の場合、それぞれ黒点が発生した感光体ドラム数は0本/10本であった。したがって、保護部材におけるオリーブオイルに対する接触角の値が70°以下であることから、黒点発生を有効に防止し、優れた画像特性が得られたと言える。
一方、保護部材におけるオリーブオイルに対する接触角の値が70°を超えて、73°になると、いきなり黒点が発生した感光体ドラム数が2本/10本に増えている。
さらに、保護部材におけるオリーブオイルに対する接触角の値が大きくなって、75°になると、黒点が発生した感光体ドラム数が3本/10本に増え、85°になると、黒点が発生した感光体ドラム数が6本/10本に増えている。
よって、保護部材におけるオリーブオイルに対する接触角の値を70°以下に制御することによって、黒点発生を有効に防止し、優れた画像特性が得られると言える。
また、保護部材が、白色紙であることが好ましい。
この理由は、白色紙であることから、外光を適度に反射し、感光体ドラムに対する外光の影響を排除することができるためである。
また、保護部材が、白色紙であれば、その表面に着色マーキングすることができ、さらには、装飾性を高めるべき、印刷を容易に施すことができるためである。
さらに、従来は遮光性のみを考慮して、カーボン等を含む黒色紙のみが使用されていたが、白色紙であれば、カーボン等の添加を省略することができ、感光体ドラムへのカーボン移行に伴う問題点を解消できるとともに、極めて経済的であるためである。
なお、白色の紙である指標として、例えば、視感明度(L値)を採用することができる。
すなわち、白色程度として、かかる視感明度(L値)が70度以上であれば好ましく、80〜99度の範囲であればより好ましく、85〜95度の範囲であればさらに好ましい。
また、保護部材の可視光透過量は、当該保護部材が、波長400〜780nmの可視光(通常、波長550nmの入射光量:100%)をカットして、どの程度の透過光量とするかの数値を意味しているが、かかる可視光透過量を30〜80%の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる可視光透過率が、30%未満となると、保護部材が過度の厚さとなったり、使用可能な保護部材の構成材料が過度に制限されたり、さらには、保護部材の特性として、過剰スペックとなる場合があるためである。
一方、かかる可視光透過率が、80%を超えると、感光体ドラムに対する外光の影響を排除することが困難となる場合があるためである。
したがって、保護部材の可視光透過率を35〜75%の範囲内の値とすることがより好ましく、40〜60%の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
なお、保護部材の可視光透過率は、可視光透過率測定器(日立製作所製、U−3200)を用いて測定することができる。
また、保護部材の坪量を50〜100g/m2の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる保護部材の坪量が、50g/m2未満となると、機械的強度が低下したり、感光体ドラムに対する外光の影響を排除することが困難となったりする場合があるためである。
一方、かかる保護部材の坪量が、100g/m2を超えると、保護部材が過度の厚さとなったり、使用可能な保護部材の構成材料が過度に制限されたり、さらには、保護部材の特性として、過剰スペックとなる場合があるためである。
したがって、保護部材の坪量を50〜90g/m2の範囲内の値とすることがより好ましく、55〜80g/m2の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
なお、保護部材の坪量は、単位面積あたりの質量であることから、天秤等を用いて、測定することができる。
したがって、保護部材の厚さを0.05〜0.2mmの範囲内の値とすることが好ましい。
すなわち、かかる保護部材の厚さが0.05mm未満の値となると、感光体ドラムに対する機械的保護性や、遮光性を十分に発揮することが困難となる場合があるためである。一方、かかる保護部材の厚さが0.2mmを超えると、保護部材の破断性が低下するばかりか、取り扱い性が困難となって、梱包性が低下する場合があるためである。
したがって、かかる保護部材の厚さを0.08〜0.15mmの範囲内の値とすることがより好ましく、0.1〜0.13mmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
また、保護部材の内面に、エンボス処理が施してあることが好ましい。
また、図3(a)〜(d)に示すように、保護部材の内面に、エンボス処理が施してあることが好ましい。
この理由は、このようにエンボス処理を施すことにより、保護部材の搬送性を向上することができるのみならず、保護部材に起因した感光体に対する傷の発生割合についても、さらに低下させることができるためである。
なお、図3(a)は、エンボス処理により、規則的な波形状が片面に形成されており、保護部材の所定方向における機械的強度を高めるとともに、感光体ドラムとの接触面積が低下し、感光体に巻き付けやすくなるばかりか、保護部材に起因した感光体に対する傷の発生割合を低下させられるという効果を得ることができる。
また、図3(b)は、エンボス処理により、規則的な断面三角形状が片面に形成されており、保護部材の所定方向における機械的強度を高めるとともに、感光体ドラムとの接触面積が低下し、保護部材に起因した感光体に対する傷の発生割合を低下させられるという効果を得ることができる。
さらにまた、図3(d)は、エンボス処理により、深さが異なる矩形の穴が形成されており、保護部材の平面方向における機械的強度を高めるとともに、感光体ドラムとの接触面積が低下し、保護部材に起因した感光体に対する傷の発生割合を低下させられるという効果を得ることができる。また、このように矩形の穴であれば、他の穴よりも精度良く形成しやすいという利点もある。
また、保護部材の横方向長さ、すなわち横幅は、梱包されるフランジ付きの感光体ドラムの感光層部分を全て覆うことができ、かつ、フランジ部分については露出させる程度の長さであることが好ましい。
この理由は、感光層が傷付くことや、外光に晒されることを防ぐとともに、感光体ドラムを梱包された状態のままで画像形成装置に対して組み付けることが容易となるためである。
したがって、保護部材の横幅を、例えば、横幅254mmの感光体ドラムにおいて、幅240〜252mmの範囲内の値とすることが好ましい。
したがって、保護部材10の縦方向長さを、より具体的には、直径30mmの感光体ドラムにおいては、100〜200mmの範囲内の値とすることがより好ましく、120〜180mmの範囲内の値とすることが好ましい。
また、図1に示すように、締結部材14としては、手軽である一方、比較的安価であることから、粘着テープ等が代表的であるが、基本的に、基材と、粘着剤層とから構成されていることが好ましい。
また、かかる粘着テープにおける粘着剤として、粘着付与剤を含んだゴム系粘着剤を用いることが好ましい。
この理由は、粘着付与剤を含んだゴム系粘着剤として、熱可塑性エラストマー等のゴム成分に対して、石油系炭化水素樹脂や、テルペンフェノールなどの粘着付与剤を含んだ粘着剤を用いることにより、保護部材を確実に固定することができるためである。
すなわち、粘着剤における主成分をゴム成分とした粘着テープであれば、優れた粘着力や凝集力を有するため、保護部材を感光体ドラムに対して強固に固定することができるためである。
したがって、粘着テープにおける粘着力(JIS Z 0237に準拠して測定)を、一般的には7〜13N/25cmの範囲内の値とすることが好ましい。また、粘着テープの大きさを、例えば、2cm×5cmとすることが好ましい。
本発明の第2の実施形態は、図4(a)〜(d)に示すように、感光体ドラムの梱包方法であって、
感光体ドラムを所定位置に配置する工程(以下、配置工程と称する場合がある。)と、
感光体ドラムの円周に沿って、所定形状の保護部材を一部重ねた状態で巻き付ける工程(以下、梱包工程と称する場合がある。)と、
保護部材の端部同士の重なり部分に、締結部材を設けて固定する工程(以下、固定工程と称する場合がある。)と、を含むとともに、
保護部材として、当該保護部材に対するオリーブオイルの接触角が70°以下の値である保護部材を用いることを特徴とする保護部材付き感光体ドラムの梱包方法である。
配置工程は、感光体ドラムを、梱包装置等において、所定位置に配置する工程である。
すなわち、図4(a)に示すように、所定形状の保護部材を一部重ねた状態で巻き付けられるように、梱包装置において、感光体ドラム1を所定位置に配置する工程である。その際、保護部材10を巻き付けやすいように、概ね半円形の台座等の支持台12の上に、所定スペースを設けた状態で、感光体ドラム1を配置することが好ましい。
また、配置工程は、図4(a)に示すように、ロール状の保護部材10を準備し、当該保護部材10を、所定位置に配置する工程でもある。
次いで、感光体ドラムの梱包方法における梱包工程を実施し、保護部材10を感光体ドラム1に対して巻き付ける工程である。
また、かかる梱包工程は、手作業で行うこともできるが、図4(a)に示すように、機械装置によって、矢印の方向に、保護部材10を移送させながら、感光体ドラム1と、支持台12との間に挿入し、感光体ドラム1の周囲に、保護部材10を自動的に梱包させることが好ましい。
この理由は、連続して大量に、かつ、外光を遮りつつ梱包作業をすることができるばかりか、感光体ドラム表面が、指油等によって汚染されることを、有効に防止することができるためである。
固定工程は、感光体ドラムを席巻した保護部材の端部同士の重なり部分に、締結部材を設けて、それらを固定する工程である。
すなわち、図4(c)に示すように、保護部材10における所定箇所を、カッター等の切断冶具15を用いて切断した後、図4(d)に示すように、かかる切断箇所と、重なる保護部材10の端部と、を粘着テープ14によって固定する工程である。
なお、上述した端部同士が重なる幅を、例えば、10〜70mmの範囲内の値とすることが好ましい。
次いで、このように梱包された感光体ドラム1を運搬する際には、感光体ドラムに傷がつかないように、図5に示すような緩衝部材で成型されたトレー状の保護容器30に収納することが好ましい。
この理由は、感光体ドラムを、かかるトレー状の保護容器を用いて収納することによって、振動等が激しい運搬時であっても、あるいは、長期間保管する場合であっても、保護部材と感光体ドラム表面との面接触による傷や圧接痕の発生を、有効に防止することができるためである。
すなわち、このような緩衝部材で成型されたトレー状の保護容器であれば、感光体ドラムの両端部に装着されたフランジ部分のみを支持し、感光層部分とは非接触の状態で、感光体ドラムを収納することができるためである。
次いで、裏返しにした別のトレー状の保護容器30を、上部から重ねることで、それぞれのトレー状保護容器における凹凸が噛み合うため、梱包された感光体ドラムを、完全に固定することができる。
そして、かかる工程を繰り返すことで、梱包された感光体ドラムが収納されたトレー状の保護容器を、複数段安定的に積み重ねることができる。
このようにして複数段積み重ねられたトレー状の保護容器30は、感光体ドラム1を収納した状態で、図6に示すように、外装箱40に収納することで、さらに安定的に運搬及び保管することができる。
1.感光体ドラムの製造
電荷発生物質として、X型無金属フタロシアニン2.7重量部と、正孔輸送剤として、スチルベンアミン化合物50重量部と、電子輸送剤として、アゾキノン系化合物35重量部と、結着樹脂として、平均分子量30000のビスフェノールZ型ポリカーボネート樹脂100重量部と、テトラヒドロフラン700重量部と、を攪拌容器内に収容した後、ボールミルで50時間混合分散し、塗布液を作成した。
次いで、得られた塗布液を軸長さ220mm、直径30mmのアルミニウム素管からなる導電性支持体上にディップコート法にて塗布した後、130℃、45分間の条件で熱風乾燥し、膜厚30μmの単層型感光体ドラムを得た。
次いで、厚さ0.1mm、横幅254mm、長さ150mmの遮光保護紙(視感明度(L)=90、可視光透過率:50%)を準備し、実施例1の保護部材とした。
(1)保護部材の接触角測定
保護部材におけるオリーブオイルに対する接触角(測定温度20℃)を、JIS K−2396に準じて測定した。
感光体ドラムにおける黒点発生の評価を行った。
すなわち、オリーブオイルを染み込ませたペンコットン(面積:1cm2)を、感光体ドラムに対して、所定圧で接触させた。
次いで、京セラミタ株式会社内製の感光体ドラム紙巻機(図示せず)を用いて、保護部材(白色)を、製造した感光体ドラムに対して、粘着テープによる固定箇所が20mmの重なりとなるように、緩みなく巻きつけた。
次いで、保護部材における該当箇所に、12mm×40mmの大きさの粘着テープ(積水化学(株)製、フィクスロンテープ#816)を貼り付けて固定し、梱包された感光体ドラムとして、一旦トレー状の保護容器に収容した。その状態で、室温、12時間の条件で、放置した。
次いで、トレー状の保護容器から梱包された感光体ドラムを取り出し、梱包された感光体ドラムにおける保護部材の該当箇所を指で摘んで、該当箇所を粘着テープと一緒に引き剥がし、保護部材を取り外した。
そして、保護部材を取り外した感光体ドラムを、画像形成装置(京セラミタ(株)製、FS−1010)の画像ユニットに組み込み、所定のグレー画像を10枚連続印刷した後、黒点の発生の有無を目視で確認した。
なお、同様の操作を10回繰り返し、感光体ドラム10本あたりの黒点が発生した感光体ドラム数(本/10本)を測定した。
実施例2〜3では、オリーブオイルに対する接触角が異なる保護部材をそれぞれ用いたほかは、実施例1同様に、感光体ドラムを製造及び梱包するとともに、画像形成装置に対して組み込んで、感光体ドラムにおける黒点発生の評価を実施した。得られた結果を表1に示す。
比較例1では、オリーブオイルに対する接触角が所定値以上の保護部材を用いたほかは、実施例1同様に、感光体ドラムを製造及び梱包するとともに、画像形成装置に対して組み込んで、感光体ドラムにおける黒点発生の評価を実施した。得られた結果を表1に示す。
比較例2〜3では、オリーブオイルに対する接触角がさらに所定値以上の保護部材をそれぞれ用いたほかは、実施例1同様に、感光体ドラムを製造及び梱包するとともに、画像形成装置に対して組み込んで、感光体ドラムにおける黒点発生の評価を実施した。得られた結果を表1に示す。
4:フランジ部分
10:遮光保護部材
12:切断線または薄肉部
12d:ミシン線
14:粘着テープ
20:粘着テープ
22:基材
24:粘着剤層
30:トレー状の保護容器
30a:収納部
30b:支持部
40:外装箱
Claims (6)
- 感光体ドラムの円周に沿って、所定形状の保護部材を、その端部同士が一部重なる状態で巻き付けるとともに、当該保護部材の重なり部分に、締結部材を設けて固定してなる保護部材付き感光体ドラムであって、
前記保護部材におけるオリーブオイルに対する接触角(測定温度20℃)を70°以下の値とすることを特徴とする保護部材付き感光体ドラム。 - 前記保護部材が、白色紙であることを特徴とする請求項1に記載の保護部材付き感光体ドラム。
- 前記保護部材の可視光透過量を30〜80%の範囲内の値とすることを特徴とする請求項1または2に記載の保護部材付き感光体ドラム。
- 前記保護部材の内面に、エンボス処理が施してあることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の保護部材付き感光体ドラム。
- 感光体ドラムの梱包方法であって、
前記感光体ドラムを所定位置に配置する工程と、
前記感光体ドラムの円周に沿って、所定形状の保護部材を一部重ねた状態で巻き付ける工程と、
前記保護部材の端部同士の重なり部分に、締結部材を設けて固定する工程と、を含むとともに、
前記保護部材として、オリーブオイルの接触角(測定温度20℃)が70°以下の値である保護部材を用いることを特徴とする感光体ドラムの梱包方法。 - 感光体ドラムの円周に沿って、当該感光体ドラムを梱包するための感光体ドラム用保護部材であって、
オリーブオイルの接触角(測定温度20℃)を70°以下の値とすることを特徴とする感光体ドラム用保護部材。
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