JP2012151377A - アルミニウム電解コンデンサ用電解液、およびそれを用いたアルミニウム電解コンデンサ - Google Patents

アルミニウム電解コンデンサ用電解液、およびそれを用いたアルミニウム電解コンデンサ Download PDF

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Abstract

【課題】本発明の課題は、はんだリフロー炉の熱(260℃)によるコンデンサの膨れが小さく、十分な電導度を有し、かつ液洩れのないアルミニウム電解コンデンサ用電解液、およびそれを用いたアルミニウム電解コンデンサを提供することにある。
【解決手段】炭素数5〜9の環状アミジン(Ab)と炭素数1〜12の有機酸(Aa)の塩からなる環状アミジン塩(A)と、アルコールアミン塩(B1)及び炭素数8〜12のトリアルキルアミン(B2b)と炭素数1〜12の有機酸(B2a)の塩からなる3級アミン塩(B2)からなる群より選ばれる少なくとも1種である3級アミン塩(B)を含有する電解液であって、(A)と(B)の合計重量に対して(B)を10〜50重量%含有するアルミニウム電解コンデンサ用電解液。
【選択図】なし

Description

本発明は、アルミニウム電解コンデンサ用電解液およびそれを用いたアルミニウム電解コンデンサに関するものである。
近年、環境負荷物質の使用量削減のため、電子部品に使用されるはんだの鉛フリー化が進んでいる。この鉛フリーはんだに対応するためには、リフロー工程時の温度を260℃まで高くする必要がある。しかしながら、従来の駆動用電解液を用いたアルミニウム電解コンデンサでは、はんだリフロー炉の熱により電解液からガスが発生し、コンデンサの開弁や膨れが発生するという問題があった。
この課題に対して、膨れを抑制するために電解液の蒸気圧を下げることで溶媒の気化を抑制し、高温度下のリフロー時のコンデンサ内の内圧上昇を抑え、ふくれを抑制する方法が開示されている。(例えば特許文献1、2)
特開2006−186214 特開2007−59611
しかしながら、特許文献1、2のような電解液を用いたものは、添加物を用いることでリフロー温度による膨れは抑制できるものの、電解液の粘度が増すことにより電解液の電導度が低下してしまうという問題、及び液漏れを起こすという問題があった。
すなわち、本発明の課題は、上記のような従来技術に伴う問題点を解決しようとするものであって、はんだリフロー炉の熱(260℃)によるコンデンサの膨れが小さく、十分な電導度を有し、かつ液洩れのないアルミニウム電解コンデンサ用電解液、およびそれを用いたアルミニウム電解コンデンサを提供することにある。
本発明者等は上記課題を解決するべく鋭意検討した結果、本発明に至った。すなわち、本発明は、下記一般式(1)で表される炭素数5〜9の環状アミジン(Ab)と炭素数1〜12の有機酸(Aa)の塩からなる環状アミジン塩(A)と、下記一般式(2)〜(4)で示されるアルコールアミン塩(B1)及び炭素数8〜12のトリアルキルアミン(B2b)と炭素数1〜12の有機酸(B2a)の塩からなる3級アミン塩(B2)からなる群より選ばれる少なくとも1種である3級アミン塩(B)を含有する電解液であって、(A)と(B)の合計重量に対して(B)を10〜50重量%含有するアルミニウム電解コンデンサ用電解液;該電解液を用いてなるアルミニウム電解コンデンサである。
Figure 2012151377
[一般式(1)において、aは2〜5であり、環上に低級アルキル置換基を有していてもよい。R、Rはそれぞれ水酸基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、エーテル基もしくはアルデヒド基を有していてもよい、炭素数1〜5の炭化水素基を表す。R、Rは相互に結合して環を形成していてもよい。Xは炭素数1〜12の有機酸アニオン(b)である。]
Figure 2012151377
Figure 2012151377
Figure 2012151377
[一般式(2)〜(4)において、n、m、l、x、y、zは2〜3の整数、X〜Xは炭素数1〜12の有機酸アニオンである。]
本発明のアルミニウム電解コンデンサ用電解液は、はんだリフロー炉の熱(260℃)によるコンデンサの膨れが小さく、液漏れが無く、かつ十分な電導度を有する。
本発明のアルミニウム電解コンデンサ用電解液(G)の電解質(C)は、上記一般式(1)で表される環状アミジン塩(A)と、上記一般式(2)〜(4)で示されるアルコールアミン塩(B1)及び炭素数8〜12のトリアルキルアミン(B2b)と炭素数1〜12の有機酸(B2a)の塩からなる3級アミン塩(B2)からなる群より選ばれる少なくとも1種である3級アミン塩(B)を含有してなる。
環状アミジン塩(A)は、耐リフロー性のあるアミジン塩であって、炭素数5〜9の環状アミジン(Ab)と炭素数1〜12の有機酸(Aa)の塩からなる環状アミジン塩である。具体的には、1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]−5−ノネン(以下DBN)、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセン(以下DBU)、1−メチル−1、4,5,6−テトラヒドロピリミジン、1,2−ジメチル−1,4,5,6、−テトラヒドロピリミジン、1,2,4−トリメチルイミダゾリンなどのカルボン酸塩などが挙げられる。これらの中で、DBNとDBUの塩が好ましい。環状アミジン塩(A)の具体例としては、DBN・フタル酸、DBN・マレイン酸、DBN・サリチル酸塩、DBU・フタル酸、DBU・マレイン酸、DBU・サリチル酸塩などが挙げられる。
三級アミン塩(B)としては、一般式(2)〜(4)で示されるアルコールアミン塩(B1)及び炭素数8〜12のトリアルキルアミン(B2b)と炭素数1〜12の有機酸(B2a)の塩からなる3級アミン塩(B2)が挙げられる。
三級アミン塩(B1)のカチオン成分であって、その共役塩基であるアミンとしては、次のようなものが挙げられる。
N,N−ジメチルアミノエタノール、N,N−ジメチルアミノプロパノール、N-メチル−イミノジエタノール、N-メチル−イミノジプロパノール、N−ヒドロキシエチル−N−メチルアミノプロパノール、トリエタノールアミンなど。これらの中で、N,N−ジメチルアミノエタノール、N,N−ジメチルアミノプロパノール、N-メチル−イミノジエタノールが好ましい。
三級アミン塩(B1)の具体例としては、N,N−ジメチルアミノエタノール・フタル酸、N,N−ジメチルアミノエタノール・マレイン酸、N,N−ジメチルアミノエタノール・サリチル酸、N,N−ジメチルアミノプロパノール・フタル酸、N,N−ジメチルアミノプロパノール・マレイン酸、N,N−ジメチルアミノプロパノール・サリチル酸、N-メチル−イミノジエタノール・フタル酸、N-メチル−イミノジエタノール・マレイン酸、N-メチル−イミノジエタノール・サリチル酸、N-メチル−イミノジプロパノール・フタル酸、N−ヒドロキシエチル−N−メチルアミノプロパノール・フタル酸、トリエタノールアミン・フタル酸などが挙げられる。
三級アミン塩(B2)のカチオン成分であって、その共役塩基であるアミンとしては、次のようなものが挙げられる。
エチルジイソプロピルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミンなど。
三級アミン塩(B2)の具体例としては、エチルジイソプロピルアミン・フタル酸、エチルジイソプロピルアミン・マレイン酸、エチルジイソプロピルアミン・サリチル酸、トリプロピルアミン・フタル酸、トリプロピルアミン・マレイン酸、トリプロピルアミン・サリチル酸、トリブチルアミン・フタル酸などが挙げられる。
三級アミン塩(B)として好ましいものは、N,N−ジメチルアミノエタノール・フタル酸、N,N−ジメチルアミノエタノール・サリチル酸、N-メチル−イミノジエタノール・フタル酸、N-メチル−イミノジエタノール・サリチル酸、エチルジイソプロピルアミン・フタル酸、エチルジイソプロピルアミン・サリチル酸である。
本発明において、三級アミン塩(B)の配合量は、環状アミジン塩(A)と3級アミン塩(B)の合計重量に対して10〜50重量%の範囲である。配合量が10重量%未満では液漏れ抑制効果が十分でなく、配合量が50重量%を超えると、電解液の電導度が低下する傾向にある。
対アニオン(b)としては、カルボキシレートアニオン(b1)、リン酸エステルアニオン(b2)等が挙げられるが、(b1)が好ましい。
カルボキシレートアニオン(b1)は炭素数4〜10のカルボキシレートアニオンが好ましく、具体例としては以下に挙げたモノカルボン酸、ポリカルボン酸のモノアニオンが挙げられる。ポリカルボン酸においては、ポリカルボン酸とアミンを等モル反応させることにより、1分子中に複数存在するカルボキシル基の内の1つとアンモニウムカチオン(a)とがイオン結合した1価のアニオンとなることが好ましい。
ポリカルボン酸:脂肪族ポリカルボン酸[飽和ポリカルボン酸(コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スペリン酸、アゼライン酸、セバシン酸など)、不飽和ポリカルボン酸(マレイン酸、フマル酸、イタコン酸など)]、芳香族ポリカルボン酸[フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸など]、S含有ポリカルボン酸[チオジブロピオン酸など]。
モノカルボン酸:脂肪族オキシカルボン酸[酒石酸、ひまし油脂肪酸など];芳香族オキシカルボン酸[サリチル酸、マンデル酸など];
脂肪族モノカルボン酸[飽和モノカルボン酸(酪酸、イソ酪酸、吉草酸、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、ウラリル酸、ミリスチン酸、ステアリン酸など);芳香族モノカルボン酸[安息香酸、ケイ皮酸、ナフトエ酸など]
上記ポリカルボン酸、モノカルボン酸の内、フタル酸、マレイン酸、サリチル酸が好ましい。
アルキルリン酸エステルアニオン(b2)としては、モノアルキルリン酸エステルのモノアニオン、並びにジアルキルリン酸エステルのモノアニオンが含まれる。以下に具体例を示す。
モノアルキルリン酸エステル:モノメチルリン酸エステル、モノエチルリン酸エステル、モノプロピルリン酸エステル[モノ(n−プロピル)リン酸エステル、モノ(iso−プロピル)リン酸エステル]、モノブチルリン酸エステル[モノ(n−ブチル)リン酸エステル、モノ(iso−ブチル)リン酸エステル、およびモノ(tert−ブチル)リン酸エステル]、モノペンチルリン酸エステル、モノヘキシルリン酸エステル、モノへプチルリン酸エステル、モノオクチルリン酸エステル[モノ(2−エチルヘキシル)リン酸エステル等]等。
ジアルキルリン酸エステル:ジメチルリン酸エステル、ジエチルリン酸エステル、ジプロピルリン酸エステル[ジ(n−プロピル)リン酸エステル、ジ(iso−プロピル)リン酸エステル]、ジブチルリン酸エステル[ジ(n−ブチル)リン酸エステル、ジ(iso−ブチル)リン酸エステル、およびジ(tert−ブチル)リン酸エステル]、ジペンチルリン酸エステル、ジヘキシルリン酸エステル等。
<有機溶媒(D)>
本発明の電解液は、有機溶媒(D)を含有することが好ましい。有機溶媒(D)としては、(1)アルコール、(2)エーテル、(3)アミド、(4)オキサゾリジノン、(5)ラクトン、(6)ニトリル、(7)カーボネート、(8)スルホン及び(9)その他の有機溶媒が含まれる。
(1)アルコール
1価アルコール(メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール、ジアセトンアルコール、ベンジルアルコール、アミノアルコール、フルフリルアルコールなど)、2価アルコール(エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ヘキシレングリコールなど)、3価アルコール(グリセリンなど)、4価以上のアルコール(ヘキシトールなど)など。
(2)エーテル
モノエーテル(エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、テトラヒドロフラン、3−メチルテトラヒドロフランなど)、ジエーテル(エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルなど)、トリエーテル(ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテルなど)など。
(3)アミド
ホルムアミド(N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−エチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミドなど)、アセトアミド(N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−エチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミドなど)、プロピオンアミド(N,N−ジメチルプロピオンアミドなど)、ピロリドン(N−メチルピロリドン、N−エチルピロリドンなど)、ヘキサメチルホスホリルアミドなど。
(4)オキサゾリジノン
N−メチル−2−オキサゾリジノン、3,5−ジメチル−2−オキサゾリジノンなど。
(5)ラクトン
γ−ブチロラクトン、α−アセチル−γ−ブチロラクトン、β−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトンなど。
(6)ニトリル
アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル、アクリロニトリル、メタクリルニトリル、ベンゾニトリルなど。
(7)カーボネート
エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネートなど。
(8)スルホン
スルホラン、ジメチルスルホン、エチルメチルスルホン、エチルイソプロピルスルホン、エチルイソブチルスルホンなど。
(9)その他の有機溶媒
1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ジメチルスルホキシド、芳香族溶媒(トルエン、キシレンなど)パラフィン溶媒(ノルマルパラフィン、イソパラフィンなど)など。
有機溶媒(D)は、一種または二種以上を併用してもよい。これらのうち、ラクトン及びスルホンが好ましく、さらに好ましくはγ−ブチロラクトン、スルホランである。最も好ましくはγ−ブチロラクトン、γ−ブチロラクトンを含有する混合溶媒である。該混合溶媒中のγ−ブチロラクトン以外の溶媒としてはエチレングリコール、スルホラン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等が挙げられ、その重量比率はγ−ブチロラクトン:γ−ブチロラクトン以外の溶媒=50:50〜95:5が好ましい。
本発明のアルミニウム電解コンデンサ用電解液(G)は、環状アミジン塩(A)と3級アミン塩(B)を必須成分として含有する電解質(C)及び有機溶媒(D)からなることが好ましく、その場合は(C):(D)の重量比は10:90〜40:60が好ましく、15:85〜25:75がさらに好ましい。
また、本発明のアルミニウム電解コンデンサ用電解液(G)には、電解液に通常用いられる種々の添加剤を添加することができる。該添加剤としては、ホウ酸誘導体(例えば、ホウ酸、ホウ酸と多糖類〔マンニット、ソルビットなど〕との錯化合物、ホウ酸と多価アルコール〔エチレングリコール、グリセリンなど〕との錯化合物など)、ニトロ化合物(例えば、o−ニトロ安息香酸、p−ニトロ安息香酸、m−ニトロ安息香酸、o−ニトロフェノール、p−ニトロフェノールなど)などを挙げることができる。その添加量は、比電導度と電解液への溶解度の観点から、電解質(C)および有機溶媒(D)の重量に基づいて、好ましくは5重量%(以下wt%と記載することがある)。以下、特に好ましくは2wt%以下がよい。
本発明の電解液は、アルミニウム電解コンデンサ用として好適である。アルミニウム電解コンデンサとしては、特に限定されず、例えば、捲き取り形のアルミニウム電解コンデンサであって、陽極表面に酸化アルミニウムが形成された陽極(酸化アルミニウム箔)と陰極アルミニウム箔との間に、セパレーターを介在させて捲回することにより構成されたコンデンサが挙げられる。本発明の電解液を駆動用電解液としてセパレーターに含浸し、陽陰極と共に、有底筒状のアルミニウムケースに収納した後、アルミニウムケースの開口部を封口ゴムで密閉してアルミニウム電解コンデンサを構成することができる。
次に本発明の具体的な実施例について説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
実施例1
[電解液の作成]
500mL四つ口コルベンにフタル酸22部を仕込み、γ−ブチロラクトン113部を加え懸濁させた。そこへDBN13部、N,N−ジメチルアミノエタノール3部を加え、溶液が均一になるまで撹拌し、実施例1の電解液を得た。
実施例2〜7
実施例2〜7および比較例1〜4の電解液は、表1の配合量にしたがって、実施例1と同様の操作によって得た。
上記実施例1〜7及び比較例1〜4の電解液について以下の方法で、コンデンサの膨れ、比電導度、液漏れを測定し、その測定結果を表1に示した。
Figure 2012151377
コンデンサの膨れ:電解液を使用して巻取り型のチップ型アルミニウム電解コンデンサ(定格電圧6.3V、静電容量220μF、サイズ;φ6.3mm×L5.8mm)を作成した。封口ゴムには樹脂加硫のブチルゴムを使用した。リフローTop温度255℃、230℃で30秒以上、200℃で70秒以上のリフロー条件下で耐熱評価を実施した。リフローは2回実施し、デジタルノギスでゴム膨れを測定しコンデンサの膨れとした。評価結果は、10個の測定結果の平均を示す。
比電導度:東亜電波工業株式会社製電導度計CM−40Sを用い、30℃での比電導度を測定した。
液漏れ:作製したアルミニウム電解コンデンサを耐湿中85℃85%RHの下で定格電圧を印加し、1000時間経過後の封止部の状態を観察した。サンプル個数は20個で行った。
本発明の実施例1〜6は表1からも明らかなように製品のゴム膨れも非常に小さく、十分な電導度を有し、液漏れも無いことがわかった。
本発明の電解液は電解コンデンサに使用することができ、特にリフロー特性に優れたアルミニウム電解コンデンサを実現できるものであり、コンデンサの高性能化をはかれるため、市場価値は大きい。

Claims (7)

  1. 下記一般式(1)で表される炭素数5〜9の環状アミジン(Ab)と炭素数1〜12の有機酸(Aa)の塩からなる環状アミジン塩(A)と、下記一般式(2)〜(4)で示されるアルコールアミン塩(B1)及び炭素数8〜12のトリアルキルアミン(B2b)と炭素数1〜12の有機酸(B2a)の塩からなる3級アミン塩(B2)からなる群より選ばれる少なくとも1種である3級アミン塩(B)を含有する電解液であって、(A)と(B)の合計重量に対して(B)を10〜50重量%含有するアルミニウム電解コンデンサ用電解液。
    Figure 2012151377
    [一般式(1)において、aは2〜5であり、環上に低級アルキル置換基を有していてもよい。R、Rはそれぞれ水酸基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、エーテル基もしくはアルデヒド基を有していてもよい、炭素数1〜5の炭化水素基を表す。R、Rは相互に結合して環を形成していてもよい。Xは炭素数1〜12の有機酸アニオン(b)である。]
    Figure 2012151377
    Figure 2012151377
    Figure 2012151377
    [一般式(2)〜(4)において、n、m、l、x、y、zは2〜3の整数、X〜Xは炭素数1〜12の有機酸アニオンである。]
  2. 環状アミジン塩(A)及び3級アミン塩(B)のアニオン成分がフタル酸、マレイン酸、またはサリチル酸である請求項1に記載の電解液。
  3. さらに有機溶媒(D)を含有してなる請求項1または2に記載の電解液。
  4. 環状アミジン(Ab)が1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]−5−ノネンまたは1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセンである請求項1〜3のいずれか1項に記載の電解液。
  5. 3級アミン塩(B)を構成する3級アミンが、N,N−ジメチルアミノエタノールまたはN,N−ジメチルアミノプロパノールまたはN-メチル−イミノジエタノールである請求項1〜4のいずれか1項に記載の電解液。
  6. 有機溶媒(D)がγ−ブチロラクトン又はγ−ブチロラクトンを含有する混合溶媒である請求項3に記載の電解液。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の電解液を用いてなるアルミニウム電解コンデンサ。
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