JP2010034301A - アルミニウム電解コンデンサ用電解液、およびそれを用いたアルミニウム電解コンデンサ - Google Patents
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このようなアルミニウム電解コンデンサ用電解液として、N,N,N’−置換アミジン基を有する化合物{たとえば、1−メチルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾリン等}の4級アンモニウムカチオンとフタル酸アニオンとから構成される電解質と、有機溶媒とを含有する電解液(電解液1)が知られている(特許文献1)。さらにアルミニウム電解コンデンサ用電解液として、上述の4級アンモニウムカチオンとアルキルリン酸エステルアニオンから構成される電解質と、有機溶媒とを含有する電解液(電解液2)が開示されている(特許文献2)。また、テトラフルオロアルミン酸イオンから構成される電解質と、有機溶媒とを含有する電解液(電解液3)が知られている(特許文献3)。
電解液3は火花電圧は高いけれども、テトラフルオロアルミン酸が加水分解してフッ化水素を発生し、電解コンデンサの陽極箔である酸化アルミニウムを腐食させるという問題がある。
本発明の課題は、火花電圧が高く、昇圧速度が速く、かつコンデンサ部材の腐食の心配がないアルミニウム電解コンデンサ用電解液、およびそれを用いたアルミニウム電解コンデンサを提供することである。
本発明の電解液を構成する電解質(C)のアルキルリン酸エステルのアニオン(A)は、上記一般式(1)および(2)で示され、アルキル基(R1、R2)の炭素数は、比電導度と火花電圧の観点から、1〜10であり、好ましくは1〜8、さらに好ましくは1〜6、特に好ましくは1〜4である。なお、炭素数が小さいほど、比電導度と火花電圧は高くなる。
モノメチルリン酸エステル、モノエチルリン酸エステル、モノプロピルリン酸エステル[モノ(n−プロピル)リン酸エステル、モノ(iso−プロピル)リン酸エステル]、モノブチルリン酸エステル[モノ(n−ブチル)リン酸エステル、モノ(iso−ブチル)リン酸エステル、およびモノ(tert−ブチル)リン酸エステル]、モノペンチルリン酸エステル、モノヘキシルリン酸エステル、モノへプチルリン酸エステル、モノオクチルリン酸エステル[モノ(2−エチルヘキシル)リン酸エステル等]等。
カチオン(B)としては、アミジニウムカチオン(B1)、ホスホニウムカチオンおよび第4級アンモニウムカチオン等が使用できる。
アミジニウムカチオン(B1)としては、(1)イミダゾリニウムカチオンおよび(2)イミダゾリウムカチオンが含まれる。
1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム、1,3,4−トリメチル−2−エチルイミダゾリニウム、1,3−ジメチル−2,4−ジエチルイミダゾリニウム、1,2−ジメチル−3,4−ジエチルイミダゾリニウム、1−メチル−2,3,4−トリエチルイミダゾリニウム、1,2,3,4−テトラエチルイミダゾリニウム、1,2,3−トリメチルイミダゾリニウム、1,3−ジメチル−2−エチルイミダゾリニウム、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリニウム、1,2,3−トリエチルイミダゾリニウム、4−シアノ−1,2,3−トリメチルイミダゾリニウム、3−シアノメチル−1,2−ジメチルイミダゾリニウム、2−シアノメチル−1,3−ジメチルイミダゾリニウム、4−アセチル−1,2,3−トリメチルイミダゾリニウム、3−アセチルメチル−1,2−ジメチルイミダゾリニウム、4−メチルカルボオキシメチル−1,2,3−トリメチルイミダゾリニウム、3−メチルカルボオキシメチル−1,2−ジメチルイミダゾリニウム、4−メトキシ−1,2,3−トリメチルイミダゾリニウム、3−メトキシメチル−1,2−ジメチルイミダゾリニウム、4−ホルミル−1,2,3−トリメチルイミダゾリニウム、3−ホルミルメチル−1,2−ジメチルイミダゾリニウム、3−ヒドロキシエチル−1,2−ジメチルイミダゾリニウム、4−ヒドロキシメチル−1,2,3−トリメチルイミダゾリニウム、2−ヒドロキシエチル−1,3−ジメチルイミダゾリニウムなど。
1,3−ジメチルイミダゾリウム、1,3−ジエチルイミダゾリウム、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム、1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリウム、1,3−ジメチル−2−エチルイミダゾリウム、1−エチル−2,3−ジメチル−イミダゾリウム、1,2,3−トリエチルイミダゾリウム、1,2,3,4−テトラエチルイミダゾリウム、1,3−ジメチル−2−フェニルイミダゾリウム、1,3−ジメチル−2−ベンジルイミダゾリウム、1−ベンジル−2,3−ジメチル−イミダゾリウム、4−シアノ−1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、3−シアノメチル−1,2−ジメチルイミダゾリウム、2−シアノメチル−1,3−ジメチル−イミダゾリウム、4−アセチル−1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、3−アセチルメチル−1,2−ジメチルイミダゾリウム、4−メチルカルボオキシメチル−1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、3−メチルカルボオキシメチル−1,2−ジメチルイミダゾリウム、4−メトキシ−1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、3−メトキシメチル−1,2−ジメチルイミダゾリウム、4−ホルミル−1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、3−ホルミルメチル−1,2−ジメチルイミダゾリウム、3−ヒドロキシエチル−1,2−ジメチルイミダゾリウム、4−ヒドロキシメチル−1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、2−ヒドロキシエチル−1,3−ジメチルイミダゾリウムなど。
アルキルリン酸エステルアニオン(A)とカチオン(B)との組み合わせとしては、モノアニオンとモノカチオン、ジアニオンとモノカチオン、モノアニオンとジアニオンの混合物とモノカチオン等が例示できる。
カルボン酸アニオン(D)の炭素数は1〜30であるが、1〜24が好ましく、1〜12がさらに好ましい。カルボン酸アニオン(D)としては、(1)2〜4価のポリカルボン酸アニオン、(2)オキシカルボン酸アニオンおよび(3)モノカルボン酸アニオンが含まれる。これらのうち、(1)2〜4価のポリカルボン酸アニオン及び(3)モノカルボン酸アニオンがより好ましく、ジカルボン酸アニオン及びモノカルボン酸アニオンがさらに好ましい。カルボン酸アニオン(D)は、一種または二種以上を併用してもよい。以下に具体例を示す。
脂肪族ポリカルボン酸アニオン[飽和ポリカルボン酸アニオン(シュウ酸アニオン、マロン酸アニオン、コハク酸アニオン、グルタル酸アニオン、アジピン酸アニオン、ピメリン酸アニオン、スベリン酸アニオン、アゼライン酸アニオン、2,5−ジブチルアジピン酸アニオン、2,15−ジブチルヘキサデカンジカルボン酸アニオンなど)、不飽和ポリカルボン酸アニオン(マレイン酸アニオン、シトラコン酸アニオン、フマール酸アニオン、イタコン酸アニオンなど)]、芳香族ポリカルボン酸アニオン[フタル酸アニオン、イソフタル酸アニオン、テレフタル酸アニオン、トリメリット酸アニオン、ピロメリット酸アニオンなど]、S含有ポリカルボン酸アニオン[チオジブロピオン酸アニオンなど]
ポリカルボン酸アニオンは、モノアニオンまたはジアニオンのようなポリアニオンのどちらでも良いが、モノアニオンが好ましい。
脂肪族オキシカルボン酸アニオン[グリコール酸アニオン、乳酸アニオン、など];芳香族オキシカルボン酸アニオン[サリチル酸アニオン、マンデル酸アニオンなど]
脂肪族モノカルボン酸アニオン[飽和モノカルボン酸アニオン(ギ酸アニオン、酢酸アニオン、プロピオン酸アニオン、酪酸アニオン、イソ酪酸アニオン、吉草酸アニオン、カプロン酸アニオン、エナント酸アニオン、カプリル酸アニオン、ペラルゴン酸アニオン、ウラリル酸アニオン、ミリスチン酸アニオン、ステアリン酸アニオン、ベヘン酸アニオンなど)、不飽和モノカルボン酸アニオン(アクリル酸アニオン、メタクリル酸アニオン、クロトン酸アニオン、オレイン酸アニオンなど)];芳香族モノカルボン酸アニオン[安息香酸アニオン、ケイ皮酸アニオン、ナフトエ酸アニオンなど]
電解質(E)としては、1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム・シュウ酸アニオン、1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム・2,15−ジブチルヘキサデカンジカルボン酸アニオン、1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム・マレイン酸アニオン、1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム・フタル酸アニオン、1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム・トリメリット酸アニオン、1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム・サリチル酸アニオン、1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム・酢酸アニオン、1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム・オレイン酸アニオン、1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム・安息香酸アニオン、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム・フタル酸アニオン、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム・マレイン酸アニオン、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム・サリチル酸アニオン、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリウム・フタル酸アニオン、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリウム・マレイン酸アニオンおよび1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリウム・サリチル酸アニオン等が挙げられる。
ポリカルボン酸アニオンは、モノアニオンまたはジアニオンのようなポリアニオンのどちらでも良いが、モノアニオンが好ましい。
有機溶媒(F)としては、(1)アルコール、(2)エーテル、(3)アミド、(4)オキサゾリジノン、(5)ラクトン、(6)ニトリル、(7)カーボネート、(8)スルホンおよび(9)その他の有機溶媒が含まれる。
1価アルコール(メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール、ジアセトンアルコール、ベンジルアルコール、アミノアルコール、フルフリルアルコールなど)、2価アルコール(エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ヘキシレングリコールなど)、3価アルコール(グリセリンなど)、4価以上のアルコール(ヘキシトールなど)など。
モノエーテル(エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、テトラヒドロフラン、3−メチルテトラヒドロフランなど)、ジエーテル(エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルなど)、トリエーテル(ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテルなど)など。
ホルムアミド(N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−エチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミドなど)、アセトアミド(N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−エチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミドなど)、プロピオンアミド(N,N−ジメチルプロピオンアミドなど)、ピロリドン(N−メチルピロリドン、N−エチルピロリドンなど)、ヘキサメチルホスホリルアミドなど。
N−メチル−2−オキサゾリジノン、3,5−ジメチル−2−オキサゾリジノンなど。
γ−ブチロラクトン(以下、GBLと記す。)、α−アセチル−γ−ブチロラクトン、β−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトンなど。
アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル、アクリロニトリル、メタクリルニトリル、ベンゾニトリルなど。
エチレンカーボネート、プロピオンカーボネート、ブチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネートなど。
スルホラン、ジメチルスルホキシド、ジメチルスルホンなど。
1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、芳香族溶媒(トルエン、キシレンなど)パラフィン溶媒(ノルマルパラフィン、イソパラフィンなど)など。
有機溶媒(F)の含有量は、比電導度の観点から、電解質(C)、電解質(E)および有機溶媒(F)の合計重量に基づいて、好ましくは30〜95wt%、特に好ましくは60〜90wt%である。
モル比率が0.8〜1.2であると、電解液の液性がアルカリ性に偏らず、アルミニウム電解コンデンサの封口ゴムであるブチルゴムが劣化しにくく、この結果、電解液がコンデンサから漏れる等の不具合が生じにくい。また、電解液の液性が酸性に偏らず、陽極の酸化アルミニウム箔が腐食されにくく、この結果、ショート等の不具合が生じにくい。
<製造例1>
ジメチルカーボネート(0.2mol)のメタノール溶液(74wt%)に、2,4−ジメチルイミダゾリン(0.1mol)を滴下して、120℃で15時間攪拌することで、1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム・メチルカーボネート塩のメタノール溶液を得た。
フタル酸(川崎化成工業社製)(0.1mol)を、製造例1と同様にして得た1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム・メチルカーボネート塩(0.1mol)のメタノール溶液に加えることで塩交換反応を行い、1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム・フタル酸モノアニオンのメタノール溶液を得た。上記溶液を1.0kPa以下の減圧度、50℃で、メタノールの留出がなくなるまで加熱してメタノールを蒸留した後、温度を50℃から100℃に上昇させて30分加熱して副生物を蒸留することで、電解質(E1){1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム・フタル酸モノアニオン}を得た。収率は99wt%であった。
28.5gの電解質(C1)、1.5gの電解質(E1)を70.0gの有機溶媒(F1){γ−ブチロラクトン(三菱化学社製)}に溶解させることで、本発明の電解液を得た。水の含有量は0.1wt%であった。
n−ブチルマロン酸ジエチル(東京化成工業社製)216.3gをドライベンゼン700mlに溶解した溶液に、ナトリウムエトキシド(和光純薬工業社製)(68.5g)をドライエタノール60ml中に溶解した溶液を25℃で添加し、加熱還流下で15分間反応させた。その反応液に、1,12−ジブロモドデカン(和光純薬工業社製)(156.3g)をドライベンゼン190mlに溶解した溶液を2時間かけて滴下した。加熱還流下で12時間反応後、反応物をエチルエーテルで抽出し、テトラカルボン酸エステルを得た。得られた化合物を、10N水酸化カリウムついで6N塩酸で処理し、テトラカルボン酸を得た。得られた化合物をピリジン(ナカライテスク社製)に溶解し、加熱還流下で脱炭酸し、2,15−ジブチルヘキサデカンジカルボン酸を189g得た。
フタル酸の代わりに2,15−ジブチルヘキサデカンジカルボン酸を用いた他は、製造例2と同様にして、電解質(E2){1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム・2,15−ジブチルヘキサデカンジカルボン酸モノアニオン}を得た。収率は99wt%であった。
5.0gの電解質(C1)、2.5gの電解質(E2)を92.5gの有機溶媒(F1)に溶解させることで、本発明の電解液を得た。水の含有量は0.1wt%であった。
リン酸トリエチルの代わりにリン酸トリメチル(TMP:大八化学工業社製)を用いた他は、製造例1と同様にして、電解質(C2){1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム・ジメチルリン酸エステルモノアニオン}を得た。収率は99wt%であった。
フタル酸の代わりにサリチル酸(ナカライテスク社製)を用いた他は、製造例2と同様にして、電解質(E3){1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム・サリチル酸アニオン}を得た。収率は99wt%であった。
9.5gの電解質(C2)、0.5gの電解質(E3)を90.0gの有機溶媒(F1)に溶解させることで、本発明の電解液を得た。水の含有量は0.1wt%であった。
ブチルリン酸混合エステル(モノ(n−ブチル)リン酸エステル約20wt%、ジ(n−ブチル)リン酸エステル約60wt%、トリ(n−ブチル)リン酸エステル約20wt%)(DP−4;大八化学工業社製)(0.1mol)を、製造例1と同様にして得た1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム・メチルカーボネート塩(0.1mol)のメタノール溶液に加えることで塩交換反応を行い、1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム・ブチルリン酸混合エステルアニオンのメタノール溶液を得た。上記溶液を1.0kPa以下の減圧度、50℃で、メタノールの留出がなくなるまで加熱してメタノールを蒸留した後、温度を50℃から100℃に上昇させて30分加熱して副生物を蒸留することで、電解質(C3){1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム・ブチルリン酸混合エステルアニオン}を得た。収率は99wt%であった。
フタル酸の代わりに酢酸(ナカライテスク社製)を用いた他は、製造例2と同様にして、電解質(E4){1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム・酢酸アニオン}を得た。収率は99wt%であった。
45.0gの電解質(C3)、2.0gの電解質(E4)を53.0gの有機溶媒(F1)に溶解させることで、本発明の電解液を得た。水の含有量は0.1wt%であった。
ジメチルカーボネート(0.1mol)のメタノール溶液(30wt%)に、1−エチルイミダゾール(0.1mol)を滴下して、130℃で70時間攪拌することで、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム・メチルカーボネート塩のメタノール溶液を得た。
1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム・メチルカーボネート塩のメタノール溶液の代わりに製造例8と同様にして得た1−エチル−3−メチルイミダゾリウム・メチルカーボネート塩のメタノール溶液を用いた他は、製造例2と同様にして、電解質(E5){1−エチル−3−メチルイミダゾリウム・フタル酸モノアニオン}を得た。収率は99wt%であった。
17.5gの電解質(C4)、17.5gの電解質(E5)を65.0gの有機溶媒(F1)に溶解させることで、本発明の電解液を得た。水の含有量は0.1wt%であった。
25.0gの電解質(E1)を75.0gの有機溶媒(F1)に溶解させることで、比較用の電解液を得た。水の含有量は0.1wt%であった。
30.0gの電解質(C1)を70.0gの有機溶媒(F1)に溶解させることで、比較用の電解液を得た。水の含有量は0.1wt%であった。
箔の腐食:火花電圧を測定した際に使用したアルミニウム箔の腐食の有無を、目視で観察した。
○:腐食なし
×:腐食あり
本発明の電解液は、車載電装用電源用やデジタル家電用のアルミニウム電解コンデンサに特に有用である。
Claims (6)
- カルボン酸アニオン(D)が、モノカルボン酸アニオンまたはジカルボン酸アニオンである請求項1に記載の電解液。
- 電解質(E)の含有量が、電解質(C)、電解質(E)および有機溶媒(F)の合計重量に基づいて0.1〜20重量%である請求項1または2に記載の電解液。
- カチオン(B)が、アミジニウムカチオン(B1)である請求項1〜3のいずれか1項に記載の電解液。
- アルミニウム電解コンデンサ用電解液である請求項1〜4のいずれか1項に記載の電解液。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の電解液を用いてなるアルミニウム電解コンデンサ。
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