JP6316567B2 - アルミニウム電解コンデンサ用電解液添加剤 - Google Patents
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Description
本発明の課題は、電解液の電導度を維持しつつ、電解液の耐電圧を上昇させることが可能なアルミニウム電解コンデンサ用電解液添加剤、それを用いたアルミニウム電解コンデンサ用電解液、およびアルミニウム電解コンデンサを提供することである。
R1−O−(R2O)m−H (1)
[式中、R1は、炭素数6〜20の分岐アルキル基、R2は炭素数2〜4のアルキレン基
、mはR2Oの平均付加モル数を表し、3〜15の数である。]
分岐アルコール(F)のアルキレンオキシド付加物(P)を電解液中に溶解させることによって、アルミニウム電解コンデンサの陽極表面に欠陥部が生じた場合、浸透性に優れる構造を有する分岐アルコール(F)のアルキレンオキシド付加物(P)が該欠陥部に素早く浸透し、かつ分岐アルコール(F)のアルキレンオキシド付加物(P)が有するアルキル基の立体障害により電解質アニオンの該欠陥部への進入が抑制されることで、電解液の電導度を維持しつつ、かつ耐電圧を高くできると推定される。
ここで第1級分岐アルキル基(g1)とは、アルキル基において遊離原子価を有する炭素原子(1位の炭素原子)が2個の水素原子を有し、かつ2位および/または3位の炭素原子にアルキル側鎖が結合している構造をいうものとする。第2級分岐アルキル基(g2)とは、遊離原子価を有する炭素原子に1個の水素原子が結合している構造、第3級分岐アルキル基(g3)とは、遊離原子価を有する炭素原子に水素原子が結合していない構造ををいうものとする。
一般式(1)において、R1が第1級分岐アルキル基(g1)であるアルキレンオキシド付加物(P)を(P1)とし、R1が第2級分岐アルキル基(g2)であるアルキレンオキシド付加物(P)を(P2)とし、R1が第3級分岐アルキル基(g3)であるアルキレンオキシド付加物(P)を(P3)とする。
(g2)および(g3)のうちでも炭素数9〜15の分岐アルキル基が、耐電圧向上効果に加え電導度がさらに高いので好ましい。
さらに炭素数9〜15の(g2)および(g3)で、遊離原子価を有する炭素原子が分子の中央に位置する分岐アルキル基が特に好ましい。
ここで遊離原子価を有する炭素原子が分子の中央に位置するとは、(g2)においては遊離原子価を有する炭素原子に結合する2つのアルキル鎖の炭素数がいずれも5以上である構造を言うものとする。また(g3)においては遊離原子価を有する炭素原子に結合する3つのアルキル鎖の炭素数がいずれも3以上である構造を言うものとする。
これらのうちで、1−メチルオクチル基、1−メチルノニル基、1−メチルデシル基、1−ペンチルヘキシル基、1−エチルデシル基、1−ヘキシルヘキシル基、1−メチルドデシル基、1−ヘキシルヘプチル基、1−エチルドデシル基、1−メチルテトラデシル基、1−ヘプチルオクチル基が好ましく、1−ペンチルヘキシル基、1−ヘキシルヘキシル基、1−ヘキシルヘプチル基、1−ヘプチルオクチル基が特に好ましい。
これらのうちで、1,1−ジメチルヘプチル基、1,1−ジメチルオクチル基、1,1−ジプロピルブチル基、1,1−ジエチルヘプチル基、1,1−ジメチルデシル基、1,1−ジメチルウンデシル基、1,1−ジブチルペンチル基、1,1−ジメチルドデシル基、1,1−ジエチルウンデシル基が好ましく、1,1−ジプロピルブチル基、1,1−ジブチルペンチル基が特に好ましい。
この平均付加モル数mは、一般式(1)で表される分岐アルコール(F)のアルキレンオキシド付加物(P)の水酸基価を測定することで求めることができる。なお、水酸基価は、JIS K1557−1(2007)に準拠して測定される。
これらの触媒は、一般式(1)で表されるアルコールのアルキレンオキシド付加物(P)中に残しておいてもよいし、吸着剤を用いて吸着・ろ過し、除去する方法や、酸またはアルカリで中和して触媒を不活性化する方法により、触媒を後処理してもよい。
電解質(B)を形成するカチオン(D)としては、第4級アンモニウムカチオン(D1)、第1〜3級アンモニウムカチオン、アンモニウムイオン、ホスホニウムカチオン及びそれらの混合物等が使用できる。また、各カチオンは1種または2種以上を併用してもよい。
アミジニウムカチオン(D11)としては、イミダゾリニウムカチオン(D111)及びイミダゾリウムカチオン(D112)等が含まれる。
低圧級電解コンデンサ用電解液として、好ましいものは、イミダゾリニウムカチオン(D111)、イミダゾリウムカチオン(D112)、更に好ましくは1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウムカチオン、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリニウムカチオン、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムカチオンおよび1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリウムカチオンである。
炭素数2〜15の2〜4価のポリカルボン酸:脂肪族ポリカルボン酸[飽和ポリカルボン酸(シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スペリン酸、アゼライン酸、セバチン酸、1,6−デカンジカルボン酸等)、不飽和ポリカルボン酸(マレイン酸、フマール酸、イタコン酸等)]、芳香族ポリカルボン酸[フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等]、硫黄含有ポリカルボン酸[チオジプロピオン酸等]。
炭素数2〜20のオキシカルボン酸:脂肪族オキシカルボン酸[グリコール酸、乳酸、酒酪酸、ひまし油脂肪酸等];芳香族オキシカルボン酸[サリチル酸、マンデル酸等];
炭素数1〜30のモノカルボン酸:脂肪族モノカルボン酸[飽和モノカルボン酸(ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、吉草酸、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、ウラリル酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸等)、不飽和モノカルボン酸(アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、オレイン酸等)];芳香族モノカルボン酸[安息香酸、ケイ皮酸、ナフトエ酸等]
アルキルリン酸エステルとしては、モノアルキルリン酸エステル(e21)及びジアルキルリン酸エステル(e22)が含まれる 。
モノメチルリン酸エステル、モノエチルリン酸エステル、モノプロピルリン酸エステル[モノ(n−プロピル)リン酸エステル、モノ(iso−プロピル)リン酸エステル]、モノブチルリン酸エステル[モノ(n−ブチル)リン酸エステル、モノ(iso−ブチル)リン酸エステル、及びモノ(tert−ブチル)リン酸エステル]、モノペンチルリン酸エステル、モノヘキシルリン酸エステル、モノへプチルリン酸エステル、モノオクチルリン酸エステル[モノ(2−エチルヘキシル)リン酸エステル等]等。
ジメチルリン酸エステル、ジエチルリン酸エステル、ジプロピルリン酸エステル[ジ(n−プロピル)リン酸エステル、ジ(iso−プロピル)リン酸エステル]、ジブチルリン酸エステル[ジ(n−ブチル)リン酸エステル、ジ(iso−ブチル)リン酸エステル、及びジ(tert−ブチル)リン酸エステル]、ジペンチルリン酸エステル、ジヘキシルリン酸エステル、ジヘプチルリン酸エステル、ジオクチルリン酸エステル[ビス(2−エチルヘキシル)リン酸エステル等]等。
アルキル(炭素数1〜15)ベンゼンスルホン酸(p−トルエンスルホン酸、ノニルベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸等)、スルホサリチル酸、メタンスルホン酸、三フッ化メタンスルホン酸等。
リン酸、四フッ化ホウ素酸、過塩素酸、六フッ化リン酸、六フッ化アンチモン酸、六フッ化ヒ素酸等
その他(e5)三フッ化メタンスルホニルイミド、三フッ化メタンスルホニルメチド等。
1価アルコール(メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール、ジアセトンアルコール、ベンジルアルコール、モノエタノールアミン、フルフリルアルコールなど)、2価アルコール(エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエタノールアミンなど)、3価アルコール(グリセリン、トリエタノールアミンなど)、4価以上のアルコール(ヘキシトールなど)等。
モノエーテル(エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、テトラヒドロフラン、3−メチルテトラヒドロフラン等)、ジエーテル(エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル等)、トリエーテル(ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル等)等。
アセトアミド(N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−エチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド等)、プロピオンアミド(N,N−ジメチルプロピオンアミド等)、ピロリドン(N−メチルピロリドン、N−エチルピロリドン等)、ヘキサメチルホスホリルアミド等。
N−メチル−2−オキサゾリジノン、3,5−ジメチル−2−オキサゾリジノン等。
γ−ブチロラクトン、α−アセチル−γ−ブチロラクトン、β−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン等。
アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、ベンゾニトリル等。
エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート等。
スルホラン、ジメチルスルホン等。
ジメチルスルホキシド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、芳香族溶媒(トルエン、キシレン等)、パラフィン溶媒(ノルマルパラフィン、イソパラフィン等)等。
したがって、水を含有する場合、水の含有量は、電解液の重量に基づいて、好ましくは0〜10重量%、更に好ましくは0.05〜5重量%、特に好ましくは0.1〜4重量%である。なお、水分は、JIS K0113:2005の「8.カールフィッシャー滴定方法、8.1容量滴定方法」に準拠して測定される。
1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム・フタル酸塩(B−1)の合成:
ジメチルカーボネート18.02部をメタノール6.33部に溶解させた溶液に2,4−ジメチルイミダゾリン9.81部を滴下して、120℃で15時間攪拌することで、1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム・メチルカーボネート塩のメタノール溶液を生成した。フタル酸16.61部を1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウムメチルカーボネート塩のメタノール溶液に加えることで塩交換反応を行い、1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム・フタル酸塩のメタノール溶液を得た。上記溶液を1.0kPa以下の減圧度で110℃で加熱蒸留し、溶媒のメタノールを除去することで、1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム・フタル酸塩(B−1)28.33部(収率100%)を得た。
1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム・ジエチルリン酸塩(B−2)の合成:
リン酸トリエチル162部、ジエチルアミン130部を混合した後、125℃まで温度上昇させた。このまま30時間攪拌下反応させた。冷却し、反応液のP−NMRを測定したところリン酸トリエチルのピークが消失し、リン酸ジエチルのピークのみが現れた。この反応液に、製造例1における場合と同等の操作で生成した1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム・メチルカーボネート塩のメタノール溶液260部を加えることで塩交換を行い、1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム・ジエチルリン酸塩のメタノール溶液を得た。上記溶液を1.0kPa以下の減圧度で110℃で加熱蒸留し、溶媒のメタノールを除去することで、1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム・ジエチルリン酸塩(B−2)251部(収率100%)を得た。
<実施例1>
アルミニウム電解コンデンサ用電解液添加剤(A−1):
攪拌および温度調節機能の付いたステンレス製オートクレーブに、2−プロピルペンチルアルコール[Aldrich社製]130部、水酸化カリウム2部を投入し、混合系内を窒素で置換した後、減圧下、90℃にて1時間脱水を行った。次いで、PO697部を攪拌しながら105℃で5時間かけて逐次導入した。POが完全に反応し終わった後、同温度で圧平衡になるまで3時間熟成した後、酢酸2部で中和し、2−プロピルペンチルアルコールPO12モル付加物(P1−1)を得た。水酸基価は、67.8KOHmg/gであった。(P1−1)をアルミニウム電解コンデンサ用電解液添加剤(A−1)とした。
アルミニウム電解コンデンサ用電解液添加剤(A−2):
攪拌および温度調節機能の付いたステンレス製オートクレーブに、1−メチルドデシルアルコール[Alfa Aesar社製]200部、水酸化カリウム2部を投入し、混合系内を窒素で置換した後、減圧下、90℃にて1時間脱水を行った。次いで、EO352部を攪拌しながら105℃で5時間かけて逐次導入した。EOが完全に反応し終わった後、同温度で圧平衡になるまで3時間熟成した後、酢酸2部で中和し、2−トリデシルアルコールEO8モル付加物(P2−1)を得た。水酸基価は、101.6KOHmg/gであった。(P2−1)をアルミニウム電解コンデンサ用電解液添加剤(A−2)とした。
アルミニウム電解コンデンサ用電解液添加剤(A−3):
攪拌および温度調節機能の付いたステンレス製オートクレーブに、1−ヘプチルオクチルアルコール[Aldrich社製]228部、水酸化カリウム2部を投入し、混合系内を窒素で置換した後、減圧下、90℃にて1時間脱水を行った。次いで、EO308部を攪拌しながら105℃で5時間かけて逐次導入した。EOが完全に反応し終わった後、同温度で圧平衡になるまで3時間熟成した後、酢酸2部で中和し、7−ペンタデシルアルコールEO7モル付加物(P2−2)を得た。水酸基価は、104.6KOHmg/gであった。(P2−2)をアルミニウム電解コンデンサ用電解液添加剤(A−3)とした。
アルミニウム電解コンデンサ用電解液添加剤(A−4):
攪拌および温度調節機能の付いたステンレス製オートクレーブに、1,1−ジメチルヘプチルアルコール[Aldrich社製]144部、水酸化カリウム2部を投入し、混合系内を窒素で置換した後、減圧下、90℃にて1時間脱水を行った。次いで、EO441部を攪拌しながら105℃で5時間かけて逐次導入した。EOが完全に反応し終わった後、同温度で圧平衡になるまで3時間熟成した後、酢酸2部で中和し、1,1−ジメチルヘプチルアルコールEO10モル付加物(P3−1)を得た。水酸基価は、96.0KOHmg/gであった。(P3−1)をアルミニウム電解コンデンサ用電解液添加剤(A−4)とした。
アルミニウム電解コンデンサ用電解液添加剤(A−5):
攪拌および温度調節機能の付いたステンレス製オートクレーブに、1,1−ジプロピルブチルアルコール[Alfa Aesar社製]158部、水酸化カリウム2部を投入し、混合系内を窒素で置換した後、減圧下、90℃にて1時間脱水を行った。次いで、EO396部を攪拌しながら105℃で5時間かけて逐次導入した。EOが完全に反応し終わった後、同温度で圧平衡になるまで3時間熟成した後、酢酸2部で中和し、1,1−ジプロピルブチルアルコールEO9モル付加物(P3−2)を得た。水酸基価は、101.2KOHmg/gであった。(P3−2)をアルミニウム電解コンデンサ用電解液添加剤(A−5)とした。
アルミニウム電解コンデンサ用電解液添加剤(A’−1):
攪拌および温度調節機能の付いたステンレス製オートクレーブに、1−オクタデカノール[Aldrich社製]271部、水酸化カリウム2部を投入し、混合系内を窒素で置換した後、減圧下、90℃にて1時間脱水を行った。次いで、EO1320部を攪拌しながら105℃で5時間かけて逐次導入した。EOが完全に反応し終わった後、同温度で圧平衡になるまで3時間熟成した後、酢酸2部で中和し、1−オクタデカノールEO30モル付加物を得た。水酸基価は、35.3KOHmg/gであった。これをアルミニウム電解コンデンサ用電解液添加剤(A’−1)とした。
アルミニウム電解コンデンサ用電解液添加剤(A’−2):
攪拌および温度調節機能の付いたステンレス製オートクレーブに、1−トリデカノール[Aldrich社製]200部、水酸化カリウム2部を投入し、混合系内を窒素で置換した後、減圧下、90℃にて1時間脱水を行った。次いで、EO352部を攪拌しながら105℃で5時間かけて逐次導入した。EOが完全に反応し終わった後、同温度で圧平衡になるまで3時間熟成した後、酢酸2部で中和し、1−オクタノールEO8モル付加物を得た。水酸基価は、101.6KOHmg/gであった。これをアルミニウム電解コンデンサ用電解液添加剤(A’−2)とした。
アルミニウム電解コンデンサ用電解液添加剤(A’−3):
攪拌および温度調節機能の付いたステンレス製オートクレーブに、1−オクタノール[Aldrich社製]242部、水酸化カリウム2部を投入し、混合系内を窒素で置換した後、減圧下、90℃にて1時間脱水を行った。次いで、PO696部を攪拌しながら105℃で5時間かけて逐次導入した。POが完全に反応し終わった後、同温度で圧平衡になるまで3時間熟成した後、酢酸2部で中和し、1−ヘキサデカノールPO12モル付加物を得た。水酸基価は、67.9KOHmg/gであった。これをアルミニウム電解コンデンサ用電解液添加剤(A’−3)とした。
添加剤(A−1)〜(A−5)及び(A’−1)〜(A’−3)を表1にまとめた。
<実施例6>
ビーカーで、アゼライン酸94部とエチレングリコール444部を混合し、撹拌しながらアンモニア17部を吹き込み、20%アゼライン酸・二アンモニウム(B−3)/エチレングリコール溶液を得た。上記で得た20%アゼライン酸・二アンモニウム(B−3)/エチレングリコール溶液50部に対し、実施例1で得た添加剤(A−1)1部、エチレングリコール49部を添加したのち、撹拌し表2に記載の組成の電解液を得た。
実施例6で得た20%アゼライン酸・二アンモニウム(B−3)/エチレングリコール溶液50部に対し、実施例2で得た添加剤(A−2)1部、エチレングリコール49部を添加したのち、撹拌し表2に記載の組成の電解液を得た。
<実施例8>
実施例6で得た20%アゼライン酸・二アンモニウム(B−3)/エチレングリコール溶液50部に対し、実施例3で得た添加剤(A−3)1部、エチレングリコール49部を添加したのち、撹拌し表2に記載の組成の電解液を得た。
<実施例9>
実施例6で得た20%アゼライン酸・二アンモニウム(B−3)/エチレングリコール溶液50部に対し、実施例3で得た添加剤(A−3)0.1部、エチレングリコール49.9部を添加したのち、撹拌し表2に記載の組成の電解液を得た。
実施例6で得た20%アゼライン酸・二アンモニウム(B−3)/エチレングリコール溶液50部に対し、実施例4で得た添加剤(A−4)1部、エチレングリコール49部を添加したのち、撹拌し表2に記載の組成の電解液を得た。
実施例6で得た20%アゼライン酸・二アンモニウム(B−3)/エチレングリコール溶液50部に対し、実施例5で得た添加剤(A−5)1部、エチレングリコール49部を添加したのち、撹拌し表2に記載の組成の電解液を得た。
ビーカーで、1,6−デカンジカルボン酸115部とエチレングリコール863部を混合し、撹拌しながらトリエチルアミン101部を添加し、20%1,6−デカンジカルボン酸・二トリエチルアンモニウム(B−4)/エチレングリコール溶液を得た。上記で得た20%1,6−デカンジカルボン酸・二トリエチルアンモニウム(B−4)/エチレングリコール溶液50部に対し、実施例3で得た添加剤(A−3)1部、エチレングリコール49部を添加したのち、撹拌し表2に記載の組成の電解液を得た。
実施例12と同様の方法で得た20%1,6−デカンジカルボン酸・二トリエチルアンモニウム(B−4)/エチレングリコール溶液50部に対し、実施例5で得た添加剤(A−5)1部、エチレングリコール49部を添加したのち、撹拌し表2に記載の組成の電解液を得た。
3Lビーカーで、安息香酸122部とエチレングリコール559部を混合し、撹拌しながらアンモニア17部を吹き込み、30%安息香酸・アンモニウム(B−5)/エチレングリコール溶液を得た。上記で得た30%安息香酸酸・アンモニウム(B−5)/エチレングリコール溶液50部に対し、実施例3で得た添加剤(A−3)1部、エチレングリコール49部を添加したのち、撹拌し表2に記載の組成の電解液を得た。
実施例14の方法で得た30%安息香酸・アンモニウム(B−5)/エチレングリコール溶液50部に対し、実施例5で得た添加剤(A−5)1部、エチレングリコール49部を添加したのち、撹拌し表2に記載の組成の電解液を得た。
製造例1で得た1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム・フタル酸塩(B−1)35部に実施例3で得た添加剤(A−3)1部、γ−ブチロラクトン64部を添加し、撹拌することで表2に記載の組成の電解液を得た。
製造例1で得た1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム・フタル酸塩(B−1)35部に実施例5で得た添加剤(A−5)1部、γ−ブチロラクトン64部を添加し、撹拌することで表2に記載の組成の電解液を得た。
製造例2で得た1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム・ジエチルリン酸塩(B−2)35部に実施例3で得た添加剤(A−3)1部、γ−ブチロラクトン64部を添加し、撹拌することで表2に記載の組成の電解液を得た。
製造例2で得た1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム・ジエチルリン酸塩(B−2)35部に実施例5で得た添加剤(A−5)1部、γ−ブチロラクトン64部を添加し、撹拌することで表2に記載の組成の電解液を得た。
実施例6と同様に得た20%アゼライン酸・二アンモニウム(B−3)/エチレングリコール溶液50部に対し、エチレングリコール50部を添加したのち、撹拌し表3に記載の組成の電解液を得た。
実施例6と同様の方法で得た20%アゼライン酸・二アンモニウム(B−3)/エチレングリコール溶液50部に対し、ポリエチレングリコール#1,000(平均分子量:1000)[ナカライテスク社製]1部、エチレングリコール49部を添加したのち、撹拌し表3に記載の組成の電解液を得た。
実施例6と同様の方法で得た20%アゼライン酸・二アンモニウム(B−3)/エチレングリコール溶液50部に対し、ポリエチレングリコール#1,000、0.1部、エチレングリコール49.9部を添加したのち、撹拌し表3に記載の組成の電解液を得た。
実施例6と同様の方法で得た20%アゼライン酸・二アンモニウム(B−3)/エチレングリコール溶液50部に対し、比較例1で得た添加剤(A’−1)1部、エチレングリコール49部を添加したのち、撹拌し表3に記載の組成の電解液を得た。
<比較例8>
実施例6と同様の方法で得た20%アゼライン酸・二アンモニウム(B−3)/エチレングリコール溶液50部に対し、比較例2で得た添加剤(A’−2)1部、エチレングリコール49部を添加したのち、撹拌し表3に記載の組成の電解液を得た。
<比較例9>
実施例6と同様の方法で得た20%アゼライン酸・二アンモニウム(B−3)/エチレングリコール溶液50部に対し、比較例3で得た添加剤(A’−3)1部、エチレングリコール49部を添加したのち、撹拌し表3に記載の組成の電解液を得た。
実施例12と同様の方法で得た20%1,6−デカンジカルボン酸・二トリエチルアンモニウム(B−4)/エチレングリコール溶液50部に対し、エチレングリコール50部を添加したのち、撹拌し表3に記載の組成の電解液を得た。
<比較例11>
実施例12と同様の方法で得た20%1,6−デカンジカルボン酸・二トリエチルアンモニウム(B−4)/エチレングリコール溶液50部に対し、ポリエチレングリコール#1,000、1部、エチレングリコール49部を添加したのち、撹拌し表3に記載の組成の電解液を得た。
<比較例12>
実施例12と同様の方法で得た20%1,6−デカンジカルボン酸・二トリエチルアンモニウム(B−4)/エチレングリコール溶液50部に対し、比較例2で得た添加剤(A’−2)1部、エチレングリコール49部を添加したのち、撹拌し表3に記載の組成の電解液を得た。
実施例14と同様の方法で得た30%安息香酸酸・アンモニウム(B−5)/エチレングリコール溶液50部に対し、エチレングリコール50部を添加したのち、撹拌し表3に記載の組成の電解液を得た。
実施例14と同様の方法で得た30%安息香酸酸・アンモニウム(B−5)/エチレングリコール溶液50部に対し、ポリエチレングリコール#1,000、1部、エチレングリコール49部を添加したのち、撹拌し表3に記載の組成の電解液を得た。
<比較例15>
実施例14と同様の方法で得た30%安息香酸酸・アンモニウム(B−5)/エチレングリコール溶液50部に対し、比較例2で得た添加剤(A’−2)1部、エチレングリコール49部を添加したのち、撹拌し表3に記載の組成の電解液を得た。
製造例1で得た1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム・フタル酸塩(B−1)35部にγ−ブチロラクトン65部を添加し、撹拌することで表3に記載の組成の電解液を得た。
製造例1で得た1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム・フタル酸塩(B−1)35部に、ポリエチレングリコール#1,000、1部、γ−ブチロラクトン64部を添加し、撹拌することで表3に記載の組成の電解液を得た。
<比較例18>
製造例1で得た1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム・フタル酸塩(B−1)35部に、比較例2で得た添加剤(A’−2)1部、γ−ブチロラクトン64部を添加し、撹拌することで表3に記載の組成の電解液を得た。
製造例2で得た1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム・ジエチルリン酸塩(B−2)35部にγ−ブチロラクトン65部を添加し、撹拌することで表3に記載の組成の電解液を得た。
製造例2で得た1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム・ジエチルリン酸塩(B−2)35部にポリエチレングリコール#1,000、1部、γ−ブチロラクトン64部を添加し、撹拌することで表3に記載の組成の電解液を得た。
<比較例21>
製造例2で得た1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム・ジエチルリン酸塩(B−2)35部に比較例2で得た添加剤(A’−2)1部、γ−ブチロラクトン64部を添加し、撹拌することで表3に記載の組成の電解液を得た。
上記の実施例6〜19及び比較例4〜21で得られた電解液について、以下の測定方法で電導度、耐電圧を測定し、その結果を表4及び表5に示した。
電導度:東亜ディーケーケー株式会社製電導度計CM−40Sを用い、30℃での電導度を測定した。
耐電圧:10cm2の高圧用化成エッチングアルミ箔を用い、定電流法(2mA)を負荷
したときの電解液の放電電圧を測定した。これを耐電圧とする。
耐電圧差:同じ電解質を含有する電解液において、添加剤を添加した電解液の耐電圧と添加剤を添加しない電解液の耐電圧との差を表す。
電導度差:同じ電解質を含有する電解液において、添加剤を添加した電解液の電導度と添加剤を添加しない電解液の電導度との差を表す。
実施例14,15,比較例14,15の耐電圧差、電導度差は、比較例13との差である。
実施例16,17,比較例17,18の耐電圧差、電導度差は、比較例16との差である。
実施例18,19,比較例20,21の耐電圧差、電導度差は、比較例19との差である。
表5において、実施例12、13は比較例11,12と比較して、電導度差は同じ値を維持しつつ耐電圧差が大きいことが判った。また、実施例14、15と比較例14,15の比較結果、実施例16、17と比較例17,18の比較結果、実施例18、19と比較例20,21の比較結果も同様であった。
Claims (5)
- 一般式(1)で表される、分岐アルコール(F)のアルキレンオキシド付加物(P)を含有するアルミニウム電解コンデンサ用電解液添加剤(A)であって、分岐アルコール(F)が第2級アルコールおよび/または第3級アルコールであるアルミニウム電解コンデンサ用電解液添加剤(A)。
R1−O−(R2O)m−H (1)
[式中、R1は、炭素数6〜20の分岐アルキル基、R2は炭素数2〜4のアルキレン基
、mはR2Oの平均付加モル数を表し、3〜15の数である。] - 一般式(1)において、R2がエチレン基である請求項1に記載の添加剤(A)。
- 請求項1又は2に記載のアルミニウム電解コンデンサ用電解液添加剤(A)、電解質(B)および溶媒(C)を含有するアルミニウム電解コンデンサ用電解液(S)。
- 添加剤(A)、電解質(B)および溶媒(C)の合計重量に対して(A)の含有量が0.005〜20重量%である請求項3に記載の電解液(S)。
- 請求項3または4に記載のアルミニウム電解コンデンサ用電解液(S)を用いてなるアルミニウム電解コンデンサ。
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